JP2960863B2 - 感熱孔版印刷装置 - Google Patents

感熱孔版印刷装置

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JP2960863B2
JP2960863B2 JP7041696A JP4169695A JP2960863B2 JP 2960863 B2 JP2960863 B2 JP 2960863B2 JP 7041696 A JP7041696 A JP 7041696A JP 4169695 A JP4169695 A JP 4169695A JP 2960863 B2 JP2960863 B2 JP 2960863B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は感熱孔版印刷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】印刷画像に応じた穿孔パターンが形成さ
れた感熱性孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、
印刷ドラムの内周側からインキを供給し、上記穿孔パタ
ーンを介して滲み出たインキにより穿孔パターンに応じ
たインキ画像を印刷用紙上に形成する孔版印刷装置が良
く知られている。このような孔版印刷装置においては、
サーマルヘッドにおける主走査方向に一列に配列された
個々の発熱部に一定のライン周期をもって通電し、その
電気エネルギーを熱エネルギーに変換し、すなわちジュ
ール熱を発生させて上記感熱性孔版マスタを穿孔してい
る。なお、ライン周期とは、サーマルヘッドにおける同
一発熱部の発熱体に通電する時の発熱作動時間間隔をい
い、印字周期とも呼ばれている。
【0003】ところで、そうした孔版印刷装置において
印刷を行い、印刷済みの用紙を順次排紙台へ排紙・積載
したとき、先に排紙された印刷済用紙表面のインキが、
次に排紙された印刷済用紙の裏面へ転移してその印刷済
用紙の裏面を汚損してしまう、いわゆる裏移りという不
具合が発生する。そこで、そうした裏移りという不具合
を解消するために、例えば特開平2−67133号公
報、特開平4−71847号公報、或いは特開平4−2
65759号公報に記載されている技術のように、副走
査方向において各穿孔を独立穿孔することにより、イン
キ転移量を抑制することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
公報に記載の技術では、裏移りという不具合を解決する
ことはできるものの、副走査方向の解像度を高めると感
熱性孔版マスタの穿孔が副走査方向に繋がってしまい、
結局、印刷画像の副走査方向の解像度を高くすることが
できず、より高い印刷画像品質が求められる近時におい
ては、その印刷画像品質は充分なものではなかった。
【0005】したがって、この発明は、かかる問題点を
解決するために、感熱性孔版マスタの穿孔が主走査方向
及び副走査方向に繋がることなく独立し、設定した副走
査方向の解像度に対応して最適な穿孔状態が得られる感
熱孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、主走査方向に配列され
た多数の発熱部を具備してなるサーマルヘッドに対し
て、少なくとも熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔
版マスタをプラテンローラで押圧させた状態で、上記主
走査方向と直交する副走査方向にマスタ搬送手段により
上記感熱性孔版マスタを移動させながら、画像信号に応
じて上記発熱部を発熱させて上記熱可塑性樹脂フィルム
を位置選択的に溶融穿孔して上記画像信号に応じた穿孔
パターンを得、この感熱性孔版マスタを印刷ドラムの外
周面に巻装し、上記印刷ドラムの内周側からインキを供
給し、上記穿孔パターンを介して滲み出たインキにより
上記画像信号に応じたインキ画像を印刷用紙上に形成す
る感熱孔版印刷装置であって、駆動手段と、副走査方向
解像度設定手段と、駆動制御手段と、穿孔エネルギー調
整手段とを有し、上記発熱部における上記副走査方向の
寸法を、上記副走査方向解像度設定手段で設定可能な最
高の解像度に対応する送りピッチの長さ以下にしたこと
を特徴としている。
【0007】駆動手段は、感熱性孔版マスタを所定の送
りピッチをもって移動するようにマスタ搬送手段を駆動
する。駆動手段の具体例としては、マスタ搬送手段にタ
イミングベルト等の回転伝達部材を介して連結されたマ
スタ送りモータであり、例えばステッピングモータが用
いられる。また、マスタ搬送手段の具体例としては、プ
ラテンローラの他、プラテンローラの下流側に配設され
たマスタ搬送ローラ対等であってもよい。
【0008】副走査方向解像度設定手段は、印刷画像と
してのインキ画像の副走査方向の解像度を設定するため
に設けられたものであり、例えば感熱孔版印刷装置の操
作パネル上に設けられた、所望するインキ画像の副走査
方向の解像度を手動で入力する副走査方向解像度設定キ
ーである。
【0009】駆動制御手段は、副走査方向解像度設定手
段の信号に基づき、設定された副走査方向の解像度に対
応した送りピッチに変えるように駆動手段を制御する。
【0010】穿孔エネルギー調整手段は、副走査方向解
像度設定手段の信号に応じて、サーマルヘッドの個々の
発熱部に供給する穿孔用エネルギーを所定のエネルギー
に調整する。
【0011】駆動制御手段及び穿孔エネルギー調整手段
としては、具体的にはコンピュータやマイクロプロセッ
サを用いることができる。
【0012】また、サーマルヘッドにおいて主走査方向
に配列される微小な発熱部は、所謂矩形型でも熱集中型
でもよい。
【0013】請求項1記載の感熱孔版印刷装置におい
て、穿孔エネルギー調整手段が、穿孔用エネルギーを1
つの画像信号に対して、複数回連続して印加するように
調整することができる(請求項2記載の発明)。
【0014】請求項1又は2記載の感熱孔版印刷装置に
おいて、サーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔
用エネルギーの調整は、サーマルヘッドの個々の発熱部
への通電パルス幅の変化により行ってもよいし、或いは
画像信号に応じて個々の発熱部に流す電流値若しくは個
々の発熱部に印加する電圧値の変化により行うようにし
てもよい。
【0015】請求項1記載の感熱孔版印刷装置におい
て、穿孔用エネルギーの調整が通電パルス幅の変化によ
り行われるように設定されている場合であって、副走査
方向の解像度が、副走査方向解像度設定手段で設定可能
な解像度の中で相対的に低い解像度に設定されたときに
は、穿孔エネルギー調整手段が、1つの画像信号に対し
て、相対的に高い解像度に対応して設定された通電パル
ス幅よりも長い通電パルス幅の通電パルスを1回印加す
るように穿孔用エネルギーを調整することができる(請
求項3記載の発明)。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の感熱孔版印刷装置において、上記感熱性孔版マ
スタが、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみから成るこ
とを特徴としている。すなわち、請求項1,2又は3に
記載された感熱孔版印刷装置において使用される感熱性
