JP2756224B2 - 感熱孔版印刷装置 - Google Patents

感熱孔版印刷装置

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JP2756224B2
JP2756224B2 JP20427293A JP20427293A JP2756224B2 JP 2756224 B2 JP2756224 B2 JP 2756224B2 JP 20427293 A JP20427293 A JP 20427293A JP 20427293 A JP20427293 A JP 20427293A JP 2756224 B2 JP2756224 B2 JP 2756224B2
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肇 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は感熱孔版印刷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】印刷画像に応じた穿孔パターンを形成さ
れた孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、印刷ド
ラムの内周側からインキを供給し、上記穿孔パターンを
介して滲み出たインキにより穿孔パターンに応じたイン
キ画像を印刷用紙上に形成する孔版印刷装置が良く知ら
れている。
【0003】このようなインキ画像の印刷濃度を可変す
る装置として、例えば特開平2−151473号公報に
示されているように、孔版マスタと印刷用紙との圧接力
を機械的に調整する技術が提案されている。また、例え
ば特開平2−245371号公報に示されているよう
に、印刷速度、すなわち印圧部を通過する印刷用紙の搬
送速度を調整する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者において
は、上記圧接力を機械的に微妙に調整するのは必ずしも
容易ではない。また後者においては、搬送速度を機械的
に変化させるために印刷装置全体のシーケンスを調整す
る必要があり、実際上の実施は面倒である。
【0005】そこで、この発明は、かかる問題点を解決
するために、孔版マスタと印刷用紙との圧接力或いは印
圧部を通過する印刷用紙の搬送速度を調整することな
く、設定した印刷画像の画像濃度を得ることのできる感
熱孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、少なくとも
熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔版マスタにサー
マルヘッドを接触させ、画像信号に応じてサーマルヘッ
ドの微小な発熱部を発熱させ、上記熱可塑性樹脂フィル
ムを位置選択的に溶融穿孔して画像信号に応じた穿孔パ
ターンを得、この感熱性孔版マスタを印刷ドラムの外周
面に巻装し、印刷ドラム上の感熱性孔版マスタにインキ
を供給し、感熱性孔版マスタに供給されたインキにより
画像信号に応じたインキ画像を印刷用紙上に形成する感
熱孔版印刷装置であって、印刷濃度設定手段と、穿孔エ
ネルギー調整手段とを有する。また、この他に、印刷濃
度設定手段と、ヘッド温度検出手段と、穿孔エネルギー
調整手段とを有するものであってもよい。
【0007】印刷濃度設定手段は、インキ画像の印刷濃
度を設定するために設けられたものであり、例えば感熱
孔版印刷装置の操作パネル上に設けられた、所望する印
刷濃度を手動で入力する印刷濃度設定キーである(図4
参照)。
【0008】ヘッド温度検出手段は、サーマルヘッドの
温度を検出する。ヘッド温度検出手段の具体例としては
例えばサーミスタを用いることができる。サーマルヘッ
ドの温度の検出個所は、発熱部表面部分、例えばリード
電極に囲まれた発熱体層中央の表面部分に近い部位等で
あることが望ましいが、現時点における技術では、その
部分での検出は不可に近いので、ここではサーマルヘッ
ドを搭載した回路基板上であるサーマルヘッド基板上で
サーマルヘッド本体の温度の検出を行なう(図5参
照)。
【0009】穿孔エネルギー調整手段は、サーマルヘッ
ドの個々の発熱部に供給する穿孔用エネルギーを、印刷
