JP5265239B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクを吐出して画像を描画するインクジェット方式の画像形成装置と、当該画像形成装置のプリント対象とされる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置とに関する。
インクジェット方式の画像形成装置には、印刷の指示があった場合に直ちに印刷を実行できるように、インクを吐出するノズルに常にインクが満たされている。このような画像形成装置において、ノズルの開口部におけるインクのメニスカス面では、インク中の溶媒が蒸発しやすく、インクの粘度が上昇しやすい。メニスカス面においてインクの粘度の上昇は、ノズルからのインクの吐出不良の原因となる。
そのため、メニスカス面の近傍におけるインクの粘度の上昇が起こらないように、従来様々な技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に示される画像形成装置では、ノズル内のメニスカスを振動させる技術(一般的に揺動又はフラッシングなどと呼ばれる技術)が採用されている。すなわち、当該画像形成装置は、外部回路から出力される印刷対象の画像データに基づいて、ノズル開口からインク滴を吐出する第1の駆動波形、またはノズル開口からインク滴を吐出しない程度にメニスカスを振動させる第2の駆動波形のいずれかを選択しながら電極に電圧駆動波形を出力する駆動波形発生手段を有するインクジェットヘッドを備えている。
特開2005−24367号公報
しかし、特許文献1に示されるような従来の画像形成装置の場合、(1)圧電プレート(圧電素子)は、多い回数(一例では10億回)駆動すると、変形力が弱まって寿命となるため、インクジェットヘッドの寿命を長くするために駆動回数は少なく方が好ましい、(2)圧電プレート(圧電素子)を駆動するにはエネルギーが必要であるため、省エネルギーの観点からは駆動回数を少なくしたい、という課題を有する。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑み、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの濃度の上昇による弊害を解消して良好な画像を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
インクジェット方式の画像形成装置であって、
前記インクジェット方式の画像形成装置でプリント対象とされる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置と、
インク滴を記録媒体上に吐出して1画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、を備え、
前記画像処理装置は、
前記画像データを一時的に格納する画像参照バッファ及び画像出力バッファと、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、前記インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、所定数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる階調変更候補画素を判定する判定回路と、
前記判定回路によって判定された階調変更候補画素については、当該画素の階調を、上記ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させることを示す階調に変更して、前記画像参照バッファに格納された画像データを前記画像出力バッファに格納する階調変更回路と、を含み、
前記インクジェット方式の画像形成装置は、さらに、
前記画像出力バッファに格納された画像データに基づいて、上記各ノズルに対応する圧電素子に対し、前記インク滴が吐出される階調の画素についてはインク滴を吐出させる第1駆動波形を有する第一駆動信号を印加し、前記メニスカス揺動かつインク吐出の対象となる階調の画素についてはメニスカスを揺動させ、かつインク滴を前記第1駆動波形よりも大きいインク吐出速度で吐出させる第2駆動波形を有する第二駆動信号を印加し、前記インク滴不吐出の階調を示す画素については前記第一及び第二駆動信号のいずれも印加しない駆動信号印加部を備え
前記第2駆動波形は、前記第1駆動波形と波高値が等しく、かつ、前記第1駆動波形よりもグランドレベルのパルス幅が短い画像形成装置である。
