JP2000078022A - デルタシグマ変調装置及び方法、並びにディジタル信号処理装置 - Google Patents

デルタシグマ変調装置及び方法、並びにディジタル信号処理装置

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JP2000078022A JP10243907A JP24390798A JP2000078022A JP 2000078022 A JP2000078022 A JP 2000078022A JP 10243907 A JP10243907 A JP 10243907A JP 24390798 A JP24390798 A JP 24390798A JP 2000078022 A JP2000078022 A JP 2000078022A
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雅義 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局部帰還ループを用いた従来のΔΣ変調装置
では、局部帰還ループ内の演算処理によってデータの語
長が拡張し、またループによってこの語長は無限に拡大
する。このため、有限語長のアキュムレータでこの処理
を行う場合、桁落ちによるデータの切り捨てが生じてし
まう。 【解決手段】 局部帰還ループ部44の局部帰還減衰器
38は、3番目の積分器33からの積分出力を減衰し、
ノイズシェーパ39に供給する。ノイズシェーパ39
は、加算器40とシフト演算器41と加算器42とマル
チビット量子化器43とを備えてなり、局部帰還減衰器
38からの減衰出力をデータ語長の切り捨てを発生する
ことなく再量子化する。具体的には、再量子化誤差を可
聴帯域外へシフトする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数ビットのディ
ジタル信号にデルタシグマ(ΔΣ)変調処理を施して1
ビットディジタル信号を得るデルタシグマ変調装置及び
方法、並びにディジタル信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ΔΣ変調された高速1ビット・オーディ
オ信号は、従来のデジタルオーディオに使われてきたデ
ータのフォーマット(例えばサンプリング周波数44.1kH
z、データ語長16ビット)に比べて、非常に高いサン
プリング周波数と短いデータ語長(例えばサンプリング
周波数が44.1kHzの64倍でデータ語長が1ビット)と
いった形をしており、広い伝送可能周波数帯域を特長に
している。また、ΔΣ変調により1ビット信号であって
も、64倍というオーバーサンプリング周波数に対して
低域であるオーディオ帯域において、高いダイナミック
レンジをも確保できる。この特徴を生かして高音質のレ
コーダーやデータ伝送に応用することができる。
【0003】ΔΣ変調回路自体はとりわけ新しい技術で
はなく、回路構成がIC化に適していて、また比較的簡
単にAD変換の精度を得ることができることから従来か
らADコンバータの内部などではよく用いられている回
路である。
【0004】ΔΣ変調された信号は、簡単なアナログロ
ーパスフィルターを通すことによって、アナログオーデ
ィオ信号に戻すことができる。
【0005】ところで、ΔΣ変調された1ビット信号に
何らかの信号処理を行った場合、処理過程で信号のビッ
ト長が拡張されるために、このビット拡張された信号を
ΔΣ変調器によって再び1ビットに再量子化する必要が
ある。
【0006】ここで再量子化を行うΔΣ変調器として
は、可聴帯域での量子化ノイズレベルを抑えた特性を得
るために、一般的に局部帰還ループを持つΔΣ変調器が
よく用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、局部帰還ルー
プを用いた場合、同ループ内の演算処理によってデータ
の語長が拡張し、またループによってこの語長は無限に
拡大する。このため、有限語長のアキュムレータでこの
