JP5494799B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池装置に関し、特に水素発生部材を有する燃料電池装置に関する。
近年、携帯電話、携帯型情報端末、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型オーディオ、携帯型ビジュアル機器等の携帯用電子機器の多機能化、高性能化が進展するに伴い、その駆動用電池の大容量化に対する要求が高まってきている。従来、このような携帯用電子機器の駆動用電池としては、リチウム電池やニッカド電池が用いられているが、その容量は、限界に近づいており飛躍的な増大は望めない。そこで、リチウム電池やニッカド電池に代わりエネルギー密度が高く大容量化が可能な燃料電池の開発が盛んに行われている。
燃料電池は、水素と酸素から水を生成した際に電力を取り出すものであり、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高いため、省エネルギーになるだけでなく、発電時の排出物が水のみであるため、環境に優れた発電方式であり、地球規模でのエネルギーや環境問題解決の切り札として期待されている。
このような燃料電池は、典型的には、固体ポリマーイオン交換膜を用いた固体高分子電解質膜、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質膜等を、燃料極(アノード)と酸化剤極(カソード)とで両側から挟み込んだものを1つのセル構成としている。そして、燃料極に燃料ガス(例えば水素ガス)を供給する燃料ガス流路と、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば酸素や空気)を供給する酸化剤ガス流路とが設けられ、これらの流路を介して燃料ガス、酸化剤ガスがそれぞれ燃料極、酸化剤極に供給されることにより発電が行われる。
ところが、外部から燃料が供給される燃料電池装置では、燃料(例えば水素)を供給するためのインフラ整備が必要である。また、燃料として比較的入手が容易なメタノールを用いる場合においてもその流通には年月を要するといった問題がある。
そこで、このような問題に対応するため、特許文献1では、水を反応させることで水素を発生する水素発生部材を燃料電池本体に設け、その水素発生部材で発生した水素を燃料極に供給する燃料電池システムが提案されている。この燃料電池システムでは、水素発生のために必要となる水を燃料電池本体内で発電により生成された水から賄うため、水の携行が不要となる。そして、水素発生部材で発生した水素は燃料極に供給され、発電することによって酸化剤極側に水が生成されるといった循環の利用形態になるので、外部から水素を供給することを必要とせず発電動作が可能である。
特開2009−99491号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている燃料電池システムは、発電に伴い、水素発生部材の酸化が進行し、水素発生能力が低下するという問題を有している。例えば、水素発生部材として、鉄(Fe)を用いた場合、下記の化学反応式(2)に示すように、鉄(Fe)は水(H2O)との反応により酸化鉄(Fe34)に変化し、水素発生部材に占める鉄(Fe)の割合が低下する。このため、やがては発電を停止し再起動が困難になる。
4H2O+3Fe→4H2+Fe34 …(2)
本発明は、上記の状況に鑑み、外部からの燃料ガスの供給が不要であり、且つ、発電寿命が長い燃料電池装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池装置は、燃料電池本体と、還元制御部とを備えた燃料電池装置であって、前記燃料電池本体は、燃料極と、酸化剤極と、前記燃料極と前記酸化剤極との間に狭持される電解質と、発電により生成された水と反応させることにより水素を発生する水素発生部材とを有し、前記還元制御部は、前記燃料電池装置から供給される電力によって駆動する負荷の回生時に、前記負荷で発生する回生電力を利用して、前記水素発生部材を再生する構成とする。
本発明に係る燃料電池装置によると、前記燃料電池装置が前記水素発生部材を備えているので、外部からの燃料ガスの供給が不要となる。また、本発明に係る燃料電池装置によると、前記還元制御部が、前記燃料電池装置から供給される電力によって駆動する負荷の回生時に、前記負荷で発生する回生電力を利用して、前記水素発生部材を再生するので、発電寿命を長くすることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る燃料電池装置で行われる発電動作及び再生動作の流れを示す模式図である。 燃料電池本体の等価回路である。 燃料電池本体の電気的特性を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係る燃料電池装置と蓄電装置とのハイブリッドシステムの概略構成を示す模式図である。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。尚、本発明は、後述する実施形態に限られない。
