JP2000117969A - インクジェット記録ヘッドの駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動方法

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JP2000117969A JP10318443A JP31844398A JP2000117969A JP 2000117969 A JP2000117969 A JP 2000117969A JP 10318443 A JP10318443 A JP 10318443A JP 31844398 A JP31844398 A JP 31844398A JP 2000117969 A JP2000117969 A JP 2000117969A
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    • B41J2/04593Dot-size modulation by changing the size of the drop

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル径よりも小さな径の微小インク滴を、
高い駆動周波数でも安定に吐出できるようにする。 【解決手段】 開示される発明は、圧電アクチュエータ
4に駆動電圧を印加し、圧力発生室2内に圧力変化を生
じさせることで、圧力発生室2に連通されるノズル7か
らインク滴1を吐出させるインクジェット記録ヘッドの
駆動方法に係り、駆動電圧波形を、圧力発生室2を膨張
させる方向に、電圧を印加する第1の電圧変化プロセス
と、次いで、圧力発生室2を圧縮する方向に、電圧を印
加する第2の電圧変化プロセスと、圧力発生室2を再び
膨張させる方向に、電圧を印加する第3の電圧変化プロ
セスとから構成し、かつ、第2、第3の電圧変化プロセ
スにおける電圧変化時間t2,t3を、圧力発生室2内に
発生する圧力波の固有周期Tcに対して、0<t2<Tc
/2,0<t3<Tc/2の長さに設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノズルから微小
なインク滴を吐出して文字や画像の記録を行うインクジ
ェット記録ヘッドの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の記録ヘッドの1つと
して、印字情報に応じてノズルからインク滴を吐出す
る、いわゆるオンデマンド型インクジェット記録ヘッド
が広く知られている(例えば、特公昭53−12138
号公報参照)。図15は、オンデマンド型インクジェッ
ト記録ヘッドのうち、カイザー型と呼ばれるインクジェ
ット記録ヘッドの基本構成を概略示す断面図である。こ
のカイザー型記録ヘッドにおいては、同図に示すよう
に、インクの上流側で、圧力発生室91と共通インク室
92とがインク供給孔(インク供給路)93を介して連
結され、また、インクの下流側で圧力発生室91とノズ
ル94とが連結されている。また、圧力発生室91の図
中底板部が、振動板95によって構成され、この振動板
95の裏面には、圧電アクチュエータ96が設けられて
いる。
【0003】このような構成において、印字動作時に
は、印字情報に応じて圧電アクチュエータ96を駆動し
て振動板95を変位させ、これにより、圧力発生室91
の体積を急激に変化させて圧力発生室91に圧力波を発
生させる。この圧力波によって、圧力発生室内91に充
填されているインクの一部がノズル94を通って外部に
噴射され、インク滴97となって吐出する。吐出したイ
ンク滴98は、記録紙等の記録媒体上に着弾し、記録ド
ットを形成する。このような記録ドットの形成を印字情
報に基づいて繰り返し行うことにより、記録媒体上に文
字や画像が記録されることになる。
【0004】ここで、インク滴吐出動作について、さら
に言及すれば、このオンデマンド型インクジェット記録
方式では、圧電アクチュエータ96に所定の駆動電圧を
印加する度に、インク滴1滴が吐出するのであるが、従
来では、インク滴1滴を吐出させる際には、台形状の駆
動電圧波形を、圧電アクチュエータ96に印加すること
が一般に行われている。この台形状の駆動電圧波形は、
図16に示すように、圧力発生室91を圧縮してインク
滴97を吐出させるために、圧電アクチュエータ96へ
の印加電圧Vを基準電圧から所定の高さV1まで直線的
に増加させる第1の電圧変化プロセス51と、所定の高
さV1に達した印加電圧Vを暫時(t1'時間)保持する
電圧保持プロセス52と、この後、圧縮状態の圧力発生
室91を元に戻すために、印加電圧V1を基準電圧に戻
す第2の電圧変化プロセス53とからなっている。な
お、駆動電圧の増減による圧電アクチュエータの動き
は、圧電アクチュエータ96の構造や分極の向きに依存
するので、上記した圧電アクチュエータの動きとは逆向
きに動く圧電アクチュエータも存在するが、この逆動作
の圧電アクチュエータに対しては、駆動電圧も逆向きに
すれば、上記したと同様の吐出動作をするので、この明
細書の「発明の詳細な説明」の欄では、以下の説明を簡
単にするため、印加電圧が増加すると、圧力発生室を圧
縮する向きに働き、反対に、印加電圧が減少すると、圧
力発生室を膨張させる向きに働く圧電アクチュエータを
代表させて説明する。
【0005】ところで、この種のインクジェット記録ヘ
ッドにおいては、インク滴97が記録紙の上に着弾して
記録ドットが形成されることによって、1画素が形成さ
れるため、記録ドットの径が大きければ、粒状感が現れ
て高画質が得られない、という問題がある。そこで、粒
状感の少ない滑らかな画像(高画質)を得るためのドッ
ト径条件は、経験上、40μm以下であるとされ、ドッ
ト径が25μm以下であれば大変好ましいと考えられて
いる。小さなドット径を得るには、吐出するインク滴9
7の径を小さくすれば良いことは明かである。インク滴
径とドット径の関係は、インク滴97の飛翔速度(滴
速)、インク物性(粘度、表面張力)、記録紙種類等に
依存するが、通常ドット径はインク滴径の2倍程度とな
る。したがって、40μmのドット径を得るには、イン
ク滴径を20μmとしなければならず、さらに小さなド
ット径、例えば25μm以下のドット径を得るには、イ
ンク滴径を12.5μm以下にすることが必要となる。
一方、理論的考察により、圧力波によって、ノズル94
からインク滴97を吐出させる場合、吐出されるインク
滴97の体積qは、式(1)に示すように、ノズル9
4の開口面積An、インク滴97の速度(滴速)Vd
