JP3213425U - ホールダウン金物の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも少ない本数で薄板軽量形鋼造の縦枠材とホールダウン金物とを接合するホールダウン金物の接合構造を提供する。【解決手段】ホールダウン金物31のプレート31aには、上側のねじ込み領域A内の8か所に開孔33a〜33gが形成され、下側のねじ込み領域B内の8か所に開孔34a〜34gが形成されている。ねじ込み領域Aとねじ込み領域Bとの間の中央領域には、非接合開孔35a〜35dが形成されている。φ8.0mmドリルねじは、開孔33a〜33g、開孔34a〜34gに対してねじ込まれ、非接合開孔35a〜35dにはねじ込まれない。【選択図】図4

Description

本考案は、薄板軽量形鋼を用いた建物において使用される、ホールダウン金物の接合構造に関する。
スチールハウスは板厚2.3mm未満の形鋼で構成された建物である。従来、このスチールハウスは主に1、2階建ての建物に適用される構造形式であったが、近年では3、4階建て建築物への適用が可能になり、建物の中層化に伴いホールダウン金物接合部の高強度化が進んでいる。
一般に、ホールダウン金物接合部の高強度化を進めるには、金物が接合する縦枠材の板厚を厚くする必要がある。縦枠材を構成する部材の板厚が2.3mm未満に限定されるスチールハウスにおいては、この接合部の板厚を大きくするために、複数枚の鋼板を重ね合わせたうえで、重ね合わせた鋼板をドリルねじで接合する接合方法が用いられる。従って、ドリルねじの打設においては、接合する板の総厚が厚くなる分、施工時にドリルねじに作用させる締め付けトルクを大きくする必要がある。
また、従来のホールダウン金物接合部では、φ4.8mmやφ6.0mmの径のドリルねじが使用されており、接合強度を高めるために打ち込むドリルねじの本数が非常に多くなっている(例えば、非特許文献1、2を参照)。
日本建築学会構造系論文集 第78巻 第689号 1317−1326 「薄型軽量形鋼構造建築用ホールダウン金物の接合部耐力」 2013年7月 国土交通省国土技術政策総合研究所・建築研究所 監修 人鉄鋼連盟編 「薄型軽量形鋼構造建築物設計の手引き 第2版」 第161ページ〜163ページ(技法堂出版)
しかしながら、締付けトルクが大きくなると、施工時のネジ頭の破断を誘起するため、打設不良が生じるという問題があった。また、従来のように多くのドリルねじを打ち込むと、作業に多くの時間を要し、施工性に改善の余地があり、なおかつ必要なドリルねじの本数も多くなるという問題があった。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたものであり、施工時のネジ頭の破断を防ぎつつ、従来よりも少ない本数で薄板軽量形鋼造の縦枠材とホールダウン金物とを接合するようにして上記問題の解決を図ることを目的としている。
前記の目的を達成するために、本考案は、薄板軽量形鋼造の縦枠材に接合される接合プレートと、前記接合プレートの短尺側端部から張り出されるスチフナと、アンカーボルトを締結するベースプレートを有するホールダウン金物を用いた、縦枠材と基礎、または対向する上階と下階の縦枠材の接合構造において、前記接合プレートには外径8mmのドリルねじをねじ込むことができる複数の開孔が設けられ、前記接合プレートにおける上側領域と下側領域の開孔に各々前記ドリルねじがねじ込まれて縦枠材とホールダウン金物とが接合され、前記ドリルねじがねじ込まれていない非接合開孔が、前記接合プレートの中央領域にあることを特徴としている。ここで上側領域、下側領域とは、外径8mmのドリルねじを、前記接合プレートの上端部側と下端部側から各々ねじ込んでいった際に、所定の短期耐力が得られるときの、ねじ込まれたドリルねじが存在する領域である。例えば、135kNの短期耐力を実現する場合、前記接合プレートの上端部側から8本、下端部側から8本を各々ねじ込めば、当該135kNの短期耐力が得られるが、その場合の前記接合プレートの上端部側から8本、下端部側から8本がねじ込まれた領域が、各々上側領域、下側領域となる。また中央領域とは、この上側領域と下側領域との間に位置する領域である。
