JP2002346598A - シルト質物の造粒品とその製造方法 - Google Patents

シルト質物の造粒品とその製造方法

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JP2002346598A
JP2002346598A JP2001158895A JP2001158895A JP2002346598A JP 2002346598 A JP2002346598 A JP 2002346598A JP 2001158895 A JP2001158895 A JP 2001158895A JP 2001158895 A JP2001158895 A JP 2001158895A JP 2002346598 A JP2002346598 A JP 2002346598A
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Kunihiko Kamiyama
邦彦 上山
Susumu Hashimoto
進 橋本
Tetsuo Osone
哲男 大曽根
Takehiko Inoue
岳彦 井上
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KAIHATSU SEKKEI CONSULTANT KK
Electric Power Development Co Ltd
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FUKAE POWTEC KK
KAIHATSU SEKKEI CONSULTANT KK
Electric Power Development Co Ltd
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダム貯水池浚渫や浄水場或いは下水処理場な
らびに建設現場等から発生する高含水比のシルト質物の
新たな資源化・利用法を提供すること。 【解決手段】 高含水比のシルト質物がバインダー添加
なしで平均粒子径1〜10mmの低含水比からなる球形
ペレット状に造粒されてなるシルト質造粒品、及び、高
含水比のシルト質物をバインダー添加なしの団塊状態
で、高速撹拌型造粒機に供給し、加熱乾燥を伴う高速撹
拌による造粒作用で低含水比の球形ペレット状に造粒す
るシルト質造粒品の製造方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダム貯水池又は港
湾等の海底浚渫により発生するシルトや、浄水場又は下
水処理場等で発生する汚泥、或いは建設現場等から発生
する汚泥状物等から分別される高含水比のシルト質物を
主原料とした造粒品及びその製造方法に関し、特に従来
から利用価値が少なく高額な処理費用を要し処分場所の
確保にも苦労していた上記高含水比のシルト質物の新た
な資源化・有効処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダム貯水池は、河川域の水利および発電
用に建設され、国民の生活ならびに経済活動に重要な役
割を担っているが、建設から相当の年数が経過するにつ
れ、上流から各種粒子径からなる砂や粘土等を含む土砂
・有機物が大量に流れ込むことからダム貯水池にはこれ
らが堆砂として堆積しやすい。堆砂量が増えるといずれ
かの時期にはダム貯水池は堆砂で埋もれてこれらの機能
を失うことになる。また、港湾や防波堤等の新設又は拡
張工事、或いは船舶の航行、停泊等に利用される既存港
湾や沿岸等の機能を有効に維持するためには、海底に堆
積した土砂等を浚渫して取り除くことが必要である。
【0003】一方、浄水場或いは下水処理場では、水に
含まれる浮遊物質を凝集剤により沈澱させたり、汚泥類
を沈澱池などにより沈降処理するなどしているが、この
水処理過程で発生する汚泥等は回収され、廃棄物として
なんらかの処分をすることが必要である。同様に建設現
場等においても、例えば場所打ちコンクリート杭のため
に地盤削孔を行なう場合など、多量の水を含んだ泥水を
冷却用・孔壁保護用として利用するが、この泥水と掘削
土が混合し大量の高含水比の汚泥状物が発生する。これ
ら汚泥状物は、バキューム車などで吸引回収するなどし
て、廃棄物としてなんらかの処理が必要となる。あるい