孔版マスタとしては、従来から知られた和紙等の多孔質
可撓性の支持体上に熱可塑性樹脂フィルムを重ねて一体
化したものを用いることもできるし、「実質的に熱可塑
性樹脂フィルムのみから成る」感熱性孔版マスタを用い
ることもできる。したがって、感熱性孔版マスタは少な
くとも熱可塑性樹脂フィルムを有するのである。ここ
で、「実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみから成る」感
熱性孔版マスタとは、熱可塑性樹脂フィルムのみから成
るものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤等の微
量成分を含有させて成るもの、さらには熱可塑性樹脂フ
ィルムの両主面、すなわち表面及び裏面のうち少なくと
も一方にオーバーコート層等の薄膜層を1層又は複数層
形成して成るものを含む。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明によれば、上記構成によ
り、副走査方向解像度設定手段で副走査方向の解像度が
設定されると、その信号が駆動制御手段に入力され、駆
動制御手段が、駆動手段を設定された副走査方向の解像
度に対応した送りピッチに変えるように制御することに
より、感熱性孔版マスタが設定された副走査方向の解像
度に対応した送りピッチで移動される。一方、副走査方
向解像度設定手段で副走査方向の解像度が設定される
と、その信号が穿孔エネルギー調整手段に入力され、穿
孔エネルギー調整手段が、副走査方向解像度設定手段の
信号に応じて、サーマルヘッドの個々の発熱部に供給す
る穿孔用エネルギーを所定のエネルギーに調整すること
により、感熱性孔版マスタの副走査方向における穿孔の
大きさが適正な大きさに制御されると共に、上記発熱部
における副走査方向の寸法を、副走査方向解像度設定手
段で設定可能な最高の解像度に対応する送りピッチの長
さ以下にしたことにより、設定した副走査方向の解像度
の如何にかかわらず、各穿孔が副走査方向及び主走査方
向に繋がってしまうことなくその解像度に最適な独立穿
孔が行われる。
【0018】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、穿孔エネルギー調整手段が、
穿孔用エネルギーを1つの画像信号に対して、複数回連
続して印加するように調整することにより、感熱性孔版
マスタの副走査方向における穿孔の大きさが、さらに適
正な大きさに制御される。
【0019】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、穿孔用エネルギーの調整が通
電パルス幅の変化により行われるように設定されている
場合であって、副走査方向の解像度が、副走査方向解像
度設定手段で設定可能な解像度の中で相対的に低い解像
度に設定されたときには、穿孔エネルギー調整手段が、
1つの画像信号に対して、相対的に高い解像度に対応し
て設定された通電パルス幅よりも長い通電パルス幅の通
電パルスを1回印加するように穿孔用エネルギーを調整
することにより、感熱性孔版マスタの副走査方向におけ
る穿孔の大きさが、さらに適正な大きさに制御される。
【0020】請求項4記載の発明によれば、実質的に熱
可塑性樹脂フィルムのみから成る感熱性孔版マスタを使
用するので、上記各作用に加えて、いわゆる繊維目のな
い良好な印刷画像が得られる。
【0021】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて述べる。
【0022】図1は本発明の一実施例である感熱孔版印
刷装置を示している。まず、同図を参照してこの感熱孔
版印刷装置の全体構成とその孔版印刷プロセスを簡単に
説明する。
【0023】符号50は、装置本体キャビネットを示
す。装置本体キャビネット50の上部にある、符号80
で示す部分は原稿読取部を構成し、その下方の符号90
で示す部分は製版給版部、その左側に符号100で示す
部分は多孔性の印刷ドラム101が配置された印刷ドラ
ム部、その左の符号70で示す部分は排版部、製版給版
部90の下方の符号110で示す部分は給紙部、印刷ド
ラム101の下方の符号120で示す部分は印圧部、装
置本体キャビネット50の左下方の符号130で示す部
分は排紙部を、それぞれ示している。
【0024】次に、この感熱孔版印刷装置の動作につい
てその細部構成を含めて以下に説明する。
【0025】先ず、原稿読取部80の上部に配置された
原稿載置台(図示せず)に、印刷すべき画像を持った原
稿60を載置し、図示しない製版スタートキーを押す。
この製版スタートキーの押圧に伴い、先ず排版工程が実
行される。すなわち、この状態においては、印刷ドラム
部100の印刷ドラム101の外周面に前回の印刷で使
用された使用済感熱性孔版マスタ61bが装着されたま
ま残っている。
【0026】先ず、印刷ドラム101が反時計回り方向
に回転し、印刷ドラム101外周面の使用済感熱性孔版
マスタ61bの後端部が排版剥離ローラ対71a,71
bに近づくと、同ローラ対71a,71bは回転しつつ
一方の排版剥離ローラ71aで使用済感熱性孔版マスタ
61bの後端部をすくい上げ、排版剥離ローラ対71
a,71bの左方に配設された排版コロ対73a,73
bと排版剥離ローラ対71a,71bとの間に掛け渡さ
れた排版搬送ベルト対72a,72bで矢印Y1方向へ
搬送されつつ排版ボックス74内へ排出され、使用済感
熱性孔版マスタ61bが印刷ドラム101の外周面から
引き剥がされ排版工程が終了する。このとき印刷ドラム
101は反時計回り方向への回転を続けている。剥離排
出された使用済感熱性孔版マスタ61bは、その後、圧
縮板75により排版ボックス74の内部で圧縮される。
【0027】排版工程と並行して、原稿読取部80では
原稿読取が行われる。すなわち、図示しない原稿載置台
に載置された原稿60は、分離ローラ81、前原稿搬送
ローラ対82a,82b及び後原稿搬送ローラ対83
a,83bのそれぞれの回転により矢印Y2からY3方
向に搬送されつつ露光読み取りに供される。このとき、
原稿60が多数枚あるときは、分離ブレード84の作用
でその最下部の原稿のみが搬送される。なお、後原稿搬
送ローラ83aは原稿搬送ローラ用モータ83Aによっ
て回転駆動されると共に、前原稿搬送ローラ82aは搬
送ローラ83aと82aとの間に掛け渡されたタイミン
グベルト(図示せず)を介して回転駆動され、ローラ8
2b,83bはそれぞれ従動回転する。原稿60の画像
読み取りは、コンタクトガラス85上を搬送されつつ、
蛍光灯86により照明された原稿60の表面からの反射
光を、ミラー87で反射させレンズ88を通して、CC
D(電荷結合素子)等から成る画像センサ89に入射さ
せることにより行われる。すなわち、原稿60の読み取
りは、公知の「縮小式の原稿読取方式」で行われ、その
画像が読み取られた原稿60は原稿トレイ80A上に排
出される。画像センサ89で光電変換された電気信号
は、装置本体キャビネット50内の図示しないアナログ
/デジタル(A/D)変換基板に入力されデジタル画像
信号に変換される。
【0028】一方、この画像読み取り動作と並行して、
デジタル信号化された画像情報に基づき製版及び給版工
程が行われる。すなわち、製版給版部90の所定部位に
セットされた感熱性孔版マスタ61は、ロール状に巻か
