WO2007138959A1 - 可変スロットアンテナ及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

 両端が開放端111a、111bのスロット領域109で分割された接地導体101a、101bと、スロット領域109に給電する給電線路115と、接地導体101a、101b間を、給電箇所113から開放端111aを臨む側で接続する第一の選択的導通経路119と、給電箇所113から開放端111bを臨む側で接続する第二の選択的導通経路121を含む可変スロットアンテナを、第一の駆動状態では、第一の選択的導通経路119を導通し第二の選択的導通経路121を開放して、給電箇所113から第二の選択的導通経路121を臨む方向123aへ主ビームを放射し、別の駆動状態では、選択的導通経路の制御を切り替え、主ビーム方向を123b側へ切り替える。

Description

明 細 書
可変スロットアンテナ及びその駆動方法
技術分野
[0001] 本発明は、マイクロ波帯、およびミリ波帯などのアナログ高周波信号、もしくはデジタ ル信号を送信、受信するためのアンテナ及びその駆動方法に関するものである。 背景技術
[0002] アンテナの指向性を変化させ、放射ビームを走査するために、古くから様々な手法 が提案されてきた。例えば、ァダプティブアレーのように複数アンテナで受信した信 号をデジタル信号部で処理することにより、等価的にビーム走査を実現する方法があ る。また、セクタ一アンテナのように、あら力じめ複数アンテナを異なる向きに配置して おき、給電線側の経路の切り替えにより主ビーム方向を切り換える方法もある。更に、 アンテナ周辺に無給電素子である反射器や導波器を配置し主ビーム方向を傾ける 方法もある。
[0003] スロットアンテナは最も基本的な共振型アンテナの一つであり、同様にスロット長を 2 分の 1実効波長とした場合に 10%程度、スロット長を 4分の 1実効波長とした場合に は最低でも 15%以上の比帯域特性が期待できるため、広帯域通信への適用が有望 なアンテナである。これらの値は、同様に基本的な共振型アンテナであるパッチアン テナの比帯域 5%程度と比べると広帯域である。
[0004] 特許文献 1においては、スロットアンテナを用いたセクタ一アンテナとして、複数のス ロットアンテナを放射状に配置して、給電線側の経路の切り替えで主ビーム方向の切 り替えを実現するセクタ一アンテナ構成が開示されて 、る。特許文献 1にお 、ては、 アンテナとして超広帯域なアンテナ特性を有することで知られるヴィヴァルディアンテ ナを用いることにより、超広帯域な周波数成分を有する放射電磁波の主ビーム方向 一括切り替え切り替えを実現する。
[0005] また、特許文献 2には、無給電の寄生素子を用いて放射スロット素子から放射する 主ビーム方向を傾ける可変アンテナの例が開示されている。図 20に示す可変アンテ ナにおいては、給電線路 115により励振する 2分の 1実効波長スロット共振器を放射 器 201、無給電のスロット共振器を寄生素子 203a、 203bとして近接して接地導体 1 01上に配置している。寄生素子 203a、 203bのスロット長の調整によって、反射器に 対する寄生素子の機能を導波器とするか反射器とするかを切り替え、放射器からの 放射ビームの方向を変化させることが出来る。寄生素子 203a、 203bを導波器として 機能させるには、寄生素子のスロット長を放射器のスロット長より短くなるよう調整すれ ばよいし、寄生素子 203a、 203bを反射器として機能させるには、寄生素子のスロット 長を放射器のスロット長より長くなるよう調整する。スロット長を調整するには、回路基 板に設定するスロット長をあらかじめ長めにしてぉ 、て、短 、スロット長のスロット回路 として機能させる状態では、スロット長の中途で、スロットを幅方向に跨いでスィッチ素 子 205a、 205bで接地導体間を選択的に導通する。特許文献 2ではスィッチ素子 20 5a、 205bを実現する方法の一例として、 MEMSスィッチの使用を挙げている。 特許文献 1:特開 2003— 527018号公報
特許文献 2:特開 2005— 210520号公報
特許文献 3:米国特許第 6864848号明細書
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] 高速通信用移動端末用アンテナには、小型化が要求されるだけでなぐ反射波な どの妨害波を回避する目的で、放射電磁波の主ビーム方向を大きく変化させる必要 もあり、従来のスロットアンテナでは以下に示す課題があった。
[0007] 第一に、特許文献 1で開示されるアンテナでは、構成要素の大部分を共有しない 4 つのスロットアンテナを構造内に放射状に導入して、個々のスロットアンテナへの給 電回路を切り替えるという駆動方法で、主ビーム方向の切り替え機能を実現している 1S アンテナ構造が大型になるという課題が生じる。
[0008] 第二に、特許文献 2で開示されるアンテナにおいても、構成要素を共有しないスロ ットアンテナを並列に配置しているため、小型化の観点から課題が生じている。また、 寄生素子として用いるスロットアンテナが導波器もしくは反射器として機能する周波数 帯域が限定されるため、アンテナの主ビーム方向が動作周波数帯域内で異なる方向 に変化しかねないという問題があった。よって、特許文献 2で開示されたアンテナは、 狭帯域な通信システムに適用することは可能である力 高速伝送を行うために広い 周波数帯域の使用が要求される場合、通信システムへの適用には困難が生じる。よ り具体的に検証すると、第一に、 2分の 1実効波長スロット共振器の放射帯域は 10% 程度であるので、動作帯域の中心周波数より 5%以上周波数が異なる周波数で動作 するよう寄生素子のスロット長を調整する必要がある。第二に、動作帯域の上限周波 数と下限周波数において、放射器と寄生素子間の結合度を保つ必要もある。しかし、 スロット共振器間の結合は共振周波数が大きく異なるほど低下する傾向があるので、 上記二条件を同時に成立させることが困難となる。また、特許文献 2で開示されるァ ンテナでは、主ビーム方向を傾けることは出来るが、例えば主ビーム方向を反転する などのドラスティックな可変性を実現することは不可能である。
[0009] 本発明は、上記従来の課題を解決するもので、可変スロットアンテナにおいて、小 型な回路構成を保ちながら、比較的広帯域な動作帯域内で主ビーム方向を同一方 向に保ちつつ、可変角度範囲が広い主ビーム方向切り替え機能を実現するための 駆動方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明の可変スロットアンテナの駆動方法は、
誘電体基板と、
有限の面積の接地導体と、
前記接地導体を二つの有限接地導体領域に完全に分割し、両端が開放状態とな つたスロット領域とが
前記誘電体基板の裏面に配置され、
前記スロット領域の長さ方向の中央付近の領域と交差する給電線路が前記誘電体 基板の表面に配置され、
