JP2000073333A - ベントナイト粒状物とベントナイト粒状物の製造方法とベントナイト混合土質材料と遮水工法 - Google Patents
ベントナイト粒状物とベントナイト粒状物の製造方法とベントナイト混合土質材料と遮水工法Info
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Abstract
させることのできるベントナイト粒状物を提供する。ベ
ントナイト粒状物を高能率・高生産・少数工程・低コス
トで製造することのできる方法を提供する。新規なベン
トナイト混合土質材料を提供する。粉塵の発生を防止し
ながら遮水性の高い遮水層を形成するための遮水工法を
提供する。 【解決手段】ベントナイト粒状物は、ベントナイト原石
鉱を粒状に砕いた粒状物の集合体からなり、粒径0.0
74〜37.5mmの粒状物を含む。これの製造に際し
ては、造粒容器12内に投入されたベントナイト原石鉱
を高速回転中のフレキシブル剛体27で砕いて粒状に
し、粒径0.074〜37.5mmの粒状物をつくる。
ベントナイト混合土質材料や遮水工法は、上記ベントナ
イト粒状物の利用や応用に関する。
Description
を出発材料にした新規なベントナイト粒状物に関する。
本発明は、また、ベントナイト粒状物を製造するための
方法に関する。本発明は、さらに、ベントナイト粒状物
を混合したベントナイト混合土質材料に関する。本発明
の残る一つはベントナイト粒状物を用いる遮水工法に関
する。
分とする粘土で、膨潤土とも称されている。これはガラ
ス質の火山岩や凝灰岩が変質して生じたものである。ベ
ントナイトは水中で膨潤し、その懸濁液は中性ないしア
ルカリ性を呈する。ベントナイトについては食品・化粧
品・塗料・鋳物砂結合剤・粉末状鉄鉱石の造粒結合剤な
どさまざまな用途があり、土木建築の分野でも混合土の
材料・ボーリング用泥水調整剤・その他に用いられてい
る。
する。層状や塊状で採取したベントナイトは「ベントナ
イト原石鉱」という。ベントナイト原石鉱はモンモリロ
ナイト以外の不純物を10〜70%程度含有しているこ
ともあり、多くの粉砕処理工程や熱処理工程を経て粒径
0.001〜0.074mmの乾質微粉に加工される。
実用段階で「ベントナイト」というときはこのような微
粉をさすことが多い。
ベントナイト微粉にまで加工するときは上述したように
多くの工程を要する。こうした多くの工程はベントナイ
ト微粉(製品)のコストアップ要因になる。ベントナイ
ト微粉は、また、製造過程や事後の取り扱い中に多くの
粉塵を発生させる。とくにスタビライザ・パグミルミキ
サ・バックホウなどの機械を用いてベントナイト微粉と
土質材料とを混合するケースでは、広域にわたって飛散
したベントナイト微粉が周辺の環境を悪化させる。ベン
トナイト微粉についてさらに指摘すれば、粉塵発生防止
の観点から特殊な輸送手段が要求される。これはどのよ
うな手段かというと、ベントナイト微粉をタンクローリ
に積み込んだり、または、1tパック積みでベントナイ
ト微粉をダンプトラックに積み込んだりするというもの
である。それで乾質微粉たるベントナイト微粉をタンク
内やパック内に空気圧送するのであるが、空気圧送後の
ベントナイト微粉は平均値で0.6〜0.8t/m3
と嵩密度が小さい。ゆえに輸送効率が低下する。輸送効
率の低下はすなわち輸送コストの高上ということになる
から、これもベントナイト微粉のコストに跳ね返る。
題に鑑みなされたものである。したがって本発明は低コ
スト・無粉塵性・輸送の簡易化などを満足させることの
できるベントナイト粒状物を提供する。本発明は、ま
た、そのように有用で有益なベントナイト粒状物を高能