濃度設定手段により設定された印刷濃度に応じて所定の
エネルギーに調整する。この穿孔エネルギー調整手段と
しては、具体的にはコンピュータやマイクロプロセッサ
を用いることができる。
【0010】また、穿孔エネルギー調整手段は、サーマ
ルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エネルギー
を、ヘッド温度検出手段で検出されたサーマルヘッドの
温度と印刷濃度設定手段により設定された印刷濃度とに
応じて所定のエネルギーに調整する。この穿孔エネルギ
ー調整手段としては、具体的にはコンピュータやマイク
ロプロセッサを用いることができる。
【0011】所定のエネルギーに調整された穿孔用エネ
ルギーの供給は、サーマルヘッドの発熱体への通電パル
ス幅の変化により行ってもよいし、或いは画像信号に応
じて個々の発熱部に流す電流値若しくは発熱部に印加す
る電圧値の変化により行うようにしてもよい。
【0012】また、サーマルヘッドにおいて主走査方向
に配列される微小な発熱部は、所謂矩形型でも熱集中型
でもよい。
【0013】請求項1又は2に記載された感熱孔版印刷
装置において使用される感熱性孔版マスタとしては、従
来から知られた和紙等の多孔質可撓性の支持体上に熱可
塑性樹脂フィルムを重ねて一体化したものを用いること
もできるし、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみから成
る感熱性孔版マスタを用いることもできる(請求項
3)。したがって、感熱性孔版マスタは少なくとも熱可
塑性樹脂フィルムを有するのである。なお、請求項3記
載の発明において、「実質的に熱可塑性樹脂フィルムの
みから成る」感熱性孔版マスタとは、熱可塑性樹脂フィ
ルムのみから成るものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯
電防止剤等の微量成分を含有させて成るもの、さらには
熱可塑性樹脂フィルムの両主面、すなわち表面及び裏面
のうち少なくとも一方にオーバーコート層等の薄膜層を
1層又は複数層形成して成るものを含む。
【0014】
【作用】孔版印刷装置において、印刷画像の画像濃度は
孔版マスタから滲み出るインキの量により決定される。
孔版マスタから滲み出るインキ量は、孔版マスタに形成
された穿孔パターンを構成する個々の微小な孔の開口面
積に比例的である。
【0015】したがって、画像濃度の濃い印刷画像は、
穿孔パターンを形成する個々の孔を大きくすることによ
り得られ、逆に画像濃度の薄い印刷画像は、穿孔パター
ンを形成する個々の孔を小さくすることにより得られ
る。
【0016】換言すれば、所望する印刷画像の画像濃度
の一々に応じてサーマルヘッドの個々の発熱部の温度に
対応する穿孔用エネルギー、すなわち最適な印刷画像を
得るための穿孔パターンの孔の大きさを定めることがで
きる。
【0017】次に、図2を参照してサーマルヘッドの個
々の発熱部に供給する穿孔用エネルギー(サーマルヘッ
ドの個々の発熱部の温度)と、穿孔パターンの孔の大き
さとの間の関連作用について説明する。さて、図2(a
−3),(b−3)を参照すると、これらの図はサーマ
ルヘッドにおける微小な発熱部の構造を断面図で示して
いる。符号1Aで示す部分は高電気抵抗材料による発熱
体層、符号1Bで示す部分はリード電極、符号1Cで示
す部分は保護膜を示している。
【0018】発熱体層1Aは基板(ハッチを施した部
分)上に形成されている。リード電極1B間に電圧が印
加されるとリード電極1B間の発熱体層1Aに電流が流
れ、ジュール熱により通電部分の発熱体層1Aが発熱す
る。サーマルヘッドにおいては、このような微小な発熱
部が図2(a−3),(b−3)の紙面に直交する方
向、すなわち主走査方向へ一定のピッチで近接して配列
されており、感熱性孔版マスタは、これらの図2(a−
3),(b−3)の左右方向(副走査方向)へ搬送され
つつ溶融穿孔により穿孔パターンが形成される。
【0019】発熱体1Aの部分は、図2(b−4)に示
す矩形型の場合には、例えば、主走査方向に30μm、
副走査方向に40μmの大きさであり、図2(a−5)
に示す熱集中型(発熱体1aの中央部分が細幅に形成さ
