JP2011042051A - 画像処理装置及び画像形成装置 - Google Patents
画像処理装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011042051A JP2011042051A JP2009190169A JP2009190169A JP2011042051A JP 2011042051 A JP2011042051 A JP 2011042051A JP 2009190169 A JP2009190169 A JP 2009190169A JP 2009190169 A JP2009190169 A JP 2009190169A JP 2011042051 A JP2011042051 A JP 2011042051A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- pixel
- drive waveform
- drive
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行うインクジェット方式で、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇による弊害を解消して良好な画像を得る。
【解決手段】インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続いてインク滴吐出の対象となる画素である駆動波形変更候補画素を判定する判定回路120と、駆動波形変更候補画素として判定されない画素については、当該画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形の印加とし、駆動波形変更候補画素については、ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させる予め定められた第2駆動波形の印加とすることを示す駆動波形選択データを前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納する駆動波形選択回路123とを備える画像処理装置。
【選択図】図5
【解決手段】インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続いてインク滴吐出の対象となる画素である駆動波形変更候補画素を判定する判定回路120と、駆動波形変更候補画素として判定されない画素については、当該画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形の印加とし、駆動波形変更候補画素については、ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させる予め定められた第2駆動波形の印加とすることを示す駆動波形選択データを前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納する駆動波形選択回路123とを備える画像処理装置。
【選択図】図5
Description
本発明は、インクを吐出して画像を描画するインクジェット方式の画像形成装置と、当該画像形成装置のプリント対象とされる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置とに関する。
インクジェット方式の画像形成装置には、印刷の指示があった場合に直ちに印刷を実行できるように、インクを吐出するノズルに常にインクが満たされている。このような画像形成装置において、ノズルの開口部におけるインクのメニスカス面では、インク中の溶媒が蒸発しやすく、インクの粘度が上昇しやすい。メニスカス面においてインクの粘度の上昇は、ノズルからのインクの吐出不良の原因となる。
そのため、メニスカス面の近傍におけるインクの粘度の上昇が起こらないように、従来様々な技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に示される画像形成装置では、ノズル内のメニスカスを振動させる技術(一般的に揺動又はフラッシングなどと呼ばれる技術)が採用されている。すなわち、当該画像形成装置は、外部回路から出力される印刷対象の画像データに基づいて、ノズル開口からインク滴を吐出する第1の駆動波形、または、ノズル開口からインク滴を吐出しない場合であっても、ノズル開口からインク滴を吐出しない程度にメニスカスを振動させる第2の駆動波形のいずれかを選択しながら電極に電圧駆動波形を出力する駆動波形発生手段を有するインクジェットヘッドを備えている。
しかし、特許文献1に示されるような従来の画像形成装置の場合、(1)圧電プレート(圧電素子)は、多い回数(一例では10億回)駆動すると、変形力が弱まって寿命となるため、インクジェットヘッドの寿命を長くするために駆動回数は少なく方が好ましい、(2)圧電プレート(圧電素子)を駆動するにはエネルギーが必要であるため、省エネルギーの観点からは駆動回数を少なくしたい、という課題を有する。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑み、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行うインクジェット方式であっても、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの濃度の上昇による弊害を解消して良好な画像を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、1画素につき予め定められた複数回のインク吐出を行って記録媒体上に各画素の記録を行うインクジェット方式の画像形成装置でプリント対象とされる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であって、
前記画像データを一時的に格納する画像参照バッファ及び駆動波形選択データ記憶用バッファと、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象となる画素である駆動波形変更候補画素を判定する判定回路と、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、上記各ノズルに対応する圧電素子に対し、前記判定回路によって駆動波形変更候補画素として判定されない画素については、前記画像データを構成する画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形の印加とし、前記判定回路によって判定された駆動波形変更候補画素については、前記ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させる予め定められた第2駆動波形の印加とすることを示す駆動波形選択データを前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納する駆動波形選択回路と
を備えるものである。