率・高生産・少数工程・低コストで製造することのでき
る方法を提供する。本発明は、さらに、新規なベントナ
イト粒状物を含有した二次製品すなわちベントナイト混
合土質材料を提供する。本発明は、これら以外にも、粉
塵の発生を防止しながら遮水性の高い遮水層を形成する
ことのできる遮水工法を提供する。
ベントナイト粒状物は所期の目的を達成するために下記
の課題解決手段を特徴とする。すなわち請求項1のベン
トナイト粒状物は、ベントナイト原石鉱を粒状に砕いた
粒状物の集合体からなり、粒径0.074〜37.5m
mの粒状物を含んでいることを特徴とする。
物は請求項1記載のものにおいて下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち請求項2記載のベントナイト粒状
物は、最大粒径のものが19〜37.5mmの範囲、6
0%粒径のものが1〜10mmの範囲、30%粒径のも
のが0.2〜2mmの範囲、10%粒径のものが0.0
74〜0.7mmの範囲にあることを特徴とする。
物の製造方法は、所期の目的を達成するために下記の課
題解決手段を特徴とする。すなわち請求項3記載のベン
トナイト粒状物の製造方法は、フレキシブル剛体が高速
回転している造粒容器内において、造粒容器内に投入さ
れたベントナイト原石鉱を高速回転中のフレキシブル剛
体で砕いて粒状にし、粒径0.074〜37.5mmの
粒状物をつくることを特徴とする。
土質材料は所期の目的を達成するために下記の課題解決
手段を特徴とする。すなわち請求項3に記載されたベン
トナイト混合土質材料は、一部の材料が粒径0.074
〜37.5mmのベントナイト粒状物からなり、他の一
部の材料が天然および/または人工の土質材料であって
上記ベントナイト粒状物以外のものからなり、これらが
互いに混合されていることを特徴とする。
目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とす
る。すなわち請求項4に記載された遮水工法は、粒径
0.074〜37.5mmのベントナイト粒状物を含ん
だ土質材料を遮水領域において層状化して遮水層を形成
することを特徴とする。
ベントナイト原石鉱を砕いたものであるから原石鉱の含
水比を殆どそのまま維持している。しかも粒径0.07
4〜37.5mmの範囲に分布する各粒状物はベントナ
イト微粉よりも粒径が大きい。このように大粒で湿質の
ベントナイト粒状物であれば取り扱いに際して粉塵化す
ることがない。また湿質かつ不揃いの粒であるベントナ
イト粒状物の場合は、ベントナイト原石鉱からの粒状加
工に際し、微粉化しながら粒径を整えたり乾燥したりす
る必要がない。これは粒状加工が簡略化できるというこ
とであるからベントナイト粒状物が低コストで得られ
る。それに粉塵化しないベントナイト粒状物は輸送しや
すく、輸送時の嵩密度もベントナイト微粉よりは大きく
なる。したがって輸送時の取り扱いが楽で輸送コストも
低減する。とくに最大粒径19〜37.5mm、60%
粒径1〜10mm、30%粒径0.2〜2mm、10%
粒径0.074〜0.7mmのようなベントナイト粒状
物は、後述の製造方法で簡単につくることができる。
製造方法は、造粒容器内に投入されたベントナイト原石
鉱を高速回転中のフレキシブル剛体で砕いて粒径0.0
74〜37.5mmの粒状物をつくる。これは高速回転
中のフレキシブル剛体によりベントナイト原石鉱を砕く
だけで所定粒径のベントナイト粒状物が得られるという
のであるから、高能率・高生産・少数工程・低コストな
どを満足させる製造方法になる。
材料は、ベントナイト粒状物(粒径0.074〜37.