れ、この部分で電流密度が高くなり発熱がこの部分に集
中する)の場合には、例えば、副走査方向における発熱
体部分全長が70μm、同方向における発熱集中部分の
長さが15μm、主走査方向における発熱体部分全幅が
50μm、同方向における発熱集中部分の幅が10μm
という寸法になっている。
【0020】発熱部に電気エネルギーという形で穿孔用
エネルギーが供給されると、このエネルギーは発熱体に
より熱エネルギーに変換され、保護膜1Cに接触してい
る感熱性孔版マスタの温度が上昇する。このときの温度
分布は、図2(a−2)に示す曲線Tα,図2(b−
2)に示す曲線Tβのような山形状分布となる。容易に
理解されるように、図2(a−2)は発熱部に供給され
た穿孔用エネルギーが相対的に小さい場合であり、図2
(b−2)は穿孔用エネルギーが相対的に大きい場合で
ある。
【0021】図中に符号Dで示す直線は、感熱性孔版マ
スタの熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される「閾値温
度」であり、感熱性孔版マスタMには、発熱部に供給さ
れた穿孔用エネルギーの大小に応じて、図2(a−1)
に示すような小さい孔、或いは図2(b−1)に示すよ
うな大きな孔が溶融穿孔される。
【0022】このようにして、サーマルヘッドの個々の
発熱部に供給する穿孔用エネルギーにより感熱性孔版マ
スタに形成される穿孔パターンの1単位としての孔の大
きさを制御できる。この事情は、発熱部が矩形型でも熱
集中型でも同様である。
【0023】上述のとおり、印刷画像の画像濃度の一々
に応じて穿孔パターンの孔の大きさが定まり、一方にお
いて孔の大きさは穿孔用エネルギーにより定まるから、
印刷画像の画像濃度と穿孔用エネルギーとの対応関係が
存在し、この対応関係は実験的に決定することができ
る。また、サーマルヘッドにおいて発熱部において発熱
した熱は、その多くが感熱性孔版マスタの溶融・穿孔に
消費されるが、発熱した熱の一部はサーマルヘッド本体
にも伝熱してサーマルヘッド本体の温度を上昇させる。
サーマルヘッド本体の上記温度上昇は、一般的にはさほ
ど大きくはないが、サーマルヘッドが長時間連続動作し
たような場合には、ある程度の温度上昇は避けられな
い。このような場合には、穿孔用エネルギーによる熱に
サーマルヘッド本体の蓄熱作用に基づく熱が加わって、
印刷画像の画像濃度に対応する孔の大きさよりも大きめ
の孔が形成されることがある。
【0024】したがって、このような点を考慮して、本
発明によれば、印刷濃度設定手段で設定された印刷濃度
に応じて所定のエネルギーに調整する穿孔エネルギー調
整手段により、印刷濃度設定手段で設定された印刷濃度
を実現できるような大きさの「孔」の穿孔パターンが形
成されるように、穿孔用エネルギーが、所定のエネルギ
ーに補正され調整される。
【0025】また、本発明によれば、ヘッド温度検出手
段で検出されたサーマルヘッドの温度と印刷濃度設定手
段で設定された印刷濃度とに応じて所定のエネルギーに
調整する穿孔エネルギー調整手段により、印刷濃度設定
手段で設定された印刷濃度を実現できるような大きさの
「孔」の穿孔パターンが形成されるように、穿孔用エネ
ルギーが、所定のエネルギーに補正され調整される。
【0026】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて述べる。
【0027】図1(a)は本発明の一実施例である感熱
孔版印刷装置を示している。まず、同図を参照してこの
感熱孔版印刷装置の構成と孔版印刷プロセスを簡単に説
明する。
【0028】符号50は、装置本体キャビネットを示
す。装置本体キャビネット50の上部にある、符号80
で示す部分は原稿読取部を構成し、その下方の符号90
で示す部分は製版給版部、その左側に符号100で示す
部分は多孔性の印刷ドラム101が配置された印刷ドラ
ム部、その左の符号70で示す部分は排版部、製版給版
部90の下方の符号110で示す部分は給紙部、印刷ド
ラム101の下方の符号120で示す部分は印圧部、装
置本体キャビネット50の左下方の符号130で示す部
分は排紙部を、それぞれ示している。
【0029】次に、この感熱孔版印刷装置の動作につい
てその細部構成を含めて以下に説明する。
