JP2001150672A - インクジェット式記録装置、及び、インクジェット式記録ヘッドの駆動方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置、及び、インクジェット式記録ヘッドの駆動方法

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JP2001150672A
JP2001150672A JP37530899A JP37530899A JP2001150672A JP 2001150672 A JP2001150672 A JP 2001150672A JP 37530899 A JP37530899 A JP 37530899A JP 37530899 A JP37530899 A JP 37530899A JP 2001150672 A JP2001150672 A JP 2001150672A
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ink
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drive
contraction
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Kenji Okita
賢二 音喜多
Satoshi Hosono
聡 細野
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル開口におけるメニスカスの挙動を適正
に制御でき、口径サイズの大きなノズル開口から極めて
小さなインク滴を安定に吐出させることができるインク
ジェット式記録装置及びその記録ヘッドの駆動方法を提
供する。 【解決手段】 ノズル開口に連なる圧力室内の圧力を駆
動信号に応じて変動させてインクの吐出を行う記録ヘッ
ドを備え、マイクロドットによる印刷時にはマイクロド
ット駆動パルスを用いる。この駆動パルスは、メニスカ
スを大きく引き込む充電要素Pwc1と、メニスカスを
少し押し出す放電要素Pwd1と、メニスカスを小さく
引き込む充電要素Pwc2とを順に接続して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録ヘッドにより画像や文字等を記録紙に記録するイン
クジェット式記録装置、及び、インクジェット式記録ヘ
ッドの駆動方法に関し、特に、マイクロドットを形成し
得る極めて少量のインク滴を吐出させるようにしたもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的なインクジェット式記録装置とし
て、インクジェットプリンタは既によく知られている。
このプリンタでは、記録ヘッドから吐出させるインク滴
の量により記録紙上のドット径、つまり画質(解像度)
が決まる。このため、吐出させるインク量についての制
御が重要となる。
【0003】ここで、ノズル開口の口径によってインク
滴の吐出量を制御すると、口径を小さく絞った場合には
解像度の向上は図れるが記録速度が遅くなってしまい、
口径を大きくした場合には記録速度の向上は図れるが解
像度の低い粗い画像となってしまう。
【0004】そうした相反する要求を満たすために、そ
の記録ヘッドの駆動方法とりわけ駆動信号の波形を工夫
することで、同一のノズル開口から異なる量のインク滴
を吐出させるようにしたプリンタがある。
【0005】このプリンタによって極めて小さなドット
(マイクロドット)を記録するときは、異なるインク量
のインク滴を吐出させるために適切な駆動パルスを含ん
だ駆動信号により圧電振動子等の圧力発生素子を駆動す
る。
【0006】そして、圧力室の膨張・収縮に伴う圧力室
内のインク圧力の変化を利用してインク滴を吐出させて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のイン
クジェット式記録装置では、一層の画質の向上が求めら
れている。上記した従来の駆動パルスでは、少量のイン
ク滴を吐出させることができる。しかし、画質の向上の
観点からすれば、更に少量のインク滴を吐出させること
が求められている。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、極めて少量のインク滴を吐出させること
ができるインクジェット式記録装置、及び、インクジェ
ット式記録ヘッドの駆動方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、前記目的を
達成するために提案されたものであり、本発明はノズル
開口に連通した圧力室及びこの圧力室を膨張・収縮させ
る圧力発生素子を有する記録ヘッドと、駆動パルスを有
する一連の駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備
え、駆動パルスの供給により圧力発生素子を作動させて
ノズル開口からインク滴を吐出させるようにしたインク
ジェット式記録装置において、前記駆動信号生成手段
は、メニスカスを圧力室内側に引き込むべく圧力室内を
膨張させる引き込み要素と、引き込み要素によって膨張
した圧力室を少し収縮させる第1吐出要素と、第1吐出
要素によって収縮した圧力室を再度膨張させる第2吐出
要素とを含んだ駆動パルスを生成し、前記駆動パルスを
圧力発生素子に供給し、第1吐出要素の供給によって少
し加圧された圧力室を第2吐出要素の供給によって再度
減圧することでインク滴を吐出させることを特徴とする
インクジェット式記録装置である。
【0010】さらに好ましくは、前記駆動信号生成手段
は、引き込み要素の終端と第1吐出要素の始端とを同電
位で接続する引き込みホールド要素と、第1吐出要素の
終端と第2吐出要素の始端とを同電位で接続する吐出ホ
ールド要素とを含んだ駆動パルスを生成することを特徴
とする。
【0011】また、第2吐出要素の始端電位から終端電
位までの吐出膨張電圧を、第1吐出要素の始端電位から
終端電位までの吐出収縮電圧以下に設定したことを特徴
とする。
【0012】さらに、第2吐出要素の終端電位を、第1
吐出要素の終端電位よりも高く第1吐出要素の始端電位
以下の電位に設定したことを特徴とする。
【0013】また、引き込み要素の供給時間を、圧力室
の固有振動周期に揃えて設定したことを特徴とする。
【0014】さらに、前記駆動信号生成手段は、第2吐
出要素によって膨張した圧力室をインク滴を吐出させな
いように収縮させる収縮要素を含んだ駆動パルスを生成
することを特徴とする。
【0015】また、前記収縮要素は、複数の収縮部分要
素と、先の収縮部分要素の終端と後の収縮部分要素の始
端とを接続する一定電位の収縮ホールド要素とから構成
されることを特徴とする。
【0016】さらに、後の収縮部分要素の電位勾配を先
の収縮部分要素の電位勾配よりも緩やかに設定したこと
を特徴とする。
【0017】また、前記駆動信号生成手段は、引き込み
要素の前に配置されて、中間電位から引き込み要素の始
端電位まで電位を変化させて基準容積の圧力室を収縮さ
せる予備収縮要素を含んだ駆動パルスを生成することを
特徴とする。
【0018】また、前記駆動信号生成手段は、収縮要素
の後に配置されて、収縮要素の終端電位から中間電位ま
で電位を変化させ、圧力室を基準容積に膨張復帰させる
ことでメニスカスの挙動を安定化させる制振要素を含ん
だ駆動パルスを生成することを特徴とする。
【0019】さらに、前記駆動信号生成手段は、駆動信
号の形状を規定するための出力電圧情報を保持する出力
電圧情報保持手段と、変化量情報を保持する変化量情報
保持手段と、出力電圧情報と変化量情報とを加算して加
算電圧情報を取得する加算手段とを含み、変化量情報保
持手段から加算手段に出力される変化量情報を切り換え
つつ、更新タイミングが到来する毎に加算電圧情報を新
たな出力電圧情報として出力電圧情報保持手段に保持さ
せることで任意形状の駆動信号を生成することを特徴と
する。
【0020】本願発明のインクジェット式記録ヘッドの
駆動方法は、ノズル開口に連通した圧力室及びこの圧力
室を膨張・収縮させる圧力発生素子を有する記録ヘッド
と、駆動パルスを有する一連の駆動信号を生成する駆動
信号生成手段とを備え、駆動パルスの供給により圧力発
生素子を作動させてノズル開口からインク滴を吐出させ
るようにしたインクジェット式記録装置において、前記
駆動信号生成手段は、メニスカスを圧力室内側に引き込
むべく圧力室内を膨張させる引き込み要素と、引き込み
要素によって膨張した圧力室を収縮させる第1収縮要素
と、該第1収縮要素によって収縮した圧力室の状態を保
持するホールド要素と、前記圧力室を再度収縮させる第
2収縮要素とを含んだ駆動パルスを生成し、前記駆動パ
ルスを前記圧力発生素子に供給し、前記第1収縮要素お
よび前記ホールド要素の供給によってインクを吐出さ
せ、前記第2収縮要素の供給によってメニスカスの振動
を抑制させることを特徴とする。さらに好ましくは、前
記第1収縮要素始端と前記ホールド要素終端までの時間
が前記圧電振動子の固有振動周期の1/2であることを
特徴とする。さらには、前記第1収縮要素始端から前記
第2収縮要素終端までの時間が圧力発生室の固有振動周
期Tcであることを特徴とするのが好ましい。また、さ
