WO2010106602A1

WO2010106602A1 - パネルに対する組付け構造

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Publication number: WO2010106602A1
Application number: PCT/JP2009/006879
Authority: WO
Inventors: 廣田秀行
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2009-03-19
Filing date: 2009-12-15
Publication date: 2010-09-23
Also published as: DE112009004508T5; CN102356705A; DE112009004508B4; US8456816B2; CN102356705B; JPWO2010106602A1; US20110267750A1; JP5063809B2

Abstract

　パネル７とフード６及びフィルタ５とを備え、パネル７に対しフード６及びフィルタ５をそれぞれ独立させて、弾性係合爪と係合凹部の係合により組付けるようにしたものである。

Description

パネルに対する組付け構造

　この発明は、表示器及び操作釦を有する電子機器において、操作釦収納部を有するパネルに表示器保護部品としてのフィルタを組付け、この両者間にできる隙間を埋めるようにフードをパネルに組付けるパネルに対する組付け構造に関する。

　自動車等の移動体に搭載される表示器及び操作釦を有する電子機器においては、表示器の表示画面の保護及び表示色の変調のためにフィルタを使用している。この場合、フィルタは外光からの反射を抑制するため、表示画面とは平行でない曲面を有している。このため、フィルタと表示画面との間には隙間ができる。そこで、この隙間を埋めるフードが必要である。

　従来は、パネルとフードでフィルタを挟み込んでねじ締めによって組付け固定していたが、常にパネル、フィルタ、フードが接触した状態であり、パネルの変形等と移動体の振動、衝撃とによりパネル、フード、フィルタ間に擦れが生じ、異音が発生する。パネルの操作釦収納部に収納した押釦が振動して音を発生する。また、パネルとフードの組付け固定にねじ締めを行なうことは、組付け、取り外しが容易でないという課題があった。

　特許文献１には、フィルタをねじを使用しないで組付けるようにした光学フィルタ取付構造が開示されている。

特許第３６６９１１３号公報

　しかし、特許文献１に開示された構造では、フィルタをねじを使用しないで組付けているため組付け、取り外しは容易となるが、組付けたパネル、フード、フィルタ間で擦れにより異音が発生すること、操作釦収納部に収納した操作釦が振動して音を発生することは改善されないという課題がある。

　この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、ねじを用いることなく組付け固定ができるとともに、パネル、フード、フィルタ間で擦れることによる異音の発生、操作釦の振動による音の発生を防止するパネルに対する組付け構造を実現することを目的とする。

　この発明に係るパネルに対する組付け構造は、パネルとフード及びフィルタとを備え、
　前記パネルは、内面側に表示器の表示画面とは平行でない曲面のフィルタを取り付けるフィルタ取付部と、このフィルタ取付部の下部に複数の操作釦収納部と、前記フィルタ取付部の上面板外面に形成された口形係合部及び係合爪と、前記操作釦収納部のフィルタ取付部に対向する外面に形成された弾性係合爪と位置決め凹部及び係合凹部を有し、
　前記フードは、前記フィルタ取付部の上面板外面に組付ける上枠外面には、前記口形係合部を覆う覆い部及び前記弾性係合爪と係合する係合孔を、下枠には係合凹部に係合する係合凸部を有し、
　前記フィルタは、前記フィルタ取付部に沿うように曲面に形成され、その上端縁には前記フィルタ取付部の上面板外面の前記口形係合部に係合する弾性係合爪と、下端縁には前記操作釦収納部の弾性係合爪及び位置決め凹部に係合する係合爪及び位置決め凸部を有するものである。

　この発明によれば、フィルタとフードをそれぞれ独立させてパネルに係合穴と係合爪との係合で組付けるので、ねじ固定を削減することができ、組付け、取り外しが容易であり、リサイクル性が向上する。また、パネルに変形等が生じても、パネルにそれぞれ独立に組みつけられたフィルタとフードには擦れが生じることがなく、両者の接触部分を最小にして、軋み音の発生を抑制することができる。

