WO2014112013A1

WO2014112013A1 - 電動機

Info

Publication number: WO2014112013A1
Application number: PCT/JP2013/007512
Authority: WO
Inventors: 一茂小岩井; 誠司佐伯
Original assignee: コベルコ建機株式会社
Priority date: 2013-01-18
Filing date: 2013-12-20
Publication date: 2014-07-24
Also published as: EP2947438B1; JP6079253B2; JP2014137314A; CN104919290B; US9935525B2; EP2947438A4; CN104919290A; US20150357885A1; EP2947438A1

Abstract

メンテナンス性が良くて樹脂注入圧力による感温装置の損傷等のおそれがないという後付け方式の長所を有しながら、容易に組立てられることができる電動機が提供される。電動機は、電動機シャフト（１１）と、ロータ（１２）と、ステータ（１３）と、ハウジング（１４）と、封止剤からなる封止体（２０）であってステータ（１３）のコイルエンド（１９ａ）を覆うものと、感温装置（Ｓ）と、エンドカバー（１５）と、弾性を有する押え部材（２２）と、を備える。電動機シャフト（１）はエンドカバー（１５）を貫通する。封止体（２０）はエンドカバー（１５）に対向する感温装置支持面を含む。押え部材（２２）が感温装置（Ｓ）とエンドカバー（１５）との間に介在した状態で感温装置（Ｓ）がエンドカバー（１５）と感温装置支持面との間に挟持される。

Description

電動機

　本発明は、コイルエンドを有するステータと、そのコイルエンドを封止するようにモールドされる合成樹脂製の封止体と、を有する電動機に関するものである。

　本発明の背景技術を、図５に示す電動機を例に説明する。この電動機は、電動機シャフト１と、電動機シャフト１を中心として回転するロータ２と、このロータ２の外周に配置されたステータ３と、前記ロータ２及び前記ステータ３を収容する筒状のハウジング４と、このハウジング４の軸方向の一端に装着されるエンドカバー５と、を備える。ここに示される電動機は、例えばショベルの旋回電動機のように前記電動機シャフト１が鉛直となる縦置き姿勢で設置されるものである。以下、これを前提として、図５に示す従来技術、及び後述する本発明の各実施形態において、電動機の軸方向を上下方向と呼ぶことがある。また、図の上側、下側をそのまま電動機の「上部（または上側）」、「下部（または下側）」として表記することがある。また、この明細書において「電動機」とは、電動機と同じ原理で発電を行う発電機及び発電電動機を含むものとする。

　前記エンドカバー５は、ハウジング４の上端面に図示しないボルトによって取付けられ、電動機シャフト１の上部がこのエンドカバー５に、電動機シャフト１の下部がハウジング４の下部に、それぞれ軸受６，７を介して回転自在に支持される。

　前記ステータ３は、互いに積層された電磁鋼板からなるステータコア８と、このステータコア８に上下方向すなわち電動機シャフト１の軸方向（以下、電動機軸方向という場合がある）に巻装されたステータコイル９と、を有する。ステータコイル９は、上下両側の折り返し部分であるコイルエンド９ａを有し、これらのコイルエンド９ａがステータコア８の軸方向両端面から電動機軸方向に突出するように巻装される。

　この電動機は、さらに、封止体１０を備える。この封止体１０は、前記ステータコイル９の巻装及びステータ３のハウジング４内への挿入の後に、ハウジング４を受け型すなわち下型として上型から封止剤が注入・充填されることにより、成形される。前記封止剤としては、例えば、電気絶縁性と伝熱性を備えた不飽和ポリエステル等の合成樹脂材料が用いられる。このように成形された封止体１０は、少なくともコイルエンド９ａ、詳しくはステータ３の全体またはコイルエンド９ａを含むステータ３の一部を覆い、これにより、ステータ３からハウジング４への伝熱性を高める。

　このような所謂樹脂モールド式電動機において、さらに、感温装置Ｓ、がハウジング４内に設置される場合がある。この感温装置Ｓは、熱に反応して作動する装置であって、例えば、サーミスタのような電動機温度を検出する温度計測装置、あるいは、温度ヒューズのような過熱防止用の温度保護装置である。この場合、当該感温装置Ｓは図示のようにコイルエンド９ａ等とともに封止体１０中に埋め込まれるのが一般的である。以下、これを埋め込み方式という（特許文献１，２参照）。

　あるいは、封止体１０の表面に凹部が形成され、この凹部に感温装置が収容されながらブラケットで固定される電動機も公知である。以下、これを後付け方式という（特許文献３，４参照）。

