WO2015019755A1

WO2015019755A1 - 横型帯鋸盤

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Publication number: WO2015019755A1
Application number: PCT/JP2014/067625
Authority: WO
Inventors: 境　典久; 瀬戸　章男
Original assignee: 株式会社アマダ; 株式会社アマダマシンツール
Priority date: 2013-08-09
Filing date: 2014-07-02
Publication date: 2015-02-12
Also published as: EP3031561A4; TWI558487B; US20160158857A1; CN105492154B; EP3031561B1; EP3031561A1; CN105492154A; JP2015033743A; TW201505741A; JP6106046B2; US9878381B2

Abstract

　無端状の帯鋸刃によってワークを切断する横型帯鋸盤であって、切断位置の下流側に設けられ、一対の顎部を有するバイス機構と、垂直移動可能な切断ヘッドと、切断ヘッドに回転可能に設けられた一対の鋸刃ホイールと、一対の鋸刃ホイールに巻回された帯鋸刃と、切断加工ヘッドから懸架された一対の鋸刃ガイドを有する鋸刃ガイド機構と、一対の顎部の一方に取り付けられた当接ガイドと、先端が一対の鋸刃ホイールの一方の下方に位置するように一対の鋸刃ガイド一方に連結された連結ブラケットと、連結ブラケットの先端に設けられた、当接ガイドと摺接する追従部材と、を備えている。一対の鋸刃ガイドの一方によって帯鋸刃をクランプした状態で帯鋸刃を循環走行させると、追従部材が当接ガイドと当接するまで一対の鋸刃ガイドの一方が移動されるように、当接ガイド及び連結ブラケットが構成されている。

Description

横型帯鋸盤

　本発明は、無端状の帯鋸刃[endless band saw blade]を循環走行[feed circularly]させつつ、搬送方向に沿って停止されたワーク[workpiece]を切断する横型帯鋸盤[horizontal band saw machine]に関する。

　切断位置の上流側と下流側の双方でワークをクランプする（いわゆる、割りバイスタイプ[divided-vise type]の）バイス機構[vise mechanism]を備えた横型帯鋸盤が広く普及している。また、割りバイスタイプのバイス機構は、二組のバイス[two sets of vises]を備えている。二組のそれぞれは、ワークの搬送方向に直交する幅方向に沿って対向する一対の顎部[a pair of jaws]を有している。二組のバイスの一方は搬送方向に沿って切断位置の下流側に位置し、他方は搬送方向に沿って切断位置の上流側に位置する。また、各対の顎部において、一方の顎部は幅方向の一側に位置し、他方の顎部は他側で幅方向に移動可能である（下記特許文献１及び２参照）。

　割りバイスタイプのバイス機構を備えた横型帯鋸盤では、一対の鋸刃ガイドの間隔をワークの幅に応じて自動的に調整する構成が用いられる。一対の鋸刃ガイドは、切断加工ヘッド[cutting head]（鋸刃ハウジング[saw blade housing]）の一対の鋸刃ホイールの間に懸架されている。一方の鋸刃ガイドは幅方向の一側に位置し、他方の鋸刃ガイドは他側で幅方向に移動可能である。

　一対の鋸刃ガイドの間隔を自動的に調整するための構成として、上流側の組のバイスの他方の顎部には、上下に延在された当接ガイドが設けられている。また、他方の鋸刃ガイドの背面には、当接ガイドと当接する追従部材が設けられている。他方の鋸刃ガイドの鋸刃インサートによって帯鋸刃をクランプした状態で帯鋸刃を循環走行させると、追従部材が当接ガイドに当接するまで、他方の鋸刃ガイドが幅方向を一側へと移動する。

　従って、二組のバイスでワークをクランプした後、一対の鋸刃ホイールを回転させて帯鋸刃を循環走行させると、他方の鋸刃ガイドを他方のバイスに対応した位置に移動させることができる。即ち、一対の鋸刃ガイドの間隔をワークの幅に応じて自動的に調整することができる。