本考案によれば、前記接合プレートには外径8mmのドリルねじをねじ込むことができる複数の開孔が設けられ、前記接合プレートにおける上側領域と下側領域の開孔に各々前記ドリルねじがねじ込まれて縦枠材とホールダウン金物とが接合されているので、例えば135kNの短期耐力を実現するため必要な接合については、ドリルねじ打設時にねじにより大きな締付けトルクを作用させる事が可能になり、総厚の厚い鋼板をドリルねじで接合する事が可能になると共に、従来よりもねじ込むドリルねじの本数を低減させることができる。
また、建築構造物では建物に作用する地震波の違いや、建物の間取りの違いによっては、地震時に一部の接合部に荷重が集中する場合もある。そこで、同一仕様の金物を用いた場合でも、効率的に接合部の耐力を調整でき、局所的に荷重が集中する可能性のある接合部において、接合部耐力に対して大きな余裕度を確保出来るように、ドリルねじがねじ込まれていない非接合開孔を、前記接合プレートの中央領域に設定した。接合プレートの上側、下側に必要な接合を付与することが縦枠材の図心とアンカーボルトの芯ずれによってホールダウン金物に作用する曲げには効果的であるため、本考案では、接合プレートにおける上側領域と下側領域の開孔に各々ドリルねじがねじ込まれている構成とし、接合耐力の余裕度を確保するための非接合開孔は、接合プレートの中央領域に設定されている。これによって、適切な高耐力を実現すると共に、ドリルねじの増し打ちによる接合耐力の余裕度の確保も可能になる。
前記ホールダウン金物の接合構造において、前記接合プレートの中央領域には、前記ドリルねじがねじ込まれた開孔が一部存在していてもよい。
前記ホールダウン金物の接合構造において、前記縦枠材に、前記接合プレートの短尺方向の幅と同一の短尺方向の幅を有する、断面溝形の補強材が配置され、前記開孔にねじ込まれたドリルねじによって、前記縦枠材と前記補強材が接合されているように構成されていてもよい。
本考案によれば、ドリルねじに作用させる締付けトルクを高めてもねじ頭の破断を防止する事ができ、また従来よりも少ない本数で薄板軽量形鋼造の縦枠材とホールダウン金物とを接合することで、ホールダウン金物接合部のねじ打設に要する作業時間が短縮され、施工性が向上する。
本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造が適用された住宅の一部破断斜視図である。 図1に示された住宅における縦枠、横枠および壁パネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。 図1に示された住宅における縦枠と縦枠の接合、及び縦枠と基礎の接合に用いられた本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造を示す図であり、(a)は縦枠相互を接合した際の斜視図、(b)は同正面図、(c)は基礎と縦枠との接合に用いた場合の斜視図である。 本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造に採用されたホールダウン金物を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。 図4のホールダウン金物を縦枠と接合する様子を示す斜視図である。 本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造の側面断面図である。 本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造の平面図である。 本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造が採用された図1の住宅において、地震等によって縦枠と壁パネルに力のモーメントが加わった様子を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造の側面断面図である。 本考案の実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造に対して補強部材を設けた様子を示す平面図である。 図9のホールダウン金物の接合構造に用いられた補強部材の正面図である。