<<本発明の一実施形態に係る燃料電池装置の概略構成>>
最初に、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置の概略構成を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1は、図1に示すように、燃料電池本体10と、還元制御部20とを備えている。尚、図1において、燃料電池本体10は断面模式図で示し、還元制御部20はブロック図で示す。
燃料電池本体10は、電解質膜101と、燃料極102と、酸化剤極である空気極103と、水素発生部材104と、ヒータ105と、温度センサ106と、カバー部材107とを有している。また、燃料電池本体10は、電解質膜101の両面に燃料極102と空気極103を接合したMEA(Membrane Electrode Assembly;膜・電極接合体)構造である。
そして、燃料極102側には燃料極102に燃料ガスである水素を供給する水素発生部材104が設けられ、空気極103側には空気極103に酸化剤ガスである空気を供給する空気流路108が形成されている。本実施形態では、酸化剤ガスとして空気を用いているが、空気以外の酸素を含有するガスを酸化剤ガスとして用いることも可能である。
電解質膜101の材料としては、例えば、安定化イットリアジルコニウム(YSZ)を用いた固体酸化物電解質を用いることができ、また例えば、ナフィオン(デュポン社の商標)、カチオン導電性ポリマー、アニオン導電性ポリマー等の固体高分子電解質を用いることができるが、これらに限定されることなく、水素イオンを通すものや酸素イオンを通すもの、また、水酸化物イオンを通すもの等、燃料電池の電解質としての特性を満たすものであればよい。なお、本実施形態においては、電解質膜101として、酸素イオン又は水酸化物イオンを通す電解質、例えばYSZを用いた固体酸化物電解質を用い、発電時に燃料極102側に水を発生させるようにしている。この場合、発電時に燃料極102側に発生した水を用いた化学反応によって水素発生部材104から水素を発生させることができる。
電解質膜101は、固体酸化物電解質の場合であれば、電気化学蒸着法(CVD−EVD法;Chemical Vapor Deposition ‐ Electrochemical Vapor Deposition)等を用いて形成することができ、固体高分子電解質の場合であれば、塗布法等を用いて形成することができる。
燃料極102、空気極103はそれぞれ、例えば、電解質膜101に接する触媒層と、その触媒層に積層された拡散電極とからなる構成にすることができる。触媒層としては、例えば白金黒或いは白金合金をカーボンブラックに担持させたもの等を用いることができる。また、燃料極102の拡散電極の材料としては、例えばカーボンペーパ、Ni−Fe系サーメットやNi−YSZ系サーメット等を用いることができる。また、空気極103の拡散電極の材料としては、例えばカーボンペーパ、La−Mn−O系化合物やLa−Co−Ce系化合物等を用いることができる。
燃料極102、空気極103はそれぞれ、例えば蒸着法等を用いて形成することができる。
水素発生部材104としては、化学反応(例えば酸化)によって水素を発生するもの(例えばFeやMg合金等)を用いることができるが、本実施形態においては、酸化により水素を発生するFeを用いる。また、水素発生部材104は、水素を発生させるだけでなく、水素を吸蔵(吸着)できるものとする。これにより、水素発生部材104から水素を発生させた後、吸蔵(吸着)作業を行うことで、繰り返し水素発生部材104を用いることができる。燃料である水素を吸蔵できる材料としては、Ni、Fe、Pd、V、Mg等を基材料とする水素吸蔵合金を用いることができる。
ここで、水素発生部材104の水素を放出する放出面104aと燃料極102の水素が供給される供給面102aとは互いに対向し、図示しないビーズ等のスペーサにより一定の間隔で平行に配置される。水素発生部材104の放出面104aは水素を面状に放出し、この水素は燃料極102の供給面102aに均一に供給される。
具体的には、水素発生部材104の全面(放出面104aを除く)に接して配置されたヒータ105により、水素発生部材104全体の温度を一様に上昇させることで、放出面104aから水素を面状に放出させることができる。これにより、水素発生部材104は、その放出面104aの略全面から水素を燃料極102の供給面102aの略全面に向けて放出することができる。
また、水素発生部材104の水素発生速度は、放出面104a上の位置に依らず、略一定になるようにすることが望ましい。具体的には熱化学平衡を用いる。水素発生部材104の温度を昇降させると、平衡状態からのずれに応じた水素を発生させることができるので、水素発生部材104全体の温度をヒータ105を用いて均一にすることで、場所に依らず一定の速度で水素を発生させることができる。
また、化学平衡を用いる場合、燃料極102と水素発生部材104との間の空間部111の電池起動時の水素濃度を場所に依らず一定にしておくことで、水素発生部材104の水素発生速度を一定にすることができる。これは、以下のような現象が起こることによるものである。
電池起動時の水素濃度が場所に依らず一定であれば、電極から発生する電力が一定となる。つまり、水素の消費量も場所に依らず一定となる。この場合、消費された水素によって化学平衡がずれ、そのずれ量に応じた水素が新たに水素発生部材104から発生する。水素の消費量が場所に依らず一定なので、水素発生部材104からの水素発生速度も場所に依らず一定になる。
尚、電池起動時の水素濃度を場所に依らず一定にする方法は、予め燃料極102と水素発生部材104との間の空間部111に水素を封入しておけばよい。封入された水素は、自然に拡散し、封入した空間部111内での濃度が一定になるため、水素濃度を場所に依らず一定にすることができる。
上記のように、水素発生部材104の水素発生速度を、放出面104a上の位置に依らず、略一定になるようにすることにより、起電力のばらつきによる出力の低下を抑えることができ、燃料効率を高めることができる。
尚、本実施形態においては、水素発生部材104の水素を放出する放出面104aと燃料極102の水素が供給される供給面102aとを一定の間隔で平行に配置したが、水素発生部材104の水素を放出する放出面104aと燃料極102の水素が供給される供給面102aとを重ねて密着させる構成としてもよい。この構成の場合、燃料電池装置の構造の簡素化及び小型化を図ることができる。また、本実施形態においては、水素発生部材104を燃料電池本体10(カバー部材107)に内蔵する構成としたが、水素発生部材104を燃料電池本体10の外側に設け、流路で連結する構成を採用してもよい。
カバー部材107は燃料電池本体10のカバー部材107以外の構成部品を覆うための容器であり、その空気極103側には、空気流路108に空気を供給する空気供給口109、余剰空気を排出する空気排出口110が設けられている。また、ヒータ105の空気極103側にも、同様に空気供給口109及び空気排出口110が設けられている。空気供給口109から空気を空気流路108に通すことで空気極103全体に空気が分散供給される。空気供給口109及び空気排出口110にはそれぞれ、図示しない開閉弁が設置されており、空気供給口109及び空気排出口110それぞれを遮断状態にすることが可能である。
燃料電池本体10は、水素発生部材104から燃料極102に水素を供給し、空気流路108から空気極103に空気を供給することで生じる電気化学反応によって発電するものである。また、この発電動作時に、水素発生部材104である鉄(Fe)は酸化され酸化鉄(Fe34)へと変化し、水素発生部材104に占める鉄(Fe)の割合が次第に低下していく。尚、発電動作の詳細は後述する。
還元制御部20は、電圧検出部201と、電流検出部202と、判定部203と、スイッチ部204とを有している。還元制御部20は、燃料電池本体10の発電動作に伴い酸化が進行した水素発生部材104を還元させ再生するものである。具体的には、還元制御部20は、燃料電池本体10の発電動作時に生成された水(H2O)を燃料電池本体10で電気分解することにより生成される水素(H2)を、酸化された水素発生部材104(酸化鉄(Fe34)が占める割合が増加した水素発生部材104)に反応させて、酸化された水素発生部材104を還元する。