前記画像データを一時的に格納する画像参照バッファ及び駆動波形選択データ記憶用バッファと、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象となる画素である駆動波形変更候補画素を判定する判定回路と、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、上記各ノズルに対応する圧電素子に対し、前記判定回路によって駆動波形変更候補画素として判定されない画素については、前記画像データを構成する画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形の印加とし、前記判定回路によって判定された駆動波形変更候補画素については、前記ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させる予め定められた第2駆動波形の印加とすることを示す駆動波形選択データを前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納する駆動波形選択回路と
を備えるものである。
この発明によれば、インク滴を吐出しない画素が予め定められた数だけ続いた後の画素については、ノズルに対応する圧電素子に対し、メニスカスを揺動して且つインクを吐出する本来の駆動電圧波形とは異なる別個の第2駆動電圧波形を用い、これ以外の画素については、ノズルに対応する圧電素子に対し、インク吐出用に用意されている本来の駆動波形を用いるので、従来のようにノズル開口からインク滴を吐出しない場合にあえてメニスカスを振動させる動作を行わなくても(インク滴を吐出しない画素については、ノズルに対応する圧電素子は従来通り駆動しない)、インク滴を吐出しない画素が連続した後に続く画素の描画時であってもインク滴の吐出不良を起こり難くすることができる。
また、本発明によれば、判定回路及び階調変更回路の画像処理ロジック回路を、ASICやFPGA等により実現可能になるので、例えばプリンタドライバ等のプログラムにより上記描画不良防止のためのデータ加工を行う場合よりも、高速に当該データ加工を行うことが可能になる。
これにより、本発明は、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行うインクジェット方式の場合であっても、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇による弊害が解消されて良好な画像が得られる。
また、請求項2に記載の発明は、1画素につき前記複数回のインク吐出を行って記録媒体上に各画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通して内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、
請求項1に記載の画像処理装置と、
前記画像参照バッファに格納された画像データを構成する各画素に対応するそれぞれのノズルの圧電素子に対して、前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納された駆動波形選択データが示す前記第1駆動波形又は第2駆動波形を印加する駆動信号印加部と
を備える画像形成装置である。
請求項1に記載の画像処理装置と、
前記画像参照バッファに格納された画像データを構成する各画素に対応するそれぞれのノズルの圧電素子に対して、前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納された駆動波形選択データが示す前記第1駆動波形又は第2駆動波形を印加する駆動信号印加部と
を備える画像形成装置である。
この発明によれば、駆動信号印加部により、予め定められた数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続く画素については、当該画素に対応するノズルの圧電素子に対して、メニスカスを揺動して且つインクを吐出する第2駆動波形を印加するため、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行う場合であっても、インク滴を吐出しない画素が連続した後に続く画素の描画において、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇による弊害を解消して良好な画像を得ることが可能である。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置であって、前記第1駆動波形は、インク滴を吐出させる第1駆動信号を予め定められた第1の時間間隔で前記複数回印加する波形とされ、前記第2駆動波形は、前記メニスカス揺動及びインク滴吐出が可能な第2駆動信号を、前記第1の時間間隔よりも短い予め定められた第2の時間間隔で前記複数回印加する波形とされているものである。
この発明によれば、駆動信号印加部により、予め定められた数以上連続してインク滴を吐出させない画素に続く画素については、当該画素に対応するノズルの圧電素子に対して、メニスカスを揺動して且つインクを吐出する第2駆動信号を上記第2の時間間隔で複数回印加するため、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行う場合であっても、インク滴を吐出しない画素に続く画素の描画において、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇による弊害を解消して良好な画像を得ることができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置であって、前記第2の時間間隔は、1画素に対する前記複数回のインク吐出であって前記第2駆動信号印加での前記ノズルによるインク吐出で当該加圧室内に発生した圧力波の位相に、当該画素に対して次に行うインク吐出のタイミングを合致させた時間間隔とされている。
この発明によれば、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行う場合であって、インク滴を吐出させない画素が連続した後に続く画素についてインク吐出を行うときに、当該複数回のインク吐出を構成する後続のインク吐出についての吐出速度を的確に向上させることができ、このインク吐出速度の向上により、的確にメニスカスを揺動させてメニスカス近傍のインク粘度上昇による弊害を解消することができる。
また、請求項5に記載の発明は、1画素につき予め定められた複数回のインク吐出を行って記録媒体上に各画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、