　また、パネルに組付けたフードの上枠外面を、フィルタ取付部の上面板外面に形成したＬ字形の引き込み位置決め部で抑える構成であるから、フードがパネルから離れにくくなり、係合爪の係合が良くなり、両者の組付け状態が強固となる。

　また、フードの下枠外面には、一定間隔ごとに操作釦の底面に当接するように突出して弾性押圧部を形成しているので、フードをパネルに組付けると、パネルの操作釦収納部に収納された操作釦の下面に弾性押圧部が当接する。この結果、操作釦は常に弾性押圧部の弾性力で押し上げられ、操作釦はがたつくことがなく、異音の発生を抑制できる。

　この場合、操作釦に作用する弾性力は、操作フィーリングを損なう程の大きな荷重を付与しない。この荷重は、弾性押圧部の長さと厚みによって調整する。また、操作釦の傾き及び斜め押し等を考慮して、操作釦を押さえつける位置は、操作釦の略中央に設置する。

この発明のパネルに対する組付け構造を適用する電子機器の概要図である。電子機器の分解斜視図である。裏側から見たパネル、フィルタ、フードの分解斜視図である。裏側から見たパネルにフィルタを組付けた状態を示す斜視図である。裏側から見たパネルにフィルタ及びフードを組付けた状態を示す斜視図である。図４のＡ部の拡大斜視図である。図４のＢ部の拡大斜視図である。図４のＣ部の拡大斜視図である。図５のＤ部の拡大斜視図である。図５のＥ－Ｅ線に沿う拡大断面図である。図５のＦ－Ｆ線に沿う拡大断面図である。フード側の係合穴とパネル側の弾性係合爪との関係を図３とは反対方向から見た分解斜視図である。フード側の下枠とパネル側の操作釦収納部との関係を示す一部の分解斜視図である。

　以下、この発明をより詳細に説明する為に、この発明を実施する為の形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態１．
　以下、この発明のパネルに対する組付け構造を図面について説明する。先ず、図１、図２に基づいて、この発明のパネルに対する組付け構造を適用する電子機器の概要について説明する。この電子機器１は、箱形中空の筺体２と、この筺体２の内部に組付ける基板３と、この基板３に組付けた表示器４と、この表示器４に対向して配置するフィルタ５をフード６とともに取付け、筺体２に組付けるパネル７と、これ等を全て組付けた後、筺体２の開口部を覆うカバー８とを有する。なお、以下の説明における上下面板、前後面板、左右側面板の表現は電子機器を使用位置に設置した状態を基準にしたものである。

　筺体２は、内部に設けた基板受け兼ねじ固定部２１と、筺体２の両側面板の一部を内方に切り起こして基板受け兼ねじ固定部２１と同じ高さ位置に形成された第１の基板受け部２２と、基板３を挟み込むように筺体の両側面板の他の一部を内方に切り起こして形成された基板挟み込み部２３ａ，２３ｂ（片側は図示せず）と、第１の基板受け部２２の一部を基板載置側に略直角に折り返して形成された基板組付けガイド部２４と、ねじ固定しない基板縁部に形成された凸部３１が係合するように筺体２の後面板上端縁に略直角に折り曲げ形成された口形係合部２５および該口形係合部の両側から筺体内方に向かって水平に延びて基板受け兼ねじ固定部２１及び各基板受け部２２と略同一高さ位置に形成された第２の基板受け部２６とを備えたものである。

　また、筺体２は、両側面板のカバー取付開口端の一部を内方に折り曲げて形成したＬ字状の引っ掛け部２７と、この引っ掛け部２７の近傍において、前記筺体２の開口端側を内方にカバーの厚み分だけ窪ませた組付けガイド部２８と、後面板の上部にねじ穴１０１と係合穴１０２とを形成している。

