JP3357539B2 - フライアッシュの処理方法及び人工土 - Google Patents

フライアッシュの処理方法及び人工土

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば火力発電所
等から排出されるフライアッシュ(石炭灰)の有効利用
を図ることを可能としたフライアッシュの処理方法及び
人工土に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば石炭火力発電設
備においては、フライアッシュ(石炭灰)が恒常的に排
出され、その排出量は、例えば発電機1基あたり1日に
60t(約100〜120立米)にもなる。このフライ
アッシュは、ごく一部がセメントの増量材等に再利用さ
れているものの、その大半は産業廃棄物として埋立て処
分等の処理が行われている。
【0003】ところが、フライアッシュを産業廃棄物と
して処理するには、多大なコストがかかり、また近年で
は、産業廃棄物処分場の不足や、資源確保、環境保護と
いった問題も深刻化している。このため、上記のような
フライアッシュにあっても、埋立て処分するのではな
く、産業用資源としてリサイクルし、有効利用を図るこ
とが求められるのである。
【0004】尚、例えば建設現場等から排出される汚泥
や一般残土等の排泥土は、一般に、処理施設に送られ、
そのうち砂礫分が分離採集されて生コンの骨材等に再利
用され、一方、残った粘土泥漿はフィルタープレスにか
けられて水分が除去され、ケーキ状の固形粘土として排
出される。この固形粘土についても、従来では産業廃棄
物として処理されており、有効な再利用法の開発が望ま
れていた。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、石炭火力発電所等から排出されるフラ
イアッシュを、効果的に再利用することを可能としたフ
ライアッシュの処理方法及び人工土を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、石炭火力発
電所等から排出されるフライアッシュ(石炭灰)の有効
利用を図るべく試験,研究を重ねた結果、フライアッシ
ュを、排泥土の処理により得られやはり産業廃棄物とし
て処理されていた固形粘土と組合わせ、土として再生す
ることが可能であることを確認し、本発明を成し遂げた
のである。即ち、フライアッシュと固形粘土とを主原料
とし、これに安定固化剤及びPH調整剤を添加して撹
拌,混合することにより、各種用途に利用可能な人工土
(人工砂)として再生することができるのである。
【0007】このとき、安定固化剤は、物理的,化学的
な反応によって土質を改良するものであり、フライアッ
シュ及び粘土の微粒子を団粒化させ、粒子を固結させて
強度を発現させる役割を果たす。この種の安定固化剤と
しては、生石灰及びセメント系固化剤等を採用すること
ができる。そして、そのままでは、人工土のPHが極め
て高い(PHが14程度)高アルカリ性であるため、実
使用に耐えないものとなるが、PH調整剤によって中性
(PHが8.6以下)まで下げることができる。この種
のPH調整剤としては、硫酸アルミニウム,硫酸鉄,硫
黄等の酸性資材を採用することができる。
【0008】また、上記主原料の水分量が少ないときに
は、安定固化剤による反応が十分になされなくなるた
め、水を添加して所定の含水量を確保することが必要と
なる。さらには、フライアッシュ及び固形粘土だけでな
く、排泥土や良質土砂等の砂礫分を含んだものを主原料
として混入することもでき、これにより、より強度の高
い人工土を得ることができる。尚、上記した撹拌,混合
の過程では、インペラ等を備えた撹拌混合機を用いて、
十分な撹拌,混合を行うことが望ましい。
【0009】ところで、上記したPH調整剤は、比較的
高価であり、また、比較的短時間でPHを下げるために
は、添加量を多くしなければならない事情がある。本発
明者は、更なる研究により、例えばディーゼルエンジン
等のエンジンの排気ガスを、撹拌物部分に導入すること
により、上記PH調整剤の使用量を少なく済ませつつ
も、人工土のPHを短時間で効果的に下げることがで
き、比較的安価に済ませ得ることを確認したのである。
これは、排気ガス中の二酸化炭素や窒素酸化物,硫黄酸
