JP2008155402A - 孔版印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】環境温度検出部230、サーマルヘッド温度検出部239、インキ温度検出部231等からの少なくとも1つの温度検出データ(温度情報)に基づいて、穿孔パターン可変手段232により生成された小径混合穿孔パターンの穿孔状態を変える、すなわち小径混合穿孔パターンの穿孔20,21の大きさを変える穿孔状態可変手段233を有する。
【選択図】図3
Description
また、上記公報記載の技術では、例えば、環境温度、サーマルヘッド温度、インキ温度の主要な製版・印刷条件(パラメータ)によっても穿孔パターンや穿孔状態が変わってくることに着目しておらず、穿孔の離間部を残存させることのみに着目していることから、如何なる製版・印刷条件下においても最適な穿孔状態を得ることは困難である。
請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂フィルムを有するマスタの該熱可塑性樹脂フィルム側に、主走査方向に配列された複数の発熱体を備えたサーマルヘッドを直接的に接触させると共に、上記主走査方向と直交する副走査方向にマスタを相対的に移動させつつ画像情報に応じた上記各発熱体の選択的な加熱により上記熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させ、上記主走査方向および上記副走査方向の少なくとも一方の方向に、通常の大きさの穿孔で形成される第1の穿孔パターンよりも小さな穿孔を含んで形成される第2の穿孔パターンを生成する穿孔パターン可変手段を具備する製版装置において、環境温度を検出する環境温度検出手段、サーマルヘッドの温度を検出するサーマルヘッド温度検出手段およびインキの温度を検出するインキ温度検出手段のうちの少なくとも1つの温度検出手段と、上記少なくとも1つの温度検出手段からの温度情報に基づいて、第1の穿孔パターンおよび第2の穿孔パターンのうちの少なくとも第2の穿孔パターンの穿孔の大きさを変える穿孔状態可変手段とを有することを特徴とする。
ここで、「通常の大きさの穿孔」とは、従来実施されてきた所定の孔径の穿孔を意味し、「小さな穿孔」とは、従来実施されてきた所定の孔径の穿孔よりも小さな孔径の穿孔を意味する(以下、同様)。
請求項1記載の発明によれば、主走査方向および副走査方向の少なくとも一方の方向に、通常の大きさの穿孔で形成される第1の穿孔パターンよりも小さな穿孔を含んで形成される第2の穿孔パターンを生成する穿孔パターン可変手段を具備する製版装置において、穿孔状態可変手段は、環境温度を検出する環境温度検出手段、サーマルヘッドの温度を検出するサーマルヘッド温度検出手段およびインキの温度を検出するインキ温度検出手段のうちの少なくとも1つの温度検出手段からの温度情報に基づいて、第1の穿孔パターンおよび第2の穿孔パターンのうちの少なくとも第2の穿孔パターンの穿孔の大きさを変えるので、如何なる使用条件下においても、好適な穿孔状態を得ることができ、また狙いとしたインキ消費量、裏移りレベル、印刷画像品質等を得ることが可能となり、特にはマスタにおける多孔性支持体の繊維部分(例えば和紙や合成繊維等の密度)が高い箇所におけるフィルム穿孔確率としても単純に穿孔状態を小径にした場合と比較して高くなり、印刷画像品質としても良好なものが得ることが可能となる。また、サーマルヘッドに印加するトータル的なエネルギーも穿孔の大きさを変えることが可能であるため、小径もしくは中間的な大きさの穿孔を混合させることにより、トータル的なエネルギーも小さくすることが可能となる。
上側の後原稿搬送ローラ83aは、例えばステッピングモータからなる原稿搬送モータ(図示せず)によって回転駆動される。上側の前原稿搬送ローラ82aは、上側の搬送ローラ83aと搬送ローラ82aとの間に掛け渡されたタイミングベルト(図示せず)を介して上記原稿搬送モータによって回転駆動され、各ローラ82b,83bはそれぞれ従動回転する。この際、図3に示す副走査方向送り速度制御手段235からの指令により、上記原稿搬送モータは、原稿60の副走査送りピッチを副走査方向の解像度(ドット/インチ)に対応した所定の副走査送りピッチに変えるように制御される。また、これに限ったことではなく、所定の副走査送りピッチで読み込み、原稿メモリに一度格納し、処理しても構わない。
原稿読取装置80には、多色重ね刷り印刷に必要な色分解のための諸機能を有する構成、例えば特開昭64−18682号公報記載の複数の色フィルターを切換可能に制御できるフィルターユニットと同様の機能および構成を有するものが、ミラー87とレンズ88との間の光路上に配設されている。
