WO2011052283A1 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Abstract

 本発明の課題は、安定した性能を維持し、長時間発電を持続することが可能な寿命の長い燃料電池装置を提供することにある。この課題は、電解質膜と、電解質膜の一方の面に形成された燃料極と、電解質膜の他方の面に形成された空気極と、水素を前記燃料極に供給するために、水と反応することにより水素を発生する水素発生部材と、水との反応により酸化された前記水素発生部材を還元するべく水素を前記水素発生部材に供給するために、前記燃料電池本体に水の電気分解を実行させる還元制御部とを備え、前記還元制御部は、前記燃料電池本体に前記電気分解に用いる電力を供給する定電圧部を有することを特徴とする燃料電池装置により達成される。

Description

燃料電池装置
 本発明は、燃料電池装置に関し、特に水素発生部材を有する燃料電池装置に関する。
 近年、携帯電話、携帯型情報端末、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型オーディオ、携帯型ビジュアル機器等の携帯用電子機器の多機能化、高性能化が進展するに伴い、その駆動用電池の大容量化に対する要求が高まってきている。従来、このような携帯用電子機器の駆動用電池としては、リチウム電池やニッカド電池が用いられてきたが、その容量は、限界に近づいており飛躍的な増大は望めない。そこで、リチウム電池やニッカド電池に代わりエネルギー密度が高く大容量化が可能な燃料電池の開発が盛んに行われている。
 燃料電池は、水素と空気中の酸素から電力を取り出すものであり、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高い為、省エネルギーになるだけでなく、発電時の排出物が水のみである為、環境に優れた発電方式であり、地球規模でのエネルギーや環境問題解決の切り札として期待されている。
 このような燃料電池は、典型的には、固体ポリマーイオン交換膜を用いた固体高分子電解質膜やイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質膜等を燃料極と空気極とで両側から挟みこみ、その外側を一対のセパレータで挟持して形成されたものを1つのセル構成としている。そして、セルには、燃料極に燃料ガスである例えば水素を供給する水素流路、及び空気極に空気を供給する空気流路が設けられ、これらの流路を介して水素、空気(酸素)をそれぞれ燃料極、空気極に供給することで生じる電気化学反応によって発電するものである。
 しかしながら、燃料電池は、その燃料である例えば水素を供給する為のインフラ整備が必要である。また、燃料として比較的入手が容易なメタノールにおいてもその流通には年月を要するといった問題がある。
 そこで、このような問題に対応する為、特許文献1では、水を反応させることで水素を発生する水素発生部材を燃料電池本体に設け、該水素発生部材で発生した水素を燃料極に供給する方法が提案されている。この方法では、水素発生に必要となる水を燃料電池本体内で発電により生成された水から賄う為、水の携行が不要となる。水素発生部材で発生した水素は燃料極に供給され、発電することによって空気極側に水が生成されるといった循環の利用形態となり、外部から水素を供給することを必要としない発電動作を可能とするものである。
特開2009-99491号公報
 しかしながら、特許文献1に記載されている構成においては、発電に伴い、水素発生部材の酸化が進行し、水素発生能力が低下する。例えば、水素発生部材として、鉄(Fe)を用いた場合、下記式(2)に示すように、鉄(Fe)は水(HO)との反応により酸化鉄(Fe)に変化し、水素発生部材に占める鉄(Fe)の割合が低下し、やがては水素を発生できなくなり、発電を停止することになる。
 4HO+3Fe→4H+Fe     (2)
 本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、寿命の長い燃料電池装置を提供することを目的とする。
 上記目的は、下記に記載の発明によって達成される。
 1.電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成された燃料極と、前記電解質膜の他方の面に形成された空気極と、を有する燃料電池本体と、
 水素を前記燃料極に供給するために、水と反応することにより水素を発生する水素発生部材と、
 水との反応により酸化された前記水素発生部材を還元するべく水素を前記水素発生部材に供給するために、前記燃料電池本体に水の電気分解を実行させる還元制御部とを備え、