前記スロット領域を幅方向に横断して、分離された前記有限接地導体領域の間を 接続する力否かを選択可能な選択的導通経路が、前記給電線路と前記スロット領域 の交差地点力 前記スロット領域の両端の開放箇所を臨む方向に一つずつ配置し た可変スロットアンテナ構造にぉ 、て、
第一の状態においては、第一の選択的導通経路を非接続状態に設定し、第二の 選択的導通経路を接続状態に設定し、
第二の状態においては、第一の選択的導通経路を接続状態に設定し、第二の選 択的導通経路を非接続状態に設定することを特徴とする。
発明の効果
[0011] 本発明によれば、従来の可変スロットアンテナにおいては実現困難だった、構造の 小型化と、動作帯域内での主ビーム方向の同一性、主ビーム方向の広い範囲での 切り替え機能、が同時に満足でき、送受信状況が刻々と変化する移動端末において 利用することが可能となる。
図面の簡単な説明
[0012] [図 1]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの下面透視模式図で あって、(a)は主ビーム方向を右側に向ける場合の下面透視模式図、(b)は主ビーム 方向を左側に向ける場合の下面透視模式図である。
[図 2]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの構造断面図であつ て、(a)は図 1 (a)の直線 A1— A2での断面図の構造断面図、(b)は図 1 (a)の直線 B 1 B2での断面図の構造断面図である。
[図 3]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナ上に高周波的に実現 する構造の模式図であって、(a)は図 1 (a)の駆動条件時の模式図、(b)は図 1 (b)の 駆動条件時の模式図である。
[図 4]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの下面透視模式図で ある。
[図 5]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの下面透視模式図で ある。
[図 6] (a)及び (b)は本発明の選択性導通経路の周辺の拡大図である。
[図 7]本発明の選択性導通経路の周辺の拡大図である。
[図 8]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの下面透視模式図で ある。
[図 9]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの下面透視模式図で ある。 [図 10]本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの下面透視模式図 であって、(a)は一般的な給電構造の場合の下面透視模式図 (b)は複共振動作を 得る場合の下面透視模式図である。
[図 11] (a)から (c)は、本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの断 面構造図である。
[図 12]特許文献 3の図 7にて開示された可変アンテナの構造図である。
[図 13]特許文献 3の図 9にて開示された可変アンテナの構造図である。
[図 14]実施例 1の可変アンテナの構造図である。
[図 15]実施例 1の可変アンテナの反射特性の周波数依存性図である。
[図 16]実施例 1の可変アンテナの放射特性図であって、(a)は第一、第二の駆動状 態での 3GHzでの放射特性比較図、(b)は第一、第二の駆動状態での 4GHzでの放 射特性比較図である。
[図 17]実施例 2の可変アンテナの構造図である。
[図 18]実施例 2の可変アンテナの反射特性の周波数依存性図である。
[図 19]実施例 2の可変アンテナの放射特性図であって、(a)は第一、第二の駆動状 態での 2. 5GHzでの放射特性比較図、(b)は第一、第二の駆動状態での 4. 5GHz での放射特性比較図である。
[図 20]特許文献 2にて開示された可変アンテナの構造図である。
符号の説明
101、 101a, 101b, 22 接地導体、接地導体領域
103 誘電体基板
105 接地導体の側面外縁部
107 奥行き方向
109、 20 スロット領域
111a, 111b スロット開放端
113 給電箇所
115、 16 給電線路
117a, 117b 給電箇所から各スロット開放端 11 la、 11 lbを臨む方向 119、 119 1、2、 · ' ·Ν 第一の選択的導通経路
121, 121 - 1, 2, - - ·Ν 第二の選択的導通経路
123a, 123b 各駆動状態における主ビーム方向
125 終端点
127 インダクティブ共振器領域
201 放射器
203a, 203b 寄生素子
205a, 205b, 18— 1、 2、 3 スィッチ素子
W1 給電線路幅
Ls スロット長
Ws スロット幅
t3 スロット中心から給電線路の開放終端点までの距離
t4 インダクティブ共振器領域長
Lo 選択性導通経路力 給電線路 115までのスロットオフセット長
WLインダクティブ共振器領域の給電線路幅
発明を実施するための最良の形態
[0014] 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[0015] (実施形態)
図 1 (a)、(b)では、本実施形態の可変スロットアンテナの駆動方法によって、駆動 される可変スロットアンテナの構造にっ 、て下面透視模式図(裏面力もの透視図)を 用いて説明するとともに、本駆動方法の二状態において得られる可変スロットアンテ ナの指向特性の可変性を模式的に示している。また、図 2 (a)、(b)に図 1中の直線 A 1— A2、 B1— B2で構造を切断した断面模式図をそれぞれ示している。議論の簡略 ィ匕のため、まず対称性が高い実施形態として、左右対称な可変スロットアンテナ構造 を例にとり、左右に主ビーム方向を切り替える駆動方法の実施形態について述べる。