らに好ましくは、前記第1収縮要素の傾きが前記第2収
縮要素の傾きよりも急峻であることを特徴とする。ま
た、ノズル開口に連通した圧力室及びこの圧力室を膨張
・収縮させる圧力発生素子を有する記録ヘッドと、複数
の駆動パルスを有する一連の駆動信号を生成する駆動信
号生成手段とを備え、前記駆動パルスの供給により圧力
発生素子を作動させてノズル開口からインク滴を吐出さ
せるインクジェット式記録装置において、前記駆動信号
生成手段は、メニスカスを圧力室内側に引き込むべく圧
力室内を膨張させる引き込み要素と、引き込み要素によ
って膨張した圧力室を収縮させる第1収縮要素と、該第
1収縮要素によって収縮した圧力室の状態を保持するホ
ールド要素と、前記圧力室を再度収縮させる第2収縮要
素とを含んだ駆動パルスを生成し、前記駆動パルスを前
記圧力発生素子に供給し、前記第1収縮要素および前記
ホールド要素の供給によってマイクロドットを吐出させ
る駆動パルスと、前記マイクロドットよりも重量の大き
いインク滴であるミドルドットを吐出させるための駆動
パルスを含む一連の駆動信号を生成することを特徴とす
る。また、好ましくは前記駆動信号生成手段は、さらに
前記ミドルドットよりも重量の大きいインク滴であるラ
ージドットを形成させる駆動パルスを含む一連の駆動信
号を生成することを特徴とする。さらには、前記一連の
駆動信号は前記マイクロドットを吐出させる駆動パル
ス、前記ミドルドットを吐出させる駆動パルスの順に並
んでいることを特徴とする。さらには、前記一連の駆動
信号はさらにメニスカスを微小に振動させる微振動パル
スを含むことを特徴とする。また、前記吐出されたイン
ク滴は、微小なインク滴であるマイクロドットであり、
前記一連の駆動信号は前記マイクロドットよりも重量の
大きいインク滴であるミドルドットを吐出させるための
駆動パルスを含むことを特徴とする。さらに好ましく
は、前記一連の駆動信号は前記ミドルドットよりもさら
に重量の大きなインク滴であるラージドットを吐出させ
るための駆動パルスを含むことを特徴とする。さらに
は、前記一連の駆動信号は前記ラージドット、前記マイ
クロドット、前記ミドルドットの順にそれぞれのインク
重量のインク滴を吐出させるための駆動パルスが並んで
いることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット式
記録装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜
7は、本発明にかかるインクジェット式記録装置の第1
実施形態を示し、図1は代表的なインクジェット式記録
装置であるインクジェットプリンタの斜視図、図2は記
録ヘッドを示す断面図、図3は記録ヘッドの制御系の構
成を示すブロック図、図4は駆動信号生成回路の構成を
示すブロック図、図5は駆動信号生成回路において駆動
信号となる波形を生成していく過程を示すタイミング
図、図6は一連の駆動信号及び駆動パルスの供給を説明
する図、図7はマイクロドット駆動パルスを示すタイム
チャートである。
【0022】このインクジェット式プリンタ1は、キャ
リッジ2がガイド部材11に移動自在に取り付けられて
おり、このキャリッジ2は駆動プーリ12と遊転プーリ
13との間に掛け渡したタイミングベルト14に接続さ
れている。駆動プーリ12はパルスモータ15の回転軸
に接合されており、キャリッジ2はパルスモータ15の
駆動によって記録紙3の幅方向に移動(主走査)され
る。
【0023】キャリッジ2の記録紙3と対向する面(下
面)には、記録ヘッド4が取り付けられている。この記
録ヘッド4は、インクカートリッジ5から供給されたイ
ンクを、ノズル開口51(図2参照)からインク滴とし
て吐出させる。
【0024】従って、記録時においてプリンタ1は、キ
ャリッジ2の主走査に同期させて記録ヘッド4からイン
ク滴を吐出させ、キャリッジ2の往復移動に連動させて
プラテン16を回転し、記録紙3を紙送り方向に移動
(副走査)させる。その結果、記録紙3には、印刷デー
タに基づく画像や文字等が記録される。
【0025】また、キャリッジ2の移動範囲内であって
記録領域の外側にはホームポジションが設定され、この
ホームポジションには記録ヘッド4をクリーニングする
クリーニング機構17と、キャッピングするキャッピン
グ機構18とが並べて設けられている。
【0026】この他に、ハウジングには、プリンタ1を
構成する各部の動作を統括的に制御するプリンタコント
ローラ19が取り付けられている。
【0027】記録ヘッド4は、図2に示すように、基台
40の先端面に流路ユニット7を接合して構成される。
そして、基台40に収容した圧電振動子6(圧力発生素
子の一種)により圧力室71内のインクを加圧して、ノ
ズルプレート50に開設したノズル開口51からインク
滴を吐出させる。
【0028】基台40は、振動子ユニット46を収容す
る収容室43が内部に形成された箱体状であり、例えば
樹脂材によって構成される。この収容室43は、流路ユ
ニット7との接合面側の開口から反対面まで連なってい
る。
【0029】流路ユニット7は、流路形成板55の一方
の面にノズルプレート50を、流路形成板55の他方の
面に振動板60を接合した構成とされる。
【0030】流路形成板55は、シリコンウエハー等か
ら形成されており、これをエッチング加工することによ
り所定パターンに区画されていて、各ノズル開口51と
連通する複数の圧力室71,共通インク室72,共通イ
ンク室72から各圧力室71へ繋がる複数のインク供給
路73等をなす隔壁が適宜に形成されている。なお、共
通インク室72には、インク供給管48と接続される接
続口が設けられ、インクカートリッジ5に蓄えられたイ
ンクがこの接続口を通じて共通インク室72に供給され
る。
【0031】ノズルプレート50には、ドット形成密度
に対応したピッチで複数(例えば96個)のノズル開口
51…が列状に開設されている。
【0032】振動板60は、ステンレス板61にPPS
膜等の弾性体膜62を積層した二重構造を採り、各圧力
室71に対応する部分はステンレス板が環状にエッチン
グ加工されて、環内にアイランド部70が形成されてい
る。
【0033】振動子ユニット46は、圧電振動子6(圧
力発生素子の一種)と固定基板42とから構成されてい
る。圧電振動子6は、圧電体と電極層とを交互に積層し
た一枚の圧電振動子板に、各圧力室71…に対応した所
定ピッチでスリット部を形成することにより櫛歯状に構
成される。また、固定基板42は、この櫛歯状振動子6
の基端部分に固着される。
【0034】この振動子ユニット46は、圧電振動子6
の先端が開口41から臨む姿勢で基台40の収容室43
内に挿入されて、固定基板42を収容室43の内壁へ固
着させることにより収容される。この収容状態におい
て、圧電振動子6の各先端は、振動板60の対応するア
イランド部70に当接される。
【0035】各圧電振動子6は、対向する電極間に電位
差を与えることにより、積層方向と直交する素子長手方
向に伸縮し、圧力室71を区画する弾性体膜62を変位
させる。即ち、この記録ヘッド4では、圧電振動子6を
素子長手方向に伸長させることにより、アイランド部7
0がノズルプレート50側へ押され、アイランド部70
周辺の弾性体膜62が変形して圧力室71の容積が縮小
する。また、圧電振動子6を素子長手方向に収縮させる
と、弾性体膜62の変位により圧力室71の容積が拡大
する。この圧力室71の拡大・縮小に伴って圧力室71
内に充填されたインクに圧力変動が生じ、流路ユニット
7のノズル開口51からインク滴が吐出される。
【0036】次に、プリンタ1の電気的構成について説
明する。図3に示すように、プリンタコントローラ19
は、外部インタフェース191、各種データを一時的に
記憶するRAM192、制御プログラム等を記憶させた
ROM193、CPU等からなる制御部194、クロッ
ク信号を発生する発振回路195、記録ヘッド4へ供給
するための駆動信号COMを生成し、本発明の駆動信号
生成手段として機能する駆動信号生成回路8、駆動信号
や印刷データに基づいて展開されたドットパターンデー
タ(ビットマップデータ)などの各種信号を記録ヘッド
4等の駆動系側へ供給する内部インタフェース196等
を備えて構成されている。
【0037】外部インタフェース191は、例えばキャ
ラクタコード,グラフィック関数,イメージデータ等の
印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受
信する。また、この外部インタフェース191を通じて
ビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)
が、ホストコンピュータ等へ送り出される。
【0038】RAM192は、ワークメモリであり、受
信バッファRB,中間バッファMB,出力バッファOB
等として機能する。つまり、受信バッファRBは外部イ
ンタフェース191を介して受信した印刷データを一時
的に記憶し、中間バッファMBは制御部194が変換し
た中間コードデータを記憶し、出力バッファOBはドッ
トパターンデータを記憶する。このドットパターンデー
タは、階調データをデコードすることにより得られる印
字データとなっている。
【0039】ROM193には、各種データ処理を行う
