JP4131985B2 - 可変スロットアンテナ及びその駆動方法 - Google Patents

可変スロットアンテナ及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ波帯、およびミリ波帯などのアナログ高周波信号、もしくはデジタル信号を送信、受信に適した広帯域特性を有するアンテナの指向性可変化に関するものである。
二つの理由から、従来よりもはるかに広帯域な動作を可能とする無線デバイスが必要となっている。第一の理由は、広大な周波数帯域の使用が認可された近距離無線向け通信システムに対応するためであり、第二の理由は、異なる周波数を用いて乱立する複数の通信システムを一台の端末で対応するためである。
例えば近距離向け高速通信システム向けに認可された3.1GHzから10.6GHzという周波数帯域は、帯域内の中心周波数f0で規格化した比帯域としては109.5%という広大な値に相当しており、基本的なアンテナとして知られるパッチアンテナの5%未満、2分の1波長スロットアンテナの10%程度という比帯域特性では、全帯域をカバーすることは著しく困難である。また、現在世界で無線通信用に使用されている周波数帯域を例にとると、1.8GHz帯から2.4GHz帯を同一アンテナでカバーするためには30%程度の比帯域が、また、800MHz帯から2.4GHz帯まで同時にカバーするためには、100%以上の比帯域が要求されることになる。同一端末で同時に扱うシステム数が増加し、カバーすべき周波数帯域が広がるほど、広帯域アンテナの実現は簡易な端末構成の解として望まれることになる。また、信号の高速化に伴って反射妨害波を抑圧する必要が強くなったため、広帯域特性だけでなく、指向性の可変特性をも兼ね備えたアンテナを小型形状で実現することが強く望まれることになる。また、広帯域信号を一括して使用する無線システムの場合、広帯域特性と指向性可変特性と、広帯域な動作帯域内での主ビーム方向の維持の全てを満足するアンテナの小型形状での実現が必要になる。
図25に模式図を示す4分の1波長スロットアンテナは、最も基本的な平面アンテナの一つであり、比帯域にして15%程度の値が得られることが知られている。図25(a)に上面側からの透視模式図、直線ABで切断した断面模式図を図25(b)に、図25(c)に上面側からみた裏面透視模式図を示す。
これらの図に示されるように、誘電体基板103の上面に給電線路115があり、裏面側にある有限の接地導体101の縁部105から奥行き方向に切り欠きが形成され、一端111が開放されたスロット109として機能する。スロット109は、接地導体101の一部の領域において、導体を厚み方向に完全に除去して得られる回路であり、スロット長Lsが4分の1実効波長に相当する周波数付近で最低次の共振現象を示す。給電線路115はスロット109と一部で対向、交差し、スロット109を励振する。外部回路とは入力端子201を介して接続される。なお、一般的に、給電線路115の先端開放終端点125からスロット109までの距離t3は、入力整合を図るために中心周波数f0における4分の1実効波長程度の長さに設定される。
特許文献1においては、4分の1波長スロットアンテナを複数の共振周波数で動作させるための構造が開示されている。図26(a)に構造模式図を示す。誘電体基板103の裏面の接地導体101の一部領域を切り欠いて形成された4分の1波長スロット109は給電箇所113において励振され、通常のアンテナ動作が得られる。通常スロットアンテナの共振周波数はスロット109のループ長で規定されるが、特許文献1の点16aと点16b間に設定された容量素子16は、スロット109の本来の共振周波数よりも高い周波数の信号を通過させるよう設定されるので、スロットの共振器長Lsを周波数により変化させることが可能となる。すなわち、図26(b)に示すように、低い周波数ではスロットの共振器長は通常と変わらず切り欠き構造の物理的な長さで決定されるのに対して、図26(c)に示すように、高い周波数ではスロットの共振器長Ls2が物理的な共振器長Lsよりも短くなるよう高周波的に動作する。よって一つのスロット共振器構造により複共振動作が実現できたとしている。
非特許文献1においては、2分の1波長スロットアンテナを広帯域に動作させる方法が開示されている。上述したように、図25に示されるスロットアンテナの入力整合方法としては、給電線路115の先端開放終端点125から中心周波数f0において4分の1実効波長となる地点でスロット共振器109を励振する方法が従来は採用されてきた。
しかし、非特許文献2においては、図27に上面透視模式図を示すように、給電線路115の先端開放終端点125から入力端子201側のf0における4分の1実効波長までの距離に相当する領域の給電線路115の線路幅を減じて共振器とし、形成されたインダクティブ共振器領域127の中央付近でスロット109と結合している。
インダクティブ共振器領域127の導入により、動作帯域付近で動作する共振器の数が回路内で二つに増え、且つ、互いの共振器が強く結合するため、複共振動作が得られるとしている。非特許文献2のfig.2(b)は、誘電率2.94、高さ0.75mmの基板を用いて、スロット長(Ls)24mm、設計周波数5GHzを仮定し、給電線路115のインダクティブ共振器領域の4分の1波長線路の線路長(t1+t2+Ws)を9.8mm、線路幅W2を0.5mmとし、給電線路115とスロット中心とのオフセット距離(Lo)を9.8mmから10.2mmまで変化させた場合の反射強度特性の周波数依存性に相当している。いずれのオフセット距離の条件でも、比帯域32%(4.1GHz付近から5.7GHz付近)でマイナス10dB以下の良好な反射強度特性が得られている。この帯域特性は、非特許文献2のfig.4の実測特性において比較されているように、同一基板条件で作製したという通常のスロットアンテナの比帯域9%よりもはるかに優れている。
一方、アンテナの指向性を変化させ、放射ビームを走査するために、古くから様々な手法が提案されてきた。例えば、アダプティブアレーのように複数アンテナで受信した信号をデジタル信号部で処理することにより、等価的にビーム走査を実現する方法もあるし、セクターアンテナのように、あらかじめ複数アンテナを異なる向きに配置しておき、給電線側の経路の切り替えにより主ビーム方向を切り換える方法もある。また、アンテナ周辺に無給電素子である反射器や導波器を配置し主ビーム方向を傾ける方法もある。
特許文献2においては、スロットアンテナを用いたセクターアンテナとして、複数のスロットアンテナを放射状に配置して、給電線側の経路の切り替えで主ビーム方向の切り替えを実現するセクターアンテナ構成が開示されている。特許文献2においては、アンテナとして超広帯域なアンテナ特性を有することで知られるヴィヴァルディアンテナを用いることにより、超広帯域な周波数成分を有する放射電磁波の主ビーム方向一括切り替え切り替えを実現する。
また、特許文献3には、無給電の寄生素子を用いて放射スロット素子から放射する主ビーム方向を傾ける可変アンテナの例が開示されている。図28に示す可変アンテナにおいては、給電線路115により励振する2分の1実効波長スロット共振器を放射器(スロット)109、無給電のスロット共振器を寄生素子109x、109yとして近接して接地導体101上に配置している。寄生素子109x、109yのスロット長の調整によって、反射器に対する寄生素子の機能を導波器とするか反射器とするかを切り替え、放射器からの放射ビームの方向を変化させることが出来る。寄生素子109x、109yを導波器として機能させるには、寄生素子のスロット長を放射器のスロット長より短くなるよう調整すればよいし、寄生素子109x、109yを反射器として機能させるには、寄生素子のスロット長を放射器のスロット長より長くなるよう調整する。スロット長を調整するには、回路基板に設定するスロット長をあらかじめ長めにしておいて、短いスロット長のスロット回路として機能させる状態では、スロット長の中途で、スロットを幅方向に跨いでスイッチ素子205a、205bで接地導体間を選択的に導通する。特許文献3ではスイッチ素子205a、205bを実現する方法の一例として、MEMSスイッチの使用を挙げている。
特開2004−336328号公報 特表2003−527018号公報 特開2005−210520号公報 特表2005−514844号公報 "A Novel Broadband Microstrip−Fed Wide Slot Antenna With Double Rejection Zeros" IEEE Antennas and Wireless Propagation Letters, vol.2, 2003年, 194〜196ページ
従来のスロットアンテナでは、広帯域性の確保、動作帯域内での主ビーム配向方向の維持、主ビーム配向方向を一括して劇的に切り替える機能の全てを小型構造で同時に満足することが不可能であった。
第一に、構造内に単一の共振器構造しか有さない通常のスロットアンテナの場合、共振現象の帯域によって動作帯域が制限され、良好な反射強度特性が得られる周波数帯域は、10%から15%程度の比帯域に限られていた。