[0016] 有限の面積を有する接地導体 101が誘電体基板 103の裏面に形成されており、接 地導体 101の側面外縁部 105から奥行き方向 107に切り欠いて両端を開放したスロ ット領域 109が形成されている。すなわち、有限の接地導体 101は、スロット領域 109 により、第一の接地導体 101aと第二の接地導体 101bに二分割される。この結果、ス ロット領域 109の両端はそれぞれ第一の開放端 11 la、第二の開放端 11 lbとなる。 スロット領域 109の中央の給電箇所 113において、スロット領域 109は、誘電体基板 103の表面 (上面)に形成された給電線路 115と交差する。給電箇所 113から第一の 開放端 111aを臨む方向を第一の方向 117aとし、給電箇所 113から第一の方向 11 7a側に少なくとも一つ以上の第一の選択的導通経路 119が形成されている。同様に 、給電箇所 113から第二の開放端 111bを臨む方向を第二の方向 117bとし、給電箇 所 113から第二の方向 117b側に、少なくとも一つ以上の第二の選択的導通経路 12 1が形成されている。議論の簡略ィ匕のため、以下、第一の選択的導通経路 119、第 二の選択的導通経路 121の数がそれぞれ一つの場合についてまず説明する。すな わち、図 1に図示するように、給電箇所 113から左側と右側にそれぞれ選択的導通 経路 119、 121がーつずつ配置されている。第一の選択的導通経路 119、第二の選 択的導通経路 121は、いずれも外部力も与えられる制御信号に基づき、スロット領域 109により分割された第一の接地導体 101aと第二の接地導体 101b間を選択的に 導通させる役目を果たす。図 1 (a)では、第一の選択的導通経路 119を導通し、第二 の選択的導通経路 121を開放状態に制御していることを、図 1 (b)では逆に、第一の 選択的導通経路 119を開放し、第二の選択的導通経路 121が導通状態に制御して いることを示している。この第一、および第二の選択的導通経路 119、 121の制御に より、図 1 (a)の状態では矢印 123aの方向へ、図 1 (b)の状態では矢印 123bの方向 への放射電磁波主ビームの配向が可能となる。
(駆動方法の特徴)
本発明実施形態の可変スロットアンテナの駆動方法の特徴は、第一の選択的導通 経路 119、第二の選択的導通経路 121のいずれかの選択的導通経路を導通し、もう 片方の選択的導通経路を必ず開放に選択し、給電箇所 113から開放された選択的 導通経路側を臨む方向へ主ビームを配向させることである。導通する選択的導通経 路と開放する選択的導通経路を切り替えれば、主ビーム方向を異なる方向へ切り替 えることが出来る。例えば、右方向 123aに主ビームを向けたい場合は(図 1 (a) )、給 電箇所 113に対して右側に配置されて ヽる第二の選択的導通経路 121を開放し、給 電箇所 113に対して逆側である左側に配置されている第一の選択的導通経路 119 を短絡すればよい。逆に、図 1 (b)に示すように、左方向 123bに主ビームを向けたい 場合は、給電箇所 113に対して左側に配置されている第一の選択的導通経路 119 を開放し、給電箇所 113に対して右側に配置されている第二の選択的導通経路 121 を短絡すればよい。左右に主ビームを向ける場合に、本駆動方法において各選択的 導通経路を制御すべき状態を表 1にまとめる。
[0018] [表 1]
Figure imgf000010_0001
[0019] 本発明の駆動方法の採用により、導通された選択的導通経路は分断された接地導 体 101a、 101b間を局所的に接続し、構造内に片側が開放、片側が短絡された 4分 の 1実効波長のスロット共振器を、各駆動状態においてそれぞれ出現させることが出 来る。図 3 (a)、(b)に、図 l (a)、(b)の状態に駆動された可変スロットアンテナにおい てそれぞれ高周波的に実現している構造を模式的に示す。
[0020] 上述したように、本発明の駆動方法により駆動する可変スロットアンテナのスロット領 域は、あらかじめ両端が開放端に設定されているが、各駆動状態では片端は高周波 的に短絡されているように扱うことが出来る。たとえば、図 3 (a)においては、図 1 (a) においては図示されている開放端 11 laを図示しな力つた。これは、給電箇所 113か ら開放端 111aを臨む方向に配置された第一の選択的導通経路 119の導通制御に よって、給電箇所 113から臨んだ場合、高周波的には開放端 111aが無視できるよう になるためである。また、第二の選択的導通経路 121を高周波的に開放状態に設定 すれば、第二の選択的導通経路 121の具体的な形状などによる放射特性への影響 は極めて限定的なものとなり、図 1 (a)は高周波的に図 3 (a)のように近似することが 出来る。同様に、図 1 (b)の駆動状態での可変スロットアンテナは高周波的には図 3 ( b)のように近似することが出来る。 4分の 1実効波長スロット共振器を給電した場合の 主ビーム方向は、給電箇所力も開放端側に向力 方向なので、給電箇所から開放端 を臨む方向を駆動状態によって切り替えることが可能な本発明の駆動方法によって、 ドラスティックな主ビーム方向の切り替えが実現できる。
[0021] 以上の原理により、図 4や図 5に示すように、本発明の駆動方法により駆動する可 変スロットアンテナ内に、給電箇所 113からスロット領域 109の開放端 11 la、 111bに 向かって単一ではなくそれぞれ複数個の選択的導通経路が配置された場合には、 駆動方法に制限が生じる。まず、図 4に示すように、右側 (矢印 123a方向)に主ビー ムを向けたい場合に、給電箇所 113から開放端 111bを臨む方向 117bに複数の第 二の選択的導通経路群 121— 1、 121— 2、 · ' · 121— Nを配置している場合、全て の第二の選択的導通経路群 121— 1、 121— 2、 · ' · 121—Νは、開放状態に設定 する。また、図 5に示すように、右側(矢印 123a方向)に主ビームを向けたい場合に、 給電箇所 113から開放端 11 laを臨む方向 117aに複数の第一の選択的導通経路 群 119— 1、 119— 2、 · ' · 119— Nを配置している場合は、第一の選択的導通経路 群 119— 1、 119— 2、 · ' · 119— Νの内、少なくとも一つが導通状態に選択されれば よい。図 5では、第二の選択的導通経路 119— 2のみが導通制御されている状態を 示している。導通する選択的導通経路の選択により、形成されるスロット共振器の共 振器長を調整することが可能である。また、導通する選択的導通経路の選択により、 スロット共振器への給電インピーダンス調整を行うことも可能である。また、全ての選 択的導通経路を導通させても勿論力まわな 、。
[0022] (選択的導通経路について)
第一、および第二の選択的導通経路により得られる第一の接地導体 101a、第二の 接地導体 101b間の導通は、直流信号的な導通でなくてもよぐ動作周波数付近に 通過帯域が限定された高周波的な導通であっても力まわない。具体的には本発明の 選択的導通経路を実現するためには、ダイオードスィッチ、高周波トランジスタ、高周 波スィッチ、 MEMSスィッチなど、アンテナ動作帯域で低損失且つ高分離度特性が 得られるスィッチ素子であれば 、ずれも使用可能である。ダイオードスィッチを用い れば給電回路の構成を簡略ィ匕することができる。