化物などがPH調整剤として作用するためであると推定
される。尚、前記エンジンの動力を各種用途に利用でき
ることは勿論である。
【0010】そして、本発明による人工土は、各種の用
途に利用することができる。例えば、盛り土、水道管や
ガス管等の埋設工事の埋戻し材、路盤材や路床材等の道
路工事用、築堤や護岸用材料、埋立て用材料などであ
る。この場合、フライアッシュ及び固形粘土、排泥土や
良質土砂等の配合割合を適宜変更することにより、用途
に適した人工土を得ることができる。また、この人工土
は、各種粒度の粒子が混在するものとなるが、そのうち
粒度の小さい微粒子を分離することにより、山砂や川砂
の代替品としての人工砂を得ることができる。
【0011】また、上記した人工土には、有機物や微生
物等がほとんど含まれないため、そのまま用いたので
は、植物の生育が難しく、農業用の作土や、造園用の盛
り土等への使用には適さなくなる。従って、人工土に植
物の生育に適する微生物を含ませるようにすれば、農業
用,園芸用に適したものとすることができる。尚、この
場合、微生物を含む天然の堆肥などの有機質肥料の形態
で添加することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係る
フライアッシュの処理の工程、つまり人工土の製造の工
程を示しており、また、図2は、その処理工程を実行す
るために用いられる処理設備1の概略構成を示してい
る。まず、図1に示すフライアッシュAは、例えば石炭
火力発電設備から排出されるものであり、例えば次の表
1に示すような成分組成等を有している。
【0013】
【表1】
【0014】このフライアッシュAは、例えばトラック
等により運搬され、図2に示す処理設備1のうちのフラ
イアッシュ集積部2に集積される。このとき、一般に、
運搬を容易とするために、フライアッシュA上に散水が
なされるようになっており、フライアッシュAは例えば
50%程度の水分を含むものとされている。尚、図示は
しないが、前記処理設備1の上方には全体に渡って屋根
がかけられており、雨水等が入らないようにしている。
【0015】一方、例えば建設現場等において地盤の掘
削等が行われると、汚泥や一般残土等の排泥土Bが排出
される。溶出試験によって、カドミウム、全シアン、有
機燐化合物などの有害物質が含まれていないことが確認
された排泥土Bは、前記処理設備1に隣接した汚泥処理
施設に搬送され、次のような処理が行われる。
【0016】即ち、排泥土Bは、まずトロンメル3に送
られ、ここで水洗いされながら粒径の比較的大きな砂利
Cが分離除去され、次に分級機4に送られ水洗いされな
がらさらに粒径の比較的小さい砂Dが分離除去される。
そして、残りの泥水は、シックナー5に送られて一定の
脱水処理が行われる。最後に、残ったスラリー状の粘土
泥漿が、図2にも一部示すフィルタープレス装置6に送
られ、ここで加圧濾過されケーキ状の固形粘土Eとされ
るのである。尚、上記した砂利Cや砂Dは、例えば粒径
によって各等級に分類され、生コンの骨材等として使用
される。また、上記の過程においては、水洗いに用いら
れる水は、リサイクルされて何度も繰返し使用されるよ
うになっている。
【0017】上記工程により得られた固形粘土Eは、図
2に示す固形粘土集積部7に貯留されるようになってい
る。また、前記固形粘土集積部7には、必要に応じて
(得たい人工土の用途に応じて)、前記汚泥や一般残土
等の排泥土B、山砂や上記砂利B,砂C等の良質土砂
F、有機質肥料Gが貯留されるようになっている。この
有機質肥料Gとしては、例えば(株)鈴鍵製の土壌改良
剤「エコソイル」(商品名)が用いられ、これは、伐採
工事によって排出された草木の根や枝,下草等を破砕
し、有機微生物(VS34)を添加して堆肥状としたもので
ある。従って、この有機質肥料Gは、植物の生育に適し
たバクテリア等の微生物を多量に含むものとなってい
る。
【0018】さて、図2に示すように、処理設備1は、
図で右側に位置して上記フライアッシュ集積部2及び固
形粘土集積部7を備えている。そして、その左側に位置
して、図1にも示すような撹拌混合機8が配置されると
共に、後述するように、その撹拌混合機8を中心にして
各装置が配置されるようになっている。
【0019】この撹拌混合機8は、スタビライザーと称
されるもので、図3及び図4に示すように、ベース9上
