WO2012043043A1

WO2012043043A1 - 充電ポート用カバーの配設構造

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Publication number: WO2012043043A1
Application number: PCT/JP2011/067090
Authority: WO
Inventors: 純一山丸; 大介高島; 晶章高木; 真人井上; 山下　徹
Original assignee: 日産自動車株式会社
Priority date: 2010-10-01
Filing date: 2011-07-27
Publication date: 2012-04-05
Also published as: EP2623351B1; US8740283B2; JP2012076604A; RU2527882C1; MX2013002311A; BR112013004921A2; CN103124648A; MY166092A; CN103124648B; EP2623351A4; JP5585362B2; EP2623351A1; US20130152474A1

Abstract

　本発明の充電ポート用カバーの配設構造は、車体に形成された充電ポート用開口部（１７）に充電口（２１）を設けた充電ポート（１５）と、充電ポート用開口部（１７）を覆うと共に車体に対して開閉可能なリッド（７）とを備える。さらに前記配設構造は、リッド（７）を開いた状態で充電ポート用開口部（１７）とリッド（７）との間の開放部分（１６，１８）を覆うように取り付けられる充電ポート用カバー（３５）を備える。そして、リッド（７）は、ヒンジ（５）を介して車体に開閉可能に支持される。また、開放部分（１６，１８）は、リッド（７）のヒンジの軸線方向（Ｘ）に対向する側方側、及びヒンジ（５）の軸線方向（Ｘ）に交差する方向（Ｙ）に対向する前方側である。

Description

充電ポート用カバーの配設構造

　本発明は、例えば電気自動車等の車両に設けられた充電ポートに充電時に取り付ける充電ポート用カバーの配設構造に関する。

　従来から、電気自動車やいわゆるハイブリッドカーにおいては、車載バッテリーを充電するために充電ポートが配設されている。この充電ポートは、車載バッテリーに接続された充電口と、該充電口を覆う開閉可能なリッドとを備えている。そして、前記リッドを開き、充電口に充電ガン（パドル）を挿入して充電を行う（例えば、特許文献１参照）。

特開平１１－３１８００４号公報

　しかしながら、従来の充電ポートでは、充電中はリッドが開いたままであるため、充電ガンを抜く等のいたずらを防止することが困難であった。

　本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、その目的は、充電ガンを充電口に挿入して充電を施す際のいたずらを防止する充電ポート用カバーの配設構造を提供することにある。

　本発明の態様に係る充電ポート用カバーの配設構造は、車体に形成された充電ポート用開口部に充電口を設けた充電ポートと、前記充電ポート用開口部を覆うと共に車体に対して開閉可能なリッドとを備える。さらに前記配設構造は、前記リッドを開いた状態で前記充電ポート用開口部とリッドとの間の開放部分を覆うように取り付けられる充電ポート用カバーを備える。そして、前記リッドは、ヒンジを介して車体に開閉可能に支持される。また、前記開放部分は、前記リッドのヒンジの軸線方向に対向する側方側、及びヒンジの軸線方向に交差する方向に対向する前方側である。

図１は、車両前端部の充電ポートを示す斜視図であり、リッドが開いた状態を示している。図２は、図１のリッドに、本発明の実施形態に係る充電ポート用カバーを装着する状態を示す側面図である。図３は、リッドに充電ポート用カバーを装着して閉じた状態を示す斜視図である。図４は、図３のリッド近傍を車両斜め後方から見た斜視図である。図５は、本発明の実施形態に係る充電ポート用カバーを上方斜め前方から見た斜視図である。図６は、本発明の実施形態に係る充電ポート用カバーを斜め後方から見た斜視図である。図７は、充電ポート用カバーの側面部の内側を示す拡大斜視図である。図８は、充電ポート用カバーの屈曲部における断面図である。図９は、側面部を折り畳んだ充電ポート用カバーを後方から見た斜視図である。図１０は、充電ポート用カバーにおけるリッド及び車体側との係合機構を示す斜視図である。図１１は、充電ポート用カバーを組み付けたリッドを閉じる状態を示す断面図である。図１２は、本発明の実施形態に係る隙間封鎖部材を示す斜視図である。

　以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。なお、以下の実施形態では電気自動車を一例とするが、いわゆるハイブリッド車にも本発明は適用可能である。

