WO2017038629A1 - ハット型鋼矢板の縦継構造、縦継ハット型鋼矢板ユニット、及び鋼製壁 - Google Patents

ハット型鋼矢板の縦継構造、縦継ハット型鋼矢板ユニット、及び鋼製壁 Download PDF

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Abstract

このハット型鋼矢板の縦継構造は、第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とを、これらの材軸方向の端面同士で突き合わせて連結したハット型鋼矢板の縦継構造であって、前記第一ハット型鋼矢板の側面から外方に向けて突出する第一被係止部と;前記第二ハット型鋼矢板の側面に設けられてかつ、前記第一ハット型鋼矢板の前記第一被係止部に対して前記材軸方向に係止する架設部と;を備える。

Description

ハット型鋼矢板の縦継構造、縦継ハット型鋼矢板ユニット、及び鋼製壁
 本発明は、複数のハット型鋼矢板を材軸方向に連結するハット型鋼矢板の縦継構造、この縦継構造を有する縦継ハット型鋼矢板ユニット、及び、この縦継ハット型鋼矢板ユニットを壁幅方向に連接させた構成壁に関する。
 本願は、2015年8月28日に、日本に出願された特願2015-168456号、及び、2016年1月13日に、日本に出願された特願2016-004004号に基づき優先権を主張し、これらの内容をここに援用する。
 従来、縦継部の止水性や剛性、耐力を確保しつつ、安価かつ簡便に施工して工期やコストを削減できるものとして、例えば、特許文献1に開示されたハット型鋼矢板の縦継構造が提案されている。
 特許文献1は、少なくとも各1つ以上のウェブ及びフランジを有して断面屈曲状に形成されたハット型鋼矢板を上下に連結する縦継構造を開示している。この縦継構造は、下側継手部材と、上側継手部材と、固着手段とを備える。
 下側継手部材は、下側ハット型鋼矢板の上端部におけるウェブ及びフランジの互いに異なる少なくとも2箇所にて当該ウェブ及びフランジの表面から突出して固定される。上側継手部材は、前記下側継手部材に対応した上側ハット型鋼矢板の下端部におけるウェブ及びフランジの互いに異なる少なくとも2箇所にて当該ウェブ及びフランジの表面から突出して固定される。固着手段は、前記下側ハット型鋼矢板の上端縁と前記上側ハット型鋼矢板の下端縁とが当接された状態で前記下側継手部材と上側継手部材とを固着する。
日本国特開2011-38288号公報
 しかし、特許文献1に開示されたハット型鋼矢板の縦継構造は、下側継手部材及び上側継手部材となる鋼板の断面性能が、上下に連結されるハット型鋼矢板の断面性能よりも小さくなることで、下側継手部材及び上側継手部材のみが配置される縦継部の曲げ剛性が低くなる。従って、想定以上の大きな曲げ荷重が作用した場合に、縦継部が構造的弱点となるおそれがあった。
 また、複数のハット型鋼矢板を現場溶接で連結する方法もあるが、近年の大断面化が進むハット型鋼矢板では、1枚当たりのハット型鋼矢板の断面積が大きく溶接量が多くなる。従って、縦継部1箇所あたりの溶接時間が長く、特に、縦継部の箇所が多い場合に工期が長期化する。
 そして、複数のハット型鋼矢板を高力ボルト摩擦接合で連結する方法によっても、高力ボルト1本あたりのせん断耐力がそれほど高くなく、ハット型鋼矢板の断面性能と同程度の接続強度を確保するために多数の高力ボルトが必要となる。従って、添接板も大きくなり加工コストが増大するとともに、多数の高力ボルトを締め付けることで施工時間も長くなって工期が長期化する。
 これらの問題点は、特に、H型鋼や鋼管等の鋼製部材と比較して壁幅方向の寸法が大きいハット型鋼矢板において顕著に存在する。
 本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、複数のハット型鋼矢板が材軸方向に連結される箇所で、十分な曲げ剛性を確保するとともに、連結コストを抑制できるハット型鋼矢板の縦継構造、縦継ハット型鋼矢板ユニット、及び鋼製壁を提供することにある。
 本発明の概要は下記の通りである。
(1)本発明の第一の態様は、第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とを、これらの材軸方向の端面同士で突き合わせて連結したハット型鋼矢板の縦継構造であって、前記第一ハット型鋼矢板の側面から外方に向けて突出する第一被係止部と;前記第二ハット型鋼矢板の側面に設けられてかつ、前記第一ハット型鋼矢板の前記第一被係止部に対して前記材軸方向に係止する架設部と;を備える。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、第二ハット型鋼矢板の側面に設けられる架設部が第一ハット型鋼矢板の側面から外方に向けて突出する第一被係止部に係止されるため、架設部によりハット型鋼矢板の縦継箇所に作用する曲げ応力に対抗することができ、曲げ剛性を高めることができる。また、縦継施工に際し、第二ハット型鋼矢板に設けられた架設部を第一ハット型鋼矢板の第一被係止部に係止させることで、これら第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とを容易かつ確実に連結することができるため、手間とコストを要する溶接作業を必須とせずに縦継施工を行うことができる。
(2)上記(1)に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記第二ハット型鋼矢板の前記側面から外方に向けて突出する第二被係止部を更に備え;前記架設部が、前記第一被係止部に加えて、前記第二被係止部にも係止されている構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、縦継施工に際し、架設部を第二ハット型鋼矢板の第二被係止部にも係止させることで、第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とを更に容易かつ確実に連結することができるため、手間とコストを要する溶接作業を必須とせずに縦継施工を行うことができる。
