JP2000095800A - エリトロポエチン受容体を活性化する抗体 - Google Patents

エリトロポエチン受容体を活性化する抗体

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JP2000095800A JP11273329A JP27332999A JP2000095800A JP 2000095800 A JP2000095800 A JP 2000095800A JP 11273329 A JP11273329 A JP 11273329A JP 27332999 A JP27332999 A JP 27332999A JP 2000095800 A JP2000095800 A JP 2000095800A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エリトロポエチン受容体を活性化し且つ赤血
球形成を刺激する抗体とそのフラグメントを提供する。
更に、この抗体を産生するハイブリドーマ細胞系と、貧
血の治療のための方法と組成物を提供する。 【解決手段】 ヒトエリテトロポエチン受容体を認識す
る抗体のスクリーニングによって、エリトロポエチン依
存性細胞の増殖を刺激する抗体を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エリトロポエチン
受容体を認識する抗体に係わる。具体的には、本発明
は、エリトロポエチン受容体を活性化し赤血球形成を促
進する抗体に係わる。
【0002】
【従来の技術】エリトロポエチン(EPO)は、赤血球
前駆細胞の増殖と、赤血球への赤血球前駆細胞の成熟と
に関与する糖タンパク質ホルモンである。EPOは、胎
児生活中は肝臓で産生され、成人では腎臓によって産生
され、赤血球前駆体からの赤血球細胞の産生を促進す
る。成人において腎不全の結果として一般的に生じるE
POの産生減少は、貧血の原因となる。EPOは、エリ
トロポエチンをコードする遺伝子でトランスフェクトし
た宿主細胞からのこのタンパク質の発現と分泌を含む遺
伝子工学技術によって生産されている。組換えEPOの
投与は貧血の治療に有効である。例えば、Eschba
chら(N.Engl J Med 316,73(1
987))は、慢性腎不全による貧血を治療するために
EPOを使用することを記載している。
【0003】ヒト尿EPOの精製は、Miyakeら
(J.Biol. Chem.252,5558(19
77))によって記載されている。エリトロポエチンを
コードする遺伝子の同定とクローニングと発現は、米国
特許第4,703,008号(Lin)に開示されてい
る。細胞培地からの組換えEPOの精製のための方法の
説明は、米国特許第4,667,016号(Laiら)
に含まれている。
【0004】EPOが赤血球形成を促進するメカニズム
については、僅かな知識しか得られていない。EPOが
特異的な細胞表面受容体に結合することによって、細胞
を活性化し、その細胞の増殖及び/又は分化を促進する
ことは明らかであるが、この活性化の固有のメカニズム
と、上記受容体及びその個々の関連タンパク質の構造
は、完全には理解されていない。エリトロポエチン受容
体(EPO−R)は、多量体複合体として存在すると考
えられている。沈降による研究は、その分子量が330
±48kDaであることを示唆した(Mayeuxら,
Eur.J.Biochem.194,271(199
0))。架橋による研究から、上記受容体複合体が、少
なくとも2つの別々のポリペプチド、即ち、66−72
kDa種と85、100kDa種とから成ることが明ら
かになった(Mayeuxら,J.Biol.Che
m.266,23380(1991);McCaffe
ryら,J.Biol.Chem.264,10507
(1990))。EPO受容体の免疫沈降によって別の
95kDaタンパク質も検出された(Miura及びI
hle, Blood 81,1739(199
3))。別の架橋による研究によって、110kDa、
130kDa及び145kDaの複合体を含む3つのE
POが明らかになった。110kDaと145kDaの
複合体は、EPO受容体に対する抗体で免疫沈降させる
ことが可能だったので、EPO受容体を含んでいた(M
iura及びIhle,上記)。カルボキシ末端切断E
PO受容体の発現により、145kDa複合体ではな
く、110kDa複合体が検出された。このことは、分
子量145kDaの複合体が、110kDa複合体と追
加分の35kDaタンパク質とに存在するポリペプチド
を含むことを示唆している。
【0005】EPO受容体複合体の構造と機能とに関す
る更に別の洞察が、マウスEPO受容体とヒトEPO受
容体のクローニングと発現とによって得られた(D’A
ndreaら,Cell 57,277(1989);
Jonesら,Blood76,31(1990);W
inkelmanら,Blood 76,24(199
0);PCT出願第WO90/08822号;D’An
dreaらの米国特許第5,278,065号)。全長
ヒトEPO受容体は、約224アミノ酸の細胞外ドメイ
ンと25アミノ酸のシグナルペプチドとを有する483
アミノ酸膜貫通タンパク質である。ヒトEPO受容体
は、マウス受容体と約82%のアミノ酸配列相同性を示
す。哺乳動物細胞中で発現させたクローン化全長EPO
受容体(66−72kDa)が、赤血球前駆細胞上の天
然型受容体に対するアフィニティーと同様のアフィニテ
ィー(100−300nM)でEPOに結合することが
明らかになっている。従って、この形態は、主要なEP
O結合決定基を含むと考えられ、EPO受容体と呼ばれ
る。架橋複合体の一部と考えられる85kDa及び10
0kDaタンパク質は、EPO受容体とは異なっている
が、EPOをこれらのタンパク質に架橋することが可能
なので、EPOに極めて近いものであるはずである。8
5kDa及び100kDaタンパク質は互いに関連して
おり、85kDaタンパク質は、100kDa種のタン
パク質分解切断生成物である可能性がある(Sawye
r,J.Biol.Chem.264,13343(1
989))。
【0006】細胞外ドメインだけを含むEPO受容体の
可溶性(切断)形態を作製し、この形態の受容体が、約
1nMのアフィニティーで、即ち、全長受容体の約1/
3から約1/10の低さのアフィニティーで、EPOに
結合することが判明している(Harrisら,J.B
iol.Chem.267、15205(1992);
Yang及びJones,Blood 82,1713
(1993))。全長タンパク質よりもアフィニティー
が低いことの原因は分かっていない。他のタンパク質種
がEPOR複合体の一部分であって、EPO結合に寄与
し、それによってアフィニティーを増大させている可能
性もある。この可能性は、低アフィニティーEPO受容
体を有する細胞系と、EPOに結合しないCHO細胞と
の融合の結果として、EPOに対する上記受容体の高い
EPO結合アフィニティーを示すハイブリッド細胞系が
得られたというDong及びGoldwasser(E
xp.Hematol.21,483(1993))の
観察によって支持されている。これに加えて、全長EP
ORをCHO細胞中にトランスフェクションした結果と
して、Scatchard分析によって定量した場合に
高アフィニティー受容体と低アフィニティー受容体の両
方を有する細胞系が得られた。EPORコピー数の増幅
は低アフィニティー結合を増大させたが、高アフィニテ
ィー結合を増大させなかった。これらの結果は、低アフ
ィニティーEPORを高アフィニティーに変換するCH
O細胞中に存在するタンパク質の量が限られていること
に一致している。
【0007】EPO受容体の活性化は幾つかの生物学的
作用を生じさせる。この活性のうちの3つは、増殖の促
進と、分化の促進と、アポプトシスの阻害である(Li
boiら,Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 90,11351(1993);Koury,S
cience 248,378(1990))。増殖の
促進と分化の促進を起こすシグナル導入経路は互いに別
々のものであると考えられる(Noguchiら,Mo
l.Cell.Biol.,2604(1988);
Patelら,J.Biol.Chem.267,21
300(1992);Liboiら,同書)。幾つかの
結果は、分化シグナルを仲介するために補助タンパク質
が必要である可能性を示唆している(Chibaら,N
ature 362,646(1993);Chiba
ら,Proc. Natl.Acad.Sci.USA
90,11593(1993))。しかし、上記受容
体の構成的活性化形態が増殖と分化の両方を促進するこ
とが可能であるので、分化における補助タンパク質の役
割に関しては論争がある(Pharrら,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 90,938(1
993))。
【0008】EPO受容体の活性化は、その二量化に起
因する可能性がある。即ち、EPOは2つのEPO受容
体分子の間のクロスリンカーとして働く可能性がある。
この提案を支持する証拠がある。マウスEPO受容体の
129位におけるアルギニンからシステインへの突然変
異の結果として、おそらくは2つの受容体サブユニット
の間に形成されるジスルフィド結合のために、受容体の
構成的活性化が得られる(Yosimuraら,Nat
ure 348,647(1990))。これに加え
て、細胞内の多量体複合体中にEPORが発見されてい
る(Miura及びIhle,Arch.Bioche
m.Biophys.306,200(1993))。し
かし、精製EPO可溶性受容体の安定した多量体形態の
単離は現在まで報告されていない。これに加えて、EP
ORの二量化が必要とされるが、この二量化だけでは細
胞の完全な活性化には不十分である可能性がある。例え
ば、二量化は増殖シグナルを生じさせるが、分化シグナ
ルは生じさせない。即ち、分化シグナルを送るために
は、補助タンパク質が必要である可能性がある。
【0009】EPO受容体の二量化と活性化との間の関
係を、EPOとは異なっているがEPO受容体を活性化
する化合物を同定するために、利用することが可能であ
る。例えば、抗体は、抗原に対する2つの同じ結合部位
を有する。抗EPOR抗体は2つの EPOR分子を結
合させることが可能であり、これらの分子を互いに非常
に接近させ、二量化を生じさせる。インビボで機能する
ためには、これらの抗体は細胞表面上のEPORを認識
し、シグナル導入経路の活性化を可能にするように結合
しなければならない。これに加えて、赤血球前駆細胞の
増殖と分化の両方が活性化の結果として生じることが望
ましい。ヒト成長ホ ルモン受容体(Fuhら,Sc
ience 256,1677(1992))と上皮成
長因子受容体(Schreiberら,Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA78,7535(19
81))の活性化を理解するための同様のアプローチが
報告されている。
【0010】EPO受容体を活性化し且つ赤血球形成を
刺激する特性を有する分子を同定することが望ましいだ
ろう。この同定を行うためには、EPO受容体活性化と
シグナル導入とのメカニズムを理解することが重要であ
る。このメカニズムを解明するためのアプローチの1つ
は、EPO受容体を活性化し且つ赤血球形成を刺激する
ように、EPO受容体を認識する抗体を同定することで
あると考えられる。こうした抗体は、治療用途と診断用
途とに有効だろうし、EPO受容体の機能を調べるため
にも有効だろう。
【0011】次に示す幾つかの引例は、マウス又はヒト
EPO受容体に結合する抗体を説明している。
【0012】D’Andreaら(The Biolo