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は本実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造が適用された薄板軽量形鋼と面材(鋼板、構造用合板、石膏ボード、セラミック系面材、木片セメント板など)を使用した3階建ての住宅1の斜視図を示している。なお、本実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造が適用される建物は、図示の例に限定されるものではなく、薄板軽量形鋼を用いた建物であれば任意である。
この住宅1では、図2、図3(a)、(b)に示すように、例えば薄板軽量形鋼からなる縦枠10と対向する縦枠10とを接合する際や、図3(c)に示すように、基礎18と縦枠10とを接合する際に、実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造30が採用されている。なお図1、図2において示される壁パネル2には、前記したような面材が用いられている。
ホールダウン金物の接合構造30に使用されるホールダウン金物31は、図4(a)〜(d)に示すような構造を有している。すなわち、このホールダウン金物31は、接合プレートとなるプレート31aと、プレート31aの短尺側の両側から張り出して設けられた三角形のスチフナ31b、31bと、これらプレート31a、スチフナ31b、31bの下端部に溶接または接着材によって固着されている、ベースプレートとなる四角形の底板31dを有している。そして底板31dの下面には、当て板31cが設けられている。底板31d、当て板31cはいずれも溶接または接着材によって固着されている。底板31d、当て板31cの中央部分には、各々アンカーボルト挿通用の貫通孔32が形成されている。
プレート31aには、図4(a)に示すように、ドリルねじをねじ込むための開孔33a〜33h、開孔34a〜34h、非接合開孔35a〜35dが形成されている。本実施の形態では、プレート31aの上側領域となるねじ込み領域A内の8か所に開孔33a〜33hが形成され、プレート31aの下側領域となるねじ込み領域B内の8か所に開孔34a〜34hが形成されている。そして、ねじ込み領域Aとねじ込み領域Bとの間の中央領域には、非接合開孔35a〜35dが形成されている。開孔33a〜33h、開孔34a〜34h、非接合開孔35a〜35dの内径は、いずれも同一であり、本実施の形態では、φ8.2mmである。
以上のように構成されたホールダウン金物31は、図5〜図7に示すように、φ8.0mm(外径8.0mm)のドリルねじ40を用いて、縦枠10に接合、固定される。縦枠10は、2つの枠材11、12とで構成されている。
枠材11は、溝形鋼13の溝内にリップ溝形鋼14を収容してウェブ13a、14a同士を密着させた構成を有している。そして図7に示すように、例えばドリルねじ15で溝形鋼13とリップ溝形鋼14は一体化されている。枠材12は、溝形鋼16の溝内にリップ溝形鋼17を、リップ溝形鋼17のフランジ部17aを溝形鋼16のウェブ16aに当接させるように(リップ溝形鋼17のウェブ17bを枠材11の溝形鋼13のウェブ13aと当接するように)収容し、例えばドリルねじ15によって溝形鋼16とリップ溝形鋼17は一体化されている。
以上の構成を有する縦枠10の枠材11の溝形鋼13、リップ溝形鋼14の各ウェブ13a、14a、および枠材12の溝形鋼17のウェブ17bを貫通させて、ドリルねじ40がねじ込まれる。
そしてドリルねじ40をねじ込む箇所は、図4に示した、プレート31aの上側のねじ込み領域A内の8か所の開孔33a〜33h、およびプレート31aの下側のねじ込み領域B内の8か所の開孔34a〜34hである。そしてねじ込み領域Aとねじ込み領域Bとの間の中央領域にある4か所の非接合開孔35a〜35dには、ドリルねじ40がねじ込まれない。
したがって、16本のドリルねじ40によって、図6、図7に示すように、ホールダウン金物31は、縦枠10に接合、固定される。そしてその後は、図3、図6に示すように、ホールダウン金物31の下部にある当て板31c、底板31dの貫通孔32に、例えばアンカーボルト41を挿通させ、ナット42を締め付けることで、ホールダウン金物31と横枠20、及び横枠20の下に位置する基礎18とが固定される。
このようにして、本実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造30が完成する。接合構造の全体の様子は図3に示される通りであり、図3(b)においては、ドリルねじがねじ込まれた開孔は黒丸で表示している。
