JP2000002777A - 電子制御式機械時計およびその制御方法 - Google Patents

電子制御式機械時計およびその制御方法

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JP2000002777A
JP2000002777A JP10220738A JP22073898A JP2000002777A JP 2000002777 A JP2000002777 A JP 2000002777A JP 10220738 A JP10220738 A JP 10220738A JP 22073898 A JP22073898 A JP 22073898A JP 2000002777 A JP2000002777 A JP 2000002777A
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Osamu Takahashi
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    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C10/00Arrangements of electric power supplies in time pieces
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C11/00Synchronisation of independently-driven clocks
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C3/00Electromechanical clocks or watches independent of other time-pieces and in which the movement is maintained by electric means

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電電力を一定以上に保ちながら発電機の制
動トルクを増加でき、かつコストを低減できる電子制御
式機械時計を提供すること。 【解決手段】 電子制御式機械時計は、ゼンマイ1aか
ら輪列を介して伝達される機械エネルギを電気エネルギ
に変換する発電機20と、前記輪列に結合された指針
と、変換した前記電気エネルギにより駆動されて前記発
電機20の回転周期を制御する回転制御手段50とを備
える。発電機20の両端を短絡可能なスイッチを設け、
回転制御手段50でスイッチを断続して発電機20をチ
ョッパリング制御する。チョッパリングにより発電機2
0を制御しているので、発電電圧を一定値以上に維持し
ながら、制動トルクを向上でき、かつコストも低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼンマイ等の機械
的エネルギ源の機械的エネルギを発電機で電気的エネル
ギに変換し、その電気的エネルギにより回転制御手段を
作動させて発電機の回転周期を制御することにより、輪
列に固定される指針を正確に駆動する電子制御式機械時
計に関する。
【0002】
【背景技術】ゼンマイが開放する時の機械的エネルギを
発電機で電気エネルギに変換し、その電気的エネルギに
より回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れる
電流値を制御することにより、輪列に固定される指針を
正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械時
計として、特公平7−119812号公報や特開平8−
101284号公報に記載されたものが知られている。
【0003】ところで、このような電子制御式機械時計
において持続時間を長くするには、ゼンマイのトルクが
高いときにはブレーキトルクを増加でき、かつその際の
発電電力が低下しないようにすることが重要である。
【0004】このため、特公平7−119812号公報
に記載されたものは、ロータが1回転する間つまり基準
信号の周期毎に、ブレーキをオフしてロータの回転速度
を高めて発電量を増やす角度範囲と、ブレーキを掛けて
低速で回す角度範囲とを設け、前記回転速度が高い間で
発電電力を向上させ、ブレーキ時の発電電力の低下を補
うようにしている。
【0005】また、特開平8−101284号公報に記
載されたものは、発電機の誘起電力の電圧を昇圧する昇
圧回路の段数を可変することで、ブレーキトルクの増加
と起電圧の低下防止とを両立するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
7−119812号公報に記載したものは、ロータが1
回転する間で、回転速度が高い状態とブレーキが掛けら
れてほぼ停止状態に近い程度の低速状態とに切り替えな
ければならず、現実的にはそのような急激な速度変化は
実現が難しいという問題がある。特に、ロータには通常
フライホイールを設けて回転安定性を高めているため、
急激な速度変化を行うことは困難であるという問題があ
る。
【0007】さらに、ブレーキを掛けた部分では発電電
力が低下するため、ブレーキトルクを増加させながら発
電電力の低下を抑えることに限界があった。
【0008】一方、特開平8−101284号公報に記
載したものは、スイッチやコンデンサが多く必要であ
り、コストが高いという問題があった。
【0009】本発明の目的は、発電電力を一定以上に保
ちながら発電機の制動トルク(ブレーキトルク)を増加
でき、かつコストを低減できる電子制御式機械時計を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、機械的エネルギ源と、輪列を介して連結される前記
機械的エネルギ源によって駆動されて誘起電力を発生し
て第1および第2の端子から電気的エネルギを供給する
発電機と、前記輪列に結合された指針と、前記電気的エ
ネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御す
る回転制御手段とを備える電子制御式機械時計におい
て、前記発電機の各端子を短絡可能なスイッチを設ける
とともに、前記回転制御手段は、前記スイッチを断続し
て発電機をチョッパリング制御するように構成されてい
ることを特徴とするものである。
【0011】本発明の電子制御式機械時計は、指針及び
発電機をゼンマイで駆動し、発電機に回転制御手段によ
りブレーキをかけることでロータつまりは指針の回転数
を調速する。
【0012】この際、発電機の回転制御(ブレーキ制
御)は、発電機のコイル両端を短絡可能なスイッチをオ
ン・オフしてチョッパリングすることで行っている。チ
ョッパリングすることで、スイッチをオンした時には、
発電機にショートブレーキが掛かり、かつ発電機のコイ
ルにエネルギーがたまる。一方で、スイッチをオフする
と、発電機が動作し、前記コイルにたまっていたエネル
ギー分が含まれるため、起電圧が高まる。このため、発
電機をチョッパリングで制御すると、ブレーキ時の発電
電力の低下を、スイッチオフ時の起電圧の高まり分で補
填でき、発電電力を一定以上に保ちながら制動トルクを
増加でき、持続時間の長い電子制御式機械時計を構成す
ることができる。
【0013】この際、前記回転制御手段によって前記ス
イッチを断続するチョッパリング周波数は、発電機のロ
ータが設定速度で発生する起電圧波形の5倍以上の周波
数であることが好ましく、起電圧波形の5倍〜100倍
であることがより好ましい。
【0014】チョッパリング周波数が起電圧波形の5倍
よりも小さいと、起電圧を高める効果が小さくなるた
め、起電圧波形の5倍以上であることが好ましい。
【0015】また、チョッパリング周波数が起電圧波形
の100倍以上になると、チョッパリングするためにI
Cの消費電力が増大し、発電する電力が多くなるため、
チョッパリング周波数は起電圧波形の100倍以下であ
ることが好ましい。さらに、チョッパリング周波数は起
電圧波形の5倍〜100倍であれば、デューティーサイ
クルの変化率に対するトルク変化率が一定に近くなり、
制御も容易になる。但し、用途や制御方式によっては、
チョッパリング周波数を5倍以下に設定したり、100
倍以上に設定してもよい。
【0016】また、請求項4に記載の電子制御式機械時
計は、発電機の電気的エネルギをコンデンサ等の電源回
路に充電するための第1および第2の電源ラインを備え
るとともに、回転制御手段の前記スイッチは、発電機の
第1および第2の端子と第1および第2の電源ラインの
一方のラインとの間にそれぞれ配置された第1および第
2のスイッチで構成され、前記回転制御手段は、前記発
電機の第1および第2の端子の一方の端子に接続された
スイッチをオンし続けるとともに、発電機の他方の端子
に接続されたスイッチを断続するように制御することが
好ましい。
【0017】このような構成にすれば、チョッパリング
によるブレーキ制御だけではなく、発電処理と発電機の
回転処理とを同時に実現でき、部品点数をより少なくで
きてコストを低減できる上、各スイッチの断続タイミン
グを制御することで、発電効率を向上できる。
【0018】この際、前記第1および第2のスイッチ
は、それぞれトランジスタで構成されていることが好ま
しい。
【0019】また、前記回転制御手段は、発電機の起電
圧波形と基準波形とを比較するコンパレータと、各コン
パレータの出力を時間標準信号と比較して差信号を出力
する比較回路と、この差信号に基づきパルス幅が可変さ
れたクロック信号を出力する信号出力回路と、前記クロ
ック信号とコンパレータ出力とを論理合成して前記トラ
ンジスタに出力する論理回路とを備えて構成されている
ことが好ましい。
【0020】このような構成にすれば、トランジスタの
断続制御における消費電力を小さくでき、発電電圧の小
さな時計用の発電機に適した回路構成にすることができ
る。
【0021】請求項7に記載の電子制御式機械時計にあ
っては、前記第1のスイッチは、発電機の第2の端子に
ゲートが接続された第1の電界効果型トランジスタと、
この第1の電界効果型トランジスタに並列に接続されて
前記回転制御手段で断続される第2の電界効果型トラン
ジスタとで構成され、前記第2のスイッチは、発電機の
第1の端子にゲートが接続された第3の電界効果型トラ
ンジスタと、この第3の電界効果型トランジスタに並列
に接続されて前記回転制御手段で断続される第4の電界
効果型トランジスタとで構成され、前記発電機の第1お
よび第2の端子と第1および第2の電源ラインの他方の
ラインとの間には第1および第2のダイオードがそれぞ
れ配置されていることを特徴とするものである。
【0022】請求項8に記載の電子制御式機械時計にあ
っては、前記第1のスイッチは、発電機の第2の端子に
ゲートが接続された第1の電界効果型トランジスタと、
この第1の電界効果型トランジスタに並列に接続されて
前記回転制御手段で断続される第2の電界効果型トラン
ジスタとで構成され、前記第2のスイッチは、発電機の
第1の端子にゲートが接続された第3の電界効果型トラ
ンジスタと、この第3の電界効果型トランジスタに並列
に接続されて前記回転制御手段で断続される第4の電界
効果型トランジスタとで構成され、前記発電機の第1お
よび第2の端子の一方と第1および第2の電源ラインの
他方のラインとの間には昇圧用コンデンサが配置され、
第1および第2の端子の他方と第1および第2の電源ラ
インの他方のラインとの間にはダイオードが配置されて
いることを特徴とするものである。
【0023】このような電子制御式機械時計では、発電
機の第1の端子がプラス、第2の端子がマイナス(第1
の端子よりも低電位)になると、第2の端子にゲートが
接続された第1の電界効果型トランジスタがオン状態と
なり、第1の端子にゲートが接続された第3の電界効果
型トランジスタはオフ状態となる。このため、発電機で
発電された交流電流は、第1の端子、第1の電界効果型
トランジスタ、第1および第2の電源ラインの一方のラ
イン、電源回路、第1および第2の電源ラインの他方の
ライン、第2の端子の経路で流れる。
【0024】また、発電機の第2の端子がプラス、第1
の端子がマイナス(第2の端子よりも低電位)になる
と、第1の端子にゲートが接続された第3の電界効果型
トランジスタがオン状態となり、第2の端子にゲートが
接続された第1の電界効果型トランジスタはオフ状態と
なる。このため、発電機で発電された交流電流は、第2
の端子、第3の電界効果型トランジスタ、第1および第
2の電源ラインの一方のライン、電源回路、第1および
第2の電源ラインの他方のライン、第1の端子の経路で
流れる。
【0025】この際、第2,4の各電界効果型トランジ
スタは、そのゲートにチョッパリング信号が入力される
ことでオン、オフ状態を繰り返している。そして、各第
2,4の電界効果型トランジスタは、第1,3の電界効
果型トランジスタに並列に接続されているため、第1,
3の電界効果型トランジスタがオン状態であれば、第
2,4の電界効果型トランジスタのオン、オフ状態に関
係なく電流が流れるが、第1,3の電界効果型トランジ
スタがオフ状態の場合には、第2,4の電界効果型トラ
ンジスタがチョッパ信号でオン状態とされると電流が流
れる。従って、オフ状態の第1,3の電界効果型トラン
ジスタの一方に並列接続された第2,4の電界効果型ト
ランジスタがチョッパリング信号でオン状態にされる
と、第1,2のスイッチの両方がオン状態となり、発電
機の各端子が短絡される。
【0026】これにより、発電機をチョッパリングでブ
レーキ制御することができ、ブレーキ時の発電電力の低
下を、スイッチオフ時の起電圧の高まり分で補填でき、
発電電力を一定以上に保ちながら制動トルクを増加で
き、持続時間の長い電子制御式機械時計を構成すること
ができる。さらに、発電機の整流制御は、各端子にゲー
トが接続された第1,3の電界効果型トランジスタで行
っているので、コンパレータ等を用いる必要が無く、構
成が簡単になり、かつコンパレータの消費電力による充
電効率の低下も防止できる。さらに、発電機の端子電圧
を利用して電界効果型トランジスタのオン、オフを制御
しているので、発電機の端子の極性に同期して各電界効
果型トランジスタを制御することができ、整流効率を向
上することができる。
【0027】さらに、請求項8に記載の電子制御式機械
時計のように、発電機の端子の一方と電源ラインとの間
に昇圧用のコンデンサを配置すれば、コンデンサが接続
された端子側の端子電圧が高い時に、電源回路側の充電
と同時に昇圧用のコンデンサにも電荷を充電でき、発電
機の端子の他方が電圧が高くなったときに、発電機の誘
起電圧に昇圧用コンデンサの充電電圧を加えた高い電圧
で電源回路側を充電できる。
【0028】請求項9に記載の電子制御式機械時計にあ
っては、前記回転制御手段は、デューティ比が異なる2
種類以上のチョッパ信号を発生するチョッパ信号発生部
を備えているとともに、前記デューティ比が異なる2種
類以上のチョッパ信号を前記スイッチに印加して前記発
電機をチョッパリング制御可能に構成されていることを
特徴とするものである。
【0029】本発明は、発電機の両端を短絡可能なスイ
ッチを設け、このスイッチにチョッパ信号を印加して発
電機をチョッパリング制御した場合、駆動トルク(ブレ
ーキトルク、制動トルク)はチョッパ周波数が低いほ
ど、またデューティ比が高いほど高くなり、充電電圧
(発電電圧)はチョッパ周波数が高いほど高くなるがデ
ューティ比が高くなってもそれほど低下せず、逆に50
Hz以上の周波数ではデューティ比が0.8程度になる
までは充電電圧が高くなる点を新たに見いだし、デュー
ティ比が異なる2種類以上のチョッパ信号を用いて発電
機をチョッパリング制御している。
【0030】この際、前記回転制御手段は、前記発電機