圧力発生室91内の圧力波(音響的基本振動モード)
の固有周期Tc等に比例することがわかっている。した
がって、インク滴97を小型化するには、その分、ノズ
ル開口径、滴速Vd及び圧力波の固有周期Tcを小さくす
れば良いと考えられる。
【0006】
【数1】
【0007】そこで、まず、圧力波の固有周期Tcにつ
いて論じる。圧力波の固有周期Tcは、圧力発生室91
の体積を減少させることによって、あるいは圧力発生室
壁の剛性を上げ、圧力発生室91の音響容量を小さくす
ることによって、短くなる。しかしながら、圧力波の固
有周期Tcを例えば数μsのオーダにまで極端に短くす
ると、リフィルの円滑性が損なわれ、この結果、吐出効
率や最高駆動周波数等の面で悪影響を生じるため、実際
上、圧力波の固有周期Tcは、10〜20μs程度が最
小限界である。次に、インク滴97の滴速Vdについて
述べる。滴速Vdは、インク滴97の着弾位置精度を左
右し、滴速が遅いと、インク滴97が空気の流れの影響
を受けて、インク滴97の着弾位置精度は悪くなる。し
たがって、滴径を小さくすることだけを求めて、滴速V
dを極端に小さくすることはできず、結局、高い画像品
質を得るためには、インク滴97の滴速Vdについて
も、一定以上の値(通常は4〜10m/s程度)が必要
である。
【0008】次に、ノズル開口径について述べる。上記
した事情により、インクが充填された圧力発生室91内
の圧力波の固有周期Tcを10〜20μs程度に、イン
ク滴97の滴速Vdを4〜10m/s程度に設定し、か
つ、図16に示す駆動電圧波形で、圧電アクチュエータ
96を駆動した場合、得られる最小インク滴径は、ノズ
ル径97と同等程度の大きさが限界であることが、経験
上わかっている。したがって、20μmのインク滴径を
得るには、ノズル径を20μmとし、20μmよりもさ
らに小さなインク滴径を得るには、20μmよりもさら
に小さなノズル径とすることが要求される。しかし、2
0μmよりも小さなノズル径を形成することは、製造面
で多くの困難が伴うと共に、ノズルの目詰まりの発生確
率が増加するため、ヘッドの信頼性及び耐久性確保が著
しく損なわれることとなる。このため、実際には、25
〜30μm程度がノズル径の当面の下限であり、したが
って、上述の条件では、得られる最小滴径は25〜30
μm程度が限界である。なお、目詰まりの問題が将来解
決すれば、ノズル径の下限は、20μm程度にまで伸び
ることが予想される。
【0009】このような問題を打開する手段として、例
えば、特開昭55−17589号公報等に記載されてい
るように、逆台形状の駆動電圧波形を圧電アクチュエー
タ96に印加して、「引き打ち」を行うことで、ノズル
径よりも小さなインク滴を吐出させるようにしたインク
ジェット駆動方法が提供されている。この駆動電圧波形
は、図17に示すように、圧力発生室91を膨張させる
ために、基準電圧V1(>0V)に設定されている圧電
アクチュエータ96の印加電圧Vを例えば0Vにまで減
少させる第1の電圧変化プロセス54と、0Vにまで減
少した印加電圧Vを暫時(t1'時間)保持する電圧保持
プロセス55と、この後、圧力発生室91を圧縮してイ
ンク滴97を吐出させると共に、次の吐出動作に備えさ
せるために、圧電アクチュエータ96の印加電圧Vを元
の電圧V1の高さにまで増加させる第2の電圧変化プロ
セス56とからなっている。このように、吐出直前に圧
力発生室を膨張させると、ノズル開口面にあったメニス
カスがノズル内部に引き込まれ、メニスカスの形状が凹
となった状態から吐出が行われるので、この駆動方法
は、「メニスカス制御」、「引き打ち」等と呼ばれる。
この「メニスカス制御(引き打ち)」の駆動方法によれ
ば、吐出直前にメニスカスがノズル内部に引き込まれ
て、ノズル内部のインク量が減少する上、吐出時におけ
る液滴形成状態が変化する等に起因して、ノズル径より
も小さな径のインク滴が形成されるので、高画質記録を
得ることができるのである。これに加えて、吐出するイ
ンク滴が、ノズル開口面の濡れの影響も受け難くなるた
め、吐出安定性も向上する。
【0010】また、特開昭59−143655号公報に
は、吐出直前におけるメニスカスの後退量を可変とし
て、同じノズルから異なった径のインク滴を吐出させる
ことで、メニスカス制御を滴径変調に利用する手段が提
案されている。また、メニスカス制御を行う場合の駆動
電圧の電圧波形についてもいくつか提案がなされてお
り、例えば特開昭59−218866号公報には、微小
滴が得られ易くなる条件として、第1の電圧変化プロセ
ス54と第2の電圧変化プロセス56の時間間隔(タイ
ミング)を規定している。また、特開平2−19294
7号公報には、第1及び第2の電圧変化プロセス54,
56の電圧変化時間を圧力波の固有周期Tcの整数倍に
設定することにより、インク滴吐出後における圧力波の
残響の発生を防止し、これにより、サテライトの発生を
防止する駆動方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載のメニスカス制御(引き打ち)の駆動方法(図1
7)にあっても、インク滴径を小さくできるのは、実験
によれば、せいぜい、ノズル径の約90%程度までであ
り、したがって、20μm以下の微小インク滴を得て、
高画質記録を実現することは、実際上困難である。すな
わち、この出願に係る発明者達が、ノズル径=30μ
m、圧力波の固有周期Tc=14μs、滴速Vd=6m/
sの条件下で、かつ、図17に示す駆動電圧波形で吐出
実験を行った結果によれば、基準電圧V1、第1の電圧
変化プロセス54における電圧変化時間(立ち下げ時
間)t1、電圧保持プロセス55における電圧保持時間
1'、第2の電圧変化プロセス56における電圧変化時
間(立ち上げ時間)t2の値を様々に変え、かつ、組み
合わせても、得られる滴径(サテライトを含む吐出イン
ク総量から算出した相当径)は28μmが下限であっ
た。
【0012】また、図17に示す逆台形状の電圧波形で
高速駆動した場合、インク滴吐出後に大きな圧力波の残
響が生じ、この結果、低速のサテライトが発生したり、
吐出不良が発生する等、吐出安定性が欠如する、という
不都合もある。この発明者達が行った実験では、駆動周
波数が8kHzを越えると、ノズル内への気泡の巻き込
みや、ノズル周辺へのサテライト滴の付着等が発生し、
これに起因して、滴速Vdの低下や吐出不良が観測され
た。この実験で使用したヘッドは、図16に示す台形状
の駆動電圧波形では、10kHz以上の駆動が可能なヘ
