JP2000103089A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

印刷装置および印刷方法

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JP2000103089A JP11170628A JP17062899A JP2000103089A JP 2000103089 A JP2000103089 A JP 2000103089A JP 11170628 A JP11170628 A JP 11170628A JP 17062899 A JP17062899 A JP 17062899A JP 2000103089 A JP2000103089 A JP 2000103089A
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pulse
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  • Ink Jet (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主走査方向に隣接する2画素に対して第1お
よび第2の駆動パルスでドットを生成する際に発生する
インク滴の着弾位置のズレを防ぐ。 【解決手段】 一記録周期内に2つの駆動パルスを選択
的に含み得る駆動信号によって印刷ヘッドのピエゾ素子
を駆動する。主走査方向に連続する2画素に1ドットず
つそれぞれ生成するには、第1周期目に第1パルスを第
2周期目に第2パルスを含む駆動信号A、或いは第2周
期目に第2パルスを第1周期目に第1パルスを含む駆動
信号Bによって制御を行なう。このとき、第1パルスに
対応した小インク滴の吐出速度Vm1と、第2パルスに
対応した大インク滴の吐出速度Vm2と、第1及び第2
のインク滴吐出のタイミングの時間差についての駆動信
号Aによる場合と駆動信号Bによる場合の較差とを、プ
ラテンギャップに応じて調整することにより、両インク
滴の着弾位置の間の距離S3,S13を等しくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷媒体上に画
像を印刷する技術に関し、特に、複数のインク滴で主走
査方向に隣接する2画素を記録する印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
インク滴をヘッドから吐出するタイプのインクジェット
型のプリンタが広く普及している。従来のインクジェッ
トプリンタは、各画素をオン・オフの2値で再現できる
だけものであったが、近年では、1画素で3以上の多値
の再現ができる多値プリンタも提案されている。
【0003】こうした多値プリンタの1つとして、比較
的少量の第1のインク滴と、第1のインク滴より多量の
第2のインク滴とを選択的に1画素の領域内に吐出する
構成のものがある。この構成によれば、両インク滴とも
吐出しないときのドット無し、第1のインク滴だけを吐
出したときの小ドット、第2のインク滴だけを吐出した
ときの中ドット、両インク滴を吐出して合体させたとき
の大ドットの4つの階調の再現が可能である。なお、こ
の2種類のインク滴を吐出する構成は、印刷の1画素に
対応した1周期内に第1の駆動パルスと第2の駆動パル
スを選択的に含みうる駆動信号によりヘッドの駆動を行
なうことにより実現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、主走査方向に隣接する2画素に対して第
1および第2の駆動パルスのうちの異なる駆動パルスで
ドットをそれぞれ生成すると、先の画素を第1の駆動パ
ルスで、後の画素を第2の駆動パルスでドットの生成を
行なう第1の場合と、先の画素を第2の駆動パルスで、
後の画素を第1の駆動パルスでドットの生成を行なう第
2の場合とで、生成される2つのドットの位置が異なっ
たものとなってしまう。これに対して、画像処理では、
第1の場合と第2の場合とではほぼ同一として処理され
てしまうことから、この従来の技術では、画像処理にて
生成される印刷対象データを忠実に再現することができ
ず、この結果、画質が劣化するという問題があった。
【0005】図25は、上記第1の場合と第2の場合と
で生成されるドットの位置を示す説明図である。図25
の格子は画素領域の境界を示しており、格子で区切られ
た1つの矩形領域が1画素分の領域に相当する。各画素
は、図示しない印刷ヘッドが主走査方向に沿って移動す
る際に、印刷ヘッドが吐出するインク滴によって記録さ
れる。図25の例では、第1番目のラスタラインL1に
おける主走査方向のk番目とk+1番目(kは正数)の
隣接する2画素は、前記第1の場合で記録され、第2番
目のラスタラインL2における同じくk番目とk+1番
目の隣接する2画素は、前記第2の場合で記録される。
【0006】図25から解るように、従来の技術では、
上記隣接する2画素のインク滴の着弾位置は、第1番目
のラスタラインL1と第2番目のラスタラインL2とで
異なっいる。すなわち、主走査方向のk番目の画素を記
録するためのインク滴は、第1番目のラスタラインL1
では画素領域の左半分に着弾し、第2番目のラスタライ
ンL2では画素領域の右半分に着弾する。これと反対に
k+1番目の画素を記録するためのインク滴は、第1番
目のラスタラインL1では画素領域の右半分に着弾し、
第2番目のラスタラインL2では画素領域の左半分に着
弾する。この結果、本来は第1番目のラスタラインL1
と第2番目のラスタラインL2とで画像処理において同
一とみなされるものが、第1番目のラスタラインL1で
は小中のドットの間の距離が離れてしまい、第2番目の
ラスタラインL2では中小のドットがくっついてしま
い、両者の再現画像に濃度差やざらつきが発生する。
【0007】このように、従来のインクジェット型の多
値プリンタにおいて、上記第1の場合と第2の場合とで
印刷を行なうと、インク滴の主走査方向の着弾位置が異
なったものとなり、この結果、画質を劣化させるという
問題があった。
【0008】この発明は、こうした問題を解決するため
になされたものであり、主走査方向に隣接する2画素に
対して第1および第2の駆動パルスのうちの異なる駆動
パルスでドットを生成する際に、先の画素を第1の駆動
パルスで後の画素を第2の駆動パルスで駆動する場合と
その逆の場合とによって生じるインク滴の着弾位置の違
いに起因する画質の劣化を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
のような問題の少なくとも一部を解消するために本発明
は、次の構成を採用した。即ち、この発明の第1の印刷
装置は、印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動す
る主走査を行ないつつ、前記印刷媒体上に画像を印刷す
る印刷装置であって、複数のノズルと、該複数のノズル
の各々に対応して設けられた圧力発生素子とを有し、該
圧力発生素子を駆動信号により駆動することによって前
記ノズルから前記印刷媒体に向かってインク滴を吐出さ
せる印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドへの駆動信号を制御
して、前記印刷媒体上に印刷を行なわせるヘッド駆動制
御手段とを備え、前記ヘッド駆動制御手段は、印刷の1
画素に対応した1周期内に、前記ノズルから第1のイン
ク滴を吐出させるための第1の駆動パルスと、該第1の
駆動パルスに続き前記ノズルから第2のインク滴を吐出
させるための第2の駆動パルスとをそれぞれ選択的に含
み得る駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、前記第
1のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前記第
2のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前記第
1、第2の駆動パルスを隣接する画素毎に一つずつこの
順に出力した場合および逆順に出力した場合の両パルス
の時間差の較差の三者が、前記ノズルから前記印刷媒体
までの距離に応じて定まる所定の関係を満たすように、
前記第1、第2の駆動パルスを規定することにより、前
記第1、第2の駆動パルスが前記隣接する画素毎に前記
順または逆順に出力された場合の前記第1および第2の
インク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値以内にする駆
動信号規定手段とを備えることを、その要旨としてい
る。
【0010】上記構成の印刷装置によれば、印刷の1画
素に対応した1周期内に、第1、第2のインク滴に対応
した第1、第2の駆動パルスをそれぞれ選択的に含み得
る駆動信号により圧力発生素子を駆動する。これにより
印刷ヘッドのノズルから2つのインク滴を吐出すること
が可能となるが、主走査方向に隣接する2画素を形成し
ようとする場合には、第1、第2の駆動パルスを隣接す
る画素毎に一つずつこの順に出力するか、あるいは逆順
に出力する。このとき、駆動信号規定手段によって、第
1のインク滴吐出の印刷媒体方向への速度、第2のイン
ク滴吐出の印刷媒体方向への速度、第1、第2の駆動パ
ルスをこの順に出力した場合および逆順に出力した場合
の両パルスの時間差の較差の3者が、前記ノズルから前
記印刷媒体までの距離に応じて定まる所定の関係を満た
すように、第1、第2駆動パルスが規定される。これに
より、第1、第2の駆動パルスが前記隣接する画素毎に
前記順または逆順に出力された場合の前記第1および第
2のインク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値以内にす
ることができる。
【0011】このため、この第1の印刷装置によれば、
主走査方向に隣接する画素毎に1ドットを生成するに際
して、駆動信号が第1の駆動波形と第2の駆動波形との
間で切り替わったとしても、隣接する2画素における第
1、第2のインク滴の着弾位置間距離をほぼ同じ大きさ
に保つことができる。したがって、第1、第2のインク
滴により生成される2つのドットを駆動信号の波形にか
かわらずほぼ同じ位置に生成することができる。この結
果、印刷対象データを忠実に再現することが可能とな
り、画質の劣化を防止することができる。
【0012】上記構成の印刷装置において、前記駆動信
号規定手段による所定の関係は、以下の数式により求め
られる関係であるとすることができる。
【0013】Vc(T0 + PG/Vm2 − PG
/Vm1) ≦ R/2 ここで、Vm1は前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒
体方向への速度、Vm2は前記第2のインク滴吐出の前
記印刷媒体方向への速度、T0は前記第1、第2の駆動
パルスを隣接する画素毎に一つずつこの順に出力した場
合および逆順に出力した場合の両パルスの時間差の較
差、Vcは印刷ヘッドの移動速度、PGは前記ノズルか
ら前記印刷媒体までの距離、Rは印刷解像度から定まる
1ドット当たりの大きさである。
【0014】この構成によれば、1の画素において記録
される第1、第2のインク滴の着弾位置間の距離を、印
刷解像度から定まる1ドット当たりの大きさの1/2以
下に抑えることができる。
【0015】また、前記駆動信号規定手段による所定の
関係は、以下の数式により求められる関係であるとする
こともできる。
【0016】 1/Vm1 − 1/Vm2 = T0/PG
【0017】この構成によれば、1の画素において記録
される第1、第2のインク滴の着弾位置間の距離をほぼ
零とすることができる。
【0018】また、上記構成の印刷装置において、前記
駆動信号規定手段は、前記3者のうちでは前記時間差に
ついての較差だけを可変可能な制御量を調節することに
よって、前記第1、第2の駆動パルスの規定を行なう制
御量調節手段を備える構成とすることができる。さらに
は、上記構成の印刷装置において、前記駆動信号規定手
段は、前記3者のうちでは前記第1のインク滴吐出の前
記印刷媒体方向への速度と第2のインク滴吐出の前記印
刷媒体方向への速度だけを可変可能な制御量を調節する
ことによって、前記第1、第2の駆動パルスの規定を行
なう制御量調節手段を備える構成とすることができる。
【0019】これら構成によれば、駆動信号規定手段に
より規定する制御量を限定することができることから、
制御が容易である。
【0020】さらに、上記構成の印刷装置において、前
記印刷ヘッドは、前記インク滴を形成するメイン粒子が
インクの噴流から分裂する際に、微小なサテライト粒子
を発生して、前記メイン粒子と共に前記サテライト粒子
を吐出し得るものであり、前記駆動信号規定手段により
調節される前記第1および第2のインク滴の着弾位置の
間の距離は、前記インク滴の着弾位置を、前記メイン粒
子の着弾位置と前記サテライト粒子の着弾位置との間の
中間点とみなして計算したものである構成とすることも
可能である。
【0021】この構成によれば、印刷ヘッドのノズルか
らメイン粒子とサテライト粒子に分離してインク滴が吐
出する場合にも、上記構成の印刷装置を適用することが
可能である。
【0022】上記構成の印刷装置において、前記駆動信
号生成手段は、印刷の1画素に対応した1周期内に、前
記ノズルからインク滴を吐出させるための駆動パルスを
3以上、それぞれ選択的に含みうる駆動信号を生成する
構成であり、前記駆動信号規定手段は、前記3以上の駆
動パルスによる3以上のインク滴吐出の中から選択し得
る2つのインク滴吐出であって、前記順または逆順に出
力された場合の2つのインク滴の吐出の着弾位置間距離