上記ノズルに対応する各圧電素子に対して、プリント対象とされる画像データを構成する画素であって、インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、インク滴吐出の対象とされる画素については、当該画像データを構成する画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形であって、インク滴を吐出させる第1駆動信号を予め定められた第1の時間間隔で前記複数回印加する波形を印加し、インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる画素については、前記メニスカス揺動及びインク滴吐出が可能な第2駆動信号を、前記第1の時間間隔よりも短い予め定められた第2の時間間隔で前記複数回印加する第2駆動波形を印加する駆動信号印加部と、
を備える画像形成装置である。
上記ノズルに対応する各圧電素子に対して、プリント対象とされる画像データを構成する画素であって、インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、インク滴吐出の対象とされる画素については、当該画像データを構成する画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形であって、インク滴を吐出させる第1駆動信号を予め定められた第1の時間間隔で前記複数回印加する波形を印加し、インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる画素については、前記メニスカス揺動及びインク滴吐出が可能な第2駆動信号を、前記第1の時間間隔よりも短い予め定められた第2の時間間隔で前記複数回印加する第2駆動波形を印加する駆動信号印加部と、
を備える画像形成装置である。
この発明によれば、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行うインクジェット方式であっても、従来のようにノズル開口からインク滴を吐出しない場合にあえてメニスカスを振動させる動作を行わずにメニスカスを揺動でき、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇を解消できるので、インク滴を吐出しない画素に続く画素の描画において、インク滴の吐出不良が起こり難くなる。これにより、本発明は、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行うインクジェット方式の場合であっても、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇による弊害が解消されて良好な画像が得られる。
本発明によれば、1画素につき複数回のインク吐出を行って各画素の記録を行うインクジェット方式であっても、インクジェットヘッドの長寿命化及び消費電力低減を図りつつ、メニスカスの近傍のインクの粘度の上昇による弊害が解消されて良好な画像が得られる。
本発明の一実施形態である画像形成装置について、図面を参照して以下に説明する。
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の構成の要部構成を示すブロック図である。インクジェットプリンタ方式のプリンタ等でなる画像形成装置1は、CPU11と、画像処理装置10と、画像形成部20とを備える。
CPU11は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。CPU11には、温度・湿度センサ37と、A/Dコンバータ32と、モータ33と、モータ制御IC34と、主電源35と、RIP(プリンタコントーラ)44と、画像処理装置10とが直接的又は間接的に接続されている。
温度・湿度センサ37は、画像形成部20の周囲温度及び湿度を検出する。A/Dコンバータ32は、温度・湿度センサ37によって検出された周囲温度及び湿度をディジタル信号に変換し、CPU11に出力する。モータ33は、図略の用紙搬送ベルトの駆動ローに回転駆動源を供給する駆動源である。モータ制御IC34は、モータ33及びCPU11の間に介在してモータ33の駆動を制御するドライバである。
また、主電源35は、画像形成装置1の各部が動作するために必要な電力を供給するものであり、CPU11及び画像処理装置10は、当該主電源35からの電力を受けて動作する。
画像処理装置10は、主に画像処理に関する制御を行う。画像処理装置10には、インクタンク41と、エンコーダ43と、RIP(プリンタコントーラ)44と、画像形成部20が接続されている。
インクタンク41は、画像形成部20に備えられるヘッド22(後述)に供給するインクを貯留する。なお、インクタンク41に設けられているROM41aは、当該インクタンク41のシリアル番号や、貯留されているインク種別情報、適合するプリンタ情報等が記憶されており、必要に応じて画像処理装置10によって読み出される。
RIP44は、画像形成装置1にネットワーク接続等されるパーソナルコンピュータで作成されたプリント対象の画像データを当該画像形成装置1が理解可能なデータ形式(例えばビットマップデータ等)に変換する。画像処理装置10は、RIP44から送られてくる画像データに対して必要な画像処理を行い、当該画像データに基づいて、画像形成部20を動作制御する。
なお、CPU11に内蔵されるタイマ・カウンタ11a及びエンコーダ43は、画像形成部20による用紙に対する画像形成と、上記用紙搬送ベルトによる用紙搬送とのタイミングの調整に用いられる。
画像形成部20は、画像処理装置10からの制御指示に従って、画像処理装置10によって画像処理された画像データについて画像形成動作を行う。
図2は、画像形成装置1の画像処理装置10及び画像形成部20の構成を示すブロック図である。
画像処理装置10は、主に画像処理に関する制御を行う。画像処理装置10は、プリント対象となる画像データを構成する各画素を多値階調で示した第1印字データ(i)を生成する画像処理部11と、第1印字データ(i)を構成する各画素について、当該各画素に対応したインク吐出を行う各ノズルのそれぞれの圧電素子に対して後述する第1駆動波形又は第2駆動波形のいずれの駆動電圧を印加するかを示す駆動波形選択データ(ii)を生成するデータ加工部12とを備える。
画像形成部20は、インクを用紙上に吐出して画像を描くヘッド22、及びヘッド22を駆動するヘッド駆動部21を備える。
ヘッド駆動部21は、プリント対象となる画像データを構成する1つの画素につき当該画素の階調に応じて定まる複数回のインク吐出をヘッド22に行わせて、記録媒体上に当該画素の記録を行わせる。
ヘッド駆動部21は、後述する第1駆動波形(1)及び第2駆動波形(2)を発生させる駆動パルス発生部21aと、駆動波形選択データ(ii)に従って第1駆動波形(1)又は第2駆動波形(2)のいずれかを選択し、選択した駆動波形の駆動電圧をヘッド22の圧電素子22aに印加する、或いはその両方ともを選択せずいずれの駆動波形もヘッド22の圧電素子22aに印加しない動作を行うセレクタ21bを備える。
ヘッド22について説明する。図3はヘッド22の要部構成を示す平面図、図4はヘッド22の要部構成を示す断面図である。