[0023] 図 6 (a)、 (b)には、本発明で用いられる選択的導通経路の実現例について、特に スロット領域 109の幅がスィッチ素子のサイズより広い場合の例について、周辺箇所 付近の下面構造を拡大した模式図をそれぞれ示す。図 6 (a)に示すように、選択的 導通経路 191は、高周波信号の導通、開放の切り替えが可能なスィッチ素子 191aと 、スィッチ素子 191aの両側に設けられた突起状の導体 193a、 193bから構成されて よい。導体 193a、 193bは、それぞれ接地導体 101a、 101bからスロット領域 109へ 突き出した形状を採る。導体 193a、 193bの内、片方が構造力 減じられ、スィッチ 素子 191aが接地導体 101a、 101bのいずれかと直接接続されてもよい。また、図 6 ( b)【こ示すよう【こ、導体 193a、 193bの代わり【こ、導体ワイヤ 193c、 193dを用!ヽて、 接地導体 101aとスィッチ素子 191a、接地導体 101bとスィッチ素子 191a間の接続 を実現しても構わない。また、スィッチ素子 191aのサイズがスロット領域 109の幅より も大きい場合の選択的導通経路 109の実現例を、図 7に選択的導通経路周辺のみ の拡大図として示す。いずれにせよ、本発明の駆動方法により駆動される可変スロッ トアンテナ内の選択的導通経路は、接地導体 101a、 101b間を接続すべくスロット領 域をまたいで形成され、経路内に必ず高周波的な導通、開放の二状態を制御可能 なスィッチ素子が直列に挿入された構造である。選択的導通経路は、経路内のスイツ チ素子が開放されれば高周波的に開放状態として機能するし、経路内のスィッチ素 子が導通制御されれば高周波的に導通状態として機能する。高周波帯域で用いら れるスィッチ素子には、構造に応じて寄生回路成分が存在するので、完全な開放状 態や完全な導通状態を実現することは厳密には不可能であるが、寄生回路成分をあ らかじめ考慮して回路設計を行えば、本発明の目的を容易に達成することが出来る。 例えば、本発明の実施例にお!、て用いた市販のガリウム砒素の PINダイオードスイツ チは、直列の寄生容量が 0. 05pFであり、開放時には 5GHz帯で 25dB程度の、本 発明の目的には十分な分離特性を得ることが可能である。この値を考慮せずに本発 明で駆動する可変スロットアンテナの設計を行っても、特性に大きな変化は生じない oまた、上述の巿販ダイオードスィッチは、直列の寄生抵抗が 4 Ωであり、導通時の損 失が 5GHz帯で 0. 3dB程度の値が得られ、本発明の目的には十分な低損失特性が 得られる。よって、この値を無視して理想的なスィッチ素子を配置したものとして本発 明の駆動方法で可変スロットアンテナを駆動しても、アンテナの放射効率等の特性劣 ィ匕も無視できる。すなわち、本発明において用いられる選択的導通経路は、一般的 な回路技術で容易に実現することが可能である。
[0024] (スロット領域の向きについて)
本発明の駆動方法により駆動する可変スロットアンテナは、スロットの形成方向によ り主ビーム方向を変化させることが出来る。すなわち、給電箇所からスロットの開放端 を臨む方向をやや下向きにすれば、放射電磁波の主ビーム方向もやや下向きに配 向できる。
[0025] (構成の対称性について)
本発明の駆動方法により駆動する可変スロットアンテナの形状は、必ずしも鏡面対 称である必要はない。しかし、二状態で同一反射特性、同一利得特性、同一偏波特 性でありながら、主ビーム方向のみを切り替えられる可変性を有するアンテナの提供 は、産業上の利用価値が特に高いものと考えられる。よって、スロット領域 109の形状 、給電線路 115、接地導体 101a、 101bの形状は鏡面対称に構成されることが好ま しい。また、第一の状態と第二の状態で主ビーム方向が逆平行になるように、第一の 方向と第二の方向を逆向き、平行にすることが好ましい。
[0026] (別形状のスロットの例について)
本発明の駆動方法で駆動する可変スロットアンテナにおいて、スロット領域の形状 は矩形である必要はなぐ接地導体領域との境界線は任意の直線および曲線形状 に置換可能である。例えば、スロット領域の形状は、図 8に示すように、開放端付近で テーパ状にスロット幅が広がるような構造であっても構わな 、。動作帯域の上限周波 数付近では、アンテナの放射開口面により、ビーム幅が決定されるため、開放端付近 でスロット幅を広げておくことにより、高利得な指向性ビームを実現しやすくなる。
[0027] また、図 9に示すように、主スロット領域に多数の細力べ短いスロットを並列接続すれ ば (すなわち、略長方形の接地導体 101a、 101bのそれぞれ 4辺のうち、向かい合う それぞれ 1辺に小さな連続する凸凹を施せば)、主スロット領域への直列インダクタン ス付加効果が得られ、スロット長の実効的な短縮、更には回路の小型化という実用上 好ましい効果が得られる。また、主スロット領域のスロット幅を狭くして、ミアンダ形状な どに折り曲げ小型化を図った可変スロットアンテナ構造であっても、本発明の駆動方 法によって主ビーム方向の切り替え効果を得ることができる。 [0028] (スロット共振器について)
各駆動状態において、回路上に出現するスロット共振器については、スロット幅 Ws (すなわち、第 1接地導体 101aと第 2接地導体 101bとの間の距離)力 Sスロット共振器 長 Lsに比べて無視できるほど狭い場合 (一般的に Wsが (Ls/8)以下である場合)、 スロット長 Lsは動作帯域の中心周波数 fO付近において 4分の 1実効波長となるよう設 定される。スロット幅 Wsが広ぐスロット共振器長 Lsと比べて無視できない場合 (一般 的に Wsが (Ls/8)を超える場合)、スロット幅も考慮したスロット長(Ls X 2+Ws)を f 0にお 、て 2分の 1実効波長に相当するように設定すればよ!、。
[0029] スロット共振器長 Lsは、導通されている選択的導通経路(119または 121)力も給電 線路 115および給電箇所 113を跨いで開口部 111までの距離と定義される。なお、 図 4のように、単一ではなくそれぞれ複数個の選択的導通経路が配置された場合に は、 Lsは、厳密には、最も給電線路 115に近いスィッチ 121から給電線路 115およ び給電箇所 113を跨 、で開口部 111までの距離、と定義される。
[0030] (給電線路開放端の処理と複共振構造)
給電線路の形状について二つの特徴的な形態を図 10 (a)、 (b)に示す。スロット 10 9と一部が少なくとも交差する給電線路 115は誘電体基板 103の表面に形成され、 一端は入出力端子 201から入出力回路へと接続され、もう一端は終端点 125で開放 終端される。図 10 (a)に示すように、終端点 125から給電箇所 113までの距離 t3を 周波数 fOにおいて 4分の 1実効波長となるよう設定すれば、動作帯域で良好な整合 特性を得ることが出来る。この場合、終端点 125から給電箇所 113までの給電線路 1 15の線路幅は、入出力端子 201付近での線路幅と同一のままでよぐ例えば特性ィ ンピーダンスが 50 Ωのままでょ 、し、他の値を採用しても良好な整合を得ることが可 能である。