gy of Hemtaopoiesis,Wiley
−Liss,Inc.(1990) pp.153−1
59)は、マウスEPO受容体のアミノ末端とカルボキ
シ末端ペプチドに対するポリクローナル抗ペプチド抗体
を作製した。この抗体がマウスEPO受容体と反応する
ことがウエスタンブロットによって実証された。
【0013】Baileyら(Exp.Hemato
l.21,1535−1543(1993))は、マウ
スEPO受容体の細胞外ドメインと細胞質ドメインに対
して相同性を有する合成ペプチドに対するポリクローナ
ル抗ペプチド抗体を作製した。これらの抗体による受容
体活性化は、フェニルヒドラジン処置マウスからの脾臓
細胞の中への 3Hチミジンの取り込みによって測定し
た場合には、検出されなかった。
【0014】Baynesら(Blood 82,20
88−2095(1993))は、ヒトEPO受容体中
のアミノ末端ペプチドに対するポリクローナル抗体を作
製した。この抗体は、ヒト血清中に存在する可溶形態の
EPO受容体と反応することが明らかにされた。 D’
Andreaら(Blood 82,46−52(19
93))は、ヒトEPO受容体に対するモノクローナル
抗体を作製した。これらの抗体は、ヒトEPO cDN
AクローンでトランスフェクトしたBa/F3細胞に結
合し、その抗体の幾つかはEPO結合を阻害してEPO
依存性増殖を中和した。
【0015】Fisherら(Blood 82,19
7A(1993))は、EPO非依存性の増殖及び成熟
を行う赤血球前駆細胞から、EPO依存性の増殖及び成
熟を行う赤血球前駆細胞を区別するために、D’And
reaの上記引例で示されたモノクローナル抗体と同じ
モノクローナル抗体を使用した。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記引例で説明されて
いる抗体のいずれにおいても、EPO受容体を活性化す
ること、又は、赤血球前駆細胞の増殖及び/もしくは成
熟を刺激することは、報告されていない。
【0017】従って、本発明の目的は、EPO受容体が
活性化されるようにEPO受容体を認識し且つEPO受
容体に結合する、抗体を作製することである。本発明の
更に別の目的は、EPO受容体に結合し、且つ、赤血球
前駆細胞の増殖及び/又は赤血球への分化を刺激するこ
とによって赤血球形成を促進する抗体を作製することで
ある。この抗体は、貧血の治療、又は、機能不全EPO
受容体を特徴とする疾病の診断に有効である。更に、こ
の抗体は、貧血の治療のための治療薬剤の同定を可能に
するだろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、エリトロポエ
チン受容体を活性化する抗体又はそのフラグメントに係
わる。ヒトEPO受容体を認識する抗体のスクリーニン
グによって、「Mab71」と「Mab 73」と名付
けた2つの抗体がUT7−EPO細胞(添加EPOが存
在しない場合には増殖しないEPO依存性細胞系)の増
殖を刺激したことが判明した。更に、Mab 71は、
ヒト血液中の赤血球前駆細胞からの赤血球コロニー形成
を刺激した。本発明の範囲内に含まれる抗体は、Mab
71又はMab 73によって認識されるEPO受容
体の上のエピトープを認識しうる。本発明の抗体がモノ
クローナル抗体であることが好ましく、ヒト化抗体又は
ヒト抗体であることが可能である。更に、本発明の範囲
内には、本発明の抗体を産生するハイブリドーマ細胞系
も含まれる。
【0019】更に、本発明は、生物試料中のEPO受容
体を検出するための、本発明のEPO受容体抗体を含む
方法とキットとを提供する。本発明のEPO受容体抗体
と医薬上許容可能なアジュバントとを含む医薬組成物
も、本発明の範囲内に含まれる。こうした組成物を、低
赤血球レベルを特徴とする疾患を有する患者を治療する
ために使用することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】エリトロポエチン受容体を認識す
るモノクローナル抗体(Mab)を、精製した可溶性ヒ
トEPO受容体でマウスを免疫することによって産生し
た。実施例1と実施例2とで説明する通りに可溶性ヒト
EPO受容体を発現させ精製した。酵素抗体法(ELI
SA)において可溶性ヒトEPO受容体と反応したMa
bの中から、更にスクリーニングするために96個のM
abを選択した。これらのMabを、BIAcore分
析によってEPO受容体結合に関して試験し(実施例4
A)、且つ、トランスフェクトしたCHO細胞の表面上
のEPO受容体に対する結合をFACSによって試験し
た(実施例4C)。このスクリーニングの結果を表1に
示す。EPO受容体に結合した抗体の幾つかをBIAc
ore分析によって調べたところ、試験した96個のう
ちで5個の抗体だけが、FACS走査法で測定した時
に、トランスフェクトしたCHO細胞の表面上に現れる
EPO受容体に結合したにすぎなかった。ELISAア
ッセイで陽性だった24個の抗体(FACS走査法で陽
性だった5つの抗体を含む)を、UT7−EPO細胞増
殖の刺激に関して試験した。驚くべきことに、「Mab
71」と「Mab 73」と名付けた2つの抗体が、
EPOが存在しない状態でUT7−EPO細胞系(Ko
matsuら,Blood 82,456(199
3))中へのHチミジンの取り込みを刺激した(実施
例8A)。このUT7−EPO細胞系の増殖のために
は、培地中にEPOが存在することが必要である。従っ
て、UT7−EPO細胞増殖の刺激は、Mab 71と
Mab 73によるEPO受容体の活性化に起因する可
能性が高い。図2に示すように、UT7−EPO細胞の
応答は、Mab71が存在する場合の方が、Mab 7
3が存在する場合よりも大きかった。更に、Mab 7
1が、ヒト赤血球前駆体からの赤血球コロニー形成を促
進したことが判明した(実施例9を参照されたい)。こ
れは、ヒト赤血球前駆体からの赤血球コロニー形成を刺
激する抗体の最初の事例である。
【0021】本発明は、エリトロポエチン受容体を活性
化する抗体又はそのフラグメントを提供する。本明細書
で使用する場合の用語「EPO受容体の活性化」は、受
容体をもつ細胞の内部にシグナルを導入させる、EPO
受容体が行う1つ以上の分子プロセスを意味し、このプ
ロセスではシグナルが最終的に1つ以上の細胞生理学的
変化を生じさせる。EPO受容体活性化に対する細胞応
答は、典型的には、受容体をもつ細胞の増殖又は分化の
変化である。受容体をもつ細胞は一般には赤血球前駆細
胞(erythroid progenitor ce
lls)である。現時点では、EPO受容体によるシグ
ナル導入を生じさせる分子上の事象は、僅かしか解明さ
れていない。しかし、発明の背景に示したようにのEP
O受容体の二量化が、活性化に必要とされる可能性があ
る少なくとも1つの事象であることを、幾つかの証拠が
示している。本発明の開示内容も、この考えに対する支
持を与える。図5に示すように、Fab 71と呼ばれ
る対応するFabフラグメントでMab 71を置き換
えた時には、Mab 71によるUT7−EPO細胞中
へのH−チミジンの取り込みの刺激が無効化される。
従って、対応する一価フラグメントを有する完全な二価
抗体が、増殖応答を排除する。これに加えて、Mab
71は、高濃度においてEPO受容体の活性化を阻害す
る。これらの観察は両方とも、EPO受容体の活性化の
二量化モデルを支持する.Mab 71がヒトEPO−
Rの残基49−78の合成ペプチドと相互作用すること
が明らかにされた(実施例6参照)。従って、このEP
O−R領域は、Mab 71のようなクロスリンカーに
よって結合させられる場合に、EPO−Rの活性化を生
じさせることが可能である。残基49−78に結合する
ことによって2つのEPO−R分子を架橋する分子も、
本発明の範囲内に含まれるということを理解されたい。
こうした分子は、残基49と残基78との間の領域内に
含まれる残基に結合することによって2つのEPO受容
体を架橋し、それによってEPO受容体の二量化と活性
化を生じさせるという特性を有する、抗体又は他の二価
の分子(molecular entities)であ
ることが可能である。
【0022】本発明のEPO受容体は哺乳動物EPO受
容体であることが好ましく、特に好ましい実施様態で
は、ヒトEPO受容体である。ヒトEPO受容体の類似
体(analogs)も本発明の範囲内に含まれること
を理解されたい。こうした類似体は、ヒトEPO受容体
配列中におけるアミノ酸の挿入、欠失、伸長(exte
nsion)、又は、置換によって構築される。EPO
−R類似体の例は、米国特許第5,292,654号
(Yoshimuraら)に開示されており、この文献
では、EPO−Rアミノ酸配列の129位におけるシス
テイン残基の置換が、構成的に活性化されたEPO−R
をもたらす。一般的に、活性化に必要な抗体結合ドメイ
ン以外の領域内にアミノ酸の変化を有し且つヒトEPO
受容体の二次構造と三次構造を保持するEPO−R類似
体を、本発明の抗体によって認識することが可能であ
る。Mab 71がヒトEPO−Rの残基49−78の
合成ペプチドと相互作用することが明らかにされた(実
施例6参照)。従って、49位から78位のアミノ酸残
基以外のアミノ酸残基の変化を有し且つEPO受容体の
二次構造と三次構造を保持するEPO−R類似体は、M
ab 71によって認識されうる。本明細書で使用する
場合の、ヒトEPO−Rポリペプチドにおけるアミノ酸
残基の番号付けは、25アミノ酸シグナルペプチドの切
断後のアミノ末端残基である1位のプロリンから開始す
る。
【0023】本発明の抗体は、受容体活性化に関与する
EPO受容体のエピトープに結合する。実施様態の1つ
では、抗体が、Mab 71によって認識されるEPO
受容体上のエピトープ、又は、Mab 73によって認
識されるエピトープを認識する。Mab 71は、ヒト
EPO−R中のアミノ酸残基49からアミノ酸残基78
に及ぶ合成ペプチドを認識する。従って、Mab 71
が、この配列によって全体的に又は部分的に定義される
EPO−R上のエピトープを認識しうる。本明細書で使
用する場合の用語「エピトープ」は、抗体がこの領域に
結合し且つこの結合がEPO−Rに対する第2抗体の結
合を妨げる、EPO−Rの領域を表す。
【0024】本発明は、ポリクローナル抗体、モノクロ
ーナル抗体、及び、これらのフラグメントも提供する。
抗体フラグメントは、EPO受容体を活性化する抗体フ
ラグメントを含む。典型的には組換え法によって生産さ
れるヒト化抗体も含み、ヒト化抗体では、ヒト配列が、
EPO受容体を活性化する抗体の一部分又は全体を含
む。ヒト化抗体の例は、キメラ抗体又はCDRグラフト
化抗体を含む(米国特許第4,816,567号、及
び、同第5,225,539号)。遺伝子操作したマウ
スにおいて生産されるEPO受容体に対する完全ヒト抗
体も、本発明の抗体に含まれる(PCT出願第93/1
2227号)。本発明の抗体は、その抗体に結合させた
検出可能標識を有することも可能である。こうした標識
は、例えば蛍光標識(例えば、フルオレセインイソチオ
シアネート、FITC)、酵素標識(例えば、西洋ワサ
ビペルオキシダーゼ)、アフィニティー標識(例えば、
ビオチン)、又は、同位体標識(例えば、125I)で
ある。
【0025】EPO受容体を活性化するモノクローナル
抗体を産生するハイブリドーマ細胞系も、本発明に含ま
れる。1つの実施様態では、ハイブリドーマ細胞系が、
Mab 71又はMab 73によって認識されるEP
O受容体上のエピトープを認識するモノクローナル抗体
を産生する。ヒトEPO−Rに対するモノクローナル抗
体を産生するハイブリドーマ細胞系の作製は、実施例3
で説明する。Mab71を産生するハイブリドーマ細胞
系は、1994年7月26日付けで、American