なお本実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造30で用いた縦枠10の枠材11、12で用いた溝形鋼13、リップ溝形鋼14のサイズについて説明すると、各形鋼の厚さは2.2mmであり、図7に示すようにフランジ部の長さa、bはいずれも44.5mm、幅cは89mmである。本考案では、もちろんかかるサイズの形鋼に限定されて適用されるものではなく、フランジ部の長さa、bについては、40〜75mm、幅cについては、89〜150mmのものについても適用でき、本考案の所期の効果を達成できる。
そして本実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造30を採用した建物において、図8に示すように、地震等により、水平力Xが発生すると、縦枠10には軸力Y1(引抜力)と軸力Y2(圧縮力)が発生し、これら軸力Y1、Y2は、ドリルねじ40でのせん断によってホールダウン金物31に伝達され、さらにアンカーボルト41を介して基礎18に伝達される。この際、本考案者らが鋭意検討した結果、φ8.0mmのドリルねじ40を16本用いることで、短期耐力135kNを達成できる。
また縦枠10に軸力Y1(引抜力)が発生する場合は、アンカーボルト41と縦枠10の芯ずれによってホールダウン金物が枠材11の溝形鋼13のウェブ13a、リップ溝形鋼14のウェブ14a、および枠材12のリップ溝形鋼17のウェブ17bを面外方向へ変形させる方向へ回転が発生するが、上側のねじ込み領域Aから下側のねじ込み領域Bまでの距離を大きくとることで、引抜力が発生した際にホールダウン金物に生じる回転に対する抵抗を高くすることができ、接合部剛性の低下を効率的に抑制することが可能となる。
しかも本実施の形態によれば、従来よりもねじ込むドリルねじ40の本数が16本と極めて少なく、作業性も向上し、部品数も少なくて済む。また本実施の形態では、上述したように図4に示した、プレート31aの上側のねじ込み領域A内の8か所の開孔33a〜33h、およびプレート31aの下側のねじ込み領域B内の8か所の開孔34a〜34hにドリルねじ40をねじ込んだが、適宜、プレート31aの中央領域にある4か所の非接合開孔35a〜35dのうちの、例えばいずれか1か所の非接合開孔に、ドリルねじ40をねじ込むことで、接合部の接合耐力を高めてもよい。かかる場合でも、本考案の効果を達成できる。
また本実施の形態では、プレート31aの上側のねじ込み領域A内の8か所の開孔33a〜33h、およびプレート31aの下側のねじ込み領域B内の8か所の開孔34a〜34hの全てに合計16本のドリルねじ40をねじ込むようにしたが、例えばこれらの開孔33a〜33h、34a〜34hの、例えばいずれか1か所については、ドリルねじ40をねじ込まず、それに代えてプレート31aの中央領域にある4か所の非接合開孔35a〜35dの、例えばいずれか1か所の非接合開孔に、ドリルねじ40をねじ込むようにしてもよい。このようなドリルねじ40のねじ込み手法よっても、本考案の効果を達成でき、同等の耐力を実現できる。
上述した実施の形態にかかるホールダウン金物の接合構造30に、さらに図9、図10に示す補強部材50を付加して接合してもよい。この補強部材50のウェブ50aは、ホールダウン金物31のプレート31aとほぼ同一の大きさを有し、溝形鋼によって構成されている。そしてこの補強部材50には、そのウェブ50aに、ホールダウン金物31のプレート31aに形成された上側のねじ込み領域A内の8か所の開孔33a〜33h、およびプレート31aの下側のねじ込み領域B内の8か所の開孔34a〜34hと対応する位置に、同様な開孔51a〜51h、開孔52a〜52hが形成され、またプレート31aの中央領域の非接合開孔35a〜35dと対応する位置に、非接合開孔53a〜53dが形成されている。
そしてホールダウン金物31をドリルねじ40によって縦枠10と接合する際には、図9に示すように、補強部材50のウェブ50aを枠材12のリップ溝形鋼17のウェブ17bに当接させて、ドリルねじ40をこの補強部材50のウェブ50aに形成された開孔51a〜51h、開孔52a〜52hにまでねじ込むようにすればよい。これによってさらに、枠材11の溝形鋼13のウェブ13a、リップ溝形鋼14のウェブ14a、および枠材12のリップ溝形鋼17のウェブ17bにおける各面外方向変形を抑制し、接合構造の剛性低下を補うことが可能になる。すなわち、ドリルねじ40が従来よりも大径化したことで、ドリルねじ1本あたりの枠材11の溝形鋼13のウェブ13a、リップ溝形鋼14のウェブ14a、および枠材12のリップ溝形鋼17のウェブ17bにおける各面外方向変形へ作用する荷重が大きくなる可能性があるが、補強部材50を併せて接合することで、かかる変形を確実に防止することができる。