れたロール状態から引き出され、サーマルヘッド30に
感熱性孔版マスタ61を介して押圧しているマスタ搬送
手段としてのプラテンローラ92、及び送りローラ対9
3a,93bの回転により、間欠的に搬送路の下流側に
搬送される。このように搬送される感熱性孔版マスタ6
1に対して、サーマルヘッド30の主走査方向に一列に
配列された多数の微小な発熱部が、上記A/D変換基板
から送られてくるデジタル画像信号に応じて各々選択的
に発熱し、発熱した発熱部に接触している感熱性孔版マ
スタ61の熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される。こ
のように、画像情報に応じた感熱性孔版マスタ61の位
置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンと
して書き込まれる。
【0029】画像情報が書き込まれた製版済感熱性孔版
マスタ61aの先端は、給版ローラ対94a,94bに
より印刷ドラム101の外周部側へ向かって送り出さ
れ、図示しないガイド部材により進行方向を下方へ変え
られ、図示する給版位置状態にある印刷ドラム101の
拡開したマスタークランパ102(仮想線で示す)へ向
かって垂れ下がる。このとき印刷ドラム101は、排版
工程により使用済感熱性孔版マスタ61bを既に除去さ
れている。
【0030】そして、製版済感熱性孔版マスタ61aの
先端が、一定のタイミングでマスタークランパ102に
よりクランプされると、印刷ドラム101は図中A方向
(時計回り方向)に回転しつつ外周面に製版済感熱性孔
版マスタ61aを徐々に巻きつけていく。製版済感熱性
孔版マスタ61aの後端部は、製版完了後にカッタ95
により一定の長さに切断される。
【0031】一版の製版済感熱性孔版マスタ61aが印
刷ドラム101の外周面に巻装されると製版及び給版工
程が終了し、印刷工程が開始される。先ず、給紙台51
上に積載された印刷用紙62の内の最上位の1枚が、給
紙コロ111及び分離コロ対112a,112bにより
フィードローラ対113a,113bに向けて矢印Y4
方向に送り出され、さらにフィードローラ対113a,
113bにより印刷ドラム101の回転と同期した所定
のタイミングで印圧部120に送られる。送り出された
印刷用紙62が、印刷ドラム101とプレスローラ10
3との間にくると、印刷ドラム101の外周面下方に離
間していたプレスローラ103が上方に移動されること
により、印刷ドラム101の外周面に巻装された製版済
感熱性孔版マスタ61aに押圧される。こうして、印刷
ドラム101の多孔部及び製版済感熱性孔版マスタ61
aの穿孔パターン部(共に図示せず)からインキが滲み
出し、この滲み出たインキが印刷用紙62の表面に転移
されて、印刷画像としてのインキ画像が形成される。
【0032】このとき、印刷ドラム101の内周側で
は、インキ供給管104からインキローラ105とドク
ターローラ106との間に形成されたインキ溜り107
にインキが供給され、印刷ドラム101の回転方向と同
一方向に、かつ、印刷ドラム101の回転速度と同期し
て回転しながら内周面に転接するインキローラ105に
より、インキが印刷ドラム101の内周側に供給され
る。なお、インキはW/O型のエマルジョンインキであ
る。
【0033】印圧部120において印刷画像が形成され
た印刷用紙62は、排紙剥離爪114により印刷ドラム
101から剥がされ、吸着用ファン118に吸引されつ
つ、吸着排紙入口ローラ115及び吸着排紙出口ローラ
116に掛け渡された搬送ベルト117の反時計回り方
向の回転により、矢印Y5のように排紙部130へ向か
って搬送され、排紙台52上に順次排出積載される。こ
のようにして所謂試し刷りが終了する。
【0034】次に、図示しないテンキーで印刷枚数をセ
ットし、図示しない印刷スタートキーを押下すると上記
試し刷りと同様の工程で、給紙、印刷及び排紙の各工程
がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の
全工程が終了する。
【0035】なお、感熱性孔版マスタ61は、多孔性支
持体である和紙上に厚さ:1.6μmの熱可塑性樹脂フ
ィルムを貼り合わせた厚み:40μmのものを用いてい
る。次に、副走査方向の解像度を設定するための構成、
サーマルヘッド30、プラテンローラ92廻り及びこれ
らに関連する制御構成について詳述する。
【0036】図1に示すように、装置本体キャビネット
50上部の図示しない操作パネルには、上記インキ画像
における副走査方向の解像度を設定するための副走査方
向解像度設定手段としての副走査方向解像度設定キー1
0が配設されている。この副走査方向解像度設定キー1
0は、例えば複写機等におけるファインモード設定キー
と同様な機能を有しており、印刷用紙62上のインキ画
像の副走査方向の解像度を設定するために、ユーザーが
所望する解像度に手動で任意に入力し設定できるもので
ある。副走査方向解像度設定キー10は、この実施例に
おいては1回押す毎に、上記副走査方向の解像度を30
0DPI又は400DPI(ドット/インチ)の2段階
に切り替えて設定できるようになっている。
【0037】副走査方向解像度設定キー10の近傍の操
作パネルには、図において左から順に300DPI及び
400DPIの、副走査方向の解像度の設定を表示する
ためのLED(発光ダイオード)11が、2個配置され
ている。
【0038】プラテンローラ92は、図示しないタイミ
ングベルトを介して駆動手段としてのマスタ送りモータ
40に連結されている。マスタ送りモータ40は、ステ
ッピングモータからなり、間欠的に回転駆動される。よ
って、感熱性孔版マスタ61は、マスタ送りモータ40
によりプラテンローラ92を介して所定の送りピッチを
もって、上記主走査方向と直交する副走査方向に移動さ
れる。
【0039】サーマルヘッド30は、主走査方向300
DPI(ドット/インチ)の解像度を有し、その主走査
方向に配列される微小な発熱部には、所謂矩形型の発熱
体が用いられている。ここで、サーマルヘッド30の個
々の発熱部に供給する穿孔用エネルギーの調整内容を説
明するために、まず、サーマルヘッド30における発熱
部の詳細構成及びその作用について説明する。
【0040】孔版印刷装置において、印刷画像の画像濃
度は感熱性孔版マスタ61から滲み出るインキの量によ
り決定される。感熱性孔版マスタ61から滲み出るイン
キ量は、感熱性孔版マスタ61に形成された穿孔パター
ンを構成する個々の微小な穿孔の開口面積、すなわち穿
孔の大きさに比例的である。また、穿孔の大きさは、サ
ーマルヘッドの個々の発熱部の温度に対応する穿孔用エ
ネルギーに比例的である。したがって、サーマルヘッド
の個々の発熱部の温度に対応する穿孔用エネルギーを調
整することにより、最適な印刷画像を得るための穿孔パ
ターンの穿孔の大きさを定めることができる。
【0041】次に、図3を参照してサーマルヘッドの個
々の発熱部に供給する穿孔用エネルギー(サーマルヘッ
ドの個々の発熱部の温度)と、穿孔パターンの穿孔の大
きさとの間の関連作用について説明する。さて、図3
(a−3),(b−3)を参照すると、これらの図はサ
ーマルヘッド30における微小な発熱部の構造を断面図
で示している。符号1Aで示す部分は高電気抵抗材料の
薄層から成る発熱体、符号1Bで示す部分はリード電
極、符号1Cで示す部分は保護膜を示している。
