JP2000060722A - 電磁炊飯器 - Google Patents

電磁炊飯器

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JP2000060722A
JP2000060722A JP10231799A JP23179998A JP2000060722A JP 2000060722 A JP2000060722 A JP 2000060722A JP 10231799 A JP10231799 A JP 10231799A JP 23179998 A JP23179998 A JP 23179998A JP 2000060722 A JP2000060722 A JP 2000060722A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内鍋の伝熱性能および高周波電磁誘導加熱性
能を向上させるとともに、内鍋を載置したときにも相手
部材を傷つけることのないようにし、さらに電磁誘導コ
イルと溶射層との間隔を設計通りに確保できるようにす
る。 【解決手段】 電磁誘導コイル17A,17Bによる高
周波電磁誘導によって内鍋3を加熱する電磁炊飯器にお
いて、前記内鍋3を非磁性体材料で構成し且つ底面3a
の中央部を上向きに湾曲した形状となすとともに、該内
鍋3の外底面または外底面から外側面における該内鍋3
の接地面3d部分を除く部分に高周波電磁誘導により生
ずる渦電流に対して高い電気抵抗を示す磁性金属材料か
らなる溶射層25A,25Bを形成して、高周波電磁誘
導加熱性能と伝熱性能との向上を図ることができるとと
もに、内鍋3を載置した場合においても相手部材Tを傷
つけるということがなくなるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、電磁誘導コイルによ
る高周波電磁誘導によって内鍋を加熱し得るように構成
された電磁炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内鍋を加熱する加熱手段として高
周波電磁誘導加熱装置を採用した電磁炊飯器が開発され
てきている。該電磁炊飯器の場合、電磁誘導コイルによ
る高周波電磁誘導によって内鍋に発生する渦電流により
生ずるジュール熱を内鍋加熱用に利用しようとするもの
である。
【0003】ところで、電磁炊飯器用の内鍋の場合、内
鍋の材質として高周波電磁誘導により生ずる渦電流に対
して高い電気抵抗を示すものを採用する必要があるが、
電磁誘導コイルは内鍋底面に対応して配設されているた
め、内鍋上部への伝熱性能の高い材質(換言すれば、熱
良導体)でなければ均一加熱の面で不利となるという相
反する要求がある。
【0004】上記のような要求を満たす技術として、熱
良導体であるが非磁性体であるアルミ合金で内鍋を構成
し、該内鍋の外周面に、高周波電磁誘導により生ずる渦
電流に対して高い電気抵抗を示す鉄系の溶射層を形成し
たものが提案されている(例えば、特開平8−1408
32号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
のものの場合、溶射層の表面がザラ付いた粗面となって
いるため、内鍋を載置した場合、相手部材(例えば、流
し台等)を傷つけてしまうという問題があり、実用化に
至っていないのが現状である。
【0006】また、近年内鍋の底面を上向きに湾曲した
形状となすことにより、炊飯時に内鍋内において発生す
る対流を積極的に促進する試みがなされてきているが、
このような形状の内鍋の外周面に溶射層を形成した場
合、次のような問題が生ずる。
【0007】溶射層の厚さは、種々の要件に左右され易
いところから、常に一定とはならないため、例えば、内
鍋を炊飯器本体内に載置するタイプの電磁炊飯器の場
合、接地面における溶射層の厚さが一定していないと、
内鍋を炊飯器本体に収納した際に、電磁誘導コイルと溶
射層との間隔が設計通りとならない場合が生ずる。する
と、電磁誘導コイルによる高周波電磁誘導により生ずる
渦電流に強弱が生じることとなり、不均一加熱を起こす
原因となる。
【0008】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、内鍋の伝熱性能および高周波電磁誘導加熱性能を
向上させるとともに、内鍋を載置したときにも相手部材
を傷つけることのないようにし、さらに電磁誘導コイル
と溶射層との間隔を設計通りに確保できるようにするこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、電磁誘導コイルに