(3)上記(2)に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記第一ハット型鋼矢板の端面と前記第一被係止部の端面とが面一であり;前記第二ハット型鋼矢板の端面と前記第二被係止部の端面とが面一である構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、第一ハット型鋼矢板及び第二ハット型鋼矢板の端面同士だけでなく、第一被係止部及び第二被係止部の両端面同士も突き合わせることができる。従って、第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とが材軸方向に互いに近接する方向に作用する圧縮力を、鋼板の端面だけでなく、被係止部の側面でも負担することができるため、より大きな曲げ荷重に対抗することが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記第一被係止部が、その先端側で前記材軸方向に延伸する延設突起を有し、前記架設部が、前記材軸方向と前記第一ハット型鋼矢板の板厚方向とに垂直な壁幅方向に延在するとともに前記延設突起に係止する窪みを有する構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、第一被係止部の延設突起を架設部の窪みに対して前記壁幅方向にスライドさせることで、第一被係止部と架設部とが互いに係止するので、容易に連結作業を行うことが可能となる。更に、架設部が第一被係止部より脱落することを防ぐことが可能であるため、第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とをより確実に連結することができる。
(5)上記(4)に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記架設部及び前記第一被係止部間の、前記壁幅方向への相対移動を拘束するスライド防止部を更に有する構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、スライド防止部により、架設部及び第一被係止部が互いに相対移動して両者間の係止状態が解けてしまうことを防げる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記第一被係止部が、前記材軸方向に沿って互いに離間して複数設けられる構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、第一被係止部一つあたりが受け持つ曲げ応力を下げることが出来るため、第一被係止部の破損を防ぐことができる。
(7)上記(6)に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記複数の第一被係止部が、共通の基材に対して一体的に設けられる構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、材軸方向に互いに離間する複数の第一被係止部の離間距離を一定に保つことができる。従って、第一ハット型鋼矢板に対して複数の第一被係止部を取付ける際、基材を第一ハット型鋼矢板に対して固定する一工程で全ての第一被係止部を正確に取付けることができる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造では、前記架設部の、前記第一被係止部との係止部位を除いた部分を、前記材軸方向に垂直な断面で見た場合の断面積が、前記第一ハット型鋼矢板及び前記第二ハット型鋼矢板間の突き合わせ位置において最も大きくされる構成を採用してもよい。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、架設部のうち、最も曲げ剛性が必要とされる箇所の断面積を大きくするため、架設部の軽量化と曲げ剛性確保とを両立させることができる。
(9)本発明の第二の態様は、上記(1)~(8)のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造を有する縦継ハット型鋼矢板ユニットである。
 上記態様のハット型鋼矢板によれば、手間とコストを要する溶接作業を必須とせずに縦継施工を行うことができる。
(10)本発明の第三の態様は、上記(9)に記載の縦継ハット型鋼矢板ユニットを、前記材軸方向と前記第一ハット型鋼矢板の板厚方向とに垂直な壁幅方向に複数連設させた鋼製壁であって、前記壁幅方向に互いに隣り合う前記縦継ハット型鋼矢板ユニットの各々の前記架設部が、前記材軸方向の位置を互いに異ならせて配置される鋼製壁である。
 上記態様のハット型鋼矢板の縦継構造によれば、構造的弱点となりうる連結箇所が壁幅方向に連続することを回避することが可能となるため、壁体全体で高い曲げ剛性を確保することができる。
 上記(1)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、架設部による曲げ剛性を確保できるとともに、従来構造のような溶接作業を必須にせずとも確実な縦継施工を行える。したがって、複数のハット型鋼矢板をそれらの材軸方向に縦継する際の施工コストを抑えながらも十分な曲げ剛性を確保することが可能となる。
 上記(2)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、複数のハット型鋼矢板をそれらの材軸方向に縦継する際の施工コストを更に抑えることが可能となる。
 上記(3)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、更に十分な曲げ剛性を確保することが可能となる。
 上記(4)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、縦継施工の施工コストを更に抑えることが可能となる。
 上記(5)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、架設部及び第一被係止部間の係止状態が解けるのを防げるので、両者間の連結状態を確実かつ健全なものとすることが可能となる。
 上記(6)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、第一被係止部の破損を防ぐことができるので、第一ハット型鋼矢板及び第二ハット型鋼矢板間の縦継箇所における曲げ剛性を更に高めることができる。
 上記(7)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、一工程で全ての第一被係止部を正確に取付けることができるので、施工コストを更に抑えることが可能となる。
 上記(8)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、軽量で曲げ剛性の高い架設部を用いることが出来るので、縦継施工をより容易に行うことが可能となる。
 上記(9)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、従来構造のような溶接作業を必須にせずとも確実な縦継施工を行える。したがって、複数のハット型鋼矢板をそれらの材軸方向に縦継する際の施工コストを抑えながらも十分な曲げ剛性を確保することが可能となる。
 上記(10)に記載の態様に係るハット型鋼矢板の縦継構造によれば、壁体全体で高い曲げ剛性を確保することができる。