　図１～図４に示すように、車両前端には車幅方向に沿ってバンパー１が配設されている。そして、バンパー１の後方側には、モータールームを上から覆うフード３が配設されている。このフード３の前端における車幅方向の中央部には、左右両側に設けたリッド側ヒンジ５を介して上下方向（前後方向）に開閉可能なリッド７が設けられている。リッド７は平面視で略台形状に形成されており、後縁９の長さは前縁１１の長さよりも長く形成されている。また、側縁１３，１３は前方に向かうにつれて車幅方向の内側に向けて斜めに沿って形成されている。

　また、図１に示すように、バンパー１における車幅方向の中央部の上端には、充電ポート１５が配設されている。リッド７は、バンパー１における車幅方向の中央部の上端に形成された充電ポート用開口部１７を封鎖する部材である。また、充電ポート用開口部１７の奥には、車両右側（向かって左側）に急速充電口１９が配置され、車両左側（向かって右側）には通常充電口２１が配置されている。なお、図１では、通常充電口２１に充電ガン３０が挿入されている状態を示している。急速充電口１９を用いれば短時間で充電が完了するが、通常充電口２１を用いると充電が完了するまで長時間かかる。

　リッド７の裏面には、断面Ｌ字状のブラケット２３，２３が左右一対に締結され、それぞれのブラケット２３，２３に後述するレール部材２５，２５が取り付けられる。また、ブラケット２３の一部２３ａが凸状に屈曲してリッド７の裏面との間に隙間が形成されている。この隙間に後述の隙間封鎖部材２７が挿入されて保持されている。さらに、リッド７の前端部における車幅方向の中央には、下方（リッド７の裏面側）に向けて突出するリッド側ストライカー（リッド側係合部材）２９が設けられている。そして、充電ポート用開口部１７の底面３１には、車幅方向の中央部の前端に、前後方向に細長く延在するストライカー挿通口３３が形成されている。ここで、リッド側ストライカー２９は、側面から見たときの形状がＵ字状に形成される。そのため、リッド７を閉じると、リッド側ストライカー２９はストライカー挿通口３３に挿入されたのち、図１１に示す車体側ロック装置３４（車体側被係合部材）に係合される。

　ここで、図１に示すように、リッド７を開いた状態では、リッド７の前側には前方の開放部分１８が画成され、リッド７の両側方には開放部分１６，１６が画成される。そのため、図３～図４に示すように、リッド７に充電ポート用カバー３５を装着して閉じた状態では、充電ポート用開口部１７における、リッド側ヒンジ５（図１参照）の軸線方向Ｘに対向する両側方と、リッド側ヒンジ５の前方との開放部分が充電ポート用カバー３５によって覆われる。なお、軸線方向Ｘは、リッド側ヒンジ５を介したリッド７の回転運動における回転軸の軸方向と同じであり、本実施形態では車幅方向と同じである。

　また、図４に示すように、充電ポート用カバー３５を装着したリッド７の後縁９とフード前端３ａとの間には、上下方向に隙間が形成される。しかし、リッド７に設けた隙間封鎖部材２７によって、この隙間から充電ポート用開口部１７の内部へ手や工具などを挿入することを阻止している。

　なお、図２は、充電ポート用カバー３５を装着したリッド７が全開した状態を示している。そして、図３に示すように、リッド７に充電ポート用カバー３５を装着した状態で充電ポート用カバー３５のカバー側ストライカー５１を車体側ロック装置３４に係合したとき、リッド７は全開状態と全閉状態との間に位置する状態になっている。

　次に、本実施形態による充電ポート用カバー３５を説明する。図５及び図６に示すように、充電ポート用カバー３５は、平面視で略Ｕ字状に形成されている。つまり、充電ポート用カバー３５は、車両への装着状態における前側に配置された前面部３７と、該前面部３７の左右両端から後方に屈曲する屈曲部３９，３９とを備えている。さらに、充電ポート用カバー３５は、屈曲部３９，３９とは別体に構成され、屈曲部３９の後端から後方に延びる左右一対の側面部４１，４１を備えている。