 前記還元制御部は、前記燃料電池本体に前記電気分解に用いる電力を供給する定電圧部を有することを特徴とする燃料電池装置。
 本発明によれば、発電に伴う水素発生部材の酸化の進行により、水素発生能力が低下した場合、酸化された水素発生部材を還元し再生することができる。その結果、寿命の長い燃料電池装置を実現することができる。
本発明の実施形態における燃料電池装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態における燃料電池装置で行われる発電動作と再生動作の流れを示す模式図である。 本発明の実施形態における水素発生部材の還元反応速度及び定電圧部の出力電流の時間的な関係を示す模式図である。
 以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態における燃料電池装置を説明する。尚、本発明は、該実施の形態に限られない。
 最初に、実施形態における燃料電池装置の構成を図1を用いて説明する。図1は、実施形態における燃料電池装置1の概略構成を示す模式図である。
 燃料電池装置1は、図1に示すように、燃料電池本体10、還元制御部20等から構成される。尚、図1において、燃料電池本体10は断面模式図、還元制御部20はブロック図で示す。
 燃料電池本体10は、電解質膜101、燃料極102、空気極103、ヒータ107、温度センサ108、及びカバー部材110等から構成される。また、水素発生部材105は、燃料電池本体10に一体的に内蔵されている。
 燃料電池本体10は、電解質膜101の両面に燃料極102と空気極103を接合したMEA(Membrane Electrode Assembly;膜・電極接合体)構造である。
 燃料極102側には、燃料極102に燃料ガスである水素を供給する水素発生部材105が配設されている。空気極103側には、空気極103に酸化剤ガスである空気を供給する空気流路121が形成されている。ここで、燃料としては水素、また、酸化剤ガスとしては酸素を含有するガスを用いることができるが、本実施形態においては、酸化剤ガスとして空気を用いる。
 電解質膜101の材料としては、安定化イットリアジルコニウム(YSZ)を用いた固体酸化物電解質、ナフィオン(デュポン社の登録商標)やカチオン導電性、アニオン導電性の固体高分子電解質等を用いることができるが、これらに限定されることなく、水素イオンを通すものや酸素イオンを通すもの、また、水酸化物イオンを通すもの等、燃料電池の電解質としての特性を満たすものであればよい。なお、本実施形態においては、電解質膜101として固体酸化物電解質を用いて、発電の際に燃料極102側で水を発生させるようにしている。
 電解質膜101の成膜方法としては、固体酸化物電解質の場合は、電気化学蒸着法(CVD-EVD法;Chemical Vapor Deposition-Electrochemical Vapor Deposition)、固体高分子電解質の場合は、塗布法等を用いることができる。
 燃料極102、空気極103は、何れも電解質膜101に接する触媒層(例えば白金黒或いは白金合金をカーボンブラックに担持させたもの)と触媒層に積層されたカーボンペーパ等の拡散電極から構成される。燃料極102、空気極103の形成方法としては、例えば蒸着法を用いることができる。
 水素発生部材105としては、酸化によって水素を発生するFeやMg合金等を用いることができるが、本実施形態においては、酸化により水素を発生するFeを用いる。
 水素発生部材105の水素を放出する放出面105aと燃料極102の水素が供給される供給面102aは、互いに対向して図示しないビーズ等のスペーサにより一定の間隔で平行に配置される。水素発生部材105の放出面105aは水素を面状に放出し、この水素は燃料極102の供給面102aに均一に供給される。
 具体的には、水素発生部材105の全面に接して配置されたヒータ107により、水素発生部材105全体の温度を一様に上昇させることで、放出面105aから水素を面状に放出させることができる。これにより、水素発生部材105は、その放出面105aの略全面から水素を燃料極102の供給面102aの略全面に向けて放出することができる。
 また、水素発生部材105の水素発生速度は、放出面105a上の位置に依らず、略一定になるようにする。具体的には熱化学平衡を用いる。水素発生部材105の温度を昇降させると、平衡状態からのずれに応じた水素を発生させることができるので、水素発生部材105全体の温度をヒータ107を用いて均一にすることで、場所に依らず一定の速度で水素を発生させることができる。
