JP2002257949A - 電子機器、電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機器の制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

電子機器、電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機器の制御プログラムおよび記録媒体

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JP2002257949A
JP2002257949A JP2001062111A JP2001062111A JP2002257949A JP 2002257949 A JP2002257949 A JP 2002257949A JP 2001062111 A JP2001062111 A JP 2001062111A JP 2001062111 A JP2001062111 A JP 2001062111A JP 2002257949 A JP2002257949 A JP 2002257949A
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  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Stopping Of Electric Motors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電機の回転が低速の際に発電機を確実に停
止でき、外乱等による発電機の停止を防止できて持続時
間を長くできる電子機器を提供すること。 【解決手段】 電子機器である電子制御式機械時計は、
ゼンマイ1で駆動されて発電する発電機2と、その電気
的エネルギで駆動されて発電機2の回転周期を制御する
回転制御装置50とを備える。回転制御装置50は、基
準信号fsおよび発電機2の回転周期に対応した回転検
出信号FG1を比較して発電機2のブレーキ制御を行う
ブレーキ制御装置55と、発電機2に加えられる設定時
間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下の場合
に、発電機2にブレーキを掛けて停止させる発電機停止
装置56とを備える。設定時間当たりのブレーキ量で発
電機2を停止しているので、一次的な外乱で発電機を停
止させることがなく、かつ回転周期が遅くなった場合に
は確実に発電機2を停止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器、電子制
御式機械時計、それらの制御方法、電子機器の制御プロ
グラムおよび記録媒体に関し、詳しくは、機械的エネル
ギ源と、この機械的エネルギ源により駆動されるととも
に誘起電力を発生して電気的エネルギを出力する発電機
と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の
回転周期を制御する回転制御装置とを有する電子機器、
電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機器の制
御プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【背景技術】ゼンマイが開放する時の機械的エネルギを
発電機で電気的エネルギに変換し、その電気的エネルギ
により回転制御装置を作動させて発電機のコイルに流れ
る電流値を制御することにより、輪列に固定される指針
を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械
時計として、特公平7−119812号公報に記載され
たものが知られている。
【0003】このような電子制御式機械時計では、ゼン
マイによって発電機に加えられるトルク(機械的エネル
ギ)は、指針を基準スピードよりも速く回転させるよう
に設定されており、その回転スピードを回転制御手段に
よってブレーキを掛けることで調速している。具体的に
は、水晶振動子等の時間標準源からの信号に基づいて発
せられる基準信号と、発電機の回転周期に対応した回転
検出信号とを比較して発電機のブレーキ量(例えばブレ
ーキを掛ける時間)を設定して発電機を調速していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゼンマ
イがほどけてゼンマイのバネ力が低下し、発電機の回転
トルクが十分に得られなくなったときには、発電機の回
転数が低下し、運針も低速になって、時刻が長時間にわ
たって遅れ続けてしまう。この際、低速ではあるが運針
は続けられるため、使用者が時刻を確認するために一瞬
見ただけでは、正しく時刻表示されていないにもかかわ
らず、使用者は正常動作していると誤認してしまうとい
う問題があった。
【0005】このような問題を無くすために、本願出願
人は、既に特開2000−28757号公報に開示され
ているように、基準信号が入力される間隔(基準周期)
に対して回転検出信号が入力される間隔が非常に大きく
なり、基準信号と回転検出信号とが入力されるアップダ
ウンカウンタの値が標準的な値から大きくずれた場合
に、発電機の回転数が低下したと判断し、発電機を停止
させることで、使用者に時刻遅れを確実に知らせること
ができるようにした発明を考え出した。
【0006】例えば、4ビットのアップダウンカウンタ
を設け、基準信号が入力されるとカウンタ値がダウン
し、回転検出信号が入力されるとアップするように構成
し、カウンタ値が「8」以上であればブレーキを掛け、
「7」以下であればブレーキを解除するようにされてい
る際に、カウンタ値が「2」以下と回転検出信号が入力
される前に多くの基準信号が入力された状態、つまり回
転数が大幅に低下した状態になれば、発電機にブレーキ
を掛けて停止させていた。
【0007】しかしながら、電子制御式機械時計の種類
によっては、このように回転数が大幅に低下した状態で
は、発電機による発電電力も低下していることがあり、
そのためにICなどで構成された回転制御手段を駆動可
能な電圧が維持できず、回転制御手段が停止してしまう
ことがあった。回転制御手段が停止すると、ブレーキ制
御が行われないため、カウンタ値が「2」以下になった
にも関わらず、発電機にブレーキを掛けることができ
ず、発電機つまりは運針を確実に停止できないおそれが
あった。
【0008】一方、発電機を停止させるカウンタ値をよ
り大きな値、例えば「4」程度にすれば、回転制御手段
が停止してブレーキ制御を行えないという問題はなくな
るが、外乱等で一次的にカウンタ値が低下した場合も、
発電機を停止してしまうため、結果として持続時間が短
くなってしまうという問題があった。
【0009】このような所定の回転速度を維持できない
場合に、発電機を積極的に停止させるという技術は、電
子制御式機械時計に限らず、ゼンマイやゴムなどの機械
的エネルギ源によって回転制御される部分を有するオル
ゴールやメトロノーム、おもちゃ、電気かみそりなどの
各種電子機器において、精度の良いブレーキ制御を行っ
て各作動部、例えばオルゴールのドラムやメトロノーム
の振子の作動を精度良く行う場合にも要求されることが
あり、これらの場合にも前述のような課題が発生するお
それがあった。
【0010】本発明の目的は、発電機の回転が低速にな
った際に、発電機を確実に停止させることができるとと
もに、外乱等の一次的な影響で発電機を停止させること
がなく、その分の持続時間を長くすることができる電子
機器、電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機
器の制御プログラムおよび記録媒体を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、機械的エネルギ源と、前記機械的エネルギ源によっ
て駆動されて誘起電力を発生して電気的エネルギを供給
する発電機と、前記電気的エネルギにより駆動されて前
記発電機の回転周期を制御する回転制御装置とを備える
電子機器において、前記回転制御装置は、時間標準源か
らの信号に基づいて発せられる基準信号および前記発電
機の回転周期に対応した回転検出信号を比較して前記発
電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手段と、前記ブ
レーキ制御手段によって発電機に加えられる設定時間当
たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であった場
合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停止させ
る発電機停止手段と、を備えることを特徴とするもので
ある。
【0012】このような本発明において、ゼンマイ等の
機械的エネルギ源から供給される機械的エネルギが高い
状態では、発電機の回転周期を一定速度に維持するに
は、設定時間当たりに発電機に加えられるブレーキ量を
大きくする必要がある。一方で、ゼンマイがほどける等
で機械的エネルギが低い状態では、設定時間当たりに発
電機に加えられるブレーキ量を小さくする必要がある。
従って、設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設
定値以下になった場合には、一次的な外乱ではなく、機
械的エネルギ源自体のエネルギが低下していることが明
確になるから、その時点で発電機にブレーキをかけるこ
とで、外乱によって誤認して発電機を停止させてしま