[0031] 一方、図 1から示してきた実施形態では、図 10 (b)に示すように、終端点 125から t 4の長さの給電線路領域を、線路幅を細くしたインダクティブ共振器領域 127へと置 換しており、且つ給電線路 115とスロット 109の交差箇所は、インダクティブ共振器領 域 127の長手方向ほぼ中央に設定している。 t4は周波数 fOにおいて 4分の 1実効波 長に設定される。すなわち、給電線路 115の先端部は、開放された終端点 125から、 動作帯域の中心周波数における 4分の 1実効波長の長さ (t4)に渡って、特性インピ 一ダンスが 50 Ωよりも高い線路により構成される。この長さ t4の部分力 インダクティ ブ共振器領域 127として機能し、給電線路 115は、インダクティブ共振器領域 127の 中央部で、スロット領域と交差する。
[0032] 図 10 (b)の構成によって、 4分の 1実効波長スロット共振器と、 4分の 1実効波長イン ダクティブ共振器を結合させ、複共振動作の実現、すなわち、動作帯域の効果的な 拡大が可能となり、実用上有効である。
[0033] また、終端点 125を、抵抗素子を介して接地処理することにより広帯域な整合特性 を得ることも可能である。終端点 125付近で給電線路 115の線路幅を徐々に広げ、 終端箇所の形状をラジアル状にして、広帯域な整合特性を得ることも同様に可能で ある。
[0034] また、例えば開放端 11 laや 11 lbに追加誘電体 129を装荷し、スロットアンテナの 放射特性を変化させることも可能である。具体的には広帯域動作時の主ビーム半値 幅特性などが制御できる。
[0035] (多層構造での形態)
なお、本明細内では、図 11 (a)に断面図を示すように、誘電体基板 103の最表面 に給電線路 115が配置され、誘電体基板 103の最裏面に接地導体 101が配置され た構造について説明している力 図 11 (b)に別の形態の断面図を示すように、多層 基板の採用などの方法により、給電線路 115、接地導体 101のいずれか、もしくはそ の両者が誘電体基板 103の内層面に配置されていても構わない。また、図 11 (c)に 別の形態の断面図を示すように、給電線路 115に対して接地導体 101として機能す る導体配線面は構造内に一つに限定される必要はなぐ給電線路 115が形成された 層を挟んで対向する接地導体 101が配置された構造でもよい。すなわち、本発明の 可変スロットアンテナの駆動方法は、マイクロストリップ線路構造の可変スロットアンテ ナのみでなぐストリップ線路構造の可変スロットアンテナでも同様の効果を得ること ができる。なお、本発明では、接地導体 101を構成している導体層が厚み方向に完 全に除去されている構造をスロットと定義している。すなわち、接地導体 101の表面 がー部の領域で削られて、厚みを減じただけの構造ではな!/、。 [0036] (特許文献 3との差異)
なお、特許文献 3 (特表 2005— 514844号公報と同趣旨)においては、 MEMSス イッチを用 、て特性の調整を行う 2分の 1実効波長スロットアンテナが開示されて!、る 。図 12に示す、特許文献 3の図 7などで開示されたスロットアンテナは、本発明の駆 動方法で駆動する可変スロットアンテナと構造が類似しているように見えるが、本発 明の可変スロットアンテナの駆動方法とは目的、発明にいたった経緯、駆動時の可 変スロットアンテナ内に実現される高周波構造、得られる可変効果、構造のサイズの 全ての点について異なる発明であるので、以下、両者の差異について説明する。
[0037] まず、特許文献 3のスロットアンテナでは 2分の 1実効波長のスロット共振モードを用 いて放射動作を行っているのに比べ、本発明の駆動方法で駆動する可変スロットァ ンテナでは主として 4分の 1実効波長のスロット共振モードを用いて 、ると 、う差異が ある。このため、特許文献 3のアンテナ力もの放射電磁波の主ビーム方向は常に基 板に垂直な方向である。図中に示す座標系を、給電線である給電線路に平行な方 向を X軸、基板に平行な平面を XY面、基板に垂直な方向を Z軸として説明すると、 2 分の 1実効波長スロットアンテナ力 の放射の主ビーム方向は常に士 Z方向に配向 することになる。一方、本発明の駆動方法により駆動する可変スロットアンテナは、常 に片端を開放制御、もう片端を導通制御され、基本的に 4分の 1実効波長スロット共 振モードを放射原理として用いるスロットアンテナの駆動方法なので、放射電磁波の 主ビーム方向は、給電箇所から、開放制御された選択的導通経路を臨む方向、すな わち、前述の座標系を用いれば、主ビーム方向は +Y方向かマイナス Y方向に劇的 に変更させることが可能である。一方、主ビーム方向の切り替え機能は特許文献 3で は原理的に不可能である。
[0038] また、図 13には特許文献 3の図 9として開示された、 90度方向を折り曲げた 2スロッ ト状態を選択可能な実施形態を示す。この場合も、主ビーム方向はやはり常に士 Z方 向であり、切り替わるのは主ビーム方向に向く放射電磁波の偏波特性 (放射される電 磁波の電界が配向する向き)だけであり、やはり本発明のような劇的な指向性切り替 え効果を提供できない。すなわち、特許文献 3に開示されたアンテナは、所望波の到 来方向が一方向に限定され、移動体端末での使用に極めて不適であるが、本発明 の駆動方法により駆動する可変スロットアンテナでは、この課題を解決することが出 来る。
[0039] さらに、主ビーム方向の切り替え効果だけでなぐ本発明の駆動方法により駆動さ れる可変スロットアンテナと特許文献 3のスロットアンテナとの差異は、サイズ、周波数 帯域、という二点においても顕著である。特許文献 3ではアンテナ動作に 2分の 1実 効波長スロット共振モードを用いるが、本発明のアンテナでは基本的に 4分の 1波長 共振スロットモードを用いるので、スロット長は半分になる。また、 2分の 1実効波長ス ロットアンテナの動作帯域は比帯域 (動作帯域幅 Δ fを動作帯域の中心周波数 fOで 規格化した値)にして 10%程度に限られるが、 4分の 1波長のスロットアンテナは放射 Q値が低いため少なくとも 15〜20%の広帯域な比帯域特性が期待できる。特許文 献 3のスロットアンテナが MEMSスィッチを導入してまでスロットアンテナに可変特性 を付与するそもそもの目的は、動作周波数の微妙な調整である。しかし、 4分の 1実 効波長スロットアンテナをアンテナ構造内に発現させる本発明の駆動方法において は、初めから動作周波数を微妙に調整する必要自体がないので、本発明の目的に は特許文献 3と関連するところがない。
[0040] 特許文献 3によれば、最終的に MEMSスィッチによってスロット共振器の両端で接 地導体間を接続してしまうにも関わらず、両端を開放端とするスロット領域を設定する 理由は、「当前記開放端部に近接して配置される RF— MEMSスィッチに最大限の 同調性を与えるため」である。すなわち、分離された接地導体間を金属材料により完 全に接続してしまう通常のスロットアンテナと比較すると、 RF— MEMSスィッチによる 接地導体間の接続は、高周波電流にとって入力インピーダンスが高い。よって、 RF MEMSスィッチ近辺にて導体による接地導体間接続が行われてしまえば、 RF— MEMSスィッチの切り替えを行っても高周波特性の変化が明確に現れなくなつてし まう。特許文献 3は、共振周波数や入力インピーダンスの微妙な制御を行うために、 R F— MEMSスィッチ近辺での導体による接地導体間接続を回避することを目的とし ている。すなわち、特許文献 3は、有限の接地導体間が高周波スィッチ素子以外の 回路で接続されてよ 、二分の一波長共振器を前提とした発明でし力な 、。以上のよ うに、特許文献 3と本発明は駆動方法、各駆動状態で実現されるアンテナ構造にも 差異があるだけでなぐ発明の目的が明らかに異なっているため、本発明の可変スロ ットアンテナの駆動方法は、特許文献 3からは容易に類推することが不可能である。