【0030】先ず、原稿読取部80の上部に配置された
原稿載置台(図示せず)に、印刷すべき画像を持った原
稿60を載置し、図示しない製版スタートキーを押す。
この製版スタートキーの押圧に伴い、先ず排版工程が実
行される。すなわち、この状態においては、ドラム部1
00の印刷ドラム101の外周面に前回の印刷で使用さ
れた使用済感熱性孔版マスタ61bが装着されたまま残
っている。
【0031】先ず、印刷ドラム101が反時計回り方向
に回転し、印刷ドラム101外周面の使用済感熱性孔版
マスタ61bの後端部が排版剥離ローラ対71a,71
bに近づくと、同ローラ対71a,71bは回転しつつ
一方の排版剥離ローラ71aで使用済感熱性孔版マスタ
61bの後端部をすくい上げ、排版剥離ローラ対71
a,71bの左方に配設された排版コロ対73a,73
bと排版剥離ローラ対71a,71bとの間にかけ渡さ
れた排版搬送ベルト対72a,72bで矢印Y1方向へ
搬送されつつ排版ボックス74内へ排出され、使用済感
熱性孔版マスタ61bが印刷ドラム101の外周面から
引き剥がされ排版工程が終了する。このとき印刷ドラム
101は反時計回り方向への回転を続けている。剥離排
出された使用済感熱性孔版マスタ61bは、その後、圧
縮板75により排版ボックス74の内部で圧縮される。
【0032】排版工程と並行して、原稿読取部80では
原稿読取が行われる。すなわち、図示しない原稿載置台
に載置された原稿60は、分離ローラ81、前原稿搬送
ローラ対82a,82b及び後原稿搬送ローラ対83
a,83bのそれぞれの回転により矢印Y2からY3方
向に搬送されつつ露光読み取りに供される。このとき、
原稿60が多数枚あるときは、分離ブレード84の作用
でその最下部の原稿のみが搬送される。原稿60の画像
読み取りは、コンタクトガラス85上を搬送されつつ、
蛍光灯86により照明された原稿60の表面からの反射
光を、ミラー87で反射させレンズ88を通して、CC
D(電荷結合素子)から成る画像センサ89に入射させ
ることにより行なわれる。すなわち、原稿60の読み取
りは、公知の「縮小式の原稿読取方式」で行なわれ、そ
の画像が読み取られた原稿60は原稿トレイ80A上に
排出される。画像センサ89で光電変換された電気信号
は、装置本体キャビネット50内の図示しないアナログ
/デジタル(A/D)変換基板に入力されデジタル画像
信号に変換される。
【0033】一方、この画像読み取り動作と並行して、
デジタル信号化された画像情報に基づき製版及び給版工
程が行われる。すなわち、製版給版部90の所定部位に
セットされた感熱性孔版マスタ61は、ロール状に巻か
れたロール状態から引き出され、サーマルヘッド91に
感熱性孔版マスタ61を介して押圧しているプラテンロ
ーラ92、及び送りローラ対93a,93bの回転によ
り搬送路の下流側に搬送される。このように搬送される
感熱性孔版マスタ61に対して、サーマルヘッド91に
ライン状に並んだ複数個の微小な発熱部が、A/D変換
基板(図示せず)から送られてくるデジタル画像信号に
応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱部に接触して
いる感熱性孔版マスタ61の熱可塑性樹脂フィルムが溶
融穿孔される。このように、画像情報に応じた感熱性孔
版マスタ61の位置選択的な溶融穿孔により、画像情報
が穿孔パターンとして書き込まれる。なお、感熱性孔版
マスタ61は、多孔性支持体である和紙上に厚さ:2μ
mの熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせた厚み:40μ
mのものを用いている。
【0034】画像情報が書き込まれた製版済感熱性孔版
マスタ61aの先端は、給版ローラ対94a,94bに
より印刷ドラム101の外周部側へ向かって送り出さ
れ、図示しないガイド部材により進行方向を下方へ変え
られ、図示する給版位置状態にある印刷ドラム101の
拡開したマスタークランパ102(仮想線で示す)へ向
かって垂れ下がる。このとき印刷ドラム101は、排版
工程により使用済感熱性孔版マスタ61bを既に除去さ
れている。
【0035】そして、製版済感熱性孔版マスタ61aの
先端が、一定のタイミングでマスタークランパ102に
よりクランプされると、印刷ドラム101は図中A方向