い、その分、持続時間が著しく短くなってしまうことを
防止できる。
【0013】さらに、回転制御装置のブレーキ制御手段
によるブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下になった状
態を検出しているため、つまりブレーキ制御手段で正常
にブレーキ制御が行われている状態で判断しているた
め、従来のように回転制御装置が停止してしまって発電
機にブレーキを掛ける制御が行えないということがな
く、発電機を確実に停止させることができる。
【0014】ここで、前記発電機停止手段は、前記ブレ
ーキ制御手段が発電機に対してブレーキをかけないブレ
ーキオフ制御を行ったブレーキオフ回数を計測してその
ブレーキ量を検出するブレーキ量検出手段を備え、この
ブレーキ量検出手段で検出された設定時間当たりのブレ
ーキオフ回数が、ブレーキオフ回数設定値以上になる
と、設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値
以下と判断し、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を
停止させるように構成されていることが好ましい。
【0015】このような本発明では、例えば8Hzの基準
信号と回転検出信号との位相差等で発電機のブレーキ制
御が行われるため、設定時間、例えば1分間であれば、
少なくとも8×60=480回、ブレーキ制御が行われ
る。従って、この内、ブレーキオフ制御であった回数を
計測し、その回数がブレーキオフ回数設定値(例えば6
4回)以上であれば、ブレーキオフの割合が多く、ブレ
ーキ量が第1ブレーキ設定値以下であると判断され、発
電機が停止される。この際、発電機停止手段は、ブレー
キオフ回数を計測すればよいため、その制御が簡単にな
る。また、ブレーキオフ回数設定値を適宜設定するだけ
で、様々な電子機器の特性に応じて発電機の停止タイミ
ングを設定できるため、各電子機器に適した制御を容易
に設定できる。
【0016】ここで、前記ブレーキ制御手段は、前記回
転検出信号および基準信号の一方がアップカウント信号
として入力され、他方がダウンカウント信号として入力
されるアップダウンカウンタを備え、かつ前記発電機の
回転周期が早くなってアップダウンカウンタの値が第1
カウンタ設定値よりも大きくなると発電機にブレーキを
掛け、第1カウンタ設定値以下になると発電機にブレー
キを掛けない制御を行うように構成され、前記ブレーキ
量検出手段は、アップダウンカウンタの値が第1カウン
タ設定値よりも小さな第2カウンタ設定値以下である回
数をブレーキオフ回数として計測することが好ましい。
【0017】例えば、アップダウンカウンタが4ビット
であり、第1カウンタ設定値が「7」とされ、カウンタ
値が「8」以上でブレーキオン制御が行われ、「7」以
下でブレーキオフ制御が行われる時に、第2カウンタ設
定値を「6」とし、この「6」以下の回数をブレーキオ
フ回数として計測すればよい。このような構成によれ
ば、ブレーキオフ状態をアップダウンカウンタ値で判断
できるので、ブレーキオフ回数の計測がより一層簡単に
行える。
【0018】また、前記発電機停止手段は、前記ブレー
キ制御手段が発電機に対してブレーキをかけるブレーキ
オン制御が行われる時間を計測し、その時間がブレーキ
オン設定時間よりも短い場合の短ブレーキ回数を計測し
てそのブレーキ量を検出するブレーキ量検出手段を備
え、このブレーキ量検出手段で検出された設定時間当た
りの短ブレーキ回数が、短ブレーキ回数設定値以上にな
ると、設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定
値以下と判断し、前記発電機にブレーキを掛けて発電機
を停止させるように構成されているものでもよい。
【0019】このような本発明では、例えば8Hzの基準
信号と回転検出信号との位相差等で発電機のブレーキ制
御が行われるため、設定時間、例えば1分間であれば、
少なくとも8×60=480回、ブレーキ制御が行われ
る。そして、各ブレーキ制御は、基準信号と回転検出信
号との位相差で行われるため、ブレーキオン制御の時間
も位相差に応じて自動的に調整される。この際、ブレー
キオン制御の時間が設定時間以下の短い場合をカウント
し、その回数が短ブレーキ回数設定値(例えば64回)
以上であれば、短いブレーキオン制御の割合が多く、ブ
レーキ量が第1ブレーキ設定値以下であると判断され、
発電機が停止される。この際、発電機停止手段は、短ブ
レーキを制御するブレーキオン時間の設定と、その短ブ
レーキ回数の設定値との2つのパラメータを設定できる
ため、様々な電子機器の特性に応じて発電機の停止タイ
ミングを設定でき、各電子機器により適した制御を容易
に設定できる。
【0020】ここで、前記ブレーキ制御手段は、発電機
に対して少なくとも強いブレーキおよび弱いブレーキの
2種類のブレーキを加えることができるようにされ、か
つブレーキオフ制御を行う際には弱いブレーキを発電機
に加え、ブレーキオン制御を行う際には強いブレーキを
発電機に加えるように構成されているとともに、前記発
電機停止手段は、前記ブレーキ制御手段によって発電機
に強いブレーキを加えることで発電機を停止させるよう
に構成されていてもよい。
【0021】すなわち、ブレーキ制御としては、ブレー
キのオンと、オフ(ブレーキ量ゼロ)とでコントロール
するものでもよいが、大小2種類のブレーキで制御して
もよい。この際、特に、発電機のコイル両端を断続可能
なスイッチにデューティ比が異なる2種類以上のチョッ
ピング信号を印加するようにすれば、発電機に強いブレ
ーキを印加する強いブレーキ制御時には、デューティ比
が大きい(スイッチをオンしている期間が長い)チョッ
ピング信号を印加することで発電機の制動トルクを増加
できるとともに、チョッピングによって発電電力の低下
を抑えることができる。一方、発電機に弱いブレーキを
印加する弱いブレーキ制御時には、前記チョッピング信
号よりもデューティ比の小さい(スイッチをオンしてい
る期間が短い)チョッピング信号をスイッチに印加する
ことで発電機の制動トルクを非常に小さくでき、十分な
発電電力を得ることができる。
【0022】ここで、前記回転制御装置は、前記発電機
停止用のブレーキを解除するブレーキ解除手段を備える
とともに、発電機停止用のブレーキ制御を行った場合に
は、ブレーキ解除手段で解除されるまでブレーキ制御を
続行するように構成されていることが好ましい。このよ
うなブレーキ解除手段を備え、かつ解除されるまで運転
停止用のブレーキ制御を続行するように設定すれば、一
旦、発電機停止用のブレーキ制御を行った場合には、例
えば機械的エネルギ源としてのゼンマイを巻き上げる等
して正常な回転駆動が可能な状態になるまで、確実に発
電機の停止状態を維持することができる。
【0023】このブレーキ解除手段としては、竜頭や専
用のボタン等の外部操作部材を使用者が操作することに
より前記発電機停止用のブレーキを解除するように構成
されているものが好ましい。このような外部操作部材に
よりブレーキを解除するようにすれば、使用者が発電機
の回転異常を認識して外部操作部材を操作した場合にブ
レーキを解除することになるため、使用者が異常を認識
するまで発電機停止用のブレーキ制御を続行でき、確実
に異常を認識させることができる。
【0024】また、前記ブレーキ解除手段は、前記発電
機停止用のブレーキが掛けられてから設定時間経過後に
前記ブレーキを解除するように構成することもできる。
発電機の回転速度が低下している際にブレーキを設定時
間(例えば4秒程度)掛ければ、ブレーキを自動的に解
除しても回転速度が上昇することは殆どない。このた
め、使用者に異常を確実に知らせることができるととも
に、自動的にブレーキを解除でき、異常に気がついた使
用者がゼンマイなどを巻いて発電機を再起動する際に、
ブレーキが解除されていることで、再起動をスムーズに
かつ迅速に行うことができ、起動性を向上できる。な
お、ブレーキを掛ける設定時間は、機械的負荷やゼンマ
イ等の機械的エネルギ源のトルクなどを考慮して適宜設
定すればよく、例えば2〜6秒程度に設定すればよい。
【0025】本発明の電子制御式機械時計は、機械的エ
ネルギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動されて
誘起電力を発生して電気的エネルギを供給する発電機
と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の
回転周期を制御する回転制御装置と、前記発電機の回転
に連動して作動される時刻表示装置とを備える電子制御
式機械時計であって、前記回転制御装置は、時間標準源
からの信号に基づいて発せられる基準信号および前記発
電機の回転周期に対応した回転検出信号を比較して前記
発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手段と、前記
ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる設定時間
当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であった
場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停止さ
せて時刻表示装置も停止させる発電機停止手段と、を備
えることを特徴とするものである。
【0026】電子制御式機械時計に、本発明を用いれ
ば、発電機が低速になった場合には積極的に発電機を停