処理を行う場合、桁落ちによるデータの切り捨てが生じ
てしまう。
【0008】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、局部帰還ループでのデータの切り捨てによって
生じる信号劣化を抑えながらも複数mビットのディジタ
ル信号を1ビットディジタル信号に変調するデルタシグ
マ変調装置及び方法、並びにディジタル信号処理装置の
提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデルタシグ
マ変調装置は、上記課題を解決するために、複数mビッ
トのディジタル信号を1ビットディジタル信号に変調す
るデルタシグマ変調装置において、複数n個の積分手段
と、上記複数n個の積分手段の出力を減衰してから再量
子化して前の積分手段の入力に帰還する局部帰還ループ
手段とを備える。
【0010】ここで、上記局部帰還ループ手段は、複数
n個の積分手段の内の2番目以降の積分手段の出力を前
段の積分手段に帰還する。また、上記局部帰還ループ手
段は、局部減衰手段とノイズシェーピング手段とを備え
る。
【0011】さらに、本発明に係るデルタシグマ変調装
置は、上記複数n個の積分手段と、上記局部帰還ループ
手段の他に、上記複数n個の各積分手段の前で、各積分
手段にmビットのディジタル信号を入力する演算手段
と、上記複数n個の積分手段の1番目から(n−1)番
目の各積分手段の後ろにそれぞれ接続される(n−1)
個の減衰手段と、上記n個の積分手段の内のn番目の積
分手段に接続される1ビット量子化手段と、上記1ビッ
ト量子化手段からの1ビットディジタル信号のビット長
をmビットに変換し、上記各積分手段の入力となるよう
に上記演算手段に供給するビット長変換手段とを備え
る。
【0012】また、本発明に係るデルタシグマ変調方法
は、上記課題を解決するために、複数mビットのディジ
タル信号を1ビットディジタル信号に変調するためのデ
ルタシグマ変調方法において、複数n個の積分器の出力
を減衰してから再量子化して前の積分器の入力に帰還す
る局部帰還ループ処理を行う。
【0013】したがって、上記デルタシグマ変調装置及
び方法によれば、局部帰還ループの一巡によって生じる
データ長の拡張分を、ループ内にノイズシェーパーを用
いて再量子化することにより、一切データの切り捨て過
程の存在しないΔΣ変調処理を実現する。
【0014】また、本発明に係るディジタル信号処理装
置は、上記課題を解決するために、デルタシグマ変調に
より得られた1ビットディジタル信号に所定の演算を施
してmビットの演算処理信号を得る演算処理手段と、こ
の演算処理手段からの演算処理信号に再デルタシグマ変
調処理を施して1ビットディジタル信号を得るデルタシ
グマ変調手段とを備え、上記デルタシグマ変調手段は複
数n個の積分器の出力を減衰してから再量子化して前の
積分器の入力に帰還する局部帰還ループ処理を行う。
【0015】このため、ΔΣ変調された1ビット信号に
対する各種高音質なディジタル信号処理が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、デ
ルタシグマ(ΔΣ)変調された高速1ビット・オーディ
オ信号に対する1ビット信号処理装置の一例である。
【0017】図1に示すように、1ビット信号処理装置
1は、演算処理装置3とΔΣ変調装置5とを備えてい
る。演算処理装置3の内部には乗算器4が設けられてお
り、図示しない係数発生器からの所定の係数を上記1ビ
ット信号に乗算することで例えばフェード処理のような
何らかのレベル変更処理を行うことができる。このとき
1ビットのディジタル信号はmビットにビット拡張され
る。このmビットに拡張された信号はΔΣ変調装置5に
よって再び元の1ビット信号に再変調される。従ってこ
こで用いられるΔΣ変調装置5は、1ビット信号処理装
置1からの出力信号の音質に大きく影響を与える。
【0018】なお、入力端子2から1ビット信号処理装
置1に供給される1ビット信号は、図2に示すΔΣ変調
器により生成されている。図2において、入力端子7か
