JP3643587B2 - 土質材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は土質材料を製造するための技術分野に属するものであって、主に土木・建築・農林・水産・水処理・小動物飼育・小動物養殖・微生物培養などの分野で用いられる土質材料の製造方法に関する。本発明は、また、廃物処理をも兼ねる技術でもある。
土質材料は土構造物の構成材料である。土質材料としては玉石・砂利・砂・シルト・粘土やこれらの複合したものが広く知られている。土質材料の集合体である土構造物は、通常、多くの間隙がってここに水分・空気・その他を含んでいる。したがって土構造物は、固体・液体・気体の混合物であるといえる。
土木分野・建築分野における土構造物については圧縮性・圧密性・剪断抵抗・破壊強度などの力学的性質とか、粒度分布・含水量・比重などの物理的性質や透水性とかが工学的に最重要であり、これらが土質力学の基本をなしている。ちなみに工学的観点からみた土構造物は、固体・液体・気体の割合によって力学的性質が著しく変化し、ときに弾性を、ときに塑性を、ときに流動性を示すという複雑なものである。農林分野で取り扱う土構造物については、力学的性質よりも化学的性質や植物栄養上の特性で定まる肥沃度にウエイトがおかれる。魚介類の養殖を行う水産分野では、養殖場(水底)に敷き込んで形成する砂層や礫層について適切な材質のものを選定しなければならないし、水処理用の濾床なども、その材質が処理効果を左右するのでこれの選定が重要になる。また、土中をコロニーとする微生物の培養や小動物の飼育・養殖などでは、これら生存率を高めたり旺盛な繁殖性を示したりすることが土構造物に要求される。
土質材料やその原材料としては自然のものが豊富にある。しかし自然のままの土質材料や同原材料は、これらの材料特性によって用途限定されるとともに自然からの新たな採取が自然破壊に通じるという点で入手に大きな制約を受ける。一方、不良土・廃棄物・ヘドロ・風化岩・下水汚泥・甲殻類の残骸・火砕流堆積土・建設発生土などの処理(処分)については、周辺の環境破壊や処理コストの高騰が問題であるばかりか、処理場や投棄場を確保することの困難さが将来に向けての大きな障壁になっている。かかる現状において、処理の困難な上記廃棄物等を低処理コストで再資源化や有効利用できる場合にはこれらの問題が概ね解消することとなる。
廃棄物の再資源化・再利用は古くから行われており、処理難度(加工難度)の高いものについても再資源化や再利用が試みられている。これらの加工処理に際しては選別手段・機械加工手段・熱処理手段・化学処理手段・混合手段・その他が必要なだけ組み合わされて実施される。選別手段は材質・形状・大きさなどを基準にして廃棄物を選別するというものである。機械加工手段には多くのものがあり粉砕加工や圧縮加工がよく用いられる。熱処理手段としては乾燥・焼却などを目的とするものがあげられる。化学処理手段では再資源化されたものを無害化したりこれに特異な性質を付与したりするほか、再資源化されたものが粉砕物である場合にこれを所定の形状に固形化したりする。これらの化学処理には添加材(添加剤)の用いられる例が多い。混合手段は互いに異質の再資源化物を混ぜ合わせたり、再資源化されたものと添加材とを混ぜ合わせたりするというものである。
土木分野では、処理物を粉砕したり混合したりするための機械加工手段として、回転体の回転エネルギ(破壊エネルギ)を利用する方式の装置が用いられている。土木分野で用いられる粉砕混合装置は、岩石のような高硬度物をも粉砕して混合できるのであるから、他の分野の粉砕混合装置よりも粉砕混合能力が高い。したがって粉砕混合装置については土木分野で用いられるものを高能力機種とみなしてよい。
建設工事において土構造物を築造するときは、通常、土構造物の仕様にあった土質材料を選定して用いるが、最近、経済性や周辺環境保全の観点から現地発生土を改良して用いる傾向が多くみられる。現地発生土を高品質の土質材料に改良するためにはこれを細かく粉砕したり十分に攪拌したりすることが不可欠である。ちなみにバックホウ(ドラグショベル)・スタビライザ・ストーンクラッシャ・パグミルミキサなどの土木機械器具は、このような粉砕混合のためによく用いられている。
特開昭52−140964号公報 特開昭55−145543号公報 特開昭59−109253号公報 特開平06−246178号公報 実開昭59−097800号マイクロフィルム 実開昭62−056142号マイクロフィルム 実開平05−009644号CD−ROM 実開平06−052928号CD−ROM
現地発生土を土質材料に改良するための従来法の一つは、粉砕できない粘土塊や石礫を取り除くためにスケルトンバケット式バックホウ・回転翼付きバケット式バックホウ・振動スクリーンなどで篩いにかけた後の現地発生土をバックホウやパグミルミキサでさらに混合するというものである。しかし、この方法にはつぎのような課題が残されている。その一つは、現地発生土が篩いによって減量されるために歩留まりが悪くなることである。他の一つは、事前の篩い作業と事後の混合作業とが分離するために作業効率が悪くなったり作業工程が煩雑になったりすることである。ちなみに一基の設備で得られる土質材料の量は上記二つの原因のために1時間あたり50立米以下になってしまう。すなわちこれは大量の土質材料を要する大規模工事に適さないということである。さらに他の一つは、粉砕できない粘土塊や石礫が篩い処理後の現地発生土中に多く残留しているために均質な粉砕混合物を得ることができず、土質改良品(土質材料)の品質が低級になることである。しかもこれが原因で多量の土質改良材が必要になる。たとえばセメント安定処理工法においては、セメントの混合度合や強度上のバラツキをも含めて現場処理土の強さを決定しているが、一般にはこの強さ比(現場/室内)を0.5として設計しているので、現場で消費されるセメント量が多くなり、大量施工する場合にはこの点の不経済も無視できなくなる。