【0042】発熱体1Aは基板(ハッチを施した部分)
上に形成されている。リード電極1B間に電圧が印加さ
れるとリード電極1B間の発熱体1Aに電流が流れ、ジ
ュール熱により通電部分の発熱体1Aが発熱する。サー
マルヘッド30においては、このような微小な発熱部が
図3(a−3),(b−3)の紙面に直交する方向、す
なわち主走査方向へ一定のピッチで近接して配列されて
おり、感熱性孔版マスタ61は、これらの図3(a−
3),(b−3)の左右方向、すなわち副走査方向へ搬
送されつつ溶融穿孔により穿孔パターンが形成される。
【0043】サーマルヘッド30の発熱体1Aの寸法
は、図3(b−4)に示すように、主走査方向Sに50
μm及び副走査方向Fに40μmの大きさのものが用い
られている。このサーマルヘッド30の発熱体1Aにお
ける副走査方向Fの寸法は、副走査方向解像度設定キー
10で設定できる最高の解像度である400DPIに対
応する送りピッチ63.5μm/line(ライン)の
長さ以下に設定されている。
【0044】なお、サーマルヘッドの発熱体は、上記の
ものの他、熱集中型(発熱体1aの中央部分が細幅に形
成され、この部分で電流密度が高くなり発熱がこの部分
に集中する)であっても良く、この場合には、図3(a
−5)に示すように、例えば副走査方向Fにおける発熱
体部分全長が50μm、同方向における発熱集中部分の
長さが10μm、主走査方向Sにおける発熱体部分全幅
が50μm、同方向における発熱集中部分の幅が15μ
mという寸法になっている。
【0045】発熱部に電気エネルギーという形で穿孔用
エネルギーが供給されると、このエネルギーは発熱体1
Aにより熱エネルギーに変換され、保護膜1Cに接触し
ている感熱性孔版マスタ61の温度が上昇する。このと
きの温度分布は、図3(a−2)に示す曲線Tα,図3
(b−2)に示す曲線Tβのような山形状分布となる。
容易に理解されるように、図3(a−2)は発熱部に供
給された穿孔用エネルギーが相対的に小さい場合であ
り、図3(b−2)は穿孔用エネルギーが相対的に大き
い場合である。
【0046】図中に符号Dで示す直線は、感熱性孔版マ
スタ61の熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される「閾
値温度」であり、感熱性孔版マスタ61には、発熱部に
供給された穿孔用エネルギーの大小に応じて、図3(a
−1)に示すような小さい穿孔h、或いは図3(b−
1)に示すような大きな穿孔hが溶融穿孔される。この
ようにして、サーマルヘッド30の個々の発熱部に供給
する穿孔用エネルギーにより感熱性孔版マスタ61に形
成される穿孔パターンの1単位としての穿孔の大きさを
制御でき、適正な印刷画像を得るための穿孔用エネルギ
ーの値は実験的に決定することができる。この事情は、
発熱部が矩形型でも熱集中型でも同様である。
【0047】また、穿孔用エネルギーの調整は上述のよ
うに、画像信号に応じて個々の発熱部に流す電流値もし
くは個々の発熱部に印加する電圧値の変化により行うよ
うにしてもよいが、この実施例においてはサーマルヘッ
ド30の発熱体1Aへの通電パルス幅の変化により行
う。
【0048】次に図2を参照して、副走査方向の解像度
を可変する制御構成、サーマルヘッド30、マスタ送り
モータ40及び原稿搬送ローラ用モータ83Aを駆動制
御する構成を説明する。
【0049】同図において、符号20はマイクロコンピ
ュータを示す。マイクロコンピュータ20は、後述する
ように、サーマルヘッド駆動回路27、マスタ送りモー
タ駆動回路41、原稿搬送ローラ用モータ駆動回路83
B及び副走査方向解像度設定キー10の間で、指令信号
及びデータ信号を送受信し、感熱孔版印刷装置全体のシ
ステムを制御している。マイクロコンピュータ20は、
CPU(中央演算処理装置)、I/O(入出力)ポート
及びROM(読み出し専用記憶装置)、RAM(読み書
き可能な記憶装置)等を備え、信号バスによって接続さ
れた周知の構成を有する。マイクロコンピュータ20
は、後述するように、副走査方向解像度設定キー10の
出力信号に基づき、設定された副走査方向の解像度に対
応した送りピッチに変えるようにマスタ送りモータ40
を制御する駆動制御手段、副走査方向解像度設定キー1
0の出力信号に基づき、設定された副走査方向の解像度
に対応した送りピッチに変えるように原稿搬送ローラ用
モータ83Aを制御する第2の駆動制御手段、及び副走
査方向解像度設定キー10の出力信号に応じて、サーマ
ルヘッド30の個々の発熱部に供給する穿孔用エネルギ
ーを所定のエネルギーに調整する穿孔エネルギー調整手
段の諸機能を有している。
【0050】マイクロコンピュータ20のROMには、
設定された副走査方向の解像度に対応した送りピッチを
設定するための関係データと、エネルギー調整のための
プログラムと、設定された副走査方向の解像度に応じた
最適な大きさの穿孔を形成するための穿孔用エネルギー
に対応した通電パルス幅の関係データとが、予め実験的
に定められて記憶されている。
【0051】副走査方向解像度設定キー10は、マイク
ロコンピュータ20に接続されていて、設定された副走
査方向の解像度の出力は、LED11に表示されると共
に、マイクロコンピュータ20のI/Oポートに入力さ
れる。
【0052】図2において、符号25は復号化回路、符
号26は電源、符号27はサーマルヘッド駆動回路、符
号41はマスタ送りモータ駆動回路、符号83Bは原稿
搬送ローラ用モータ駆動回路をそれぞれ示す。
【0053】復号化回路25は、上記アナログ/デジタ
ル(A/D)変換基板でデジタル符号化された画像信号
をイメージデータ信号に復号する機能を有し、サーマル
ヘッド駆動回路27へイメージデータ信号を出力する。
【0054】マスタ送りモータ駆動回路41は、1−2
相励磁パルスを発生する1−2相励磁回路の出力をマス
タ送りモータ40に供給するようになっている。マスタ
送りモータ駆動回路41は、マスタ送りモータ40に接
続されていて、マスタ送りモータ40を駆動する。
【0055】原稿搬送ローラ用モータ駆動回路83B
は、マスタ送りモータ駆動回路41と同様な構成を有
し、1−2相励磁パルスを発生する1−2相励磁回路の
出力を原稿搬送ローラ用モータ83Aに供給するように
なっている。
【0056】サーマルヘッド駆動回路27は、復号化回
路25から出力されるイメージデータ信号や、1副走査
を示す信号並びにマイクロコンピュータ20から出力さ
れる通電パルス幅の指令及びデータ信号を受けてサーマ
ルヘッド駆動信号を出力する駆動回路から主に構成され
る。またサーマルヘッド30は、1主走査分のイメージ
データ信号を順次シフトするシフトレジスタと、このシ
フトレジスタの各段の出力をラッチするラッチ回路と、
黒画素に対応するサーマルヘッド30の発熱部のみ駆動
するためのAND回路と、サーマルヘッド30の発熱部
を駆動するトランジスタと、逆電流防止用のダイオード
等を具備している。
【0057】電源26は、サーマルヘッド駆動回路27
に接続されていて、サーマルヘッド駆動回路27を介し
て、サーマルヘッド30の個々の発熱部に感熱性孔版マ
スタ61を溶融穿孔するための穿孔用エネルギーに対応
する電気エネルギーを供給する。
【0058】次に、図2、図4乃至図7、図12及び図
13を参照して、副走査方向の解像度を可変する例及び
その動作プロセスを説明する。