ハット型鋼矢板の縦継構造を適用した鋼製壁を示す斜視図である。 ハット型鋼矢板の縦継構造の正面図である。 図2に示す縦継構造の平面図である。 ハット型鋼矢板のウェブ部にも架設部が設けられる場合の縦継構造の平面図である。 ハット型鋼矢板の両面に架設部が設けられる場合の縦継構造の平面図である。 架設部の背面図である。 架設部の側面図である。 縦継構造の正面図であり、一部が断面視されている。 縦継構造の縦断面図である。 第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板の両方の端部に被係止部が設けられる縦継構造の縦断面図である。 第一ハット型鋼矢板の端部のみに被係止部が設けられる縦継構造の縦断面図である。 ハット型鋼矢板の両面に被係止部が設けられる縦継構造の縦断面図である。 溶接ナットにボルトが螺合される縦継構造の縦断面図である。 ハット型鋼矢板の側面に形成された雌ネジ部にボルトが螺合される縦継構造の縦断面図である。 架設部側突起及び被係止部が断面略矩形状に形成される縦継構造の側面図である。 架設部側突起及び被係止部が断面略台形状に形成される縦継構造の側面図である。 架設部側突起及び被係止部が断面略T形状に形成される縦継構造の側面図である。 平鋼の溶接により架設部側突起及び被係止部が形成される縦継構造の側面図である。 架設部側突起及び被係止部が互いに略平行に形成される縦継構造の縦断面図である。 図14Aに示す縦継構造の部分拡大図である。 図14Aに示す縦継構造の変形例である。 図14Aに示す縦継構造の別の変形例である。 架設部側突起及び被係止部の先端側の間隔が基端側の間隔よりも小さく形成される縦継構造の縦断面図である。 図15Aに示す縦継構造の部分拡大図である。 架設部側突起及び被係止部の当接面とは反対側の片端面が略直角に形成される縦継構造の縦断面図である。 図16Bに示す縦継構造の部分拡大図である。 ハット型鋼矢板に作用する圧縮力を説明するための縦断面図である。 ハット型鋼矢板に作用する引張力を説明するための縦断面図である。 架設部に生じる反り変形を説明するための縦断面図である。 架設部側突起が被係止部に挟み込まれる縦継構造の縦断面図である。 図18Aに示す縦継構造において、架設部に偏心曲げが作用した場合を示す縦断面図である。 第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板との突合せ面から最も離間した位置における架設部側突起と被係止部とがテーパ状に形成される縦継構造の縦断面図であって、架設部に偏心曲げが作用した場合を示す。 架設部において、端部側の平板部の板厚寸法よりも中央側の平板部の板厚寸法が大きく形成される縦継構造の縦断面図である。 架設部において、端部側の平板部の板厚寸法よりも中央側の平板部の板厚寸法が大きく形成される縦継構造の縦断面図である。 架設部において、端部側の平板部の板厚寸法よりも中央側の平板部の板厚寸法が大きく形成される縦継構造の縦断面図である。 同実施形態に係る縦継構造の架設部を板厚方向Xに移動させる状態を示す斜視図である。 断面略台形状又は略T形状の架設部側突起が形成された架設部を壁幅方向Zに移動させる状態を示す斜視図である。 楔型の架設部側突起と被係止部が形成された架設部を、壁幅方向Zに移動させる状態を示す斜視図である。 切断加工された板部材を示す正面図である。 切断加工された架設部を示す正面図である。 壁幅方向Zに傾斜した架設部側突起及び被係止部を示す正面図である。 突出部が形成された板部材と窪み部が形成された板部材とを位置合わせする状態を示す正面図である。 突出部が窪み部に嵌装された状態を示す正面図である。 スライド移動する架設部を示す斜視図である。 架設部に取り付けられる枠部材を示す斜視図である。 枠部材の両側部で挟み込んだ状態を示す斜視図である。 材軸方向Yに貫通させたボルト等が設けられた架設部を示す正面図である。 図26Aに示す架設部の縦断面図である。 スライド移動する架設部を示す斜視図である。 架設部に取り付けられる閂部材を示す斜視図である。 切欠溝に嵌装された閂部材を示す斜視図である。 ハット型鋼矢板に作用する曲げ荷重を示す平面図である。
 以下、本発明の一実施形態に係るハット型鋼矢板の縦継構造1(以下、単に縦継構造1と称する)について図面を参照しながら詳細に説明する。
 縦継構造1は、図1に示すように、例えば、長尺のハット型鋼矢板を施工できない狭隘地等の現場において、地盤内8の下方及び上方に埋め込まれる複数のハット型鋼矢板2(第一ハット型鋼矢板2A及び第二ハット型鋼矢板2B)を、材軸方向Yで互いに連結するために用いられる。
 複数のハット型鋼矢板2が材軸方向Yに連結されることで、長尺の縦継ハット型鋼矢板ユニット70が形成される。そして、この縦継ハット型鋼矢板ユニット70を壁幅方向Zに複数連設させることで、地盤内8等に鋼製壁7が構築される。
 図2に示すように、材軸方向Yに連結されるハット型鋼矢板2は、各々の材軸方向Yの端部3の端面3a同士で突き合わせた状態で架設部5により連結される。
 架設部5は、例えば鋼製であり、材軸方向Yで互いに対向する各々のハット型鋼矢板2の材軸方向Yの端部3の側面3b,3bに跨って架設される。
 ハット型鋼矢板2は、図3に示すように、フランジ部2aと、一対のウェブ部2bと、一対のアーム部2cと、一対の継手部2dとを有する。壁幅方向Zに隣接するハット型鋼矢板2の継手部2d同士を嵌合させることで、壁幅方向Zに複数のハット型鋼矢板2を連設されることができる。
 ハット型鋼矢板2は、壁幅方向Zに延びてフランジ部2aが形成されるとともに、壁幅方向Zでフランジ部2aの両端の各々から、各々のウェブ部2bが傾斜させて形成されることで、溝部Sが形成される。ハット型鋼矢板2は、各々のウェブ部2bの片端から、各々のアーム部2cが形成されるとともに、各々のアーム部2cの先端に、各々の継手部2dが形成される。
 ハット型鋼矢板2は、フランジ部2a、ウェブ部2b及びアーム部2cにおいて、略平坦状に形成された平坦面20を有する。
 架設部5は、図3に示すようにフランジ部2aの平坦面20のみに架設されてもよく、図4に示すようにフランジ部2a及び一対のウェブ部2bの平坦面20に架設されてもよく、図5に示すようにフランジ部2a及び一対のアーム部2cの平坦面20に架設されてもよい。特に、図5に示すように、平坦面20の片面だけではなく両面に架設部5を架設させてもよい。
 尚、図4に示す例では3個の架設部5がフランジ部2a及び一対のウェブ部2bの平坦面20にそれぞれ架設されているが、複数の架設部5を一体化させてハット型鋼矢板に架設されてもよい。
 架設部5は、図6A、図6Bに示すように、鋼板等が用いられた平板部51と、平板部51から板厚方向Xに突出させた架設部側突起50とを有する。
 架設部側突起50は、壁幅方向Zに連続して直線状に延在し、熱間圧延又は冷間圧延の圧延加工等により平板部51と一体的に形成される。
 架設部側突起50は、鋼板の切削加工等により平板部51と一体的に形成されてもよい。また、架設部5は、鋼板を平板部51として用い、その側面に架設部側突起50を溶接接合することで得られてもよい。