なお、上記A/D変換部へ入力される光学情報(画像データ)は前記CCDで読み取ったものに限らず、例えば密着イメージセンサ(CIS)等からのものでも構わない。また、本体制御部200内の製版制御部に入力されるデジタル画像データは、パソコン等から送信される画像信号であっても構わない。
この際、図3に示す副走査方向送り速度制御手段235からの指令により、マスタ送りモータ11は、マスタ12の副走査送りピッチを副走査方向Yの解像度に対応した所定の副走査送りピッチに変えるように制御される。
搬送されるマスタ12に対して、サーマルヘッド10の主走査方向にライン状に並んで配列された多数の微小な発熱体9が、本体制御部200内の製版制御部から送られてくるデジタルの画像データ信号に応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱体9に接触しているマスタ12のフィルム部分が加熱溶融穿孔される。このようにして、画像情報に応じたマスタ12の位置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンとしてマスタ12に書き込まれる。
なお、前記電磁クラッチに代えて、反転ローラ17a,17bの駆動ローラを回転させるマスタ送りモータ11とは別のステッピングモータを配設した装置もある。
そして、装置本体50側に配設されマスタクランパ102を開閉する図示しない開閉装置の作動により、製版済みのマスタ12の先端が一定のタイミングでマスタクランパ102によってクランプ・保持されると、印刷ドラム101は図中矢印A方向(時計回り方向)に回転しつつ外周面に製版済みのマスタ12を徐々に巻き付けていく。製版済みのマスタ12の後端部は、製版完了後にカッタ13により一定の長さに切断されて、1版の製版済みのマスタ12が印刷ドラム101の外周面に完全に巻装された段階で製版および給版工程が終了する。
なお、インキ供給管104、インキローラ105およびドクターローラ106は、印刷ドラム101上の製版済みのマスタ12にインキを供給するインキ供給手段を構成する。インキとしては、例えばW/O型のエマルションインキが好ましく用いられる。押圧手段は、プレスローラ103に限らず、印刷ドラム(版胴)101の直径とほぼ同径の圧胴等も用いられ、このような圧胴方式の孔版印刷装置でも無論、本発明は適用される。
版付け印刷終了後、プレスローラ103は印刷ドラム101から離間し、印刷ドラム101は図1においてマスタクランパ102が略真上となる初期位置(ホームポジション)に復帰して、印刷待機状態となる。
図1に示した孔版印刷装置で現在使用されているマスタ12としては、例えば熱可塑性樹脂フィルムと、和紙繊維とか合成繊維あるいは和紙繊維および合成繊維を混抄したもの等からなる多孔質支持体とを貼り合わせたラミネート構造のものが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系のものが用いられる。なお、マスタ12としては、公知の全てのマスタ、すなわち一般的に、孔版印刷装置で使用されるマスタ12の厚みとしては、20〜60μmの範囲のものであり、そのうちの熱可塑性樹脂フィルムの厚みとしては、1.0〜2.5μmの範囲のものである。
本実施形態で使用されるマスタ12の熱可塑性樹脂フィルム表面の平滑度としては、5000秒以上が要求されるが、これについては後でまとめて詳述する。
また、操作パネル90には、図3に示すように、本実施形態に特有の穿孔パターン選択設定手段212、通常/省インキ製版モード設定手段213、省インキレベル設定手段214、通常/高速製版モード設定手段215も配設されている。これらの設定手段に関しては後述する。
表示部98は、図示しないLCD駆動回路を介して駆動され、周知のタッチパネル方式で表示画面に表示された各種モードや種々の選択設定手段(上述の穿孔パターン選択設定手段212、通常/省インキ製版モード設定手段213、省インキレベル設定手段214、通常/高速製版モード設定手段215)を白黒反転表示させて選択設定できるように構成されている。
また、製版装置1内には、サーマルヘッド10の温度を検出するサーマルヘッド温度検出手段としてのサーマルヘッド温度センサ241が配設されている。サーマルヘッド温度センサ241の配置個所としては、特開2006−82358号公報の図4に示されていると同様の部位、すなわち、発熱体9の表面部分、例えば電極に囲まれた発熱体9中央の表面部分に近い部位であることが望ましいが、現時点における技術ではその部分での検出は不可に近いので、ここではサーマルヘッド10に搭載されている回路基板上であるサーマルヘッド基板上でサーマルヘッド10本体の温度検出を行う。これに限らず、サーマルヘッド10を構成するアルミ放熱板とも呼ばれるアルミ放熱支持体の内部に設けてもよい。