ための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォン
トデータ,グラフィック関数等が記憶されている。
【0040】制御部194は、ROM193から読み込
んだ制御プログラムに基づいて各種の制御を行ってお
り、受信バッファRB内の印刷データを読み出し、この
印刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッ
ファMBに記憶させる。また、中間バッファMBから読
み出した中間コードデータを解析し、ROM193に記
憶したフォントデータ及びグラフィック関数等を参照し
てドットパターンデータに展開し、必要な装飾処理を施
した後に、このドットパターンデータを出力バッファO
Bに記憶させる。
【0041】そして、記録ヘッド4の1回の主走査で記
録可能な1行分のドットパターンデータが得られたなら
ば、この1行分のドットパターンデータは、出力バッフ
ァOBから内部インタフェース196を通じて順次に記
録ヘッド4に出力される。また、出力バッファOBから
1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済
みの中間コードデータは中間バッファMBから消去さ
れ、次の中間コードデータについての展開処理が行われ
る。
【0042】記録ヘッド4の電気駆動系44は、シフト
レジスタ94(94A〜94N),ラッチ回路95(9
5A〜95N)、電圧増幅器であるレベルシフタ96
(96A〜96N)、スイッチ97(97A〜97
N)、圧電振動子6(6A〜6N)を順に接続した構成
とされており、これらは各ノズル開口51…毎に設けら
れている。
【0043】記録ヘッド4におけるインク滴の吐出動作
は、制御部194により制御される。この吐出制御で
は、まず、発振回路195のクロック信号(CK)に同
期させて印字データ(SI)配列のうち最上位ビット列
のデータを出力バッファOBからシリアル伝送して、順
次シフトレジスタ素子94A〜94Nにセットさせる。
全てのノズル開口51…について印字データがシフトレ
ジスタ素子94A〜94Nにセットされたならば、所定
のタイミングでラッチ素子95A〜95Nへラッチ信号
(LAT)を出力し、シフトレジスタ素子94A〜94
Nにセットされた印字データをラッチ素子95A〜95
Nにラッチさせる。
【0044】このラッチされた印字データは、レベルシ
フタ素子96A〜96Nに供給される。各レベルシフタ
96A〜96Nは、印字データが例えば「1」の場合
に、スイッチ97A〜97Nが駆動可能な電圧値、例え
ば数十ボルトまでこの印字データを昇圧するように構成
されており、ここで昇圧された印字データはスイッチ9
7A〜97Nに印加され、これによりスイッチ97A〜
97Nは、当該印字データによって接続状態になる。な
お、印字データが例えば「0」の場合には、対応する各
レベルシフタ素子96A〜96Nは昇圧を行わない。
【0045】各スイッチ97A〜97Nには、駆動信号
生成回路8からの駆動信号COMが印加されており、ス
イッチ97A〜97Nが接続状態になると、このスイッ
チ97A〜97Nと接続した圧電振動子6A〜6Nに駆
動信号COMが供給される。
【0046】最上位ビット列のデータに基づいて駆動信
号を印加させたならば、制御部194では、続いて1ビ
ット列下位のビット列データをシリアル伝送させてシフ
トレジスタ94…にセットさせる。そして、シフトレジ
スタ94…にデータをセットさせたならば、ラッチ信号
を与えてデータをラッチさせ、駆動信号を圧電振動子6
…に供給させる。以後は、1ビット列ずつ印字データを
下位ビット列にシフトしながら最下位ビット列まで同様
の動作を繰り返し行う。
【0047】このように、例示したプリンタ1では、記
録ヘッド4の圧電振動子6(6A〜6N)に駆動信号C
OMを供給するか否かを印字データによって制御するよ
うになっており、印字データが「1」の期間において駆
動信号COMは圧電振動子6へ供給され、印字データが
「0」の場合には駆動信号COMは供給されない。
【0048】次に駆動信号生成回路8について説明す
る。図4のブロック図に示すように、駆動信号生成回路
8は、波形生成回路80と電流増幅回路89とを備えて
構成され、波形生成回路80により駆動信号COMとな
る波形信号を生成し、その波形信号を電流増幅回路89
に取り込んで電流増幅して駆動信号COMとして出力す
るようになっている。
【0049】波形生成回路80は、波形メモリ81と、
第1波形ラッチ回路82と、第2波形ラッチ回路84
と、加算器83と、デジタルアナログ変換器86(D/
A変換器86)と、電圧増幅回路88とを備えている。
【0050】波形メモリ81は、制御部49から出力さ
れた複数種類の電圧変化量データ(変化量情報)をアド
レスに対応させて個別に記憶する変化量情報記憶手段と
して機能する。この波形メモリ81には、本発明の変化
量情報保持手段として機能する第1波形ラッチ回路82
が電気的に接続されている。この第1波形ラッチ回路8
2は、第1タイミング信号に同期して波形メモリ81の
所定アドレスに記憶された電圧変化量のデータを保持す
る。加算器83は本発明の加算手段として機能する。こ
の加算器83には第1波形ラッチ回路82の出力と第2
波形ラッチ回路84の出力が入力され、加算器83の出
力側には上記の第2波形ラッチ回路84が電気的に接続
されている。そして、加算器83は、出力信号同士を加
算して加算電圧情報を取得する。
【0051】第2波形ラッチ回路84は、本発明の出力
電圧情報保持手段として機能し、第2タイミング信号に
同期して加算器83が取得したデータ(加算電圧情報)
を、駆動信号COMの波形形状を規定するための出力電
圧情報として保持する。D/A変換器86は、第2波形
ラッチ回路84の出力側に電気的に接続されており、第
2波形ラッチ回路84が保持するデータをアナログ信号
に変換する。電圧増幅回路88は、D/A変換器86の
出力側に電気的に接続されており、D/A変換器86で
変換されたアナログ信号を駆動信号の電圧まで増幅す
る。
【0052】電流増幅回路89は、電圧増幅回路88の
出力側に電気的に接続されており、電圧増幅回路88で
電圧が増幅された信号に対する電流増幅を行って駆動信
号COMとして出力する。
【0053】上記の構成を有する駆動信号生成回路8で
は、駆動信号の生成に先立って、電圧変化量を示す複数
の変化量データを波形メモリ81の記憶領域に個別に記
憶させる。例えば、制御部194は、変化量データとこ
の変化量データに対応するアドレスデータとを波形メモ
リ81に出力する。そして、波形メモリ81は、変化量
データをアドレスデータで指定される記憶領域に記憶す
る。なお、本実施形態において、変化量データは正負の
情報(増減情報)を含んだデータで構成され、アドレス
データは4ビットのアドレス信号で構成される。
【0054】このようにして、複数種類の変化量データ
が波形メモリ81に記憶されると、駆動信号の生成が可
能になる。
【0055】駆動信号の生成は、第1波形ラッチ回路8
2から加算器83に出力される変化量データを切り換え
つつ、所定の更新タイミングが到来する毎に加算器83
が取得したデータを新たな出力電圧情報として第2波形
ラッチ回路84に保持させることで行っており、これに
より任意形状の駆動信号を生成する。
【0056】本実施形態では、第1波形ラッチ回路82
への変化量データのセットを、波形メモリ81に入力さ
れた4ビットのアドレス信号と、第1波形ラッチ回路8
2に入力される第1タイミング信号とによって行う。即
ち、波形メモリ81は、アドレス信号に基づいて対象と
なる変化量データを選択する。そして、第1タイミング
信号が入力されると第1波形ラッチ回路82は、選択さ
れた変化量データを波形メモリ81から読み出して保持
する。
【0057】第1波形ラッチ回路82に保持された変化
量データは加算器83に入力される。この加算器83に
は、第2波形ラッチ回路84が保持している出力電圧情
報も入力されているので、加算器83からの出力データ
は第1波形ラッチ回路82が保持する変化量データと第
2波形ラッチ回路84が保持する出力電圧情報とが加算
された電圧値となる。ここで、変化量データには正負の
情報が含まれているので、変化量データが正の値の場合
には、加算器83からの出力データは出力電圧情報より
も高い電圧値になる(増加する)。一方、変化量データ
が負の値の場合には、加算器83からの出力データは出
力電圧情報よりも低い電圧値になる(減少する)。な
お、変化量データが値「0」の場合には、加算器83か
らの出力データは出力電圧情報と同じ電圧値になる。
【0058】そして、加算器83からの出力データは、
第2タイミング信号に同期して第2波形ラッチ回路84
に取り込まれて保持される。つまり、第2波形ラッチ回
路84からの出力電圧情報は、第2タイミング信号に同
期して更新される。
【0059】ここで、駆動信号の生成動作を図5の具体
例に基づいて説明する。この例において、波形メモリ8
1のアドレスAには「0」の変化量データが記憶され、
アドレスBには+△V1の変化量データが記憶され、ア
ドレスCには−△V2の変化量データがそれぞれ記憶さ
れている。
【0060】アドレスBを示すアドレス信号が波形メモ