この発明によれば、インク滴を吐出しない画素に続く画素についてはメニスカスを揺動して且つインクを吐出するようにデータを加工するので、この画素の描画においてインク滴の吐出不良が起こり難い画像データを生成することができる。また、本発明によれば、判定回路及び階調変更回路の画像処理ロジック回路を、ASICやFPGA等により実現可能になるので、例えばプリンタドライバ等のプログラムにより上記描画不良防止のためのデータ加工を行う場合よりも、高速に当該データ加工を行うことが可能になる。これにより、本発明は、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの濃度の上昇による弊害が解消されて良好な画像が得られる。
また、請求項2に記載の発明は、
前記インクジェットヘッドは、主走査方向である吐出面の長手方向の大きさが用紙の印字領域の最大幅より大きいライン型ヘッドであり、
前記判定回路は、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、前記インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる副走査方向の複数画素のうち、当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされない画素が連続する数を計測する非吐出数カウンタと、
当該ノズルにより今回記録の対象とされる画素の階調データが、前記判定回路により前記画像参照バッファから読み込まれて格納される階調データレジスタと、
前記非吐出数カウンタのカウント値が、当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされない画素が連続する数が前記所定数以上であることを示し、かつ、前記階調データレジスタに格納されている階調値が、インク滴吐出の対象とされる画素を示す場合、当該画素を階調変更候補画素と判定する階調判定回路と、を含む請求項1に記載の画像形成装置である。
この発明によれば、駆動信号印加部により、所定数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続く画素についてはメニスカスを揺動して且つインクを吐出する駆動信号を印加することで、当該画素の描画において、メニスカスの近傍のインクの濃度の上昇による弊害を解消して良好な画像を得ることができる。
また、請求項3に記載の発明は、インク滴を記録媒体上に吐出して1画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、
上記ノズルに対応する各圧電素子に対して、画像参照バッファに格納された画像データについて、同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる画素についてはインク滴を吐出させる第1駆動波形を有する第一駆動信号を印加し、当該インク滴吐出の対象とされる画素のうち、所定数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続く画素については、上記ノズル内のメニスカスを揺動させて且つインク滴を前記第1駆動波形よりも大きいインク吐出速度で吐出させる第2駆動波形を有する第二駆動信号を印加する駆動信号印加部と、
を備え
前記第2駆動波形は、前記第1駆動波形と波高値が等しく、かつ、前記第1駆動波形よりもグランドレベルのパルス幅が短い画像形成装置である。
この発明によれば、インク滴を吐出しない画素に続く画素についてはメニスカスを揺動して且つインクを吐出するので、この画素の描画においてインク滴の吐出不良を起こり難くすることができる。メニスカスを揺動することで、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇を解消することができる。これにより、本発明は、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの濃度の上昇による弊害が解消されて良好な画像が得られる。
本発明によれば、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの濃度の上昇による弊害が解消されて良好な画像が得られる。
本発明の一実施形態である画像形成装置について、図面を参照して以下に説明する。
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の構成の要部構成を示すブロック図である。インクジェットプリンタ方式のプリンタ等でなる画像形成装置1は、CPU11と、画像処理装置10と、画像形成部20とを備える。