 架設部5は、例えば、平板部51の板厚寸法tを9mm~25mm程度、幅寸法Bを50mm~125mm程度、又は、200mm~400mm程度、高さ寸法Hを200mm~400mm程度とする。また、架設部5は、各々の架設部側突起50の材軸方向Yの長さLを10mm~38mm程度、板厚方向Xの高さhを4.5mm~25mm程度、各々の架設部側突起50が互いに離間する距離Dを60mm~100mm程度とする。
 架設部5は、図7A、図7Bに示すように、平板部51が上下のハット型鋼矢板2の側面3bに材軸方向Yに連続するように、且つ、架設部側突起50が平板部51から側面3bに向けて突出するように設けられる。架設部5は、ハット型鋼矢板2の各々の端部3に形成された平坦面20に沿って設けられる。
 平板部51は、例えば、図7Aに示すように、略矩形状に形成される。平板部51は、図7Bに示すように、材軸方向Yの上部側及び下部側の各々に、板厚方向Xに貫通させてボルト挿通孔40が形成される。平板部51は、ハット型鋼矢板2の端部3の平坦面20と互いに対向する側面に、材軸方向に沿って互いに離間して複数の架設部側突起50が設けられる。この場合、一つあたりの架設部側突起50が受け持つ曲げ応力を下げることが出来るため、架設部側突起50の破損を防ぐことができる。ただし、架設部側突起50は複数設けられる必要はなく、一つのみ設けられてもよい。
 図7A、図7Bに示すように、架設部側突起50は、第一ハット型鋼矢板2Aの端部3の側面3bから外方に向けて突出する被係止部60(第一被係止部)と、第二ハット型鋼矢板2Bの端部3の側面3bから外方に向けて突出する被係止部60(第二被係止部)に、材軸方向Yに係止される。これにより、第一ハット型鋼矢板2Aと第二ハット型鋼矢板2Bとの間の材軸方向Yへの相対移動を拘束する。
 このように、架設部側突起50は、材軸方向Yで平板部51の上部側及び下部側の各々に形成されるとともに、第一ハット型鋼矢板2Aの端部3の側面3bに設けられた被係止部60に互いに係止される。従って、架設部5によりハット型鋼矢板2の縦継箇所に作用する曲げ応力に対抗することができ、曲げ剛性を高めることができる。また、架設部5により複数のハット型鋼矢板2を容易かつ確実に連結することができるため、手間とコストを要する溶接作業を必須とせずに縦継施工を行うことができる。
 図7A、図7Bに示す縦継構造1では、被係止部60は、壁幅方向Zに連続して直線状に延在するとともに、材軸方向Yに沿って互いに離間して複数設けられる。また、被係止部60は、板部材6(基材)と一体的に形成され、板部材6が、ハット型鋼矢板2の端部3の側面3bに対し取り付けられる。板部材6は、壁幅方向Zに連続して直線状に延在する被係止部60が、熱間圧延又は冷間圧延の圧延加工等により板部材6と一体的に形成される。
 図7A、図7Bに示す縦継構造1では、第一ハット型鋼矢板2Aの端面3aと被係止部60の板部材6の材軸方向Yの端面とが面一であると共に、第二ハット型鋼矢板2Bの端面3aと被係止部60の板部材6の材軸方向Yの端面とが面一となるように構成されている。
 この構成によれば、第一ハット型鋼矢板2A及び第二ハット型鋼矢板2Bの端面3a同士だけでなく、被係止部60の端面同士も突き合わせることができる。従って、第一ハット型鋼矢板2Aと第二ハット型鋼矢板2Bとが材軸方向に互いに近接する方向に作用する圧縮力を、鋼板の端面だけでなく、被係止部の側面でも負担することができるため、より大きな曲げ荷重に対抗することが可能となる。
 尚、図7A、図7Bに示す縦継構造1では、板部材6の端面同士を突き合わせているが、板部材6を有さない場合であっても、被係止部60の材軸方向Yの端面が突き合わされる構成であれば、同様の効果を得ることができる。
 被係止部60は、鋼板の切削加工等により板部材6と一体的に形成されてもよい。また、被係止部60は、鋼板を板部材6として用い、その側面に平鋼を溶接接合することで得られてもよい。
 図7A、図7Bに示す縦継構造1では、被係止部60は、その側面において、材軸方向Yに沿って互いに離間して複数設けられる。従って、被係止部60一つあたりが受け持つ曲げ応力を下げることが出来るため、被係止部60の破損を防ぐことができる。ただし、被係止部60は一つのみ設けられてもよい。
 更に、図7A、図7Bに示す縦継構造1では、材軸方向Yに沿って互いに離間して複数設けられる被係止部60が、共通の基材である単一の板部材6と一体的に形成されている。従って、材軸方向に互いに離間する複数の被係止部60の離間距離を一定に保つことができる。従って、ハット型鋼矢板2に対して複数の被係止部60を取付ける際、基材である板部材6をハット型鋼矢板2に対して固定する一工程で全ての被係止部60を正確に取付けることができる。
 ただし、図8Aに示すように、平鋼等をハット型鋼矢板2の端部3の側面3bに直接溶接等により取り付けることで被係止部60を設けてもよい。
 更に、図7A、図7Bに示す縦継構造1では、架設部5が、第一ハット型鋼矢板2Aと第二ハット型鋼矢板2Bの被係止部60に係止されているが、架設部5は、図8Bに示すように、第一ハット型鋼矢板2Aの被係止部60のみに係止されてもよい。この場合、架設部5の平板部51には架設部側突起50が形成されず、第二ハット型鋼矢板2Bの端部3の側面3bと平板部51とが直接溶接等により取り付けられる。更に、図8Cに示すように、架設部5はハット型鋼矢板2の両面に取り付けられてもよい。
 架設部5は、図7A、図7Bに示すように、ハット型鋼矢板2の端部3の側面3bで、平板部51からハット型鋼矢板2の端部3まで板厚方向Xに貫通させたボルト4によりボルト接合される。架設部5は、ハット型鋼矢板2の端部3の裏面で締結ナット41をボルト4に螺合させることで、ハット型鋼矢板2の端部3に固定される。
 架設部5は、板厚方向Xに締め込まれる締結ナット41が用いられて固定されるだけでなく、図9A、図9Bに示すように、例えば、ハット型鋼矢板2の端部3の平坦面20に設けられた溶接ナット42又は雌ネジ部43が用いられて固定されてもよい。このとき、架設部5は、溶接ナット42又は雌ネジ部43にボルト4が螺合されて固定される。尚、この場合であっても、架設部5はハット型鋼矢板2の両面に取り付けられてもよい。
 ボルト4は、架設部5の平板部51、板部材6及びハット型鋼矢板2の端部3に形成されたボルト挿通孔40に挿通される。ボルト4は、図9Aに示すように、溶接によりハット型鋼矢板2の端部3に取り付けられた溶接ナット42に螺合されて、又は、図9Bに示すように、雌ネジ加工によりハット型鋼矢板2の端部3に形成された雌ネジ部43に螺合される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、図10に示すように、断面略矩形状に形成される。架設部側突起50及び被係止部60は、特に、熱間圧延又は冷間圧延の圧延加工等により形成される場合に、図11に示すように、断面略台形状に形成されてもよく、また、図12に示すように、断面略T形状に形成されてもよい。