回生電力発生部30は、モータ301と、双方向インバータ302を有している。モータ301が電力を要求している場合、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1は発電動作を行い、双方向インバータ302は本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1から出力される直流電力を交流電力に変換してモータ301に供給する。これに対して、モータ301が回生電力を発生している場合、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1は再生動作を行い、双方向インバータ302はモータ301から出力される回生電力(交流電力)を直流電力に変換して本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1に供給する。上記のように、モータ301の状態に応じて、発電動作と再生動作を切り替える必要があるため、例えば、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1に、モータ301の状態に関する情報を受け取り、その情報に応じて本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1全体を制御する制御部を設けるようにしてもよい。
<<発電動作および再生動作>>
次に、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1で行われる発電動作及び再生(還元)動作の詳細について図2を用いて説明する。尚、図2において図1と同一の部分には同一の符号を付す。図2(a)〜図2(d)は、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1で行われる発電動作及び再生動作の流れを示す模式図である。
<発電動作>
発電動作の前状態では、図2(a)に示すように、空気供給口109及び空気排出口110がともに閉じられており、燃料電池本体10の空間部111には、水素(H2)が封入されている。
その後、図2(b)に示すように、空気供給口109及び空気排出口110を開け、空気流路108を介して空気極103に空気を供給すると、燃料極102では、空間部111に封入されている水素(H2)と空気極103でイオン化し電解質膜101を通過した酸素イオン(O2-)とで下記の化学反応式(1)に示す反応が生じ、電子(e-)が発生し蓄積される。すなわち、燃料電池本体10において起電力が発生し、発電動作が開始される。そして、発電動作時において燃料極102と空気極103の間に負荷LD(図1に示す還元制御部20及び回生電力発生部30に相当)を接続すると、燃料極102に蓄積された電子(e-)は、負荷LDを経由して空気極103に流れる。これにより、負荷LDを駆動することができる。
2+O2-→H2O+2e- …(1)
また、発電動作時において、上記の化学反応式(1)で示したように、燃料極102では水(H2O)が生成される。生成された水(H2O)は空間部111を経由して水素発生部材104(Fe)に供給され、水素発生部材104(Fe)では、供給された水(H2O)により下記の化学反応式(2)に示す酸化反応が生じ、その酸化反応により水素(H2)を発生する。そして、発生した水素(H2)は空間部111を経由して燃料極102に供給され、燃料極102では、供給された水素(H2)を酸化し発電することによって再び水(H2O)が生成されるといった循環の利用形態となり発電動作が持続される。
4H2O+3Fe→4H2+Fe34 …(2)
尚、上述した発電動作時には、水素発生部材104は、鉄(Fe)が酸化され酸化鉄(Fe34)へと変化し、水素発生部材104に占める鉄(Fe)の割合が次第に低下していく。
また、図2(b)に示した発電動作状態から、図2(c)に示すように、空気供給口109及び空気排出口110を閉じ、空気極103への空気の供給を停止すると、発電動作を停止させることができる。このとき、空間部111には、上記の化学反応式(1)及び化学反応式(2)の反応によりそれぞれ生成された水(H2O)、水素(H2)が残留する。
<再生動作>
図2(c)に示した発電動作停止状態から、図2(d)に示すように、還元制御部20により燃料電池本体10の燃料極102と空気極103の間に電圧を印加し通電すると、燃料極102では、空間部111に残留している水(H2O)と通電により供給された電子(e-)とで下記の化学反応式(3)に示す電気分解が生じ、その電気分解により水素(H2)が発生する。
2O+2e-→H2+O2- …(3)
そして、燃料極102において発生した水素(H2)は空間部111を経由して水素発生部材104に供給され、水素発生部材104では、供給された水素(H2)により下記の化学反応式(4)に示す還元反応が生じ、その還元反応により水素発生部材104中の酸化鉄(Fe34)は還元され鉄(Fe)へと変化し、水素発生部材104に占める鉄(Fe)の割合が次第に増加し、水素発生部材104は再生される。
4H2+Fe34→4H2O+3Fe …(4)
また、再生動作時において、上記の化学反応式(4)で示したように、水素発生部材104では水(H2O)が生成される。生成された水(H2O)は空間部111を経由して燃料極102に供給され、燃料極102では、供給された水(H2O)を電気分解することによって再び水素(H2)が生成されるといった循環の利用形態となり再生動作が持続される。
<<還元制御部の還元反応制御>>
ところで、上記の再生動作においては、上記の化学反応式(4)に示す還元反応が生じている際に燃料電池本体10に流れ込む電流の大きさが重要である。
上記の再生動作においては、燃料電池本体10に流れ込む電流が増加すれば、燃料電池本体10でのロス(活性化ロス、抵抗ロス、拡散ロス)が増大し、回生電力のエネルギーをロス(熱に変換)してしまい、効率よく回収できなくなる。このため、還元制御部20は、以下で説明する還元反応制御により、回生電力発生部30で発生した回生電力を効率よく回収している。
還元制御部20の還元反応制御について図3及び図4を参照して説明する。図3は燃料電池本体10の等価回路であり、図4は燃料電池本体10の電気的特性を示す特性図である。
図3に示す燃料電池本体10の等価回路は、空気極側端子T1と、抵抗R1と、容量C1と、抵抗R2と、燃料電池電圧VFCと、燃料極側端子T2とによって構成される。なお、ここでの燃料電池電圧VFCとは、還元反応に利用される電圧を意味している。空気極側端子T1は、抵抗R1を介して、容量C1と抵抗R2の並列回路の一端に接続されている。また、容量C1と抵抗R2の並列回路の他端は燃料電池電圧VFCの正極側に接続され、燃料電池電圧VFCの負極側は燃料極側端子T2に接続されている。再生動作時には、図3に示すように、空気極側端子T1に燃料電池電流IFCが流れ込む。この場合、空気極側端子T1には電圧VAが印加されているものとする。
抵抗R1は、燃料極102自体の抵抗成分及び空気極103自体の抵抗成分を示している。容量C1は、電解質膜101と燃料極102の界面で発生する電気二重層による容量成分及び電解質膜101と空気極103の界面で発生する電気二重層による容量成分を示している。抵抗R2は、電解質膜101自体の抵抗成分を示している。抵抗R1、容量C1、及び抵抗R2からなる回路部分で再生動作時に消費される電力が、再生動作時における燃料電池本体10でのロスとなる。
燃料電池電流IFCが増加すれば燃料電池本体10でのロスが増大するので、燃料電池電流IFC−燃料電池電圧VFC特性は、図4の特性曲線41に示すように、燃料電池電流IFCが増加すれば燃料電池電圧VFCが減少する。また、燃料電池電流IFC−燃料電池電圧VFC特性曲線41には、図4に示すように、変曲点P1が存在する。尚、図4中のVAは、再生動作時に還元制御部20が燃料電池本体10の燃料極102と空気極103の間に印加する印加電圧を示している。また、図4中の42は燃料電池電流IFC−回生電力(IFC・VA)特性線を示しており、図4中の43は燃料電池電流IFC−回収電力(IFC・VFC)特性曲線を示している。
図4に示した電気的特性を考慮し、再生動作時の還元制御部20において、電圧検出部201は燃料電池電圧VFCを検出し、電流検出部202は燃料電池電流IFCを検出し、判定部203は、電圧検出部201及び電流検出部202の検出結果を用いて、回収電力(IFC・VFC)を算出し、燃料電池電流IFCが電流限界値ILIM(回収電力(IFC・VFC)が最大となる電流値)に達するまでスイッチ部204をON状態し、燃料電池電流IFCが電流限界値ILIMえた時点でスイッチ部204をOFF状態にして燃料電池電流IFCが電流限界値ILIMえた状態で再生動作が継続されることを防止している。
再生動作時の還元制御部20が、上記のような還元反応制御を行うことにより、回生電力発生部30において発生する回生電力を利用した水素発生部材104の再生が可能となり、発電寿命を長くすることができる。さらに、再生動作時の還元制御部20が、上記のような還元反応制御を行うことにより、電力の回収効率を向上させることができる。
尚、スイッチ部204がOFF状態になっている期間において回生電力発生部30において発生する回生電力を有効利用するために、例えば、図5に示すように、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置1と蓄電装置50とのハイブリッドシステムを構築し、スイッチ部204とスイッチ部501とが相補的にON/OFFするようにし、スイッチ部204がOFF状態であるときにスイッチ部501をON状態にして回生電力を蓄電池502に蓄えるようにしてもよい。