に、図で左右方向(図2で上下方向)に長い(例えば5
m程度)の箱状の混合室10を有して構成され、その混
合室10の図で左端部の上面に投入口10aが設けられ
ると共に、図で右端部の下部に排出口10bが設けられ
ている。そして、混合室10内には、2本のシャフト1
1が回転自在に設けられ、それらシャフト11に放射方
向に突出する複数個のインペラ12が取付けられてい
る。前記両シャフト11は、ベース9上に設けられたモ
ータ13及び伝達機構14により回転されるようになっ
ている。これにて、投入口10aから投入された材料
が、インペラ12の回転により撹拌混合されながら排出
口10b側に送られるようになっている。
【0020】そして、図2に示すように、前記撹拌混合
機8の図で右側に位置して、前記フライアッシュ集積部
2のフライアッシュAが投入されるホッパー15及び該
ホッパー15内のフライアッシュAを前記撹拌混合機8
の投入口10aに送るスクリューコンベア16が設けら
れていると共に、前記固形粘土集積部7からの固形粘土
E等が投入されるホッパー17及び該ホッパー17内の
固形粘土E等を撹拌混合機8の投入口10aに送るスク
リューコンベア18が設けられている。
【0021】また、前記撹拌混合機8の図2で上側に
は、セメント系固化剤H(図1参照)を収容するタンク
19及びそのタンク19内のセメント系固化剤Hを撹拌
混合機8の投入口10aに送るスクリューコンベア20
が設けられていると共に、生石灰I(図1参照)を収容
するタンク21及びそのタンク21内の生石灰Iを撹拌
混合機8の投入口10aに送るスクリューコンベア22
が設けられている。
【0022】前記セメント系固化剤H及び生石灰Iは、
安定固化剤として機能するものであり、本実施例では、
前記セメント系固化剤Hとして、三菱鉱業セメント
(株)製の「スタビライト」(商品名)を使用してい
る。この「スタビライト」は、エトリンガイトの生成に
より土壌を固化して安定させるもので、酸化カルシウム
を主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、三酸
化硫黄、酸化第二鉄等を含むものである。
【0023】前記撹拌混合機8の図2で左側には、PH
調整剤J(図1参照)を収容するタンク23及びそのタ
ンク23内のPH調整剤Jを撹拌混合機8の投入口10
aに送るスクリューコンベア24が設けられている。こ
のPH調整剤Jは、アルカリ性の材料のPHを下げて中
性にするためのものであり、例えば硫酸アルミニウムを
主成分としたものを用いている。また、水K(図1参
照)を貯留する水タンク25及びこの水タンク25の水
Kを撹拌混合機8の投入口10aに送るポンプ等の注水
機構26も設けられている。
【0024】撹拌混合機8の図2で下側には、製品(後
述する人工土)を収容するピット27が設けられてい
る。尚、図示及び詳しい説明は省略するが、前記各スク
リューコンベア16,18,20,22,24のモータ
の回転数言換えれば単位時間あたりの材料の送り量は、
マイコン制御により自在に設定することが可能とされて
いる。注水機構26による注水量についても同様に自在
に設定が可能とされている。
【0025】さらに、本実施例では、前記フィルタープ
レス装置6の側方に位置して自社発電機室28が設けら
れており、その内部に、エンジン(排気量が8000cc
〜10000ccの大形ディーゼルエンジン)により駆動
される発電機が設けられている。そして、前記エンジン
から排出される排気ガスL(図1参照)は、図3及び図
4にも一部示す排気ガス導入パイプ29を通して前記撹
拌混合機8の混合室10内に導入されるようになってい
る。これにて、撹拌混合機8内の撹拌物に対して排気ガ
スLが吹付けられるようになっているのである。
【0026】さて、図1に示すように、前記フライアッ
シュA及び固形粘土E等の主原料、セメント系固化剤H
及び生石灰Iからなる安定固化剤、並びに、PH調整剤
Jが、所定の割合で撹拌混合機8に送られ、ここで撹拌
混合の工程が実行される。また、このとき、上述のよう
に、撹拌混合機8の混合室10内に排気ガスLが導入さ
れ、さらには、必要な水分が供給される。これにて、そ
れら材料が、撹拌混合機8内にて十分に撹拌,混合され
るようになる。
【0027】これにより、フライアッシュA及び固形粘