従来法の他の一つは、スタビライザやストーンクラッシャによって現地発生土を原位置で粉砕しつつ混合するというものである。この方法よるときは作業工程が上記に比べて簡便になるかのごとくである。しかしながら、スタビライザやストーンクラッシャによるときも粘土塊や石礫に対する粉砕混合効率が低く改良土の品質が悪いために数回となく作業を繰り返さなければならい。とうことは、この方法も作業性や経済性の点で望ましくないということである。
土木分野における土質材料の製造技術については、上述のような土質(品質)・生産能力・作業性・経済性などが解決すべき課題になる。しかも土木分野では既述の高能力機種を用いながらもこのような課題を残している。してみると、それを下回る機種を用いて土質材料を製造している他分野の技術についても、これと同様の課題が残されていることになる。
本発明はこのような技術課題に鑑み、土質材料の高品質性・高い生産能力・作業性・経済性・汎用性などを満足させることのできる土質材料の製造方法と製造装置を提供しようとするものである。
本発明の請求項1に記載された土質材料の製造方法は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とする。すなわち請求項1に係る方法は、土質材料を製造するための手段として、上部の入口や下部の出口を有する縦型円筒状の耐衝撃性処理容器と、処理容器の内周面から斜め下方に突出した逆円錐筒形の傾斜フィンと、処理容器内の中心領域に配置されて上下方向に沿う回転軸と、回転軸の周囲に複数段の放射状に取り付けられた複数本の長いフレキシブル剛体と、回転軸に連結された回転駆動系の機械とで構成されているものを用いること、および、当該製造手段を用いて土質材料を製造するときに、一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの上位に水平浮揚させたり、他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィン内に水平浮揚させたり、さらに他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの下位に水平浮揚させたりするため、それぞれのフレキシブル剛体を500〜2000回転/分の範囲内で高速回転させ、かつ、傾斜フィンの下位に水平浮揚してくるフレキシブル剛体についてはその回転半径が傾斜フィン下端部の半径よりも大きくなる水平浮揚状態にすること、および、その後、処理容器内に投入されて落下していく土質材料用の原材料をそれぞれ高速水平回転中の各フレキシブル剛体で打撃し、しかも傾斜フィンの内部を上から下へと通過する原材料については、傾斜フィン内のフレキシブル剛体で打撃しつつ傾斜フィン下端部から傾斜フィン下のフレキシブル剛体上へと落下させること、および、原材料が上部の入口から下部の出口に至るまでの間、高速水平回転中の各フレキシブル剛体で打撃して砕いたり処理容器の内壁面に衝突させて砕いたり原材料相互の衝突により砕いたりして原材料を原形サイズよりも小さくすることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載された土質材料の製造方法は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とする。すなわち請求項2に係る方法は、土質材料を製造するための手段として、上部の入口や下部の出口を有する縦型円筒状の耐衝撃性処理容器と、処理容器の内周面から斜め下方に突出した逆円錐筒形の傾斜フィンと、処理容器内の中心領域に配置されて上下方向に沿う回転軸と、回転軸の周囲に複数段の放射状に取り付けられた複数本の長いフレキシブル剛体と、回転軸に連結された回転駆動系の機械とで構成されているものを用いること、および、当該製造手段を用いて土質材料を製造するときに、一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの上位に水平浮揚させたり、他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィン内に水平浮揚させたり、さらに他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの下位に水平浮揚させたりするため、それぞれのフレキシブル剛体を500〜2000回転/分の範囲内で高速回転させ、かつ、傾斜フィンの下位に水平浮揚してくるフレキシブル剛体についてはその回転半径が傾斜フィン下端部の半径よりも大きくなる水平浮揚状態にすること、および、その後、処理容器内に投入されて落下していく土質材料用の原材料と添加物とのうち、原材料をそれぞれ高速水平回転中の各フレキシブル剛体で打撃し、しかも傾斜フィンの内部を上から下へと通過する原材料については、傾斜フィン内のフレキシブル剛体で打撃しつつ傾斜フィン下端部から傾斜フィン下のフレキシブル剛体上へと落下させること、および、原材料が上部の入口から下部の出口に至るまでの間、高速水平回転中の各フレキシブル剛体打撃して砕いたり処理容器の内壁面に衝突させて砕いたり原材料相互の衝突により砕いたりして原材料を原形サイズよりも小さくすること、および、原材料を砕くのと同期して原材料と添加物とをフレキシブル剛体で混合することを特徴とする。
