JP2000021018A - 光情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
光情報記録媒体及びその製造方法Info
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Abstract
い塗布面(色素記録層)の形成を更に効率よく達成させ
ることができ、保存性も良好な光情報記録媒体を提供す
る。 【解決手段】基板202上に、レーザ光の照射により情
報を記録することができる色素記録層204及びその上
に光反射層208を有するヒートモード型の光ディスク
Dの製造方法において、色素記録層204の形成を行う
ための処理雰囲気を、抵抗比が0.15MΩ以上の水を
用いて加湿しながら、基板202上に色素記録層204
を形成する。
Description
情報の記録及び再生を行うことができるヒートモード型
の光情報記録媒体及びその製造方法に関する。
の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)として
は、追記型CD(いわゆるCD−R)やDVD−Rなど
があり、従来のCD(コンパクトディスク)の作製に比
べて少量のCDを手頃な価格でしかも迅速に市場供給で
きるという利点を有しており、最近のパーソナルコンピ
ュータなどの普及に伴ってその需要も増している。
造は、厚みが約1.2mmの透明な円盤状基板上に有機
色素からなる記録層、金や銀などの金属からなる光反射
層、更に樹脂製の保護層をこの順に積層したものであ
る。
2枚の円盤状基板(厚みが約0.6mm)を各情報記録
面をそれぞれ内側に対向させて貼り合わせた構造を有
し、記録情報量が多いという特徴を有する。
書き込み(記録)は、近赤外域のレーザ光(CD−Rで
は通常780nm付近、DVD−Rでは635nm付近
の波長のレーザ光)を照射することにより行われ、色素
記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇
し、物理的あるいは化学的な変化(例えばピットの生
成)が生じて、その光学的特性を変えることにより情報
が記録される。
記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を照射すること
により行われ、色素記録層の光学的特性が変化した部位
(ピットの生成による記録部分)と変化しない部位(未
記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報
が再生される。
に色素液を塗布するに当たって、塗布装置における塗布
室内の空気清浄度は、膜厚が均一でエラーの発生しない
塗布面(色素記録層)を作る場合に重要となる。
工程から色素記録層の上に光反射層を形成する工程まで
の保存環境を相対湿度30%以下にする例が提案されて
いる(特開平6−150371号)。
色素記録層の形成においては、相対湿度30%以下とい
う低湿の環境下で行われることから、静電気が発生しや
すくなるおそれがあり、基板全面に均一に色素を塗布で
きなくなる可能性がある。また、低湿にするための空調
システムにコストがかかり、光ディスクの製造コストを
低廉化する上で不利になるおそれもある。
たものであり、色素塗布面の膜厚の均一化、エラーの発
生しない塗布面(色素記録層)の形成を更に効率よく達
成させることができ、保存性も良好な光情報記録媒体を
提供することを目的とする。
膜厚の均一化、エラーの発生しない塗布面(色素記録
層)の形成を更に効率よく達成させることができ、保存
性も良好な光情報記録媒体を容易に得ることができる光
情報記録媒体の製造方法を提供することにある。
ーザ光の照射により情報を記録することができる記録層
を有するヒートモード型の光情報記録媒体において、前
記記録層の形成を行うための処理雰囲気を、抵抗比が
0.15MΩ以上の水を用いて加湿しながら前記基板上
に前記記録層を形成して構成する。
るようにしているため、前記処理雰囲気中の浮遊不純物
の発生を抑えることができ、当該処理雰囲気にて形成さ
れる色素塗布面の膜厚の均一化、エラーの発生しない塗
布面(色素記録層)の形成を効率よく達成させることが
でき、保存性も良好となる。抵抗値としては、好ましく
は1.5MΩ以上、最も好ましくは10MΩ以上であ
る。
気中の相対湿度を30%〜60%に設定することが好ま
しい。更に好ましくは40%〜55%である。これによ
り、前記色素塗布面の膜厚の均一化、エラーの発生しな
い塗布面(色素記録層)の形成を更に効率よく達成させ
ることができる。なお、相対湿度を高くしすぎると、色
素塗布面において白化が発生する。
素塗布から光反射層を成膜するまでの時間を15分〜4
時間とすることが、エラーレートを低減させる上で好ま
しい。
に対する給気と該処理雰囲気からの排気によって形成さ
れる前記基板への空気の流速を、0.8m/sec以下
に設定することが適当であり、好ましくは0.5〜0.
01m/sec、更に好ましくは0.3〜0.03m/
secである。
部の溶剤蒸気がたまり、これにより、溶剤乾燥速度が変
化し、色素膜厚が変動するからである。また、溶剤蒸気
濃度が上昇すると、安全性上も好ましくない。一方、前
記流速が大きすぎると、例えばディスク外周の色素膜厚
が極端に厚くなるなど、ディスク面内の膜厚の均一性が
悪くなり好ましくない。
射により情報を記録することができる記録層を有するヒ
ートモード型の光情報記録媒体の製造方法において、前
記記録層の形成を行うための処理雰囲気を抵抗比が0.