ッドであることが確認されているため、吐出不良の発生
は、図17に示す逆台形状の駆動電圧波形によって生じ
る圧力波の残響に起因していることは明かである。
【0013】一方、特開平2−192947号公報に記
載されているように、図17に示す駆動電圧波形におい
て、立ち下げ時間t1及び立ち上げ時間t2を固有周期T
cの整数倍に設定した場合、吐出安定性は確保できるも
のの、今度は、微小滴を得ることが困難になってしま
う。すなわち、この発明者等の実験結果によると、立ち
上げ/立ち下げ時間(t1/t2)を固有周期Tcと一致
させた場合、30μmのノズル径では、得られる微小滴
は35μmであり、ノズル径以下の滴径を得ることは困
難であることがわかった。
【0014】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、ノズル径よりも小径(例えば20μmレベル)
の微小インク滴を、高い駆動周波数でも安定に吐出でき
るインクジェット記録ヘッドの駆動方法を提供すること
を目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、電気機械変換器に駆動電圧
を印加し、当該電気機械変換器を変形させて、インクが
充填された圧力発生室内に圧力変化を生じさせること
で、上記圧力発生室に連通されるノズルからインク滴を
吐出させるインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係
り、上記駆動電圧の電圧波形を、上記圧力発生室の体積
を増加させる方向に、電圧を印加する第1の電圧変化プ
ロセスと、次いで、上記圧力発生室の体積を減少させる
方向に、電圧を印加する第2の電圧変化プロセスと、上
記圧力発生室の体積を再び増加させる方向に、電圧を印
加する第3の電圧変化プロセスとを少なくとも有して構
成すると共に、上記第2、第3の電圧変化プロセスにお
ける電圧変化時間t2,t3を、上記圧力発生室内に発生
する圧力波の固有周期Tcに対して、 0<t2<Tc/2 0<t3<Tc/2 の長さに設定したことを特徴としている。
【0016】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
第3の電圧変化プロセスの開始時刻を、上記第2の電圧
変化プロセスの終了時刻と一致させたことを特徴として
いる。
【0017】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係
り、上記駆動電圧の電圧波形に、上記第1の電圧変化プ
ロセス、上記第2の電圧変化プロセス及び上記第3の電
圧変化プロセスに次いで、上記圧力発生室の体積を減少
させる方向に、電圧を印加する第4の電圧変化プロセス
を含ませることを特徴としている。
【0018】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
第4の電圧変化プロセスにおける電圧変化時間t4を、
上記圧力発生室内に発生する圧力波の固有周期Tcに対
し、 0<t4<Tc/2 の長さに設定したことを特徴としている。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項3又は4記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
第2の電圧変化プロセスの開始時刻から、上記第4の電
圧変化プロセスの開始時刻までの時間間隔を、上記圧力
発生室内に発生する圧力波の固有周期Tcに対して、略
1/2の長さに設定したことを特徴としている。
【0020】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘッドの
駆動方法に係り、上記電気機械変換器が圧電アクチュエ
ータであることを特徴としている。
【0021】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘッドの
駆動方法に係り、開口径が20〜40μmの上記ノズル
を備えるインクジェット記録ヘッドを駆動して、滴径5
〜25μmのインク滴を吐出させることを特徴としてい
る。
【0022】
【発明の理論的妥当性】集中定数系等価回路モデルを用
いて、この発明の妥当性の理論的根拠について説明す
る。図12(a)は、図1に示すインクジェット記録ヘ
ッドのインク充填状態における等価電気回路図である。
同図において、m0は、圧電アクチュエータ4と振動板
3とから構成される振動系のイナータンス(音響質量)
[kg/m4]、m2は、インク供給孔6のイナータン
ス、m3はノズル7のイナータンス、r2はインク供給孔
6の音響抵抗[Ns/m5]、r3はノズル7の音響抵
抗、c0は振動系の音響容量[m5/N]、c1は圧力発
生室2の音響容量、c2はインク供給孔6の音響容量、
3はノズル7の音響容量、ψはインクに与えられる圧
力[Pa]を表している。ここで、圧電アクチュエータ
4に高剛性の積層型圧電アクチュエータを使用するとす
れば、振動系のイナータンスm0及び音響容量c0は無視
できるため、同図(a)の等価回路は、近似的に、同図
(b)の等価回路で表される。また、インク供給孔6と
ノズル7のイナータンスm2,m3との間で、m2=km3
の関係式が、インク供給孔6とノズル7の音響抵抗
2,r3との間で、r2=kr3の関係式がそれぞれ成り
立つと仮定して、図13(a)に示すように、立ち上が
り角度θを持つ駆動電圧波形を入力した場合について回
路解析を行うと、0≦t≦t1の立ち上がり時間内にお
けるノズル部7における体積速度u3'[m3/s]は、
式(2)で与えられる。
【0023】
【数2】
【0024】次に、図13(b)に示すような、複雑な
形状(台形状)の駆動電圧波形を用いた場合の体積速度
は、駆動電圧波形の節部(A,B,C,Dの各点)で発
生する圧力波を重ね合わせてゆくことによって求めるこ
とができる。すなわち、同図(b)の駆動電圧波形で発
生する、ノズル部7における体積速度u3[m3/s]
は、式(3)で与えられる。
【0025】
【数3】
【0026】ところで、同図(a)の駆動電圧波形に対
し、実際に式(3)を用いて体積速度u3を求めてみる
と、体積速度u3の時間的変化の様子が、立ち上げ時間
1によって大きく変化することがわかる。その一例を
図14に示す。t1<Tc(Tc:圧力波の固有周期)の
領域では、立ち上げ時間t1の減少(同図(a)→
(b)→(c))に伴って、体積速度u3が0となる時
間(t'')が早くなる。なお、図中の粒子速度は、ノズ