Type Culture Collection,
Rockville,MDに受託番号HB11689と
して寄託されている。Mab 73を産生するハイブリ
ドーマ細胞系は、1994年7月26日付けで、Ame
rican Type Culture Collec
tion,Rockville,MDに受託番号HB1
1690として寄託されている。
【0026】本発明の抗体は、機能不全EPO−Rによ
って特徴付けられる貧血及び他の疾病を診断する上で有
用である。実施様態の1つでは、活性化されることが可
能なEPO受容体を生物試料の中で検出する方法が、
(a)EPO受容体を活性化する抗体に試料を接触させ
る段階と、(b)上記抗体によるEPO受容体の活性化
を検出する段階とを含む。生物試料は、組織標本、完全
細胞、又は、その抽出物を含む。本発明の抗体を、生物
試料中のEPO受容体の存在を検出するための診断キッ
トの一部として使用することも可能である。このキット
は、検出を可能にする標識を結合した抗体を使用する。
本発明の抗体は、正常な又は異常な受容体を識別するた
めに有用である。生物試料中の異常受容体の存在は、E
PO受容体の機能不全であると考えられているダイアモ
ンド−ブラックファン貧血のような疾病の指標であって
もよい。
【0027】本発明の抗体は、低赤血球レベルを特徴と
する疾病の治療に有用である。哺乳動物におけるEPO
受容体の内因性活性を調節する方法、好ましくはEPO
受容体の活性を増大させる方法が、本発明に含まれる。
一般的に、エリトロポエチンによって治療可能な症状
(例えば、貧血)はいずれも、本発明の抗体によって治
療可能である。治療用抗体は、治療対象の疾病の種類と
重症度とに適合した用量と経路によって投与され、こう
した用量と経路は当業者が適宜決定することが可能であ
る。皮下注射、筋肉内注射、又は、静脈注射による投与
が好ましい。
【0028】本発明は、EPO−Rを活性化する治療有
効量の抗体を、医薬上許容可能なアジュバントと共に含
む医薬組成物を提供し、上記アジュバントを1つ以上の
希釈剤、担体、保存料、乳化剤、酸化防止剤、及び/又
は、安定剤から選択することが可能である。本明細書で
使用する場合の術語「治療有効量」は、所与の疾病及び
投与養生法に関して治療効果をもたらす抗体の量を表
す。本発明では、治療効果は、治療対象の患者における
ヘマトクリットの増大によって実証されるような赤血球
産生の刺激である。好ましい実施様態では、本発明の抗
体は、当業者に公知の方法を使用して調製することが可
能なヒト化抗体又はヒト抗体である。医薬上許容可能な
アジュバントは当業者に公知であり、Remingto
n’s PharmaceuticalScience
s,18版,A.R.Gennaro編,Mack,E
aston,PA(1990)に詳細に示されている。
【0029】本発明を更に詳細に説明するために下記の
実施例を示すが、これらの実施例によって本発明の範囲
を限定することは意図していない。
【0030】
【実施例】実施例1 可溶性ヒトエリトロポエチン受容体の作製 A.可溶性ヒトエリトロポエチン受容体の発現のための
クローンの単離 Jonesら(上記)によって記載されている通りにヒ
トエリトロポエチン受容体を含むクローンを使用し、P
CR法によって、可溶性ヒトエリトロポエチン受容体
(sHuEPOR)の発現のためのクローンを得た。ヒ
トエリトロポエチン受容体のPCR増幅のためのプライ
マーは、 5’プライマー:CTC CAA GCT TGC CGT CAC CAT GGA CC
A CCT CGG GGC GTC CCT(配列番号:1)、及び、 3’プライマー:CAG GTC TAG ATT ACT AGG GAT CCA GG
T CGC TAG GC(配列番号:2) である。
【0031】ヒトEPO−Rを含むプラスミド 2.5
ng、上記の各オリゴヌクレオチドプライマー 5pm
ol、トリス塩酸(pH8.3) 10mM、KCl
50mM、MgCl 1.5mM、各dNTP 20
0μM、及び、Taqポリメラーゼ 1単位を使用し
て、PCR反応を生じさせた。5サイクルの「94℃で
30秒間、50℃で1分間、72℃で1分間」と、その
後での、20サイクルの「94℃で30秒間、55℃で
1分間、72℃で1分間」とによって、増幅を行った。
DNAをG−50サイズ排除カラム(Boehring
er Mannheim Corp.)を通過させて精
製した後で、Hind IIIとXbaIとで消化し、
Hind IIIとXbaIとで同様に消化しておいた
発現ベクターpDSRα2(DeClerckら,J.
Biol.Chem.266,3893(1991))
に連結させた。所期の挿入体片を含むクローンをDNA
配列分析によって確認した。d40EPORクローン
を、全長ヒトEPORクローンからPCRによって作製
した(上記参照)。d40EPORのカルボキシ末端
は、上記プライマー内の停止コドンの付加の結果である
tyr467である。PCR増幅のためのプライマー
は、 5’プライマー:5'-CTC CAA GCT TGC CGT CAC CAT GGA
CCA CCT CGG GGC GTC CCT-3'(配列番号:1)、及
び、 3’プライマー:5'-AGG TCG ACT ACT AGT AGT CAG TTG
AGA-3'(配列番号:3) であった。
【0032】PCR増幅は、pfu緩衝液2(Stra
tagene, La Jolla,CA)中のpfu
ポリメラーゼを使用した。反応条件は、1サイクルの
「96℃で30秒間、45℃で1分間、72℃で1分
間」と、その後での、25サイクルの「96℃で1分
間、55℃で1分間、72℃で2分間」であった。その
後で、最終の72℃インキュベーションを5分間行っ
た。反応生成物をアガロースゲル電気泳動で分離し、約
1.3Kbのバンドをgene clean キット
(BIO 101,Vista,CA)を使用して単離
した。精製フラグメントをPCR II(TA clo
ning kit,Invitrogen,SanDi
ego,CA)中に結合させた。組換え体を制限分析で
同定し、配列決定し、所期の挿入体が存在することを確
認した。Hind III−SalIフラグメントを上
記のように単離し、Hind IIIとSalIとで予
め切断した単離pDSRα2ベクターの中に連結した。
その結果得たベクターpDSRαEPORd40をCH
O細胞中での発現のために使用した。
【0033】B. CHO細胞中での可溶性ヒトEPO
R及びd40 EPORの発現 発現プラスミドpDSRα2−EPOR−Xは、Jon
esら(上記)に示されているようにヒトEPORアミ
ノ酸Met1−Pro249をコードする配列を含む。
プラスミドpDSRαEPORd40は、Met1−T
yr467をコードする配列を含む。各プラスミド 1
0マイクログラムを、リン酸カルシウム仲介トランスフ
ェクションによってCHO細胞中に別々に導入した(W
iglerら,Cell 11,233(197
7))。個々のコロニーを、上記ベクターからのジヒド
ロ葉酸レダクターゼ遺伝子の発現に基づいて選択した。
ヒトEPORの発現を、RNAハイブリダイゼーション
(Huntら,Exp.Hematol,19:779
(1991))と、アフィニティー精製抗体を使用した
ウエスタンイムノブロッティングとによって検出した。
これらのアッセイで陽性だった細胞系を、更に増殖させ
るために選択した。EPO−R発現の増幅を促進するた
めに、細胞系を30nMメトトレキセート(Mtx)に
適応させた。
【0034】可溶性ヒトEPORを含む順化培地の調製
を、ローラーボトル(rollerbottle)と中
空ファイバーバイオリアクター(bioreacto
r)の両方で行った。ローラーボトルに、増殖培地(D
MEM:非必須アミノ酸(NEAA)と30nM Mt
xと5%牛胎仔血清(FBS)とを添加したHamのF
12(1:1)培地(GIBCO,Grand Isl
and,NY製の試薬))200mL中の2×10
の細胞を接種した。3−4日間で集密状態になった時
に、DMEM(HamのF12培地、NEAA、30n
M Mtx、無血清)200mLで置き換えた。6〜7
日後に順化培地を採集して、新鮮な無血清培地で置換し
た。2回目と3回目の採集物を集めた。
【0035】Cell Pharm バイオリアクター
カートリッジに、5μg/mL ゲンタマイシンを添加
した増殖培地(上記の通り)中の5×10個の細胞を
接種した。pHを7.3に維持した。無血清順化培地を
調製するために、接種12日後から開始して、細胞から
血清を取り除いた。順化培地の採集を17日目に開始し
た。
【0036】実施例2 可溶性ヒトエリトロポエチン受容体の精製 可溶性組換えヒトEPORの4つの異なった調製物を作
製した。第1の調製では、エポキシ活性化Sephar
ose 6B(Pharmacia,Piscataw
ay,NJ)を、製造者の指示に概ね従って組換えヒト
エリトロポエチン(rHuEPO)と結合させる。32
mM ZnCl 4.5mL中のrHuEPO 21
8mgを、予め水和し且つHOで洗浄したエポキシ活
性化Sepharose 6B 7.2gに加える。こ
のスラリーをpH 10.8に滴定し、その後で室温で
一晩混合する。その後で、1Mの最終濃度にエタノール
アミンを加えることによって、残った反応性基を全てブ
ロックし、室温で4時間混合する。後続の段階を8℃±
2℃で行った。結合した樹脂(エポキシ−EPO)をカ
ラム内に充填し、0.5M NaCl/0.1M HO
Ac(pH 4)及び0.5M NaCl/0.1M
ホウ酸塩(pH 8)の代替サイクルで洗浄する。カラ
ムを140mM NaCl/10mM トリス pH
7.6(TBS)で平衡化する。このカラムに、可溶性
EPO−R(sHuEPO−R)を発現させるCHO細
胞からのローラーボトルで調製した順化培地1560m
Lをロードする。ロード完了後に、カラムを、300m
M NaCl/10mM トリスpH7.6(TBS)
で洗浄し、その後で、結合sHuEPORを1M Na
Cl/3M 尿素/10mM トリス pH7.6で溶
出する。2つのUV28 吸収ピークが、この緩衝液に
よって溶出する。sHuEPORを含む、溶出する第2
のピークをプールし、HOで20倍に希釈する。希釈
したプールを、Mono Q(Pharmacia)の
1mL予充填カラムにロードし、10mMトリス pH
7.6中のNaCl勾配で溶出させる。単一ピークの溶
出液をプールし、小分けし、−80℃で凍結保存した。
【0037】第2の調製では、より大きなエポキシ−E
POカラムを作製する。エポキシ活性化Sepharo
se 6B 20.4gを水和し、HOで洗浄し、そ
の後でアセトンで洗浄し、最後にHO中の50%ホル
ムアミド(pH 10.6)で洗浄する。HO 15
mL中のrHuEPO 729mgをpH 10.6に
滴定し、上記樹脂に加え、室温で一晩混合する。その後
で、1Mの最終濃度にエタノールアミンを加えることに
よって、残った反応性基を全てブロックし、室温で14
0分間混合する。後続の段階を8℃±2℃で行う。エポ
キシ−EPOをカラム内に充填し、3M 尿素/750
mM NaCl/10mM TrispH 7.6で洗
浄し、その後でカラムをTBSで平衡化する。sHuE
PORを発現させるCHO細胞からのバイオリアクター
で調製した順化培地100mLを、Q Sepharo
se Fast Flow(Pharmacia)2m
Lと混合する。この混合物を、頻繁に混合しながら8℃
±2℃で30分間インキュベートし、その後で0.45
ミクロン硝酸セルロースボトルトップフィルター(Co
rning)を通して濾過する。炉液をエポキシ−EP
Oカラムにロードし、250mM NaCl/10mM
トリス pH7.6で洗浄し、その後で、3M 尿素
/750mM NaCl/10mM トリス pH7.