　ところが、従来の埋め込み方式及び後付け方式の電動機には次の欠点がある。

　まず、埋め込み方式では、感温装置Ｓが封止体１０の中に埋め込まれるため、組立が容易である反面、点検、及び故障時の修理、交換ができず、故障が発生すれば電動機全体を交換しなければならない。また、封止体１０のモールドの時の樹脂の注入の圧力が感温装置のたとえば半田部分に作用して損傷、故障を起こすおそれがある。

　一方、後付け方式では、点検、修理、交換が容易でメンテナンス性が良い反面、感温装置を凹部内から外れないように固定するためのブラケットが必要となるため、組立の容易性が悪くなる。

特開平１１－１８７６０６号公報特開２０１０－９３９６２号公報特開平３－１８２４６号公報特開平７－３１２８５０号公報

　本発明は、メンテナンス性が良くて樹脂注入圧力による感温装置の損傷等のおそれがないという後付け方式の長所を有しながら、容易に組立てられることができる電動機を提供することを目的とする。本発明が提供する電動機は、電動機シャフトと、電動機シャフトを中心として回転するロータと、このロータの外周に配置されたステータと、前記ロータ及び前記電動機シャフトを収容するハウジングと、前記ハウジング内に形成される封止体であって、伝熱性及び電気絶縁性を備えた合成樹脂材料から成り少なくとも前記ステータのコイルエンドを覆う状態で注入された封止剤からなるものと、前記ハウジング内に設置され、温度に反応して作動する感温装置と、前記ハウジングの軸方向一端に装着されるエンドカバーと、弾性を有する押え部材と、を備える。前記電動機シャフトは前記エンドカバーを貫通するように配置される。前記封止体の表面は、前記エンドカバーに対向する感温装置支持面を含む。前記感温装置は、前記エンドカバーとの間に前記押え部材が介在した状態で前記エンドカバーと前記感温装置支持面との間に挟持される。

本発明の第１実施形態に係る電動機の断面正面図である。図１において円ＩＩで囲まれた部分の拡大図である。本発明の第２実施形態に係る電動機の断面正面図である。本発明の第３実施形態に係る電動機の断面正面図である。従来の電動機の断面正面図である。

　本発明の実施形態を図１～図４を参照しながら説明する。以下に説明される各実施形態は、背景技術と同じく、ショベルの旋回電動機のように電動機シャフトが鉛直となる縦置き姿勢で設置される樹脂モールド式の電動機に係る。

　前記各実施形態に係る電動機は、いずれも、前記図５に示す従来技術と同様に次の共通の構成を有する。すなわち、各電動機は、電動機シャフト１１と、電動機シャフト１１を中心として回転するロータ１２と、ロータ１２の外周に配置されるステータ１３と、ロータ１２及びステータ１３を収容するハウジング１４と、このハウジング１４の軸方向の一端である上端に装着されるエンドカバー１５と、封止体２０と、感温装置Ｓ、たとえばサーミスタ等の温度計測装置、とを備える。前記エンドカバー１５は、ハウジング１４の上端面に図示しないボルトによって取付けられ、電動機シャフト１１の上部がこのエンドカバー１５に、電動機シャフト１１の下部がハウジング１４の下部にそれぞれ軸受１６，１７を介して回転自在に支持される。前記ステータ１３は、互いに積層された電磁鋼板からなるステータコア１８と、このステータコア１８に上下方向に巻装されたステータコイル１９と、を有する。ステータコイル１９は、上下両側の折り返し部分であるコイルエンド１９ａを有し、これらのコイルエンド１９ａがステータコア１８の軸方向両端面からそれぞれ電動機軸方向に突出するように、巻装される。前記封止体２０は、ステータ３のうち少なくとも両側コイルエンド１９ａを含む部分、すなわち、ステータ３の全体または両側コイルエンド１９ａを含むステータ３の一部を覆うように、電気絶縁性と伝熱性を備えた不飽和ポリエステル等の合成樹脂からなる封止剤により形成される。

　以下、各実施形態の特徴について説明する。

　図１及び図２は、第１実施形態に係る電動機を示す。この第１実施形態に係る封止体２０の表面のうち上側コイルエンド１９ａの内側側面を覆う部分である内径側部分に凹部２１が形成されている。この凹部２１は、上側と径方向内側とに開いた凹みである。この凹部２１は、例えば、前記内径側部分の周方向の一部について封止剤が充填されないように型を設定しておくことによって形成されることが可能である。