ヘッド22はいわゆるライン型ヘッドである。図4に示すように、ヘッド22は、用紙に対向する吐出面23をさらに備える。用紙は、図示しない搬送部によって図3中に示す方向Dに搬送されるようになっており、吐出面23から吐出されたインク滴を受けるようになっている。吐出面23の長手方向(方向Dに直行する方向)の大きさは用紙の印字領域の最大幅Eより大きくなっている。吐出面23には、ノズル24の開口部である微小径を有する吐出口25が、吐出面23の長手方向(主走査方向)において少なくとも最大幅Eに渡って複数設けられる。すなわち、主走査方向には、複数のノズル24及びこれに対応する吐出口25が並べて設けられている。
また、図4に示すように、ヘッド22は、吐出面23の吐出口25以外の覆う撥水膜23aと、吐出口25に対して1つずつ設けられた加圧室26と、インクを貯留する図示しないインク槽と、インク槽から複数の加圧室26にインクを供給する共通流路27とを備える。加圧室26と共通流路27とは供給孔28で繋げられており、この供給孔28を介して共通流路27から加圧室26にインクが供給される。ノズル24は加圧室26内から吐出口25まで連続している。加圧室26の壁のうち吐出面23と逆側の壁は振動板29で構成されており、振動板29は複数の加圧室26に渡って連続して形成されており、振動板29には同様に複数の加圧室26に渡って連続して形成された共通電極30が積層されている。共通電極30上には、加圧室26毎に別個の圧電素子22aが設けられており、共通電極30と共に圧電素子22aを挟むようにこれも加圧室26毎に別個の個別電極31が設けられる。
上述のヘッド駆動部21からの駆動パルスが個別電極31に、印加されることで、各圧電素子22aは個別に駆動される。この駆動による圧電素子22aの変形が振動板29に伝えられ、振動板29の変形によって加圧室26は圧縮される。その結果、加圧室26内のインクに圧力が加わり、ノズル24を通ったインクが吐出口25からインク滴となって用紙上に吐出される。
インク滴が吐出されない間も、ノズル24内にはインクが入っており、ノズル24内でインクはメニスカス面Mを形成している。
続いて、上記データ加工部12の構成を説明する。図5はデータ加工部12の概略構成を示すブロック図である。
データ加工部12は、判定回路120と、駆動波形選択回路123と、内部RAM124とを備える。内部RAM124は、画像参照バッファ1241と、駆動波形選択データ記憶用バッファ1242とを備える。
判定回路120は、画像参照バッファ1241に格納された画像データについて、インクジェットヘッド22内の同一のノズル24により順次記録の対象とされる複数画素のうち、所定数K以上(本実施形態ではK=7とする。但し、当該所定数Kを7に限定する趣旨ではない)連続してインク滴を吐出させない画素に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる画素を、駆動波形変更候補画素として判定する。
駆動波形選択回路123は、判定回路120の判定結果に応じて、画像参照バッファ1241に格納されている画像データを構成する各画素について、当該各画素のインク吐出を行うノズルに対応する圧電素子に印加する駆動電圧の駆動波形を、第1駆動波形又は第2駆動波形のいずれとするかの情報を駆動波形選択データ記憶用バッファ1242に書き込む。例えば、駆動波形選択回路123は、判定回路120によって駆動波形変更候補画素と判定された当該画素については、当該画素のインク吐出を行うノズルの駆動波形を、上記ノズル24内のメニスカスを揺動させて且つインク滴を吐出させる予め定められた第2駆動波形とすることを示す情報を駆動波形選択データ記憶用バッファ1242に格納する。或いは、駆動波形選択回路123は、判定回路120によって駆動波形変更候補画素と判定されない画素については、当該画素のインク吐出を行うノズルの駆動波形を、当該画素の階調に応じて行うインク吐出に用いる第1駆動波形とすることを示す情報を駆動波形選択データ記憶用バッファ1242に格納する。
内部RAM124は、プリントの対象とされる画像データを一時的に格納する記憶部である。画像参照バッファ1241は、画像形成装置1にネットワーク接続等される図略のパーソナルコンピュータから画像処理部11を経て送られてくるプリント対象の画像データを一時的に格納する。駆動波形選択データ記憶用バッファ1242は、上述したように、画像参照バッファ1241に格納されている第1印字データ(i)を構成する各画素について、上記第1駆動波形又は第2駆動波形のいずれを用いるかを示す情報で構成される駆動波形選択データ(ii)を一時的に格納する。
画像処理装置10の動作について、データ加工部12の動作を中心に、図6乃至図12を参照してより詳細に説明する。図6は第1印字データ(i)の一例を示す図、図7は駆動波形選択データ(ii)の一例を示す図である。図8は、データ加工部12による処理を中心とした画像処理装置10の処理の流れを示すフローチャートである。また、図9は駆動波形選択回路123が駆動波形変更処理に用いる真理表を示す図、図10は判定回路120のブロック図である。
図6においては、横方向つまり各行の成分は主走査方向の画素を、縦方向つまり各列の成分は副走査方向の画素を示す。また、これらの図面において、1列〜n列の各列内に並べて示される成分は、同一のノズルにより記録される画素をそれぞれ表す。つまり、1のノズルは例えば1列目の1行目からm行目の画素を用紙上に記録し、他のノズルは例えばn列目の1行目からm行目の画素を用紙上に記録する。
また、図6に示すように、第1印字データ(i)は、0〜255までの256階調の多値データからなる。階調“0”は、インクを吐出しない画素(描画されない画素)に付される階調である。階調“1”〜“255”は、インクを吐出する画素に付される階調である。画像データを構成する各画素についての当該階調は、RIP44から送られてくる画像データを解析して、各画素に対して画像処理部11が付与する。
図8を参照して説明する。データ加工部12は、画像処理部11から送られてきた上記階調付与済みの画像データを画像参照バッファ1241に格納する(S1)。判定回路120及び駆動波形選択回路123は、それぞれ画像参照バッファ1241に格納されている当該画像データを読み込む(S2)。
判定回路120は、読み込んだ画像データについて、画像参照バッファ1241に格納された画像データについて、インクジェットヘッド22内の同一のノズル24により順次記録の対象とされる複数画素のうち、上記所定数K以上連続してインク滴を吐出させない画素に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる駆動波形変更候補画素を判定する(S3)。
ここで、判定回路120の概略構成を、図10を用いて説明する。なお、図10には、1画素分の回路を示している。判定回路120は、非吐出数カウンタ121と、階調データレジスタR0と、駆動波形判定回路122とを備える。
S3の処理では、非吐出数カウンタ121は、画像参照バッファ1241に格納された画像データについて、インクジェットヘッド22内の同一のノズル24により順次記録の対象とされる複数画素のうち、当該ノズル24によるインク滴吐出の対象とされない画素が連続する数を計測する。