リ81に入力された状態で第1タイミング信号が入力さ
れると(t1)、第1波形ラッチ回路82は、アドレス
Bに記憶された+△V1の変化量データを波形メモリ8
1から読み出して保持する。その後、第2タイミング信
号によって規定される更新タイミングで、例えば、第2
タイミング信号の立ち上がりタイミングで、第2波形ラ
ッチ回路84は、加算器83からの出力データを取り込
んで保持する(t2)。ここで、第1タイミング信号の
供給後における最初のタイミングでは、それまでの出力
電圧であるGND電位に△V1を加算した△V1を新た
な出力電圧として保持する。
【0061】その後、周期△Tが経過して次の更新タイ
ミングが到来すると、第2波形ラッチ回路84は、それ
までの出力電圧である△V1に△V1を加算した2・△
V1(△V1+△V1)を新たな出力電圧データとして
保持する(t3)。
【0062】周期△Tがさらに経過してその次の更新タ
イミングが到来すると、第2波形ラッチ回路84は、V
(2・△V1+△V1)を新たな出力電圧データとして
保持する(t4)。
【0063】上記のアドレス信号に関し、アドレスBに
対応する変化量データが第1波形ラッチ回路82に保持
されると、その後、アドレス信号の内容がアドレスAに
切り替わる。
【0064】そして、このアドレスAを示すアドレス信
号は、次の第1タイミング信号の入力によって参照され
る(t5)。即ち、第1波形ラッチ回路82は、この第
1タイミング信号の入力に伴ってアドレスAに記憶され
た値「0」の変化量データを波形メモリ81から読み出
して保持する。
【0065】値「0」の変化量データが第1波形ラッチ
回路82に保持されると、加算器83からの出力データ
は第2波形ラッチ回路84からの出力電圧と同じ電圧値
となる。このため、値「0」の変化量データが第1波形
ラッチ回路82に保持されている期間は、第2タイミン
グ信号によって規定される更新タイミングが到来して
も、第2波形ラッチ回路84からの出力電圧は前の電圧
値であるVを維持する(t6,t7)。
【0066】次の第1タイミング信号の入力に伴い、ア
ドレスCに対応する変化量データである−△V2の変化
量データが第1波形ラッチ回路82に保持される(t
8)。
【0067】そして、この変化量データが保持される
と、更新タイミングが到来する毎に第2波形ラッチ回路
84からの出力電圧が△V2ずつ下降する(t9〜t1
4)。
【0068】このように、例示した駆動信号生成回路8
では、制御部194からアドレス信号やクロック信号等
のパラメータを出力するだけで、駆動信号COMの波形
を自由な形状に設定することができる。
【0069】なお、この駆動信号COMに関し、電圧値
を増加させると記録ヘッド4の圧電振動子6が充電され
て素子長手方向に収縮し、圧力室71の容積が拡大す
る。逆に、電圧値を減少させると圧電振動子6は電荷が
放電して素子長手方向に伸長して圧力室71の容積が縮
小する。
【0070】次に、上記の駆動信号生成回路8が生成す
る駆動信号COM、及び、駆動信号COMを構成する各
駆動パルスの供給について説明する。
【0071】駆動信号生成回路8が生成する駆動信号C
OMは、インク量の異なる複数種類の駆動パルスを一連
に接続した信号である。図6に示すように、この駆動信
号COMは、マイクロドットを形成し得る極く小量のイ
ンク滴をノズル開口51から吐出させるマイクロドット
駆動パルスDP1、ミドルドットを形成し得る中インク
滴を吐出させるミドルドット駆動パルスDP2、及び、
ラージドットを形成し得る大インク滴を吐出させるラー
ジドット駆動パルスDP3を備えており、ラージドット
駆動パルスDP3、マイクロドット駆動パルスDP1、
ミドルドット駆動パルスDP2の順で一連に接続してい
る。
【0072】そして、印字データ(SI)は、各駆動パ
ルスDP1〜DP3に対応した3ビットのデータにより
構成され、この印字データの内容に応じて各駆動パルス
DP1〜DP3が選択的に圧電振動子6に供給される。
即ち、印字データの最上位ビットはラージドット駆動パ
ルスDP3を選択するためのデータとされ、2番目のビ
ットはマイクロドット駆動パルスDP1を選択するため
のデータとされ、最下位ビットはミドルドット駆動パル
スDP2を選択するためのデータとされる。
【0073】マイクロドットを形成し得る極小インク滴
を吐出させる場合には、印字データを(010)とし、
期間T2の間スイッチ97を接続状態にすることで一連
の駆動信号COMからマイクロドット駆動パルスDP1
を選択的に圧電振動子6に供給する。同様に、ミドルド
ットに対応する中インク滴を吐出させる場合には、印字
データを(001)として期間T3の間スイッチ97を
接続状態にすることで駆動信号COMからミドルドット
駆動パルスDP2を供給する。また、ラージドットに対
応する大インク滴を吐出させる場合には、印字データを
(100)として期間T1の間スイッチ97を接続状態
にすることで駆動信号COMからラージドット駆動パル
スDP3を供給する。
【0074】このような動作時を行う制御部194、シ
フトレジスタ94、ラッチ回路95、レベルシフタ9
6、及び、スイッチ97は、駆動パルス供給手段として
機能し、一連の駆動信号COMから必要な駆動パルスD
P1〜DP3を選択的に圧電振動子6に供給する。
【0075】次に、上記のマイクロドット駆動パルスD
P1について詳しく説明する。
【0076】図7に示すように、例示したマイクロドッ
ト駆動パルスDP1は、本発明の予備収縮要素として機
能する第0放電要素Pwd0と、第0ホールド要素Pw
h0と、本発明の引き込み要素として機能する第1充電
要素Pwc1と、本発明の引き込みホールド要素として
機能する第1ホールド要素Pwh1と、本発明の第1吐
出要素として機能する第1放電要素Pwd1と、本発明
の吐出ホールド要素として機能する第2ホールド要素P
wh2と、本発明の第2吐出要素として機能する第2充
電要素Pwc2と、第3ホールド要素Pwh3と、本発
明の収縮要素として機能する第2放電要素Pwd2、第
4ホールド要素Pwh4、及び、第3放電要素Pwd3
と、第5ホールド要素Pwh5と、本発明の制振要素と
して機能する第3充電要素Pwc3とを順に接続した信
号とされている。
【0077】第0放電要素Pwd0は、中間電位(バイ
アスレベル)Vmから比較的緩やかな下降勾配θ0でG
ND電位(零電位,最低電位)まで電位を下降する。こ
の第0放電要素Pwd0が圧電振動子6に供給される
と、圧力室71は中間電位Vmで規定される基準容積か
らGND電位で規定される最小容積まで比較的ゆっくり
と収縮する。
【0078】第0ホールド要素Pwh0は、直前の電位
である零電位を所定時間に亘って維持する。
【0079】第1充電要素Pwc1は、インク滴を吐出
させない程度の上昇勾配θ1でGND電位から第1最大
電位VHまで電位を上昇させる。この第1充電要素Pw
c1が圧電振動子6に供給されると圧力室71は、第1
最大電位VHで規定される最大容積まで急速に膨張す
る。この膨張に伴って圧力室71内が減圧され、メニス
カス(ノズル開口51で露出するインクの自由表面)
は、圧力室71内側に大きく引き込まれる。
【0080】なお、本実施形態では、第1充電要素Pw
c1を供給する前に第0放電要素Pwd0及び第0ホー
ルド要素Pwh0を供給しており、圧力室71を基準容
積から最小容積まで収縮させ、第0ホールド要素Pwh
0で規定される時間の経過後に急速に膨張させている。
このためメニスカスは、インク吐出方向に一旦押し出さ
れた後に圧力室71側に大きく引き込まれる。
【0081】このようにすると、静止状態のメニスカス
をいきなり圧力室71内側に引き込んだ場合よりもメニ
スカスの挙動を安定させることができる。これは、第0
放電要素Pwd0の供給に伴うメニスカスの動きにあわ
せて、このメニスカスを圧力室71側に大きく引き込む
ことができるためと考えられる。
【0082】ここで、上記の中間電位Vmは、圧力室7
1の基準容積を規定する電位であり、駆動電圧Vh、即
ち、第1最大電位VH(最大電位)からGND電位(最
低電位)までの電位差に基づいて定められる。そして、
中間電位Vmは、GND電位からの電位差Vc0が駆動
電圧Vhの5%〜30%となる範囲で設定可能であり、
この電位差Vc0を駆動電圧Vhの15%にすると最適
であることが実験で確認されている。
【0083】また、第1充電要素Pwc1の供給時間
(パルス幅)に関し、本実施形態ではこの供給時間を圧
力室71の固有振動周期Tcにほぼ同じ値に揃えて設定
してある。これは、圧力室7の収縮を適正に制御するた
めである。即ち、第1充電要素Pwc1の供給時間を固
有振動周期Tcとほぼ同じ値に揃えて設定することによ
り、圧電振動子6の収縮に伴う圧力室71の残留振動を
防止することができる。これにより、或る圧力室71の
膨張・収縮が近隣の圧力室71に伝わってしまう所謂ク
ロストーク現象を防止することができる。
【0084】第1ホールド要素Pwh1は、直前の電位
である第1最大電位VHを所定時間に亘って維持する要
素であり、例えば、1μsecのパルス幅とされる。
【0085】第1放電要素Pwd1は、急峻な下降勾配
θ2で第1最大電位VHから第2最大電位VH2まで電
位を下降させる要素である。この第1放電要素Pwd1