CPU11は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。CPU11には、温度・湿度センサ37と、A/Dコンバータ32と、モータ33と、モータ制御IC34と、主電源35と、RIP(プリンタコントーラ)44と、画像処理装置10とが直接的又は間接的に接続されている。
温度・湿度センサ37は、画像形成部20の周囲温度及び湿度を検出する。A/Dコンバータ32は、温度・湿度センサ37によって検出された周囲温度及び湿度をディジタル信号に変換し、CPU11に出力する。モータ33は、図略の用紙搬送ベルトの駆動ローに回転駆動源を供給する駆動源である。モータ制御IC34は、モータ33及びCPU11の間に介在してモータ33の駆動を制御するドライバである。
また、主電源35は、画像形成装置1の各部が動作するために必要な電力を供給するものであり、CPU11及び画像処理装置10は、当該主電源35からの電力を受けて動作する。
画像処理装置10は、主に画像処理に関する制御を行う。画像処理装置10には、インクタンク41と、エンコーダ43と、RIP(プリンタコントーラ)44と、画像形成部20が接続されている。
インクタンク41は、画像形成部20に備えられるヘッド22(後述)に供給するインクを貯留する。なお、インクタンク41に設けられているROM41aは、当該インクタンク41のシリアル番号や、貯留されているインク種別情報、適合するプリンタ情報等が記憶されており、必要に応じて画像処理装置10によって読み出される。
RIP44は、画像形成装置1にネットワーク接続等されるパーソナルコンピュータで作成されたプリント対象の画像データを当該画像形成装置1が理解可能なデータ形式(例えばビットマップデータ等)に変換する。画像処理装置10は、RIP44から送られてくる画像データに対して必要な画像処理を行い、当該画像データに基づいて、画像形成部20を動作制御する。
なお、CPU11に内蔵されるタイマ・カウンタ11a及びエンコーダ43は、画像形成部20による用紙に対する画像形成と、上記用紙搬送ベルトによる用紙搬送とのタイミングの調整に用いられる。
画像形成部20は、画像処理装置10からの制御指示に従って、画像処理装置10によって画像処理された画像データについて画像形成動作を行う。
図2は、画像形成装置1の画像処理装置10及び画像形成部20の構成を示すブロック図である。
画像処理装置10は、主に画像処理に関する制御を行う。画像処理装置10は、画像データから階調数2(後述)の第一印字データ(i)を生成する画像処理部11と、第一印字データ(i)に3番目の階調を加えて第二印字データ(ii)を生成するデータ加工部12とを備える。
画像形成部20は、インクを用紙上に吐出して画像を描くヘッド22、及びヘッド22を駆動するヘッド駆動部21を備える。
ヘッド駆動部21は、駆動パルス(1)又は(2)を発生する駆動パルス発生部21a、及び、駆動パルス(1)又は(2)のいずれかを、第二印字データ(ii)が示す階調に応じて選択し、抵抗を介して、ヘッド22の圧電素子22aに印加するセレクタ21bを備える。ヘッド22の構造の詳細については後述する。
なお、以下に示す本実施形態では、第一印字データ(i)の最大階調数Nは2、第二印字データ(ii)の最大階調数N’は(N+1)つまり3、駆動パルスは(1)又は(2)の2種類であるとするが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ヘッド22について説明する。図3はヘッド22の要部構成を示す平面図、図4はヘッド22の要部構成を示す断面図である。
ヘッド22はいわゆるライン型ヘッドである。図4に示すように、ヘッド22は、用紙に対向する吐出面23をさらに備える。用紙は、図示しない搬送部によって図3中に示す方向Dに搬送されるようになっており、吐出面23から吐出されたインク滴を受けるようになっている。吐出面23の長手方向(方向Dに直行する方向)の大きさは用紙の印字領域の最大幅Eより大きくなっている。吐出面23には、ノズル24の開口部である微小径を有する吐出口25が、吐出面23の長手方向(主走査方向)において少なくとも最大幅Eに渡って複数設けられる。すなわち、主走査方向には、複数のノズル24及びこれに対応する吐出口25が並べて設けられている。
また、図4に示すように、ヘッド22は、吐出面23の吐出口25以外の覆う撥水膜23aと、吐出口25に対して1つずつ設けられた加圧室26と、インクを貯留する図示しないインク槽と、インク槽から複数の加圧室26にインクを供給する共通流路27とを備える。加圧室26と共通流路27とは供給孔28で繋げられており、この供給孔28を介して共通流路27から加圧室26にインクが供給される。ノズル24は加圧室26内から吐出口25まで連続している。加圧室26の壁のうち吐出面23と逆側の壁は振動板29で構成されており、振動板29は複数の加圧室26に渡って連続して形成されており、振動板29には同様に複数の加圧室26に渡って連続して形成された共通電極30が積層されている。共通電極30上には、加圧室26毎に別個の圧電素子22aが設けられており、共通電極30と共に圧電素子22aを挟むようにこれも加圧室26毎に別個の個別電極31が設けられる。