日本国特開２０１１－７９１０９号公報日本国特開２００９－２９７８１３号公報

　図６（ａ）に示されるように、残材低減等のために、切断位置の下流側のバイス機構１０３を基台１０１上に備えた横型帯鋸盤１０５も広く普及している。また、下流側のバイス機構１０３は、割りバイスタイプのバイス機構と同様に、幅方向に沿って対向する一対の顎部１０７及び１０９を有している。この横型帯鋸盤１０５に一対の鋸刃ガイド１１１及び１１３の間隔をワークＷの幅に応じて自動的に調整する構成を適用する場合、当接ガイド１１５及び追従部材１１７は、切断加工ヘッド１１９に設けられた一対の鋸刃ホイール１２１及び１２３の間に位置する。このため、下流側から帯鋸刃Ｂを交換する際には、図６（ｂ）に示されるように、他方の顎部１０９を一側へと（図６（ｂ）中右方）移動させたり、他方の鋸刃ガイド１１３を他側（図６（ｂ）中左方）へと移動させて、当接ガイド１１５と追従部材１１７の間に帯鋸刃Ｂを通すための隙間を確保する必要がある。このため、帯鋸刃Ｂの交換作業が複雑化する。特に、一対の顎部１０７及び１０９の間にワークＷが有る場合には、他方の顎部１０９を幅方向の一側へと移動させる前に一対の顎部１０７及び１０９の間からワークＷを取り除く必要があり、帯鋸刃Ｂの交換作業がより複雑化する。

　本発明の目的は、バイス機構を切断位置の下流側に備え、一対の鋸刃ガイドの間隔をワークの幅に応じて自動的に調整可能にしつつ、かつ、帯鋸刃の交換作業能率を向上させることのできる横型帯鋸盤を提供することにある。

　本発明の第１の特徴は、無端状の帯鋸刃を循環走行させつつ、搬送方向に沿って停止されたワークを切断する横型帯鋸盤であって、基台と、前記基台上の切断位置の下流側に設けられ、前記搬送方向に直交する幅方向に対向する一対の顎部を備えた、前記ワークをクランプするバイス機構であって、前記一対の顎部の一方が前記切断位置に対して前記幅方向の一側に設けられ、他方が前記幅方向の他側で前記幅方向に移動可能に設けられている、バイス機構と、前記基台に垂直移動可能に設けられ、前記幅方向へ延在する切断ヘッドと、前記幅方向に互いに離間されて、前記切断ヘッドに回転可能に設けられた一対の鋸刃ホイールと、前記一対の鋸刃ホイールに巻回された前記帯鋸刃と、前記一対の鋸刃ホイールの間で前記切断加工ヘッドから懸架された一対の鋸刃ガイドを有する鋸刃ガイド機構であって、前記一対の鋸刃ガイドの下端に、前記帯鋸刃を走行可能にクランプする鋸刃インサートがそれぞれ設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの一方が前記一側に設けられ、他方が前記他側で前記幅方向に移動可能に設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの間で鋸歯が下方を向くように前記帯鋸刃が捻られている、鋸刃ガイド機構と、前記一対の顎部の前記他方に取り付けられた、上下に延在する当接ガイドと、基端が前記一対の鋸刃ガイド前記他方に連結され、かつ、先端が前記一対の鋸刃ホイールの前記他方の下方に位置するように前記幅方向に延在された連結ブラケットと、前記連結ブラケットの先端に設けられた、前記当接ガイドと摺接する追従部材と、を備え、前記一対の鋸刃ガイドの前記他方の前記鋸刃インサートによって前記帯鋸刃をクランプした状態で前記帯鋸刃を循環走行させることで、前記追従部材が前記当接ガイドと当接するまで前記一対の鋸刃ガイドの前記他方が前記幅方向の前記一側へと移動されるように、前記当接ガイド及び前記連結ブラケットが構成されている、横型帯鋸盤を提供する。

　なお、「切断位置」とは、搬送方向に沿った、切断が行われる位置である。また、「設けられ」の語は、別部材を介して間接的に設けされることを含む。更に、「懸架され」の語は、別部材を介して間接的に懸架されることを含む。