そして、階調データレジスタR0は、上記ノズル24により今回記録の対象とされる画素の階調データが、判定回路120により画像参照バッファ1241から読み込まれて格納される。
駆動波形判定回路122は、非吐出数カウンタ121のカウント値及び階調データレジスタR0に格納されている階調値に基づいて、上記ノズル24により今回記録の対象とされる画素の駆動波形を変更するか否かを判定する。すなわち、駆動波形判定回路122は、非吐出数カウンタ121のカウント値≧K and R0>0(階調データ)の条件が満たされているときは、今回記録の対象とされる画素(階調データレジスタR0に階調データが格納されている画素)を、上記所定数K以上連続してインク滴を吐出させない画素に続く直ぐ後の画素であり、且つ当該ノズル24によるインク滴吐出の対象とされる駆動波形変更候補画素として判定し、その判定結果を「真」として駆動波形選択回路123に出力する。
駆動波形選択回路123は、判定回路120の判定結果が「真」であるかを判断し(S4)、判定回路120の判定結果が「真」である場合は(S4でYES)、図9の真理表に従って、対応する画素(上記今回記録の対象とされる画素)のインク吐出に用いる駆動波形を第2駆動波形とする(S5,具体的には当該画素に対してフラグ“1”を立てる。当該画素の階調に応じて用意された本来の駆動波形を、当該画素の階調に応じて用意された別個の第2駆動波形に変更することを示す。)。
なお、駆動波形選択回路123は、判定回路120の判定結果が「偽」である場合は(S4でNO)、図9の真理表に従って、対応する画素(上記今回記録の対象とされる画素)のインク吐出に用いる駆動波形を第1駆動波形とする(S5,具体的には当該画素に対してフラグ“1”を立てない。当該画素の階調に応じて用意された本来の駆動波形を変更しないことを示す。)。
駆動波形選択回路123は、上記変更処理により生成した、第1印字データ(i)を構成する各画素について上記第1駆動波形又は第2駆動波形のいずれを用いるかを示す情報からなる駆動波形選択データ(ii)を駆動波形選択データ記憶用バッファ1242に格納する(S6)。
駆動波形選択データ(ii)は、例えば、図7に示すように、各画素について、当該画素の階調に応じてインク吐出に用いられる本来の駆動波形である第1駆動波形を維持することを示す“0”(上記フラグが立てられていないことを示す)、又は、当該画素の階調に応じてインク吐出に用いられる本来の駆動波形を別個の第2駆動波形に変更することを示す“1”(上記フラグが立っていることを示す)で表現される。
ヘッド駆動部21は、画像参照バッファ1241に格納された第1印字データ(i)と、駆動波形選択データ記憶用バッファ1242に格納された駆動波形選択データ(ii)とに基づいて、インクジェットヘッド22を駆動する(S7)。
当該ヘッド駆動部21によるインクジェットヘッド22の駆動を説明する。ヘッド駆動部21は、プリント対象の画像データを構成する1つの画素に対して、各画素の階調値に応じて、本実施形態では、予め定められた複数回数まで(ヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を0〜4回)、インク吐出を行わせることが可能とされている。1画素に対してインク吐出を何回行わせるかの選択を、画像参照バッファ1241に格納されている第1印字データ(i)を参照し、当該第1印字データ(i)、すなわち、プリント対象の画像データを構成する各画素が示す階調値に応じて、公知の方法によりヘッド駆動部21が行う。なお、ヘッド駆動部21は、第1印字データ(i)が示す画素の階調が「0」の場合、1画素に対してインク吐出0回を選択する。
そして、ヘッド駆動部21は、各画素の階調値に応じて当該1画素に対するインク吐出の回数を決定すると、駆動パルス発生部21aが、当該決定されたインク吐出回数に対応する第1駆動波形(1)及び第2駆動波形(2)を発生させる。
セレクタ21bは、上記データ加工部12から送られてくる各画素毎の駆動波形選択データ(ii)が“0”又は“1”のいずれを示しているかに応じて、第1駆動波形(1)又は第2駆動波形(2)のいずれかを選択し、選択した駆動波形の駆動電圧をヘッド22の圧電素子22aに印加する。なお、第1印字データ(i)が示す画素の階調が「0」であって、当該画素についての駆動波形選択データ(ii)が“0”を示す場合、ヘッド駆動部21は、第1印字データ(i)に従って1画素に対してインク吐出0回を選択し、駆動パルス発生部21aが、当該インク吐出0回に対応するインクを吐出しない駆動波形(駆動電圧をノズルの圧電素子に印加しない)を第1駆動波形(1)として発生させ、セレクタ21bが駆動波形選択データ(ii)の“0”に応じて当該第1駆動波形(1)を選択するので、インク吐出は行われない。
データ加工部12は、画像参照バッファ1241に格納されている第1印字データ(i)、すなわち、プリント対象の画像データを構成する全ての画素についてS1乃至S7の処理を行い(S8でNO)、当該全ての画素についてS1乃至S7の処理を終了すると(S8でYES)、当該駆動波形変更処理を終了する。なお、上記処理は、主走査方向に並ぶ全てのノズル24が記録を担当する画素について行われる。
ここで、上記インク吐出回数に対応する第1駆動波形(1)及び第2駆動波形(2)について説明する。図11は1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を1回行わせる場合の第1及び第2駆動波形を示す図、図12は1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を2回行わせる場合の第1及び第2駆動波形を示す図、図13は1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を3回行わせる場合の第1及び第2駆動波形を示す図、図14は1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を4回行わせる場合の第1及び第2駆動波形を示す図である。
ヘッド駆動部21は、プリント対象の画像データを構成する1つの画素に対して、本実施形態では、予め定められた複数回数まで(ヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を0〜4回)、インク吐出を行わせることが可能とされている。1画素に対してインク吐出を何回行わせるかの選択は、第1印字データ(i)、すなわち、プリント対象の画像データを構成する各画素が示す階調値に応じて、公知の方法によりヘッド駆動部21が行う。
上述した第1駆動波形及び第2駆動波形は、1画素に対してインク吐出が行われる上記予め定められた複数回数毎に予め定められて用意されており、駆動パルス発生部21aに記憶されている。
第1駆動波形は、プリント対象となる画像データを構成する画素の階調毎に予め定められた通常のインク吐出時に用いられる波形である。第1駆動波形は、インク滴を吐出させる第1駆動信号を、予め定められた第1の時間間隔毎に、当該画素が示す本来の多値階調に応じた回数分だけ印加する波形である。