止させてその回転を防止できるため、発電機が駆動しな
がら所定の発電力が得られないということを防止でき
る。さらに、発電機に指針等の駆動部分を連動させ、発
電機の回転制御でその駆動部分の駆動制御を行っている
場合には、発電機が動作している間は、その駆動制御を
正確に行えて誤差を無くすことができ、かつ発電機の回
転数が低下した際には、発電機を確実に停止させること
ができ、使用者に時刻遅れを確実に知らせることができ
る。
【0027】また、前記電子機器は、計時装置や、オル
ゴールまたはメトロノームであってもよい。これらによ
れば、外乱等が生じた際に発電機が停止してしまうこと
がなく、動作時には正確に回転制御され、かつ機械的エ
ネルギ源のトルクが低下して正確な回転が維持できない
時にはその動作を確実に停止させることができる計時装
置やオルゴールまたはメトロノームを提供することがで
きる。
【0028】ここで、電子機器が電子制御式機械時計の
場合には、前記外部操作部材は竜頭であることが好まし
い。具体的には、前記回転制御装置は、前記発電機停止
用のブレーキを解除するブレーキ解除手段を備え、この
ブレーキ解除手段は、使用者が竜頭を操作することによ
り前記ブレーキを解除するように構成されていることが
好ましい。電子制御式機械時計の場合には、発電機に連
動して運針が行われ、運針異常を認識した使用者は、通
常竜頭を回してゼンマイを巻き上げる。このため、この
竜頭を操作した際に発電機(運針)停止用のブレーキ制
御も解除されるようにしておけば、使用者は別途専用の
ボタン等を押してブレーキ解除動作を行う必要が無くな
って操作性を向上できる。
【0029】本発明の電子機器の制御方法は、機械的エ
ネルギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動されて
誘起電力を発生して電気的エネルギを供給する発電機
と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の
回転周期を制御する回転制御装置とを備える電子機器の
制御方法であって、時間標準源からの信号に基づいて発
せられる基準信号および前記発電機の回転周期に対応し
た回転検出信号を比較して前記発電機のブレーキ制御を
行うとともに、発電機に加えられる設定時間当たりのブ
レーキ量が第1ブレーキ設定値以下であった場合に、前
記発電機にブレーキを掛けて発電機を停止させることを
特徴とするものである。
【0030】本発明においても、発電機のブレーキ量が
第1ブレーキ設定値以下となった場合、つまり回転周期
が非常に遅くなったときには、発電機にブレーキを掛け
て発電機を確実に停止できる。このため、発電機が低速
になりすぎて、所定の発電電力が得られなかったりする
ことを確実に防止できる。
【0031】本発明の電子制御式機械時計の制御方法
は、機械的エネルギ源と、前記機械的エネルギ源によっ
て駆動されて誘起電力を発生して電気的エネルギを供給
する発電機と、前記電気的エネルギにより駆動されて前
記発電機の回転周期を制御する回転制御装置と、前記発
電機の回転に連動して作動される時刻表示装置とを備え
る電子制御式機械時計の制御方法であって、時間標準源
からの信号に基づいて発せられる基準信号および前記発
電機の回転周期に対応した回転検出信号を比較して前記
発電機のブレーキ制御を行うとともに、発電機に加えら
れる設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値
以下であった場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発
電機を停止させて時刻表示装置も停止させることを特徴
とするものである。
【0032】本発明においても、発電機のブレーキ量が
第1ブレーキ設定値以下となった場合、つまり回転周期
が非常に遅くなったときには、発電機にブレーキを掛け
て発電機を確実に停止できる。これにより、発電機の回
転が非常に低速になり、発電機に連動する指針等の時刻
表示装置の誤差が生じた際には、発電機つまり時刻表示
装置が停止されるため、使用者が時刻確認のために指針
等を視認した際に、運針の異常を認識させることがで
き、使用者に時刻遅れを知らせることができる。従っ
て、時刻遅れのまま使用者が時計を使用することを防止
することができ、使用者にゼンマイを巻き上げる操作を
促して電子制御式機械時計を正常動作に戻すこともでき
る。
【0033】本発明の電子機器の制御プログラムは、機
械的エネルギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動
されて誘起電力を発生して電気的エネルギを供給する発
電機と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電
機の回転周期を制御する回転制御装置とを備える電子機
器の制御プログラムであって、前記回転制御装置を、時
間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号およ
び前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比較
して前記発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手段
と、前記ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる
設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下
であった場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機
を停止させる発電機停止手段として機能させることを特
徴とするものである。
【0034】また、本発明の記録媒体は、機械的エネル
ギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘起
電力を発生して電気的エネルギを供給する発電機と、前
記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周
期を制御する回転制御装置とを備える電子機器の制御プ
ログラムを記録した記録媒体であって、前記回転制御装
置を、時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準
信号および前記発電機の回転周期に対応した回転検出信
号を比較して前記発電機のブレーキ制御を行うブレーキ
制御手段と、前記ブレーキ制御手段によって発電機に加
えられる設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設
定値以下であった場合に、前記発電機にブレーキを掛け
て発電機を停止させる発電機停止手段として機能させる
ためのプログラムを記録したことを特徴とするものであ
る。
【0035】このような記録媒体やインターネット等の
通信手段で提供される本発明の制御プログラムを電子機
器に組み込めば、発電機の回転が遅くなり、ブレーキ量
が第1ブレーキ設定値以下になってときには、発電機に
ブレーキを加えて停止させることができるので、発電機
の動作状態では常に正確な回転制御を行うことができ
る。さらに、このプログラムをCD−ROM等の記録媒
体や、インターネット等の通信手段を介して電子機器に
インストールして組み込むことができるので、その第1
ブレーキ設定値を各電子機器の特性などに応じて最適に
かつ簡単に設定することができ、より正確な回転制御を
行うことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の一実施形態の
電子制御式機械時計を示すブロック図が示されている。
電子制御式機械時計は、機械的エネルギ源としてのゼン
マイ1と、ゼンマイ1のトルクを発電機2に伝達するエ
ネルギ伝達装置としての増速輪列3と、増速輪列3に連
結されて時刻表示を行う指針4とを備えている。
【0037】発電機2は、増速輪列3を介してゼンマイ
1によって駆動され、誘起電力を発生して電気的エネル
ギを供給する。この発電機2からの交流出力は、昇圧整
流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる
整流回路5を通して昇圧、整流され、コンデンサ等で構
成された電源回路6に充電供給される。
【0038】なお、本実施形態では、図2にも示すよう
に、整流回路5を含むブレーキ回路20を発電機2に設
けている。このブレーキ回路20は、発電機2で発電さ
れた交流信号(交流電流)が入力される第1の交流入力
端子MG1に接続された第1のスイッチ21と、前記交
流信号が入力される第2の交流入力端子MG2に接続さ
れた第2のスイッチ22とを有し、これらのスイッチ2
1,22を同時にオンすることにより、第1、第2の交
流入力端子MG1,MG2を短絡させて閉ループ状態に
し、ショートブレーキを掛けるようになっている。
【0039】第1のスイッチ21は、第2の交流入力端
子MG2にゲートが接続されたPchの第1の電界効果
型トランジスタ(FET)26と、後述するチョッパ信
号発生部80からのチョッパ信号(チョッパパルス)C
H5がゲートに入力される第2の電界効果型トランジス
タ27とが並列に接続されて構成されている。
【0040】また、第2のスイッチ22は、第1の交流
入力端子MG1にゲートが接続されたPchの第3の電
界効果型トランジスタ(FET)28と、チョッパ信号