が圧電振動子6に供給されると、圧力室71が少し収縮
して圧力室内が少し加圧される。これにより、第1充電
要素Pwc1によって大きく引き込まれたメニスカス
は、インク吐出方向に少し押し戻される。
【0086】この第1放電要素Pwd1の供給時間(パ
ルス幅)は、例えば1〜3μsecの範囲で設定可能で
あるが、本実施形態では、1μsecに設定してある。
これは、第1放電要素Pwd1の供給時間が短い程、イ
ンク滴の飛翔速度を高速にできるためである。
【0087】また、第1放電要素Pwd1の終端電位で
ある第2最大電位VH2は、駆動電圧Vhに基づいて規
定される。この第2最大電位VH2は、GND電位から
の電位差Vc1が駆動電圧Vhの55%〜75%となる
範囲で設定可能であり、この電位差Vc1を駆動電圧V
hの70%とすると最適であることが実験で確認されて
いる。即ち、この第2最大電位VH2を高い電位に設定
すると、インク滴の量を少なくすることができるが、高
すぎるとインク滴の量がばらついたり、飛翔時の軌道が
不安定になったりする。
【0088】また、この第1放電要素Pwd1に関し、
インク滴の飛翔速度を高めるという観点からすれば、第
1充電要素Pwc1に続けて供給することが好ましい。
しかし、本実施形態では、第1充電要素Pwc1と第1
放電要素Pwd1との間に第1ホールド要素Pwh1を
配置し、第1充電要素Pwc1の終端と第1放電要素P
wd1の始端とを同電位で接続している。これは、記録
ヘッド4の電気駆動系44を保護するためである。即
ち、第1充電要素Pwc1と第1放電要素Pwd1とを
続けて供給すると、電位勾配が急激に切り換わり上記の
スイッチ97(97A〜97N)に貫通電流が流れ、吐
出動作の安定性を損なってしまう。そして、この第1ホ
ールド要素Pwh1によって一定時間同電位を維持する
と、電位勾配の急激な切り換わりが緩和され、スイッチ
97に貫通電流が流れてしまう不具合が防止できる。
【0089】第2ホールド要素Pwh2は、直前の電位
である第2最大電位VH2を所定時間に亘って維持する
要素であり、例えば、1μsecのパルス幅とされる。
【0090】この第2ホールド要素Pwh2が圧電振動
子6に供給されると、第1放電要素Pwd1による圧力
室71の収縮動作が停止される。このとき、慣性力によ
ってメニスカスの中央部分は、インク吐出方向に向けて
細い柱状に伸長すると考えられる。
【0091】第2充電要素Pwc2は、急峻な上昇勾配
θ3で第2最大電位VH2から第3最大電位VH3まで
電位を上昇させる要素である。この第2充電要素Pwc
2が圧電振動子6に供給されると圧力室71が再度膨張
する。そして、この圧力室71の膨張に伴って、2pL
程度の極く少量のインク滴がメニスカスの柱状部分から
分離して飛翔する。
【0092】これは、メニスカスの柱状部分がインクの
吐出方向へ伸長している最中に圧力室71を膨張させる
と、圧力室71が減圧されて圧力室71側に引き戻され
る力が柱状部分に作用するためと考えられる。即ち、吐
出方向に伸長中の柱状部分に対して圧力室71側に引き
戻される力が作用すると、この引き戻される力によっ
て、柱状部分が従来よりも先端側でちぎれることになる
ためと考えられる。
【0093】この第2充電要素Pwc2の終端電位であ
る第3最大電位VH3に関し、第3最大電位VH3は、
GND電位からの電位差Vc2が駆動電圧Vhの70%
〜120%となる範囲で設定可能である。そして、本実
施形態では、第3最大電位VH3を、第2最大電位VH
2よりも高く、第1最大電位VH以下の電位に設定して
ある。言い換えると、第2充電要素Pwc2始端電位か
ら終端電位までの吐出膨張電圧を、第1放電要素Pwd
1の始端電位から終端電位までの吐出収縮電圧以下に設
定している。具体的には、電位差Vc2が駆動電圧Vh
の80%となるように設定してある。また、第2充電要
素Pwc2の供給時間(パルス幅)に関し、この供給時
間は例えば1〜3μsecの範囲で設定可能であるが、
本実施形態では、1μsecに設定してある。
【0094】このように設定すると、インク滴の飛翔速
度を高速に保ちつつ、インク量を安定化すること並びに
インク滴の軌道を安定化することができる。
【0095】また、第2充電要素Pwc2に関し、イン
ク量を少なくするという観点からすれば、第1放電要素
Pwd1に続けて供給することが好ましい。しかし、本
実施形態では、第1放電要素Pwd1と第2充電要素P
wc2との間に第2ホールド要素Pwh2を配置して、
第1放電要素Pwd1の終端と第2充電要素Pwc2の
始端とを同電位で接続している。
【0096】これは、記録ヘッド4の電気駆動系44を
保護するためである。即ち、第1放電要素Pwd1の後
に第2充電要素Pwc2を続けて供給すると、電位勾配
が急激に切り換わりスイッチ97(97A〜97N)に
貫通電流が流れ、吐出動作の安定性を損なってしまう。
そして、この第2ホールド要素Pwh2によって一定時
間電位を維持すると、電位勾配の急激な切り換わりが緩
和され、スイッチ97に貫通電流が流れてしまう不具合
が防止できる。
【0097】第3ホールド要素Pwh3は、直前の電位
である第3最大電位VH3を所定時間に亘って維持する
要素であり、例えば、1μsecのパルス幅とされる。
この第3ホールド要素Pwh3は、第1ホールド要素P
wh1と同様な機能を果たす要素であり、次の第2放電
要素Pwd2による放電を安定に行わせるためのホール
ド期間を確保する。
【0098】第2放電要素Pwd2は、本発明の収縮部
分要素であり、インク滴を吐出させない程度の下降勾配
θ4で第3最大電位VH3から収縮ホールド電位VH4
まで電位を下降させる。
【0099】第4ホールド要素Pwh4は、本発明の収
縮ホールド要素であり、第2放電要素Pwd2(先の収
縮部分要素)の終端と第3放電要素Pwd3(後の収縮
部分要素)の始端とを収縮ホールド電位VH4で接続す
る。
【0100】第3放電要素Pwd3は、本発明の収縮部
分要素であり、インク滴を吐出させない程度の下降勾配
θ5で収縮ホールド電位VH4からGND電位まで電位
を下降させる。
【0101】そして、本実施形態では、後の収縮部分要
素の電位勾配である第3放電要素Pwd3の下降勾配θ
5を、先の収縮部分要素の電位勾配である第2放電要素
Pwd2の下降勾配θ4よりも緩やかな勾配に設定して
ある。
【0102】このような第2放電要素Pwd2、第4ホ
ールド要素Pwh4、及び、第3放電要素Pwd3を順
に圧電振動子6に供給すると、第3ホールド要素Pwh
3の供給に伴って膨張した圧力室71は、GND電位で
規定される最小容積まで収縮する。ここで、本実施形態
では、第2放電要素Pwd2と第3放電要素Pwd3と
の間に一定電位の第4ホールド要素Pwh4を配置して
いるので、第2放電要素Pwd2による圧力室71の収
縮動作と第3放電要素Pwd3による圧力室71の収縮
動作との間で極く短時間だけ圧力室71の収縮が停止す
る。
【0103】このように、圧力室71を収縮させる動作
の途中でこの収縮を一時的に停止させると、第3最大電
位VH3で規定される容積から最小容積まで圧力室71
を連続的に収縮させた場合よりもインク滴の吐出を安定
させることができる。例えば、全てのノズル開口51か
らインク滴を吐出させた場合と数個のノズル開口51か
らインク滴を吐出させた場合とにおけるインク滴の量や
飛翔速度の差を少なくすることができる。
【0104】これは、段階的に圧力室71を収縮させる
ことで、収縮時における圧力室71内の圧力変動が小さ
くなったためと考えられる。さらに、第3放電要素Pw
d3の下降勾配θ5を第2放電要素Pwd2の下降勾配
θ4よりも緩やかな勾配に設定することで、収縮時にお
ける圧力室71内の圧力変動を一層小さくできると考え
られる。
【0105】なお、第4ホールド要素Pwh4の供給時
間は出来るだけ短くすることによりインク滴の吐出が安
定して行えることが実験的に確認された。そこで、本実
施形態では、電気駆動系44が制御可能な最小時間であ
る1μsecのパルス幅に設定してある。
【0106】また、収縮ホールド電位VH4は、駆動電
圧Vhに基づいて規定される。この収縮ホールド電位V
H4は、GND電位からの電位差Vc3が駆動電圧Vh
の20%〜50%となる範囲で設定可能であり、本実施
形態では電位差Vc3を駆動電圧Vhの40%とすると
最適であることが実験で確認されている。
【0107】そして、第2放電要素Pwd2の供給時間
(パルス幅)は、2〜5μsecの範囲で設定可能であ
るが、収縮ホールド電位VH4との兼ね合いで本実施形
態では3.5μsecとしてある。同様に、第3放電要
素Pwd3の供給時間(パルス幅)は、5〜8μsec
の範囲で設定可能であるが、本実施形態では6.5μs
ecとしてある。
【0108】第5ホールド要素Pwh5は、直前のGN
D電位を所定時間そのままに保ち、第3充電要素Pwc
3は、GND電位から上昇勾配θ6で中間電位Vmまで
電位を上昇させる。
【0109】第3充電要素Pwc3は、圧力室71をG
ND電位で規定される最小容積から中間電位Vmで規定
される基準容積まで膨張復帰させることでメニスカスの
振動を短時間で収束させる。なお、本実施形態における
第3充電要素Pwc3の供給時間は、圧電振動子6の固
有振動周期Taと揃えて設定してある。これにより、圧
