JP2000326511A - インクジェット記録ヘッドの駆動方法及びその回路 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動方法及びその回路

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JP2000326511A
JP2000326511A JP11137894A JP13789499A JP2000326511A JP 2000326511 A JP2000326511 A JP 2000326511A JP 11137894 A JP11137894 A JP 11137894A JP 13789499 A JP13789499 A JP 13789499A JP 2000326511 A JP2000326511 A JP 2000326511A
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voltage change
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    • B41J2/04588Control methods or devices therefor, e.g. driver circuits, control circuits using a specific waveform

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い吐出効率を保ちつつ、微小なインク滴を
安定的に形成して各ノズルから吐出し、記録媒体に高画
質の文字や画像を記録する。 【解決手段】 開示されるインクジェット記録ヘッドの
駆動方法は、駆動波形信号の波形を、圧力発生室の内容
積を増加させる方向に、電圧を印加する第1の電圧変化
プロセスと、圧力発生室の内容積を減少させる方向に、
電圧を印加する第2の電圧変化プロセスとを少なくとも
有して構成すると共に、第1の電圧変化プロセスの開始
時刻tと第2の電圧変化プロセスの開始時刻tとの
時間間隔t baを、圧力発生室内に発生する圧力波の固
有周期Tの略3/8から略3/4までの範囲の長さに
設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
記録ヘッドの駆動方法及びその回路に関し、詳しくは、
ノズルを備えたインクジェット記録ヘッドを駆動して、
記録解像度に合わせた均一の大きさの微小なインク滴を
ノズルから選択的に吐出させて紙やOHP(overhead p
rojector)フィルム等の記録媒体に文字や画像を記録す
るインクジェット記録ヘッドの駆動方法及びその回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、ノズル及び
それに対応した圧力発生室を備えたインクジェット記録
ヘッドの圧力発生室に対応した位置に設けられた圧電ア
クチュエータ等の圧力発生手段に記録時に駆動波形信号
を印加して、インクが充填された圧力発生室の内容積を
急激に変化させることにより、ノズルからインク滴を吐
出させて紙やOHPフィルム等の記録媒体上に記録ドッ
トを形成するものである。このインクジェット記録装置
は、プリンタ、プロッタ、複写機、ファクシミリ等様々
な記録装置に適用されている。
【0003】ところで、この種のインクジェット記録装
置においては、1個のインク滴が記録媒体上に着弾して
1個の記録ドットが形成されることにより、1個の画素
が形成されるため、記録ドットの径の大きさと画質とは
略反比例の関係にある。したがって、近年の印刷の品質
に対する要求の高まりに応じるためには、径の小さい記
録ドットを記録媒体上に形成する必要があるが、低濃度
部において粒状感の少ない滑らかな画像(高画質)を得
るための記録ドットの径(ドット径)は、人間の目の識
別能力からすると、40μm以下であるとされ、25μ
m以下であれば大変好ましいと考えられている。そし
て、通常、ドット径はインク滴の径(滴径)の2〜2.
5倍程度となることから、40μmのドット径を得るに
は、滴径を20μm程度にすることが必要となる。この
場合、インク滴の体積と、このインク滴(主滴)がノズ
ルから放出される際に、その背後に副次的に形成される
小さなインク滴であるサテライトの体積とを合わせたイ
ンク滴の総滴径は、25μm程度となる。
【0004】一方、所定の開口径を有するノズルから得
られる総滴径の最小値は、その開口径(ノズル径)と同
等程度であることが、経験上わかっている。したがっ
て、25μmの総滴径を得るには、ノズル径を25μm
以下とすることが要求される。しかし、ノズル径を25
μm以下にするには、製造面で多くの困難が伴うと共
に、ノズルの目詰まりの発生確率が増加するため、イン
クジェット記録ヘッドの信頼性及び耐久性が著しく損な
われることとなる。このため、実際には、25〜30μ
m程度がノズル径の当面の下限である。したがって、総
滴径が25μm以下のインク滴を安定的に吐出するのは
困難であった。加えて、インク滴の微小化にだけ注目し
てノズル径を小さくしていくと、所望の解像度に見合う
最大総滴径のインク滴が吐出困難になるという問題も発
生する。
【0005】上記した不都合を解決する手段として、従
来から、例えば、特開昭55−17589号公報に開示
されているように、逆台形状の駆動波形信号を圧電アク
チュエータに印加して、インク滴の吐出直前にいわゆる
「メニスカス制御」を行うことにより、ノズル径よりも
小さなインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッド
の駆動方法が提案されている。このインクジェット記録
ヘッドの駆動方法においては、インク滴の吐出が不必要
な時は、図8(a)に示すように、メニスカス1はノズ
ル2の開口面2aにある。そして、インク滴の吐出が必
要になった時に、まず、圧力発生室の内容積が増加する
ような駆動波形信号を圧電アクチュエータに印加する
と、図8(b)に示すように、ノズル2の開口面2aに
あったメニスカス1がノズル2の内部に引き込まれ、メ
ニスカス1の形状が凹状になる(「引き」のプロセ
ス)。この後、圧力発生室の内容積が減少するような駆
動波形信号を圧電アクチュエータに印加すると、図8
(c)に示すように、インク滴3が吐出する(「押し」
のプロセス)。
【0006】また、特公平3−30507号公報には、
駆動波形信号の波形を変更することにより、吐出直前の
メニスカスのノズル内における後退量(「引き」の強
度)やタイミングを変化させて、ノズルから吐出される
インク滴の滴径を変化させるインクジェット記録装置が
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来のインクジェット記録ヘッドの駆動方法やインクジェ
ット記録装置においては、インク滴が吐出する直前のメ
ニスカスのノズル内における後退量によって、滴径やイ
ンク滴の速度(滴速)等の吐出特性が変化するため、メ
ニスカス制御を行わずにインク滴を吐出する場合に比べ
て、ノズル径等の部品寸法のばらつきや外乱に対して非
常に敏感である。また、上記した従来のインクジェット
記録ヘッドの駆動方法やインクジェット記録装置におい
ては、圧電アクチュエータに駆動波形信号を印加して圧
力発生室の内容積を増減させることにより、メニスカス
の「引き」及びインク滴の吐出を行っているが、圧電ア
クチュエータは、その特性上、印加された駆動波形信号
に忠実に応答するのではなく、ある程度振動しながら駆
動波形信号に応答する。この圧電アクチュエータの振動
に伴って、圧力発生室の内容積も変化するため、特に、
インク滴の吐出直前にあっては、上記特公平3−305
07号公報にも記載されているように、メニスカスがノ
ズル内で往復運動を繰り返すことになる。したがって、
同一のノズルであっても、それまでに吐出したインク滴
の吐出履歴やクロストーク、あるいは使用環境等の影響
により、メニスカスのノズル内における後退量が一定せ
ず、結果として、吐出されるインク滴の総滴径も変動し
てしまう。したがって、上記従来のインクジェット記録
ヘッドの駆動方法やインクジェット記録装置において
は、インク滴の滴径を小さくしようとすればするほど、
充分に小さなインク滴がノズルから吐出されなかった
り、インク滴の形成が非常に不安定になったりして、イ
ンク滴の吐出不良が発生するなどの問題があった。
【0008】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、ノズル径等の部品寸法のばらつきや外乱、ある
いはインク滴の吐出履歴やクロストーク、使用環境等の
影響を軽減することができると共に、高い吐出効率を保
ちつつ微小なインク滴を安定的に形成して各ノズルから
吐出することができ、これにより、記録媒体に高画質の
文字や画像を記録することができるインクジェット記録
ヘッドの駆動方法及びその回路を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、インクが充填される圧力発
生室と、該圧力発生室に圧力を発生させる圧力発生手段
と、上記圧力発生室に連通されるノズルとを備え、上記
圧力発生手段に駆動波形信号を印加して、上記圧力発生
室の内容積を変化させることにより、上記ノズルからイ
ンク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドの駆動方
法に係り、上記駆動波形信号の波形を、上記圧力発生室
の内容積を増加させる方向に、電圧を印加する第1の電
圧変化プロセスと、上記圧力発生室の内容積を減少させ
る方向に、電圧を印加する第2の電圧変化プロセスとを
少なくとも有して構成すると共に、上記第1の電圧変化
プロセスの開始時刻と上記第2の電圧変化プロセスの開
始時刻との時間間隔を、上記圧力発生室内に発生する圧
力波の固有周期Tの略3/8から略3/4までの範囲
の長さに設定したことを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
駆動波形信号の波形における、上記第1の電圧変化プロ
セスの開始時刻と上記第2の電圧変化プロセスの開始時
刻との時間間隔を、上記固有周期Tの略1/2の長さ
に設定したことを特徴としている。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係
り、上記駆動波形信号の波形に、上記第1の電圧変化プ
ロセスと上記第2の電圧変化プロセスとの間に、上記第
1の電圧変化プロセスで印加された電圧を暫時保持する
第1の電圧保持プロセスを含ませることを特徴としてい
る。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれか1に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方
法に係り、上記駆動波形信号の波形に、上記第2の電圧
変化プロセスに次いで、上記第2の電圧変化プロセスで
印加された電圧を暫時保持する第2の電圧保持プロセス
と、上記圧力発生室の内容積を増加させる方向に、電圧