上述のヘッド駆動部21からの駆動パルスが個別電極31に、印加されることで、各圧電素子22aは個別に駆動される。この駆動による圧電素子22aの変形が振動板29に伝えられ、振動板29の変形によって加圧室26は圧縮される。その結果、加圧室26内のインクに圧力が加わり、ノズル24を通ったインクが吐出口25からインク滴となって用紙上に吐出される。
インク滴が吐出されない間も、ノズル24内にはインクが入っており、ノズル24内でインクはメニスカス面Mを形成している。
続いて、上記データ加工部12の構成を説明する。図5はデータ加工部12の概略構成を示すブロック図である。
データ加工部12は、判定回路120と、階調変更回路123と、内部RAM124とを備える。内部RAM124は、画像参照バッファ1241と、画像出力バッファ1242とを備える。
判定回路120は、画像参照バッファ1241に格納された画像データについて、インクジェットヘッド22内の同一のノズル24により順次記録の対象とされる複数画素のうち、所定数K以上(本実施形態ではK=7とする。但し、当該所定数Kを7に限定する趣旨ではない)連続してインク滴を吐出させない画素に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる階調変更候補画素を判定する。
階調変更回路123は、判定回路120の判定結果に応じて、画像参照バッファ1241に格納されている画像データを構成する各画素の階調を変更して、画像出力バッファ1242に書き込む。例えば、階調変更回路123は、判定回路120によって階調変更候補画素と判定された当該画素については、当該画素の階調を、上記ノズル24内のメニスカスを揺動させて且つインク滴を吐出させることを示す階調に変更して、画像参照バッファ1241に格納された画像データを画像出力バッファ1242に格納する。
内部RAM124は、プリントの対象とされる画像データを一時的に格納する記憶部である。画像参照バッファ1241は、画像形成装置1にネットワーク接続等される図略のパーソナルコンピュータから画像処理部11を経て送られてくるプリント対象の画像データを一時的に格納する。画像出力バッファ1242は、データ加工部12によって加工された後の上記プリント対象の画像データを一時的に格納する。
画像処理装置10の動作について、データ加工部12の動作を中心に、図6乃至11を参照してより詳細に説明する。図6は、それぞれ(a)は第一印字データ(i)の一例を示す図、(b)は第二印字データ(ii)の一例を示す図である。図7は、データ加工部12による処理を中心とした画像処理装置10の処理の流れを示すフローチャートである。また、図8は階調変更回路123が階調変更処理に用いる真理表を示す図、図9は判定回路120のブロック図である。
図6においては、横方向つまり各行の成分は主走査方向の画素を、縦方向つまり各列の成分は副走査方向の画素を示す。また、これらの図面において、1列〜n列の各列内に並べて示される成分は、同一のノズルにより記録される画素をそれぞれ表す。つまり、1のノズルは例えば2列目の1行目からm行目の画素を用紙上に記録し、他のノズルは例えばn列目の1行目からm行目の画素を用紙上に記録する。
また、図6(a)に示すように、第一印字データ(i)は、“0(ゼロ)”、“1”の2階調からなる。階調“0”は、インクを吐出しない画素(描画されない画素)に付される階調である。階調“1”は、インクを吐出する画素(描画される画素)に付される階調である。画像データを構成する各画素についての当該階調は、RIP44から送られてくる画像データを解析して、各画素に対して画像処理部11が付与する。なお、階調“2”(図6(b))は、メニスカスを揺動させて且つインクを吐出させる画素に付される階調である。
図7を参照して説明する。データ加工部12は、画像処理部11から送られてきた上記階調付与済みの画像データを画像参照バッファ1241に格納する(S1)。判定回路120及び階調変更回路123は、それぞれ画像参照バッファ1241に格納されている当該画像データを読み込む(S2)。
判定回路120は、読み込んだ画像データについて、画像参照バッファ1241に格納された画像データについて、インクジェットヘッド22内の同一のノズル24により順次記録の対象とされる複数画素のうち、上記所定数K以上連続してインク滴を吐出させない画素に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる階調変更候補画素を判定する(S3)。
