JP4287902B2 - 広帯域スロットアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波帯、およびミリ波帯などのアナログ高周波信号、もしくはデジタル信号を送信、受信するアンテナに関する。
二つの理由から、従来よりもはるかに広帯域な動作を可能とする無線デバイスが必要となっている。第一の理由は、広大な周波数帯域の使用が認可された近距離無線向け通信システムに対応するためであり、第二の理由は、異なる周波数を用いて乱立する複数の通信システムを一台の端末で共用するためである。
例えば近距離向け高速通信システム向けに認可された3.1GHzから10.6GHzという周波数帯域は、動作帯域の中心周波数f0で規格化した比帯域としては109.5%という広大な値に相当している。一方、基本的なアンテナとして知られるパッチアンテナや2分の1実効波長スロットアンテナの動作帯域は比帯域にしてそれぞれ5%未満、10%未満でしかなく、上記広帯域性は実現できない。また、現在世界で無線通信用に使用されている周波数帯域を例にとると、1.8GHz帯から2.4GHz帯を同一アンテナでカバーするためには30%程度の比帯域が、また、800MHz帯、2GHz帯を同時にカバーする場合には、同様に90%程度の比帯域が実現できなければならない。更に、800MHz帯から2.4GHz帯まで同時にカバーするためには、100%以上の比帯域が必要となる。同一端末で同時に扱うシステム数が増加し、カバーすべき周波数帯域が広がるほど、広帯域な小型アンテナの実現が望まれることになる。
図22に模式図を示す先端開放4分の1実効波長スロットアンテナは、最も基本的な平面アンテナの一つである(従来例1)。図22(a)に上面側からの透視模式図、直線ABで切断した断面模式図を図22(b)に、図22(c)に上面側からみた裏面透視模式図を示す。図22に示すように、誘電体基板101の上面に給電線路113がある。誘電体基板101の裏面側にある無限の接地導体103の外縁105aから奥行き方向109aに切り欠きが形成され、開放点107にて先端が開放されたスロット111からなる共振器として機能する。スロット111は、接地導体103の一部の領域において、導体を厚さ方向に完全に除去して得られる回路であり、スロット長Lsが4分の1実効波長に相当する周波数fs付近で共振する。給電線路113はスロット111と一部で交差し、スロット111を電磁気的に励振する。外部回路とは入力端子を介して接続される。なお、給電線路113の先端開放終端点119からスロット111までの距離Lmは、入力整合を図るために、周波数fsにおいて4分の1実効波長程度となるよう設定されることが一般的である。また、給電線路113の特性インピーダンスは50Ωに設定されるよう線路幅W1は基板厚H、基板の誘電率に合わせて設計されることが一般的である。
図23に示すように、特許文献1においては、従来例1に示した4分の1実効波長スロットアンテナを複数の共振周波数で動作させるための構造が開示されている(従来例2)。複数の共振周波数で動作すれば帯域を広げることができるが、文献内で示された周波数特性では、現在望まれているほどの超広帯域特性を得るに至らない。
非特許文献1では、2分の1実効波長スロットアンテナである両端短絡スロット共振器を広帯域に動作させる方法が開示されている(従来例3)。従来のスロットアンテナの入力整合方法としては、給電線路113の先端開放終端点119から周波数fsに対して4分の1実効波長となる箇所でスロット共振器14と交差し、励振する方法が採用されてきた。しかし、図24に上面透視模式図を示すように、従来例3では、給電線路113の先端開放終端点119から距離Lindにわたる領域を、50Ωよりも高い特性インピーダンスの伝送線路へ置換し、得られるインダクティブ領域121のほぼ中央でスロット111と結合している。ここで、Lindは周波数f0における4分の1実効波長に設定し、インダクティブ領域121はスロット共振器とは別の4分の1波長共振器として機能する。この結果、通常のスロットアンテナでは単一だった等価回路構造内の共振器数が二つに増え、且つ、近接した周波数で共振する共振器同士を結合させることにより複共振動作を得ている。文献中の図2(b)に示す例では、比帯域32%(4.1GHz付近から5.7GHz付近)でマイナス10dB以下の良好な反射インピーダンス特性が得られている。文献内図4の実測特性において比較されているように、従来例3のアンテナの比帯域は、同一基板条件で作製したという通常のスロットアンテナの比帯域9%よりもはるかに広帯域である。