例えば、図11に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を1回行わせる場合、第1駆動波形として、第1回目の第1駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(7μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻るものが用意されている。
例えば、図12に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を2回行わせる場合、第1駆動波形として、第1回目の第1駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(7μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻り、第1の時間間隔(10μs)経過後に第2回目の第1駆動信号が出力されるものが用意されている。
また、例えば、図13に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を3回行わせる場合、第1駆動波形として、第1回目の第1駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(7μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻り、第1の時間間隔(10μs)経過後に第2回目の第1駆動信号が出力され、第1の時間間隔(7μs)経過後に第3回目の第1駆動信号が出力されるものが用意されている。
例えば、図14に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を4回行わせる場合、第1駆動波形として、第1回目の第1駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(7μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻り、第1の時間間隔(10μs)経過後に第2回目の第1駆動信号が出力され、第1の時間間隔(7μs)経過後に第3回目の第1駆動信号が出力され、さらに、第1の時間間隔(7μs)経過後に第4回目の第1駆動信号が出力されるものが用意されている。
一方、第2駆動波形は、ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させることが可能となるように予め定められた駆動波形であって第1駆動波形とは異なる波形からなる。第2駆動波形は、メニスカス揺動及びインク滴吐出が可能な予め定められた位相幅を有する第2駆動信号を、上記第1駆動波形の第1の時間間隔よりも短い予め定められた第2の時間間隔毎に、当該画素が示す本来の多値階調に応じた回数分だけ印加する波形である。
更には、第2駆動波形は、以下の図11乃至図14に示すように、第2回目の第2駆動信号までの時間間隔(第2の時間間隔)は、1画素に対する直前の第2駆動信号印加でのノズルによるインク吐出で当該加圧室内に発生した圧力波の位相に、当該画素に対して次に行うインク吐出のタイミングを合致させた時間間隔とされていることが好ましい。
例えば、図11に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を1回行わせる場合、第2駆動波形として、第1回目の第2駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(5μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻ものが用意されている。
例えば、図12に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を2回行わせる場合、第2駆動波形として、第1回目の第2駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(5μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻り、第2の時間間隔(5μs)経過後に第2回目の第1駆動信号が出力されるものが用意されている。
また、例えば、図13に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を3回行わせる場合、第2駆動波形として、第1回目の第2駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(5μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻り、第2の時間間隔(5μs)経過後に第2回目の第2駆動信号が出力され、第2の時間間隔(5μs)経過後に第3回目の第2駆動信号が出力されるものが用意されている。
さらに、例えば、図14に示すように、1画素に対してヘッド駆動部21がヘッド22のノズルによりインク吐出を4回行わせる場合、第2駆動波形として、第1回目の第2駆動信号は、駆動電源の電圧からパルス幅T1(5μs)の間グランド(0V)になって駆動電源の電圧に戻り、第1の時間間隔(5μs)経過後に第2回目の第2駆動信号が出力され、第1の時間間隔(5μs)経過後に第3回目の第2駆動信号が出力され、さらに、第1の時間間隔(5μs)経過後に第4回目の第2駆動信号が出力されるものが用意されている。
すなわち、第1駆動波形としては、インク吐出速度が第2駆動波形より遅いパルス幅T1を使用し、第2駆動波形としては、インク吐出速度が最も速くなるパルス幅T2を使用するものとされる。さらに、第2駆動波形としては、第2回目の第2駆動信号までの時間間隔(第2の時間間隔)が、第1駆動波形における第2回目の第1駆動信号までの時間間隔よりも短いものとされ、更には、第2回目の第2駆動信号までの時間間隔(第2の時間間隔)は、1画素に対する直前の第2駆動信号印加でのノズルによるインク吐出で当該加圧室内に発生した圧力波の位相に、当該画素に対して次に行うインク吐出のタイミングを合致させた時間間隔であることが好ましいとされている。これにより、第2駆動波形は、第1駆動波形より強くメニスカスを振動させることが可能である。第2駆動波形は、このように第1駆動波形より強くメニスカスを振動させる(メニスカスを揺動させる)ことで、さほど印刷品質を低下させずに、インク粘度の増加による目詰まりを防止できる。
なお、第2駆動波形、第2駆動信号は、図11乃至図14の波形に限定されるものではなく、ノズル24内のメニスカス面Mを揺動させ、かつインク滴を吐出させるものであればよい。
