JP2000079672A - 感熱製版装置 - Google Patents

感熱製版装置

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JP2000079672A JP10362544A JP36254498A JP2000079672A JP 2000079672 A JP2000079672 A JP 2000079672A JP 10362544 A JP10362544 A JP 10362544A JP 36254498 A JP36254498 A JP 36254498A JP 2000079672 A JP2000079672 A JP 2000079672A
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肇 加藤
Yasunobu Kidoura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルヘッドを使用してマスタを製版する
際に、目的とする安定した穿孔状態をマスタに形成する
ことができ、また、サーマルヘッドの発熱体寿命を向上
することでサーマルヘッドの延命化を図れ、かつ、さら
なる製版時間の短縮化によって高速製版が行なえる感熱
製版装置を提供する。 【解決手段】 複数の発熱体2を有するサーマルヘッド
1を、熱可塑性樹脂フィルムを有するマスタ3に接触さ
せ、副走査方向Fにマスタ3を所定の副走査送りピッチ
pfで移動させ、画像データに応じて発熱体2の位置選
択的な加熱によりマスタ3の上記フィルムを溶融穿孔す
る感熱製版装置において、サーマルヘッド1の発熱体2
の主走査方向Sのピッチと副走査送りピッチpfとを実
質的に等しくすると共に、サーマルヘッド1の発熱体2
の副走査方向Fの長さを副走査送りピッチpfの1/2
以下とし、かつ、発熱体2の主走査方向Sの長さを発熱
体2の副走査方向Fの長さよりも長くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
用いて感熱孔版印刷用マスタ(以下、単に「マスタ」と
言う)を製版する感熱製版装置に関し、さらに詳しくは
高速製版において安定した穿孔状態をマスタに形成する
ことができ、かつ、サーマルヘッドの発熱体寿命に関し
ても延命することができる感熱製版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱製版印刷装置等に具備されている感
熱製版装置においては、印刷用紙の裏面を汚すいわゆる
裏移りの防止に関する技術(例えば特開平2−6713
3号公報(特許第2732532号)参照)等の様々な
提案がなされている。また、本願発明と略同様な発熱体
形状を有するサーマルヘッドを具備し、マスタが有して
いる熱可塑性樹脂フィルム(以下、単に「フィルム」と
言うときがある)の穿孔径をコントロールし最適な画像
を形成する技術(例えば特開平8−67061号公報等
参照)等や、製版時間の短縮を図れる技術(例えば特開
平8−132584号公報等参照)等の種々の提案もな
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
おいては特に製版時間の短縮が望まれており、特開平2
−67133号公報(特許第2732532号)等の技
術では、このような観点からの考慮がなされていない。
【0004】また、特開平8−67061号公報等の技
術では、製版時間の短縮を図るという観点からの考察は
なく、基本的には副走査解像度を可変するために必要な
発熱体形状を開示しており、本願発明とはその目的を異
にするものである。
【0005】また、特開平8−132584号公報等の
技術では、製版時間の短縮の観点からの提案があるもの
の、さらに近年ではより一層の製版時間の短縮が望まれ
ているため、さらなる製版時間の短縮を図る必要があ
る。
【0006】したがって、本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたものであって、サーマルヘッドを使用してマ
スタを製版する際に、目的とする安定した穿孔状態をマ
スタに形成することができ、また、サーマルヘッドの発
熱体寿命を向上することでサーマルヘッドの延命化を図
れ、かつ、さらなる製版時間の短縮化によって高速製版
が行なえる感熱製版装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、主走査方向に配列した複
数の発熱体を有するサーマルヘッドを、熱可塑性樹脂フ
ィルムを有するマスタに接触させ、上記主走査方向と直
交する副走査方向に上記マスタを所定の副走査送りピッ
チで移動させ、画像データに応じて上記発熱体の位置選
択的な加熱により上記マスタの上記熱可塑性樹脂フィル
ムを溶融穿孔してドット状の製版画像を上記マスタに形
成する感熱製版装置において、上記発熱体の上記主走査
方向のピッチと上記副走査送りピッチとを実質的に等し
くすると共に、上記発熱体の上記副走査方向の長さを上
記副走査送りピッチの1/2以下とし、かつ、上記発熱
体の上記主走査方向の長さを該発熱体の上記副走査方向
の長さよりも長くしたことを特徴とする。
【0008】ここで、「発熱体の主走査方向のピッチと
副走査送りピッチとを実質的に等しくする」とは、発熱
体の主走査方向のピッチと副走査送りピッチとを同一の
値に設定する場合の他、副走査送りピッチを原稿読取装
置(スキャナ)の副走査読取ピッチに適合させる等のた
めに、発熱体の主走査方向のピッチの値に対して副走査
送りピッチが±5%程度の範囲内の値に設定される場合
を含む。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の感
熱製版装置において、上記発熱体を加熱するための通電
パルス幅と上記サーマルヘッドの印字周期と上記副走査
送りピッチとが、[上記通電パルス幅(μs)÷上記印
字周期(μs/line)]×上記副走査送りピッチ
(μm/line)≧25(μm)の関係を満たすこと
を特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、主走査方向に配列
した複数の発熱体を有するサーマルヘッドを、熱可塑性
樹脂フィルムを有するマスタに接触させ、上記主走査方
向と直交する副走査方向に上記マスタを所定の副走査送
りピッチで移動させ、画像データに応じて上記発熱体の
位置選択的な加熱により上記マスタの上記熱可塑性樹脂
フィルムを溶融穿孔してドット状の製版画像を上記マス
タに形成する感熱製版装置において、上記発熱体の上記
副走査方向の長さを上記副走査送りピッチの1/2以下
にすると共に、上記発熱体の上記主走査方向の長さを該
発熱体の上記副走査方向の長さよりも長くし、かつ、上
記発熱体を加熱するための通電パルス幅と上記サーマル
ヘッドの印字周期と上記副走査送りピッチとが、[上記
通電パルス幅(μs)÷上記印字周期(μs/lin
e)]×上記副走査送りピッチ(μm/line)≧2
5(μm)の関係を満たすことを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1,2また
は3記載の感熱製版装置において、上記印字周期が、2