発生部80からのチョッパ信号CH5がゲートに入力さ
れる第4の電界効果型トランジスタ29とが並列に接続
されて構成されている。
【0041】そして、発電機2に接続された昇圧用のコ
ンデンサ23、ダイオード24,25、スイッチ21,
22を備えて倍電圧整流回路5が構成されている。な
お、ダイオード24,25としては、一方向に電流を流
す一方向性素子であればよく、その種類は問わない。特
に、電子制御式機械時計では、発電機2の起電圧が小さ
いため、ダイオード24,25としては降下電圧Vfや
逆リーク電流が小さいショットキーバリアダイオードや
シリコンダイオードを用いることが好ましい。そして、
この整流回路5で整流された直流信号は、電源回路(コ
ンデンサ)6に充電される。
【0042】前記ブレーキ回路20は、電源回路6から
供給される電力によって駆動される回転制御装置50に
より制御されている。この回転制御装置50は、図1に
示すように、発振回路51、検出回路52、制御回路5
3を備えて構成されている。
【0043】発振回路51は時間標準源である水晶振動
子51Aを用いて発振信号(32768Hz)を出力
し、この発振信号は12段のフリップフロップからなる
分周回路54によってある一定周期まで分周される。分
周回路54の12段目の出力Q12は、8Hzの基準信
号fsとして出力されている。
【0044】検出回路52は、発電機2に接続された波
形整形回路61とモノマルチバイブレータ62とで構成
されている。波形整形回路61は、アンプ、コンパレー
タで構成され、正弦波を矩形波に変換する。モノマルチ
バイブレータ62は、ある周期以下のパルスだけを通過
させるバンドパス・フィルターとして機能し、ノイズを
除去した回転検出信号FG1を出力する。
【0045】制御回路53は、図1に示すように、ブレ
ーキ制御手段であるブレーキ制御装置55と、発電機停
止手段である発電機停止装置56と、ブレーキ解除手段
であるブレーキ解除装置57とを備えている。ブレーキ
制御装置55は、図2に示すように、アップダウンカウ
ンタ60と、同期回路70と、チョッパ信号発生部80
とを備えている。
【0046】アップダウンカウンタ60のアップカウン
ト入力およびダウンカウント入力には、検出回路52の
回転検出信号FG1および分周回路54からの基準信号
fsが同期回路70を介してそれぞれ入力されている。
【0047】同期回路70は、4つのフリップフロップ
71やANDゲート72,NANDゲート73からな
り、分周回路54の5段目の出力Q5(1024Hz)
や6段目の出力Q6(512Hz)の信号を利用して、
回転検出信号FG1を基準信号fs(8Hz)に同期さ
せるとともに、これらの各信号パルスが重なって出力さ
れないように調整している。
【0048】アップダウンカウンタ60は、4ビットの
カウンタで構成されている。アップダウンカウンタ60
のアップカウント入力には、前記回転検出信号FG1に
基づく信号が同期回路70から入力され、ダウンカウン
ト入力には、前記基準信号fsに基づく信号が同期回路
70から入力される。これにより、基準信号fsおよび
回転検出信号FG1の計数と、その差の算出とが同時に
行えるようになっている。
【0049】なお、このアップダウンカウンタ60に
は、4つのデータ入力端子(プリセット端子)A〜Dが
設けられており、端子A〜CにHレベル信号が入力され
ていることで、アップダウンカウンタ60の初期値(プ
リセット値)がカウンタ値7に設定されている。
【0050】また、アップダウンカウンタ60のLOA
D入力端子には、電源回路6に接続されて電源回路6の
電圧に応じてシステムリセット信号SRを出力する初期
化回路90が接続されている。なお、本実施形態では、
初期化回路90は、電源回路6の充電電圧が所定電圧に
なるまではHレベルの信号を出力し、所定電圧以上にな
ればLレベルの信号を出力するように構成されている。
【0051】アップダウンカウンタ60は、LOAD入
力がLレベルになるまで、つまりシステムリセット信号
SRが出力されるまでは、アップダウン入力を受け付け
ないため、アップダウンカウンタ60のカウンタ値は
「7」に維持される。
【0052】また、アップダウンカウンタ60は、4ビ
ットの出力QA〜QDを有しているため、4ビット目の
出力QDは、カウンタ値が第1カウンタ設定値である
「7」以下であればLレベル信号を出力し、「8」以上
であればHレベル信号を出力することになる。この出力
QDは、チョッパ信号発生部80に接続されている。
【0053】なお、出力QA〜QDが入力されたNAN
Dゲート74およびORゲート75の各出力は、同期回
路70からの出力が入力されるNANDゲート73にそ
れぞれ入力されている。従って、例えばアップカウント
信号の入力が複数個続いてカウンタ値が「15」になる
と、NANDゲート74からはLレベル信号が出力さ
れ、さらにアップカウント信号がNANDゲート73に
入力されても、その入力はキャンセルされてアップダウ
ンカウンタ60にアップカウント信号がそれ以上入力さ
れないように設定されている。同様に、カウンタ値が
「0」になると、ORゲート75からはLレベル信号が
出力されるため、ダウンカウント信号の入力はキャンセ
ルされる。これにより、カウンタ値が「15」を越えて
「0」になったり、「0」を越えて「15」になったり
しないように設定されている。
【0054】チョッパ信号発生部80は、分周回路54
の出力Q5〜Q8を利用して第1のチョッパ信号CH1
を出力するANDゲート82と、第2のチョッパ信号C
H2を出力するORゲート83と、前記アップダウンカ
ウンタ60の出力QDが入力されるORゲート86と、
ORゲート86の出力およびチョッパ信号CH2が入力
されるANDゲート84と、ANDゲート84の出力C
H4および前記出力CH1が入力されるNORゲート8
5とを備えている。
【0055】このチョッパ信号発生部80のNORゲー
ト85からの出力CH5は、Pchトランジスタ27,
29のゲートに入力されている。従って、チョッパ出力
CH5がLレベルとなっている間は、トランジスタ2
7,29はオン状態に維持され、発電機2がショートさ
れてブレーキが掛かる。
【0056】一方、出力CH5がHレベルとなっている
間は、トランジスタ27,29はオフ状態に維持され、
発電機2にはブレーキが加わらない。従って、出力CH
5からのチョッパ信号によって発電機2をチョッパリン
グ制御することができる。
【0057】ここで、前記各チョッパ信号CH1,CH
2のデューティ比は、そのチョッパ信号の1周期の間で
発電機2にブレーキを掛けている時間の比率であり、本
実施形態では各チョッパ信号CH1,CH2において1
周期の間でHレベルとなっている時間の比率である。
【0058】発電機停止装置56は、図3に示すよう
に、ブレーキ量検出手段であるブレーキ量検出回路20
0と、ブレーキ量検出回路200で検出されたブレーキ
量によって発電機2を停止させる信号CH3を出力する
発電機停止信号出力回路230とを備えて構成されてい
る。
【0059】ブレーキ量検出回路200は、基準周期毎
に、アップダウンカウンタ60のカウンタ値が第2カウ
ンタ設定値である「6」以下であればHレベル信号を出
力し、「7」以上であればLレベル信号を出力するカウ
ンタ値検出回路210と、このカウンタ値検出回路21
0のHレベル信号をカウントしてブレーキ量(ブレーキ
オフ回数)を積算するブレーキ量積算手段である分周回
路220とを備えて構成されている。
【0060】具体的には、カウンタ値検出回路210
は、アップダウンカウンタ60の出力QA〜QCが入力
されるANDゲート211と、ANDゲート211の出
力およびアップダウンカウンタ60の出力QDが入力さ
れるNORゲート212と、このNORゲート212の
出力SP1および分周回路54の出力Q12が入力され
るANDゲート213とを備えている。従って、NOR
ゲート212の出力SP1は、アップダウンカウンタ6
0のカウンタ値が「0〜6」つまり第2カウンタ設定値
「6」以下でHレベル信号となる。
【0061】一方、発電機停止信号出力回路230は、
分周回路220で設定時間内にカウントされたHレベル
信号の数(ブレーキオフ回数)が所定値(ブレーキオフ
回数設定値)以上となって出力F6がHレベル信号にな
ると、発電機停止信号CH3をHレベル信号にするフリ
ップフロップで構成されている。
【0062】このような発電機停止装置56では、AN
Dゲート213からは、SP1がHレベルの時に、出力
Q12に同期した信号、つまり基準信号と同じ8Hzの信
号が分周回路220のクロック入力に出力される。一
方、分周回路220のクリア入力には、分周回路54の
信号等に基づいて1分間隔で入力される1分信号が入力
される。従って、分周回路220では、1分信号でクリ
アされるまで、つまり1分間にANDゲート213から
Hレベル信号が所定数入力されると、Hレベル信号をフ
リップフロップ230のクロック入力に出力するように
構成されている。具体的には、本実施形態では、分周回
路220の出力F6がHレベル信号になる状態、つまり
1分間にクロック入力に対してHレベル信号が64回
(ブレーキオフ回数設定値)以上入力されると、フリッ
プフロップ230にHレベル信号を出力するようにされ
ている。
【0063】また、発電機停止信号出力回路であるフリ
ップフロップ230は、竜頭が2段目つまり時刻修正状
態になるとHレベルとなる信号RM2がクリア入力とさ
れかつ常時Hレベル信号がデータ入力に加わっており、
分周回路220の出力F6がクロック入力とされてい
る。従って、フリップフロップ230の出力Qは、出力