よる高周波電磁誘導によって内鍋を加熱する電磁炊飯器
において、前記内鍋を非磁性体材料で構成し且つ底面の
中央部を上向きに湾曲した形状となすとともに、該内鍋
の外底面または外底面から外側面において該内鍋の接地
面部分を除く部分に、高周波電磁誘導により生ずる渦電
流に対して高い電気抵抗を示す磁性金属材料からなる溶
射層を形成して、高周波電磁誘導加熱性能と伝熱性能と
の向上を図るとともに、内鍋を載置した場合においても
相手部材を傷つけるということがなくなるようにしてい
る。しかも、内鍋を炊飯器本体に収納した際において
も、厚さを一定とするのが難しい溶射層が接地面に形成
されていないところから、電磁誘導コイルと溶射層との
間隔を設計通りに確保することができる。
【0010】請求項2の発明におけるように、請求項1
の電磁炊飯器において、前記溶射層を、前記電磁誘導コ
イルに対応する部位に形成した場合、高周波電磁誘導加
熱が必要な部位に限定して溶射層が形成されることとな
り、内鍋の軽量化および低コスト化を図ることができ
る。
【0011】請求項3の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、電磁誘導コイルによる高周波電磁誘
導によって内鍋を加熱する電磁炊飯器において、前記内
鍋を非磁性体材料で構成し且つ底面の中央部を上向きに
湾曲した形状となすとともに、該内鍋の外底面および外
側面に、高周波電磁誘導により生ずる渦電流に対して高
い電気抵抗を示す磁性金属材料からなる溶射層を形成し
且つ該溶射層における内鍋の接地面部分を平滑面に形成
して、高周波電磁誘導加熱性能と伝熱性能との向上を図
るとともに、内鍋を載置した場合においても相手部材を
傷つけるということがなくなるようにしている。しか
も、内鍋を炊飯器本体に収納した際においても、平滑面
を一定厚さとすることができるところから、電磁誘導コ
イルと溶射層との間隔を設計通りに確保することができ
る。
【0012】請求項4の発明におけるように、請求項1
ないし3の電磁炊飯器において、前記電磁誘導コイル
を、前記内鍋の外底面および該外底面から外側面に向か
う湾曲面に対応させ且つ前記溶射層に沿った状態で配置
した場合、電磁誘導コイルと溶射層との間隔をほぼ等し
くすることができることとなり、均一加熱ができる。
【0013】請求項5の発明におけるように、請求項4
の電磁炊飯器において、前記底面側の電磁誘導コイルの
最上部を、前記側面側の電磁誘導コイルの最下部より上
に位置させた場合、底面側の電磁誘導コイルにより内鍋
内に生ずる対流と、側面側の電磁誘導コイルにより内鍋
内に生ずる対流とのバランスがよくなり、良好な炊飯が
行える。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0015】第1の実施の形態図1ないし図4には、本
願発明の第1の実施の形態にかかる電磁炊飯器が示され
ている。
【0016】この電磁炊飯器は、炊飯と保温とを兼用す
るものとされており、図1に示すように、内部に内鍋3
をセットし得るように構成された二重構造の炊飯器本体
1と、該炊飯器本体1の上部開口を開閉自在に覆蓋する
蓋体2とによって構成されている。
【0017】前記炊飯器本体1は、底面および外周面を
構成する合成樹脂製の有底筒状の外ケース4と、内周面
を構成する合成樹脂製の保護枠5と、外ケース4と保護
枠5との上端を結合する合成樹脂製の肩部材6とによっ
て構成されており、その内部には、前記内鍋3が取り出
し可能に載置されることとなっている。
【0018】前記蓋体2は、上面を構成する合成樹脂製
の上板7と、下面における外周環状部を構成する合成樹
脂製の下板8と、該下板8における開口部を覆蓋する熱
良導体(例えば、アルミ合金)からなる放熱板9とによ
って中空構造に形成されており、内部には断熱材10が
配設されている。この蓋体2は、前記肩部材6の一側に
対してヒンジ機構11を介して回動自在に取り付けられ
ており、その開放端側には、蓋体2の所定位置に対して
係合して蓋体2の閉塞状態を維持するロック機構12が
設けられている。符号13は蒸気排出通路、14は蓋ヒ
ータである。
【0019】前記内鍋3は、熱良導性の非磁性金属材料
(例えば、アルミ合金)からなっており、中央部が上向
きに湾曲され且つ頂点(即ち、後述するセンタセンサー
15が当接される部分)が平坦な形状の底面3aと、該
底面3aから側面3cにかけて連続する湾曲面3bとか
らなっている。該湾曲部3bは、例えばご飯シャモジが
容易に接することができる曲率半径を有することとされ