電振動子6の収縮に伴う圧電振動子6の残留振動を低く
抑えることができ、圧力室71を円滑に膨張させること
ができる。
【0110】上記の第5ホールド要素Pwh5は、第3
充電要素Pwc3の供給開始タイミングを規定する。即
ち、第5ホールド要素Pwh5の供給時間を設定するこ
とで、第3充電要素Pwc3による圧力室71の膨張を
最適なタイミングで開始させることができる。
【0111】以上説明したように、上記のマイクロドッ
ト駆動パルスDP1を圧電振動子6に供給すると、第1
充電要素Pwc1によって圧力室71内が急速に減圧さ
れてメニスカスが圧力室71内側に大きく引き込まれ、
この減圧終了直後に第1放電要素Pwd1によって圧力
室71が少し加圧され、この加圧終了直後に第2充電要
素Pwc2によって圧力室71が再度減圧される。
【0112】この一連の動作において、第1放電要素P
wd1による加圧で生成されたインク柱(メニスカスの
中心部分が形成した柱状の部分)に対し、第2充電要素
Pwc2による圧力室71の減圧で生じた圧力室71側
への引き込み力が作用するので、インク柱の先端部分だ
けがインク柱から分離してインク滴として飛翔する。
【0113】このため、従来よりもインク量の少ないイ
ンク滴、例えば、2pLのインク滴を吐出させることが
できる。さらに、この吐出制御では、細く成長させたイ
ンク柱の先端部分だけをインク滴として吐出させること
ができるので、吐出させたインク滴の尾引き(サテライ
ト)が少ない。これにより、サテライトドット(ミス
ト)による画質劣化や装置の汚損が防止できる。
【0114】ところで、本発明に係るマイクロドット駆
動パルスは、上記の形状に限定されるものではない。図
8は、本発明の第2実施形態を示し、他の形状のマイク
ロドット駆動パルスを示すタイムチャートである。
【0115】この第2実施形態は、装置の構成等は前述
した第1実施形態と同様であり、駆動信号生成回路8へ
与えるパラメータの変更によりマイクロドット駆動パル
スの波形を変更している。
【0116】このマイクロドット駆動パルスDP1´
は、本発明の引き込み要素として機能する第1充電要素
Pwc1´と、本発明の引き込みホールド要素として機
能する第1ホールド要素Pwh1と、本発明の第1吐出
要素として機能する第1放電要素Pwd1と、本発明の
吐出ホールド要素として機能する第2ホールド要素Pw
h2と、本発明の第2吐出要素として機能する第2充電
要素Pwc2と、第3ホールド要素Pwh3と、本発明
の収縮要素として機能する第2放電要素Pwd2、第4
ホールド要素Pwh4、及び、第3放電要素Pwd3´
とを順に接続した信号とされている。
【0117】このマイクロドット駆動パルスDP1´と
第1実施形態のマイクロドット駆動パルスDP1との相
違は、第0放電要素Pwd0及び第0ホールド要素Pw
h0と、第5ホールド要素Pwh5及び第3充電要素P
wc3とがなく、第1充電要素Pwc1´の始端電位及
び第3放電要素Pwd3´の終端電位が中間電位Vmと
なっている点である。
【0118】このマイクロドット駆動パルスDP1´を
圧電振動子6に供給してもマイクロドット駆動パルスD
P1と同様に、第1充電要素Pwc1´によって圧力室
71内が急速に減圧されてメニスカスが圧力室71内側
に大きく引き込まれ、この減圧終了直後に第1放電要素
Pwd1によって圧力室71が少し加圧され、この加圧
終了直後に第2充電要素Pwc2によって圧力室71が
再度減圧されるので、極く少量のインク滴を吐出させる
ことができる。そして、このマイクロドット駆動パルス
DP1´では、必要なパルス幅(第1充電要素Pwc1
´の始端から第3放電要素Pwd3´の終端までの時
間)が駆動パルスDP1よりも短くできるので、高速記
録を行わせるプリンタ1に適する。
【0119】図9は、本発明の第3実施形態を示し、さ
らに他の形状のマイクロドット駆動パルスを示すタイム
チャートである。この第3実施形態でも、装置の構成等
は前述した第1実施形態と同様であり、駆動信号生成回
路8へ与えるパラメータの変更によりマイクロドット駆
動パルスDP1の波形を変更している。
【0120】このマイクロドット駆動パルスDP1”
は、本発明の引き込み要素として機能する第1充電要素
Pwc1´と、本発明の引き込みホールド要素として機
能する第1ホールド要素Pwh1と、本発明の第1吐出
要素として機能する第1放電要素Pwd1と、本発明の
吐出ホールド要素として機能する第2ホールド要素Pw
h2と、本発明の第2吐出要素として機能する第2充電
要素Pwc2と、第3ホールド要素Pwh3と、本発明
の収縮要素として機能する第2放電要素Pwd2´とを
順に接続した信号とされている。
【0121】このマイクロドット駆動パルスDP1”と
2実施形態のマイクロドット駆動パルスDP1´との相
違は、第4ホールド要素Pwh4及び第3放電要素Pw
d3´を削除して、第2放電要素Pwd2´の終端電位
を中間電位Vmとした点である。
【0122】このマイクロドット駆動パルスDP1”を
圧電振動子6に供給してもマイクロドット駆動パルスD
P1と同様に、第1充電要素Pwc1´によって圧力室
71内が急速に減圧されてメニスカスが圧力室71内側
に大きく引き込まれ、この減圧終了直後に第1放電要素
Pwd1によって圧力室71が少し加圧され、この加圧
終了直後に第2充電要素Pwc2によって圧力室71が
再度減圧されるので、極く少量のインク滴を吐出させる
ことができる。そして、このマイクロドット駆動パルス
DP1”でも、必要なパルス幅(第1充電要素Pwc1
´の始端から第2放電要素Pwd2´の終端までの時
間)が駆動パルスDP1よりも短くできるので、高速記
録を行わせるプリンタ1に適する。図10に本発明の第
4実施形態を示す。本実施例では図6とは異なる駆動信
号COMを採用した例を示す。例えば、図10に示す例
では、印字データを3ビットのデータD1,D2,D3
により構成してあり、印字データD1を印字内微振動パ
ルス1013に、印字データD2をマイクロドットパル
ス1014に、印字データD3をミドルドット駆動パル
ス1015にそれぞれ対応させてある。そして、各デー
タD1,D2,D3を適宜変更することにより、量が異
なる複数種類のインク滴をノズル開口51から吐出させ
ることができる。例えば、印字データを、D1=1,D
2=1,D3=0に設定すると印字内微振動パルス10
13とマイクロドット駆動パルス1014とが圧電振動
子6に印加されて、ノズル開口51からはマイクロドッ
トのインク滴が吐出する。また、各データをD1=1,
D2=0,D3=1に設定すると、印字内微振動パルス
1013とミドルドット駆動パルス1015とが圧電振
動子6に印加され、ノズル開口51からはミドルドット
のインク滴が吐出する。同様に、各データをD1=1,
D2=1,D3=1に設定することで印字内微振動パル
ス1013とマイクロドット駆動パルス1014とミド
ルドット駆動パルス1015とが圧電振動子6に印加さ
れ、マイクロドット駆動パルス1014によるインク滴
とミドルドット駆動パルス1015によるインク滴とが
吐出し、ラージドットが形成される。また、各データを
D1=1,D2=0,D3=0に設定することで印字内
微振動パルス1013が圧電振動子6に印加され、ノズ
ル開口51にてメニスカス、即ち、ノズル開口51にて
露出したインクの自由表面が微振動する。これにより、
ノズル開口51のインクが攪拌されて、インクの増粘が
防止される。そして、本実施形態では、マイクロドット
駆動パルス1014とミドルドット駆動パルス1015
とを続けて圧電振動子6に印加、吐出させることによっ
て、ラージドットを吐出させるようにしている。マイク
ロドット、及びミドルドットに関しては前述したように
それぞれの駆動波形を圧電振動子6に印加させることで
例えば4ng、11ngのインク滴をノズル開口51か
ら吐出させる。また、図10の駆動信号COMには、イ
ンク滴を吐出させるためのそれぞれの駆動波形に先立っ
て、印字内微振動パルス1013を設けている。このよ
うな印字内微振動パルス1013を圧電振動子6に印加
することにより、圧電振動子6が僅かに収縮・伸長し、
圧力室71が微小に膨張・収縮する。この微小な膨張・
収縮に伴ってインクが吐出しない程度にメニスカスが微
振動し、インクの増粘を防止できる。次に図11に図1
0におけるマイクロドット駆動パルス1014について
詳細に述べる。図11に示すマイクロドット駆動パルス
1014は、上に凸の波形の上昇勾配の部分が記録ヘッ
ドの圧電振動子6を充電し、圧力室内にインクを引き込
む引き込み要素P1となっていて、下降勾配の部分が圧
電振動子6を放電させて圧力室を収縮させる第1収縮要
素P2および第2収縮要素P4となっている。また、引
き込み要素P1の終端と第1収縮要素P2の始端を一定
電位で結ぶ第1ホールド要素Ph、第1収縮要素P2の
終端と第2収縮要素P4との間を一定電位の第2ホール
ド要素P3で接続している。図11のマイクロドット駆
動パルス1014によると圧電振動子6を伸張させる第
1収縮要素P2および第2収縮要素P4の間に、その伸
張を一度停止させる第2ホールド要素P3を印加させて
いる。この場合、第1収縮要素P2によってインク柱が
形成される途中で第2ホールド要素P3を印加すること
で、インク滴が切り離され、微小なインク滴が吐出され