の回転周期を検出してその回転周期に基づき発電機にブ
レーキを掛けるブレーキオン制御およびブレーキを解除
するブレーキオフ制御を切り替える制動制御手段を備え
て構成され、前記制動制御手段は、ブレーキオン制御時
およびブレーキオフ制御時にそれぞれデューティ比が異
なる各チョッパ信号を前記スイッチに印加するように構
成され、かつブレーキオン制御時に印加されるチョッパ
信号は、ブレーキオフ制御時に印加されるチョッパ信号
よりもデューティ比が大きくされていることが好まし
い。
【0031】本発明の電子制御式機械時計は、指針及び
発電機をゼンマイで駆動し、発電機に回転制御手段によ
りブレーキをかけることでロータつまりは指針の回転数
を調速する。
【0032】この際、発電機の回転制御は、発電機のコ
イル両端を短絡可能なスイッチにチョッパ信号を印加し
てオン・オフ、つまりチョッパリングすることで行って
いる。チョッパリングすることで、スイッチをオンした
時には、発電機にショートブレーキが掛かり、かつ発電
機のコイルにエネルギーがたまる。一方で、スイッチを
オフすると、発電機が動作し、前記コイルにたまってい
たエネルギー分が含まれるため、起電圧が高まる。この
ため、発電機にブレーキを掛ける際にチョッパリングで
制御すると、ブレーキ時の発電電力の低下を、スイッチ
オフ時の起電圧の高まり分で補填でき、発電電力の低下
を抑えながらブレーキトルク(制動トルク)を増加で
き、持続時間の長い電子制御式機械時計を構成できる。
【0033】そして、前記スイッチにデューティ比が異
なる2種類以上のチョッパ信号を印加することで、つま
りブレーキを掛ける必要があるブレーキオン制御時に
は、デューティ比が大きい(スイッチをオンしている期
間が長い)チョッパ信号を印加することで発電機の制動
トルクを増加できるとともに、チョッパリングによって
発電電力の低下を抑えることができる。
【0034】一方、ブレーキを解除するブレーキオフ制
御時には、前記チョッパ信号よりもデューティ比の小さ
い(スイッチをオンしている期間が短い)チョッパ信号
をスイッチに印加することで発電機の制動トルクを非常
に小さくでき、十分な発電電力を得ることができる。
【0035】このようにデューティ比が大きいチョッパ
信号を用いてブレーキを掛けたり、デューティ比の小さ
いチョッパ信号を用いてブレーキを解除することで、発
電電力(コンデンサ等への充電電力)の低下を抑えつつ
制動トルクを増加でき、持続時間の長い電子制御式機械
時計を構成することができる。
【0036】なお、ブレーキオン制御とブレーキオフ制
御は、通常、発電機の基準周期(ロータが1回転する周
期等)の1周期の期間にそれぞれ1回ずつ行うが、例え
ば、発電機が起動し始めたばかりの場合等は、基準周期
の複数周期の間、ブレーキオフ制御のみを行うようにし
てもよい。
【0037】また、各チョッパ信号のデューティ比は、
対象となる発電機の特性等に応じて適宜設定できるが、
例えばデューティ比が0.7〜0.95程度と大きなチ
ョッパ信号と、デューティ比が0.1〜0.3程度と小
さなチョッパ信号とを用いればよい。
【0038】また、請求項11に記載の電子制御式機械
時計にあっては、前記回転制御手段は、チョッパ信号を
発生するチョッパ信号発生部と、前記発電機の回転周期
を検出してその回転周期に基づき発電機にブレーキを掛
けるブレーキオン制御およびブレーキを解除するブレー
キオフ制御を切り替える制動制御手段とを備えて構成さ
れ、前記制動制御手段は、ブレーキオン制御時のみに前
記チョッパ信号を前記スイッチに印加して前記発電機を
チョッパリング制御可能に構成されていることを特徴と
するものである。
【0039】この場合も、ブレーキ制御が必要なブレー
キオン制御時のみにチョッパ信号を印加しているので、
発電機の制動トルクを増加できるとともに、チョッパリ
ングによって発電電力の低下を抑えることができる。
【0040】さらに、請求項12に記載の電子制御式機
械時計にあっては、前記回転制御手段は、周波数が異な
る2種類以上のチョッパ信号を発生するチョッパ信号発
生部を備えているとともに、前記周波数が異なる2種類
以上のチョッパ信号を前記スイッチに印加して前記発電
機をチョッパリング制御可能に構成されていることを特
徴とするものである。
【0041】この際、前記回転制御手段は、前記発電機
の回転周期を検出してその回転周期に基づき発電機にブ
レーキを掛けるブレーキオン制御およびブレーキを解除
するブレーキオフ制御を切り替える制動制御手段を備え
て構成され、前記制動制御手段は、ブレーキオン制御時
およびブレーキオフ制御時にそれぞれ周波数が異なる各
チョッパ信号を前記スイッチに印加するように構成さ
れ、かつブレーキオン制御時に印加されるチョッパ信号
は、ブレーキオフ制御時に印加されるチョッパ信号より
も周波数が低くされていることが好ましい。
【0042】スイッチに印加するチョッパ信号の周波数
が高い場合には、駆動トルク(制動トルク)が低くなっ
てブレーキ効果が小さくなり、かつ充電電圧(発電電
圧)は高くなる。一方、周波数の低いチョッパ信号を印
加すると、駆動トルクが高くなってブレーキ効果が大き
くなり、かつ充電電圧は周波数が高い場合に比べて低く
なる。但し、チョッパリングを行っているため、単にブ
レーキ制御のみを行った場合に比べれば充電電圧は高く
なる。
【0043】従って、ブレーキを掛ける必要があるブレ
ーキオン制御時には、周波数の低いチョッパ信号を印加
することで発電機の制動トルクを増加できるとともに、
チョッパリングによって発電電力の低下を抑えることが
できる。
【0044】一方、ブレーキを解除するブレーキオフ制
御時には、前記チョッパ信号よりも周波数の高いチョッ
パ信号をスイッチに印加することで発電機の制動トルク
を非常に小さくでき、十分な発電電力を得ることができ
る。
【0045】このように周波数が低いチョッパ信号を用
いてブレーキを掛けたり、周波数が高いチョッパ信号を
用いてブレーキを解除することで、発電電力の低下を抑
えつつブレーキトルクを増加でき、持続時間の長い電子
制御式機械時計を構成することができる。
【0046】なお、各チョッパ信号の周波数は、対象と
なる発電機の特性等に応じて適宜設定できるが、例えば
500〜1000Hz程度の周波数の高いチョッパ信号
と、10〜100Hz程度の周波数の低いチョッパ信号と
を用いればよい。
【0047】さらに、周波数だけではなくデューティ比
も異なるチョッパ信号を用いてチョッパリング制御して
もよい。特に、ブレーキオン制御時には、周波数が低く
デューティ比が高いチョッパ信号を用い、ブレーキオフ
制御時には、周波数が高くデューティ比が小さいチョッ
パ信号を用いれば、効率的にブレーキ制御を行うことが
できる。
【0048】また、請求項15に記載の電子制御式機械
時計にあっては、前記回転制御手段は、周波数が異なる
2種類以上のチョッパ信号を発生するチョッパ信号発生
部と、前記発電機により充電される電源の電圧を検出す
る電圧検出部とを備えているとともに、前記電圧検出部
で検出した電源電圧が設定値よりも低い場合には第1の
周波数のチョッパ信号を前記スイッチに印加し、かつ検
出した電源電圧が設定値よりも高い場合には前記第1の
周波数よりも低い第2の周波数のチョッパ信号を前記ス
イッチに印加して前記発電機をチョッパリング制御可能
に構成されていることを特徴とするものである。
【0049】この際、前記回転制御手段は、前記発電機
の回転周期を検出してその回転周期に基づき発電機にブ
レーキを掛けるブレーキオン制御およびブレーキを解除
するブレーキオフ制御を切り替える制動制御手段を備え
て構成され、前記チョッパ信号発生部は、第1および第
2の周波数において、それぞれデューティ比が異なる各
2種類のチョッパ信号を発生可能に構成され、前記制動
制御手段は、電源電圧に対応して選択された第1および
第2の周波数の内の一方の周波数でありかつ互いにデュ
ーティ比が異なる各チョッパ信号を、ブレーキオン制御
時およびブレーキオフ制御時にそれぞれ前記スイッチに
印加するように構成されていることが好ましい。
【0050】このような本発明においては、電源電圧
(発電機により充電されるコンデンサの充電電圧等)に
応じて発電機のブレーキ制御を行うチョッパ信号を周波
数の異なるものに切り替えているので、電源電圧が設定
値よりも低い場合には、制動トルクが低くて充電電圧が
高い、つまりブレーキ効果よりも充電を優先できる周波
数の高いチョッパ信号を印加し、電源電圧が設定値より
も高い場合には、制動トルクが高くて充電電圧が低い、
つまり充電効果よりもブレーキを優先できる周波数の低
いチョッパ信号を印加して、充電状態に応じた適切なブ
レーキ制御を行うことができる。
【0051】また、前記回転制御手段は、発電機にブレ
ーキを掛けるブレーキオン制御とブレーキを解除するブ
レーキオフ制御との切替タイミングと、チョッパ信号に
よるスイッチを断続させるタイミングとを同期させてい
ることが好ましい。
【0052】このようにブレーキタイミングとチョッパ
信号のタイミングとを同期させれば、チョッパ信号を歩
度測定パルスとしても利用できる。
【0053】請求項18に記載の電子制御式機械時計に
あっては、前記回転制御手段は、前記発電機の回転波形
をチョッパリングのタイミングで基準電圧と比較し、回
転波形の電圧が基準電圧を下回っている間はLレベルま
たはHレベルの一方のレベルとされ、基準電圧を上回っ
ている間は他方のレベルとされたロータ回転検出信号を
用いてロータの回転周期を検出する回転周期検出手段を
備えることを特徴とする。
【0054】この際、前記回転制御手段は、チョッパリ
ングのタイミングで基準電圧と比較される発電機の回転
波形がn回連続して基準電圧を下回っている場合にロー
タ回転検出信号をLレベルまたはHレベルの一方のレベ
ルとし、チョッパリングのタイミングで基準電圧と比較
される発電機の回転波形がm回連続して基準電圧を上回
っている場合にロータ回転検出信号をLレベルまたはH
レベルの他方のレベルとすることが好ましい。また、前
記n,m回は、チョッパリングの周波数と、ロータの回
転波形に重畳されるノイズ周波数に基づいて設定される
ことが好ましい。
【0055】発電機をチョッパリング制御する場合、発
電機のロータの回転波形にはチョッパパルスが重畳され
る。このため、ロータの回転波形からロータ回転周期に
相当する矩形波信号(ロータ回転検出信号)を得るに
は、チョッパ波形が重畳されたタイミング(チョッパリ
ングのタイミング)で、ロータの回転波形の電圧を基準
電圧と比較すればよい。この際、ロータの回転波形に外
部磁界(例えば50/60Hzの商用電源周波数)等の
ノイズが重畳されることがあり、このノイズの影響でロ
ータの回転波形が崩れ、ロータ回転検出信号を正確に得
ることができない場合がある。
【0056】そこで、発電機の回転波形がn回連続して
基準電圧を下回っている場合にロータ回転検出信号をL
レベルまたはHレベルの一方のレベルとし、チョッパリ
ングのタイミングで基準電圧と比較される発電機の回転
波形がm回連続して基準電圧を上回っている場合にロー
タ回転検出信号をLレベルまたはHレベルの他方のレベ
ルとすることで、ロータの回転波形が基準電圧以下であ
るか、以上であるかを正確にかつ確実に検出することが
でき、ロータ回転検出信号のノイズの影響による誤検出
を防止できる。
【0057】また、前記回転制御手段は、チョッパリン
グのタイミングで基準電圧と比較される発電機の回転波
形がx回連続して基準電圧を下回っている場合にロータ
回転検出信号をLレベルまたはHレベルの一方のレベル
とし、チョッパリングのタイミングで基準電圧と比較さ
れる発電機の回転波形がy回(非連続でよい)、基準電
圧を上回った場合にロータ回転検出信号をLレベルまた
はHレベルの他方のレベルとすることを特徴とするもの
でもよい。ここで、前記x,y回は、チョッパリングの
周波数と、ロータの回転波形に重畳されるノイズ周波数
に基づいて設定されることが好ましい。
【0058】この場合も、ロータの回転波形が基準電圧
以下であるか、以上であるかを正確にかつ確実に検出す
ることができ、ノイズの影響による誤検出を防止でき
る。
【0059】また、前記回転制御手段は、PLL制御を
用いてロータの回転を制御しているものでもよいし、ア
ップダウンカウンタを用いてロータの回転を制御してい
るものでもよく、ロータの回転波形と、水晶振動子から
の基準波形とを比較してその誤差を減少させるように発
電機のブレーキ制御を行えるものであればよい。
【0060】本発明の電子制御式機械時計の制御方法
は、機械的エネルギ源と、輪列を介して連結される前記
機械的エネルギ源によって駆動されて誘起電力を発生し
て第1および第2の端子から電気的エネルギを供給する
発電機と、前記輪列に結合された指針と、前記電気的エ
ネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御す
る回転制御手段とを備える電子制御式機械時計の制御方
法において、時間標準源からの信号に基づいて発生する
基準信号と前記発電機の回転周期に対応して出力される
回転検出信号とを比較し、基準信号に対する回転検出信
号の進み量に応じて、前記発電機の各端子を短絡可能な
スイッチを断続し、発電機をチョッパリングによりブレ
ーキ制御することを特徴とするものである。
【0061】このような制御方法であれば、発電機の回
転制御(ブレーキ制御)を、発電機のコイル両端を短絡
可能なスイッチをオン・オフしてチョッパリングするこ
とで行っているので、ブレーキ時の発電電力の低下を、
スイッチオフ時の起電圧の高まり分で補填でき、発電電
力を一定以上に保ちながら制動トルクを増加でき、持続
時間の長い電子制御式機械時計を構成することができ
る。
【0062】また、請求項26に記載の電子制御式機械
時計の制御方法は、機械的エネルギ源と、輪列を介して
連結される前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘
起電力を発生して第1および第2の端子から電気的エネ
ルギを供給する発電機と、前記輪列に結合された指針
と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の
回転周期を制御する回転制御手段とを備える電子制御式
機械時計の制御方法において、時間標準源からの信号に
基づいて発生する基準信号および前記発電機の回転周期
に対応して出力される回転検出信号の一方をアップカウ
ント信号とし、他方をダウンカウント信号としてアップ
ダウンカウンタに入力し、アップダウンカウンタのカウ
ンタ値が予め設定された値になったら前記発電機にチョ
ッパリングによりブレーキを掛け、かつカウンタ値が上
記設定値以外の値になったら前記発電機にブレーキを掛
けない制御を行うことを特徴とするものである。
【0063】このような制御方法であれば、アップダウ
ンカウンタのカウンタ値が設定値になった場合には、つ
まりゼンマイなどの機械的エネルギ源のトルクが大きく
て発電機の回転が進んでいる場合には、各計数値の差が
なくなるまでチョッパリングによりブレーキをかけ続け
ることになるため、発電電力を一定以上に保ちながら制
動トルクを増加でき、迅速に正常な回転速度に調速する
ことができ、応答性の速い制御を行うことができる。ま
た、アップダウンカウンタを用いれば、計数と同時に各
計数値の比較も行うことができるため、構成が簡易にな
りかつ各計数値の差を簡単に求めることができる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0065】図1は、本発明の第1実施形態の電子制御
式機械時計の要部を示す平面図であり、図2及び図3は
その断面図である。
【0066】電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a、香