本発明に係る土質材料の製造方法はつぎのような効果を有する。
高速水平回転するフレキシブル剛体の強大な打撃エネルギを利用して土質材料用の原材料(重力落下物)を粉砕するので、細かく砕けた高品質の土質材料が得られる。また原材料に添加物を添加してこれらを打撃処理するときも、両者が均一ないし均質に混合された高品質の土質材料が得られる。もちろんフレキシブル剛体は原材料の硬軟に拘わらずこれを具合よく粉砕処理する。
重力落下する原材料(または原材料と添加物)を高速水平回転中のフレキシブル剛体で打ち叩くだけであるから処理速度が速い。したがって高い生産能力や作業性を確保することができる。
粉砕能力の高いフレキシブル剛体(高速水平回転体)を主体にして土質材料を製造するので、原材料や添加物の種類をほとんど問わない。これは利用価値がないとみなされていたものについても資源化・再資源化・再利用などを可能にするから、自然破壊に通じるような新たな資源の採取を抑制すると同時に廃物処理にも貢献する。これはまた、従来技術で処理困難とされていた粘土塊や石礫なども粉砕可能にするから、原材料を事前に篩いにかける煩雑さがなくなり製品の歩留まりも高まる。
土木・建築・農林・水産・水処理・小動物の飼育と養殖・微生物の培養など、各種の分野で用いられる土質材料を製造することができる。したがって汎用性があり適用分野が広い。
原材料を粉砕したり原材料と添加物とを粉砕混合したりするための手段は、フレキシブル剛体の取り付けられた回転軸を処理容器内に配設してこれに電動機を連結するだけの簡潔な構成である。これを稼働させる場合も電動機を回転させるだけにとどまる。したがって設備コストやランニングコストを低く抑えることができるという経済的なメリットもある。また、剛性とフレキシブル性とを兼備したフレキシブル剛体は、原材料をよく粉砕しつつ自身に加わる過大な衝撃を吸収緩和するという自衛能があるから長期間の使用に耐える。
必要な手段を一連に連結するだけで処理システム全体を自動化することができる。
[作用]本発明におけるフレキシブル剛体は、剛な部分とフレキシブルな部分とを有する長いものであって、全体的には屈曲したり撓んだりすることができるものである。このようなフレキシブル剛体は一端を支点にしてこれを振り回したときに遠心力で直線状態になる。フレキシブル剛体が他物を打撃してこれを破壊するときのエネルギは単位時間あたりの回転数の2乗に比例して大きくなる。ちなみに本発明ではフレキシブル剛体を500〜2000回転/分の範囲内で高速水平回転させる。したがって処理容器内に投入された土質材料用の原材料は、高速水平回転中のフレキシブル剛体により打撃されて砕ける。砕けた原材料はさらに、処理容器内壁面との衝突とか原材料相互の衝突とかによっても砕ける。その結果、原材料はこれの原形サイズよりも小さくなる。
既存の回転式粉砕機や回転式混合機のロータ回転数は、最高速のものでも100回転/分程度に設定することが技術常識になっている。その理由は、500回転/分のような高速回転状態で原材料(例:岩塊)を打撃したときにロータ自身も破壊するからである。しかし100回転/分程度のロータ回転では、原材料に対するロータの打撃エネルギが小さいため粘土塊のような粘着性のきわめて高い原材料や石礫のような硬い原材料を十分に粉砕混合することができない。これに対する本発明のフレキシブル剛体は500〜2000回転/分のように高速水平回転して大きな打撃エネルギを発揮するから、原材料の種類を問うことなくこれを十分に粉砕したり混合したりすることができる。もちろんフレキシブル剛体の場合は、たとえ原材料が岩塊のような硬いものであってもこれとの衝突で破壊することがない。それは剛部分により原材料を強打して破壊する一方で、フレキシブル部分が過大な衝撃を吸収緩和するからである。
500〜2000回転/分で高速水平回転するフレキシブル剛体で原材料を打撃破壊する場合には、低速回転(100回転/分以下)のときにみられない特有の現象があらわれる。その一つは、フレキシブル剛体からの強大な打撃破壊エネルギを受けて原材料がいくぶん温度上昇するということである。他の一つは含水量の多い原材料のときに水分が霧化(ミスト化)するということである。さらに他の一つは原材料が打撃破壊されて飛散するときにその水分が発散するということである。これらの現象は土質材料の含水量を低減させる。これはまた、次述のマイクロ波照射による加熱処理効率を高めたり、その処理を経済的に実施させたりもする。
本発明おいて用いる「および/または」の語はつぎに例示するような意味合いのものである。すなわち「AおよびB」と「AまたはB」とを併せて表現するときに「Aおよび/またはB」という。