以下、本実施形態の変形例について説明する。本実施形態においては、電解質膜101として固体酸化物電解質を用いて、発電の際に燃料極102側で水を発生させるようにする。この構成によれば、水素発生部材104が設けられた側で水を発生するため、装置の簡素化や小型化に有利である。一方、特開2009−99491号公報に開示された燃料電池のように、電解質膜101として水素イオンを通す固体高分子電解質を用いることも可能である。但し、この場合には、発電の際に空気極103側で水が発生されることになるため、この水を水素発生部材104に伝搬する流路を設ければよい。
本発明に係る燃料電池装置は、例えば、携帯電話、携帯型情報端末、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型オーディオ、携帯型ビジュアル機器等の携帯用電子機器の駆動用電池として用いることができる。
1 本発明の一実施形態に係る燃料電池装置
10 燃料電池本体
101 電解質膜
102 燃料極
102a 供給面
103 空気極
104 水素発生部材
104a 放出面
105 ヒータ
106 温度センサ
107 カバー部材
108 空気流路
109 空気供給口
110 空気排出口
111 空間部
20 還元制御部
201 電圧検出部
202 電流検出部
203 判定部
204 スイッチ部
30 回生電力発生部
301 モータ
302 双方向インバータ
41 燃料電池電流−燃料電池電圧特性曲線
42 燃料電池電流−回生電力特性線
43 燃料電池電流−回収電力特性曲線
50 蓄電装置
501 スイッチ部
502 蓄電池
C1 容量
FC 燃料電池電圧
LD 負荷
P1 変曲点
R1、R2 抵抗
T1 空気極側端子
T2 燃料極側端子
A 印加電圧
FC 燃料電池電圧

Claims (8)

  1. 水との酸化反応により水素を発生し、水素との還元反応により再生可能な水素発生部材と、
    燃料極と、酸化剤極と、前記燃料極と前記酸化剤極との間に狭持される電解質とを有し、発電動作時には前記水素発生部材から供給される水素を燃料にして発電を行うとともに、再生動作時には前記水素発生部材に供給する水素を生成するための水の電気分解を行う燃料電池本体と、
    前記再生動作時に前記燃料電池本体に供給する電流を制御する還元制御部とを備えた燃料電池装置であって、
    前記還元制御部は、前記燃料電池装置から供給される電力によって駆動する負荷の回生時に、前記負荷で発生する回生電力を利用し、前記燃料電池本体の電圧と前記燃料電池本体に流れ込む電流との積を算出し、前記算出した前記燃料電池本体の電圧と前記燃料電池本体に流れ込む電流との積に基づいて、前記燃料電池本体に供給する電流を制御することを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記還元制御部は、前記燃料電池装置から供給される電力によって駆動する負荷の回生時に、前記燃料電池本体の電圧と前記燃料電池本体に流れ込む電流との積が最大になるまで、前記燃料電池本体に電流を供給し、前記燃料電池本体の電圧と前記燃料電池本体に流れ込む電流との積が最大となる電流限界値を前記燃料電池本体に流れ込む電流が超えた時点で、前記燃料電池本体への電流供給を停止することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記燃料電池本体及び前記水素発生部材を内蔵するカバー部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池装置。
  4. 前記電解質が固体酸化物電解質であって、発電の際に前記燃料極側で水が生成されることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池装置。
  5. 前記水素発生部材の水素を放出する放出面と前記燃料極の水素が供給される供給面とが互いに対向して平行に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池装置。
  6. 前記水素発生部材が鉄で構成されていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の燃料電池装置。
  7. 前記水素発生部材を加熱するためのヒータをさらに備えたことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の燃料電池装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の燃料電池装置と、
    蓄電装置と、
    前記燃料電池装置から供給される電力によって駆動する負荷の回生時に、前記負荷で発生する回生電力を、前記燃料電池装置又は前記蓄電装置に選択的に供給するスイッチ部とを備えたことを特徴とするハイブリッドシステム。
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