【0059】先ず、上述した製版スタートキーを押して
製版工程を実行する前に、副走査方向解像度設定キー1
0を押して、印刷画像として所望する副走査方向の解像
度を設定する。この副走査方向の解像度の設定信号がマ
イクロコンピュータ20に出力されると、マイクロコン
ピュータ20は、その副走査方向解像度に対応した所定
の送りピッチ設定の信号をマスタ送りモータ駆動回路4
1に送出すると共に、その副走査方向解像度に対応した
所定の送りピッチで原稿搬送ローラ用モータ83Aを駆
動制御する信号を原稿搬送ローラ用モータ駆動回路83
Bに送出する。これと同時に、マイクロコンピュータ2
0は、設定された副走査方向の解像度に応じた最適な大
きさの穿孔を形成するための通電パルス幅設定の信号を
サーマルヘッド駆動回路27へ送出する。そして、マイ
クロコンピュータ20により設定された副走査方向解像
度に対応した所定の送りピッチ設定の信号に基づき、マ
スタ送りモータ駆動回路41を介してマスタ送りモータ
40が駆動され、さらにマスタ送りモータ40によりプ
ラテンローラ92が回転駆動され、感熱性孔版マスタ6
1が所定の送りピッチ及び速度で搬送される。
【0060】また、マイクロコンピュータ20により設
定された副走査方向解像度に対応した所定の送りピッチ
設定の信号に基づき、原稿搬送ローラ用モータ駆動回路
83Bを介して原稿搬送ローラ用モータ83Aが駆動さ
れ、さらに原稿搬送ローラ用モータ83Aにより前・後
原稿搬送ローラ対82a,82b・83a,83bが回
転駆動され、原稿60が所定の送りピッチ及び速度で搬
送される。
【0061】こうして、サーマルヘッド駆動回路27で
は、上記通電パルス幅設定の信号に基づき、電源26か
らの電力供給を受けて通電パルス(サーマルヘッド駆動
信号)が生成されてサーマルヘッド30の個々の発熱部
に出力され、黒画素に対応した発熱部がジュール熱を発
生し、感熱性孔版マスタ61が溶融穿孔される。
【0062】次に、主走査方向の解像度300DPIを
有するサーマルヘッド30を用いて、副走査方向の解像
度を300DPI及び400DPIに変えた場合におけ
る、通電パルス幅の設定方式と感熱性孔版マスタ61の
穿孔状態との関係について、図4乃至図7、図12及び
図13を参照して説明する。なお、サーマルヘッド30
のライン周期Thは各設定方式において同一である。
【0063】まず、図4及び図5において、副走査方向
Fの解像度が400DPIに設定された場合について説
明する。図5に示すように、感熱性孔版マスタ61の送
りピッチPfは、副走査方向Fの解像度400DPIに
対応して63.5μm/lineとなる。図4(a)に
示すように、サーマルヘッド30の発熱体に通電パルス
幅tp1に対応した1つの通電パルスが印加されると、
その発熱体の昇温特性は、同図(b)のように略のこぎ
り波状のカーブを描いて昇温し、降温する。これによ
り、感熱性孔版マスタ61の穿孔状態は、図5に示すよ
うに、各穿孔hが副走査方向F及び主走査方向Sに連結
穿孔することなく、副走査方向Fの解像度400DPI
に適応した最適な大きさの穿孔hが得られる。
【0064】次に、図6及び図7において、副走査方向
Fの解像度が300DPIに設定された場合について説
明する。図7に示すように、感熱性孔版マスタ61の送
りピッチPfは、副走査方向Fの解像度300DPIに
対応して84.7μm/lineとなる。図6(a)に
示すように、サーマルヘッド30の発熱体には、1つの
画像信号に対して、通電パルス幅tp2及びtp4に対
応した2回の連続した通電パルスが印加される。このよ
うに2回の連続した通電パルスが印加されると、その発
熱体の昇温特性は、同図(b)のように2つの連続した
のこぎり波状のカーブを描いて昇温し、降温する。これ
により、感熱性孔版マスタ61の穿孔状態は、図7に示
すように、各穿孔hが副走査方向Fにのみ大きく穿孔さ
れ、しかも副走査方向F及び主走査方向Sに連結穿孔す
ることなく、副走査方向Fの解像度300DPIに適応
した最適な大きさの穿孔hが得られる。また、通電パル
ス幅tp2及びtp4に対応した2回の連続した通電パ
ルスが印加されることで、サーマルヘッド30の発熱体
ピーク温度を感熱性孔版マスタ61の穿孔に必要とする
温度、すなわち感熱性孔版マスタ61の閾値温度よりむ
やみに高くすることなく、感熱性孔版マスタ61の副走
査方向Fにおける穿孔hの大きさを所望の大きさにする
ことができるため、これにより、サーマルヘッド30の
発熱体に加えられる熱ストレスを少なく、かつ、小さく
することができる。したがって、この例によれば、サー
マルヘッド30の寿命を向上することができる利点があ
る。なお、符号tp3は、通電パルス幅tp2及びtp
4の間の通電オフ時間を示す。なお、主走査方向Sの穿
孔hの大きさは、図示するほどの影響がなく、図7にお
ける穿孔状態ではその特徴を明確にするためこれを無視
している。
【0065】ところで、上記例では副走査方向Fの解像
度を300DPIに設定した場合において、1つの画像
信号に対してサーマルヘッド30の発熱体に連続した通
電パルス幅tp2及びtp4に対応した2回の通電パル
スを印加することで、感熱性孔版マスタ61の副走査方
向Fに最適な大きさの穿孔hを形成する方式を説明した
が、熱ストレスによるサーマルヘッド30の発熱体の寿
命が実使用上問題の無いレベルの場合には、上記例に限
らず、図12に示すように、サーマルヘッド30の発熱
体に1つの画像信号に対して1つの通電パルス幅tp5
に対応する通電パルスを印加して、穿孔用エネルギーを
調整してもよい。ここで、通電パルス幅tp5は、副走
査方向Fの解像度を400DPIに設定した場合におけ
る、サーマルヘッド30の発熱体に印加した通電パルス
幅tp1よりも長く(大きく)設定されている。
【0066】図12(a)において、サーマルヘッド3
0の発熱体に印加する通電パルス幅(通電時間)を、例
えばtp1とした場合、サーマルヘッド30の発熱体の
発熱温度は、同図(b)中に一部破線で示したような昇
温・降温カーブとなる。したがって、このときの感熱性
孔版マスタ61には、図13(c)中破線で示すような
大きさの穿孔h’が形成される。この場合における感熱
性孔版マスタ61に形成された穿孔h’の大きさは、副
走査方向Fの解像度を400DPIに設定した場合にお
いては最適であるものの、副走査方向Fの解像度を30
0DPIに設定した場合においては小さすぎる。そこ
で、通電パルス幅tp1よりも長く設定された通電パル
ス幅tp5に対応した1つの通電パルスをサーマルヘッ
ド30の発熱体に印加すればよい。これにより、サーマ
ルヘッド30の発熱体のピーク温度は、図12(b)中
実線で示すように、同図(b)中破線で示すピーク温度
よりも高くなる。これと同時に、図13(a),(b)
に示すように、サーマルヘッド30の発熱体1Aにおけ
る副走査方向Fの中央部ca点(同図(a)中一点鎖線
で示す)の温度分布は、同図(b)中実線で示すよう
に、感熱性孔版マスタ61において閾値温度D以上とな
る副走査方向Fの長さが通電パルス幅tp1の通電パル
スが印加されたとき(同図(b)中破線で示す)よりも
長くなる。これにより、サーマルヘッド30の発熱体に
印加される通電パルスが通電パルス幅tp5を有する場
合、感熱性孔版マスタ61には、図13(c)に示すよ
うな大きさの穿孔hが形成されることとなり、副走査方
向Fの解像度を300DPIに設定した場合に適応した