5mm)と天然および/または人工の土質材料とが混合
されたものである。これらの原材料はいずれも低廉であ
る。それにこのようなベントナイト粒状物を含む土質材
料は透水係数がきわめて小さい。したがって遮水土・保
護土など土木や建築の分野で有用なものとなる。
イト粒状物(粒径0.074〜37.5mm)を含んだ
遮水層を遮水領域に形成する。この粒径のベントナイト
粒状物は、既述のとおり粉塵化しないから遮水層の形成
に際して周辺の環境を悪化させない。また、厚さ50c
m以上の遮水層において透水係数を1×10−6cm/
s以下にすることができるから、高度の遮水性も確保す
ることができる。
造するための造粒装置について、図1・図2に例示され
たものを説明する。
系51を介してベントナイト原石鉱を造粒機構11に送
り込み、ここでベントナイト粒状物に仕上げたものを搬
出系52で運搬するというものである。
粒機構11は処理容器12・回転軸25・フレキシブル
剛体27・電動機(モータ)31・伝動系41・その他
を主体にして構成されている。
板)14付きの上部ケース13や下蓋(底板)18付き
の下部ケース17は一例として円筒形をなすものであ
る。これら両ケース13・17はボルト・ナットなどを
介した周知のフランジ結合手段で上下に結合されてい
る。上部ケース13の胴壁に開口された入口15には緩
やかな勾配で横向きに突出する筒状のフード16が取り
付けられている。下部ケース17の下蓋18に開口され
た出口19には斜め下方に突出する筒状のシュート20
が取り付けられている。下部ケース17の胴壁内面には
逆円錐筒形をなす複数(三つ)の傾斜フィン21が等間
隔の上下配列で取り付けられている。すなわち各傾斜フ
ィン21は、処理容器12の内周面から斜め下方に向け
て突出している。上下に対をなす軸受22・23は周知
のものである。これら軸受22・23のうち、上位の軸
受22は上部ケース13の軸心部にあって上部ケース1
3の胴壁内面に取り付けられた放射状(例:三放射状)
のステー24を介して支持されており、下位の軸受23
は下蓋18の軸心部にあってその下面に取り付けられて
いる。回転軸25は上下方向に並んだ多数の取付部26
をその外周面に有するものである。フレキシブル剛体2
7として例示したものは、多数のリングを鎖のごとく屈
伸自在に長く連結してなる。フレキシブル剛体27にお
いては、各リング一つひとつが剛体部分になり、各リン
グ相互の連結部が屈伸自在なフレキシブル部分になると
いうものである。このようなフレキシブル剛体27は、
多数本のものが放射配列かつ上下多段の態様で回転軸2
5の周囲に取り付けられる。具体的には、各フレキシブ
ル剛体27の基端部を回転軸25の各取付部26にあて
がった後、これら取付部26・フレキシブル剛体27を
閂状に貫通する複数本の取付棒28で各フレキシブル剛
体27を回転軸25の外周部に枢着するというものであ
る。ちなみに図示例においては、フレキシブル剛体27
の上下段数が図1のごとき七段、フレキシブル剛体27
の放射数が図2のごとき八放射になっている。また各フ
レキシブル剛体27のうちで傾斜フィン21と対応する
ものは他のものに比べて少し短くなっている。その他、
回転軸25の下部外周面には可撓性を有する複数本の掃
き出し用ワイパ29が放射配列で取り付けられている。
このようにして多数本のフレキシブル剛体27や複数本
のワイパ29を取り付けられた回転軸25は、処理容器
12の軸心部において両軸受22・23により回転自在
に支持されている。そして処理容器12をケーシングと
する造粒機構11は、下蓋18の下面に取り付けられた
複数本の脚30を介して据付面G1上に設置される。
(上部ケース13・上蓋14・下部ケース17・下蓋1
8・傾斜フィン21)・ステー24・回転軸25とこれ
の関連部品(取付部26・取付棒28・ワイパ29)・
フード16・シュート20・フレキシブル剛体27・脚
30などは、主として金属製のものからなる。これらの
うち、フード16・シュート20・脚30などについて
は金属製以外のものでもよいが、その他の部品・部材に
ついては高度の機械的強度や耐久性を確保するために鋼
製のものが採用される。さらにワイパ29についていえ
ば、これは硬くて丈夫で可撓性のある、たとえば金属製
ワイヤロープのようなもので構成される。
は周知のものであり、電動機31と回転軸25とにわた
るベルト伝動式の伝動系41も周知のものである。電動
機31は、処理容器12に隣接して据付面G1上に設置