　ここで、前記当接ガイドが他方の前記バイスの前記幅方向の他方側の部位に一体的に設けられているため、切断加工中及び切断終了時に、前記当接ガイドが前記切断位置の下流側から見て一対の前記鋸刃ホイールの間のエリアに位置することがない。また、前記連結ブラケットの先端側が他方の前記鋸刃ホイールの下方位置に位置し、前記追従部材が前記連結ブラケットの先端側に設けられているため、切断加工中及び切断終了時に、前記追従部材が前記切断位置の下流側から見て一対の前記鋸刃ホイールの間のエリアに位置することがない。つまり、切断加工中及び切断終了時に、前記当接ガイド及び前記追従部材が前記帯鋸刃の交換の支障になるエリアに位置することがない。

　上記第１の特徴によれば、鋸刃の循環走行によって一対の鋸刃ガイドの間隔をワークの幅に応じて自動的に調整することができる。また、当接ガイドや追従部材が帯鋸刃の交換作業を阻害する位置にないので、交換作業能率を向上させることができる。

　本発明の第２の特徴は、無端状の帯鋸刃を循環走行させつつ、搬送方向に沿って停止されたワークを切断する横型帯鋸盤であって、基台と、前記基台上の切断位置の下流側に設けられ、前記搬送方向に直交する幅方向に対向する一対の顎部を有する、前記ワークをクランプするバイス機構であって、前記一対の顎部の一方が前記切断位置に対して前記幅方向の一側に設けられ、他方が前記幅方向の他側で前記幅方向に移動可能に設けられている、バイス機構と、前記基台に垂直移動可能に設けられ、前記幅方向へ延在する切断ヘッドと、前記幅方向に互いに離間されて、前記切断ヘッドに回転可能に設けられた一対の鋸刃ホイールと、前記一対の鋸刃ホイールに巻回された前記帯鋸刃と、前記一対の鋸刃ホイールの間で前記切断加工ヘッドから懸架された一対の鋸刃ガイドを有する鋸刃ガイド機構であって、前記一対の鋸刃ガイドの下端に、前記帯鋸刃を走行可能にクランプする鋸刃インサートがそれぞれ設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの一方が前記一側に設けられ、他方が前記他側で前記幅方向に移動可能に設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの間で鋸歯が下方を向くように前記帯鋸刃が捻られている、鋸刃ガイド機構と、前記一対の顎部の前記他方に取り付けられた、上下に延在する当接ガイドであって、上下に延びるガイド溝が形成されている当接ガイドと、基端が前記一対の鋸刃ガイド前記他方に連結され、かつ、先端が前記一対の鋸刃ホイールの前記他方の下方に位置するように前記幅方向に延在された連結ブラケットと、前記連結ブラケットの先端に設けられた、前記当接ガイドと前記ガイド溝内で摺接する追従部材と、を備え、前記一対の顎部の前記他方を前記搬送方向に沿って移動させると、前記一対の鋸刃ガイドの前記他方も前記一対の顎部の前記他方に追従して前記搬送方向に沿って移動されるように、前記当接ガイド及び前記連結ブラケットが構成されている、横型帯鋸盤を提供する。

　上記第２の特徴によれば、追従部材が常に当接ガイドのガイド溝内に保持されるので、ワークをクランプする一対の顎部の移動によって、一対の鋸刃ガイドの間隔をワークの幅に応じて自動的に調整することができる。また、当接ガイドや追従部材が帯鋸刃の交換作業を阻害する位置にないので、交換作業能率を向上させることができる。

実施形態に係る横型帯鋸盤の斜視図である。上記横型帯鋸盤の正面図である。上記横型帯鋸盤の平面図である。上記横型帯鋸盤の側面図である。上記実施形態の変形例における特徴部分を示す斜視図である。（ａ）及び（ｂ）は従来の横型帯鋸盤の正面図である。

　横型帯鋸盤の実施形態を図１～図４を参照しつつ説明する。なお、図中、「ＦＦ」は前方向を、「ＦＲ」は後方向を、「Ｌ」は左方向を、「Ｒ」は右方向を、それぞれ示している（図６（ａ）及び（ｂ）も同じ）。