6で溶出する。溶出ピークをプールし、HOで20倍
に希釈する。希釈したプールを、QSepharose
Fast Flowの15mLカラムに充填し、10
mMトリス pH7.6中のNaCl勾配で溶出させ
る。溶出した単一ピークをプールし、小分けし、−80
℃で凍結保存した。
【0038】第3の調製では、第2の調製で使用したの
と同じエポキシ−EPOカラムを使用する。sEPO−
Rを発現させるCHO細胞からのローラーボトル作製順
化培地850mLを、Q Sepharose Fas
t Flow 1.7mLと混合する。この混合物を第
2の調製の処理方法と同じ方法で処理する。
【0039】第4の調製では、sHuEPORを発現さ
せるCHO細胞からのバイオリアクター作製順化培地
7.25Lを、Q Sepharose Fast F
low110mLと混合する。この混合物を、頻繁に混
合しながら8℃±2℃で1時間インキュベートし、その
後で0.45ミクロン硝酸セルロースボトルトップフィ
ルターを通して濾過する。
【0040】濾液をHO 7.25Lで希釈し、20
mM トリス pH7.6で平衡化したQ Sepha
rose Fast Flowの770mLカラムにロ
ードする。20mMトリス pH7.6中のNaCl勾
配でカラムから溶出させる。SDS−PAGE分析に基
づく多量のsHuEPORを含むフラクションをプール
する。固体(NHSOをそのプールに加えて最
終濃度1.2Mにした後で、0.45ミクロン硝酸セル
ロースボトルトップフィルターを通して濾過する。濾液
をPhenyl Sepharose 6(low s
ub, Pharmacia)の60mLカラムにロー
ドし、20mMトリス pH7.6中の1.2M→0M
(NHSO減少勾配で溶出させる。主要溶出ピ
ークをプールし、(NHSO中2.4Mにし、
sHuEPORtを沈殿させる。沈殿sHuEPORを
遠心によって採集し、HOで再懸濁させ、トリス塩酸
でpH7.9に滴定する。その結果得た溶液を0.45
ミクロン硝酸セルロースフィルターを通して濾過し、小
分けし、−80℃で凍結保存した。
【0041】実施例3 ハイブリドーマ細胞系の調製とスクリーニング A. 酵素抗体アッセイ(EIA) 最初に、個々の動物の血清抗体(Ab)の力価を定量
し、その後で、使用可能なハイブリドーマをスクリーニ
ングするためにEIAを行った。平底、高結合、96穴
マイクロ滴定EIA/RIAプレート(Costar
Corporation,Cambridge,MA)
を、炭酸塩−炭酸水素塩緩衝液(pH9.2)(0.0
15M NaCO、0.035M NaHCO
1mL当たり5μgの精製sHuEPORでコーティン
グした。上記Ab 50μLを各穴に加えた。その後で
プレートをアセテートフィルム(ICN Biomed
icals,Inc.,Costa Mesa,CA)
で覆い、ロッキング台(rocking platfo
rm)上で、室温(RT)で2時間、又は、4℃で一
晩、インキュベートした。sHuEPORのロット#1
を第1と第2のブーストの後に使用し、ロット#2を第
3のブーストの後に使用した。sHuEPORのロット
#3とロット#4をハイブリドーマのスクリーニングの
ために使用した。BSA希釈/ブロッキング液濃厚液
(Kirkegaard and Perry Lab
oratories,Inc.)1部を脱イオン水(d
O)1部と混合することによって調製した5%BS
A溶液を穴1個当たり250μL使用して、RTで30
分間ブロッキングした。ブロッキング液を除去したの
ち、血清2倍希釈液(1:400から1:5120
0)、又は、ハイブリドーマ組織培養上清液を、各々の
穴に加えた。血清希釈液は1% BSA(Dulbec
coのリン酸緩衝塩水(D−PBS)(Gibco B
RL,Grand Island,NY)中に1:10
に希釈した10% BSA希釈/ブロッキング濃厚液)
であり、一方、ハイブリドーマ上清液を未希釈のまま試
験した。ハイブリドーマ試験の場合には、1つの穴を結
合体(conjugate)対照とし、別の穴を陽性A
b対照とした。再びプレートをッキングさせながらRT
で1時間インキュベートし、その後で、dHO中の洗
浄液20x濃厚液(Kirkegaardand Pe
rry Laboratories,Inc.)の1x
調製物を使用して4回洗浄した。その後で、1%BSA
で1:1000に希釈したヤギ抗マウスIgG H鎖及
びL鎖特異性西洋ワサビペルオキシダーゼ結合第二Ab
(Boehringer Mannheim Bioc
hemicals,Indianapolis,IN)
を、各穴内で30分間インキュベートした。上記のよう
にプレートを洗浄し、ブロッティングによって乾燥さ
せ、ABTSペルオキシダーゼ単一成分基質(Kirk
egaard and Perry Laborato
ries,Inc.)を加えた。Microplate
EL310読み取り装置(Bio−tek Inst
ruments,Inc.)を使用して各々の穴毎に4
05nmで吸光度を読み取った。「血清希釈度」対「4
05nmでの光学密度」のlog10をプロットし、そ
の血清によって得られる最大光学密度の50%ポイント
で外挿することによって、血清抗体の半最大力価を計算
した。光学密度がバックグラウンドの5倍よりも大きい
場合にハイブリドーマを陽性として選択した。
【0042】B. 免疫化 4.5週齢のBalb/cマウス(Charles R
ivers Laboratories,Wilmin
gton,MA)10匹に対し、Freund完全アジ
ュバント(CFA;50%v/v;Difco Lab
oratories, Detroit,MI)中に乳
濁させたsHuEPOR(ロット#1)(抗原)50μ
gを皮下注射(SQI)した。4週間後に、Freun
d不完全アジュバント(ICFA;Difco Lab
oratories,Detroit, MI)を使用
して上記と同様に調製した抗原(Ag;ロット#1)2
5μgでこれらの動物をブーストした(SQI)。9日
後にマウスの血液を尾から採取し、血清抗体(Ab)力
価を酵素抗体アッセイ(EIA)によって定量した。各
々のマウスの半最大力価は約5000に増大し、個々の
動物をハイブリドーマ調製のために選択した。目的のハ
イブリッド(#71A及び73A)を作製するために使
用した3匹の動物(#7、#8、#9)に対して、1
2.5μgのAg(ロット1)と25μgのAg(ロッ
ト2)とを別々に使用して5週目と29週目とに追加の
ブーストを行うことが必要だった。これらのブースト
を、最初のブーストと同様に、即ち、50%v/v I
CFA中の乳濁液を使用して行った。血清Ab力価を、
各ブーストの9日後に、モニターし続けた。これらのマ
ウスの融合前の最終力価は、動物#7では5026、動
物#8では6842、動物#9では12、945であっ
た。
【0043】C. 細胞融合 最終ブーストの8週間後に、sHuEPOR(ロット#
3)25μgを動物#7、#8、#9に静脈内注射し
た。その4日後に、二酸化炭素でマウスを死亡させ、2
00U/mL ペニシリンGと200μg/mL 硫酸
ストレプトマイシンと4mM グルタミンとを含むDu
lbeccoの改良Eagles培地(2x P/S/
G DMEM)25mLの中に、無菌条件下で脾臓を取
った。その脾臓から余分の脂肪組織を取り除き、清浄な
「2x P/S/G DMEM」を入れた3つのディッ
シュを通して洗浄した。その次に、「2x P/S/G
DMEM」10mLを含む無菌ストマッカーバッグ
(stomacher bag)(Tekmar,Ci
ncinnati,OH)に脾臓を移し、Stomac
her Lab Blender 80(Seward
LaboratoryUAC House,Lond
on,England)によって破砕して単一細胞懸濁
液にした。細胞を脾臓包被から培地中に放出させた時に
は、細胞を上記バッグから取り出し、70μmナイロン
メッシュセルストレーナー(nylonmesh ce
ll strainer)(Becton Dicki
nson and Company;Lincoln
Park,NJ)を通過させた。上記バッグ中の培地を
新鮮な培地と入れ替え、脾臓の細胞内容物全てが放出さ
れ終わるまで上記手順を続けた。これらの脾臓細胞を、
225xgで10分間遠心することによって3回洗浄し
た。第1の融合では、動物#9からの脾臓細胞を使用し
た。第2の融合では、動物#7と動物#8からの脾臓細
胞をプールした。
【0044】これと同時に、完全培地(DMEM、10
%牛胎仔血清、2mM グルタミン、0.1mM 非必
須アミノ酸、1mM ピルビン酸ナトリウム、10mM
Hepes バッファ;Gibco Laborat
ories,Inc.,Grand Island,N
Y)中で増殖させたSp2/0−Ag14マウス骨髄腫
細胞(American Type Culture
Collection,Rockville,MDから
受託番号CRL 1581として入手可能)の対数増殖
期培養物を、上記と同様に洗浄した。この骨髄腫細胞集
団から、4×10個の細胞(融合1)又は8×10
個の細胞(融合2)を採取し、脾臓細胞懸濁液と混合
し、再びペレット化した。この細胞ペレットから培地を
吸引し、「融合1」に関しては、37℃のポリエチレン
グリコール(PEG 1500 MWt;Boehri
nger Mannheim Biochemical
s,Indianapolis,IN)2mLを、「融
合2」に関しては、同PEG3.5mLを、1分間に亙
って上記培地中に穏やかに混合した。その後で、等容量
の「2x P/S/G DMEM」をゆっくりと加え
た。細胞を37℃で2分間静置し、その後で追加の「2
x P/S/G DMEM」9mLを加えた。細胞を再
び4分間37℃に置いた。
【0045】最後に、「2x P/S/G DMEM」
30mLを細胞懸濁液に加え、遠心分離によって細胞を
ペレット化した。ペレットから培地を吸引し、細胞を、
100U/mL ペニシリンGと100μg/mL 硫
酸ストレプトマイシンとを含む完全培地約56mL(融
合1)又は約74mL(融合2)の中に穏やかに再懸濁
させた。5mLピペットからの一滴ずつの滴下によって
10枚の96穴平底組織培養プレート(Becton
Dickinson Labware;Lincoln
Park,NJ)上に分配した。プレートを、37
℃、5%COの条件下で、一晩に亙って加湿環境中で
インキュベートした。その翌日に、等容量の選択培地を
各々の穴に加えた。その選択培地は、完全培地中0.1
mM ヒポキサンチンと4×10−4mM アミノプテ
リンと1.6×10−2mM チミジンとから構成され
ていた。融合プレートを7−10日間インキュベート
し、このインキュベート期間中に培地を2回交換した。
HAT選択培地を各々の流体交換の後で使用した。ハイ
ブリッドを収容した個々の穴から組織培養上清液を採取
し、sHu EPORに対する特異的抗体活性をEIA
で検査した。EIAで陽性だった96穴に対して更にス