最適な大きさの穿孔hが得られることとなる。なお、サ
ーマルヘッド30の発熱体に印加される通電パルスが通
電パルス幅tp5を有する場合は、サーマルヘッド30
の発熱体に印加される通電パルスが通電パルス幅tp1
を有する場合よりも、感熱性孔版マスタ61に形成され
る主走査方向Sの穿孔hの大きさが大きくなるものの、
副走査方向Fの穿孔hの大きさよりはその大きさの広が
りの影響度が少なく、それ故に実使用上の問題はない。
したがって、この例によれば、上記例のような、すなわ
ち副走査方向Fの解像度を300DPIに設定した場合
において、1つの画像信号に対してサーマルヘッド30
の発熱体に連続した2つの通電パルス幅tp2及びtp
4に対応した通電パルスを印加することで、感熱性孔版
マスタ61の副走査方向Fに最適な大きさの穿孔hを形
成する方式よりも、その制御方式を簡素化することがで
きる利点がある。
【0067】このように、上述した事項を考慮して、副
走査方向の解像度の設定に基づいた通電パルス幅の設定
例を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】なお、製版条件として、サーマルヘッド3
0は、主走査方向の解像度300DPIであり、副走査
方向の解像度については300DPI及び400DPI
に選択可である。サーマルヘッド30の発熱体の寸法
は、主走査方向に50μm、副走査方向に40μmであ
り、そのライン周期Thは3msec/lineであ
る。また、製版環境としては、室温状態20℃で行っ
た。表1において、tp1〜tp4は図4及び図6に示
したと同様の、またtp5は図12及び図13に示した
と同様の通電パルス幅(時間:μsec)をそれぞれ示
す。
【0070】このように、表1のような通電パルス幅を
与えることによって、同使用条件において、主走査方向
S及び副走査方向Fに連結穿孔することなく、副走査方
向の解像度に適応した最適な大きさの穿孔が得られ、印
刷画像品質も最適なものが得られた。
【0071】なお、サーマルヘッドの発熱部の発熱体に
おける副走査方向の寸法は、副走査方向解像度設定手段
で設定できる最高の解像度に対応する送りピッチの長さ
の80%以下の範囲のサイズにすることがより望まし
い。すなわち、本実施例の場合、副走査方向解像度設定
キー10で設定できる副走査方向の最高の解像度は40
0DPIであり、その送りピッチは63.5μm/li
neであるので、上記発熱体における副走査方向の寸法
は、51μm以下がより望ましい。これにより、副走査
方向の解像度を高くした場合でも、副走査方向で穿孔が
繋がることなく独立して穿孔することをより確実にす
る。
【0072】また、サーマルヘッドの発熱部の発熱体に
おける副走査方向の寸法は、副走査方向解像度設定手段
で設定できる最高の解像度に対応する送りピッチの長さ
の40%以上の範囲のサイズにすることが望ましい。す
なわち、本実施例の場合、副走査方向解像度設定キー1
0で設定できる副走査方向の最高の解像度は400DP
Iであり、その送りピッチは63.5μm/lineで
あるので、上記発熱体における副走査方向の寸法は、2
5μm以上が望ましい。このように、送りピッチの長さ
の40%以上の範囲のサイズにすることにより、確実に
穿孔することができる。これは、上記発熱体が小さすぎ
ると発熱の繰り返しにより発熱体の寿命が、低下するか
らである。
【0073】上記実施例において説明したように、サー
マルヘッドの発熱部の発熱体における副走査方向の寸法
は、感熱孔版印刷装置の解像度を示す副走査方向の解像
度に対応した送りピッチに対応したある一つの値を持
つ。例えば、図8(a)に示すように、主走査方向S及
び副走査方向F共に300DPI(ドット/インチ)の
解像度を有する感熱孔版印刷装置の場合、それに使用さ
れるサーマルヘッドの発熱部の発熱体サイズは、主走査
方向長50μm、副走査方向長60μmとなっていて、
このサーマルヘッドによる感熱性孔版マスタ61の穿孔
状態は、同図(a)のようになる。また、副走査方向F
の解像度を上げて印刷画像品質を向上させることを考え
た場合であって、例えば、図8(b)に示すように、主
走査方向Sの解像度300DPI、副走査方向Fの解像
度400DPIとした場合におけるサーマルヘッドの発
熱部の発熱体サイズは、主走査方向長50μm、副走査
方向長40μmとなっている。これによる感熱性孔版マ
スタ61の穿孔状態は、同図(b)のようになる。
【0074】ところで、同一原稿から製版するための製
版に要する製版時間は、1ラインのライン周期が同一の
場合、副走査方向の解像度により異なり、それが高解像
度であるほど長くなる。つまり、上述したように、主走
査方向及び副走査方向共に300DPIの解像度を有す
る感熱孔版印刷装置で印刷した場合、その印刷画像品質
は落ちるものの、製版時間は短くなる。逆に、主走査方
向300DPI、副走査方向400DPIの解像度を有
する感熱孔版印刷装置で印刷した場合、その製版時間は
長くなるものの、印刷画像品質は向上する。
【0075】また、同一のサーマルヘッドを用いた感熱
孔版印刷装置で副走査方向の解像度を変えることを考え
た場合であって、例えば、図9(a)に示すように、主
走査方向S及び副走査方向F共に300DPI用の解像
度を持ったサーマルヘッドを用いた場合、副走査方向F
の解像度が300DPIであるときには良好な印刷画像
品質を与える最適な穿孔径となるものの(図9(b)参
照)、副走査方向Fの解像度を400DPIに変えたと
きには、各穿孔が副走査方向Fに繋がった連結穿孔とな
ってしまい(図9(c)参照)、印刷用紙へのインキ転
移量が増大し、先に排紙された印刷済用紙表面のインキ
が、次に排紙された印刷済用紙の裏面へ転移してその印
刷済用紙の裏面を汚損してしまう、いわゆる裏移りとい
う不具合が発生する。
【0076】一方、例えば、図10(a)に示すよう
に、主走査方向300DPI、副走査方向400DPI
用の解像度を持ったサーマルヘッドを用いた場合、副走
査方向Fの解像度が400DPIであるときには良好な
印刷画像品質を与える最適な穿孔径となるものの(図1
0(c)参照)、副走査方向Fの解像度を300DPI
に変えたときには、各穿孔が副走査方向Fに離れすぎて
印刷用紙上でのインキの滲みが追従せず、白スジが発生
してしまうことがある(図10(b)参照)。
【0077】なお、図4及び図5に示した実施例によれ
ば、以下のように使い分けできる利点がある。すなわ
ち、製版時間が短くて済む副走査方向の解像度300D
PIの設定時の場合に、図10(b)で説明したような
白スジが発生してもそれを気にしないで製版時間が短い
ことでよいとする場合、あるいは印刷用紙へのインキ転
移量すなわちインキ消費量を低減させようとする場合等
においては、図6及び図7に示した例のように2回の連
続した通電パルス幅tp2,tp4を設定する必要、あ
るいは図12及び図13に示した例のように通電パルス
幅tp1よりも長い1回の通電パルス幅tp5を設定す
る必要はない。すなわち、主走査方向に配列された多数
の発熱部を具備してなるサーマルヘッドに対して、少な
くとも熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔版マスタ
をプラテンローラで押圧させた状態で、上記主走査方向
と直交する副走査方向にマスタ搬送手段により上記感熱
