JP2002362941A - ガラスフリットおよびアルミニウム電極の被覆方法 - Google Patents

ガラスフリットおよびアルミニウム電極の被覆方法

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JP2002362941A JP2001172781A JP2001172781A JP2002362941A JP 2002362941 A JP2002362941 A JP 2002362941A JP 2001172781 A JP2001172781 A JP 2001172781A JP 2001172781 A JP2001172781 A JP 2001172781A JP 2002362941 A JP2002362941 A JP 2002362941A
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Yasuko Douya
康子 堂谷
Hiroshi Usui
寛 臼井
Tsuneo Manabe
恒夫 真鍋
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルミニウム電極を被覆して焼成したときにピ
ンホールが発生しにくく、かつ鉛を含有しないガラスフ
リットの提供。 【解決手段】質量百分率表示で、軟化点が600℃以下
であってアルカリ金属酸化物を1モル%以上含有する無
鉛ガラス粉末:60〜100%、セラミックスフィラ
ー:0〜40%、耐熱顔料:0〜40%から本質的にな
るガラスフリットであって、無鉛ガラス粉末が、Cu、
Co、MoおよびNiからなる群から選ばれる1種以上
の金属の酸化物を含有し、モル%表示のCuO基準のC
u含有量、CoO基準のCo含有量、MoO3基準のM
o含有量およびNiO基準のNi含有量の合計CuO+
CoO+MoO3+NiOが0.1〜10モル%である
ガラスフリット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)、蛍光表示管(VFD)等の電
極、特にアルミニウム電極の被覆に好適なガラスフリッ
ト、およびPDP、VFD等のアルミニウム電極の被覆
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PDP、VFD等のアルミニウム電極の
絶縁被覆は、従来、鉛系ガラス粉末を主成分とするガラ
スフリットを用いて、たとえば、次のようにして行われ
ている。すなわち、ガラスフリットをビヒクルと混練し
てガラスペーストとし、該ガラスペーストを電極を被覆
するように塗布後、典型的には530〜600℃で焼成
する。該焼成によりガラスフリットは軟化流動し、典型
的な厚さが20〜50μmである電極被覆焼成体とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、前記アルミニウ
ム電極被覆用ガラスフリットとして鉛を含有しないもの
が求められている。このようなガラスフリットに用いら
れるガラス粉末として、軟化点を下げるためにアルカリ
金属酸化物(R2O)を1モル%以上含有するSiO2
23−ZnO−R2O系ガラス粉末が提案されてい
る。しかし、該提案されているガラス粉末を含有するガ
ラスフリットを用いてアルミニウム電極を被覆すると、
アルミニウム電極を被覆する焼成体に大きさが20〜5
0μm程度のピンホールが発生し、絶縁不良となること
があった。本発明は、このようなピンホールが発生しに
くく、かつ鉛を含有しないガラスフリットの提供を目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、質量百分率表
示で、軟化点が600℃以下であってアルカリ金属酸化
物を1モル%以上含有する無鉛ガラス粉末:60〜10
0%、セラミックスフィラー:0〜40%、耐熱顔料:
0〜40%から本質的になるガラスフリットであって、
無鉛ガラス粉末が、Cu、Co、MoおよびNiからな
る群から選ばれる1種以上の金属の酸化物を含有し、モ
ル%表示のCuO基準のCu含有量、CoO基準のCo
含有量、MoO3基準のMo含有量およびNiO基準の
Ni含有量の合計CuO+CoO+MoO3+NiOが
0.1〜10モル%であるガラスフリットを提供する
(本発明のフリットA)。
【0005】また、質量百分率表示で、軟化点が600
℃以下であってアルカリ金属酸化物を1モル%以上含有
する無鉛ガラス粉末:60〜99.9%、Bi25粉末
および/またはNi23粉末:0.1〜10%、セラミ
ックスフィラー:0〜39.9%、耐熱顔料:0〜3
9.9%から本質的になるガラスフリットを提供する
(本発明のフリットB)。また、基体上に形成されたア
ルミニウム電極の上に、本発明のフリットAまたは本発
明のフリットBを塗布し、焼成することを特徴とするア