 また、化学平衡を用いる場合、燃料極102と水素発生部材105との間の空間部125の電池起動時の水素濃度を場所に依らず一定にしておくとよい。電池起動時の水素濃度が場所に依らず一定であれば、電極から発生する電力が場所に依らず一定となり、水素の消費量も場所に依らず一定となる。この場合、消費された水素によって化学平衡がずれ、そのずれ量に応じた水素が新たに水素発生部材105から発生する。水素の消費量が場所に依らず一定なので、水素発生部材105からの水素発生速度も場所に依らず一定になる。
 尚、電池起動時の水素濃度を場所に依らず一定にする方法は、予め燃料極102と水素発生部材105との間の空間部125に水素を封入しておけばよい。封入された水素は、自然に拡散し、封入された空間部125内での濃度が一定になる為、水素濃度を場所に依らず一定にすることができる。
 これらにより、燃料極102の供給面102a全面に亘り均一な濃度の水素を供給することができるので、燃料極102で発生する起電力は、燃料極102の場所に依り異なることなく一定となる。その結果、起電力のばらつきによる出力の低下を抑え、燃料効率を高めることができる。また、水素発生部材105の水素発生速度は、放出面105a上の位置に依らず、略一定なるようにしているので、起電力のばらつきによる出力の低下をさらに抑えることができ、燃料効率をより高めることができる。
 尚、本実施形態においては、水素発生部材105の水素を放出する放出面105aと燃料極102の水素が供給される供給面102aを対向させ一定の間隔で平行に配置する構成としたが、放出面105aと供給面102aを重ねて密着させる構成としてもよい。この場合、燃料電池装置の構造の簡素化及び小型化を図ることができる。
 また、本実施形態においては、水素発生部材105を燃料電池本体10(カバー部材110)に内蔵する構成としたが、水素発生部材105を燃料装置本体10の外側に設け、流路で連結する構成を採用してもよい。
 カバー部材110は、燃料電池本体10を覆う容器であり、その空気極103側には、空気流路121に空気を供給する空気供給口122、余剰空気を排出する空気排出口123が設けられ、空気供給口122から空気を空気流路121に通すことで空気極103全体に空気が供給される。
 燃料電池本体10は、水素発生部材105から燃料極102に水素を供給し、空気流路121から空気極103に空気を供給することで生じる電気化学反応によって発電するものである。この時、水素発生部材105である鉄(Fe)は酸化され酸化鉄(Fe)へと変化し、水素発生部材105に占める鉄(Fe)の割合が次第に低下していく。尚、発電動作の詳細は後述する。
 還元制御部20は、定電圧部201、電流検知部202、判定部203、及びスイッチ部204等から構成される。還元制御部20は、発電停止時、燃料電池本体10による発電に伴い酸化が進行した水素発生部材105を還元させ再生するものである。
 具体的には、還元制御部20は、酸化された水素発生部材105(Fe)に水素(H)を反応させることにより、酸化された水素発生部材(Fe)を還元して鉄(Fe)に戻す。ここで利用される水素(H)は、燃料電池本体10の発電時に燃料極102で生成された水(HO)を燃料電池本体10自身で電気分解させることにより生成される。
 定電圧部201は、燃料電池本体10に電気分解に用いる電力を供給するためのものである。電流検知部202は、定電圧部201の出力電流を検知する。判定部203は、電流検知部202の検知結果に基づきスイッチ部204を制御し、定電圧部201から燃料電池本体10への電力の供給をON/OFFする。還元動作時には、外部に設けられた電源30に還元制御部20を接続することにより還元制御部20へ電力が供給される。尚、還元動作の詳細は後述する。
 ここで、燃料電池装置1で行われる、発電動作、再生(還元)動作の詳細を図2を用いて説明する。図2(a)~図2(d)は、燃料電池装置1で行われる発電動作、再生動作の流れを示す模式図である。
 (発電動作)
 先ず、図2(a)に示すように、発電の初期状態として、燃料電池本体10の空間部125には、水素(H)が封入されている。この状態では、空気供給口122及び空気排出口123は閉鎖されている。
 次に、図2(b)に示すように、空気供給口122及び空気排出口123を開け、空気流路121を介して空気極103に空気を供給すると、燃料極102では、空間部125に封入されている水素(H)と空気極103でイオン化し電解質膜101を通過した酸素イオン(O2-)とで下記式(1)に示す反応が生じ、電子(e)が発生し蓄積される。すなわち、起電力が発生し発電する。燃料極102と空気極103の間に負荷LDを接続すると、燃料極102に蓄積された電子(e)は、空気極103に流れ、負荷LDを駆動することができる。
 H+O2-→HO+2e     (1)