(ms/line)以下であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」と言う)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する構成部品や部材等については、同一符号を
付すことによりその説明をできるだけ省略する。図にお
いて一対で構成されていて特別に区別して説明する必要
がない構成部品や部材は、説明の簡明化を図る上から、
その片方を適宜記載することでその説明に代えるものと
する。
【0013】まず、サーマルヘッドの発熱体へ投入する
印加エネルギーとマスタ穿孔との関係について説明す
る。図1は、感熱製版装置の主要な概略構成を示してい
る。熱可塑性樹脂フィルムを有するマスタ3は、主走査
方向(紙面に直交する方向)に一列に配列した複数の発
熱体2を有するサーマルヘッド1とプラテンローラ4と
の間で図示を省略した加圧機構により保持され、プラテ
ンローラ4が回転することで、マスタ3は上記主走査方
向と直交する図中矢印で示す副走査方向F(マスタ搬送
方向でもある)に所定の副走査送りピッチをもって移動
・搬送される。この時、画像データに応じて上記所定の
副走査送りピッチと同期して、電子・電気制御回路等を
具備するサーマルヘッド駆動回路によりサーマルヘッド
1が制御されることで、複数の発熱体2に位置選択的に
通電されて、マスタ3の上記フィルム部分が穿孔される
ことになる。そして、この通電サイクルが上記所定の副
走査送りピッチと同期して連続的に行なわれることによ
り、穿孔画像がマスタ3に形成されることになる。
【0014】サーマルヘッド1の発熱体2を発熱させる
ための電気エネルギーは、発熱体2の発熱体抵抗値R、
発熱体2へ印加される印加電力P、およびその印加電力
Pを通電している時間である通電パルス幅tp(もしく
は通電時間)により決定される。
【0015】印加電力Pは以下の式で求まる。なお、l
ineは1ラインを表し、後述する各図のグラフでは
“l(エル)”と略して記載している。符号Rは、発熱
体2の発熱体電気抵抗を示す。 印加電力P(W)=(印加電圧E(V))2/発熱体電
気抵抗R(Ω) また、発熱体2へ印加される印加エネルギーEsは以下
の式で求まる。 印加エネルギーEs(J)=印加電力P(W)×通電パ
ルス幅tp(s) つまり、サーマルヘッド1の発熱体2へ印加される印加
エネルギーEsは、発熱体2へ印加される印加電力P、
通電パルス幅tp(もしくは通電時間)により決定さ
れ、これらは印加エネルギーEs決定の制御因子とな
る。
【0016】(実施例1)まず、サーマルヘッド1の発
熱体2の形状と、サーマルヘッド1の発熱体2への印加
エネルギーEs印加条件とをパラメータとしてこれらを
変えたとき、マスタ3の上記フィルムの穿孔状態がどの
様になるのかをサーマルヘッド1の発熱体2の発熱温度
を加味しながら、実験した結果に基づき説明する。以
下、主走査方向Sの穿孔径を主走査穿孔径と、副走査方
向Fの穿孔径を副走査穿孔径とそれぞれ言うときがあ
り、また、主走査方向Sや副走査方向Fを単に「主走
査」あるいは「副走査」と言うときがある。また、特に
断わらない限り、発熱体2へ印加される印加電力P、通
電パルス幅tp、印加エネルギーEs等は、一つの発熱
体2に対して印加されることを意味する。
【0017】実施例1の実験の条件を以下に列記する。
実験の条件としては、サーマルヘッド1の仕様、発熱体
2の形状、サーマルヘッド1の発熱体2への通電時間、
副走査送りピッチpf、印字周期tlおよび駆動方式、
マスタ3の仕様、プラテンローラ4の仕様等ならびに感
熱製版装置の仕様を挙げてある。
【0018】(1)サーマルヘッド1の仕様および発熱
体2の形状 サーマルヘッド1の仕様としては、その発熱体2が主走
査方向Sに一列に配列されたいわゆるライン型サーマル
ヘッドと呼ばれているもので、その発熱体2の形状は矩
形型のものを用いた。また、サーマルヘッド1は、A3
サイズの解像度400DPI(Dot Per Inc
h)のもので、主走査方向Sに4608個の発熱体2を
有するものであり、発熱体2の主走査方向のピッチAs
が63.5μmのものである(図26参照)。発熱体2
の形状(以下、「発熱体サイズ」と言うときがある)と
しては、次の4種類のサイズのものを順次変えて用い
た。発熱体2の発熱体サイズの表示方法としては、図2
6に示すように、発熱体2の主走査方向Sの長さを符号
aで、同副走査方向Fの長さを符号bでそれぞれ表す
が、以下、説明の簡明化を図るため、「発熱体サイズ
(主走査×副走査)」と記載することで、各符号a,b
の記載をそれぞれ省略する。 主走査×副走査:20×20μm 主走査×副走査:20×30μm 主走査×副走査:30×20μm 主走査×副走査:30×30μm (2)サーマルヘッド1の発熱体2への通電時間 サーマルヘッド1の発熱体2への通電時間としては、次
の3段階の通電パルス幅tpを印加した。 通電パルス幅tp=500μs、1000μs、150
0μs (3)副走査送りピッチpf 副走査送りピッチpfは、サーマルヘッド1の解像度:
400DPIに対応してpf=63.5μm/line
の一定の条件で行なった。なお、本実施例1では、発熱
体2の主走査方向SのピッチAsと副走査送りピッチp
fとを同一の値にしているが、副走査送りピッチpfを
原稿読取装置(スキャナ)の副走査読取ピッチに適合さ
せる等の場合には、発熱体2の主走査方向SのピッチA
sの値に対して副走査送りピッチpfが±5%程度の範
囲内の値(例えば、63.5±3.2μm)に設定され
ることもあり、発熱体2の主走査方向SのピッチAsと
副走査送りピッチpfとが実質的に等しいとは、このよ
うな場合をも含むことを意味する。
【0019】(4)印字周期tlおよび駆動方式 印字周期tl=10ms/lineの一定の条件で、か
つ、印字分割数:4分割駆動方式で行なった。なお、サ
ーマルヘッド1自身の温度は、25°C一定の条件で行
なった。
【0020】(5)マスタ3の仕様 マスタ3としては、ポリエステル等からなる化繊および
和紙繊維からなる天然繊維を混抄した厚さ約40μmの
多孔質支持体(ベース)と、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)系からなる厚さ1.6μmのフィルムとを
貼り合わせたトータルの厚さ約41.6μmであって、
A3サイズの(株)リコー謄写印刷機用マスタ「VT−
II A3」を用いた。
【0021】(6)プラテンローラ4の仕様等 プラテンローラ4としては、カーボンを添加し導電処理
されたシリコーンゴム製の、ゴム硬度43°Hs(JI
S−Aスケール)のものを用い、その体積固有抵抗値が
103±102Ω・cmのものを使用している。また、プ
ラテンローラ4の芯金にはSUM材等の金属製のものを
用い、その肉厚が2mm、外径が18mmのものを使用
した。また、マスタ3を介してのプラテンローラ4とサ
ーマルヘッド1との押圧条件は、その押圧力が4.04
N/cmで設定されている。プラテンローラ4は、例え
ばステッピングモータ(図示せず)で回転駆動される。
【0022】(7)感熱製版装置の仕様 感熱製版装置としては、(株)リコー製デジタル孔版印
