JP2000112076A - 熱処理性画像形成要素 - Google Patents

熱処理性画像形成要素

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JP2000112076A JP11278825A JP27882599A JP2000112076A JP 2000112076 A JP2000112076 A JP 2000112076A JP 11278825 A JP11278825 A JP 11278825A JP 27882599 A JP27882599 A JP 27882599A JP 2000112076 A JP2000112076 A JP 2000112076A
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レオ バウアー チャールズ
Michael J Ritz
ジェイ.リッツ マイケル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面摩擦が低い熱処理性要素を提供すること
である。 【解決手段】 (1)支持体;(2)支持体上に塗布さ
れた少なくとも1層のサーモグラフィ又はフォトサーモ
グラフィ画像形成層;及び(3)要素の少なくとも1つ
の主面を覆う、フィルム形成性バインダーを含有する表
面塗膜、を含んでなる熱処理性画像形成要素であって、
式:(R1 4-y −Si−(OR2 y(式中、R
1 は、炭素数8〜32の飽和炭化水素からなり、R
2 は、炭素数1〜4のアルキル基であり、Yは、1〜3
の整数である)により表される摩擦低減性化合物が、前
記表面塗膜に封じ込められている熱処理性画像形成要
素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理性画像形成
要素に関する。本発明はさらに詳細にはサーモグラフィ
要素及びフォトサーモグラフィ要素に関する。
【0002】
【従来の技術】熱処理により画像を形成するための、フ
ィルム及び印画紙を始めとする熱処理性画像形成要素は
周知であるこれらの要素としては、要素を像様露光し、
その後要素を均一に加熱することにより現像して画像を
形成するフォトサーモグラフィ要素が挙げられる。これ
らの要素としてはまた、要素を像様加熱することにより
画像を形成するサーモグラフィ要素が挙げられる。通常
タイプのフォトサーモグラフィ要素の構成の要約はRe
search Disclosure、Vol.17
0、1978年6月、Item No.17029にあ
る。Research Disclosureは、Ke
nneth Mason Publications,
Ltd.,Dudley Annex,12 Nort
h St.,Emsworth,Hampshire
PO10 7DQ,Englandから刊行されてい
る。これらのフォトサーモグラフィ要素構成の多くは、
サーモグラフィ要素としても有用である。画像形成酸化
−還元反応を触媒する感光性ハロゲン化銀を利用する大
部分のフォトサーモグラフィ要素は、サーモグラフィ要
素としても使用できる。Grantの米国特許第3,0
80,254号に説明されているように、サーモグラフ
ィ要素専用での使用を意図する場合は、通常、感光性銀
を省き、そして画像形成酸化−還元反応を引き起こすよ
うな像様加熱を利用する。
【0003】熱処理性要素の構成中に表面塗膜を含める
のは通常行うことである。例えば、表面塗膜は、1層以
上の画像形成層を覆う透明塗膜の形状をとることができ
る。さらに、又はその代わりに、表面塗膜は、支持体の
画像層とは反対側上の要素裏面を形成するように配置す
ることができる。表面塗膜が画像形成要素において一般
に達成することが認識されている各種の機能、例えば、
下側部分(すなわち、層又は支持体)への接着性、所望
の光学透明性(指紋及びスクラッチに対する抵抗性を含
めて)、運搬の際の低摩擦、低自己接着性(スプール巻
取り又は重層シート要素の使用のために必要とされ
る)、及び画像層とのセンシオメトリー上の適応性の他
に、熱処理性要素の表面塗膜はまた、熱処理の際の変形
に対する抵抗性、並びに熱処理中の揮発性成分の減量を
低減又は防止するのにも役立つ。また、水性処理溶液に
よる浸透を利用する画像形成要素と異なり、熱処理性要
素の表面塗膜は、水浸透性である必要はなく、比較的非
浸透性である場合により良好にそれらの目的を達成する
ことが多い。熱処理性要素においては、画像層のオーバ
ーコートはバリア層と称されることが多い。各種の機能
上の要件の結果、熱処理性要素用の表面塗膜として従来
から最も普通に選ばれる形態は、画像形成要素にとって
は一般に適さない特定形態をとってきた。
【0004】先に引用した、Research Dis
closure、Item No.17029、XI、
オーバーコート層は、フォトサーモグラフィ要素の既知
のオーバーコート成分を列挙している。以下の特許は、
当該技術分野におけるさらなる発展を示す。Przez
dzieckiの米国特許第4,741,992号及び
第4,828,971号は、熱処理性要素の表面塗膜へ
のポリケイ酸の使用を開示している。ポリケイ酸は、共
存可能な水溶性ヒドロキシ含有モノマー及びポリマーと
共に有用であると教示している。
【0005】Przezdzieckiの米国特許第
4,886,739号は、さらに少なくとも1種の加水
分解ポリアルコキシシラン、すなわち、加水分解された
Si(OR1 4 又は加水分解されたR2 −Si(OR
3 3 を画像形成層に包含させて画像濃度を高めること
を教示している。疎水性画像形成層中のこれらの添加物
は、さらに画像形成層の親水性オーバーコートへの接着
性を増加させることができることを教示している。R2
は置換又は非置換のアルキル又はフェニル置換基として
記載されている。層接着をさらに促進するために画像形
成層を覆うオーバーコート層中に加水分解されたポリア
ルコキシシランを使用することも任意である。したがっ
て、加水分解ポリアルコキシシランは画像形成層又は画
像形成層とオーバーコートの両者に存在させることが意
図されている。
【0006】Markin等の米国特許第5,310,
640号は、Przezdzieckiの米国特許第
4,741,992号に開示されているようなポリケイ
酸を、熱処理性要素の低抵抗率(帯電防止性)バッキン
グ層としてのオーバーコート中に包含させることを教示
している。スプールされ又は積重ねられた熱処理性要素
の自己接着(通常、ブロッキングと称する)を防止する
ために、マット粒子を包含させることが通常行われてい
る。マット粒子により生じる表面突出は、隣接要素の表
面間に空間分離を生じさせて、ブロッキングを低減す
る。マット粒子はまた、マット剤又は充填剤とも称さ
れ、例えば、Research Disclosur
e、No.17029,XI.オーバーコート層;Pr
zezdzieckiの米国特許第4,828,971
号;Mark等の米国特許第5,198,406号;M
elpolder等の米国特許第5,547,821
号;Kubの米国特許第5,468,603号;及びB
jork等の米国特許第5,578,548号に開示さ
れている。
【0007】熱処理性要素の移送は、マット粒子の存在
の有無にかかわらず、それらの表面摩擦を低減すること
により容易化することができる。しかしながら、このこ
とは、比較的、頻繁には検討されていない。例えば、先
に引用した文献のいずれも(Bjork等以外は)、要
素移送を容易化する目的で導入されるものとして、マッ
ト粒子以外の成分を示していない。Bjork等は、
「スリップ剤」としてシロキサンジアミンを場合により
サーモグラフィ要素のトップコートに使用することを示
唆している。
【0008】
【課題を解決するための手段】一態様において、本発明
は、(1)支持体;(2)前記支持体上に塗布された少
なくとも1層のサーモグラフィ又はフォトサーモグラフ
ィ画像形成層;及び(3)前記要素の少なくとも1つの
主面を覆う、フィルム形成性バインダーを含有する表面
塗膜を含んでなる熱処理性画像形成要素であって、式: (R1 4-y −Si−(OR2 y (式中、R1 は、炭素数8〜32の飽和炭化水素からな
り、R2 は、炭素数1〜4のアルキル基であり、Yは、
1〜3の整数である)により表される摩擦低減性化合物
が前記の表面塗膜に封じ込められている熱処理性画像形
成要素に関する。
【0009】以下の実施例に立証されているように、表
面塗膜に前記式の化合物を包含させると熱処理性要素の
表面摩擦を低下させ、それにより画像形成の前後の操作
中の移送が容易になる。表面摩擦が低下すると、画像形
成のために要素を供給し、次いで画像担持要素を配送す
るのに用いられる自動装置に使用するのに特に適切なも
のになる。
【0010】前記式の化合物の置換基R1 が飽和炭化水
素からなる場合のみ、表面摩擦が著しく低下すること
が、全く予期せざることであったが、実証された。接着