F6がHレベルとなると、竜頭が2段目に引き出される
まで、Hレベル信号を出力し、それが発電機停止信号C
H3となる。換言すれば、1分間に64回以上、アップ
ダウンカウンタ60の値が第2カウンタ設定値「6」以
下のブレーキオフ制御が行われていると、発電機停止信
号CH3がHレベル信号となる。
【0064】この発電機停止信号CH3は、出力QDと
ともにORゲート86に入力される。このため、発電機
停止信号CH3がLレベル信号の状態では、ORゲート
86の出力は出力QDがそのまま出力され、出力QDが
Hレベル信号つまりアップダウンカウンタ60が「8」
以上であれば、強いブレーキ制御が行われ、第1カウン
タ設定値「7」以下であれば弱いブレーキ制御が行われ
る。一方、発電機停止信号CH3がHレベル信号の場合
には、出力QDに関係なく、常時強いブレーキ制御が行
われる。
【0065】なお、本発明において、強いブレーキおよ
び弱いブレーキとは、相対的なものであり、強いブレー
キは弱いブレーキに比べてブレーキ力が強いことを意味
する。各ブレーキにおける具体的なブレーキ力つまりは
チョッパブレーキ信号のデューティ比や周波数は実施に
あたって適宜設定すればよい。
【0066】また、本実施形態においては、信号RM2
がHレベル信号になることで、フリップフロップ230
がクリアされて発電機停止信号CH3が「L」つまり解
除されるので、竜頭および発電機停止装置56のフリッ
プフロップ230によってブレーキ解除装置57が構成
されている。
【0067】次に、本実施形態における動作を図4〜6
のタイミングチャートおよび図7のフローチャートを参
照して説明する。発電機2が作動し始めて、初期化回路
90からLレベルのシステムリセット信号SRがアップ
ダウンカウンタ60のLOAD入力に入力されると、図
4に示すように、回転検出信号FG1に基づくアップカ
ウント信号と、基準信号fsに基づくダウンカウント信
号とがアップダウンカウンタ60でカウントされる(ス
テップ1、以下ステップを「S」と略す)。これらの各
信号は、同期回路70によって同時にカウンタ60に入
力されないように設定されている。
【0068】このため、初期カウント値が「7」に設定
されている状態から、アップカウント信号が入力される
とカウンタ値は「8」となり、出力QDからHレベル信
号がORゲート86に出力される。一方、ダウンカウン
ト信号が入力されてカウンタ値が「7」に戻れば、出力
QDからはLレベル信号が出力される。
【0069】一方、チョッパ信号発生部80では、図5
に示すように、分周回路54の出力Q5〜Q8を利用
し、各チョッパ信号CH1、CH2を出力する。
【0070】また、発電機停止装置56の分周回路22
0では、1分信号が入力されると(S2)、分周回路2
20がリセットされる(S3)。アップダウンカウンタ
60のカウンタ値が第2カウンタ設定値「6」以下のブ
レーキオフ制御信号の入力回数を変数BKで表せば、分
周回路220がリセットされるとは、「BK=0」に初
期化することになる(S3)。
【0071】そして、分周回路220では、ブレーキ量
が設定値以上になると、つまりブレーキオフ回数BKが
ブレーキオフ回数設定値(64)以上になると(S
4)、発電機2を停止させる強ブレーキ制御が行われる
(S5)。
【0072】一方、ブレーキ量が設定値未満(BK<6
4)の場合には(S4)、発電機停止信号CH3はLレ
ベル信号のままである。このとき、アップダウンカウン
タ60が「8」以上つまり出力QDがHレベル信号であ
れば(S6)、ANDゲート84からはチョッパ信号C
H2がそのまま出力され、出力CH4はチョッパ信号C
H2と同一になる。このため、NORゲート85からの
出力CH5は、出力CH2を反転したチョッパ信号、つ
まりHレベル期間(ブレーキオフ期間)が1/16と短
く、Lレベル期間(ブレーキオン期間)が15/16と
短い、つまり強ブレーキ制御を行うデューティ比の大き
な(15/16)チョッパ信号となる。従って、チョッ
パ信号CH5は、発電機2に対してショートブレーキを
掛けるLレベル信号のトータル時間が長くなり、発電機
2に対しては強いブレーキ制御が行われる(S7)。こ
の際、一定周期でHレベル信号となってショートブレー
キがオフされるためにチョッパリング制御が行われ、発
電電力の低下を抑えつつ制動トルクを向上することがで
きる。
【0073】一方、ブレーキ量が設定値未満の場合で
(S4)、アップダウンカウンタ60が第1カウンタ設
定値「7」以下の場合(S6)には、出力QDがLレベ
ル信号であるから、出力CH4もLレベル信号となる。
このため、図5にも示すように、NORゲート85から
の出力CH5は、出力CH1が反転したチョッパ信号、
つまりHレベル期間(ブレーキオフ期間)が15/16
と長く、Lレベル期間(ブレーキオン期間)が1/16
と短い、つまり弱ブレーキ制御を行うデューティ比(ス
イッチ21,22をオンしている比率)の小さな(1/
16)チョッパ信号となる。従って、発電機2に対して
は、発電電力を優先した弱いブレーキ制御が行われる
(S9)。
【0074】この際、アップダウンカウンタ60のカウ
ンタ値が第2カウンタ設定値「6」以下の場合には(S
8)、分周回路220のクロック入力にHレベル信号が
入力されてカウントされる。すなわち、変数BKが1加
算される処理も行われる(S10)。
【0075】このようなカウンタ値の計数に基づく処理
を繰り返し、1分信号が入力される迄に、Hレベル信号
が64個入力されて分周回路220の出力F6がHレベ
ルとなれば、つまり変数BKが64以上になると、発電
機2を停止させる強ブレーキ制御が行われる(S5)。
つまり、出力Q12は8Hzであるから、1分間に480
個の信号が発せられ、その内、64個以上がHレベル信
号の場合(カウンタ値「6」以下が約13%以上)にな
ると、強ブレーキ制御が行われる。
【0076】具体的には、出力F6がHレベルになる
と、フリップフロップ230の出力CH3がHレベル信
号になり、出力QDの信号に関係なく、強ブレーキ制御
が続行され、これにより発電機2が停止する(S5)。
【0077】この発電機2を停止させる強ブレーキ制御
は、信号RM2がHレベルつまり竜頭を2段目に引き出
さない限り続行される(S11)。そして、RM2がH
レベルになれば、ブレーキは解除される(S12)。
【0078】以上の動作をまとめると、発電機停止信号
CH3がLレベル信号の状態の時は、アップダウンカウ
ンタ60の出力QDからHレベル信号が出ている間は、
デューティ比の大きなチョッパ信号による強いブレーキ
制御が行われ、Lレベル信号が出ている間は、デューテ
ィ比の小さなチョッパ信号による弱いブレーキ制御が行
われる。つまり、ブレーキ制御装置であるアップダウン
カウンタ60によって強ブレーキ制御と弱ブレーキ制御
とが切り替えられる。
【0079】そして、このようなブレーキ制御を繰り返
しているときは、発電機2が設定された回転スピード近
くになり、図4に示すように、アップカウンタ信号と、
ダウンカウンタ信号とが交互に入力されて、カウンタ値
が「8」と「7」とを繰り返すロック状態に移行する。
この際も、カウンタ値および回転周期に応じて強ブレー
キ制御と弱ブレーキ制御とが繰り返される。
【0080】一方、ゼンマイのトルクが低下すると、図
8に示すように、アップダウンカウンタ60のカウンタ
値が「6」以下の状態が増える。この割合が、1分間に
所定割合(64/480以上)になると、出力QDに関
係なく強ブレーキ制御となる。そして、この強ブレーキ
制御は、竜頭が2段目に引き出されるまで続行されるた
め、発電機2は確実に停止される。
【0081】このため、運針は確実に停止し、使用者が
時刻確認をするために指針4を見た際に、運針の異常を
認識させることができる。そして、使用者が竜頭を操作
して2段目に引き出せば、発電機2のブレーキも解除さ
れる。
【0082】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 (1) 回転制御装置50として、通常の調速用のブレーキ
制御を行うためのブレーキ制御装置55のほかに、発電
機停止装置56を設けたので、ゼンマイ1のトルクが低
下するなどして発電機2の回転周期が基準周期に比べて
遅くなり、運針も遅くなって指針4の時刻表示に狂いが
生じた際に、発電機2にブレーキを掛け続けて停止させ
ることができる。このため、時計が正常に運針していな
い場合に、運針を停止でき、時計の使用者が時刻を確認
する際に運針異常を容易にかつ確実に認識することがで
き、正しく調速された状態の電子制御式機械時計の利用
を促すことができる。
【0083】(2) 発電機停止装置56において発電機2
を停止させる発電機停止信号CH3を生成する際に、設
定時間(本実施形態では1分)におけるアップダウンカ
ウンタ60のカウンタ値が第2カウンタ設定値「6」以
下の割合によって判断しているので、一次的な外乱でア
ップダウンカウンタ60のカウンタ値が低下したような
場合に間違って発電機2を停止させてしまうことが無
い。従って、ゼンマイ1が解けてトルクが低下した状態
の場合のみに確実に発電機2を停止させることができ
る。このため、外乱時にブレーキを掛けてしまって発電
機2が停止してしまい、持続時間が短くなることを防止
でき、電子制御式機械時計の持続時間を設計通りに確保
することができる。また、発電機2が一旦停止し、再度
駆動することもないため、指針4の指示誤差も無くすこ
とができる。
【0084】(3) 発電機停止装置56によるブレーキ
は、使用者が竜頭を2段目に引き出すまで解除されない