15MΩ以上の水を用いて加湿しながら、前記基板上に
前記記録層を形成することを特徴とする。
物の発生を抑えることができ、当該処理雰囲気にて形成
される色素塗布面の膜厚の均一化、エラーの発生しない
塗布面(色素記録層)の形成を効率よく達成させること
ができ、保存性も良好となる。
を30%〜60%に設定することが好ましく、前記基板
への色素塗布から光反射層を成膜するまでの時間を15
分〜4時間とすることが好ましい。
理雰囲気からの排気によって形成される前記基板への空
気の流速を0.8m/sec以下に設定するようにして
もよい。
体及びその製造方法を例えばCD−R等の光ディスクを
製造するシステムに適用した実施の形態例(以下、単に
実施の形態に係る製造システムと記す)を図1〜図16
を参照しながら説明する。
図1に示すように、例えば射出成形、圧縮成形又は射出
圧縮成形によって基板を作製する2つの成形設備(第1
及び第2の成形設備12A及び12B)と、基板の一主
面上に色素塗布液を塗布して乾燥させることにより、該
基板上に色素記録層を形成する塗布設備14と、基板の
色素記録層上に光反射層を例えばスパッタリングにより
形成し、その後、光反射層上にUV硬化液を塗布した
後、UV照射して前記光反射層上に保護層を形成する後
処理設備16とを有して構成されている。
は、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形、圧縮
成形又は射出圧縮成形して、一主面にトラッキング用溝
又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)が形
成された基板を作製する成形機20と、該成形機20か
ら取り出された基板を冷却する冷却部22と、冷却後の
基板を段積みして保管するためのストックポール24が
複数本設置された集積部26(ストックポール回転台)
とを有する。
及び34から構成され、第1の処理部30には、前記第
1及び第2の成形設備12A及び12Bから搬送された
ストックポール24を収容するためのストックポール収
容部40と、該ストックポール収容部40に収容された
ストックポール24から1枚ずつ基板を取り出して次工
程に搬送する第1の搬送機構42と、該第1の搬送機構
42によって搬送された1枚の基板に対して静電気の除
去を行う静電ブロー機構44とを有する。
おいて静電ブロー処理を終えた基板を次工程に順次搬送
する第2の搬送機構46と、該第2の搬送機構46によ
って搬送された複数の基板に対してそれぞれ色素塗布液
を塗布する色素塗布機構48と、色素塗布処理を終えた
基板を1枚ずつ次工程に搬送する第3の搬送機構50と
を有する。この色素塗布機構48は6つのスピンコート
装置52を有して構成されている。
50にて搬送された1枚の基板の裏面を洗浄する裏面洗
浄機構54と、裏面洗浄を終えた基板を次工程に搬送す
る第4の搬送機構56と、該第4の搬送機構56によっ
て搬送された基板に対してロット番号等の刻印を行う番
号付与機構58と、ロット番号等の刻印を終えた基板を
次工程に搬送する第5の搬送機構60と、該第5の搬送
機構60によって搬送された基板に対して欠陥の有無並
びに色素記録層の膜厚の検査を行う検査機構62と、該
検査機構62での検査結果に応じて基板を正常品用のス
トックポール64あるいはNG用のストックポール66
に選別する選別機構68とを有する。
間に第1の仕切板70が設置され、第2の処理部32と
第3の処理部34との間にも同様に第2の仕切板72が
設置されている。第1の仕切板70の下部には、第2の
搬送機構46による基板の搬送経路を塞がない程度の開
口(図示せず)が形成され、第2の仕切板72の下部に
は、第3の搬送機構50による基板の搬送経路を塞がな
い程度の開口(図示せず)が形成されている。
された正常品用のストックポール64を収容するための
ストックポール収容部80と、該ストックポール収容部
80に収容されたストックポール64から1枚ずつ基板
を取り出して次工程に搬送する第6の搬送機構82と、
該第6の搬送機構82によって搬送された1枚の基板に
対して静電気の除去を行う第1の静電ブロー機構84
と、静電ブロー処理を終えた基板を次工程に順次搬送す
る第7の搬送機構86と、該第7の搬送機構86によっ
て搬送された基板の一主面に光反射層をスパッタリング
にて形成するスパッタ機構88と、光反射層のスパッタ
リングを終えた基板を次工程に順次搬送する第8の搬送
機構90と、該第8の搬送機構90によって搬送された
基板の周縁(エッジ部分)を洗浄するエッジ洗浄機構9
2とを有する。
を終えた基板に対して静電気の除去を行う第2の静電ブ
ロー機構94と、静電ブロー処理を終えた基板の一主面
に対してUV硬化液を塗布するUV硬化液塗布機構96
と、UV硬化液の塗布を終えた基板を高速回転させて基
板上のUV硬化液の塗布厚を均一にするスピン機構98
と、UV硬化液の塗布及びスピン処理を終えた基板に対
して紫外線を照射することによりUV硬化液を硬化させ
て基板の一主面に保護層を形成するUV照射機構100
と、前記基板を第2の静電ブロー機構94、UV硬化液
塗布機構96、スピン機構98及びUV照射機構100
にそれぞれ搬送する第9の搬送機構102と、UV照射
された基板を次工程に搬送する第10の搬送機構104
と、該第10の搬送機構104によって搬送された基板
に対して塗布面と保護層面の欠陥を検査するための欠陥
検査機構106と、基板に形成されたグルーブによる信
号特性を検査するための特性検査機構108と、これら
欠陥検査機構106及び特性検査機構108での検査結
果に応じて基板を正常品用のストックポール110ある
いはNG用のストックポール112に選別する選別機構
114とを有する。
成について図2〜図6を参照しながら説明する。
3に示すように、塗布液付与装置400、スピナーヘッ
ド装置402及び飛散防止壁404を有して構成されて
いる。塗布液付与装置400は、塗布液が充填された加
圧タンク(図示せず)と、該加圧タンクからノズル40
6に引き回されたパイプ(図示せず)と、ノズル406
から吐出される塗布液の量を調整するための吐出量調整
バルブ408とを有し、塗布液は前記ノズル406を通
してその所定量が基板202の表面上に滴下されるよう
になっている。この塗布液付与装置400は、ノズル4
06を下方に向けて支持する支持板410と該支持板4
10を水平方向に旋回させるモータ412とを有するハ
ンドリング機構414によって、待機位置から基板20
2の上方の位置に旋回移動できるように構成されてい
る。
付与装置400の下方に配置されており、着脱可能な固
定具420により基板202が水平に保持されると共
に、駆動モータ(図示せず)により軸回転が可能とされ
ている。
で回転している基板202上に、上記の塗布液付与装置
400のノズル406から滴下した塗布液は、基板20
2の表面上を外周側に流延する。そして、余分の塗布液
は基板202の外周縁部で振り切られ、その外側に放出
され、次いで塗膜が乾燥されることにより、基板202
の表面上に塗膜(色素記録層204)が形成される。
部から外側に放出された余分の塗布液が周辺に飛散する
のを防止するために設けられており、上部に開口422
が形成されるようにスピナーヘッド装置402の周囲に
配置されている。飛散防止壁404を介して集められた
余分の塗布液はドレイン424を通して回収されるよう
になっている。
ける各スピンコート装置52の局所排気は、前記飛散防
止壁404の上方に形成された開口422から取り入れ