刷機「プリポート VT−3820」に搭載されている
プロッターユニットを使用した。
【0023】次に、マスタ3の上記フィルムに形成され
る穿孔パターンと穿孔径とを以下のように定義する。穿
孔径については、図2に示すとおりに定義する。すなわ
ち、図2において、符号hは穿孔を、符号haはその穿
孔hの周囲に生じるフィルム収縮による土手をそれぞれ
示し、主走査方向Sに沿った土手haの最大外径を主走
査穿孔径Lsと、副走査方向Fに沿った土手haの最大
外径を副走査穿孔径Lfとそれぞれ定義する。なお、土
手haの幅は、以下の実験で約5μmである事が確認さ
れている。
【0024】穿孔パターンは、図3に示すように、1ド
ット(Dot)の市松パターンとし、それぞれ隣接発熱
ドットの熱の影響を受けない状態でサーマルヘッド1の
発熱体2を発熱させることによりマスタ3の上記フィル
ムを穿孔した。すなわち、同図に示すように、主走査方
向Sに4ドット毎に1ドット穿孔し、副走査方向Fにも
同様に4ライン毎に穿孔した。図3において、符号As
は、サーマルヘッド1の解像度400DPIに対応し
て、主走査方向Sに63.5μmの寸法をもって区切ら
れた主走査ピッチを、符号Afは同様にして副走査方向
Fに63.5μmの寸法をもって区切られた副走査ピッ
チをそれぞれ示す。上記のとおり、サーマルヘッド1の
各発熱体2の主走査方向Sのピッチ、すなわち主走査ピ
ッチAsと副走査送りピッチpfとが等しくなってい
て、主走査ピッチAs=副走査ピッチAf=副走査送り
ピッチpf=63.5μmである。
【0025】サーマルヘッド1は、上記したように主走
査方向Sに4608個の発熱体2を有するので、これに
対応して、マスタ3には主走査方向Sに63.5×46
07μmの穿孔されるべき領域が存在することを表して
いる。また、穿孔hの穿孔径の測定個所は、最初に特定
した50個を測定し、その平均値を主走査穿孔径Lsお
よび副走査穿孔径Lfとした。
【0026】4種類のうちの何れか一つの発熱体サイズ
からなる発熱体2の列を有するサーマルヘッド1の各発
熱体2に3段階の通電パルス幅tp:500、100
0、1500μsを印加し、そのときにマスタ3の上記
フィルムに形成された穿孔hの主走査穿孔径Lsおよび
副走査穿孔径Lfを光学顕微鏡および画像処理装置にて
測定した。以下、特に断わらない限り、各図に示されて
いる穿孔hの主走査穿孔径Lsおよび副走査穿孔径Lf
のデータは、光学顕微鏡および画像処理装置で測定され
たものである。
【0027】図4に示すグラフは、サーマルヘッド1の
発熱体サイズと通電パルス幅tpとをパラメータとし
て、サーマルヘッド1の発熱体2へ印加される印加エネ
ルギーEsの大きさを横軸にとり、そのときに形成され
る穿孔hにおける主走査穿孔径Lsの大きさを縦軸にと
り、サーマルヘッド1の発熱体2へ印加される印加エネ
ルギーEsの大きさと主走査穿孔径Lsの大きさとの関
係を表したものである。
【0028】図5に示すグラフは、図4のグラフと同様
に、サーマルヘッド1の発熱体サイズと通電パルス幅t
pとをパラメータとして、サーマルヘッド1の発熱体2
へ印加される印加エネルギーEsの大きさを横軸にと
り、そのときに形成される穿孔hにおける副走査穿孔径
Lfの大きさを縦軸にとり、サーマルヘッド1の発熱体
2へ印加される印加エネルギーEsの大きさと副走査穿
孔径Lfの大きさとの関係を表したものである。なお、
図4および図5に示すグラフでは、後述するように、通
電パルス幅tpが短いと結果的にサーマルヘッド1の寿
命の短命化につながるので、発熱体サイズ(主走査×副
走査)が20×20μm、20×30μmのものについ
ては、通電パルス幅tpが500μsのとき、データの
取得数を限定し4個とした。
【0029】図4および図5のグラフより、4種類の異
なる発熱体サイズを有する各サーマルヘッド1におい
て、サーマルヘッド1の発熱体2へ印加する通電パルス
幅tpの長さが異なっていても、印加電力Pを調整して
印加エネルギーEsを適宜選択することにより、主走査
穿孔径Lsおよび副走査穿孔径Lfにおいてそれぞれ同
一の穿孔径を得ることができることが分かる。
【0030】図6に示すグラフは、図4に示したグラフ
および図5に示したグラフの各データについて、発熱体
サイズをパラメータとして、主走査穿孔径Lsを横軸に
とり、副走査穿孔径Lfを縦軸にとって、主走査穿孔径
Lsに対する副走査穿孔径Lfの関係をみたものであ
る。
【0031】図6のグラフより、各主走査穿孔径Lsの
値に対する各副走査穿孔径Lfの値(図6等では主/副
走査穿孔径と記載している)は、発熱体サイズにより略
一義的に決定されることが分かる。つまり、主走査穿孔
径Ls値に対する副走査穿孔径Lf値について、発熱体
2への通電時間(通電パルス幅tp)は制御因子では無
いことが分かる。
【0032】(実施例2)次に、4種類のうちの何れか
一つの発熱体サイズからなる発熱体2の列を有するサー
マルヘッド1の各発熱体2に3段階の通電パルス幅t
p:500、1000、1500μsを印加し、そのと
きにマスタ3の上記フィルムに形成された穿孔hの主走
査穿孔径Lsまたは副走査穿孔径Lfとサーマルヘッド
1の発熱体2のピーク温度との関係をそれぞれ説明す
る。以下、マスタ3の上記フィルムに形成された穿孔h
の主走査穿孔径Lsおよび副走査穿孔径Lfのことをマ
スタ穿孔径と言うときがある。
【0033】サーマルヘッド1の発熱体2のピーク温度
は、赤外線顕微鏡型放射温度計(日本バーンズ社製:R
M−2AS)にて測定した。各条件におけるサーマルヘ
ッド1の発熱体2へ印加する印加エネルギーEsは表1
のようにした。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2の試験による実験の結果、マスタ
3の上記フィルムに形成された穿孔hの主走査穿孔径L
sとサーマルヘッド1の発熱体2のピーク温度との関係
を表すグラフとして図7が、同じく副走査穿孔径Lfと
サーマルヘッド1の発熱体2のピーク温度との関係を表
すグラフとして図8がそれぞれ得られた。
【0036】図7に示すグラフは、サーマルヘッド1の
発熱体サイズと通電パルス幅tpとをパラメータとし
て、主走査穿孔径Lsを横軸にとり、サーマルヘッド1
の発熱体2のピーク温度を縦軸にとり、主走査穿孔径L
sとサーマルヘッド1の発熱体2のピーク温度との関係
を表したものである。
【0037】図8に示すグラフは、図7のグラフと同様
に、サーマルヘッド1の発熱体サイズと通電パルス幅t
pとをパラメータとして、副走査穿孔径Lfを横軸にと
り、サーマルヘッド1の発熱体2のピーク温度を縦軸に
とり、副走査穿孔径Lfとサーマルヘッド1の発熱体2
のピーク温度との関係を表したものである。
【0038】図7および図8に示されている実験結果よ
り、例えば、発熱体2の発熱体サイズが主走査×副走
査:30×20μmのものに関し、通電パルス幅tpが
500、1000、1500μs印加時の主走査穿孔径
Lsが52.5μm、副走査穿孔径Lfが52.5μm
となるマスタ穿孔径のときのサーマルヘッド1の発熱体
2のピーク温度を求めてみると、通電パルス幅tpが5
00μs印加時では360℃、通電パルス幅tpが10
00μs印加時では約285℃、通電パルス幅tpが1