一方、特許文献1においては、スロットへの容量性リアクタンス素子の導入により広帯域動作を実現しているものの、指向性の劇的な切り替え機能は一切開示されていない。また、具体的に容量性リアクタンス素子としてはチップコンデンサなどの追加部品が必要になり、また新たに導入された追加部品の特性ばらつきによりアンテナの特性がばらつくことが容易に想像された。また特許文献1では、広帯域な特性のアンテナの主ビーム方向を一括して切り替える指向性可変機能が一切開示されていない。
また、非特許文献1の例に示すように、構造内への複数共振器導入により、共振器間の結合により帯域特性を改善しても、比帯域特性は35%程度に限られており、更なる改善が必要であった。また、非特許文献1を模した図27の上面透視模式図は、非特許文献内のfig.1と同様にスロット幅Wsを狭く描いているが、上記広帯域特性が得られた条件では、4分の1波長領域9.8mmの内半分以上の長さに相当する5mmという値にWsが設定されている。小型化を目的とし、限られた占有面積内にスロットを配置する必要が出てくれば、直線形状のスロットを折り曲げる等の対策が必要なだけに、Wsが大きくなければ広帯域特性を得られない構造は小型化が困難となる。さらに、非特許文献1には、広帯域な特性のアンテナの主ビーム方向を一括して切り替える指向性可変機能が一切開示されていない。
特許文献2で開示されるアンテナでは、構成要素の大部分を共有しない4つのスロットアンテナを構造内に放射状に配置、導入して、個々のスロットアンテナへの給電回路を切り替えるという駆動方法で、主ビーム方向の切り替え機能を実現しているが、アンテナ構造は極めて大型であり、小型の通信端末の実現に課題が生じる。
特許文献3で開示されるアンテナにおいても、構成要素を共有しないスロットアンテナを並列に配置しているため、小型化の観点から課題が生じている。また、寄生素子として用いるスロットアンテナが導波器もしくは反射器として機能する周波数帯域が限定されるため、アンテナの主ビーム方向が動作周波数帯域内で異なる方向に変化しかねないという問題があった。よって、特許文献3で開示されたアンテナは、帯域内での主ビーム配向方向の維持という条件を満たすことが出来ない。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、小型な回路構成を保ちながら、広帯域な動作帯域の全域において主ビーム方向を同一方向に保ちつつ、主ビーム方向を一括して劇的に切り替える機能を実現する可変スロットアンテナ及びその駆動方法の提供を目的とする。
本発明の可変スロットアンテナは、
誘電体基板と、
有限の面積の接地導体と、
前記接地導体を二つの有限接地導体領域に完全に分割し、両端が開放状態となったスロット領域とが
前記誘電体基板の裏面に配置され、
前記スロット領域の長さ方向の中央付近の領域と交差する給電線路が前記誘電体基板の表面に配置され、
前記スロット領域を幅方向に横断して、分離された前記有限接地導体領域の間を接続するか否かを選択可能な選択的導通経路が、前記給電線路と前記スロット領域の交差地点から前記スロット領域の両端の開放箇所を臨む方向に一つずつ配置した可変スロットアンテナ構造において、
前記スロット領域の長手方向中央付近の給電箇所において前記スロット領域と交差する給電線路が、前記誘電体基板の表面に配置され、
前記給電箇所付近の第一の地点において、前記給電線路が少なくとも二本以上の分岐線路を含む分岐線路群に一旦分岐され、
前記分岐線路群の内、少なくとも一組以上の分岐線路対を前記スロット付近の第二の地点において再度接続して給電線路内にループ配線を形成し、
構造内に含まれる全ての前記ループ配線のループ長の最大値が動作帯域の上限周波数において1実効波長未満の長さに設定され、
第一の状態において、前記選択的導通経路群の内、前記給電箇所より前記スロット領域の第一の開放端側を臨む第一の方向側に配置されている、少なくとも一つ以上の第一の選択的導通経路を全て開放状態に選択し、前記選択的導通経路群の内、前記給電箇所より前記スロット領域の第二の開放端側を臨む第二の方向側に配置されている、少なくとも一つ以上の第二の選択的導通経路の内、少なくとも一つ以上の第二の選択的導通経路を導通状態に選択して前記第一の方向へ主ビームを放射し、
第二の状態において、少なくとも一つ以上の前記第一の選択的導通経路を導通状態に選択し、全ての前記第二の選択的導通経路を開放状態に選択することにより前記第二の方向へ主ビームを放射する。
本発明の可変スロットアンテナによれば、従来のスロットアンテナにおいては実現困難だった広帯域化が小型構造で実現できる。また、動作帯域内での主ビーム配向方向の維持、主ビーム方向を一括して劇的に切り替え機能、が同時に満足できるので、送受信状況が刻々と変化する移動端末において超広帯域高速通信の利用、機能的なマルチバンド端末の実現が可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態)
図1(a)、(b)では、本実施形態の可変スロットアンテナの構造について上面透視模式図を用いて説明するとともに、二つの駆動状態において得られる可変スロットアンテナの指向特性の可変性を模式的に示している。また、図2(a)、(b)に図1中の直線A1−A2、B1−B2で構造を切断した断面模式図をそれぞれ示している。議論の簡略化のため、まず対称性が高い実施形態として、左右対称な可変スロットアンテナ構造を例にとり、左右に主ビーム方向を切り替える駆動方法の実施形態について述べる。
有限の面積を有する接地導体101が誘電体基板103の裏面に形成されており、接地導体101の側面外縁部105から奥行き方向107に切り欠いて両端を開放したスロット領域109が形成されている。すなわち、有限の接地導体101は、スロット領域109により、第一の接地導体101aと第二の接地導体101bに二分割される。この結果、スロット領域109の両端はそれぞれ第一の開放端111a、第二の開放端111bとなる。スロット領域109の中央の給電箇所113において、スロット領域109は、誘電体基板103の表面に形成された給電線路115と交差する。給電箇所113から第一の開放端111aを臨む方向を第一の方向117aとし、給電箇所113から第一の方向側に少なくとも一つ以上の第一の選択的導通経路119が形成されている。同様に、給電箇所113から第二の開放端111bを臨む方向を第二の方向117bとし、給電箇所113から第二の方向側に、少なくとも一つ以上の第二の選択的導通経路121が形成されている。議論の簡略化のため、以下、第一の選択的導通経路119、第二の選択的導通経路121の数がそれぞれ一つの場合についてまず説明する。すなわち、図1に示すように、給電箇所113から左側と右側にそれぞれ選択的導通経路119、121が一つずつ配置されている。第一の選択的導通経路119、第二の選択的導通経路121は、いずれも外部から与えられる制御信号に基づき、スロット領域109により分割された第一の接地導体101aと第二の接地導体101b間を選択的に導通させる役目を果たす。図1(a)では、第一の選択的導通経路119を導通し、第二の選択的導通経路121を開放状態に制御しているものとして、図1(b)では逆に、第一の選択的導通経路119を開放し、第二の選択的導通経路121が導通状態に制御しているものとして示している。この第一、および第二の選択的導通経路の制御により、図1(a)の状態では矢印123aの方向へ、図1(b)の状態では矢印123bの方向への放射電磁波の主ビーム方向の配向が可能となる。
(給電構造の概要)
本実施形態の可変スロットアンテナにおいては、給電線路115は、給電箇所113付近の第一の分岐地点223で少なくとも2以上の本数の分岐配線115a、115b・・・に分岐される。そして第二の分岐地点221において、一対の分岐配線115a、115bは再度接続され、ループ配線209が形成される。また、分岐配線のうち、ループ配線を形成せず短い開放スタブ構造を形成するものがあってもよいが、スタブ長は動作帯域の上限周波数fHにおける実効波長の4分の1倍未満に設定される。また、ループ配線209のループ長は、fHにおける実効波長の1倍未満に設定される。ループ配線は図1に示すように、スロット領域109と接地導体101a、101bとの二本の境界線とそれぞれ交差するよう二箇所配置されることが好ましい。
(通常整合の条件−広帯域)
本発明の可変スロットアンテナでは、図3(a)、(b)に上面透視模式図を示すような2種類の給電線路構造をとりうる。図3(a)に上面からの透視模式図を示した構造では給電線路115の先端開放終端点125からスロット領域109の幅方向中央部までの距離t3は、f0における4分の1実効波長に設定され、f0を含む動作帯域で入力整合が得られる。給電線路115の特性インピーダンスは50Ωに設定されることが好ましい。
(超広帯域特性用の給電条件)