ここで、判定回路120の概略構成を図9を用いて説明する。なお、図9には、1画素分の回路を示している。判定回路120は、非吐出数カウンタ121と、階調データレジスタR0と、階調判定回路122とを備える。
S3の処理では、非吐出数カウンタ121は、画像参照バッファ1241に格納された画像データについて、インクジェットヘッド22内の同一のノズル24により順次記録の対象とされる複数画素のうち、当該ノズル24によるインク滴吐出の対象とされない画素が連続する数を計測する。
そして、階調データレジスタR0は、上記ノズル24により今回記録の対象とされる画素の階調データが、判定回路120により画像参照バッファ1241から読み込まれて格納される。
階調判定回路122は、非吐出数カウンタ121のカウント値及び階調データレジスタR0に格納されている階調値に基づいて、上記ノズル24により今回記録の対象とされる画素の階調を変更するか否かを判定する。すなわち、階調判定回路122は、非吐出数カウンタ121のカウント値≧K and R0>0(階調データ)の条件が満たされているときは、今回記録の対象とされる画素(階調データレジスタR0に階調データが格納されている画素)を、上記所定数K以上連続してインク滴を吐出させない画素の直ぐ後の画素であり、且つ当該ノズル24によるインク滴吐出の対象とされる階調変更候補画素として判定し、その判定結果を「真」として階調変更回路123に出力する。
階調変更回路123は、判定回路120の判定結果が「真」であるかを判断し(S4)、判定回路120の判定結果が「真」である場合は(S4でYES)、図8の真理表に従って、対応する画素(上記今回記録の対象とされる画素)の階調データを変更し(S5,具体的には当該画素の階調を“2”にする)、画像出力バッファ1242に格納する(S6)。なお、階調変更回路123は、判定回路120の判定結果が「偽」である場合は(S4でNO)、図8の真理表に従って、対応する画素(上記今回記録の対象とされる画素)の階調データは変更しない。
ヘッド駆動部21は、上記画像出力バッファ1242に格納された階調データに基づいてインクジェットヘッド22を駆動する(S7)。
データ加工部12は、S1乃至S8の処理を、画像参照バッファ1241に格納されているプリント対象の画像データを構成する全ての画素についてS1乃至S7の処理を行い(S8でNO)、当該全ての画素についてS1乃至S7の処理を終了すると(S8でYES)、当該データ加工処理(階調変更処理)を終了する。なお、上記処理は、主走査方向に並ぶ全てのノズル24が記録を担当する画素について行われる。
この結果、階調変更回路123は、例えば図6(a)に示す第一印字データ(i)中で、列方向に階調“0”の画素が所定数K(ここでは7)以上連続するときには、これに続き且つインクが吐出される画素について、その階調“1”を、メニスカスを揺動させて且つインクを吐出させる階調を“2”に変更する。こうして、データ加工部12は、階調が変更された第二印字データ(ii)を生成する(図6(b))。
ここで、ヘッド駆動部21による当該階調データに基づいたインクジェットヘッド22の駆動について説明する。図10は第1駆動波形を示す図、図11は第2駆動波形を示す図、図12はインク吐出速度と駆動波形パルス幅との関係を示す図である。
第1駆動波形は、上記階調“1”(インクを吐出させる)の画素をインク吐出させるための駆動波形である。第1駆動波形は、駆動電源の電圧からパルス幅T1の間、グランド(0V)になり、駆動電源の電圧に戻る。
第2駆動波形は、上記階調“2”(メニスカスを揺動させて且つインクを吐出させる)の画素をインク吐出させるための駆動波形である。第2駆動波形は、駆動電源の電圧から、パルス幅T2の間、グランド(0V)になり、駆動電源の電圧に戻る。
すなわち、第1駆動波形としては、インク吐出速度が第2駆動波形より遅いパルス幅T1を使用し、第2駆動波形としては、インク吐出速度が最も速くなるパルス幅T2を使用するものとされる(図12)。したがって、第2駆動波形は、第1駆動波形より強くメニスカスを振動させる。第2駆動波形は、このように第1駆動波形より強くメニスカスを振動させることで、さほど印刷品質を低下させずに、インク粘度の増加による目詰まりを防止できるため、上記階調“2”の画素についての駆動波形として用いられる。
なお、第2駆動波形は、図11の波形に限定されるものではなく、ノズル24内のメニスカス面Mを揺動させ、かつインク滴を吐出させるものであればよい。