ル部7における体積速度u3'/ノズル開口面積と定義さ
れる。このように、駆動電圧波形によって、ノズル部7
での体積速度波形が大きく変化するため、これを微小滴
吐出原理として利用できる。何故なら、吐出する滴体積
qは、式(4)で表されることから明かなように、図1
4の斜線部面積に略比例するためである。
【0027】
【数4】
【0028】すなわち、立ち上げ時間t1を小さく設定
すれば、斜線部面積が小さくなるため、小さな滴体積
(滴径)qが得られる。特に、立ち上げ時間t1を圧力
波の固有周期Tcの半分以下に設定することによって、
微小滴の吐出が可能となる(立ち下げ時間t2について
も、同様である)。
【0029】なお、図17に示す駆動電圧波形を用い
て、メニスカス制御(引き打ち)を行う場合に、立ち上
げ時間t2を圧力波の固有周期Tcの半分以下に設定する
ことは、微小滴吐出を行う上で特に好ましい。何故な
ら、本来のメニスカス制御による滴径減少効果に加え
て、上記した体積速度波形の変化(斜線部面積減少)の
効果が作用するため、インク滴を一段と小粒にできるか
らである。
【0030】ただし、図17に示す逆台形状の駆動電圧
波形の立ち上げ時間t2を小さく設定するだけでは、2
0μmレベルの微小滴を得るのは未だ困難である。そこ
で、図4(a)に示すように、駆動電圧波形を立ち上げ
た直後に、圧力発生室2の体積を急激に増加させる第3
の電圧変化プロセス(電圧立ち下げのプロセス)を圧電
アクチュエータ4に加えるようにすれば、図5(a)に
示すように、斜線部面積がさらに減少し、インク滴をさ
らに一段と小粒にできる。また、立ち下げによる滴径短
小の効果は、立ち上げと立ち下げの時間間隔に依存し、
図4(b)に示すように、立ち下げのタイミングを立ち
上げ直後に設定すれば、つまり、第3の電圧変化プロセ
スの開始時刻を、第2の電圧変化プロセスの終了時刻と
一致させるように設定すれば、図5(b)に示すよう
に、最も微小な滴径が得られる。
【0031】また、上記したように、急激な立ち上げ/
立ち下げ時間を有する駆動電圧波形を用いると、吐出後
に大きな圧力波の残響が発生し、サテライトの発生や高
速駆動時の安定性低下等の問題が生じ易くなる。そこ
で、請求項3,4及び5記載の発明では、第3の電圧変
化プロセスの後、残響を抑制させるための圧力波を発生
させる第4の電圧変化プロセス(電圧立ち上げのプロセ
ス)を加える。これにより、それ以前に発生した圧力波
が相殺されることにより、残響の発生が抑えられ、吐出
安定性を大幅に増加できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1(a)は、この発明の第1実施例であるインクジェ
ット記録装置に搭載されるインクジェット記録ヘッドの
構成を示す断面図、同図(b)は、同インクジェット記
録ヘッドを分解して示す分解断面図、図2は、同インク
ジェット記録ヘッドを駆動する滴径非変調型駆動回路の
電気的構成を示すブロック図、図3は、同インクジェッ
ト記録ヘッドを駆動する滴径変調型駆動回路の電気的構
成を示すブロック図、図4は、同インクジェット記録ヘ
ッドの駆動方法に採用される駆動電圧波形の構成を示す
波形図、図5は、同駆動電圧波形によって、ノズル部に
生じるインクの体積速度波形を示す波形図(既述)、ま
た、図6及び図7は、この例の効果を説明するための図
である。
【0033】この例のインクジェット記録ヘッドは、図
1(a)に示すように、必要に応じてインク滴1を吐出
させて、記録紙上に文字や画像を印字するオンデマンド
・カイザー型マルチノズル式記録ヘッドに係り、図1に
示すように、細長立方体形状にそれぞれ形成され、か
つ、図中紙面垂直方向に並べられた複数の圧力発生室2
と、各圧力発生室2の図中底面を構成する振動板3と、
この振動板3の裏面に、かつ、各圧力発生室2に対応し
て並設された、積層型圧電セラミックスからなる複数の
圧電アクチュエータ4と、図示せぬインクタンクと連結
されて、各圧力発生室2にインクを供給するための共通
インク室(インクプール)5と、この共通インク室5と
各圧力発生室2とを1対1に連通させるための複数のイ
ンク供給孔(連通孔)6と、各圧力発生室2と1対1に
設けられ、各圧力発生室2の屈曲上方に突起した先端部
からインク滴1を吐出させる複数のノズル7とから概略
構成されている。ここで、共通インク室5、インク供給
路6、圧力発生室2及びノズル7によって、インクがこ
の順に移動する流路系が形成され、圧電アクチュエータ
4と振動板3とから、圧力発生室2内のインクに圧力波
を加える振動系が構成され、流路系と振動系との接点
が、圧力発生室2の底面(すなわち、振動板3の図中上
面)となっている。
【0034】この実施例のヘッド製造工程では、図1
(b)に示すように、精密プレス加工で円形に穿孔され
ることで、複数のノズル7が列状に又は千鳥状に配列さ
れたノズルプレート7aと、共通インク室5の空間部が
形成されたプールプレート5aと、インク供給孔6が穿
孔された供給孔プレート6aと、複数の圧力発生室2の
空間部が形成された圧力発生室プレート2aと、複数の
振動板3を構成する振動プレート3aとを予め用意した
後、これらのプレート2a,3a,5a〜7aを厚さ約
20μmの図示せぬエポキシ系接着剤層を用いて接着接
合して積層プレートを作成し、次に、作成された積層プ
レートと圧電アクチュエータ4とをエポキシ系接着剤層
を用いて接合することで、上記構成のインクジェット記
録ヘッドを製造することが行われる。なお、この例で
は、振動プレート3aには、電鋳(エレクトロフォーミ
ング)で成形された厚さ50〜75μmのニッケル板が
用いられるのに対し、他のプレート2a,5a〜7aに
は、厚さ50〜75μmのステンレス板が用いられる。
また、この例のノズル7は、開口径略30μm、裾径略
65μm、長さ略75μmとされ、圧力発生室2側に向
かって径が徐々に増加するテーパ形状に形成されてい
る。また、インク供給孔6も、ノズル7と同一形状に形
成されている。
【0035】次に、図2及び図3を参照して、この例の
インクジェット記録装置を構成して、上記構成のインク
ジェット記録ヘッドを駆動する駆動回路の電気的構成に
ついて説明する。この例のインクジェット記録装置は、
図示せぬCPU(中央処理装置)やROMやRAM等の
メモリを有している。CPUは、ROMに記憶されたプ
ログラムを実行して、RAMに確保された各種レジスタ
やフラグを用いて、インターフェイスを介してパーソナ
ル・コンピュータ等の上位装置から供給された印字情報
に基づいて、記録紙上に文字や画像を印刷するために、