本発明に係る土質材料の製造方法や製造装置の一実施形態として図1・図2に例示されたものは、供給系51を介して土質材料用の原材料を製造機構11に送り込み、ここで土質材料に仕上げたものを搬出系52で運搬する。したがってこの実施形態では、製造機構11が中心的な役割をはたす。製造機構11には、また、添加物(添加材・添加剤)の供給系53が接続されていたりマイクロ波発生装置61が組み込まれていたりする。以下これらの具体的構成を図1・図2に基づいて説明する。
図1・図2を参照して明らかなように、土質材料の製造機構11は、処理容器12・回転軸25・フレキシブル剛体27・電動機(モータ)31・伝動系41・その他を主体にして構成されている。
処理容器12の構成部材である上蓋(天板)14付きの上部ケース13や下蓋(底板)18付きの下部ケース17は一例として円筒形をなすものである。これら両ケース13・17はボルト・ナットなどを介した周知のフランジ結合手段で上下に結合されている。上部ケース13の胴壁に開口された入口15には緩やかな勾配で横向きに突出する筒状のフード16が取り付けられている。下部ケース17の下蓋18に開口された出口19には斜め下方に突出する筒状のシュート20が取り付けられている。下部ケース17の胴壁内面には逆円錐筒形をなす複数(三つ)の傾斜フィン21が等間隔の上下配列で取り付けられている。すなわち各傾斜フィン21は、処理容器12の内周面から斜め下方に向けて突出している。上下に対をなす軸受22・23は周知のものである。これら軸受22・23のうち、上位の軸受22は上部ケース13の軸心部にあって上部ケース13の胴壁内面に取り付けられた放射状(例:三放射状)のステー24を介して支持されており、下位の軸受23は下蓋18の軸心部にあってその下面に取り付けられている。回転軸25は上下方向に並んだ多数の取付部26をその外周面に有するものである。フレキシブル剛体27として例示したものは、多数のリングを鎖のごとく屈伸自在に長く連結してなる。フレキシブル剛体27においては、各リング一つひとつが剛体部分になり、各リング相互の連結部が屈伸自在なフレキシブル部分になるというものである。このようなフレキシブル剛体27は、多数本のものが放射配列かつ上下多段の態様で回転軸25の周囲に取り付けられる。具体的には、各フレキシブル剛体27の基端部を回転軸25の各取付部26にあてがった後、これら取付部26・フレキシブル剛体27を閂状に貫通する複数本の取付棒28で各フレキシブル剛体27を回転軸25の外周部に枢着するというものである。ちなみに図示例では、フレキシブル剛体27の上下段数が図1のごとき七段、フレキシブル剛体27の放射数が図2のごとき八放射になっている。また各フレキシブル剛体27のうちで傾斜フィン21と対応するものは他のものに比べて少し短くなっている。その他、回転軸25の下部外周面には可撓性を有する複数本の掃き出し用ワイパ29が放射配列で取り付けられている。このようにして多数本のフレキシブル剛体27や複数本のワイパ29を取り付けられた回転軸25は、処理容器12の軸心部において両軸受22・23により回転自在に支持される。そして処理容器12をケーシングとする製造機構11は、下蓋18の下面に取り付けられた複数本の脚30を介して据付面G1上に設置される。
上記における処理容器12の構成部材(上部ケース13・上蓋14・下部ケース17・下蓋18・傾斜フィン21)・ステー24・回転軸25とこれの関連部品(取付部26・取付棒28・ワイパ29)・フード16・シュート20・フレキシブル剛体27・脚30などは、主として金属製のものからなる。これらのうち、フード16・シュート20・脚30などについては金属製以外のものでもよいが、その他の部品・部材については、高度の機械的強度や耐久性を確保するために鋼製のものが採用される。さらにワイパ29についていえば、これは硬くて丈夫で可撓性のある、たとえば金属製ワイヤロープのようなもので構成される。
図1に例示された高速回転式の電動機31は周知のものであり、電動機31と回転軸25とにわたるベルト伝動式の伝動系41も周知のものである。電動機31は、処理容器12に隣接して据付面G1上に設置された取付台33上に搭載かつ固定されている。伝動系41は電動機31の出力軸32端に取り付けられた原動プーリ42と、回転軸25の下端に取り付けられた従動プーリ43と、両プーリ42・43にわたって掛け回されたベルト(例:Vベルト)44とで構成されている。
図1において、原材料の供給系51や土質材料の搬出系52は周知のベルトコンベアからなり、添加物の供給系53は一例として周知の計量式定量供給ホッパからなる。供給系51は下から上へ傾斜する上り勾配になっており、その上端がフード16内に挿入されている。したがって供給系51は処理容器12の入口15に通じている。搬出系52は前記据付面G1よりも低い据付面G2上に水平状態で設置されており、その一端側の上部とシュート20の下端とが互いに対応している。したがって搬出系52はシュート20を介して処理容器12の出口19に通じている。供給系53は上蓋14に取り付けられた供給管54を介して処理容器12の上部に接続されている。
