JP2756219B2 - 感熱孔版印刷装置 - Google Patents

感熱孔版印刷装置

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JP2756219B2 JP5109341A JP10934193A JP2756219B2 JP 2756219 B2 JP2756219 B2 JP 2756219B2 JP 5109341 A JP5109341 A JP 5109341A JP 10934193 A JP10934193 A JP 10934193A JP 2756219 B2 JP2756219 B2 JP 2756219B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は感熱孔版印刷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】印刷画像に応じた穿孔パターンを形成さ
れた孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、印刷ド
ラムの内周側からインキを供給し、上記穿孔パターンを
介して滲みでたインキにより穿孔パターンに応じたイン
キ画像を印刷用紙上に形成する孔版印刷装置が知られて
いる。孔版印刷装置に用いられるインキは温度により流
動性が変化する。即ち、一般に、インキの温度が低いと
インキは所謂「硬い」状態にあって流動性が低く、イン
キ温度が高くなるほどインキは「柔らかく」なって流動
性を増す。
【0003】孔版印刷では、孔版マスタの表面側を印刷
用紙に接触させ、孔版マスタの裏面側からインキを供給
し、孔版マスタの「穿孔部分」から滲みだしたインキを
印刷用紙に付着させて印刷画像を形成するが、温度が低
く「硬く」て流動性の低い状態のインキは孔版マスタの
穿孔部分を通りにくく、このようなインキで印刷を行う
と印刷画像の濃度不足が生じやすい。逆に「柔らかく」
て流動性の高いインキで印刷を行うと、画像濃度が不必
要に高くなり、印刷画像の解像力が低下することがあ
る。
【0004】このようなインキの流動性に起因する画像
濃度異常に対処する方法として、孔版マスタと印刷用紙
との圧接力を機械的に調整する方法が知られている(特
開平2−151473公報)が、上記圧接力を機械的に
微妙に調整するのは必ずしも容易ではない。
【0005】あるいは、印刷速度、即ち印圧部を通過す
る印刷用紙の搬送速度を調整することも考えられるが、
搬送速度を機械的に変化させるために印刷装置全体のシ
ーケンスを調整する必要があり、実際上の実施は面倒で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
事情に鑑みてなされたものであって、インキ温度に拘り
無く、常に良好な印刷画像を得ることのできる新規な感
熱孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の感熱孔版印刷
装置は「少なくとも熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱
性孔版マスタにサーマルヘッドを接触させ、画像信号に
応じてサーマルヘッドの微小な発熱部を発熱させ、上記
熱可塑性樹脂フィルムを位置選択的に溶融穿孔して画像
信号に応じた穿孔パターンを得、この感熱性孔版マスタ
を印刷ドラムの外周面に巻装し、印刷ドラムの内周側か
らインキを供給し、穿孔パターンを介して滲みでたイン
キにより画像信号に応じたインキ画像を印刷用紙上に形
成する」装置であって、インキ温度検出手段と、ヘッド
温度検出手段と、エネルギー調整手段とを有する。「イ
ンキ温度検出手段」は、インキ温度を検出する。インキ
温度検出手段の具体例としては例えばサーミスタを用い
ることができる。インキ温度の検出個所は、印刷部分に
近い部位、例えば印刷ドラム内部のインキ供給部等であ
ることが望ましい。「ヘッド温度検出手段」は、サーマ
ルヘッドの温度を検出する手段であり、例えばサーミス
タを用いることができる。「エネルギー調整手段」は、
サーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エネル
ギーを調整するエネルギー調整手段であり、穿孔用エネ
ルギーを、ヘッド温度検出手段が検出したサーマルヘッ
ドの温度とインキ温度検出手段が検出したインキ温度と
に応じた所定のエネルギーに調整する。即ち、インキ温
度とサーマルヘッドの温度に応じて、インキの流動性に
応じた大きさの孔が穿孔されるように穿孔用エネルギー
を調整する。エネルギー調整手段としては、具体的には