 架設部側突起50及び被係止部60は、図10~図12に示すように、材軸方向Yで複数のハット型鋼矢板2が互いに離間する方向に引張力Tを受けることで、架設部側突起50の材軸方向Yの片端面と、被係止部60の材軸方向Yの片端面とが互いに当接される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、材軸方向Yで互いに対向する各々の片端面が当接されることで当接面30が形成される。架設部側突起50及び被係止部60は、各々の片端面が互いに当接面30で材軸方向Yに係止されて、引張力Tに抵抗するものとなることで、複数のハット型鋼矢板2が材軸方向Yで互いに離間しないように拘束される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、図10に示すように、断面略矩形状に形成されることで、架設部5の平板部51の側面に略直交させて架設部側突起50の当接面30が形成されるとともに、ハット型鋼矢板2の端部3の平坦面20又は板部材6の側面に略直交させて被係止部60の当接面30が形成される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、図11に示すように、断面略台形状に形成されることで、ハット型鋼矢板2の端部3に向けて、板厚方向Xでテーパ状に傾斜させた架設部側突起50が形成されるとともに、架設部5の平板部51に向けて、板厚方向Xでテーパ状に傾斜させた被係止部60が形成される。
 図11に示すように、架設部側突起50は、ハット型鋼矢板2の端部3の側面3bに向けて突出させた先端側50aを、架設部5の平板部51に接続される基端側50bよりも、材軸方向Yに拡幅するようにテーパ状に傾斜させる。また、被係止部60は、架設部5の平板部51に向けて突出させた先端側60aを、ハット型鋼矢板2の端部3の平坦面20又は板部材6に接続される基端側60bよりも、材軸方向Yに拡幅するようにテーパ状に傾斜させる。
 図11に示すように、架設部側突起50及び被係止部60は、各々の片端面が互いに略平行に形成されることで、板厚方向Xでテーパ状に傾斜させた当接面30で互いに当接される。架設部側突起50及び被係止部60は、架設部側突起50の先端側50aが拡幅するようにテーパ状に傾斜して、また、被係止部60の先端側60aが拡幅するようにテーパ状に傾斜することで、板厚方向Xで互いに離間しないように当接面30で係止される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、図12に示すように、断面略T形状に形成されることで、架設部側突起50の先端側50aで材軸方向Yに延伸させた架設部側延伸部52が形成されるとともに、被係止部60の先端側60aで材軸方向Yに延伸させて被係止部側延伸部62が形成される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、架設部側突起50の基端側50bと被係止部60の被係止部側延伸部62とが互いに略平行に形成されて当接面30で当接される。架設部側突起50及び被係止部60は、架設部側突起50の架設部側延伸部52と被係止部60の基端側60bとが互いに略平行に形成されて当接面30で当接される。
 架設部側突起50及び被係止部60は、架設部側突起50の先端側50aの架設部側延伸部52と、被係止部60の先端側60aの被係止部側延伸部62とが、材軸方向Yに延伸させて形成されることで、板厚方向Xで互いに離間しないように係止される。
 なお、架設部側突起50及び被係止部60は、テーパ状に傾斜させた架設部側突起50が形成されて、テーパ状に傾斜させた被係止部60が形成されるとともに、架設部側突起50の先端側50aの架設部側延伸部52と、被係止部60の先端側60aの被係止部側延伸部62とが形成されてもよい。
 架設部側突起50及び被係止部60は、図13に示すように、各々の材軸方向Yの長さLよりも、各々の互いに離間する距離Dが大きい場合に、当接面30と反対側に配置される片端面で、架設部5の平板部51の側面に架設部側突起50が溶接されて、ハット型鋼矢板2の端部3の平坦面20又は板部材6の側面に被係止部60が溶接されてもよい。
 縦継構造1は、複数の被係止部60に係止される複数の架設部側突起50が形成されて、図14A、図14B、図14C、図14D、15A、15B、16A、16Bに示すように、架設部側突起50及び被係止部60が、特に、テーパ状に傾斜させて形成されることが望ましい。縦継構造1は、架設部側突起50の材軸方向Yの片端面53で、架設部側突起50の先端側50a及び基端側50bにR部30aが形成されるとともに、被係止部60の材軸方向Yの片端面63で、被係止部60の先端側60a及び基端側60bにR部30aが形成されることで、容易な押出加工により加工性が向上する。
 縦継構造1は、R部30a以外の部分において、特に、図14A、図14Bに示すように、材軸方向Yで互いに対向する各々の架設部側突起50の片端面53が、互いに略平行となるようにテーパ状に形成されるとともに、材軸方向Yで互いに対向する各々の被係止部60の片端面63が、互いに略平行となるようにテーパ状に形成されることが好ましい。この場合、架設部側突起50が被係止部60に係止された状態で、材軸方向Yで互いに対向する架設部側突起50の片端面53と被係止部60の片端面63とが、互いに略平行となるように形成されて、加工性を一段と向上させることが可能となる。
 このとき、縦継構造1は、複数の架設部側突起50が材軸方向Yで互いに離間した先端側50aの間隔W1が、複数の架設部側突起50が材軸方向Yで互いに離間した基端側50bの間隔W2と略同一の大きさとなって、引張力Tに抵抗する架設部側突起50の当接面30の傾斜角度θ1(端部3から遠い側面の傾斜角度)と、当接面30とは反対側の片端面53の傾斜角度θ2(端部3から近い側面の傾斜角度)とがそれぞれの位置で略同一の大きさとなる。
 また、縦継構造1は、複数の被係止部60が材軸方向Yで互いに離間した先端側60aの間隔W1が、複数の被係止部60が材軸方向Yで互いに離間した基端側60bの間隔W2と略同一の大きさとなって、引張力Tに抵抗する被係止部60の当接面30の傾斜角度θ1と、当接面30とは反対側の片端面63の傾斜角度θ2とがそれぞれの位置で略同一の大きさとなる。
 なお、縦継構造1は、例えば、R部30aの曲率半径を5mm程度、傾斜角度θ1を45°程度とすることができる。縦継構造1は、例えば、間隔W1を30mm程度として、間隔W1と間隔W2との大きさの差が小さいほど、押出加工による加工性の向上に有利となる。
 尚、図14Bに示す例では傾斜角度θ1が90°未満とされ、傾斜角度θ2が90°超とされているが、図14Cに示す変形例のように、傾斜角度θ1が90°超とされ、傾斜角度θ2が90°未満とされてもよい。
 また、図14Bに示す例では突起50の両側面が平行とされているが、図14Dに示す別の変形例のように、突起50が先端側に向けて先細りする形状とされていてもよい。