図15(a)は、仮に図6の第1印字データ(i)に基づいてセレクタ21bが駆動パルスを選択するとしたときのヘッド22の動作を示す図面であり、図15(b)は、図7の駆動波形選択データ(ii)に基づいてセレクタ21bが選択した駆動パルスによるヘッド22の動作を示す図面である。図15(a)及び図15(b)において、丸はそれぞれ図6及び図7の画素に対応する。また、黒丸(●)はインク滴が吐出される画素を示し、一重丸(○)は、インク滴の吐出もメニスカス面Mの揺動も行われない画素を示し、二重丸(◎)は黒丸より強くメニスカスを振動させインク滴が吐出される画素を示す。
セレクタ21bが上述したように駆動波形選択データ(ii)に基づいて駆動パルスを選択すると、図15(b)に示すように、列方向において、所定数K以上(ここでは7)の一重丸(○)が続いた後は二重丸(◎)となる。
例えば、描画しない画素について、全くメニスカス面Mを揺動させなければ、ノズル24内ではインクの粘度が増加し、吐出不良が起きる。ここで、当該インク吐出不良を防ぐために、例えば、インクを吐出させずにメニスカス面Mを揺動させることが可能な駆動波形を用いてメニスカス面Mを揺動させたとすると、これにより発生するノズル内流速の振動が充分に小さくなる前に、次の画素に対して、インク吐出を行わせるために第1駆動波形による印加が行われると、所望の大きさのインク滴を安定に形成することができず、吐出不良が起きる、或いは、ノズルの圧電素子の駆動回数が増加してしまい、インクジェットヘッドの寿命が短くなるという問題がある。
これに対して、本実施形態の画像形成装置1では、上述したとおり、インク吐出を行う画素の前の画素に対しては、メニスカス面Mを揺動させる駆動波形による印加は行わず、所定数K以上インク吐出を行わない画素が続いた後にインク吐出を行う画素に対して上記第2駆動波形による印加を行い、メニスカス面Mを揺動させてノズル内のインクを振動させつつインクを吐出する(図15(b))。よって、画像形成装置1では、上記吐出不良等の問題は起こりにくくなる。
なお、上記画像処理装置10内の各ブロックは、ハードウェアロジックによって実現されてもよいし、コンピュータを用いてソフトウェアによって実現されてもよい。ソフトウェアによって実現される場合、画像処理装置10は、CPU(central processing unit
)、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)等を備え、各ブロックは、CPUがROMから読み出したプログラムをRAM上で展開することで実現される。すなわち、コンピュータをデータ加工部12として機能させるプログラムによっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
)、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)等を備え、各ブロックは、CPUがROMから読み出したプログラムをRAM上で展開することで実現される。すなわち、コンピュータをデータ加工部12として機能させるプログラムによっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上の実施形態では、本発明の目的を画像形成装置1という一つの装置にて達成するものとしたが、これ以外にも、画像処理装置10の機能を果たす装置と、この装置とは別に画像形成部20の機能を果たす装置とを備える画像形成システムも、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 画像形成装置
10 画像処理装置
12 データ加工部
120 判定回路
121 非吐出数カウンタ
122 駆動波形判定回路
123 駆動波形選択回路
124 内部RAM
1241 画像参照バッファ
1242 駆動波形選択データ記憶用バッファ
20 画像形成部
21 ヘッド駆動部
21a 駆動パルス発生部
21b セレクタ
22 インクジェットヘッド
22a 圧電素子
23 吐出面
23a 撥水膜
24 ノズル
25 吐出口
M メニスカス面
R0 階調データレジスタ
10 画像処理装置
12 データ加工部
120 判定回路
121 非吐出数カウンタ
122 駆動波形判定回路
123 駆動波形選択回路
124 内部RAM
1241 画像参照バッファ
1242 駆動波形選択データ記憶用バッファ
20 画像形成部
21 ヘッド駆動部
21a 駆動パルス発生部
21b セレクタ
22 インクジェットヘッド
22a 圧電素子
23 吐出面
23a 撥水膜
24 ノズル
25 吐出口
M メニスカス面
R0 階調データレジスタ
Claims (5)
- 1画素につき予め定められた複数回のインク吐出を行って記録媒体上に各画素の記録を行うインクジェット方式の画像形成装置でプリント対象とされる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であって、
前記画像データを一時的に格納する画像参照バッファ及び駆動波形選択データ記憶用バッファと、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象となる画素である駆動波形変更候補画素を判定する判定回路と、
前記画像参照バッファに格納された画像データについて、上記各ノズルに対応する圧電素子に対し、前記判定回路によって駆動波形変更候補画素として判定されない画素については、前記画像データを構成する画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形の印加とし、前記判定回路によって判定された駆動波形変更候補画素については、前記ノズル内のメニスカスを揺動させてインク滴を吐出させる予め定められた第2駆動波形の印加とすることを示す駆動波形選択データを前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納する駆動波形選択回路と
を備える画像処理装置。 - 1画素につき前記複数回のインク吐出を行って記録媒体上に各画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通して内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、
請求項1に記載の画像処理装置と、
前記画像参照バッファに格納された画像データを構成する各画素に対応するそれぞれのノズルの圧電素子に対して、前記駆動波形選択データ記憶用バッファに格納された駆動波形選択データが示す前記第1駆動波形又は第2駆動波形を印加する駆動信号印加部と
を備える画像形成装置。 - 前記第1駆動波形は、インク滴を吐出させる第1駆動信号を予め定められた第1の時間間隔で前記複数回印加する波形とされ、前記第2駆動波形は、前記メニスカス揺動及びインク滴吐出が可能な第2駆動信号を、前記第1の時間間隔よりも短い予め定められた第2の時間間隔で前記複数回印加する波形とされている請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記第2の時間間隔は、1画素に対する前記複数回のインク吐出であって前記第2駆動信号印加での前記ノズルによるインク吐出で当該加圧室内に発生した圧力波の位相に、当該画素に対して次に行うインク吐出のタイミングを合致させた時間間隔とされている請求項3に記載の画像形成装置。