土Eの微粒子が、セメント系固化剤H及び生石灰Iの作
用によって団粒化され、粒子が固結して強度が発現さ
れ、もって、人工土Mが得られるのである。そして、特
にフライアッシュAは、高アルカリ性(例えばPHが1
4程度)であるため、そのままでは実使用に耐えないも
のとなるが、PH調整剤J等の作用によって、中性(P
Hが8.6以下)まで下げることができ、何ら問題のな
い人工土Mが得られる。
【0028】この場合、本実施例では、撹拌,混合の過
程において、撹拌物に対してディーゼルエンジンの排気
ガスLを吹付けるようにしているが、これにより、PH
調整剤Jの使用量を少なく済ませつつも、人工土MのP
Hを短時間で効果的に下げることができることが確認さ
れたのである。これは、排気ガスL中の二酸化炭素や窒
素酸化物,硫黄酸化物などがPH調整剤として作用する
ためであると推定される。
【0029】また、上記した各材料の配合割合は、得た
い人工土Mの用途,目的等に応じて適宜設定することが
できる。一例を上げれば、フライアッシュAが100に
対して、固形粘土Eがほぼ同量(100)、セメント系
固化剤Hが10、PH調整剤Jが0.1の配合とした人
工土Mは、盛土等に使用することができる。これに加え
て、有機質肥料Gを配合することにより、農業用,園芸
用に適した人工土Mとすることができる。
【0030】ちなみに、図5は、人工土Mを造園用盛土
に用いた例を示しており、地盤O上に、人工土M(有機
質肥料Gを含まないもの)を小山状に盛り、その上(表
層)に、有機質肥料Gを配合した人工土M(ハッチング
の向きを変えて示す)を配したものである。そして、表
層部分に植樹Pや播種等を行うことにより、造園が行わ
れるのである。これによれば、バクテリア等の微生物を
含む表層部分において植物が生育され、植物の生育にさ
ほど関係のない底部においては、有機質肥料Gを含まず
安価に済ませることができる。
【0031】さらには、人工土Mを、埋戻し材や路盤材
等の道路工事用、築堤工事用などに用いるため、比較的
高い強度を必要とする場合には、固形粘土Eと共に、排
泥土Bや砂利C,砂D、良質土砂Fを配合すれば良い。
この人工土Mは、各種粒度の粒子が混在するものとなる
が、この人工土Mから粒度の小さい微粒子を分離するこ
とにより、山砂や川砂の代替品としての人工砂N(図1
参照)を得ることもできるのである。
【0032】次に、上記のようにして得られた人工土M
及び人工砂Nの有用性について、いくつかの試験結果を
交えながら述べる。次に掲載する表2は、本実施例にお
ける人工土M及び人工砂Nの土質試験結果を示してい
る。そのうち、締め固め試験や透水試験は、人工砂Nの
みについて行った。また、同表には、CBR試験の結果
も併せて示している。さらに、図6は、それら人工土M
(a)及び人工砂N(b)の粒径加積曲線を夫々示して
いる。
【0033】
【表2】
【0034】この結果から明らかなように、本実施例に
おいては、十分に使用に耐え得る人工土M及び人工砂N
が得られた。また、十分なCBR値を得ることができ、
強度面でも優れたものとすることができた。従って、人
工土Mは、例えば盛り土、水道管やガス管等の埋設工事
の埋戻し材、路盤材や路床材等の道路工事用、築堤や護
岸用材料、埋立て用材料などの各種の用途に利用でき、
また、人工砂Nについても、山砂等の代替品としての使
用に十分耐え得るものとなる。
【0035】そして、出願人は、前記人工土M(有機質
肥料Gを配合し、植物の生育に適する微生物を含むも
の)を用いた試験農場を作り、作物(大根及びかぶら)
を生育させた。次の表3には、採取された大根及びかぶ
らの成分試験を行った結果を示している。
【0036】
【表3】
【0037】この表3から明らかなように、人工土M
は、有害物質を含まず、植物の生育にも十分に適合する
ことが明らかとなったのである。従って、人工土Mは、
上述した造園用はもとより、農業用の作土としても十分
に使用に耐え得るものとなっているのである。尚、人工
土M及び人工砂NのPHについては省略するが、中性で
何ら支障のないものとされている。
【0038】このように本実施例によれば、従来では再
利用が困難とされていたフライアッシュAを、人工土M
として再生させることが可能となった。また、その人工
土M(及び人工砂N)を、各種の用途に利用できること