コンピュータやマイクロプロセッサーを用いることがで
きる。
【0008】インキ温度検出手段によるインキ温度の検
出は「印刷ドラム内周面にインキを供給するインキロー
ラ上の、インキ溜り」におけるインキ温度を検出するよ
うにできる(請求項2)。このようにすると、印刷直前
の状態におけるインキ温度が検出されるので、穿孔用エ
ネルギーの調整を正確に行うことができる。上記請求項
1または2記載の感熱孔版印刷装置において、「穿孔用
エネルギーの調整」は、サーマルヘッドの発熱体への通
電パルス幅の変化により行ってもよいし、あるいは「画
像信号に応じて個々の発熱部に流す電流値もしくは発熱
部に印加する電圧値の変化」により行うようにしてもよ
い。上記請求項1または2に記載された感熱孔版印刷装
置において使用される感熱性孔版マスタとしては、従来
から知られた「和紙等の多孔性支持体上に熱可塑性樹脂
フィルムを重ねて一体化した」ものを用いることもでき
るし、「実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみにより形成
された」感熱性孔版マスタを用いることもできる(請求
項3)。従って、感熱性孔版マスタは「少なくとも熱可
塑性樹脂フィルムを有する」のである。
【0009】なお、請求項3記載の発明において、「実
質的に熱可塑性樹脂フィルムのみにより形成された感熱
性孔版マスタ」は、熱可塑性樹脂フィルムのみで形成さ
れた感熱性孔版マスタ、帯電防止剤等の微量成分を含む
熱可塑性樹脂フィルムで形成された感熱性孔版マスタ、
および熱可塑性樹脂フィルムの表面および/または裏面
にオーバーコート層等の薄膜層を1層以上被着してなる
感熱性孔版マスタを総称したものである。また、サーマ
ルヘッドにおいて主走査方向に配列される微小な発熱部
は、所謂「矩形型」でも「熱集中型」でもよい。
【0010】
【作用】孔版印刷装置において、印刷画像の画像濃度は
孔版マスタから滲みでるインキの量により決定される。
孔版マスタから滲みでるインキ量は、孔版マスタに形成
された穿孔パターンを構成する個々の微小な「孔」の開
口面積に比例的であり、さらにインキの流動性に比例的
である。従って、インキが「硬く」流動性が低い状態に
あるときは、孔版パターンを形成する個々の「孔」を大
きくすることにより、インキの流動性が低いことに起因
する「滲みだし量」の低下を、孔の開口面積の拡大によ
り補って良好な画像濃度の印刷画像を得ることができ
る。逆に、インキが「柔らかく」て流動性が高いときに
は、孔版パターンにおける個々の「孔」を小さくするこ
とにより、インキの流動性が高いことに起因する「滲み
だし量」の増大を、孔の開口面積の縮小により抑制して
良好な画像濃度の印刷画像を得ることができる。換言す
れば、インキの流動性に拘らず良好な印刷画像を得るに
は、インキの流動性に適した大きさの「孔」で穿孔パタ
ーンを形成すればよい。インキの流動性はインキの温度
により決まるから、「インキ温度」の一々に応じて、適
最な印刷画像を得るための穿孔パターンの「孔」の大き
さが定まる。
【0011】さて、図2の(a−3),(b−3)を参
照すると、これらの図はサーマルヘッドにおける微小な
「発熱部」の構造を断面図で示している。符号1Aで示
す部分は高電気抵抗材料による発熱体層、符号1Bで示
す部分はリード電極、符号1Cで示す部分は保護膜を示
している。発熱体層1Aは基板(ハッチを施した部分)
上に形成されている。リード電極1B間に電圧が印加さ
れるとリード電極1B間の発熱体層1Aに電流が流れ、
ジュール熱により通電部分の発熱体層1Aが発熱する。
サーマルヘッドにおいては、このような微小な発熱部が
図(a−3),(b−3)の図面に直交する方向(主走
査方向)へ一定のピッチで密接して配列されており、感
熱性孔版マスタは、これらの図(a−3),(b−3)
の左右方向(副走査方向)へ搬送されつつ溶融穿孔によ
り穿孔パターンを形成される。発熱体1Aの部分は、図
(b−4)に示す「矩形型」の場合には、例えば、主走
査方向に30μm、副走査方向に40μmの大きさであ
り、図(a−5)に示す「熱集中型(発熱体1aの中央
部分が細幅に形成され、この部分で電流密度が高くなり
発熱がこの部分に集中する)」の場合には、例えば、副
走査方向における発熱体部分全長が70μm、同方向に
おける発熱集中部分の長さが15μm、主走査方向にお
ける発熱体部分全幅が50μm、同方向における発熱集
中部分の幅が10μmという具合になっている。
【0012】発熱部に電気エネルギーという形で穿孔用
エネルギーが供給されると、このエネルギーは発熱体に