された取付台33上に搭載かつ固定されている。伝動系
41は電動機31の出力軸32端に取り付けられた原動
プーリ42と、回転軸25の下端に取り付けられた従動
プーリ43と、両プーリ42・43にわたって掛け回さ
れたベルト(例:Vベルト)44とで構成されている。
周知のベルトコンベアからなる。供給系51は下から上
へ傾斜する上り勾配になっており、その上端がフード1
6内に挿入されている。したがって供給系51は処理容
器12の入口15に通じている。搬出系52は前記据付
面G1よりも低い据付面G2上に水平状態で設置されて
おり、その一端側の上部とシュート20の下端とが互い
に対応している。したがって搬出系52はシュート20
を介して処理容器12の出口19に通じている。
のとおり、モンモリロナイトを主成分とする粘土質の原
石鉱である。ベントナイト原石鉱については国内産・外
国産を問わない。
法は、図1・図2に例示された造粒装置を用いて実施す
る。その一例を以下に説明する。
きは造粒機構11の電動機31をオンにし、かつ、供給
系(ベルトコンベア)51や搬出系(ベルトコンベア)
52をオンにする。このとき造粒機構11の処理容器1
2内では、伝動系41を介して電動機31の回転を伝達
された回転軸25が高速回転するために、自重で垂れ下
がっていた各フレキシブル剛体27が遠心力により水平
浮揚して高速回転する。
して運ばれてくるベントナイト原石鉱は入口15より処
理容器12内に投入される。投入後のベントナイト原石
鉱は、処理容器12内を落下して出口19に至るまでの
間に、多数本かつ多段の高速回転体(各フレキシブル剛
体27)により強打されて粒状に砕かれていく。かかる
粒状化についていえば、各フレキシブル剛体27が50
0〜2000回転/分の範囲内で高速回転しているから
処理能力が高い。そしてベントナイト原石鉱が処理容器
12内の底部に至った時点で所定粒径のベントナイト粒
状物すなわち本発明のベントナイト粒状物が得られる。
その後、ベントナイト粒状物は処理容器12の出口19
からシュート20を通じて搬出系52の上に落ちるか
ら、搬出系52を介して所定のところまで運ばれる。な
お、処理容器12の内壁面に取り付けられた各傾斜フィ
ン21は加工途次の原石鉱を下方へと誘導する。また、
回転軸25の下部に取り付けられた各ワイパ29は処理
容器12の底部に溜まるベントナイト粒状物を出口19
側へ掃き出すようになる。
粒状物の具体例について述べると以下のとおりである。
造粒機構11の処理容器12としては直径1m・高さ2
mのものを用いた。フレキシブル剛体27の本数は2〜
20本、これらの回転数は750〜1000回転/分で
ある。ベントナイト原石鉱としては外径60〜150m
m・含水比10〜30%の国内産を用いた。この具体例
におけるベントナイト原石鉱の処理能力は25〜150
t/時であった。図3はこの具体例のベントナイト粒状
物の粒度分布を示したものであるが、これと比較するた
め、従来のベントナイト微粉の粒度分布も図3に示され
ている。図3の実線領域(斜線部分)を参照して、具体
例のベントナイト粒状物は、最大粒径のものが19〜3
7.5mmの範囲にあり、かつ、60%粒径のものが1
〜10mmの範囲、30%粒径のものが0.2〜2mm
の範囲、10%粒径のものが0.074〜0.7mmの
範囲にそれぞれある。これに対する従来のベントナイト
微粉は、図3の点線のような粒径0.001〜0.07
5mmの超微粉である。
状物については、所定粒径のものが得られるという範囲
で、これを造粒機構11に二回以上かけて再処理しても
よい。また得られたベントナイト粒状物と新たなベント
ナイト原石鉱とを混ぜ合わせてこれらを造粒機構11に
かけてもよい。
は、一部の材料がベントナイト粒状物からなり、他の一
部の材料は天然(自然)および/または人工の土質材料
からなるので、これらについて以下に説明する。
ナイト粒状物はベントナイト原石鉱を砕いた既述のもの
である。したがってベントナイト粒状物は粒径0.07
4〜37.5mmの範囲に分布している。具体的には、
最大粒径のものが19〜37.5mmの範囲にあり、6
0%粒径のものが1〜10mmの範囲にあり、30%粒
径のものが0.2〜2mmの範囲にあり、10%粒径の
ものが0.074〜0.7mmの範囲にある。
料は泥・土・砂・礫・石・岩などのうちから選ばれた一
以上のものであったり、また、泥を含む二種以上の混合
物・土を含む二種以上の混合物・砂を含む二種以上の混
合物・礫を含む二種以上の混合物・石を含む二種以上の