　表示器４は厚みを有する長方形をなしている。この表示器４を組付け保持するホルダ９は樹脂製素材により作られており、載置された表示器４を厚み方向に付勢するように底面に切り起こし形成された厚み方向付勢手段として弾性片９１、表示器４を端子側に付勢するように上面板の一部を内方に切り起こして形成された下方向付勢手段としての弾性片９２、表示器４を左右から挟持するように左右側面板の一部を内方に切り起こし形成された挟持手段としての弾性片９３、表示器４の表面を押さえるように上面板及び左右側面板に形成された表面押さえ手段としての弾性係合爪９４及び９５を備えている。

　また、ホルダ９の後面板及び左右側面板には、ホルダ９を基板３に組付け固定するための弾性係合爪９６及び９７が厚み方向に延在して形成されている。また、底面には基板３の穴に係合する係合爪が形成されているが図２では図示を省略する。

　パネル７は、周囲に組付け用の壁面７０を備え、この壁面７０を形成する上面板より所定距離離れて内部に形成された表示窓７１、この表示窓７１の周縁に枠状に形成されたフィルタ取付部７２、このフィルタ取付部７２の下縁部に添って形成された複数の操作釦７３ａ～７３ｎを収納する操作釦収納部７３、この操作釦収納部７３と壁面７０の下面板との間に位置して形成された小物入れ７４を有する。組付け用の壁面７０を形成する上下面板及び左右側面板には、筺体２に形成された係合爪と係合する口形係合部７０ａが形成されている。

　フード６は、樹脂製素材により枠状に形成されており、フィルタ取付部７２の上面板外面に組付ける上枠面板には、覆い部６１及び係合孔６２を有する。また、フード６の下枠面板には、操作釦の底面に当接するように一定間隔ごとに突出して形成された弾性押圧部６３と係合凹部８０に係合する係合凸部６５（図１３参照）を有する。

　フィルタ５は、フィルタ取付部７２に沿うように曲面に形成され、その上端縁にはパネル７の口形係合部７８（図３参照）に係合するように一定間隔に形成されたテーパを有する引っ掛け弾性係合爪５１と、フィルタ取付部７２に形成された凸部（図示せず）が係合する位置に凹部５４が形成され、下端縁には操作釦収納部７３の外面に形成された弾性係合爪７５及び位置決め凹部７６に係合するように形成された係合爪５２及び位置決め凸部５３を有する。

　カバー８は、筺体２のＬ字状の引っ掛け部２７に係合する引っ掛け爪８１と、組付けガイド部２８に係合するガイド片８２とが両側面板上端縁から組む付け方向に延在して形成されているとともに、筺体２の後面板外面に重ね合わせる直角折り曲げ片８３に該筺体のねじ穴１０１に対向するねじ通し穴（図示せず）及び前記係合穴１０２に係合する係合爪８５を有する。この係合爪８５には係合穴１０２に対する係合がしやすいようにテーパ８５ａを設けておくと良い。また、係合穴１０２の四隅は円弧状とし、この円弧部分１０２ａで係合爪８５を常に接触させる。

　引っ掛け部２７と引っ掛け爪８１との係合面には、筺体２とカバー８が互いに押圧力を付与するようにテーパ（図示せず）が形成され、このテーパの終端部は円弧部（図示せず）に形成されている。また、カバー８は２つの穴８６ａ、８６ｂを並べて形成した係合穴部８６と、切起こし穴８７の縁の１辺を下方に延長した係合片８７ａとを備えている。

　一方、このカバー８に組付けるケース１０には、カバー８の係合穴部８６に係合する位置決めを兼ねた略コ字状の弾性係合爪１１と、カバー８の切起こし穴８７に通し常に係合片８７ａの下端に係合するように下方に伸びた弾性係合爪１２とがケース１０の対向する開口端縁に形成されている。