環境温度センサ210、インキ温度センサ211およびサーマルヘッド温度センサ241としては、所望する感度・信頼性を備え、かつ、比較的小型で安価なサーミスタが好ましく使用される。上記ほどの利点を望まなくても良いのであれば、他の温度検出手段でも構わない。
製版装置1は、装置本体50に対して周知の着脱手段を介して着脱自在な製版ユニットを構成している。
また、サーマルヘッド10の発熱体9としては、通常、その平面視形状が矩形型のものを用いているが、熱集中型でもよい。また、1つの画素パターンにおいて、主走査方向に対して複数の発熱体を具備したものでも構わない。
本実施形態の製版装置1では、副走査方向Yにマスタ12を相対的に移動させる際の副走査方向Yの解像度が、サーマルヘッド10の解像度と同じ解像度となるように予め設定されている。マスタ12を副走査方向Yに搬送する送り動作は、前記例のように所定の送りピッチで間欠的に移動するものに限らず、連続的に送るようにしてもよい。また、原稿読取装置80に限らず、原稿60をコンタクトガラス上に載置・固定し、蛍光灯及びミラー等を具備した走査光学系を駆動モータにより移動させつつ原稿の読み取りを行うスキャナ移動方式を採用してもよい。この場合、前記走査光学系の移動速度を、副走査方向Yの解像度に対応した所定の送りピッチに変えるように前記駆動モータを制御すればよい。
マイクロプロセッサ220は、演算および制御機能を有し、それぞれ後述する穿孔パターン可変手段232、穿孔パターン調整手段234、副走査方向送り速度制御手段235、サーマルヘッド製版速度制御手段236、高速製版時穿孔パターン作成制御手段237、その他制御手段222を統括的に制御している。メモリ等221のROMには、マイクロプロセッサ220の上記機能を発揮するための動作プログラムおよび関係データ等が予め記憶されている。メモリ等221のRAMは、各種センサからのデータやマイクロプロセッサ220の演算結果を一時的に記憶する。
環境温度検出部230、サーマルヘッド温度検出部239、インキ温度検出部231の各種検出部は、A/D変換等を用いて各種温度を検出することが可能に構成されている。
サーマルヘッド仕様:400dpi(薄膜式かつ平面型で発熱体が矩形状)
副走査送り解像度:400dpi
画像パターン(穿孔パターン):全ベタ
1画素当たりの穿孔用投入パワー:0.090W/dot
穿孔パターン選択設定手段212の具体例・選択設定方法は、操作パネル90に配設されている単純なキーまたは各種キーの組み合わせで選択設定可能に構成するようにしても構わないが、LCD等で表示して選択設定可能に構成してもよく、図2に示したタッチパネル方式の表示部98に表示して選択設定可能に構成しても構わない。また、選択すべき複数の小径混合穿孔パターンの内容とともにその効果を表示して選択設定するようにしても構わない。
なお、穿孔パターン選択設定手段212を操作・作動させない場合には、例えば図4に示した従来の通常穿孔パターンが自動的に選択設定されるが、穿孔パターン選択設定手段212により選択設定する穿孔パターンとしては通常穿孔パターンを含めて選択設定できるように構成してもよい。
通常/省インキ製版モード設定手段213の具体例・選択設定方法は、上述したように操作パネル90に配設されている単純なキーまたは各種キーの組み合わせで選択設定するようにしても構わないが、LCD等で表示して選択設定可能に構成してもよく、図2に示したタッチパネル方式の表示部98に表示して選択設定可能に構成しても構わない。また、選択すべき小径混合穿孔パターンの内容とともにその効果を表示して選択設定するようにしても構わない。
省インキレベル設定手段214の具体例・選択設定方法は、上述したように操作パネル90に配設されている単純なキーまたは各種キーの組み合わせで選択設定可能に構成しても構わないし、LCD等で表示して選択設定可能に構成してもよく、図2に示したタッチパネル方式の表示部98に表示して選択設定可能に構成しても構わない。また、2つ以上の省インキレベルの内容とともにその効果を表示して選択設定するようにしても構わない。
通常製版モードとは、通常の製版動作を通常の製版速度で実行するモードであり、高速製版モードとは、通常製版モード時の製版速度よりも高速で製版動作を実行するモードである。
通常/高速製版モード設定手段215の具体例・選択設定方法は、上述したように操作パネル90に配設されている単純なキーまたは各種キーの組み合わせで選択設定可能に構成しても構わないし、LCD等で表示して選択設定可能に構成してもよく、図2に示したタッチパネル方式の表示部98に表示して選択設定可能に構成しても構わない。また、各製版モードの内容とともにその効果を表示して選択設定するようにしても構わない。