図1に例示されたマイクロ波発生装置61は電源(例:電力80〜100kW)62・マグネトロン63・アイソレータ64・自動インピーダンス整合器65・冷却設備66・コントローラ67・導波管68を介して自動インピーダンス整合器65に接続されたマイクロ波照射器69などで構成されたものである。このようなマイクロ波発生装置61は公知であったり周知であったりする。マイクロ波発生装置61は処理容器12の近くに配置され、そのマイクロ波照射器69が処理容器12内の上部に配置される。ちなみにこの種の装置においては、通電線を介して作用空間で発生させたマイクロ波とか雑音とかをフィルタケースでシールドしたり、チョークコイルやコンデンサでマイクロ波の漏洩を防止したりする技術が確立している。マイクロ波漏洩に関するこれら以外の安全対策として、製造機構11・供給系51・搬出系52・供給系53・マイクロ波発生装置61などを含めた設備全体を金網とか多孔金属板(パンチメタル)とかで覆ったり、同様のものでコントローラ67を局部シールドしたりすることも有効である。また図1において、フード16内に吊り下げられている金属製の簾(多数本のチェーン)70もマイクロ波の漏洩防止に役立つ。
本発明おける土質材料用の原材料は泥・土・砂・礫・石・岩などのうちから選ばれた一以上のものであったり、また、泥を含む二種以上の混合物・土を含む二種以上の混合物・砂を含む二種以上の混合物・礫を含む二種以上の混合物・石を含む二種以上の混合物・岩を含む二種以上の混合物などのうちから選択された一以上のものであったりする。これらについては天然(自然)のものであるか人造のものであるかを問わない。かかる原材料の具体的なものとして、ヘドロ・泥土・粘性土・砂質土・礫質土・粘性土塊(ロームや浚渫土)・風化した珊瑚礫混じり土・風化岩(泥岩・凝灰岩・花崗岩など)・風化岩塊混じり土・玉石(河川・湖沼・海岸などでみられるもの)・砕石(市販品)・下水汚泥スラッジ・有機質土・弱溶結堆積物・火砕流堆積土・崖錐土・建設発生土などをあげることができる。弱溶結堆積物の一つとして「しらす」と俗称されているものがある。これは主として南九州に広く分布する火砕流堆積物・降下火砕堆積物・それらの二次堆積物などであって軽石質ないし火山灰質の白色を帯びたものである。「しらす」は降雨により斜面崩壊しやすい特殊土の一つでもある。
本発明における添加物(添加材・添加剤)は固体・液体・気体などのうちから選択される一以上のものである。このような添加物は無機物であったり有機物であったりする。添加物の具体的なものとして、生石灰(粉状・塊状)・消石灰(粉状・塊状)・セメント系固化材(粉状・塊状・液状)・石灰系固化材(粉状・塊状・液状)・高分子系安定剤(粉状・液状)・土質安定用ポリマ(粉状・液状)・増粘剤(粉状・液状)・ピート・藁・チップ状生木・農業用肥料(粉状・液状)・貝殻類(牡蛎殻・帆立貝殻・アコヤ貝殻)・廃棄石炭灰(粉状・液状)・ベントナイトその他の止水材(粉状・液状)・廃棄コンクリート塊・短繊維(金属系のもの・炭素系のもの・石油材料系のもの)・一般廃棄物焼却灰スラグ・土工用軽量発砲ビーズ・土工用水砕スラグ・分離防止剤(粉状・液状)・水・海水・空気・酸素・中和剤・アルカリ性ガス・酸性ガスなどをあげることができる。
図1・図2に例示された製造手段を用いて土質材料をつくるときは一例として以下のようになる。
本発明装置を運転状態にするときには、製造機構11の電動機31やマイクロ波発生装置61をオンにしたり供給系(ホッパ)53をスタンバイさせたりするとともに、供給系(ベルトコンベア)51や搬出系(ベルトコンベア)52をもオンにしたりする。このとき製造機構11の処理容器12内では、伝動系41を介して電動機31の回転を伝達された回転軸25が高速回転するために、自重で垂れ下がっていた各フレキシブル剛体27が遠心力により水平浮揚して高速回転する。また、マイクロ波発生装置61のマイクロ波照射器69は、処理容器12内における各フレキシブル剛体27の回転している領域に向けてマイクロ波を照射する。
この運転状態において供給系51を介して運ばれてくる原材料は、入口15より処理容器12内に投入され、供給系53からの添加物も供給管54を通じて処理容器12内に投入される。そして原材料や添加物は、これらが処理容器12内を落下して出口19に至るまでの間に、多数本かつ多段の高速水平回転体(各フレキシブル剛体27)により強打されて粉砕混合されたり、マイクロ波を浴びて発熱したりすることになる。とくに各フレキシブル剛体27については、これが500〜2000回転/分のようなレベルで高速回転しているから、原材料に対する粉砕能力や原材料と添加物とを均質に混合する能力がきわめて高い。それにマイクロ波照射は、これを行わない場合と比べ、原材料や添加物の水分をより多く蒸発させる。このマイクロ波照射について詳述するとつぎのとおりである。
原材料を砕いているときのマイクロ波照射は原材料加熱のため行うに処理である。マイクロ波を照射されて土粒子内部から加熱される原材料には、熱応力の発生、内部加熱蒸気による加圧、遊離水・結晶水の消失など、一連の物理的・化学的変化が起きる。それゆえ製造物たる土質材料の水分が減少する。ちなみに含水量の多い砂質土では粉砕混合のみによっても含水量が低下するが、粉砕混合によって水分を減じるのが困難な粘性土などは、これを土質材料として用いるときに割り増しを強いられるのが通例である。しかし上記のごとく水分を減じられる土質材料にはそのような不利がない。このような利点は土木・建築などの分野で用いられる土質材料とって好都合である。マイクロ波照射による加熱処理は、また、その際の加熱量をコントロールすることで土質材料中の微生物生存量を加減することができるし、病害虫を死滅させることもできる。これは土木や建築の分野で用いられる土質材料だけでなく、農林・水処理・廃物処理・小動物養殖・小動物養殖・微生物培養などの分野で用いられる土質材料とっても有用な処理になる。