の偏差が最大となるような2つのインク滴吐出の組合せ
について、前記第1、第2の駆動パルスの規定を適用す
る構成とすることができる。
【0023】この構成によれば、印刷の1画素に対応し
た1周期内に、3以上の駆動パルスを含む駆動信号によ
り印刷を行なっていることから、1画素の領域内に3以
上の種類のインク滴の吐出が可能となり、しかもそれら
のインク滴の組合せを考えると、2×2×2=8通り以
上の階調の再現が可能となる。しかも、3つの吐出の中
で正逆の順で吐出した場合の着弾位置のずれが最大とな
る2の組合せについて、そのずれを小さく抑えることが
できる。したがって、3以上のインク滴により1画素を
記録することが可能な構成において、画質の劣化を防止
することができる。
【0024】この発明の第2の印刷装置は、印刷ヘッド
を印刷媒体に対して相対的に移動する主走査を行ないつ
つ、前記印刷媒体上に画像を印刷する印刷装置であっ
て、複数のノズルと、該複数のノズルの各々に対応して
設けられた圧力発生素子とを有し、該圧力発生素子を駆
動信号により駆動することによって前記ノズルから前記
印刷媒体に向かってインク滴を吐出させる印刷ヘッド
と、印刷の1画素に対応した1周期内に、前記ノズルか
ら第1のインク滴を吐出させるための第1の駆動パルス
と、該第1の駆動パルスに続き前記ノズルから第2のイ
ンク滴を吐出させるための第2の駆動パルスとをそれぞ
れ選択的に含み得る駆動信号を生成して、該駆動信号を
前記印刷ヘッドへ出力することにより、前記印刷媒体上
に印刷を行なわせるヘッド駆動制御手段と、前記第1の
インク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前記第2の
インク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前記第1、
第2の駆動パルスを隣接する画素毎に一つずつこの順に
出力した場合および逆順に出力した場合の両パルスの時
間差の較差の三者が、前記ノズルから前記印刷媒体まで
の距離に応じて定まる所定の関係を満たすように、前記
ノズルから印刷媒体までの距離を規定することにより、
前記第1、第2の駆動パルスが前記隣接する画素毎に前
記順または逆順に出力された場合の前記第1および第2
のインク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値以内にする
プラテンギャップ規定手段とを備えることを、その要旨
としている。
【0025】上記構成の第2の印刷装置によれば、ノズ
ルから印刷媒体までの距離を規定することにより、上記
第1の印刷装置と同じ効果を奏することができる。
【0026】上記第2の印刷装置において、前記印刷ヘ
ッドは、前記インク滴を形成するメイン粒子がインクの
噴流から分裂する際に、微小なサテライト粒子を発生し
て、前記メイン粒子と共に前記サテライト粒子を吐出し
得るものであり、前記駆動信号規定手段により調節され
る前記第1および第2のインク滴の着弾位置の間の距離
は、前記インク滴の着弾位置を、前記メイン粒子の着弾
位置と前記サテライト粒子の着弾位置との間の中間点と
みなして計算したものである構成とすることもできる。
【0027】この構成によれば、印刷ヘッドのノズルか
らメイン粒子とサテライト粒子に分離してインク滴が吐
出する場合にも、上記構成の印刷装置を適用することが
可能である。
【0028】また、上記第2の印刷装置において、前記
駆動信号生成手段は、印刷の1画素に対応した1周期内
に、前記ノズルからインク滴を吐出させるための駆動パ
ルスを3以上、それぞれ選択的に含みうる駆動信号を生
成する構成であり、 前記駆動信号規定手段は、前記3
以上の駆動パルスによる3以上のインク滴吐出の中から
選択し得る2つのインク滴吐出であって、前記順または
逆順に出力された場合の2つのインク滴の吐出の着弾位
置間距離の偏差が最大となるような2つのインク滴吐出
の組合せについて、前記第1、第2の駆動パルスの規定
を適用する構成とすることもできる。
【0029】この構成によれば、3以上のインク滴によ
り1画素を記録する場合にも、上記構成の印刷装置を適
用することが可能である。
【0030】この発明の第1の印刷方法は、複数のノズ
ルと、該複数のノズルの各々に対応して設けられた圧力
発生素子とを有し、該圧力発生素子を駆動信号により駆
動することによって前記ノズルから前記印刷媒体に向か
ってインク滴を吐出させる印刷ヘッドを印刷媒体に対し
て相対的に移動する主走査を行ないつつ、前記印刷媒体
上に画像を印刷する印刷方法であって、(1)前記印刷
ヘッドへの駆動信号を制御して、前記印刷媒体上に印刷
を行なわせる工程を備え、前記工程(1)は、(1a)
印刷の1画素に対応した1周期内に、前記ノズルから第
1のインク滴を吐出させるための第1の駆動パルスと、
該第1の駆動パルスに続き前記ノズルから第2のインク
滴を吐出させるための第2の駆動パルスとをそれぞれ選
択的に含み得る駆動信号を生成する工程と、(1b)前
記第1のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前
記第2のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前
記第1、第2の駆動パルスを隣接する画素毎に一つずつ
この順に出力した場合および逆順に出力した場合の両パ
ルスの時間差の較差の三者が、前記ノズルから前記印刷
媒体までの距離に応じて定まる所定の関係を満たすよう
に、前記第1、第2の駆動パルスを規定することによ
り、前記第1、第2の駆動パルスが前記隣接する画素毎
に前記順または逆順に出力された場合の前記第1および
第2のインク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値以内に
する工程とを備えることを、その要旨としている。
【0031】この構成の第1の印刷方法によっても、上
記第1の印刷装置と同様に、2つのドットを駆動信号の
波形にかかわらずほぼ同じ位置に生成することでき、こ
の結果、画質の劣化を防止することができる。
【0032】上記構成のの印刷方法において、前記工程
(1b)による所定の関係は、以下の数式により求めら
れる関係とすることができる。
【0033】Vc(T0 + PG/Vm2 − PG
/Vm1) ≦ R/2 ここで、Vm1は前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒
体方向への速度、Vm2は前記第2のインク滴吐出の前
記印刷媒体方向への速度、T0は前記第1、第2の駆動
パルスを隣接する画素毎に一つずつこの順に出力した場
合および逆順に出力した場合の両パルスの時間差の較
差、Vcは印刷ヘッドの移動速度、PGは前記ノズルか
ら前記印刷媒体までの距離、Rは印刷解像度から定まる
1ドット当たりの大きさである。
【0034】この構成によれば、1の画素において記録
される第1、第2のインク滴の着弾位置間の距離を、印
刷解像度から定まる1ドット当たりの大きさの1/2以
下に抑えることができる。
【0035】この発明の第2の印刷方法は、複数のノズ
ルと、複数のノズルの各々に対応して設けられた圧力発
生素子とを有し、圧力発生素子を作動させることにより
前記ノズルから前記印刷媒体に向かってインク滴を吐出
させる印刷ヘッドを備える印刷装置を用いて、印刷媒体
上に画像を印刷する印刷方法において、(1)前記印刷
ヘッドに駆動信号を与えて前記印刷媒体上に印刷を行な
わせる工程を備え、前記工程(1)は、(1a)印刷の
1画素に対応した一周期内に、前記ノズルから第1のイ
ンク滴を吐出させるための第1の駆動パルスと、該ノズ
ルから前記第1のインク滴より大きな第2のインク滴を
吐出させるための第2の駆動パルスとをそれぞれ選択的
に含み得る駆動信号を生成可能であり、前記第1および
第2のインク滴により形成される2つのドットにより主
走査方向に連続する2画素を形成しようとする場合に
は、前記2画素に対応した2周期のうちの第1番目の周
期内に前記第1の駆動パルスを、第2番目の周期内に前
記第2の駆動パルスをそれぞれ発生させる第1の駆動波
形、あるいは、前記2周期のうちの第1番目の周期内に
前記第2の駆動パルスを、第2番目の周期内に前記第1
の駆動パルスをそれぞれ発生させる第2の駆動波形に前
記駆動信号を生成する工程と、(1b)前記第1のイン
ク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前記第2のイン
ク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、前記第1のイン
ク滴吐出のタイミングと前記第2のインク滴吐出のタイ
ミングとの時間差についての前記第1の駆動波形をとっ
た場合と前記第2の駆動波形をとった場合との較差の3
者が、前記ノズルから前記印刷媒体までの距離に応じて
定まる所定の関係を満たすように、前記ノズルから印刷
媒体までの距離を規定することにより、前記第1および
第2のインク滴の着弾位置の間の距離についての前記第
1の駆動波形をとった場合と前記第2の駆動波形をとっ
た場合との較差を所定値以内にする工程とを備えること
を、その要旨としている。
【0036】この構成の第2の印刷方法によっても、上
記第2の印刷装置と同様に、隣接する画素毎に生成する
2つのドットを駆動信号の波形にかかわらずほぼ同じ位
置に生成することでき、この結果、画質の劣化を防止す
ることができる。
【0037】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。第1の態様は、コンピュータに上記の装
置発明の各手段の内のヘッド駆動制御手段およびプラテ
ンギャップ規定手段の機能を実現させるコンピュータプ
ログラムとしての態様である。第2の態様は、そのコン
ピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体としての態様である。第3の態様は、コン
ピュータに上記コンピュータプログラムを通信経路を介
して供給するプログラム供給装置としての態様である。
こうした態様では、プログラムをネットワーク上のサー
バなどに置き、通信経路を介して、必要なプログラムを
コンピュータにダウンロードし、これを実行すること
で、上記の方法や装置を実現することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。A.印刷装置の概略構成: 説明の便を図って、まず印刷
装置の全体構成から説明する。図1は、本発明の一実施
例としての印刷装置の構成を示すブロック図である。図
示するように、コンピュータ90にスキャナ12とカラ
ープリンタ22とが接続されており、このコンピュータ
90に所定のプログラムがロードされ実行されることに
より、全体として印刷装置として機能する。図示するよ
うに、このコンピュータ90は、プログラムに従って画
像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を実
行するCPU81を中心に、バス80により相互に接続
された次の各部を備える。
【0039】ROM82は、CPU81で各種演算処理
を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納し
ており、RAM83は、同じくCPU81で各種演算処
理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時
的に読み書きされるメモリである。入力インターフェイ
ス84は、スキャナ12やキーボード14からの信号の
入力を司り、出力インタフェース85は、プリンタ22
へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラー表示
可能なCRT21への信号出力を制御し、ディスクコン
トローラ(DDC)87は、ハードディスク16やフレ
キシブルドライブ15あるいは図示しないCD−ROM
ドライブとの間のデータの授受を制御する。ハードディ
スク16には、RAM83にロードされて実行される各
種プログラムやデバイスドライバの形式で提供される各
種プログラムなどが記憶されている。
【0040】このほか、バス80には、シリアル入出力
インタフェース(SIO)88が接続されている。この
SIO88は、モデム18に接続されており、モデム1
8を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コ
ンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を
介して、外部のネットワークに接続されており、特定の
サーバーSVに接続することにより、画像処理に必要な
プログラムをハードディスク16にダウンロードするこ
とも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブ
ルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピ
ュータ90に実行させることも可能である。
【0041】図2は本印刷装置のソフトウェアの構成を
示すブロック図である。コンピュータ90では、所定の
オペレーティングシステムの下で、アプリケーションプ
ログラム95が動作している。オペレーティングシステ
ムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が
組み込まれており、アプリケーションプログラム95か
らはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送す
るための中間画像データMIDが出力されることにな