ルミニウム電極の被覆方法、を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のフリットAおよび本発明
のフリットB(これらを合せて本発明のフリットとい
う。)はいずれも通常は、ガラスペーストまたはグリー
ンシートにして使用される。
【0007】前記ガラスペーストは、本発明のフリット
をエチルセルロース等の樹脂およびα−テルピネオー
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト等の溶剤からなるビヒクルと混練したものであって、
その質量百分率表示の含有量は、典型的には、本発明の
フリット:60〜80%、ビヒクル:20〜40%であ
る。
【0008】また、前記グリーンシートは、本発明のフ
リットをアクリル等の樹脂、ジブチルフタレート、ジメ
チルフタレート等の可塑剤およびトルエン、α−テルピ
ネオール、プロピレングリコールモノブチルエーテル等
の溶剤と混合してスラリーとし、該スラリーをポリエチ
レンテレフタレート(PET)等の支持フィルムにダイ
コート等の方法で塗布し、次に、たとえば100℃で乾
燥して溶剤を除去後、前記支持フィルムから剥がして作
製される。
【0009】グリーンシート中の質量百分率表示の含有
量は、典型的には、本発明のフリット:60〜80%、
樹脂:19〜39%、可塑剤:1〜4%である。なお、
前記支持フィルムの厚さは典型的には20〜100μm
であり、通常、離型剤等により表面処理されている。
【0010】前記ガラスペーストまたは前記グリーンシ
ートは、必要に応じて、シランカップリング剤、チタネ
ート系表面処理剤、アルミネート系表面処理剤、シリカ
ゲル等の増粘剤、等を含有してもよい。
【0011】本発明のフリットはアルミニウム電極の被
覆に好適に用いられる。本発明のフリットを用いて電極
を被覆する場合、前記ガラスペーストをスクリーン印刷
等の方法で電極を被覆するように塗布し、または前記グ
リーンシートを電極を被覆するように貼り付け、典型的
には530〜600℃に保持して焼成される。該焼成に
よって、本発明のフリットは電極を被覆する焼成体とな
る。
【0012】次に、本発明のフリットAの成分について
説明する。なお、各成分の含有量は質量百分率で表示す
る。軟化点が600℃以下であってアルカリ金属酸化物
を1モル%以上含有し、CuO+CoO+MoO3+N
iOが0.1〜10モル%である無鉛ガラス粉末(以下
無鉛ガラス粉末Aという。)は前記ピンホール発生を抑
制する効果があり、必須である。その含有量は60%以
上であることが好ましい。60%未満では焼成体が緻密
にならず、電極の被覆に用いた場合に絶縁不良を起こす
おそれがある。
【0013】無鉛ガラス粉末AのCuO+CoO+Mo
3+NiOが0.1モル%未満では前記ピンホール発
生抑制効果が小さい。10モル%超ではガラスが不安定
になる。好ましくは0.1〜5モル%である。CuO
は、焼成体を緑色に強く着色し、また焼成体のアルミニ
ウム電極と接触している部分を赤色に強く着色する。こ
れら着色を低減したい場合は、CuOを0.1モル%未
満とすることが好ましく、0.01モル%未満とするこ
とがより好ましい。
【0014】PDP、VFD等のアルミニウム電極の被
覆に用いる場合、前記無鉛ガラス粉末Aは下記酸化物基
準のモル%表示で、本質的に、SiO2:5〜45%、
2 3:10〜60%、ZnO:20〜60%、Li2
O+Na2O+K2O:1〜25%、MgO+CaO+S
rO+BaO:0〜30%、Bi23:0〜15%、A
23+ZrO2:0〜10%、SnO2+CeO2:0
〜5%、CuO+CoO+NiO+MoO3:0.1〜
5%、からなることが好ましい。
【0015】次に、無鉛ガラス粉末Aの上記好ましい態
様の成分について、先に説明したCuO、CoO、Ni
O、MoO3を除き、モル%表示で説明する。SiO2
ネットワークフォーマーであり、必須である。5%未満
ではガラスが不安定になる。好ましくは10%以上であ
る。45%超では軟化点が高くなりすぎる。好ましくは
35%以下、より好ましくは20%以下である。
【0016】B23はガラスを安定化させ、または流動
性を増加させる成分であり必須である。10%未満では
ガラスが不安定になる。好ましくは15%以上である。
60%超では化学的安定性が低下する。好ましくは40
%以下、より好ましくは35%以下である。
【0017】ZnOはガラスを安定化させ、または軟化
点を低下させる成分であり、必須である。20%未満で
はガラスが不安定になる、または軟化点が高くなりすぎ
る。60%超ではガラス化が困難になる。好ましくは5
0%以下である。
【0018】Li2O、Na2OおよびK2Oはいずれも
ガラスの軟化点を低下させる成分であり、いずれか1種
以上を含有しなければならない。これら3成分の含有量
の合計Li2O+Na2O+K2Oが1%未満では軟化点
が高くなりすぎる。好ましくは3%以上、より好ましく