より熱エネルギーに変換され、保護膜1Cに接触してい
る感熱性孔版マスタの温度が上昇する。このときの温度
分布は、図2の(a−2),(b−2)に示す如くであ
る。容易に理解されるように、図(a−2)は発熱部に
供給された穿孔用エネルギーが相対的に小さい場合であ
り、図(b−2)は穿孔用エネルギーが相対的に大きい
場合である。図中に符号Dで示す直線は、感熱性孔版マ
スタの熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される「閾値温
度」であり、感熱性孔版マスタMには、発熱部に供給さ
れた穿孔用エネルギーの大小に応じて、(a−1)に示
すような「小さい孔」、あるいは(b−1)に示すよう
な「大きな孔」が溶融穿孔される。このようにして、サ
ーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エネルギ
ーにより感熱性孔版マスタに形成される穿孔パターンの
1単位としての「孔」の大きさを制御できる。この事情
は、発熱部が「矩形型」でも「熱集中型」でも同様であ
る。
【0013】前述の如く、「インキ温度」に応じて、適
最な印刷画像を得るための穿孔パターンの「孔」の大き
さが定まり、一方において「孔」の大きさは穿孔用エネ
ルギーにより定まるから、適正な印刷画像を得るための
「インキ温度と穿孔用エネルギーとの対応関係」が存在
し、この対応関係は実験的に決定することができる。一
方、サーマルヘッドにおいて発熱部において発熱した熱
は、その多くが感熱性孔版マスタの溶融・穿孔に消費さ
れるが、発熱した熱の一部はサーマルヘッド本体にも伝
熱してサーマルヘッド本体の温度を上昇させる。サーマ
ルヘッド本体の上記温度上昇は、一般的にはさほど大き
くはないが、サーマルヘッドが長時間連続動作したよう
な場合には、ある程度の温度上昇は避けられない。この
ため、インキ温度だけにより穿孔用エネルギーを調整す
ると、穿孔用エネルギーによる熱にサーマルヘッド本体
の熱がバイアス的に加わって、実際に必要な大きさより
も「大きめの孔」が形成されることがある。そこで請求
項1記載の発明では、予め実験的に決定された「インキ
温度と穿孔用エネルギーとの対応関係」に基づき、イン
キ温度に応じて適正な印刷画像を実現できるような大き
さの「孔」の穿孔パターンが形成されるように、サーマ
ルヘッドの温度に基づき、インキ温度に応じて設定され
る穿孔用エネルギーを補正するのである。
【0014】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げる。図1は請求
項2記載の発明の1実施例である感熱孔版印刷装置を示
している。同図(a)は、装置の全体図である。先ず、
図1(a)を参照して装置構成と孔版印刷プロセスを簡
単に説明する。装置本体50の上部にある、符号51で
示す部分は「原稿読取部」を構成し、その下方の符号5
2で示す部分は「製版書込み部」、その左側に符号53
で示すのは多孔性の「印刷ドラム」、その左の符号54
で示す部分は「排版部」、製版書込み部52の下方の符
号55で示す部分は「給紙部」、印刷ドラム109の下
方の符号56で示す部分は「印圧部」、装置本体50の
左下方の符号57で示す部分は「排紙部」を、それぞれ
示している。
【0015】印刷工程は以下のように行われる。先ず、
原稿読取部51の原稿載置台(図示されず)に、印刷す
べき画像を持った原稿を載置し、図示しないスタートボ
タンを押す。スタートボタンの押圧に伴い、先ず「排版
工程」が実行される。即ち、この状態においては、印刷
ドラム53の外周面に「前回の印刷で使用された感熱性
孔版マスタ」が残っている。先ず、印刷ドラム53が反
時計回りに回転し、ドラム外周面に保持されている使用
済みの感熱性孔版マスタもともに回転する。この感熱性
孔版マスタの後端部が排版ローラー対118に近づく
と、同ローラー対118は回転しつつ一方のローラーで
感熱性孔版マスタ後端部をすくい上げ、矢印Y1の方向
へ搬送しつつ印刷ドラム53の外周面から引き剥がす。
このとき印刷ドラム53は反時計方向への回転を続けて
いる。排版ローラー対118により搬送される使用済み
の感熱性孔版マスタは、印刷ドラム53の外周面から完
全に引き剥がされて排版ボックス120内へ排出され、
図示されない圧縮手段により排版ボックス120内で圧
縮される。
【0016】「排版工程」が実行されている間、原稿読
取部51では「原稿読取」が行われる。即ち、図示され
ない原稿載置台に載置された原稿(図示されず)は、矢
印Y2,Y3のように搬送されつつ、CCD103を用
いる公知の「縮小式の原稿読取方式」で読み取られ、原