　前面部３７における車両左側には、下端から上方に延びる縦長の充電ケーブル用切欠き４３が形成されている。また、車幅方向の中央部の裏面には、裏面側（後方）に向けて突出する壁状のロック機構部４５が形成されている。充電ケーブル用切欠き４３には、通常充電時において充電ガン３０（図１参照）に接続されたケーブルが挿通される。また、車両右側の裏面には、リッド７に設けられたリッド側ストライカー２９とロック機構部４５との係合を解除することができるロック解除レバー４７が配設されている。即ち、充電ケーブル用切欠き４３とロック解除レバー４７とは、ロック機構部４５を挟んで互いに反対側に配設されている。また、ロック機構部４５の上端には、リッド側ストライカー２９が挿通可能なストライカー挿通溝４９が形成され、下端には、カバー側ストライカー（カバー側係合部材）５１が下方に向けて突出している。

　さらに、図５に示すように、充電ポート用カバー３５の屈曲部３９における後端は、側面部４１が屈曲部３９に対して内側に折れ曲がる分割部５３となっている。なお、図６に示すように、充電ポート用カバー３５のストライカー挿通溝４９とカバー側ストライカー５１とは、充電ポート用カバー３５の装着状態において、リッド７の開閉軌跡に沿った上下方向に配置されている。また、側面部４１は屈曲部３９に対して側面部側ヒンジ４２を介して回動可能に構成されている。

　また、図６及び図７に示すように、側面部４１の内側には、遮蔽部５５が内側（裏面側）に向けて突出して形成されている。この遮蔽部５５は、図４にも示すように、リッド後縁９の左右両端の角部に形成される隙間から手や工具などを侵入させないために設けられている。また、遮蔽部５５の内側端部は、リッド７に取り付けられたレール部材２５（図１参照）の溝５７に挿入および係合が可能な係合部５９であり、この係合部５９の先端に係止突起６１が形成されている。これらの遮蔽部５５、係合部５９及び係止突起６１は、側面部４１に一体に形成されている。なお、図７に示すように、係止突起６１は、レール部材２５の先端に形成した係止孔６３に係止可能に構成されている。

　充電ポート用カバー３５における前面部３７、屈曲部３９及び側面部４１にかけて、図５に示すように上部と下部に前後方向に沿って稜線６５が形成されている。即ち、図８に示すように、例えば屈曲部３９においては、上端面６７及び下端面６９は、断面が弧状に形成されている。そして、上端面６７と下端面６９との間の中間面７１は、上端面６７と下端面６９とを弧状に結ぶ二点鎖線７３に対して内側に凹んだ凹部７５に形成されている。

　また、図６に示すように、ロック機構部４５の頂面は、側面部４１の先端に形成された当接面７７が当たるストッパ面７９に形成されている。即ち、図９に示すように、左右の側面部４１，４１を完全に閉じた状態においては、側面部４１の当接面７７がロック機構部４５のストッパ面７９に当接し、閉じた状態の側面部４１の位置が保持される。

　また、図１０に示すように、リッド側ストライカー２９は、リッド７の裏面に取り付けられる支持プレート８１と、支持プレート８１から下方に突出し、側面から見たときの形状がＵ字状のストライカー本体８３とからなる。そして、充電ポート用カバー３５のロック機構部４５には、ロック解除レバー４７に連動して回動する係止部材（カバー側被係合部材）８５が回動可能に支持されている。係止部材８５の下端部は、ピン８７を介して回動可能に支持されており、係止部材８５の上端部は、先端が屈曲した鈎部８９に形成されている。なお、係止部材８５は、ピン８７に設けてある図示しないねじりコイルスプリングによって、鈎部８９が図１０のようにストライカー本体８３に係止する方向に押し付けられている。

　また、ロック解除レバー４７のロック機構部４５側には、ロック機構部４５に向けて突出するアーム部材４７ａを一体に設けてある。そして、アーム部材４７ａの先端部に、上下方向を軸心とする図示しない回動支持軸を、ロック機構部４５のハウジングに回動可能に支持させている。さらに、アーム部材４７ａには、アーム部材４７ａに対して略直角に前面部３７から離れる方向に屈曲する係止部材押圧部４７ｂを一体に設けている。この係止部材押圧部４７ｂの先端は係止部材８５に当接している。つまり、アーム部材４７ａ及び係止部材押圧部４７ｂを一体に備えるロック解除レバー４７は、前記した図示しない回転支持軸を中心として回動可能である。