クリーニングを行った。
【0046】D. ドットブロット 還元sHuEPOR(ロット#4)のドットブロット
を、EIA陽性ハイブリドーマの二次スクリーニング方
法として使用した。Dot Blot SF Micr
otitration Apparatus(Bio−
Rad Laboratories,Inc.,Ric
hmond,CA)を、そのインストラクションマニュ
アルに従って準備し、ニトロセルロース膜(9×12c
m,Bio−Rad Laboratories,In
c.,Richmond,CA)を使用した。まず最初
に、トリス緩衝塩水液(TBS;10mMトリス pH
7.5、154mM NaCl、0.01%w/vアジ
化ナトリウム)中の2−メルカプトエタノール(5%v
/v、Bio−Rad Laboratories,I
nc.,Richmond,CA)と共に還元条件下で
5分間沸騰させることによって、抗原を調製した。sH
uEPOR(ロット#4)25ngを各々の穴にロード
し、結合のためにニトロセルロース膜を通して吸引し
た。250μLのBlotto−Tween溶液(ブロ
ック液;2%w/v脱脂粉乳、50mMトリス pH
7.5、25mM NaCl、0.1mM EDTA、
0.09%v/v Tween 20、0.01%v/
v消泡剤A)を穴にロードし、RTで30分間インキュ
ベートした。ブロック液を穴から吸引し、この手順を2
度繰り返して、ニトロセルロース膜上の非特異的部位を
完全にブロッキングした。その後で、0.1%v/vポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Twee
n−20;Bio−Rad Laboratorie
s,Inc.,Richmond,CA)を含むD−P
BSを使用して上記膜を通して3回洗浄した。その次
に、EIA陽性ハイブリドーマ順化培地95μlを各々
の穴に加え、RTで45分間インキュベートした。TB
S−Tween(20mMトリス pH7.5、50m
M NaCl、0.02%v/vTween 20)を
1回の洗浄当たり250μL使用して穴を3回洗浄し、
更に、TBS−Tween(20mMトリス pH7.
5、0.5M NaCl、0.09%v/v Twee
n 20)を1回の洗浄当たり250μL使用して穴を
2回洗浄し、各々の添加を行った後に膜を通して吸引し
た。ヤギ抗マウスIgG H鎖及びL鎖特異性HRP結
合第二抗体(TBS−Tween中に1:1000に希
釈;BoehringerMannheim Bioc
hemicals,Indianapolis,IN)
100μLを、各々の穴の中でRTで45分間インキュ
ベートした。膜を上記のように洗浄し、ブロット装置か
ら取り除き、調製したEnhancedChemilu
minescent Reagent(ECL試薬;A
mersham Life Sciences,Cor
poration,Arlington Height
s,IL)の中に浸し、X−OMAT ARフィルム
(Kodak Scientific Imagin
g,Rochester,New York)に対し露
光した。15秒後にフィルムをフィルムカセットから取
り出し現像した。個々のハイブリドーマ上清液のドット
の強度に基づいた各々の穴の評点は、3+から0だっ
た。
【0047】実施例4 EPORに結合する抗EPOR抗体 A. BIAcore分析によるEPORに結合する抗
表面プラスモン共鳴(SPR)(Fiagerstam
ら,J.Mol.Recognition ,208
(1990);Malmboryら,Scand.J.
Immunol.35,643(1992)))に基づ
く実時間生物特異性相互作用分析(real−time
biospecific interaction
analysis)(BIA,Pharmacia B
iosensor AB,Uppsala,Swede
n)を、ELISA陽性モノクローナル抗体のスクリー
ニングのために使用した。
【0048】実施例1と実施例2で説明した通りに調製
した可溶性HuEPORを、第一アミン基を介してセン
サーチップCM5に共有結合させた。HBS(10mM
HEPES pH7.4、150mM NaCl、
3.4mM EDTA、0.05% BIAcore界
面活性剤P−20)中で5μL/分の流速で固定化を行
った。最初に、EDC(水中の400mM N−エチル
−N−(ジメチルアミン−プロピル)カルボジイミド、
Pharmacia Biosensor AB)とN
HS(水中の100mM N−ヒドロキシスクシンイミ
ド、Pharmacia Biosensor AB)
との1:1混合物を40μL注入することによって、セ
ンサーチップのカルボキシル化マトリックスを活性化し
た。可溶性EPOR(10mM酢酸ナトリウム pH
4.0中の50μg/mL)65μLを注入し、センサ
ーチップ上に固定化した。センサーチップの余分の反応
性基をエタノールアミン(Pharmacia Bio
sensor AB)50μLの注入によって不活性化
した。
【0049】各々の分析サイクルは、上記チップの再生
のための、ハイブリドーマ上清液20μLの注入と、そ
の後の、10mM HCl 10μLの注入とを含ん
だ。SPR応答を共鳴単位(Resonance Un
it)(RU)で測定する。殆どのタンパク質では、1
000RUが、約1ng/mmの表面濃度に相当す
る。EIAで陽性だった96個の穴をスクリーニングし
た結果を表1に示す。これらの実験では、バックグラウ
ンドは典型的には約20RUである。EPORへの結合
は50RU以上で有意である。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表に示した抗体を分泌するハイブリドーマ
で順化した組織培養培地を、表に示すアッセイで試験し
た。表に示す抗体全てを含む上清液が、ELISAアッ
セイで陽性シグナルを示した。+++、++、+は、陽
性応答を示し、+++は最大の効果を示す応答を表す。
−は対照培地の応答より小さいか又はそれに等しい応答
を表す。NTは、試料を試験しなかったことを示す。?
は、応答を示すことが不可能だった試料を示す。
【0054】(1)抗体1−61は、マウス#7と#8
からの抗体である。抗体62−96はマウス#9からの
抗体である。
【0055】(2)sHuEPORが付着したバイアコ
アチップ(biacore chip)を使用するMa
bによる応答単位。
【0056】(3)BIACORE上における競合は抗
sHuEPOR Mab 1G2に対するものだった。
センサーチップに結合させたsHuEPORを1G2と
共にインキュベートした後に、1G2と共に予めインキ
ュベートすることがなかったEPORに対する結合に比
較してMab結合に対する効果を定量した。結合が完全
に(80−100%)ブロックされた抗体がAである。
結合が50−80%ブロックされた抗体がCである。結
合が50%未満ブロックされた抗体がBである。
【0057】(4)対照(12、73)よりも高い平均
蛍光を細胞に与えた抗体の値を示す。「−」は、対照よ
りも低いか又はそれに等しい平均蛍光を有する抗体を示
す。
【0058】(5)UT7−EPO細胞によるH取り
込みの阻害。30 munitsのEPOと様々な量の
抗体をUT7−EPO細胞と共にインキュベートした。
一晩インキュベートした後に、細胞をHチミジンでパ
ルス標識し、取り込まれたカウントの量を定量した。陽
性応答を、「抗体量の増加につれて取り込みが漸進的に
減少する応答」と定義した。
【0059】(6)UT7−EPO細胞によるH取り
込みの刺激。様々な量の抗体をUT7−EPO細胞と共
にインキュベートした。一晩インキュベートした後に、
細胞をHチミジンでパルス標識し、取り込まれたカウ
ントの量を定量した。陽性応答を、「抗体量の増加につ
れて取り込みが漸進的に増加する応答」と定義した。
【0060】(7)阻害は、活性化に必要な濃度よりも
高い濃度で確認された。
【0061】B. エピトープ競合分析 sHuEPORで固定化したセンサーチップをハイブリ
ドーマ上清液1G265μLの注入によって飽和させる
ことが可能だった。1G2は、実施例3で説明した手順
を使用してsHuEPORに対して生じさせたモノクロ
ーナル抗体である。各々の分析サイクルは、1G2 6
5μLの注入によるエピトープの飽和を伴う、又は、こ
の飽和を伴わない、ハイブリドーマ上清液20μLの注
入を含んでいた。「1G2飽和後にハイブリドーマ上清
液20μLを注入した場合の結合シグナル(RU)」対
「ハイブリドーマ上清液20μLを注入しただけの場合
の結合シグナル(RU)」の比率を、1G2によるブロ
ッキング%として定義する。ブロッキング80−100
%の抗体を「グループA」と表し、ブロッキング50%
以下の抗体を「グループB」と表し、ブロッキング50
−80%の抗体を「グループC」と表す。分析結果を表
1に示す。
【0062】C. 蛍光活性化細胞選別(FACS)分
析による、トランスフェクトしたCHO細胞上のd40
EPORに結合する抗体 EPORに対して生じさせたハイブリドーマ上清液を、
FACS分析によって、pDSRαEPORd40でト
ランスフェクトしたCHO細胞の表面上のEPO受容体
に対する結合に関して試験した。d40 EPO受容体
をコードするDNAでトランスフェクトしたCHO細胞
を、実施例1で説明した通りに構築した。CHO/EP
OR細胞を組織培養ディッシュから擦り取り、PBS/
0.5%BSAの溶液中に単一細胞として再懸濁させ、
その後で、細胞約3×10個/穴の割合で96穴丸底
プレートの中に分配した。このプレートを1000xg
の遠心機の中に5分間置いた。遠心後にPBS/BSA
上清液を取り除き、ペレット化した細胞の各々を、対照
培地、又は、EPORハイブリドーマ上清液の1つの中
に再懸濁させた。細胞を4℃で1時間インキュベートし
た。インキュベーション後に、細胞をPBS/BSAで
洗浄し、その後で、フルオレセインイソチオシアネート
(FITC)標識ヤギ抗マウスモノクローナル抗体(S
outhern Biotech,Birmingha
m Ala.)中に再懸濁させた。細胞を再び4℃で1
時間インキュベートし、洗浄し、FACSで分析した。
試験した96種の上清液の中で、5つの上清液が対照培
地よりも大きい平均細胞蛍光を有した(表1を参照され
たい)。Mab71は、最高レベルの蛍光を示し、その
次に、Mab 74、Mab 58、Mab 73、M
ab 87が続いた。試験した他の上清液はいずれも、
対照培地の値を上回る蛍光を示さなかった。
【0063】実施例5 抗EPOR抗体とFabフラグメントの精製 A. 腹水の生産 5週齢以上のBalb/cマウス(Charles R
ivers Laboratories,Wilmin
gton,MA)を、細胞系の注入を行う7から10日
前に、2,4,10,14−テトラメチル−ペンタデカ
ン(Pristane;Sigma,St.Loui
s,MO)で初回感作した。各々のマウスに対して0.
