JP5790530B2 - 2次電池型燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、発電動作だけでなく充電動作も行える2次電池型燃料電池システムに関する。
燃料電池は、典型的には、固体ポリマーイオン交換膜を用いた固体高分子電解質膜、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質膜等を、燃料極(アノード)と酸化剤極(カソード)とで両側から挟み込んだものを1つのセル構成としている。そして、燃料極に燃料ガス(例えば水素ガス)を供給する燃料ガス流路と、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば酸素や空気)を供給する酸化剤ガス流路とが設けられ、これらの流路を介して燃料ガス、酸化剤ガスがそれぞれ燃料極、酸化剤極に供給されることにより発電が行われる。
燃料電池は、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高いため、省エネルギーになるだけでなく、環境に優れた発電方式であり、地球規模でのエネルギーや環境問題解決の切り札として期待されている。
国際公開第2011/030625号 特開2006−131957号公報 特開2010−176993号公報
特許文献1には、燃料電池部と、化学反応により還元性物質である燃料を発生し、前記化学反応の逆反応により再生可能な燃料発生部材とを備える2次電池型燃料電池が開示されている。特許文献1で開示されている2次電池型燃料電池では、燃料電池部の燃料極と燃料発生部材とを封じた空間が閉空間になっており、その閉空間内には、燃料電池部の発電に必要となる燃料ガス(発電用ガスと称す)と、燃料電池部の発電反応によって生成した生成ガス(このガスは充電時に燃料発生部材の再生に必要となるため充電用ガスと称す)とが存在する。
特許文献1で開示されている2次電池型燃料電池において、例えば、燃料電池部として固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)を用い、燃料発生部材として鉄を用いた場合、発電時の燃料電池部では下記の(1)式の反応が起こる。燃料電池部として用いられているSOFCは、燃料極で水素(発電用ガス)を消費し、酸化剤極で酸素を消費して発電を行う。そして、燃料極側で生成された水蒸気(充電用ガス)は燃料発生部材に供給される。
+1/2O→HO …(1)
また、発電時の燃料発生部材では下記の(2)式の反応が起こる。燃料発生部材として用いられている鉄は、燃料電池部から供給された水蒸気を消費して水素を生成し、その生成した水素を燃料電池部へと供給する。
3Fe+4HO→Fe+4H …(2)
また、充電時においては、上記の(1)式および(2)式の逆反応がそれぞれ起こる。このため、充電時に燃料電池部は充電用ガスである水蒸気を電気分解し、燃料極で水素を生成し、酸化剤極で酸素を生成する。また、充電時に燃料発生部材は、燃料電池部の燃料極から供給された水素を消費して酸化鉄を還元して水蒸気(充電用ガス)を生成し、その生成した水蒸気(充電用ガス)を燃料電池部の燃料極へと供給する。
ここで、充電時においては、燃料電池部に電力が供給されて燃料電池部が水蒸気を電気分解している。このため、燃料電池部として用いられているSOFCの充電時における電位及び化学的なポテンシャルは図1Aに示す状態になる。すなわち、外部電源からの電子の供給によって燃料極側の電位が最も大きくなっており、燃料極側のガスやイオン等のポテンシャルがその次に大きく、そして酸化剤極側のガスやイオン等のポテンシャルは燃料極側のガスやイオン等のポテンシャルよりも小さく、酸化剤極の電位が酸化剤極側のガスやイオン等のポテンシャルよりも小さくなっている。
燃料電池部に電力が供給されている状態から燃料電池部に電力が供給されない状態に切り替わると、燃料電池部として用いられているSOFCの電位及び化学的なポテンシャルは図1Aに示す状態から図1Bに示す状態に変化する。図1Bに示す状態では、燃料極には過剰に電子が供給された状態、酸化剤極からは過剰に電子が引き抜かれた状態で、燃料極と酸化剤極とが電気的に遮断されている。
その後、燃料電池部に電力が供給されない状態が続くと、燃料電池部として用いられているSOFCの電位及び化学的なポテンシャルは図1Cに示す状態になる。図1Cに示す状態では、燃料極の電位と燃料極側のポテンシャルとが等しくなって燃料極での化学反応が平衡状態になっており、酸化剤極の電位と酸化剤極側のポテンシャルとが等しくなって酸化剤極での化学反応が平衡状態になっている。図1Cに示す状態においては、電極間のポテンシャル差(図1C中の黒塗り矢印)が通常(図1C中の白塗り矢印)よりも大きくなり、燃料電池の電極間や電解質に大きなポテンシャル差がかかるため、電極材料や電解質材料の劣化が起こってしまう。その結果、燃料電池の性能劣化や故障を引き起こす可能性がある。