　本実施形態の横型帯鋸盤１は、無端状の帯鋸刃Ｂを循環走行させつつ、搬送方向（ＦＲ→ＦＦ）に沿って停止されたワークＷを切断する。図１及び図２に示されるように、横型帯鋸盤１は、搬送方向に直交する幅方向（左右方向）に延在する基台３を備えており、基台３上の切断位置ＣＰの下流側に、ワークＷをクランプするバイス機構５が設けられている。バイス機構５は、ワークＷを支持する、基台３に固定されかつバイスベッド（加工テーブル）７を備えている。バイスベッド７の右側部（幅方向の一側）には、固定顎部[fixed jaw]（第１顎部）９が設けられている。バイスベッド７の中央から左側部（幅方向の他側）には、固定顎部９と幅方向に沿って対向するように、可動顎部[movable jaw]（第２顎部）１１が設けられている。可動顎部１１は、バイスベッド７に設けられたシリンダ１３によって幅方向に沿って移動され得る。なお、固定顎部９は、ミニシリンダ（図示せず）によって幅方向に沿って僅かに移動され得る。

　図１及び図３に示されるように、基台３の後側には、リアフレーム１５が設けられている。リアフレーム１５には、ワークＷを搬送方向に沿って移動可能に支持するリアテーブル（搬送テーブル）１７が設けられている。リアテーブル１７は、搬送方向に沿って間隔を置いて並べられた複数の搬送ローラ１９を備えている。各搬送ローラ１９は、幅方向に延在する軸心周りに回転可能である。

　図４に示されるように、リアテーブル１７の下方位置には、搬送方向に延在する複数のガイドレール２１が設けられている（１つのみ図示）。ガイドレール２１には、ワークＷをクランプする搬送バイス機構２３が搬送方向に沿って移動可能に設けられている。搬送バイス機構２３は、基台３に設けられた電動モータ（図示せず）又は油圧シリンダ（図示せず）によって搬送方向に移動され得る。また、搬送バイス機構２３は、ガイドレール２１に沿って搬送方向に移動可能な搬送ベッド[feed bed]（スライダ）２５を備えている。搬送ベッド２５の右側部には、搬送固定顎部（第１搬送顎部）２７が設けられている。幅方向に沿って搬送固定顎部２７と対向するように、搬送可動顎部（第２搬送顎部）２９が設けられている。搬送可動顎部２９は、搬送ベッド２５に設けられた可動シリンダ３１によって幅方向に沿って移動され得る。なお、搬送固定顎部２７は、ミニシリンダ（図示せず）によって幅方向に沿って僅かに移動され得る。

　基台３上の切断位置ＣＰの近傍には、上下に延在されたガイドポスト３３が設けられている。ガイドポスト３３には、幅方向に延在する切断ヘッド（鋸刃ハウジング）３５が垂直移動可能に設けられている。即ち、基台３には、切断ヘッド３５が、ガイドポスト３３を介して垂直移動可能に設けられている。また、切断ヘッド３５は、基台３に設けられた電動モータ（図示せず）又は油圧シリンダ（図示せず）によって垂直移動され得る。

　切断ヘッド３５には、帯鋸刃Ｂが巻回された[looped over]一対の鋸刃ホイール３７及び３９が回転可能に設けられている。一対の鋸刃ホイール３７及び３９は、互いに幅方向に離間されており、巻回された帯鋸刃Ｂを支持している。一方の鋸刃ホイール（鋸刃駆動ホイール[saw blade drive wheel]）３７は、切断ヘッド３５に設けられた電動モータ（図示せず）によって回転される。また、帯鋸刃Ｂに張力を付与するため、他方の鋸刃ホイール（鋸刃従動ホイール[saw blade driven wheel]）３９は、切断ヘッド３５に設けられたシリンダ（図示せず）によって幅方向に移動され得る。一対の鋸刃ホイール３７及び３９によって帯鋸刃Ｂが循環走行されると、帯鋸刃Ｂは、切断位置ＣＰでは図３中の左から右へと走行される。即ち、帯鋸刃Ｂは、図３中で反時計回りに循環走行される。