　前記感温装置Ｓは当該凹部２１に嵌め込まれた状態で設置される。詳しくは、前記封止体２０の成形により形成された凹部２１は、径方向内側を向く垂直面である感温装置接触面２１ａと、上側を向く水平面である感温装置支持面２１ｂと、を有する。前記感温装置Ｓは、前記感温装置接触面２１ａに密着しながら前記感温装置支持面２１ｂ上に載置される。さらに、前記エンドカバー１５と前記感温装置Ｓとの間にゴム等の弾性を備えた、つまり弾性変形可能な、押え部材２２が介在した状態で、当該エンドカバー１５がハウジング１４に取付けられる。

　前記押え部材２２は、前記感温装置Ｓの表面のうち前記感温装置接触面２１ａ及び感温装置支持面２１ｂにそれぞれ接触する面を除く各面を覆い包む形状を有する。この押え部材２２は、予め感温装置Ｓに接着される等して当該感温装置Ｓと一体化されることが、好ましい。この押え部材２２は、当該押え部材２２のもつ弾性とエンドカバー１５の締め付け力とによって感温装置Ｓが感温装置支持面２１ｂとエンドカバー１５の間に弾性的に挟み込まれながら保持されることを可能にする。

　前記エンドカバー１５の下面すなわち内側面の中央部分は、他の部分すなわち外周部分よりも下向きに突出する突出部２３を構成する。突出部２３は、外周面及び内周面をもつ円筒状をなす。その外周面は、前記凹部２１の感温装置接触面２１ａに対して電動機の径方向に隙間をおいて対向し、前記押え部材２２が前記隙間を埋める状態で前記感温装置Ｓと前記突出部２３の外周面との間に挟み込まれる。また、突出部２３は上側の軸受１６の保持部を兼ねている。詳しくは、当該軸受１６が当該突出部２３の内周面と電動機シャフト１１の外周面との間に介在している。

　こうして、感温装置Ｓは、電動機の軸方向すなわち上下方向だけでなく径方向すなわち図１に示す姿勢での水平方向についても弾性的に挟圧されながら固定されている。この径方向について感温装置Ｓを固定する力を高めるためには、図２に示すように、押え部材２２及び突起２３がそれぞれ互いに接触する面２２ａ，２３ａが、軸方向の内側（図２では下側）に向かうに従って縮径する向きのテーパ状であることが、好ましい。

　前記押え部材２２を構成する材料は、弾性を有することに加えて、突出部２３を含むエンドカバー１５と感温装置Ｓとの間の熱伝導を、封止体２０と感温装置Ｓの間の熱伝導よりも小さく抑えることができる材料、すなわち熱伝導率の低い材料、によって形成されることが好ましい。具体的に、封止体２０、エンドカバー１５、押え部材２２の熱伝導率をそれぞれＲａ，Ｒｂ，Ｒｃとすると、Ｒａ＞Ｒｃであって、望ましくはさらに、Ｒｂ＞Ｒｃとなるように各熱伝導率Ｒａ，Ｒｂ，Ｒｃが設定されるのがよい。この設定は、封止体２０側の熱を外部に逃がさず、かつ、外部から感温装置Ｓへの熱の侵入を抑えることを可能にする。

　このように、感温装置Ｓが、後付け方式で取付けられることが、当該後付け方式が本来有する効果、すなわち点検、修理、交換が容易でメンテナンスが良く、かつ、樹脂注入圧力による感温装置の損傷等のおそれがないという効果、を享受することを可能にするのに加え、封止体２０の感温装置支持面２１ｂとエンドカバー１５とによる感温装置Ｓの挟持、及び、感温装置Ｓとエンドカバー１５の間に介在する弾性を備えた押え部材２２が、感温装置Ｓの安定した弾性的な保持及び取付の容易化を可能にする。すなわち、メンテナンス性が良くて樹脂注入圧力による感温装置の損傷等のおそれがないという後付け方式の長所を生かしながら、組立性を改善することができる。

　さらに、前記第１実施形態によると、次の効果を得ることができる。

　（Ｉ）封止体２０の表面のうちコイルエンド１９ａの径方向内側面を覆う面に凹部２１が形成され、当該凹部２１を構成する面のうちの水平な面が感温装置支持面２１ｂを構成するので、感温装置Ｓが温度計測装置である場合に、これを封止体２０の径方向内側に設けることが、計測したいロータ寄りの高温部の温度計測を可能にする。