る。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログ
ラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これに
対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介し
てCRTディスプレイ21に画像を表示している。スキ
ャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿か
ら読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー
(B)の3色の色成分からなる原カラー画像データOR
Gである。
【0042】このアプリケーションプログラム95が、
印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドラ
イバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム9
5から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な信号
(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各
色についての多値化された信号)に変換している。図2
に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解
像度変換モジュール97と、色補正モジュール98と、
色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール99
と、ラスタライザ100とが備えられている。
【0043】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っているカラー画像データの
解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドライ
バ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果た
す。こうして解像度変換された画像データはまだRGB
の3色からなる画像情報であるから、色補正モジュール
98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごと
にプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ
(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のデー
タに変換する。こうして色補正されたデータは例えば2
56階調等の幅で階調値を有している。ハーフトーンモ
ジュールは、ドットを分散して形成することによりプリ
ンタ22でかかる階調値を表現するためのハーフトーン
処理を実行する。本実施例では、後述するように、プリ
ンタ22が、各画素について、ドットなし、小ドット形
成、大ドット形成の3値の表現が可能であることから、
3値化を行なっている。こうして処理された画像データ
は、ラスタライザ100によりプリンタ22に転送すべ
きデータ順に並べ替えられて、最終的な画像データFN
Lとして出力される。本実施例では、プリンタ22は画
像データFNLに従ってドットを形成する役割を果たす
のみであり画像処理は行なっていない。また、コンピュ
ータ90側のプリンタドライバ96では、プリンタ22
内部の後述するピエゾ素子駆動信号の調整などは行なっ
ていないが、ピエゾ素子駆動信号に含まれる複数のパル
ス信号の設定などを、プリンタ22との双方向通信の機
能を利用して、プリンタドライバ96側で行なうものと
することも可能である。
【0044】B.プリンタの概略構成:次に、図3によ
りプリンタ22の概略構成を説明する。図示するよう
に、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用
紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によって
キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる
機構と、キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を
駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、
これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印
字ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取り
を司る制御回路40と、この制御回路40からの信号を
受けてピエゾ素子を駆動する駆動信号を生成するピエゾ
素子駆動回路50とから構成されている。
【0045】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0046】このキャリッジ31には、黒インク(B
k)用のカートリッジ71とシアン(C1),ライトシ
アン(C2)、マゼンタ(M1),ライトマゼンダ(M
2)、イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラーイ
ンク用カートリッジ72が搭載可能である。シアンおよ
びマゼンダの2色については、濃淡2種類のインクを備
えていることになる。キャリッジ31の下部の印字ヘッ
ド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし66
が形成されており、キャリッジ31の底部には、この各
色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管6
7(図6参照)が立設されている。キャリッジ31に黒
(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラーイン
ク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カート
リッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入され、各
インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし66へ
のインクの供給が可能となる。
【0047】図4は、インク吐出用ヘッド61〜66に
おけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図で
ある。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐
出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致
している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノ
ズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直
線上に配置されていてもよい。但し、図4に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0048】上述したノズルNzからのインクの吐出
は、制御回路40およびピエゾ素子駆動回路50により
制御されている。制御回路40の内部構成を図5に示し
た。図示するように、制御回路40の内部には、コンピ
ュータ90からの多値階調情報を含む印字データ等を受
信するインターフェース(以下「I/F」という)43
と、各種データの記憶を行うRAM44と、各種データ
処理のためのコンピュータプログラムを記憶したROM
45と、コンピュータプログラムに従うデータ処理を実
行するCPU等からなる制御部46と、発振回路47
と、後述の印字ヘッド28の各ピエゾ素子への駆動信号
(COM)を発生させる駆動信号発生回路48と、ドッ
トパターンデータに展開された印字データおよび駆動信
号を、紙送りモータ23,キャリッジモータ24および
ピエゾ素子駆動回路50に送信するためのI/F49と
を備えている。
【0049】なお、上記ROM45に記憶されるプログ
ラムは、RAM44に記憶されるように構成してもよ
い。このプログラムは、フレキシブルディスクFDやC
D−ROM等に予め記録しておき、これら記録媒体から
RAM44に転送される。なお、このプログラムは、図
示しないネットワーク接続装置から通信回線を介して供
給される構成とすることも可能である。
【0050】コンピュータ90からは、本実施例では、
プリンタドライバ96により3値化処理がなされた後の
印字データが送られてくるので、制御回路40は、この
印字データを受信バッファ44Aに蓄えた後、印字ヘッ
ドのノズルアレイの配置に従って一旦出力バッファ44
Cにデータを展開し、これをI/F49を介して出力す
れば足りる。他方、コンピュータ90から送信されるデ
ータが、多値階調情報を含む印字データである場合(例
えばポストスクリプト形式のデータである場合)には、
プリンタ22は、制御回路40内で3値化の処理などを
行なうものとすればよい。この場合、印字データは、I
/F43を介して記録装置内部の受信バッファ44Aに
蓄えられる。受信バッファ44Aに蓄えられた記録デー
タに対してコマンド解析が行われてから中間バッファ4
4Bへ送られる。中間バッファ44B内では、制御部4
6によって中間コードに変換された中間形式としての記
録データが保持され、各文字の印字位置、修飾の種類、
大きさ、フォントのアドレス等が付加する処理が、制御
部46によって実行される。次に、制御部46は、中間
バッファ44B内の記録データを解析し、階調情報に応
じた3値化を行ない、ドットパターンデータを出力バッ
ファ44Cに展開し、記憶させる。
【0051】いずれの場合でも、出力バッファ44Cに
は、3値化されたドットパターンが展開され、蓄えられ
ることになる。印字ヘッドは、前述したように各色48
個のノズルが備えられているため、ヘッドの1スキャン
分に相当するドットパターンデータを出力バッファ44
Cに用意した後、このドットパターンデータを、I/F
49を介して出力する。ドットパターンデータとして展
開された印字データは、後述するように、各ノズル毎の
階調データとして例えば2ビットで構成されており、
「00」はドットなしに、「10」は小ドット形成に、
「01」は中ドット形成に、「11」は大ドット形成
に、それぞれ対応している。データの構成とドット形成
の様子については、後述する。
【0052】C.インク吐出のメカニズム:インクの吐
出およびドット形成を行なう機構について説明する。図
6は印字ヘッド28の内部の概略構成を示す説明図、図
7は、ピエゾ素子PEの伸縮によりインクの吐出を行な
う様子を示す模式図である。インクカートリッジ71,
72がキャリッジ31に装着されると、図7に示すよう
に毛細管現象を利用してインクカートリッジ内のインク
が導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部
に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし6
6に導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着
されたときには、専用のポンプによりインクを各色のヘ
ッド61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実
施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28
を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省
略する。
【0053】各色のヘッド61ないし66には、前述し
たように、各色毎に48個のノズルNzが設けられてお
り、各ノズル毎に圧力発生素子として、電歪素子の一つ
であって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されてい
る。図7の(a)に示すように、ピエゾ素子PEは、ノ
ズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位置
に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、
電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−
機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、
ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅
の電圧を印加することにより、図7の(b)に示すよう
に、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ収縮し、イン
ク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通
路68の容積はピエゾ素子PEの収縮に応じて収縮し、
この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノ
ズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子
Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むこと