性促進添加物についてのPrzezdzieckiの米
国特許第4,886,739号に教示されているよう
に、炭化水素置換基が官能性置換基を含む場合は、表面
摩擦低下の望ましい性質は悪影響を受ける。
【0011】Przezdzieckiの米国特許第
4,886,739号に教示されているように、表面塗
膜及びその下側の画像形成層に前記式の化合物を包含さ
せる代わりに、表面塗膜に前記式の化合物を封じ込める
ことが、表面塗膜の下側層への接着性を所望レベルまで
上げるには必須であることがさらに実証された。したが
って、本発明の実施において、前記式の化合物の機能、
選択及び配備位置は、熱処理性要素に包含させるように
先に教示された式の化合物及びその式に類似の化合物の
場合とは異なる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の要件を満たす熱処理性要
素の最低限求められる成分を、以下の要素により説明す
る:
【0013】
【化1】
【0014】要素A及びBの両者において、表面塗膜は
表面摩擦を低下させる。要素Aでは、表面塗膜のバイン
ダーは、さらに画像形成層単位を物理的に保護する。要
素Aでは、表面塗膜は、バリヤー層としてもまた作用す
るような位置にあり、望ましい場合には、反応体が画像
形成層単位中の進入したり、又は画像形成層単位から離
れるのを防止する。この要素では、通常、表面塗膜を介
して画像を発生させ、また画像を視る。したがって、表
面塗膜は、画像形成層を覆う場合、無色透明であること
が好ましい。画像を反射により視るためには、支持体
は、好ましくは白色である。画像を透過させて視るため
には、支持体は透明で、好ましくは無色である。
【0015】要素Aでは、支持体が透明ならば、表面塗
膜は不透明であることができる。この形態で、要素Aが
フォトサーモグラフィ要素ならば、透明支持体を介して
露光し、そして視ることができる。要素を、支持体を介
して露光するならば、必要に応じて、表面塗膜はさらに
ハレーション防止層として作用することもできる。この
形態で、要素Aがサーモグラフィ要素ならば、不透明な
表面塗膜を介して像様加熱することができ、得られた画
像を透明支持体を介して視ることができる。
【0016】要素Bでは、支持体は透明(好ましくは無
色)又は反射性(好ましくは白色)であることができ
る。通常行われるように、画像の形成及び視ることが支
持体の上部側(図示)からであり、しかも支持体が反射
性である場合は、表面塗膜が透明であるか又は不透明で
あるかは重要ではない。支持体が透明ならば、表面塗膜
もまた透明で、透視が可能となる。支持体が透明であれ
ば、表面塗膜はさらに露光の際のハレーション防止層と
して作用することもできるが、透視のためには、処理中
に脱色されなければならない。支持体が可撓性であれ
ば、表面塗膜は、画像形成層単位により支持体に加えら
れる力のバランスをとるように作用することができ、例
えば、表面塗膜はカーリング防止層としてもさらに作用
することができる。
【0017】表面塗膜は、要素A及びBに示すように、
要素主面の一方のみを占めるか、又は要素Cに示すよう
に両主面を占めることができる:
【0018】
【化2】
【0019】上部及び下部(図示)表面塗膜の変種型
は、要素A及びBについての先の検討から明かである。
下部(図示)表面塗膜は、必要に応じてさらにハレーシ
ョン防止層及び/又はカーリング防止層としても作用す
ることができるが、通常は以下の要素のように、別個の
ハレーション防止層及び/又はカーリング防止層を包含
させるのが好ましい。
【0020】
【化3】
【0021】要素D、E及びFでは、両表面塗膜が本発
明の要件を満たすのが好ましいが、本発明の要件を満た
す表面塗膜が一つだけは必要である。残りの表面塗膜は
省略することも、又は任意の従来形をとることもでき
る。本発明の熱処理性要素を用いて、医療放射線画像を
記録させる場合は、前記の各種形態の要素A〜Fを用い
ることができる。医療診断では、放射線画像を光ボック
スで視ることが好ましい。光は白色の半透明表面から画
像担持要素を介して視覚者まで透過する。視覚上の疲労
を避けるために、そして確立したプラクティスとして放
射線要素は青味がかっているのが好ましい。色味色素の
好ましい位置は、支持体の中であるが、任意の光透過層
が色味色素を包含することができる。ベースレベルの青
味剤色素を支持体中に配備し、そして補助レベルの色味
色素を、要素の1層以上の透明層中に包含させることに
より、特定用途にとって好ましい最終レベルに色味レベ
ルを調整するのが通常の方法である。色味色素は露光源
と画像形成単位の間に介在させないのが好ましい。
【0022】視るための放射線画像を得るために熱処理
性要素を用いる場合は、予め撮影し次いで電子記憶中に
ディジタル形で保存されている放射線画像の可視コピー
を得るようにそれらを用いるのが最も普通である。光ダ
イオード又はレーザーが露光用光源として通常用いられ
る。コピーは、放射線技師に画像撮影に用いられる慣用
の放射線要素により得られるものと視覚上類似の画像を
与える。
【0023】本発明の熱処理性要素を、X線画像を撮影
するために用いることもまた可能である。要素A〜Fの
フォトサーモグラフィ形を、X線画像を撮影するのに用
いることもできる。X線露光は、低(診断用)レベル
で、又は放射線治療用に用いらる高レベルであることが
できる。X線画像撮影では、支持体の両主面上に画像形
成層単位を塗布することが普通である。これらの要素は
通常、二重塗布要素と称される。典型的な二重塗布要素
の構成を以下に示す:
【0024】
【化4】
【0025】要素Gでは、支持体は透明で、好ましくは
青味を帯びている。「前部(front)」とは、支持
体とX線源の間の位置を意味し、「後部(back)」
とは支持体を通過後X線を受容する位置を意味する。単
一の表面塗膜を必要とし、単一の表面塗膜のみが本発明
の要件を満たすことが必要である。二重放射線要素では
対称(前部と後部が同一)構成が主に用いられるので、
前部と後部の表面塗膜が同一であることが好ましい。し
かしながら、前部と後部が異なる画像を得るために、前
部と後部の画像形成層単位が非対称構成のものが用いら
れており、その各々は被検患者の異なる解剖学上の特徴
にとって最適化される。
【0026】Dickerson及びPaulの米国特
許第5,738,981号は、ディジタル保存されてい
る放射線画像を撮影することを意図する要素に応用され
る二重塗布フォーマットを開示している。Dicker
son及びPaulの二重塗布要素は光ダイオード又は
レーザーにより一方向から露光する。このように、要素
Gは光により一方向から、又はX線により一方向から露
光することができる。
【0027】さらに典型的には、二重塗布放射線要素
は、一対の前部及び後部の増感紙間に露光のために置か
れるが、これらの増感紙は熱処理前に放射線要素から分
離される。各増感紙は、画像パターンで受容したX線を
吸収し、そして対応する画像パターンを発光する。前部
増感紙から発せられる光は、前部の画像形成単位を像様
露光し、一方、後部増感紙から発せられる光は、後部の
画像形成単位を像様露光する。支持体は透明なので、前
部増感紙から発せられる光の一部はまた後部の画像形成
単位をも露光し、後部増感紙から発せられる光の一部は
また前部の画像形成単位をも露光することがある。これ
らの望ましくない余分の露光は、通常クロスオーバーと
称され、画像の鮮鋭性を低下させる。
【0028】光クロスオーバーを低減又は除去できる、
好ましい二重塗布放射線要素の構成を、以下の集成体に
より説明し、クロスオーバーの低減及びそれらの成分を
以下パラグラフに記載する。
【0029】
【化5】
【0030】クロスオーバーをコントロールするために
は、クロスオーバーコントロール層を1層だけ必要とす
るが、通常、要素の非対称性(複写可能な画像を得るた
めに露光する際、前部及び後部の方向を考慮する必要が
ある)を回避するために、このような層を2層用いる。
本発明の熱処理性要素は、要素の一方の主面上の少なく
とも一つの表面塗膜に、そして好ましくは両方の主面上
の表面塗膜に、式: (I) (R1 4-y −Si−(OR2 y (式中、R1 は、炭素数8〜32の飽和炭化水素からな
り、R2 は、炭素数1〜4のアルキル基であり、そして
Yは、1〜3の整数である)を満足するアルコキシシラ
ンを包含させた結果、表面摩擦が低下する。
【0031】R1 は、飽和炭化水素であることが要求さ
れる。用語「炭化水素」は、水素と炭素原子のみを含有
するものとして化学において認められている意味で用い
られる。用語「飽和」とは、高度に安定な炭素−炭素結
合のみの存在、例えば、炭素−炭素の単結合のみを有す
る脂肪族化合物、及び芳香族環に見られる炭素−炭素結
合を有するものを意味するように用いられる。脂肪族の
炭素−炭素二重結合及び炭素−炭素三重結合を有する炭
化水素は、「飽和」要件により、排除される。別の定量