セレクタ21bは、画像処理装置10からの第二印字データ(ii)中、階調“1”については駆動パルス(1)を、階調“2”については駆動パルス(2)を選択して圧電素子22aに印加し、階調“0”についてはいずれの駆動パルスも印加しないようになっている。
図13(a)は、仮に図6(a)の第一印字データ(i)に基づいてセレクタ21bが駆動パルスを選択するとしたときのヘッド22の動作を示す図面であり、図13(b)は、図6(b)の第二印字データ(ii)に基づいてセレクタ21bが選択した駆動パルスによるヘッド22の動作を示す図面である。図13(a)及び図13(b)において、丸はそれぞれ図6(a)及び図6(b)の画素に対応する。また、黒丸(●)はインク滴が吐出される画素を示し、一重丸(○)は、インク滴の吐出もメニスカス面Mの揺動も行われない画素を示し、二重丸(◎)はメニスカス面Mが揺動され、且つインク滴が吐出される画素を示す。
セレクタ21bが上述したように第二印字データ(ii)に基づいて駆動パルスを選択すると、図13(b)に示すように、列方向において、所定数K以上(ここでは7)の一重丸(○)が続いた後は二重丸(◎)となる。
図13(a)に示すように、描画しない画素について、全くメニスカス面Mを揺動させなければ、ノズル24内ではインクの粘度が増加し、吐出不良が起きる。ここで、当該インク吐出不良を防ぐために、例えば、インクを吐出させずにメニスカス面Mを揺動させることが可能な駆動波形を用いてメニスカス面Mを揺動させたとすると、これにより発生するノズル内流速の振動が充分に小さくなる前に、次の画素に対して、インク吐出を行わせるために第1駆動波形による印加が行われると、所望の大きさのインク滴を安定に形成することができず、吐出不良が起きるという問題ことがある。
これに対して、本実施形態の画像形成装置1では、上述したとおり、インク吐出を行う画素の前の画素に対しては、メニスカス面Mを揺動させる駆動波形による印加は行わず、所定数K以上インク吐出を行わない画素が続いた後にインク吐出を行う画素に対して上記第2駆動波形による印加を行い、メニスカス面Mを揺動させてノズル内のインクを振動させつつインクを吐出する(図13(b))。よって、画像形成装置1では、上記吐出不良の問題は起こりにくくなる。
なお、上記画像処理装置10内の各ブロックは、ハードウェアロジックによって実現されてもよいし、コンピュータを用いてソフトウェアによって実現されてもよい。ソフトウェアによって実現される場合、画像処理装置10は、CPU(central processing unit)、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)等を備え、各ブロックは、CPUがROMから読み出したプログラムをRAM上で展開することで実現される。すなわち、コンピュータをデータ加工部12として機能させるプログラムによっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上の実施形態では、本発明の目的を画像形成装置1という一つの装置にて達成するものとしたが、これ以外にも、画像処理装置10の機能を果たす装置と、この装置とは別に画像形成部20の機能を果たす装置とを備える画像形成システムも、本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施形態に係る画像形成装置1の構成の要部構成を示すブロック図である。 画像形成装置の画像処理装置及び画像形成部の構成を示すブロック図である。 ヘッドの要部構成を示す平面図である。 ヘッドの要部構成を示す断面図である。 データ加工部の概略構成を示すブロック図である。 (a)は第一印字データ(i)の一例を示す図、(b)は第二印字データ(ii)の一例を示す図である。 データ加工部による処理を中心とした画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。 階調変更回路が階調変更処理に用いる真理表を示す図である。 判定回路のブロック図である。 第1駆動波形を示す図である。 第2駆動波形を示す図である。 インク吐出速度と駆動波形パルス幅との関係を示す図である。 (a)は、仮に図6(a)の第一印字データ(i)に基づいてセレクタが駆動パルスを選択するとしたときのヘッドの動作を示す図面であり、(b)は、図6(b)の第二印字データ(ii)に基づいてセレクタが選択した駆動パルスによるヘッドの動作を示す図面である。
符号の説明
1 画像形成装置
10 画像処理装置
12 データ加工部
20 画像形成部
21 ヘッド駆動部
21a 駆動パルス発生部
21b セレクタ
22 インクジェットヘッド
22a 圧電素子
23 吐出面
23a 撥水膜
24 ノズル
120 判定回路
121 非吐出数カウンタ
122 階調判定回路