により、印刷が行われる。
【0054】ピエゾ素子を用いたインク滴吐出の原理に
ついて、模式図を用いて説明したが、実際のピエゾ素子
PEを用いたインク吐出機構の詳細を図8に示した。図
8は、記録用ヘッド61ないし66の機械的断面構造の
一例を示す断面図である。図示するように、このヘッド
は、大きくは、アクチュエータユニット121と流路ユ
ニット122とから構成されている。アクチュエータユ
ニット121は、ピエゾ素子PE,第1の蓋部材13
0,第2の蓋部材136,スペーサ135等から構成さ
れている。第1の蓋部材130は、厚さ6μm程度のジ
ルコニアの薄板から構成され、その表面に一方の極とな
る共通電極131が形成され、その表面に後述する圧力
発生室132に対向するようにピエゾ素子PEが固定さ
れ、更にその表面にAu等の比較的柔軟な金属の層から
なる駆動電極134が形成されている。
【0055】ここで、ピエゾ素子PEは、第1の蓋部材
130とによりたわみ振動型のアクチュエータを形成し
ている。ピエゾ素子PEは、電荷が付加されると収縮し
て圧力発生室132の容積を縮める方向に変形し、付加
された電荷が放電されると伸長して圧力発生室132の
容積を元に拡げる方向に変形をする。
【0056】第1の蓋部材130の下部に設けられたス
ペーサ135は、圧力発生室132を形成するのに適し
た厚さ、例えば100μmのジルコニア(ZrO2)など
のセラミック板に通孔を穿設して構成されており、後述
する第2の蓋部材136と第1の蓋部材130により両
面を封止されて前述の圧力発生室132を形成してい
る。
【0057】スペーサ135の他端に固定された第2の
蓋部材136は、スペーサ135と同様、ジルコニア等
のセラミックを材質として構成されている。この第2の
蓋部材136には、圧力発生室132との間でインク流
路を構成する二つの連通孔138,139が穿設されて
いる。連通孔138は、後述するインク供給口137と
圧力発生室132とを接続するものであり、連通孔13
9は、ノズル開口Nzと圧力発生室132の他端とを接
続するものである。
【0058】これら各部材130,135,136は、
粘土状のセラミックス材料を所定の形状に成形し、これ
を積層して焼成することにより接着剤を使用することな
くアクチュエータユニット121として纏められてい
る。
【0059】次に流路ユニット122について説明す
る。流路ユニット122は、インク供給口形成基板14
0,インク室形成基板143,ノズルプレート145な
どから構成されている。インク供給口形成基板140
は、アクチュエータユニット121の固定基板を兼ねる
とともに、圧力発生室132側の一端側にインク供給口
137が、圧力発生室132の多端側にはノズル開口N
zが、それぞれ設けられている。インク供給口137
は、各ノズル共通のインク室141と圧力発生室132
とを接続する連通路であり、その断面積は連通孔138
などと比べて十分に小さくされ、オリフィスとして機能
するよう設計されている。
【0060】インク室形成基板143は、他方の面をノ
ズルプレート145により封止されて、インク供給口形
成基板140と共に、インク室141を形成する部材で
あり、ノズル開口Nzと接続するノズル連通孔144が
設けられている。インク室141は、図示しないインク
タンクからインクが流入するよう、インクカートリッジ
71,72に連なる図示しないインク流路に接続されて
いる。
【0061】これらインク供給口形成基板140、イン
ク室形成基板143、及びノズルプレート145は、各
々の間に熱溶着フィルムや接着剤等の接着層146,1
47により固定されており、全体として流路ユニット1
22を構成している。
【0062】この流路ユニット122と前述のアクチュ
エータユニット121とは、熱溶着フィルムや接着剤等
の接着層148により固定されており、記録用の各ヘッ
ド61ないし66を構成している。
【0063】上記の構成により、ピエゾ素子PEの駆動
電極131,134間に電圧を印加して電荷を付加する
と、ピエゾ素子PEは、収縮して圧力発生室132の容
積は縮小し、逆に電荷を放電すると、ピエゾ素子PE
は、伸張して圧力発生室132の容積は増大する。圧力
発生室132が膨張すると、圧力発生室132内の圧力
は低下して共通のインク室141から圧力発生室132
内にインクが流入する。ピエゾ素子PEに電荷を付加す
ると、圧力発生室132の容積は縮小し、圧力発生室1
32内の圧力が短時間に上昇して圧力発生室132内の
インクがノズル開口Nzを介して外部に吐出される。こ
のとき、インク滴IPが外部に吐出される。
【0064】D.大小インク滴形成の概略:本実施例の
プリンタ22に備えられた各色48個のノズルNzは、
その内径を等しく形成されている。かかるノズルNzを
用いて径の異なる2種類のドットを形成することができ
る。この原理について説明する。図9は、インクが吐出
される際のノズルNzの駆動波形と吐出されるインクI
pとの関係を模式的に示した説明図である。図9におい
て破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する際の
波形である。区間d2において一旦、中間電位から低電
位側への電圧をピエゾ素子PEに印加すると、圧力発生
室132の容積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形
するため、図9の状態Aに示した通り、メニスカスMe
は、ノズルNzの内側にへこんだ状態となる。一方、図
9の実線で示す駆動波形を用い、区間d2に示すように
中間電位から低電位側への電圧を急激に印加すると、状
態aで示す通りメニスカスは状態Aに比べて大きく内側
にへこんだ状態となる。
【0065】ピエゾ素子PEに印可する中間電位から低
電位側への電圧のパルス波形によりメニスカスの形状が
異なるのは、次の理由による。ピエゾ素子は、印可され
た電圧のパルス形状に応じて変形し、圧力発生室132
の容積を増減する。圧力発生室132の容積が増大する
場合、その変化が極めてゆっくりとしたものであれば、
圧力発生室132の容積の増大に伴い、インクは共通の
インク室141から供給され、メニスカスはほとんど変
化しない。一方、ピエゾ素子PEの伸縮が短時間に行な
われ、圧力発生室132の容積の変化が急激に生じる
と、インク室141からインクの供給は、インク供給口
137により制限されていることから間に合わず、メニ
スカスは圧力発生室132の容積の変化により影響を受
けることになる。ピエゾ素子PEに印可する電圧の変化
が緩やかな場合(図9破線参照)には、メニスカスの後
退は小さく、印可電圧の変化が急激な場合(図9実線参
照)には、メニスカスの後退が大きくなるのは、かかる
インク供給のバランスによっている。
【0066】メニスカスが後退した状態から、次に、ピ
エゾ素子PEへの印加電圧を正にすると(区間d3)、
先に図7を用いて説明した原理に基づいてインクが吐出
される。このとき、メニスカスがあまり内側にへこんで
いない状態(状態A)からは状態Bおよび状態Cに示す
ごとく大きなインク滴(中ドットを形成)が吐出され、
メニスカスが大きく内側にへこんだ状態(状態a)から
は状態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴(小
ドットを形成)が吐出される。
【0067】以上に示した通り、駆動電圧を負にする際
(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化
させることができる。しかし、複数のノズルNzを備え
たプリンタでは、ドット毎に駆動信号の波形を異ならせ
る制御を行なうことは、極めて困難である。そこで、本
実施例では、異なる波形の二つのパルス信号を含んだ駆
動信号(COM)を用意し、印字データに応じてこの駆
動信号を送るか遮断するかを決めることで、中小ドット
を形成している。この手法について次に説明する。
【0068】E.駆動信号発生回路と駆動信号(CO
M):本実施例では、駆動波形とドット径との間のこの
ような関係に基づいて、ドット径の小さい小ドットを形
成するための駆動波形と、ドット径の大きな中ドットを
形成するための駆動波形の2種類を用意している(図1
0参照)。駆動信号の違いによる大小のインク滴の形成
の様子については、駆動信号の生成の詳細と共に後述す
る。
【0069】まず、図10に示した波形の駆動信号(C
OM)を生成する構成について説明する。図10に示し
た駆動信号(COM)は、駆動信号発生回路48により
生成される。図11は、この駆動信号発生回路48の内
部構成を示すブロック図である。図示するように、この
駆動信号発生回路48の内部には、制御部46で生成さ
れた信号を受け取って記憶するメモリ51、このメモリ
51の内容を読み出して一時的に保持するラッチ52、
このラッチ52の出力と後述するもう一つのラッチ54
の出力とを加算する加算器53、ラッチ54の出力をア
ナログデータに変換するD/A変換器56、変換された
アナログ信号をピエゾ素子PE駆動用の電圧振幅まで増
幅する電圧増幅部57、増幅された電圧信号に対応した
電流供給を行なうための電流増幅部58とから構成され
ている。ここで、メモリ51は、駆動信号(COM)の
波形を決める所定のパラメータを記憶しておくものであ
る。後述するように、駆動信号(COM)の波形は、予
め制御部46で生成された所定のパラメータにより決定
される。駆動信号発生回路48は、図11に示したよう
に、制御部46で生成されたクロック信号1,2,3、
データ信号、アドレス信号0ないし3およびリセット信
号を受け取る。
【0070】図12は、上述した駆動信号発生回路48
の構成により、駆動信号(COM)の波形が決定される
様子を示す説明図である。まず、駆動信号(COM)の
生成に先立って、制御部46から、駆動信号のスルーレ
ートを示すいくつかのデータ信号とそのデータ信号のア
ドレス信号とが、クロック信号1に同期して、駆動信号
発生回路48のメモリ51に送られる。データ信号は1
ビットしか存在しないが、図13に示すように、クロッ
ク信号1を同期信号とするシリアル転送により、データ
をやり取りする構成となっている。即ち、制御部46か
ら所定のスルーレートを転送する場合には、まずクロッ
ク信号1に同期して複数ビットのデータ信号を出力し、
その後、このデータを格納するアドレスをクロック信号
2に同期してアドレス信号0ないし3として出力する。
メモリ51は、このクロック信号2が出力されたタイミ
ングでアドレス信号を読み取り、受け取ったデータをそ
のアドレスに書き込む。アドレス信号は0ないし3の4
ビットの信号なので、最大16種類のスルーレートをメ
モり51に記憶することができる。なお、データの最上
位のビットは、符号として用いられている。
【0071】各アドレスA,B,・・・へのスルーレー
トの設定が完了した後、アドレスBがアドレス信号0な
いし3に出力されると、最初のクロック信号2により、
このアドレスBに対応したスルーレートが第1のラッチ
52により保持される。この状態で、次にクロック信号
3が出力されると、第2のラッチ54の出力に第1のラ
ッチ52の出力が加算された値が、第2のラッチ54に
保持される。即ち、図12に示したように、一旦アドレ
ス信号に対応したスルーレートが選択されると、その
後、クロック信号3を受ける度に、第2のラッチ54の
出力は、そのスルーレートに従って増減する。アドレス
Bに格納されたスルーレートは、単位時間ΔT当たり電
圧ΔV1だけ電圧を上昇することに対応した値となって
いる。なお、増加か減少かは、各アドレスに格納された
データの符号により決定される。
【0072】図12に示した例では、アドレスAには、
スルーレートとして値0、即ち電圧を維持する場合の値
が格納されている。したがって、クロック信号2により
アドレスAが有効となると、駆動信号(COM)の波形
は、増減のない状態、即ちフラットな状態に保たれる。
また、アドレスCには、単位時間ΔT当たり電圧をΔV
2だけ低下することに対応したスルーレートが格納され
ている。したがって、クロック信号2によりアドレスC
が有効となった後は、この電圧ΔV2ずつ電圧は低下し
ていくことになる。
【0073】上述した手法により制御部46からアドレ
ス信号とクロック信号2とを送るだけで、駆動信号(C
OM)の波形を自由に制御することができる。なお、制
御部46は、ROM45に記憶されたコンピュータプロ
グラムを実行することで、上記アドレス信号とクロック
信号2とを定めている。駆動信号(COM)は、その
後、I/F49を介してピエゾ素子駆動回路50に送ら
れるが、ピエゾ素子駆動回路50では、後述するように
印字ヘッド28の各ノズルにそのまま駆動信号(CO
M)を送るか否かを印字データに応じてスイッチするだ
けであることから、各ノズルを直接駆動する駆動信号
は、この駆動信号(COM)の波形を基本としている。
そこで、この駆動信号(COM)を構成する各パルスに
よって、印字ヘッド28のノズルがどのように制御さ
れ、その結果として印刷紙上のドット径がどのように変
わるかを次に説明する。
【0074】図10に示すように、駆動信号(COM)
は、一つの記録画素に対応した記録周期において、大き
く分けて第1パルスと第2パルスとから構成されてい
る。第1パルスは、その電圧値が中間電位Vmからスタ
ートし(T11)、最大電位VPまで一定の勾配で上昇
し(T12)、最大電位VPを所定時間だけ維持する
(T13)。次に、第1パルスは第1の最低電位VLS
まで一定の勾配で下降し(T14)、最低電位VLSを
所定時間だけ維持する(T15)。第1パルスの電圧値
は、その後、最大電位VPまで一定の勾配で再び上昇し
(T16)、最大電位VPを所定時間だけ維持する(T