混合物・岩を含む二種以上の混合物などのうちから選択
された一以上のものであったりする。土質材料のより具
体的なものとしてヘドロ・泥土・粘性土・砂質土・礫質
土・粘性土塊(ロームや浚渫土)・風化した珊瑚礫混じ
り土・風化岩(泥岩・凝灰岩・花崗岩など)・風化岩塊
混じり土・玉石(河川・湖沼・海岸などでみられるも
の)・砕石(市販品)・下水汚泥スラッジ・有機質土・
弱溶結堆積物・火砕流堆積土・崖錐土・建設発生土など
をあげることができる。弱溶結堆積物の一つとして「し
らす」と俗称されているものがある。これは主として南
九州に広く分布する火砕流堆積物・降下火砕堆積物・そ
れらの二次堆積物などであって、軽石質ないし火山灰質
の白色を帯びたものである。「しらす」は降雨により斜
面崩壊しやすい特殊土の一つでもある。建設発生土は土
木や建築の工事に際して発生する現地発生土のことであ
る。これらの土質材料については、また、後述の混合
前、一種または二種以上のものが図1・図2の造粒装置
に掛けられて処理されることもある。このような処理を
受けたときの土質材料はベントナイト原石鉱と同様に砕
かれて原形サイズよりも小さくなる。また土質材料が二
種以上のときは、これらが破砕と同時に均質に混合され
る。
主たる材料とするベントナイト混合土質材料は、ベント
ナイト粒状物をA、土質材料をBとした場合に、A:B
=(5〜30):(95〜70)の混合割合でこれらが
均質に混合されたものである。ただし、この混合割合は
両者の乾燥重量を基準にした比である。ベントナイト粒
状物と土質材料との混合は周知の手段でよく、また、図
1・図2の造粒装置を用いて実施してもよい。そのほ
か、ベントナイト原石鉱と土質材料とを図1・図2の造
粒装置で処理することによってもベントナイト混合土質
材料が得られる。
は下記のような添加物(添加材・添加剤)が加えられる
こともある。添加物は固体・液体・気体のうちから選択
される一以上のもので無機物および/または有機物から
なる。添加物の具体的なものとして生石灰(粉状・塊
状)・消石灰(粉状・塊状)・セメント系固化材(粉状
・塊状・液状)・石灰系固化材(粉状・塊状・液状)・
高分子系安定剤(粉状・液状)・土質安定用ポリマ(粉
状・液状)・増粘剤(粉状・液状)・ピート・貝殻類
(牡蛎殻・帆立貝殻・アコヤ貝殻)・廃棄石炭灰(粉状
・液状)・廃棄鋳物砂・廃棄コンクリート塊・短繊維
(金属系のもの・炭素系のもの・石油材料系のもの)・
一般廃棄物焼却灰スラグ・土工用軽量発砲ビーズ・土工
用水砕スラグ・分離防止剤(粉状・液状)・水・海水・
空気・酸素・中和剤・アルカリ性ガス・酸性ガスなどを
あげることができる。
は、ベントナイト粒状物をA、土質材料をB、添加物を
Cとした場合に、A:B:C=(5〜30):(90〜
40):(5〜30)の混合割合でこれらが均質に混合
されたものである。この場合の混合も段落番号[003
2]で述べたと同様でよい。
の種類や混合比などを選択することで多種多様のものに
仕上がる。したがってベントナイト混合土質材料は、遮
水材料・防水シート層の保護材料・安定な土構造物・埋
め戻し材・土工用の盛り土材・再生砂など土木建築の分
野で有用なものになる。
図4に基づいて説明する。図4の実施形態は廃棄物処分
場の建設に際して遮水層を形成するというものである。
18.5ha・深さ25mの巨大穴すなわち擂鉢状の窪
地61が形成されている。窪地61の底部は平坦面をな
しており、その底部中央にボックスカルバート62が埋
め込まれている。立入検査や止水材の注入作業を行うと
いうボックスカルバート62は、幅2〜3m・高さ3m
・長さ1320mの鉄筋コンクリート造りである。窪地
61の下位斜面部から底部に沿って埋め込まれた地下水
用の集排水管63はボックスカルバート62内に通じる
ように配管されている。第1遮水層64は窪地61の底
部から下位斜面部までの領域を第1遮水領域にしてこれ
の表面に形成される。第1遮水層64を形成するときの
一例では、第1遮水領域において本発明ベントナイト粒
状物を地盤土と混ぜながら敷き均し、これを転圧のよう
な加圧手段で固める。第1遮水層64を形成するときの
他の一例では、本発明ベントナイト混合土質材料を第1
遮水領域に敷き均し、これを上記と同様に加圧手段で固
める。こうして形成された第1遮水層64の厚さは60
cm程度である。この場合のベントナイト混合土質材料
は、段落番号[0028]〜[0033]で述べたよう
なものである。したがって、ベントナイト混合土質材料