500μs印加時では260℃となり、通電パルス幅t
pが短くなればなるほどサーマルヘッド1の発熱体2の
ピーク温度が高くなることが分かる(図9参照)。この
通電パルス幅tpと発熱体2のピーク温度との関係を図
9のグラフに示す。この関係は、他の発熱体サイズから
なる発熱体2を有するサーマルヘッド1でも言えること
である。ここで、サーマルヘッド1の発熱体2の寿命
は、その発熱するピーク温度に大きく依存し、温度が高
いほど発熱体2への熱ストレスが大きくなってその寿命
は短くなることが知られている。
【0039】以上、実施例1および2の実験結果より、
マスタ穿孔径の主走査穿孔径Ls値に対する副走査穿孔
径Lf値(主/副走査穿孔径)は、発熱体サイズにより
決定され、そのマスタ穿孔径の大きさは、サーマルヘッ
ド1の発熱体2へ印加される印加エネルギーEsの大小
により決定されるが、通電パルス幅tpが異なっても、
その時の発熱体2への印加電力Pを調整すれば同一穿孔
径が得られることが分かる。また、その場合、通電パル
ス幅tpを長くするほうが、サーマルヘッド1の発熱体
2のピーク温度を低下することができ、したがってサー
マルヘッド1の発熱体2の熱的ストレスを低減できるの
で、発熱体2の寿命を向上できる。また、上記実験結果
は、どのような発熱体サイズにおいても言える。
【0040】(実施例3)さらに、マスタ3において、
そのフィルムの厚さを変えたものについても同様な試験
を実施した。実施例1における実験の条件に対して相違
する条件のみを説明する。
【0041】(1)サーマルヘッド1の仕様および発熱
体2の形状 サーマルヘッド1の仕様としては、その発熱体サイズを
2種類のサイズ、すなわち主走査×副走査:20×30
μmのものと、主走査×副走査:30×20μmのもの
とを用いた。
【0042】(2)マスタ3の仕様 マスタ3としては、上記フィルムの厚さのみが実施例1
のそれに対して異なる次の4種類のものを用いた。 上記フィルムの厚さ:1.1、1.3、1.5、1.8
μm。
【0043】図10に示すグラフは、サーマルヘッド1
の発熱体サイズを主走査×副走査:20×30μmに固
定し、マスタ3の上記フィルムの厚さと通電パルス幅t
pとをパラメータとして、印加エネルギーEsを横軸に
とり、主走査穿孔径Lsを縦軸にとって、上記フィルム
の厚さの違いによる印加エネルギーEsと主走査穿孔径
Lsとの関係を表したものである。
【0044】図11に示すグラフは、図10に示したそ
の全てのデータに関し、主走査穿孔径Lsと副走査穿孔
径Lfとの関係を表したものである。これら両図に表さ
れていることから分かるように、同一のマスタ穿孔径を
得ようとした場合、上記フィルムの厚さが厚くなるほど
サーマルヘッド1の発熱体2へ印加すべき必要な印加エ
ネルギーEsは大きくなるものの、マスタ穿孔径の主走
査穿孔径Ls値に対する副走査穿孔径Lf値は略直線上
にプロットされていて略比例的関係にあること、つま
り、マスタ穿孔径は印加エネルギーEsによって一義的
に決定されることが分かる。換言すれば、マスタ1の上
記フィルムの厚さが異なったとしても、サーマルヘッド
1の発熱体2へ印加すべき印加エネルギーEsとマスタ
穿孔径の関係は上記のようになることが分かる。
【0045】また、サーマルヘッド1として、その発熱
体サイズのみを主走査×副走査:30×20μmに変え
たもので図10と同様の試験を行なった場合の実験結果
を図12に示す。図13に示すグラフは、図12に示し
たその全てのデータに関し、主走査穿孔径Lsと副走査
穿孔径Lfとの関係を表したものである。これらの図1
2および図13に表されていることからは、図10およ
び図11について述べたと同様のことが分かる。
【0046】(実施例4)次に、図14ないし図19の
各グラフを参照して、サーマルヘッド1の発熱体2の発
熱体サイズをパラメータとし、印字周期tlとサーマル
ヘッド1の発熱体2へ印加する通電パルス幅tpとを順
次変えた場合のマスタ穿孔径(主走査穿孔径Ls、副走
査穿孔径Lf)の関係について説明する。印字周期tl
は1、1.5、2、3、5、10ms/lineの6段
階に、通電パルス幅tpは500、1000、1500
μsの3段階に変えて、印字周期tl(各図のグラフの
タイトルとしては製版速度と表示している)による主走
査穿孔径Lsおよび副走査穿孔径Lfへの影響を確認し
た。
【0047】ここでは、印字周期tlによるマスタ穿孔
径(主走査穿孔径Ls、副走査穿孔径Lf)への影響を
明確にするために、印字周期tl=10ms/line
時の副走査穿孔径Lfを55μmに合わせ込むよう、各
発熱体サイズ、通電パルス幅tpにおいて、発熱体2へ
印加すべき印加電力Pを合わせ込んだ。また、副走査送
りピッチpfは400DPI(63.5μm)とした。
【0048】表2に、各発熱体サイズ、各通電パルス幅
tpにおいて、サーマルヘッド1の発熱体2へ印加した
印加エネルギーEsを示す。
【0049】
【表2】
【0050】上記表2の条件により、マスタ3の上記フ
ィルムを穿孔した時における印字周期tlと主走査穿孔
径Lsとの関係、および印字周期tlと副走査穿孔径L
fとの関係を表す実験結果を図14ないし図19の各グ
ラフに示す。
【0051】図14、図16および図18に示されてい
る各実験結果より、各発熱体サイズを有する各サーマル
ヘッド1において、主走査穿孔径Lsは、印字周期tl
に関係なく、それぞれ略同一の値をもつことが分かる。
しかしながら、副走査穿孔径Lfについては、図15、
図17および図19に示されている各実験結果より、ど
のような発熱体サイズを有するサーマルヘッド1におい
ても、印字周期tlが短くなるにつれて徐々に大きくな
ることが分かる。また、発熱体サイズ(主走査×副走
査)が20×20μm、20×30μm、30×30μ
m、のうちの何れか一つの発熱体サイズからなる発熱体
2の列を有するサーマルヘッド1を使用した場合におい
ては、印字周期tlがある値(1.5ms/line)
より短くなるとその副走査穿孔径Lfが急激に大きくな
ることが分かる。
【0052】このときのマスタ穿孔状態を写真1として
図22に添付して示す。図22における写真1のマスタ
穿孔状態は、サーマルヘッド1の発熱体サイズ(主走査
×副走査)が20×30μm、通電パルス幅tpが50
0μs、印加エネルギーEsが49μJ、印字周期tl
が1ms/lineの各条件の時のものである。なお、
上記写真1を含め、図23および図27に示す写真2な
いし5におけるマスタ穿孔状態において、中央部の黒色
部が穿孔hを、その穿孔hの外周部において白抜き略環
状部分が土手haをそれぞれ表している。
【0053】一方、図23に添付して示す写真2には、
写真1のマスタ穿孔状態と比較確認するために、前記条
件において、印字周期tlのみを1.5ms/line
に変えたときのマスタ穿孔状態を掲げてある。写真1の
マスタ穿孔状態から分かるように、マスタ穿孔径は、楕
円状、かつ、マスタ搬送方向でもある副走査方向Fの下
流側の穿孔先端部は主走査方向Sでその穿孔径が極端に
小さくなっていることが分かる。
【0054】(実施例5)次に、サーマルヘッド1の発
熱体2へ印加する印加エネルギーEsを変えた場合、つ