性孔版マスタを移動させながら、画像信号に応じて上記
発熱部を発熱させて上記熱可塑性樹脂フィルムを位置選
択的に溶融穿孔して上記画像信号に応じた穿孔パターン
を得、この感熱性孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻
装し、上記印刷ドラムの内周側からインキを供給し、上
記穿孔パターンを介して滲み出たインキにより上記画像
信号に応じたインキ画像を印刷用紙上に形成する感熱孔
版印刷装置であって、上記感熱性孔版マスタを所定の送
りピッチをもって移動するように上記マスタ搬送手段を
駆動する駆動手段と、上記副走査方向の解像度を設定す
る副走査方向解像度設定手段と、上記副走査方向解像度
設定手段の信号に基づき、設定された上記副走査方向の
解像度に対応した送りピッチに変えるように上記駆動手
段を制御する駆動制御手段と、上記副走査方向解像度設
定手段の信号に応じて、上記サーマルヘッドの個々の発
熱部に供給する穿孔用エネルギーを所定のエネルギーに
調整する穿孔エネルギー調整手段とを有し、上記発熱部
における上記副走査方向の寸法を、上記副走査方向解像
度設定手段で設定可能な最高の解像度に対応する上記送
りピッチの長さ以下にした構成であれば良い(請求項1
記載の発明)。
【0078】なお、本発明の実施例は、図6及び図7に
示したように2回の連続した通電パルス幅を設定する例
に限らず、穿孔エネルギー調整手段が、上記穿孔用エネ
ルギーを1つの画像信号に対して、少なくとも2回以上
の、すなわち複数回連続して印加するように調整するも
のであっても良い(請求項2記載の発明)。
【0079】また、この感熱孔版印刷装置は、実質的に
熱可塑性樹脂フィルムのみから成る感熱性孔版マスタを
使用することが可能であって、例えばその厚さが1.6
μmのものを用いて、上記実施例と同様な条件で穿孔を
行ったところ、上記実施例と同様に、主走査方向及び副
走査方向に各穿孔が繋がってしまうことなく独立穿孔が
行われ、副走査方向の解像度に見合った所望の印刷画像
を得ることができ、裏移りによる印刷用紙の汚損やいわ
ゆる繊維目のない良好な印刷画像を得ることができた。
【0080】なお、マスタ搬送手段は、上記実施例のよ
うに、プラテンローラ92をマスタ送りモータ40で駆
動する方式に限らず、例えば図11に示すような駆動方
式であっても良い。図11に示す製版給版部は、図1の
製版給版部90に対して、マスタ搬送手段としてのマス
タ搬送ローラ対91a,91bをプラテンローラ92の
下流側に配設したこと、ステッピングモータから成る、
駆動手段としてのマスタ送りモータ91Aを、図示しな
いタイミングベルトを介してマスタ搬送ローラ対91
a,91bの駆動ローラ91aに連結したこと、及びプ
ラテンローラ92に図示しないタイミングベルトを介し
て連結されたマスタ送りモータ40を削除して、プラテ
ンローラ92を従動回転するようにしたことのみ相違す
る。同図の駆動方式によれば、マスタ送りモータ91A
の回転駆動によりマスタ搬送ローラ対91a,91bが
感熱性孔版マスタ61を搬送・移動し、プラテンローラ
92は感熱性孔版マスタ61を押圧しつつ従動回転され
る。
【0081】なお、副走査方向の解像度は、例えば、本
実施例のように300DPIと400DPIとに段階的
に切り替えるものの他、300DPIから400DPI
まで連続的に変化させるものであっても良い。このよう
な副走査方向の解像度に対応した送りピッチに変える手
段としては、例えば、実開昭59−161765号公報
に記載された装置、すなわち同明細書の第4頁第9行乃
至第5頁第10行に記載されたと同様な機構を用いても
良い。
【0082】なお、感熱性孔版マスタを副走査方向に搬
送する送り動作は、上記実施例のように所定の送りピッ
チで間欠的に移動するものに限らず、連続的に送るよう
にしても良いことは言うまでもない。
【0083】なお、上記実施例では、原稿読み取りのと
き、原稿搬送ローラ用モータ83Aにより原稿搬送ロー
ラ対を回転駆動して原稿60を搬送しつつ原稿の読み取
りを行ったが、これに代えて、原稿60をコンタクトガ
ラス上に載置・固定し、蛍光灯及びミラー等を具備した
光学系を駆動モータにより移動させつつ原稿の読み取り
を行う方式を採用してもよい。この場合、上記光学系の
移動速度を、副走査方向の解像度に対応した所定の送り
ピッチに変えるように上記駆動モータを制御すればよ
い。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、上記構成及び作用により、副走査方向解像
度設定手段で副走査方向の解像度が設定されると、穿孔
エネルギー調整手段により、サーマルヘッドの個々の発
熱部に供給する穿孔用エネルギーが副走査方向解像度設
定手段の信号に応じて所定のエネルギーに調整され、感
熱性孔版マスタの副走査方向における穿孔の大きさが適
正な大きさに制御されると共に、上記発熱部における副
走査方向の寸法を、副走査方向解像度設定手段で設定可
能な最高の解像度に対応する送りピッチの長さ以下にし
たことにより、設定した副走査方向の解像度の如何にか
かわらず、各穿孔が副走査方向及び主走査方向に繋がっ
てしまうことなくその解像度に最適な独立穿孔が行われ
るので、設定した副走査方向の解像度に見合った最適な
印刷画像を得ることができる。
【0085】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、穿孔エネルギー調整手段が、
穿孔用エネルギーを1つの画像信号に対して、複数回連
続して印加するように調整することにより、感熱性孔版
マスタの副走査方向における穿孔の大きさがさらに適正
な大きさに制御されるので、さらに、設定した副走査方
向の解像度に見合った最適な印刷画像を得ることができ
る。また、穿孔エネルギー調整手段が、穿孔用エネルギ
ーを1つの画像信号に対して、複数回連続して印加する
ように調整することにより、サーマルヘッドの発熱体ピ
ーク温度を感熱性孔版マスタの穿孔に必要とする温度、
すなわち感熱性孔版マスタの閾値温度よりむやみに高く
することなく、感熱性孔版マスタの副走査方向における
穿孔の大きさを所望の大きさに穿孔することができるた
め、これにより、サーマルヘッドの発熱部に加えられる
熱ストレスを少なく、かつ、小さくすることができる。
したがって、サーマルヘッドの寿命を向上することがで
きる。
【0086】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、穿孔用エネルギーの調整が通
電パルス幅の変化により行われるように設定されている
場合であって、副走査方向の解像度が、副走査方向解像
度設定手段で設定可能な解像度の中で相対的に低い解像
度に設定されたときには、穿孔エネルギー調整手段が、
1つの画像信号に対して、相対的に高い解像度に対応し
て設定された通電パルス幅よりも長い通電パルス幅の通
電パルスを1回印加するように穿孔用エネルギーを調整
することにより、感熱性孔版マスタの副走査方向におけ
る穿孔の大きさが、さらに適正な大きさに制御されるの
で、さらに、設定した副走査方向の解像度に見合った最
適な印刷画像を得ることができる。また、請求項2記載
の発明の効果よりもその制御方式を簡素化することがで
きる。
【0087】請求項4記載の発明によれば、実質的に熱
可塑性樹脂フィルムのみから成る感熱性孔版マスタを使