はトンネル工事などでの掘削時や発破などで発生する細
粒分の土砂類は湧水などと混合し、高濃度の排水になり、
濁水プラントにて汚濁除去処理が行なわれた後、汚泥状
物として残留することになる。この汚泥状物も廃棄物と
してなんらかの処理が必要となる。
【0004】ダム貯水池や海底の場合は、浚渫した土砂
等は、適宜の分級機により粒子径毎に篩い分けられ、一
定粒径以上の砂・砂利等は採取されてコンクリート用の
細骨材や粗骨材として、また、路盤改良材等として有効
に利用されている。しかし一定粒径以上の砂・砂利等を
回収した後には、微粒子群からなる多量のシルトが残留
する。これら微粒子群からなるシルトをダム貯水池に取
り残すとこれらで埋もれてその機能が失われる。また、
浄水場或いは下水処理場等の沈殿槽や沈殿池の汚泥等
は、施設の機能維持上から回収処理をする必要があり、
同様に建設現場から発生する汚泥状物もその発生原因者
が回収処理することが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのために従来から、
高含水比のシルト質物は天日等による自然乾燥処置を施
した後、土砂として運搬され指定された土捨場等で処理
が行われ、浄水場汚泥・下水汚泥ならびに建設現場の汚
泥状物等は産業廃棄物として指定された廃棄処分場まで
運搬して廃棄処理が行われていたが、高含水シルト質物
は、自然乾燥により脱水してもなお高含水比を維持する
ため団塊状態のままとなり、取り扱いが極めて困難でそ
の処理には高額な費用を要し処分場の確保にも苦労して
いるのが現状である。そこで、高含水シルト質物の処理
を容易にするため、堆砂シルトおよび汚泥等の新たな資
源化・有効利用法の開発が望まれている。本発明は、か
かる現状に鑑みて従来利用されていなかったダム貯水池
や海底、浄水場や下水処理場ならびに建設現場等から発
生する高含水比のシルト質物の新たな資源化・利用法を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々検討の結果、高含水比のシルト質
物は種々の鉱物微粒子の集合体であり、鉱物微粒子の中
にはバインダーとなる粘土質の一種であるシリカやアル
ミナ成分等も含有すること、また特にダム貯水池の堆砂
シルトや下水汚泥等には原野・山林あるいは家庭環境等
から流れ出た植物の腐葉土、生ごみ類など植物の成長に
有用な有機物等が多量含まれていることに着眼し、バイ
ンダー添加なしでも加熱乾燥を伴う高速撹拌による造粒
作用で容易に低含水比の植物栽培用土あるいは土壌増量
材やグランド材等に好適な低含水比からなる球形ペレッ
ト状に造粒できることを見出し本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は下記のシルト質物の造粒品
とその製造方法である。 (1)高含水比のシルト質物がバインダー添加なしで平
均粒子径1〜10mmの低含水比からなる球形ペレット
状に造粒されてなることを特徴とするシルト質物の造粒
品。 (2)高含水比のシルト質物がダム貯水池又は海底に堆
積する土砂等を浚渫し一定粒径以上の砂・砂利等を回収
した後に残留するシルトである(1)記載のシルト質物
の造粒品。
【0008】(3)高含水比のシルト質物が浄水場或い
は下水処理場等で発生する汚泥等である(1)記載のシ
ルト質物の造粒品。 (4)高含水比のシルト質物が建設現場等で発生する汚
泥状物である(1)記載のシルト質物の造粒品。 (5)植物栽培用土として使用される(1)〜(4)の
いずれか1項に記載のシルト質物の造粒品。
【0009】(6)ダム貯水池又は海底の浚渫により発
生するシルト、浄水場又は下水処理場等で発生する汚
泥、或いは建設現場等から発生する汚泥状物等から分別
される高含水比のシルト質物をバインダー添加なしの団
塊状態で、高速撹拌型造粒機に供給し、加熱乾燥を伴う
高速撹拌による造粒作用で低含水比の球形ペレット状に
造粒することを特徴とするシルト質物の造粒品の製造方
法。
【0010】(7)ダム貯水池又は海底の浚渫により発
生するシルト、浄水場又は下水処理場等で発生する汚
泥、或いは建設現場等から発生する汚泥状物等から分別
される高含水比のシルト質物をバインダー添加なしの団
塊状態で、加熱乾燥手段と中央底面部からの垂直回転軸