　通常状態では、係止部材８５の鈎部８９は、リッド側ストライカー２９のストライカー本体８３に係止されている。そして、ロック解除レバー４７を図１０の矢印方向（充電ポート用カバー３５の前面部３７に向けた方向）に押すと、係止部材押圧部４７ｂが、図示しないねじりコイルスプリングに抗して係止部材８５を押しつつ回動させる。その結果、鈎部８９がストライカー本体８３から外れることになる。

　図１１に示すように、カバー側ストライカー５１は、樹脂製の保持ブラケット９１と、保持ブラケット９１に取り付けられ、側面から見たときの形状が略四角形のストライカー本体９３とからなる。ストライカー本体９３は、保持ブラケット９１の回動中心５２を中心に回動する。ストライカー本体９３における前面部側の下側の角部９５は、内周側に屈曲して凹んでいる。そして、リッド７に装着した充電ポート用カバー３５を閉じるときに、角部９５が車体側の開口端９７に当接する。また、保持ブラケット９１の前端９９は、ロック機構部４５の当接部１０１に当接可能である。そのため、この当接によって保持ブラケット９１は、前方側への回動が阻止される一方、後方側への回動が許容されている。従って、カバー側ストライカー５１は、図１１の矢印に示すように後方側へのみ回動する。

　そして、図１２に示すように、隙間封鎖部材２７は、弾性を有する板状の樹脂から形成されている。そして、隙間封鎖部材２７は、横方向に長く形成された本体部１０３と、本体部１０３の左右両端から上方に延びる左右一対の係止部１０５，１０５とにより一体形成されている。本体部１０３は、両端及び中間に配設された一般面１０７と、これらの一般面１０７の間に形成された凹面１０９とからなる。凹面１０９は、一般面１０７よりもリッド７に装着した状態において奥側（車両後方側）に凹んでいる。向かって左側の凹面１０９は、急速充電用の充電ガンを急速充電口１９に差し込む際に充電ガンの逃げ部となる部位である。そして、向かって右側の凹面１０９は、通常充電用の充電ガン３０を通常充電口２１に差し込む際に充電ガン３０の逃げ部となる部位である。なお、係止部１０５の両端部１０５ａは、前述したように、ブラケット２３とリッド７の裏面との隙間に嵌合されることによって、隙間封鎖部材２７が保持される。

　次に、車両に搭載した図外のバッテリーに対し、充電に長時間を要する通常充電口２１を利用して行う充電動作について説明する。まず、リッド７を閉じた状態から車内のロック解除レバーを操作して、リッド側ストライカー２９と車体側ロック装置３４（図１１参照）とのロックを解除することで、図１に示すようにリッド７を全開の開放状態とする。この状態で、充電ガン３０を通常充電口２１に装着して充電を開始する。

　そして、充電ガン３０を通常充電口２１に装着した状態で、図５のように側面部４１，４１が前面部３７に対して開いた状態の充電ポート用カバー３５を、図２に示すようにリッド７に装着する。このとき、図６に示す充電ポート用カバー３５の係合部５９を、図１に示すレール部材２５の溝５７に挿入して係合させる。なお、この挿入の際には、図６及び図１０に示したロック解除レバー４７を、前面部３７の裏面に押し付けるようにして回動させる。これにより、リッド側ストライカー２９と係止部材８５との係合ロック状態を解除しておく。

　充電ポート用カバー３５の係合部５９をレール部材２５の溝５７に挿入したら、ロック解除レバー４７の押し付け動作を解除することで、ロック解除レバー４７の先端側の係止部材押圧部４７ｂによる係止部材８５への押し付けが解除される。その結果、係止部材８５は図外のねじりコイルスプリングによって回動して、図１０に示すように鈎部８９がストライカー本体８３に係止してロックされる。

　ロック解除レバー４７を前面部３７の裏面に押し付ける作業は、例えば充電ポート用カバー３５の前面部３７におけるロック機構部４５の両側部分を、下方から両手で掴むようにして行う。そのとき、両手の親指を前面部３７の表面側に位置させるとともに、両手の他の４本の指を前面部３７の裏面側に位置させて、その裏面側の４本の指のうちの少なくとも１本によって、ロック解除レバー４７を押すようにすればよい。このようなロック解除レバー４７の解除作業は、表側の親指と裏面側の４本の指により充電ポート用カバー３５を単に掴む作業となんら変わることはなく容易にできる。

