JP2000128567A - プラズマディスプレーパネル用材料 - Google Patents

プラズマディスプレーパネル用材料

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JP2000128567A
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glass powder
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Takayuki Mito
貴之 三戸
Shoji Shibata
昭治 柴田
Masahiko Ouchi
雅彦 應治
Kazuo Hatano
和夫 波多野
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PbO、Bi2 3 、及びアルカリ金属元素
の含有量が少なく、かつ耐水性に優れたガラス粉末を含
有するプラズマディスプレーパネル用材料を得る。 【解決手段】 ZnO25〜65モル%、P2 5 20
〜60モル%、SiO2 1〜20モル%、Al2 3
〜10モル%、CaO+SrO+BaO+MgO0〜3
5モル%の組成を有するガラス粉末を含有することを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レーパネル用材料に関するものであり、特に、プラズマ
ディスプレーパネル内の隔壁形成用または誘電体層形成
用として適した材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレーは、自己発光型の
フラットディスプレーであり、軽量薄型、高視野角等の
優れた特性を備えており、大画面化が容易であることか
ら、最も将来性のある表示装置として注目されている。
【0003】図1は、このようなプラズマディスプレー
パネルの構造を示す断面図である。図1に示すように、
プラズマディスプレーパネルにおいては、一般に、前面
ガラス基板1と背面ガラス基板2とが対向して設けられ
ており、これらの基板の間の空間には、多数のガス放電
部に区切るため、隔壁(バリアリブ)7が形成されてい
る。前面ガラス基板1の上には、一対の透明電極3が形
成されており、これらの透明電極3間で電圧が印加さ
れ、プラズマ放電が生じる。なお、通常、透明電極3の
端部には電気抵抗を軽減するための金属電極が設けられ
るが、図1においてはこの金属電極を図示省略してい
る。
【0004】透明電極3の上には、前面ガラス基板1の
全面を覆うように誘電体層5が形成されている。誘電体
層5の上には、プラズマを安定に形成するためのMgO
からなる保護層6が形成されている。
【0005】隔壁7間の背面ガラス基板2の上には、デ
ータ電極4が形成されている。隔壁7間の、隔壁7の側
壁及び背面ガラス基板2の上には、データ電極4を覆う
ように蛍光体8が塗布されている。
【0006】透明電極3間に電圧が印加され、これによ
って隔壁7で仕切られたガス放電部内にプラズマ放電が
生じ、プラズマ放電により発生した紫外線が蛍光体8に
照射され、蛍光体8が発光する。
【0007】このようなプラズマディスプレーパネルの
発光動作において、誘電体層5は、透明電極3間の異常
放電を抑えて安定にプラズマを形成するために設けられ
ている。このため、高い電気抵抗、高い耐電圧特性や適
切な誘電率が必要とされ、さらにはこのような誘電体層
5を通して蛍光体8のカラー発光をみるため、高い光透
過率や着色のないことが求められる。このような観点か
ら誘電体層5を形成する材料としては、従来からガラス
材料が用いられている。ところで、前面ガラス基板1と
しては、一般に窓板ガラス等が使用されているため、誘
電体層5を形成するための焼成温度を600℃以上にす
ると、ガラス基板に変形等が生じる。このため、一般に
焼成温度は500℃〜600℃の範囲に制限されてい
る。従って、誘電体層を形成するためのガラス材料に
は、軟化点が600℃以下であることが要求されてい
る。
【0008】一方、隔壁7は、通常背面ガラス基板2の
上に形成される。隔壁7を形成する材料としては、ガラ