としてベントナイト粒状物と現地発生土との混合物が用
いられることもある。なお、第1遮水層64を形成する
ときには、その途中で漏水センサなどを備えた監視管6
5が埋め込まれる。この監視管65もボックスカルバー
ト62内に導かれている。第2遮水層66は窪地61の
上位斜面部を第2遮水領域にしてこれの表面に形成され
る。第2遮水層65を形成するときの工法も第1遮水層
64と実質的に同じかそれに準ずる。第2遮水層66の
厚さは20〜30cm程度である。第2遮水層66を形
成するためのベントナイト混合土質材料としては石灰を
も含んでいるものが望ましい。第1遮水層64や第2遮
水層66の上には内部に遮水シート67を介在した保護
材68が積層される。遮水シート67は一例として厚さ
1.5mmの熱可塑性ポリウレタンシートからなり、保
護材68は一例として厚さ4mmのポリエステル系の長
繊維不織布からなる。第3遮水層69は、保護材68上
を第3遮水領域にしてこれの表面に形成される。より具
体的には、本発明ベントナイト混合土質材料を第2遮水
領域に敷き均し、これを加圧手段で固めて第3遮水層6
9を形成する。第3遮水層69の厚さは50〜100c
m程度である。第3遮水層69の上には覆土70が施さ
れる。覆土70は現地発生土を一部埋め戻すことで形成
される。そして覆土の際に浸出水用の集排水管71は土
中に埋め込まれる。
遮水層64・第2遮水層66・第3遮水層69は、粒径
0.074〜37.5mmのベントナイト粒状物を含ん
だものである。そして該ベントナイト粒状物の混合率が
5〜30%で厚さが50cm以上のときに透水係数が1
×10−6cm/s以下になるというのであるから、各
遮水層64・66・69は十分な遮水機能を発揮する。
また遮水工事に際してベントナイト粉塵に起因した周辺
環境の悪化も起こらない。
遮水層のほか、修景池工事・調整池工事・河川の護岸改
修工事・人工干潟工事・その他において遮水層を形成す
るときにも適用することができる。
ントナイト原石鉱を粒状に砕いた湿質で大粒の粒状物で
あるから、製造の簡易性・無粉塵性・低コスト・輸送の
簡易化などを満足させることができる。したがって土木
建築分野での有用かつ有益な材料となる。
法は、造粒容器内に投入されたベントナイト原石鉱を高
速回転中のフレキシブル剛体で砕いて粒状にし、所定粒
径の粒状物をつくるというものである。したがって上記
の有用で有益なベントナイト粒状物を高能率・高生産・
少数工程・低コストで製造することができる。
は、所定のベントナイト粒状物と土質材料とを混合した
ものである。これは原材料が低廉であり、透水係数がき
わめて小さい。したがって土木建築分野での有用かつ有
益な材料となる。
イト粒状物を含んだ遮水層を遮水領域に形成するという
のであるから、粉塵の発生を防止しながら遮水性の高い
遮水層を形成することができる。とくに粉塵の発生防止
は、工事に際し周辺の環境を悪化させない点できわめて
望ましい。
これに用いる装置とともに略示した縦断面図である。
示した図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】ベントナイト原石鉱を粒状に砕いた粒状物
の集合体からなり、粒径0.074〜37.5mmの粒
状物を含んでいることを特徴とするベントナイト粒状
物。 - 【請求項2】最大粒径のものが19〜37.5mmの範
囲、60%粒径のものが1〜10mmの範囲、30%粒
径のものが0.2〜2mmの範囲、10%粒径のものが
0.074〜0.7mmの範囲にある請求項1記載のベ
ントナイト粒状物。 - 【請求項3】フレキシブル剛体が高速回転している造粒
容器内において、造粒容器内に投入されたベントナイト
原石鉱を高速回転中のフレキシブル剛体で砕いて粒状に
し、粒径0.074〜37.5mmの粒状物をつくるこ
とを特徴とするベントナイト粒状物の製造方法。 - 【請求項4】一部の材料が粒径0.074〜37.5m
mのベントナイト粒状物からなり、他の一部の材料が天
然および/または人工の土質材料であって上記ベントナ
イト粒状物以外のものからなり、これらが互いに混合さ
れていることを特徴とするベントナイト混合土質材料。 - 【請求項5】粒径0.074〜37.5mmのベントナ
イト粒状物を含んだ土質材料を遮水領域において層状化
して遮水層を形成することを特徴とする遮水工法。
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