的な言い方をすれば、R1 を形成すると考えられる飽和
炭化水素は、≧1.39オングストローム(認められて
いるベンゼンの炭素−炭素結合の長さである)の炭素−
炭素結合を有する。比較すれば、アルカンの炭素−炭素
結合の長さは1.50オングストロームの近傍である。
アルカン及び芳香族炭素環の両者が平坦な立体配置をと
ることができることは知られているが、このことは、式
(I)化合物にそれらを用いることができるか否かの重
要な要因であると考えられる。
【0032】以下の実施例において実証されるように、
低い炭素数の飽和炭化水素は、所望レベルの摩擦低下を
示さない。したがって、少なくとも炭素数8個の、好ま
しくは少なくとも12個の飽和炭化水素をR1 に用いる
ことが意図されている。摩擦低減特性は、R1 の炭化水
素部分中の炭素原子数が大きくても悪影響は受けない。
しかしながら、無用の分子バルクを回避するためには、
炭素数を32(好ましくは24)以下に限定することが
意図されている。R1 の炭化水素部分中の炭素原子は好
ましくは20個以下に限定される。
【0033】用語「炭化水素」は、以下の実施例におい
て示されるように、水素及び炭素以外の原子を含有する
置換基を含有する化合物及び部分を含むものとして、厳
密にではなく使用されることがあるが、官能基を有する
炭化水素、例えば、Przezdzieckiの米国特
許第4,886,739号において使用されているよう
な非置換炭化水素と置き換わり得るものは、摩擦低減特
性に悪影響を与えることが判明している。
【0034】式(I)には、単一のR1 が存在すること
が、所望の摩擦低減特性を付与するには必要である。R
1 部分がさらに含まれることは、好ましいと考えられる
が必須ではない。3個までのR1 部分が式(I)に含ま
れることが意図されている。式(I)の少なくとも1個
のケイ素置換基は、炭素数1〜4のアルコキシ基、すな
わち、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ又はiso
−プロポキシである。3個までのアルコキシ基が存在で
きる。1個以上のアルコキシ基が存在する場合、そのア
ルコキシ基は同一であっても、異なっていてもよい。
【0035】式(I)化合物中のR2 は、表面塗膜に導
入される際、1個以上のアルコキシ基を含有するが、ケ
イ素結合アルコキシ基は加水分解してケイ素−酸素結合
を形成することが当該技術分野において周知である。 (II) Y−Si−OR2 +R2 O−Si−Y → Y−Si−
O−Si−Y (式中、Yは、先に示したように1個のOR2 以外の、
式(I)中の置換基を表す)。1個のOR2 が式(I)
に含まれる場合、2個の分子が縮合して単一の生成化合
物になり、それにより原分子量の略二倍になる。2個の
OR2 が式(I)の化合物に含まれる場合、−(O−S
i−)反復単位主鎖を有する線状ポリマーを生成でき;
そして3個のOR2 が式(I)の化合物に含まれる場
合、表面塗膜中での縮合反応により架橋化ポリマーを生
成できる。このように、OR2 部分の機能は、式(I)
の化合物を表面塗膜中に不動化させることである。
【0036】しかしながら、比較的緩慢な反応である縮
合反応により式(I)の化合物を不動化する前に、式
(I)の化合物は表面塗膜の空気界面まで遊動すること
がある。式(I)の化合物のこの表面探究性(surf
ace seeking quality)が、摩擦低
減特性に主に寄与していると考えらる。式(I)の化合
物のこの表面探究性は、また表面塗膜中の他の成分の濃
度に依存することなく、その有効な濃度をも決定する。
さらに具体的には、式(I)のアルコキシシランは、従
来の他の可能な表面塗膜成分、例えば、バインダー、界
面活性剤、マット剤等の従来範囲と比較して、0.00
5(好ましくは0.01)g/m2 という低い塗布濃度
で、表面塗膜中において有効である。明らかに、全表面
塗布に要する濃度より高い式(I)の塗布濃度としても
有用目的には役立たない。材料の有効使用の観点から、
式(I)の塗布濃度は、0.1(好ましくは0.05ま
で)g/m2 までの範囲が意図されている。1.0g/
2 以上までの式(I)の塗布濃度が有用であると考え
られる。
【0037】式(I)のアルコキシシランに加えて、表
面塗膜は任意の適切な従来形のフィルム形成性バインダ
ーを含有する。フィルム形成性バインダーは、好ましく
は水溶性ヒドロキシル含有ポリマー、例えば、ポリ(ビ
ニルアルコール)又は水溶性セルロース誘導体、例え
ば、セルロースエステル(例えば、酢酸セルロース又は
酪酸セルロース)である。フィルム形成性バインダー
は、表面塗膜により完全な表面塗布を確実に行うのに十
分な好ましいレベルで塗布する。好ましい最小の塗布量
は、少なくとも0.5g/m2 である。フィルム形成性
バインダーの好ましい塗布量は2.0g/m2 未満であ
る。
【0038】フィルム形成性バインダー及び式(I)の
アルコキシシランのみが、本発明の表面塗膜中に必要と
される。例えば、他の従来の添加物、例えば、表面塗膜
中に包含させるために以下に具体的に検討する添加物
は、省略するか、又は前記の表面塗膜のいずれか1層と
その曝された基材間に介在する別の層(すなわち、中間
層)に位置させることができる。
【0039】本発明の好ましい態様において、表面塗膜
は、式(I)の化合物及びポリ(ケイ酸)、典型的に
式:
【0040】
【化6】
【0041】(式中、、xは塗布可能なポリ(ケイ酸)
の水溶液を調製するのに十分な整数、例えば、少なくと
も3〜600の範囲内の整数である)により表されるも
のの両者を含有する。ポリ(ケイ酸)は、任意の慣用技
法により包含させることができる。好ましい技法は、テ
トラエチルオルトシリケートを包含させ、その後その場
で加水分解してポリ(ケイ酸)を生成することである。
画像形成層単位を覆う表面塗膜のバリヤー機能は、ポリ
(ケイ酸)の存在により高められる。さらに、式(I)
のアルコキシシランは、ポリ(ケイ酸)の遊離ヒドロキ
シ基との縮合反応に入いることができる。このように、
式(I)のアルコキシシランは、単一のアルコキシ置換
基が分子中に存在した場合でさえ、不動化のためにポリ
マーに結合させることができる。存在する場合は、ポリ
(ケイ酸)は好ましくは、表面塗膜の全重量の50〜9
0重量%を占める。
【0042】先に引用したPrzezdzieckiの
米国特許第4,714,992号,第4,828,97
1号及び第4,886,739号に記載されている、オ
ーバーコート及び裏面塗膜の式(III)のポリ(ケイ
酸)及びフィルム形成性バインダーについての教示は、
本発明の要件を満たす表面塗膜構造のために特に意図さ
れたものである。
【0043】前記成分の他に、本発明の表面塗膜及び熱
処理性要素のすべての塗布層は、好ましくは1種以上の
界面活性剤を含有する。広範囲の慣用の界面活性剤、例
えば、特にアニオン性及びノニオン性の界面活性剤並び
にそれらの組み合わせが意図されている。界面活性剤
は、塗布均一性が確保されるには、少量、典型的に、全
重量の5重量%未満で効果的である。このタイプの有用
な添加物の要約は、Research Disclos
ure,Item No.17029,X.塗膜助剤に
含まれている。
【0044】慣用の導電率増加(帯電防止)添加物もま
た、表面塗膜に包含させることが意図されている。帯電
防止添加物の例及びそれらの好ましい塗布位置は、先に
引用したMarkin等の米国特許第5,310,64
0号及びMelpolder等の米国特許第5,54
7,821号に教示されている。マット剤もまた、表面
塗膜に包含させることが意図されている。先に引用した
Research Disclosure,Item
No.17029,XI.オーバーコート層;Prze
zdzieckiの米国特許第4,828,971号;
Mack等の米国特許第5,198,406号;Mel
polder等の米国特許第5,547,821号;K
ubの米国特許第5,468,603号;並びにBjo
rk等の米国特許第5,578,548号に開示されて
いる任意のマット剤を用いることができる。マット剤
は、表面改質剤であるが、それらは、表面塗膜又は下側
の中間層のいずれかに塗布した場合に効果的であること
が認められている。
【0045】本発明の熱処理性要素の画像形成層単位
は、任意の適切な慣用形をとることができる。例えば、
画像形成層単位は、Research Disclos
ure,Item No.17029に開示されている
各種のフォトサーモグラフィ要素の各種の変種型をとる
ことができる。これらの画像形成層単位は、あるいはフ
ォトサーモグラフィ画像形成用途のための構成のまま
で、サーモグラフィ画像形成に用いることができ、また
は照射(例えば、周囲の光)遮蔽をすることなく取り扱
い可能なように感光性成分を除去することにより、それ
らをサーモグラフィ用に改変することができる。
【0046】好ましい配合物(以下、タイプA配合物と