らの入力オーディオ信号は加算器8を通じて積分器9に
供給される。この積分器9からの信号は比較器10に供
給され、入力オーディオ信号の中点電位と比較されて1
サンプル期間ごとに1ビット量子化される。なおサンプ
ル期間の周波数(サンプリング周波数)は、従来の48
kHz、44.1kHzに対して、その64倍あるいは
128倍となる。この量子化データが1サンプル遅延器
12に供給されて1サンプル期間分遅延される。この遅
延データが例えば1ビットのD/A変換器13でアナロ
グ信号に変換されて加算器8に供給され、入力端子7か
らの入力オーディオ信号に加算される。そして比較器1
0から量子化データが出力端子11を介して取り出され
る。
【0019】図3には上記ΔΣ変調装置5の第1具体例
を示す。このΔΣ変調装置5の第1具体例は3個の積分
器23,28及び33を備えた3次のΔΣ変調装置であ
る。また、このΔΣ変調装置5は、3個の積分器23,
28及び33の出力を減衰してから再量子化して前の積
分器の入力に帰還する局部帰還ループ部44を備える。
特に、局部帰還ループ部44は、3個の積分器23,2
8及び33の内の3番目の積分器33の出力を2番目の
積分器28の入力に帰還する。局部帰還ループ部44
は、局部帰還減衰器38と、ノイジシェーパ39とを備
えている。
【0020】また、このデルタシグマ変調装置5は、上
記3個の各積分器23,28及び33の前で、各積分器
23,28及び33にmビットのディジタル信号を入力
する演算手段となる加算器22,27及び32と、上記
3個の積分器の1番目と2番目の積分器28及び33の
後ろにそれぞれ接続される2個の減衰器26及び31
と、上記3個の積分器の内の3番目の積分器に接続され
る1ビット量子化器36と、この1ビット量子化器36
からの1ビットディジタル信号のビット長をmビットに
変換し、上記各積分器23,28及び33の入力となる
ように加算器22,27及び32に供給するビット長変
換器37とを備える。
【0021】1番目の積分器23は、入力端子21及び
加算器22を介して供給されたmビットのディジタル信
号を積分する。このため、加算器24からの加算出力を
シフト演算器25でシフトし、加算器24に戻す構成を
とる。
【0022】2番目の積分器28も同様に、加算器29
からの加算出力をシフト演算器30でシフトし、加算器
29に戻す構成をとる。また、3番目の積分器33も加
算器34からの加算出力をシフト演算器35でシフト
し、加算器34に戻す構成をとる。
【0023】3番目の積分器33からの積分出力は1ビ
ット量子化器36及び局部帰還ループ部44の局部帰還
減衰器38に供給される。1ビット量子化器36は、上
記積分出力を1ビット量子化し、出力端子6から導出す
ると共に、ビット長変換器37に供給する。
【0024】ビット長変換器37は、上記1ビット量子
化器36からの1ビット信号をmビットのディジタル信
号に変換し、上記各加算器22,27及び32に負符号
を付して帰還する。したがって、各加算器22,27及
び32は、入力端子21又は前段の積分器23,28か
ら減衰器26及び31を介して供給されるmビットのデ
ィジタル信号からビット長変換器37の変換出力である
mビット信号を減算する。
【0025】減衰器26及び31は1番目の積分器23
及び2番目の積分器28の積分出力を減衰し、加算器2
7及び加算器32に供給する。
【0026】局部帰還ループ部44の局部帰還減衰器3
8は、3番目の積分器33からの積分出力を減衰し、ノ
イズシェーパ39に供給する。
【0027】ノイズシェーパ39は、加算器40とシフ
ト演算器41と加算器42とマルチビット量子化器43
とを備えてなり、局部帰還減衰器38からの減衰出力を
データ語長の切り捨てを発生することなく再量子化す
る。具体的には、再量子化誤差を可聴帯域外へシフトす
る。
【0028】このΔΣ変調装置5は、局部帰還ループ部
44にノイズシェーパ39を備えるので、データ語長の
切り捨て工程を発生させず、高音質な1ビットオーディ
オ信号を出力することができる。また、1ビット信号処