は6%以上である。Li2O+Na2O+K2Oが25%
超では化学的耐久性が低下する、または電気絶縁性が低
下するおそれがある。好ましくは15%以下である。
【0019】MgO、CaO、SrOおよびBaOはい
ずれも必須ではないが、ガラスを安定化させるために合
計で30%まで含有してよい。これら4成分の含有量の
合計MgO+CaO+SrO+BaOが30%超ではガ
ラス化が困難になるおそれがある。好ましくは20%以
下、より好ましくは15%以下である。また、MgO、
CaO、SrOおよびBaOのいずれか1種以上を含有
する場合、MgO+CaO+SrO+BaOは好ましく
は2%以上、より好ましくは4%以上である。
【0020】Bi23は必須ではないが、軟化点を低下
させるために15%まで含有してよい。15%超では化
学的耐久性が低下する。好ましくは10%以下、より好
ましくは5%以下である。
【0021】Al23およびZrO2はいずれも必須で
はないが、化学的耐久性を高くするために合計で10%
まで含有してよい。これらの合計Al23+ZrO2
10%超では軟化点が高くなりすぎる。好ましくは7%
以下、より好ましくは3%以下である。
【0022】SnO2およびCeO2はいずれも必須では
ないが、化学的耐久性を高くするために合計で5%まで
含有してよい。これらの合計SnO2+CeO2が5%超
では軟化点が高くなりすぎる。無鉛ガラス粉末Aの好ま
しい態様は本質的に上記成分からなるが、その他の成分
を本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。
【0023】本発明のフリットAは、必須ではないが、
焼成体の熱膨張係数の調整、強度向上、等のためにセラ
ミックスフィラーを39.9%まで含有してもよい。3
9.9%超では焼結性が低下する。前記セラミックスフ
ィラーとして、非晶質シリカ、アルミナ、ムライト、ジ
ルコン、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、β
−スポデュメン、β−石英固溶体、β−ユークリプタイ
ト等の低膨張セラミックスの粉末が例示される。
【0024】また、本発明のフリットAは、必須ではな
いが、焼成体を着色させるために耐熱顔料を39.9%
まで含有してもよい。39.9%超では焼結性が低下す
る。前記耐熱顔料として、チタニア等の白色顔料、Fe
−Mn複酸化物系黒色顔料、Fe−Co−Cr複酸化物
系黒色顔料、Fe−Mn−Al複酸化物系黒色顔料、等
が例示される。本発明のフリットAは本質的に上記4成
分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他
の成分を含有してもよい。
【0025】次に、本発明のフリットBの成分について
説明する。なお、各成分の含有量は質量百分率で表示す
る。軟化点が600℃以下であってアルカリ金属酸化物
を1モル%以上含有する無鉛ガラス粉末Bは必須であ
る。60%未満では焼成体が緻密にならず、電極の被覆
に用いた場合に絶縁不良を起こすおそれがある。99.
9%超ではアルミニウム電極の被覆に用いた場合にピン
ホールが発生するおそれがある。
【0026】PDP、VFD等のアルミニウム電極の被
覆に用いる場合、前記無鉛ガラス粉末Bは下記酸化物基
準のモル%表示で、本質的に、SiO2:5〜45%、
2 3:10〜60%、ZnO:20〜60%、Li2
O+Na2O+K2O:1〜25%、MgO+CaO+S
rO+BaO:0〜30%、Bi23:0〜15%、A
23+ZrO2:0〜10%、SnO2+CeO2:0
〜5%、CuO+CoO+NiO+MoO3:0〜5
%、からなることが好ましい。
【0027】この無鉛ガラス粉末Bの好ましい態様と前
記無鉛ガラス粉末Aの好ましい態様とは、前者において
はCuO+CoO+NiO+MoO3が0〜5%である
のに対し、後者においてはCuO+CoO+NiO+M
oO3が0.1〜5%である点において異なる。これ
は、本発明のフリットBにおいては前記ピンホール発生
を抑制するためにBi25粉末および/またはNi23
粉末を含有しており、したがって、前記ピンホール発生
を抑制する効果を有するCuO+CoO+NiO+Mo
3は0.1%未満であってもよいからである。前記無
鉛ガラス粉末Bの好ましい態様におけるCuO、Co
O、NiO、MoO3以外の成分に関する説明は、前記
無鉛ガラス粉末Aの好ましい態様における同成分に関す
る説明と同じであるので省略する。
【0028】Bi25粉末およびNi23粉末は前記ピ
ンホール発生を抑制する成分であり、少なくともいずれ
か1種を含有しなければならない。Bi25粉末および
Ni 23粉末の含有量の合計が0.1%未満では前記効
果が小さい。好ましくは0.5%以上である。10%超
では焼結性が低下するおそれがある。好ましくは5%以
下である。
【0029】Bi25粉末およびNi23粉末の50%
径(D50)はいずれも15μm以下であることが好まし