た空気を基板202の表面上に流通させた後、各スピナ
ーヘッド装置402の下方に取り付けられた排気管42
6を通じて排気されるようになっている。
図4及び図5に示すように、軸方向に貫通孔430が形
成された細長い円筒状のノズル本体432と、該ノズル
本体432を支持板410(図3参照)に固定するため
の取付部434を有する。ノズル本体432は、その先
端面及びその先端面から1mm以上の範囲の外側又は内
側、あるいは両方の壁面がフッ素化合物からなる表面を
有する。このフッ素化合物としては、例えばポリテトラ
フルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン含有物
等を使用することができる。
ル406の例としては、例えば、図5に示すように、ノ
ズル本体432の先端面及びその先端面から1mm以上
の範囲をフッ素化合物を用いて形成したノズル406
や、図6に示すように、ノズル本体432の先端面44
0及びその先端面440から1mm以上の範囲の外側又
は内側、あるいは両方の壁面442及び444をフッ素
化合物を用いて被覆したノズル406を挙げることがで
きる。
から1mm以上の範囲をフッ素化合物で形成する場合、
強度などを考慮すると、実用的には、例えばノズル本体
432をステンレススチールで形成し、その先端面及び
その先端面から最大で5mmの範囲をフッ素化合物で形
成することが好ましい。
2の先端面440及びその先端面440から1mm以上
の範囲の外側又は内側、あるいは両方の壁面442及び
444をフッ素化合物で被覆する場合、ノズル本体43
2の先端面440から10mm以上、更に好ましくは、
ノズル本体432の全領域をフッ素化合物で被覆するこ
とが好ましい。被覆する場合のその厚みは、特に制限は
ないが、5〜500μmの範囲内が適当である。また、
ノズル本体432の材質としては、上記のように、ステ
ンレススチールが好ましい。ノズル本体432に形成さ
れた貫通孔430の径は一般に0.5〜1.0mmの範
囲である。
ィスクを製造する過程について図7A〜図8Bの工程図
も参照しながら説明する。
12Bにおける成形機20において、ポリカーボネート
などの樹脂材料が射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形
されて、図7Aに示すように、一主面にトラッキング用
溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)2
00が形成された基板202が作製される。
リカーボネート、ポリメタルメタクリレート等のアクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化
ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフ
ィン及びポリエステルなどを挙げることができ、所望に
よりそれらを併用してもよい。上記の材料の中では、耐
湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネー
トが好ましい。また、グルーブ200の深さは、0.0
1〜0.3μmの範囲内であることが好ましく、その半
値幅は、0.2〜0.9μmの範囲内であることが好ま
しい。
は、後段の冷却部22において冷却された後、一主面が
下側に向けられてストックポール24に積載される。ス
トックポール24に所定枚数の基板202が積載された
段階で、ストックポール24はこの成形設備12A及び
12Bから取り出されて、次の塗布設備14に搬送さ
れ、該塗布設備14におけるストックポール収容部40
に収容される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自
走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。
部40に収容された段階で、第1の搬送機構42が動作
し、ストックポール24から1枚ずつ基板202を取り
出して、後段の静電ブロー機構44に搬送する。静電ブ
ロー機構44に搬送された基板202は、該静電ブロー
機構44において静電気が除去された後、第2の搬送機
構46を介して次の色素塗布機構48に搬送され、6つ
のスピンコート装置52のうち、いずれか1つのスピン
コート装置52に投入される。スピンコート装置52に
投入された基板202は、その一主面上に色素塗布液が
塗布された後、高速に回転されて塗布液の厚みが均一に
された後、乾燥処理が施される。これによって、図7B
に示すように、基板202の一主面上に色素記録層20
4が形成されることになる。
基板202は、図2に示すスピナーヘッド装置402に
装着され、固定具420により水平に保持される。次
に、加圧式タンクから供給された塗布液は、吐出量調整
バルブ408によって所定量が調整され、基板202上
の内周側にノズル406を通して滴下される。
の先端面及びその先端面から1mm以上の範囲の外側又
は内側、あるいは両方の壁面がフッ素化合物からなる表
面を有しているため、塗布液の付着が生じにくく、ま
た、これが乾燥して色素の析出やその堆積物が生じにく
く、従って、塗膜を塗膜欠陥などの障害を伴うことなく
スムーズに形成させることができる。
溶解した色素溶液が用いられる。塗布液中の色素の濃度
は一般に0.01〜15重量%の範囲内、好ましくは
0.1〜10重量%の範囲内、特に好ましくは0.5〜
5重量%の範囲内、最も好ましくは0.5〜3重量%の
範囲内である。
02は高速回転が可能である。基板202上に滴下され
た塗布液は、スピナーヘッド装置402の回転により、
基板202の表面上を外周方向に流延し、塗膜を形成し
ながら基板202の外周縁部に到達する。外周縁部に到
達した余分の塗布液は、更に遠心力により振り切られ、
基板202の縁部の周囲に飛散する。飛散した余分の塗
布液は飛散防止壁404に衝突し、更にその下方に設け
られた受皿に集められた後、ドレイン424を通して回
収される。塗膜の乾燥はその形成過程及び塗膜形成後に
行われる。塗膜(色素記録層)204の厚みは、一般に
20〜500nmの範囲内、好ましくは50〜300n
mの範囲内に設けられる。
限定されない。使用可能な色素の例としては、シアニン
色素、フタロシアニン系色素、イミダゾキノキサリン系
色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニ
ウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの
金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン
系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色
素、トリフェニルメタン系色素、メロシアニン系色素、
オキソノール系色素、アミニウム系・ジインモニウム系
色素及びニトロソ化合物を挙げることができる。これら
の色素のうちでは、シアニン色素、フタロシアニン系色
素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、オキ
ソノール系色素及びイミダゾキノキサリン系色素が好ま
しい。
の溶剤の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
トなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロル
メタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの
塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;
シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、
エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,
2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノールなどのフ
ッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル
類などを挙げることができる。
て単独または二種以上を適宜併用することができる。好
ましくは、2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパ
ノールなどのフッ素系溶剤である。なお、塗布液中に
は、所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよい
し、更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、そして潤滑
剤など各種の添加剤を、目的に応じて添加してもよい。
ソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩
を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平
2−300288号、同3−224793号、及び同4
−146189号等の各公報に記載されている。
ス誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機
高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・
ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹
脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポ
キシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・
ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物な
どの合成有機高分子を挙げることができる。
は、色素100重量部に対して、一般に20重量部以下
であり、好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5
重量部以下である。
基板表面には、平面性の改善、接着力の向上および記録
層の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよ
い。
メタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、
スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ
ール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニ
ルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビ
ニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子
物質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤を
挙げることができる。
たは分散して塗布液を調整した後、この塗布液をスピン
コート、ディップコート、エクストルージョンコートな
どの塗布法を利用して基板表面に塗布することにより形
成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005
〜20μmの範囲内、好ましくは0.01〜10μmの
範囲内に設けられる。
は、第3の搬送機構50を介して次の裏面洗浄機構54
に搬送され、基板202の一主面の反対側の面(裏面)
が洗浄される。その後、基板202は、第4の搬送機構
56を介して次の番号付与機構58に搬送され、基板2
02の一主面又は裏面に対してロット番号等の刻印が行
われる。
0を介して次の検査機構62に搬送され、基板202の
欠陥の有無や色素記録層204の膜厚の検査が行われ
る。この検査は、基板202の裏面から光を照射してそ
の光の透過状態を例えばCCDカメラで画像処理するこ
とによって行われる。この検査機構62での検査結果は
次の選別機構68に送られる。
の検査結果に基づいて選別機構68によって正常品用の
ストックポール64か、NG用のストックポール66に
搬送選別される。
の基板202が積載された段階で、正常品用のストック
ポール64はこの塗布設備14から取り出されて、次の
後処理設備16に搬送され、該後処理設備16のストッ
クポール収容部80に収容される。この搬送は、台車で
行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにし
てもよい。
ポール収容部80に収容された段階で、第6の搬送機構
82が動作し、ストックポール64から1枚ずつ基板2
02を取り出して、後段の第1の静電ブロー機構84に
搬送する。第1の静電ブロー機構84に搬送された基板
202は、該第1の静電ブロー機構84において静電気
が除去された後、第7の搬送機構86を介して次のスパ
ッタ機構88に搬送される。スパッタ機構88に投入さ
れた基板202は、図7Cに示すように、その一主面
中、周縁部分(エッジ部分)206を除く全面に光反射
層208がスパッタリングによって形成される。
はレーザ光に対する反射率が高い物質であり、その例と
しては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、
Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、A
u、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、T
e、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属ある
いはステンレス鋼を挙げることができる。
i、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼で
ある。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは
二種以上を組み合わせて用いてもよい。または合金とし
て用いてもよい。特に好ましくはAu、Agもしくはそ
の合金である。
物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティン
グすることにより記録層の上に形成することができる。
反射層の層厚は、一般的には10〜800nmの範囲
内、好ましくは20〜500nmの範囲内、更に好まし
くは50〜300nmの範囲内に設けられる。
は、第8の搬送機構90を介して次のエッジ洗浄機構9
2に搬送され、図8Aに示すように、基板202の一主
