JPH10306427A - 遮水材およびこれを用いた遮水工法 - Google Patents

遮水材およびこれを用いた遮水工法

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JPH10306427A
JPH10306427A JP11704997A JP11704997A JPH10306427A JP H10306427 A JPH10306427 A JP H10306427A JP 11704997 A JP11704997 A JP 11704997A JP 11704997 A JP11704997 A JP 11704997A JP H10306427 A JPH10306427 A JP H10306427A
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JP
Japan
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water
bentonite
barrier
layer
soil
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JP11704997A
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Masuo Hokari
益雄 保苅
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Fukuda Road Construction Co Ltd
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Fukuda Road Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 池の築造などにおいて、粉塵発生を防止し、
確実な遮水性を有する遮水層を容易にかつ安価に構築で
きるようにする。 【解決手段】 粉状のベントナイトに15〜45重量%の含
水比で吸水させてなる遮水材を用いる。この遮水材を地
盤13上に敷き均すとともに締め固める。その後、前記遮
水材を土などの保護層16により上から覆う。ベントナイ
トからなる遮水材は、吸水後塑性体となり、透水係数が
1×10-8cm/s以下の遮水層15を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば人工的な池
の築造などに利用される遮水材およびこれを用いた遮水
工法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】池は、親水施設、景観
池、貯水池あるいは溜池などとして公園やゴルフ場に多
く用いられており、必要不可欠な施設である。従来、池
の築造に利用される遮水工法としてはシート系(合成ゴ
ム系、塩化ビニール系、エチレン系あるいはアスファル
ト系など)のものが一般的であったが、これにはシート
の破損による漏水などの問題がある。これに対して、例
えば特開昭63−67322号公報に記載されているよ
うに、特殊粘性土であるベントナイトを用いた遮水工法
も提案されている。ベントナイトを用いた遮水工法は、
破損による漏水などの問題が少ない上、自然環境に優し
く、景観性に優れた池を安価に築造できる利点がある。
従来のベントナイトを用いた遮水工法としては次のよう
なものがある。
【0003】対象土である現地土に乾燥した粉体からな
るベントナイトを所定量散布し、スタビライザやトラク
タなどを用いて現地土とベントナイトとを混合するとと
もに締め固めることにより、地盤の現状の透水係数を低
下させ、漏水量を減少させる。ベントナイトにより形成
される遮水層の施工厚さは、1層当たり10〜50cmであ
る。この遮水工法では、対象土質はシルト土質、粘性土
質などが望ましい。砂質土などで透水係数が1×10-4cm
/s以上の場合には、ベントナイトの添加量が多くなって
不経済になることがある。一般的な添加量は現地土に対
して70〜 150kg/m 3 である。
【0004】なお、ベントナイト混合土には以下のよう
な性質がある。ベントナイトの添加量と透水係数とは反
比例し、添加量が多くなるほど透水係数は小さくなる。
また、遮水層の締め固め密度と透水係数とは反比例し、
十分に締め固めると透水係数は小さくなる。また、母材
である対象土の含水比が液性限界値以下であれば、透水
係数にはほとんど影響しない。すなわち、含水比が高く
なるに従って透水係数は一定値に収束する。また、低含
水比の場合は、水浸時間が長くなり、ベントナイトの吸
水膨脹が十分になると一定値に収束する。また、ベント
ナイト遮水層が破断された場合、漏水量が一時的に増大
するが、経時的に破断面が自己修復され遮水効果が回復
する。また、高い粘着性を有し、土粒子が付着すること
により流出しにくい。さらに、ベントナイトの性質、性
能は経年劣化しない。
【0005】前記従来の遮水工法では、ベントナイトを
乾燥状態で用いていたため、対象土との混合が必要であ
った。すなわち、ベントナイトを均一な厚さで敷き均す
ことができれば、効果的な遮水層を形成できるが、乾燥
した粉体からなるベントナイトを敷き均し、さらにその
上に保護層を形成することは困難であるため、対象土と