を印加する第3の電圧変化プロセスとを含ませることを
特徴としている。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
第1の電圧変化プロセス開始時の電圧と、上記第3の電
圧変化プロセス終了時の電圧とを一致させることを特徴
としている。
【0014】また、請求項6記載の発明は、請求項4記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
第1の電圧変化プロセス開始時の電圧と、上記第3の電
圧変化プロセス終了時の電圧とを異ならせることを特徴
としている。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘッドの
駆動方法に係り、上記圧力発生手段は、電気機械変換素
子、磁歪素子、あるいは電気熱変換素子であることを特
徴としている。
【0016】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に係り、上記
電気機械変換素子は、圧電アクチュエータであることを
特徴としている。
【0017】また、請求項9記載の発明は、インクが充
填される圧力発生室と、該圧力発生室に圧力を発生させ
る圧力発生手段と、上記圧力発生室に連通されるノズル
とを備え、上記圧力発生手段に駆動波形信号を印加し
て、上記圧力発生室の内容積を変化させることにより、
上記ノズルからインク滴を吐出させるインクジェット記
録ヘッドの駆動回路に係り、上記圧力発生室の内容積を
増加させる方向に、電圧を印加する第1の電圧変化プロ
セスと、上記圧力発生室の内容積を減少させる方向に、
電圧を印加する第2の電圧変化プロセスとを少なくとも
有して構成されると共に、上記第1の電圧変化プロセス
の開始時刻と上記第2の電圧変化プロセスの開始時刻と
の時間間隔が、上記圧力発生室内に発生する圧力波の固
有周期Tの略3/8から略3/4までの範囲の長さに
設定された波形を有する駆動波形信号を発生する波形発
生手段を備えてなることを特徴としている。
【0018】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載のインクジェット記録ヘッドの駆動回路に係り、上
記波形発生手段は、上記第1の電圧変化プロセスの開始
時刻と上記第2の電圧変化プロセスの開始時刻との時間
間隔が、上記固有周期Tの略1/2の長さに設定され
た波形を有する駆動波形信号を発生することを特徴とし
ている。
【0019】また、請求項11記載の発明は、請求項9
又は10記載のインクジェット記録ヘッドの駆動回路に
係り、上記波形発生手段は、上記第1の電圧変化プロセ
スと上記第2の電圧変化プロセスとの間に、上記第1の
電圧変化プロセスで印加された電圧を暫時保持する第1
の電圧保持プロセスを含んだ波形を有する駆動波形信号
を発生することを特徴としている。
【0020】また、請求項12記載の発明は、請求項9
乃至11のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘッ
ドの駆動回路に係り、上記波形発生手段は、上記第2の
電圧変化プロセスに次いで、上記第2の電圧変化プロセ
スで印加された電圧を暫時保持する第2の電圧保持プロ
セスと、上記圧力発生室の内容積を増加させる方向に、
電圧を印加する第3の電圧変化プロセスとを含んだ波形
を有する駆動波形信号を発生することを特徴としてい
る。
【0021】また、請求項13記載の発明は、請求項1
2記載のインクジェット記録ヘッドの駆動回路に係り、
上記波形発生手段は、上記第1の電圧変化プロセス開始
時の電圧と、上記第3の電圧変化プロセス終了時の電圧
とを一致させた波形を有する駆動波形信号を発生するこ
とを特徴としている。
【0022】また、請求項14記載の発明は、請求項1
2記載のインクジェット記録ヘッドの駆動回路に係り、
上記波形発生手段は、上記第1の電圧変化プロセス開始
時の電圧と、上記第3の電圧変化プロセス終了時の電圧
とを異ならせた波形を有する駆動波形信号を発生するこ
とを特徴としている。
【0023】また、請求項15記載の発明は、請求項9
乃至14のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘッ
ドの駆動回路に係り、上記圧力発生手段は、電気機械変
換素子、磁歪素子、あるいは電気熱変換素子であること
を特徴としている。
【0024】また、請求項16記載の発明は、請求項1
5記載のインクジェット記録ヘッドの駆動回路に係り、
上記電気機械変換素子は、圧電アクチュエータであるこ
とを特徴としている。
【0025】
【作用】この発明の構成によれば、ノズル径等の部品寸
法のばらつきや外乱、あるいはインク滴の吐出履歴やク
ロストーク、使用環境等の影響を軽減することができる
と共に、高い吐出効率を保ちつつ、微小なインク滴を安
定的に形成して各ノズルから吐出することができる。こ
れにより、記録媒体に高画質の文字や画像を記録するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 A.第1の実施例 まず、この発明の第1の実施例について説明する。図1
は、この発明の第1の実施例であるインクジェット記録
ヘッドの駆動方法を適用したインクジェット記録ヘッド
の駆動回路の電気的構成を示すブロック図、図2は、同
回路で駆動されるインクジェット記録ヘッドの構成の一
例を示す断面図、図3は、同回路が搭載されるプリンタ
の機械的構成を示す概略図である。
【0027】この例のインクジェット記録ヘッド11