称する)において、各画像形成単位は、以下を含有す
る: (a)感光性ハロゲン化銀(フォトサーモグラフィ用途
のみに必要)、(b)非感光性還元性銀源、(c)銀イ
オン用還元剤、及び(d)バインダー。
【0047】これらの成分の各々は慣用のものであり、
先に引用したGrantの米国特許第3,080,25
4号;Przezdzieckiの米国特許第4,74
1,992号,第4,828,971号及び第4,88
6,739号;Mack等の米国特許第5,198,6
40号;Markin等の米国特許第5,310,64
0号;Kubの米国特許第5,468,603号;並び
にBjork等の米国特許第5,578,548号に開
示の任意の形をとることができる。
【0048】感光性ハロゲン化銀は、フォトサーモグラ
フィに有用であることが知られている任意の慣用形をと
ることができる。最も普通には、ハロゲン化銀は高(A
gに基づいて>50モル%)臭化物ハロゲン化銀、例え
ば、臭化銀又はヨウ臭化銀である。Levy等の米国特
許第6,840,475号(英国特許第2,318,6
45号に対応)により、高(>50モル%)塩化物{1
00}平板状ハロゲン化銀乳剤をフォトサーモグラフィ
要素に用いると利点が得られることが最近実証された。
【0049】感光性ハロゲン化銀は、フォトサーモグラ
フィ層に任意の慣用レベルで用いることができる。Ha
nzalik等の米国特許第5,415,993号に開
示されているように、ハロゲン化銀はフォトサーモグラ
フィ層の全重量に基づいて0.01重量%の低濃度で存
在することができる。ハロゲン化銀粒子は、フォトサー
モグラフィ層の全重量に基づいて少なくとも5重量%、
最適には少なくとも10重量%の濃度で存在することが
好ましい。フォトサーモグラフィ層の全重量に基づいて
35重量%以上までのハロゲン化銀粒子濃度が意図され
ているが、大部分の画像形成用途では、ハロゲン化銀粒
子はフォトサーモグラフィ層の全重量に基づいて25重
量%(最適には10重量%)未満の濃度で存在すること
が好ましい。
【0050】非感光性還元性銀源は、還元性銀イオンの
原料を含有する任意の材料であることができる。有機酸
の銀塩、特に長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。
この鎖は、典型的に10〜30、好ましくは15〜28
の炭素原子を含有する。有機銀塩又は無機銀塩の錯塩
(そのリガンドが、銀イオンについて4.0〜10.0
の大きい安定度定数を有する)もまた本発明において有
用である。還元性銀材料の源は、一般にフォトサーモグ
ラフィ層の20〜70重量%を構成する。フォトサーモ
グラフィ層の30〜55重量%のレベルで存在するのが
好ましい。
【0051】その感度を高めるために、感光性ハロゲン
化銀は化学増感される。慣用の化学増感剤、例えば、カ
ルコゲン(例えば、イオウ及び/又はセレン)、貴金属
(例えば、金)及び還元増感剤は、Research
Disclosure,Vol.389,1996年9
月、Item38957,IV.化学増感に要約されて
いる。
【0052】その本来の感度範囲(近紫外及びある組成
では短青色波長)外の露光を記録するためのハロゲン化
銀を意図している場合は、ハロゲン化銀粒子表面に1種
以上の分光増感色素を吸着させることが通常行われる。
有用な分光増感色素は、Research Discl
osure,Item 38957、V.分光増感及び
減感、A.増感色素に要約されている。
【0053】有機銀塩は、光に比較的安定であるが、露
光された光触媒(すなわち、感光性ハロゲン化銀)及び
還元剤の存在下で80℃以上に加熱すると銀像を形成す
る銀塩である。適切な有機銀塩としては、カルボキシル
基を有する有機化合物の銀塩が挙げられる。それらの好
ましい例は、脂肪族カルボン酸の銀塩及び芳香族カルボ
ン酸の銀塩が挙げられる。脂肪族カルボン酸の銀塩の好
ましい例としては、銀ベヘネート、銀ステアレート、銀
オリエート、銀ラウリエート、銀カプレート、銀ミリス
テート、銀パルミテート、銀マリエート、銀フマレー
ト、銀タータレート、銀フロエート、銀リノリエート、
銀ブチレート及び銀カンフォレート、それらの混合物等
が挙げられる。ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換可
能な銀塩もまた有効に使用できる。芳香族カルボン酸及
び他のカルボキシル基含有化合物の銀塩の好ましい例と
しては、銀ベンゾエート、銀置換−ベンゾエート、例え
ば、銀3,5−ジヒドロキシベンゾエート、銀o−メチ
ルベンゾエート、銀m−メチルベンゾエート、銀p−メ
チルベンゾエート、銀2,4−ジクロロベンゾエート、
銀アセトアミドベンゾエート、銀p−フェニルベンゾエ
ート等、銀ガレート、銀タンネート、銀フタレート、銀
テレフタレート、銀サリシレート、銀フェニルアセテー
ト、銀ピロメリレート、米国特許第3,785,830
号に開示されているような3−カルボキシメチル−4−
メチル−4−チアゾリン−2−チオン等の銀塩、並びに
米国特許第3,330,663号に記載されているよう
なチオエーテル基を含有する脂肪族カルボン酸の銀塩が
挙げられる。5又は6個の環原子を含有し、その少なく
とも1個は窒素であり、他の環原子は炭素と、酸素、イ
オウ及び窒素から選ばれる2個までのヘテロ原子を含む
複素環核を有する、メルカプト又はチオンで置換された
化合物の銀塩が特に意図されている。典型的な好ましい
複素環核としては、トリアゾール、オキサゾール、チア
ゾール、チアゾリン、チアゾール、イミダゾリン、イミ
ダゾール、ジアゾール、ピリジン及びトリアジンが挙げ
られる。これらの複素環化合物の好ましい例としては3
−メルカプト−4−フェニル−1,2,4−トリアゾー
ルの銀塩、2−メルカプトベンゾイミダゾールの銀塩、
2−メルカプト−5−アミノチアジアゾールの銀塩、2
−(2−エチル−グリコールアミド)ベンゾチアゾール
の銀塩、5−カルボキシリック−1−メチル−2−フェ
ニル−4−チオピリジンの銀塩、メルカプトトリアジン
の銀塩、2−メルカプトベンゾオキサゾールの銀塩、米
国特許第4,123,274号に記載されている銀塩、
例えば、1,2,4−メルカプトチアゾール誘導体の銀
塩、例えば、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,2,
4−チアゾールの銀塩、米国特許第3,201,678
号に記載されているようなチオン化合物の銀塩、例え
ば、3−(2−カルボキシエチル)−4−メチル−4−
チアゾリン−2−チオンの銀塩が挙げられる。複素環核
を含有しないメルカプト又はチオン置換化合物の他の例
は、以下の通りである:特願昭48ー28221号に記
載されているような、チオグリコール酸の銀塩、例え
ば、S−アルキルチオグリコール酸(ここでアルキル基
は12〜22の炭素原子を有する)の銀塩、ジチオカル
ボン酸の銀塩、例えば、ジチオ酢酸の銀塩及びチオアミ
ドの銀塩。
【0054】さらに、イミノ基を含有する化合物の銀塩
を用いることができる。これらの化合物の好ましい例
は、日本特許公報44−30270号及び45−181
46号に記載されているようなベンゾチアゾール及びそ
れらの誘導体の銀塩、例えば、ベンゾトリアゾールの銀
塩、例えば、メチルベンゾトリアゾールの銀塩等、ハロ
ゲン置換ベンゾトリアゾールの銀塩、例えば、5−クロ
ロベンゾトリアゾールの銀塩等、1,2,4−トリアゾ
ールの銀塩、米国特許第4,220,709号に記載さ
れているような1H−テトラゾールの銀塩、イミダゾー
ル及びイミダゾール誘導体の銀塩等が挙げられる。
【0055】銀の半鹸化物(セッケン)を用いることも
好ましいことが判明しており、その中で、市販のベヘン
酸のナトリウム塩の水溶液から沈殿させることにより調
製され、14.5%の銀であることが分析されている、
銀ベヘネートとベヘン酸の等モル配合物が好ましい例で
ある。透明なフィルムバッキング上に作成される透明な
シート材料は、透明な塗膜を必要とし、この目的のため
には4〜5%以下の遊離ベヘン酸を含有し、25.2%
の銀であることが分析されている、銀ベヘネートの全鹸
化物を用いてもよい。
【0056】銀鹸化物分散体を形成するために用いる方
法は、当該技術分野において周知であり、Resear
ch Disclosure,1983年10月(23
419)及び米国特許第3,985,565号に開示さ
れている。感光性ハロゲン化銀粒子及び有機銀塩は、そ
れらが現像の際、触媒可能な近接状態にあるように塗布
する。それらは、隣接層中に塗布できるが、好ましくは
塗布前に混合する。慣用の混合技法は、先に引用したR
esearch Disclosure,Item 1
7029並びに米国特許第3,700,458号及び特
願昭50−32928号、49−13224号、50−
17216号及び51−42729号に開示されてい
る。
【0057】有機銀塩用の還元剤は、銀イオンを還元し