稿トレイ102上に排出される。CCD103から出力
される画像情報は図示されない画像処理部でデジタル信
号に変換される。このデジタル信号化された画像情報に
基づき「製版工程」が行われる。即ち、製版書込み部5
2にセットされた感熱性孔版マスタ100は、ロール状
態から引き出され、プラテンロール104の位置で、プ
ラテンロール104とともに感熱性孔版マスタ100を
挾むように設けられたサーマルヘッド106により画像
書込みされる。即ち、サーマルヘッド106は、画像処
理部から送られてくる画像情報に従い、個々の微小な発
熱部を選択的に発熱駆動される。この間、感熱性孔版マ
スタ100は間欠的に搬送され続ける。発熱した発熱部
に接触しているマスタ部分は溶融穿孔される。このよう
に、画像情報に応じた感熱性孔版マスタ100の位置選
択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンとして
書き込まれる。
【0017】画像情報が書き込まれた感熱性孔版マスタ
100はマスタ搬送ローラ対108により印刷ドラム5
3の外周部へ向かって送り出され、図示されないガイド
により進行方向を下方へ変えられ、クランプ部へ向かっ
て垂れ下がる。このとき印刷ドラム53は既に排版工程
により使用済み感熱性孔版マスタを除去されており、ク
ランパー110が所定のクランプ位置において上方へ向
かって開いている。感熱性孔版マスタ100の先端をク
ランパー110がクランプすると、印刷ドラム53は時
計回りに回転しつつ外周面に感熱性孔版マスタ100を
巻きつけていく。感熱性孔版マスタ100の後端部は図
示されないカッターによりカットされる。感熱性孔版マ
スタが印刷ドラム53の外周面に巻装されると「給版工
程」が終了し、「印刷工程」が開始される。まず、給紙
コロ112および分離コロ114が回転して、給紙台1
15上に積載された印刷用紙Sが上方から1枚づつ分離
して矢印Y4のようにフィードローラ対116に向けて
送り出される。フィードローラ対116は印刷用紙Sの
先端部を挾持して待機し、印刷ドラム53の回転による
感熱性孔版マスタの移動に同期を取って印刷用紙Sを印
圧部56へ向けて送り出す。送り出された印刷用紙S
は、プレスローラ117により裏面側を押し上げられて
表面側が、印刷ドラム53の外周面に保持された感熱性
孔版マスタに押圧される。このとき、印刷ドラム53の
内周側ではインキローラ122が上記内周面に転接しつ
つインキ溜り121からインキを供給する。印刷ドラム
53は多孔性であるから供給されたインキは印刷ドラム
53の外周面に滲み出し、さらに感熱性孔版マスタの溶
融穿孔された部分を通って印刷用紙Sの表面に供給さ
れ、印刷画像を形成する。なお、インキはW/O型のエ
マルジョンインキである。印圧部56において印刷画像
を形成された印刷用紙Sは剥離爪123により印刷ドラ
ム53から分離され、矢印Y5のように搬送ベルト12
7上に乗り上げ、搬送ベルト127の反時計回りの回転
により排紙部57へ向かって搬送され、排紙台131上
に順次排出積載される。このようにして所望の枚数の印
刷が得られると印刷の全工程が終了する。
【0018】さて、インキ温度検出手段としてはサーミ
スタが用いられ、インキ溜り121におけるインキ温度
を検出するようになっている。また、サーマルヘッド1
06の温度が、ヘッド温度検出手段としてのサーミスタ
により検出されるようになっている。図1(b)におけ
る符号200は「インキ温度検出手段」としてのサーミ
スタ、符号201は「ヘッド温度検出手段」としてのサ
ーミスタを示している。これらサーミスタ200,20
1の出力は「エネルギー調整手段」としてのマイクロプ
ロセッサー300のI/Oポートに入力される。マイク
ロプロセッサー300のROMには「エネルギー調整の
ためのプログラム」と、適正な印刷画像を得るための
「インキ温度およびサーマルヘッド温度と、これら温度
に応じた最適径の「孔」を穿孔するための穿孔用エネル
ギーとの関係」が予め実験的に定められて記憶されてい
る。
【0019】穿孔用エネルギーの調整は前述のように、
画像信号に応じて個々の発熱部に流す電流値、もしくは
発熱部に印加する電圧値の変化により行うようにしても
よいが、この実施例においては「サーマルヘッドの発熱
体への通電パルス幅の変化」により行う。即ち、マイク
ロプロセッサー300は、サーミスタ200,201か
らの入力によりインキ温度とサーマルヘッド温度とを検
知し、適正な大きさの「孔」を穿孔できる通電パルス幅
を設定してサーマルヘッド106を制御する。サーマル
ヘッド106は画像信号に従い、電源400からの電力