装置各部を制御する。
【0036】まず、図2の駆動回路は、図4(a)に対
応する駆動電圧波形信号を発生して電力増幅した後、印
字情報に対応する所定の圧電アクチュエータ4,4,…
に供給して駆動することにより、滴径が常に略同じイン
ク滴1を吐出させて、記録紙上に文字や画像を印字させ
るもので、波形発生回路21と、電力増幅回路22と、
圧電アクチュエータ4,4,…と1対1に接続された複
数個のスイッチング回路23,23,…とから概略構成
されている。
【0037】波形発生回路21は、デジタル・アナログ
変換回路と積分回路とから構成され、CPUによりRO
Mの所定の記憶エリアから読み出された駆動電圧波形デ
ータをアナログ変換した後、積分処理して図4(a)に
対応する示す駆動電圧波形信号を生成する。電力増幅回
路22は、波形発生回路21から供給された駆動電圧波
形信号を電力増幅して、図4(a)に示す増幅駆動電圧
波形信号として出力する。スイッチング回路23は、入
力端が電力増幅回路22の出力端に接続され、出力端が
対応する圧電アクチュエータ4の一端に接続され、制御
端に、図示せぬ駆動制御回路から出力される印字情報に
対応する制御信号が入力されると、スイッチオンとなっ
て、対応する電力増幅回路22から出力される増幅駆動
電圧波形信号(図4(a))を圧電アクチュエータ4に
印加する。圧電アクチュエータ4は、このとき、印加さ
れる増幅駆動電圧波形信号に応じた変位を振動板3に与
え、振動板3の変位により、圧力発生室2に体積変化を
生じさせて、インクが充填された圧力発生室2に所定の
圧力波を発生させ、この圧力波によってノズル7から所
定の滴径のインク滴1を吐出させる。なお、この実施例
の記録ヘッドでは、インクが充填された圧力発生室2内
における圧力波の固有周期Tcは、14μsである。吐
出したインク滴は、記録紙等の記録媒体上に着弾し、記
録ドットを形成する。このような記録ドットの形成を印
字情報に基づいて繰り返し行うことにより、記録紙上に
文字や画像が2値記録される。
【0038】次に、図3の駆動回路は、ノズルから吐出
するインク滴の径を多段階(この例では、滴径40μm
程度の大滴、30μm程度の中滴、20μm程度の小滴
の3段階)に切り替えて、多階調で記録紙上に文字や画
像を印字させる、いわゆる滴径変調型の駆動回路であ
り、滴径に応じた3種類の波形発生回路31a,31
b,31cと、これらの波形発生回路31a,31b,
31cと1対1に接続された電力増幅回路32a,32
b,32cと、圧電アクチュエータ4,4,…と1対1
に接続された複数個のスイッチング回路33,33,…
とから概略構成されている。
【0039】波形発生回路31a〜31cは、いずれ
も、デジタル・アナログ変換回路と積分回路とから構成
され、これらの波形発生回路31a〜31cのうち、波
形発生回路31aは、CPUによりROMの所定の記憶
エリアから読み出された大滴吐出用の駆動電圧波形デー
タをアナログ変換した後、積分処理して大滴吐出用の駆
動電圧波形信号を生成する。波形発生回路31bは、C
PUによりROMの所定の記憶エリアから読み出された
中滴吐出用の駆動電圧波形データをアナログ変換した
後、積分処理して中滴吐出用の駆動電圧波形信号を生成
する。また、波形発生回路31cは、CPUによりRO
Mの所定の記憶エリアから読み出された小滴吐出用の駆
動電圧波形データをアナログ変換した後、積分処理して
図4(a)に対応する小滴吐出用の駆動電圧波形信号を
生成する。電力増幅回路32aは、波形発生回路31a
から供給された大滴吐出用の駆動電圧波形信号を電力増
幅して大滴吐出用の増幅駆動電圧波形信号として出力す
る。電力増幅回路32bは、波形発生回路31bから供
給された中滴吐出用の駆動電圧波形信号を電力増幅して
中滴吐出用の増幅駆動電圧波形信号として出力する。ま
た、電力増幅回路32cは、波形発生回路31cから供
給された小滴吐出用の駆動電圧波形信号を電力増幅して
小滴吐出用の増幅駆動電圧波形信号(図4(a))とし
て出力する。
【0040】また、スイッチング回路33は、図示せぬ
第1,第2,第3のトランスファ・ゲートから構成さ
れ、第1のトランスファ・ゲートの入力端が電力増幅回
路32aの出力端に接続され、第2のトランスファ・ゲ
ートの入力端が電力増幅回路32bの出力端に接続さ
れ、第3のトランスファ・ゲートの入力端が電力増幅回
路32cの出力端に接続され、第1,第2,第3のトラ
ンスファ・ゲートの出力端が対応する共通の圧電アクチ
ュエータ4の一端に接続されている。そして、図示せぬ
駆動制御回路から出力される印字情報に対応する階調制
御信号が第1のトランスファ・ゲートの制御端に入力さ
れると、第1のトランスファ・ゲートがオンとなって電
力増幅回路32aから出力される大滴吐出用の増幅駆動
電圧波形信号を圧電アクチュエータ4に印加する。
【0041】圧電アクチュエータ4は、このとき、印加
される増幅駆動電圧波形信号に応じた変位を振動板3に
与え、この振動板3の変位により、圧力発生室2を急激
に体積変化(増加・減少)させて、インクが充填された
圧力発生室2に所定の圧力波を発生させ、この圧力波に
よってノズル7から大滴のインク滴1を吐出させる。駆
動制御回路から出力される印字情報に対応する階調制御
信号が第2のトランスファ・ゲートの制御端に入力され
ると、第2のトランスファ・ゲートがオンとなって電力
増幅回路32bから出力される中滴吐出用の増幅駆動電
圧波形信号を圧電アクチュエータ4に印加する。圧電ア
クチュエータ4は、このとき、印加される増幅駆動電圧
波形信号に応じた変位を振動板3に与え、振動板3の変
位により、圧力発生室2を体積変化させて、インクが充
填された圧力発生室2に所定の圧力波を発生させ、この
圧力波によってノズル7から中滴のインク滴1を吐出さ
せる。また、駆動制御回路から出力される印字情報に対
応する階調制御信号が第3のトランスファ・ゲートの制
御端に入力されると、第3のトランスファ・ゲートがオ
ンとなって電力増幅回路32cから出力される小滴吐出
用の増幅駆動電圧波形信号(図4(a))を圧電アクチ
ュエータ4に印加する。圧電アクチュエータ4は、この
とき、印加される増幅駆動電圧波形信号に応じた変位を
振動板3に与え、振動板3の変位により、圧力発生室2
に体積変化を生じさせて、インクが充填された圧力発生
室2内に所定の圧力波を発生させ、この圧力波によって
ノズル7から小滴のインク滴1を吐出させる。吐出した
インク滴は、記録紙等の記録媒体上に着弾し、記録ドッ
トを形成する。このような記録ドットの形成を印字情報