て金属銀にすることができる、任意の材料、好ましくは
有機材料であってよい。慣用の写真現像剤、例えば、3
−ピラゾリジノン、ハイドロキノン及びカテコールが有
用であるが、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。
この還元剤はフォトサーモグラフィ層の5〜25%の範
囲の濃度で存在することが好ましい。
【0058】広範囲の還元剤が、乾式銀系において開示
されており、例えば、アミドキシム、例えば、フェニル
アミドキシム、2−チエニルアミドキシム及びp−フェ
ノキシ−フェニルアミドキシム、アジン(例えば、4−
ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンゾアルデヒドアジ
ン)、脂肪族カルボン酸アリールヒドラジンとアスコル
ビン酸の組み合わせ、例えば、2,2’−ビス(ヒドロ
キシメチル)プロピオニルベータフェニルヒドラジドと
アスコルビン酸との組み合わせ;ポリヒドロキシベンゼ
ンとヒドロキシルアミン、リダクトン(reducto
ne)及び/又はヒドラジンとの組み合わせ、例えば、
ハイドロキノンとビス(エトキシエチル)ヒドロキシア
ミン、ピペリジノヘキソースリダクトン又はホルミル−
4−メチルフェニルヒドラジン、ヒドロオキサミド酸、
例えば、フェニルヒドロオキサミド酸、p−ヒドロキシ
フェニルヒドロオキサミド酸、及びo−アラニンヒドロ
オキサミド酸の組み合わせ;アジンとスルホンアミドフ
ェノールの組み合わせ、例えば、フェノチアジンと2,
6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノー
ル;α−シアノ−フェニル酢酸誘導体、例えば、エチル
α−シアノ−2−メチルフェニルアセテート、エチルα
−シアノ−フェニルアセテート;ビス−o−ナフトー
ル、例えば、2,2’−ジヒドロキシ−1−ビナフチ
ル、6,6’−ジブロモ−2,2’−ジヒドロキシ−
1,1’−ビナフチル、及びビス(2−ヒドロキシ−1
−ナフチル)メタン;ビス−o−ナフトールと1,3−
ジヒドロキシベンゼン誘導体(例えば、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン又は2,4−ジヒドロキシアセト
フェノン)の組み合わせ;5−ピラゾロン、例えば、3
−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン;リダクト
ン、例えば、ジメチルアミノヘキソースリダクトン、ア
ンヒドロジヒドロアミノヘキソースリダクトン及びアン
ヒドロジヒドロピペリドンヘキソースリダクトン;スル
ファミドフェノール還元剤、例えば、2,6−ジクロロ
−4−ベンゼンスルホンアミドフェノール及びp−ベン
ゼンスルホンアミドフェノール;2−フェニルインダン
−1,3−ジオン等;クロマン、例えば、2,2−ジメ
チル−7−t−ブチル−6−ヒドロキシクロマン;1,
4−ジヒドロピリジン、例えば、2,6−ジメトキシ−
3,5−ジカルベトキシ−1,4−ジヒドロピリジン;
ビス−フェノール、例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3
−t−ブチル−5−メチルフェニル)−メタン;2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロ
パン;4,4−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6
−メチルフェノール);2,2−ビス(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロシフェニル)プロパン;アスコルビン酸
誘導体、例えば、1−アスコルビル−パルミテート、ア
スコルビルステアレート及び不飽和アルデヒド及びケト
ン、例えば、ベンジル及びジアセチル;3−ピラゾリド
ン;及びある種のインダン−1,3−ジオンが挙げられ
る。
【0059】任意の慣用のフォトサーモグラフィ層バイ
ンダーを用いることができる。慣用のバインダーとして
は、親水性コロイドバインダー(例えば、硬化ゼラチン
及びゼラチン誘導体)、例えば、Research D
isclosure,Item 38957、II,ビ
ヒクル、ビヒクル展開剤、ビヒクル様添加物及びビヒク
ル関連添加物が挙げられる。主にペプタイザーとしてそ
こに開示されている親水性コロイドは、有用なバインダ
ーとしても認められており、バインダーとして主に用い
られる本発明において使用される。バインダーとしての
使用が意図されるものは、また合成樹脂、例えば、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルクロライド、ポリビニル
アセテート、セルロースアセテート、ポリオレフィン、
ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、
ポリカーボネート等である。コポリマー及びターポリマ
ーも当然のことながら、これらの定義に含まれる。好ま
しいフォトサーモグラフィ用バインダーは、ポリ(ビニ
ルブチラール)、ブチルエチルセルロース、メタクリレ
ートコポリマー、マレイン酸無水物エステルコポリマ
ー、ポリスチレン及びブタジエン−スチレンコポリマー
である。
【0060】Hanzalik等の米国特許第5,41
5,993号に開示されているタイプのオルガノ−ゲル
バインダーを用いることが特に意図されている。これら
のバインダーはそこに含まれる成分を分散させるのに適
切な濃度で用いる。典型的に、非感光性還元性銀源に対
するバインダーの好ましい比は、15:1〜1:2,最
も典型的には8:1〜1:1の範囲である。バインダー
と非感光性還元性銀源は、フォトサーモグラフィ層の二
つの最も高濃度の成分を構成するので、これらの材料
は、この成分との適応性を最高にするように選択するの
が好ましい。例えば、非感光性還元性銀源、例えば、メ
ルカプト又はチオン基を含有する化合物の銀塩は、比較
的親水性材料であるので、親水性コロイドバインダーが
有利であり、一方、感光性還元性銀源、例えば、銀鹸化
物又は半鹸化物、例えば、銀ベヘネートがさらに疎水性
材料である場合、合成樹脂バインダー、例えば、ビニル
アセタールポリマー又はコポリマーが好ましい。
【0061】前記のタイプAの必須成分に加えて、各種
の場合によって添加される成分が、さらに存在すること
ができる。可視銀画像の形成においては、色調(トー
ン)調整剤、例えば、先に引用したResearch
Disclosure,Item 17029、Y,色
調調整剤が、現像の際銀粒子形成を調整し、その後さら
に均一な、心地よい画像色調を得るためには特に重要で
ある。
【0062】トナー(toner)の例としては、フタ
ルイミド及びN−ヒドロキシフタルイミド;環状イミ
ド、例えば、スクシンイミド、ピラゾリン−5−オン及
びキナゾリノン1−フェニルウラゾール、3−フェニル
−2−ピラゾリン−5−オン、キナゾリン及び2,4−
チアゾリジンジオン;ナフタルイミド、例えば、N−ヒ
ドロキシ−1,8−ナフタルイミド;コバルト錯塩、例
えば、コバルトヘキサミントリフルオロアセテート;メ
ルカプタン、例えば、3−メルカプト−1,2,4−ト
リアゾール、2,4−ジメルカプトピリミジン、3−メ
ルカプト−4,5−ジフェニル−1,2,4−トリアゾ
ール及び2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジア
ゾール;N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイ
ミド、例えば、(N−ジメチルアミノメチル)−フタル
イミド及びN−(ジメチルアミノメチル)ナフタレン−
2,3−ジカルボキシイミド;及びブロックされたピラ
ゾール、イソチウロニウム誘導体及びある種のフォト漂
白剤、例えば、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(1−
カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8
−(3,6−ジアゾオクタン)ビス(イソチウロニウ
ム)トリフルオロアセテート及び2−(トリブロモメチ
ルスルホニルベンゾチアゾール);及びメロシアニン色
素、例えば、3−エチル−5〔(3−エチル−2−ベン
ゾチアゾリニリデン)−1−メチル−エチリデン〕−2
−チオ−2,4−o−アゾリジンジオン;フタラジン、
フタラジン誘導体;1−(2H)−フタラジノン及び1
−(2H)−フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体、
例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロ
ロフタラジノン、5,7−ジメトキシフタラジノン、及