また、本発明の可変スロットアンテナでは、図1に既に示し、図3(b)にも上面透視模式図を示すような、給電線路構造もとりうる。すなわち、給電線路115の先端開放終端点125から入力端子側へ向かって(t1+Ws+t2)の距離に相当する箇所が50Ωよりも高い特性インピーダンスの伝送線路により構成されるインダクティブ共振器領域127へと設定される給電構造である。ここで、入力端子201に接続される一般的な外部回路のインピーダンスZoと給電線路115の特性インピーダンスは一致させることが好ましく、外部回路のインピーダンスが50Ωでない場合、インダクティブ共振器領域127の特性インピーダンスは更に高い値に設定される。図3に示す形態では、インダクティブ共振器領域127の領域長はf0における4分の1実効波長程度に設定される。スロット幅Wsはt1とt2の和と同程度に設定されることが好ましい。図3(a)に示す構造は、スロット幅Wsを狭く設定せざるをえない条件下で広帯域特性を得る場合に有効であり、図3(b)に示す構造は、スロット幅Wsの設定に制限が少ない条件下で超広帯域特性を得たい場合に有効である。
(ループ配線209の機能)
本発明の可変スロットアンテナにおけるループ配線209は、スロット共振器の励振箇所の複数個への増大、入力整合回路の電気長調整の、二つの機能を同時に果たし、アンテナ動作の超広帯域化を実現している。以下、ループ配線が果たしている機能について詳しく説明する。
裏面に無限の面積の接地導体を仮定した一般的な高周波回路においてループ配線構造が採用された場合の高周波特性についてまず説明する。第一の経路115aと第二の経路115bからなるループ配線209が入力端子201、出力端子203間に接続された回路模式図を図4(a)に示す。第一の経路115a、第二の経路115bのそれぞれの経路長Lp1、Lp2の和が伝送信号にとって実効波長の1倍に相当する条件でループ配線は共振条件となり、リング共振器として用いられることがある。しかし、Lp1、Lp2が伝送信号の実効波長より短い場合は、急峻な周波数応答を示さないため、通常の高周波回路ではループ配線209を積極的に使用する必要がない。均一な接地導体を有する一般的な高周波回路では、ループ配線導入に伴い局所的な高周波電流の分布に変動が生じても、二端子201、203間のマクロな高周波特性としてはその変動は平均化されてしまう。すなわち、非共振状態でのループ配線の高周波特性は、二本の経路の特性を平均化し一本の経路へ置換した場合の伝送線路の高周波特性と大した差異がない。
一方、図5に上面透視模式図を示すように、本発明の可変スロットアンテナでのループ配線209の導入は、上述した一般的な高周波回路では得られなかった特有の効果を提供する。すなわち、接地導体101にスロット領域109が存在する箇所近傍で、直線的な給電線路115をループ配線209に置換すれば、スロット領域109周辺での局所的な高周波電流分布を変動させ、スロットアンテナの共振特性を変化させることが可能となる。接地導体上での高周波電流は、第一の分岐点221により分岐した第一の経路115aに沿って233の方向へと導かれるし、第二の経路115bに沿って235の側へも導くことができる。結果として、接地導体上での高周波電流の流れに233と235という異なる経路を生じさせることができ、スロットアンテナを複数個所で励振することができる。この接地導体での高周波電流分布のスロット近傍での局所的な変化は、スロットアンテナの動作帯域を劇的に拡大する。
一般に、伝送線路の信号導体側と接地導体側においては、信号伝送時の高周波電流分布は異なっている。図6に伝送線路断面構造の模式図を示し、信号導体側と接地導体側での高周波電流の強度分布が信号導体の分岐により如何に変動するかを説明する。図6(a)の伝送線路では信号導体は分岐されておらず、信号導体側で高周波電流の集中が生じるのは信号導体401の端縁部403、405であり、接地導体101側で高周波電流の集中が起こるのは信号導体401の中央部に対向する領域407である。よって、例えば、従来のスロットアンテナにおいて給電線路115の幅を太くしても、接地導体側において高周波電流の分布に大きな変化を起こすことはできず、本発明の可変スロットアンテナと等しい広帯域化の効果を得ることは困難である。しかし、図6(b)に信号導体401が二本の信号導体409、411に分岐された場合の伝送線路断面構造の模式図を示すように、分岐構造の導入が、各分岐配線409、411とそれぞれ対向する異なる接地導体領域413、415に、初めて高周波電流の分布を生じさせる。
また、本発明の可変スロットアンテナで新たに導入されたループ配線は、スロットアンテナの励振箇所を複数個にする機能を果たすだけでなく、給電線路115の電気長を調整する機能をも有している。ループ配線導入による給電線路の電気長の変動は、給電線路115の共振条件を複共振条件に転じさせ、本発明の動作帯域の拡大効果を更に高めている。
より詳しく説明すると、従来技術として図25や図27を用いて既に説明したように、先端開放終端点からスロットと一部が交差する箇所までの距離t3、もしくは(t2+Ws÷2)、については、f0における実効波長と密接な関係があった。図1、図3に示した本発明の可変スロットアンテナの給電構造は、図25、図27に示した各スロットアンテナにおける給電線路の設計原理を、それぞれ継承するだけでなく、その動作帯域を拡大する。
図25に示す一般的なスロットアンテナでは、スロットの共振周波数において入力整合条件を成立させるため、スロット長を動作周波数f0に合わせて設計し、t3はf0における4分の1実効波長に設定する。このような給電線路115構造においてスロット付近に本発明のループ構造を導入すれば、ループ配線を構成する二本の経路のうち電気長が短い経路を介した場合と電気長が長い経路を介した場合の給電線路115の共振周波数が分離し、複共振動作が導かれることになる。
また、図27に示すスロットアンテナでは、スロット幅Wsを大きく取り、t1+t2+Wsをf0における4分の1実効波長に設定し、且つ4分の1実効波長の領域の伝送線路を高いインピーダンスに設定し、t1とt2とがほぼ等しい条件として動作させている。スロット共振器に新たに結合する共振器構造を等価回路内に導入したことにより、2共振周波数で入力整合が成立し、スロットアンテナの広帯域動作が実現できていた。このような給電線路115構造においても、スロット付近に本発明のループ配線を導入すれば、ループ配線を構成する二本の経路のうち電気長が短い経路を介した場合と電気長が長い経路を介した場合の電気長の違いが、スロット共振器と結合する共振現象を、2以上の数の複数の周波数で起こすことになり、既に得られていた広帯域な整合条件を更に広帯域化する。
以上の説明をまとめると、スロット自体が有する共振現象を複共振化する第一の機能と、スロットに結合する給電線路の共振現象を複共振化する第二の機能の組み合わせにより、本発明の可変スロットアンテナは各動作状態において、従来のスロットアンテナよりも広い帯域で動作することが可能となる。
(ループ配線の制限)
ただし、本発明の可変スロットアンテナにおけるループ配線に関しては、広帯域な整合特性を維持するために、ループ配線が単独で不要な共振を起こさない条件で用いられなければならない。図4(a)に示したループ配線209を例にとると、経路長Lp1とLp2の和であるループ長Lpは、構造中最も大きいループ配線でも、動作帯域の上限周波数fHの実効波長よりも短く設定されなければならない。
一方、ループ配線よりも高い頻度で一般の高周波回路において採用される構造として図4(b)に示す開放スタブがある。伝送線路211に、長さLp3の開放スタブ115sが分岐接続されれば、Lp3が4分の1実効波長となる周波数で共振条件が成立し、入力端子201、出力端子203間の信号伝送に対して帯域阻止フィルタ機能が発現してしまうので、本発明の可変スロットアンテナにとっては好ましくない機能である。よって、本発明の可変スロットアンテナの給電構造から分岐される配線のうちループ配線を構成しないものは、スタブ構成をとることも可能ではあるが、そのスタブ長は最大の場合でも、fHにおいて4分の1実効波長未満に設定されなければならない。
図4(c)に示したループ配線の極端な例を、図4(b)の開放スタブ構造と比較し、ループ配線の優位点を説明する。ループ配線209においてLp2を極端に小さくすると、ループ配線は見かけ上開放スタブ構造に限りなく近づく。しかし、Lp2が0に近づいた場合のループ配線の共振周波数はLp1が1実効波長に相当する周波数であり、開放スタブの共振周波数はLp3が4分の1実効波長に相当する周波数である。仮にLp1がLp3の二倍と等しい条件で二構造の最低次の共振周波数を比較すると、ループ配線の共振周波数はスタブ配線の共振周波数の2倍ということになる。以上の説明より、広い動作帯域内で不要共振現象を回避する給電線路構造としては、ループ配線が開放スタブよりも周波数帯域で定量化して比較すると2倍有効ということになる。また、図4(b)の開放スタブの開放終端点115tでは回路的に開放となるため高周波電流が流れず、仮にスロット付近に開放終端点115tが配置されてもスロットを励振することが困難となる。一方、図4(c)のループ配線209の一点115uは回路的には決して開放とはならないため高周波電流が必ず流れ、スロット付近に配置されればスロットの励振が容易に可能となり、この点からも本発明の効果を得るためには、ループ配線の採用が開放スタブの採用よりも有利である。