まりマスタ穿孔径を大きくしたり小さくしたりする場合
について確認する試験を実施した。実施例1における実
験の条件に対して相違する条件のみを説明する。
【0055】(1)サーマルヘッド1の発熱体2の形状
としては、発熱体サイズを1種類のサイズ、すなわち主
走査×副走査:20×30μmに固定したものを用い
た。 (2)サーマルヘッド1の発熱体2への通電時間として
は、1つの通電パルス幅tp=500μsに固定した。 (3)サーマルヘッド1の発熱体2へ印加する印加エネ
ルギーEsとしては、印加エネルギーEs=37.9、
43.1、48.5(μJ)の3段階に変えて行なっ
た。
【0056】図20のグラフに、印加エネルギーEsを
パラメータとしたときの、印字周期tl(もしくは製版
速度)と主走査穿孔径Lsとの関係を、図21のグラフ
に、同印加エネルギーEsをパラメータとしたときの、
印字周期tlと副走査穿孔径Lfとの関係をそれぞれ示
す。
【0057】図20および図21では、サーマルヘッド
1の発熱体2への印加エネルギーEsを変えることによ
り発熱体2の発熱量を変えたわけであるが、印字周期t
lが長い所では、明らかにその主走査穿孔径Lsおよび
副走査穿孔径Lfはサーマルヘッド1の発熱体2へ印加
した印加エネルギーEs量に依存しているものの、上記
実施例4で判明したような副走査穿孔径Lfが極端に大
きくなる印字周期tlの分岐点は、サーマルヘッド1の
発熱体2へ印加した印加エネルギーEsに関係なく同じ
値(1.5ms/line)になることが分かる。
【0058】ところが、発熱体サイズ(主走査×副走
査)が30×20μmの発熱体サイズからなる発熱体2
の列を有するサーマルヘッド1を使用した場合において
は、発熱体サイズ(主走査×副走査)が20×20μ
m、20×30μm、30×30μm、のうちの何れか
一つの発熱体サイズからなる発熱体2の列を有するサー
マルヘッド1を使用した場合に見られるような、印字周
期tlがある印字周期tlより短くなるとその副走査穿
孔径Lfが急激に大きくなるような現象は見られない
(図15、図17、図19参照)。この現象の差は、サ
ーマルヘッド1の発熱体2の形状(換言すれば発熱体サ
イズ)に依存する発熱温度の状態の違いによるものと考
えられる。
【0059】(実施例6)次に、4種類の発熱体サイズ
の違いによる主走査方向Sおよび副走査方向Fの発熱温
度分布について確認した結果を説明する。実施例1にお
ける実験の条件と比較して相違する条件のみを説明す
る。なお、各発熱体サイズの発熱体2における主走査方
向Sおよび副走査方向Fの発熱温度は、実施例2で使用
したと同じ赤外線顕微鏡型放射温度計にて測定した。
【0060】(1)サーマルヘッド1の発熱体2への通
電時間としては、1つの通電パルス幅tp=500μs
に固定した。 (2)各発熱体サイズの発熱体2へ印加する印加エネル
ギーEsの条件は、以下のとおりである。 主走査×副走査:20×20μm…52.5μJ 主走査×副走査:20×30μm…57.5μJ 主走査×副走査:30×20μm…70.0μJ 主走査×副走査:30×30μm…65.0μJ 図24のグラフは、図26に示す発熱体2の拡大図にお
ける主走査方向Sに沿ったBb線の各発熱体位置におけ
る発熱温度分布、つまり1つの発熱体2の主走査方向S
の各発熱体位置における発熱温度分布を示す。図25の
グラフは、図26に示す発熱体2の拡大図における副走
査方向Fに沿ったAa線の各発熱体位置における発熱温
度分布、つまり1つの発熱体2の副走査方向Fの各発熱
体位置における発熱温度分布を示す。このようにBb線
およびAa線は、主走査方向Sおよび副走査方向Fにお
いて発熱体2を等分する線であって、Bb線とAa線と
が交わる交点0(ゼロ)は発熱体2の位置的中心を表し
ている。図24の横軸には主走査方向Sの発熱体位置
(μm)を、図25の横軸には副走査方向Fの発熱体位
置(μm)を、図26に示す各発熱体位置方向に+、−
の記号を付してそれぞれとっており、両図の縦軸には各
発熱体位置の発熱温度(℃)をそれぞれとっている。
【0061】図24および図25の各発熱温度分布のグ
ラフから、両グラフにおける横軸の各発熱体位置の発熱
温度分布長は、各発熱体サイズにおいて、発熱体2の主
走査方向Sおよび副走査方向Fの各長さに比例している
ことが容易に分かる。換言すれば、発熱体幅が広がれ
ば、等温度の幅も比例して広がると言うことである。こ
れは、一般的に、各発熱体サイズの発熱体2における主
走査方向Sおよび副走査方向Fの何れでも言えることで
ある。
【0062】発熱体サイズ(主走査×副走査)が20×
30μmの場合、その発熱温度分布は、その発熱体2の
主走査方向Sおよび副走査方向Fに同じ長さの分布とな
る。また、発熱体サイズ(主走査×副走査)が20×2
0μmや30×30μmの場合、その発熱温度分布は、
その発熱体2の主走査方向Sについては、副走査方向F
に比べ若干長くなる。さらに、発熱体サイズ(主走査×
副走査)が30×20μmの場合、その発熱温度分布
は、その発熱体2の主走査方向Sについては副走査方向
Fに比べきわめて長くなる。
【0063】以下、発熱体サイズ(主走査×副走査)が
20×30μm、20×20μmや30×30μmの場
合と、発熱体サイズ(主走査×副走査)が30×20μ
mの場合とにおいて、その発熱温度分布とマスタ穿孔状
態とについて比較しながら考察する。
【0064】印字周期tlが短くなると、サーマルヘッ
ド1の発熱体2上を副走査方向Fへ移動する単位時間当
たりのマスタ3の移動量は多くなる。サーマルヘッド1
の発熱体2の発熱は、その発熱体2の中央部(図26で
は0部)より温度上昇が開始し、その発熱体2の中心を
発熱温度の頂点として主走査方向Sおよび副走査方向F
四方に向かって温度降下する略山形状の温度分布をな
し、マスタ3の上記フィルムが溶融穿孔してその穿孔が
広がるある温度、すなわち「閾値(しきいち)温度」に
到達すると上記フィルムの穿孔・収縮が開始することと
なる。
【0065】発熱体サイズ(主走査×副走査)が20×
20μm、20×30μmや30×30μmのサーマル
ヘッド1で穿孔する場合、印字周期tlが速いと、つま
り上記フィルムの穿孔と同時にサーマルヘッド1の発熱
体2が上記フィルムに対して相対的に移動するため、初
期穿孔時には主走査方向Sについての穿孔は、穿孔はす
るが完全な収縮をせず、その収縮が途中で停止するよう
な穿孔形態を示し、発熱体2が主走査方向Sおよび副走
査方向Fにある程度の高い温度に上昇することで、主走
査方向S、副走査方向Fとも完全な穿孔形態が完成する
と思われる。上述したように、初期の不完全な穿孔と終
期の完全穿孔とが重なり合うために、マスタ穿孔径にお
ける副走査方向Fへの過度な延びを示し、その副走査穿
孔径Lfが大きくなるものと思われる。
【0066】一方、発熱体サイズ(主走査×副走査)が
30×20μmの場合、印字周期tlが速いときでも、
その発熱温度の等温度分布は主走査方向Sに長くなり、
初期の穿孔形態より、マスタ3の上記フィルムに対する
穿孔収縮開始と同時に主走査方向Sに対しても完全な穿
孔形態に必要な熱量が上記フィルムに瞬時に伝熱されや
すいため、マスタ穿孔径における副走査方向Fへの過度
な延びがないものと思われる。