箱歯車1b、香箱真1c及び香箱蓋1dからなる香箱車
1を備えている。ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車1
b、内端が香箱真1cに固定される。香箱真1cは、地
板2と輪列受3に支持され、角穴車4と一体で回転する
ように角穴ネジ5により固定されている。
【0067】角穴車4は、時計方向には回転するが反時
計方向には回転しないように、こはぜ6と噛み合ってい
る。なお、角穴車4を時計方向に回転しゼンマイ1aを
巻く方法は、機械時計の自動巻または手巻機構と同様で
あるため、説明を省略する。香箱歯車1bの回転は、7
倍に増速されて二番車7へ、順次6.4倍増速されて三
番車8へ、9.375 倍増速されて四番車9へ、3倍増速さ
れて五番車10へ、10倍増速されて六番車11へ、1
0倍増速されてロータ12へと、合計126,000倍
に増速されている。
【0068】二番車7には筒かな7aが、筒かな7aに
は分針13が、四番車9には秒針14がそれぞれ固定さ
れている。従って、二番車7を1rphで、四番車9を
1rpmで回転させるためには、ロータ12は5rps
で回転するように制御すればよい。このときの香箱歯車
1bは、1/7rphとなる。
【0069】この電子制御式機械時計は、ロータ12、
ステータ15、コイルブロック16から構成される発電
機20を備えている。ロータ12は、ロータ磁石12
a、ロータかな12b、ロータ慣性円板12cから構成
される。ロータ慣性円板12cは、香箱車1からの駆動
トルク変動に対しロータ12の回転数変動を少なくする
ためのものである。ステータ15は、ステータ体15a
に4万ターンのステータコイル15bを巻線したもので
ある。
【0070】コイルブロック16は、磁心16aに11
万ターンのコイル16bを巻線したものである。ここ
で、ステータ体15aと磁心16aはPCパーマロイ等
で構成されている。また、ステータコイル15bとコイ
ル16bは、各々の発電電圧を加えた出力電圧がでるよ
うに直列に接続されている。
【0071】次に、電子制御式機械時計の制御回路につ
いて、図4〜9を参照して説明する。
【0072】図4には、本実施形態の機能を示すブロッ
ク図が示されている。
【0073】発電機20からの交流出力は、昇圧整流、
全波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる整流
回路21を通して昇圧、整流される。整流回路21に
は、回転制御手段等の制御用ICや水晶振動子等の負荷
22が接続されている。なお、図4では説明の便宜上、
IC内に構成される各機能回路を負荷22とは別に記載
している。
【0074】発電機20には、制動抵抗23Aおよびス
イッチとして機能するNchやPchのトランジスタ2
3Bが直列に接続されて構成されたブレーキ回路23が
接続されている。この発電機20およびブレーキ回路2
3によってVCO(電圧制御発振器)25が構成されて
いる。なお、ブレーキ回路23には、制動抵抗23Aの
ほかにダイオードを適宜挿入してもよい。
【0075】このVCO25には、回転制御手段50が
接続されている。
【0076】回転制御手段50は、発振回路51、分周
回路52、ロータ12の回転検出回路53、位相比較回
路(PC)54、ローパスフィルタ(低域フィルタ:L
PF)55、ブレーキ制御回路56によって構成されて
いる。
【0077】発振回路51は水晶振動子51Aによる発
振信号を出力し、この発振信号は分周回路52によって
ある一定周期まで分周される。この分周信号は、例えば
10Hzの時間標準信号(基準周期信号)fsとして位
相比較回路54に出力されている。なお、水晶振動子5
1Aの代わりに各種の基準標準振動源等を用いて基準信
号を作成してもよい。
【0078】回転検出回路53は、VCO25の出力波
形を発電機20側に影響しないようにハイインピーダン
スで受け、この出力を矩形波パルスfrに波形処理して
位相比較回路54に出力する。
【0079】位相比較回路54は、分周回路52からの
時間標準信号fsと、回転検出回路53からの矩形波パ
ルスfrとの位相を比較し、その差信号を出力する。こ
の差信号はLPF55で高周波成分が除去された後、ブ
レーキ制御回路56に入力される。
【0080】ブレーキ制御回路56は、この信号に基づ
いてブレーキ回路23の制御信号をVCO25に入力す
る。これにより位相同期制御(PLL制御)が実現され
ている。
【0081】次に、本実施形態のより具体的な構成を図
5に示す。
【0082】図に示すように、本実施形態では、ブレー
キ回路23としてチョッパ充電回路60を用いている。
チョッパ充電回路60は、図6に示すように、発電機2
0のコイル15b,16bに接続された2つのコンパレ
ータ61,62と、これらのコンパレータ61,62に
比較基準電圧Vref を供給する電源63と、コンパレー
タ61,62の出力と、前記ブレーキ制御回路56側か
らのクロック出力(制御信号)との論理和を出力するオ
ア回路64,65と、前記コイル15b,16bに接続
されるとともに、オア回路64,65の出力がゲートに
接続されてスイッチとして機能する電界効果型トランジ
スタ66,67(FET)と、前記コイル15b,16
bに接続されて前記整流回路21に設けられたコンデン
サ21aに接続されたダイオード68,69とを備えて
構成されている。なお、FET66,67には寄生ダイ
オード66A,67Aが設けられている。
【0083】また、コンデンサ21aの+側(第1の電
源ライン側)は電圧VDDとされ、−側(第2の電源ラ
イン側)はVTKN(V/TANK/Negativ:電池の−
側)とされている。同様に、電源63の−側やトランジ
スタ66,67のソース側もVTKN(第2の電源ライ
ン側)とされている。従って、このチョッパ充電回路6
0では、トランジスタ66,67を制御することで、発
電機20を一旦VTKN側に短絡させ、開放時にVDD
の電圧以上になるようにチョッパ昇圧している。このた
め、コンパレータ61,62は、昇圧された起電圧と、
VDDおよびVTKN間の任意の設定電圧Vref とを比
較するようになっている。
【0084】チョッパ充電回路60において、各コンパ
レータ61,62の出力は、波形整形回路70にも出力
されている。従って、チョッパ充電回路60および波形
整形回路70によって回転検出回路53が構成されてい
る。
【0085】なお、波形整形回路70としては、図7に
示すようなコンデンサ72および抵抗73で構成された
単安定マルチバイブレータ(ワンショットタイプ)71
や、図8に示すようなカウンタ74、ラッチ75を用い
たタイプのものなどが利用できる。
【0086】位相比較回路54は、アナログ位相比較
器、ディジタル位相比較器等で構成され、例えば、CM
OSICを用いたCMOSタイプ位相比較器等が利用で
きる。そして、分周回路52からの10Hzの時間標準
信号fsと、波形整形回路70からの矩形波パルスfr
との位相差を検出して差信号を出力している。
【0087】この差信号は、チャージポンプ(CP)8
0に入力されて電圧レベルに変換され、抵抗82および
コンデンサ83からなるループフィルタ81によって高
周波成分が除去される。従って、チャージポンプ80お
よびループフィルタ81によって、前記LPF55が構
成されている。
【0088】ループフィルタ81から出力されるレベル
信号aは、コンパレータ90に入力される。このコンパ
レータ90には、発振回路51からの信号を50Hz〜
10KHzに分周する分周回路91および積分器等を用
いた三角波発生回路92を通して変換された三角波信号
bが入力されている。そして、コンパレータ90は、ル
ープフィルタ81からのレベル信号aと三角波信号bと
から矩形波パルス信号cを出力している。従って、コン
パレータ90、分周回路91、三角波発生回路92によ
り、前記ブレーキ制御回路56が構成されている。
【0089】そして、コンパレータ90から出力された
矩形波パルス信号cは、前述のとおり、チョッパ充電回
路60にクロック信号CLKとして入力されている。
【0090】次に、本実施形態の動作について、図9,
10の波形図および図11のフローチャートをも参照し
て説明する。
【0091】ゼンマイ1aにより発電機20のロータ1
2が回転すると、各コイル15b,16bからは磁束の
変化に応じた交流波形が出力される。この波形は、各コ
ンパレータ61,62に入力される。そして、各コンパ
レータ61,62においては、電源63からの基準電圧
Vref と比較される。このコンパレータ61,62での
比較によりトランジスタ66,67をONさせる極性の
タイミングを検出している。
【0092】すなわち、コンデンサ21aへの昇圧充電
および発電機20のチョッパブレーキ動作を行うには、
クロック信号CLKをトランジスタ66,67のゲート
に入力するだけでも行える。しかし、クロック信号だけ
で制御した場合には、クロック信号がHiになると、各ト
ランジスタ66,67が同時にONして短絡し、クロッ
ク信号がLoになると、各寄生ダイオード66A,67A
の一方とダイオード68,69の一方とを通過してコン
デンサ21aに充電する。具体的には、AG1が+の時
は、寄生ダイオード67Aからコイル15b,16bを
通してダイオード68の経路で充電し、AG2が+の時
は、寄生ダイオード66Aからコイル15b,16bを
通してダイオード69の経路で充電する。
【0093】この場合、充電経路にダイオードが2つ直
列に接続され、各ダイオードの立ち上がり電圧VFを加
えた分の電圧降下が発生する。従って、充電電圧は、コ
ンデンサ21aの電位に前記電圧降下分を加えた以上の
電圧でなければ、コンデンサ21aに充電させることが
できない。これは、電子制御式機械時計のように、発電
電圧の小さな発電機の場合、充電効率を低下させる大き
な要因となる。
【0094】そこで、本実施形態では、トランジスタ6
6,67を同時にON、OFFせずに、そのタイミング
を調整することで充電効率を向上させている。
【0095】すなわち、AG1がVTKNからみて+と
なり、電圧Vref を越えるとコンパレータ62はHiレベ
ル信号を出力し、このため、オア回路65は、クロック
信号CLKに関係なくHiレベル信号を出し続け、これに
よりトランジスタ67のゲートに電圧が加わり、トラン
ジスタ67はON状態となる。
【0096】一方、AG2側に接続されたコンパレータ
61は、AG2<電圧Vrefであるため、Loレベル信号
を出力し、オア回路64からはクロック信号に同期した
信号が出力され、トランジスタ66はON/OFF動作
を繰り返し、AG1端子はチョッパ昇圧される。
【0097】このときの充電経路は、トランジスタ66
が一旦ONしてOFFされた時に、AG1−ダイオード
68−コンデンサ21a−VTKN−トランジスタ67
(ソースからドレイン)−AG2となり、寄生ダイオー
ド67Aが経路から外れるため、電圧降下が小さくな
り、充電効率が向上する。
【0098】なお、電圧Vref のレベルは、発電機20
の発電電圧をチョッパ昇圧してコンデンサ21aに充電
可能となる起電圧レベルを選択することが好ましく、通
常、VTKNを数百mV越えたレベルに設定すればよ
い。この電圧Vref の設定レベルが高いと、コンパレー
タ61,62が動作するまでの期間が長くなり、この間
は前述した2つのダイオードが直列接続された充電経路
になるため、発電効率がその分低下する。
【0099】なお、トランジスタ66をONしたときに
は、トランジスタ67もONされていることから発電機
20は短絡されて、ショートブレーキがかかり、その分
発電量が低下するが、このVTKN側に短絡させている
ことにより、トランジスタ66の開放時にVDD以上の
電圧に昇圧できるため、ON/OFFするチョッパリン
グのサイクルを所定周期以上にすれば、ショートブレー
キ時の発電量低下を補うことができ、発電電力を一定以
上に保ちながら制動トルクを増加することができる。
【0100】そして、発電機20からの出力がAG2側
になった場合も、各コンパレータ61,62、トランジ
スタ66,67の動作が入れ替わるだけで、前述と同様
の動作が行われる。
【0101】また、チョッパ充電回路60の各コンパレ
ータ61,62の出力は、波形整形回路70に入力され
て矩形波パルスfrに変換される。すなわち、チョッパ
充電回路60および波形整形回路70からなる回転検出
回路53は、ロータ12の回転を検出して矩形波パルス
frとして出力する(ステップ1、以下ステップを
「S」と略す)。
【0102】例えば、図7の単安定マルチバイブレータ
71は、1つの極性検出(コンパレータ62の出力)だ
けから波形整形している。具体的には、コンパレータ6
2の出力の立ち上がりで、単安定マルチバイブレータ7
1にトリガをかけ、CRで設定した長さのパルスを出力
する。CRの時定数はクロック信号CLKの1周期に対
して約1.5倍以上に設定しているため、CRで設定さ
れたパルス時間内に、次のコンパレータ62の出力の立
ち上がりが入力され、単安定マルチバイブレータ71は
リトリガされる。このため、マルチバイブレータ71か
らは、CRで設定した1.5T時間内にコンパレータ6
2の出力の立ち上がりが発生しなくなるまで、Hiレベル
信号を出力し続け、これにより発電機20の出力信号に
対応した矩形波パルスfrが出力される。但し、パルス
frの立ち下がり時間は、CRの設定時間−極検出パル
スのHiレベルの時間だけ遅くなり、図9に示すように、
CRが1.5Tの場合、1.5T−0.5T=1Tだけ
遅れが生じる。
【0103】一方、図8に示す波形整形回路70も、1
つの極性検出(コンパレータ61または62の一方の出
力)だけから波形整形している。具体的には、クロック
信号を2T時間だけカウントしてクリアするカウンタ7
4と、カウンタ74の出力でラッチをかけるラッチ手段
75によって構成され、カウンタ74とラッチ手段75
はコンパレータ61または62のいずれかの出力によっ
てクリアされるように設定されている。例えば、図9に
示すように、コンパレータ62の出力が発生している場
合には、ラッチ手段75、カウンタ74はクリアされて
おり、出力frはLoレベル信号を出力する。そして、コ
ンパレータ62の出力が発生しなくなると、カウンタ7
4によって出力frはHiレベルにラッチされる。
【0104】そして、再度コンパレータ62の出力が発
生すると、ラッチ信号はクリアされ、出力frはLoレベ
ルとなり矩形波パルスを得ることができる。なお、カウ
ンタの設定時間内(2T)にコンパレータ62の出力が
発生すると、ラッチ動作は行われない。ただし、この場
合も、図9に示すように、カウンタ74の設定時間(2
T)だけ、矩形波パルスfrのHiの立ち上がりが遅くな
る。
【0105】図7,8の各波形整形回路70は、コンパ
レータ62の出力に遅れを生じさせて矩形波パルスに変
換させている。これは、システムの起動時等にコンパレ
ータ62からの出力が必ずしもクロック信号の周期に同
期した信号として得られず、いわゆるパルス抜けのよう
な出力となるため、そのまま矩形波パルスへ変換させる
とパルス割れを生じるため、CR設定時間、あるいはカ
ウンタの設定時間によってパルス割れを防止するためで
ある。なお、CR設定時間やカウンタ時間はパルス抜け
の程度によって設定すればよく、周期1.5〜5T程度
に設定すればよい。なお、制御上は、このような遅れは
ほとんど影響しない。
【0106】このようにして整形された矩形波パルスf
rは、位相比較回路54において分周回路52の時間標
準信号fsと比較され(S2)、その差信号がチャージ
ポンプ80およびループフィルタ81を通してレベル信
号aに変換される。
【0107】コンパレータ90では、図10にも示すよ
うに、レベル信号aおよび三角波発生回路92からの三
角波信号bにより、矩形波パルス信号cを出力する。前