び2,3−ジヒドロキシ−1,4−フタラジンジオンの
金属塩;フタラジノン+フタル酸誘導体、例えば、フタ
ル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテ
トラクロロフタル酸無水物の組み合わせ;キナゾリンジ
オン、ベンゾオキサジン又はナフトオキサジン誘導体;
ロジウム錯塩、例えば、アンモニウムヘキサクロロロー
デート(III)、臭化ロジウム、硝酸ロジウム及びカ
リウムヘキサクロロローデート(III);無機過酸化
物及び過硫酸塩、例えば、ペルオキシジサルフェート及
び過酸化水素;ベンゾオキサジン−2,4−ジオン、例
えば、1,3−ベンゾオキサジン−2,4−ジオン、8
−メチル−1,3−ベンゾオキサジン−2,4−ジオ
ン、及び6−ニトロ−1,3−ベンゾオキサジン−2,
4−ジオン;ピリミジン及び非対称−トリアジン、例え
ば、2,4−ジヒドロキシ−ピリミジン、2−ヒドロキ
シ−4−アミノピリミジン及びアザウラシル、及びテト
ラペンタレン誘導体、例えば、3,6−ジメルカプト−
1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a
−テトラザペンタレン、及び1,4−ジ(o−クロロフ
ェニル)−3,6−ジメルカプト−1H,4H−2,3
a,5,6a−テトラザペンタレンが挙げられる。
【0063】好ましいトナー濃度は、フォトサーモグラ
フィ層の全重量に基づいて、0.01(最も好ましくは
0.1)〜10重量%の範囲内である。感光性ハロゲン
化銀粒子のためのカブリ防止剤及び安定剤を、フォトサ
ーモグラフィ層中に包含させるのが好ましい。各種の塩
基発生材料(通常、活性剤と称される)が、現像を向上
させるためにフォトサーモグラフィ層に従来から用いら
れている。塗布組成物を簡略化させるために、活性剤と
安定剤は混合することができる。これらの添加物は、先
に引用したResearch Disclosure、
Item 17029、IV、活性剤/活性剤−安定剤
/安定剤、A.活性剤及び活性剤前駆体、B.安定剤及
び安定剤前駆体、及びC.活性剤/安定剤及び活性剤/
安定剤前駆体、並びにVIII.カブリ防止剤/後処理
プリントアウト安定剤に記載されている。
【0064】単独又は組み合わせて使用できる特に好ま
しいカブリ防止剤及び安定剤としては、Staudの米
国特許第2,131,038号及びAllenの米国特
許第2,694,716号に開示されているチアゾリウ
ム塩;Piperの米国特許第2,886,437号及
びHeimbachの米国特許第2,444,605号
に開示されているアザインデン;Allenの米国特許
第2,728,663号に開示されている水銀塩;An
dersonの米国特許第3,287,135号に開示
されているウラゾール;Kennardの米国特許第
3,235,652号に開示されているスルホカテコー
ル;Carrol等の英国特許第623,448号に開
示されているオキシム;Jonesの米国特許第2,8
39,405号に開示されている多価金属塩;Herz
の米国特許第3,220,839号に開示されているチ
ウロニウム;Trivelliの米国特許第2,56
6,263号及びDamschroderの米国特許第
2,597,915号に開示されているパラジウム、白
金及び金の塩が挙げられる。
【0065】さらに、フォトサーモグラフィ配合物は、
非感光性還元性銀源を除去し、そしてその非感光性銀源
の除去を化学量論的に補うように感光性ハロゲン化銀粒
子の塗布量を増加させることにより改変できると考えら
れている。このタイプの特に意図される形態(タイプB
の配合物と称する)では、フォトサーモグラフィ層は、
以下を含む: (a)前記の高塩化物{100}平板状粒子を含む感光
性ハロゲン化銀粒子; (b)内蔵現像剤; (c)活性剤、活性剤−安定剤及び安定剤又は安定剤前
駆体の一つ又はそれらの組み合わせ;並びに (d)バインダー。
【0066】前記したように、タイプA及びB配合物
は、像様露光し次いで熱処理を施すと可視保持銀画像を
生成する。前記のタイプA及びB配合物の変化に応じて
(タイプA/D及びB/D配合物と称する)、現像剤又
は還元剤を選択して色素画像を形成することができる。
例えば、内蔵現像剤又は還元剤が発色現像剤であれば、
色素形成カプラ−と反応してアゾ色素画像を形成するこ
とができる。特に有用な発色現像剤は、p−フェニレン
ジアミン及び特にN,N−ジアルキル−p−フェニレン
ジアミンであり、式中のアルキル基又は芳香族核は置換
されていても非置換であってもよい。通常のp−フェニ
レンジアミン発色現像剤は、N,N−ジエチル−p−フ
ェニレンジアミン一塩酸塩、4−N,N−ジエチル−2
−メチルフェニレンジアミン一塩酸塩、4−(N−エチ
ル−N−2−メタンスルホニルアミノエチル)−2−メ
チルフェニレンジアミンセスキ硫酸塩一水和物、及び4
−(N−エチル−N−2−ヒドロキシエチル)−2−メ
チルフェニレンジアミン硫酸塩である。他のp−フェニ
レンジアミン、類似化合物、並びにそれらの使用につい
ては、Nakamura等の米国特許第5,427,8
97号、Mihayashi等の米国特許第5,38
0,625号、Haijima等の米国特許第5,32
8,812号、Taniguchi等の米国特許第5,
264,331号、Kuse等の米国特許第5,20
2,229号、Mikoshiba等の米国特許第5,
223,380号、Nakamura等の米国特許第
5,176,987号、Yoshizawa等の米国特
許第5,006,437号、Nakamura等の米国
特許第5,102,778号、Nakagawa等の米
国特許第5,043,254号に記載されているものが
挙げられる。発色現像剤について有用な色素形成カプラ
−は、Research Disclosure、It
em 38957、X.色素画像形成剤及び改質剤、
B.画像−色素形成カプラ−に記載されている。
【0067】ロイコ色素は、酸化により色素画像を形成
する、他のクラスの還元剤である。ロイコ色素は、好ま
しくは0.5〜300秒間80〜250℃の温度まで加
熱した際、酸化されて着色形になることができる、任意
の無色又は僅かに着色した化合物であることができる。
銀イオンにより酸化されて可視画像を形成することがで
きる任意のロイコ色素を使用できる。
【0068】本発明に使用するのに適切な代表的クラス
のロイコ色素としては、ビスフェノール及びビスナフト
ールロイコ色素、フェノールロイコ色素、インドアニリ
ンロイコ色素、イミダゾールロイコ色素、アジンロイコ
色素、オキサジンロイコ色素、ジアジンロイコ色素及び
チアジンロイコ色素が挙げられるが、これらに限定され
ない。好ましいクラスの色素は、米国特許第4,46
0,681号及び第4,594,307号に記載されて
いる。
【0069】本発明において有用な一群のロイコ色素
は、イミダゾール色素から誘導されるものである。イミ
ダゾールロイコ色素は米国特許第3,985,565号
に記載されている。本発明において有用な別の一群のロ
イコ色素は、いわゆる”色素原(chromogeni
c)色素”から誘導されるものである。これらの色素は
p−フェニレンジアミンをフェノール化合物又はアニリ
ン化合物と酸化カプリングさせることにより調製され
る。この群のロイコ色素は、米国特許第4,594,3
07号に記載されている。
【0070】本発明に有用な第三群の色素は、「アルダ
ニン」及び「ケタジン」色素である。このタイプの色素
は、米国特許第4,587,211号及び第4,79
5,697号に記載されている。別の好ましい群のロイ
コ色素は、ジアジン、オキサジン又はチアジン核を有す
る色素の還元形である。このタイプのロイコ色素はカラ
ー担持色素形の還元及びアシル化により調製できる。こ
のタイプのロイコ色素の調製方法は、日本特許52−8
9131号及び米国特許第2,784,186号、第
4,439,280号、第4,563,415号、第
4,570,171号、第4,622,395号及び第
4,647,525号に記載されている。
【0071】カラー材料についての別の説明は、先に引
用したResearch Disclosure、It
em No.17029,XV,カラー材料に記載され
ている。色素画像形成剤と組み合わせて用いられる各種
の慣用成分も、さらにフォトサーモグラフィ層に存在で
きる。このような成分としては、先に引用したRese
arch Disclosure、Item 3895
7、X.色素改質剤及び添加物、C.画像色素改質剤、
D.色相改質剤/安定化、並びにE.分散色素及び色素
前駆体に記載されている。色素画像安定剤、例えば、D
節のパラグラフ(3)に記載のものが、特に好ましい化
合物である。
【0072】前記の要素A〜Hの各々において、画像形
成層単位の各々は、その最も簡単な形態では、単一層か
らなることができる。フォトサーモグラフィ用途では、
画像形成層単位を2以上の層に分割することにより、画
像形成上の利点が得られることが認められている。例え