　このようにして充電ポート用カバー３５をリッド７に対してロックしつつ装着した後は、リッド７を、図３及び図４に示すように、充電ポート用カバー３５と共に閉じる。充電ポート用カバー３５を閉じるときは、カバー側ストライカー５１におけるストライカー本体９３の角部９５が車体側の開口端９７に当接する。この当接により、カバー側ストライカー５１は、開口端９７を避けるようにして図１１中の矢印方向に回動中心５２を中心として回動しつつストライカー挿通口３３に入り込む。そして、カバー側ストライカー５１は、車体側ロック装置３４に係合してロックされる。

　これにより充電ポート用カバー３５は、図１１に示すように、リッド７が全開と全閉との間の例えば半開状態で、リッド７とバンパー１などの車体との間に形成される開放部分１６，１８を塞いだ状態となる。これにより、長時間充電を行う特に夜間などに、充電ポート用開口部１７の内部に対し、いたずらによる手や工具などの侵入を抑えることができる。

　この際、図４に示すように、充電ポート用カバー３５に設けた遮蔽部５５が、リッド後縁９の左右両端の角部に形成される隙間から充電ポート用開口部１７の内部への手や工具などの侵入を抑える。また、リッド７に設けた隙間封鎖部材２７が、リッド７の後縁９とフード前端３ａとの間の隙間から充電ポート用開口部１７の内部へ手や工具などの挿入を抑える。

　充電が完了した後は、車内のロック解除レバーを操作して、図１１に示す状態の充電ポート用カバー３５のカバー側ストライカー５１と車体側ロック装置３４とのロックを解除する。そして、ロックを解除した状態で、リッド７を充電ポート用カバー３５と共に開放する。

　その後は、図２の充電ポート用カバー３５のリッド７に対する取付作業とは逆の作業を行って、充電ポート用カバー３５をリッド７から取り外す。充電ポート用カバー３５を取り外したら、図１に示す充電用のガン３０を通常充電口２１から引き抜き、通常充電口２１に対し図外のキャップで蓋をし、その後、リッド７を閉じる。

　取り外した充電ポート用カバー３５は、図５の状態から図９の状態に示すように、側面部４１，４１を前面部３７の裏面に折り畳むようにして重ね合わせる。その際、側面部４１，４１の先端の当接面７７が、ロック機構部４５のストッパ面７９に当接し、閉じた状態の側面部４１の位置が保持される。

　以下に、本発明の実施形態による作用効果を説明する。

（１）本実施形態の充電ポート用カバーの配設構造は、バンパー（車体）１に形成された充電ポート用開口部１７に通常充電口（充電口）２１を設けた充電ポート１５と、充電ポート用開口部１７を覆うと共に車体に対して開閉可能なリッド７と、を備える。さらに、前記配設構造は、リッド７を開いた状態で充電ポート用開口部１７とリッド７との開放部分１６，１８を覆うように取り付けられる充電ポート用カバー３５を備える。そして、リッド７は、ヒンジ５，５を介して車体に開閉可能に支持される。さらに、前記開放部分１６，１８は、リッド７のヒンジ５，５の軸線方向Ｘに対向する側方側、及びヒンジ５，５の軸線方向Ｘに直交する方向Ｙに対向する前方側である。

　従って、充電ガン３０を通常充電口２１に挿入して充電を施すときに、充電ポート用カバー３５によって、充電ポート用開口部１７とリッド７との側方及び前方に画成される開放部分を確実に覆うことができる。このため、充電中に充電ポート１５の内部に手や工具等を入れていたずらをすることを抑制することができる。

　なお、本発明においては、リッド７の前方側及び側方側は、車両の前側及び側方に限定されない。例えば、リッド７が車体側面に設けられ、リッド７の車両前端側がヒンジ５を介して回動可能に支持されている場合は、リッド７の車両後端側の開放部分とリッド７の上下の開放部分を充電ポート用カバー３５によって覆うように構成される。

（２）充電ポート用カバー３５は、リッド７が全開状態と全閉状態との間の中間位置において充電ポート用開口部１７とリッド７との開放部分を覆うように構成されている。

　このように、充電ポート用カバー３５は、リッド７の全開状態ではなく、全開状態と全閉状態との間の中間位置において前記開放部分を覆っている。従って、充電ポート用カバー３５の大型化を抑制することができ、コスト低減を図ることができる。