なお、特許文献2で提案されている水素・酸素ガス発生装置は、水電解セルの運転が停止した場合に、ガス排出機構と注水機構により、水電解セルの内部に純水を充満させることで、水素ガスあるいは酸素ガスが固体電解質膜を透過して両方のガスが混合されることを防止している。特許文献2で提案されている水素・酸素ガス発生装置は、運転停止時に水電解セルの内部に純水を充満させるので、乾燥することで性能が劣化する性質を有している固体高分子電解質(例えばデュポン社製オフィオン膜(登録商標))を水電解セルの固体電解質膜に用いた場合、固体電解質膜の乾燥による劣化を防止することができる。しかしながら、水電解セルの電極間や電解質に大きなポテンシャル差がかかって電極材料や電解質材料の劣化が起こってしまうことを防止することはできない。また、特許文献2は水電解のみの運転を考えており、2次電池としての動作は考慮していない。
次に、特許文献3で提案されている固体高分子形燃料電池システムは、燃料電池の発電終了後に所定の抵抗を接続する工程等を実施することにより、燃料電池スタック内の水素及び酸素を消費した後、不活性ガスで燃料電池スタック内をガス置換して、運転停止時の燃料電池の劣化を防止している。しかしながら、特許文献3は発電のみの運転を考えており、2次電池としての動作は考慮していない。そのため、燃料電池を電気分解器として動作させた場合に、その動作終了後に燃料電池の電極間や電解質に大きなポテンシャル差がかかって電極材料や電解質材料の劣化が起こってしまうことを防止する技術については何ら開示も示唆もない。また、特許文献1で提案されている燃料電池は、燃料ガスが循環する密閉空間内に燃料極が配置されており、燃料極側を窒素で置換することはできないので、特許文献1に記載されている発明と特許文献3に記載されている発明とを組み合わせることはできない。
本発明は、上記の状況に鑑み、耐久性が高い2次電池型燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る2次電池型燃料電池システムは、化学反応によって燃料を放出することができ、前記燃料が生成される化学反応の逆反応によって再生可能な燃料発生部材と、前記燃料発生部材から供給される前記燃料を用いて発電を行う発電機能及び前記燃料発生部材の再生時に前記燃料発生部材から供給される前記逆反応の生成物を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部と、前記発電・電気分解部に電力が供給されている状態から前記発電・電気分解部に電力が供給されていない状態に切り替わると、前記発電・電気分解部の電気分解時に陽極であった部分と前記発電・電気分解部の電気分解時に陰極であった部分とを一旦電気的に接続してからその接続を解除する一時接続回路とを備える構成(第1の構成)とする。
上記第1の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記2次電池型燃料電池システムの充放電状態を検知する充放電状態検知部を備え、前記一時接続回路が、前記充放電状態検知部から出力される信号に基づいて動作する構成(第2の構成)としてもよい。
また、上記第1の構成または上記第2の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記一時接続回路が、抵抗性素子を備え、前記発電・電気分解部に電力が供給されている状態から前記発電・電気分解部に電力が供給されていない状態に切り替わると、前記発電・電気分解部の電気分解時に陽極であった部分と前記発電・電気分解部の電気分解時に陰極であった部分とを前記抵抗性素子を介して一旦電気的に接続してからその接続を解除する構成としてもよい。
また、上記第1の構成または上記第2の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記一時接続回路が、補助2次電池を備え、前記発電・電気分解部に電力が供給されている状態から前記発電・電気分解部に電力が供給されていない状態に切り替わると、前記発電・電気分解部の電気分解時に陽極であった部分と前記発電・電気分解部の電気分解時に陰極であった部分とを前記補助2次電池を介して一旦電気的に接続してからその接続を解除する構成としてもよい。
本発明に係る2次電池型燃料電池システムによると、燃料電池の電極間や電解質に大きなポテンシャル差がかかって電極材料や電解質材料の劣化が起こってしまうことを防止することができるので、耐久性を高くすることができる。