理装置1としても高音質の各種信号処理の実現が可能と
なる。
【0029】以下、上記ΔΣ変調装置5の詳細な動作に
ついて説明するが、ここでは従来のΔΣ変調装置と比較
しその差を明確にしながら説明を進めていく。従来のΔ
Σ変調装置としては図4に示すΔΣ変調装置50と、図
6に示すΔΣ変調装置51を挙げることができる。
【0030】図4のΔΣ変調装置50は、図3に示した
ΔΣ変調装置5から局部帰還ループ部44を取り除いた
構成である。すなわち、ΔΣ変調装置5から局部帰還ル
ープ部44を除くとΔΣ変調装置50となる。
【0031】このΔΣ変調装置50における、図4の
a,b,cの各点での演算語長を時間経過にしたがって
図5に示す。a点での語長は、入力信号(mビットディ
ジタル信号)が1番目の積分器23に累積するため、桁
上げ方向に語長が拡大する。なおフィードバック信号は
入力信号と同じ語長のため、フィードバック信号の累積
による語長の拡張は入力信号と同じく桁上げ方向への拡
大であり、ネガティブフィードバックによって桁上げ方
向に発散することはない。
【0032】b点での語長は、a点の信号に減衰器26
によって係数K1(1>k>0)が乗算された信号が累
積するため、桁下げ方向に語長が拡大する。同様にc点
では減衰器31によって係数K2が乗算されるため、さ
らに桁下げ方向に語長が拡大する。この演算語長の拡大
したデータは、1ビット量子化器36によって1ビット
に変換されるが、ここでの量子化誤差成分はフィードバ
ックされることにより、ノイズシェーピングされるため
に、データ語長の切り捨ては発生しない。しかし、これ
はあくまで積分器内レジスタが無限である理想状態のと
きの動作である。
【0033】次に、図6に示したΔΣ変調装置51は、
図3に示したΔΣ変調装置5の局部帰還ループ部44か
らノイズシェーパ39を取り除き、局部帰還減衰器52
のみとした構成である。
【0034】このΔΣ変調装置51における、a,b,
cの各点での演算語長を時間経過にしたがって図7に示
す。図7のa,b(1),c(1)各点での語長は図5
の場合と同じである。ここで( )の数字は、各点での
時間的経過を示す。c(1)点での語長は、局部帰還ル
ープ部を通ると、局部帰還減衰器52によって係数Kf
が乗算されるために、さらに桁下げ方向に語長が拡大す
る。b(2)点には、この信号がそのまま逆相帰還し、
累積するため、b(1)点での語長からb(2)点の語
長へと拡大する。c(2)点ではさらに係数K2によっ
て、桁下げ方向に語長が拡大し、その後も局部帰還ルー
プによって巡回し続けるために語長は、b(3)、c
(3)、b(4)...と無限に拡大していく。
【0035】局部帰還減衰器52からなる局部帰還ルー
プ部を備えるΔΣ変調装置51では、可聴帯域内での量
子化誤差成分を図8の(b)に示すように、局部帰還ル
ープ部を設けないときの図8の(a)に示す量子化誤差
成分より低く抑えることができるため、ΔΣ変調装置と
してはこの構成のものが一般的によく用いられる。しか
しこの局部帰還ループを持つことにより、図7を用いて
説明したように、桁下げ方向に語長が拡張されていく。
【0036】現実には積分器内レジスタは有限なため
に、どこかでデータ長を一定にすべく、常にデータ語長
の切り捨てが行われる。このデータ語長の切り捨てのた
めに、局部帰還ループ部を持つΔΣ変調装置51は、こ
れまで音質の劣化を伴った。
【0037】これに対し上記図3に示したΔΣ変調装置
5では、上述したように、局部帰還ループ部44内にノ
イズシェーパ39を持たせ、ループの一巡によって拡張
する語長を、順次ノイズシェーピングすることにより、
データの切り捨て過程の存在しないΔΣ変調を実現して
いる。
【0038】図3のa,b,cの各点での演算語長の時
間経過を図9に示す。a、b(1)、c(1)の各点で
の語長は図7に示した場合と同じである。局部帰還ルー
プ部44内のd(1)点での語長は、局部帰還減衰器3
8によって係数Kfが乗算されるために、c(1)より
桁下げ方向に語長が拡大する。ここで図6に示したΔΣ
変調装置51では、この値をそのまま逆相帰還し、第2