（３）リッド７には、リッド側係合部材であるリッド側ストライカー２９が設けられている。さらに、充電ポート用開口部１７の周縁部の内部には、リッド側ストライカー２９に係合可能な車体側被係合部材である車体側ロック装置３４が設けられている。そして、充電ポート用カバー３５は、リッド７のリッド側ストライカー２９に係合可能なカバー側被係合部材である係止部材８５と、充電ポート用開口部１７の車体側ロック装置３４に係合可能なカバー側係合部材であるカバー側ストライカー５１とを備えている。

　従って、充電ポート用カバー３５をロックするための機構を、リッド７と車体側に設ける必要がない。

（４）充電ポート用カバー３５における係止部材（カバー側被係合部材）８５とカバー側ストライカー（カバー側係合部材）５１とは、充電ポート用カバー３５の装着状態において、リッド７の開閉方向に沿って配置されている。

　従って、リッド７を閉じる操作によって、リッド７と充電ポート用カバー３５、及び充電ポート用カバー３５と車体側ロック装置３４を係合させることができる。そのため、充電ポート用カバー３５の取付操作が容易になる。

（５）充電ポート用カバー３５のカバー側ストライカー（カバー側係合部材）５１は、充電ポート用カバー３５の装着状態において、リッド７のヒンジ５側に向けて回動可能に構成されている。

　従って、充電ポート用カバー３５をリッド７に取り付けた後、閉じる方向に移動させるとき、カバー側ストライカー５１がストライカー挿通口３３に当たってもヒンジ５側に回動する。そのため、カバー側ストライカー５１と車体側ロック装置３４との係合が阻害されない。

　特願２０１０－２２３８４５号（出願日：２０１０年１０月１日）の全内容は、ここに引用される。

　以上、実施例に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。

　本発明によれば、充電ガンを充電口に挿入して充電を施すときに、充電ポート用カバーによって、充電ポート用開口部とリッドとの側方及び前方に画成される開放部分を確実に覆うことができる。このため、充電中に充電ポート用開口部の内部に手や工具等を入れていたずらをすることを抑制することができる。

　１　バンパー（車体）
　３　フード
　５　リッド側ヒンジ（ヒンジ）
　７　リッド
　１５　充電ポート
　１６，１８　開放部分
　１７　充電ポート用開口部
　２１　通常充電口（充電口）
　２９　リッド側ストライカー（リッド側係合部材）
　３０　充電ガン
　３４　車体側ロック装置（車体側被係合部材）
　３５　充電ポート用カバー
　５１　カバー側ストライカー（カバー側係合部材）
　８５　係止部材（カバー側被係合部材）

Claims

　車体に形成された充電ポート用開口部に充電口を設けた充電ポートと、
　前記充電ポート用開口部を覆うと共に車体に対して開閉可能なリッドと、
　前記リッドを開いた状態で前記充電ポート用開口部とリッドとの間の開放部分を覆うように取り付けられる充電ポート用カバーと、
　を備え、
　前記リッドは、ヒンジを介して車体に開閉可能に支持され、
　前記開放部分は、前記リッドのヒンジの軸線方向に対向する側方側、及びヒンジの軸線方向に交差する方向に対向する前方側であることを特徴とする充電ポート用カバーの配設構造。
　前記充電ポート用カバーは、前記リッドが全開状態と全閉状態との間の中間位置において前記充電ポート用開口部とリッドとの間の開放部分を覆うように構成されたことを特徴とする請求項１に記載の充電ポート用カバーの配設構造。
　前記リッドにはリッド側係合部材が設けられ、車体側には前記リッド側係合部材に係合可能な車体側被係合部材が設けられ、
　前記充電ポート用カバーは、前記リッドのリッド側係合部材に係合可能なカバー側被係合部材と、前記車体側被係合部材に係合可能なカバー側係合部材とを備えていることを特徴とする請求項１又は２に記載の充電ポート用カバーの配設構造。
　前記充電ポート用カバーにおけるカバー側被係合部材とカバー側係合部材とは、充電ポート用カバーの装着状態において、リッドの開閉方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の充電ポート用カバーの配設構造。
　前記充電ポート用カバーのカバー側係合部材は、充電ポート用カバーの装着状態において、リッドのヒンジ側に向けて回動可能に構成されていることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の充電ポート用カバーの配設構造。