以上の説明より、本発明の可変スロットアンテナの給電線路115においては、線路幅が太い線路、もしくは開放スタブ、ではなく、ループ配線を導入することにより、動作帯域の制限をうまく回避し、広帯域化を効果的に実現することが明らかとなった。なお、図7には、給電線路115の分岐線路部の分岐本数が3の場合の実施形態の上面透視模式図を示す。給電線路115を分岐する分岐線路の本数は三本以上の値に設定しても構わないが、二本に分岐した場合の特性と比べて動作帯域の飛躍的な拡大は望めない。複数に分岐された分岐線路群の中で高周波電流の分布強度が高いのは、スロットの開放端側に最も近い箇所を通る経路115aと、逆にスロットの開放端側に最も遠い箇所を通る経路115bのみであり、両者の間に配線される経路115cに流れる高周波電流の強度が強くないからである。しかし、分岐本数が2だった場合、経路115aと経路115bが形成するループ配線のループ長は意図せず長くなってしまうのでループ配線の共振周波数の低下をまねき、本発明の可変スロットアンテナの動作帯域の上限周波数fHの向上に制限が生じる。経路115cを追加すれば、ループ配線が分割されることになり上記制限の緩和に有効である。
ループ配線とスロット領域の配置関係としては、図5に上面透視模式図を既に示すように、ループ配線を構成する第一の経路115aと第二の経路115bが、共にスロット領域109と接地導体101との境界線237、239の少なくともいずれかと交差することが好ましい。
図8に別の形態の上面透視模式図を示すように、ループ配線209は境界線237、239の両者とそれぞれ交差するよう設計されてよい。ループ配線209が台形状に示された図より明らかなように、ループ配線の形状について制限はない。ループ配線209は複数形成されてよい。複数設けられる場合、複数のループ配線209は図1に既に示すように直列に接続されてもよいし、図7に既に示すように並列に接続されてもよい。直接二つのループ配線が接続されてもよいし、任意の形状の伝送線路を介して間接的に接続されてもよい。図9に更に別の形態の上面透視模式図を示すように、境界線237、239とそれぞれ個別に交差する二つのループ配線209a、209bが直列に配置されてもよい。更に、図10に上面透視模式図を示すように、境界線237とそれぞれ個別に交差する並列のループ配線209c、209dと境界線239とそれぞれ交差する並列のループ配線209e、209fが直列に配置される構成でも構わない。
なお、本発明の可変スロットアンテナを構成する有限面積の接地導体101が共振する周波数を、本発明の可変スロットアンテナの動作帯域と近接させ、更なる広帯域性やマルチバンド特性を得ることも可能である。すなわち、接地導体自体がパッチアンテナやモノポールアンテナやダイポールアンテナのように共振し放射特性を得ることができる周波数を、本発明の可変スロットアンテナの共振帯域よりやや低い周波数に設定すれば、更なる入力整合帯域の拡大が実現できるものである。
なお、ループ配線209の線路幅としては、入力側、もしくは先端開放終端側に接続される給電線路115の特性インピーダンスと同一の条件、もしくは高インピーダンスな条件が等価的に成立するよう選択されることが好ましい。すなわち、給電線路115が二分岐される場合においては、元の給電線路115の線路幅の半分以下の分岐配線でループ配線が構成されることが好ましい。非特許文献1からも明らかなように、スロットアンテナ自体が高インピーダンス線路との結合により、入力端子の抵抗値50Ωへの整合が取りやすくなる傾向があるため、ループ配線部導入によりスロット領域109付近での給電線路115の特性インピーダンスを等価的に高くすることが、更なる低反射特性の実現に効果的だからである。
以上の構成により、4分の1実効波長スロット共振器を用いたアンテナの動作帯域拡大が可能となる。4分の1実効波長スロットアンテナから放射される電磁波の主ビーム方向は、給電箇所113からスロット領域109の開放端側を臨む方向であり、主ビーム方向は拡大した動作帯域内において保持される。次に、主ビーム方向を一括して劇的に切り替える機能の発現について説明する。
(駆動方法の特徴)
本発明の可変スロットアンテナにおいて、主ビーム方向を劇的に切り替えるために、第一の選択的導通経路119、第二の選択的導通経路121のいずれかの選択的導通経路は導通され、もう片方の選択的導通経路は必ず開放に選択する。この場合、給電箇所113から開放された選択的導通経路側を臨む方向へ主ビームを配向させることが可能となり、導通する選択的導通経路と開放する選択的導通経路を切り替えれば、主ビーム方向を異なる方向へ切り替えることが出来る。
例えば、右方向123aに主ビームを向けたい場合は(図1(a))、給電箇所113に対して右側に配置されている第二の選択的導通経路121を開放し、給電箇所113に対して逆側である左側に配置されている第一の選択的導通経路119を短絡すればよい。逆に、図1(b)に示すように、左方向123bに主ビームを向けたい場合は、給電箇所113に対して左側に配置されている第一の選択的導通経路119を開放し、給電箇所113に対して右側に配置されている第二の選択的導通経路121を短絡すればよい。左右に主ビームを向ける場合に、本駆動方法において各選択的導通経路を制御すべき状態を表1にまとめた。
Figure 0004131985
本発明の可変スロットアンテナにおいては、導通された選択的導通経路は分断された接地導体101a、101b間を局所的に接続し、構造内に片側が開放、片側が短絡された4分の1実効波長のスロット共振器を、各駆動状態においてそれぞれ高周波的に出現させることが出来る。図11(a)、(b)に、図1(a)、(b)の状態に駆動された可変スロットアンテナにおいてそれぞれ高周波的に実現している構造を模式的に示す。上述したように、本発明の可変スロットアンテナのスロット領域は、あらかじめ両端が開放端に設定されているが、各駆動状態では片端は高周波的に短絡されているように扱うことが出来る。たとえば、図11(a)においては、図1(a)においては図示されている開放端111aを図示しなかった。これは、給電箇所113から開放端111aを臨む方向に配置された第一の選択的導通経路119の導通制御によって、給電箇所113から臨んだ場合、高周波的には開放端111aが無視できるようになるためである。また、第二の選択的導通経路121を高周波的に開放状態に設定すれば、第二の選択的導通経路121の具体的な形状などによる放射特性への影響は極めて限定的なものとなり、図1(a)は高周波的に図11(a)のように近似することが出来る。同様に、図1(b)の駆動状態での可変スロットアンテナは高周波的には図11(b)のように近似することが出来る。4分の1実効波長スロット共振器を給電した場合の主ビーム方向は、給電箇所から開放端側に向かう方向なので、給電箇所から開放端を臨む方向を駆動状態によって切り替えることが可能な本発明の可変スロットアンテナにおいては、劇的な主ビーム方向の切り替えが実現できるものである。なお、上述の図5、7〜10に示した図も、任意の一駆動状態における可変スロットアンテナにおいて高周波的に実現している構造を模式的に示したものであり、選択的導通経路は省略したものである。
以上の原理により、図12や図13に示すように、本発明の駆動方法により駆動する可変スロットアンテナ内に、給電箇所113からスロット領域109の開放端111a、111bに向かって単一ではなくそれぞれ複数個の選択的導通経路が配置された場合には、駆動方法に制限が生じる。まず、図12に示すように、右側(矢印123a方向)に主ビームを向けたい場合に、給電箇所113から開放端111bを臨む方向117bに複数の第二の選択的導通経路群121−1、121−2、・・・121−Nを配置している場合、全ての第二の選択的導通経路群121−1、121−2、・・・121−Nは、開放状態に設定する。また、図13に示すように、右側(矢印123a方向)に主ビームを向けたい場合に、給電箇所113から開放端111bを臨む方向117aに複数の第一の選択的導通経路群119−1、119−2、・・・119−Nを配置している場合は、第一の選択的導通経路群119−1、119−2、・・・119−Nの内、少なくとも一つが導通状態に選択されればよい。図13では、第二の選択的導通経路119−2のみが導通制御されている状態を示している。導通する選択的導通経路の選択により、形成されるスロット共振器の共振器長を調整することが可能である。また、導通する選択的導通経路の選択により、スロット共振器への給電インピーダンス調整を行うことも可能である。また、全ての選択的導通経路を導通させても勿論かまわない。
(選択的導通経路について)