積分器28で累積するため、b点での語長が拡張してし
まった。そこで図3のΔΣ変調装置5では帰還ループ部
一巡内に存在する第2減衰器31及び局部帰還減衰器3
8の乗算係数K2、Kfによって生じる演算語長の拡張
分を事前にノイズシェーパ39によって再量子化処理し
た後に逆相帰還して、第2積分器28に累積するように
している。これにより、b(2)点での語長はb(1)
点での語長と変わらず、さらに以降の、b点、c点でも
桁下げ方向への語長拡張は生じず、一定の語長を保つこ
ととなる。 したがって、演算の途中過程において、デ
ータの切り捨ての生じないΔΣ変調を行うことが可能と
なり、データの切り捨てによって生じる音質への影響を
抑えたΔΣ変調が可能となる。
【0039】以上より、図3に示すΔΣ変調装置を図1
における1ビット演算処理装置1内部のΔΣ変調装置5
として用いることにより、高音質な高速1ビット・オー
ディオ信号に対する各種信号処理が可能となる。
【0040】なおここでは3次のΔΣ変調装置の場合の
例について示したが、さらに高次のΔΣ変調装置や、複
数局部帰還ループを持つΔΣ変調装置についても同様の
構成により実現できる。
【0041】図10には従来の5次のΔΣ変調装置60
を示す。このΔΣ変調装置60は、局部帰還減衰器70
及び77からなる二つの局部帰還ループ部を備え、可聴
帯域内での量子化誤差成分を図11の(b)に示すよう
に、局部帰還ループ部を設けないときの図11の(a)
に示す量子化誤差成分より低く抑えることができるた
め、5次のΔΣ変調装置としては一般的によく用いられ
る。しかし二つの局部帰還ループを持つことにより、処
理過程においてデータ語長の切り捨てが発生する。
【0042】1番目の積分器63の後ろに接続される減
衰器64,2番目の積分器66の後ろに接続される減衰
器67,3番目の積分器69の後ろに接続される局部帰
還減衰器70により、データ語調は桁下げ方向に拡大し
続け、さらに4番目の積分器の後ろに接続される減衰器
74、5番目の積分器76の後ろに接続される局部帰還
減衰器77により、語長はさらに無限に拡大していく。
現実には積分器内レジスタは有限なために、どこかでデ
ータ長を一定にすべく、常にデータ語長の切り捨てが行
われる。このデータ語長の切り捨てのために、局部帰還
ループ部を二つ持つΔΣ変調装置60でも音質の劣化を
伴ってしまう。
【0043】そこで、図12に示すように、局部帰還減
衰器70の他に局部帰還ループ部にノイズシェーパ81
を設け、また局部帰還減衰器77の他に局部帰還ループ
部にノイズシェーパ82を設けた、ΔΣ変調装置80を
構成して用いる。
【0044】二つのノイズシェーパ81及び82は、上
記図3に示したノイズシェーパ39と同様の構成であ
る。
【0045】したがって、このΔΣ変調装置80によ
り、演算の途中過程において、データの切り捨ての生じ
ないΔΣ変調を行うことが可能となり、データの切り捨
てによって生じる音質への影響を抑えたΔΣ変調が可能
となる。
【0046】また、ΔΣ変調装置80を、図1におけ
る、1ビット演算処理装置1内部のΔΣ変調装置5とし
て用いることにより、高音質な高速1ビット・オーディ
オ信号に対する各種信号処理が可能となる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、局部帰還ループを持つ
ΔΣ変調装置において、データの切り捨て過程の存在し
ない構成を実現でき、これにより、高音質なΔΣ変調器
が実現され、ΔΣ変調された高速1ビット・オーディオ
信号に対して、高音質な各種信号処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態となる1ビット信号処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記1ビット信号処理装置に入力される1ビッ
ト信号を生成するΔΣ変調器の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】上記1ビット信号処理装置を構成するΔΣ変調