に取り付けた水平撹拌翼による転動造粒機構と側壁部か
ら造粒機内へ突出する水平回転軸に取り付けたチョッパ
ーによる解砕造粒機構を備えた高速撹拌型造粒機に供給
し、加熱乾燥を伴う水平撹拌翼による撹拌転動造粒作用
とチョッパーによる解砕造粒作用の相乗作用で低含水比
の球形ペレット状に造粒することを特徴とするシルト質
物の造粒品の製造方法。
【0011】(8)高含水比のシルト質物がダム貯水池
又は海底に堆積する土砂を浚渫し一定粒径以上の砂・砂
利等を回収した後に残留するシルトである(6)または
(7)に記載のシルト質物の造粒品の製造方法。
【0012】(9)高速撹拌型造粒機の加熱乾燥手段と
して、外壁部ジャケットからの熱媒体による間接加熱手
段及び/又は上部空間からのマイクロウエーブ照射によ
る直接加熱手段から構成される(6)〜(8)のいずれ
か1項に記載のシルト質物の造粒品の製造方法。 (10)高速撹拌型造粒機内は、外部吸引ポンプによる
真空引きで脱水乾燥作用を促進させる(6)〜(9)の
いずれか1項に記載のシルト質物の造粒品の製造方法。
【0013】(11)高速撹拌型造粒機から、規定の低
含水比まで乾燥させずに中位含水比の球形ペレット状造
粒品として排出させ、他の乾燥装置で規定の低含水比ま
で乾燥させる(6)〜(10)のいずれか1項に記載の
シルト質物の造粒品の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、詳細に説明する。先ず、本発明で使用する高含水比
のシルト質物は、ダム貯水池又は海底の浚渫により発生
するシルト、浄水場又は下水処理場等の沈殿槽や沈殿池
で発生する汚泥、或いは建設現場等から発生する汚泥状
物等である。特に本発明の実施に好ましいのは、ダム貯
水池やその河川上流域付近から浚渫した堆砂を分級機に
より一定粒径以上の細砂・粗砂等を細骨材、粗骨材とし
てコンクリート用、路盤改良材用等に分離回収した後に
残留する微粒子群のシルト質物である。特にダム貯水池
からの堆砂シルトの粒子径として通常は約74μm以下
のものが対象となるが、一部の細砂・粗砂が混入してい
ても良い。かかる堆砂シルトは浚渫船等のバケット等で
採取するか、或いは水とともに適宜の沈殿槽や沈殿池に
沈降・集積させて掻き揚げバケットコンベア等で採取す
ることができる。
【0015】上記したダム貯水池又は海底からのシル
ト、或いは浄水場又は下水処理場等で発生する汚泥、或
いは建設現場等から発生する汚泥状物等は、適宜天日等
で乾燥して含水比を70%以下に下げることが望まし
い。本発明のシルト質物の造粒品は、かかる高含水比の
シルト質物がバインダー添加なしで平均粒子径1〜10
mmの低含水比からなる球形ペレット状に造粒されてな
るものである。かかる造粒品は、最終的には特に限定さ
れないが含水比で5%以下、より好ましくは3%以下と
することが望ましい。
【0016】本発明のシルト質物の造粒品は、流通に便
利な袋詰が可能であり運搬も容易で取り扱い易いこと、
本来含有される粘土質分の一部がバインダーとなって造
粒されていることから散水等による吸水性・保水性に優
れていること、特に堆砂シルトや下水汚泥等には有機物
等の培養成分や各種培養菌類も多量に含まれていること
等から、各種の園芸緑化用土や野菜類栽培用土等の用途
として、或いは土壌増量材やグランド材等として好適で
ある。
【0017】本発明の上記したシルト質物の造粒品の具
体的な製造方法としては、前記した高含水比のシルト質
物をバインダー添加なしの高含水比の不定形団塊状態
で、高速撹拌型造粒機に供給し、加熱乾燥を伴う高速撹
拌による造粒作用で低含水比の球形ペレット状とするも
のである。ここで、粘土質又はシルト質物を多量に含有
する水田排出土等を撹拌し、解砕しつつ粒状化する土の
造粒法が特開昭57−141483号や特開昭55−1
33482号等で提案されているが、この方法では造粒
過程において、水硬性セメント、生石灰と水硬性セメン
ト、又は水硬性セメントとその混和剤等を土壌用接着剤
(バインダー)の必須成分として添加するものであり、
上記の本発明におけるバインダー添加なしの乾燥を伴う
造粒品やその製造方法を示唆するものではない。
【0018】本発明では、高速撹拌型造粒機に供給する
時の高含水比のシルト質物は、予め天日に曝して自然乾