なお本実施形態では、補強部材50は枠材11の溝形鋼13のウェブ13a、リップ溝形鋼14のウェブ14a、および枠材12のリップ溝形鋼17のウェブ17bの各面外方向変形を抑制することを目的とする部材であって、かならずしも縦枠全長に渡って配する必要はなく、部材中央部で分割された部材であってもよい。 すなわち、ホールダウン金物31と縦枠10との関係についていえば、ホールダウン金物31に引張力(縦枠10の軸方向)が作用すると、縦枠10の図心とアンカーボルト41のアンカー位置のずれによって、縦枠10のウェブが、ウェブ板の面外方向へ変形しようとするが、補強部材50によって、当該変形は抑制される。この場合、補強部材50は縦枠10の軸方向の荷重を負担する訳では無いので、上記したように、補強部材50は縦方向については途中で途切れたり、部材の中央部で分割されていてもよい。もちろん補強部材50は、ホールダウン金物31の長尺方向と同一の長さを有する部材でなくともよい。
また本実施の形態では、ホールダウン金物31と縦枠材10を接合するドリルねじの打設時に打設不良が生じた場合に備えて、ホールダウン金物の上側領域または下側領域またはその両方に予備の非接合孔を設けても良い。
また本実施の形態では、ホールダウン金物31は縦枠10と基礎18とを接合する場合について説明したが、本考案の接合構造は、縦枠10に接合するホールダウン金物31と、対向する縦枠10に接続するホールダウン金物31とを接合する場合にも適用できる。
以上、添付図面を参照しながら本考案の好適な実施の形態について説明したが、本考案はかかる例に限定されない。当業者であれば、実用新案登録請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本考案の技術的範囲に属するものと了解される。
本考案は、ホールダウン金物を用いて、縦枠材と基礎、または対向する上階と下階の縦枠材との接合構造に有用である。
1 住宅
2 壁パネル
10 縦枠
11、12 枠材
13、16 溝形鋼
13a、14a、16a、17b ウェブ
14、17 リップ溝形鋼
15 ドリルねじ
17a フランジ部
18 基礎
20 横枠
30 ホールダウン金物の接合構造
31 ホールダウン金物
31a プレート
31b スチフナ
31c 当て板
31d 底板
32 貫通孔
33a〜33h、34a〜34h 開孔
35a〜35d 非接合開孔
40 ドリルねじ
41 アンカーボルト
42 ナット
50 補強部材
50a ウェブ
51a〜51h、52a〜52h 開孔
53a〜53d 非接合開孔
A (上側の)ねじ込み領域
B (下側の)ねじ込み領域

Claims (3)

  1. 薄板軽量形鋼造の縦枠材に接合される接合プレートと、前記接合プレートの短尺側端部から張り出されるスチフナと、アンカーボルトを締結するベースプレートを有するホールダウン金物を用いた、縦枠材と基礎、または対向する上階と下階の縦枠材の接合構造において、
    前記接合プレートには外径8mmのドリルねじをねじ込むことができる複数の開孔が設けられ、
    前記接合プレートにおける上側領域と下側領域の開孔に各々前記ドリルねじがねじ込まれて縦枠材とホールダウン金物とが接合され、
    前記ドリルねじがねじ込まれていない非接合開孔が、前記接合プレートの中央領域にあることを特徴とする、ホールダウン金物の接合構造。
  2. 前記接合プレートの中央領域には、前記ドリルねじがねじ込まれた開孔が一部存在することを特徴とする、請求項1に記載のホールダウン金物の接合構造。
  3. 前記縦枠材に、前記接合プレートの短尺方向の幅と同一の短尺方向の幅を有する、断面溝形の補強材が配置され、前記開孔にねじ込まれたドリルねじによって、前記縦枠材と前記補強材が接合されていることを特徴とする、請求項1〜2のいずれか一項に記載のホールダウン金物の接合構造。
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