　切断ヘッド３５における一対の鋸刃ホイール３７及び３９の間には、幅方向に延在する梁部材[beam member]４１が配設されている。梁部材４１には、鋸歯[saw teeth]が鉛直下方を向くように帯鋸刃Ｂを捻った状態[in a twisted state]で支持する鋸刃ガイド機構４３が設けられている。即ち、鋸刃ガイド機構４３が、一対の鋸刃ホイール３７及び３９の間に、梁部材４１を介して切断ヘッド３５に設けられている。鋸刃ガイド機構４３は、特開２００６－２５５８３９号公報に示される鋸刃ガイド機構と同様の構成を有している。具体的には、鋸刃ガイド機構４３は、梁部材４１から懸架された一対の鋸刃ガイド４５及び４７を備えており、鋸刃ガイド４５及び４７のそれぞれの下端には、循環する帯鋸刃Ｂをクランプする鋸刃インサート４９及び５１が設けられている。一方の鋸刃ガイド（固定鋸刃ガイド）４５は幅方向の一側に位置しており、他方の鋸刃ガイド（可動鋸刃ガイド）４７は、他側で幅方向に移動可能である。他方の鋸刃ガイド４７は、梁部材４１の側面に設けられたガイドレール５３に沿ってスライドする。

　横型帯鋸盤１の要部について説明する。

　可動顎部１１の幅方向の外側（左側）には、連結バー[coupling bar]５５の基端が結合されている。連結バー５５の先端が鋸刃従動ホイール３９の下方に位置するように、連結バー５５は幅方向の外方へ延在されている。また、連結バー５５の先端には、上下に延在された当接ガイド[contact guide]５７が取り付けられている。即ち、可動顎部１１の幅方向の外側には、連結バー５５を介して当接ガイド５７が取り付けられている。

　可動鋸刃ガイド４７には、連結ブラケット[coupling bracket]５９の基端が結合されている。連結ブラケット５９の先端が鋸刃従動ホイール３９の下方位置に位置するように、連結ブラケット５９は幅方向の外方へ延在されている。また、連結ブラケット５９の先端の一部は、切断位置ＣＰよりも下流側に位置されている。さらに、連結ブラケット５９の先端には、当接ガイド５７の外側と摺接する[slidably contacting]追従ローラ（追従部材）６１が設けられている。追従ローラ６１は、搬送方向に平行な軸心周りに回転可能であり、切断ヘッド３５の垂直動に伴って回転しつつ当接ガイド５７と摺接する。

　可動鋸刃ガイド４７の鋸刃インサート４９によって帯鋸刃Ｂをクランプした状態で、一対の鋸刃ホイール３７及び３９の回転によって帯鋸刃Ｂが循環走行させると、追従ローラ６１が当接ガイド５７に当接するまで可動鋸刃ガイド４７が幅方向の一側（右方）へと移動される。また、追従ローラ６１が当接ガイド５７に当接した状態で、可動顎部１１を幅方向の他側（左方）へと移動させると、連結バー５５と連結ブラケット５９とが追従ローラ６１及び当接ガイド５７を介して連結されているので、可動鋸刃ガイド４７も可動顎部１１と共に他側へと移動される。

　横型帯鋸盤１によるワークＷの切断作業について説明する。

　リアテーブル１７上にワークＷを載せた後、可動シリンダ３１によって搬送可動顎部２９を幅方向の一側へと移動させて搬送固定顎部２７及び搬送可動顎部２９によってワークＷをクランプする。次に、電動モータ又は油圧シリンダによって搬送バイス機構２３を搬送方向へ移動させてワークＷを搬送方向に沿って所定位置まで搬送して停止させる。そして、シリンダ１３によって可動顎部１１を幅方向の一側へと移動させて、固定顎部９及び可動顎部１１によってワークＷを切断位置ＣＰ近傍でクランプする。この結果、ワークＷは、基台３上で固定される。

　ワークＷを基台３上で固定した後に、可動鋸刃ガイド４７の鋸刃インサート５１によって帯鋸刃Ｂをクランプした状態で一対の鋸刃ホイール３７及び３９を回転させて帯鋸刃Ｂを循環走行させる。これにより、追従ローラ６１が当接ガイド５７に当接するまで、可動鋸刃ガイド４７が幅方向の一側へと移動され、可動鋸刃ガイド４７は、可動顎部１１に対応する位置まで移動される。即ち、固定鋸刃ガイド４５と可動鋸刃ガイド４７との間隔が、ワークＷの幅に応じて自動的に調整される。