5mLの腹腔内注入を1回行った。腹水がその細胞系各
々に関して調製されることになっている個々の細胞系
を、各細胞系毎に10匹から20匹の動物に注入した。
【0064】集密状態が得られるまで完全培地中で増殖
させたハイブリドーマ細胞系を、D−PBSで1回洗浄
した後に、Neubauer Hemacytomet
erを使用してカウントした。各々のマウスに10
の細胞を腹腔内注入し、その後で、腹水が発生するま
で、Rodent Lab Chowと水を任意に摂取
させて生存させた。最大腹水形成に関してマウスを観察
し、COで死亡させ、腹水で満たされた腹腔内に挿入
した18G注射針を使用して穿刺し、腹水を収集した。
マイクロ遠心機(Eppendorf)内で225xg
で15分間又は3分間遠心することによって清澄化し
た。その後で、4mLアリコートを−20℃で貯蔵し、
その後、プロテインAカラムクロマトグラフィーで精製
した。
【0065】B. モノクローナル抗体のプロテインA
精製 腹水4mL又はハイブリドーマ順化培地10mLからの
免疫グロブリンを、プロテインAカラムクロマトグラフ
ィーで精製した。Bio−Rad Monoclona
l Antibody Purification S
ystem II(MAPS II;Bio−Rad
Laboratories,Richmond,CA)
を使用した。簡潔に説明すると、Affi−gel P
rotein−A懸濁液5mLを、1×10cm使い捨
てガラスカラムの中にロードした。プロテインAゲルを
約30mLのD−PBSでロードし、その後で、結合緩
衝液(MAPS II Binding Buffe
r;Bio−Rad)をカラムに通すことによって調製
した。その後で、結合緩衝液で1:1に希釈した腹水又
は順化培地を上記カラムの頂部に加え、カラム内を素通
りさせた。免疫グロブリンをプロテインAに結合させた
後に、非結合フラクションを取り除いた。その次に、カ
ラムを結合緩衝液30mLで洗浄して非結合タンパク質
をカラムから取り除き、280nmで0.01未満の吸
光度を得た。その後で、免疫グロブリンを含むフラクシ
ョンをBio−Rad Elution Buffer
約30mLで溶出させた。このフラクションを、D−P
BS 4Lに対し透析することによって、4℃で一晩、
緩衝液交換を行った。その結果得たPBS平衡化免疫グ
ロブリンを、Centricon Concentra
tor Unit(Amicon Inc.,Beve
rly,MA)中で1700xgで遠心することによっ
て濃縮した。
【0066】C. 抗体結合ドメインの分画 Pierce ImmunoPure Fab Pre
paration Kit(Pierce Chemi
cal Company,Rockford,IL)を
使用して、プロテインAで精製した免疫グロブリンを、
その2つの成分部分、即ち、結晶化可能フラクション
(Fc)と抗体結合フラクション(Fab)とに更に分
画した。プロテインA精製免疫グロブリンを20mMリ
ン酸/10mM EDTA緩衝液(pH7.0)の中に
透析し、その後で、約20mg/mLに濃縮した。10
mgの免疫グロブリンを分画した。固定化パパインゲル
を、供給されたままのリン酸緩衝液12mL中にシステ
イン42mgを含む消化緩衝液で2回洗浄した。その後
で、免疫グロブリン試料を上記ゲルに加え、回転振とう
装置上で37℃で一晩インキュベートした。プロテイン
A精製によって、可溶化Fabを、Fcと未消化免疫グ
ロブリンとから分離させた。非結合フラクションをこの
時点でFab試料として収集した。この非結合部分を4
℃で一晩に亙ってD−PBS 4リットルで透析し、上
記のように濃縮した。
【0067】実施例6 EPOR上のMab 71エピトープのマッピング ヒトEPO受容体の残基1〜残基224(ここで、残基
1がプロリンであり残基224がアスパラギン酸であ
る)において長さ17−30アミノ酸の重複する合成ペ
プチドを作製した。10個の異なるのペプチドは、両端
の6個のアミノ酸が重複していた。これらのペプチドの
配列と、そのヒトEPO−Rアミノ酸配列中での各ペプ
チドの位置は、次の通りである。
【0068】SE-1 PPPNLPDPKFESKAALLAARGPEELCFTE (残基 1-30 ) SE-2A LLCFTERLEDLVCFWEEA (残基 25-42) SE-2B CFWEEAASAGVGPGNYSF (残基 37-54) SE-3 PGNYSFSYQLEDEPWKLCRLHQAPTARGAV (残基 49-78) SE-4 TARGAVRFWCSLPTADTSSFVPLELRVTAA (残基 73-102 ) SE-5 LRVTAASGAPRYHRVIHINEVVLLDAPVGL (残基 97-126 ) SE-6 DAPVGLVARLADESGHVVLRVLPPPETPMT (残基 121-150) SE-7 PETPMTSHIRYEVDVSAGNGAGSVQRVEIL (残基 145-174) SE-8 QRVEILEGRTECVLSNLRGRTRYTFAVRAR (残基 169-198) SE-9 FAVRARMEAPSFGGFWSAWSEPVSLLTPSDLD (残基 193-224) ポリスチレン穴プレート(Costar,Cambri
dge,MA)を、炭酸塩−炭酸水素塩緩衝液(0.0
15M NaCO、0.035M NaHCO
pH9.2)中に濃度100μg/mL、20μg/m
L、及び、0.8μg/mLの上記EPO−Rペプチド
でコートした。このプレートを室温(RT)で2時間イ
ンキュベートし、その後で4℃で一晩インキュベートし
た。可溶性HuEPORを、同一条件下で、濃度10μ
g/mL、2μg/mL、0.4μg/mL、及び、
0.08μg/mLにおいて陽性対照としてコートし
た。PBS中の5%BSAによってRTでプレートを3
0分間ブロッキングした後に、1%BSA中の5μg/
mLの濃度の、実施例5で説明した通りに精製したMa
b 71と共に、RTで2時間、上記プレートをインキ
ュベートした。洗浄緩衝液(Kirkegard an
d Perry Labs, Inc.)で洗浄した後
に、そのプレートを、西洋ワサビペルオキシダーゼ(B
oehringer Mannheim)を結合させた
ヤギ抗マウスIgGの1:1000希釈液と共に、RT
で1時間インキュベートした。プレートを洗浄し、AB
TS基質溶液(Kirkegard and Perr
y Labs,Inc.)で発色させた。405nmで
比色分析を行った。上記合成ペプチドに結合するMab
の結果を図1に示し、この結果は、Mab 71が、試
験したその他のペプチドに対して結合する場合に比べ
て、有意量のペプチドSE−3(ヒトEPO−Rのアミ
ノ酸残基49−78)に結合することを示している。こ
のことは、残基49−78を含む又は残基49−78を
重複して含むヒトEPO−Rの領域に対して、Mab
71が結合することを示している。
【0069】実施例7 細胞増殖アッセイにおける抗EPOR抗体の活性 上記の通りに調製した順化培地中の抗体を、UT7−E
PO細胞(Komatsuら,上記)によるH−チミ
ジンの取り込みを刺激する能力に関してアッセイした。
UT7−EPO細胞はEPOに応答し、その細胞表面上
でヒトEPO受容体を発現させる。UT7−EPO細胞
を、増殖培地(L−グルタミン、25mM HEPES
緩衝液、及び、3024mg/L 炭素水素ナトリウム
を含み、且つ、アルファ−チオグリセロール又はベータ
−メルカプトエタノールを含まない、1x Iscov
eの改良Dulbecco培地(GIBCO)/10%
v/v牛胎仔血清/1%v/v L−グルタミン−ペニ
シリン−ストレプトマイシン溶液(Irvine Sc
ientific)/1単位/mL rHuEPO)中
で、約3×10細胞/mLに増殖させた。細胞を遠心
(約500xg)によって収集し、リン酸緩衝塩水液で
2回洗浄し、アッセイ培地(L−グルタミンなしの1x
RPMI培地1640(Gibco)/1% L−グ
ルタミン/4% 牛胎仔血清)中に5×10細胞/m
Lに再懸濁させた。アッセイ培地で5倍以上に希釈した
試験試料又はEPO標準(rHuEPO)100μLを
96穴マイクロタイタープレートの穴に加えた。その後
で、細胞50μLを加え(5000細胞/穴)、プレー
トを、加湿インキュベーター内で37℃で5%CO
おいてインキュベートした。72時間後に、アッセイ培
地中に1:100に希釈したメチル−H−チミジン
(1mCi/mL;20Ci/mmol)50μLを加
えた。細胞を更に37℃で5%COにおいて4時間イ
ンキュベートした。標識した細胞を、PHD細胞ハーベ
スター(Cambridge Technology
Inc.)と脱イオン水(洗浄水として)を使用してガ
ラス繊維フィルターマット上に収集した。フィルターを
2−プロパノールで最終的に洗浄し、その後で脱水し、
Beckman Model LS6000ICシンチ
レーション計数器でカウントした。
【0070】抗EPOR Mabを含む組織培養プレー
トからの順化培地を、増殖刺激能力に関して上記の通り
に試験した。試料を幾つかの濃度で試験した。陽性応答
を、「チミジン取り込みをバックグラウンドレベルの2
倍以上に刺激し、且つ、試料を希釈した時には刺激の減
少も生じる」ものと定義した。表1に示すように、試験
した24個の試料のうちの2個の試料は陽性応答を示し
た(Mab 71、Mab 73)。4個の試料は、弱
い刺激活性を有するかもしれない(表1の「?」)。残
りの試料は、バックグラウンドを上回る大きなチミジン
取り込みの増加をもたらさなかった。モノクローナル抗
体を作製するために使用したマウスからのポリクローナ
ル血清も、チミジン取り込みを刺激した。このことは、
この血清中のポリクローナル抗体もUT7−EPO細胞
の増殖を刺激することが可能であったことを示唆してい
る。
【0071】UT7−EPO細胞によるチミジン取り込
みのEPO誘導刺激を阻害する能力に関して上清液も試
験した。25munits/mLのrHuEPOと、順
化培地を含む様々な量の抗体と共に、細胞をインキュベ
ートした。チミジン取り込みを上記のように測定した。
その結果を表1に示す。大半の抗体は、対照培地とそれ