(時計回り方向)に回転しつつ外周面に製版済感熱性孔
版マスタ61aを徐々に巻きつけていく。製版済感熱性
孔版マスタ61aの後端部はカッタ95により一定の長
さに切断される。
【0036】一版の製版済感熱性孔版マスタ61aが印
刷ドラム101の外周面に巻装されると製版及び給版工
程が終了し、印刷工程が開始される。先ず、給紙台51
上に積載された印刷用紙62の内の最上位の1枚が、給
紙コロ111及び分離コロ対112a,112bにより
フィードローラ対113a,113bに向けて矢印Y4
方向に送り出され、さらにフィードローラ対113a,
113bによりドラム部100の回転と同期した所定の
タイミングで印圧部120に送られる。送り出された印
刷用紙62が、印刷ドラム101とプレスローラ103
との間にくると、印刷ドラム101の外周面下方に離間
していたプレスローラ103が上方に移動されることに
より、印刷ドラム101の外周面に巻装された製版済感
熱性孔版マスタ61aに押圧される。こうして、印刷ド
ラム101の多孔部及び製版済感熱性孔版マスタ61a
の穿孔パターン部(共に図示せず)からインキが滲み出
し、この滲み出たインキが印刷用紙62の表面に転移さ
れて、印刷画像が形成される。
【0037】このとき、印刷ドラム101の内周側で
は、インキ供給管104からインキローラ105とドク
ターローラ106との間に形成されたインキ溜り107
にインキが供給され、印刷ドラム101の回転方向と同
一方向に、かつ、印刷ドラム101の回転速度と同期し
て回転しながら内周面に転接するインキローラ105に
より、インキが印刷ドラム101の内周側に供給され
る。
【0038】印圧部120において印刷画像が形成され
た印刷用紙62は、排紙剥離爪114により印刷ドラム
101から剥がされ、吸着用ファン118に吸着されつ
つ、吸着排紙入口ローラ115及び吸着排紙出口ローラ
116に掛け渡された搬送ベルト117の反時計回り方
向の回転により、矢印Y5のように排紙部130へ向か
って搬送され、排紙台52上に順次排出積載される。こ
のようにして所謂試し刷りが終了する。
【0039】次に、図示しないテンキーで印刷枚数をセ
ットし、図示しない印刷スタートキーを押下すると上記
試し刷りと同様の工程で、給紙、印刷及び排紙の各工程
がセットした印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷
の全工程が終了する。
【0040】次に、図1(b)及び図4を参照して印刷
濃度を可変させるプロセスを説明する。なお、図4にお
いて、符号14の下に括弧内丸付き数字乃至で記載
した内容は、説明の便宜上付したものである。
【0041】両図において、符号1は、印刷濃度設定手
段としての印刷濃度設定キーを示す。印刷濃度設定キー
1は、図示しない操作パネルの所定部位に2個のキーで
印刷濃度を設定できるように配置されている。印刷濃度
設定キー1により設定された印刷濃度設定値の出力は、
印刷濃度の薄いから順に標準濃度の及び印刷濃度の
濃いの5段階に図示しない操作パネルの所定部位に配
置されたLED14(発光ダイオード)に表示される。
符号2は、穿孔エネルギー調整手段としてのマイクロプ
ロセッサを示す。マイクロプロセッサ2は、CPU(中
央演算処理装置)、I/O(入出力)ポート及びROM
(読み出し専用メモリ)等を備えた周知の構成を有す
る。符号3は電源を示し、この電源3はサーマルヘッド
91に感熱性孔版マスタを溶融穿孔するための穿孔用エ
ネルギーに対応する電気エネルギーを供給する。符号4
はヘッド温度検出手段としてのサーミスタ4を示す。サ
ーミスタ4は、図5に示すように、サーマルヘッド91
を搭載した回路基板であるサーマルヘッド基板91S上
に配置されていて、サーマルヘッド91本体の温度の検
出を行なう。符号91Aはサーマルヘッド91の発熱体
収容部を、符号91Hはアルミ放熱体をそれぞれ示す。
【0042】これら印刷濃度設定キー1及びサーミスタ
4の各出力は、マイクロプロセッサ2の入力ポートに入
力される。マイクロプロセッサ2のROMには「穿孔用
エネルギー調整のためのプログラム」と、設定した印刷
濃度を得るための「印刷濃度とサーマルヘッドの温度に
応じた最適径の孔を穿孔するための穿孔用エネルギーと