　帯鋸刃Ｂを循環走行させた状態で、電動モータ又は油圧シリンダによって切断ヘッド３５を下方へと移動させてワークＷを切断する。この結果、ワークＷから製品（図示せず）が切り離される。

　鋸刃従動ホイール３９の下方に位置する当接ガイド５７の先端に連結バー５５が設けられているので、切断中及び切断終了時に、当接ガイド５７が一対の鋸刃ホイール３７及び３９の間に位置することはない。また、鋸刃従動ホイール３９の下方に位置する連結ブラケット５９の先端に追従ローラ６１が設けられているので、切断中及び切断終了時に、追従ローラ６１が当接ガイド５７が一対の鋸刃ホイール３７及び３９の間に位置することはない。従って、切断中及び切断終了時に、当接ガイド５７及び追従ローラ６１が、帯鋸刃Ｂの交換作業を阻害することはない。

　本実施形態によれば、固定鋸刃ガイド４５と可動鋸刃ガイド４７との間隔をワークＷの幅に応じて自動的に調整可能にしつつ、切断位置ＣＰの下流側から帯鋸刃Ｂを交換する際に、可動顎部１１を幅方向の一側へ移動させる等の工程を省くことができる。従って、本実施形態によれば、切断位置ＣＰの下流側にバイス機構５が配設された場合に、固定鋸刃ガイド４５と可動鋸刃ガイド４７との間隔をワークＷの幅に応じて自動的に調整可能にしつつ、帯鋸刃Ｂの交換作業能率を向上させることができる。

　上記実施形態の変形例を図５を参照しつつ説明する。本変形例では、当接ガイド５７には、上下方向へ延びるガイド溝６３が形成されている。追従ローラ６１は、ガイド溝６３内で当接ガイド５７と摺接する。従って、可動鋸刃ガイド４７は、可動顎部１１の幅方向への移動（一側及び他側への移動の両方）に追従して、可動顎部１１と共に移動する。

　本変形例によれば、ワークＷを搬送方向に沿って停止させた後、シリンダ１３によって可動顎部１１を幅方向の一側へと移動させて、固定顎部９及び可動顎部１１によってワークＷを切断位置ＣＰ近傍でクランプする。この時、可動顎部１１の移動に伴って、可動鋸刃ガイド４７は、可動顎部１１に対応する位置まで移動される。即ち、固定鋸刃ガイド４５と可動鋸刃ガイド４７との間隔が、ワークＷの幅に応じて自動的に調整される。本変形例によっても、上記実施形態による効果と同様の効果がもたらされる。