第一、および第二の選択的導通経路により得られる第一の接地導体101a、第二の接地導体101b間の導通は、直流信号的な導通でなくてもよく、動作周波数付近に通過帯域が限定された高周波的な導通であってもかまわない。具体的には本発明の選択的導通経路を実現するためには、ダイオードスイッチ、高周波トランジスタ、高周波スイッチ、MEMSスイッチなど、アンテナ動作帯域で低損失且つ高分離度特性が得られるスイッチ素子であればいずれも使用可能である。ダイオードスイッチを用いれば給電回路の構成を簡略化することができる。すなわち、第一の選択的導通経路と第二の選択的導通経路に挿入するダイオードスイッチの極性を逆向きとすれば、接地導体101aか101bのいずれかを直流的に接地し、もう片方の接地導体に与える電圧を制御すれば、第一の駆動状態と第二の駆動状態を容易に切り替えることが出来るものである。図14(a)、(b)には、本発明で用いられる選択的導通経路の実現例について、特にスロット領域109の幅がスイッチ素子のサイズより広い場合の例について、周辺箇所付近の下面構造を拡大した模式図をそれぞれ示した。図14(a)に示すように、選択的導通経路191は、高周波信号の導通、開放の切り替えが可能なスイッチ素子191aと、スイッチ素子191aの両側に設けられた突起状の導体193a、193bから構成されてよい。導体193a、193bは、それぞれ接地導体101a、101bからスロット領域109へ突き出した形状を採る。導体193a、193bの内、片方が構造から減じられ、スイッチ素子191aが接地導体101a、101bのいずれかと直接接続されてもよい。また、図14(b)に示すように、導体193a、193bの代わりに、導体ワイヤ193c、193dを用いて、接地導体101aとスイッチ素子191a、接地導体101bとスイッチ素子191aと間の接続を実現しても構わない。また、スイッチ素子191aのサイズがスロット領域109の幅よりも大きい場合の選択的導通経路191の実現例を、図15に選択的導通経路周辺のみの拡大図として示した。いずれにせよ、選択的導通経路は、接地導体101a、101b間を接続すべくスロット領域をまたいで形成され、経路内に必ず高周波的な導通、開放の二状態を制御可能なスイッチ素子が直列に挿入された構造である。選択的導通経路は、経路内のスイッチ素子が開放されれば高周波的に開放状態として機能するし、経路内のスイッチ素子が導通制御されれば高周波的に導通状態として機能する。高周波帯域で用いられるスイッチ素子には、構造に応じて寄生回路成分が存在するので、完全な開放状態や完全な導通状態を実現することは厳密には不可能であるが、寄生回路成分をあらかじめ考慮して回路設計を行えば、本発明の目的を容易に達成することが出来る。例えば、本発明の実施例において用いた市販のガリウム砒素のPINダイオードスイッチは、直列の寄生容量が0.05pFであり、開放時には5GHz帯で25dB程度の、本発明の目的には十分な分離特性を得ることが可能である。この値を考慮せずに本発明の可変スロットアンテナの設計を行っても、特性に大きな変化は生じない。また、上述の市販ダイオードスイッチは、直列の寄生抵抗が4Ωであり、導通時の損失が5GHz帯で0.3dB程度の値が得られ、本発明の目的には十分な低損失特性が得られる。よって、この値を無視して理想的なスイッチ素子を配置したものとして本発明の可変スロットアンテナを駆動しても、アンテナの放射効率等の特性劣化も無視できる。すなわち、本発明において用いられる選択的導通経路は、一般的な回路技術で容易に実現することが可能である。
(スロット領域の向きについて)
本発明の可変スロットアンテナは、スロットの形成方向により主ビーム方向を変化させることが出来る。すなわち、給電箇所からスロットの開放端を臨む方向をやや下向きにすれば、放射電磁波の主ビーム方向もやや下向きに配向できる。
(構成の対称性について)
本発明の可変スロットアンテナの形状は、必ずしも鏡面対称である必要はない。しかし、二状態で同一反射特性、同一利得特性、同一偏波特性でありながら、主ビーム方向のみを切り替えられる可変性を有するアンテナの提供は、産業上の利用価値が特に高いものと考えられる。よって、スロット領域109の形状、給電線路115、ループ配線209の形状、接地導体101a、101bの形状は、鏡面対称であることが好ましい。
(スロット共振器について)
各駆動状態において、回路上に出現するスロット共振器については、スロット幅Ws(すなわち、第1接地導体101aと第2接地導体101bとの間の距離)がスロット共振器長Lsに比べて無視できるほど狭い場合(一般的にWsが(Ls/8)以下である場合)、スロット長Lsは動作帯域の中心周波数f0付近において4分の1実効波長となるよう設定される。スロット幅Wsが広く、スロット共振器長Lsと比べて無視できない場合(一般的にWsが(Ls/8)を超える場合)、スロット幅も考慮したスロット長(Ls×2+Ws)をf0において2分の1実効波長に相当するように設定すればよい。
スロット共振器長Lsは、導通されている選択的導通経路(119または121)から給電線路115および給電箇所113を跨いで開口部111までの距離と定義される。なお、図12のように、単一ではなくそれぞれ複数個の選択的導通経路が配置された場合には、Lsは、厳密には、最も給電線路115に近いスイッチ121から給電線路115および給電箇所113を跨いで開口部111までの距離、と定義される。
(別形状のスロットの例について)
本発明の可変スロットアンテナにおいて、スロット領域の形状は矩形である必要はなく、接地導体領域との境界線は任意の直線および曲線形状に置換可能である。例えば、スロット領域の形状は、図16に示すように、開放端付近でテーパ状にスロット幅が広がるような構造であっても構わない。動作帯域の上限周波数付近では、アンテナの放射開口面により、ビーム幅が決定されるため、開放端付近でスロット幅を広げておくことにより、高利得な指向性ビームを実現しやすくなる。
また、図17に示すように、主スロット領域に多数の細かく短いスロットを並列接続すれば(すなわち、略長方形の第1の接地導体101aおよび第2の接地導体101bの各4辺のうち、向かい合う1辺に小さな連続する凸凹を施せば)、主スロット領域への直列インダクタンス付加効果が得られ、スロット長の実効的な短縮、更には回路の小型化という実用上好ましい効果が得られる。また、主スロット領域のスロット幅を狭くして、ミアンダ形状などに折り曲げ小型化を図った可変スロットアンテナ構造であっても、本発明の駆動方法によって主ビーム方向の切り替え効果を得ることができる。
(給電線路開放端の処理と複共振構造)
給電線路115の終端点125を、抵抗素子を介して接地処理することにより広帯域な整合特性を得ることも可能である。終端点125付近で給電線路115の線路幅を徐々に広げ、終端箇所の形状をラジアル状にして、広帯域な整合特性を得ることも同様に可能である。
また、例えば開放端111aや111bに追加誘電体129を装荷し、スロットアンテナの放射特性を変化させることも可能である。具体的には広帯域動作時の主ビーム半値幅特性などが制御できる。
(多層構造での形態)
なお、本明細書内では、図18(a)に断面図を示すように、誘電体基板103の最表面に給電線路115が配置され、誘電体基板103の最裏面に接地導体101が配置された構造について説明しているが、図18(b)に別の形態の断面図を示すように、多層基板の採用などの方法により、給電線路115、接地導体101のいずれか、もしくはその両者が誘電体基板103の内層面に配置されていても構わない。また、図18(c)に別の形態の断面図を示すように、給電線路115に対して接地導体101として機能する導体配線面は構造内に一つに限定される必要はなく、給電線路115が形成された層を挟んで対向する接地導体101が配置された構造でもよい。すなわち、本発明の可変スロットアンテナの駆動方法は、マイクロストリップ線路構造の可変スロットアンテナのみでなく、ストリップ線路構造の可変スロットアンテナでも同様の効果を得ることができる。
(実施例)
図19に上面からの透視模式図を示すような、実施例1の可変スロットアンテナを作製した。誘電体基板103として、総厚0.5mmのFR4基板を用いた。基板表面と裏面には、銅配線により厚さ20ミクロンの給電線路パターンと接地導体パターンをそれぞれ形成した。各配線パターンはウェットエッチングにより一部領域の金属層を除去することにより、形成し、表面には厚さ1ミクロンの金メッキを施した。接地導体101の外縁部105は、誘電体基板103の端面に最も近接した場合においても、端面より0.1mmは内側となるように配線マージンを設定した。図には接地導体パターンを点線で、給電線路のパターンを実線で示した。入力端子部109には高周波コネクタを接続し、特性インピーダンスが50Ω相当の給電線路115を介して、作製したアンテナと測定系を接続した。図に示すように、給電線路115がスロット領域109と交差する箇所でループ配線209を導入した。ループ配線209は一辺a2、線路幅W2の正方形状のループ配線とした。また、ループ配線209を導入せず、50Ωの特性インピーダンスの線路幅W1のままでスロット領域109と交差する給電構成の可変スロットアンテナを比較実施例1とした。接地導体101を中央で分離し、有限の接地導体領域101a、101b間に挟まれたスロット領域109を形成し、スロット領域109を跨ぐ二経路の選択性導通経路119、121を設定した。選択性導通経路内の高周波スイッチ素子としては、市販のガリウム砒素のPINダイオードを用いた。使用したPINダイオードは、導通時の挿入損失は5GHzで0.3dB、開放時の分離度は5GHzで25dBと、実用上全く問題ない値であった。接地導体領域101bに、1kΩの抵抗素子を介してバイアス回路を接続し、ダイオードへのバイアス給電を実現した。119、121のダイオードの極性を逆向きと設定して配置することにより、選択性導通経路119、121の片方が導通動作時にはもう片方が開放動作するよう、駆動する設定が完了した。図19に示した実施例1の構造パラメータを、比較実施例1の構造パラメータとの比較として表2にまとめた。