123 階調変更回路
124 RAM
1241 画像参照バッファ
1242 画像出力バッファ
R0 階調データレジスタ

Claims (3)

  1. インクジェット方式の画像形成装置であって、
    前記インクジェット方式の画像形成装置でプリント対象とされる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置と、
    インク滴を記録媒体上に吐出して1画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、を備え、
    前記画像処理装置は、
    前記画像データを一時的に格納する画像参照バッファ及び画像出力バッファと、
    前記画像参照バッファに格納された画像データについて、前記インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、所定数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる階調変更候補画素を判定する判定回路と、
    前記判定回路によって判定された階調変更候補画素については、当該画素の階調を、上記ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させることを示す階調に変更して、前記画像参照バッファに格納された画像データを前記画像出力バッファに格納する階調変更回路と、を含み、
    前記インクジェット方式の画像形成装置は、さらに、
    前記画像出力バッファに格納された画像データに基づいて、上記各ノズルに対応する圧電素子に対し、前記インク滴が吐出される階調の画素についてはインク滴を吐出させる第1駆動波形を有する第一駆動信号を印加し、前記メニスカス揺動かつインク吐出の対象となる階調の画素についてはメニスカスを揺動させ、かつインク滴を前記第1駆動波形よりも大きいインク吐出速度で吐出させる第2駆動波形を有する第二駆動信号を印加し、前記インク滴不吐出の階調を示す画素については前記第一及び第二駆動信号のいずれも印加しない駆動信号印加部を備え
    前記第2駆動波形は、前記第1駆動波形と波高値が等しく、かつ、前記第1駆動波形よりもグランドレベルのパルス幅が短い画像形成装置
  2. 前記インクジェットヘッドは、主走査方向である吐出面の長手方向の大きさが用紙の印字領域の最大幅より大きいライン型ヘッドであり、
    前記判定回路は、
    前記画像参照バッファに格納された画像データについて、前記インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる副走査方向の複数画素のうち、当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされない画素が連続する数を計測する非吐出数カウンタと、
    当該ノズルにより今回記録の対象とされる画素の階調データが、前記判定回路により前記画像参照バッファから読み込まれて格納される階調データレジスタと、
    前記非吐出数カウンタのカウント値が、当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされない画素が連続する数が前記所定数以上であることを示し、かつ、前記階調データレジスタに格納されている階調値が、インク滴吐出の対象とされる画素を示す場合、当該画素を階調変更候補画素と判定する階調判定回路と、を含む請求項1に記載の画像形成装置。
  3. インク滴を記録媒体上に吐出して1画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、
    上記ノズルに対応する各圧電素子に対して、画像参照バッファに格納された画像データについて、同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる画素についてはインク滴を吐出させる第1駆動波形を有する第一駆動信号を印加し、当該インク滴吐出の対象とされる画素のうち、所定数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続く画素については、上記ノズル内のメニスカスを揺動させて且つインク滴を前記第1駆動波形よりも大きいインク吐出速度で吐出させる第2駆動波形を有する第二駆動信号を印加する駆動信号印加部と、
    を備え
    前記第2駆動波形は、前記第1駆動波形と波高値が等しく、かつ、前記第1駆動波形よりもグランドレベルのパルス幅が短い画像形成装置。
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