- 1画素につき予め定められた複数回のインク吐出を行って記録媒体上に各画素の記録を行う複数のノズル、各ノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室、及び、各加圧室内のインクに圧力をかけて上記ノズルから上記インク滴を吐出させる複数の圧電素子を有するインクジェットヘッドと、
上記ノズルに対応する各圧電素子に対して、プリント対象とされる画像データを構成する画素であって、インクジェットヘッド内の同一のノズルにより順次記録の対象とされる複数画素のうち、インク滴吐出の対象とされる画素については、当該画像データを構成する画素の階調に応じたインク吐出回数毎に予め定められた通常インク吐出用の第1駆動波形であって、インク滴を吐出させる第1駆動信号を予め定められた第1の時間間隔で前記複数回印加する波形を印加し、インク滴を吐出させない画素が予め定められた数以上連続した後に続き、かつ当該ノズルによるインク滴吐出の対象とされる画素については、前記メニスカス揺動及びインク滴吐出が可能な第2駆動信号を、前記第1の時間間隔よりも短い予め定められた第2の時間間隔で前記複数回印加する第2駆動波形を印加する駆動信号印加部と、
を備える画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009190169A JP2011042051A (ja) | 2009-08-19 | 2009-08-19 | 画像処理装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009190169A JP2011042051A (ja) | 2009-08-19 | 2009-08-19 | 画像処理装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011042051A true JP2011042051A (ja) | 2011-03-03 |
Family
ID=43829866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009190169A Pending JP2011042051A (ja) | 2009-08-19 | 2009-08-19 | 画像処理装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011042051A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049713A (ja) * | 2007-11-12 | 2008-03-06 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録装置 |
-
2009
- 2009-08-19 JP JP2009190169A patent/JP2011042051A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049713A (ja) * | 2007-11-12 | 2008-03-06 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5140498B2 (ja) | 画像処理装置及び画像形成装置 | |
US9517621B2 (en) | Image forming apparatus including recording head for ejecting liquid droplets | |
JP5845749B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007022073A (ja) | インクジェットヘッドの駆動方法及び駆動装置 | |
US20080252672A1 (en) | Inkjet head driving apparatus and driving method | |
JP4720226B2 (ja) | 液滴吐出記録ヘッドの駆動方法及び液滴吐出記録装置 | |
JP4671983B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成システム | |
JP2007176065A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP4313388B2 (ja) | インクジェット記録装置の駆動方法および駆動装置 | |
JP4656125B2 (ja) | インクジェット式記録装置 | |
JP6776632B2 (ja) | 液体吐出装置及び制御方法 | |
JP2008044233A (ja) | 液滴吐出装置、液滴吐出制御装置、および液滴吐出方法 | |
JP2000326511A (ja) | インクジェット記録ヘッドの駆動方法及びその回路 | |
JP5265239B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2017056626A (ja) | 液体吐出装置、及び、液体吐出装置における液体の吐出状態判定方法 | |
US8220893B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP2019098686A (ja) | 液体吐出装置および液体吐出ヘッドのリフレッシュ方法 | |
JP2007044878A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2001179949A (ja) | インクジェット式記録装置 | |
JP5651571B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP7139755B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム | |
JP2011042051A (ja) | 画像処理装置及び画像形成装置 | |
JP2005081565A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2006159511A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2018001640A (ja) | 液体吐出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20111025 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130104 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20130709 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |