JP5509895B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に関する。
携帯機器の高機能化に伴い、電池の大容量化に対する要求が高まってきている。従来のLiイオン電池はその理論限界に近づき、これ以上の大幅な性能向上は望めなくなりつつある。この状況下、電池の質量(容積)あたりのエネルギー密度から従来の電池に比べて大幅な大容量化が可能な燃料電池に注目が集まってきている。
燃料電池は、水素と酸素とから電力を取り出すものであり、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高いため、省エネルギーになる。更に、燃料電池は、発電時の排出物が水や余剰の酸素のみで、例えば石油や石炭などの燃料と違い、温室効果ガスである二酸化炭素を排出しないため、クリーンなエネルギー源として期待されている。
こうした燃料電池において、特許文献1には、充電可能な二次電池で、携帯電子機器等に使用可能な小型の燃料電池が開示されている。具体的には、発電の際、第2電極(空気極)に空気(酸素)が供給され、水(水蒸気を含む)が生成・排出され、第1電極(燃料極)において発生した水素を取り込み蓄え、又、蓄えた水素を第1電極に供給可能に構成された水素吸蔵体を内部に備えている。
特開2002−151094号公報
特許文献1に記載の燃料電池は、固体高分子形(PEFC:Polymer Electrolyte Fuell Cell)のボタン型の小型電池であるが、発電効率の観点から、従来、大型であった固体酸化物形(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)の燃料電池を、上記のボタン型と同様の小型とすることが望まれている。
しかしながら、固体高分子形燃料電池の作動温度が約100℃以下であるのに対し、固体酸化物形燃料電池の作動温度は300℃程度とより高い。このため、発電時に燃料電池より排出される余剰気体は、その作動温度程度の高温であるため、組み入れる携帯用機器等においては、余剰気体や排出される水による熱の影響を低減する配慮が必要となる。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、例えば組み込まれる携帯用機器等の、周囲への熱の影響を低減した燃料電池を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1.固体酸化物からなる電解質膜
前記電解質膜の一方の面に形成された燃料極
前記電解質膜の他方の面に形成された空気極とを含み、水素を用いて発電を行う発電機能及び水を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部と、
前記発電により前記燃料極側で生成された水との酸化反応により発生した水素を前記燃料極に供給し、前記電気分解によって発生した水素との還元反応によって再生し前記還元反応によって発生した水を前記燃料極に供給する水素発生材と、を有する2次電池型燃料電池であって、
前記発電の際に、前記空気極に供給され、余剰となって前記空気極から排出される気体および前記電気分解時に前記空気極から排出される気体を冷却して外部に排出する冷却部を備えていることを特徴とする2次電池型燃料電池。
2.前記発電によって生成される水および前記水素発生材の再生により生成される水は、前記燃料極と前記水素発生材を含む密閉または閉鎖された空間内で生成されることを特徴とする前記1に記載の2次電池型燃料電池。
3.前記発電・電気分解部および前記水素発生材を収納する収納部と、
真空部を介して前記収納部を内包する容器と、を更に備えたことを特徴とする前記1または2に記載の2次電池型燃料電池。
.前記冷却部には、出される前記気体が通る蛇行状態の通気路が形成されていることを特徴とする前記1から3のいずれか一つに記載の2次電池型燃料電池。
.前記冷却部は、板状部材が重ね合わされた積層構造をなし、前記板状部材が互いに対向する面の少なくとも一方に前記通気路を構成する溝が形成されていることを特徴とする前記に記載の2次電池型燃料電池。
.重ね合わせの際に互いに対向する前記板状部材の材料は、陽極接合により接合可能な材料であって、一方がガラスであり、他方が金属であることを特徴とする前記に記載の2次電池型燃料電池。
本発明によれば、燃料電池は、出される気体を冷却する冷却部を備えている。このため、該燃料電池から排出される気体の温度を低くすることができる。また、生成される水は排出されない。
従って、周囲への熱の影響を低減した燃料電池を提供することができる。
燃料電池の構造を示す断面図である。 燃料電池で行われる発電動作と再生動作の流れを示す模式図である。 燃料電池の冷却部の構造を示す模式図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態における燃料電池を説明する。尚、本発明は、該実施の形態に限られない。
図1は、実施の形態における燃料電池10の概略構成を示す模式図である。燃料電池10は、電解質膜101、燃料極102、空気極103、水素発生材105、ヒータ107、内部収納部110、カバー部120及び冷却部130等から構成される。
内部収納部110は、側壁部材111、底板部材112及び上板部材113からなり、その内部に、電解質膜101、燃料極102、空気極103、水素発生材105及びヒータ107を収納している。カバー部120は、カバー側壁部材121及びカバー底板部材122を有し、断熱を目的とした真空部140を介して内部収納部110を内包している。カバー部120の上部には、内部収納部110の内部より排出される気体を冷却する冷却部130が設けられている。
冷却部130は、上板部材113の上に重ね合わせて結合されている第1冷却部材131、第2冷却部材132及び第3冷却部材133を有し、第1冷却部材131は、カバー部120の上蓋を兼ねている。
燃料電池10は、電解質膜101の両面に燃料極102と空気極103とを接合したMEA(Membrane Electrode Assembly:膜・電極接合体)構造を備えている。
本実施の形態においては、燃料、酸化剤ガスとしてそれぞれ水素、空気を用いる。燃料極102側には燃料極102に燃料ガスである水素を供給する水素発生材105が設けられ、空気極103側には空気極103に酸化剤ガスである空気を供給する空気流路108が形成されている。
電解質膜101の材料としては、安定化イットリアジルコニウム(YSZ)等の酸素イオンを通す固体酸化物電解質を用いる。電解質膜101の成膜方法としては、電気化学蒸着法(CVD−EVD法:Chemical Vapor Deposition−Electrochemical Vapor Deposition)等を用いることができる。
燃料極102、空気極103は、以下が挙げられる。何れの電極も電解質膜101に接する触媒層(例えば白金黒或いは白金合金をカーボンブラックに担持させたもの)と触媒層に積層されたカーボンペーパ等の拡散電極から構成され、例えば蒸着法を用いて形成することができる。また、好ましくは、燃料極102としてNi−FeサーメットやNi−YSZサーメット、空気極103としてLa−Mn−O系やLa−Co−Ce系の材料を蒸着、スパッタ、ディッピング又はALD等の方法を用いて成膜して形成することができる。
水素発生材105は、水(水蒸気又は水蒸気を含むガスを含む)に接触することによる酸化、及び、水素に接触することによる還元によって水素を吸蔵・放出できるものであればよく、例えば、Ni、Fe、Pd、V、Mgやこれらを基材料とする合金が挙げられる。
水素発生材105の水素を放出する放出面105aと燃料極102の水素が供給される供給面102aは、対向し図示しないビーズ等のスペーサにより一定の間隔で平行に配置され、水素発生材105の放出面105aは水素を面状に放出する。
具体的には、水素発生材105の全面に接して配置されたヒータ107により、水素発生材105全体の温度を一様に上昇させることで、放出面105aから水素を面状に放出させることができる。これにより、水素発生材105は、その放出面105aの略全面から水素を燃料極102の供給面102aの略全面に向けて放出することができる。
また、水素発生材105の水素発生速度は、放出面105a上の位置に依らず、略一定になるようにする。具体的には熱化学平衡を用いる。水素発生材105の温度を昇降させると、平衡状態からのずれに応じた水素を発生させることができるので、水素発生材105全体の温度を、ヒータ107を用いて均一にすることで、場所に依らず一定の速度で水素を発生させることができる。
また、化学平衡を用いると、燃料極102と水素発生材105との間の空間部125の電池起動時の水素濃度を場所に依らず一定にしておくことでも、水素発生材105の水素発生速度を一定にすることができる。これは、電池起動時の水素濃度が場所に依らず一定であれば、電極から発生する電力が一定となる。つまり、水素の消費量も場所に依らず一定となる。この場合、消費された水素によって化学平衡がずれ、そのずれ量に応じた水素が新たに水素発生材105から発生する。水素の消費量が場所に依らず一定なので、水素発生材105からの水素発生速度も場所に依らず一定になる。
尚、電池起動時の水素濃度を場所に依らず一定にする方法は、予め燃料極102と水素発生材105との間の空間部125に水素を封入しておけばよい。封入された水素は、自然に拡散し、封入された空間部125内での濃度が一定になる為、水素濃度を場所に依らず一定にすることができる。
これらにより、燃料極102の供給面102a全面に渡り均一な濃度の水素を供給することができるので、燃料極102で発生する起電力は、燃料極102の場所に依り異なることなく一定となる。その結果、起電力のばらつきによる出力の低下を抑え、燃料効率を高めることができる。また、水素発生材105の水素発生速度は、放出面105a上の位置に依らず、略一定となるようにしているので、起電力のばらつきによる出力の低下を更に抑えることができ、燃料効率をより高めることができる。
尚、本実施形態においては、水素発生材105の水素を放出する放出面105aと燃料極102の水素が供給される供給面102aを対向させ一定の間隔で平行に配置する構成としたが、放出面105aと供給面102aを重ねて密着させる構成としてもよい。この場合、燃料極102の供給面102a全面に渡りより均一な濃度の水素を供給することができるので、起電力のばらつきによる出力の低下を確実に抑えることができ、燃料効率をより高めることができる。
内部収納部110は、燃料電池を構成する主要部分を収納する容器であり、その空気極103側には、空気極103に空気が触れるように空気流路108が設けられている。空気流路108には、空気を供給する空気供給口108a及び余剰空気を排出する空気排出口108bが設けられている。空気供給口108aから空気を空気流路108に通すことで空気極103全体に空気が分散供給され、余剰となった空気は空気排出口108bから排出される。尚、空気供給口108aを通して空気流路108への空気の供給は、図示しないポンプ等により強制的に行われる。
このような構成の燃料電池10は、水素発生材105から燃料極102に水素を分散供給し、空気流路108から空気極103に空気を分散供給することで生じる電気化学反応によって発電するものである。また、この時、水素発生材105である鉄(Fe)は酸化され酸化鉄(Fe)へと変化し、水素発生材105に占める鉄(Fe)の割合が次第に低下していく。
燃料電池10の充電(再生動作)は、発電に伴い酸化が進行した水素発生材105を還元させ再生するものである。具体的には、燃料電池10の再生動作は、酸化された水素発生材105(Fe)に、燃料電池10の発電時に生成された水(HO)を燃料電池10で電気分解させることにより生成される水素(H)を反応させることにより、酸化された水素発生材105を還元する。
燃料電池10で行われる、発電動作、再生動作の詳細を、説明を容易にするため内部収納部110の内部を取り出して模式的に示す図2を用いて説明する。図2(a)〜図2(d)は、燃料電池10で行われる発電動作、再生動作の流れを示す模式図である。
(発電動作)
先ず、図2(a)に示すように、発電の初期状態として、燃料電池10の空間部125には、水素(H)が封入されている。
次に、図2(b)に示すように空気供給口108aを開け、空気流路108を介して空気極103に空気を供給すると、燃料極102では、空間部125に封入されている水素(H)と空気極103でイオン化し電解質膜101を通過した酸素イオン(O2−)とで下記の式(1)に示す反応が生じ、電子(e)が発生し蓄積される。すなわち起電力が発生し発電する。燃料極102と空気極103の間に負荷LDを接続すると、燃料極102に蓄積された電子(e)は、空気極103に流れ負荷LDを駆動することができる。この時、空気極103にて式(1)に示す反応をしなかった余剰の空気は、開放されている空気排出口108bから排出される。
+O2−→HO+2e (1)
また、式(1)で示したように、燃料極102では水(HO)が生成される。生成された水(HO)は水素発生材105に供給され、水素発生材105では、供給された水(HO)により下記の式(2)に示す反応が生じ、水素(H)を発生する。そして、発生した水素(H)は燃料極102に供給され、燃料極102では、供給された水素(H)を酸化し発電することによって再び水(HO)が生成されるといった循環の利用形態となり発電動作が持続される。
4HO+3Fe→4H+Fe (2)
尚、この時、水素発生材105は、鉄(Fe)が酸化され酸化鉄(Fe)へと変化し、水素発生材105に占める鉄(Fe)の割合が次第に低下していく。
このような状態で、図2(c)に示すように、空気供給口108aを閉じ、空気極103への空気の供給を停止すると、発電を停止させることができる。この時、空間部125には、前述の式(1)、式(2)の反応によりそれぞれ生成された水(HO)、水素(H)が残留する。
(再生動作)
燃料電池10が発電停止し、図2(d)に示すように、燃料電池10の燃料極102と空気極103の間に直流電源200を接続し、電圧を印加し通電する。通電すると、燃料極102では、空間部125に残留している水(HO)と通電により供給された電子(e)とで下記の式(3)に示す反応が生じ、電気分解により水素(H)が発生する。この時、発生した酸素イオン(O2−)は、電解質膜101を通過し、酸素ガスとなって開放された空気排出口108bから排出される。
O+2e→H+O2− (3)
そして、発生した水素(H)は水素発生材105に供給され、水素発生材105では、供給された水素(H)により下記の式(4)に示す反応が生じ、水素発生材105中の酸化鉄(Fe)は還元され鉄(Fe)へと変化し、水素発生材105に占める鉄(Fe)の割合が次第に増加し、水素発生材105は再生される。
4H+Fe→4HO+3Fe (4)
この時、式(4)で示したように、水素発生材105では水(HO)が生成される。生成された水(HO)は燃料極102に供給され、燃料極102では、供給された水(HO)を電気分解することによって再び水素(H)が生成されるといった循環の利用形態となり再生動作が持続される。
尚、空気供給口108a及び空気排出口108bの開閉は、圧力差により開閉するような逆流防止弁や電気的に制御される電磁弁等を用いればよい。
これまで説明した燃料電池10は、発電の際、内部収納部110の外には水(水蒸気を含む)を排出せず、空気極103に酸素を供給する気体(空気)の余剰分のみが空気排出口108bから排出される。
燃料電池10は、電解質膜101に固体酸化物電解質を用いた固体酸化物形燃料電池であるため、その作動温度は300℃程度と非常に高温である。しかしながら、発生する熱は、図1に示すように、内部収納部110とこれを内包するカバー部120との間に真空部140を設けることにより内部収納部110から外部に伝わり難くしている。このため、燃料電池10の外への熱の影響を十分に抑制できるとともに、燃料電池10の起動時に内部を作動温度まで加熱するエネルギー(ヒータ107による加熱)の負担を軽減することができる。
発電の際に作動温度と同程度の温度で空気排出口108bから排出される余剰気体は、冷却部130に導かれる。冷却部130は、上板部材113の上に積層され結合されている第1冷却部材131、第2冷却部材132及び第3冷却部材133を有している。上板部材113、第1冷却部材131、第2冷却部材132及び第3冷却部材133それぞれを図1のA側から見た模式図を個別に図3(a)、(b)、(c)及び(d)に示す。尚、図中の矢印は、余剰気体が移動する方向を示し、また、冷却部130は、3層構造としているが、これに限定されることはなく、2層でも良いし、4層以上としても良い。
図3(a)に示す上板部材113には、空気流路108に通じる空気排出口108b、及び、上側に積層される図3(b)に示す第1冷却部材131に余剰気体を導く通気路を構成する溝113bが形成されている。
図3(b)に示す第1冷却部材131には、上板部材113の溝113bの余剰気体移動の終点部分に通じる穴131a、及び、上側に積層される図3(c)に示す第2冷却部材132に余剰気体を導く通気路を構成する溝131bが形成されている。
図3(c)に示す第2冷却部材132には、第1冷却部材131の溝131bの余剰気体移動の終点部分に通じる穴132a、及び、上側に積層される図3(d)に示す第3冷却部材133に設けられている穴133aに余剰気体を導く通気路を構成する溝132bが形成されている。
上記に説明した上板部材113の上に順に、第1冷却部材131、第2冷却部材132及び第3冷却部材133を重ねて結合することにより、空気排出口108bから排出された余剰気体は、溝113bより構成される通気路を通り、穴131aから冷却部130に侵入する。侵入した余剰気体は、溝131bより構成される通気路、穴132a及び溝132bより構成される通気路を通り、穴133aから冷却部130、すなわち燃料電池10の外に排出される。
溝131b及び溝132bより構成される通気路は、図3(b)、(c)に示す通り、通過する気体の熱が通気路を構成する部材に十分に伝わる様に蛇行状態としている。このため、空気排出口108bから排出された余剰気体は、その熱が十分に冷却部130を構成する第1冷却部材132、第2冷却部材132及び第3冷却部材133に吸収され、分散されて放熱される。よって、穴133aから外部に排出される際の余剰気体の温度は、100℃以下の十分に冷却された状態とすることができる。
第1冷却部材131、第2冷却部材132及び第3冷却部材133は、熱伝導率が高く、排出する特に酸素ガスに対し腐食等の変質しないものであればよい。金属であれば、鉄、ステンレス鋼、シリコン、銅、アルミニウム又はこれらの合金等が挙げられ、より好ましくは、ステンレス鋼がある。ステンレス鋼は、さびにくいこと、剛性が高いこと等の点から好ましい。
燃料電池10は気密性を必要とする真空部140を擁することもあり、陽極接合により接合可能な金属とガラスとを用いて内部収納部110を構成する場合がある。このような構成の場合、製造の容易さ等から冷却部130も、陽極接合を可能とするガラスと金属を材料として構成することが好ましい。金属材料は、鉄、ステンレス鋼、シリコン、銅、アルミニウム又はこれらの合金等が挙げられ、ガラス材料は、硼珪酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等が挙げられる。
例えば、上板部材113及び第2冷却部材132の材料を硼珪酸ガラスとし、第1冷却部材132及び第3冷却部材133の材料をステンレス鋼(SUS)とすることにより、これらを陽極接合にて接合することができる。陽極接合により形成される通気路は、気密性が高く、高温度の余剰気体の通気路からの漏れを十分に防ぐことができる。また、上板部材113及び底板部材112をガラスとし側壁部材111を金属とすることにより気密性が高い内部収納部110とすることができる。
これまで説明した通り、燃料電池10は、供給される空気の余剰分は冷却されて外部に排出され、また、内部で生成される水は、外部に排出されることがない。このため、燃料電池10は、周囲への熱の影響をほとんど考慮する必要なく携帯電子機器等に容易に組み入れることができる。
また、燃料電池10は、再生動作の際、発電の際と同程度の高温の酸素ガスを空気極103から発生するが、この時、空気供給口108aを閉じ、空気排出口108bを開放しておくことにより、発生する酸素ガスは、冷却部130を通過して燃料電池10の外に排出できる。従って、再生動作の際においても、燃料電池10から排出される気体の温度を低減することができ、携帯電子機器に組み入れた状態のままで再生することもできる。
10 燃料電池
101 電解質膜
102 燃料極
102a 供給面
103 空気極
105 水素発生材
105a 放出面
107 ヒータ
110 内部収納部
120 カバー部
108 空気流路
108a 空気供給口
108b 空気排出口
125 空間部
130 冷却部
131a、132a、133a 穴
113b、131b、132b 溝
140 真空部

Claims (6)

  1. 固体酸化物からなる電解質膜
    前記電解質膜の一方の面に形成された燃料極
    前記電解質膜の他方の面に形成された空気極とを含み、水素を用いて発電を行う発電機能及び水を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部と、
    前記発電により前記燃料極側で生成された水との酸化反応により発生した水素を前記燃料極に供給し、前記電気分解によって発生した水素との還元反応によって再生し前記還元反応によって発生した水を前記燃料極に供給する水素発生材と、を有する2次電池型燃料電池であって、
    前記発電の際に、前記空気極に供給され、余剰となって前記空気極から排出される気体および前記電気分解時に前記空気極から排出される気体を冷却して外部に排出する冷却部を備えていることを特徴とする2次電池型燃料電池。
  2. 前記発電によって生成される水および前記水素発生材の再生により生成される水は、前記燃料極と前記水素発生材を含む密閉または閉鎖された空間内で生成されることを特徴とする請求項1に記載の2次電池型燃料電池。
  3. 前記発電・電気分解部および前記水素発生材を収納する収納部と、
    真空部を介して前記収納部を内包する容器と、を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の2次電池型燃料電池。
  4. 前記冷却部には、排出される前記気体が通る蛇行状態の通気路が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の2次電池型燃料電池。
  5. 前記冷却部は、板状部材が重ね合わされた積層構造をなし、前記板状部材が互いに対向する面の少なくとも一方に前記通気路を構成する溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の2次電池型燃料電池。
  6. 重ね合わせの際に互いに対向する前記板状部材の材料は、陽極接合により接合可能な材料であって、一方がガラスであり、他方が金属であることを特徴とする請求項5に記載の2次電池型燃料電池。
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