に基づいて繰り返し行うことにより、記録紙上に文字や
画像が多階調記録される。この実施例では、2値記録専
用のインクジェット記録装置には、図2の駆動回路が組
み込まれ、階調記録も行うインクジェット記録装置に
は、図3の駆動回路が組みまれる。
【0042】上記した増幅駆動電圧波形信号は、図4
(a)に示すように、圧力発生室2を膨張させてメニス
カスを後退させるために、圧電アクチュエータ4への印
加電圧Vを立ち下げる(V1→0)第1の電圧変化プロ
セス41と、立ち下げられた印加電圧Vを暫時(t1'時
間)保持する(0→0)第1の電圧保持プロセス42
と、圧力発生室2を圧縮してインク滴1を吐出させるた
めに、電圧を立ち上げる(0→V2)第2の電圧変化プ
ロセス43と、立ち上げられた印加電圧Vを暫時(t2'
時間)保持する(V2→V2)第2の電圧保持プロセス4
4と、圧力発生室2を再び膨張させるために、電圧を立
ち下げる(V2→0)第3の電圧変化プロセス45とか
ら構成され、第2、第3の電圧変化プロセス43,45
における電圧変化時間t2,t3を、圧力発生室2内に発
生する圧力波の固有周期Tcに対して、 0<t2<Tc/2 0<t3<Tc/2 の長さに設定されている。
【0043】次に、この例のインクジェット駆動方法に
ついて、以下の駆動電圧波形条件で吐出実験を行った。
すなわち、 基準電圧V1=10V 第1の電圧変化プロセス41での電圧変化時間t1=3
μs 第1の電圧保持プロセス42での電圧保持時間t1'=4
μs 第2の電圧変化プロセス43での電圧変化時間t2=2
μs 第3の電圧変化プロセス45での電圧変化時間t3=2
μs にそれぞれ設定し、第2の電圧保持プロセス44での電
圧保持時間t2'を変化させて、滴径の変化を調べた。な
お、吐出時、すなわち、第2の電圧変化プロセス43で
の電圧変化量V2は、常に、滴速が6m/sとなるよう
に調整した。図6は、第2の電圧保持プロセス44での
電圧保持時間t2'とインクの滴径との関係を示す特性図
で、実線は、上述の条件の下で得られた実測値、破線
は、式(3)に基づいて、ノズル部7における体積速度
3を算出し、この算出結果を式(4)に代入して、滴
体積qを算出し、算出された滴体積qから求められた滴
径の推算値である。図6からわかるように、絶対値に多
少の差があるものの、理論値と実験値との間で良い一致
が得られた。
【0044】図6からわかるように、第3の電圧変化プ
ロセス45を加えることにより、インク滴を著しく小粒
にすることが可能となり、特に、図4(b)に示すよう
に、第2の電圧変化プロセス43の終了時刻と第3の電
圧変化プロセス45の開始時刻とを一致させた場合、つ
まり、第2の電圧保持プロセス44での電圧保持時間t
2'を0μsとした場合に、最も小さな滴径(19μm)
のインク滴が得られ、20μmレベルの微小滴吐出が可
能になることが確認された。
【0045】次に、第2の電圧保持プロセス44での電
圧保持時間t2'=0μsの条件の下で、第2の電圧変化
プロセス43の電圧変化時間(立ち上げ時間t2)と、
第3の電圧変化プロセス45の電圧変化時間(立ち下げ
時間t3)とを変化させて、インクの滴径の変化を実測
した。図7は、立ち上げ時間t2/立ち下げ時間t3とイ
ンクの滴径との関係を示すグラフである。立ち上げ時間
2及び立ち上げ時間t3を、圧力波の固有周期Tcの1
/2以下に設定すれば、微小滴吐出が有効に行われるこ
とが、図7からわかる。
【0046】なお、吐出されるインクの滴径は、式
(1)より明かなように、圧力波の固有周期Tcやノズ
ル径に依存するため、第2の電圧変化プロセス43/第
3の電圧変化プロセス45における立ち上げ時間t2
立ち下げ時間t3を、固有周期Tcの1/2以下に設定し
ても、必ずしも20μmレベルの微小滴が得られるとは
限らない。すなわち、立ち上げ時間t2/立ち下げ時間
3を、固有周期Tcの1/2以下に設定することは、2
0μmレベルの微小滴を得る上での十分条件ではなく、
必要条件である。
【0047】次に、従来技術との比較のため、図17に
示す従来駆動電圧波形によって、吐出実験を行った。す
なわち、 基準電圧V1=10V 第1の電圧変化プロセス54での電圧変化時間t1=3
μs 電圧保持プロセス5での電圧保持時間t1'=4μs にそれぞれ設定し、吐出時、すなわち、第2の電圧変化
プロセス56での立ち上げ時間t3を変化させて吐出さ
れるインクの滴径の変化を調べた。なお、吐出時の電圧
変化量V2は、常に、滴速が6m/sとなるように調整
した。図8は、第2の電圧保持プロセス56での立ち上
がり時間t2とインクの滴径との関係を示す特性図で、
実線は、上述の条件の下で得られた実測値、破線は、式
(3)及び式(4)に基づいて求められた滴径の推算値
である。図8からわかるように、絶対値に多少の差があ
るものの、理論値と実験値との間で良い一致が得られ
た。図8から明らかなように、t3<Tc(Tc:圧力波
の固有周期)の範囲では、立ち上げ時間t3の減少に伴
って滴径が直線的に減少する。したがって、図17に示
すような従来の「メニスカス制御(引き打ち)」波形を
用いる場合にも、立ち上げ時間t3は、できるだけ小さ
く設定した方が微小滴吐出に有利となる。しかし、立ち
上げ時間t3を仮に0μsに設定できたとしても、図8
から予測される滴径は約28μmであり、20μmレベ
ルの微小滴を得ることは困難である。
【0048】◇第2実施例 図9は、この発明の第2実施例であるインクジェット記
録ヘッドの駆動方法に採用される駆動電圧波形の構成を
示す波形図である。この第2実施例では、増幅駆動電圧
波形信号が、同図に示すように、圧力発生室2を膨張さ
せてメニスカスを後退させるために、圧電アクチュエー
タ4への印加電圧Vを立ち下げる(V1→0)第1の電
圧変化プロセス91と、立ち下げられた印加電圧Vを暫
時(t1'時間)保持する(0→0)第1の電圧保持プロ
セス92と、圧力発生室2を圧縮してインク滴1を吐出
させるために、電圧を立ち上げる(0→V2)第2の電
圧変化プロセス93と、立ち上げられた印加電圧Vを暫
時(t2'時間)保持する(V2→V2)第2の電圧保持プ
ロセス94と、圧力発生室2を再び膨張させるために、
電圧を立ち下げる(V2→0)第3の電圧変化プロセス
95と、立ち下げられた印加電圧Vを暫時(t3'時間)
保持する(0→0)第3の電圧保持プロセス96と、残
響抑制用の圧力波を発生させるために、電圧を再び立ち
上げる(0→V1)第4の電圧変化プロセス97とから
構成され、第2、第3の電圧変化プロセス93,95に