[0041] (実施例)
図 14に下面からの透視模式図を示すような、実施例 1の可変スロットアンテナを作 製した。誘電体基板 103として、総厚 0. 5mmの FR4基板を用いた。基板表面と裏 面には、銅配線により厚さ 20ミクロンの給電線路パターンと接地導体パターンをそれ ぞれ形成した。各配線パターンはウエットエッチングにより一部領域の金属層を除去 することにより、形成し、表面には厚さ 1ミクロンの金メッキを施した。接地導体 101の 外縁部 105は、誘電体基板 103の端面に最も近接した場合においても、端面より 0. lmmは内側となるように配線マージンを設定した。図には接地導体パターンを実線 で、給電線路のパターンを点線で示す。入力端子部 201には高周波コネクタを接続 し、特性インピーダンスが 50 Ω相当の給電線路 115を介して、作製したアンテナと測 定系を接続した。接地導体 101を中央で分離し、有限の接地導体領域 101a、 101b 間に挟まれたスロット領域 109を形成し、スロット領域 109を跨ぐ二経路の選択性導 通経路 119、 121を設定した。選択性導通経路内の高周波スィッチ素子としては、巿 販のガリウム砒素の PINダイオードを用いた。使用した PINダイオードは、導通時の 挿入損失は 5GHzで 0. 3dB、開放時の分離度は 5GHzで 25dBと、実用上全く問題 ない値であった。接地導体領域 101bに、 lk Ωの抵抗素子を介してバイアス回路を 接続し、ダイオードへのバイアス給電を実現した。 119、 121のダイオードの極性を逆 向きと設定して配置することにより、選択性導通経路 119、 121の片方が導通動作時 にはもう片方が開放動作するよう、駆動する設定が完了した。図 14に示す実施例 1の 構造パラメータを表 2にまとめた。
[0042] [表 2] W1 0.85 mm
Ls 14 mm
Ws 0.4 mm
a 20 mm
b 45 mm
Lo 3 mm
t3 14 mm 第一の駆動状態において、選択性導通経路 119を導通し、選択性導通経路 121を 開放することにより、図中の座標系でのマイナス X方向への放射を広い周波数帯域 で得た。図 14は、第一の駆動状態における、構造模式図に相当している。また、第 二の駆動状態においては、逆向きのバイアスを接地導体領域に与えることにより、選 択性導通経路 119が開放され、選択性導通経路 121を導通することにより、プラス X 方向への放射を広い周波数帯域で得た。第一の駆動状態での反射特性を図 15に 示す。 2. 7GHzから 4. 3GHzという周波数帯域でマイナス 10dB以下という良好な反 射特性値を得ることが出来た。上記帯域は比帯域として 45%に相当する。また、第 二の駆動状態でも、ほぼ同様の周波数帯域で同様の反射特性を得ることが出来た。 第一の駆動状態と第二の駆動状態における 3GHzと 4GHzでの放射特性をそれぞ れ図 16 (a)、 (b)に示す。図示したのは、図 14中の座標系における XZ面内での放 射指向性である。図中、 siとして示したのが第一の駆動状態での放射指向性、 s2と して示したのが第二の駆動状態での放射指向性である。図 15、 16より明らかなように 、二状態においてほぼ同等且つ良好な反射特性を広い周波数帯域で得つつ、且つ 、広い周波数帯域において同一方向に主ビーム方向を配向させ、且つ主ビーム方 向を二状態で完全に切り替えることが出来た。
[0044] 次に、図 17に下面力ゝらの透視模式図を示すような、実施例 2の可変スロットアンテ ナを作製した。実施例 2の構造パラメータを表 3にまとめた。実施例 2では、実施例 1 の構造から、給電線路 115の先端開放箇所から 4分の 1実効波長に相当する領域を インダクティブ共振器領域 127へと置換している。また、インダクティブ共振器領域 12 7の中央部をスロット給電箇所に対応させた。また、スロット領域の幅を実施例 1の 10 倍とした。
[0045] [表 3]
Figure imgf000020_0001
[0046] 実施例 2の第一の駆動状態での反射特性を図 18に示す。図中には、実施例 1の第 一の駆動状態での反射特性も比較のために図示する。実施例 2では 2. 2GHzから 4 . 7GHzという周波数帯域でマイナス 10dB以下という良好な反射損失値を得ることが 出来た。上記帯域は比帯域に換算すれば 72%もの広帯域特性に相当する。また、 第二の駆動状態でも、ほとんど同様の反射特性を得ることが出来た。実施例 2の第一 の駆動状態と第二の駆動状態における 2. 5GHzと 4. 5GHzでの放射特性をそれぞ れ図 19 (a)、(b)に示す。図示したのは、図 17中の座標系における XZ面内での放 射指向性である。図中、 siとして示したのが第一の駆動状態での放射指向性、 s2と して示したのが第二の駆動状態での放射指向性である。図 18、 19より明らかなように 、二状態においてほぼ同等且つ良好な反射特性を広い周波数帯域で得つつ、且つ 、広い周波数帯域において同一方向に主ビーム方向を配向させ、且つ主ビーム方 向を二状態で完全に切り替えることが出来た。
[0047] 以上、本発明の駆動方法によって、小型な回路占有面積の可変スロットアンテナに おいて主ビーム方向の劇的な切り替え機能を実現可能なことが証明された。
産業上の利用可能性
[0048] 本発明によれば、回路占有面積を増大させることなぐ主ビーム方向の劇的な切り 替え機能を実現できるので、従来複数のアンテナを搭載しなければ実現できなかつ た高機能端末を簡易な構成で実現することが可能となる。また、本発明の駆動方法 により実現する可変スロットアンテナが、 4分の 1実効波長のスロット共振器構造を基 にしているため、広帯域特性を得やすぐ従来よりもはるかに広い周波数帯域を用い る近距離無線用の通信システムの実現にも貢献することが出来る。また、デジタル信 号を無線で送受信するような、超広帯域な周波数特性を必要とするようなシステムに お!ヽても可変性を有する小型アンテナを導入しうる。
[0049] 上記の説明から把握される本発明の技術的思想は以下の通りである。
[0050] 誘電体基板(103)を有する指向性可変スロットアンテナであって、
前記誘電体基板(103)の裏面には、有限の面積の接地導体(101)とスロット領域 ( 109)とが形成されており、