ば、フォトサーモグラフィ画像形成層単位を、露光照射
を第一に受容できるように配置した高感度画像形成層と
低感度画像形成層に分割すると、同一の全成分を含有す
る単一層と比較して、対応する粒状度増加なしに画像形
成スピードを高めることができることが、一般に理解さ
れている。
【0073】要素A〜Fを、写真対象物の本来の色を記
録するために用いる場合は、画像形成層単位は、青、緑
及び赤の記録層に分割することが意図されている。例え
ば、前記要素Cの画像形成層単位をこのように構成する
と、以下に得られる要素が好ましい構成となる:
【0074】
【化7】
【0075】青、緑及び赤の記録層の各々を、必要に応
じて、前記のように高感度層及び低感度層の分割するこ
とができる。要素Iの記録層の順序は、本来青感度を有
するハロゲン化銀を用いるフォトサーモグラフィ要素に
最も普通に使用されるものである。この層順配置であれ
ば、青色光が緑記録層及び赤記録層に到達する前に青記
録層を通過する青色光を青色光吸収剤、例えば、Car
ey Lea銀又はイエロー色素により遮断することが
可能になる。青色感度を殆ど又は全く有しないハロゲン
化銀、例えば、成分としてのヨウ化銀を含まないもの、
特に高(Agに基づいて>50モル%)塩化物ハロゲン
化銀は、殆ど又は全く性能低下を伴わずに、第一中間層
の青色光吸収剤を省略することができ、青、緑及び赤の
記録層を任意の望ましい順に塗布することができる。
【0076】第一及び第二の中間層は、選択した色素画
像形成剤により必要とされる場合は、隣接するフォトサ
ーモグラフィ層のものと類似のバインダーを用い、さら
に反応体の遊動によるカラー汚染を最小化するためのス
テイン防止剤(例えば、現像剤酸化体スキャベンジャ
ー)を含有することが好ましい。ステイン防止剤は、先
に引用したResearch Disclosure、
Item 38957、X.色素画像形成剤及び改質
剤、D.色相改質剤/安定剤、パラグラフ(2)に記載
されている。
【0077】支持体は、熱処理性要素に従来好ましく用
いられる任意の形態をとることができる。支持体は、前
記したように透明性又は反射性によって選択する。それ
らは、寸法安定性を示し、高い処理温度に耐え、それら
と直接接触している塗膜に対する接着性結合を形成し、
そしてそれらが塗膜、特に画像形成層として受け入れる
層と化学的に適応可能であることが求められる。Res
earch Disclosure、Item 170
29、XVII,支持体には、慣用の紙及びフィルム支
持体が要約されている。精密なフィルム支持体組成物
は、さらに厳密な熱処理要件を満たすことが要求される
もののみである。厳密度が低い慣用の処理要件について
は、水性処理放射線要素にも用いられるタイプの慣用の
フィルム支持体が意図されている。これらの支持体は、
Research Disclosure、Vol.1
84、1979年8月、Item 18431,XI
I,フィルム支持体に要約されている。熱安定性フィル
ム支持体は、ResearchDisclosure、
Item 38957,XV,支持体に記載されている
ように、水性処理写真要素にも従来用いられているもの
から選択できる。
【0078】青、緑及び赤の記録層は、プリントに使用
した場合、イエロー、マゼンタ及びシアン色素画像を形
成するように構成されるが、色素画像情報が、走査によ
り再現されることを意図する場合は、色素画像は任意の
3種類の識別可能な色相であることができることが今や
十分に認識されている。さらに、主な色素吸収は可視ス
ペクトルに限らない。ピーク色素吸収は、近紫外から近
赤外までの任意の3種類の識別可能な位置で起こること
がある。
【0079】フォトサーモグラフィ用途では、本発明の
フォトサーモグラフィ要素は、ハロゲン化銀粒子が応答
可能な、すなわち、現像可能な潛像画像を形成できる任
意のタイプの照射線に露光することができる。これらの
各種形態の照射線は、Research Disclo
sure、Item 38957、XVI,露光に要約
されている。可視光、光ダイオード及びレーザーにより
発せられる波長の電磁線(可視スペクトル及び近赤外を
含む)、及びX線露光が特に意図されている。
【0080】像様露光後、本発明のフォトサーモグラフ
ィ要素を80〜240℃、最も典型的には100〜20
0℃の範囲の温度まで均一に加熱する。フォトサーモグ
ラフィ要素を加熱したキャリア上に置くか、又は加熱し
たローラー間をフォトサーモグラフィ要素を通過させる
ことが、通常行われる加熱技法である。最適処理温度
は、高温特有の物理的熱応力、及びこれらの高温レベル
によるより迅速な処理時間に対してバランスをとるよう
に選択する。
【0081】本発明要素はサーモグラフィ要素として用
いられる場合、感光性成分(例えば、ハロゲン化銀)は
存在しないのが好ましい。画像形成単位に像様に加えら
れた熱を、例えば、レーザー光又は針から送信すること
により、内部画像を形成する。同様の温度範囲が、フォ
トサーモグラフィ及びサーモグラフィ画像形成において
有用である。
【0082】熱処理の直後、意図される特定の画像形成
次第で、内蔵された画像は、視ること、プリント、走査
又はさらに取扱いに利用可能である。
【0083】
【実施例】以下の具体的な実施例及び比較例を参照にす
ることにより、本発明をさらに理解することができる。
すべての%は特に断らない限り、全重量に基づく重量%
である。 略称の一覧表 CP:Chlorowax(商標)、塩素化パラフィン
(OxyChem製) FC−3M:式(I)の比較化合物、プロピルトリメト
キシシラン FC−6E:式(I)の比較化合物、フェニルトリエト
キシシラン F(I)−12E:式(I)の化合物、ドデシルトリエ
トキシシラン F(I)−18E:式(I)の化合物、オクタデシルト
リエトキシシラン F(I)−18M:式(I)の化合物、オクタデシルト
リメトキシシラン M−1:1.5μm平均サイズのポリ(メチルメタクリ
レート)マット粒子 M−2:5.5μm平均サイズのポリ(メチルメタクリ
レート)マット粒子 PDMS:General Electric SF−
96−200(商標)、ポリ(ジメチルシロキサン) PSA:ポリ(ケイ酸)、テトラエトキシオルトシリケ
ートを加水分解することにより調製 PVA:Elvanol52−22(商標)、ポリ(ビ
ニルアルコール)、DuPont製、86〜89%加水
分解 PVB:Butvar76(商標)、ポリ(ビニルブチ
ラール)、分子量90,000〜120,000,Mo
nsanto製 SS−1:分光増感色素、アンヒドロ−3−エチル−
9,11−ネオペンチレン−3’−(3−スルホプロピ
ル)チアジカルボシアニンヒドロキシド CA−1:Dowanol(商標)、塗布助剤、2−フ
ェノキシエタノール、Dow Chemical C
o.製 SF−1:Zonyl FSN(商標)、パーフルオロ
アルキルポリオキシエチレン、ノニオン性界面活性剤、
DuPont製 SF−2:Olin 10G(商標)、パラ−イソノニ
ルフェノキシポリグリシドールノニオン性界面活性剤、
Olin Corp製 SF−3:LodyneS−100(商標)、アニオン
性界面活性剤活性剤、Rf (CH2 2 SCH(CH2
CO2 H)CONH(CH2 3 N(CH3 2 及びR
f (CH2 2 SCH(CH2 CO2 H)CONH(C
2 3 N(CH3 2 (式中Rf は、C6 13,C8
17及びC1021の混合物である)、Ciba−Gei
gy製実施例1 対照要素A 厚さ0.178mmの青(0.14濃度)ポリ(エチレ
ンテレフタレート)支持体にフォトサーモグラフィ画像
形成層及び表面塗膜を塗布することにより、熱処理性要
素を製造した。フォトサーモグラフィ画像形成組成物
を、73.5%の2−ブタノン、11.0%のトルエ
ン、15%のメタノール及び0.5%のSF−1を含有
する溶剤混合物を用いて、89cc/m2 の湿潤塗布量
で塗布して、以下の乾燥組成の画像形成層を形成した。
【0084】
【表1】
【0085】得られた画像形成層を、次にPVA及び加
水分解テトラエチルオルトシリケート、PSAを形成す
るための原料を、以下の他の成分と共に、40.4g/
2の湿潤塗布量でオーバーコーティングし、次いで乾
燥して、以下に示す乾燥塗布量を得た:
【0086】
【表2】
【0087】PSAは、29.4重量%の水、1.2%
の1Nのp−トルエン−スルホン酸、34%のメタノー
ル及び35.4%のテトラエトキシシランを混合して、
16.3%のポリケイ酸溶液を生成することにより調製
した。実施例要素B〜D 本発明要件を満たすアルコキシシランF(I)−18M
の10%エタノール溶液を次表に示す量、表面塗膜に塗
布前に添加した以外は、対照要素Aと同様に、これらの
要素を調製した。
【0088】摩擦試験操作 表面塗膜摩擦レベルを試験するために、接触(cont
act)要素CE−1を調製した。厚さ0.178mm