　以下、各部品の組付けについて説明する。表示器４をホルダ９に組付けるには、ホルダ９にその上面から表示器４を押し付けると、表示器４は弾性片９２、弾性片９３、弾性係合爪９４及び９５を外側に押し広げながら進み、弾性片９１を押し下げながらさらに進む。そして、表示器４が通り過ぎると、弾性片９２は表示器４を端子側に付勢し、弾性片９３は表示器４を左右から挟持し、弾性係合爪９４及び９５は弾性片９１の付勢力で押し上げられる表示器４の表面を押圧保持することで、ホルダ９に対する表示器４の組付けが完了する。この組付け完了後（表示器の組付け前であってもよい。）、弾性係合爪９６及び９７、図示を省略した係合爪によって、ホルダ９を図２に示すように基板３に組付ける。

　次いで、表示器４を組付けた基板３を、筺体２の両側面板に形成された第１の基板受け部２２に乗せて組付け方向へ移動させて両側縁を基板挟み込み部２３ａ，２３ｂで挟持させ、その移動終端位置において基板３の移動前端部が第２の基板受け部２６に乗せ、ねじ固定しない基板端縁に形成された凸部３１を口形係合部２５に進入させる。この状態において、基板３の後端側を基板受け兼ねじ固定部２１に載せてねじ固定する。

　一方、筺体２の上面開口にカバー８を組付けるには、カバー８のガイド片８２を筺体２の組付けガイド部２８に沿って移動させて、カバー８を筺体２の開口端面に当接させることにより、カバー８が筺体側に引き込まれすぎて下に下がらないようにしている。

　次いで、カバー８を開口端面に当接させた状態で直角折り曲げ片８３が筺体の後面板外面に当接するまで移動させて、引っ掛け部２７と引っ掛け部８１とを係合させ、それらが噛合うようにして、左右上下の位置を合わせる。この場合、引っ掛け部２７，８１は、入口は大きく、根元は狭くなるようにテーパが形成されているので、組み合わせが容易であるとともに、組み合わせた状態では強固に固定することができる。また、引っ掛け部２７，８１の根元に円弧部を設けることにより、両引っ掛け部２７，８１を常に接触させることでテンションをかけた状態とすることができる。

　また、カバー８の直角折り曲げ片８３を筺体２の後面板外面に当接させて重ね合わせると、直角折り曲げ片８３に形成した係合爪８５が筺体２の後面板の係合穴１０２に係合し、カバー８が筺体２に対して位置決め保持される。そこで、この状態を保って、直角折り曲げ片８３のねじ通し穴に通したねじ（図２では省略）を筺体２のねじ穴１０１にねじ込んでねじ固定する。この場合、係合爪８５は、テーパを有し、係合穴１０２の四隅は、円弧状に形成されているので、係合爪８５は係合穴１０２に挿入し易く、係合爪８５は係合穴１０２の円弧状の隅に常に接触して、カバー８と係合爪８５とで筺体２の後板を挟み込むことにより、常時テンションを付加した状態とすることができる。

　一方、フィルタ５をパネル７に取り付けるには、まず、フィルタ５の引っ掛け係合爪５１をパネル７の口形係合部７０ａに係合させて、下端側をパネル側に押し付けると、この過程で弾性係合爪５２がパネル側の弾性係合爪７５に係合するとともに、位置決め凸部５３がパネル側の位置決め凹部（図２では省略）に係合して、フィルタ５はパネル７に組付けられる。

　このフィルタ組付け後、フィルタ周辺を覆うようにして、フード６の周辺をパネル側のＬ字形の引き込み位置決め部７４（図９参照）に嵌め合わせ、係合孔６２にパネル側の係合爪７７（図１２参照）を係合させる。この組付けにより、覆い部６１はパネル側の口形係合部７８（図３参照）を覆い、弾性押圧部６３は操作釦７３ａ～７３ｎの底面に当接して該操作釦に対し復元力を付与する。