17)。その後、第1パルスは中間電位Vmまで一定の
勾配で下降する(T18)。
【0075】ここで、充電パルスT12がピエゾ素子P
Eに印加されると、ピエゾ素子PEは圧力発生室132
の容積を収縮させる方向にたわみ、圧力発生室132内
に正圧を発生させる。その結果、メニスカスはノズル開
口Nzから盛り上がる。充電パルスT12の電位差が大
きく、電圧勾配が急峻な場合には、充電パルスT12に
てインク滴を吐出させることも可能であるが、本実施例
においては充電パルスT12にてインク滴が吐出されな
い範囲に充電パルスT12の電位差を設定している。
【0076】充電パルスT12で盛り上がったメニスカ
スは、ホールドパルスT13が印加されている間、イン
クの表面張力によりノズル開口Nz内へと戻る動きに転
ずる。放電パルスT14を印加するとピエゾ素子PEは
圧力発生室132を膨張させる方向にたわみ、圧力発生
室132内に負圧が生じる。この負圧によるノズル開口
Nz内部へのメニスカスの動きは、上記インクの表面張
力によるノズル開口Nz内へと戻る動き(振動)に重畳
されて、メニスカスはノズル開口Nzの内部に大きく引
き込まれる。このように、メニスカスがノズル開口Nz
の内部に向かうタイミングで放電パルスT14を印加す
ることで、比較的小さな放電パルスT14の電位差でも
メニスカスをノズル開口Nzの内部に大きく引き込むこ
とができる。
【0077】メニスカスが引き込まれた状態から充電パ
ルスT16が印加されると圧力発生室132に正圧が発
生してメニスカスがノズル開口Nzから盛り上がる。こ
のとき、メニスカスはノズル開口Nzの内部に大きく引
き込まれているので、正圧方向の圧力が加わっても、吐
出されるインク滴は微小なインク滴にとどまることにな
る。放電パルスT18は、放電パルスT14及び充電パ
ルスT16で励起されたメニスカスの固有振動を抑える
ための放電パルスであり、この固有振動がノズル開口N
zの出口に向かうタイミングでメニスカスをノズル開口
Nzの内部へと向わせる放電パルスT18を印加する。
この結果、微小なインク滴の吐出が終了した後のメニス
カスの後退は、比較的小さなものに抑制される。
【0078】次に、第2パルスについて説明する。第2
パルスは、第1パルスに引き続いて中間電位Vmからス
タートする(T19)。第2の最低電位VLLまで一定
の勾配で下降し(T21)、最低電位VLLを所定時間
だけ維持する(T22)。この第2パルスの最低電位V
LLは第1パルスの最低電位VLSよりも低い。そし
て、第2パルスの電圧値は最大電位VPまで一定の勾配
で上昇し(T23)、最大電位VPを所定時間だけ維持
する(T24)。その後、第2パルスは中間電位Vmま
で一定の勾配で下降する(T25)。
【0079】放電パルスT21を印加すると、前述のよ
うに圧力発生室132内に負圧が生じてメニスカスはノ
ズル開口Nzの内部に引き込まれる。但し、放電パルス
T21の電位差を、第1パルスの放電パルスT14の電
位差よりも小さく設定することで、第1パルスに比べて
メニスカスがノズル開口Nzの内部に大きく引き込まれ
ることがないようスルーレートを設定している。
【0080】充電パルスT23が印加されると圧力発生
室132に正圧が発生してメニスカスがノズル開口Nz
から盛り上がる。このとき、メニスカスがノズル開口N
zの内部にそれほど引き込まれない状態で、正圧方向の
圧力変化が発生するため、吐出されるインク滴は第1パ
ルスに比べて大きなインク滴となる。なお、第2パルス
の最後の放電パルスT25は、放電パルスT21及び充
電パルスT23で励起されたメニスカスの固有振動を抑
えるための放電パルスであり、この固有振動によりメニ
スカスがノズル開口Nzの出口方向に向かうタイミング
で印加される。
【0081】このように駆動信号(COM)は、印刷の
1画素に対応した1周期内に第1パルスと第2パルスと
を連続して含むもので、第1パルスによる小さなインク
滴の吐出と第2パルスによる大きなインク滴の吐出とを
可能としている。なお、この実施例では、駆動信号(C
OM)によって直接ピエゾ素子PEを駆動するのではな
く、後述するピエゾ素子駆動回路50によって両パルス
から所望のパルスを選択することによって、ピエゾ素子
駆動用の駆動信号を生成している。
【0082】ピエゾ素子駆動用の駆動信号が上記第1パ
ルスだけを含むものであるときには、小さなインク滴が
吐出されることになり、ドット径が小さな小ドットが形
成される。ピエゾ素子駆動用の駆動信号が上記第2パル
スだけを含むものであるときには、大きなインク滴が吐
出されることになり、小ドットよりも径の大きい中ドッ
トが形成される。さらには、ピエゾ素子駆動用の駆動信
号が上記第1パルスおよび第2パルスを含むものである
ときには、小大の2つのインク滴がノズルから吐出され
ることになり、両者が混じり合って最もドット径の大き
な大ドットが形成される。
【0083】第1パルスにより吐出された小さなインク
滴と第2パルスにより吐出された大きなインク滴とは、
用紙上のほぼ同じ位置に着弾する。この様子を示したの
が、図14である。図示するように、第1のパルスに対
応した小さなインク滴IPsと、第2のパルスに対応し
た大きなインク滴IPmとが、用紙上のほぼ同一位置に
着弾する。図10に示した駆動信号を用いて2種類のド
ットを形成する場合、第2パルスの方がピエゾ素子PE
の変化量が大きいため、大きなインク滴IPmの吐出速
度は、小さなインク滴IPsと比べて大きい。このよう
にインク滴の吐出速度に差が存在することから、キャリ
ッジ31を主走査方向に移動しながら、最初に小さなイ
ンク滴を吐出し、次に大きなインク滴を吐出した場合、
キャリッジ31の走査速度と両インク滴の吐出タイミン
グとを、キャリッジ31の印字ヘッド28と用紙Pとの
間の距離(プラテンギャップ)に応じて調整すれば、両
インク滴をほぼ同じタイミングで用紙Pに到達させるこ
とができる。本実施例では、このようにして図10の2
種類の駆動パルスから、小大のインク滴を用紙上のほぼ
同一位置に着弾することにより、最もドット径が大きな
大ドットを形成しているのである。また、同じ理由によ
り、小ドットを形成する場合と中ドットを形成する場合
とにおいて、両ドットを形成するインク滴の吐出速度に
差が存在しても、同一位置にドットを形成することが可
能となる。
【0084】F.ピエゾ素子駆動回路:次に、ピエゾ素
子駆動回路50について説明する。図15は、ピエゾ素
子駆動回路50の内部構成を示すブロック図である。図
示するように、このピエゾ素子駆動回路50は、印字ヘ
ッド28の各ノズルに対応してシフトレジスタ253A
〜253N、ラッチ素子254A〜254N、レベルシ
フタ255A〜255N、スイッチ素子256A〜25
6N、ピエゾ素子257A〜257Nから構成されてい
る。印字データは、(10)、(11)等の如く、各ノ
ズル毎に、2ビットデータで構成されている。そして、
全てのノズルについての各桁のビットデータが一記録周
期内にシフトレジスタ253A〜253Nに入力され
る。
【0085】即ち、全ノズル分の上位ビットであるビッ
ト2のデータがシフトレジスタ253A〜253Nにシ
リアル転送された後、この全ノズル分のビット2のデー
タはラッチ素子254A〜254Nによってラッチされ
る。このラッチにより、次に、全ノズル分の下位ビット
であるビット1のデータがシフトレジスタ253A〜2
53Nにシリアル転送される。
【0086】そして、例えばアナログスイッチとして構
成される各スイッチ素子256A〜256Nに加わるビ
ットデータが「1」の場合は、駆動信号発生回路48か
らI/F49を介して送られる駆動信号(COM)がピ
エゾ素子駆動用の駆動信号としてピエゾ素子257A〜
257Nに直接印加され、各ピエゾ素子257A〜25
7Nは駆動信号(COM)の信号波形に応じて変位す
る。逆に、各スイッチ素子256A〜256Nに加わる
ビットデータが「0」の場合は、各ピエゾ素子257A
〜257Nへの駆動信号(COM)は遮断され、各ピエ
ゾ素子257A〜257Nは直前の電荷を保持する。
【0087】印字データで表現される階調が4階調であ
る場合には、ドットを形成しない無ドットの場合(階調
値1)、小ドットのみ形成する場合(階調値2)、中ド
ットを形成する場合(階調値3)、大ドットを形成する
場合(階調値4)の4パターンで記録紙上に記録ドット
を形成すれば、4階調のドット階調を行うことができ
る。なお、各階調値を(00)、(01)、(10)、
(11)のように2ビットデータで表わすことができ
る。小さいインク滴のみを吐出する小ドットの階調値2
の場合は、スイッチ素子256に対して、第1パルス発
生時は同期させて「1」を印加し、第2パルス発生時は
「0」を印加すれば、第1パルスのみをピエゾ素子25
7に供給することができる。つまり、階調2を示す2ビ
ットのデータ(01)を2ビットデータ(10)に翻訳
(デコード)することにより、第1パルスのみをピエゾ
素子257に印加することができ、小ドットの階調値2
を実現することができる。
【0088】同様に、デコードされた2ビットデータ
(01)をスイッチ素子256に与えれば、第2パルス
がピエゾ素子257に印加される。これにより記録紙上
に大のインク滴が着弾して中ドットが形成され、階調値
3を実現できる。また、デコードされた2ビットデータ
(11)をスイッチ素子256に与えれば、第1パルス
及び第2パルスがピエゾ素子257に印加される。これ
により記録紙上に小大2発のインク滴が続けて着弾し、
前述したように、各インク滴が混じり合って実質的に大
ドットが形成され、階調値4を実現できる。また同様
に、インク滴を吐出しない無ドットの階調値1の場合
は、2ビットデータ(00)をスイッチ素子256に与
えれば、ピエゾ素子257にはパルスが印加されない
で、無ドットの階調値1が実現できることになる。
【0089】各2ビットの印字データをスイッチ素子2
56等に与える具体的構成について、補足する。まず、
出力バッファ44Cには、制御部46によりデコードさ
れた2ビットの印字データ(D1,D2)が記憶されて
いる。ここで、D1は第1パルスの選択信号、D2は第
1パルスの選択信号である。この2ビットの印字データ
は、一記録周期内に印字ヘッド28の各ノズルに対応し
たスイッチ素子256に与えられる。具体的には、印字
ヘッド28のノズル数をn個とし、副走査方向のある位
置における1番目のノズルの印字データを(D11,D
21)、2番目のノズルの印字データを(D12,D2
2)のように表わした場合、シフトレジスタ253に
は、全ノズルについての第1パルス選択信号D1のデー
タ(D11,D12,D13,...D1n)がクロッ
ク信号に同期してシリアル入力される。同様にして、全
ノズルについての第2パルス選択信号D2のデータ(D
21,D22,D23,...D2n)が、一記録周期
内でシフトレジスタ253に転送される。この様子を、
図10の最下段に示しておいた。
【0090】図10に示したように、目的とする駆動パ
ルスを発生させるタイミングの前に、当該駆動パルスを
選択する印字データをシフトレジスタ253に転送して
おく。そして、目的とするパルスの発生に同期させて、
シフトレジスタ253にセットされた印字データをラッ
チ素子254に転送して記憶させる。ラッチ素子254
の印字データは、レベルシフタ255により昇圧された
後、スイッチ素子256に送られ、スイッチ素子256
を介して、駆動信号(COM)がピエゾ素子257に駆
動信号として付加される。
【0091】G.隣接する2画素に小中のドットを生成
する際の選択パルスの違いによるドットズレ量の削減:
本実施例において、主走査方向に隣接する2画素に対し
て第1の駆動パルスによる小ドットと第2の駆動パルス
による中ドットを生成することについて、次に説明す
る。主走査方向に隣接する2画素に小ドット、中ドット
をそれぞれ生成するには、先の画素に小のインク滴を、
後の画素に大のインク滴をそれぞれ吐出する場合と、そ
の逆順である先の画素に大のインク滴を、後の画素に小
のインク滴をそれぞれ吐出する場合との2通りがある。
【0092】アプリケーションプログラム95による画
像処理では、小中の2種類のドットの生成を、この順
(正順と呼ぶ)による場合と逆順による場合とでほぼ同
一として処理する。これに対して、ピエゾ素子駆動回路
50により生成される駆動信号は、正順による場合と逆
順による場合とでは異なった波形となり、この駆動信号
により生成される2つのドットの位置は両場合によって
異なったものとなる。
【0093】図16は、小中のドットをこの順に生成す
る駆動信号と逆順に生成する駆動信号を示す説明図であ
る。図示するように、小、中のドットの並びを実現する
駆動信号Aは、先頭側の画素に対応した第1の記録周期
において第1の駆動パルスだけを含み、次の画素に対応
した第2の記録周期において第2の駆動パルスだけを含
む波形となっている。一方、中、小のドットの並びを実
現する駆動信号Bは、先頭側の画素に対応した第1の記
録周期において第2の駆動パルスだけを含み、次の画素
に対応した第2の記録周期において第1の駆動パルスだ
けを含む波形となっている。
【0094】このため、駆動信号Aにおいては、2つの
ドットを生成する2つの駆動パルスの間の時間的なずれ
は大きなものとなっている。これに対して、駆動信号B
においては、2つの駆動パルスの間の時間的なずれは小
さい。したがって、従来の技術では、生成される2つの
ドット間距離は、駆動信号Aによる場合に大きく離れて
しまい、駆動信号Bによる場合にくっついてしまうとい
うように(図25参照)大きな相違がある。そこで、こ
の実施例では、駆動信号Aによって小大のインク滴をこ
の順で吐出する場合と駆動信号Bによって小大のインク
滴を逆順で吐出する場合との2つのドット間距離が等し