ている。前記中央部が上向きに湾曲された底面3aは、
炊飯時において内鍋3内に発生する対流を強化する作用
をなす。
【0020】一方、前記保護枠5も、前記内鍋3の底面
3aに沿うように中央部が上向きに湾曲された底面5a
と、前記内鍋湾曲面3bおよび内鍋側面3cに沿う湾曲
面5bおよび側面5cとからなっており、保護枠底面5
aの中央部には、前記内鍋3の底面に対して接触するセ
ンタセンサー15を臨ませる貫通穴16が形成されてい
る。
【0021】前記センタセンサー15は、前記内鍋3の
温度を検知する温度検知手段として作用するものであ
り、その内部には、温度検知部となるサーミスタおよび
内鍋3がセットされているか否かを検知する内鍋セット
検知センサーが内蔵されている(図示省略)。
【0022】前記保護枠底面5aおよび保護枠湾曲面5
bには、前記センターセンサ15を包囲し且つ前記内鍋
底面3aおよび内鍋湾曲面3bに対応するようにして環
状の電磁誘導コイル17A,17Bが配設されている。
該電磁誘導コイル17A,17Bは高周波電磁誘導加熱
装置における磁気発生手段として作用するものである。
この電磁誘導コイル17A,17Bは、底面側の電磁誘
導コイル17Aが側面側の電磁誘導コイル17Bの最下
部と同じ高さ位置あるいはそれより高い位置となり、底
面側の電磁誘導コイル17Aの最上部が側面側の電磁誘
導コイル17Bの最下部より高い位置となるように配置
されるのが、底面側の電磁誘導コイル17Aにより内鍋
3内に生ずる対流と、側面側の電磁誘導コイル17Bに
より内鍋3内に生ずる対流とのバランスがよくなって、
良好な炊飯が得られる点で好ましい。符号18は電磁誘
導コイル17A,17Bを所定位置に保持するコイルダ
イ、19は電磁誘導コイル17A,17Bによる磁気が
下方に存在する機器に対して影響を及ぼさないように遮
閉するフェライトコア、20は保温ヒータである。
【0023】図1において、符号21は電磁誘導コイル
17A,17B、蓋ヒータ14および保温ヒータ20へ
の通電制御を行うための制御回路基板、22は操作パネ
ル、23は電磁誘導コイル17A,17Bを起動させる
ためのパワートランジスタ(図示省略)等を冷却するため
の冷却用ファン、24は外ケース4の底面に形成された
空気入口である。
【0024】次に、本実施の形態にかかる電磁炊飯器に
おいて用いられている内鍋3の構造について、図2ない
し図4を参照して具体的に詳述する。
【0025】この内鍋3には、その底面3aの外面(即
ち、外底面)および湾曲面3bの外面(即ち、外底面か
ら外側面)において接地面3dおよび前記センタセンサ
ー15が当接される底面3aの中心部外面を除く部分
(換言すれば、電磁誘導コイル17A,17Bに対応す
る部位)に高周波電磁誘導により生ずる渦電流に対して
高い電気抵抗を示す磁性金属材料(例えば、鉄系あるい
はステンレス系材料)からなる溶射層25A,25Bが
形成されている。つまり、各電磁誘導コイル17A,1
7Bは、溶射層25A,25Bに沿った状態で配置され
ることとなっているのである。
【0026】なお、接地面3dへ溶射層を形成しない方
法としては、一旦形成した溶射層を削り取る方法あるい
は溶射時にマスキングする方法等が採用され、その結果
接地面3dは、溶射層を有しない平滑面とされる。ま
た、前記溶射層25A,25Bは、電磁誘導コイル17
A,17Bの面積と同等の面積あるいはそれ以上の面積
とされる。
【0027】前記内鍋3の内周面全域には、ご飯の付着
を防止する目的からフッ素樹脂コーティング層26(図
4参照)が形成されている。
【0028】前記溶射層25A,25Bは、溶融状態の
磁性金属材料(例えば、鉄系あるいはステンレス系材
料)を公知の溶射技術を用いて溶射することにより形成
されるものであり、内鍋3の母材に対する密着性に優
れ、しかも薄肉に形成できる。従って、内鍋3の軽量化
および低コスト化に大いに寄与するとともに、剥離等を
心配する必要もなく耐久性にも優れている。
【0029】上記溶射層25A,25Bは、磁性金属材
料を溶射するものなので、溶射粒の大きさによっては表
面が粗くなったり、厚さが一定しなくなる。この溶射層
を内鍋3の外周面全域に形成した場合、接地面3dがザ
ラ付くこととなり、内鍋3を載置した場合においても相
手部材T(例えば、流し台等)を傷つけるおそれがある
が、本実施の形態におけるように、内鍋3の接地面3d
に溶射層を形成しないようにすれば、相手部材T(例え
ば、流し台等)を傷つけるということがなくなる。
【0030】また、内鍋3を炊飯器本体1内に収納した
際においても、厚さを一定とするのが難しい溶射層が接