は、必要に応じてインク滴を吐出させて、記録媒体上に
文字や画像を印刷するドロップ・オン・デマンド(drop
on demand)型マルチヘッドであって、その中のカイザ
ー(Kyser)型と呼ばれるものである。この例のインク
ジェット記録ヘッド11は、図2に示すように、細長立
方体形状にそれぞれ形成され、かつ、図中紙面垂直方向
に並べられた複数の圧力発生室12と、各圧力発生室1
2に一対一に対応して、それぞれ圧力発生室12の同図
中上板を構成する複数の振動板13と、各振動板13の
上面に、かつ、各圧力発生室12に一対一に対応して並
設された、積層型圧電セラミックスからなる複数の圧電
アクチュエータ14と、供給路16及び図示せぬインク
プールを介してインクタンク15と各圧力発生室12と
を一対一に連通させるための複数のインク供給口17
と、各圧力発生室12と一対一に設けられ、各圧力発生
室12の一側面に突起した先端部からインク滴を吐出さ
せる複数のノズル18とから概略構成されている。この
例のノズル18は、圧力発生室12側に向かって径が徐
々に増加するテーパ状に形成されている。
【0028】そして、この例のプリンタにおいては、図
3に示すように、上記構成のインクジェット記録ヘッド
11が図示せぬキャリアに取り付けられており、制御部
21により制御された図示せぬヘッド駆動モータによっ
て、送りローラ22によりホッパ23から搬送された記
録媒体24の搬送方向に対して直交する方向へ走査され
る。送りローラ22は、制御部21により制御された図
示せぬ送りモータによって駆動される。記録媒体24
は、紙やOHPフィルム等からなり、インクジェット記
録ヘッド11により文字や画像が印刷された後、スタッ
カ25に排出される。制御部21は、図示せぬCPU
(中央処理装置)やROMやRAM等のメモリを有して
いる。CPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行
して、RAMに確保された各種レジスタやフラグを用い
て、インターフェイス26を介してパーソナル・コンピ
ュータ等の上位装置から供給された印刷情報に基づい
て、記録媒体24上に文字や画像を印刷するために、上
記ヘッド駆動モータ及び上記送りモータを含めたプリン
タ各部を制御する。
【0029】次に、図1を参照して、この例のプリンタ
の制御部21を構成して、上記構成のインクジェット記
録ヘッド11を駆動する駆動回路の電気的構成について
説明する。図1に示す駆動回路は、図4に示す増幅駆動
波形信号に対応した駆動波形信号を発生して電力増幅し
た後、印刷情報に対応する所定の圧電アクチュエータ1
4,14,…に供給して駆動することにより、滴径が常
に略同一のインク滴を吐出させて、記録媒体24上に文
字や画像を印刷させるものであり、波形発生回路31
と、電力増幅回路32と、圧電アクチュエータ14,1
4,…と一対一に接続された複数個のスイッチング回路
33,33,…とから概略構成されている。
【0030】波形発生回路31は、デジタル・アナログ
変換回路と積分回路とから構成され、CPUによりRO
Mの所定の記憶エリアから読み出された駆動波形データ
をアナログ変換した後、積分処理して、図4に示す増幅
駆動波形信号に対応した駆動波形信号を生成する。電力
増幅回路32は、波形発生回路31から供給された駆動
波形信号を電力増幅して、図4に示す増幅駆動波形信号
として出力する。スイッチング回路33は、入力端が電
力増幅回路32の出力端に接続され、出力端が対応する
圧電アクチュエータ14の一端に接続され、制御端に、
図示せぬ駆動制御回路から出力される印刷情報に対応す
る制御信号が入力されると、スイッチ・オンとなって、
電力増幅回路32から出力される増幅駆動波形信号を圧
電アクチュエータ14に印加する。これにより、圧電ア
クチュエータ14は、印加される増幅駆動波形信号に応
じた変位を振動板13に与え、振動板13の変位によ
り、圧力発生室12の内容積を急激に変化させること
で、インクが充填された圧力発生室12に所定の圧力波
を発生させ、この圧力波によって対応するノズル18か
ら所定の滴径のインク滴を吐出させる。吐出したインク
滴は、記録媒体24上に着弾し、記録ドットを形成す
る。このような記録ドットの形成を印刷情報に基づいて
繰り返し行うことにより、記録媒体24上に文字や画像
が2値で印刷される。
【0031】上記した増幅駆動波形信号は、図4に示す
ように、圧力発生室12の内容積を増加させてメニスカ
スを後退させるために、圧電アクチュエータ14への印
加電圧Vを立ち下げる(0→−V)第1の電圧変化プ
ロセス(「引き」のプロセス)41と、立ち下げられた
印加電圧Vを暫時(時間t)保持する(−V→−V
)第1の電圧保持プロセス42と、圧力発生室12の
内容積を減少させてインク滴を吐出させるために、印加
電圧Vを立ち上げる(−V→V)第2の電圧変化プ
ロセス(「押し」のプロセス)43と、立ち上げられた
印加電圧Vを暫時(時間t)保持する(V→V
第2の電圧保持プロセス44と、圧力発生室12の内容
積を再び増加させるために、印加電圧Vを立ち下げる
(V→0)第3の電圧変化プロセス45とから構成さ
れている。そして、この増幅駆動波形信号は、メニスカ
スの「引き」のプロセスの開始時刻t(=0)と、メ
ニスカスの「押し」のプロセスの開始時刻tとの時間
間隔tba(=t−t=t+t)が、インクが
充填された圧力発生室12内に発生する圧力波の固有周
期Tの略1/2の長さに設定されている。この例で
は、固有周期Tは、10〜20μsであるが、これに
限定されず、10μs以下の場合も、20μs以上の場