くなるような設計がなされている。この点について以下
に説明する。
【0095】図17は、上述した駆動信号Aにより第1
パルスに対応した小さなインク滴の吐出と第2パルスに
対応した大きなインク滴の吐出とを行なったときの両イ
ンク滴の着弾位置を示す説明図である。図中、2点鎖線
は、印字ヘッド28の各色のヘッド61ないし66の移
動面を示す。キャリッジ31の図中X方向への移動(主
走査という)に伴って、ヘッド61ないし66はその移
動面を速度Vcでもって移動する。その移動中に、最
初、第1記録周期における第1パルスに対応した小さな
インク滴IP1が鉛直下方に向かって吐出速度Vm1で
もって吐出される。その後、所定時間TA経過後、第2
記録周期における第2パルスに対応した大きなインク滴
IP2が鉛直下方に向かって吐出速度Vm2でもって吐
出される。
【0096】小さなインク滴IP1の吐出のタイミング
と大きなインク滴IP2の吐出のタイミングとの時間的
なずれは、前述したように時間TAであるが、この時間
TAは、同一の大きさのインク滴を連続して吐出すると
きの周期を基本吐出周期Tfとすると、基本吐出周期T
fと、第1のインク滴吐出のタイミングと前記第2のイ
ンク滴吐出のタイミングとの時間差(以下、「吐出タイ
ミング差」と呼ぶ)T0でもって示すことができ、次式
(1)により示される。
【0097】TA=Tf+T0 … (1)
【0098】上記時間TAを距離に換算することによっ
て、小さなインク滴IP1の吐出位置と大きなインク滴
IP2の吐出位置との間の距離S0は、次式(2)で示
される。
【0099】S0=Vc(Tf+T0) … (2)
【0100】上記第1パルスに対応した小さなインク滴
IP1は、鉛直下方の吐出のベクトル量と主走査方向の
ヘッドの移動のベクトル量とから定まる方向に吐出速度
V1でもって落下して、ヘッド移動面からプラテンギャ
ップPGだけ離れた、図中1点鎖線で示す印刷紙面に着
弾する。この印刷紙面上の着弾位置P1は、図中X方向
において、吐出位置から距離S1だけ離れた位置とな
る。この距離S1は次式(3)で示される。
【0101】S1=PG・Vc/Vm1 … (3)
【0102】一方、第2パルスに対応した大きなインク
滴IP2は、鉛直下方の吐出のベクトル量と主走査方向
のヘッドの移動のベクトル量とから定まる方向に吐出速
度V2でもって落下して、ヘッド移動面からプラテンギ
ャップPGだけ離れた印刷紙面に着弾する。この印刷紙
面上の着弾位置P2は、図中X方向において、吐出位置
から距離S2だけ離れた位置となる。この距離S2は次
式(4)で示される。
【0103】S2=PG・Vc/Vm2 … (4)
【0104】式(2)ないし式(4)から、小さなイン
ク滴IP1の着弾位置P1と大きなインク滴IP2の着
弾位置P2との間の距離S3は次式(5)で示される。
【0105】 S3=S0+S2−S1 =Vc(Tf+T0)+PG・Vc/Vm2−PG・Vc/Vm1 … (5)
【0106】図18は、上述した駆動信号Bにより第2
パルスに対応した大きなインク滴の吐出と第1パルスに
対応した小さなインク滴の吐出とを行なったときの両イ
ンク滴の着弾位置を示す説明図である。図示するよう
に、キャリッジ31の図中X方向への主走査に伴って、
ヘッド61ないし66はその移動面を速度Vcでもって
移動する。その移動中に、最初、第1記録周期における
第2パルスに対応した大きなインク滴IP2が鉛直下方
に向かって吐出速度Vm2でもって吐出される。その
後、所定時間TB経過後、第2記録周期における第1パ
ルスに対応した小さなインク滴IP1が鉛直下方に向か
って吐出速度Vm1でもって吐出される。
【0107】大きなインク滴IP2の吐出のタイミング
と小さなインク滴IP1の吐出のタイミングとの時間的
なずれは、前述したように時間TBであるが、この時間
TBは、次式(6)で示される。
【0108】TB=Tf−T0 … (6)
【0109】上記時間TBを距離に換算することによっ
て、大きなインク滴IP2の吐出位置と小さなインク滴
IP2の吐出位置との間の距離S10は、次式(7)で
示される。
【0110】 S10=Vc(Tf−T0) … (7)
【0111】上記第2パルスに対応した小さなインク滴
IP2は、鉛直下方の吐出のベクトル量と主走査方向の
ヘッドの移動のベクトル量とから定まる方向に吐出速度
V2でもって落下して、ヘッド移動面からプラテンギャ
ップPGだけ離れた印刷紙面に着弾する。この印刷紙面
上の着弾位置P11は、図中X方向において、吐出位置
から距離S11だけ離れた位置となる。この距離S11
は次式(8)で示される。
【0112】 S11=PG・Vc/Vm2 … (8)
【0113】一方、第1パルスに対応した小さなインク
滴IP1は、鉛直下方の吐出のベクトル量と主走査方向
のヘッドの移動のベクトル量とから定まる方向に吐出速
度V1で落下して、ヘッド移動面からプラテンギャップ
PGだけ離れた印刷紙面に着弾する。この印刷紙面上の
着弾位置P12は、図中X方向において、吐出位置から
距離S12だけ離れた位置となる。この距離S12は次
式(9)で示される。
【0114】 S12=PG・Vc/Vm1 … (9)
【0115】式(7)ないし式(9)から、大きなイン
ク滴IP2の着弾位置P11と大きなインク滴IP1の
着弾位置P12との間の距離S13は次式(10)で示
される。
【0116】 S13=S10+S12−S11 =Vc(Tf−T0)+PG・Vc/Vm1−PG・Vc/Vm2 … (10)
【0117】図19は、図17に示した両インク滴の着
弾位置の間の距離S3と図18に示した両インク滴の着
弾位置の間の距離S13との双方を示す説明図である。
図において小、中の文字を記した正方形の記号は、着弾
位置に小ドットもしくは中ドットが生成されることを示
している。図示するように、一般には、距離S3は距離
S13よりも大きいが、この実施例では、先に説明した
ように、駆動信号Aにより小大の2つのインク滴を吐出
した場合のドット間距離と、駆動信号Bにより大小の2
つのインク滴を吐出した場合のドット間距離とを等しく
したいという要請があることから、上記距離S3と距離
S13とが等しくなる必要がある。したがって、S3−
S13=0の関係式に、式(5)から求めた距離S3と
式(10)から求めた距離S13を代入して、式を整理
すると、次式(11)で示す関係を求めることができ
る。
【0118】 2Vc(T0+PG/Vm2−PG/Vm1)=0 … (11)
【0119】式(11)を変形して、次式(12)を得
ることができる。
【0120】 1/Vm1 − 1/Vm2 = T0/PG … (12)
【0121】したがって、この式(12)によれば、小
さいインク滴IP1の吐出速度Vm1と、大きいインク
滴IP2の吐出速度Vm2と、上記吐出タイミング差T
0とを、プラテンギャップPGに応じて調整することに
より、駆動信号Aによって両インク滴を吐出した場合の
着弾位置の間の距離S3と、駆動信号Bによって両イン
ク滴を吐出した場合の着弾位置の間の距離S13とを等
しくすることができることがわかる。なお、吐出タイミ
ング差T0は、式(1)、(6)により、次式(13)
に従う値である。
【0122】 T0=(TA−TB)/2 … (13)
【0123】即ち、吐出タイミング差T0は、駆動信号
Aによって第1、第2のインク滴を吐出したときの吐出
タイミングのズレの時間TAと、駆動信号Bによって第
1、第2のインク滴を吐出したときの吐出タイミングの
ズレの時間TBとの差の2分の1の大きさである。
【0124】このように本実施例では、第1パルスに対
応したインク滴IP1の吐出速度Vm1と、第2パルス
に対応したインク滴IP2の吐出速度Vm2と、駆動信
号Aによって第1および第2のインク滴を吐出したとき
の吐出タイミングのズレの時間TAと駆動信号Bによっ
て第1および第2のインク滴を吐出したときの吐出タイ
ミングのズレの時間TBとの差(=2T0)を、上式
(12)に示す関係を満たすように調節している。その
調節の仕方は、具体的には、例えば、図10で示した駆
動信号において、区間T16またはT14における勾配
を変えることにより、第1パルスに対応したインク滴I
P1の吐出速度Vm1を調節し、区間T23またはT2
1における勾配を変えることにより、第2パルスに対応
したインク滴IP2の吐出速度Vm2を調節し、あるい
は、区間T18の終点と区間T21始点との間の時間差
T19を変えることにより、上記TA,TBひいては吐
出タイミング差T0を調節する。
【0125】なお、上記吐出速度Vmと吐出タイミング
差T0の調節は双方を調整するものは勿論のこと、一方
を固定して他方を調整するようにしてもよい。すなわ
ち、インク滴IP1,IP2の吐出速度Vm1,Vm2
を固定する場合には、次式(15)を満たすように、駆
動信号Aによる第1および第2のインク滴の吐出タイミ
ングのズレの時間TAと、駆動信号Bによる第1および
第2のインク滴の吐出タイミングのズレの時間TBとの
差(=2T0)を調整する。
【0126】 T0=PG・(1/Vm1 − 1/Vm2) … (15)
【0127】また、吐出タイミング差T0を固定する場
合には、次式(16)を満たすように、第1パルスに対
応したインク滴IP1の吐出速度Vm1と、第2パルス
に対応したインク滴IP2の吐出速度Vm2とを調整す
る。
【0128】 Vm2=Vm1/(1−T0・Vm1/PG) … (16)
【0129】なお、こうした駆動信号の波形の変更は、
前述したように、制御部46において生成される、駆動
信号発生回路48へのアドレス信号およびクロック信号
を制御することによってなされる。
【0130】さらには、上記吐出速度Vmと吐出タイミ
ング差T0の双方を固定した状態でも、プラテンギャッ
プPGを調節することによって、式(12)の関係を満
たすことが可能である。すなわち、次式(17)を満た
すように、プラテンギャップPGを調節する。なお、こ
のプラテンギャップPGの調節は、印字ヘッド28と用
紙との間隔を調整する周知の調整モータによって行なわ
れる。
【0131】 PG=T0/(1/Vm1 − 1/Vm2) … (17)
【0132】こうした制御の結果、駆動信号Aによって
第1パルスおよび第2パルスに対応したインク滴IP
1,IP2を吐出した場合と、駆動信号Bによって両イ
ンク滴IP1,IP2を吐出した場合との両インク滴I
P1,IP2の着弾位置の間の距離が等しくなる。この
ため、主走査方向に隣接する2画素に大小の2種類のド
ットを生成するに際して、駆動信号AもしくはBによっ
て、インク滴の着弾位置が離れ過ぎたり、近づき過ぎる
ことがない。
【0133】なお、大きいインク滴IP2の吐出速度V
m2は、小さいインク滴IP1の吐出速度Vm1のα倍
(αは値1より大きな値)であるとすると、式(11)
は次式(18)に変形することができる。
【0134】 α=1/(1−T0・Vm1/PG) … (18)
【0135】したがって、小さいインク滴IP1の吐出
速度Vm1に対する大きいインク滴IP2の吐出速度V
m2の比率αを、上式(18)を満たすように定めるこ
とによっても、駆動信号Aによって両インク滴を吐出し
た場合の両着弾位置の間の距離S3と、駆動信号Bによ
って両インク滴を吐出した場合の両着弾位置の間の距離
S13とを等しくすることができる。
【0136】図20は、この実施例において大小の2種
類のドットを記録したときのドット間距離を示す説明図
である。図示において、第1番目のラスタラインL1に
おける主走査方向のk番目とk+1番目(kは正数)の
隣接する2画素は、前述した駆動信号Aによって生成さ
れており、第2番目のラスタラインL2における主走査
方向のk番目とk+1番目(kは正数)の隣接する2画
素は、前述した駆動信号Bによって生成されている。図
示するように、この実施例では、第1番目のラスタライ
ンL1における駆動信号Aから生成される小ドットと中
ドットとの間の距離と、第2番目のラスタラインL2に
おける駆動信号Bから生成される中ドットと小ドットの
との間の距離は、等しく小さな値となっている。
【0137】以上詳述してきたように、この実施例の印
刷装置によれば、1画素に対応した1周期内に2つの駆
動パルスを選択的に含みうる駆動信号を用いて、主走査
方向に隣接する2画素に大小の2種類のドットをそれぞ
れ生成する場合に、駆動パルスの選択の組合せが異なっ
たものとなった場合にも、大小の2種類のドット間距離
を等しく小さく抑えることができる。この結果、優れた
画質にて印刷を行なうことができる。
【0138】G.変形例:次に、上記実施例のいくつか
の変形例について説明する。ここでは、変形例を説明す
る前に、上記実施例についてさらに説明する。図21
は、上記実施例における第1のインク滴の吐出速度Vm
1と、第2のインク滴の吐出速度Vm2との相関を示す
グラフである。このグラフは、キャリッジ31の移動速
度Vc、吐出タイミング差T0、プラテンギャップPG
を一定とした上で、上記実施例のように、駆動信号Aに
よって定まる両インク滴の着弾位置の間の距離S3と、
駆動信号Bによって定まる両インク滴の着弾位置の間の
距離S13とを等しく定めたときの第1のインク滴の吐
出速度Vm1と第2のインク滴の吐出速度Vm2との相
関を示している。
【0139】詳細には、キャリッジ31の移動速度Vc
を0.508[m/s]、吐出タイミング差T0を50
[μs]、プラテンギャップPGを1.2[mm]とし
て、これら数値を先に説明した式(11)に代入するこ
とで、第1のインク滴の吐出速度Vm1と第2のインク
滴の吐出速度Vm2との相関を求めた。図示するよう
に、第1のインク滴の吐出速度Vm1に対して第2のイ
ンク滴の吐出速度Vm2を一義的に定めることにより、
上記距離S3と距離S13との差dは値0のライン上を