装置の具体例の構成を示すブロック図である。
【図4】従来のΔΣ変調装置の第1の具体例の構成を示
すブロック図である。
【図5】上記図4に示したΔΣ変調装置における量子化
誤差の蓄積を説明するための図である。
【図6】従来のΔΣ変調装置の第2の具体例の構成を示
すブロック図である。
【図7】上記図6に示したΔΣ変調装置における量子化
誤差の蓄積を説明するための図である。
【図8】上記図4及び図6に示したΔΣ変調装置により
発生する、量子化誤差の特性を示す図である。
【図9】上記図3に示したΔΣ変調装置における量子化
誤差の蓄積を説明するための図である。
【図10】従来の5次のΔΣ変調装置の具体例の構成を
示すブロック図である。
【図11】上記図10に示したΔΣ変調装置により発生
する、量子化誤差の特性を示す図である。
【図12】本発明で用いられる5次のΔΣ変調装置の構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 1ビット信号処理装置、3 演算処理装置、5 Δ
Σ変調装置、23,28及び33 積分器、26,31
減衰器、36 1ビット量子化器、37 ビット長変
換器、38 局部帰還減衰器、39 ノイズシェーパ、
44 局部帰還ループ部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数mビットのディジタル信号を1ビッ
    トディジタル信号に変調するデルタシグマ変調装置にお
    いて、 複数n個の積分手段と、 上記複数n個の積分手段の出力を減衰してから再量子化
    して前の積分手段の入力に帰還する局部帰還ループ手段
    とを備えることを特徴とするデルタシグマ変調装置。
  2. 【請求項2】 上記局部帰還ループ手段は、複数n個の
    積分手段の内の2番目以降の積分手段の出力を前の積分
    手段に帰還することを特徴とする請求項1記載のデルタ
    シグマ変調装置。
  3. 【請求項3】 上記局部帰還ループ手段は、局部減衰手
    段とノイズシェーピング手段とを備えることを特徴とす
    る請求項1記載のデルタシグマ変調装置。
  4. 【請求項4】 上記複数n個の各積分手段の前で、各積
    分手段にmビットのディジタル信号を入力する演算手段
    と、 上記複数n個の積分手段の1番目から(n−1)番目の
    各積分手段の後ろにそれぞれ接続される(n−1)個の
    減衰手段と、 上記n個の積分手段の内のn番目の積分手段に接続され
    る1ビット量子化手段と、 上記1ビット量子化手段からの1ビットディジタル信号
    のビット長をmビットに変換し、上記各積分手段の入力
    となるように上記演算手段に供給するビット長変換手段
    とを備えることを特徴とする請求項1記載のデルタシグ
    マ変調装置。
  5. 【請求項5】 複数mビットのディジタル信号を1ビッ
    トディジタル信号に変調するためのデルタシグマ変調方
    法において、 複数n個の積分器の出力を減衰してから再量子化して前
    の積分器の入力に帰還する局部帰還ループ処理を行うこ
    とを特徴とするデルタシグマ変調方法。
  6. 【請求項6】 上記再量子化としてノイズシェーピング
    処理を施すことを特徴とする請求項5記載のデルタシグ
    マ変調方法。
  7. 【請求項7】 デルタシグマ変調により得られた1ビッ
    トディジタル信号に所定の演算を施してmビットの演算
    処理信号を得る演算処理手段と、 この演算処理手段からの演算処理信号に再デルタシグマ
    変調処理を施して1ビットディジタル信号を得るデルタ
    シグマ変調手段とを備え、 上記デルタシグマ変調手段には複数n個の積分器の出力
    を減衰してから再量子化して前の積分器の入力に帰還す
    る局部帰還ループ処理を行わせることを特徴とするディ
    ジタル信号処理装置。
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