の混合が必要である。そして、この混合作業が必要であ
るために、工数が増えるとともに、スタビライザなどの
混合機械も必要になっていた。大型の機械の使用は、築
造すべき池が小さい場合などにはコスト高を招く。ま
た、混合作業時に粉塵が発生し、人体や自然環境には無
害であるものの、作業性が悪い問題もあった。
【0006】また、貯水池や修景池の予定地が透水係数
の大きな礫層や、ベントナイト混合工法が不可能な玉石
や転石を多く含む土質の場合、従来は、地盤の基盤層を
所定厚さ掘削し、外部から良質の混合対象土を客土とし
て搬入するようにしていた。しかし、このように外部か
ら客土を搬入すると、その輸送費もかかり、特に予定地
付近に良質の土がない場合は問題である。これととも
に、基盤層の掘削土量が大きくなる。確実な遮水性を有
するベントナイト遮水層を確保するためには、基盤層を
大きく掘削した上で、それに対応する分として例えば最
低10cm以上厚く土を搬入しなければならない。なお、図
2は客土を用いた遮水層の一例を示している。池1の断
面図を示す同図において、2は池1の水、3は地盤、4
は地盤3の基盤層、5は客土底層、6は遮水層の主層で
あるベントナイト混合層、7は保護層である。基盤層4
上に形成された客土底層5とその上に形成されたベント
ナイト混合層6は、搬入された客土からなり、総厚さa
は40cmである。そのうち客土底層5の厚さa1 は10cm、
客土とベントナイトとを混合してなるベントナイト混合
層6の厚さa2 は30cmである。また、保護層7は、ベン
トナイト混合層6上に形成され、池1の法面では敷き砂
利、底面では土などからなり、厚さbは20〜30cmであ
る。
【0007】以上のようにベントナイトと土との混合を
行う工法に対して、この混合を行わなくても済むよう
に、顆粒状あるいは粒状に調整したベントナイトを利用
することが考えられる。この遮水工法では、池の築造予
定箇所に顆粒状あるいは粒状のベントナイトを敷き均
し、良質材料からなる保護層で覆って締め固める。ベン
トナイトは吸水後、塑性体となり、1×10-8cm/s以下の
低い透水係数を確保できる。ベントナイトの施工厚さ
は、1層当たり2〜5cmである。この遮水工法では、基
盤層の土質は透水係数が1×10-4cm/s以下であることが
望ましい。しかし、顆粒状あるいは粒状に調整したベン
トナイトでもやはり粉塵は発生する。また、顆粒状ある
いは粒状に調整したベントナイトは高価である。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、粉塵の発生を防止でき、確実な遮水性を
有する遮水層を容易にかつ安価に構築できる遮水材およ
びこれを用いた遮水工法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の遮水材は、前記
目的を達成するために、ベントナイトに15〜45重量%の
含水比で吸水させてなるものである。
【0010】また、本発明の遮水工法は、地盤上に前記
遮水材を敷き均すとともに締め固めた後、前記遮水材を
保護層により上から覆うものである。
【0011】このように事前に粉状のベントナイトに適
当に含水させておくことにより、このベントナイトから
なる遮水材を地盤上に敷き均すとき、粉塵が発生しな
い。これとともに、地盤の対象土と混合することなく遮
水材を締め固めることが可能である。
【0012】さらに、本発明の遮水材は、前記ベントナ
イトが所定値以下の粒度の塊状ベントナイト粒を含む粒
度分布を有するものである。含水させて直接敷き均され
るとともに締め固められるベントナイトは、未精製のも
のでよく、その形状は任意である。ただし、ベントナイ
トの最大粒度は、遮水層の施工厚さに応じたものでなけ
ればならない。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について図
面を参照しながら説明する。人工的な池11の断面図を示
す図1において、12は池11の水、13は地盤、14はこの地
盤13の基盤層、15はこの基盤層14上に形成されたベント
ナイトからなる遮水層、16はこの遮水層15上に形成され
た保護層である。一例として、遮水層15の厚さcは10c
m、保護層16の厚さdは20〜30cmであるが、それに限る
ものではない。遮水層15の厚さcは、1層当たり2〜10
cm程度である。
【0014】つぎに、遮水工法について説明する。本工
法においては、塊状ないし粉状のベントナイトに予め吸
水させてなる遮水材を用いる。ベントナイトは安価な未
精製のものでよく、その形状は任意である。しかし、所
定の形状に精製したものでもよい。ベントナイトの粒度
分布は40〜0mm、30〜0mm、20〜0mm、10〜0mmあるい
は5〜0mmなどであり、遮水層15の施工厚さcによって
適宜選択する。最大粒度が所定値以下でさえあれば、寸
法も任意である。例えば、施工厚さcが薄い場合は粒度
が小さいものを用いればよく、施工厚さcが厚い場合は
粒度が大きいものを用いればよい。また、遮水材の含水
比は15〜45重量%、好ましくは30〜40重量%の範囲に調
整する。この含水比は、池11の築造予定箇所に敷き均し
ても粉塵が発生せず、かつ、敷き均しおよび締め固めが
可能な程度に調整すべきものである。粉塵の発生防止の