 また、この時、式(1)で示したように、燃料極102では水(HO)が生成される。生成された水(HO)は水素発生部材105(Fe)に供給され、水素発生部材105(Fe)では、供給された水(HO)により下記式(2)に示す反応が生じ、水素(H)を発生する。そして、発生した水素(H)は燃料極102に供給され、燃料極102では、供給された水素(H)を酸化し発電することによって再び水(HO)が生成されるといった循環の利用形態となり発電動作が持続される。
 4HO+3Fe→4H+Fe     (2)
 尚、この時、水素発生部材105は、鉄(Fe)が酸化され、酸化鉄(Fe)へと変化し、水素発生部材105に占める鉄(Fe)の割合が次第に低下していく。
 このような状態で、図2(c)に示すように、空気供給口122及び空気排出口123を閉じ、空気極103への空気の供給を停止すると、発電を停止させることができる。この時、空間部125には、前述の式(1)、式(2)の反応によりそれぞれ生成された水(HO)、水素(H)が残留する。
 (再生動作)
 燃料電池本体10が発電停止時、図2(c)に示した状態で、図2(d)に示すように、還元制御部20より燃料電池本体10の燃料極102と空気極103の間に電圧を印加し通電すると、燃料極102では、空間部125に残留している水(HO)と通電により供給された電子(e)とで下記式(3)に示す反応が生じ、電気分解により水素(H)が発生する。
 HO+2e→H+O2-     (3)
 そして、発生した水素(H)は水素発生部材105に供給され、水素発生部材105では、供給された水素(H)により下記式(4)に示す反応が生じ、水素発生部材105中の酸化鉄(Fe)は還元されて鉄(Fe)へと変化し、水素発生部材105に占める鉄(Fe)の割合が次第に増加し、水素発生部材105は再生される。
 4H+Fe→4HO+3Fe     (4)
 また、この時、式(4)で示したように、水素発生部材105では水(HO)が生成される。生成された水(HO)は燃料極102に供給され、燃料極102では、供給された水(HO)を電気分解することによって再び水素(H)が生成されるといった循環の利用形態となり再生動作が持続される。
 ところで、このような再生動作においては、還元反応をいつ停止させるかが重要である。還元反応は高温下の反応であり、長時間還元反応を継続させると燃料電池装置1が搭載される機器へ影響を及ぼす可能性がある。また、過度の還元反応は、燃料極102、空気極103、及び水素発生部材105等の特性を劣化させるといった可能性がある。この為、還元反応の制御を適切に行うことが望ましい。以下に、燃料電池装置1で行われる還元反応制御の方法を説明する。
 (還元反応制御方法)
 図1及び図3を用いて還元反応制御方法の一例を説明する。図3は、水素発生部材の還元反応速度及び定電圧部201の出力電流の時間的な(還元反応時間)関係を示す模式図である。
 水素発生部材105における還元反応速度は、酸化鉄(Fe)が鉄(Fe)に一定量変化した場合に低下する(図3中、P1点)。反応速度が低下すると生成される水の生成速度が低下し、燃料極102への水の供給速度が低下する。その結果、燃料極102で行われる電気分解の速度が低下し、電子(e)が流れ難くなる。電子が流れ難くなると定電圧部201の出力電流が減少する。
 つまり、水素発生部材105中の鉄(Fe)の割合(還元反応時間に依存)と還元反応速度とは一定の関係を有し、さらに、還元反応速度と定電圧部201の出力電流は一定の関係を有することになる。
 そこで、判定部203は、電流検知部202で検知される定電圧部201の出力電流と予め設定しておいた閾値Ir(下限値)とを比較し、出力電流が閾値Irを下回った時(図3中、P2点)、スイッチ部204を制御し、定電圧部201から燃料電池本体10への電力の供給を停止させる。これにより還元動作は停止する。
 また、燃料極102に印加できる電圧には、上限がある。この上限の電圧値は、燃料極102で発生する酸素イオン(O2-)による電子(e)のみが、定電圧部201の電流に関与する電圧であることが望ましい。燃料極102に印加する電圧がこの上限値を上回ると、燃料電池本体部10で行われる化学反応に寄与しない定電圧部201からの電子(e)も電解質膜101を通過することになる。そこで、定電圧部201の出力電圧を上述したような上限の電圧値に設定する。
 このような還元反応制御方法においては、定電圧部201の出力電流が閾値Ir(下限値)を下回った時、すなわち水素発生部材105中の酸化鉄(Fe)が鉄(Fe)に所定量変化した時、還元動作を停止させるので、過度の還元反応を防止することができる。