【0067】(実施例7)上記現象を裏付ける実験の観
察結果として、発熱体サイズ(主走査×副走査)が20
×30μm、30×20μm、30×25μm、のうち
の何れか一つの発熱体サイズからなる発熱体2の列を有
するサーマルヘッド1を使用した場合のマスタ穿孔状態
の拡大写真を図27(a),(b),(c)にそれぞれ
示す。穿孔(印字)パターンとしては、主走査方向Sに
数十ドット連続穿孔(印字)し、かつ、副走査送りピッ
チpfを63.5(μm/line)として1ライン毎
に製版、非製版を繰り返したものである。なお、下記す
る条件以外の他の製版条件は、実施例1と同じ条件で行
なった。
【0068】図27(a)に示す写真3は、発熱体サイ
ズ(主走査×副走査)=20×30μm、印字周期tl
=1.5ms/line、通電パルス幅tp=600μ
s、印加エネルギーEs=45.5μJの製版条件で行
なったときのマスタ穿孔状態(もしくはマスタ穿孔形
態)を表している。図27(b)に示す写真4は、発熱
体サイズ(主走査×副走査)=30×20μm、印字周
期tl=1.5ms/line、通電パルス幅tp=6
00μs、印加エネルギーEs=49.0μJの製版条
件で行なったときのマスタ穿孔状態を表している。図2
7(c)に示す写真5は、発熱体サイズ(主走査×副走
査)=30×25μm、印字周期tl=1.5ms/l
ine、通電パルス幅tp=600μs、印加エネルギ
ーEs=60.0μJの製版条件で行なったときのマス
タ穿孔状態を表している。
【0069】図27(a),(b),(c)に示す各マ
スタ穿孔状態における製版条件の値は、発熱体サイズ
(主走査×副走査)が20×30μm、30×20μ
m、30×25μm、のうちの何れか一つの発熱体サイ
ズからなる発熱体2の列を有するサーマルヘッド1で穿
孔する場合の、マスタ穿孔径において過度な副走査穿孔
径Lfを呈する製版条件の限界値である。発熱体サイズ
(主走査×副走査)が20×30μmの場合では、マス
タ3の上記フィルムに対する穿孔hの開始部である穿孔
hの既に先端部で主走査方向Sに収縮の少ない三角状の
穿孔状態になることが分かる。これは、上述したよう
に、サーマルヘッド1の発熱体2上をマスタ3が通過す
る速さが時間的に速いため、上記フィルムへの加熱溶融
穿孔開始時に主走査方向Sに穿孔はするが完全な収縮を
せず、その収縮が途中で停止することを裏付けている。
【0070】これと比較して、発熱体サイズ(主走査×
副走査)が30×25μm、30×20μmの場合のマ
スタ穿孔状態は、マスタ3の上記フィルムに対する穿孔
hの開始部である穿孔hの先端部で主走査方向Sに収縮
の少ない三角状の穿孔状態になることが抑制されている
ことが分かる。
【0071】上記したように、マスタ穿孔径における副
走査穿孔径Lfの過度な延びは、副走査方向Fの穿孔h
の独立性の障害となって副走査方向Fでの穿孔hのオー
バーラップを来すことがあるので上記フィルムにおける
副走査方向Fの分離性を悪くし、その結果、画像品質を
劣化させるのでよくないし、また、副走査穿孔径Lfの
過度な延びがそこまで達しなくても、マスタ3の上記フ
ィルムに対する穿孔hの開始部である穿孔hの先端部で
主走査方向Sに収縮の少ない三角状の穿孔状態になるこ
とも、この穿孔hより印刷用紙へ転移するインキがマス
タ穿孔状態に依存するため、画質上よくない。
【0072】(実施例8)次に、発熱体サイズ(主走査
×副走査)が20×20μm、20×30μm、30×
30μm、のうちの何れか一つの発熱体サイズからなる
発熱体2の列を有するサーマルヘッド1を使用した場合
において、副走査穿孔径Lfが極端に大きくなり、か
つ、副走査方向Fの下流側の穿孔先端部の主走査穿孔径
Lsが小さくなる現象がおこる分岐点において、印字周
期tlと、通電パルス幅tpと、この通電パルス幅tp
の時間内に搬送されるマスタ搬送距離との間にどのよう
な関係があるかを調べるため、図15、図17および図
19に示した実験結果から下記の表3に示す結果を求め
た。なお、通電パルス幅tpの時間内に搬送されるマス
タ搬送距離は、式=[通電パルス幅tp(μs)/印字
周期tl(μs/line)]×副走査送りピッチpf
(μm/line)で求められる。
【0073】
【表3】
【0074】この表3の結果と図15、図17および図
19に示した実験結果とから、印字周期tlに対しサー
マルヘッド1の発熱体2への通電パルス幅tpの比率が
30%を超えると、また、通電パルス幅tpの時間内に
搬送されるマスタ搬送距離が20〜25μmを超えると
このような副走査穿孔径Lfの乱れを生じることが分か
る。
【0075】以上の各実験結果より、サーマルヘッド1
の発熱体2を加熱するための通電パルス幅tpと印字周
期tlと副走査送りピッチpfとが、以下の(1)の関
係式を満たす条件にあれば、発熱体サイズにかかわら
ず、マスタ穿孔における副走査穿孔径Lfの過度な延び
をなくし安定したマスタ穿孔径が得られることが分か
る。 [通電パルス幅tp(μs)/印字周期tl(μs/line)]×副走査送 りピッチpf(μm/line)≦25(μm)…(1) しかしながら、実施例2で述べたように、同一発熱体サ
イズで、同一なマスタ穿孔状態を得る場合、サーマルヘ
ッド1の発熱体2を発熱させる通電パルス幅tpは極力
長くする方が発熱体2の発熱ピーク温度を低く抑えるこ
とができるため発熱体2の熱的ストレスを低減すること
ができ、その結果、発熱体2の寿命を延命することがで
きる。発熱体サイズ(主走査×副走査)が20×20μ
m、20×30μm、30×30μm、のうちの何れか
一つの発熱体サイズからなる発熱体2の列を有するサー
マルヘッド1を使用した場合では、その発熱体2を発熱
させる通電パルス幅tpの上限は上記(1)式により限
定される。これに対し、発熱体サイズ(主走査×副走
査)が30×20μmの場合では、印字周期tlを短く
したときでもマスタ穿孔品質を損なわずに発熱体2を発
熱させる最大の通電パルス幅tpは下記の(2)の関係
式でも設定できるため、通電パルス幅tpを極力長く
し、発熱体2の寿命を向上させるとの観点から、以下の
(2)の関係式に設定すべきである。
【0076】 [通電パルス幅tp(μs)/印字周期tl(μs/line)]×副走査送 りピッチpf(μm/line)≧25(μm)…(2) 但し、現実的には、サーマルヘッド1の主走査方向Sの
発熱体2の列を主走査方向Sに時分割駆動した方が、サ
ーマルヘッド1への供給電力をより低く抑えることがで
きるため、その時分割駆動する印字分割数を最低でも2
つに設定すべきである。したがって、この場合には上記
(2)の関係式における通電パルス幅tpの上限値は、
以下の(3)の関係式を満たすように設定すべきであ
る。
【0077】 通電パルス幅tp(μs)≦印字周期tl(μs/line)÷印字分割数、 ここで印字分割数=2…(3) なお、製版装置においては、公知技術であるサーマルヘ
ッド温度補正、穿孔径コントロール等の様々な補正を行
なうため、サーマルヘッド発熱体の通電時間を制御して
使用することが一般的であり、その場合には各種補正制
御時の通電時間の最大値である「最大通電パルス幅」を
通電パルス幅tpとする。
【0078】なお、サーマルヘッド1の発熱体2の副走
査方向Fの長さに関して、発熱体サイズ(主走査×副走