い。15μm超では焼成体が不均一になるおそれがあ
る、または前記ピンホール発生抑制効果が小さいおそれ
がある。より好ましくは10μm以下であり、典型的に
は0.5〜10μmである。
【0030】本発明のフリットBは、必須ではないが、
焼成体の熱膨張係数の調整、強度向上、等のためにセラ
ミックスフィラーを39.9%まで含有してもよい。3
9.9%超では焼結性が低下する。前記セラミックスフ
ィラーとして、非晶質シリカ、アルミナ、ムライト、ジ
ルコン、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、β
−スポデュメン、β−石英固溶体、β−ユークリプタイ
ト等の低膨張セラミックスの粉末が例示される。
【0031】また、本発明のフリットBは、必須ではな
いが、焼成体を着色させるために耐熱顔料を39.9%
まで含有してもよい。39.9%超では焼結性が低下す
る。前記耐熱顔料として、チタニア等の白色顔料、Fe
−Mn複酸化物系黒色顔料、Fe−Co−Cr複酸化物
系黒色顔料、Fe−Mn−Al複酸化物系黒色顔料、等
が例示される。本発明のフリットBは本質的に上記4成
分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他
の成分を含有してもよい。
【0032】次に、本発明のアルミニウム電極の被覆方
法について説明する。本発明のフリットが塗布される基
体は限定されないが、典型的には、ガラス基板、セラミ
ックス基板、ガラスセラミックス基板等の基板である。
なお、これら基板の厚さは典型的には1〜5mmであ
る。
【0033】PDPまたはVFDの基板としては、通
常、ガラス転移点が550〜620℃、50〜350℃
における平均線膨張係数が80×10-7〜90×10-7
/℃であるガラスからなるガラス基板が用いられてい
る。そのようなガラスとして、ソーダライムシリケート
ガラス等のSiO2−Al23−R2O−R’O(R’O
はアルカリ土類金属酸化物)系ガラスが例示される。
【0034】基板はこれに限定されず、無アルカリシリ
ケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス等の
ガラスからガラス基板でもよいし、アルミナ、ジルコニ
ア等のセラミックスからなるセラミックス基板でもよい
し、結晶化ガラス等からなるガラスセラミックス基板で
もよい。
【0035】アルミニウム電極は通常、前記基体上に真
空蒸着法等によって成膜され、その上に感光性レジスト
を塗布し、マスクを通して露光し、現像した後、加熱処
理してレジストパターンを形成し、レジストのない部分
を酸等でエッチングすることによってパターニングした
後レジストを剥離して形成される。
【0036】本発明のアルミニウム電極の被覆方法にお
いては、たとえば、本発明のフリットをガラスペースト
とし、これをスクリーン印刷、ブレードコート等によっ
てアルミニウム電極の上に塗布し、焼成する。また、た
とえば、本発明のフリットをグリーンシートとし、これ
をアルミニウム電極の上に貼り付け張り付け、焼成す
る。なお、本発明のアルミニウム電極の被覆方法におけ
る「アルミニウム電極の上への本発明のフリットの塗
布」とは、前記ガラスペーストのアルミニウム電極の上
への塗布、および前記グリーンシートのアルミニウム電
極の上への貼り付け、を含む。
【0037】前記焼成は、典型的には530〜600℃
に5〜60分間保持して行われ、該焼成によって、本発
明のフリットは電極を被覆する焼成体となる。
【0038】
【実施例】表のSiO2〜MoO3の欄にモル%表示で示
した組成となるように原料を調合、混合し、該混合され
た原料を白金ルツボに入れて1300℃で60分間溶解
してガラスとした。得られたガラスをアルミナ製ボール
ミルで18時間粉砕してガラス粉末とした。得られたガ
ラス粉末の軟化点(単位:℃)をDTAにより測定し
た。結果を表に示す。
【0039】次に、ガラスフリット例1〜5を準備し
た。例4については、質量百分率表示でガラス粉末:9
6%、Bi25粉末:4%からなるガラスフリットと
し、例1〜3、5についてはガラス粉末のみからなるガ
ラスフリットとした。例1〜3は本発明のフリット1で
あり、例4は本発明のフリット2であり、例5は比較例
である。
【0040】各ガラスフリット74質量部に、質量百分
率表示でエチルセルロースを10%、α−テルピネオー
ルを90%それぞれ含有するビヒクル26質量部を加
え、混練してガラスペーストとした。得られたガラスペ
ーストを、表面全体にアルミニウムが蒸着されている、
大きさが1.0cm×1.5cmのガラス板のアルミニ
ウム蒸着表面に塗布し、150℃に15分間保持して乾
燥後、570℃に10分間保持する焼成を行い焼成体と
した。
【0041】焼成後、ガラス板を二つに割り破断面をS
EMを用いて観察した。焼成体の厚さは15〜40μm