高速製版時穿孔パターン作成制御手段237は、通常/高速製版モード設定手段215により高速製版モードが設定されたとき、副走査方向送り速度制御手段235をしてマスタ12の送り速度を高速にし、かつ、サーマルヘッド製版速度制御手段236をして上記駆動周期を高速にし、副走査方向Yの穿孔に対して小さな穿孔からなる小径混合穿孔パターンに変える手段である。
換言すれば、高速製版時穿孔パターン作成制御手段237は、通常/高速製版モード設定手段215により高速製版モードが設定された際には、副走査方向送り速度制御手段235によって、マスタ送りモータ11でのマスタ12の送り速度を製版周期および副走査方向Yの解像度(副走査方向Yのマスタ送りピッチ)に見合った速度で高速にし、サーマルヘッド10の駆動制御回路もサーマルヘッド製版速度制御手段236で高速周期モードとし、強制的に、副走査方向Yの穿孔に対して通常穿孔パターンよりも小さな穿孔が含有されるように制御するものである。
副走査方向Yに対して上述した小径混合穿孔パターンにすることによって、何故高速製版が可能になるかについて、図7(a)、(b)を参照して説明する。図7(a)は、通常製版モード時で通常穿孔パターン(図4で示した通常穿孔パターン)を製版する際のサーマルヘッド10に具備されている発熱体9のピーク温度推移を実験により求め、この結果を線図としてまとめたものである。図7(b)は、図6(b)に示した小径混合穿孔パターンを製版した際のサーマルヘッド10に具備されている発熱体9のピーク温度推移を実験により求め、この結果を線図としてまとめたものである。図7(a)、(b)において、横軸には時間を、縦軸にはサーマルヘッド温度をそれぞれ取って示している。両者を比較すると、図7(a)のサーマルヘッド10に具備されている発熱体9のピーク温度推移よりも図7(b)のサーマルヘッド10に具備されている発熱体9のピーク温度推移の方が、破線の矢印に示したようにサーマルヘッド10内に蓄熱される量が低減でき、かつ、ピーク温度自身が抑制できていることが判る。
ベタ部検出手段238とは、マスタ12に形成されるベタ部が認識できるように画像データをマトリクス上に組み、予め設定された条件以上の黒データ(黒画素)すなわち穿孔実施部の場合に上述した内容の穿孔処理を実施する。この効果としては、穿孔のパターンを変えてしまう方策であるので細字や文字部がマスタの種類、インキの種類、印刷方式にもよるが、ギザギザに見えてしまうことがあるため、そのような際に細字や文宇部の印刷画像品質の低下を低減することが可能となり、かつ、省インキおよび製版の高速化等を図ることも可能となる。
図8(a)〜(d)は、環境温度検出部230、サーマルヘッド温度検出部239、インキ温度検出部231等の少なくとも1つからの温度情報で温度が低いときの一例であり、通常の大きさの穿孔20と小さな穿孔21とが共に大きめに形成され、かつ、規則性をもった穿孔パターンをなしており、逆に温度が高い時は図8(a’)〜(d’)のような穿孔状態(小径混合穿孔パターン)、すなわち通常の大きさの穿孔20’と小さな穿孔21’とが共に小さめに形成され、かつ、規則性をもった穿孔パターンをなしている。
その一例を図9に示す。図9(c)は、環境温度検出部230、サーマルヘッド温度検出部239、インキ温度検出部231等の少なくとも1つからの温度情報で温度が低いときの穿孔状態の一例であり(図8(c)と同じ)、図9(c’)は上述したように逆に温度が高いときの穿孔状態の一例である(図8(c’)と同じ)。そこで、より精度の高い制御が可能である中間の小径混合穿孔パターンの一例が図9(c’’)である。図9(c’’)において、当然その際のそれぞれの穿孔20’,21’,21’’の大きさ、小さな穿孔21’の割合、小さな穿孔であって中間のおおきさの穿孔21’’の割合等に関しては、孔版印刷装置、使用するインキの種類、およびマスタの種類によって異なることは無論である。
9 発熱体(発熱素子)
10 サーマルヘッド
11 マスタ送りモータ
12 マスタ
14 プラテンローラ
20 通常の大きさの穿孔
21 小さな穿孔
60 原稿
62 用紙(被印刷媒体)
90 操作パネル
101 印刷ドラム
103 押圧手段としてのプレスローラ
200 本体制御部
210 環境温度センサ(環境温度検出手段)
211 インキ温度センサ(インキ温度検出手段)
212 穿孔パターン選択設定手段
213 通常/省インキ製版モード設定手段
214 省インキレベル設定手段
215 通常/高速製版製版モード設定手段
220 マイクロプロセッサ
221 メモリ等(記憶手段)
232 穿孔パターン可変手段
233 穿孔状態可変手段
234 穿孔パターン調整手段
235 副走査方向送り速度制御手段
236 サーマルヘッド製版速度制御手段