地面3dに形成されていないところから、電磁誘導コイ
ル17A,17Bと溶射層25A,25Bとの間隔d
(図2参照)を設計通りに確保することができる。従っ
て、炊飯時において均一加熱が行えるのである。
【0031】さらに、前記電磁誘導コイル17A,17
Bを、溶射層25A,25Bに対応する部位において該
溶射層25A,25Bに沿った状態で配置するようにし
ているため、電磁誘導コイル17A,17Bと溶射層2
5A,25Bとの間隔dをほぼ等しくすることができる
こととなり、炊飯時において均一加熱が行える。しか
も、高周波電磁誘導加熱が必要な部位に限定して溶射層
25A,25Bが形成されることとなり、内鍋3の軽量
化および低コスト化を図ることもできる。
【0032】さらにまた、内鍋3の接地面3dに溶射層
を形成しないようにしているため、保護枠5との接触部
位が発熱することがなくなる。従って、保護枠5の熱劣
化を抑制することもできる。
【0033】第2の実施の形態図5には、本願発明の第
2の実施の形態にかかる電磁炊飯器における内鍋が示さ
れている。
【0034】この場合、内鍋3の外周面全域には、高周
波電磁誘導により生ずる渦電流に対して高い電気抵抗を
示す磁性金属材料からなる溶射層25を形成されてお
り、該溶射層25における接地面3d部分は、溶射層2
5を研磨することにより平滑面27とされている。ま
た、センタセンサー15が当接される部分も平滑面28
とされている。このように構成すると、内鍋3を載置し
た場合においても相手部材(例えば、流し台等)と平滑
面27とが接することとなるため、相手部材を傷つける
ということがなくなる。しかも、内鍋3を炊飯器本体1
内に収納した際においても、平滑面27を一定厚さとす
ることができるところから、電磁誘導コイル17A,1
7Bと溶射層25との間隔を設計通りに確保することが
できる。また、溶射層25を内鍋3の外周面全域に形成
するようにしたことにより、溶射層25の形成が容易と
なる。さらに、センタセンサー8による検知感度を十分
確保できるのである。なお、前記平滑面28は、研磨に
より肉厚を薄くするのが検知感度を良好ならしめる上で
好ましい。その他の構成および作用効果は第1の実施の
形態におけると同様なので説明を省略する。
【0035】第3の実施の形態図6には、本願発明の第
3の実施の形態にかかる電磁炊飯器における内鍋が示さ
れている。
【0036】この場合、内鍋3における接地面3dに
は、先端部が平滑面とされた3個の突起29,29,2
9が周方向等間隔に一体に形成されており、該突起2
9,29,29およびセンターセンサー15の当接部位
を除く内鍋3の全外周面に溶射層25が形成されてい
る。このようにすると、内鍋3を載置した場合において
も相手部材T(例えば、流し台等)と突起29,29,
29とが接することとなるため、相手部材Tを傷つける
ということがなくなる。その他の構成および作用効果は
第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略す
る。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、電磁誘導コイ
ルによる高周波電磁誘導によって内鍋を加熱する電磁炊
飯器において、前記内鍋を非磁性体材料で構成し且つ底
面の中央部を上向きに湾曲した形状となすとともに、該
内鍋の外底面または外底面から外側面に、該内鍋の接地
面部分を除く部分に高周波電磁誘導により生ずる渦電流
に対して高い電気抵抗を示す磁性金属材料からなる溶射
層を形成するようにしたので、高周波電磁誘導加熱性能
と伝熱性能との向上を図ることができるとともに、内鍋
を載置した場合においても相手部材を傷つけるというこ
とがなくなるという効果がある。しかも、内鍋を炊飯器
本体に収納した際においても、厚さを一定とするのが難
しい溶射層が接地面に形成されていないところから、電
磁誘導コイルと溶射層との間隔を設計通りに確保するこ
とができるという効果もある。また、内鍋3の接地面3
dに溶射層を形成しないようにしているため、内鍋3を
炊飯器内に載置状態で収納するタイプのものにおいて
も、内鍋3の底面が接触する部位(例えば、保護枠)が
発熱することがなくなり、保護枠の熱劣化を抑制するこ
ともできる。
【0038】請求項2の発明におけるように、請求項1
の電磁炊飯器において、前記溶射層を、前記電磁誘導コ
イルに対応する部位に形成した場合、高周波電磁誘導加
熱が必要な部位に限定して溶射層が形成されることとな
り、内鍋の軽量化および低コスト化を図ることができ
る。
【0039】請求項3の発明によれば、電磁誘導コイル