Figure 0004131985
第一の駆動状態において、選択性導通経路119を導通し、選択性導通経路121を開放することにより、図中の座標系でのプラスX方向への放射を広い周波数帯域で得た。図19は、第一の駆動状態における、構造模式図に相当している。また、第二の駆動状態においては、逆向きのバイアスを接地導体領域に与えることにより、選択性導通経路119が開放され、選択性導通経路121を導通することにより、マイナスX方向への放射を広い周波数帯域で得た。第一の駆動状態での反射特性を図20に示し、比較実施例1の同じく第一の駆動状態での反射特性と比較した。マイナス10dB以下という良好な反射特性値を得ることが出来た周波数帯域は、比較実施例1では2.7GHzから4.3GHzであるのに対し、実施例1では2.3GHzから4.7GHzと低域側も高域側も大幅に改善された。比帯域の比較では、比較実施例1が45%だったのに対し、実施例1は68.6%に向上することが出来た。また、第二の駆動状態でも、ほぼ同様の周波数帯域で同様の反射特性を得ることが出来た。第一の駆動状態と第二の駆動状態における2.5GHzと4.5GHzでの放射特性をそれぞれ図21(a)、(b)に示す。図示したのは、図19中の座標系におけるXZ面内での放射指向性である。図中、s1として示したのが第一の駆動状態での放射指向性、s2として示したのが第二の駆動状態での放射指向性である。図20、21より明らかなように、二状態においてほぼ同等且つ良好な反射特性を広い周波数帯域で得つつ、且つ、広い周波数帯域において同一方向に主ビーム方向を配向させ、且つ主ビーム方向を二状態で完全に切り替えることが出来た。
次に、図22に上面からの透視模式図を示すような、実施例2の可変スロットアンテナを作製した。実施例2の構造パラメータを表3にまとめた。実施例2では、先端開放箇所125からt4の領域長の給電線路115をインダクティブ共振器領域127へと置換し、その中に正方形状のループ配線209を二つ直列に接続して導入した。また、インダクティブ共振器領域127の中央部をスロット給電箇所に対応させた。
Figure 0004131985
実施例2の第一の駆動状態での反射特性を図23に示した。実施例2では2.63GHzから8.8GHzという周波数帯域でマイナス10dB以下という良好な反射損失値を得ることが出来た。上記帯域は比帯域に換算すれば108%もの広帯域特性に相当し、ループ配線を導入しなかった場合の可変スロットアンテナである比較実施例2の第一の駆動状態で達成した65%という比帯域よりも大幅に優位な値であった。また、第二の駆動状態でも、ほとんど同様の反射特性を得ることが出来た。実施例2の第一の駆動状態と第二の駆動状態における3GHzと6GHzと9GHzでの放射特性をそれぞれ図24(a)、(b)、(c)に示した。図示したのは、図22中の座標系におけるXZ面内での放射指向性である。図中、s1として示したのが第一の駆動状態での放射指向性、s2として示したのが第二の駆動状態での放射指向性である。図23、24より明らかなように、二状態においてほぼ同等且つ良好な反射特性を広い周波数帯域で得つつ、且つ、広い周波数帯域において同一方向に主ビーム方向を保持させ、且つ主ビーム方向を二状態でほぼ完全に鏡面対称に一括して切り替えることが出来た。
以上、本発明の可変スロットアンテナによって、小型な回路占有面積でありながら、動作帯域内で主ビーム方向を保持しながら、主ビーム方向の一括した劇的な切り替え機能を実現可能なことが証明された。
本発明にかかる可変スロットアンテナは、回路占有面積を増大させることなく、動作帯域の拡大、動作帯域内での主ビーム方向の同一性の保持、主ビーム方向の一括した劇的な切り替え機能を同時に実現できるので、従来ならば複数の大型の広帯域アンテナを搭載しなければ実現できなかった高機能端末を簡易な構成で実現することが可能となる。本発明の可変スロットアンテナは、従来よりもはるかに広い周波数帯域を用いる近距離無線用の通信システムの実現に貢献する。また、デジタル信号を無線で送受信するような、超広帯域な周波数特性を必要とするようなシステムにおいても可変性を有する小型アンテナを導入しうる。
上記の説明から把握される技術的思想は以下の通りである。
誘電体基板(103)を有する指向性可変スロットアンテナであって、
前記誘電体基板(103)の裏面には、有限の面積の接地導体(101)とスロット領域(109)とが形成されており、
前記スロット領域(109)は、前記接地導体(101)を、第一の接地導体(101a)および第二の接地導体(101b)からなる二つの領域に分割し、
前記スロット領域(109)の両端にはそれぞれ開放端(111a、111b)が形成されており、
前記誘電体基板(103)の裏面には、さらに、前記スロット領域(109)を横断して前記第一の接地導体(101a)と前記第二の接地導体(101b)を接続する2つの選択的導通経路群(119,121)が配置されており、
前記誘電体基板(103)の表面には、前記スロット領域(109)の長手方向中央付近の給電箇所(113)において前記スロット領域(109)と交差する給電線路(115)が配置されており、
前記2つの選択的導通経路群(119,121)は、第1の選択的導通経路(119)および第2の選択的導通経路(121)からなり、
前記第1の選択的導通経路(119)および第2の選択的導通経路(121)は、前記誘電体基板(103)の法線方向から前記指向性可変スロットアンテナを透過した透過平面視において、前記給電線路(115)を間に挟む。
ここで、スロット共振器長Lsを、前記第1の選択的導通経路(119)と前記スロット領域(109)の−X方向の先端に位置する開放端(111b)との間の距離、スロット幅Wsが前記第1の接地導体(101a)と前記第2の接地導体(101b)との間の距離と設定したとき、
Wsが(Ls/8)以下である場合には、前記Lsが動作帯域の中心周波数f0に対して4分の1実効波長と同一の長さになるように設定され、
Wsが(Ls/8)を超える場合には、(2Ls+Ws)が動作帯域の中心周波数f0に対して2分の1実効波長と同一の長さになるように設定される。
第一の状態においては、第1の選択的導通経路(119)を導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路(119)を開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射(123a)させ、第二の状態においては、第1の選択的導通経路(119)を開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路(121)を導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射(123b)させる。
前記給電箇所(113)付近の第一の地点(221)において、前記給電線路(113)が二本以上の分岐線路を含む分岐線路群(115a、115b)に一旦分岐され、前記分岐線路群の内、2本以上の分岐線路(115a、115b)を前記スロット(109)付近の第二の地点(223)において再度接続して給電線路(115)内にループ配線(209)を形成し、全ての前記ループ配線のループ長の最大値が動作帯域の上限周波数において1実効波長未満の長さに設定されている。
本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの透視模式図であって、(a)は主ビーム方向を右側に向ける場合の透視模式図、(b)は主ビーム方向を左側に向ける場合の透視模式図である。 本発明の駆動方法により駆動される可変スロットアンテナの構造断面図であって、(a)は図1(a)の直線A1−A2での構造断面図、(b)は図1(a)の直線B1−B2での構造断面図である。 本発明の可変スロットアンテナの透視模式図であって、(a)は給電構造にインダクティブ共振器領域を含まない場合の透視模式図、(b)は給電構造にインダクティブ共振器領域を含む場合の透視模式図である。 無限の接地導体構造を裏面に有する一般的な高周波回路構造において、信号配線に分岐部を有する二回路の模式図であって、(a)はループ配線の場合の模式図、(b)は先端開放スタブ配線の場合の模式図、(c)はループ配線の場合で、特に第二の経路が極端に短く設定された場合の模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの一形態における接地導体での高周波電流の経路を説明する透視模式図である。 伝送線路の接地導体での高周波電流の集中箇所を説明するための断面構造図であって、(a)は一般的な伝送線路の場合の断面構造図、(b)分岐された伝送線路の場合の断面構造図である。 