とり、距離S3と距離S13が等しくなることが判る。
上記差dは、式(11)の左辺から求めることができ、
次式(19)で示される値となる。
【0140】 d=|2Vc(T0+PG/Vm2−PG/Vm1)| … (19)
【0141】上記実施例では、距離S3と距離S13が
等しくなるように、すなわち、上記差dが値0となるよ
うに規定されていたが、これに対して、この第1の変形
例では、この差dの2分の1の値(以下、この値を偏差
Dと呼ぶ)が所定値以内となるように拡げた構成として
いる。距離S3と距離S13との差dは、連続する2画
素における各画素についての第1のインク滴と第2のイ
ンク滴との間の距離の和に相当することから、1画素に
着目すると、第1のインク滴と第2のインク滴との間の
距離は、上記差dを2分の1する必要がある。この差d
の2分の1の値を偏差Dとして、この偏差Dが所定値以
内となるような設定をこの第1の変形例では行なってい
る。なお、偏差Dは(19)式を2分の1することで、
次式(20)で示される。
【0142】 D=|Vc(T0+PG/Vm2−PG/Vm1)| … (20)
【0143】図22は、許容される偏差Dを拡げたとき
の第1のインク滴の吐出速度Vm1と第2のインク滴の
吐出速度Vm2との相関を示すグラフである。図中、一
点鎖線は、偏差Dが10[μm]となるラインを示して
おり、二点鎖線は、偏差Dが20[μm]となるライン
を示している。
【0144】上記偏差Dの20[μm]という数値は、
印刷の解像度を720[dpi]としたときの1ドット
当たりの大きさRの2分の1(約18[μm])とほぼ
等しい値である。この変形例では、この大きさRの2分
の1を偏差Dの許容範囲であるとしている。すなわち、
第1のインク滴の吐出速度Vm1と第2のインク滴の吐
出速度Vm2とから定まる偏差Dが、図中、破線の部分
の範囲にプロットされる値であるとき、偏差Dは20
[μm]以内に収束されており、上記1ドット当たりの
大きさRの2分の1という比較的微小な値とすることが
できる。
【0145】偏差Dを、1ドット当たりの大きさRの2
分の1としたのは次の理由である。例えば、偏差Dを1
ドット当たりの大きさRとした場合、中小のインク滴の
順に吐出した場合の着弾位置間の距離S13は零となっ
て両インク滴が完全に重なり、一方、小中のインク滴の
順に吐出した場合の着弾位置間の距離S3は2Rとなっ
て両インク滴は随分離れたものとなる。したがって、こ
の場合、駆動信号Aによる場合と駆動信号Bによる場合
とで2つのインク滴で形成されるドット形状は大きく異
なったものとなる。これに対して、偏差Dを1ドット当
たりの大きさRの1/2以内とすれば、距離S3と距離
S13との差は1ドット当たりの大きさR以内となるこ
とから、駆動信号Aによる場合と駆動信号Bによる場合
とで上記形成されるドット形状は似通ったものとなる。
したがって、この変形例によれば、駆動パルスの選択の
組合せが異なったものとなった場合に、大きさの異なる
2種類のドット間距離を小さく抑えることができ、この
結果、高画質の印刷を行なうことができる。
【0146】次に、第2の変形例について説明する。前
記実施例では、一の駆動パルスにより、印字ヘッド28
から一粒のインク滴が吐出するものと説明をしてきた
が、これに替えて、印字ヘッドによっては、インク滴を
形成するメイン粒子がインクの噴流から分裂する際に、
微少なサテライト粒子を発生して、メイン粒子と共にサ
テライト粒子を吐出し得る構成のものがある。
【0147】図23は、こうした構成の印字ヘッドを上
記実施例で説明した駆動信号Aにより駆動したときに発
生するインク滴の着弾位置を示す説明図である。図示す
るように、駆動信号の第1パルスにより発生するインク
滴(図中、左側)がメイン粒子IP1とサテライト粒子
IPsに分離したものとする。このメイン粒子IP1は
鉛直下方に向かって吐出速度Vm1でもって吐出され、
サテライト粒子IPsは鉛直下方に向かって吐出速度V
msでもって出力される。
【0148】上記メイン粒子IP1の印刷用紙上の着弾
位置P1を表わす距離S1は、先に説明した式(3)で
示される。一方、サテライト粒子IPsの印刷用紙上の
着弾位置P1sを表わす距離S1sは、次式(21)で
示される。
【0149】 S1s=PG・Vc/Vms … (21)
【0150】そして、メイン粒子IP1の着弾位置P1
とサテライト粒子IPsの着弾位置P1sとの間の中間
点を表わす距離S1′は、次式(22)で示される。
【0151】 S1′=(S1+S1s)/2 =PG・Vc(1/Vm1+1/Vms)/2 … (22)
【0152】この変形例では、距離S1′で示される上
記中間点P0を、上記実施例における第1のパルスに対
応したインク滴の着弾位置であるものとして、その中間
点P0と大きなインク滴の着弾位置P2との間の距離S
3を計算している。すなわち、次式(23)に従って距
離S3を計算している。
【0153】 S3=S0+S2−S1′ =Vc(Tf+T0)+PG・Vc/Vm2 −PG・Vc(1/Vm1+1/Vms)/2 … (23)
【0154】こうして駆動信号Aにより小さなインク滴
と大きなインク滴の吐出とを行なったときの両インク滴
の間の距離S3が求まり、この距離S3を用いて前述し
た実施例と同様な各種計算処理を行なうことができる。
したがって、この変形例では、サテライト粒子の吐出を
行ない得る印刷ヘッドを備えた構成であっても、前記実
施例と同様に、大小の2種類のドットの間の距離のバラ
ツキを抑えることができ、この結果、優れた画質にて印
刷を行なうことができる。
【0155】次に、第3の変形例について説明する。前
記実施例では、駆動信号(COM)により形成される2
種類のインク滴は大小というように大きさの異なるもの
であったが、これに替えて、同じ大きさのインク滴を形
成する駆動信号(COM)としてもよい。この構成によ
っても、前記実施例と同様に、ドット間距離のバラツキ
を抑えることができる。
【0156】次に、第4の変形例について説明する。前
記実施例では、駆動信号(COM)は、一つの記録画素
に対応した記録周期において、2種類のインク滴を吐出
させるための第1パルスと第2パルスとを含むように構
成されていたが、これに替えて、3以上の数のインク滴
を吐出させるべく3以上の数のパルスから構成すること
もできる。
【0157】図24は、この第4の変形例における駆動
信号の波形を示す説明図である。図示するように、駆動
信号は、一つの記録画素に対応した記録周期において、
第1パルスと第2パルスと第3パルスとを含むように構
成されている。第1パルスは小さなインク滴を、第2パ
ルスは中の大きさのインク滴を、第3パルスは大きなイ
ンク滴をそれぞれ吐出可能としている。そして、この変
形例では、3のパルスから選択し得る2つのパルスによ
るインク滴吐出であって、両パルスのインク滴を隣接す
る画素毎に一つずつ正順(第1パルス、第2パルスとい
うようにパルス順が増加する方向)に出力した場合と、
その逆順(第2パルス、第1パルスというようにパルス
順が減少する方向)に出力した場合の両パルスの着弾位
置のずれの較差が最大となるような2つのインク滴吐出
の組合せを、その駆動信号の形状から予め選択してお
く。そして、この選択したこの2つにインク滴吐出の組
合せについて、次式(24)を満たすように、第1パル
ス、第2パルス、第3パルスを規定する。
【0158】 Vc(T0+PG/Vm2−PG/Vm1)≦R/2 … (24)
【0159】上記(24)式は、(20)式から求めら
れられるDが、印刷解像度から定まる1ドット当たりの
大きさRの1/2以下に抑えられることを定めるもので
ある。したがって、この第4の変形例では、3以上のイ
ンク滴を一つの画素記録に使うような場合にも、それら
3以上のインク滴吐出の内の、正逆順に出力した場合の
2つのパルスの着弾位置のずれの較差が最大となるよう
な2つのインク滴吐出の組合せについては、1の画素に
おいて記録される2つのインク滴の着弾位置をほぼ同じ
位置に制御することができる。この結果、3以上のイン
ク滴により1画素を記録することが可能な構成において
も、画質の劣化を防止することができる。
【0160】以上本発明の実施例およびその変形例につ
いて説明したが、本発明は、これらの実施例に何ら限定
されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内
において、種々の態様で実施可能である。例えば、上記
の実施例において、ピエゾ素子は、たわみ振動子型のP
ZTを採用したが、縦振動横効果のPZTであってもよ
い。但しこの場合、たわみ振動子型のPZTに対して、
充電と放電が入れ替わることになる。また、圧力発生素
子としては、ピエゾ素子に限らず種々のものを利用する
ことが可能である。例えば、磁歪素子等の他の素子、或
いは、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通
路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出するタ
イプのものも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の印刷装置の概略構成を示
す概略構成図である。
【図2】プリンタドライバの構成を示すブロック図であ
る。
【図3】プリンタ22の内部構成を駆動系を中心に示す
説明図である。
【図4】実施例における印字ヘッド28におけるノズル
の並びを例示する説明図である。
【図5】本発明の一実施例で用いたプリンタ22内部の
電気的な構成を例示するブロック図である。
【図6】印字ヘッド28の導入管67まわりの概略構成
を示す説明図である。
【図7】ピエゾ素子PEの伸縮によりインク滴が吐出さ
れる原理を示す説明図である。
【図8】ヘッドに設けられたインク吐出機構の機械的構
造を示す断面図である。
【図9】ピエゾ素子に加える駆動信号とインク滴の吐出
との関係を例示する模式図である。
【図10】駆動信号の各波形について説明する説明図で
ある。
【図11】駆動信号発生回路48の内部構成を例示する
ブロック図である。
【図12】駆動パルスの生成の過程を示す説明図であ
る。
【図13】データ信号を用いてメモり51にスルーレー
トを設定する場合の各信号のタイミングを示すタイミン
グチャートである。
【図14】吐出された大小二つのインク滴が用紙P上に
着弾する状態を示す模式図である。
【図15】ピエゾ素子駆動回路50の内部構成を例示す
るブロック図である。
【図16】駆動信号Aと駆動信号Bを示す説明図であ
る。
【図17】駆動信号Aにより第1パルスに対応した小さ
なインク滴の吐出と第2パルスに対応した大きなインク
滴の吐出とを行なったときの両インク滴の着弾位置を示
す説明図である。
【図18】駆動信号Bにより第2パルスに対応した大き
なインク滴の吐出と第1パルスに対応した小さなインク
滴の吐出とを行なったときの両インク滴の着弾位置を示
す説明図である。
【図19】図17に示した両インク滴の着弾位置の間の
距離S3と図18に示した両インク滴の着弾位置の間の
距離S13との双方を示す説明図である。
【図20】この実施例において大小の2種類のドットを
記録したときのドット間距離を示す説明図である。
【図21】第1実施例における第1のインク滴の吐出速
度Vm1と、第2のインク滴の吐出速度Vm2との相関
を示すグラフである。
【図22】許容される偏差Dを拡げたときの第1のイン
ク滴の吐出速度Vm1と第2のインク滴の吐出速度Vm
2との相関を示すグラフである。
【図23】吐出するインク滴がメイン粒子とサテライト
粒子に分離し得る構成の印字ヘッドを駆動信号Aにより
駆動したときに発生するインク滴の着弾位置を示す説明
図である。
【図24】1画素に対応する1周期に3以上の駆動パル
スを含む駆動信号の波形を示す説明図である。
【図25】従来の技術で発生するインク滴の主走査方向
の着弾位置のずれを示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 14…キーボード 15…フレキシブルドライブ 16…ハードディスク 18…モデム 21…CRTディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 43…I/F 44…RAM 44A…受信バッファ 44B…中間バッファ 44C…出力バッファ 45…ROM 46…制御部 47…発振回路 48…駆動信号発生回路 49…I/F 50…ピエゾ素子駆動回路 51…メモリ 52…第1のラッチ 53…加算器 54…第2のラッチ 56…D/A変換器 61〜66…インク吐出用ヘッド 67…導入管 68…インク通路 71,72…インクカートリッジ 80…バス 81…CPU 82…ROM 83…RAM 84…入力インターフェイス 85…出力インタフェース 86…CRTC 88…SIO 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ 121…アクチュエータユニット 122…流路ユニット 130…第1の蓋部材 131,134…駆動電極 132…圧力発生室 135…スペーサ 136…第2の蓋部材 137…インク供給口 138,139…連通孔 140…インク供給口形成基板 141…インク室 143…インク室形成基板 144…ノズル連通孔 145…ノズルプレート 146,147,148…接着層 253…シフトレジスタ 253A〜253N…シフトレジスタ 254A〜254N…ラッチ素子 255A〜255N…レベルシフタ 256A〜256N…スイッチ素子 257A〜257N…ピエゾ素子 Nz…ノズル開口

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に