　このようにフィルタ５、フード６を組付けたパネル７の壁面７０を、上記のように基板３を組付けた後の筺体２の前面開口部に嵌め合わせ、図１１に示すように壁面７０に形成された口形係合部７０ａに筺体２に形成された切り起こし係合爪２９及びカバー８の切り起こし係合爪８８を係合させて電子機器１の組付けを完了する。

　また、上記の組付け前または完了後において、カバー８にケース１０を組付け固定する。この場合、ケース１０の略コ字状の弾性係合爪１１をカバーの上面から穴８６ａから挿入し、この状態からケース１０をカバー８側に回動させて、弾性係合爪１１の先端部を穴８６ａ，８６ｂ間の仕切り部８６ｃの下面から穴８６ｂに挿入させて、左右方向の位置決めを行った後、係合爪１２を切起こし穴８７に挿入して係合片８７ａに係合させることにより、ケース１０をカバー８にねじを用いることなく強固に組付けることができる。

　この発明は、このような構成の電子機器において、フィルタ５とフード６をそれぞれ独立させてパネル７にねじを使用しないで組付け固定できるように工夫したものであり、図３は裏側から見たパネル、フィルタ、フードの分解斜視図、図４は裏側から見たパネルにフィルタを組付けた状態を示す斜視図、図５は裏側から見たパネルにフィルタ及びフードを組付けた状態を示す斜視図、図６は図４のＡ部の拡大斜視図、図７は図４のＢ部の拡大斜視図、図８は図４のＣ部の拡大斜視図、図９は図５のＤ部の拡大斜視図、図１０は図５のＥ－Ｅ線に沿う拡大断面図、図１１は図５のＦ－Ｆ線に沿う拡大断面図、図１２はフード側の係合穴とパネル側の弾性係合爪との関係を図３とは反対方向から見た分解斜視図、図１３はフード側の下枠とパネル側の操作釦収納部との関係を示す一部の分解斜視図である。

　この発明に係るパネルに対する組付け構造におけるパネル７は、樹脂製素材により作成されており、図３～図５に示すように周囲に筺体２に対する組付け用の壁面７０を備え、この壁面７０の上面板より所定距離離れて内部に形成した表示窓７１、この表示窓７１の周縁に枠状に形成したフィルタ取付部７２、このフィルタ取付部７２の下縁部に添って一定間隔に形成された複数の操作釦７３ａ～７３ｎを収納した操作釦収納部７３、この操作釦収納部７３と壁面７０の下面板との間に位置して形成された小物入れ９０を有する。

　組付け用の壁面７０を形成する上下面板外面及び左面板外面には、筺体２に形成された係合爪２９及びカバー８に形成された係合爪８８と係合する口形係合部７０ａが形成されている。この口形係合部７０ａに対向して、筺体２の周辺が嵌まり込む間隔を設けて、パネル面から仕切り壁７０ｂが突設されており、仕切り壁７０ｂの両端上部から口形係合部７０ａの下部に向かって斜面７０ｃが形成されている。

　また、操作釦収納部７３のフィルタ取付部７２に対向する外面には弾性係合爪７５及び位置決め凹部７６と係合凹部８０が形成されている。そして、フィルタ取付部７２の上面板外面及び両側面板外面にはＬ字形の引き込み位置決め部７４と口形係合部７８及び係合爪７９が形成されている。

　フード６は、樹脂製素材により枠状に形成されており、フィルタ取付部７２の上面板外面に組付ける上枠外面には、覆い部６１及び係合孔６２を有する。また、フード６は、下枠外面には、操作釦７３ａ～７３ｎの底面に当接するように一定間隔ごとに突出して形成された弾性押圧部６３を有するとともに、操作釦収納部７３に対向する側には図１３に示すように係合凹部８０に係合する係合凸部６５を有する。