の関係」が予め実験的に定められて記憶されている。
【0043】穿孔用エネルギーの調整は上述のように、
画像信号に応じて個々の発熱部に流す電流値もしくは発
熱部に印加する電圧値の変化により行うようにしてもよ
いが、この実施例においてはサーマルヘッド91の発熱
体への通電パルス幅の変化により行う。すなわち、マイ
クロプロセッサ2は、印刷濃度設定キー1及びサーミス
タ4からの各入力により印刷濃度設定値とサーマルヘッ
ド温度とを検知し、適正な大きさの孔を穿孔できる通電
パルス幅を設定してサーマルヘッド91を制御する。サ
ーマルヘッド91は画像信号に従い、電源3からの電力
供給を受けて、マイクロプロセッサ2で設定された通電
パルス幅に従って発熱部を発熱させる。次に、図3及び
図6を参照して、サーマルヘッド91に通電させるため
の通電パルス幅決定方法について述べる。図3に示すよ
うに、先ず、ステップ10において、印刷濃度設定キー
1の5段階の中から所望する印刷濃度設定値を選定し設
定する。ステップ11において、サーミスタ4でサーマ
ルヘッド91の温度を検知する。そしてステップ12に
おいて、サーミスタ4で検出されたサーマルヘッド91
の温度における標準パルス幅を決定する。次に、ステッ
プ13において、印刷濃度設定キー1により設定された
印刷濃度設定値とステップ12で得られた標準パルス幅
とに応じて、マイクロプロセッサ2で計算し、サーマル
ヘッド91に印加する通電パルス幅を決定する。
【0044】次に、図6を参照して、例えばサーマルヘ
ッド91の或る温度(A℃)及び(B℃)において、A
℃<B℃の場合についてサーマルヘッド91に印加する
通電パルス幅を説明する。サーマルヘッド91の或る温
度(A℃)における標準パルス幅をtpAとし、印刷濃
度設定値を標準とした場合は、標準パルス幅のtpA
通電される。そして、印刷濃度設定値を薄くを指定した
場合は、tpA−t1と標準より短いパルス幅が通電さ
れ、逆に印刷濃度設定値を濃くを指定した場合は、tp
A+t2と標準より長いパルス幅が通電される。また、サ
ーマルヘッド91の或る温度(B℃)における標準パル
ス幅をtpBとし、印刷濃度設定値を標準とした場合
は、上記と同じ要領で標準パルス幅のtpBが通電され
る。そして、印刷濃度設定値を薄くを指定した場合は、
tpB−t3と標準より短いパルス幅が通電され、逆に印
刷濃度設定値を濃くを指定した場合は、tpB+t4と標
準より長いパルス幅が通電される。なお、標準パルス
幅:tpA,tpB、印刷濃度設定値に応じて補正するパ
ルス幅:t1,t2,t3,t4等は、数多くの実験を繰り
返して求めたデータである。
【0045】このようにして、感熱性孔版マスタ61と
して、多孔性支持体である和紙上に厚さ:2μmの熱可
塑性樹脂フィルムを貼り合わせた厚み:40μmのもの
を用いて、サーマルヘッド温度と印刷濃度設定値とに応
じて、サーマルヘッド91の発熱体への通電パルス幅を
変化させて穿孔を行ったところ、所望する印刷濃度の良
好な印刷画像が得られた。
【0046】また、この感熱孔版印刷装置は、実質的に
熱可塑性樹脂フィルムのみから成る感熱性孔版マスタを
使用することが可能であって、例えばその厚さが2μm
のものを用いて、サーマルヘッド温度と印刷濃度設定値
とに応じて、サーマルヘッド91の発熱体への通電パル
ス幅を変化させて穿孔を行ったところ、上記実施例と同
様に、所望する印刷濃度の良好な印刷画像が得られた。
【0047】なお、サーミスタ4の配置箇所は、サーマ
ルヘッド基板91S上に限らず、アルミ放熱体91Hの
内部に設けても良い。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、上記構成により、穿
孔用エネルギーが所定のエネルギーに補正され調整され
るので、従来の、印圧部における感熱性孔版マスタと印
刷用紙との圧接力を機械的に調整する技術や、印刷速度
を調整する技術のように、装置の機械的条件やシーケン
ス条件を変える必要がなく、容易かつ確実にインキ画像
の印刷濃度を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の一実施例が適用される感
熱孔版印刷装置を示す構成図であり、図1(b)は上記