前記スロット領域(109)は、前記接地導体(101)を、第一の接地導体(101a)およ び第二の接地導体(101b)からなる二つの領域に分割し、
前記スロット領域(109)の両端にはそれぞれ開放端(11 la、 11 lb)が形成されて おり、
前記誘電体基板(103)の裏面には、さらに、前記スロット領域(109)を横断して前 記第一の接地導体(101a)と前記第二の接地導体(101b)を接続する 2つの選択的 導通経路群(119、 121)が配置されており、 前記誘電体基板(103)の表面には、前記スロット領域(109)の長手方向中央付近 の給電箇所(113)にお 、て前記スロット領域(109)と交差する給電線路(115)が配 置されており、
前記 2つの選択的導通経路群(119、 121)は、第 1の選択的導通経路(119)およ び第 2の選択的導通経路(121)からなり、
前記第 1の選択的導通経路(119)および第 2の選択的導通経路(121)は、前記誘 電体基板(103)の法線方向から前記指向性可変スロットアンテナを透過した透過平 面視にお 、て、前記給電線路( 115)を間に挟む。
[0051] さらにここで、スロット共振器長 Lsを、前記第 1の選択的導通経路(119)と前記スロ ット領域(109)の— X方向の先端に位置する開放端(111b)との間の距離、スロット 幅 Wsが前記第 1の接地導体(101a)と前記第 2の接地導体(101b)との間の距離と 設定したとき、
Wsが (LsZ8)以下である場合には、前記 Lsが動作帯域の中心周波数 fOに対して 4分の 1実効波長と同一の長さになるように設定され、
Wsが (LsZ8)を超える場合には、(2Ls+Ws)が動作帯域の中心周波数 fOに対し て 2分の 1実効波長と同一の長さになるように設定される。
[0052] 第一の状態においては、第 1の選択的導通経路(119)を導通状態に選択し、かつ 第 2の選択的導通経路(119)を開放状態に選択することにより、 X方向に主ビーム を放射(123a)させ、第二の状態においては、第 1の選択的導通経路(119)を開放 状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路(121)を導通状態に選択することにより、 X方向に主ビームを放射 (123b)させる。

Claims

請求の範囲
誘電体基板を有する指向性可変スロットアンテナであって、
前記誘電体基板の裏面には、有限の面積の接地導体とスロット領域とが形成され ており、
前記スロット領域は、前記接地導体を、第一の接地導体および第二の接地導体に 分割し、
前記スロット領域の両端にはそれぞれ開放端が形成されており、
前記誘電体基板の裏面には、さらに、前記スロット領域を横断して前記第一の接地 導体と前記第二の接地導体とを接続する少なくとも 2つの選択的導通経路群が配置 されており、
前記誘電体基板の表面には、前記スロット領域の長手方向中央付近の給電箇所 において前記スロット領域と交差する給電線路が配置されており、
前記少なくとも 2つの選択的導通経路群は、第 1の選択的導通経路および第 2の選 択的導通経路を有しており、
前記第 1の選択的導通経路および第 2の選択的導通経路は、前記誘電体基板の 法線方向から前記指向性可変スロットアンテナを透過した透過平面視において、前 記給電線路を間に挟み、
前記スロット領域の長手方向を X方向、前記給電線路の長手方向を Y方向、前記 誘電体基板の法線方向を Z方向と設定したとき、
前記開放端のうち、前記スロット領域の X方向の先端に位置する開放端と前記給電 箇所との間に前記第 1の選択的導通経路が配置されており、
前記開放端のうち、前記スロット領域の— X方向の先端に位置する開放端と前記給 電箇所との間に前記第 2の選択的導通経路が配置されており、
第一の状態においては、第 1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第 2の 選択的導通経路を開放状態に選択することにより、 X方向に主ビームを放射させ、 第二の状態においては、第 1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第 2の 選択的導通経路を導通状態に選択することにより、 X方向に主ビームを放射させる、 指向性可変スロットアンテナ。
[2] スロット共振器長 Lsを、前記第 1の選択的導通経路と前記スロット領域の— X方向 の先端に位置する開放端との間の距離、
スロット幅 Wsを、前記第 1の接地導体と前記第 2の接地導体との間の距離と設定し たとき、
Wsが (LsZ8)以下である場合には、前記 Lsが動作帯域の中心周波数 fOに対して 4分の 1実効波長と同一の長さになるように設定され、
Wsが (LsZ8)を超える場合には、(2Ls+Ws)が動作帯域の中心周波数 fOに対し て 2分の 1実効波長と同一の長さになるように設定されている、請求項 1に記載の指 向性可変スロットアンテナ。
[3] 前記給電箇所付近での前記給電線路と前記スロット領域形状とが鏡面対称に配置 され、前記第一の方向と前記第二の方向とが鏡面対称な方向である請求項 2に記載 の可変スロットアンテナ。
[4] 前記第一の方向と前記第二の方向が平行且つ逆向きである請求項 3に記載の可 変スロットアンテナ。
[5] 前記給電線路の先端部が、開放終端点力 動作帯域の中心周波数における 4分 の 1実効波長の長さに渡って、特性インピーダンスが 50 Ωよりも高い線路により構成 されたインダクティブ共振器領域に設定され、
前記インダクティブ共振器領域の中央部で、前記スロット領域と交差する請求項 1 に記載の可変スロットアンテナ。
[6] 前記第 1の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
前記第一の状態においては、前記第 1の選択的導通経路の前記複数の部分の少 なくとも 1つを導通状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路を開放状態に選択す ることにより、 X方向に主ビームを放射させ、
前記第二の状態においては、前記第 1の選択的導通経路の前記複数の部分のす ベてを開放状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路を導通状態に選択することに より、 X方向に主ビームを放射させる請求項 1に記載の指向性可変スロットアンテナ。
[7] 前記第 2の選択的導通経路が、複数の部分を有して!/、る場合、
前記第一の状態においては、第 1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路の前記複数の部分のすべてを開放状態に選択することにより、 —X方向に主ビームを放射させ、
前記第二の状態においては、第 1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路の前記複数の部分の少なくとも 1つを導通状態に選択すること により、 X方向に主ビームを放射させる、請求項 1に記載の指向性可変スロットアンテ ナ。