    移動する主走査を行ないつつ、前記印刷媒体上に画像を
    印刷する印刷装置であって、 複数のノズルと、該複数のノズルの各々に対応して設け
    られた圧力発生素子とを有し、該圧力発生素子を駆動信
    号により駆動することによって前記ノズルから前記印刷
    媒体に向かってインク滴を吐出させる印刷ヘッドと、 前記印刷ヘッドへの駆動信号を制御して、前記印刷媒体
    上に印刷を行なわせるヘッド駆動制御手段とを備え、 前記ヘッド駆動制御手段は、 印刷の1画素に対応した1周期内に、前記ノズルから第
    1のインク滴を吐出させるための第1の駆動パルスと、
    該第1の駆動パルスに続き前記ノズルから第2のインク
    滴を吐出させるための第2の駆動パルスとをそれぞれ選
    択的に含み得る駆動信号を生成する駆動信号生成手段
    と、 前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、
    前記第2のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、
    前記第1、第2の駆動パルスを隣接する画素毎に一つず
    つこの順に出力した場合および逆順に出力した場合の両
    パルスの時間差の較差の三者が、前記ノズルから前記印
    刷媒体までの距離に応じて定まる所定の関係を満たすよ
    うに、前記第1、第2の駆動パルスを規定することによ
    り、前記第1、第2の駆動パルスが前記隣接する画素毎
    に前記順または逆順に出力された場合の前記第1および
    第2のインク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値以内に
    する駆動信号規定手段とを備える印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷装置であって、 前記駆動信号規定手段による所定の関係は、以下の数式
    により求められる関係である印刷装置; Vc(T0 + PG/Vm2 − PG/Vm1)
    ≦ R/2 ここで、Vm1は前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒
    体方向への速度、Vm2は前記第2のインク滴吐出の前
    記印刷媒体方向への速度、T0は前記第1、第2の駆動
    パルスを隣接する画素毎に一つずつこの順に出力した場
    合および逆順に出力した場合の両パルスの時間差の較
    差、Vcは印刷ヘッドの移動速度、PGは前記ノズルか
    ら前記印刷媒体までの距離、Rは印刷解像度から定まる
    1ドット当たりの大きさである。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の印刷装置であ
    って、 前記駆動信号規定手段による所定の関係は、以下の数式
    により求められる関係である印刷装置; 1/Vm1 − 1/Vm2 = T0/PG ここで、Vm1は前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒
    体方向への速度、Vm2は前記第2のインク滴吐出の前
    記印刷媒体方向への速度、T0は前記第1、第2の駆動
    パルスを隣接する画素毎に一つずつこの順に出力した場
    合および逆順に出力した場合の両パルスの時間差の較
    差、PGは前記ノズルから前記印刷媒体までの距離であ
    る。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の印刷装置であって、 前記駆動信号規定手段は、 前記3者のうちでは前記時間差についての較差だけを可
    変可能な制御量を調節することによって、前記第1、第
    2の駆動パルスの規定を行なう制御量調節手段を備える
    印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の印刷装置であって、 前記駆動信号規定手段は、 前記3者のうちでは前記第1のインク滴吐出の前記印刷
    媒体方向への速度と第2のインク滴吐出の前記印刷媒体
    方向への速度だけを可変可能な制御量を調節することに
    よって、前記第1、第2の駆動パルスの規定を行なう制
    御量調節手段を備える印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の印刷装置であって、 前記印刷ヘッドは、前記インク滴を形成するメイン粒子
    がインクの噴流から分裂する際に、微小なサテライト粒
    子を発生して、前記メイン粒子と共に前記サテライト粒
    子を吐出し得るものであり、 前記駆動信号規定手段により調節される前記第1および
    第2のインク滴の着弾位置間距離は、前記インク滴の着
    弾位置を、前記メイン粒子の着弾位置と前記サテライト
    粒子の着弾位置との間の中間点とみなして計算したもの
    である印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の印刷装置であって、 前記駆動信号生成手段は、 印刷の1画素に対応した1周期内に、前記ノズルからイ
    ンク滴を吐出させるための駆動パルスを3以上、それぞ
    れ選択的に含みうる駆動信号を生成する構成であり、 前記駆動信号規定手段は、 前記3以上の駆動パルスによる3以上のインク滴吐出の
    中から選択し得る2つのインク滴吐出であって、前記順
    または逆順に出力された場合の2つのインク滴の吐出の
    着弾位置間距離の偏差が最大となるような2つのインク
    滴吐出の組合せについて、前記第1、第2の駆動パルス
    の規定を適用する構成である印刷装置。
  8. 【請求項8】 印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に
    移動する主走査を行ないつつ、前記印刷媒体上に画像を
    印刷する印刷装置であって、 複数のノズルと、該複数のノズルの各々に対応して設け
    られた圧力発生素子とを有し、該圧力発生素子を駆動信
    号により駆動することによって前記ノズルから前記印刷
    媒体に向かってインク滴を吐出させる印刷ヘッドと、 印刷の1画素に対応した1周期内に、前記ノズルから第
    1のインク滴を吐出させるための第1の駆動パルスと、
    該第1の駆動パルスに続き前記ノズルから第2のインク
    滴を吐出させるための第2の駆動パルスとをそれぞれ選
    択的に含み得る駆動信号を生成して、該駆動信号を前記
    印刷ヘッドへ出力することにより、前記印刷媒体上に印
    刷を行なわせるヘッド駆動制御手段と、 前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、
    前記第2のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、
    前記第1、第2の駆動パルスを隣接する画素毎に一つず
    つこの順に出力した場合および逆順に出力した場合の両
    パルスの時間差の較差の三者が、前記ノズルから前記印
    刷媒体までの距離に応じて定まる所定の関係を満たすよ
    うに、前記ノズルから印刷媒体までの距離を規定するこ
    とにより、前記第1、第2の駆動パルスが前記隣接する
    画素毎に前記順または逆順に出力された場合の前記第1
    および第2のインク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値
    以内にするプラテンギャップ規定手段とを備える印刷装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の印刷装置であって、 前記印刷ヘッドは、前記インク滴を形成するメイン粒子
    がインクの噴流から分裂する際に、微小なサテライト粒
    子を発生して、前記メイン粒子と共に前記サテライト粒
    子を吐出し得るものであり、 前記駆動信号規定手段により調節される前記第1および
    第2のインク滴の着弾位置の間の距離は、前記インク滴
    の着弾位置を、前記メイン粒子の着弾位置と前記サテラ
    イト粒子の着弾位置との間の中間点とみなして計算した
    ものである印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の印刷装置であって、 前記駆動信号生成手段は、 印刷の1画素に対応した1周期内に、前記ノズルからイ
    ンク滴を吐出させるための駆動パルスを3以上、それぞ
    れ選択的に含みうる駆動信号を生成する構成であり、 前記駆動信号規定手段は、 前記3以上の駆動パルスによる3以上のインク滴吐出の
    中から選択し得る2つのインク滴吐出であって、前記順
    または逆順に出力された場合の2つのインク滴の吐出の
    着弾位置間距離の偏差が最大となるような2つのインク
    滴吐出の組合せについて、前記第1、第2の駆動パルス
    の規定を適用する構成である印刷装置。
  11. 【請求項11】 複数のノズルと、該複数のノズルの各
    々に対応して設けられた圧力発生素子とを有し、該圧力
    発生素子を駆動信号により駆動することによって前記ノ
    ズルから前記印刷媒体に向かってインク滴を吐出させる
    印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動する主走査
    を行ないつつ、前記印刷媒体上に画像を印刷する印刷方
    法であって、(1)前記印刷ヘッドへの駆動信号を制御
    して、前記印刷媒体上に印刷を行なわせる工程を備え、 前記工程(1)は、(1a)印刷の1画素に対応した1
    周期内に、前記ノズルから第1のインク滴を吐出させる
    ための第1の駆動パルスと、該第1の駆動パルスに続き
    前記ノズルから第2のインク滴を吐出させるための第2
    の駆動パルスとをそれぞれ選択的に含み得る駆動信号を
    生成する工程と、(1b)前記第1のインク滴吐出の前
    記印刷媒体方向への速度、前記第2のインク滴吐出の前
    記印刷媒体方向への速度、前記第1、第2の駆動パルス
    を隣接する画素毎に一つずつこの順に出力した場合およ
    び逆順に出力した場合の両パルスの時間差の較差の三者
    が、前記ノズルから前記印刷媒体までの距離に応じて定
    まる所定の関係を満たすように、前記第1、第2の駆動
    パルスを規定することにより、前記第1、第2の駆動パ
    ルスが前記隣接する画素毎に前記順または逆順に出力さ
    れた場合の前記第1および第2のインク滴の着弾位置間
    距離の偏差を所定値以内にする工程とを備える印刷方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の印刷方法であっ
    て、 前記工程(1b)による所定の関係は、以下の数式によ
    り求められる関係である印刷方法; Vc(T0 + PG/Vm2 − PG/Vm1)
    ≦ R/2 ここで、Vm1は前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒
    体方向への速度、Vm2は前記第2のインク滴吐出の前
    記印刷媒体方向への速度、T0は前記第1、第2の駆動
    パルスを隣接する画素毎に一つずつこの順に出力した場
    合および逆順に出力した場合の両パルスの時間差の較
    差、Vcは印刷ヘッドの移動速度、PGは前記ノズルか
    ら前記印刷媒体までの距離、Rは印刷解像度から定まる
    1ドット当たりの大きさである。
  13. 【請求項13】 複数のノズルと、該複数のノズルの各
    々に対応して設けられた圧力発生素子とを有し、該圧力
    発生素子を駆動信号により駆動することによって前記ノ
    ズルから前記印刷媒体に向かってインク滴を吐出させる
    印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に移動する主走査
    を行ないつつ、前記印刷媒体上に画像を印刷する印刷方
    法であって、(1)印刷の1画素に対応した1周期内
    に、前記ノズルから第1のインク滴を吐出させるための
    第1の駆動パルスと、該第1の駆動パルスに続き前記ノ
    ズルから第2のインク滴を吐出させるための第2の駆動
    パルスとをそれぞれ選択的に含み得る駆動信号を生成し
    て、該駆動信号を前記印刷ヘッドへ出力することによ
    り、前記印刷媒体上に印刷を行なわせる工程と、(2)
    前記第1のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、
    前記第2のインク滴吐出の前記印刷媒体方向への速度、
    前記第1、第2の駆動パルスを隣接する画素毎に一つず
    つこの順に出力した場合および逆順に出力した場合の両
    パルスの時間差の較差の三者が、前記ノズルから前記印
    刷媒体までの距離に応じて定まる所定の関係を満たすよ
    うに、前記ノズルから印刷媒体までの距離を規定するこ
    とにより、前記第1、第2の駆動パルスが前記隣接する
    画素毎に前記順または逆順に出力された場合の前記第1
    および第2のインク滴の着弾位置間距離の偏差を所定値
    以内にする工程とを備える印刷方法。
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