燥させて含水比をできるだけ低下させた軟質ケーキ状の
不定形団塊状態とすることが好ましい。通常の好ましい
含水比としては30〜70%、より好ましくは30%前
後で高速撹拌型造粒機に供給することが望ましい。高速
撹拌型造粒機での乾燥温度としては、得られる造粒品の
用途によって異なるが、材料自体が100℃以下となる
ように行なうことが好ましい。特に植物栽培用土として
利用する場合には、植物栽培に有益な微生物を破壊しな
いように好ましくは50〜60℃程度が望ましい。かか
る加熱乾燥を伴う高速撹拌で撹拌造粒を継続するが、観
察の結果では含水比が約20%以下になると球形ペレッ
ト状の造粒品が形成され始める。
【0019】本発明に使用される好ましい高速撹拌型造
粒機としては、少なくとも加熱乾燥手段を備えた各種の
転動造粒機構を備えたものが利用される。特に好ましい
転動造粒機構としては、造粒機を構成する撹拌槽内の底
面部中央に外部動力源から可変速自在に設けられた水平
撹拌翼による転動造粒機構と側壁部から造粒機内へ僅か
に突出する水平回転軸に取り付けたチョッパーと呼ばれ
る複数の回転解砕刃による解砕造粒機構を備えたもので
ある。
【0020】本発明に使用される具体的な高速撹拌型造
粒機の一例を添付図で説明する。図1は本発明使用に好
ましい高速撹拌型造粒機を含む概略全体構成図であり、
図2は本発明使用の他の一例を示す高速撹拌型造粒機を
含む概略全体構成図である。図1と2において、1は造
粒機への材料投入口、2はジャケット構造の側壁部、3
は造粒機内の中央底面部に設けた垂直回転軸に取り付け
た水平撹拌翼、4は側壁部から造粒機内へ僅かに突出す
る水平回転軸に取り付けたチョッパーと呼ばれる複数の
回転解砕刃、5は造粒品の排出口、6は乾燥蒸気の排出
ラインに設けたバグフイルター、7は伝達機構を介して
水平撹拌翼を可変速自在に駆動させる外部動力源、8は
チョッパーの外部動力源、9は制御盤、10は材料の温
度計をそれぞれ示す。
【0021】図1における高速撹拌型造粒機では、造粒
機のジャケット構造の側壁部2が、高温水、スチーム、
高温熱媒体油等による間接加熱によって材料の加熱乾燥
が行なわれ、中央底面部に取り付けた水平撹拌翼3が転
動造粒機構として、且つ、側壁部から造粒機内へ突出す
る水平回転軸に取り付けたチョッパーと呼ばれる複数の
回転解砕刃が解砕造粒機構として作用するものである。
従って高含水比の団塊状態にある所定量の堆砂シルト又
は堆砂シルトおよび汚泥ケーキを材料投入口1から供給
し、加熱乾燥を伴う水平撹拌翼3による撹拌転動造粒作
用とチョッパー4による解砕造粒作用の相乗作用で容易
に低含水比の球形ペレット状に造粒することができる。
球形ペレットの粒径分布の調節は、水平撹拌翼3やチョ
ッパー4の回転速度や底面部との間隙等を変更すること
等で可能であり、またある程度の粒径分布に揃える場合
には篩による分級手段が好ましい。
【0022】ここで、高速撹拌型造粒機の加熱乾燥手段
としては、図1における外壁部ジャケットからの熱媒体
による間接加熱乾燥手段だけの単独使用の他に、図2に
示すように上部空間からのマイクロウエーブ照射による
直接加熱手段又は両者の併用であってもよく、或いは温
度調整された燃焼ガス吹込みによる直接加熱手段であっ
てもよい。図2は、図1の構成に、マイクロウエーブ照
射による高含水比の堆砂シルトの直接加熱乾燥手段を付
加したものである。即ち、11はマイクロ波発生機、1
2はアイソレータ、13はパワーモニター、14は導波
管であり、該導波管の先端口が造粒機の上部空間に位置
して上部空間からのマイクロウエーブ照射による直接加
熱がなされる。この場合、高速撹拌型造粒機内は、外部
吸引ポンプ15による真空引きで脱水乾燥作用を促進さ
せることが望ましい。
【0023】本発明では、上記した高速撹拌型造粒機で
加熱乾燥を伴う水平撹拌翼3による撹拌転動造粒作用と
チョッパー4による解砕造粒作用の相乗作用で容易に低
含水比の球形ペレット状に造粒するものであるが、乾燥
造粒に長時間を要する場合には、適宜、規定の最終含水
比まで乾燥させずに、中位含水比の球形ペレット状造粒
品として排出させ、他の乾燥装置で規定の最終含水比ま
で乾燥させてもよい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらの実施例で限定されるものではない。