記レベル信号aは、ロータ12の回転に基づく矩形波パ
ルスfrが時間標準信号fsよりも進んでいる場合に
は、標準レベルよりも低くなり、遅れている場合には高
くなるように設定されている。
【0108】このため、矩形波パルスfrが時間標準信
号fsよりも進んでいる場合(S3)には、矩形波パル
ス信号cのHレベルの状態が長くなり、その分、チョッ
パ充電回路60での各チョッパサイクル内におけるショ
ートブレーキ時間が長くなってブレーキ量が増えて発電
機20のロータ12は減速される(S4)。逆に、矩形
波パルスfrが時間標準信号fsよりも遅れている場合
には、矩形波cのLレベルの状態が長くなり、その分、
チョッパ充電回路60での各チョッパサイクル内におけ
るショートブレーキ時間が短くなってブレーキ量が減っ
て発電機20のロータ12は増速される(S5)。以上
のブレーキ制御を繰り返すことにより、矩形波パルスf
rが時間標準信号fsに合うように制御される。
【0109】なお、図4〜5の基準周期信号fsおよび
波形成形回路70からの矩形波パルスfrと、コンパレ
ータ90の出力信号cとの関係をタイミングチャートで
示すと図12のようになる。つまり、コンパレータ90
の出力信号cは、基準周期信号fsと矩形波パルスfr
との位相差に応じてショートブレーキ期間が長くなって
ブレーキ量が増加したり、ショートブレーキ期間が短く
なってブレーキ量が減るようになっている。すなわち、
図12に示すように、基準周期信号fsの周期T1、T
2及びT3を比較すると、周期T2では矩形波パルスf
rとそれに続く基準周期信号fsの立ち下がりの位相差
が周期T1の場合に比べて小さいため、それに続く次の
1周期(つまり周期T3)のコンパレータ90の出力信
号cは、周期T1において、矩形波パルスfrとそれに
続く基準周期信号fsの立ち下がりの位相差を比較した
場合(つまり周期T2)に比べて、ショートブレーキ期
間が短くなってブレーキ量が減るように設定される。そ
して、この出力信号cは、基準周期信号fsの1周期に
わたって同じ波形つまり同じショートブレーキ期間を有
する波形とされている。なお、本実施形態では、出力信
号cがハイレベルの場合にブレーキが掛かるように、つ
まりブレーキ期間はハイレベルとされている。
【0110】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0111】(1) 発電機20、ブレーキ回路23からな
るVCO25と、位相比較回路54、ブレーキ制御回路
56とを設けたので、PLL制御により発電機20の回
転を制御できる。このため、1周期毎の発電波形を比較
してブレーキ回路23におけるブレーキレベルを設定で
きるため、一旦ロックレンジに引き込めば、発電波形が
瞬時に大きく変動することがない限り、応答性の速い安
定した制御を行うことができる。
【0112】(2) ブレーキ回路23をチョッパ充電回路
60で構成し、ブレーキ制御をチョッパリングを利用し
て実現しているので、発電電力を一定以上に保ちなが
ら、制動トルクを増加できる。このため、システムの安
定性を維持しながら、効率的なブレーキ制御を行うこと
ができる。
【0113】(3) チョッパ充電回路60を用いたこと
で、ブレーキ制御だけではなく、整流回路21のコンデ
ンサ21aへの充電(発電処理)と、発電機20のロー
タ12の回転検出をもチョッパ充電回路60で実現する
ことができ、これらの各機能を別々の回路で実現する場
合に比べて、回路構成を簡略化でき、部品点数も少なく
できてコストを低減でき、かつ製造効率も向上すること
ができる。
【0114】(4) チョッパ充電回路60において、各ト
ランジスタ66,67のオン、オフ制御のタイミングを
調整し、トランジスタ66,67の一方をオンし続けた
状態で、他方をオン、オフしているので、充電経路にお
ける電圧降下を少なくでき、発電効率を向上することが
できる。このため、特に電子制御式機械時計のように、
小さな発電機20を用いなければならない場合に、その
発電効率を向上できるため、非常に有効である。
【0115】(5) 波形整形回路70を設けたので、仮に
チョッパ充電回路60等の回路構成が変わって、VCO
25からの出力波形が異なる場合でも、その出力波形の
相違部分を波形整形回路70で吸収できる。このため、
チョッパ充電回路60の回路構成が相違しても、回転制
御手段50を共通して利用することができ、部品コスト
を低減することができる。
【0116】(6) 波形整形回路70として、ローパスフ
ィルタ(LPF)とコンパレータとを組み合わせた一般
的な回路を用いると、チョッパ昇圧した起電圧の一部
を、例えば1次遅れのCRフィルタ等からなるLPFに
充電させることになり、コンデンサ21aへの充電効率
を低下させる要因となるが、本実施形態の各波形整形回
路70は、デジタル的に処理を行うため、消費電流を低
く抑えることができ、コンデンサ21aへの充電効率も
向上することができる。
【0117】次に本発明の第2実施形態について説明す
る。なお、本実施形態において、前述の実施形態と同一
もしくは同様の構成部分には、同一符号を付し、説明を
省略あるいは簡略する。
【0118】図13には、第2実施形態の電子制御式機
械時計を示すブロック図が示されている。
【0119】電子制御式機械時計は、機械的エネルギ源
としてのゼンマイ1aと、ゼンマイ1aのトルクを発電
機20に伝達する増速輪列(各番車7〜11)と、増速
輪列に連結されて時刻表示を行う指針(分針13、秒針
14)とを備えている。
【0120】発電機20は、増速輪列を介してゼンマイ
1aによって駆動され、誘起電力を発生して電気的エネ
ルギを供給する。この発電機20からの交流出力は、昇
圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等から
なる整流回路21を通して昇圧、整流され、コンデンサ
等で構成された電源回路21aに充電供給される。
【0121】なお、本実施形態では、図14にも示すよ
うに、整流回路35を含むブレーキ回路120を発電機
20に設けている。具体的には、発電機20の出力端で
ある第1の端子MG1、第2の端子MG2を短絡させて
ショートブレーキを掛ける第1および第2のスイッチ1
21,122によりブレーキ回路120が構成されてい
る。
【0122】本実施形態では、図15にも示すように、
第1のスイッチ121は、第2の端子MG2にゲートが
接続されたPchの第1の電界効果型トランジスタ(F
ET)126と、後述するチョッパ信号発生部180か
らのチョッパ信号(チョッパパルス)CH3がゲートに
入力される第2の電界効果型トランジスタ127とが並
列に接続されて構成されている。
【0123】また、第2のスイッチ122は、第1の端
子MG1にゲートが接続されたPchの第3の電界効果
型トランジスタ(FET)128と、チョッパ信号発生
部180からのチョッパ信号(チョッパパルス)CH3
がゲートに入力される第4の電界効果型トランジスタ1
29とが並列に接続されて構成されている。
【0124】そして、発電機20に接続された昇圧用の
コンデンサ123、ダイオード124,125、第1の
スイッチ121、第2のスイッチ122により倍電圧整
流回路(簡易同期昇圧チョッパ整流回路)35が構成さ
れている。なお、ダイオード124,125としては、
一方向に電流を流す一方向性素子であればよく、その種
類は問わない。特に、電子制御式機械時計では、発電機
20の起電圧が小さいため、ダイオード125としては
降下電圧Vfが小さいショットキーバリアダイオードを
用いることが好ましい。また、ダイオード124として
は、逆リーク電流が小さいシリコンダイオードを用いる
ことが好ましい。
【0125】前記ブレーキ回路120は、電源回路(コ
ンデンサ)21aから供給される電力によって駆動され
る回転制御手段50により制御されている。この回転制
御手段50は、図13に示すように、発振回路51、ロ
ータの回転検出回路53、ブレーキの制御回路56を備
えて構成されている。
【0126】発振回路51は時間標準源である水晶振動
子51Aを用いて発振信号(32768Hz)を出力
し、この発振信号は12段のフリップフロップからなる
分周回路52によってある一定周期まで分周される。分
周回路52の12段目の出力Q12は、8Hzの基準信
号として出力されている。
【0127】回転検出回路53は、発電機20に接続さ
れた波形整形回路161とモノマルチバイブレータ16
2とで構成されている。波形整形回路161は、アン
プ、コンパレータで構成され、正弦波を矩形波に変換す
る。モノマルチバイブレータ162は、ある周期以下の
パルスだけを通過させるバンドパス・フィルターとして
機能し、ノイズを除去した回転検出信号FG1を出力す
る。
【0128】制御回路56は、制動制御手段であるアッ
プダウンカウンタ160と、同期回路170と、チョッ
パ信号発生部180とを備えている。
【0129】アップダウンカウンタ160のアップカウ
ント入力およびダウンカウント入力には、回転検出回路
53の回転検出信号FG1および分周回路52からの基
準信号fsが同期回路170を介してそれぞれ入力され
ている。
【0130】同期回路170は、4つのフリップフロッ
プ171やANDゲート172,NANDゲート173
からなり、分周回路52の5段目の出力Q5(1024
Hz)や6段目の出力Q6(512Hz)の信号を利用
して、回転検出信号FG1を基準信号fs(8Hz)に
同期させるとともに、これらの各信号パルスが重なって
出力されないように調整している。
【0131】アップダウンカウンタ160は、4ビット
のカウンタで構成されている。アップダウンカウンタ1
60のアップカウント入力には、前記回転検出信号FG
1に基づく信号が同期回路170から入力され、ダウン
カウント入力には、前記基準信号fsに基づく信号が同
期回路170から入力される。これにより、基準信号f
sおよび回転検出信号FG1の計数と、その差の算出と
が同時に行えるようになっている。
【0132】なお、このアップダウンカウンタ160に
は、4つのデータ入力端子(プリセット端子)A〜Dが
設けられており、端子A〜CにHレベル信号が入力され
ていることで、アップダウンカウンタ160の初期値
(プリセット値)がカウンタ値7に設定されている。
【0133】また、アップダウンカウンタ160のLO
AD入力端子には、電源回路21aに接続されて電源回
路21aの電圧に応じてシステムリセット信号SRを出
力する初期化回路190が接続されている。なお、本実
施形態では、初期化回路190は、電源回路21aの充
電電圧が所定電圧になるまではHレベルの信号を出力
し、所定電圧以上になればLレベルの信号を出力するよ
うに構成されている。
【0134】アップダウンカウンタ160は、LOAD
入力がLレベルになるまで、つまりシステムリセット信
号SRが出力されるまでは、アップダウン入力を受け付
けないため、アップダウンカウンタ160のカウンタ値
は「7」に維持される。
【0135】アップダウンカウンタ160は、4ビット
の出力QA〜QDを有している。従って、4ビット目の
出力QDは、カウンタ値が7以下であればLレベル信号
を出力し、8以上であればHレベル信号を出力すること
になる。この出力QDは、チョッパ信号発生部180に
接続されている。
【0136】チョッパ信号発生部180は、3つのAN
Dゲート182〜184で構成され、分周回路52の出
力Q5〜Q8を利用して第1のチョッパ信号CH1を出
力する第1チョッパ信号発生手段181と、2つのOR
ゲート186,187で構成され、分周回路52の出力
Q5〜Q8を利用して第2のチョッパ信号CH2を出力
する第2チョッパ信号発生手段185と、前記アップダ
ウンカウンタ160の出力QDと、第2チョッパ信号発
生手段185の出力CH2とが入力されるANDゲート
188と、このANDゲート188の出力と前記第1チ
ョッパ信号発生手段181の出力CH1とが入力される
NORゲート189とを備えている。
【0137】このチョッパ信号発生部180のNORゲ
ート189からの出力CH3は、第2,4の電界効果型
トランジスタ127、129のゲートに入力されてい
る。従って、出力CH3からLレベル信号が出力される
と、トランジスタ127,129はオン状態に維持さ
れ、発電機20がショートされてブレーキが掛かる。
【0138】一方、出力CH3からHレベル信号が出力
されると、トランジスタ127,129はオフ状態に維
持され、発電機20にはブレーキが加わらない。従っ
て、出力CH3からのチョッパ信号によって発電機20
をチョッパリング制御することができる。
【0139】次に、本実施形態における動作を図16〜
18のタイミングチャートおよび出力波形図と、図19
のフローチャートとを参照して説明する。
【0140】発電機20が作動し始めて、初期化回路1
90からLレベルのシステムリセット信号SRがアップ
ダウンカウンタ160のLOAD入力に入力されると
(S11)、図16に示すように、回転検出信号FG1
に基づくアップカウント信号(UP)と、基準信号fsに
基づくダウンカウント信号(DOWN)とがアップダウンカ
ウンタ160でカウントされる(S12)。これらの各
信号は、同期回路170によって同時にカウンタ160
に入力されないように設定されている。
【0141】このため、初期カウント値が「7」に設定
されている状態から、アップカウント信号(UP)が入力
されるとカウンタ値は「8」となり、出力QDからHレ
ベル信号がチョッパ信号発生部180のANDゲート1
88に出力される。
【0142】一方、ダウンカウント信号(DOWN)が入力
されてカウンタ値が「7」に戻れば、出力QDからはL
レベル信号が出力される。
【0143】チョッパ信号発生部180では、図17に
示すように、分周回路52の出力Q5〜Q8を利用し、
第1チョッパ信号発生手段181から出力CH1を出力
し、第2チョッパ信号発生手段185から出力CH2を
出力する。
【0144】そして、アップダウンカウンタ160の出
力QDからLレベル信号が出力されている場合(カウン
ト値「7」以下)には、ANDゲート188からの出力
もLレベル信号となるため、NORゲート189からの
出力CH3は出力CH1が反転したチョッパ信号、つま
りHレベル信号(ブレーキオフ時間)が長く、Lレベル
信号(ブレーキオン時間)が短いデューティ比(トラン
ジスタ127,129をオンしている比率)の小さなチ
ョッパ信号となる。従って、基準周期におけるブレーキ
オン時間が短くなり、発電機20に対しては、ほとんど
ブレーキが掛けられない、つまり発電電力を優先したブ
レーキオフ制御が行われる(S13,S15)。
【0145】一方、アップダウンカウンタ160の出力
QDからHレベル信号が出力されている場合(カウント
値「8」以上)には、ANDゲート188からの出力も
Hレベル信号となるため、NORゲート189からの出
力CH3は出力CH2が反転したチョッパ信号、つまり
Lレベル信号(ブレーキオン時間)が長く、Hレベル信
号(ブレーキオフ時間)が短いデューティ比の大きなチ
ョッパ信号となる。従って、基準周期におけるブレーキ
オン時間が長くなり、発電機20に対してはブレーキオ
ン制御が行われるが、一定周期でブレーキがオフされる
ためにチョッパリング制御が行われ、発電電力の低下を
抑えつつ制動トルクを向上することができる(S13,
S14)。
【0146】なお、倍電圧整流回路(簡易同期昇圧チョ
ッパ整流回路)35では、次のようにして発電機20で
発電した電荷を電源回路21aに充電している。すなわ
ち、第1の端子MG1の極性が「+」で第2の端子MG
2の極性が「−」の時には、第1の電界効果型トランジ
スタ(FET)126がオンされ、第3の電界効果型ト
ランジスタ(FET)128がオフされる。このため、
発電機20で発生した誘起電圧の電荷は、図15に示す