237 高速製版時穿孔パターン作成制御手段
238 ベタ部検出手段
241 サーマルヘッド温度センサ(サーマルヘッド温度検出手段)
S 主走査方向
Y 副走査方向
Claims (10)
- 熱可塑性樹脂フィルムを有するマスタの該熱可塑性樹脂フィルム側に、主走査方向に配列された複数の発熱体を備えたサーマルヘッドを直接的に接触させると共に、上記主走査方向と直交する副走査方向にマスタを相対的に移動させつつ画像情報に応じた上記各発熱体の選択的な加熱により上記熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させ、上記主走査方向および上記副走査方向の少なくとも一方の方向に、通常の大きさの穿孔で形成される第1の穿孔パターンよりも小さな穿孔を含んで形成される第2の穿孔パターンを生成する穿孔パターン可変手段を具備する製版装置において、
環境温度を検出する環境温度検出手段、サーマルヘッドの温度を検出するサーマルヘッド温度検出手段およびインキの温度を検出するインキ温度検出手段のうちの少なくとも1つの温度検出手段と、
上記少なくとも1つの温度検出手段からの温度情報に基づいて、第1の穿孔パターンおよび第2の穿孔パターンのうちの少なくとも第2の穿孔パターンの穿孔の大きさを変える穿孔状態可変手段と、
を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置において、
第1の穿孔パターンと第2の穿孔パターンとを複数設定することが可能な穿孔パターン選択設定手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1または2記載の孔版印刷装置において、
上記少なくとも1つの温度検出手段からの温度情報に基づいて、第2の穿孔パターンにおける上記小さな穿孔の割合を変える穿孔パターン調整手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載の孔版印刷装置において、
通常の製版動作を実行する通常製版モードと省インキが可能な製版動作を実行する省インキ製版モードとを設定することが可能な通常/省インキ製版モード設定手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項4記載の孔版印刷装置において、
上記通常/省インキ製版モード設定手段により上記省インキ製版モードが設定されたとき、複数の省インキレベルを設定することが可能な省インキレベル設定手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載の孔版印刷装置において、
通常の製版動作を実行する通常製版モードと通常の製版動作よりも高速で製版動作を実行する高速製版モードとを設定することが可能な通常/高速製版モード設定手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項6記載の孔版印刷装置において、
上記副走査方向のマスタの送り速度を制御する副走査方向送り速度制御手段と、
上記サーマルヘッドの個々の発熱体の駆動周期を制御するサーマルヘッド製版速度制御手段と、
上記通常/高速製版モード設定手段により上記高速製版モードが設定されたとき、上記副走査方向送り速度制御手段をして上記マスタの送り速度を高速にし、かつ、上記サーマルヘッド製版速度制御手段をして上記駆動周期を高速にし、上記副走査方向の穿孔に対して第2の穿孔パターンに変える高速製版時穿孔パターン作成制御手段と、
を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1ないし7の何れか一つに記載の孔版印刷装置において、
マスタに形成されるベタ部を検出するベタ部検出手段と、
上記穿孔状態可変手段は、上記通常製版モード以外の少なくとも1つの製版モードが設定されたとき、上記ベタ部検出手段からの信号に基づいて、上記ベタ部として検出されるマスタに穿孔される部位のみ、第2の穿孔パターンを形成させることを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項6ないし8の何れか一つに記載の孔版印刷装置において、
上記通常/高速製版モード設定手段により上記高速製版モードが設定されたとき、製版周期が1.5ms/line以下であることを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1ないし9の何れか一つに記載の孔版印刷装置において、
マスタにおける上記熱可塑性樹脂フィルム表面の平滑度が、5000秒以上であることを特徴とする孔版印刷装置。
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