ほど大きくは相違しなかった。チミジン取り込みの阻害
を示した抗体の中で、2つの試料(Mab 58、及
び、Mab 73)は明確な阻害を示したが、一方、3
つの試料(Mab 65、Mab 88、Mab 8
9)は可能な阻害を示した。Mab 73は最大用量に
おいて阻害を示したが、それよりも少ない用量では、対
照値を上回るチミジン取り込みを刺激した。
【0072】実施例8 抗EPOR抗体とフラグメントとによるEPORの活性
A. UT7−EPO増殖アッセイ Mab 71とMab 73とを実施例5で説明した通
りに精製した。増殖活性を、実施例7で説明したUT7
−EPOチミジン取り込みアッセイで定量した。Mab
71とMab 73の両方が、rHuEPOの場合と
同様に用量に依存した形で、UT7−EPOによるチミ
ジン取り込みを刺激した(実施例2を参照されたい)。
高用量のMab 71では活性が減少した。刺激活性の
ピークは、Mab 71の場合には1−2μg/mLの
用量で、Mab 73の場合には100μg/mLより
多い用量で観察それた。非中和対照抗体(抗EPO M
ab F12)はチミジン取り込みを刺激しなかった
が、このことは、チミジン取り込みの刺激がEPO受容
体抗体に特異的であることを示している。
【0073】B. EPO低温置換アッセイ EPO受容体に対する抗体は、EPOが結合する領域と
同一の領域に結合しうる。この可能性を確かめるため
に、OCIM1細胞を使用して低温置換アッセイを行っ
た。OCIM1細胞はヒト起源の細胞であり、その細胞
表面上にEPO受容体を含むことが知られている(Br
oudyら,Proc.Nat.Acad.Sci.U
SA 85,6517(1988))。細胞を、OCI
M1細胞培地(Iscoveの改良Dulbecco培
地(IMDM)/10% 牛胎仔血清/1% pen−
strep−fungisone)中で、約2−5×1
細胞/mLに増殖させた。細胞を遠心によって収集
し、結合緩衝液(RPMI1640/1% BSA/2
5mM HEPES pH7.3)中で2回洗浄し、そ
の後で、0.1%アジドと10μg/mL サイトカリ
シンBを含む結合緩衝液中に1−2×10細胞/mL
に再懸濁させた。その後で、96穴組織培養プレート中
の細胞(100μL)を、試料10μLと125I−E
PO(Amersham高比活性;3000Ci/mm
ol、2μCi/mL)と共に、加湿組織培養インキュ
ベーター中で37℃でインキュベートした。3時間後
に、細胞をタイターチューブ中のフタレート油(60:
40(v/v)ジブチル/ジノニルフタレート)を通し
て遠心した。細胞を収容したチューブをドライアイス−
エタノール浴中で迅速に凍結させ、細胞ペレットを採取
した後で、LKB 1277 gammamaster
自動ガンマカウンターで計数した。
【0074】図3は、低温置換実験の結果を示す。非標
識rHuEPOの添加量の増大に応じて、EPO受容体
から置換された125I−EPOの量が増加した。同様
に、実施例5で説明した通りに精製したMab 71が
125I−EPOを置換した量が、抗 体量の増加に
応じて増加した。この場合には、同量の125I−EP
Oを置換するのにrHuEPOの約4,000倍の量の
Mab 71が必要だった。これとは対照的に、Ma
b 73は、最大用量において置換の徴候を示したが、
非中和抗rHuEPO Mab(F12)は有意の置換
を示さなかった。こうした結果は、Mab F12が、
EPO受容体に対するEPOの結合を妨げないが、Ma
b 71及びMab 73はこの結合を妨げるというこ
とを示している。この結果は、更に、Mab 71がE
PO受容体に結合し、EPO結合部位において又はその
付近で結合することによって、EPO受容体を活性化す
ることを示している。
【0075】C. Mab 71とFab 71の活性
の比較 Mab 71のEPO受容体フラグメントを、実施例5
で説明した通りに調製した。図4に示すように、SDS
ゲル電 気泳動(Laemmmliら,Nature
227,680(1970))によって、試料を特性
化した。SDSを2%含む試料緩衝液中で0.7M 2
−メルカプトエタノールと共に又はそれなしに試料を沸
騰させ、非還元(無2−メルカプトエタノール)タンパ
ク質と還元(2−メルカプトエタノール)タンパク質を
個々に調製し、12.5% アクリルアミドSDSゲル
上で泳動させた。そのゲルをクーマシーブルーで染色
し、タンパク質を可視化した。タンパク質標準の移動度
に対して当該タンパク質の移動度を比較することによっ
て、タンパク質のサイズを推定した。Mab 71とM
ab 73が、還元条件下で泳動させた時に、L鎖とH
鎖とに分離した。H鎖は約52kDAであった。Mab
73の場合のL鎖はMab 71 (28.5kD
a)の場合よりも僅かに小さかった(28kDa)。F
abフラグメントも2つの鎖を有していた。すなわち、
Fab 71の場合には、28.3kDaと27.3k
Daであり、Fab 73の場合には、27.5kDa
と26.5kDaだった。これらのFabフラグメント
を非還元条件下で泳動させた時には、Fab 71のサ
イズは約48kDaであり、Fab 73のサイズは約
47kDaだった。このことは、Fabフラグメントが
一価であり、その複合体がL鎖とH鎖を1つずつ有する
ことを示している。これとは対照的に、非還元SDSゲ
ル上でのMab 71とMab 73の移動度は、これ
らのサイズが約200kDaであることを示した。この
ことは、これらのMabが二価であり、H鎖とL鎖が2
つずつあることを示している。
【0076】一価のFab 71フラグメントがEPO
受容体を活性化するかどうかを調べるために、Mab
71とFab 71フラグメントをUT7−EPO細胞
と共にインキュベートし、チミジン取り込みを実施例7
で説明した通りに測定した。図5に示すように、rHu
EPOとMab 71の両方がチミジン取り込みを刺激
した。しかし、一価Fab 71フラグメントは、チミ
ジン取り込みを刺激しなかった。無関係の受容体(He
r2/neu)に対する対照モノクローナル抗体も、チ
ミジン取り込みを刺激しなかった。このことは、受容体
を活性化するためには上記抗体が2価でなければならな
いことを示している。
【0077】D. rHuEPOの存在下でのMab
71とFab 71によるチミジン取り込みの刺激 EPOがEPO受容体に結合することをMab 71が
阻害するという事実は、EPOの存在下ではMab 7
1がEPO受容体を活性化しない可能性があることを示
唆した。この可能性を確かめるために、30munit
s/mLのrHuEPOと、様々な量の精製Mab 7
1、Fab 71、又は、Mab対照(Her2/ne
uに対する抗体)と共に、UT7−EPO細胞をインキ
ュベートした。チミジン取り込みを上記の通りに測定し
た。図6に示すように、Mab71とFab 71の両
方が高用量でチミジン取り込みを阻害した。しかし、約
30μg/mLから約3000μg/mLの間の用量で
は、Mab 71は、rHuEPOだけによって刺激さ
れたチミジンの取り込みレベルを上回るレベルにチミジ
ン取り込みを刺激した。Fab 71と対照抗体は、こ
の作用を示さなかった。このことは、Mab 71とr
HuEPOとがEPO受容体活性化において追加の効果
を有することを示している。
【0078】実施例9 抗EPOR抗体による赤血球コロニー形成の刺激 末梢血液中の前駆体からの赤血球細胞の形成を精製Ma
b 71が刺激するかどうかを調べるために、BFUe
アッセイを行った。赤血球前駆細胞を精製するために、
正常なヒトドナーを標準的なプロトコルに従ってリンホ
フェレーゼ(lymphopherese)した。リン
ホフェレーゼした細胞(250mL)をHank’s
Balanced Salt Solution(HB
SS)250mLで洗浄した。細胞をHBSS中に再懸
濁させ、勾配(Ficoll−paque)上で、50
0xgで30分間、密度遠心分離によって分離した。低
密度細胞(LD)を勾配から収集し、HBSS 500
mLで洗浄し、0.5%ウシ血清アルブミンと5mM
EDTAとを添加したPBS中に、5×10細胞/m
Lの濃度に再懸濁させた。その後で、Miltenyi
BiotechGmbHによって製造されたCD34
前駆細胞Cell IsolationKit(QBe
nd/10)を使用して、LD細胞を精製した。短時間
の内に、細胞を抗CD34モノクローナル抗体で標識
し、その後で、プロトコルに従って、細胞を磁性微小球
に結合させた。その次に、予め充填したMiniMac
s分離カラムの中を、標識した細胞を通過させ、カラム
を洗浄し、CD34細胞をカラムから溶出させた。こ
の手順を再び繰り返し、より高純度のCD34細胞を
得た。Iscoveら(J.Cell.Physiol
83,309(1974))の説明の通りに、次に述
べる変更を加えて、インビトロアッセイを行った。培養
培地をGibco BRL(ヒト骨髄幹細胞増殖キッ
ト;GrandIsland,NY)から得た。35×
100mm組織培養プレート上に二重に試料1mLをプ
レーティングするために、過剰の3mLを17×100
無菌ポリスチレンチューブ内で調製した。各々のチュー
ブに、幹細胞増殖培地2.5mL、CD34細胞(9
0,000細胞/mLに再懸濁)0.1mL、幹細胞因
子(20μg/mL)0.015mL、及び、試料と幹
細胞希釈培地の組み合わせ0.385mL相当を入れ
た。そのチューブを激しく撹拌し、沈静させ、発泡する
ままにした。その後で、17×1−1/2注射針の付い
た3mL注射器を使用して、内容物を小分けした。加湿
組織培養インキュベーター内でプレートを37℃で10
%CO下でインキュベートした。赤血球コロニー(オ
レンジ色から赤色)を21日後に評点した。EPO又は
Mab 71が欠如したプレートには、赤血球コロニー
は見られなかった。rHuEPO(30munits/
プレート)は、プレート1枚当たり400個のコロニー
の過剰を生じさせた。Mab 71も赤血球コロニーを
生じさせた。ピーク活性は2−6μg/mLで認められ
た。この結果は、Mab 71が赤血球コロニーの形成
を刺激することを示している。
【0079】精製Mab 71の活性を、メチルセルロ