「→→→」の回路によって例えば0.1μFの
コンデンサ123に充電されるとともに、「→→
→→→→→」の回路によって例えば10μF
の電源回路(コンデンサ)21aに充電される。
【0147】一方、第1の端子MG1の極性が「−」で
第2の端子MG2の極性が「+」に切り替わると、第1
の電界効果型トランジスタ(FET)126がオフさ
れ、第3の電界効果型トランジスタ(FET)128が
オンされる。このため、図15に示す「コンデンサ12
3→→→→→→→コンデンサ123」の回
路によって、発電機20で発生した誘起電圧と、コンデ
ンサ123の充電電圧とが加えられた電圧で電源回路
(コンデンサ)21aが充電される。
【0148】なお、各々の状態で、チョッパパルスによ
り発電機20の両端が短絡し、開放されると、コイルの
両端に高電圧が誘起され、この高い充電電圧によって電
源回路(コンデンサ)21aを充電することで充電効率
が向上する。
【0149】そして、ゼンマイ1aのトルクが大きくて
発電機20の回転速度が大きい場合などでは、アップカ
ウント信号(UP)によりカウンタ値が「8」になった後
に、さらにアップカウンタ値が入力されることがある。
この場合には、カウンタ値は「9」となり、前記出力Q
DはHレベルを維持するため、チョッパ信号CH3によ
りチョッパ信号のブレーキオン制御が行われる。そし
て、ブレーキが掛けられたことにより、発電機20の回
転速度が低下し、回転検出信号FG1が入力される前に
基準信号fs(ダウンカウント信号)が2回入力される
と、カウンタ値は「8」、「7」と低下し、「7」にな
った際にブレーキが解除されるブレーキオフ制御に切り
替えられる。
【0150】このような制御を行うと、発電機20が設
定された回転スピード近くになり、図16に示すよう
に、アップカウント信号(UP)と、ダウンカウント信号
(DOWN)とが交互に入力されて、カウンタ値が
「8」と「7」とを繰り返すロック状態に移行する。こ
の際は、カウンタ値に応じてブレーキのオン、オフが繰
り返される。つまり、ロータが1回転する基準周期の1
周期の期間にデューティ比が大きいチョッパ信号と、デ
ューティ比が小さいチョッパ信号とがトランジスタ12
7,129に印加されてチョッパリング制御が行われ
る。
【0151】さらに、ゼンマイ1aがほどけてそのトル
クが小さくなると、徐々にブレーキを掛ける時間が短く
なり、発電機20の回転速度はブレーキを掛けない状態
でも基準速度に近い状態になる。
【0152】そして、まったくブレーキを掛けなくても
ダウンカウント値が多く入力されるようになり、カウン
ト値が「6」以下の小さな値になると、ゼンマイ1aの
トルクが低下したと判断し、運針を停止したり、非常に
低速にしたり、さらにはブザー、ランプ等を鳴らした
り、点灯させることで、利用者にゼンマイ1aを再度巻
き上げるように促す。
【0153】従って、アップダウンカウンタ160の出
力QDからHレベル信号が出ている間は、デューティ比
の大きなチョッパ信号によるブレーキオン制御が行わ
れ、出力QDからLレベル信号が出ている間は、デュー
ティ比の小さなチョッパ信号によるブレーキオフ制御が
行われる。つまり、制動制御手段であるアップダウンカ
ウンタ160によってブレーキオン制御とブレーキオフ
制御とが切り替えられる。
【0154】なお、本実施形態では、出力QDがLレベ
ル信号の場合、チョッパ信号CH3はHレベル期間:L
レベル期間が15:1つまりデューティ比が1/16=
0.0625のチョッパ信号となり、出力QDがHレベ
ル信号の場合、チョッパ信号CH3はHレベル期間:L
レベル期間が1:15つまりデューティ比が15/16
=0.9375のチョッパ信号となる。
【0155】そして、発電機20のMG1,MG2から
は、図18に示すように、磁束の変化に応じた交流波形
が出力される。この際、出力QDの信号に応じて周波数
は一定でかつデューティ比の異なるチョッパ信号CH3
がトランジスタ127,129に適宜印加され、出力Q
DがHレベル信号を出力した時、つまりブレーキオン制
御時には、各チョッパサイクル内におけるショートブレ
ーキ時間が長くなってブレーキ量が増えて発電機20は
減速される。そして、ブレーキが掛かる分、発電量も低
下するが、このショートブレーキ時に蓄えられたエネル
ギーを、チョッパ信号によりトランジスタ127,12
9をオフした際に出力してチョッパ昇圧することができ
るため、ショートブレーキ時の発電量低下を補うことが
でき、発電電力の低下を抑えながら、制動トルクを増加
することができる。
【0156】逆に、出力QDがLレベル信号を出力した
際、つまりブレーキオフ制御時には、各チョッパサイク
ル内におけるショートブレーキ時間が短くなってブレー
キ量が減って発電機20は増速される。この際も、チョ
ッパ信号によりトランジスタ127,129をオンから
オフした際にチョッパ昇圧することができるので、まっ
たくブレーキを掛けずに制御した場合に比べても発電電
力を向上させることができる。
【0157】そして、発電機20からの交流出力は、倍
電圧整流回路35によって昇圧、整流されて電源回路
(コンデンサ)21aに充電され、この電源回路21a
により回転制御手段50が駆動される。
【0158】なお、アップダウンカウンタ160の出力
QDと、チョッパ信号CH3とは共に分周回路52の出
力Q5〜Q8,Q12を利用しているため、つまりチョ
ッパ信号CH3の周波数が出力QDの周波数の整数倍と
されているため、出力QDの出力レベルの変化つまりブ
レーキオン制御とブレーキオフ制御の切替タイミング
と、チョッパ信号CH3とは同期して発生している。
【0159】図16〜18の8Hzのダウンカウント信
号(DOWN)およびアップカウント信号(UP)とチョッパ
信号(CH3)との関係をタイミングチャートで示すと
図20に示す通りになる。なお、本実施形態では、チョ
ッパ信号(CH3)は、ダウンカウント信号(DOWN)や
アップカウント信号(UP)に同期していたが、図20の
チョッパ信号(CH3’)のように、ダウンカウント信
号(DOWN)やアップカウント信号(UP)に同期せず、各
信号(DOWN,UP)のある周期ではチョッパ信号(CH
3’)のHレベルから始まったり、ある周期はLレベル
から始まるような波形でもよい。なお、本実施形態で
は、チョッパ信号(CH3)がローレベルの場合にブレ
ーキが掛かるように、つまりブレーキ期間はローレベル
とされている。
【0160】また、チョッパリングの信号は、ロータ1
2の回転を制御しようとする設定速度つまりロータ12
がその速度で回転すれば正確な時間表示を行うことがで
きる速度に同期させる必要はない。すなわち、チョッパ
リングの周期と設定速度とは同期関係にあってもよい
し、無くてもよく、これらの関係に何ら制約はない。
【0161】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0162】(7) 回転検出信号FG1に基づくアップカ
ウント信号(UP)と、基準信号fsに基づくダウンカウ
ント信号(DOWN)とを、アップダウンカウンタ160に
入力し、回転検出信号FG1(アップカウント信号)の
カウント数が基準信号fs(ダウンカウント信号)のカ
ウント数よりも大きい状態(カウンタ160の初期値が
「7」であれば、カウンタ値が「8」以上の状態)で
は、ブレーキ回路120により発電機20にブレーキを
かけ続け、逆に回転検出信号FG1のカウント数が基準
信号fsのカウント数以下の状態(カウンタ値が「7」
以下の状態)では、発電機20のブレーキをオフするた
め、発電機20の立ち上がり時等の回転速度が基準速度
よりも大きくずれている場合でも、迅速に基準速度に近
づけることができ、回転制御の応答性を速くすることが
できる。
【0163】(8) その上、ブレーキのオン、オフ制御
を、デューティ比の異なる2種類のチョッパ信号CH3
を用いて行っているので、充電電圧(発電電圧)を低下
させることなくブレーキ(制動トルク)を大きくするこ
とができる。特に、ブレーキオン時にはデューティ比の
大きなチョッパ信号を用いて制御しているので、充電電
圧の低下を抑えながら制動トルクを大きくすることがで
き、システムの安定性を維持しながら、効率的なブレー
キ制御を行うことができる。これにより、電子制御式機
械時計の持続時間も長くすることができる。
【0164】(9) さらに、ブレーキオフ制御時にも、デ
ューティ比の小さなチョッパ信号によりチョッパ制御し
ているので、ブレーキをオフしている間の充電電圧をよ
り向上することができる。
【0165】(10)ブレーキオン制御とブレーキオフ制御
の切替は、カウンタ値が「7」以下であるか「8」以上
であるかのみで設定され、ブレーキ時間等を別途設定す
る必要もないため、回転制御手段50をシンプルな構成
にでき、部品コストや製造コストを低減でき、電子制御
式機械時計を安価に提供できる。
【0166】(11)発電機20の回転速度に応じて、アッ
プカウント信号(UP)が入力されるタイミングが変化す
るため、カウンタ値が「8」である期間つまりブレーキ
を掛けている時間も自動的に調整することができる。こ
のため、特にアップカウント信号(UP)とダウンカウン
ト信号(DOWN)とが交互に入力されるロック状態では、
応答性の速い安定した制御を行うことができる。
【0167】(12)制動制御手段として、アップダウンカ
ウンタ160を用いているので、各アップカウント信号
(UP)およびダウンカウント信号(DOWN)の計数と同時
に各計数値の比較(差)を自動的に算出することができ
るため、構成を簡易にできかつ各計数値の差を簡単に求
めることができる。
【0168】(13)4ビットのアップダウンカウンタ16
0を用いているので、16個のカウント値をカウントす
ることができる。このため、アップカウント信号(UP)
が続けて入力された場合などに、その入力値を累積して
カウントすることができ、設定された範囲つまりアップ
カウント信号(UP)やダウンカウント信号(DOWN)が連
続して入力されてカウンタ値が「15」や「0」になる
までの範囲では、その累積誤差を補正することができ
る。このため、仮に発電機20の回転速度が基準速度か
ら大きく外れても、ロック状態になるまでは時間が掛か
るが、その累積誤差を確実に補正して発電機20の回転
速度を基準速度に戻すことができ、長期的には正確な運
針を維持することができる。
【0169】(14)初期化回路190を設けて、発電機2
0の起動時の電源回路21aが所定の電圧に充電される
まではブレーキ制御を行わなず、発電機20にブレーキ
が掛からないようにしているので、電源回路21aへの
充電を優先させることができ、電源回路21aによって
駆動される回転制御手段50を迅速にかつ安定して駆動
することができ、その後の回転制御の安定性も高めるこ
とができる。
【0170】(15)出力QDの出力レベル変化つまりブレ
ーキのオン、オフ制御の切替タイミングと、チョッパ信
号CH3のオンからオフへの変化タイミングとを同期さ
せているので、発電機20のチョッパ信号CH3に対応
した起電圧が高い出力部分(ひげ部分)を一定間隔で出
力することができ、この出力を時計の歩度測定パルスと
して利用することもできる。
【0171】すなわち、出力QDとチョッパ信号CH3
とが同期していない場合には、図21に示すように、一
定周期のチョッパ信号CH3とは別に出力QDの変化時
にも発電機20からは起電圧が高い部分が発生する。こ
のため、発電機20の出力波形における「ひげ部分」は
必ずしも一定間隔で出力されないために歩度測定パルス
として利用することができないが、本実施形態のように
同期させていれば歩度測定パルスとしても利用すること
ができる。
【0172】(16)発電機20の整流制御は、各端子MG
1,MG2にゲートが接続された第1,3の電界効果型
トランジスタ126,128で行っているので、コンパ
レータ等を用いる必要が無く、構成が簡単になり、かつ
コンパレータの消費電力による充電効率の低下も防止で
きる。さらに、発電機20の端子電圧を利用して電界効
果型トランジスタ126,128のオン、オフを制御し
ているので、発電機20の端子の極性に同期して各電界
効果型トランジスタ126,128を制御することがで
き、整流効率を向上することができる。また、チョッパ
リング制御される第2,4の電界効果型トランジスタ1
27,129を各トランジスタ126,128に並列に
接続することで、チョッパリング制御を独立して行うこ
とができ、かつ構成も簡易にできる。従って、構成が簡
易で、発電機20の極性に同期し、かつ昇圧しながらチ
ョッパ整流を行える倍電圧整流回路(簡易同期昇圧チョ
ッパ整流回路)35を提供することができる。
【0173】次に本発明の第3実施形態について、図2
2を参照して説明する。なお、本実施形態において、前
述の各実施形態と同一もしくは同様の構成部分には、同
一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
【0174】本実施形態は、チョッパ信号発生部180
を、第1チョッパ信号発生手段181を無くして第2チ
ョッパ信号発生手段185のみで構成し、ブレーキオン
制御時のみチョッパ信号を印加してチョッパ制御を行う
ようにしたものである。
【0175】すなわち、図23に示すように、出力QD
がLレベル信号とされてブレーキが掛けられていない状
態では、チョッパ信号発生部180の出力CH4はHレ
ベルに維持されるため、トランジスタ127,129は
オフされた状態に維持されて、発電機20からの交流出
力がそのまま出力される。一方、出力QDがHレベル信
号とされてブレーキが掛けられた場合(ブレーキオン制
御時)には、チョッパ信号発生部180の出力CH4
は、前記第1実施形態と同じチョッパ信号となり、チョ
ッパ制御が行われる。
【0176】ここで、8Hzのダウンカウント信号(DO
WN)およびアップカウント信号(UP)とチョッパ信号
(CH4)との関係をタイミングチャートで示すと図2
4に示す通りになる。なお、本実施形態でも、チョッパ
信号(CH4)は、ダウンカウント信号(DOWN)の1周
期に同期していたが、図24のチョッパ信号(CH
4’)のように、ダウンカウント信号(DOWN)に同期せ
ず、ダウンカウント信号(DOWN)のある周期ではチョッ
パ信号(CH4’)のHレベルから始まったり、ある周
期はLレベルから始まるような波形でもよい。なお、本
実施形態では、チョッパ信号(CH4)がローレベルの
場合にブレーキが掛かるように、つまりブレーキ期間は
ローレベルとされている。
【0177】また、本実施形態においても、第2実施形
態と同様に、チョッパリングの信号は、ロータ12の設
定速度に同期させる必要はない。
【0178】このような本実施形態でも、前記第2実施
形態の(7),(8),(10)〜(16)と同じ作用効果を奏すること
ができる。
【0179】(17)さらに、第1チョッパ信号発生手段
181がないため、その分、部品点数を少なくできてコ
ストを低減することができる。
【0180】次に本発明の第4実施形態について、図2
5を参照して説明する。なお、本実施形態においても、
前述の各実施形態と同一もしくは同様の構成部分には、
同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
【0181】本実施形態は、チョッパ信号発生部180
における第1チョッパ信号発生手段181と第2チョッ
パ信号発生手段185との出力CH2,CH5の周波数
を異ならせることで、チョッパ信号発生部180のチョ
ッパ信号出力CH6として周波数の異なる2種類のチョ
ッパ信号を出力できるように構成したものである。
【0182】すなわち、第1チョッパ信号発生手段18
1のみに分周回路52の出力Q4を入力することによ
り、図26に示すように、第1チョッパ信号発生手段1