 また、縦継構造1は、架設部側突起50及び被係止部60が断面略台形状に形成される場合に、図15A、図15Bに示すように、複数の架設部側突起50の先端側50aの間隔W1が、複数の架設部側突起50の基端側50bの間隔W2よりも小さく形成されるとともに、複数の被係止部60の先端側60aの間隔W1が、複数の被係止部60の基端側60bの間隔W2よりも小さく形成される。このとき、縦継構造1は、必要に応じて、図16A、図16Bに示すように、当接面30とは反対側の架設部側突起50の片端面53の傾斜角度及び被係止部60の片端面63の傾斜角度(傾斜角度θ2)が略直角に形成されてもよい。
 ここで、縦継構造1は、図17Aに示すように、複数のハット型鋼矢板2に材軸方向Yで接近させる方向に作用する圧縮力P、又は、図17Bに示すように、複数のハット型鋼矢板2に材軸方向Yで離間させる方向に作用する引張力Tが発生する。縦継構造1は、複数のハット型鋼矢板2に引張力Tが作用したときに、架設部側突起50の当接面30から平板部51の重心まで板厚方向Xに距離があるため、架設部5に偏心曲げが作用するものとなり、図17Cに示すように、架設部5に反り変形が生じて架設部側突起50が離脱するおそれがある。
 このため、縦継構造1は、図18A~図18Cに示すように、材軸方向Yで最も端部側Gに形成された架設部側突起50が、材軸方向Yの両側から離間又は当接させた状態で2個の被係止部60に挟み込まれることが望ましい。このとき、縦継構造1は、架設部5の材軸方向Yの上端側で、架設部側突起50のさらに上方に被係止部60が設けられるとともに、架設部5の材軸方向Yの下端側で、架設部側突起50のさらに下方に被係止部60が設けられる。
 これにより、縦継構造1は、材軸方向Yで最も端部側Gの架設部側突起50が、材軸方向Yの両側から複数の被係止部60に挟み込まれることで、図18Bに示すように、架設部5に偏心曲げが作用した場合であっても、架設部側突起50の上方又は下方の被係止部60に係止される。従って、架設部5の反り変形が抑制され、架設部側突起50の離脱を防止することが可能となる。
 縦継構造1は、当接面30とは反対側の架設部側突起50の片端面53及び被係止部60の片端面63が、略直角状に形成されるもののほか、図18Cに示すように、テーパ状に傾斜して形成されて互いに係止されることが、より確実に架設部側突起50の離脱を防止するため好ましい。
 また、縦継構造1は、図19A~図19Cに示すように、材軸方向Yで架設部5の端部側Gの平板部51の板厚寸法t2よりも、材軸方向Yで中央側Fの平板部51の板厚寸法t1を大きくすることが好ましい。
 このように、架設部5の被係止部60との係止部位を除いた部分を、材軸方向Yに垂直な断面で見た場合の断面積が、ハット型鋼矢板2の突き合わせ位置において最も大きくすることで、架設部5のうち、最も曲げ剛性が必要とされる箇所の断面積を大きくすることができる。従って、架設部5の軽量化と曲げ剛性確保とを両立させることができる。
 図19Aに示す縦継構造1では、架設部5は、端部側Gよりも中央側Fで平板部51の外面51aを突出させてテーパ状に形成されることで、板厚寸法t2よりも板厚寸法t1を大きくしている。
 図19B、図19Cに示す縦継構造1では、端部側Gよりも中央側Fで平板部51の内面51bを突出させて形成されることで、板厚寸法t2よりも板厚寸法t1を大きくしている。具体的には、図19Bに示すように、平板部51の厚さを端部3から離間するに連れて連続的に漸減させる、又は、図19Cに示すように、平板部51の厚さを端部3から離間するに連れてステップ状に漸減させることで板厚寸法t2よりも板厚寸法t1を大きくしてもよい。
 これにより、縦継構造1は、架設部5の端部側Gの平板部51の板厚寸法t2よりも、中央側Fの平板部51の板厚寸法t1を大きくすることで、材軸方向Yの中央側Fでの架設部5の剛性が向上する。従って、架設部5に偏心曲げが作用した場合であっても、架設部5に反り変形が抑制されて、架設部側突起50の離脱を防止することが可能となる。
 なお、縦継構造1は、図18A~図18Cに示すように、最も端部側Gの架設部側突起50が、材軸方向Yの両側から複数の被係止部60に挟み込まれるものとしながら、図19A~図19Cに示すように、材軸方向Yで中央側Fの平板部51の板厚寸法t1を大きくすることができる。
 上述のように、図11、図12、図14A~図19C等に示す縦継構造1では、被係止部60が、その先端側で材軸方向Yに延伸する延設突起(テーパ状に傾斜させた被係止部60の一部、又は、被係止部側延伸部62)を有する。そして、この延設突起が壁幅方向Zに延在して形成される架設部5の窪みに係止する。
 これにより、容易に連結作業を行うことが可能となるとともに、確実に架設部5の離脱を防止することが可能となる。
 縦継構造1は、架設部側突起50及び被係止部60が断面略矩形状に形成される場合に、図20に示すように、架設部5をハット型鋼矢板2の溝部Sの外側から板厚方向Xに移動させる。このとき、架設部5は、ハット型鋼矢板2に溝部Sの外側から取り付けられてボルト4等で固定される。なお、架設部5は、ハット型鋼矢板2の溝部Sの内側から移動させて、ハット型鋼矢板2に溝部Sの内側から取り付けられてもよい。
 縦継構造1は、架設部側突起50及び被係止部60が断面略台形状又は断面略T形状に形成される場合に、図21に示すように、架設部5を壁幅方向Zにスライド移動させる。このとき、架設部5は、複数の被係止部60の間に架設部側突起50がスライド挿入されて、また、複数の架設部側突起50の間に被係止部60がスライド挿入されて、板厚方向Xに離間しないように固定される。
 縦継構造1は、図22に示すように、被係止部60及び架設部側突起50が楔形に形成されてもよい。この場合、複数の架設部側突起50の間に被係止部60をスライド挿入させる際の施工性が向上するとともに、架設部側突起50と被係止部60との間の摩擦力により、架設部5の離脱を防止することが可能となる。更に、突起間のガタが小さくなり、変形時のスリップ変形を低減することも可能となる。
 縦継構造1は、図23A、図23Bに示すように、被係止部60が形成された板部材6及び架設部5が、材軸方向Y等に傾斜させた切断線Eに沿った切断加工等により製作されてもよい。このとき、縦継構造1は、図23Cに示すように、被係止部60及び架設部側突起50が、壁幅方向Zに傾斜して形成されて、架設部5を壁幅方向Zにスライド移動させることで、複数の被係止部60の間に複数の架設部側突起50がスライド挿入される。
 縦継構造1は、必要に応じて、壁幅方向Zの片側端にストッパ部材33が設けられて、架設部5を壁幅方向Zにスライド移動させたときに、架設部5がストッパ部材33に当接されるものとなる。このとき、縦継構造1は、被係止部60及び架設部側突起50が傾斜することで、架設部5のスライド移動を容易にしながら、架設部5がストッパ部材33に当接されることで、架設部5の必要以上のスライド移動を防止して、架設部5の脱落を防止することが可能となる。