本発明の可変スロットアンテナの給電構造の一例を示す透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの給電構造の一例を示す透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの給電構造の一例を示す透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの給電構造の一例を示す透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナ上に高周波的に実現する構造の模式図であって、(a)は図1(a)の駆動条件時の模式図、(b)は図1(b)の駆動条件時の模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの透視模式図である。 (a)および(b)は、本発明の選択性導通経路の周辺の拡大図である。 本発明の選択性導通経路の周辺の拡大図である。 本発明の可変スロットアンテナの透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの透視模式図である。 本発明の可変スロットアンテナの断面構造図である。 実施例1の可変アンテナの構造図である。 実施例1の可変アンテナの第一の駆動状態での反射特性の周波数依存性図である。 実施例1の可変アンテナの放射特性図であって、(a)は第一、第二の駆動状態での2.5GHzでの放射特性比較図、(b)は第一、第二の駆動状態での4.5GHzでの放射特性比較図である。 実施例2の可変アンテナの構造図である。 実施例2の可変アンテナの第一の駆動状態での反射特性の周波数依存性図である。 実施例2の可変アンテナの放射特性図であって、(a)は第一、第二の駆動状態での3GHzでの放射特性比較図、(b)は第一、第二の駆動状態での6GHzでの放射特性比較図、(c)は第一、第二の駆動状態での9GHzでの放射特性比較図である。 一般的な4分の1波長スロットアンテナの構造模式図であって、(a)上面透視模式図であって、(b)は断面側面模式図、(c)は上面から透視した裏面模式図である。 (a)は特許文献1の4分の1波長スロットアンテナの構造模式図、(b)は低周波帯で動作時のスロットアンテナの構造模式図、(c)は高周波帯で動作時のスロットアンテナの構造模式図である。 非特許文献1に記載のスロットアンテナ構造の上面透視模式図である。 特許文献3にて開示された可変アンテナの構造図である。
符号の説明
101、101a、101b 接地導体、接地導体領域
103 誘電体基板
105 接地導体の側面外縁部
107 奥行き方向
109 スロット領域
111a、111b スロット開放端
113 給電箇所
115、16 給電線路
115a、115b ループ配線を構成する第一、第二の経路
117a、117b 給電箇所から各スロット開放端111a、111bを臨む方向
119、119−1、2、・・・N 第一の選択的導通経路
121、121−1、2、・・・N 第二の選択的導通経路
123a、123b 各駆動状態における主ビーム方向
125 終端点
127 インダクティブ共振器領域
201、203 入出力端子
109x、109y 寄生素子
205a、205b、18−1、2、3 スイッチ素子
209、209a、209b、209c、209d、209e、209f ループ配線
211 伝送線路
221、223 ループ配線の分岐点
233、235 高周波電流が流れる方向
237、239 境界線
Ls スロット長
Ws スロット幅
t3 スロット中心から給電線路の開放終端点までの距離
t4 インダクティブ共振器領域長
Lo スロット中心から給電線路115との結合点までのオフセット長
Ld2 スロット終端点から給電線路115までのオフセット長
t1、t2 インダクティブ共振器領域を構成する各部位の線路長
WL インダクティブ共振器領域の給電線路115幅
401 信号導体
403、405 信号導体の端縁部
407 信号導体の中央部に対向する接地導体上の領域
409、411 分岐された信号導体
413、415 信号導体分岐に基づき接地導体に高周波電流が誘起される領域
f0 動作帯域の中心周波数
fH 動作帯域の上限周波数
Lp1、Lp2 第一、第二の経路長
Lp ループ長
Lp3 開放スタブ長

Claims (22)

  1. 誘電体基板を有する指向性可変スロットアンテナであって、
    前記誘電体基板の裏面には、有限の面積の接地導体とスロット領域とが形成されており、
    前記スロット領域は、前記接地導体を、第一の接地導体および第二の接地導体に分割し、
    前記スロット領域の両端にはそれぞれ開放端が形成されており、
    前記誘電体基板の裏面には、さらに、前記スロット領域を横断して前記第一の接地導体と前記第二の接地導体を接続する少なくとも2つの選択的導通経路群が配置されており、
    前記誘電体基板の表面には、前記スロット領域の長手方向中央付近の給電箇所において前記スロット領域と交差する給電線路が配置されており、
    前記少なくとも2つの選択的導通経路群は、第1の選択的導通経路および第2の選択的導通経路を有し、
    スロット共振器長Lsを、前記第1の選択的導通経路と前記スロット領域の−X方向の先端に位置する開放端との間の距離、
    スロット幅Wsを、前記第1の接地導体と前記第2の接地導体との間の距離と設定したとき、
    前記第2の選択的導通経路と前記スロット領域のX方向の先端に位置する開放端との間の距離は、前記スロット共振器長Lsに等しく、
    Wsが(Ls/8)以下である場合には、前記Lsが動作帯域の中心周波数f0に対して4分の1実効波長と同一の長さになるように設定され、
    Wsが(Ls/8)を超える場合には、(2Ls+Ws)が動作帯域の中心周波数f0に対して2分の1実効波長と同一の長さになるように設定されており、
    前記第1の選択的導通経路および第2の選択的導通経路は、前記誘電体基板の法線方向から前記指向性可変スロットアンテナを透過した透過平面視において、前記給電線路を間に挟み、
    前記スロット領域の長手方向をX方向、前記給電線路の長手方向をY方向、前記誘電体基板の法線方向をZ方向と設定したとき、
    前記開放端のうち、前記スロット領域のX方向の先端に位置する開放端と前記給電箇所との間に前記第1の選択的導通経路が配置され、かつ、前記開放端のうち、前記スロット領域の−X方向の先端に位置する開放端と前記給電箇所との間に前記第2の選択的導通経路が配置されており、
    第一の状態においては、第1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射させ、
    第二の状態においては、第1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射させ、
    前記給電箇所付近の第一の地点において、前記給電線路が二本以上の分岐線路を含む分岐線路群に一旦分岐され、前記分岐線路群の内、2本以上の分岐線路を前記スロット付近の第二の地点において再度接続して給電線路内にループ配線を形成し、
    全ての前記ループ配線のループ長の最大値が動作帯域の上限周波数において1実効波長未満の長さに設定されている、指向性可変スロットアンテナ。
  2. 少なくとも一つの前記ループ配線が前記スロット領域と前記接地導体の境界線と交差し、前記スロット領域の開放点から異なる距離の二点以上の給電点において前記スロット領域が励振される請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  3. 先端開放終端点より、動作帯域の中心周波数において4分の1実効波長の長さの領域の前記給電線路が50Ωよりも高い特性インピーダンスの伝送線路により構成されるインダクティブ共振器領域に設定され、
    前記インダクティブ共振器領域において、前記給電線路と前記スロット領域が少なくとも一部で交差する請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  4. 前記給電線路が分岐された分岐配線の配線幅の総和が、同一基板上での50Ωの特性インピーダンスの伝送線路の配線幅と同一、もしくは狭く設定される請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  5. 第一、および第二の状態において、前記接地導体が有する最低次の共振周波数が、前記可変スロットアンテナの動作帯域より低く設定される請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  6. 前記給電箇所付近での前記給電線路と前記スロット領域形状が鏡面対称に配置され、前記第一の方向と前記第二の方向が鏡面対称な方向である請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  7. 前記第一の方向と前記第二の方向が平行且つ逆向きであることを特徴とする請求項6に記載の可変スロットアンテナ。