る。インク滴が吐出されるとメニスカスはノズル開口5
1とは反対側方向に大きく引き込まれる。ここで第2ホ
ールド要素P3を所定時間維持し、適当なタイミングで
下限電位に向けて降下させる。第2収縮要素P4は圧電
振動子6を伸張させるので、メニスカスをノズル開口に
押し出す方向に作用する。従ってP3を維持する時間を
適切に調整することによって、インク滴吐出後のメニス
カスが圧力室方向に戻る力と、圧電振動子6が圧力発生
室を収縮させる力とが相殺され、インク滴吐出後のメニ
スカスの引き込まれる量が減少する。したがって、イン
ク滴吐出後のメニスカスの残留振動を低減させることが
できる。例えば、インク滴が吐出された瞬間からインク
滴吐出後のメニスカスが引き込まれる最大の引き込み量
までの時間は、3.5μsから5.5μs程度となる。
この場合、P3を維持する時間は発明者が行った実験に
よると、0.8μsから1.2μsの範囲内が適当であ
った。さらに第1収縮要素P2の傾きを調整し、第1収
縮要素P2と第2ホールド要素P3の信号の印加時間の
和が、圧電振動子の固有振動周期の1/2に調整するこ
とによって圧電振動子の残留振動を低減させることがで
きる。また、インク滴吐出後の圧力発生室のインクの残
留振動を低減させるための第2収縮要素P4の傾きは、
第1収縮要素P2の開始から、第2収縮要素P4の終端
までの時間を圧力発生室の固有振動周期Tcとほぼ同等
となるように設定する。すなわち、第2収縮要素P4の
パルス幅=圧力発生室の固有振動周期Tc−(第1収縮
要素P2のパルス幅+第2ホールド要素P3のパルス
幅)とする。第1収縮要素P2、第2ホールド要素P
3、第2収縮要素P4のパルス幅の和を圧力発生室の固
有振動周期Tcとすることで、圧力発生室の残留振動を
減衰させることが可能となる。また、発明者が行った実
験結果によると、第2ホールド要素P3の電位を充電要
素P1の電位Vhの45%から70%に設定することに
よって、適切な吐出スピードを有する非常に微小インク
滴を安定して吐出させることができる駆動波形を実現で
きた。これは放電パルスP2の開始から第2収縮要素P
4の終端までの時間が圧力発生室の固有振動周期Tcと
ほぼ同等となるように設定されているので、たとえば第
2ホールド要素P3の電位が低い場合、放電パルスP2
の傾きが大きくなり、第2収縮要素P4の傾きが小さく
なるので、吐出エネルギに対して、十分な制振作用が得
られずインク吐出が不安定になるからである。一方で第
2ホールド要素P3の電位が高い場合、放電パルスP2
の傾きが小さくなる。これはP2の傾きが小さくなり、
第2収縮要素P4の傾きが大きくなるので適切なインク
吐出スピードが得られなくなる。なお、ここで第2ホー
ルド要素P3の印加時間は一定である。以上示されたマ
イクロドット駆動パルスは、含まれる駆動信号COMを
限定しない。例えば図6に示された駆動信号COMに図
11のマイクロドット駆動パルス1014を適用しても
よいし、図10に示された駆動信号COMに図7〜図1
0に示されたマイクロドット駆動パルスDP1を含ませ
てもよい。
【0123】上記の各実施形態では、充電により圧力室
71を膨張させ放電により圧力室71を収縮させる圧電
振動子6を例示したが、充電により圧力室71を収縮さ
せ放電により圧力室71を膨張させる圧電振動子を用い
ても同様に構成することができる。
【0124】また、圧力室71の容積を変化させる圧力
発生素子は、圧電振動子に限定されない。例えば、磁歪
素子であってもよい。さらに、以上説明したマイクロド
ットとは、例えばインク重量が1ng(ナノグラム)〜
6ng、ミドルドットとはマイクロドットよりも重量の
大きいドット、例えばインク重量が7ng〜11ng、
同じくラージドットとは11ng以上のインク滴がある
が、使用するインクの特性によって吐出されるインク重
量は変化するものであるので、特にこの数値範囲に限定
されるものではない。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように本発明は以下の効果
を奏する。
【0126】すなわち、圧力室を膨張させてメニスカス
を引き込んだ後に圧力室を少し加圧し、この加圧後に再
度圧力室を膨張させることでインク滴を吐出させている
ので、ノズル開口から極めて少量のインク滴を吐出させ
ることができる。これにより、形成されるドットの大き
さを従来よりも小さくすることができ、画質の向上が図
れる。
【0127】また、マイクロドット駆動パルスにおい
て、それに伴う大きな残留振動を圧電振動子の放電パル
スを2段階に分けて伸長させることでも、ノズル開口か
ら極めて少量のインク滴を吐出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、インクジェット
式記録装置の斜視図である。
【図2】記録ヘッドを示す断面図である。
【図3】制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】駆動信号生成回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】図4の駆動信号生成回路において駆動信号の波
形を生成していく過程を示すタイミング図である。
【図6】駆動信号と駆動パルスを説明する図である。
【図7】マイクロドット駆動パルスを示すタイムチャー
トである。
【図8】本発明の第2実施形態を示し、マイクロドット
駆動パルスを示すタイムチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態を示し、マイクロドット
駆動パルスを示すタイムチャートである。
【図10】本発明の第4の実施例を示し、駆動信号と駆
動パルスを説明する図である。
【図11】本発明の第4の実施例を示し、マイクロドッ
ト駆動パルスを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 インクジェット式記録装置 2 キャリッジ 3 記録紙 4 記録ヘッド 5 インクカートリッジ 6 圧電振動子 7 流路ユニット 8 駆動信号生成回路 11 ガイド部材 12 駆動プーリ 13 遊転プーリ 14 タイミングベルト 15 駆動モータ 16 プラテン 17 クリーニング機構 18 キャッピング機構 19 コントローラ 40 基台 41 開口 42 ユニット基板 43 収容室 44 電気駆動系 46 振動子ユニット 48 インク供給管 50 ノズルプレート 51 ノズル開口 55 スペーサ 60 振動板 61 ステンレス板 62 弾性体膜 70 アイランド部 71 圧力室 72 共通インク室 73 インク供給路 80 波形成性回路 81 波形メモリ 82 第1波形ラッチ回路 83 加算器 84 第2波形ラッチ回路 86 デジタルアナログ変換器 88 電圧増幅回路 89 電流増幅回路 94 シフトレジスタ 95 ラッチ 96 レベルシフタ 97 スイッチ 191 外部インターフェース 192 RAM 193 ROM 194 制御部 195 発振回路 196 内部インターフェース 1013 微振動パルス 1014 マイクロドット駆動パルスの一例 1015 ラージドット駆動パルスの一例
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C057 AF28 AF33 AF99 AG12 AG48 AG53 AG55 AM03 AM15 AM18 AM21 AM22 AN01 AP02 AP31 AQ02 AR08 BA03 BA14

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル開口に連通した圧力室及びこの圧
    力室を膨張・収縮させる圧力発生素子を有する記録ヘッ
    ドと、駆動パルスを有する一連の駆動信号を生成する駆
    動信号生成手段とを備え、駆動パルスの供給により圧力
    発生素子を作動させてノズル開口からインク滴を吐出さ
    せるようにしたインクジェット式記録装置において、 前記駆動信号生成手段は、メニスカスを圧力室内側に引
    き込むべく圧力室内を膨張させる引き込み要素と、引き
    込み要素によって膨張した圧力室を収縮させる第1吐出
    要素と、第1吐出要素によって収縮した圧力室を再度膨
    張させる第2吐出要素とを含んだ駆動パルスを生成し、 前記駆動パルスを圧力発生素子に供給し、第1吐出要素
    の供給によって加圧された圧力室を第2吐出要素の供給
    によって再度減圧することでインク滴を吐出させること
    を特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動信号生成手段は、引き込み要素
    の終端と第1吐出要素の始端とを同電位で接続する引き
    込みホールド要素と、第1吐出要素の終端と第2吐出要
    素の始端とを同電位で接続する吐出ホールド要素とを含
    んだ駆動パルスを生成することを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 第2吐出要素の始端電位から終端電位ま
    での吐出膨張電圧を、第1吐出要素の始端電位から終端