 縦継構造1は、必要に応じて、図24A、図24Bに示すように、第一ハット型鋼矢板2Aと第二ハット型鋼矢板2Bの両方の端部3の側面3bに、被係止部60が形成された板部材6が取り付けられてもよい。このとき、縦継構造1は、例えば第一ハット型鋼矢板2A側の板部材6に材軸方向Yに突出させた突出部65が形成されるとともに、第二ハット型鋼矢板2B側の板部材6に、材軸方向Yに陥没させた窪み部66が形成されてもよい。
 図24A、図24Bに示す縦継構造1では、第一ハット型鋼矢板2Aと第二ハット型鋼矢板2Bを材軸方向Yで互いに連結するときに、第一ハット型鋼矢板2A側の板部材6に形成された突出部65が、第二ハット型鋼矢板2B側の板部材6に形成された窪み部66に嵌装される。これにより、縦継構造1は、突出部65が窪み部66に嵌装されることで、複数のハット型鋼矢板2の端部3を壁幅方向Zで容易に位置決めすることが可能となる。さらに、縦継構造1は、特に、突出部65及び窪み部66が壁幅方向Zに傾斜して形成されることで、突出部65及び窪み部66の互いの傾斜面がガイドとなって、突出部65と窪み部66との嵌装を容易に実施することが可能となる。
 縦継構造1は、図25A~図25Cに示すように、複数の被係止部60の間に複数の架設部側突起50をスライド挿入した状態で、材軸方向Yで互いに係止された架設部側突起50と被係止部60とが取り囲まれる枠部材55が、架設部5に設けられてもよい。このとき、縦継構造1は、枠部材55の両側部55aで架設部側突起50及び被係止部60を挟み込むことで、架設部5の必要以上のスライド移動を防止することが可能となる。そして、縦継構造1は、必要に応じて、架設部5の上端面5bに溝54が形成されて、枠部材55の上端部55bが溝54に嵌め込まれることで、枠部材55の板厚方向Xの移動が拘束されて、枠部材55の脱落を防止することが可能となる。
 縦継構造1は、図26A、図26Bに示すように、架設部5の下端面5aが、材軸方向Yの上方から下方に向けてハット型鋼矢板2の端部3側に傾斜させて形成されてもよい。縦継構造1は、架設部5の下端面5aをハット型鋼矢板2の端部3側に傾斜させることで、架設部5で連結された状態のハット型鋼矢板2(縦継ハット型鋼矢板ユニット70)を埋め込むときに、架設部5の下端面5aが受ける打設抵抗を低減させることが可能となる。
 ここで、縦継構造1は、架設部5の上端面5b又は平板部51の外面51aで、架設部5から連続して被係止部60又は板部材6まで貫通させたボルト4、ネジ等の軸部材56が設けられてもよい。また、縦継構造1は、架設部5から連続して被係止部60又は板部材6まで平鋼等を架設させたプレート44が設けられて、プレート44をネジ止め等で固定してもよい。
 さらに、縦継構造1は、図27A~図27Cに示すように、架設部側突起50及び被係止部60が壁幅方向Zで部分的に切り欠かれることで、架設部側突起50及び被係止部60に切欠溝57aが形成されてもよい。このとき、縦継構造1は、架設部側突起50と被係止部60とが部分的に切り欠かれて形成された切欠溝57aに、材軸方向Yに連続して延びる略角形状等の閂部材57が嵌装される。
 尚、切欠溝57a及び閂部材57は、略角形状ではなく、先端部側に向けて幅寸法を漸減させた三角形状であることが施工性の観点から好ましい。
 このように、縦継構造1は、図25A~図25Cに示す枠部材55、図26A、図26Bに示す軸部材56、プレート44、及び、図27A~図27Cに示す閂部材57の何れか一つのみがスライド防止部として設けられて、必要に応じて、これらが適宜組み合わせて設けられてもよい。これにより、縦継構造1は、スライド防止部により架設部5の壁幅方向Zの移動が拘束されることで、架設部5の脱落を防止することができる。
 縦継構造1は、架設部側突起50及び被係止部60が断面略台形状又は断面略T形状等に形成される場合に、架設部5が板厚方向Xに離間しないように固定されて、架設部5の壁幅方向Zの移動が枠部材55等で拘束されるとともに、架設部側突起50と被係止部60とが材軸方向Yに係止される。このとき、縦継構造1は、ハット型鋼矢板2の端部3を板厚方向Xに貫通させたボルト4を用いずに架設部5の脱落を防止して、ハット型鋼矢板2の端部3に開孔を形成させないものとして、ハット型鋼矢板2の止水性能を向上させることが可能となる。
 縦継構造1は、特に、図28に示すように、架設部5で連結された複数のハット型鋼矢板2を地盤内8に埋め込むときに、又は、複数のハット型鋼矢板2が地盤内8に埋め込まれた状態で、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所に曲げ荷重Mが作用する。
 縦継構造1は、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所で十分に曲げ荷重Mに抵抗できるものとするために、架設部5の曲げ剛性及び曲げ耐力をハット型鋼矢板2単体と同程度とすることが望ましい。このとき、縦継構造1は、例えば、架設部5がフランジ部2a及びアーム部2cに架設されることで、曲げ荷重Mの中立軸Cから架設部5の重心までの距離e1、e2が、中立軸Cからハット型鋼矢板2のフランジ部2a及びアーム部2cまでの離間距離と略同一のものとなる。
 縦継構造1は、架設部5の板厚方向Xの寸法が架設部5の壁幅方向Zの寸法よりも小さいことが好ましい。この場合、曲げ荷重Mの中立軸Cから架設部5の重心までの距離e1、e2が、ハット型鋼矢板2のフランジ部2a及びアーム部2cと略同一となるため、ハット型鋼矢板2と同程度の断面積を有する架設部5が架設されることで、架設部5の曲げ剛性及び曲げ耐力をハット型鋼矢板2単体と同程度にできる。縦継構造1は、ハット型鋼矢板2と同程度の薄い板厚の架設部5でも、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所で十分に曲げ荷重Mに抵抗できるため、架設部5を軽量でコンパクトにすることができる。
 縦継構造1は、特に、曲げ荷重Mの中立軸Cから離間した位置に架設部5が架設されて、架設部5の断面二次モーメントが大きくなることで、架設部5の板厚をより薄くしても、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所で十分に曲げ荷重Mに抵抗できる。これにより、縦継構造1は、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所で、十分な曲げ剛性の確保が可能となると同時に、架設部5を軽量でコンパクトにすることで、複数のハット型鋼矢板の連結コストを抑制することが可能となる。
 縦継構造1は、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所で、十分な曲げ剛性を確保できるため、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所が構造的弱点とならないものとなり、複数のハット型鋼矢板が材軸方向Yに連結された縦継ハット型鋼矢板全体の曲げ性能の低下を回避することが可能となる。