  8. 前記第1の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
    前記第一の状態においては、前記第1の選択的導通経路の前記複数の部分の少なくとも1つを導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射させ、
    前記第二の状態においては、前記第1の選択的導通経路の前記複数の部分のすべてを開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射させる、請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  9. 前記第2の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
    前記第一の状態においては、第1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路の前記複数の部分のすべてを開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射させ、
    前記第二の状態においては、第1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路の前記複数の部分の少なくとも1つを導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射させる、請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  10. 前記スロット領域は、前記開放端に向かってテーパ状にスロット幅が広がっている部分を有している請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  11. 前記第一の接地導体および第二の接地導体の外縁のうち、前記スロット領域を介して対向する部分は、Z方向から見たときに複数の凹凸がX方向に沿って配列された平面形状を有している、請求項1に記載の可変スロットアンテナ。
  12. 誘電体基板を有する指向性可変スロットアンテナであって、
    前記誘電体基板の裏面には、有限の面積の接地導体とスロット領域とが形成されており、
    前記スロット領域は、前記接地導体を、第一の接地導体および第二の接地導体に分割し、
    前記スロット領域の両端にはそれぞれ開放端が形成されており、
    前記誘電体基板の裏面には、さらに、前記スロット領域を横断して前記第一の接地導体と前記第二の接地導体を接続する少なくとも2つの選択的導通経路群が配置されており、
    前記誘電体基板の表面には、前記スロット領域の長手方向中央付近の給電箇所において前記スロット領域と交差する給電線路が配置されており、
    前記少なくとも2つの選択的導通経路群は、第1の選択的導通経路および第2の選択的導通経路を有し、
    スロット共振器長Lsを、前記第1の選択的導通経路と前記スロット領域の−X方向の先端に位置する開放端との間の距離、
    スロット幅Wsを、前記第1の接地導体と前記第2の接地導体との間の距離と設定したとき、
    前記第2の選択的導通経路と前記スロット領域のX方向の先端に位置する開放端との間の距離は、前記スロット共振器長Lsに等しく、
    Wsが(Ls/8)以下である場合には、前記Lsが動作帯域の中心周波数f0に対して4分の1実効波長と同一の長さになるように設定され、
    Wsが(Ls/8)を超える場合には、(2Ls+Ws)が動作帯域の中心周波数f0に対して2分の1実効波長と同一の長さになるように設定されており、
    前記第1の選択的導通経路および第2の選択的導通経路は、前記誘電体基板の法線方向から前記指向性可変スロットアンテナを透過した透過平面視において、前記給電線路を間に挟み、
    前記スロット領域の長手方向をX方向、前記給電線路の長手方向をY方向、前記誘電体基板の法線方向をZ方向と設定したとき、
    前記開放端のうち、前記スロット領域のX方向の先端に位置する開放端と前記給電箇所との間に前記第1の選択的導通経路が配置され、かつ、前記開放端のうち、前記スロット領域の−X方向の先端に位置する開放端と前記給電箇所との間に前記第2の選択的導通経路が配置され、
    前記給電箇所付近の第一の地点において、前記給電線路が二本以上の分岐線路を含む分岐線路群に一旦分岐され、前記分岐線路群の内、2本以上の分岐線路を前記スロット付近の第二の地点において再度接続して給電線路内にループ配線を形成し、
    全ての前記ループ配線のループ長の最大値が動作帯域の上限周波数において1実効波長未満の長さに設定されており、
    第1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射させる第一工程と、
    第1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射させる第二工程と、
    を包含する可変スロットアンテナの駆動方法。
  13. 少なくとも一つの前記ループ配線が前記スロット領域と前記接地導体の境界線と交差し、前記スロット領域の開放点から異なる距離の二点以上の給電点において前記スロット領域が励振される請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  14. 先端開放終端点より、動作帯域の中心周波数において4分の1実効波長の長さの領域の前記給電線路が50Ωよりも高い特性インピーダンスの伝送線路により構成されるインダクティブ共振器領域に設定され、
    前記インダクティブ共振器領域において、前記給電線路と前記スロット領域が少なくとも一部で交差する請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  15. 前記給電線路が分岐された分岐配線の配線幅の総和が、同一基板上での50Ωの特性インピーダンスの伝送線路の配線幅と同一、もしくは狭く設定される請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  16. 第一、および第二工程において、前記接地導体が有する最低次の共振周波数が、前記可変スロットアンテナの動作帯域より低く設定される請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  17. 前記給電箇所付近での前記給電線路と前記スロット領域形状が鏡面対称に配置され、前記第一の方向と前記第二の方向が鏡面対称な方向である請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  18. 前記第一の方向と前記第二の方向が平行且つ逆向きであることを特徴とする請求項17に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  19. 前記第1の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
    前記第一工程においては、前記第1の選択的導通経路の前記複数の部分の少なくとも1つを導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射させ、
    前記第二工程においては、前記第1の選択的導通経路の前記複数の部分のすべてを開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路を導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射させる、請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  20. 前記第2の選択的導通経路が、複数の部分を有している場合、
    前記第一工程においては、第1の選択的導通経路を導通状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路の前記複数の部分のすべてを開放状態に選択することにより、−X方向に主ビームを放射させ、
    前記第二工程においては、第1の選択的導通経路を開放状態に選択し、かつ第2の選択的導通経路の前記複数の部分の少なくとも1つを導通状態に選択することにより、X方向に主ビームを放射させる、請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  21. 前記スロット領域は、前記開放端に向かってテーパ状にスロット幅が広がっている部分を有している請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
  22. 前記第一の接地導体および第二の接地導体の外縁のうち、前記スロット領域を介して対向する部分は、Z方向から見たときに複数の凹凸がX方向に沿って配列された平面形状を有している、請求項12に記載の可変スロットアンテナの駆動方法。
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