おける電圧変化時間t2,t3を、圧力発生室2内に発生
する圧力波の固有周期Tcに対して、 0<t2<Tc/2 0<t3<Tc/2 の長さに設定されている。なお、圧力波の残響を効率良
く打ち消すためには、第4の電圧変化プロセス97にお
ける電圧変化時間t4を、圧力発生室2内に発生する圧
力波の固有周期Tcに対し、 0<t4<Tc/2 の長さに設定するのが好ましい。つまり、第4の電圧変
化プロセス97及びこれに伴う第3の電圧保持プロセス
96を設けた点以外は、上述の第1実施例の構成と略同
様である。
【0049】次に、この第2実施例のインクジェット駆
動方法について、以下の駆動電圧波形条件で吐出実験を
行った。すなわち、 基準電圧V1=10V 吐出時、すなわち、第2の電圧変化プロセス93での電
圧変化量V2=8V 第1の電圧変化プロセス91での電圧変化時間t1=3
μs 第1の電圧保持プロセス92での電圧保持時間t1'=4
μs 第2の電圧変化プロセス93での電圧変化時間t2=2
μs 第2の電圧保持プロセス94での電圧保持時間t2'=0
μs 第3の電圧変化プロセス95での電圧変化時間t3=2
μs 第3の電圧保持プロセス96での電圧保持時間t3'=2
μs 第4の電圧変化プロセス97での電圧変化時間t4=3
μs の電圧条件で、図9の駆動電圧波形で駆動した場合に生
じる、ノズル部7におけるインクの体積速度変化を式
(3)及び式(4)を用いて算出した。この算出結果を
図10(b)に粒子速度として示す。
【0050】次に、第1実施例との比較のため、図4に
示す従来駆動電圧波形によって、吐出実験を行った。す
なわち、 基準電圧V1=10V 吐出時、すなわち、第2の電圧変化プロセス93での電
圧変化量V2=8V 第1の電圧変化プロセス91での電圧変化時間t1=3
μs 第1の電圧保持プロセス92での電圧保持時間t1'=4
μs 第2の電圧変化プロセス93での電圧変化時間t2=2
μs 第2の電圧保持プロセス94での電圧保持時間t2'=0
μs 第3の電圧変化プロセス95での電圧変化時間t3=2
μs の電圧条件で、図4の駆動電圧波形で駆動した場合に生
じる、ノズル部7におけるインクの体積速度変化を式
(3)及び式(4)を用いて算出した。この算出結果を
図10(a)に粒子速度として示す。
【0051】第1実施例の駆動電圧波形(図4)で駆動
した場合、第1〜第3の電圧変化プロセス41,43,
45の作用により、ノズル径よりも小さなインク滴の吐
出が可能となる反面、良好な吐出安定性を得られない場
合がある。これは、図10(a)からわかるように、第
1実施例の駆動電圧波形(図4)で駆動した場合、吐出
後にも、言い換えれば、インク滴の吐出に関与する第1
波の後にも、大きな圧力波の残響が発生し、これが吐出
安定性を悪化させるからである。発明者等の実験による
と、このように大きな圧力波残響が発生した状態では、
サテライトの発生状態が不安定になり易い上、特に、高
い駆動周波数で吐出不良が発生し易いことが明かになっ
ている。
【0052】これに対して、第2実施例の駆動電圧波形
(図9)で駆動した場合、第1から第3の電圧変化プロ
セス91,93,95に引き続いて、第4の電圧変化プ
ロセス97が加えられることで、発生する圧力波残響と
相殺する圧力波が発生するので、図10(b)からわか
るように、第一波以降で体積速度の振幅が大きく減衰す
る。したがって、吐出後における圧力波残響の発生が有
効に抑制されることがわかる。それゆえ、この第2実施
例の駆動方法によれば、高い駆動周波数でも微小滴を安
定に吐出できる。
【0053】図11は、残響抑制の有無による吐出状態
の変化を写す写真である。図11の写真から明らかなよ
うに、第1実施例(残響抑制なし)の場合には、8kH
z以上の駆動周波数でインク滴の尾が曲がったり、サテ
ライトの飛翔状態が不安定化するのに対し(同図の写真
(a))、第2実施例(残響抑制あり)の場合には、1
0kHzでも吐出状態がほとんど変化しないことが確認
された(同図の写真(b))。
【0054】なお、この第2実施例において、効率良く
圧力波残響を抑制するには、第4の電圧変化プロセス9
7の電圧変化時間t4を圧力波の固有周期Tcの半分以下
に設定することが望ましい。また、第2の電圧変化プロ
セス93の開始時刻と、第4の電圧変化プロセス97の
開始時刻との時間間隔(t2+t2'+t3+t3')が、圧
力発生室2内の圧力波の固有周期Tcに対し、略1/2
に設定することによって最も効率的に圧力波の残響を抑
制できる。これは、第2の電圧変化プロセス93によっ
て発生された圧力波に対して、位相が逆の圧力波が発生
されることにより、圧力波が効率的に打ち消されるため
である。
【0055】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、ノズルや
インク供給孔の形状は、テーパ形状に限らない。同様
に、開口形状は、円形形状に限らず、長方形や三角形や
その他の形状でも良い。また、ノズル、圧力発生室、イ
ンク供給孔のそれぞれの位置関係も、この実施例で示し
た構造に限定されるものではなく、例えば、ノズルを圧
力発生室の中央部等に配置しても勿論良い。
【0056】また、上述の第1実施例では、第1の電圧
変化プロセス終了時の電圧(0V)と、第3の電圧変化
プロセス終了時の電圧(0V)とを一致させているが、
これに限定されず、互いに、異なった電圧に設定しても
良い。また、上述の第2実施例では、第2〜第4の電圧
変化プロセス93,95,97の電圧変化時間t2
3,t4を一致させているが、これに限らず、それぞれ
の電圧変化時間を別個に設定しても良い。また、上述の
第2実施例では、第4の電圧変化プロセス終了時の電圧
を基準電圧に一致させるようにしたが、これに限定され
ず、異なった電圧に設定しても良い。また、上述の実施
例では、基準電圧を0Vからオフセットさせているが、
これに限らず、基準電圧を任意に設定して良い。
【0057】また、上述の実施例では、圧力波の固有周
期Tcが14μsである記録ヘッドについての実験結果
を示したが、固有周期Tcがこれと異なる場合において
も、上述の実施例で述べたと略同様の効果が得られるこ
とが適用可能であることが確認されている。ただし、2
0μmレベルの微小滴吐出を行う場合には、固有周期は
20μs以下に設定することが望ましい。
【0058】また、上述の実施例では、ノズル径30μ
mの記録ヘッドを用いたが、これに限らず、開口径が2
0〜40μmのノズルを備えるインクジェット記録ヘッ
ドを駆動して、滴径5〜25μmのインク滴を吐出させ