 なお、縦継構造1は、曲げ荷重Mの作用方向が特定される場合に、図3に示すように、引張側となるフランジ部2aの平坦面20のみに架設部5を架設することで、架設部5としての鋼材の使用量を抑制することができる。
 縦継構造1は、図10~図12に示すように、材軸方向Yに連結される複数のハット型鋼矢板2が、当接面30で材軸方向Yに係止されることで、引張力Tに抵抗するものとなる。引張力Tに抵抗するために要求される架設部側突起50及び被係止部60の支圧強度は、引張強度よりも一般的に1.5倍程度高いため、ハット型鋼矢板2の板厚寸法t´に対して、架設部側突起50及び被係止部60の板厚方向Xの高さhを7割程度(h=1/1.5×t´)まで低減させることで、架設部5をより軽量でコンパクトにすることが可能となる。
 鋼製壁7は、図1に示すように、材軸方向Yで互いに連結される複数のハット型鋼矢板2の端部3の側面3bに架設される架設部5と、複数のハット型鋼矢板が架設部5で材軸方向Yに連結された複数の縦継ハット型鋼矢板ユニット70とを備え、複数の縦継ハット型鋼矢板ユニット70を壁幅方向Zに連設させることで、地盤内8等で壁幅方向Zに延びるように構築される。
 鋼製壁7は、特に、壁幅方向Zで互いに隣り合って連設される複数の縦継ハット型鋼矢板ユニット70で、各々の縦継ハット型鋼矢板ユニット70の架設部5が材軸方向Yの位置を互いに異ならせて配置される。このとき、鋼製壁7は、複数のハット型鋼矢板2が連結される箇所が、壁幅方向Zで略千鳥状等に配置されることで、各々の縦継ハット型鋼矢板ユニット70の構造的弱点となりうる連結箇所が、材軸方向Yで略同一の位置に配置されて壁幅方向Zに連続することを回避することが可能となる。
 以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
 本発明によれば、複数のハット型鋼矢板が材軸方向Yに連結される箇所で、十分な曲げ剛性を確保するとともに、連結コストを抑制できるハット型鋼矢板の縦継構造、縦継ハット型鋼矢板ユニット、及び鋼製壁を提供することができる。
1   :ハット型鋼矢板の縦継構造
2   :ハット型鋼矢板
2A  :第一ハット型鋼矢板
2B  :第二ハット型鋼矢板
2a  :フランジ部
2b  :ウェブ部
2c  :アーム部
2d  :継手部
20  :平坦面
3   :端部
3a  :端面
3b  :側面
30  :当接面
30a :R部
31  :一方の端部
32  :他方の端部
33  :ストッパ部材
4   :ボルト
40  :ボルト挿通孔
41  :締結ナット
42  :溶接ナット
43  :雌ネジ部
44  :プレート
5   :架設部
5a  :下端面
5b  :上端面
50  :架設部側突起
50a :架設部側突起の先端側
50b :架設部側突起の基端側
51  :平板部
51a :外面
51b :内面
52  :架設部側延伸部
53  :架設部側延伸部の片端面
54  :溝
55  :枠部材
55a :枠部材の両側部
55b :枠部材の上端部
56  :軸部材
57  :閂部材
57a :切欠溝
6   :板部材
60  :被係止部
60a :被係止部の先端側
60b :被係止部の基端側
62  :被係止部側延伸部
63  :被係止部の片端面
65  :突出部
66  :窪み部
7   :鋼製壁
70  :縦継ハット型鋼矢板ユニット
8   :地盤内
X   :板厚方向
Y   :材軸方向
Z   :壁幅方向

Claims (10)

  1.  第一ハット型鋼矢板と第二ハット型鋼矢板とを、これらの材軸方向の端面同士で突き合わせて連結したハット型鋼矢板の縦継構造であって、
     前記第一ハット型鋼矢板の側面から外方に向けて突出する第一被係止部と;
     前記第二ハット型鋼矢板の側面に設けられてかつ、前記第一ハット型鋼矢板の前記第一被係止部に対して前記材軸方向に係止する架設部と;
    を備える
    ことを特徴とするハット型鋼矢板の縦継構造。
  2.  前記第二ハット型鋼矢板の前記側面から外方に向けて突出する第二被係止部を更に備え;
     前記架設部が、前記第一被係止部に加えて、前記第二被係止部にも係止される;
    ことを特徴とする請求項1に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  3.  前記第一ハット型鋼矢板の端面と前記第一被係止部の端面とが面一であり;
     前記第二ハット型鋼矢板の端面と前記第二被係止部の端面とが面一である;
    ことを特徴とする請求項2に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  4.  前記第一被係止部が、その先端側で前記材軸方向に延伸する延設突起を有し、
     前記架設部が、前記材軸方向と前記第一ハット型鋼矢板の板厚方向とに垂直な壁幅方向に延在するとともに前記延設突起に係止する窪みを有する
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  5.  前記架設部及び前記第一被係止部間の、前記壁幅方向への相対移動を拘束するスライド防止部を更に有する
    ことを特徴とする請求項4に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  6.  前記第一被係止部が、前記材軸方向に沿って互いに離間して複数設けられている
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  7.  前記複数の第一被係止部が、共通の基材に対して一体的に設けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  8.  前記架設部の、前記第一被係止部との係止部位を除いた部分を、前記材軸方向に垂直な断面で見た場合の断面積が、前記第一ハット型鋼矢板及び前記第二ハット型鋼矢板間の突き合わせ位置において最も大きい
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造。
  9.  請求項1~8のいずれか一項に記載のハット型鋼矢板の縦継構造を有する
    ことを特徴とする縦継ハット型鋼矢板ユニット。
  10.  請求項9に記載の縦継ハット型鋼矢板ユニットを、前記材軸方向と前記第一ハット型鋼矢板の板厚方向とに垂直な壁幅方向に複数連設させた鋼製壁であって、
     前記壁幅方向に互いに隣り合う前記縦継ハット型鋼矢板ユニットの各々の前記架設部が、前記材軸方向の位置を互いに異ならせて配置されている
    ことを特徴とする鋼製壁。
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