合もある。
【0032】次に、増幅駆動波形信号の波形プロファイ
ルを図4に示す波形プロファイルとするに至った根拠に
ついて、説明する。まず、発明者は、インクジェット記
録ヘッドのインク滴の吐出現象について流体解析モデル
を作成し、増幅駆動波形信号の波形プロファイルとイン
ク滴の吐出特性(滴径及び滴速)との関係をシミュレー
ションした。この結果、増幅駆動波形信号の印加電圧V
を一定にした状態において、メニスカスの「引き」のプ
ロセスの開始時刻tと、メニスカスの「押し」のプロ
セスの開始時刻tとの時間間隔tbaに対して、イン
ク滴の総滴径及びインク滴の主滴の滴速(主滴速)が、
図5に示すような変化を示すことが分かった。図5にお
いて、曲線aは時間間隔tbaに対するインク滴の総滴
径の変化の特性を表す曲線であり、曲線bは時間間隔t
baに対するインク滴の主滴速の変化の特性を表す曲線
である。図5から分かるように、曲線a及びbは、共に
上に凸の形状を有しており、しかも、時間間隔tba
固有周期Tの略1/2のポイントにおいて最大になっ
ている。これは、メニスカス制御に「引き」のプロセス
を加えたことにより、圧力発生室12内に発生する圧力
波の反動が吐出特性に影響を与えているためであり、
「引き」のプロセスにより発生する圧力波の位相と、
「押し」のプロセスにより発生する圧力波の位相とが合
致するポイントである固有周期Tの略1/2のポイン
トが、インク滴の吐出効率の最良ポイントであることを
表していると解される。
【0033】さらに、発明者は、増幅駆動波形信号の波
形プロファイルがインク滴の吐出特性(滴径及び滴速)
に及ぼす影響を実験により詳細に調査した。この結果、
増幅駆動波形信号の印加電圧Vと時間間隔tbaとに対
して、インク滴の吐出特性が、図6に示すような変化を
示すことが分かった。図6において、実線で描かれた曲
線c〜cは、インク滴の総滴径がそれぞれ16,1
8,…,32μm(2μm刻み)である場合の時間間隔
baに対する印加電圧Vの変化の特性を表す曲線であ
り、破線で描かれた曲線d〜d10は、インク滴の主
滴速がそれぞれ2,3,…,11m/s(1m/s刻
み)である場合の時間間隔tbaに対する印加電圧Vの
変化の特性を表す曲線である。この場合、使用したイン
クジェット記録ヘッド11を構成する圧力発生室12内
に発生する圧力波の固有周期Tは、略16μsであっ
たので、固有周期Tの略1/2は略8μsである。ま
た、図6において、斜線で示された領域は、インク滴が
ノズルから吐出されない条件の領域(不吐出領域)を示
している。図6から分かるように、曲線c〜c及び
曲線d〜d10において谷になるポイントは、いずれ
も時間間隔tbaが略8μsとなるところであり、時間
間隔tbaを固有周期Tの略1/2に設定した場合と
一致している。また、図6において、駆動電圧Vをある
電圧に固定した場合、すなわち、横軸のあるポイントに
ついて水平方向に曲線c〜c及び曲線d〜d10
を切断してみると、時間間隔tbaが固有周期Tの略
1/2であるポイントを最大として、インク滴の総滴径
及び主滴速が共に増減する曲線を描くことが分かる。つ
まり、図5と図6とは略同様の傾向を示しており、上記
したシミュレーションが妥当であることが確認された。
【0034】以上のことから、曲線c〜c及び曲線
〜d10が谷になるということは、谷になるポイン
トでは、同一の総滴径のインク滴をより速い主滴速で吐
出させることができ、かつ、増幅駆動波形信号の印加電
圧Vが最も低く抑えられるということであるから、その
ポイントはインク滴の吐出効率が最も高いポイントであ
るということが分かる。この点、時間間隔tbaを固有
周期Tの略1/2より短くしていくと、同一の総滴径
でも主滴速はさらに速くなって行くが、図6からも分か
るように、隣接する曲線c〜c間及び曲線d〜d
10間の間隔が極端に狭くなって行くため、外乱等の様
々な変動要因に対して敏感になり、インク滴を安定的に
吐出するのが困難になると推察される。
【0035】そこで、増幅駆動波形信号の波形プロファ
イルを設定する際には、インク滴吐出の安定性、インク
滴の吐出特性(滴径及び滴速)及び圧力発生室等の構造
上やインクの物性に起因する圧力波の位相遅れ(0〜2
μs程度)などを考慮する必要があるため、時間間隔t
baは、式(1)に示す範囲内に設定することが好まし
い。
【0036】
【数1】3T/8≦tba≦3T/4…(1)
【0037】式(1)において、下限側は、インク滴吐
出の安定性を犠牲にしてまでも、インク滴の吐出特性
(滴径及び滴速)を最大限優先して微小滴のインク滴を
吐出させたい場合に設定され、上限側は、圧力波の位相
遅れの発生を考慮する場合に設定される。これにより、
インク滴の吐出効率性と吐出の安定性とを両立させるこ
とができる。
【0038】B.第2の実施例 次に、この発明の第2の実施例について説明する。図7
は、この発明の第2の実施例であるインクジェット記録
ヘッドの駆動方法を適用したインクジェット記録ヘッド
の駆動回路の電気的構成を示すブロック図である。な
お、同回路が搭載されるプリンタの機械的構成及び同回
路で駆動されるインクジェット記録ヘッドの構成につい
ては、上記した第1の実施例と略同様(図3及び図2参
照)であるので、その説明を省略する。
【0039】図7の駆動回路は、ノズルから吐出するイ
ンク滴の径を階調表現された印刷情報により多段階(こ
の例では、滴径40μm程度の大滴、30μm程度の中
滴、20μm程度の小滴の3段階)に切り替えて、多階
調で記録媒体上に文字や画像を印刷させる、いわゆる滴
径変調型の駆動回路であり、滴径に応じた3種類の波形