の下塗り処理ポリ(エチレンテレフタレート)支持体上
に、PVA、加水分解テトラエチルオルトシリケート、
及び以下に示す最終接触塗膜組成物が得られるような他
の成分の混合物を塗布することにより、CE−1を調製
した。
【0089】
【表3】
【0090】CE−1を十分に形成し、そして乾燥後、
CE−1、接触塗布物を、平坦床上に載置し、その後1
0.2cm直径の画像形成要素の円状試料をCE−1の
接触塗膜に対してその表面が向けられた状態で置くこと
により、各画像形成要素の試験を行った。次に900g
重を、その画像形成要素試料上に置いた。15秒後、平
坦床を、1秒当たり1度の定速度で傾けた。CE−1と
前記試料間に、移動が認められた時点で平坦床の移動を
停止した。
【0091】そこで平坦床の傾斜角度を測定した。摩擦
の比較を、傾斜角度のタンジェントとして表Iに示す。
参考のために、0°の傾斜角度のタンジェントは0であ
り、45°の傾斜角度のタンジェントは1である。表I
は式(I)のアルコキシシランF(I)−18の存在及
び量と、摩擦特性の関係を示すものである。
【0092】
【表4】
【0093】表Iから、式(I)を満足するアルコキシ
シランは、最低濃度であっても、表面塗膜の摩擦を低減
することが明らかである。実施例2 実施例1を反復した。しかし、式(I)により必要とさ
れる最低12個の炭素原子を含まない炭化水素を含有す
る各種のアルコキシシランを用いて、表面塗膜にアルコ
キシシランが存在しないもの、及び表面塗膜に式(I)
を満足するアルコキシシランが存在するものとの比較を
行った。各種のアルコキシ基の効果もまた実証した。
【0094】
【表5】
【0095】加えて、一滴の水の接触角の測定を行っ
て、表面特性を間接的に表示した。水接触角は、Ram
e−Hart接触角ゴニオーメーターを用いて測定し
た。摩擦測定値、接触角及びアルコキシシランの選択及
び濃度の関係を表IIに示す。
【0096】
【表6】
【0097】表IIから、アルコキシシランの飽和炭化
水素置換基中の炭素原子数(縮合体中に現れる数)が、
摩擦特性の主な決定因子であることは明らかである。試
験したすべてのアルコキシシランが摩擦を低下させた
が、飽和炭化水素部分中に8個以上の炭素原子を含むア
ルコキシシランについては著しい効果が認められた。ア
ルコシキ部分中の炭素原子数の重要性は低いが、摩擦に
影響を与えることも認められる。F(I)−18EとF
(I)−18Mを比較すると、アルコシキ部分中の炭素
原子数が減少すると、有意に摩擦が減少する結果となる
ことが明らかである。実施例3 本例は、式(I)を満足するアルコキシシランを表面塗
膜に封じ込める重要さを実証するためのものである。
【0098】アルコキシシランを画像形成層のみに(対
照L)、画像形成層と表面塗膜の両方に(対照M)、そ
して表面塗膜にのみ(例N)に加える点だけを変化させ
て、3種類の熱処理性要素L、M、及びNを構成した。
アルコキシシランを添加する可能性があることを除い
て、以下は要素L、M及びNの各々に共通する画像形成
層の乾燥塗布組成である:
【0099】
【表7】
【0100】アルコキシシランを各種方法で添加する点
を除いて、表面塗膜は、例1の対照Aのものと同一であ
った。アルコキシシランF(I)−18Mを、対照Lで
は画像形成層のみに0.616g/m2 の濃度で包含
し;対照Mでは画像形成層に0.616g/m2 の濃度
でそして表面塗膜に0.022g/m2 の濃度で包含
し;例Nでは表面塗膜にのみ0.022g/m2 の濃度
で包含した。
【0101】支持体及び塗布方法は要素Aについて先に
述べたものと同一であった。テープ接着試験 本試験は、画像形成層に対する表面塗膜との接着性を比
較するために行った。要素の35mmの細片試料を裁断
し、#810Scotch(商標)テープを試料の表面
塗膜全体に施した。表面塗膜からテープを引き剥がした
後、表面塗膜の剥離量を目視測定し、その程度を評価し
た: 良好=剥離なし やや良好=部分剥離 不良=完全剥離 やや良好も不良も、熱処理性画像形成要素として許容し
難い。紙クリップ摩擦試験 本試験は、熱処理性要素により示される表面摩擦を比較
するために行った。63gのプラスチックアームにより
保持される紙クリップを、平坦床上の要素試料と接触さ
せた。15秒後、平坦床を1秒当たり1度の定速度で傾
けた。紙クリップに対して試料の移動が認められた時点
で平坦床の移動を停止し、平坦床の傾斜角度を測定し
た。平坦床の傾斜角度のタンジェントを、試料の表面塗
膜の静的摩擦特性を示すものとした。
【0102】結果を表IIIに示す:
【0103】
【表8】
【0104】表IIIから、表面塗膜中に式(I)を満
足するアルコキシシランを包含すると表面摩擦を低下さ
せることが明らかである。しかしながら、式(I)の化
合物を表面塗膜と画像形成層の両者に入れるか、又は画
像形成層のみに入れると表面塗膜の接着性が低くなるこ
とが観察された。従って、式(I)の化合物を、表面塗
膜に封じ込めた場合のみ、両特性が十分に満足できるも
のであった。例4 本例は、式(I)を満足するアルコキシシランを表面塗
膜に有することの重要性を実証するものである。本例
は、特に式(I)の化合物が表面塗膜中に存在しない場
合、又はアルコキシシランの炭化水素置換基を官能基で
置換された炭化水素で置き換えた場合の効果を実証する
ものである。
【0105】実施例要素Nを、前記の例3と同様に構成
した。この要素は、表面塗膜中に、F(I)−18M、
すなわち、 C1837−Si−(OCH3 3 を含んだ。対照要素Oは、アルコキシシランF(I)−
18Mが表面塗膜から除去されている点で、要素Nと異
なる。
【0106】対照要素Pは、F(I)−18Mの式
(I)のR1 飽和炭化水素が、同量のグリシドキシプロ
ピルトリメトキシシランと置き換っている(すなわち、
エポキシ官能基含有グリシドキシプロピル置換基が、F
(I)−18M中のC1837−置換基と置き換ってい
る)点で、要素Nと異なる。対照要素Qは、F(I)−
18Mの式(I)のR1 飽和炭化水素が、同量のアミノ
プロピルトリメトキシシランと置き換っている(すなわ
ち、アミノ官能基含有アミノプロピル置換基が、F
(I)−18M中のC1837−置換基と置き換ってい
る)点で、要素Nと異なる。
【0107】例3と同一の摩擦試験を行って、各要素の
摩擦特性を試験した。式(I)のR 1 の値との相関とし
ての結果を表IVに示す。
【0108】
【表9】
【0109】表IVから、R1 飽和炭化水素に対して官
能性置換基は、得られたアルコキシシランの摩擦低減特
性を実際に喪失させることが明らかである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体;支持体上に塗布された少なくと
    も1層のサーモグラフィ又はフォトサーモグラフィ画像
    形成層;及び要素の少なくとも1つの主面を覆う、フィ
    ルム形成性バインダーを含有する表面塗膜を含んでなる
    熱処理性画像形成要素であって、 式: (R1 4-y −Si−(OR2 y (式中、 R1 は、炭素数8〜32の飽和炭化水素からなり、 R2 は、炭素数1〜4のアルキル基であり、 Yは、1〜3の整数である)により表される摩擦低減性
    化合物が、前記表面塗膜に封じ込められている熱処理性
    画像形成要素。
  2. 【請求項2】 前記表面塗膜と画像形成層が、支持体の
    反対側上に塗布されている請求項1記載の熱処理性画像
    形成要素。
  3. 【請求項3】 前記表面塗膜が、さらにポリケイ酸を含
    有する請求項1又は2のいずれか1項記載の熱処理性画
    像形成要素。
  4. 【請求項4】 前記フィルム形成性バインダーが、水溶
    性ヒドロキシル含有ポリマーである請求項1〜3のいず
    れか1項記載の熱処理性画像形成要素。
  5. 【請求項5】 yが3である請求項1〜4のいずれか1
    項記載の熱処理性画像形成要素。
  6. 【請求項6】 前記画像形成層が、非感光性銀源及び銀
    イオンのための還元剤を含有する請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の熱処理性画像形成要素。
  7. 【請求項7】 前記画像形成層が、さらに感光性ハロゲ
    ン化銀を含有する請求項6記載の熱処理性画像形成要
    素。
  8. 【請求項8】 前記飽和炭化水素が、12〜24個の炭
    素を含む請求項1〜7のいずれか1項記載の熱処理性画
    像形成要素。
  9. 【請求項9】 前記画像形成層が、さらに感光性ハロゲ
    ン化銀を含有する請求項8記載の熱処理性画像形成要
    素。
  10. 【請求項10】 前記飽和炭化水素が、12〜24個の
    炭素を含む請求項1記載の熱処理性画像形成要素。
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