ス粉末とセラミック粉末を混合した材料が一般に用いら
れているが、背面ガラス基板も、一般に窓板ガラス等が
使用されているため、焼成温度は600℃以下であるこ
とが必要であり、ガラス粉末の軟化点も600℃以下で
あることが要求されている。なお図1に示すパネル構造
においては、背面ガラス基板2の上に直接隔壁7が形成
されているが、背面ガラス基板2の上にデータ電極4を
覆う電極保護用の誘電体層を形成した後、この誘電体層
の上に隔壁を形成するパネル構造も知られている。
【0009】一般に軟化点が600℃以下であるガラス
には、PbOやBi2 3 、あるいはアルカリ金属元素
が含まれており、プラズマディスプレーパネル用材料に
もこの種のガラスが広く使用されている。
【0010】しかしながら、PbOやBi2 3 を含む
ガラスにおいては、粉末ガラスを作製する際の人体に対
する影響や、粉末ガラスを含む廃棄物処理に対する配慮
が問題となっている。また、アルカリ金属は電子部品に
対して悪影響を与えることが知られており、プラズマデ
ィスプレーパネル用材料としてもアルカリ金属の含まれ
ないものが好まれている。特に、アルカリ金属を含むガ
ラス材料を誘電体層形成用材料として用いると、電極と
の反応が問題となる。
【0011】そこで、プラズマディスプレーパネル用材
料として、P2 5 −ZnO系ガラスを使用することが
特開平8−301631号公報において提案されてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般にP2 5 を主成
分とするガラスは耐水性が悪いという欠点があり、この
ため特開平8−301631号公報に開示のガラスで
は、P2 5 の含有量を45モル%以下に制限してい
る。
【0013】しかしながら、上記公報のガラスは未だ耐
水性が不十分である。ガラスの耐水性が悪いと、例えば
隔壁形成用材料に用いた場合、サンドブラスト後の洗浄
工程においてガラスが劣化し、緻密な隔壁を形成できな
くなる。また前面パネルの誘電体層形成用材料に用いた
場合、ガラスの耐水性が悪いと粉末表面に吸着した多量
の水分によって焼成中に発泡が生じ、誘電体層が白濁す
るおそれがある。
【0014】本発明の目的は、PbO、Bi2 3 、及
びアルカリ金属元素の含有量が少なく、かつ耐水性に優
れたガラス粉末を含有するプラズマディスプレーパネル
用材料を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、種々検討したところ、P2 5 −ZnO
系ガラスにガラス形成酸化物であるSiO2 を添加する
ことにより、耐水性を向上させ、緻密な隔壁や白濁のな
い誘電体層を形成し得ることを見出した。また、このよ
うなガラス組成にすると、平均熱膨張係数が目標値より
も低くなる場合があるが、このような場合にはCaO等
を比較的多く含有させることにより、平均熱膨張係数を
上げることができ、プラズマディスプレーパネル用材料
として好適なガラス組成物とし得ることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明のプラズマディスプレー
パネル用材料は、ZnO25〜65モル%、好ましくは
28〜45モル%、P2 5 20〜60モル%、好まし
くは25〜45モル%、SiO2 1〜20モル%、好ま
しくは3〜15モル%、Al 2 3 0〜10モル%、好
ましくは0〜8モル%、CaO+SrO+BaO+Mg
O0〜35モル%、好ましくは5〜25モル%の組成を
有するガラス粉末を含有することを特徴としている。
【0017】本発明におけるガラス粉末においては、N
2 O、K2 O、Li2 Oなどのアルカリ金属酸化物の
含有量ができるだけ少ないことが好ましく、同様にPb
O及びBi2 3 の含有量もできるだけ少ないことが好
ましい。具体的には、アルカリ金属酸化物の含有量が1
モル%未満であり、PbOとBi2 3 の合計の含有量
が1モル%未満であることが好ましい。
【0018】また、プラズマディスプレーパネル用材料
においては、ガラス基板の熱膨張係数に近い熱膨張係数
であることが好ましい。従って、本発明におけるガラス
粉末の30℃〜300℃の平均熱膨張係数は65〜85
×10-7であることが好ましい。
【0019】また、上述のように600℃以下の温度で
焼成し得る材料であることが好ましいので、本発明にお
けるガラス粉末の軟化点は500℃〜600℃であるこ
とが好ましい。
【0020】本発明のプラズマディスプレーパネル用材
料におけるガラス粉末中の各成分の含有量の具体的な限
定理由は、以下の通りである。ZnOは、ガラスを構成
する主成分であるとともに、軟化点を下げることができ
る成分であり、その含有量が上記範囲よりも少ないと上
記効果が不十分となり、その含有量が上記範囲よりも多
くなると、ガラス中に結晶が析出するため好ましくな
い。
【0021】P2 5 はガラスの骨格を形成する主成分
であり、その含有量が上記範囲よりも少ないとガラス化
が困難となり、上記範囲よりも多いと耐水性が悪くなる
ため好ましくない。
【0022】SiO2 とAl2 3 は耐水性を上げる成
分である。特にSiO2 はAl2 3 ほど熱膨張係数や
軟化点を変化させることなく耐水性を上げることができ
る成分である。その含有量が上記範囲より少ないと耐水
性が不十分となり、上記範囲よりも多くなると熱膨張係
数が低くなり過ぎるとともに軟化点が高くなり過ぎ好ま
しくない。Al2 3 の含有量が、上記範囲より多くな
ると、熱膨張係数が著しく低下し、また軟化点の上昇が
著しくなる。
【0023】CaO、SrO、BaO、MgOは、熱膨
張係数を上げることができる成分であり、SiO2 添加
による熱膨張係数の低下を補うことができる。その含有
量が上記範囲よりも少ないと上記の熱膨張係数上昇の効
果が不十分となり、その含有量が上記範囲よりも多くな
ると、熱膨張係数が大きくなり過ぎ好ましくない。なお
CaOの含有量は0〜25モル%が好ましく、さらに好
ましくは5〜25モル%、さらに好ましくは11〜20
モル%であり、SrO、BaO、MgOの含有量は何れ
も0〜25モル%が好ましく、特に0〜20モル%が好
ましい。
【0024】本発明においては、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、ガラス粉末中に、上記成分以外のガラス成
分として、B2 3 等の他のガラス成分が含まれていて
もよい。他のガラス成分の含有量としては、25モル%
以下が好ましく、さらに好ましくは10モル%以下であ
る。
【0025】本発明の材料を隔壁形成用材料として用い
る場合、形状維持等の目的でセラミックフィラー粉末を
含有させることが好ましい。このようなセラミックフィ
ラーとしては、例えば、アルミナ、ジルコニア、ジルコ
ン、チタニア、コージェライト、ムライト、シリカ、ウ
イレマイト、酸化錫、及び酸化亜鉛から選ばれる少なく
とも1種のセラミックフィラーが挙げられる。隔壁形成
用材料として用いる場合の、ガラス粉末及びセラミック
フィラー粉末の含有量は、重量百分率で、例えば、ガラ
ス粉末50〜95%、好ましくは70〜90%、セラミ
ックフィラー粉末5〜50%、好ましくは10〜30%
である。セラミックフィラー粉末の含有量が多くなる
と、焼結性が不十分となり緻密な隔壁を形成することが
困難になる場合がある。
【0026】また、本発明の材料においては、必要に応
じて黒色顔料などの顔料が含まれていてもよい。また、
本発明のプラズマディスプレーパネル用材料を、誘電体
層形成などの隔壁形成以外の用途に用いる場合において
も、ペースト形態としたときの流動性や、焼結性あるい
は熱膨張係数の調整のために、上記セラミックフィラー
粉末を添加してもよい。
【0027】本発明のプラズマディスプレーパネル用材
料は、例えばペーストやグリーンシートなどの形態で使
用することができる。ペーストの形態で使用する場合、
上述したガラス粉末、及び必要に応じてセラミックフィ
ラー粉末と共に、熱可塑性樹脂、可塑剤、溶剤等を使用
する。ガラス粉末及びセラミックフィラー粉末のペース
ト中の含有量としては、30〜90重量%程度が一般的
である。
【0028】熱可塑性樹脂は、乾燥後の膜強度を高め、
また柔軟性を付与する成分であり、その含有量は、0.
1〜20重量%程度が一般的である。熱可塑性樹脂とし
てはポリブチルメタアクリレート、ポリビニルブチラー
ル、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチルメタアク
リレート、エチルセルロース等が使用可能であり、これ
らを単独あるいは混合して使用する。
【0029】可塑剤は、乾燥速度をコントロールすると
共に、乾燥膜に柔軟性を与える成分であり、その含有量
は0〜10重量%程度が一般的である。可塑剤としては
ブチルベンジルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ
イソオクチルフタレート、ジカプリルフタレート、ジブ
チルフタレート等が使用可能であり、これらを単独ある
いは混合して使用する。
【0030】溶剤は材料をペースト化するための材料で
あり、その含有量は10〜30重量%程度が一般的であ
る。溶剤としては、例えばターピネオール、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート、2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチレ
ート等を単独または混合して使用することができる。
【0031】ペーストの作製は、ガラス粉末、必要に応
じてセラミック粉末、熱可塑性樹脂、可塑剤、溶剤等を
用意し、これを所定の割合で混練することによりペース
トとすることができる。
【0032】このようなペーストを用いて、例えば隔壁
を形成するには、まずこれらのペーストをスクリーン印
刷法や一括コート法等を用いて塗布し、所定の膜厚の塗
布層を形成した後、乾燥させ、次いでレジスト膜を形成
し、露光・現像する。続いてサンドブラスト法を用い
て、レジスト膜が形成されていない不要な部分を除去し
た後、焼成して所定形状の隔壁を得る。誘電体層を形成
する場合には、塗布層を形成した後そのまま焼成するこ
とによって形成することができる。
【0033】本発明のプラズマディスプレーパネル用材
料を、グリーンシートの形態で使用する場合、上記ガラ
ス粉末、及び必要に応じてセラミックフィラー粉末と共
に、熱可塑性樹脂、可塑剤等を使用する。
【0034】ガラス粉末及びセラミックフィラー粉末の
グリーンシート中の含有量は、60〜80重量%程度が
一般的である。熱可塑性樹脂及び可塑剤としては、上記
ペーストの調製の際に用いられるのと同様の熱可塑性樹
脂及び可塑剤を用いることができ、熱可塑性樹脂の混合
割合としては、5〜30重量%程度が一般的であり、可
塑剤の混合割合としては、0〜10重量%程度が一般的
である。
【0035】グリーンシートを作製する一般的な方法と
しては、上記ガラス粉末、及び必要に応じてセラミック
フィラーと、熱可塑性樹脂及び可塑剤とを用意し、これ
らに、トルエン等の主溶媒や、イソプロピルアルコール
等の補助溶媒を添加してスラリーとし、このスラリーを
ドクターブレード法によって、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)等のフィルムの上にシート成形する。シ
ート成形後、乾燥させることによって溶媒や溶剤を除去
し、グリーンシートとすることができる。
【0036】以上のようにして得られたグリーンシート
を、ガラス層を形成すべき箇所に熱圧着し、その後焼成
することによって、ガラス層を形成することができる。
隔壁を形成する場合には、熱圧着して塗布層を形成した
後に、上述のペーストの場合と同様にして所定の隔壁の
形状に加工する。
【0037】上記の説明においては、隔壁形成方法とし
て、ペーストまたはグリーンシートを用いたサンドブラ
スト法を例にして説明しているが、本発明のプラズマデ
ィスプレーパネル用材料は、これらの方法に限定される
ものではなく、例えば印刷積層法により隔壁を形成して
もよい。印刷積層法は、隔壁を形成すべき箇所にスクリ
ーン印刷により複数回印刷を繰り返し、重ね塗りするこ
とにより積層して隔壁を形成する方法である。さらに、
本発明のプラズマディスプレーパネル用材料は、リフト
オフ法、感光性ペースト法、感光性グリーンシート法、
プレス成形法などその他の形成方法にも適用され得る材
料である。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、具体的な実施例により、本
発明のプラズマディスプレーパネル用材料について説明
する。しかしながら、本発明は、以下の実施例により限
定されるものではない。
【0039】ガラス粉末の調製 表1に示すガラス組成となるように、各種酸化物、炭酸
塩等のガラス原料を調合し、均一に混合した後、白金坩
堝に入れ、1250℃で2時間溶融して均一なガラス体
を得た。これをアルミナボールミルで粉砕し、目開き4
5μmの網篩で分級した。なお、表1における配合組成
はモル%表示である。
【0040】得られたガラス粉末について軟化点を測定
した。軟化点は、マクロ型示差熱分析計により測定し、
第4の変曲点の値を軟化点とした。また、熱膨張係数
は、ガラス粉末を軟化点で焼成し、得られたガラス体
を、直径4mm、長さ40mmの円柱状に研磨加工し、
JIS R3102に基づいて測定した。
【0041】耐水性は、ガラス粉末の焼成体を室温(2
5℃)の水中に24時間浸漬し、浸漬後の外観変化を目
視により観察し判定した。表面が白濁するものを×、焼
成後の透明感が得られているものを○として評価した。
【0042】以上の評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示す結果から明らかなように、本発
明に従う実施例1〜5のガラス粉末は、600℃以下の
軟化点を有しており、熱膨張係数は65〜85×10-7
の範囲内であった。また、耐水性に優れていた。
【0045】焼結性の評価 表2に示す配合割合となるように、各実施例のガラス粉
末に対して、セラミックフィラー粉末を混合した。な
お、表2に示す配合割合は重量%を示している。
【0046】上記のようにして得られたガラス粉末とセ
ラミックフィラー粉末の混合物を、エチルセルロースの
ターピネオール溶液と混練してペーストにした後、この
ペーストを窓板ガラスの上にスクリーン印刷法で塗布
し、厚み200μmの層を形成した後、この上にドライ
フィルムレジスト(DFR)をラミネートして、次にこ
のレジストをマスクとしてサンドブラスト法により、レ
ジストで覆われていない部分を除去して、隔壁の形状を
形成した。次に、形成された隔壁を580℃で10分間
焼成した。形成された隔壁の焼結性については、以下の
ようにして評価した。
【0047】焼成後の隔壁の上に油性インクを塗り付け
た後、アルコールで拭き取り、インクが良好に拭き取れ
るものを焼結性良好として表2に○で示した。
【0048】
【表2】
【0049】表2の結果から明らかなように、本発明に
従うガラスセラミック複合材料は、いずれも良好な焼結
性を示している。従って、プラズマディスプレーパネル
用材料として有利に用いることができるものである。
【0050】本発明のプラズマディスプレーパネル用材
料は、上述のように600℃以下の温度で焼成すること
ができ、また耐水性に優れている。従って、プラズマデ
ィスプレーパネルの隔壁形成用材料及び誘電体層形成用
材料等として有用なものである。また誘電体層として
は、前面ガラス基板上に形成される誘電体層に限定され
ず、例えば背面ガラス基板上に形成される誘電体層にも
適用することができるものである。
【0051】
【発明の効果】本発明のプラズマディスプレーパネル用
材料は、耐水性に優れ、かつPbO、Bi2 3 、及び
アルカリ金属元素の含有量を少なくすることができるも
のである。従って、隔壁形成用材料及び誘電体層形成用
材料等として有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマディスプレーパネルの構造を示す断面
図。
【符号の説明】
1…前面ガラス基板 2…背面ガラス基板 3…透明電極 4…データ電極 5…誘電体層 6…保護層 7…隔壁(バリアリブ) 8…蛍光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 應治 雅彦 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 波多野 和夫 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G062 AA08 AA09 AA15 BB01 BB09 CC10 DA03 DA04 DB01 DB02 DB03 DC01 DD04 DD05 DD06 DE04 DE05 DE06 DF01 DF02 EA01 EA02 EA10 EB01 EB02 EC01 EC02 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA02 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM05 MM27 NN26 NN30 NN32 PP01 PP02 PP03 PP04 PP05 5C040 FA01 GD07 GF18 KA09 KA11 KB03 KB11 KB28 KB29 MA10 MA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ZnO25〜65モル%、P2 5 20
    〜60モル%、SiO2 1〜20モル%、Al2 3
    〜10モル%、CaO+SrO+BaO+MgO0〜3
    5モル%の組成を有するガラス粉末を含有することを特
    徴とするプラズマディスプレーパネル用材料。
  2. 【請求項2】 ガラス粉末中のアルカリ金属酸化物の含
    有量が1モル%未満であり、PbOとBi2 3 の合計
    の含有量が1モル%未満である請求項1に記載のプラズ
    マディスプレーパネル用材料。
  3. 【請求項3】 ガラス粉末の30℃〜300℃の平均熱
    膨張係数が65〜85×10-7である請求項1または2
    に記載のプラズマディスプレーパネル用材料。
  4. 【請求項4】 ガラス粉末の軟化点が500℃〜600
    ℃である請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマ
    ディスプレーパネル用材料。
  5. 【請求項5】 アルミナ、ジルコニア、ジルコン、チタ
    ニア、コージェライト、ムライト、シリカ、ウイレマイ
    ト、酸化錫、及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種
    をセラミックフィラーとして含有する請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載のプラズマディスプレーパネル用材
    料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の材
    料が、プラズマディスプレーパネル内の隔壁形成用材料
    または誘電体層形成用材料であるプラズマディスプレー
    パネル用材料。
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