発生回路51a,51b,51cと、これらの波形発生
回路51a,51b,51cと一対一に接続された電力
増幅回路52a,52b,52cと、圧電アクチュエー
タ14,14,…と一対一に接続された複数個のスイッ
チング回路53,53,…とから概略構成されている。
【0040】波形発生回路51a〜51cは、いずれ
も、デジタル・アナログ変換回路と積分回路とから構成
され、これらの波形発生回路51a〜51cのうち、波
形発生回路51aは、CPUによりROMの所定の記憶
エリアから読み出された大滴吐出用の駆動波形データを
アナログ変換した後、積分処理して大滴吐出用の駆動波
形信号を生成する。波形発生回路51bは、CPUによ
りROMの所定の記憶エリアから読み出された中滴吐出
用の駆動波形データをアナログ変換した後、積分処理し
て中滴吐出用の駆動波形信号を生成する。波形発生回路
51cは、CPUによりROMの所定の記憶エリアから
読み出された小滴吐出用の駆動波形データをアナログ変
換した後、積分処理して、図4に示す小滴吐出用の増幅
駆動波形信号に対応した小滴吐出用の駆動波形信号を生
成する。
【0041】電力増幅回路52aは、波形発生回路51
aから供給された大滴吐出用の駆動波形信号を電力増幅
して、大滴吐出用の増幅駆動波形信号として出力する。
電力増幅回路52bは、波形発生回路51bから供給さ
れた中滴吐出用の駆動波形信号を電力増幅して、中滴吐
出用の増幅駆動波形信号として出力する。また、電力増
幅回路52cは、波形発生回路51cから供給された小
滴吐出用の駆動波形信号を電力増幅して、小滴吐出用の
増幅駆動電圧波形信号(図4参照)として出力する。
【0042】また、スイッチング回路53は、図示せぬ
第1,第2,第3のトランスファ・ゲートから構成さ
れ、第1のトランスファ・ゲートの入力端が電力増幅回
路52aの出力端に接続され、第2のトランスファ・ゲ
ートの入力端が電力増幅回路52bの出力端に接続さ
れ、第3のトランスファ・ゲートの入力端が電力増幅回
路52cの出力端に接続され、第1,第2,第3のトラ
ンスファ・ゲートの出力端が対応する共通の圧電アクチ
ュエータ14の一端に接続されている。そして、図示せ
ぬ駆動制御回路から出力される印刷情報に対応する階調
制御信号が第1のトランスファ・ゲートの制御端に入力
されると、第1のトランスファ・ゲートがオンとなって
電力増幅回路52aから出力される大滴吐出用の増幅駆
動波形信号を圧電アクチュエータ14に印加する。これ
により、圧電アクチュエータ14は、印加される増幅駆
動波形信号に応じた変位を振動板13に与え、この振動
板13の変位により、圧力発生室12の内容積を急激に
変化(増加・減少)させることで、インクが充填された
圧力発生室12に所定の圧力波を発生させ、この圧力波
によってノズル18から大滴のインク滴を吐出させる。
【0043】一方、図示せぬ駆動制御回路から出力され
る印刷情報に対応する階調制御信号が第2のトランスフ
ァ・ゲートの制御端に入力されると、第2のトランスフ
ァ・ゲートがオンとなって電力増幅回路52bから出力
される中滴吐出用の増幅駆動波形信号を圧電アクチュエ
ータ14に印加する。これにより、圧電アクチュエータ
14は、印加される増幅駆動波形信号に応じた変位を振
動板13に与え、振動板13の変位により、圧力発生室
12の内容積を変化させることで、インクが充填された
圧力発生室12に所定の圧力波を発生させ、この圧力波
によってノズル18から中滴のインク滴を吐出させる。
さらに、図示せぬ駆動制御回路から出力される印刷情報
に対応する階調制御信号が第3のトランスファ・ゲート
の制御端に入力されると、第3のトランスファ・ゲート
がオンとなって電力増幅回路52cから出力される小滴
吐出用の増幅駆動波形信号(図4参照)を圧電アクチュ
エータ14に印加する。これにより、圧電アクチュエー
タ14は、印加される増幅駆動電圧波形信号に応じた変
位を振動板13に与え、振動板13の変位により、圧力
発生室12の内容積を変化させることで、インクが充填
された圧力発生室12内に所定の圧力波を発生させ、こ
の圧力波によってノズル18から小滴のインク滴を吐出
させる。吐出したインク滴は、記録媒体24上に着弾
し、記録ドットを形成する。このような記録ドットの形
成を印刷情報に基づいて繰り返し行うことにより、記録
媒体24上に文字や画像が多階調で印刷される。
【0044】このような構成において、大滴吐出用及び
中滴吐出用の増幅駆動波形信号の波形プロファイルを、
図4に示す小滴吐出用の増幅駆動波形信号と同様、式
(1)に基づいて設定することにより、多階調での印刷
においても、インク滴の吐出効率性と吐出の安定性とを
両立させることができる。
【0045】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述
の各実施例では、この発明によるインクジェット記録ヘ
ッドの駆動方法をプリンタに適用する例を示したが、こ
れに限定されず、プロッタ、複写機、ファクシミリ等の
他のインクジェット記録装置に適用しても良い。この発
明をファクシミリに適用する場合には、インターフェイ
ス26は通信回線に接続される。また、この発明を複写
機に適用する場合には、複写する画像を入力するための
スキャナを設ける必要がある。この場合、インターフェ
イス26は設けなくても良い。
【0046】また、上述の各実施例では、ノズル18の
形状をテーパ状にする例を示したが、これに限定されな
い。同様に、ノズル18の開口形状は、円形状に限ら
ず、長方形や三角形やその他の形状でも良い。また、ノ