用するので、上記各効果に加えて、いわゆる繊維目のな
い良好な印刷画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用された感熱孔版印刷装
置を示す構成図である。
【図2】上記感熱孔版印刷装置の制御構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】サーマルヘッドの構成及び穿孔作用を説明する
ための図である。
【図4】図4(a)は副走査方向の解像度を400DP
Iに設定した場合の、同一発熱体に印加される通電パル
ス幅の設定状態を示し、図4(b)は同通電パルス幅の
設定状態におけるサーマルヘッドの発熱体の発熱温度推
移状態を示す。
【図5】図4(a),(b)の状態における感熱性孔版
マスタの穿孔状態を示す。
【図6】図6(a)は副走査方向の解像度を300DP
Iに設定した場合の、同一発熱体に印加される通電パル
ス幅の設定状態を示し、図6(b)は同通電パルス幅の
設定状態におけるサーマルヘッドの発熱体の発熱温度推
移状態を示す。
【図7】図6(a),(b)の状態における感熱性孔版
マスタの穿孔状態を示す。
【図8】実施例を補足説明する図であって、図8(a)
は主走査方向及び副走査方向の解像度を共に300DP
Iに設定した場合の、図8(b)は主走査方向の解像度
を300DPI、かつ、副走査方向の解像度を400D
PIに設定した場合の感熱性孔版マスタの穿孔状態をそ
れぞれ示す。
【図9】実施例を補足説明する図であって、図9(a)
は主走査方向及び副走査方向の解像度が300DPI用
のサーマルヘッドの発熱体寸法を示し、図9(b)は副
走査方向の解像度を300DPIに設定した場合の、図
9(c)は副走査方向の解像度を400DPIに変えて
設定した場合の感熱性孔版マスタの穿孔状態をそれぞれ
示す。
【図10】実施例を補足説明する図であって、図10
(a)は主走査方向の解像度が300DPI、副走査方
向の解像度が400DPI用のサーマルヘッドの発熱体
寸法を示し、図10(b)は副走査方向の解像度を30
0DPIに変えて設定した場合の、図10(c)は副走
査方向の解像度を400DPIに設定した場合の感熱性
孔版マスタの穿孔状態をそれぞれ示す。
【図11】マスタ搬送手段の変形例を示す製版給版部の
構成図である。
【図12】上記実施例の別の例を説明する図であって、
図12(a)は副走査方向の解像度を300DPIに設
定した場合の、同一発熱体に印加される通電パルス幅の
設定状態を示し、図12(b)は同通電パルス幅の設定
状態におけるサーマルヘッドの発熱体の発熱温度推移状
態を示す。
【図13】上記実施例に対して上記別の例の特徴を比較
して説明する図であって、図13(a)はサーマルヘッ
ドの発熱体の配列状態を示す平面図であり、図13
(b)は通電パルス幅の設定の相違に基づく発熱体の温
度分布状態の違いを示し、図13(c)は通電パルス幅
の設定の相違に基づく感熱性孔版マスタの穿孔状態の違
いを示す。
【符号の説明】
1A サーマルヘッドの発熱部における発熱体 10 副走査方向解像度設定手段としての副走査方
向解像度設定キー 20 駆動制御手段及び穿孔エネルギー調整手段と
してのマイクロコンピュータ 30 サーマルヘッド 40 駆動手段としてのマスタ送りモータ 61 感熱性孔版マスタ 92 マスタ搬送手段としてのプラテンローラ 101 印刷ドラム 107 インキ溜り F 副走査方向 S 主走査方向 tp1,tp2,tp4,tp5 通電パルス幅(通
電時間) tp3 通電オフ時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−208480(JP,A) 特開 平2−67133(JP,A) 特開 平4−71847(JP,A) 特開 平4−265759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41C 1/055 B41L 13/04 B41N 1/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主走査方向に配列された多数の発熱部を具
    備してなるサーマルヘッドに対して、少なくとも熱可塑
    性樹脂フィルムを有する感熱性孔版マスタをプラテンロ
    ーラで押圧させた状態で、上記主走査方向と直交する副
    走査方向にマスタ搬送手段により上記感熱性孔版マスタ
    を移動させながら、画像信号に応じて上記発熱部を発熱
    させて上記熱可塑性樹脂フィルムを位置選択的に溶融穿
    孔して上記画像信号に応じた穿孔パターンを得、この感
    熱性孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、上記印
    刷ドラムの内周側からインキを供給し、上記穿孔パター
    ンを介して滲み出たインキにより上記画像信号に応じた
    インキ画像を印刷用紙上に形成する感熱孔版印刷装置に
    おいて、 上記感熱性孔版マスタを所定の送りピッチをもって移動
    するように上記マスタ搬送手段を駆動する駆動手段と、 上記副走査方向の解像度を設定する副走査方向解像度設
    定手段と、 上記副走査方向解像度設定手段の信号に基づき、設定さ
    れた上記副走査方向の解像度に対応した送りピッチに変
    えるように上記駆動手段を制御する駆動制御手段と、 上記副走査方向解像度設定手段の信号に応じて、上記サ
    ーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エネルギ
    ーを所定のエネルギーに調整する穿孔エネルギー調整手
    段とを有し、 上記発熱部における上記副走査方向の寸法を、上記副走
    査方向解像度設定手段で設定可能な最高の解像度に対応
    する上記送りピッチの長さ以下にしたことを特徴とする
    感熱孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の感熱孔版印刷装置におい
    て、 上記穿孔エネルギー調整手段が、上記穿孔用エネルギー
    を1つの画像信号に対して、複数回連続して印加するよ
    うに調整することを特徴とする感熱孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の感熱孔版印刷装置におい
    て、 上記穿孔用エネルギーの調整が通電パルス幅の変化によ
    り行われるように設定されている場合であって、 上記副走査方向の解像度が、上記副走査方向解像度設定
    手段で設定可能な解像度の中で相対的に低い解像度に設
    定されたときには、上記穿孔エネルギー調整手段が、1
    つの画像信号に対して、相対的に高い解像度に対応して
    設定された上記通電パルス幅よりも長い通電パルス幅の
    通電パルスを1回印加するように上記穿孔用エネルギー
    を調整することを特徴とする感熱孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3記載の感熱孔版印刷装
    置において、 上記感熱性孔版マスタが、実質的に熱可塑性樹脂フィル
    ムのみから成ることを特徴とする感熱孔版印刷装置。
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