査)が50×60μm、30×40μm、50×40μ
mのうちの何れか一つの発熱体サイズからなる発熱体2
の列を有するサーマルヘッド1を使用した場合(発熱体
2の副走査方向Fの長さを副走査送りピッチpf(6
3.5μm)の1/2より大きくした場合)において、
印字周期tlを2.5(ms/line)以下とした副
走査方向Fへの連続製版(ベタ画像製版)条件で、その
マスタ穿孔状態を確認した結果、印字周期tlが2.0
(ms/line)を境とした前後から、マスタ穿孔に
おける副走査方向Fでの分離性が確保できなかった。し
かしながら、発熱体2の副走査方向Fの長さを副走査送
りピッチpfの1/2以下にすることにより、印字周期
tlを2(ms/line)以下としても副走査方向F
への連続製版条件下でも、マスタ穿孔における副走査方
向Fでの分離性を確保できた。
【0079】また、サーマルヘッド1の発熱体2の主走
査方向Sの長さを、その副走査方向Fの長さよりも長く
することにより、例えば、サーマルヘッド1の発熱体2
の副走査方向Fの長さが上記と同じで、その主走査方向
Sの長さがその副走査方向Fの長さよりも短い発熱体2
の列を有するサーマルヘッド1に比べ、発熱体2の面積
は大きくなるため、熱的ストレスも少なく、発熱体2の
寿命も向上する。
【0080】上記実施例では、発熱体2の主走査方向の
ピッチAsと副走査送りピッチpfとを実質的に等しく
しているが、副走査方向Fの解像度を向上させるため
に、例えば発熱体2の主走査方向のピッチAsを63.
5μm(400DPI)とした場合に、副走査送りピッ
チpfを42.3μm(600DPI)としてもよい
(請求項3参照)。
【0081】以上説明したように、各実施例の実験結果
を含む実施形態によれば、サーマルヘッド1の発熱体2
の副走査方向Fの長さを副走査送りピッチpfの1/2
以下とし、かつ、発熱体2の主走査方向Sの長さを発熱
体2の副走査方向Fの長さよりも長くしたことにより、
製版速度が速くなっても(つまり印字周期tlが短くな
っても)、目的とする安定した穿孔状態をマスタに形成
することができて最適な穿孔を行なえるため、裏移りが
少なく、多孔質支持体を有するマスタ3であっても過度
な穿孔部に繊維が存在することが抑制されて繊維目の少
ない最適な画像を形成することができる。また、サーマ
ルヘッド1の発熱体2の発熱ピーク温度を必要最低限に
抑えることで発熱体2への熱ストレスを低減してその発
熱体寿命を向上することでサーマルヘッド1の延命化を
図れ、かつ、さらなる製版時間の短縮化によって高速製
版が行なえる。
【0082】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、サーマル
ヘッドの発熱体の主走査方向のピッチと副走査送りピッ
チとを実質的に等しくすると共に、発熱体の副走査方向
の長さを副走査送りピッチの1/2以下とし、かつ、発
熱体の主走査方向の長さを該発熱体の副走査方向の長さ
よりも長くしたことにより、マスタ穿孔径における副走
査方向の穿孔径の過度な延びを抑制することができるの
で、目的とする安定した穿孔状態をマスタに形成するこ
とができ、裏移りが少なく、多孔質支持体を有するマス
タであっても繊維目の少ない最適な画像を形成すること
ができると共に、製版時間の短縮化によって高速製版が
可能となる。
【0083】請求項2記載の発明によれば、発熱体を加
熱するための通電パルス幅とサーマルヘッドの印字周期
と副走査送りピッチとが、[通電パルス幅(μs)÷印
字周期(μs/line)]×副走査送りピッチ(μm
/line)≧25(μm)の関係を満たすことによ
り、請求項1記載の発明の効果に加えて、サーマルヘッ
ドの発熱体の発熱ピーク温度を必要最低限に抑えること
ができるので、発熱体への熱ストレスを低減してその発
熱体寿命を向上することでサーマルヘッドの延命化を図
れる。
【0084】請求項3記載の発明によれば、サーマルヘ
ッドの発熱体の副走査方向の長さを副走査送りピッチの
1/2以下にすると共に、発熱体の主走査方向の長さを
該発熱体の副走査方向の長さよりも長くし、マスタ穿孔
径における副走査方向の穿孔径の過度な延びを抑制する
ことができるので、目的とする安定した穿孔状態をマス
タに形成することができ、裏移りが少なく、多孔質支持
体を有するマスタであっても繊維目の少ない最適な画像
を形成することができると共に、製版時間の短縮化によ
って高速製版が可能となる。加えて、サーマルヘッドの
発熱体を加熱するための通電パルス幅とサーマルヘッド
の印字周期と副走査送りピッチとが、[通電パルス幅
(μs)÷印字周期(μs/line)]×副走査送り
ピッチ(μm/line)≧25(μm)の関係を満た
すことにより、サーマルヘッドの発熱体の発熱ピーク温
度を必要最低限に抑えることができるので、発熱体への
熱ストレスを低減してその発熱体寿命を向上することで
サーマルヘッドの延命化を図れる。また、副走査方向の
解像度を向上させることも可能となる。
【0085】請求項4記載の発明によれば、印字周期が
2(ms/line)以下であることにより、請求項
1,2または3記載の発明の効果に加えて、さらなる製
版時間の短縮化によって高速製版が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における感熱製版装置の概略
的な構成を示す正面図である。
【図2】上記実施形態においてマスタの上記フィルムに
形成される穿孔の穿孔径等を定義する模式的な平面図で
ある。
【図3】上記実施形態においてマスタの上記フィルムに
形成される穿孔パターンを定義する模式的な平面図であ
る。
【図4】実施例1において、サーマルヘッドの発熱体サ
イズと通電パルス幅とをパラメータとしたときの、サー
マルヘッドの発熱体に印加される印加エネルギーの大き
さと主走査穿孔径の大きさとの関係を表したグラフであ
る。
【図5】図4と同一の実験条件において、印加エネルギ
ーの大きさと副走査穿孔径の大きさとの関係を表したグ
ラフである。
【図6】図4および図5に示した各データについて、発
熱体サイズをパラメータとしたときの、主走査穿孔径と
副走査穿孔径との関係を表したグラフである。
【図7】実施例2において、サーマルヘッドの発熱体サ
イズと通電パルス幅とをパラメータとしたときの、主走
査穿孔径の大きさとサーマルヘッドの発熱体のピーク温
度との関係を表したグラフである。
【図8】図7と同一の実験条件における副走査穿孔径の
大きさとサーマルヘッドの発熱体のピーク温度との関係
を表したグラフである。
【図9】図7および図8に示した各データについて、発
熱体サイズを30×20μmとし、マスタ穿孔径(主走
査穿孔径×副走査穿孔径)=52.5×52.5μmと
なるときの、通電パルス幅とサーマルヘッドの発熱体の
ピーク温度との関係を表したグラフである。
【図10】実施例3において、サーマルヘッドの発熱体
サイズを主走査×副走査:20×30μmに固定した場
合であって、フィルムの厚さと通電パルス幅とをパラメ
ータとしたときの、印加エネルギーの大きさと主走査穿
孔径の大きさとの関係を表したグラフである。
【図11】図10に示した全てのデータについて、主走
査穿孔径と副走査穿孔径との関係を表したグラフであ