ためには含水比が15重量%以上であることが望ましく、
30重量%以上であることがより望ましい。一方、含水比
が高すぎると、敷き均しおよび締め固めが不可能になる
ので、含水比が45重量%以下であることが望ましく、40
重量%であることがより望ましい。
【0015】施工にあたっては、必要に応じて池11の予
定地の地盤13の基盤層14の表面を整形した後、この基盤
層14上に前記ベントナイトからなる遮水材を人力あるい
は適当な土木機械により敷き均す。さらに、人力あるい
は適当な土木機械により、遮水層15となる遮水材を所定
の厚さに締め固める。その後、この遮水材を保護層16に
より上から覆う。この保護層16は、例えば、池11の法面
では敷き砂利、底面では客土などとする。ベントナイト
からなる遮水材は、吸水後塑性体となり、1×10-8cm/s
以下の低い透水係数を確保できる。
【0016】このように事前に粉状のベントナイトに適
当に含水させておくことにより、このベントナイトから
なる遮水材を基盤層14上に敷き均すことができるととも
に直接締め固めることができる。しかも、その際に粉塵
が発生せず、作業性が向上する。これとともに、遮水材
と地盤13の対象土との混合作業が不要になり、スタビラ
イザなどの混合機械も不要になる。これは、特に築造す
べき池11が小さい場合に有利である。
【0017】また、地盤13の現地土が礫層で透水係数が
1×10-2cm/s程度と大きく、従来のようなベントナイト
混合による遮水工法が不適な場合や、玉石や転石が混在
していてベントナイト混合による遮水工法が不可能な土
質の場合にも、本遮水工法は好適である。そして、他所
から良質な混合対象土(客土)を搬入する必要もなくな
る。したがって、基盤層14の掘削量も少なくできる。例
えば、図2に示す従来の遮水工法に比べ、掘削量を30cm
程度少なくできる。
【0018】以上のように、本遮水工法によれば、透水
係数が1×10-8cm/s以下と低い確実な遮水性を有する遮
水層15を容易にかつ経済的に構築できる。
【0019】なお、本遮水工法では、池11の種別、水
深、その他の条件によって遮水材の種別を選択し、透水
係数と施工厚さを変化させ、目標貯水量が得られるよう
に施工することができる。
【0020】また、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、親水池、景観池、貯水池あるいは溜池
などの池11を例に採って説明したが、本発明は廃棄物処
分場などにも適用可能である。廃棄物処分場の場合は、
本発明のベントナイトによる遮水層とシートと排水層と
の多層構造にすることにより、それぞれの性能を補い合
って将来的な浸出水を最小限にできる。
【0021】
【発明の効果】本発明の遮水材は、粉状のベントナイト
に15〜45重量%の含水比で吸水させてなるものであり、
敷き均すことができるとともに直接締め固めることがで
き、しかも、その際粉塵が発生せず、作業性が向上す
る。
【0022】さらに、本発明の遮水材は、ベントナイト
が所定値以下の粒度の塊状ベントナイト粒を含む粒度分
布を有するものであり、安価なベントナイトを使用でき
る。
【0023】また、本発明の遮水工法は、地盤上に前記
遮水材を敷き均すとともに締め固めた後、前記遮水材を
保護層により上から覆うものであり、対象土との混合作
業も不要で、確実な遮水性を有する遮水層を容易にかつ
安価に構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す池の断面図である。
【図2】従来技術の一例を示す池の断面図である。
【符号の説明】
13 地盤 15 遮水層 16 保護層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベントナイトに15〜45重量%の含水比で
    吸水させてなることを特徴とする遮水材。
  2. 【請求項2】 前記ベントナイトは、粒度が所定値以下
    の塊状ベントナイト粒を含む粒度分布を有することを特
    徴とする請求項1記載の遮水材。
  3. 【請求項3】 地盤上に請求項1または2記載の遮水材
    を敷き均すとともに締め固めた後、前記遮水材を保護層
    により上から覆うことを特徴とする遮水工法。
JP11704997A 1997-05-07 1997-05-07 遮水材およびこれを用いた遮水工法 Pending JPH10306427A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000073333A (ja) * 1998-08-28 2000-03-07 Jdc Corp ベントナイト粒状物とベントナイト粒状物の製造方法とベントナイト混合土質材料と遮水工法
JP2013015456A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Takenaka Komuten Co Ltd 低透水性材料の測定方法及び測定装置並びに止水材
JP2015213884A (ja) * 2014-05-12 2015-12-03 株式会社ホージュン 高塩濃度浸出水を遮水する材料および高塩濃度浸出水を遮水する層の設置方法

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