ース中の無血清増殖条件を使用して、赤血球コロニー形
成能力に関しても試験した。CD34細胞を上記の通
りに単離し、本明細書に参考として組み入れる同時係属
中で且つ共通の所有者によって所有されている米国特許
出願第08/079,719号に説明されている無血清
増殖培地を使用して、下記の変更を加えて、インキュベ
ートした。細胞外マトリックス分子、ヒドロコルチゾ
ン、及び、増殖因子EGF、FGF、PDGFを使用せ
ずに、アッセイチューブを準備した。上記のように、二
重の1mL試料をプレート上にプレーティングするため
に、試料3mLを調製した。100xストック溶液(2
−メルカプトエタノール、ヌクレオシド、コレステロー
ル、ピルビン酸ナトリウム、Hu−トランスフェリン、
脂質、Hu−インスリン)各0.030mL、脱イオン
化BSA(15%)0.4mL、SCF(20μg/m
L)0.015mL、CD34細胞(300,000
細胞/mLに再懸濁)0.1mL、メチルセルロース
(2.3%)1.080mL、及び、1.195mLに
相当する試料とIMDMの組み合わせ(試料は150μ
Lを越えない)を、上記チューブの各々に入れた。その
後で、プレートを上記に通りにインキュベートし、21
日後にコロニーを評点した。EPO又はMab 71の
存在下で増殖させた時に赤血球コロニーを認めたが、こ
れら2つの因子が存在しなかった時には、赤血球コロニ
ーが認められなかった。赤血球コロニータイプの一例を
図7に示す。25munitsのrHuEPOと共にイ
ンキュベートしたコロニーは、2.1μg/mLの精製
Mab 71と共に増殖させたコロニーと類似した外観
を有した。rHuEPOの用量が多けば多いほど、コロ
ニーが大きくなった。用量応答曲線を図8に示す。Ma
b 71は、1μg/mLから5μg/mLの範囲内の
用量で活性のピークを示した。これより少ない又は多い
用量の場合は、赤血球コロニーの数が減少した。Her
2/Neuに対する対照モノクローナル抗体は、この用
量範囲では全くコロニーを生じさせなかった。この結果
は、Mab 71が赤血球前駆体からの赤血球コロニー
の形成を刺激するだろうということと、血清を追加する
必要がないということを示している。従って、Mab
71は、赤血球前駆体の赤血球細胞への分化を刺激する
ことが可能である。
【0080】本発明を好ましい実施様態に関して説明し
てきたが、こうした実施様態に対して当業者が変形と変
更とを行うことが可能であるということを理解された
い。従って、添付の請求範囲は、請求する本発明の範囲
内に含まれる均等の変形例の全てを、その範囲内に含む
ことが意図されている。
【0081】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ: 42 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: cDNA 配列 CTCCAAGCTT GCCGTCACCA TGGACCACCT CGGGGCGTCC CT 42 配列番号 配列の長さ: 35 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: cDNA 配列 CAGGTCTAGA TTACTAGGGA TCCAGGTCGC TAGGC 35 配列番号 配列の特性 配列の長さ: 27 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: cDNA 配列 AGGTCGACTA CTAGTAGTCA GTTGAGA 27
【図面の簡単な説明】
【図1】図に示した濃度の合成ペプチドに対するMab
71の結合を測定したELISAアッセイの結果を示
す。ペプチドは、図に示したヒトEPO受容体のアミノ
酸残基に対応する。残基1は、リーダー配列の切断時に
分泌されたEPOR中に見出されアミノ末端プロリンで
ある。
【図2】UT7−EPO細胞のHチミジン取り込みに
対する、様々な量のrHuEPOタンパク質と精製Ma
b 71及び73の作用を示す。
【図3】OCIM1細胞の表面上のEPO受容体に対す
125I EPO結合の阻害に関する、様々な量のr
HuEPOタンパク質、Mab 71、Mab 73、
又は、EPOに対する非中和対照Mab(Mab F1
2)の作用を示す。
【図4】モノクローナル抗体Mab 71及び73精製
試料と、これらの抗体に由来するモノクローナル抗体フ
ラグメント(Fab)精製試料の、クーマシー染色SD
Sゲルを示す。還元(2−メルカプトエタノールを加え
た)条件、又は、非還元(2−メルカプトエタノールを
除いた)条件下で、試料を泳動させた。
【図5】UT7−EPO細胞のHチミジン取り込みに
対する、様々な量の精製rHuEPOタンパク質、Ma
b 71又はFab 71の作用を示す。
【図6】組換えヒトEPO(rHuEPO)30mun
its/mlも加えたUT7−EPO細胞のHチミジ
ン取り込みに対する、様々な量の精製Mab 71又は
Fab 71の作用を示す。
【図7】無血清増殖条件下においてEPO又はMab
71の存在下でメチルセルロース中で21日間増殖させ
た、末梢血液からの精製CD34+ 細胞の写真を示
す。写真は、500 munits/ml EPO
(A)、25munits/mlEPO(B)、又は、
2.1μg/ml Mab 71(C)でインキュベー
トした細胞である。
【図8】軟質寒天中において無血清増殖条件下で増殖さ
せた場合の、赤血球前駆体からの赤血球コロニーの形成
に対する、様々な量の精製rHuEPOタンパク質、M
ab 71、及びHer2/neuに対する対照モノク
ローナル抗体の作用を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/02 G01N 33/53 D C12P 21/08 33/566 G01N 33/53 33/577 B 33/566 C12N 5/00 B 33/577 15/00 C //(C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エリトロポエチン受容体を活性化する抗
    体又はそのフラグメント。
  2. 【請求項2】 前記エリトロポエチン受容体が哺乳動物
    エリトロポエチン受容体である請求項1に記載の抗体。
  3. 【請求項3】 前記エリトロポエチン受容体がヒトエリ
    トロポエチン受容体である請求項1に記載の抗体。
  4. 【請求項4】 モノクローナル抗体である請求項1に記
    載の抗体。
  5. 【請求項5】 ヒト化抗体である請求項1に記載の抗
    体。
  6. 【請求項6】 ヒト抗体である請求項1に記載の抗体。
  7. 【請求項7】 検出可能な標識を有する請求項1に記載
    の抗体。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の前記モノクローナル抗
    体を産生することが可能なハイブリドーマ細胞系。
  9. 【請求項9】 ハイブリドーマ細胞系ATCC No.
    HB11689又はATCC No.HB11690に
    よって産生されるモノクローナル抗体によって認識され
    る、エリトロポエチン受容体上のエピトープを認識する
    抗体又はそのフラグメント。
  10. 【請求項10】 エリトロポエチン受容体を活性化する
    請求項9に記載の抗体。
  11. 【請求項11】 前記エリトロポエチン受容体がヒトエ
    リトロポエチン受容体である請求項9に記載の抗体。
  12. 【請求項12】 モノクローナル抗体である請求項9に
    記載の抗体。
  13. 【請求項13】 ヒト化抗体である請求項9に記載の抗
    体。
  14. 【請求項14】 検出可能な標識を有する請求項9に記
    載の抗体。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の前記モノクローナ
    ル抗体を産生することが可能なハイブリドーマ細胞系。
  16. 【請求項16】 ハイブリドーマ細胞系ATCC N
    o.HB11689又はATCC No.HB1169
    0によって産生される抗体。
  17. 【請求項17】 ハイブリドーマ細胞系ATCC N
    o.HB11689又はATCC No.HB1169
    0。
  18. 【請求項18】 活性化されることが可能なエリトロポ
    エチン受容体を生物試料中に検出する方法であって、 (a)請求項1又は9に記載の抗体に前記試料を接触さ
    せる段階、及び、 (b)前記抗体による前記受容体の活性化を検出する段
    階を含み、それによって活性化可能なエリトロポエチン
    受容体の存在を決定すること、を含む前記方法。
  19. 【請求項19】 請求項1又は9に記載の抗体を含む、
    活性化可能なエリトロポエチン受容体を生物試料中に検
    出するためのキット。
  20. 【請求項20】 エリトロポエチン受容体の活性を調節
    するために有効な請求項1又は9に記載の抗体を有効量
    投与することを含む、哺乳動物におけるエリトロポエチ
    ン受容体の内因性活性を調節する方法。
  21. 【請求項21】 エリトロポエチン受容体活性の調節
    が、赤血球前駆細胞の増殖又は分化を制御する請求項2
    0に記載の方法。
  22. 【請求項22】 請求項1又は9に記載の抗体を治療有
    効量投与することを含む、患者の貧血を治療するための
    方法。
  23. 【請求項23】 医薬上許容可能なアジュバント中に治
    療有効量の請求項1又は9に記載の抗体を含む医薬組成
    物。
  24. 【請求項24】 前記抗体がモノクローナル抗体である
    請求項23に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 前記抗体がヒト化抗体である請求項2
    4に記載の組成物。
  26. 【請求項26】 前記抗体がヒト抗体である請求項24
    に記載の組成物。
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