面中、エッジ部分206が洗浄されて、該エッジ部分2
06に形成されていた色素記録層204が除去される。
その後、基板202は、第9の搬送機構102を介して
次の第2の静電ブロー機構94に搬送され、静電気が除
去される。
搬送機構102を介してUV硬化液塗布機構96に搬送
され、基板202の一主面の一部分にUV硬化液が滴下
される。その後、基板202は、同じく前記第9の搬送
機構102を介して次のスピン機構98に搬送され、高
速に回転されることにより、基板202上に滴下された
UV硬化液の塗布厚が基板全面において均一にされる。
搬送機構102を介して次のUV照射機構100に搬送
され、基板202上のUV硬化液に対して紫外線が照射
される。これによって、図8Bに示すように、基板20
2の一主面上に形成された色素記録層204と光反射層
208を覆うようにUV硬化樹脂による保護層210が
形成されて光ディスクDとして構成されることになる。
物理的及び化学的に保護する目的で光反射層208上に
設けられる。保護層210は、基板202の色素記録層
204が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高め
る目的で設けることができる。保護層210で使用され
る材料としては、例えば、SiO、SiO2 、Mg
F 2 、SnO2 、Si3 N4 等の無機物質、及び熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、そしてUV硬化性樹脂等の有機
物質を挙げることができる。
押出加工で得られたフィルムを接着剤を介して光反射層
208上及び/または基板202上にラミネートするこ
とにより形成することができる。あるいは真空蒸着、ス
パッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。
また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これら
を適当な溶剤に溶解して塗布液を調整したのち、この塗
布液を塗布し、乾燥することによっても形成することが
できる。
に、そのまま、もしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を
調整したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬
化させることによって形成することができる。これらの
塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収
剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護
層210の層厚は一般には0.1〜100μmの範囲内
に設けられる。
構104を介して次の欠陥検査機構106と特性検査機
構108に搬送され、色素記録層204の面と保護層2
10の面における欠陥の有無や光ディスクDの基板20
2に形成されたグルーブ200による信号特性が検査さ
れる。これらの検査は、光ディスクDの両面に対してそ
れぞれ光を照射してその反射光を例えばCCDカメラで
画像処理することによって行われる。これらの欠陥検査
機構106及び特性検査機構108での各検査結果は次
の選別機構114に送られる。
えた光ディスクDは、各検査結果に基づいて選別機構1
14によって正常品用のストックポール110か、NG
用のストックポール112に搬送選別される。
数の光ディスクDが積載された段階で、該ストックポー
ル110が後処理設備16から取り出されて図示しない
ラベル印刷工程に投入される。
10は、図1に示すように、塗布設備14の第2の処理
部32と並行して空調システム300が設置されると共
に、図9及び図10に示すように、第1の処理部30と
第3の処理部34の各天井にそれぞれ高性能充填層フィ
ルタ(HEPAフィルタ)700及び702を介して空
調機704及び706が設置されている。
の処理部30及び34に対してそれぞれ清浄な空気を送
り込むことにより、第1及び第3の処理部30及び34
内の温度をコントロールできるようになっている。
ステム300は、図9及び図14に示すように、前記塗
布設備14に対して清浄な空気caを送り込む空気調和
機302と、外気eaを取り入れて除湿を行い、一次空
気a1として出力する除湿機304と、塗布設備14か
らの一部の排気(局所排気)daを上位の排気系統に送
る排気装置306(図12参照)とを有して構成されて
いる。前記局所排気daとしては、例えば塗布設備14
の色素塗布機構48における6つのスピンコート装置5
2からの排気が挙げられる。
び図10に示すように、除湿機304と空気調和機30
2との間に、除湿機304から出力される一次空気a1
を空気調和機302に送出するためのダクト310が設
けられ、図12に示すように、塗布設備14の色素塗布
機構48における前記6つのスピンコート装置52の各
排気側と排気装置306との間に上述した排気管426
が設けられている。
は、空気調和機302から出力される清浄な空気caを
塗布設備14に給気させるための複数本(図示の例では
4本)の給気ダクト320a〜320dと、塗布設備1
4における前記局所排気da以外の排気raを空気調和
機302に帰還させるための複数本(図示の例では8
本)のリターンダクト322が設置されている。
取り入れるための導入口710が設置され、該導入口7
10にはプレフィルタ712が取り付けられている。通
常の空調制御(低湿制御でない場合)においては、この
導入口710から取り入れられた空気が一次空気として
空気調和機302に供給されるようになっている。
用され、図9及び図10に示すように、外気eaを取り
入れるための導入口324が設置され、該導入口324
にはプレフィルタ326が取り付けられている。従っ
て、導入口324を通じて導入された外気eaは、前記
プレフィルタ326によってほこりや塵芥等が除去され
て、除湿機304の内部に取り入れられ、該除湿機30
4内において除湿処理が行われる。除湿された外気は一
次空気として後段の空気調和機302に供給される。
に、除湿機304あるいは導入口610からの一次空気
a1と塗布設備14からの排気(局所排気以外の排気)
raを混合して混合空気haとして出力する混合機33
0と、該混合機330から出力される混合空気haに対
して加湿処理を行って二次空気a2として出力する2つ
の加湿機332a及び332bと、これら2つの加湿機
332a及び332bからの二次空気a2を塗布設備1
4に給気する4つの送風機334a〜334dとを有し
て構成されている。
に、前記一次空気a1に対して水蒸気化した水分を加え
るための加熱板336を有する。この加熱板336には
純水が張られている。この場合の純水としては、比抵抗
が0.15MΩ(室温)以上の純水が適当であり、好ま
しくは比抵抗が1.5MΩ(室温)以上、より好ましく
は比抵抗が15MΩ(室温)以上の純水を使用すること
ができる。この実施の形態では、比抵抗が2MΩ(室
温)の純水を使用した。
やイオン交換樹脂を用いる方法などがあるが、不純物の
除去効率の点などからみてイオン交換樹脂を用いる方法
が好ましい。
設備14への給気経路のうち、塗布設備14の上部には
4つの高性能充填層フィルタ(HEPAフィルタ)34
0a〜340dが設置されている。また、4つの送風機
334a〜334dからそれぞれ対応する4本の給気ダ
クト320a〜320dの間には、それぞれ指向板34