供給を受けて、上記設定されたパルス幅に従って発熱部
を発熱させる。
【0020】感熱性孔版マスタとして、多孔性支持体で
ある和紙上に厚さ:2μmの熱可塑性樹脂フィルムを貼
り合わせた厚み:40μmのものを用いた。サーマルヘ
ッド温度とインキ温度とに応じて、サーマルヘッドの発
熱体への通電パルス幅を変化させて穿孔を行い、インキ
温度に係り無く常に良好な印刷画像が得られた。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な感熱孔版印刷装置を提供できる。この装置は上
記の如く構成されているから、インキ温度の変化に伴う
インキ流動性の変化に拘らず、常に良好な印刷画像を実
現できる。この発明に於いては、インキ温度とサーマル
ヘッド温度とに応じて、感熱性孔版マスタに形成する穿
孔パターンの「孔の」大きさを、サーマルヘッドに設定
する穿孔用エネルギーで調整するので、従来の、印圧部
における感熱性孔版マスタと印刷用紙との圧接力を機械
的に調整する方法や、印刷速度を調整する方法のよう
に、装置の機械的条件やシーケンス条件を変える必要が
無く、容易且つ確実に印刷画像の濃度を安定化すること
ができる。また、請求項2記載の発明では、インキ温度
をインキの使用直前の状態において検出するので、印刷
状態におけるインキの流動性に「より忠実」な穿孔を行
うことができる。
【0022】なお、感熱孔版印刷装置の装置内部の温度
が安定していれば、インキ温度は装置内温度に略等し
く、従ってインキ温度を検出するかわりに装置内温度を
検出して、穿孔パターンの「孔」の大きさを調整して
も、上記と同様の効果を得ることができるが、一般には
印刷装置内温度は使用状態に応じて変化し、インキ温度
と装置内温度には「ずれ」があるので、この発明による
ほどの濃度安定化を実現するのは困難である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2記載の感熱孔版印刷装置の1実施例を
説明するための図である。
【図2】この発明の作用を説明するための図である。
【符号の説明】
100 感熱性孔版マスタ 106 サーマルヘッド 200 サーミスタ(インキ温度検出手段) 201 サーミスタ(ヘッド温度検出手段) 300 マイクロプロセッサー 400 サーマルヘッド電源
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41L 13/04 B41C 1/055 511

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも熱可塑性樹脂フィルムを有する
    感熱性孔版マスタにサーマルヘッドを接触させ、画像信
    号に応じて上記サーマルヘッドの微小な発熱部を発熱さ
    せて上記熱可塑性樹脂フィルムを位置選択的に溶融穿孔
    して上記画像信号に応じた穿孔パターンを得、この感熱
    性孔版マスタを印刷ドラムの外周面に巻装し、上記印刷
    ドラムの内周側からインキを供給し、上記穿孔パターン
    を介して滲みでたインキにより上記画像信号に応じたイ
    ンキ画像を印刷用紙上に形成する感熱孔版印刷装置にお
    いて、 インキ温度を検出するインキ温度検出手段と、 サーマルヘッドの温度を検出するヘッド温度検出手段
    と、 上記サーマルヘッドの個々の発熱部に供給する穿孔用エ
    ネルギーを調整するエネルギー調整手段とを有し、 エネルギー調整手段は、上記穿孔用エネルギーを、上記
    ヘッド温度検出手段が検出したサーマルヘッドの温度と
    インキ温度検出手段が検出したインキ温度とに応じた所
    定のエネルギーに調整することを特徴とする感熱孔版印
    刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の感熱孔版印刷装置におい
    て、 インキ温度検出手段が、印刷ドラム内周面にインキを供
    給するインキローラ上の、インキ溜りにおけるインキ温
    度を検出することを特徴とする感熱孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の感熱孔版印刷装置
    において、 実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみにより形成された感
    熱性孔版マスタを使用可能であることを特徴とする感熱
    孔版印刷装置。
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