ズル18、圧力発生室12、インク供給口17のそれぞ
れの位置関係も、この実施例で示した構造に限定される
ものではなく、例えば、ノズル18を圧力発生室12の
中央下部等に配置しても勿論良い。また、上述の各実施
例では、細長立方体形状に形成された圧力発生室12を
用いる例を示したが、これに限定されず、圧力発生室1
2の形状はどのようなものでも良い。さらに、上述の各
実施例では、第1の電圧変化プロセス41開始時の電圧
と、第3の電圧変化プロセス45終了時の電圧とを一致
させているが、これに限定されず、互いに、異なった電
圧に設定しても良い。また、上述の各実施例では、基準
電圧を0Vと一致させているが、これに限らず、基準電
圧を任意に設定して良い。また、上述の各実施例では、
第1の電圧保持プロセス42及び第2の電圧保持プロセ
ス44を設ける例を示したが、これに限らず、これらの
うち、どちらか一つ、又は全部を省略しても良い。ま
た、上述の各実施例では、インクジェット記録ヘッド1
1として、カイザー型を用いる例を示したが、圧力発生
手段によって圧力発生室内に圧力変化を生じさせること
により、ノズルからインク滴を吐出させるインクジェッ
ト記録ヘッドである限り、カイザー型に限定されない。
また、上述の各実施例では、圧力発生手段として、積層
型圧電セラミックスからなる圧電アクチュエータを用い
る例を示したが、これに限定されず、他の構造の圧電ア
クチュエータ、別種の電気機械変換素子や磁歪素子、あ
るいは電気熱変換素子を用いても良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、駆動波形信号の波形を、圧力発生室の内容積を
増加させる方向に、電圧を印加する第1の電圧変化プロ
セスと、圧力発生室の内容積を減少させる方向に、電圧
を印加する第2の電圧変化プロセスとを少なくとも有し
て構成すると共に、第1の電圧変化プロセスの開始時刻
と第2の電圧変化プロセスの開始時刻との時間間隔を、
圧力発生室内に発生する圧力波の固有周期Tの略3/
8から略3/4までの範囲の長さに設定したので、ノズ
ル径等の部品寸法のばらつきや外乱、あるいはインク滴
の吐出履歴やクロストーク、使用環境等の影響を軽減す
ることができると共に、高い吐出効率を保ちつつ、微小
なインク滴を安定的に形成して各ノズルから吐出するこ
とができる。これにより、記録媒体に高画質の文字や画
像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例であるインクジェット
記録ヘッドの駆動方法を適用したインクジェット記録ヘ
ッドの駆動回路の電気的構成を概略示すブロック図であ
る。
【図2】同回路で駆動されるインクジェット記録ヘッド
の構成の一例を示す断面図である。
【図3】同回路が搭載されるプリンタの機械的構成を示
す概略図である。
【図4】同回路を構成する電力増幅回路から出力される
増幅駆動波形信号の波形プロファイルの一例を示す図で
ある。
【図5】増幅駆動波形信号の印加電圧Vを一定にした状
態における、時間間隔tbaに対するインク滴の総滴径
及びインク滴の主滴速の変化の特性をシミュレーション
した結果の一例を示す図である。
【図6】増幅駆動波形信号の印加電圧Vと時間間隔t
baとに対するインク滴の総滴径及びインク滴の主滴速
の変化の特性を実測した結果の一例を示す図である。
【図7】この発明の第2の実施例であるインクジェット
記録ヘッドの駆動方法を適用したインクジェット記録ヘ
ッドの駆動回路の電気的構成を概略示すブロック図であ
る。
【図8】従来のインクジェット記録ヘッドの駆動方法に
おけるインク滴吐出過程を説明するためのノズル開口面
近傍の断面図である。
【符号の説明】
11 インクジェット記録ヘッド 12 圧力発生室 13 振動板 14 圧電アクチュエータ(圧力発生手段) 18 ノズル 31,51〜51 波形発生回路 32,52〜52 電力増幅回路 33,53 スイッチング回路 41 第1の電圧変化プロセス 42 第1の電圧保持プロセス

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが充填される圧力発生室と、該圧
    力発生室に圧力を発生させる圧力発生手段と、前記圧力
    発生室に連通されるノズルとを備え、前記圧力発生手段
    に駆動波形信号を印加して、前記圧力発生室の内容積を
    変化させることにより、前記ノズルからインク滴を吐出
    させるインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記駆動波形信号の波形を、 前記圧力発生室の内容積を増加させる方向に、電圧を印
    加する第1の電圧変化プロセスと、 前記圧力発生室の内容積を減少させる方向に、電圧を印
    加する第2の電圧変化プロセスとを少なくとも有して構
    成すると共に、 前記第1の電圧変化プロセスの開始時刻と前記第2の電
    圧変化プロセスの開始時刻との時間間隔を、前記圧力発
    生室内に発生する圧力波の固有周期Tの略3/8から
    略3/4までの範囲の長さに設定したことを特徴とする
    インクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記駆動波形信号の波形における、前記
    第1の電圧変化プロセスの開始時刻と前記第2の電圧変
    化プロセスの開始時刻との時間間隔を、前記固有周期T
    の略1/2の長さに設定したことを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記駆動波形信号の波形に、前記第1の