感熱孔版印刷装置により印刷濃度を可変するプロセスを
示すブロック図である。
【図2】本発明の作用を説明するための図である。
【図3】本発明の動作を説明するためのフローチャート
である。
【図4】印刷濃度設定キーの構成を示す平面図である。
【図5】サーミスタの配置箇所を示す側面図である。
【図6】サーマルヘッドに通電するための通電パルス幅
決定方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 印刷濃度設定手段としての印刷濃度設定キー 2 穿孔エネルギー調整手段としてのマイクロプ
ロセッサ 3 サーマルヘッドへ穿孔用エネルギーを供給す
る電源 4 ヘッド温度検出手段としてのサーミスタ 61 感熱性孔版マスタ 91 サーマルヘッド 101 印刷ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−206296(JP,A) 特開 平6−320851(JP,A) 特開 平4−163159(JP,A) 特開 平5−50575(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41F 13/04 B41C 1/055 511

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも熱可塑性樹脂フィルムを有する
    感熱性孔版マスタにサーマルヘッドを接触させ、画像信
    号に応じて上記サーマルヘッドの微小な発熱部を発熱さ
    せて上記熱可塑性樹脂フィルムを位置選択的に溶融穿孔
    して上記画像信号に応じた穿孔パターンを得、この感熱
    性孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、上記印刷
    ドラム上の上記感熱性孔版マスタにインキを供給し、上
    記インキにより上記画像信号に応じたインキ画像を印刷
    用紙上に形成する感熱孔版印刷装置において、 上記インキ画像の印刷濃度を設定するための印刷濃度設
    定手段と、 上記サーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エ
    ネルギーを、上記印刷濃度設定手段により設定された印
    刷濃度に応じて所定のエネルギーに調整する穿孔エネル
    ギー調整手段とを有し、上記印刷濃度が可変であること
    を特徴とする感熱孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】少なくとも熱可塑性樹脂フィルムを有する
    感熱性孔版マスタにサーマルヘッドを接触させ、画像信
    号に応じて上記サーマルヘッドの微小な発熱部を発熱さ
    せて上記熱可塑性樹脂フィルムを位置選択的に溶融穿孔
    して上記画像信号に応じた穿孔パターンを得、この感熱
    性孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、上記印刷
    ドラム上の上記感熱性孔版マスタにインキを供給し、上
    記インキにより上記画像信号に応じたインキ画像を印刷
    用紙上に形成する感熱孔版印刷装置において、 上記サーマルヘッドの温度を検出するヘッド温度検出手
    段と、 上記インキ画像の印刷濃度を設定するための印刷濃度設
    定手段と、 上記サーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エ
    ネルギーを、上記ヘッド温度検出手段で検出された上記
    サーマルヘッドの温度と上記印刷濃度設定手段により設
    定された印刷濃度とに応じて所定のエネルギーに調整す
    る穿孔エネルギー調整手段とを有し、上記印刷濃度が可
    変であることを特徴とする感熱孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の感熱孔版印刷装置に
    おいて、 上記感熱性孔版マスタが、実質的に熱可塑性樹脂フィル
    ムのみから成ることを特徴とする感熱孔版印刷装置。
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