　フィルタ５は、フィルタ取付部７２に沿うように曲面に形成され、その上端縁にはパネル７の口形係合部７８に係合するように一定間隔に形成されたテーパを有する引っ掛け係合爪５１と、下端縁には操作釦収納部７３の外面に形成された弾性係合爪７５及び位置決め凹部７６と係合するように形成された弾性係合爪５２及び位置決め凸部５３を有する。

　上記の構成であるから、まず、フィルタ５をパネル７に組付けるもので、図６に示すように、フィルタ５の引っ掛け係合爪５１をパネル７の口形係合部７８に係合させて、下端側をパネル側に押し付けると、この過程で図７、図８に示すように、係合爪５２がパネル側の弾性係合爪７５及び口形係合部７８の弾性係合片７８ａに係合するとともに、位置決め凸部５３がパネル側の位置決め凹部７６に係合して、図４に示すように、フィルタ５はパネル７に組付けられる。

　このフィルタ組付け後、フィルタ周辺を覆うようにして、フード６の周辺を図９に示すように、パネル側のＬ字形の引き込み位置決め部７４に嵌め合わせ、図１２に示すようにフード６の上枠の係合孔６２にパネル側の係合爪７７を係合し、図１３に示すように下枠の係合凸部６５を係合凹部８０に係合させ、図５に示すように、フード６をパネル７に組付ける。この組付けにより、覆い部６１はパネル側の口形係合部７８を覆い、弾性押圧部６３は図１０に示すように、操作釦７３ａ～７３ｎの底面に当接して該操作釦に対し復元力を付与する。

　以上のようにこの発明によれば、フィルタとフードをそれぞれ独立させてパネルに凹凸係合により組付けているので、ねじを用いることなく組付けができ、組付け、取り外しが容易であり、リサイクル性が向上する。また、パネルに変形等が生じても、フィルタとフードはパネルにそれぞれ独立させて組付けているので、両者間に擦れが生じることがなく、両者の接触部分を最小にして、軋み音の発生を抑制することができる。

　また、パネルに組付けたフードの外面を、パネルの外面に形成したＬ字形の引き込み位置決め部で抑える構成であるから、フードがパネルから離れにくくなり、係合爪の係合が良くなり、両者の組付け状態が強固となる。

　この発明に係るパネルに対する組付け構造は、ねじ固定を削減し、組付け、取り外しが容易になる等の効果があるため、表示器及び操作釦を有する電子機器等に用いるのに適している。

Claims

　パネルとフード及びフィルタとを備え、
　前記パネルは、内面側に表示器の表示画面とは平行でない曲面の前記フィルタを取り付けるフィルタ取付部と、前記フィルタ取付部の下部に複数の操作釦収納部と、前記フィルタ取付部の上面板外面に形成された口形係合部及び係合爪と、前記操作釦収納部の前記フィルタ取付部に対向する外面に形成された弾性係合爪と位置決め凹部及び係合凹部を有し、
　前記フードは、前記フィルタ取付部の上面板外面に組付ける上枠外面には、前記口形係合部を覆う覆い部及び前記弾性係合爪と係合する係合孔を、下枠には前記係合凹部に係合する係合凸部を有し、
　前記フィルタは、前記フィルタ取付部に沿うように曲面に形成され、その上端縁には前記フィルタ取付部の上面板外面の前記口形係合部に係合する弾性係合爪と、下端縁には前記操作釦収納部の弾性係合爪及び位置決め凹部に係合する係合爪及び位置決め凸部を有することを特徴とするパネルに対する組付け構造。
　フードは、下枠外面に一定間隔ごとに操作釦の底面に当接するように突出して形成された複数の弾性押圧部を有することを特徴とする請求項１記載のパネルに対する組付け構造。
　パネルは、組付けられたフードの端部を引き入れてフィルタ取付部の外面に押圧する入口側を広く底に行く程狭くなるようにテーパを有するＬ字状の引き込み位置決め部を、前記フィルタ取付部の上面板外面及び両側面板外面に一定間隔毎に有することを特徴とする請求項１記載のパネルに対する組付け構造。