　本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の態様で実施可能である。

Claims

　無端状の帯鋸刃を循環走行させつつ、搬送方向に沿って停止されたワークを切断する横型帯鋸盤であって、
　基台と、
　前記基台上の切断位置の下流側に設けられ、前記搬送方向に直交する幅方向に対向する一対の顎部を備えた、前記ワークをクランプするバイス機構であって、前記一対の顎部の一方が前記切断位置に対して前記幅方向の一側に設けられ、他方が前記幅方向の他側で前記幅方向に移動可能に設けられている、バイス機構と、
　前記基台に垂直移動可能に設けられ、前記幅方向へ延在する切断ヘッドと、
　前記幅方向に互いに離間されて、前記切断ヘッドに回転可能に設けられた一対の鋸刃ホイールと、
　前記一対の鋸刃ホイールに巻回された前記帯鋸刃と、
　前記一対の鋸刃ホイールの間で前記切断加工ヘッドから懸架された一対の鋸刃ガイドを有する鋸刃ガイド機構であって、前記一対の鋸刃ガイドの下端に、前記帯鋸刃を走行可能にクランプする鋸刃インサートがそれぞれ設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの一方が前記一側に設けられ、他方が前記他側で前記幅方向に移動可能に設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの間で鋸歯が下方を向くように前記帯鋸刃が捻られている、鋸刃ガイド機構と、
　前記一対の顎部の前記他方に取り付けられた、上下に延在する当接ガイドと、
　基端が前記一対の鋸刃ガイド前記他方に連結され、かつ、先端が前記一対の鋸刃ホイールの前記他方の下方に位置するように前記幅方向に延在された連結ブラケットと、
　前記連結ブラケットの先端に設けられた、前記当接ガイドと摺接する追従部材と、を備え、
　前記一対の鋸刃ガイドの前記他方の前記鋸刃インサートによって前記帯鋸刃をクランプした状態で前記帯鋸刃を循環走行させることで、前記追従部材が前記当接ガイドと当接するまで前記一対の鋸刃ガイドの前記他方が前記幅方向の前記一側へと移動されるように、前記当接ガイド及び前記連結ブラケットが構成されている、横型帯鋸盤。
　請求項１に記載の横型帯鋸盤であって、
　前記追従部材が前記当接ガイドに当接した状態で前記一対の顎部の前記他方をさらに前記他側へと移動させると、前記一対の鋸刃ガイドの前記他方が前記一対の顎部の前記他方とに追従して移動されるように、前記当接ガイド及び前記連結ブラケットが構成されている、横型帯鋸盤。
　請求項１又は２に記載の横型帯鋸盤であって、
　基端部が前記一対の顎部の前記他方の外側に結合され、かつ、先端が前記一対の鋸刃ホイールの前記他方の下方に位置するように前記幅方向に延在された連結バーをさらに備えており、
　前記当接ガイドが、前記連結バーの先端に設けられている、横型帯鋸盤。
　無端状の帯鋸刃を循環走行させつつ、搬送方向に沿って停止されたワークを切断する横型帯鋸盤であって、
　基台と、
　前記基台上の切断位置の下流側に設けられ、前記搬送方向に直交する幅方向に対向する一対の顎部を有する、前記ワークをクランプするバイス機構であって、前記一対の顎部の一方が前記切断位置に対して前記幅方向の一側に設けられ、他方が前記幅方向の他側で前記幅方向に移動可能に設けられている、バイス機構と、
　前記基台に垂直移動可能に設けられ、前記幅方向へ延在する切断ヘッドと、
　前記幅方向に互いに離間されて、前記切断ヘッドに回転可能に設けられた一対の鋸刃ホイールと、
　前記一対の鋸刃ホイールに巻回された前記帯鋸刃と、
　前記一対の鋸刃ホイールの間で前記切断加工ヘッドから懸架された一対の鋸刃ガイドを有する鋸刃ガイド機構であって、前記一対の鋸刃ガイドの下端に、前記帯鋸刃を走行可能にクランプする鋸刃インサートがそれぞれ設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの一方が前記一側に設けられ、他方が前記他側で前記幅方向に移動可能に設けられ、前記一対の鋸刃ガイドの間で鋸歯が下方を向くように前記帯鋸刃が捻られている、鋸刃ガイド機構と、
　前記一対の顎部の前記他方に取り付けられた、上下に延在する当接ガイドであって、上下に延びるガイド溝が形成されている当接ガイドと、
　基端が前記一対の鋸刃ガイド前記他方に連結され、かつ、先端が前記一対の鋸刃ホイールの前記他方の下方に位置するように前記幅方向に延在された連結ブラケットと、
　前記連結ブラケットの先端に設けられた、前記当接ガイドと前記ガイド溝内で摺接する追従部材と、を備え、
　前記一対の顎部の前記他方を前記搬送方向に沿って移動させると、前記一対の鋸刃ガイドの前記他方も前記一対の顎部の前記他方に追従して前記搬送方向に沿って移動されるように、前記当接ガイド及び前記連結ブラケットが構成されている、横型帯鋸盤。
　請求項４に記載の横型帯鋸盤であって、
　基端部が前記一対の顎部の前記他方の外側に結合され、かつ、先端が前記一対の鋸刃ホイールの前記他方の下方に位置するように前記幅方向に延在された連結バーをさらに備えており、
　前記当接ガイドが、前記連結バーの先端に設けられている、横型帯鋸盤。