【0025】実施例1 図1に示した構造の全容量40リットルの高速撹拌造粒
機(深江パウテック(株)製:形式FSGS−40J)
を用いて、ダム貯水池に堆積する堆砂を浚渫し一定粒径
以上の砂・砂利等を回収した後に残留する粘土質の堆砂
シルトであって、含水比59%で団塊状態にある堆砂シ
ルト10Kgを投入し、ジャケット加熱温度80℃の条
件下、合計44分15秒間、加熱乾燥を伴う水平撹拌翼
による撹拌転動造粒作用とチョッパーによる解砕造粒作
用を行なった結果、含水比14.3%、粒子径が約1〜
5mmの中位含水率の球形ペレット状造粒品が得られ
た。この時の処理時間毎の造粒機内の品温度と堆砂シル
トの造粒状況を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】上記実施例1で得られた中位含水比14.
3%の球形ペレット状造粒品を箱型乾燥機にて乾燥し、
含水比約0.01%の球形ペレット状造粒品が得られ
た。この球形ペレット状造粒品は、袋詰しても型崩れが
なく散水によって吸水性・保水性に優れていることが確
かめられた。試験的に園芸ポットにて小松菜の種を蒔い
て散水し調査した結果、1週間後の発芽率が高く野菜類
栽培用土等に好適であることが確かめられた。
【0028】実施例2 図2に示したマイクロウエーブ照射ができる構造の全容
量10リットルの高速撹拌造粒機(深江パウテック
(株)製:形式FMD−10J)を用いて、ダム貯水池
に堆積する堆砂を浚渫し一定粒径以上の砂・砂利等を回
収した後に残留する粘土質の堆砂シルトであって、含水
比46.8%で団塊状態にある堆砂シルト2.5Kgを
投入し、合計35分間ジャケット加熱温度80℃とマイ
クロウエーブ照射の条件下、加熱乾燥を伴う水平撹拌翼
による撹拌転動造粒作用とチョッパーによる解砕造粒作
用を行なった結果、粒子径が約3〜8mmで含水比1.
2%の低含水比の球形ペレット状造粒品が得られた。こ
の時の処理時間毎の堆砂シルトの含水比の推移、造粒機
内の品温度と堆砂シルトの造粒状況を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明によると、従来利用されていなか
ったダム貯水池や海底の浚渫、或いは浄水場或いは下水
処理場ならびに建設現場等から発生する高含水比のシル
ト質物からバンダー添加なしで加熱乾燥を伴う高速撹拌
による造粒作用で容易に低含水比の植物栽培用土あるい
は土壌増量材やグランド材等に好適な球形ペレット状造
粒品を得ることができる。これによって高額な処理費用
を要し廃棄処分場の確保にも苦労していた高含水比のシ
ルト質物に、有機成分が豊富な場合には各種の園芸緑化
用土や野菜類栽培用土等、農地土質改良用として付加価
値を高め、有機成分が少ない場合にも土壌増量材やグラ
ンド材等として新たな資源化・有効利用法として大きな
効果を発揮することが予測される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明使用に好ましい高速撹拌型造粒機を含む
概略全体構成図である。
【図2】本発明使用の他の一例を示す高速撹拌型造粒機
を含む概略全体構成図である。
【符号の説明】 1 材料投入口 2 ジャケット構造の側壁部 3 中央底面部に設けた垂直回転軸に取り付けた水平撹
拌翼 4 側壁部から突出する水平回転軸に取り付けたチョッ
パー 5 造粒品の排出口 6 排出ラインに設けたバグフイルター 7 水平撹拌翼を駆動させる外部動力源 8 チョッパーの外部動力源 9 制御盤 10材料の温度計 11マイクロ波発生機 12アイソレータ 13パワーモニター 14導波管 15外部吸引ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 3/347 F26B 3/347 5/04 5/04 11/14 11/14 (72)発明者 上山 邦彦 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎一丁目9番88号 電源開発株式会社茅ヶ崎研究センター内 (72)発明者 橋本 進 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 大曽根 哲男 