2a〜342dが設置されている。これらの指向板34
2a〜342dのうち、図9中、最も右側に位置する第
1の送風機334aに対応する第1の指向板342a
は、第2の給気ダクト320bを通じて第2の処理部3
2(図1参照)に給気される送風量が第1の処理部30
への送風量よりも多くなるように斜め向きに設置され、
図9中、最も左側に位置する第4の送風機334dに対
応する第4の指向板342dは、第3の給気ダクト32
0cを通じて第2の処理部32に給気される送風量が第
3の処理部34への送風量よりも多くなるように斜め向
きに設置されている。
2の指向板342bは、第3の給気ダクト320cを通
じて第2の処理部32に給気される送風量が第2の給気
ダクト320bを通じて第2の処理部32への送風量よ
りも多くなるように斜め向きに設置され、第3の送風機
334cに対応する第3の指向板342cは、第2の給
気ダクト320bを通じて第2の処理部32に給気され
る送風量が第3の給気ダクト320cを通じて第2の処
理部32への送風量よりも多くなるように斜め向きに設
置されている。
及び320cを通じて第2の処理部32に給気される送
風量が、第1の給気ダクト320aを通じて第1の処理
部30に給気する送風量並びに第4の給気ダクト320
dを通じて第3の処理部34に給気する送風量よりも多
くなるように、前記第1〜第4の指向板342a〜34
2dの向きが設定されている。
ダクト320a〜320dとそれぞれ対応するHEPA
フィルタ340a〜340dとの間にも、それぞれ指向
板344a〜344dが設置されている。これらの指向
板344a〜344dのうち、図9中、最も右側に位置
する第1のHEPAフィルタ340aに対応する第1の
指向板344aは、第1の給気ダクト320aを通じて
給気される清浄な空気caが第2の処理部32側に指向
されるように斜めに設置され、図9中、最も左側に位置
する第4のHEPAフィルタ340dに対応する第4の
指向板344dは、第4の給気ダクト320dを通じて
給気される清浄な空気caが第2の処理部32側に指向
されるように斜めに設置されている。
対応する第2の指向板344bは、第2の給気ダクト3
20bを通じて給気される清浄な空気caが第2の処理
部32にすべて給気されるのを抑える方向に斜め向きに
設置され、第3のHEPAフィルタ340cに対応する
第3の指向板344cは、第3の給気ダクト320cを
通じて給気される清浄な空気caが第2の処理部32に
すべて給気されるのを抑える方向に斜め向きに設置され
ている。
342a〜342dの向きと塗布設備14側の4つの指
向板344a〜344dの向きによって、塗布設備14
の中央に配される第2の処理部32に給気される送風量
がその周辺部に配される第1及び第3の処理部30及び
34に給気される送風量よりも多くなり、これにより、
第2の処理部32における雰囲気中の圧力が、第1及び
第3の処理部30及び34における各雰囲気中の圧力よ
りも高くなる。
向板を設けることにより、空気調和機302で加湿され
た空気中の水分を均等にミキシングし、第2の処理部3
2における各スピンコート装置52での湿度のばらつき
を軽減させることができ、しかも、各スピンコート装置
52における下向きの風速に関し、各スピンコート装置
52間での風速差をなくすことができる。
処理部30及び32間に第1の仕切板70を設け、第2
及び第3の処理部32及び34間に第2の仕切板72を
設けるようにしているため、第1の処理部30から第2
の処理部32への空気の回り込み並びに第3の処理部3
4から第2の処理部32への空気の回り込みがなくな
り、第2の処理部32における雰囲気中の圧力が、第1
及び第3の処理部30及び34における各雰囲気中の圧
力よりも高い状態を維持させることができる。
342a〜342dと塗布設備14側の4つの指向板3
44a〜344d、並びに前記第1及び第2の仕切板7
0及び72は、第2の処理部32における雰囲気中の圧
力を第1及び第3の処理部30及び34における各雰囲
気中の圧力よりも高い状態にするための送風量制御手段
として機能することになる。
3に示すように、外筐がほぼ直方体状に形成され、内部
が気密化されたバッファボックス500を有する。この
バッファボックス500内には、塗布設備14における
6つのスピンコート装置52に対応して6つの排気ブロ
ア502が設けられている。
する排気ブロア502との間には、例えばバタフライ弁
504とシャッタ506で構成された排気量調節弁機構
508と、排気量を電気的に検出するための排気量セン
サ510が設置され、排気量の調整によって塗膜の乾燥
条件を適宜変更できるようになっている。
位の排気系統520が接続されている。この上位の排気
系統520は、図12に示すように、この塗布設備14
の排気のほか、成形設備や後処理設備、その他の各種製
造設備の排気が屋外に設置された屋外ブロア522を通
じて行われるようになっている。
管のうち、塗布設備用に割り当てられた6本の排気管5
24は、それぞれバッファボックス500に接続されて
いる。そして、この実施の形態では、図13に示すよう
に、上位の排気系統520から塗布設備14に延びる6
本の排気管524と排気ブロア502から導出された6
本の排気管426は、バッファボックス500内におい
てそれぞれ分離されている。なお、上位の排気系統52
0から塗布設備14に延びる6本の排気管524にはそ
れぞれバタフライ弁526が設置され、上位の排気系統
520への排気量を調整できるようになっており、ま
た、屋外ブロア522の前段と後段にはそれぞれバタフ
ライ弁528及び530が設置されて、屋外への排気量
を調整できるようになっている。
いては、前記加湿機332a及び332bの加湿源とし
て0.15MΩ以上の水を用いるようにしているため、
塗布設備14内の雰囲気中の浮遊不純物の発生を抑える
ことができ、当該塗布設備14にて製造される製品、即
ち、光ディスクDの歩留まりを向上させることができ
る。
機302に設けられた導入口710を通じて取り入れら
れた空気あるいは除湿機304からの空気を一次空気a
1とし、この一次空気a1を空気調和機302に供給し
て、該空気調和機302における混合機330におい
て、塗布設備14からの排気raと混合させて混合空気
haとし、該混合空気haを加湿処理して二次空気a2
として塗布設備14に給気するようにしたので、塗布設
備14からの排気raを給気用として使用する循環シス
テムを構成することができ、塗布設備14に給気すべき
清浄な空気caの量を一定に保つための制御を容易に行
うことができる。しかも、除湿機304にて除湿すべき
空気の量も少なくて済むことから、除湿にかかる時間や
コストの削減を有効に図ることができる。
02と塗布設備14における第2の処理部32との循環
系は、スピンコート装置52からの局所排気の影響で負
圧になるおそれがあるが、本実施の形態では、空気調和
機302の導入口710を通じて外気を取り入れ、特に
低湿制御の際には除湿機304からの空気を取り入れる
ようにしているため、上述のような循環系での負圧は防
止される。
14の排気系統を2系統とし、一方の排気系統(循環
系)を空気調和機302の混合機330に接続し、他方
の排気系統(局所排気da)を気密化されたバッファボ
ックス500を介して上位の排気系統520と接続し、
更に、上位の排気系統520の排気管524と局所排気
daの排気管426とをバッファボックス500内にお
いて分離するようにしている。