電力が供給されている状態でのSOFCの電位及び化学的なポテンシャルを示す図である。 電力が供給されている状態から供給されない状態に切り替わったときのSOFCの電位及び化学的なポテンシャルを示す図である。 従来の2次電池型燃料電池システムにおいて、電力が供給されている状態から供給されない状態に切り替わり電力が供給されない状態が続いたときのSOFCの電位及び化学的なポテンシャルを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムにおいて、電力が供給されている状態から供給されない状態に切り替わり電力が供給されない状態が続いたときのSOFCの電位及び化学的なポテンシャルを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を示す図である。 一時接続回路の一構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る2次電池型燃料電池システムが備える一時接続回路の一構成例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る2次電池型燃料電池システムが備える一時接続回路の一構成例を示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。なお、本発明は、後述する実施形態に限られない。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図2に示す。本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、化学反応により水素を含む燃料を発生し、前記化学反応の逆反応により再生可能な燃料発生部材1と、酸素を含む酸化剤と燃料発生部材1から供給される燃料との反応により発電を行う発電機能及び燃料発生部材1の再生時に燃料発生部材1から供給される水(水蒸気)を電気分解する電気分解機能を有する燃料電池部2と、燃料発生部材1を収容する容器3と、燃料電池部2を収容する容器4と、燃料発生部材1と燃料電池部2とを連通するガス流通経路5とを備えている。また、本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、一時接続回路9と、一対の接続端子10及び11とをさらに備えている。なお、燃料電池部2は、一時接続回路9並びに一対の接続端子10及び11を介して、発電時に外部負荷(不図示)に電気的に接続され、充電時に外部電源(不図示)に電気的に接続される。
ガス流通経路5には必要に応じて、ブロアやポンプ等の循環器を設けてもよい。また、燃料発生部材1の周辺や燃料電池部2の周辺には必要に応じて、温度を調節するヒーター等を設けてもよい。
燃料発生部材1としては、例えば、金属を母材として、その表面に金属または金属酸化物が添加されており、化学反応によって燃料を発生するものを用いることができる。母材の金属としては例えば、Ni、Fe、Pd、V、Mgやこれらを基材とする合金が挙げられ、特にFeは安価で、加工も容易なので好ましい。また、添加される金属としては、Al、Rd、Pd、Cr、Ni、Cu、Co、V、Moが挙げられ、添加される金属酸化物としてはSiO、TiOが挙げられる。ただし、母材となる金属と、添加される金属は同一の材料ではない。なお、本実施形態においては、燃料発生部材1として、Feを主体とする水素発生部材を用いる。
また、燃料発生部材1においては、その反応性を上げるために単位体積当りの表面積を大きくすることが望ましい。燃料発生部材1の単位体積当りの表面積を増加させる方策としては、例えば、燃料発生部材1の主体を微粒子化し、その微粒子化したものを成型すればよい。微粒子化の方法は例えばボールミル等を用いた粉砕によって粒子を砕く方法が挙げられる。さらに、機械的な手法などにより微粒子にクラックを発生させることで微粒子の表面積をより一層増加させてもよく、酸処理、アルカリ処理、ブラスト加工などによって微粒子の表面を荒らして微粒子の表面積をより一層増加させてもよい。また、燃料発生部材1としては、微粒子をガスが通過する程度の空隙を残して固めたものであってもよいし、ペレット状の粒に形成してこの粒を多数空間内に埋める形態であっても構わない。
燃料電池部2は、図2に示す通り、電解質膜6の両面に燃料極7と酸化剤極である空気極8を接合したMEA構造(膜・電極接合体:Membrane Electrode Assembly)である。なお、図2では、MEAを1つだけ設けた構造を図示しているが、MEAを複数設けたり、さらに複数のMEAを積層構造にしたりしてもよい。
電解質膜6の材料としては、酸素イオン又は水酸化物イオンを通す電解質、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質を用い、発電時に燃料極7側に水を発生させるようにしている。この場合、発電時に燃料極7側に発生した水を用いた化学反応によって燃料発生部材1から水素を発生させることができる。
電解質膜6は、電気化学蒸着法(CVD−EVD法;Chemical Vapor Deposition -Electrochemical Vapor Deposition)等を用いて形成することができる。