81の出力CH5を第2チョッパ信号発生手段185の
出力CH2の2倍の周波数に設定している。従って、チ
ョッパ信号発生部180の出力CH6としては、出力Q
Dのレベルつまりブレーキオン制御時とブレーキオフ制
御時とで、デューティ比および周波数の異なる2種類の
チョッパ信号を出力することになり、これにより発電機
20からは図27に示すような交流波形が出力される。
【0183】なお、本実施形態においても、チョッパリ
ングの信号は、ロータ12の設定速度に同期させる必要
はない。
【0184】このような本実施形態でも、前記第2実施
形態の(7) 〜(16)と同じ作用効果を奏することができ
る。
【0185】(18)さらに、前記第2実施形態に比べ
て、ブレーキオフ制御時のチョッパ周波数を2倍に高め
ることができる。デューティ比が同じ場合、図45,4
6に示すように、周波数が高いほうが駆動トルクを低減
でき、かつ充電電圧を向上することができる。このた
め、本実施形態であれば、前記第1実施形態に比べてブ
レーキオフ制御時のブレーキ効果(制動トルク)を弱め
ることができ、充電電圧をより向上することができる。
【0186】次に本発明の第5実施形態について、図2
8を参照して説明する。なお、本実施形態においても、
前述の各実施形態と同一もしくは同様の構成部分には、
同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
【0187】本実施形態は、チョッパ信号発生部180
として、高い周波数のチョッパ信号を出力する高周波数
チョッパ信号発生手段101と、低い周波数のチョッパ
信号を出力する低周波数チョッパ信号発生手段102
と、電源回路6の電圧を検出する電圧検出部である電源
電圧検出回路103と、電源回路6の電圧に応じて、高
周波数チョッパ信号発生手段101の出力CH7と、低
周波数チョッパ信号発生手段102の出力CH3とを切
り替えて出力する切替手段104とを備えて構成されて
いる。
【0188】各チョッパ信号発生手段101,102
は、前記第2実施形態のチョッパ信号発生部180と同
様の構成であり、3つのANDゲート182〜184
と、2つのORゲート186,187と、ORゲート1
87とアップダウンカウンタ160の出力QDとが入力
されるANDゲート188と、このANDゲート188
の出力とANDゲート184の出力とが入力されるNO
Rゲート189とを備えている。
【0189】但し、高周波数チョッパ信号発生手段10
1は、分周回路52の出力Q4〜Q7を利用しており、
分周回路52の出力Q5〜Q8を利用した低周波数チョ
ッパ信号発生手段102よりも高い周波数のチョッパ信
号CH7を出力するように構成されている。
【0190】また、電源電圧検出回路103は、電源回
路(コンデンサ)21aの充電電圧が設定値より低い場
合にはLレベル信号を出力し、高い場合にはHレベル信
号を出力するように構成されている。
【0191】切替手段104は、電源電圧検出回路10
3からの信号と、各チョッパ信号発生手段101,10
2の信号とがそれぞれ入力される2つのANDゲート1
05,106と、これらのANDゲート105,106
の出力が入力されるORゲート107とを備えている。
【0192】そして、電源電圧検出回路103からAN
Dゲート105への入力信号を反転することで、電源電
圧検出回路103からLレベル信号が入力されている場
合には(充電電圧が設定値より低い場合には)、低周波
数チョッパ信号発生手段102からの出力CH3はLレ
ベル信号でキャンセルされ、高周波数チョッパ信号発生
手段101の出力CH7がそのままORゲート107か
らトランジスタ127,129に出力される。逆に、電
源電圧検出回路103からHレベル信号が入力されてい
る場合には(充電電圧が設定値より高い場合には)、高
周波数チョッパ信号発生手段101からの出力CH7は
Lレベル信号でキャンセルされ、低周波数チョッパ信号
発生手段102の出力CH3がそのままORゲート10
7からトランジスタ127,129に出力される。
【0193】このため、図29に示すように、電源電圧
が低い場合には、周波数が高いチョッパ信号CH7によ
ってチョッパブレーキ制御が行われ、電源電圧が高い場
合には、周波数が低いチョッパ信号CH3でチョッパブ
レーキ制御が行われる。各チョッパ信号CH3,CH7
のブレーキオン制御時およびブレーキオフ制御時の信号
のデューティ比はそれぞれ同じであるため、周波数が高
いチョッパ信号CH7のほうが、駆動トルクが低く、充
電電圧が高いつまり充電を優先した制御を行え、周波数
が低いチョッパ信号CH3のほうが、駆動トルクが高
く、充電電圧が低いつまりブレーキを優先した制御を行
える。
【0194】なお、本実施形態においても、チョッパリ
ングの信号は、ロータ12の設定速度に同期させる必要
はない。
【0195】このような本実施形態においても、前記第
2実施形態の(7) 〜(16)と同じ作用効果を奏することが
できる。
【0196】(19)さらに、チョッパ信号発生部180
として、高周波数チョッパ信号発生手段101と、低周
波数チョッパ信号発生手段102と、電源電圧検出回路
103と、切替手段104を設け、電源電圧値によって
チョッパ信号の周波数を異ならせているので、充電状態
に対応したチョッパ制御を行うことができ、より効率的
なブレーキ制御を行うことができる。
【0197】なお、本発明は各実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、
改良等は、本発明に含まれるものである。
【0198】例えば、図30に示すように、回転制御手
段50に、波形整形回路70の出力周波数を速度情報に
変換するF/V(周波数/速度)変換器100を設けて
もよい。このF/V変換器100を設けることで、発電
機20の回転速度情報が得られるため、発電機20の回
転速度を設定速度つまり時間標準信号に近づけるように
制御できる。このため、仮に発電波形が瞬時に大きく変
動してロックレンジを外れた場合でも、制御を維持する
ことができ、より安定したシステムを構成することがで
きる。
【0199】また、チョッパ充電回路60としては、前
記実施形態のものに限らず、例えば、図31に示すよう
に、ロータ12の極検出用の1つのコンパレータ111
と、トランジスタ66,67のチョッパリング用のダイ
オード112、抵抗113を設けたチョッパ充電回路1
10を用いたものでもよい。
【0200】前記実施形態の場合、極性検出にコンパレ
ータ61,62を用いているため、この比較基準電圧V
ref 用の電源63が必要であるが、本実施形態ではその
電源を不要にすることができる。ただし、チョッパ充電
回路110の場合、トランジスタ66,67を発電コイ
ルの極性に対して導通制御させるために、コイル端電圧
からダイオード112を通じて駆動している。このた
め、コイル端電圧を、トランジスタ66,67を駆動可
能な電圧(しきい値)Vth+ダイオード112の立ち上
がり電圧Vfよりも大きくしなければならない。例え
ば、Vth=0.5Vで、ダイオードVf=0.3Vとす
ると、それだけで0.8V必要となり、発電機20とし
ては、1.0〜1.6V程度の発電能力が必要となる。
このため、ダイオードを介さずにトランジスタ66,6
7を駆動する前記実施形態のチョッパ充電回路60のほ
うが、発電機20の小さな起電圧からより効率の良いチ
ョッパ充電動作ができる点で好ましい。
【0201】さらに、チョッパ充電回路としては、図6
のチョッパ充電回路60のトランジスタ66,67をP
chタイプに変更し、さらにダイオード68,69と入
れ替え、コンデンサ21aの+(VDD)側(第1の電
源ライン側)に短絡させてトランジスタ66,67の開
放時にVTKNの電圧以下になるように昇圧するように
構成してもよい。なお、この場合、コンパレータ61,
62とクロック信号CLKとの出力は、アンド回路で論
理合成されて各トランジスタ66,67のゲートに入力
されることになる。
【0202】同様に、第2〜5実施形態のブレーキ回路
120で、第1、2のスイッチ121,122をコンデ
ンサ123、ダイオード124と入れ替えて、コンデン
サ21aの−(VSS)側(第2の電源ライン側)に配
置してもよい。すなわち、各スイッチ121,122の
トランジスタ126〜129をNchタイプに変更し、
発電機20の2つの端子MG1,MG2と低電圧側の電
源であるコンデンサ21aの−(VSS)側(第2の電
源ライン側)との間に挿入すればよい。この場合、発電
機20のマイナス側の端子に接続されたスイッチ12
1,122をオンし続け、プラス側の端子に接続された
スイッチ121,122を断続するように回路を構成す
ればよい。
【0203】また、第1実施形態では、トランジスタ6
6,67を同時にオン、オフするように制御するチョッ
パ充電回路を用いてもよい。
【0204】さらに、図32〜図36に示すようなチョ
ッパ充電回路200,300,400,500,600
をそれぞれ用いてもよい。なお、これらの各チョッパ充
電回路200〜600で前記実施形態と同一あるいは相
当する構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0205】図32に示すチョッパ充電回路200は、
発電機20のコイルにコンデンサ201を直列に接続す
るとともに、この発電機20に並列にコンデンサ21a
およびIC202を接続し、さらに前記IC202によ
って制御されてチョッパリングを行うスイッチ203を
接続したものである。このスイッチ203には、寄生ダ
イオード204が並列に接続されている。
【0206】このようなチョッパ充電回路200におい
ても、スイッチ203をオンして発電機20にショート
ブレーキを掛けた際に、コンデンサ201にエネルギー
が充電され、スイッチ203をオフした際にコンデンサ
201のエネルギーを含んで起電圧が高められた電力を
コンデンサ21aに充電できるため、充電電圧を下げる
ことなく、制動トルクを向上できるといった前記第1実
施形態の(2) と同じ効果が得られる。さらに、寄生ダイ
オード204が昇圧整流回路のダイオードを兼ねている
ため、部品点数を少なくでき、回路実装コストも低減で
きる。
【0207】図33に示すチョッパ充電回路300は、
前記チョッパ充電回路200に対して、整流用のダイオ
ード301,302が設けられている点が異なる。
【0208】このようなチョッパ充電回路300は、前
記チョッパ充電回路200に比べてダイオード301,
302が多くなり、コスト面では不利であるが、前記チ
ョッパ充電回路200ではスイッチ203を接続してシ
ョートさせた際に、コンデンサ201の電荷がスイッチ
203側に流れてしまうため、ショート時間が長くなる
と起電圧の向上割合が小さくなるのに対し、チョッパ充
電回路300では、スイッチ203を接続した際にもコ
ンデンサ201の電荷がスイッチ203側に流れること
を防止できるため、前記チョッパ充電回路200に比べ
て昇圧性能を高くできる利点がある。
【0209】図34に示すチョッパ充電回路400は、
チョッパ充電回路300におけるスイッチ203、ダイ
オード204,302をさらにもう一組設けて、発電機
20の交流出力の正負の両波に対してチョッパリングを
行うようにしたものである。このため、発電機20の交
流出力の全周期にわたって昇圧およびブレーキ制御を行
うことができ、昇圧性能およびブレーキ性能をより一層
高くできる。
【0210】図35に示すチョッパ充電回路500は、
2つのコンデンサ501,502を設けて発電機20で
の発電電圧の2倍の電圧をIC202に加えることがで
きるようにした倍昇圧整流回路である。
【0211】図36に示すチョッパ充電回路600は、
整流ダイオード601を設けた全波整流回路においてチ
ョッパリングを実現したものである。
【0212】なお、これらの各チョッパ充電回路50
0,600においては、両波に対してチョッパリングす
るように構成していたが、半波のみをチョッパリングす
るように構成してもよい。これらの各チョッパ充電回路
300〜600においても、前記第1実施形態の(2) と
同じ効果が得られる。
【0213】さらに、回転検出回路53、LPF55、
ブレーキ制御回路56の構成も前記第1実施形態のよう
に、波形整形回路70、チャージポンプ80およびルー
プフィルタ81、コンパレータ90、分周回路91およ
び三角波発生回路92からなるものに限らず、実施にあ
たって適宜設定すればよい。
【0214】例えば、波形整形回路70としては、図3
7に示すような、ラッチ手段76を用いたものでもよ
い。前記各波形整形回路70は、図9にも示すように、
一方のコンパレータ61,62の出力のみで矩形波パル
スfrを整形していたが、図37の波形整形回路70
は、図9にも示すように、AG1の極検出(コンパレー
タ62)の出力の立ち上がりでラッチ手段76にラッチ
をかけ、AG2のコンパレータ61の出力でリセットさ
せるものである。この場合、2つの出力を用いる必要が
あるが、時間の遅れが生じず、正確な検出ができる利点
がある。なお、AG1の出力でラッチがかかれば、AG
1の出力がパルス抜けを起こしても無視されるため、矩
形波パルスfrへの影響も防止できる。
【0215】また、回転制御手段としては、前記第1実
施形態のようにPLL制御を用いたものや、第2〜5実
施形態のようにアップダウンカウンタ160を用いたも
のに限らず、例えばF/V変換器100からの出力のみ
で調速制御させるものでもよく、実施にあたって適宜設
定すればよい。さらに、発電機20としては、2極のロ
ータに限らず、多極ロータを用いたものでもよい。
【0216】さらに、前記第2〜5実施形態では、制動
制御手段として4ビットのアップダウンカウンタ160
を用いていたが、3ビット以下のアップダウンカウンタ
を用いてもよいし、5ビット以上のアップダウンカウン
タを用いても良い。ビット数が大きなアップダウンカウ
ンタを用いれば、カウントできる値が増えるため、累積
誤差を記憶できる範囲が大きくでき、特に発電機20の
起動直後等の非ロック状態での制御が有利になる。一方
で、ビット数の小さなカウンタを用いれば、累積誤差を
記憶できる範囲が小さくなるが、特にロック状態になれ
ばアップおよびダウンを繰り返すことになるため、1ビ
ットのカウンタでも対応できるとともに、コストを低減
できる利点がある。
【0217】また、制動制御手段としては、アップダウ
ンカウンタに限らず、基準信号用fsおよび回転検出信
号FG1用にそれぞれ設けた第1および第2の計数手段
と、各計数手段の計数値を比較する比較回路とで構成さ
れたものでもよい。ただし、アップダウンカウンタ16
0を用いたほうが回路構成が簡易になるという利点があ
る。さらに、制動制御手段としては、発電機20の回転
周期を検出してその回転周期に基づいてブレーキオン制
御およびブレーキオフ制御を切り替えることができるも
のであればよく、その具体的構成は実施にあたって適宜
設定すればよい。
【0218】さらに、前記実施形態ではデューティ比や
周波数の異なる2種類のチョッパ信号を用いてブレーキ
制御していたが、デューティ比や周波数の異なる3種類
以上のチョッパ信号を用いてもよい。
【0219】また、整流回路35、ブレーキ回路12
0、制御回路56、チョッパ信号発生部180等の具体
的な構成は前記各実施形態に限らず、電子制御式機械時
計の発電機20をチョッパ制御できるものであればよ
い。
【0220】例えば、ブレーキ回路120におけるチョ
ッパ整流回路35としては、図38に示すように、コン
デンサ123の代わりにダイオード125aを設けても
よい。この場合には、昇圧用の回路が形成されないた
め、簡易同期チョッパ整流回路として機能する。
【0221】すなわち、第1の端子MG1の極性が
「+」で第2の端子MG2の極性が「−」の時には、第
1の電界効果型トランジスタ(FET)126がオンさ