daは、バッファボックス500を介して上位の排気系
統520に排気されるが、上位の排気系統520に接続
されている他の設備の排気量にばらつきが生じても、そ
のばらつきがバッファボックス500内において吸収さ
れることになる。
ている他の設備の排気量にばらつきが生じても、塗布設
備14における第2の処理部32内での空気の流れ(第
2の処理部32内の雰囲気)は一定となり、例えば、光
ディスクDの色素塗布工程において、塗布面の膜厚の均
一化、エラーの発生しない塗布面(色素記録層)の形成
を効率よく達成させることができる。
14への送風経路に、複数の指向板(342a〜342
d)及び(344a〜344d)を設けるようにしたの
で、各送風機334a〜334dから出力される空気の
向きを複数の指向板(342a〜342d)及び(34
4a〜344d)によって容易に変えることができ、当
該塗布設備14における第2の処理部32の雰囲気中の
圧力を、第1及び第3の処理部30及び34における雰
囲気中の圧力よりも高くなるように設定することが可能
となる。これにより、第2の処理部32の温度及び湿度
を高精度に制御することができ、塗布面の膜厚の均一
化、エラーの発生しない塗布面(色素記録層)の形成を
更に効率よく達成させることができる。
理部30と第2の処理部32との間、第2の処理部32
と第3の処理部34との間にそれぞれ仕切板70及び7
2を設けるようにしたので、第1及び第3の処理部30
及び34から第2の処理部32に対する空気の回り込み
がなくなり、第1及び第3の処理部30及び34から第
2の処理部32への浮遊不純物の混入がなくなる。
造システム10のほか、図15に示す製造システム60
0にも適用できる。
例えば射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形によって基
板を作製する2つの成形設備(第1及び第2の成形設備
602A及び602B)と、基板の一主面上に色素塗布
液を塗布して乾燥させることにより、該基板上に色素記
録層を形成する2つの塗布設備(第1及び第2の塗布設
備604A及び604B)と、これら塗布設備604A
及び604Bにおいて形成された色素記録層に対して検
査を行う検査設備606と、基板の色素記録層上に光反
射層を例えばスパッタリングにより形成し、その後、光
反射層上にUV硬化液を塗布した後、UV照射して前記
光反射層上に保護層を形成する後処理設備608とを有
して構成されている。
2Bは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形、
圧縮成形又は射出圧縮成形して、一主面にトラッキング
用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)
が形成された基板を作製する成形機610と、該成形機
610から取り出された基板を搬送しながら冷却する冷
却コンベア612とを有し、冷却コンベア612の終端
には冷却後の基板を段積みして保管するためのストック
ポール614が設置されている。
4Bは、色素塗布とエッジ洗浄を行うための3つのスピ
ンコート装置616と、第1及び第2の成形設備602
A及び602Bにおけるストックポール614に集積さ
れた基板を1枚ずつ取り出して、いずれかのスピンコー
ト装置616に搬送する多関節ロボット618とを有し
て構成されている。
Aでの処理を終えた基板を次工程に搬送するための第1
の搬送コンベア620と、第2の塗布設備604Bでの
処理を終えた基板を次工程に搬送するための第2の搬送
コンベア622と、第1及び第2の搬送コンベア620
及び622を介して搬送された基板に対してロット番号
等の刻印を行う番号付与機構624と、ロット番号等の
刻印を終えた基板を次工程に搬送する第1の搬送機構6
26と、該第1の搬送機構626によって搬送された基
板に対して欠陥の有無並びに色素記録層の膜厚の検査を
行う検査機構628とを有する。
検査処理を終えた基板を受け入れる基板搬入機構630
と、該基板搬入機構630によって搬入された基板の一
主面に光反射層をスパッタリングにて形成するスパッタ
機構632と、光反射層のスパッタリングを終えた基板
を次工程に順次搬送する第2の搬送機構634と、該第
2の搬送機構634を介して搬送された基板に対してU
V硬化液を塗布した後、高速に回転させて基板上のUV
硬化液の塗布厚を均一にする2つの塗布スピン機構(第
1及び第2の塗布スピン機構636A及び636B)
と、第1及び第2の塗布スピン機構636A及び636
Bのいずれかで処理を終えた基板を次工程に搬送する第
3の搬送機構638と、該第3の搬送機構638を介し
て搬送された基板に対して紫外線を照射することにより
UV硬化液を硬化させて基板の一主面に保護層を形成す
るUV照射機構640と、UV照射された基板を次工程
に搬送する第4の搬送機構642と、該第4の搬送機構
642によって搬送された基板に対して塗布面と保護層
面の欠陥を検査するための欠陥検査機構644と、欠陥
検査機構644での検査結果に応じて基板を正常品用の
ストックポール646あるいはNG用のストックポール
648に選別する選別機構650とを有する。
及び第2の塗布設備604A及び604Bにそれぞれ並
行して設置されることになる。これにより、第1及び第
2の塗布設備604A及び604B内における雰囲気中
の浮遊不純物の発生を抑えることができ、これら第1及
び第2の塗布設備604A及び604Bにて製造される
製品、即ち、光ディスクDの歩留まりを向上させること
ができる。
実験例は、図1に示す製造システム10にて光ディスク
Dを作製する場合において、実施例1〜3並びに比較例
1〜5に関し、空調システム300における加湿機33
2a及び332bでの加湿源、塗布設備14における温
度及び湿度、並びに色素塗布から光反射層を成膜するま
での時間(以下、便宜的に色素塗布経過時間と記す)を
それぞれ変えたときの光ディスクDの光反射率、エラー
レート及び保存性をみたものである。
形成しないとき、即ち、無記録状態のときの光反射率を
示す。実際の光ディスクDに対する再生時の光反射率と
しては、65%以上であることが規定されているため、
無記録状態での光反射率としては70%以上あればよ
い。また、エラーレートはブロックエラーレートを示
す。保存性は、温度及び湿度が60℃及び85%の雰囲
気中に250時間放置したときの色素記録層の状態をみ
たものである。
る。下記の一般式(A1)で表されるシアニン色素化合
物2.65gと下記の一般式(A2)で表される退色防
止剤0.265gを組み合わせて配合し、これらを下記
の一般式(A3)で表される2,2,3,3−テトラフ
ロロ−1−プロパノールに溶解して記録層形成用の塗布
液を調製した。
ブ(トラックピッチ:1.6μm、グルーブ幅:0.4
μm、グルーブの深さ:0.16μm)が射出成形によ
り形成されたポリカーボネート基板(直径:120m
m、厚さ:1.2mm)のそのグルーブ側の表面に、回
転数を300rpm〜2000rpmまで変化させなが
らスピンコートにより塗布し、色素記録層(厚さ(グル
ーブ内):約200nm)を形成した。このとき、塗布
設備への給気と塗布設備からの排気によって、上方から
基板に向かって空気が流れることになるが、その風速を
0.1m/secに設定した。
が2MΩ・cmの純水を用い、塗布設備14内の温度及
び湿度を25℃及び30%に設定し、色素塗布経過時間
を1時間とした。実施例2は、加湿源として比抵抗が2