燃料極7、空気極8はそれぞれ、例えば、電解質膜6に接する触媒層と、その触媒層に積層された拡散電極とからなる構成にすることができる。触媒層としては、例えば白金黒或いは白金合金をカーボンブラックに担持させたもの等を用いることができる。また、燃料極7の拡散電極の材料としては、例えばカーボンペーパ、Ni−Fe系サーメットやNi−YSZ系サーメット等を用いることができる。また、空気極8の拡散電極の材料としては、例えばカーボンペーパ、La−Mn−O系化合物やLa−Co−Ce系化合物等を用いることができる。燃料極7、空気極8はそれぞれ、例えば蒸着法等を用いて形成することができる。
燃料電池部2として固体酸化物燃料電池を用いた場合、発電時の燃料電池部2では上述した(1)式の反応が起こる。燃料電池部2は、燃料極7で水素(発電用ガス)を消費し、空気極8で酸素を消費して発電を行う。そして、燃料極7側で生成された水蒸気(充電用ガス)は燃料発生部材1に供給される。
また、発電時の燃料発生部材1では上述した(2)式の反応が起こる。燃料発生部材2は、燃料電池部2から供給された水蒸気を消費して水素を生成し、その生成した水素を燃料電池部2へと供給する。
また、充電時においては、上記の(1)式および(2)式の逆反応がそれぞれ起こる。このため、充電時に燃料電池部2は充電用ガスである水蒸気を電気分解し、燃料極7で水素を生成し、空気極8で酸素を生成する。また、充電時に燃料発生部材1は、燃料電池部2の燃料極7から供給された水素を消費して酸化鉄を還元して水蒸気(充電用ガス)を生成し、その生成した水蒸気(充電用ガス)を燃料電池部2の燃料極7へと供給する。
一時接続回路9は、燃料電池部2に電力が供給されている状態から燃料電池部2に電力が供給されていない状態に切り替わると、燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一旦電気的に接続してからその接続を解除する。
充電時すなわち燃料電池部2に電力が供給されている状態における燃料電池部2の電位及び化学的なポテンシャルは図1Aに示す状態になる。
燃料電池部2に電力が供給されている状態から燃料電池部2に電力が供給されない状態に切り替わると、燃料電池部2の電位及び化学的なポテンシャルは図1Aに示す状態から図1Bに示す状態に変化するが、一時接続回路9によって燃料電池部2の燃料極7と酸化剤極である空気極8とが一旦電気的に接続されてからその接続が解除されるので、図1Bに示す状態から更に図1Dに示す状態に変化する。
すなわち、一時接続回路9によって燃料電池部2の燃料極7と空気極8とが電気的に接続されることで、移動速度が非常に速い電子が燃料極7から空気極8へと移動し、燃料極7の電位が燃料極7側のガスやイオン等のポテンシャルに近づくように変化し、空気極8の電位が空気極8側のガスやイオン等のポテンシャルに近づくように変化する。その結果、燃料極7側のガスやイオン等のポテンシャルと空気極8側のガスやイオン等のポテンシャルとは図1Bに示す状態から変化することなく、燃料極7の電位と燃料極7側のポテンシャルとが等しくなって燃料極7での化学反応が平衡状態になり、空気極8の電位と空気極8側のポテンシャルとが等しくなって空気極8での化学反応が平衡状態になる。
図1Dに示す状態においては、電極間のポテンシャル差(図1D中の白塗り矢印)が通常と変わらないため、燃料電池部2の電極間や電解質に大きなポテンシャル差がかからず、電極材料や電解質材料の劣化が起こらない。したがって、燃料電池部2の劣化を防止することができ、燃料電池システムの耐久性を向上させることができる。
なお、一時接続回路9が燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一時的に電気的に接続する時間は、電子の移動によって燃料極7の電位と燃料極7側のポテンシャルとが等しくなり、空気極8の電位と空気極8のポテンシャルとが等しくなるまでの時間が理想的であり、それより短い場合は燃料電池部2の電極間や電解質にかかるポテンシャル差の低減効果が小さくなり、それより長い場合は燃料電池部2が不必要に放電することになる。したがって、一時接続回路9が燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一時的に電気的に接続する時間は、燃料電池部2の電極や電解質の大きさ等に応じて適した値に設定することが好ましい。
ここで、一時接続回路9の一構成例を図3に示す。図3に示す構成例では、一時接続回路9は、スイッチSW1及び抵抗R1によって構成されている。スイッチSW1は極aと接点bと接点cとを有しており、接点bと接点cのいずれかを択一的に選択する。スイッチSW1が接点bを選択しているときは、燃料電池部2の燃料極7と空気極8とが抵抗R1を介して電気的に接続され、スイッチSW1が接点bから接点cに選択を切り替えると、その接続が解除される。