[8] 前記スリット領域は、前記開放端に向かってテーパ状にスロット幅が広がっている部 分を有して 、る請求項 1に記載の指向性可変スロットアンテナ。
[9] 前記第一の接地導体および第二の接地導体の外縁のうち、前記スロット領域を介 して対向する部分は、 Z方向力 見たときに複数の凹凸が X方向に沿って配列された 平面形状を有している、請求項 1に記載の指向性可変スロットアンテナ。
[10] 前記給電線路は一様な線路幅を有して 、る請求項 1に記載の請求項 1に記載の指 向性可変スロットアンテナ。
[11] 前記給電線路において、開放終端点力 動作帯域の中心周波数における 4分の 1 実効波長の長さに渡る部分の線路幅が他の部分の線路幅よりも狭ぐ
前記給電線路は、開放終端点から動作帯域の中心周波数における 4分の 1実効波 長の長さに渡る部分の中央部で、前記スロット領域と交差する請求項 1に記載の可変 スロットアンテナ。
[12] 誘電体基板を有する指向性可変スロットアンテナの駆動方法であって、
前記誘電体基板の裏面には、有限の面積の接地導体とスロット領域とが形成され ており、
前記スロット領域は、前記接地導体を、第一の接地導体および第二の接地導体に 分割し、
前記スロット領域の両端にはそれぞれ開放端が形成されており、
前記誘電体基板の裏面には、さらに、前記スロット領域を横断して前記第一の接地 導体と前記第二の接地導体とを接続する少なくとも 2つの選択的導通経路群が配置 されており、
前記誘電体基板の表面には、前記スロット領域の長手方向中央付近の給電箇所 において前記スロット領域と交差する給電線路が配置されており、
前記少なくとも 2つの選択的導通経路群は、第 1の選択的導通経路および第 2の選 択的導通経路を有しており、
前記第 1の選択的導通経路および第 2の選択的導通経路は、前記誘電体基板の 法線方向から前記指向性可変スロットアンテナを透過した透過平面視において、前 記給電線路を間に挟み、
前記スロット領域の長手方向を X方向、前記給電線路の長手方向を Y方向、前記 誘電体基板の法線方向を Z方向と設定したとき、
前記開放端のうち、前記スロット領域の X方向の先端に位置する開放端と前記給電 箇所との間に前記第 1の選択的導通経路が配置されており、
前記開放端のうち、前記スロット領域の— X方向の先端に位置する開放端と前記給 電箇所との間に前記第 2の選択的導通経路が配置されており、
第 1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路を開放状 態に選択することにより、 X方向に主ビームを放射させる第 1工程と、
第 1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路を導通状 態に選択することにより、 X方向に主ビームを放射させる第 2工程と、
を包含する指向性可変スロットアンテナの駆動方法。
[13] スロット共振器長 Lsを、前記第 1の選択的導通経路と前記スロット領域の— X方向 の先端に位置する開放端との間の距離、
スロット幅 Wsを、前記第 1の接地導体と前記第 2の接地導体との間の距離と設定し たとき、
Wsが (LsZ8)以下である場合には、前記 Lsが動作帯域の中心周波数 fOに対して 4分の 1実効波長と同一の長さになるように設定され、
Wsが (LsZ8)を超える場合には、(2Ls+Ws)が動作帯域の中心周波数 fOに対し て 2分の 1実効波長と同一の長さになるように設定されている、請求項 12に記載の指 向性可変スロットアンテナの駆動方法。
[14] 前記給電箇所付近での前記給電線路と前記スロット領域形状とが鏡面対称に配置 され、前記第一の方向と前記第二の方向とが鏡面対称な方向である請求項 13に記 載の可変スロットアンテナの駆動方法。
[15] 前記第一の方向と前記第二の方向が平行且つ逆向きである請求項 14に記載の可 変スロットアンテナの駆動方法。
[16] 前記給電線路の先端部が、開放終端点力 動作帯域の中心周波数における 4分 の 1実効波長の長さに渡って、特性インピーダンスが 50 Ωよりも高い線路により構成 されたインダクティブ共振器領域に設定され、
前記インダクティブ共振器領域の中央部で、前記スロット領域と交差する請求項 13 に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
[17] 前記第 1の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
前記第 1工程では、前記第 1の選択的導通経路の前記複数の部分の少なくとも 1つ を導通状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路を開放状態に選択することにより、
—X方向に主ビームを放射させ、
前記第 2工程では、前記第 1の選択的導通経路の前記複数の部分のすべてを開 放状態に選択し、かつ第 2の選択的導通経路を導通状態に選択することにより、 X方 向に主ビームを放射させる、請求項 21に記載の指向性可変スロットアンテナの駆動 方法。
[18] 前記第 2の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
前記第 1工程では、第 1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第 2の選択 的導通経路の前記複数の部分のすべてを開放状態に選択することにより、 X方向 に主ビームを放射させ、
前記第 2工程では、第 1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第 2の選択 的導通経路の前記複数の部分の少なくとも 1つを導通状態に選択することにより、 X 方向に主ビームを放射させる、請求項 12に記載の指向性可変スロットアンテナの駆 動方法。
[19] 前記スリット領域は、前記開放端に向かってテーパ状にスロット幅が広がっている部 分を有している請求項 12に記載の指向性可変スロットアンテナの駆動方法。
[20] 前記第一の接地導体および第二の接地導体の外縁のうち、前記スロット領域を介 して対向する部分は、 Z方向力 見たときに複数の凹凸が X方向に沿って配列された 平面形状を有している請求項 12に記載の指向性可変スロットアンテナの駆動方法。
[21] 前記給電線路は一様な線路幅を有している請求項 12に記載の請求項 1に記載の 指向性可変スロットアンテナの駆動方法。
[22] 前記給電線路において、開放終端点力 動作帯域の中心周波数における 4分の 1 実効波長の長さに渡る部分の線路幅が他の部分の線路幅よりも狭ぐ
前記給電線路は、開放終端点から動作帯域の中心周波数における 4分の 1実効波 長の長さに渡る部分の中央部で、前記スロット領域と交差する請求項 12に記載の可 変スロットアンテナの駆動方法。
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