MΩ・cmの純水を用い、塗布設備14内の温度及び湿
度を25℃及び60%に設定し、色素塗布経過時間を4
時間とした。実施例3は、加湿源として比抵抗が2MΩ
・cmの純水を用い、塗布設備14内の温度及び湿度を
25℃及び40%に設定し、色素塗布経過時間を15分
間とした。
0.15MΩ・cm未満の水道水を用い、塗布設備14
内の温度及び湿度を25℃及び40%に設定し、色素塗
布経過時間を20分間とした。比較例2は、加湿源とし
て比抵抗が2MΩ・cmの純水を用い、塗布設備14内
の温度及び湿度を25℃及び25%に設定し、色素塗布
経過時間を4時間とした。比較例3は、加湿源として比
抵抗が2MΩ・cmの純水を用い、塗布設備14内の温
度及び湿度を25℃及び55%に設定し、色素塗布経過
時間を6時間とした。比較例4は、加湿源として比抵抗
が2MΩ・cmの純水を用い、塗布設備14内の温度及
び湿度を25℃及び55%に設定し、色素塗布経過時間
を10分間とした。
2MΩ・cmの純水を用い、塗布設備14内の温度及び
湿度を25℃及び65%に設定したところ、色素塗布時
に白濁過が発生し、明らかに不良となった。
果から、加湿源として純水を用い、塗布設備14内の湿
度を30%〜60%に設定し、色素塗布経過時間を15
分〜4時間とした実施例1〜3は、比較例1〜4の場合
と比べて光反射率、エラーレート及び保存性において良
好な結果が得られていることがわかる。
ようにして行った。即ち、上述の実施例1〜3及び比較
例1〜5の光ディスクに、OMT2000(パルステッ
ク社製)の評価機を用いてレーザ光の波長780nm
(NA0.5にピックアップ)、定線速度1.2m/s
ec、EFM変調信号を記録パワー7mWで記録した。
その後、記録レーザ光と同じ波長のレーザ光を用いて
0.5mWのレーザ出力で信号を再生し、反射率とエラ
ー(ブロックエラー:BLER)を測定した。
けたときの戻り光の強度を測定して行った。エラーは前
記評価機内蔵のデコーダでデコードするときのブロック
エラー(BLER)を測定して行った。
その製造方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明
の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ること
はもちろんである。
報記録媒体によれば、基板上に、レーザ光の照射により
情報を記録することができる記録層及びその上に光反射
層を有するヒートモード型の光情報記録媒体において、
前記記録層の形成を行うための処理雰囲気を、抵抗比が
0.15MΩ以上の水を用いて加湿しながら前記基板上
に前記記録層を形成するようにしている。
ラーの発生しない塗布面(色素記録層)の形成を更に効
率よく達成させることができ、保存性も良好となる。
方法によれば、基板上に、レーザ光の照射により情報を
記録することができる記録層及びその上に光反射層を有
するヒートモード型の光情報記録媒体の製造方法におい
て、前記記録層の形成を行うための処理雰囲気を抵抗比
が0.15MΩ以上の水を用いて加湿しながら、前記基
板上に前記記録層を形成するようにしている。
ラーの発生しない塗布面(色素記録層)の形成を更に効
率よく達成させることができ、保存性も良好な光情報記
録媒体を容易に得ることができる。
構成図である。
構成図である。
斜視図である。
る。
である。
して示す縦断面図である。
工程図であり、図7Bは基板上に色素記録層を形成した
状態を示す工程図であり、図7Cは基板上に光反射層を
形成した状態を示す工程図である。
す工程図であり、図8Bは基板上に保護層を形成した状
態を示す工程図である。
の排気系統と共に示す図である。
成を示す断面図である。
示す構成図である。
の成形設備 12B…第2の成形設備 14…塗布設
備 16…後処理設備 30…第1の
処理部 32…第2の処理部 34…第3の
処理部 48…色素塗布機構 52…スピン
コート装置 70…第1の仕切板 72…第2の
仕切板 200…グルーブ(凹凸) 202…基板 204…色素記録層 208…光反
射層 210…保護層 300…空調
システム 302…空気調和機 304…除湿
機 306…排気装置 310…ダク
ト 320a〜320d…給気ダクト 322…リタ
ーンダクト 330…混合機 332a、3
32b…加湿機 334a〜334d…送風機 336…加熱
板 340a〜340d…HEPAフィルタ 342a〜3
42d…指向板 344a〜344d…指向板 426…排気
管 500…バッファボックス 502…排気
ブロア 520…上位の排気系統 522…屋外
ブロア 524…排気管 600…製造
システム D…光ディスク
Claims (8)
- 【請求項1】基板上に、レーザ光の照射により情報を記
録することができる記録層を有するヒートモード型の光
情報記録媒体において、 前記記録層の形成を行うための処理雰囲気を抵抗比が
0.15MΩ以上の水を用いて加湿しながら前記基板上
に前記記録層が形成されていることを特徴とする光情報
記録媒体。 - 【請求項2】請求項1記載の光情報記録媒体において、 前記処理雰囲気中の相対湿度は、30%〜60%に設定
されていることを特徴とする光情報記録媒体。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の光情報記録媒体にお
いて、 前記基板への色素塗布から光反射層を成膜するまでの時
間が15分〜4時間であることを特徴とする光情報記録
媒体。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の光情
報記録媒体において、 前記処理雰囲気に対する給気と該処理雰囲気からの排気
によって形成される前記基板への空気の流速が0.8m
/sec以下に設定されていることを特徴とする光情報
記録媒体。 - 【請求項5】基板上に、レーザ光の照射により情報を記
録することができる記録層を有するヒートモード型の光
情報記録媒体の製造方法において、 前記記録層の形成を行うための処理雰囲気を抵抗比が
0.15MΩ以上の水を用いて加湿しながら、前記基板
上に前記記録層を形成することを特徴とする光情報記録
媒体の製造方法。 - 【請求項6】請求項5記載の光情報記録媒体の製造方法
において、 前記処理雰囲気中の相対湿度を30%〜60%に設定し
て、前記基板上に前記記録層を形成することを特徴とす
る光情報記録媒体の製造方法。 - 【請求項7】請求項5又は6記載の光情報記録媒体の製
造方法において、 前記基板への色素塗布から光反射層を成膜するまでの時
間が15分〜4時間であることを特徴とする光情報記録
媒体の製造方法。 - 【請求項8】請求項5〜7のいずれか1項に記載の光情
報記録媒体の製造方法において、 前記処理雰囲気に対する給気と該処理雰囲気からの排気
によって形成される前記基板への空気の流速を0.8m
/sec以下に設定して、前記基板上に前記記録層を形
成することを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
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- 1998-06-30 JP JP18530998A patent/JP3903087B2/ja not_active Expired - Fee Related
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