このようにして加工処理された原材料や添加物は処理容器12内の底部に至った時点で土質材料になる。かかる土質材料は処理容器12の出口19からシュート20を通じて搬出系52の上に落ちるから、搬出系52を介して所定のところまで運ばれる。なお処理容器12の内壁面に取り付けられた各傾斜フィン21は原材料や添加物を下方へ誘導する。また回転軸25の下部に取り付けられた各ワイパ29は処理容器12の底部に溜まる土質材料を出口19側へ掃き出すようになる。
こうして得られた土質材料は、二回以上、製造機構11にかけて再処理してもよい。また、得られた土質材料と新たな原材料および/または添加物とを混ぜ合わせてこれらを製造機構11にかけてもよい。
上記のようにして製造される土質材料は、原材料・添加物の種類や配合比などを選択することで多種多様のものに仕上がる。以下に例示するの土質材料はそれらの一部である。風化岩塊を多く含む原材料でつくられた土質材料は、ロックフィルダムの遮水材料・ゴミ最終処分場の遮水材料・防水シート層の保護材料など土木用や建築用のものになる。化学繊維(短繊維)を添加物として含む原材料でつくられた抗張力性の土質材料も、河川堤・切土・盛土法面などが流水や雨水で侵食されるのを防止するために用いられるから土木用のものになる。チップ化された生木を添加物として含む原材料でつくられた土質材料は、雑木処理や除根処理に適した植生土になるから農林用の一つであるといえる。軟弱な高含水比の粘性土塊とか石礫とかを含むものを原材料とし、これに生石灰やセメントのような安定材(添加物)が添加されてつくられた土質材料は、安定した土構造物を築造する場合に有用なものとなる。貝殻類を含む原材料をであってこれらを粉砕混合してなる土質材料は土工用の埋め戻し材になる。ロームや浚渫土のような粘性土塊を原材料とし、これに生石灰やセメントのような安定材(添加物)に高分子系安定剤(添加物)が添加されてつくられた土質材料の場合は、土工用埋め戻し材以外に排水用のサンドマットとしても利用することができる。石炭灰を添加物として含む原材料でつくられた土質材料は土工用の盛り土材になる。廃棄コンクリート塊を粉砕してなる土質材料は再生砂として有効に活用することができる。有機燐・有機質素化合物などを含んだ汚泥を原材料としてつくられた土質材料は、微生物培養に適するほかミミズなどの土中小動物の養殖にも適する。昆虫などの孵化に用いる土質材料は適当な水分を含むようにつくられる。砂礫質土を主体にしてつくられた土質材料は養殖場(水底)の敷材や水処理用の濾床材として用いられる。農業用の土質材料は肥料(添加物)を含んでつくられる。以上の土質材料は既述のとおり、強大な打撃エネルギで粉砕されたり混合されたりしてつくられるというほかに、マイクロ波の照射を受けて加熱処理もされているものである。この加熱処理による主たるねらいは土質材料の水分調整であるが、その際の加熱量をコントロールすることで土質材料中の微生物生存量を加減したり病害虫を死滅させたりすることが同時に行われる。
本発明に係る実験例として、製造機構11を用いて各種の原材料を処理したときの結果を以下に述べる。
実験例1:中目砂と粉末粘土とを乾燥重量比2:1の割合で配合したものであって含水比を10%に調整した粘土塊を処理容器12内に連続投入しながら、これを500回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕混合処理した。実験例1の場合はフレキシブル剛体25の回転速度がまだ不足しているために粘土塊が予測したほど細かく粉砕されなかった。
実験例2:フレキシブル剛体25を1000回転/分の回転数にアップした以外は実験例1と同様にした。実験例2では粘土塊が5mm程度の粒径のものに粉砕された。各粒子とも中目砂と粉末粘土とがほぼ均一に混合されていた。
実験例3:フレキシブル剛体25を1260回転/分の回転数にアップした以外は実験例1と同様にした。実験例3では粘土塊に対する粉砕効果が実験例2のそれをやや上回っていた。
実験例4:関東ローム(含水比74.5%、最大粒径200mm程度の土塊)を処理容器12内に連続投入しつつ、これを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕した。実験例4の関東ロームは細かく粉砕された。この際の粉砕処理物には、一部捏ね返しを受けた様子で固粒化しているのが観察された。なおロームの一部が処理容器12の内壁面に付着した。
実験例5:関東ローム(実験例4のものと同じ)とセメント(湿潤土砂重量に対する添加量2%)とを処理容器12内に連続投入しながら、これらを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕混合した。実験例5で得られた粉砕混合物は上記と同様に固粒化していたほか、フェノールフタレ2ンを散布したときの赤色反応観察から関東ロームとセメントとの良好な混合性を確認することができた。
実験例6:処理容器12の内壁面に付着した関東ロームを取り除くため粒径15〜20mmの砕石(神奈川県津久井産の市販品)を同容器25内に投入した。フレキシブル剛体25の回転数は前例と同じ1000回転/分である。実験例6ではフレキシブル剛体25により強打されて容器内壁面に衝突する砕石が壁面付着ロームのほとんどを剥落させた。この際の清掃音は気にならない。