 このように本実施形態における燃料電池装置1においては、水(HO)との反応により水素(H)を発生し燃料極102に供給する水素発生部材105(Fe)と、水(HO)との反応により酸化された水素発生部材105(Fe)を還元させる還元制御部20とを備える構成とした。これにより、発電に伴う水素発生部材105(Fe)の酸化の進行により、水素発生能力が低下した場合、還元制御部20により、酸化された水素発生部材105(Fe)を還元し再生することができる。その結果、安定した性能を維持し、再生を繰り返すことにより寿命の長い燃料電池装置1を実現することができる。
 また、再生動作においては、定電圧部201の出力電流が閾値Ir(下限値)を下回った時、すなわち水素発生部材105中の酸化鉄(Fe)が鉄(Fe)に所定量変化した時、還元動作を停止させるようにしたので過度の還元反応を防止することができる。その結果、安全であり、且つ高い性能を長期間に亘って維持することができる。
 以下、本実施形態の変形例について説明する。
 まず、本実施形態においては、電解質膜101として固体酸化物電解質を用いて、発電の際に燃料極102側で水を発生させるようにしている。この構成によれば、水素発生部材105が設けられた側で水を発生するため、装置の簡素化や小型化に有利である。一方、特開2009-99491号公報に開示された燃料電池のように、電解質膜101として固体高分子電解質を用いることも可能である。但し、この場合には、発電の際に空気極103側で水が発生することになるため、この水を水素発生部材105に移送する流路が必要になる。
 また、本実施形態においては、燃料極102と水素発生部材105との間を完全な閉鎖空間として水(HO)及び水素(H)が化学反応に利用される構成としたが、水(HO)及び水素(H)が燃料装置本体10の外部から補充されるような構成に変更することも可能である。
 1 燃料電池装置
 10 燃料電池本体
 101 電解質膜
 102 燃料極
 103 空気極
 105 水素発生部材
 107 ヒータ
 108 温度センサ
 110 カバー部材
 121 空気流路
 122 空気供給口
 123 空気排出口
 125 空間部
 20 還元制御部
 201 定電圧部
 202 電流検知部
 203 判定部
 204 スイッチ部
 30 電源
 LD 負荷

Claims (9)

  1.  電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成された燃料極と、前記電解質膜の他方の面に形成された空気極と、を有する燃料電池本体と、
     水素を前記燃料極に供給するために、水と反応することにより水素を発生する水素発生部材と、
     水との反応により酸化された前記水素発生部材を還元するべく水素を前記水素発生部材に供給するために、前記燃料電池本体に水の電気分解を実行させる還元制御部とを備え、
     前記還元制御部は、前記燃料電池本体に前記電気分解に用いる電力を供給する定電圧部を有することを特徴とする燃料電池装置。
  2.  前記還元制御部は、前記水素発生部材の還元速度の変化に基づき、前記定電圧部からの電力の供給を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
  3.  前記還元制御部は、前記定電圧部の出力電流に基づき、前記還元速度の変化を検知することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池装置。
  4.  前記還元制御部は、前記定電圧部の出力電流が所定の値を下回った時、電力の供給を停止することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池装置。
  5.  前記水素発生部材が前記燃料電池本体に一体的に内蔵されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の燃料電池装置。
  6.  前記電解質膜が固体酸化物電解質であって、発電の際に前記燃料極側で水が生成されることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池装置。
  7.  前記水素発生部材の水素を発生する放出面と前記燃料極の水素が供給される供給面とが互いに対向して平行に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池装置。
  8.  前記水素発生部材が鉄で構成されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の燃料電池装置。
  9.  前記水素発生部材を加熱するためのヒータをさらに備えたことを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の燃料電池装置。
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