る。
【図12】実施例3において、サーマルヘッドの発熱体
サイズを主走査×副走査:30×20μmに固定した場
合であって、フィルムの厚さと通電パルス幅とをパラメ
ータとしたときの、印加エネルギーの大きさと主走査穿
孔径の大きさとの関係を表したグラフである。
【図13】図12に示した全てのデータについて、主走
査穿孔径と副走査穿孔径との関係を表したグラフであ
る。
【図14】実施例4において、通電パルス幅を500μ
sに固定し、発熱体サイズをパラメータとしたときの、
印字周期の大きさと主走査穿孔径の大きさとの関係を表
したグラフである。
【図15】図14と同一の実験条件において、印字周期
の大きさと副走査穿孔径の大きさとの関係を表したグラ
フである。
【図16】実施例4において、通電パルス幅を1000
μsに固定し、発熱体サイズをパラメータとしたとき
の、印字周期の大きさと主走査穿孔径の大きさとの関係
を表したグラフである。
【図17】図16と同一の実験条件において、印字周期
の大きさと副走査穿孔径の大きさとの関係を表したグラ
フである。
【図18】実施例4において、通電パルス幅を1500
μsに固定し、発熱体サイズをパラメータとしたとき
の、印字周期の大きさと主走査穿孔径の大きさとの関係
を表したグラフである。
【図19】図18と同一の実験条件において、印字周期
の大きさと副走査穿孔径の大きさとの関係を表したグラ
フである。
【図20】実施例5において、発熱体サイズを20×3
0μmに、通電パルス幅を500μsにそれぞれ固定
し、印加エネルギーをパラメータとしたときの、印字周
期の大きさと主走査穿孔径の大きさとの関係を表したグ
ラフである。
【図21】図20と同一の実験条件において、印字周期
の大きさと副走査穿孔径の大きさとの関係を表したグラ
フである。
【図22】実施例4において、発熱体サイズが20×3
0μm、通電パルス幅が500μs、印加エネルギーが
49μJ、印字周期が1ms/lineの条件のときの
マスタ穿孔状態を表す写真1である。
【図23】図22と同一の実験条件において、印字周期
のみを1.5ms/lineに変えたときのマスタ穿孔
状態を表す写真2である。
【図24】実施例6において、発熱体サイズをパラメー
タとしたときの、図26に示す発熱体の拡大図における
主走査方向に沿ったBb線の各発熱体位置における発熱
温度分布を表したグラフである。
【図25】実施例6において、発熱体サイズをパラメー
タとしたときの、図26に示す発熱体の拡大図における
副走査方向に沿ったAa線の各発熱体位置における発熱
温度分布を表したグラフである。
【図26】サーマルヘッドの発熱体の主走査方向および
副走査方向の発熱体位置を表すための、保護膜を透過し
て見た発熱体の拡大平面図である。
【図27】実施例7において、図27(a)は、発熱体
サイズ(主走査×副走査)=20×30μm、印字周期
tl=1.5ms/line、通電パルス幅tp=60
0μs、印加エネルギーEs=45.5μJの製版条件
で行なったときのマスタ穿孔状態を表す写真3であり、
図27(b)は、発熱体サイズ(主走査×副走査)=3
0×20μm、印字周期tl=1.5ms/line、
通電パルス幅tp=600μs、印加エネルギーEs=
49.0μJの製版条件で行なったときのマスタ穿孔状
態を表す写真4であり、図27(c)は、発熱体サイズ
(主走査×副走査)=30×25μm、印字周期tl=
1.5ms/line、通電パルス幅tp=600μ
s、印加エネルギーEs=60.0μJの製版条件で行
なったときのマスタ穿孔状態を表す写真5である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 発熱体 3 マスタ As 発熱体の主走査方向の主走査ピッチ Es 印加エネルギー F 副走査方向(マスタ搬送方向) h 穿孔 Lf 副走査穿孔径 Ls 主走査穿孔径 pf 副走査送りピッチ tl 印字周期 tp 通電パルス幅 S 主走査方向
フロントページの続き (72)発明者 加藤 肇 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 木戸浦 康宣 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主走査方向に配列した複数の発熱体を有す
    るサーマルヘッドを、熱可塑性樹脂フィルムを有するマ
    スタに接触させ、上記主走査方向と直交する副走査方向
    に上記マスタを所定の副走査送りピッチで移動させ、画
    像データに応じて上記発熱体の位置選択的な加熱により
    上記マスタの上記熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔して
    ドット状の製版画像を上記マスタに形成する感熱製版装
    置において、 上記発熱体の上記主走査方向のピッチと上記副走査送り
    ピッチとを実質的に等しくすると共に、上記発熱体の上
    記副走査方向の長さを上記副走査送りピッチの1/2以
    下とし、かつ、上記発熱体の上記主走査方向の長さを該
    発熱体の上記副走査方向の長さよりも長くしたことを特
    徴とする感熱製版装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の感熱製版装置において、 上記発熱体を加熱するための通電パルス幅と上記サーマ
    ルヘッドの印字周期と上記副走査送りピッチとが、 [上記通電パルス幅(μs)÷上記印字周期(μs/l
    ine)]×上記副走査送りピッチ(μm/line)
    ≧25(μm)の関係を満たすことを特徴とする感熱製
    版装置。
  3. 【請求項3】主走査方向に配列した複数の発熱体を有す
    るサーマルヘッドを、熱可塑性樹脂フィルムを有するマ
    スタに接触させ、上記主走査方向と直交する副走査方向
    に上記マスタを所定の副走査送りピッチで移動させ、画
    像データに応じて上記発熱体の位置選択的な加熱により
    上記マスタの上記熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔して
    ドット状の製版画像を上記マスタに形成する感熱製版装
    置において、 上記発熱体の上記副走査方向の長さを上記副走査送りピ
    ッチの1/2以下にすると共に、上記発熱体の上記主走
    査方向の長さを該発熱体の上記副走査方向の長さよりも
    長くし、かつ、上記発熱体を加熱するための通電パルス
    幅と上記サーマルヘッドの印字周期と上記副走査送りピ
    ッチとが、 [上記通電パルス幅(μs)÷上記印字周期(μs/l
    ine)]×上記副走査送りピッチ(μm/line)
    ≧25(μm)の関係を満たすことを特徴とする感熱製
    版装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の感熱製版装置
    において、 上記印字周期が、2(ms/line)以下であること
    を特徴とする感熱製版装置。
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