実験例7:含水比2.6%、最大粒径約200mmの乾燥泥岩(静岡県産)を処理容器12内に連続投入しつつ、これを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕した。実験例7では泥岩が最大粒径30mm以下になり、大部分が粉末状に粉砕された。そのため粉砕時には粉塵が発生した。
実験例8:粒径25.6〜37.5mmの砕石(神奈川県津久井産の市販品)を処理容器12内に連続投入しつつ、これを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕した。粉砕時には粉塵が発生した。実験例8では、砕石が最大粒径10mm以下に粉砕されて細粒化し、そのうちの一部が砂状を呈していた。
実験例9:含水比29.4%の湿潤状態で最大粒径約250mmの泥岩(新潟県産)を処理容器12内に連続投入しつつ、これを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕した。実験例9では、泥岩が粉末状・粒状・塊状などに粉砕された。塊状のものの最大粒径は30mmである。粉塵の発生はない。
実験例10:幹径20mm程度の椿(葉付きの生木)を処理容器12内に投入し、これを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕した。生木は長さ10〜20cm以下の木片になり、葉も細かく粉砕された。こうして得られた粉砕物を上記の条件で再度粉砕したところ、木片がチップ状に細片化した。
実験例11:関東ローム(実験例4のものと同じ)と粒状化処理剤(湿潤土砂重量に対する添加量0.1%)とを処理容器12内に投入し、これらを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕混合したところ、ローム土塊は2〜5mmの大きさで粒状化した。
実験例12:粒径26.5〜37.5mmの玉石(神奈川県相模川河川敷から採取したもの)を処理容器12内に投入し、これを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕混合した。玉石は最大粒径20mm以下に細かく砕け、そのうちの一部が砂状になった。
実験例13:含水比が74.5%で粒径が20〜30mm程度の関東ローム土塊と粒径1mmの生石灰(湿潤土砂重量に対する添加量4%)とを処理容器12内に投入し、これらを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25で粉砕混合した。ローム土塊は2〜5mmに細かく砕け、生石灰との混合性もきわめて良好であった。
実験例14:含水比62%、粒径20cm以下の風化岩塊混じり粘性土と湿潤土砂重量に対する添加量4%の生石灰(実施例13と同じもの)とを処理容器12内に投入し、これらを1000回転/分で高速回転しているフレキシブル剛体25により粉砕混合した。土砂は2〜5mmに細かく砕け、生石灰との混合性もきわめて良好であった。
実験例15:処理容器12内において、上記と同様に高速回転しているフレキシブル剛体25に向けて水道水を流下させたところ、水道水は霧状になって排出された。
実験例16:含水比30%の高含水比の砂質土を、フレキシブル剛体25が1000回転/分で高速回転している処理容器12内に投入して処理したところ、その含水比が10%にまで低減した。
上述した各実験例の結果を参照して明らかなように、本発明における製造機構11は粉砕・混合・ミスト化などの能力がきわめて高い。したがって製造機構11は各種仕様の土質材料を製造する上で有用かつ有益なものである。それに既述のマイクロ波照射は、原材料および/または添加物からの水分減少を顕著にするというものであるから、含有水分の少ない土質材料を製造するときにきわめて有利になる。
本発明に係る土質材料の製造手段(方法・装置)には以下に述べるような態様のものもある。
フレキシブル剛体27としては鎖または伝動用のチェンベルトに類したものがこれの代表例になるが、多数のリンク片を屈伸自在に長く連結したもの・単数〜多数(複数)の打撃部材(例:鉄板・ハンマヘッド・斧など)を可撓性のある金属ワイヤに固着したものも有効である。フレキシブル剛体27は本数や段数が多くなるにしたがい製造機構11を高能力化する。したがって製造機構11の能力は、回転軸25の周囲に対して、二本〜多数本(三本以上)のフレキシブル剛体27を二段・多段(三段以上)などいずれかの態様で取り付けることにより定まる。
配管系を用いて既述のガス状添加物や液状添加物を処理容器12内に供給する場合にはそれらの供給管が処理容器12と対応するように配管される。具体的には、供給管の先端が処理容器12の上部に接続されたり挿入されたりする。固体からなる添加物は、供給系51を利用して原材料と共に処理容器12内に投入することもできる。
原材料や添加物に対するマイクロ波照射は、既述のとおり、原材料を砕く前・砕いている時・砕いた後のうちの一以上の時点で行われる。これらのうちで「砕いている時」とは図を参照して述べたケースがこれに該当する。「砕く前」のマイクロ波照射は供給系51上で行えばよい。これについて添加物が供給系51により原材料と同時供給される場合には、添加物は原材料と同時にマイクロ波照射を受けることになる。