　（ＩＩ）凹部２１が封止体２０の周方向の一部のみに設けられることにより、当該凹部２１の形成に起因する封止体２０の歪みや損傷が抑えられる。

　（ＩＩＩ）エンドカバー１５の内側面が下向きの突出部２３を有していてこの突出部２３が凹部２１に対し電動機の径方向に隙間を置いて対向し、押え部材２２が当該隙間を埋める状態で感温装置Ｓとエンドカバー１５の間に挟み込まれているから、感温装置Ｓを電動機の軸方向と径方向の双方の方向の弾性押圧力によって一層強固に固定することができる。

　（ＩＶ）押え部材２２が感温装置Ｓとエンドカバー１５の間の熱伝導を封止体２０と感温装置Ｓの間の熱伝導よりも小さく抑える材料によって形成されているから、感温装置Ｓが温度計測装置である場合に、外部温度の影響を抑えて電動機温度をより正確に計測することができる。

　（Ｖ）押え部材２２と感温装置Ｓとが接着等により一体化されているため、これらを一つの部品として取り扱うことができる。このことはとくに組立作業をより容易にする。

　次に、第２実施形態を、図３を参照しながら説明する。この第２実施形態及び次の第３両実施形態については第１実施形態との相違点のみを説明する。

　第２実施形態においては、押え部材２２が感温装置Ｓの下面以外の各面を覆い包む状態で、当該感温装置Ｓが封止体２０の上面すなわち感温装置支持面２０ａとエンドカバー１５の間に挟み込まれて弾性的に保持されている。感温装置Ｓと押え部材２２は第１実施形態と同様に接着・一体化されている。一方、第１実施形態と同様にエンドカバー１５は突出部２３を有するが、この突出部２３は上側軸受１６の保持という役割のみを果たす。

　この第２実施形態では、封止体２０に、第１実施形態に係る凹部２１を形成するための特別な加工を加える必要がないため、封止体２０の注入・充填作業が容易で加工費が安くてすむとともに、封止体２０の上面つまり上側に大きく開かれた部位に感温装置Ｓを置くだけでよいため、組立がさらに簡単となる。

　次に、第３実施形態を、図４を参照しながら説明する。

　この第３実施形態においては、第２実施形態の構成を前提として、上側コイルエンド１９ａとハウジング１４の側面との間に封止剤が注入されない空間部２４が形成され、感温装置Ｓから引き出される導線２５が前記空間部２４に配置されている。具体的に、当該導線２５は前記空間部２４を通ってハウジング側壁に設けられた外部配線接続用のコネクタ２６に接続されている。この配置は、感温装置Ｓにつながる導線２５と外部配線との接続を容易にし、組立作業をより容易にする。

　この第３実施形態に係る構成は、第１実施形態に係る構成を前提としても成立する。

　本発明は、その他、例えば次のような実施形態を含むことができる。

　（１）本発明は、感温装置Ｓと押え部材２２とが互いに一体化されない態様も含む。

　（２）前記感温装置Ｓは温度計測装置に限定されない。本発明に係る感温装置は、例えば加熱防止用の温度保護装置（温度ヒューズ）等、電動機の熱に反応して作動するものを広く含む概念である。

　（３）本発明に係る電動機は、縦置き配置されるものに限定されず、横置き配置される電動機にも適用される。また本発明は、前述したように、同じ原理で作動する発電機や発電電動機も含む。

　以上のように、本発明によれば、メンテナンス性が良くて樹脂注入圧力による感温装置の損傷等のおそれがないという後付け方式の長所を有しながら、容易に組立てられることができる電動機が提供される。この電動機は、電動機シャフトと、電動機シャフトを中心として回転するロータと、このロータの外周に配置されたステータと、前記ロータ及び前記電動機シャフトを収容するハウジングと、前記ハウジング内に形成される封止体であって、伝熱性及び電気絶縁性を備えた合成樹脂材料から成り少なくとも前記ステータのコイルエンドを覆う状態で注入された封止剤からなるものと、前記ハウジング内に設置され、温度に反応して作動する感温装置と、前記ハウジングの軸方向一端に装着されるエンドカバーと、弾性を有する押え部材と、を備える。前記電動機シャフトは前記エンドカバーを貫通する。前記封止体の表面は、前記エンドカバーに対向する感温装置支持面を含む。前記感温装置は、前記エンドカバーとの間に前記押え部材が介在した状態で前記エンドカバーと前記感温装置支持面との間に挟持される。