    電圧変化プロセスと前記第2の電圧変化プロセスとの間
    に、前記第1の電圧変化プロセスで印加された電圧を暫
    時保持する第1の電圧保持プロセスを含ませることを特
    徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録ヘッ
    ドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記駆動波形信号の波形に、前記第2の
    電圧変化プロセスに次いで、前記第2の電圧変化プロセ
    スで印加された電圧を暫時保持する第2の電圧保持プロ
    セスと、前記圧力発生室の内容積を増加させる方向に、
    電圧を印加する第3の電圧変化プロセスとを含ませるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の電圧変化プロセス開始時の電
    圧と、前記第3の電圧変化プロセス終了時の電圧とを一
    致させることを特徴とする請求項4記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の電圧変化プロセス開始時の電
    圧と、前記第3の電圧変化プロセス終了時の電圧とを異
    ならせることを特徴とする請求項4記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記圧力発生手段は、電気機械変換素
    子、磁歪素子、あるいは電気熱変換素子であることを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記電気機械変換素子は、圧電アクチュ
    エータであることを特徴とする請求項7記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの駆動方法。
  9. 【請求項9】 インクが充填される圧力発生室と、該圧
    力発生室に圧力を発生させる圧力発生手段と、前記圧力
    発生室に連通されるノズルとを備え、前記圧力発生手段
    に駆動波形信号を印加して、前記圧力発生室の内容積を
    変化させることにより、前記ノズルからインク滴を吐出
    させるインクジェット記録ヘッドの駆動回路であって、 前記圧力発生室の内容積を増加させる方向に、電圧を印
    加する第1の電圧変化プロセスと、前記圧力発生室の内
    容積を減少させる方向に、電圧を印加する第2の電圧変
    化プロセスとを少なくとも有して構成されると共に、前
    記第1の電圧変化プロセスの開始時刻と前記第2の電圧
    変化プロセスの開始時刻との時間間隔が、前記圧力発生
    室内に発生する圧力波の固有周期Tの略3/8から略
    3/4までの範囲の長さに設定された波形を有する駆動
    波形信号を発生する波形発生手段を備えてなることを特
    徴とするインクジェット記録ヘッドの駆動回路。
  10. 【請求項10】 前記波形発生手段は、前記第1の電圧
    変化プロセスの開始時刻と前記第2の電圧変化プロセス
    の開始時刻との時間間隔が、前記固有周期T の略1/
    2の長さに設定された波形を有する駆動波形信号を発生
    することを特徴とする請求項9記載のインクジェット記
    録ヘッドの駆動回路。
  11. 【請求項11】 前記波形発生手段は、前記第1の電圧
    変化プロセスと前記第2の電圧変化プロセスとの間に、
    前記第1の電圧変化プロセスで印加された電圧を暫時保
    持する第1の電圧保持プロセスを含んだ波形を有する駆
    動波形信号を発生することを特徴とする請求項9又は1
    0記載のインクジェット記録ヘッドの駆動回路。
  12. 【請求項12】 前記波形発生手段は、前記第2の電圧
    変化プロセスに次いで、前記第2の電圧変化プロセスで
    印加された電圧を暫時保持する第2の電圧保持プロセス
    と、前記圧力発生室の内容積を増加させる方向に、電圧
    を印加する第3の電圧変化プロセスとを含んだ波形を有
    する駆動波形信号を発生することを特徴とする請求項9
    乃至11のいずれか1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドの駆動回路。
  13. 【請求項13】 前記波形発生手段は、前記第1の電圧
    変化プロセス開始時の電圧と、前記第3の電圧変化プロ
    セス終了時の電圧とを一致させた波形を有する駆動波形
    信号を発生することを特徴とする請求項12記載のイン
    クジェット記録ヘッドの駆動回路。
  14. 【請求項14】 前記波形発生手段は、前記第1の電圧
    変化プロセス開始時の電圧と、前記第3の電圧変化プロ
    セス終了時の電圧とを異ならせた波形を有する駆動波形
    信号を発生することを特徴とする請求項12記載のイン
    クジェット記録ヘッドの駆動回路。
  15. 【請求項15】 前記圧力発生手段は、電気機械変換素
    子、磁歪素子、あるいは電気熱変換素子であることを特
    徴とする請求項9乃至14のいずれか1に記載のインク
    ジェット記録ヘッドの駆動回路。
  16. 【請求項16】 前記電気機械変換素子は、圧電アクチ
    ュエータであることを特徴とする請求項15記載のイン
    クジェット記録ヘッドの駆動回路。
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