スイッチSW1は、例えば充電時に接続端子10及び11に接続され燃料電池部2に電力を供給する充電装置(不図示)の充電停止ボタンが押されたときに連動して一時的に接点bを選択するようにしてもよく、また例えば燃料発生部材1が所定の割合まで再生されたときに上記充電装置が自動的に充電を終了する場合には、燃料発生部材1の再生状態を検出する検出部からの信号に基づいて燃料発生部材1が所定の割合まで再生されたときに一時的に接点bを選択するようにしてもよい。上記検出部としては、例えば燃料発生部材1の重量変化に基づいて再生状態を検出する装置や、燃料発生部材1が本実施形態のようにFeである場合に燃料発生部材1の透磁率変化に基づいて再生状態を検出する装置などを挙げることができる。なお、上記検出部は、燃料電池システムに設けてもよく、上記充電装置に設けてもよい。また、抵抗R1は抵抗性素子であればよく、例えばトランジスタやキャパシタを用いた回路であってもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図4に示す。なお、図4において図2と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、燃料発生部材1と燃料電池部2とを同一の容器12に収容している以外は本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の項成であり、本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の効果を奏する。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図5に示す。なお、図5において図1と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
本発明の第3実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムに充放電状態検知部13を追加した項成であり、本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の効果を奏する。
充放電状態検知部13は、例えば接続端子10及び11に流れる電流や接続端子10と接続端子11との間に印加される電圧などを検出し、その検出結果に基づいて燃料電池システムの充放電状態を検知し、燃料電池部2に電力が供給されている状態(充電状態)から燃料電池部2に電力が供給されない状態(充電停止状態)に切り替わると、一時接続を指示する信号(一時接続指示信号)を一時接続回路9に出力する。一時接続回路9は、充放電状態検知部13から一時接続指示信号を受け取ると、燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一旦電気的に接続してからその接続を解除する。
ここで、本実施形態における一時接続回路9の一構成例を図6に示す。図6に示す構成例では、一時接続回路9は、トランジスタQ1及び抵抗R2によって構成されている。トランジスタQ1の第1端子は燃料電池部2の燃料極7(図6において不図示)に接続されており充放電検知部13(図6において不図示)を介して接続端子10に接続されており、トランジスタQ1の第2端子は抵抗R2を介して燃料電池部2の空気極8(図6において不図示)に接続されており抵抗R2及び充放電検知部13(図6において不図示)を介して接続端子11に接続されており、トランジスタQ1の制御端子は充放電状態検知部13から一時接続指示信号を受け取る。トランジスタQ1は、充放電状態検知部13から一時接続指示信号を受け取っている期間オン状態になる。
また、充放電状態検知部13にコンデンサ等の蓄電手段を設け、例えば停電等で外部からの電力供給が全て遮断されたとしても、燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一旦電気的に接続してからその接続を解除するために充放電状態検知部13が一時接続指示信号を出力できるだけの電力を蓄えておくようにしてもよい。
また、本願の第2実施形態と同様に、燃料発生部材1と燃料電池部2とを同一の容器12に収容しても構わない。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムと同様の構成であるが、一時接続回路9に補助2次電池を設けるようにしている。
本実施形態で用いる一時接続回路9は、例えば図7に示すように図3の構成例の抵抗R1を補助2次電池B1に置換し、補助2次電池B1の出力電力を一時接続回路9の外部で利用できるように、補助2次電池B1に接続され一時接続回路9の外部に引き出される電力伝送線を設けた構成である。補助2次電池B1の出力電力は、例えば本発明の第4実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの起動時に燃料電池部2を加熱するためのヒーターに供給する電力の一部として利用することができる。
また、本願の第2実施形態と同様に、燃料発生部材1と燃料電池部2とを同一の容器12に収容しても構わない。
また、本実施形態で用いる一時接続回路9は、本願の第3実施形態で用いることもできる。この場合、例えば、補助2次電池B1の出力電力を、例えば充放電状態検知部13に供給する形態とし、コンデンサ等の蓄電手段の出力電力の代わりとして利用することもできる。
<変形例>
上述した各実施形態においては、燃料電池部2の電解質膜6として固体酸化物電解質を用いて、発電の際に燃料極7側で水を発生させるようにする。この構成によれば、燃料発生部材1が設けられた側で水を発生するため、装置の簡素化や小型化に有利である。一方、特開2009−99491号公報に開示された燃料電池のように、燃料電池部2の電解質膜6として水素イオンを通す固体高分子電解質を用いることも可能である。但し、この場合には、発電の際に燃料電池部2の酸化剤極である空気極8側で水が発生されることになるため、この水を燃料発生部材1に伝搬する流路を設ければよい。また、上述した各実施形態では、1つの燃料電池部2が発電も水の電気分解も行っているが、燃料電池(例えば発電専用の固体酸化物燃料電池)と水の電気分解器(例えば水の電気分解専用の固体酸化物燃料電池)が燃料発生部材1に対してガス流路上並列に接続される構成にしてもよい。
上述した各実施形態では、一時接続回路9が抵抗あるいは補助2次電池を介して燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一時的に電気的に接続しているが、接続形態は特に限定されない。例えば、他の負荷を介して燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを一時的に電気的に接続してもよく、燃料電池部2の燃料極7と空気極8とを短絡して一時的に電気的に接続してもよく、燃料電池部2の燃料極7と空気極8とをそれぞれグランドに接続することで一時的に電気的に接続してもよい。
また、上述した各実施形態では、燃料電池部2の燃料を水素にしているが、一酸化炭素や炭化水素など水素以外の還元性ガスを燃料電池部2の燃料として用いても構わない。
また、上述した各実施形態では、酸化剤ガスに空気を用いているが、空気以外の酸化剤ガスを用いても構わない。
1 燃料発生部材
2 燃料電池部
3、4、12 容器
5 ガス流通経路
6 電解質膜
7 燃料極
8 空気極
9 一時接続回路
10、11 接続端子
13 充放電状態検知部
Q1 トランジスタ
R1、R2 抵抗
SW1 スイッチ

Claims (4)

  1. 外部負荷へ電力を供給する2次電池型燃料電池システムであって、
    前記2次電池型燃料電池システムは、
    化学反応によって燃料を放出することができ、前記燃料が生成される化学反応の逆反応によって再生可能な燃料発生部材と、
    前記燃料発生部材から供給される前記燃料を用いて発電を行う発電機能及び前記燃料発生部材の再生時に前記燃料発生部材から供給される前記逆反応の生成物を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部と、
    前記発電・電気分解部に電力が供給されている状態から前記発電・電気分解部に電力が供給されていない状態に切り替わると、前記発電・電気分解部の電気分解時に陽極であった部分と前記発電・電気分解部の電気分解時に陰極であった部分とを前記外部負荷を介さずに一旦電気的に接続してからその接続を解除する一時接続回路とを備え
    前記一時接続回路は、前記陽極であった部分での前記発電及び前記電気分解に関わる化学反応が略平衡状態になり、前記陰極であった部分での前記発電及び前記電気分解に関わる化学反応が略平衡状態になったときに、その接続を解除することを特徴とする2次電池型燃料電池システム。
  2. 前記2次電池型燃料電池システムの充放電状態を検知する充放電状態検知部を備え、
    前記一時接続回路が、前記充放電状態検知部から出力される信号に基づいて動作することを特徴とする請求項1に記載の2次電池型燃料電池システム。
  3. 前記一時接続回路が、抵抗性素子を備え、前記発電・電気分解部に電力が供給されている状態から前記発電・電気分解部に電力が供給されていない状態に切り替わると、前記発電・電気分解部の電気分解時に陽極であった部分と前記発電・電気分解部の電気分解時に陰極であった部分とを前記抵抗性素子を介して一旦電気的に接続してからその接続を解除することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2次電池型燃料電池システム。
  4. 前記一時接続回路が、補助2次電池を備え、前記発電・電気分解部に電力が供給されている状態から前記発電・電気分解部に電力が供給されていない状態に切り替わると、前記発電・電気分解部の電気分解時に陽極であった部分と前記発電・電気分解部の電気分解時に陰極であった部分とを前記補助2次電池を介して一旦電気的に接続してからその接続を解除することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2次電池型燃料電池システム。
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