ることができる。なお、目詰まりの問題が将来解決すれ
ば、ノズル径の実用上の下限が、20μm程度にまで伸
びることが予想される。また、上述の実施例では、カイ
ザー型インクジェット記録ヘッドを用いたが、カイザー
型に限定されない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、ノズル径よりも小さな径の微小インク滴を、高
い駆動周波数でも安定に吐出できる。具体的には、ノズ
ル径が30μmでも20μmレベルの微小インク滴を、
高い駆動周波数でも安定に吐出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、この発明の第1実施例であるインク
ジェット記録装置に搭載されるインクジェット記録ヘッ
ドの構成を示す断面図、(b)は、同インクジェット記
録ヘッドを分解して示す分解断面図である。
【図2】同インクジェット記録ヘッドを駆動する滴径非
変調型駆動回路の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同インクジェット記録ヘッドを駆動する滴径変
調型駆動回路の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】同インクジェット記録ヘッドの駆動方法に採用
される駆動電圧波形の構成を示す波形図である。
【図5】同駆動電圧波形によって、ノズル部に生じるイ
ンクの体積速度波形を示す波形図である。
【図6】同実施例の効果を説明するための図である。
【図7】同実施例の効果を説明するための図である。
【図8】同実施例の効果を説明するための図である。
【図9】この発明の第2実施例であるインクジェット記
録ヘッドの駆動方法に採用される駆動電圧波形の構成を
示す波形図である。
【図10】同実施例の効果を説明するための図である。
【図11】同実施例の効果を説明するための図で、残響
抑制の有無による吐出状態の変化を写す写真である。
【図12】この発明に適用されるインクジェット記録ヘ
ッドのインク充填状態における等価電気回路図である。
【図13】同インクジェット記録ヘッドの駆動方法を説
明するための波形図である。
【図14】同インクジェット記録ヘッドの駆動方法を説
明するための波形図である。
【図15】従来技術を説明するための図で、オンデマン
ド型インクジェット記録ヘッドのうち、カイザー型と呼
ばれるインクジェット記録ヘッドの基本構成を概略示す
断面図である。
【図16】従来におけるインクジェット記録ヘッドの駆
動方法に採用される駆動電圧波形の構成を示す波形図で
ある。
【図17】従来における別のインクジェット記録ヘッド
の駆動方法に採用される駆動電圧波形の構成を示す波形
図である。
【符号の説明】
1 インク滴 2 圧力発生室 3 振動板 4 圧電アクチュエータ(電気機械変換器) 7 ノズル 41,91 第1の電圧変化プロセス 43,93 第2の電圧変化プロセス 45,95 第2の電圧変化プロセス V97 第4の電圧変化プロセス

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換器に駆動電圧を印加し、当
    該電気機械変換器を変形させて、インクが充填された圧
    力発生室内に圧力変化を生じさせることで、前記圧力発
    生室に連通されるノズルからインク滴を吐出させるイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記駆動電圧の電圧波形を、 前記圧力発生室の体積を増加させる方向に、電圧を印加
    する第1の電圧変化プロセスと、 次いで、前記圧力発生室の体積を減少させる方向に、電
    圧を印加する第2の電圧変化プロセスと、 前記圧力発生室の体積を再び増加させる方向に、電圧を
    印加する第3の電圧変化プロセスとを少なくとも有して
    構成すると共に、 前記第2、第3の電圧変化プロセスにおける電圧変化時
    間t2,t3を、前記圧力発生室内に発生する圧力波の固
    有周期Tcに対して、 0<t2<Tc/2 0<t3<Tc/2 の長さに設定したことを特徴とするインクジェット記録
    ヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の電圧変化プロセスの開始時刻
    を、前記第2の電圧変化プロセスの終了時刻と一致させ
    たことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    ヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記駆動電圧の電圧波形に、前記第1の
    電圧変化プロセス、前記第2の電圧変化プロセス及び前
    記第3の電圧変化プロセスに次いで、前記圧力発生室の
    体積を減少させる方向に、電圧を印加する第4の電圧変
    化プロセスを含ませることを特徴とする請求項1又は2
    記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記第4の電圧変化プロセスにおける電
    圧変化時間t4を、前記圧力発生室内に発生する圧力波
    の固有周期Tcに対し、 0<t4<Tc/2 の長さに設定したことを特徴とする請求項3記載のイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の電圧変化プロセスの開始時刻
    から、前記第4の電圧変化プロセスの開始時刻までの時
    間間隔を、前記圧力発生室内に発生する圧力波の固有周
    期Tcに対して、略1/2の長さに設定したことを特徴
    とする請求項3又は4記載のインクジェット記録ヘッド
    の駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記電気機械変換器が圧電アクチュエー
    タであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  7. 【請求項7】 開口径が20〜40μmの前記ノズルを
    備えるインクジェット記録ヘッドを駆動して、滴径5〜
    25μmのインク滴を吐出させることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘ
    ッドの駆動方法。
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