であった。また、SEMの視野内(約120μm)で観
察された大きさが20μm超の気泡の個数N20、15
μm以上20μm未満の気泡の個数N15、10μm以
上15μm未満の気泡の個数N10、5μm以上10μ
m以下の気泡の個数N5、を数えた。なお、気泡の断面
形状が円形でないものについてはその長径を大きさとし
た。N20は0であることが好ましい。また、焼成体の
表面の色調および透明感の目視観察結果も表に示す。透
明感については「あり」が好ましい。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウム電極の被
覆に用いたときにピンホールが発生しにくく、かつ鉛を
含有しないガラスフリットが得られる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA09 BB01 DA03 DA04 DB01 DB02 DB03 DC03 DC04 DC05 DC06 DD01 DE04 DE05 DE06 DF01 EA01 EA02 EA03 EA04 EB01 EB02 EB03 EB04 EC01 EC02 EC03 EC04 ED01 ED02 ED03 ED04 EE01 EE02 EE03 EE04 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FB01 FC01 FC02 FC03 FD01 FE01 FE02 FE03 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 FL02 FL03 GA01 GA02 GA03 GA04 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH04 HH05 HH07 HH09 HH10 HH11 HH12 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM05 MM06 NN40 5C027 AA05 AA06 5C040 FA10 GD07 GD09 JA04 JA09 KA09 MA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量百分率表示で、軟化点が600℃以下
    であってアルカリ金属酸化物を1モル%以上含有する無
    鉛ガラス粉末:60〜100%、セラミックスフィラ
    ー:0〜40%、耐熱顔料:0〜40%から本質的にな
    るガラスフリットであって、無鉛ガラス粉末が、Cu、
    Co、MoおよびNiからなる群から選ばれる1種以上
    の金属の酸化物を含有し、モル%表示のCuO基準のC
    u含有量、CoO基準のCo含有量、MoO3基準のM
    o含有量およびNiO基準のNi含有量の合計CuO+
    CoO+MoO3+NiOが0.1〜10モル%である
    ガラスフリット。
  2. 【請求項2】CuO基準のCu含有量が0.1モル%未
    満である請求項1に記載のガラスフリット。
  3. 【請求項3】無鉛ガラス粉末が下記酸化物基準のモル%
    表示で、本質的に、 SiO2 5〜45%、 B23 10〜60%、 ZnO 20〜60%、 Li2O+Na2O+K2O 1〜25%、 MgO+CaO+SrO+BaO 0〜30%、 Bi23 0〜15%、 Al23+ZrO2 0〜10%、 SnO2+CeO2 0〜5%、 CuO+CoO+MoO3+NiO 0.1〜5%、 からなる請求項1または2に記載のガラスフリット。
  4. 【請求項4】質量百分率表示で、軟化点が600℃以下
    であってアルカリ金属酸化物を1モル%以上含有する無
    鉛ガラス粉末:60〜99.9%、Bi25粉末および
    /またはNi23粉末:0.1〜10%、セラミックス
    フィラー:0〜39.9%、耐熱顔料:0〜39.9%
    から本質的になるガラスフリット。
  5. 【請求項5】無鉛ガラス粉末が下記酸化物基準のモル%
    表示で、本質的に、 SiO2 5〜45%、 B23 10〜60%、 ZnO 20〜60%、 Li2O+Na2O+K2O 1〜25%、 MgO+CaO+SrO+BaO 0〜30%、 Bi23 0〜15%、 Al23+ZrO2 0〜10%、 SnO2+CeO2 0〜5%、 CuO+CoO+MoO3+NiO 0〜5%、 からなる請求項4に記載のガラスフリット。
  6. 【請求項6】アルミニウム電極の被覆に用いられる請求
    項1〜5のいずれかに記載のガラスフリット。
  7. 【請求項7】基体上に形成されたアルミニウム電極の上
    に請求項1〜6のいずれかに記載のガラスフリットを塗
    布し、焼成することを特徴とするアルミニウム電極の被
    覆方法。
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