による高周波電磁誘導によって内鍋を加熱する電磁炊飯
器において、前記内鍋を非磁性体材料で構成し且つ底面
の中央部を上向きに湾曲した形状となすとともに、該内
鍋の外底面または外底面から外側面に、高周波電磁誘導
により生ずる渦電流に対して高い電気抵抗を示す磁性金
属材料からなる溶射層を形成し且つ該溶射層における接
地面部分を、平滑面に形成するようにしたので、高周波
電磁誘導加熱性能と伝熱性能との向上を図ることができ
るとともに、内鍋を載置した場合においても相手部材を
傷つけるということがなくなるという効果がある。しか
も、内鍋を炊飯器本体に収納した際においても、平滑面
を一定厚さとすることができるところから、電磁誘導コ
イルと溶射層との間隔を設計通りに確保することができ
るという効果もある。
【0040】請求項4の発明におけるように、請求項1
ないし3の電磁炊飯器において、前記電磁誘導コイル
を、前記内鍋の外底面および該外底面から外側面に向か
う湾曲面に対応させ且つ前記溶射層に沿った状態で配置
した場合、電磁誘導コイルと溶射層との間隔をほぼ等し
くすることができることとなり、均一加熱ができる。
【0041】請求項5の発明におけるように、請求項1
ないし4の電磁炊飯器において、前記底面側の電磁誘導
コイルの最上部を、前記側面側の電磁誘導コイルの最下
部より上に位置させた場合、底面側の電磁誘導コイルに
より内鍋内に生ずる対流と、側面側の電磁誘導コイルに
より内鍋内に生ずる対流とのバランスがよくなり、良好
な炊飯が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる電磁炊飯
器の縦断面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる電磁炊飯
器における内鍋の縦断面図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかる電磁炊飯
器における内鍋の底面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる電磁炊飯
器における内鍋の部分拡大断面図である。
【図5】本願発明の実施例2にかかる電磁炊飯器におけ
る内鍋の部分縦断面図である。
【図6】本願発明の実施例3にかかる電磁炊飯器におけ
る内鍋の部分縦断面図である。
【符号の説明】
1は炊飯器本体、3は内鍋、3aは底面、3bは湾曲
面、3cは側面、3dは接地面、15はセンタセンサ
ー、17A,17Bは電磁誘導コイル、25、25A,
25Bは溶射層、27は平滑面、Tは相手部材(流し台
等)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁誘導コイルによる高周波電磁誘導に
    よって内鍋を加熱する電磁炊飯器であって、前記内鍋を
    非磁性体材料で構成し且つ底面の中央部を上向きに湾曲
    した形状となすとともに、該内鍋の外底面または外底面
    から外側面には、該内鍋の接地面部分を除く部分に高周
    波電磁誘導により生ずる渦電流に対して高い電気抵抗を
    示す磁性金属材料からなる溶射層を形成したことを特徴
    とする電磁炊飯器。
  2. 【請求項2】 前記溶射層を、前記電磁誘導コイルに対
    応する部位に形成したことを特徴とする前記請求項1記
    載の電磁炊飯器。
  3. 【請求項3】 電磁誘導コイルによる高周波電磁誘導に
    よって内鍋を加熱する電磁炊飯器であって、前記内鍋を
    非磁性体材料で構成し且つ底面の中央部を上向きに湾曲
    した形状となすとともに、該内鍋の外底面および外側面
    には、高周波電磁誘導により生ずる渦電流に対して高い
    電気抵抗を示す磁性金属材料からなる溶射層を形成し且
    つ該溶射層における内鍋の接地面部分を平滑面に形成し
    たことを特徴とする電磁炊飯器。
  4. 【請求項4】 前記電磁誘導コイルを、前記内鍋の外底
    面および該外底面から外側面に向かう湾曲面に対応させ
    且つ前記溶射層に沿った状態で配置した底面側および側
    面側の電磁誘導コイルにより構成したことを特徴とする
    前記請求項1ないし請求項3のいずれか一項記載の電磁
    炊飯器。
  5. 【請求項5】 前記底面側の電磁誘導コイルの最上部
    を、前記側面側の電磁誘導コイルの最下部より上に位置
    させたことを特徴とする前記請求項4記載の電磁炊飯
    器。
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