    電位までの吐出収縮電圧以下に設定したことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載のインクジェット式記録
    装置。
  4. 【請求項4】 第2吐出要素の終端電位を、第1吐出要
    素の終端電位よりも高く第1吐出要素の始端電位以下の
    電位に設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 引き込み要素の供給時間を、圧力室の固
    有振動周期に揃えて設定したことを特徴とする請求項1
    から4の何れかに記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動信号生成手段は、第2吐出要素
    によって膨張した圧力室をインク滴を吐出させないよう
    に収縮させる収縮要素を含んだ駆動パルスを生成するこ
    とを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のインク
    ジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記収縮要素は、複数の収縮部分要素
    と、先の収縮部分要素の終端と後の収縮部分要素の始端
    とを接続する一定電位の収縮ホールド要素とから構成さ
    れることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット
    式記録装置。
  8. 【請求項8】 後の収縮部分要素の電位勾配を先の収縮
    部分要素の電位勾配よりも緩やかに設定したことを特徴
    とする請求項7に記載のインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動信号生成手段は、引き込み要素
    の前に配置されて、中間電位から引き込み要素の始端電
    位まで電位を変化させて基準容積の圧力室を収縮させる
    予備収縮要素を含んだ駆動パルスを生成することを特徴
    とする請求項1から8の何れかに記載のインクジェット
    式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動信号生成手段は、収縮要素の
    後に配置されて、収縮要素の終端電位から中間電位まで
    電位を変化させ、圧力室を基準容積に膨張復帰させるこ
    とでメニスカスの挙動を安定化させる制振要素を含んだ
    駆動パルスを生成することを特徴とする請求項6から9
    の何れかに記載のインクジェット式記録装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動信号生成手段は、駆動信号の
    形状を規定するための出力電圧情報を保持する出力電圧
    情報保持手段と、変化量情報を保持する変化量情報保持
    手段と、出力電圧情報と変化量情報とを加算して加算電
    圧情報を取得する加算手段とを含み、変化量情報保持手
    段から加算手段に出力される変化量情報を切り換えつ
    つ、更新タイミングが到来する毎に加算電圧情報を新た
    な出力電圧情報として出力電圧情報保持手段に保持させ
    ることで任意形状の駆動信号を生成することを特徴とす
    る請求項1から10の何れかに記載のインクジェット式
    記録装置。
  12. 【請求項12】 ノズル開口に連通した圧力室内の圧力
    を変動させ、圧力室内における圧力変動によってノズル
    開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘ
    ッドの駆動方法において、 メニスカスを圧力室内側に引き込むべく圧力室内を減圧
    し、この減圧後に圧力室を少し加圧し、この加圧後に圧
    力室を再度減圧することによりインク滴を吐出させるこ
    とを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの駆動方
    法。
  13. 【請求項13】 ノズル開口に連通した圧力室及びこの
    圧力室を膨張・収縮させる圧力発生素子を有する記録ヘ
    ッドと、駆動パルスを有する一連の駆動信号を生成する
    駆動信号生成手段とを備え、駆動パルスの供給により圧
    力発生素子を作動させてノズル開口からインク滴を吐出
    させるようにしたインクジェット式記録装置において、 前記駆動信号生成手段は、メニスカスを圧力室内側に引
    き込むべく圧力室内を膨張させる引き込み要素と、引き
    込み要素によって膨張した圧力室を収縮させる第1収縮
    要素と、該第1収縮要素によって収縮した圧力室の状態
    を保持するホールド要素と、前記圧力室を再度収縮させ
    る第2収縮要素とを含んだ駆動パルスを生成し、 前記駆動パルスを前記圧力発生素子に供給し、前記第1
    収縮要素および前記ホールド要素の供給によってインク
    を吐出させ、 前記第2収縮要素の供給によってメニスカスの振動を抑
    制させることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド
    の駆動方法。
  14. 【請求項14】 前記第1収縮要素始端と前記ホールド
    要素終端までの時間が前記圧電振動子の固有振動周期の
    1/2であることを特徴とする請求項13に記載のイン
    クジェット式記録ヘッドの駆動方法。
  15. 【請求項15】 前記第1収縮要素始端から前記第2収
    縮要素終端までの時間が圧力発生室の固有振動周期Tc
    であることを特徴とする請求項13または請求項14に
    記載のインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。
  16. 【請求項16】 前記第1収縮要素の傾きが前記第2収
    縮要素の傾きよりも急峻であることを特徴とする請求項
    13から請求項15のいずれか一項に記載のインクジェ
    ット式記録ヘッドの駆動方法。
  17. 【請求項17】 ノズル開口に連通した圧力室及びこの
    圧力室を膨張・収縮させる圧力発生素子を有する記録ヘ
    ッドと、複数の駆動パルスを有する一連の駆動信号を生
    成する駆動信号生成手段とを備え、前記駆動パルスの供
    給により圧力発生素子を作動させてノズル開口からイン
    ク滴を吐出させるインクジェット式記録装置において、
    前記駆動信号生成手段は、メニスカスを圧力室内側に引
    き込むべく圧力室内を膨張させる引き込み要素と、引き
    込み要素によって膨張した圧力室を収縮させる第1収縮
    要素と、該第1収縮要素によって収縮した圧力室の状態
    を保持するホールド要素と、前記圧力室を再度収縮させ
    る第2収縮要素とを含んだ駆動パルスを生成し、 第1収縮要素および前記ホールド要素の供給によってマ
    イクロドットを吐出させる駆動パルスと、 前記マイクロドットよりも重量の大きいインク滴である
    ミドルドットを吐出させるための駆動パルスを含む一連
    の駆動信号を生成することを特徴とするインクジェット
    式記録ヘッドの駆動方法。
  18. 【請求項18】 前記駆動信号生成手段は、さらに前記
    ミドルドットよりも重量の大きいインク滴であるラージ
    ドットを形成させる駆動パルスを含む一連の駆動信号を
    生成することを特徴とする請求項17に記載のインクジ
    ェット式記録ヘッドの駆動方法。
  19. 【請求項19】 前記一連の駆動信号は前記マイクロド
    ットを吐出させる駆動パルス、前記ミドルドットを吐出
    させる駆動パルスの順に並んでいることを特徴とする請
    求項17又は請求項18に記載のインクジェット式記録
    ヘッドの駆動方法。
  20. 【請求項20】 前記一連の駆動信号はさらにメニスカ
    スを微小に振動させる微振動パルスを含むことを特徴と
    する請求項17から請求項19いずれか一項に記載のイ
    ンクジェット式記録ヘッドの駆動方法。
  21. 【請求項21】 前記吐出されたインク滴は、微小なイ
    ンク滴であるマイクロドットであり、 前記一連の駆動信号は前記マイクロドットよりも重量の
    大きいインク滴であるミドルドットを吐出させるための
    駆動パルスを含むことを特徴とする請求項12に記載の
    インクジェット式記録ヘッドの駆動方法。
  22. 【請求項22】 前記一連の駆動信号は前記ミドルドッ
    トよりもさらに重量の大きなインク滴であるラージドッ
    トを吐出させるための駆動パルスを含むことを特徴とす
    る請求項21に記載のインクジェット式記録ヘッドの駆
    動方法。
  23. 【請求項23】 前記一連の駆動信号は前記ラージドッ
    ト、前記マイクロドット、前記ミドルドットの順にそれ
    ぞれのインク重量のインク滴を吐出させるための駆動パ
    ルスが並んでいることを特徴とする請求項22に記載の
    インクジェット式記録ヘッドの駆動方法。
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