れ、第3の電界効果型トランジスタ(FET)128が
オフされる。このため、発電機20で発生した誘起電圧
の電荷は、図38に示す「→→→→→→
→」の回路によって電源回路(コンデンサ)21aに
充電される。
【0222】一方、第1の端子MG1の極性が「−」で
第2の端子MG2の極性が「+」に切り替わると、第1
の電界効果型トランジスタ(FET)126がオフさ
れ、第3の電界効果型トランジスタ(FET)128が
オンされる。このため、図38に示す「→→→
→→→」の回路によって、電源回路(コンデン
サ)21aが充電される。
【0223】さらに、前記各実施形態におけるチョッパ
信号の周波数は、実施にあたって適宜設定すればよい
が、例えば50Hz(発電機20のロータの回転周波数
の5倍)程度以上あれば、充電電圧を一定値以上に維持
しながら、ブレーキ性能を向上できる。また、チョッパ
信号のデューティ比も実施にあたって適宜設定すればよ
い。
【0224】ロータの回転周波数(基準信号)として
は、第1実施形態の10Hzや第2実施形態の8Hzに
限らず、実施にあたって適宜設定すればよい。
【0225】ロータの回転検出回路53としては、図3
9に示すようなロータ回転検出回路800で検出しても
よい。すなわち、発電機20をチョッパリング制御する
場合、発電機20のロータ12の回転波形にはチョッパ
パルスが重畳される。このため、ロータ12の回転波形
からロータ回転周期に相当する矩形波信号(ロータ回転
検出信号:MGOUT)を得るには、チョッパ波形が重
畳されたタイミング(チョッパリングのタイミング)
で、ロータ12の回転波形の電圧を基準電圧と比較すれ
ばよい。この際、ロータ12の回転波形に外部磁界(例
えば50/60Hzの商用電源周波数)等のノイズが重
畳されることがあり、このノイズの影響でロータ12の
回転波形が崩れ、ロータ回転検出信号を得ることができ
ない場合がある。
【0226】そこで、ロータ回転検出回路800は、ロ
ータパルスの電圧が基準電圧(スレショルド電圧VROT
D、例えば0.5V)を越えているかをチョッパリング
のタイミングで検出するロータパルス検出回路801
と、このロータパルス検出回路801で連続して検出さ
れた回数をカウントする連続検出回数カウンタ802
と、この連続検出回数カウンタ802のカウンタ値を設
定値n(例えば3回)と比較して設定値n以上であるか
を検出する比較回路803と、ロータパルス検出回路8
01で連続して検出されない回数をカウントする連続非
検出回数カウンタ804と、この連続非検出回数カウン
タ804のカウンタ値を設定値m(例えば3回)と比較
して設定値m以上であるかを検出する比較回路805
と、これらの比較回路803,805に基づいてロータ
回転検出信号MGOUTを出力するパルス作成回路80
6とを備えて構成されている。
【0227】このロータ回転検出回路800では、図4
0にも示すように、発電機20の回転波形をチョッパパ
ルスのタイミングで基準電圧(0.5V)と比較した際
に、n回(3回)連続して基準電圧を越えて検出された
場合に、MGOUTをLレベルとし、m回(3回)連続
して非検出された場合に、MGOUTをHレベルとして
いる。これにより、ロータ12の1回転の中で、MGO
UTのHレベルからLレベルへの変化が1回生じるた
め、ロータの回転を確実に検出できる。そして、このM
GOUTを基準信号(例えば8Hz)と比較し、その差
部分でブレーキを掛けるような制御を行うことでロータ
12を調速することができる。
【0228】なお、設定値n,mは、実施にあたって適
宜設定すればよいが、特に、チョッパリングの周波数
と、ロータ12の回転波形に重畳されるノイズ周波数に
基づいて設定すればよい。例えば、図41に示すよう
に、8Hzのロータ12の回転波形(2Vp-p 正弦波)
にノイズ50Hz(1Vp-p 正弦波)が重畳され、チョ
ッパリング周波数が256Hzの場合、50Hzのノイ
ズの1周期の間にチョッパリング周波数は約5周期分含
まれる。従って、ロータ12の回転波形にノイズがのっ
ていても、その回転波形の半分以上(連続するチョッパ
リング周波数3周期分)が基準電圧を超えているか否か
で、回転波形が基準電圧を超えているか否かを判断でき
る。従って、本実施形態では設定値n,mを3回に設定
している。
【0229】また、ロータ回転検出回路800として
は、連続非検出回数カウンタ804の代わりに、連続、
非連続を問わず非検出回数をカウントするカウンタを設
けたものを採用してもよい。この場合も、図42,43
に示すように、連続検出回数の設定値x(例えば2回)
と、非検出回数の設定値y(例えば5回)とをチョッパ
リングの周波数と、ロータ12の回転波形に重畳される
ノイズ周波数に基づいて設定すればよい。
【0230】このようにロータ12の回転波形に重畳さ
れるノイズ分を考慮して、ロータ12の回転を検出すれ
ば、ノイズが載りやすい環境で時計を使用していてもロ
ータ12の回転を正確に検出することができる。
【0231】さらに、図15や図38に示すチョッパ整
流回路35は、前記実施形態の電子制御式機械時計に用
いる場合に限らず、各種腕時計、置き時計、クロック等
の時計、携帯型の血圧計、携帯電話機、ページャ、万歩
計、電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、
携帯ラジオ等にも適用することができる。要するに電力
を消費する電子機器であれば広く適用できる。この際、
電池が無くても発電機20により内蔵される電子回路や
機構系を動作させることができ、電池交換を不要にでき
る。
【0232】なお、本発明は、電池交換を不要とする他
の発電機構、例えば、自動巻き発電機構や、自ら電力を
発生する発電素子、例えば太陽電池、熱発電素子等と組
み合わせて使用することも可能である。
【0233】
【実施例】次に、本発明の効果を確認するために行った
実施例について説明する。
【0234】実験には、図44に示すチョッパ充電回路
700を用いた。このチョッパ充電回路700は、図3
3に示すチョッパ充電回路300と同様のものであり、
発電機20のコイルに0.1μFのコンデンサ201を
直列に接続するとともに、この発電機20に並列に1μ
Fのコンデンサ21aと、チョッパリングを行うスイッ
チ203とを接続したものである。なお、ICの代わり
に負荷として10MΩの抵抗205を設けるとともに、
整流用のダイオード301,302を設けている。
【0235】そして、スイッチ203のチョッパリング
周波数を、25,50,100,500,1000Hz
の5段階に切り替えた際の、スイッチ203をオンして
いる比率を表すデューティーサイクル(duty)の各値で
のコンデンサ21aの充電電圧(発電電圧)および駆動
トルクを測定した。この実験結果を図45,46それぞ
れ示す。なお、発電機20のロータの回転周波数は10
Hzに設定した。
【0236】電子制御式機械時計のIC202は、通常
0.8V、80nAで駆動するように設定されており、
前記回路700において、コンデンサ21aに0.8V
充電されれば、10MΩの抵抗205には80nA流
れ、IC202を駆動可能な電圧が充電されていること
になる。
【0237】そこで、図45の充電電圧の実験結果から
も明らかなように、チョッパリング周波数が25Hzの
場合を除いて、いずれもが0.8Vを上回る電圧を充電
でき、電圧を一定値(0.8V)以上維持できる。
【0238】また、図46は図45のチョッパリング条
件の時の発電機20を駆動するトルクを測定した結果で
ある。ここで、駆動トルクは発電機20を10Hzで回
すのに必要なトルクであり、発電機20がゼンマイ1a
を制動するトルクと同一である。図46に示すように、
チョッパリング周波数により、dutyを大きくした時の駆
動トルクの上昇カーブは異なるが、dutyが0.9になる
と、ほぼ等しい駆動トルクとなることが分かる。
【0239】従って、特にチョッパリング周波数が、5
0Hzつまりロータの回転周波数の5倍以上あれば、充
電電圧を一定値以上に維持しながら、ブレーキ性能を向
上でき、本発明の有効性が確認できた。
【0240】なお、チョッパリング周波数が25Hzの
場合も、dutyが0.80以下であれば0.8V以上充電
することができるため、duty値の範囲を適宜設定するこ
とで利用可能である。
【0241】また、本実験は、1000Hz迄しか測定
していないが、更に大きい周波数でも同様の効果がある
ことは容易に推測できる。但し、余り大きい周波数であ
ると、チョッパリングするためにICの消費電力が増大
し、発電する電力が多くなるため、上限としては100
0Hzつまりロータの回転周波数の100倍程度が望ま
しい。
【0242】なお、図45,46に示す特性は、上述し
たような発電機20のロータ12の回転周波数(基準信
号)が10Hzの場合に限らず、他の周波数の場合でも
同様の傾向が成立する。従って、回転周波数は実施にあ
たって適宜設定すればよく、いずれの場合でも同様の効
果を奏することができる。
【0243】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の電子制御
式機械時計によれば、発電電力を一定以上に保ちながら
発電機の制動トルクを増加でき、かつコストも低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械
時計の要部を示す平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】第1実施形態の機能を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施形態のチョッパ充電回路を示す回路図
である。
【図7】第1実施形態の波形整形回路の一例を示す図で
ある。
【図8】第1実施形態の波形整形回路の他の例を示す図
である。
【図9】第1実施形態の回路における波形図である。
【図10】第1実施形態のブレーキ制御回路のコンパレ
ータの処理を示す図である。
【図11】第1実施形態の制御方法を示すフローチャー
トである。
【図12】第1実施形態におけるタイミングチャートで
ある。
【図13】本発明の第2実施形態における電子制御式機
械時計の要部の構成を示すブロック図である。
【図14】第2実施形態の電子制御式機械時計の構成を
示す回路図である。
【図15】第2実施形態の整流回路の構成を示す回路図
である。
【図16】第2実施形態のアップダウンカウンタにおけ
るタイミングチャートである。
【図17】第2実施形態のチョッパ信号発生部における
タイミングチャートである。
【図18】第2実施形態の発電機の出力波形を示す図で
ある。
【図19】第2実施形態の制御方法を示すフローチャー
トである。
【図20】第2実施形態におけるタイミングチャートで
ある。
【図21】第2実施形態の比較例である発電機の出力波
形を示す図である。
【図22】第3実施形態の電子制御式機械時計の構成を
示す回路図である。
【図23】第3実施形態の発電機の出力波形を示す図で
ある。
【図24】第3実施形態におけるタイミングチャートで
ある。
【図25】第4実施形態の電子制御式機械時計の構成を
示す回路図である。
【図26】第4実施形態の回路におけるタイミングチャ
ートである。
【図27】第4実施形態の発電機の出力波形を示す図で
ある。
【図28】第5実施形態の電子制御式機械時計の構成を
示す回路図である。
【図29】第5実施形態の回路におけるタイミングチャ
ートである。
【図30】本発明の変形例の構成を示すブロック図であ
る。
【図31】本発明のチョッパ充電回路の変形例を示す回
路図である。
【図32】本発明のチョッパ充電回路の変形例を示す回
路図である。
【図33】本発明のチョッパ充電回路の変形例を示す回
路図である。
【図34】本発明のチョッパ充電回路の変形例を示す回
路図である。
【図35】本発明のチョッパ充電回路の変形例を示す回
路図である。
【図36】本発明のチョッパ充電回路の変形例を示す回
路図である。
【図37】本発明の波形整形回路の変形例を示す図であ
る。
【図38】本発明のチョッパ整流回路の変形例を示す回
路図である。
【図39】本発明のロータ回転検出回路の変形例を示す
構成図である。
【図40】ロータ回転検出回路の動作説明図である。
【図41】ロータ回転波形を示す波形図である。
【図42】他のロータ回転検出回路の動作説明図であ
る。
【図43】他のロータ回転波形を示す波形図である。
【図44】本発明の実験例におけるチョッパ充電回路を
示す回路図である。
【図45】本発明の実験例におけるチョッパリング周波
数と充電電圧との関係を示すグラフである。
【図46】本発明の実験例におけるチョッパリング周波
数と制動トルクとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 香箱車 1a ゼンマイ 12 ロータ 15b,16b コイル 20 発電機 21 整流回路 21a 電源回路であるコンデンサ 22 負荷 23 ブレーキ回路 23B スイッチであるトランジスタ 25 電圧制御発振器 35 倍電圧整流回路(簡易同期昇圧チョッパ整流回
路) 50 回転制御手段 51 発振回路 53 回転検出回路 54 位相比較回路 56 ブレーキ制御回路 60,110,200,300,400,500,60
0,700 チョッパ充電回路 61,62 コンパレータ 64,65 オア回路 66,67 スイッチである電界効果型トランジスタ 68,69 ダイオード 70 波形整形回路 80 チャージポンプ 81 ループフィルタ 90 コンパレータ 92 三角波発生回路 100 F/V変換器 101 高周波数チョッパ信号発生手段 102 低周波数チョッパ信号発生手段 103 電源電圧検出回路 120 ブレーキ回路 121,122 スイッチ 123 昇圧用のコンデンサ 124,125,125a ダイオード 126〜129 電界効果型トランジスタ 160 アップダウンカウンタ 170 同期回路 180 チョッパ信号発生部 181 第1チョッパ信号発生手段 185 第2チョッパ信号発生手段 190 初期化回路 800 ロータ回転検出回路 801 ロータパルス検出回路 802 連続検出回数カウンタ 803 比較回路 804 連続非検出回数カウンタ 805 比較回路 806 パルス作成回路 a レベル信号 b 三角波信号 c 矩形波パルス信号 fr 矩形波パルス fs 時間標準信号 CLK クロック信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 英典 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 新川 修 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 高橋 理 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2F001 AA05 AB01 AD00 AG05 AH06 AH08 2F082 AA01 CC01 DD05 EE08 FF08 JJ00 2F084 AA07 GG02 GG04 GG08 JJ04 JJ07 LL01 LL02

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的エネルギ源と、輪列を介して連結
    される前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘起電
    力を発生して第1および第2の端子から電気的エネルギ
    を供給する発電機と、前記輪列に結合された指針と、前
    記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周
    期を制御する回転制御手段とを備える電子制御式機械時