本発明において、原材料や添加物に対するマイクロ波照射を行わないでこれらを処理する場合に、マイクロ波照射装置61が省略されることもある。そのような場合には、処理容器12の上面が開放されていてよく、その開放された上面から処理容器12内に原材料等が投入されたりもする。
本発明において、添加物を用いないで原材料のみを処理する場合はこれを粉砕するだけとなる。この場合でも、粉砕された原材料相互の攪拌混合は行われる。
図1・図2に例示された土質材料製造手段(設備)では、原材料や添加物を処理容器12内に投入したり、フレキシブル剛体27を高速回転させたり、マイクロ波を原材料や添加物に照射したり、得られた土質材料を搬出系52で搬送したりするという一連の処理・操作・作業を行う。これを具体的に実施するときには、電気的に動作を開始したり停止したりする上記機器類をコンピュータ利用の制御盤に接続し、これらの処理・操作・作業に連続性や連繋性をもたせて自動化する。こうすることにより、土質材料を製造するときの工程管理が容易になり、併せて省力化を含めた合理化をはかることができ、生産性がより向上する。
本発明方法の一実施形態をこれに用いる装置とともに略示した縦断面図 図1における要部を略示した横断面図
符号の説明
11 製造機構
12 処理容器
13 上部ケース
15 処理容器の入口
19 処理容器の出口
21 傾斜フィン
25 回転軸
27 フレキシブル剛体
31 電動機
41 伝動系
51 原材料の供給系
52 土質材料の搬出系
53 添加物の供給系
54 添加物の供給管
61 マイクロ波照射装置
69 マイクロ波照射器

Claims (2)

  1. 土質材料を製造するための手段として、上部の入口や下部の出口を有する縦型円筒状の耐衝撃性処理容器と、処理容器の内周面から斜め下方に突出した逆円錐筒形の傾斜フィンと、処理容器内の中心領域に配置されて上下方向に沿う回転軸と、回転軸の周囲に複数段の放射状に取り付けられた複数本の長いフレキシブル剛体と、回転軸に連結された回転駆動系の機械とで構成されているものを用いること、および、当該製造手段を用いて土質材料を製造するときに、一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの上位に水平浮揚させたり、他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィン内に水平浮揚させたり、さらに他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの下位に水平浮揚させたりするため、それぞれのフレキシブル剛体を500〜2000回転/分の範囲内で高速回転させ、かつ、傾斜フィンの下位に水平浮揚してくるフレキシブル剛体についてはその回転半径が傾斜フィン下端部の半径よりも大きくなる水平浮揚状態にすること、および、その後、処理容器内に投入されて落下していく土質材料用の原材料をそれぞれ高速水平回転中の各フレキシブル剛体で打撃し、しかも傾斜フィンの内部を上から下へと通過する原材料については、傾斜フィン内のフレキシブル剛体で打撃しつつ傾斜フィン下端部から傾斜フィン下のフレキシブル剛体上へと落下させること、および、原材料が上部の入口から下部の出口に至るまでの間、高速水平回転中の各フレキシブル剛体で打撃して砕いたり処理容器の内壁面に衝突させて砕いたり原材料相互の衝突により砕いたりして原材料を原形サイズよりも小さくすることを特徴とする土質材料の製造方法。
  2. 土質材料を製造するための手段として、上部の入口や下部の出口を有する縦型円筒状の耐衝撃性処理容器と、処理容器の内周面から斜め下方に突出した逆円錐筒形の傾斜フィンと、処理容器内の中心領域に配置されて上下方向に沿う回転軸と、回転軸の周囲に複数段の放射状に取り付けられた複数本の長いフレキシブル剛体と、回転軸に連結された回転駆動系の機械とで構成されているものを用いること、および、当該製造手段を用いて土質材料を製造するときに、一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの上位に水平浮揚させたり、他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィン内に水平浮揚させたり、さらに他の一部のフレキシブル剛体を傾斜フィンの下位に水平浮揚させたりするため、それぞれのフレキシブル剛体を500〜2000回転/分の範囲内で高速回転させ、かつ、傾斜フィンの下位に水平浮揚してくるフレキシブル剛体についてはその回転半径が傾斜フィン下端部の半径よりも大きくなる水平浮揚状態にすること、および、その後、処理容器内に投入されて落下していく土質材料用の原材料と添加物とのうち、原材料をそれぞれ高速水平回転中の各フレキシブル剛体で打撃し、しかも傾斜フィンの内部を上から下へと通過する原材料については、傾斜フィン内のフレキシブル剛体で打撃しつつ傾斜フィン下端部から傾斜フィン下のフレキシブル剛体上へと落下させること、および、原材料が上部の入口から下部の出口に至るまでの間、高速水平回転中の各フレキシブル剛体打撃して砕いたり処理容器の内壁面に衝突させて砕いたり原材料相互の衝突により砕いたりして原材料を原形サイズよりも小さくすること、および、原材料を砕くのと同期して原材料と添加物とをフレキシブル剛体で混合することを特徴とする土質材料の製造方法。
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