　この電動機では、後付け方式本来の効果、すなわち、点検、修理、交換が容易でメンテナンスが良いとともに、樹脂注入圧力による感温装置の損傷等のおそれがないという効果、が得られるのに加え、封止体の感温装置支持面とエンドカバーとによる感温装置の挟持と、感温装置とエンドカバーの間での弾性を備えた押え部材の介在と、が、感温装置を弾性的に挟圧しながら安定した状態で簡単に取付けることを可能にする。

　本発明において、前記感温装置が温度計測装置である場合、前記封止体の表面のうち前記コイルエンドの径方向内側面を覆う面に凹部が形成され、この凹部は、前記エンドカバーに対向する面を有して当該面が前記感温装置支持面を構成するのが、好ましい。この凹部は、温度計測装置である前記感温装置が封止体の径方向内側に設けられることにより、ロータ側の高温部の温度の計測を可能にする。

　この場合、前記凹部は前記封止体の周方向の一部のみに設けられるのが、好ましい。このことは、封止体への凹部の形成に起因する当該封止体の歪みや損傷を抑えることを可能にする。

　本発明において、前記エンドカバーの内側面の中央部位に他の部分よりも軸方向内側に突出する突出部が形成され、この突出部が前記凹部に対し電動機の径方向に隙間を置いて対向し、前記押え部材が前記隙間を埋める状態で前記感温装置とエンドカバーの間に挟み込まれるのが、好ましい。このことは、感温装置が電動機軸方向と径方向の双方の方向の弾性押圧力によって一層強固に固定されることを、可能にする。

　また、前記感温装置が温度計測装置である場合、前記押え部材は、前記感温装置とエンドカバーの間の熱伝導を前記封止体と感温装置の間の熱伝導よりも小さく抑える材料によって形成されることが、好ましい。このことは、前記感温装置が外部温度の影響を受けるのを抑えて電動機温度をより正確に計測することを可能にする。

　また、前記押え部材と前記感温装置とは互いに接着されて一体化されるのが、好ましい。このことは、押え部材と感温装置を一つの部品として取り扱うことを可能にし、組立作業をより容易にする。

　また、前記感温装置に導線がつながる場合、前記コイルエンドとハウジングの間に、封止体が存在しない空間部が形成されてこの空間部に前記導線が配置されるのが好ましい。このことは、感温装置につながる導線と外部配線との接続を容易にして電動機の組立作業をより容易にする。

Claims

　電動機であって、
　電動機シャフトと、
　電動機シャフトを中心として回転するロータと、
　このロータの外周に配置されたステータと、
　前記ロータ及び前記電動機シャフトを収容するハウジングと、
　前記ハウジング内に形成される封止体であって、伝熱性及び電気絶縁性を備えた合成樹脂材料から成り少なくとも前記ステータのコイルエンドを覆う状態で注入された封止剤からなるものと、
　前記ハウジング内に設置され、温度に反応して作動する感温装置と、
　前記ハウジングの軸方向一端に装着されるエンドカバーと、
　弾性を有する押え部材と、を備え、
　前記電動機シャフトは前記エンドカバーを貫通し、
　前記封止体の表面は、前記エンドカバーに対向する感温装置支持面を含み、
　前記感温装置は、前記エンドカバーとの間に前記押え部材が介在した状態で前記エンドカバーと前記感温装置支持面との間に挟持される、電動機。
　請求項１記載の電動機であって、前記感温装置は温度計測装置であり、前記封止体の表面のうち前記コイルエンドの径方向内側面を覆う面に凹部が形成され、この凹部は、前記エンドカバーに対向する面を有して当該面が前記感温装置支持面を構成する、電動機。
　請求項２記載の電動機であって、前記凹部は前記封止体の周方向の一部のみに設けられる、電動機。
　請求項２または３記載の電動機であって、前記エンドカバーの内側面の中央部位に他の部分よりも軸方向内側に突出する突出部が形成され、この突出部が前記凹部に対し電動機の径方向に隙間を置いて対向し、前記押え部材が前記隙間を埋める状態で前記感温装置とエンドカバーの間に挟み込まれる、電動機。
　請求項１～４のいずれかに記載の電動機であって、前記感温装置は温度計測装置であり、前記押え部材は、前記感温装置とエンドカバーの間の熱伝導を前記封止体と感温装置の間の熱伝導よりも小さく抑える材料によって形成される、電動機。
　請求項１～５のいずれかに記載の電動機であって、前記押え部材と前記感温装置とは互いに接着されて一体化されている、電動機。
　請求項１～６のいずれかに記載の電動機であって、前記感温装置に導線がつながり、前記コイルエンドとハウジングの間に、封止体が存在しない空間部が形成されてこの空間部に前記導線が配置されている、電動機。