    計において、 前記発電機の各端子を短絡可能なスイッチを設けるとと
    もに、前記回転制御手段は、前記スイッチを断続して発
    電機をチョッパリング制御するように構成されているこ
    とを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記回転制御手段によって前記スイッチを断続
    するチョッパリング周波数が、発電機のロータが設定速
    度で発生する起電圧波形の5倍以上の周波数であること
    を特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記チョッパリング周波数が、発電機のロータ
    が設定速度で発生する起電圧波形の5倍〜100倍であ
    ることを特徴とする電子制御式機械時計。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子制
    御式機械時計において、発電機の電気的エネルギを電源
    回路に充電するための第1および第2の電源ラインを備
    えるとともに、前記スイッチは、発電機の第1および第
    2の端子と第1および第2の電源ラインの一方のライン
    との間にそれぞれ配置された第1および第2のスイッチ
    で構成され、前記回転制御手段は、前記発電機の第1お
    よび第2の端子の一方の端子に接続されたスイッチをオ
    ンし続けるとともに、発電機の他方の端子に接続された
    スイッチを断続するように制御することを特徴とする電
    子制御式機械時計。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記第1および第2のスイッチは、それぞれト
    ランジスタで構成されていることを特徴とする電子制御
    式機械時計。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記回転制御手段は、発電機の起電圧波形と基
    準波形とを比較するコンパレータと、各コンパレータの
    出力を時間標準信号と比較して差信号を出力する比較回
    路と、この差信号に基づきパルス幅が可変されたクロッ
    ク信号を出力する信号出力回路と、前記クロック信号と
    コンパレータ出力とを論理合成して前記トランジスタに
    出力する論理回路とを備えて構成されていることを特徴
    とする電子制御式機械時計。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記第1のスイッチは、発電機の第2の端子に
    ゲートが接続された第1の電界効果型トランジスタと、
    この第1の電界効果型トランジスタに並列に接続されて
    前記回転制御手段で断続される第2の電界効果型トラン
    ジスタとで構成され、前記第2のスイッチは、発電機の
    第1の端子にゲートが接続された第3の電界効果型トラ
    ンジスタと、この第3の電界効果型トランジスタに並列
    に接続されて前記回転制御手段で断続される第4の電界
    効果型トランジスタとで構成され、前記発電機の第1お
    よび第2の端子と第1および第2の電源ラインの他方の
    ラインとの間には第1および第2のダイオードがそれぞ
    れ配置されていることを特徴とする電子制御式機械時
    計。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記第1のスイッチは、発電機の第2の端子に
    ゲートが接続された第1の電界効果型トランジスタと、
    この第1の電界効果型トランジスタに並列に接続されて
    前記回転制御手段で断続される第2の電界効果型トラン
    ジスタとで構成され、前記第2のスイッチは、発電機の
    第1の端子にゲートが接続された第3の電界効果型トラ
    ンジスタと、この第3の電界効果型トランジスタに並列
    に接続されて前記回転制御手段で断続される第4の電界
    効果型トランジスタとで構成され、前記発電機の第1お
    よび第2の端子の一方と第1および第2の電源ラインの
    他方のラインとの間には昇圧用コンデンサが配置され、
    第1および第2の端子の他方と第1および第2の電源ラ
    インの他方のラインとの間にはダイオードが配置されて
    いることを特徴とする電子制御式機械時計。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子制
    御式機械時計において、前記回転制御手段は、デューテ
    ィ比が異なる2種類以上のチョッパ信号を発生するチョ
    ッパ信号発生部を備えているとともに、前記デューティ
    比が異なる2種類以上のチョッパ信号を前記スイッチに
    印加して前記発電機をチョッパリング制御可能に構成さ
    れていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電子制御式機械時計
    において、前記回転制御手段は、前記発電機の回転周期
    を検出してその回転周期に基づき発電機にブレーキを掛
    けるブレーキオン制御およびブレーキを解除するブレー
    キオフ制御を切り替える制動制御手段を備えて構成さ
    れ、前記制動制御手段は、ブレーキオン制御時およびブ
    レーキオフ制御時にそれぞれデューティ比が異なる各チ
    ョッパ信号を前記スイッチに印加するように構成され、
    かつブレーキオン制御時に印加されるチョッパ信号は、
    ブレーキオフ制御時に印加されるチョッパ信号よりもデ
    ューティ比が大きいことを特徴とする電子制御式機械時
    計。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子
    制御式機械時計において、前記回転制御手段は、チョッ
    パ信号を発生するチョッパ信号発生部と、前記発電機の
    回転周期を検出してその回転周期に基づき発電機にブレ
    ーキを掛けるブレーキオン制御およびブレーキを解除す
    るブレーキオフ制御を切り替える制動制御手段とを備え
    て構成され、 前記制動制御手段は、ブレーキオン制御時のみに前記チ
    ョッパ信号を前記スイッチに印加して前記発電機をチョ
    ッパリング制御可能に構成されていることを特徴とする
    電子制御式機械時計。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子
    制御式機械時計において、前記回転制御手段は、周波数
    が異なる2種類以上のチョッパ信号を発生するチョッパ
    信号発生部を備えているとともに、前記周波数が異なる
    2種類以上のチョッパ信号を前記スイッチに印加して前
    記発電機をチョッパリング制御可能に構成されているこ
    とを特徴とする電子制御式機械時計。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の電子制御式機械時
    計において、前記回転制御手段は、前記発電機の回転周
    期を検出してその回転周期に基づき発電機にブレーキを
    掛けるブレーキオン制御およびブレーキを解除するブレ
    ーキオフ制御を切り替える制動制御手段を備えて構成さ
    れ、前記制動制御手段は、ブレーキオン制御時およびブ
    レーキオフ制御時にそれぞれ周波数が異なる各チョッパ
    信号を前記スイッチに印加するように構成され、かつブ
    レーキオン制御時に印加されるチョッパ信号は、ブレー
    キオフ制御時に印加されるチョッパ信号よりも周波数が
    低いことを特徴とする電子制御式機械時計。
  14. 【請求項14】 請求項12または請求項13に記載の
    電子制御式機械時計において、前記周波数が異なる各チ
    ョッパ信号は、デューティ比も異なることを特徴とする
    電子制御式機械時計。
  15. 【請求項15】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子
    制御式機械時計において、前記回転制御手段は、周波数
    が異なる2種類以上のチョッパ信号を発生するチョッパ
    信号発生部と、前記発電機により充電される電源の電圧
    を検出する電圧検出部とを備えているとともに、 前記電圧検出部で検出した電源電圧が設定値よりも低い
    場合には第1の周波数のチョッパ信号を前記スイッチに
    印加し、かつ検出した電源電圧が設定値よりも高い場合
    には前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のチョッ
    パ信号を前記スイッチに印加して前記発電機をチョッパ
    リング制御可能に構成されていることを特徴とする電子
    制御式機械時計。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の電子制御式機械時
    計において、前記回転制御手段は、前記発電機の回転周
    期を検出してその回転周期に基づき発電機にブレーキを
    掛けるブレーキオン制御およびブレーキを解除するブレ
    ーキオフ制御を切り替える制動制御手段を備えて構成さ
    れ、 前記チョッパ信号発生部は、第1および第2の周波数に
    おいて、それぞれデューティ比が異なる各2種類のチョ
    ッパ信号を発生可能に構成され、 前記制動制御手段は、電源電圧に対応して選択された第
    1および第2の周波数の内の一方の周波数でありかつ互
    いにデューティ比が異なる各チョッパ信号を、ブレーキ
    オン制御時およびブレーキオフ制御時にそれぞれ前記ス
    イッチに印加するように構成されていることを特徴とす
    る電子制御式機械時計。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の電
    子制御式機械時計において、前記回転制御手段は、発電
    機にブレーキを掛けるブレーキオン制御とブレーキを解
    除するブレーキオフ制御との切替タイミングと、チョッ
    パ信号によるスイッチを断続させるタイミングとを同期
    させていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の電
    子制御式機械時計において、前記回転制御手段は、前記
    発電機の回転波形をチョッパリングのタイミングで基準
    電圧と比較し、回転波形の電圧が基準電圧を下回ってい
    る間はLレベルまたはHレベルの一方のレベルとされ、
    基準電圧を上回っている間は他方のレベルとされたロー
    タ回転検出信号を用いてロータの回転周期を検出する回
    転周期検出手段を備えることを特徴とする電子制御式機
    械時計。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の電子制御式機械時
    計において、前記回転制御手段は、チョッパリングのタ
    イミングで基準電圧と比較される発電機の回転波形がn
    回連続して基準電圧を下回っている場合にロータ回転検
    出信号をLレベルまたはHレベルの一方のレベルとし、
    チョッパリングのタイミングで基準電圧と比較される発
    電機の回転波形がm回連続して基準電圧を上回っている
    場合にロータ回転検出信号をLレベルまたはHレベルの
    他方のレベルとすることを特徴とする電子制御式機械時
    計。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の電子制御式機械時
    計において、前記n,m回は、チョッパリングの周波数
    と、ロータの回転波形に重畳されるノイズ周波数に基づ
    いて設定されることを特徴とする電子制御式機械時計。
  21. 【請求項21】 請求項18に記載の電子制御式機械時
    計において、前記回転制御手段は、チョッパリングのタ
    イミングで基準電圧と比較される発電機の回転波形がx
    回連続して基準電圧を下回っている場合にロータ回転検
    出信号をLレベルまたはHレベルの一方のレベルとし、
    チョッパリングのタイミングで基準電圧と比較される発
    電機の回転波形がy回、基準電圧を上回った場合にロー
    タ回転検出信号をLレベルまたはHレベルの他方のレベ
    ルとすることを特徴とする電子制御式機械時計。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の電子制御式機械時
    計において、前記x,y回は、チョッパリングの周波数
    と、ロータの回転波形に重畳されるノイズ周波数に基づ
    いて設定されることを特徴とする電子制御式機械時計。
  23. 【請求項23】 請求項1〜22のいずれかに記載の電
    子制御式機械時計において、前記回転制御手段は、PL
    L制御を用いてロータの回転を制御していることを特徴
    とする電子制御式機械時計。
  24. 【請求項24】 請求項1〜22のいずれかに記載の電
    子制御式機械時計において、前記回転制御手段は、アッ
    プダウンカウンタを用いてロータの回転を制御している
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  25. 【請求項25】 機械的エネルギ源と、輪列を介して連
    結される前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘起
    電力を発生して第1および第2の端子から電気的エネル
    ギを供給する発電機と、前記輪列に結合された指針と、
    前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転
    周期を制御する回転制御手段とを備える電子制御式機械
    時計の制御方法において、 時間標準源からの信号に基づいて発生する基準信号と前
    記発電機の回転周期に対応して出力される回転検出信号
    とを比較し、基準信号に対する回転検出信号の進み量に
    応じて、前記発電機の各端子を短絡可能なスイッチを断
    続し、発電機をチョッパリングによりブレーキ制御する
    ことを特徴とする電子制御式機械時計の制御方法。
  26. 【請求項26】 機械的エネルギ源と、輪列を介して連
    結される前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘起
    電力を発生して第1および第2の端子から電気的エネル
    ギを供給する発電機と、前記輪列に結合された指針と、
    前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転
    周期を制御する回転制御手段とを備える電子制御式機械
    時計の制御方法において、 時間標準源からの信号に基づいて発生する基準信号およ
    び前記発電機の回転周期に対応して出力される回転検出
    信号の一方をアップカウント信号とし、他方をダウンカ
    ウント信号としてアップダウンカウンタに入力し、アッ
    プダウンカウンタのカウンタ値が予め設定された値にな
    ったら前記発電機にチョッパリングによりブレーキを掛
    け、かつカウンタ値が上記設定値以外の値になったら前
    記発電機にブレーキを掛けない制御を行うことを特徴と
    する電子制御式機械時計の制御方法。
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