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎一丁目9番88号 株式会社開発設計コンサルタント技術研究 所内 (72)発明者 井上 岳彦 東京都墨田区緑二丁目4番2号 深紅パウ テック株式会社内 Fターム(参考) 2B022 AA05 BA02 BA11 BB01 2D043 CA01 EA01 EB02 EB06 3L113 AA07 AB02 AC01 AC13 AC24 AC58 AC59 AC67 BA01 4D059 AA03 AA09 BD11 BD21 BD40 BJ01 BJ14 BK09 BK11 CC04 CC10 4G004 FA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高含水比のシルト質物がバインダー添加
    なしで平均粒子径1〜10mmの低含水比からなる球形
    ペレット状に造粒されてなることを特徴とするシルト質
    物の造粒品。
  2. 【請求項2】 高含水比のシルト質物がダム貯水池又は
    海底に堆積する土砂等を浚渫し一定粒径以上の砂・砂利
    等を回収した後に残留するシルトである請求項1記載の
    シルト質物の造粒品。
  3. 【請求項3】 高含水比のシルト質物が浄水場又は下水
    処理場で発生する汚泥である請求項1記載のシルト質物
    の造粒品。
  4. 【請求項4】 高含水比のシルト質物が建設現場等で発
    生する汚泥状物である請求項1記載のシルト質物の造粒
    品。
  5. 【請求項5】 植物栽培用土として使用される請求項1
    〜4のいずれか1項に記載のシルト質物の造粒品。
  6. 【請求項6】 ダム貯水池又は海底の浚渫により発生す
    るシルト、浄水場又は下水処理場等で発生する汚泥、或
    いは建設現場等から発生する汚泥状物等から分別される
    高含水比のシルト質物をバインダー添加なしの団塊状態
    で、高速撹拌型造粒機に供給し、加熱乾燥を伴う高速撹
    拌による造粒作用で低含水比の球形ペレット状に造粒す
    ることを特徴とするシルト質物の造粒品の製造方法。
  7. 【請求項7】 ダム貯水池又は海底の浚渫により発生す
    るシルト、浄水場又は下水処理場等で発生する汚泥、或
    いは建設現場等から発生する汚泥状物等から分別される
    高含水比のシルト質物をバインダー添加なしの団塊状態
    で、加熱乾燥手段と中央底面部からの垂直回転軸に取り
    付けた水平撹拌翼による転動造粒機構と側壁部から造粒
    機内へ突出する水平回転軸に取り付けたチョッパーによ
    る解砕造粒機構を備えた高速撹拌型造粒機に供給し、加
    熱乾燥を伴う水平撹拌翼による撹拌転動造粒作用とチョ
    ッパーによる解砕造粒作用の相乗作用で低含水比の球形
    ペレット状に造粒することを特徴とするシルト質物の造
    粒品の製造方法。
  8. 【請求項8】 高含水比のシルト質物がダム貯水池又は
    海底に堆積する土砂を浚渫し一定粒径以上の砂・砂利等
    を回収した後に残留するシルトである請求項6または7
    に記載のシルト質物の造粒品の製造方法。
  9. 【請求項9】 高速撹拌型造粒機の加熱乾燥手段とし
    て、外壁部ジャケットからの熱媒体による間接加熱手段
    及び/又は上部空間からのマイクロウエーブ照射による
    直接加熱手段から構成される請求項6〜8のいずれか1
    項に記載のシルト質物の造粒品の製造方法。
  10. 【請求項10】 高速撹拌型造粒機内は、外部吸引ポン
    プによる真空引きで脱水乾燥作用を促進させる請求項6
    〜9のいずれか1項に記載のシルト質物の造粒品の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 高速撹拌型造粒機から、規定の低含水
    比まで乾燥させずに中位含水比の球形ペレット状造粒品
    として排出させ、他の乾燥装置で規定の低含水比まで乾
    燥させる請求項6〜10のいずれか1項に記載のシルト
    質物の造粒品の製造方法。
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