ように設定したので、運針停止を認識させる状態を維持
することができる。また、このブレーキ状態は竜頭を2
段目に引き出すことで解除できるため、指針4の時刻合
わせ操作やゼンマイ1の巻上げ操作等を行う場合に、ブ
レーキを解除しておくことができ、各操作をスムーズに
行うことができる。さらに、使用者が運針異常を認識し
て竜頭を引き出した場合に始めてブレーキを解除するこ
とになるため、使用者に運針異常を確実に認識させるこ
とができる。
【0085】(4) さらに、竜頭を用いてブレーキを解除
しているので、別途専用のボタン等を設ける場合に比べ
て、ブレーキ解除操作を容易に行うことができる。すな
わち、運針異常を認識した使用者は、通常竜頭を回して
ゼンマイ1を巻き上げるため、この竜頭を操作した際に
発電機停止用のブレーキも解除されるようにしておけ
ば、使用者は別途専用のボタン等を押してブレーキ解除
動作を行う必要が無くなって操作性を向上することがで
きる。また、指針4に連動する発電機2にブレーキが掛
けられた状態のままで、竜頭を引き出して指針4の時刻
合わせ操作を行った後に竜頭を押し込んでも、指針4が
動き出さないために針合わせ操作が無効になってしまう
が、竜頭を引き出した際に合わせてブレーキも解除して
いるので、指針4の時刻合わせ操作を行った後に竜頭を
押し込めば指針4も確実に動き出し、時刻合わせ操作を
有効にでき、操作性を良好にできる。
【0086】(5) ブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下
にならない状態では、アップダウンカウンタ60の出力
QDによってブレーキ制御を行うことができる。これに
より、基準周期に関係なく発電機2の回転周期に応じた
最適なブレーキ制御を行うことができるため、基準周期
の1周期の中で必ずブレーキオン制御とブレーキオフ制
御とを行う場合に比べて、確実かつ十分なブレーキ量を
与えることができ、調速制御の応答性も高めることがで
きる。このため、発電機2のロータの回転周期のばらつ
きを小さくでき、発電機2をほぼ一定速度で安定して回
転することができる。
【0087】(6) 強ブレーキ制御時にはデューティ比の
大きなチョッパ信号を用いて制御しているので、充電電
圧の低下を抑えながら制動トルクを大きくすることがで
き、システムの安定性を維持しながら、効率的なブレー
キ制御を行うことができる。これにより、電子制御式機
械時計の持続時間も長くすることができる。
【0088】(7) 弱ブレーキ制御時にも、デューティ比
の小さなチョッパ信号によりチョッパ制御しているの
で、弱いブレーキを印加している間の充電電圧をより向
上することができる。
【0089】(8) 通常運針時においては、強ブレーキ制
御と弱ブレーキ制御との切替は、カウンタ値が第1カウ
ンタ設定値「7」以下であるか「8」以上であるかのみ
で設定されるため、回転制御装置50をシンプルな構成
にでき、部品コストや製造コストを低減でき、電子制御
式機械時計を安価に提供できる。
【0090】(9) 発電機2の回転速度に応じて、アップ
カウンタ信号が入力されるタイミングが変化するため、
カウンタ値が「8」である期間つまりブレーキを掛けて
いる時間も自動的に調整することができる。このため、
特にアップカウンタ信号とダウンカウント信号とが交互
に入力されるロック状態では、応答性の速い安定した制
御を行うことができる。
【0091】(10) ブレーキ制御装置として、アップダ
ウンカウンタ60を用いているので、各アップカウンタ
信号およびダウンカウンタ信号の計数と同時に各計数値
の比較(差)を自動的に算出することができるため、構
成を簡易にできかつ各計数値の差を簡単に求めることが
できる。
【0092】(11) 4ビットのアップダウンカウンタ6
0を用いているので、16個のカウント値をカウントす
ることができる。このため、アップカウンタ信号が続け
て入力された場合などに、その入力値を累積してカウン
トすることができ、設定された範囲つまりアップカウン
タ信号やダウンカウンタ信号が連続して入力されてカウ
ンタ値が「15」や「0」になるまでの範囲では、その
累積誤差を補正することができる。このため、仮に発電
機2の回転速度が基準速度から大きく外れても、ロック
状態になるまでは時間が掛かるが、その累積誤差を確実
に補正して発電機2の回転速度を基準速度に戻すことが
でき、長期的には正確な運針を維持することができる。
【0093】(12)初期化回路90を設けて、発電機2の
起動時の電源回路6が所定の電圧に充電されるまではブ
レーキ制御を行わなず、発電機2にブレーキが掛からな
いようにしているので、電源回路6への充電を優先させ
ることができ、電源回路6によって駆動される回転制御
装置50を迅速にかつ安定して駆動することができ、そ
の後の回転制御の安定性も高めることができる。
【0094】(13)発電機停止装置56は、各種の論理回
路を用いて形成されているので、回路を小型化、省電力
化することができる。
【0095】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。前記第1実施形態では、ブレーキオフ回数をカウ
ントしてブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下になった
ことを検出していたが、本実施形態では、ブレーキオン
時間が設定時間以下の短ブレーキ回数をカウントしてブ
レーキ量が第1ブレーキ設定値以下になったことを検出
するものである。
【0096】具体的には、発電機停止装置56を、図9
に示すように、カウンタ値検出回路210Aと、分周回
路220と、フリップフロップ230とを備えて構成し
た。分周回路220およびフリップフロップ230は、
前記第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
【0097】カウンタ値検出回路210Aは、アップダ
ウンカウンタ60の出力QDが入力されるNOTゲート
215と、このNOTゲート215で反転された信号
と、信号SP2とが入力されるANDゲート216と、
この信号SP2を出力するためのANDゲート217,
218およびフリップフロップ219とを備えている。
ここで、ANDゲート217には、分周回路54の出力
Q10,Q11およびQ12の反転信号が入力される。
このANDゲート217の出力は、フリップフロップ2
19のデータ入力とされ、かつフリップフロップ219
のクロック入力には分周回路54の出力Q5が入力され
る。フリップフロップ219の反転出力XQ(図ではQ
の上に横線で示す)と、ANDゲート217の出力がA
NDゲート218に入力され、ANDゲート218の出
力が信号SP2とされている。この信号SP2は、図1
0に示すように、基準信号fs(8Hz)を元にしたDO
WN信号に対し、所定時間BP前に立ち上がりパルスを出
力するものである。
【0098】ここで、出力QDは、信号FG2と同期す
るUP信号がアップダウンカウンタ60に入力されてカウ
ンタ値が「7」から「8」になれば「L」から「H」に
立ち上がり、DOWN信号が入力されてカウンタ値が「8」
から「7」になれば「H」から「L」に立ち下がる。従
って、出力QDのHレベル信号の幅(長さつまり時間)
が所定時間BPよりも短ければ、ブレーキオン制御(強
ブレーキ制御)の時間が設定時間BPよりも短くなり、
ブレーキ量が設定値以下になっていると言える。
【0099】そして、出力QDを反転した信号と、信号
SP2とをANDゲート216に入力すれば、出力QD
のHレベル信号の幅(長さつまり時間)が所定時間BP
よりも短い状態ではHレベル信号が出力され、長い状態
ではLレベル信号が出力される。
【0100】このため、分周回路220では、1分間
に、ブレーキ量が設定値(時間BP)以下の制御を行っ
た短ブレーキ回数がカウントされ、その回数が短ブレー
キ回数設定値所定値(64回)以上カウントされると、
出力F6がHレベルとなり、発電機停止信号CH3がH
レベルとなる。以下、前記第1実施形態と同様に、竜頭
を2段目に引き出すまで、強ブレーキ制御が行われ、発
電機2が停止される。
【0101】このような本実施形態においても、前記第
1実施形態と同じ作用効果が得られる。その上、第1実
施形態では、所定時間(1分間)におけるブレーキオフ
制御(弱ブレーキ制御)の回数(割合)から発電機2を
停止していたのに対し、本実施形態では、所定時間(1
分間)における時間BP以下の短いブレーキオン制御
(強ブレーキ制御)の回数(割合)から発電機2を停止
していたため、短ブレーキ回数(前記実施形態では64
回)だけでなく、ブレーキオン設定時間BPも適宜設定
することができ、ブレーキオフ回数しか設定していない
前記第1実施形態に対し、より細かな調整を行うことが
でき、各機器に対応したより最適な条件を設定すること
ができる。
【0102】なお、本発明は各実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、
改良等は、本発明に含まれるものである。
【0103】例えば、チョッパ信号発生部80における
チョッパ信号のデューティ比は、前記実施形態のよう
に、1/16や15/16に限らず、例えば、14/1
6等の他の値でもよい。さらには、チョッパ信号のデュ
ーティ比を28/32、31/32等にし、デューティ
比の変化を16段階ではなく、32段階などにしてもよ
い。この際、強いブレーキ制御時に用いられるチョッパ
信号としては、デューティ比が0.75〜0.97程度
の範囲にあることが好ましく、この中で0.75〜0.