が確認できた。従って、従来では大半が産業廃棄物とし
て処理されていたフライアッシュA、及び固形粘土E
を、産業用資源として有効に再利用(リサイクル)する
ことができ、ひいては、資源確保の問題や環境保護の問
題の解決に大いに寄与することができるものである。
【0039】しかも、フライアッシュAを処理して人工
土Mを得るための工程としても、フライアッシュAと固
形粘土Eとを主原料とし、それに安定固化剤H,IやP
H調整剤Jなどの他の材料を添加して撹拌,混合すると
いった比較的簡単で安価に済ませることができる。この
場合、特に本実施例では、エンジンからの排気ガスを導
入するといった工夫を施すことによって、人工土MのP
Hを効果的に下げるようにしているので、高価なPH調
整剤Jの使用量を僅かに抑えながらも、短時間でPHを
下げることが可能となったのである。
【0040】また、本実施例の人工土Mは、排泥土Bや
良質土砂F等を混入させることによって、十分強度の高
いものとすることが可能となり、さらには、人工土M
に、植物の生育に適する微生物を含む有機質肥料Gを添
加することによって、造園用,農業用にも適したものと
することができるものである。
【0041】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば、フライアッシュに、排泥土の処理により得ら
れる固形粘土を混入すると共に、安定固化剤及びPH調
整剤を添加し、撹拌,混合すると共に、エンジンの排気
ガスを導入するようにしたことにより、各種の用途に使
用可能な人工土を、比較的簡単で安価に得ることが可能
となった。この結果、フライアッシュを、産業用資源と
して効果的に再利用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、フライアッシ
ュの処理工程を概略的に示す図
【図2】処理設備の構成を概略的に示す平面図
【図3】撹拌混合機を一部を破断して示す平面図
【図4】撹拌混合機を一部を破断して示す側面図
【図5】人工土を造園に用いた様子を示す縦断面図
【図6】人工土及び人工砂の粒径加積曲線
【符号の説明】
図面中、1は処理設備、2はフライアッシュ集積部、6
はフィルタープレス装置、7は固形粘土集積部、8は撹
拌混合機、15,17はホッパー、16,18,20,
22,24は、スクリューコンベア、19,21,23
はタンク、25は水タンク、26は注水機構、29は排
気ガス導入パイプ、Aはフライアッシュ、Bは排泥土、
Eは固形粘土、Fは良質土砂、Gは有機質肥料、Hはセ
メント系固化剤(安定固化剤)、Iは生石灰(安定固化
剤)、JはPH調整剤、Kは水、Lは排気ガス、Mは人
工土、Nは人工砂を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 17/02 C09K 17/42 H 17/42 17/50 H 17/50 101:00 // C09K 101:00 B09B 3/00 304G

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライアッシュに、排泥土を処理して得
    られる固形粘土を混入すると共に、安定固化剤及びPH
    調整剤を添加し、撹拌,混合すると共に、その撹拌,混
    合の過程において、撹拌物に対してエンジンの排気ガス
    を導入することにより、人工土を得ることを特徴とする
    フライアッシュの処理方法。
  2. 【請求項2】 前記エンジンは、発電機のディーゼルエ
    ンジンであることを特徴とする請求項1記載のフライア
    ッシュの処理方法。
  3. 【請求項3】 フライアッシュと、排泥土を処理して得
    られる固形粘土とを主原料とし、これに安定固化剤及び
    PH調整剤を添加し、さらに植物の生育に適する微生物
    を含ませてなる人工土。
  4. 【請求項4】 前記主原料に、排泥土あるいは良質土砂
    を混入することを特徴とする請求項3記載の人工土。
  5. 【請求項5】 前記植物の生育に適する微生物は、有機
    質肥料の形態で添加されることを特徴とする請求項3又
    は4記載の人工土。
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