89程度の範囲にすれば、充電電圧をより一層向上で
き、0.90〜0.97と高い範囲にすれば、ブレーキ
力をより一層高めることができる。
【0104】さらに、各実施形態において、弱いブレー
キ制御時に用いられるチョッパ信号は、例えばデューテ
ィ比が1/16〜1/32程度の低い範囲にすればよ
い。要するに、各チョッパ信号のデューティ比や周波数
は、実施にあたって適宜設定すればよい。この際、例え
ば、周波数を、500〜1100Hzと高い範囲の周波
数にすれば、充電電圧をより一層向上できる。一方で、
25〜50Hzと低い範囲の周波数にすれば、ブレーキ
力をより一層高めることができる。このため、各チョッ
パ信号を、デューティ比とともに周波数も変えること
で、より充電電圧やブレーキ力を高めることができる。
【0105】また、前記第1実施形態では、アップダウ
ンカウンタ60の第1カウンタ設定値は「7」、第2カ
ウンタ設定値は「6」であったが、例えば、第2カウン
タ設定値を「5」にするなどしてもよく、これらは適宜
設定すればよい。但し、発電機が正常に制御されている
際には、「7」(第1カウンタ設定値)と「8」とが交
互に入力されるため、異常診断のための第2カウンタ設
定値は、少なくとも第1カウンタ設定値とは異なる値
(前記実施形態のように、発電機の回転が低速になると
カウンタ値も小さくなる場合には、第1カウンタ設定値
よりも小さな値)に設定すればよい。
【0106】ブレーキ制御装置として4ビットのアップ
ダウンカウンタ60を用いていたが、3ビット以下のア
ップダウンカウンタを用いてもよいし、5ビット以上の
アップダウンカウンタを用いても良い。ビット数が大き
なアップダウンカウンタを用いれば、カウントできる値
が増えるため、累積誤差を記憶できる範囲が大きくで
き、特に発電機2の起動直後等の非ロック状態での制御
が有利になる。一方で、ビット数の小さなカウンタを用
いれば、累積誤差を記憶できる範囲が小さくなるが、特
にロック状態になればアップおよびダウンを繰り返すこ
とになるため、1ビットのカウンタでも対応できるとと
もに、コストを低減できる利点がある。
【0107】また、ブレーキ制御装置としては、アップ
ダウンカウンタに限らず、基準信号fs用および回転検
出信号FG1用にそれぞれ設けた第1および第2の計数
手段と、各計数手段の計数値を比較する比較回路とで構
成されたものでもよい。ただし、アップダウンカウンタ
60を用いたほうが回路構成が簡易になるという利点が
ある。
【0108】さらに、ブレーキ制御装置としては、発電
機2の発電電圧や回転周期(速度)等を検出し、その検
出値に基づいてブレーキを制御するものでもよく、その
具体的構成は実施にあたって適宜設定すればよい。ま
た、ブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であるかを検
出する方法も、前記実施形態のようにアップダウンカウ
ンタ60の出力を利用したものに限らず、発電機2に加
わるトルクと、発電機2の発電電圧や回転周期等に基づ
いて検出するものでもよく、要するに現在発電機2に加
えているブレーキ量を検出できる方法を適宜採用すれば
よい。
【0109】また、前記各実施形態では、チョッパ信号
を用いてロータのブレーキ力を制御していたが、チョッ
パ信号を用いずにブレーキを制御してもよい。例えば、
発電機停止装置56からの発電機停止信号CH3と、出
力QDとが入力されるORゲート86の出力をインバー
タ等を通して反転してブレーキ信号CH5とし、出力Q
Dや発電機停止信号CH3がHレベルの場合には、ブレ
ーキをかけ続け、出力QDおよび発電機停止信号CH3
が共にLレベルの場合には、ブレーキをオフしてブレー
キ制御してもよい。
【0110】さらには、前記各実施形態では、2種類の
チョッパ信号を用いて強ブレーキ制御および弱ブレーキ
制御を行っていたが、チョッパ信号を用いた強ブレーキ
制御と、完全にブレーキをオフするブレーキオフ制御と
で調速してもよい。
【0111】また、整流回路5、ブレーキ回路20、制
御回路53、チョッパ信号発生部80等の具体的な構成
は前記各実施形態に限らず、電子制御式機械時計の発電
機2をチョッパ制御等でブレーキ制御できるものであれ
ばよい。特に、整流回路5としては、チョッパ昇圧を利
用した前記実施形態の構成に限らず、例えば複数のコン
デンサを設け、その接続を切り換えることで昇圧する昇
圧回路等を組み込んで構成してもよく、発電機2や整流
回路を組み込む電子制御式機械時計の種類等に応じて適
宜設定すればよい。
【0112】さらに、発電機2の両端を閉ループとする
スイッチとしては、前記実施形態のスイッチ21,22
に限らない。例えば、トランジスタに抵抗素子を接続
し、チョッパ信号によって各トランジスタをオンして発
電機2の両端を閉ループとした際に、その経路に抵抗素
子を配置してもよい。要するに、スイッチは、発電機2
の両端を閉ループとすることが可能なものであればよ
い。
【0113】また、本発明は、前記各実施形態のような
電子制御式機械時計に適用するものに限らず、置き時
計、クロック等の各種時計、携帯型時計、携帯型の血圧
計、携帯電話機、ページャ、万歩計、電卓、携帯用パー
ソナルコンピュータ、電子手帳、携帯ラジオ、オルゴー
ル、メトロノーム、電気かみそり等の各種の電子機器に
も適用することができる。
【0114】例えば、オルゴールに本発明を適用すれ
ば、駆動時には発電機を正確に回転させることができ、
かつトルクが低下した際には発電機を確実に停止させる
ことができる。従って、外乱等で発電機が停止してしま
うことがないため、長時間作動させ続けることができ、
正確な演奏を長時間行うことができるとともに、正確な
演奏が行えない状態になればその演奏を停止し、利用者
に異常を確実に認識させることができる。また、本発明
をメトロノームに適用する場合には、輪列の歯車にメト
ロノーム音発信車を付け、その車の回転により、メトロ
ノーム音片を弾いて周期的なメトロノーム音を発音させ
るようにすればよい。なお、メトロノームは、各種のテ
ンポに対応した音を発生させる必要があるが、この場合
には、水晶振動子の分周段を変えて発振回路からの基準
信号の周期を可変することで対応すればよい。
【0115】第1ブレーキ設定値、より具体的には、ブ
レーキオフ回数設定値や短ブレーキ回数設定値は、本発
明を適用する電子機器の種類等に応じて適宜設定すれば
よい。そして、この第1ブレーキ設定値を設計するにあ
たっては、実際に、発電機の制御結果と、その際のブレ
ーキ量の変化とを実験等で求めて設定すればよい。
【0116】ブレーキ解除手段は、前記実施形態のもの
に限らず、例えば、ブレーキ解除用の専用のボタン等を
外部操作部材として設け、このボタン等を操作すること
でブレーキを解除するようにしてもよい。
【0117】また、発電機2を停止させるブレーキ制御
を行ってから、所定時間経過後に自動的に解除するよう
にしてもよい。このように自動的に解除すれば、別途解
除操作を行う必要がないため、操作性をより向上でき
る。
【0118】さらに、機械的エネルギ源も、ゼンマイに
限らず、ゴム、スプリング、重錘等でもよく、本発明を
適用する対象などに応じて適宜設定すればよい。また、
ゼンマイなどの機械的エネルギ源からの機械的エネルギ
を発電機に伝達するエネルギ伝達装置としては、前記各
実施形態のような輪列(歯車)に限らず、摩擦車、ベル
ト及びプーリ、チェーン及びスプロケットホイール、ラ
ック及びピニオン、カムなどを利用したものでもよく、
本発明を適用する電子機器の種類などに応じて適宜設定
すればよい。
【0119】また、制御回路53としては、前記実施形
態のように、アップダウンカウンタ60、フリップフロ
ップ、各種論理素子等のハードウェアで構成されたもの
に限らず、CPU(中央処理装置)、メモリ(記憶装
置)等を備えたコンピュータを電子機器に設け、このコ
ンピュータに所定のプログラムを組み込んで前記ブレー
キ制御装置55、発電機停止装置56、ブレーキ解除装
置57の各機能を実現させるように構成したものでもよ
い。
【0120】例えば、時計等の電子機器内にCPUやメ
モリを配置してコンピュータとして機能できるように構
成し、このメモリに所定の制御プログラムをインターネ
ット等の通信手段や、CD−ROM、メモリカード等の
記録媒体を介してインストールし、このインストールさ
れたプログラムでCPU等を動作させて、ブレーキ制御
装置55、発電機停止装置56、ブレーキ解除装置57
の各機能を実現させればよい。なお、時計等の電子機器
内に所定のプログラムをインストールするには、その電
子機器にメモリカードやCD−ROM等を直接差し込ん
で行ってもよいし、これらの記憶媒体を読みとる機器を
外付けで電子機器に接続してもよい。さらには、LAN
ケーブル、電話線等を電子機器に接続して通信によって
プログラムを供給しインストールしてもよいし、無線に
よってプログラムを供給してインストールしてもよい。
【0121】このような記録媒体やインターネット等の
通信手段で提供される本発明の制御プログラムを電子機
器に組み込めば、発電機の回転が遅くなり、ブレーキ量
が第1ブレーキ設定値以下になってときには、発電機に
ブレーキを加えて停止させることができるので、発電機
の動作状態では常に正確な回転制御を行うことができる
等の前記実施形態と同様の作用効果が得られる上、各電
子機器の特性に応じて第1ブレーキ設定値を容易に設定
でき、各電子機器毎により正確な回転制御を行うことが
できる。
【0122】なお、この各種記録媒体や通信手段等で供
給されるプログラムとしては、少なくとも、機械的エネ
ルギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘
起電力を発生して電気的エネルギを供給する発電機と、
前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転
周期を制御する回転制御装置とを備える電子機器の制御
プログラムであって、前記回転制御装置を、時間標準源
からの信号に基づいて発せられる基準信号および前記発
電機の回転周期に対応した回転検出信号を比較して前記
発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手段と、前記
ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる設定時間
当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であった
場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停止さ
せる発電機停止手段として機能させるプログラムが含ま
れていればよく、それ以外の制御などを行うプログラム
が含まれていてもよい。
【0123】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の電子機
器、電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機器
の制御プログラムおよび記録媒体によれば、発電機の回
転が低速になった際に、発電機を確実に停止させること
ができるとともに、外乱等の一次的な影響で発電機を停
止させることがなく、その分の持続時間を長くすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械
時計の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】前記実施形態の電子制御式機械時計の構成を示
す回路図である。
【図3】前記実施形態の発電機停止装置の構成を示す回
路図である。
【図4】前記実施形態のアップダウンカウンタにおける
タイミングチャートである。
【図5】前記実施形態のチョッパ信号発生部におけるタ
イミングチャートである。
【図6】前記実施形態のチョッパ信号発生部および発電
機停止装置におけるタイミングチャートである。
【図7】前記実施形態の動作を説明するフローチャート
である。
【図8】前記実施形態のアップダウンカウンタのカウン
タ値と、持続時間との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施形態における発電機停止装置
の構成を示す回路図である。
【図10】第2実施形態のチョッパ信号発生部および発
電機停止装置におけるタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ゼンマイ 2 発電機 3 増速輪列 4 指針 5 倍電圧整流回路 6 電源回路 20 ブレーキ回路 21,22 スイッチ 23 コンデンサ 24,25 ダイオード 27〜29 電界効果型トランジスタ 50 回転制御装置 51 発振回路 51A 水晶振動子 52 検出回路 53 制御回路 54 分周回路 55 ブレーキ制御装置 56 発電機停止装置 57 ブレーキ解除装置 60 アップダウンカウンタ 61 波形整形回路 62 モノマルチバイブレータ 70 同期回路 80 チョッパ信号発生部 90 初期化回路 200 ブレーキ量検出回路 210 カウンタ値検出回路 210A カウンタ値検出回路 220 分周回路 230 フリップフロップ 230 発電機停止信号出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 英典 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2F084 AA00 BB01 JJ05 5H590 AA01 AA05 AB01 AB15 BB11 CB05 CD01 CE05 EA05 EB08 FA05 FB01 HA09 HA27 JB03 JB06 JB08 JB14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的エネルギ源と、前記機械的エネル
    ギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エネ
    ルギを供給する発電機と、前記電気的エネルギにより駆
    動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置
    とを備える電子機器において、 前記回転制御装置は、 時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号お
    よび前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比
    較して前記発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手
    段と、 前記ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる設定
    時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であ
    った場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停
    止させる発電機停止手段と、 を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子機器において、 前記発電機停止手段は、前記ブレーキ制御手段が発電機
    に対してブレーキをかけないブレーキオフ制御を行った
    ブレーキオフ回数を計測してそのブレーキ量を検出する
    ブレーキ量検出手段を備え、 このブレーキ量検出手段で検出された設定時間当たりの
    ブレーキオフ回数が、ブレーキオフ回数設定値以上にな
    ると、設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定
    値以下と判断し、前記発電機にブレーキを掛けて発電機
    を停止させるように構成されていることを特徴とする電
    子機器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子機器において、 前記ブレーキ制御手段は、前記回転検出信号および基準
    信号の一方がアップカウント信号として入力され、他方
    がダウンカウント信号として入力されるアップダウンカ
    ウンタを備え、かつ前記発電機の回転周期が早くなって
    アップダウンカウンタの値が第1カウンタ設定値よりも
    大きくなると発電機にブレーキを掛け、第1カウンタ設
    定値以下になると発電機にブレーキを掛けない制御を行
    うように構成され、 前記ブレーキ量検出手段は、アップダウンカウンタの値
    が第1カウンタ設定値よりも小さな第2カウンタ設定値
    以下である回数をブレーキオフ回数として計測すること
    を特徴とする電子機器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電子機器において、 前記発電機停止手段は、前記ブレーキ制御手段が発電機
    に対してブレーキをかけるブレーキオン制御が行われる
    時間を計測し、その時間がブレーキオン設定時間よりも
    短い場合の短ブレーキ回数を計測してそのブレーキ量を
    検出するブレーキ量検出手段を備え、 このブレーキ量検出手段で検出された設定時間当たりの
    短ブレーキ回数が、短ブレーキ回数設定値以上になる
    と、設定時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値
    以下と判断し、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を
    停止させるように構成されていることを特徴とする電子
    機器。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の電子機
    器において、 前記ブレーキ制御手段は、発電機に対して少なくとも強
    いブレーキおよび弱いブレーキの2種類のブレーキを加
    えることができるようにされ、かつブレーキオフ制御を
    行う際には弱いブレーキを発電機に加え、ブレーキオン
    制御を行う際には強いブレーキを発電機に加えるように
    構成されているとともに、 前記発電機停止手段は、前記ブレーキ制御手段によって
    発電機に強いブレーキを加えることで発電機を停止させ
    るように構成されていることを特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子機
    器において、 前記回転制御装置は、前記発電機停止用のブレーキを解
    除するブレーキ解除手段を備えるとともに、発電機停止
    用のブレーキ制御を行った場合には、ブレーキ解除手段
    で解除されるまでブレーキ制御を続行するように構成さ
    れていることを特徴とする電子機器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の電子機器において、 前記ブレーキ解除手段は、外部操作部材を使用者が操作
    することにより前記発電機停止用のブレーキを解除する
    ように構成されていることを特徴とする電子機器。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載の電子機
    器において、 前記ブレーキ解除手段は、前記発電機停止用のブレーキ
    が掛けられてから設定時間経過後に前記ブレーキを解除
    するように構成されていることを特徴とする電子機器。
  9. 【請求項9】 機械的エネルギ源と、前記機械的エネル
    ギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エネ
    ルギを供給する発電機と、前記電気的エネルギにより駆
    動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置
    と、前記発電機の回転に連動して作動される時刻表示装
    置とを備える電子制御式機械時計であって、 前記回転制御装置は、 時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号お
    よび前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比
    較して前記発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手
    段と、 前記ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる設定
    時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であ
    った場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停
    止させて時刻表示装置も停止させる発電機停止手段と、 を備えることを特徴とする電子制御式機械時計。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電子制御式機械時計
    において、 前記回転制御装置は、前記発電機停止用のブレーキを解
    除するブレーキ解除手段を備え、このブレーキ解除手段
    は、使用者が竜頭を操作することにより前記ブレーキを
    解除するように構成されていることを特徴とする電子制
    御式機械時計。
  11. 【請求項11】 機械的エネルギ源と、前記機械的エネ
    ルギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エ
    ネルギを供給する発電機と、前記電気的エネルギにより
    駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装
    置とを備える電子機器の制御方法であって、 時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号お
    よび前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比
    較して前記発電機のブレーキ制御を行うとともに、 前記発電機に加えられる設定時間当たりのブレーキ量が
    第1ブレーキ設定値以下であった場合に、前記発電機に
    ブレーキを掛けて発電機を停止させることを特徴とする
    電子機器の制御方法。
  12. 【請求項12】 機械的エネルギ源と、前記機械的エネ
    ルギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エ
    ネルギを供給する発電機と、前記電気的エネルギにより
    駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装
    置と、前記発電機の回転に連動して作動される時刻表示
    装置とを備える電子制御式機械時計の制御方法であっ
    て、 時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号お
    よび前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比
    較して前記発電機のブレーキ制御を行うとともに、 前記発電機に加えられる設定時間当たりのブレーキ量が
    第1ブレーキ設定値以下であった場合に、前記発電機に
    ブレーキを掛けて発電機を停止させて時刻表示装置も停
    止させることを特徴とする電子制御式機械時計の制御方
    法。
  13. 【請求項13】 機械的エネルギ源と、前記機械的エネ
    ルギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エ
    ネルギを供給する発電機と、前記電気的エネルギにより
    駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装
    置とを備える電子機器の制御プログラムであって、 前記回転制御装置を、 時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号お
    よび前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比
    較して前記発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手
    段と、 前記ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる設定
    時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であ
    った場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停
    止させる発電機停止手段として機能させることを特徴と
    する電子機器の制御プログラム。
  14. 【請求項14】 機械的エネルギ源と、前記機械的エネ
    ルギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エ
    ネルギを供給する発電機と、前記電気的エネルギにより
    駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装
    置とを備える電子機器の制御プログラムを記録した記録
    媒体であって、 前記回転制御装置を、 時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号お
    よび前記発電機の回転周期に対応した回転検出信号を比
    較して前記発電機のブレーキ制御を行うブレーキ制御手
    段と、 前記ブレーキ制御手段によって発電機に加えられる設定
    時間当たりのブレーキ量が第1ブレーキ設定値以下であ
    った場合に、前記発電機にブレーキを掛けて発電機を停
    止させる発電機停止手段として機能させるためのプログ
    ラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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