また、従来例4として示すように、非特許文献2では、アンテナ動作のために確保できる接地導体の面積が有限である小型の通信端末においては、不平衡給電回路を用いて給電すると、接地導体に生じた不平衡接地導体電流が給電回路の接地導体へ逆流し、放射特性やインピーダンス特性の測定精度自体が影響を受けることを報告している。このため、非特許文献2においては、図25に示すように、高周波の不平衡給電回路による給電を行わず、わざわざ光ファイバを用いて通信端末内の接地導体を給電系と孤立させて給電することにより、小型アンテナにおける不平衡接地導体電流の悪影響を回避した測定法を用いている。
特開2004−336328号公報 特公昭31−000464号公報(特に第10図) "A Novel Broadband Microstrip−Fed Wide Slot Antenna With Double Rejection Zeros" IEEE Antennas and Wireless Propagation Letters, vol.2, 2003年, 194〜196ページ 「光ファイバを用いた携帯端末用アンテナのインピーダンス測定」 2003年電子情報通信学会総合大会 B−1−206 2003年, 206ページ
上述したように、従来のスロットアンテナにおいては広帯域化が十分でないだけでなく、仮に小型な形状で広帯域性を実現できたとしても、放射特性や反射インピーダンス特性が外部不平衡給電回路との接続状況により安定せず、端末搭載時の特性の把握が困難であった。
第一に、従来例1のように、構造内に単一の共振器構造しか有さない通常の先端開放スロットアンテナの場合、共振モード帯域における動作帯域の制限から、良好な反射インピーダンス特性が得られる周波数帯域は、10%弱程度の比帯域に限られる。
従来例2においては、スロットへの容量性リアクタンス素子の導入により広帯域動作を実現しているものの、チップコンデンサなどの追加部品が必要になること、また新たに導入された追加部品の特性ばらつきによりアンテナの特性がばらつくことが容易に想像される。また、文献内図14や文献内図18に開示された例より判断すれば、低反射な入力整合特性を超広帯域に実現することは困難である。
従来例3においては、比帯域特性は35%程度に限られている。また、2分の1実効波長共振器である両端短絡スロット共振器の使用は、4分の1実効波長共振器である先端開放スロット共振器を使用する従来例1や従来例2のアンテナと比較すると、小型化の点で不利である。
そこで、従来例1、従来例2の4分の1実効波長スロットアンテナの設計に、従来例3の複共振動作の原理を導入しても、従来例4で示したように、小型アンテナが動作する場合、アンテナに対して接続される不平衡給電回路の接地導体に不平衡接地導体電流が逆流してしまう。不平衡接地導体が流れる不平衡給電回路の形状に依存して、例えば特性把握のためにアンテナに接続する同軸ケーブルの長さによって、放射特性や反射インピーダンス特性が変化してしまう。特に、放射特性は、外部回路の状況により劇的に特性が変化してしまう。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、先端開放スロットアンテナを基本構成とした小型広帯域スロットアンテナにおいて、従来よりも広帯域動作を可能とし、且つ、外部回路との接続による放射動作が不安定になる要因を排し、安定動作を実現することを目的とするものである。
本発明の広帯域スロットアンテナは、表面および裏面を有する誘電体基板と、前記誘電体基板の前記裏面に設けられた有限の面積の接地導体と、前記接地導体の外縁を開放点として奥行き方向に切り欠いて形成された片端開放のスロットと、前記スロットに高周波信号を給電する給電線路であって、前記誘電体基板の前記表面側に形成され、前記スロットと少なくとも一部が交差する給電線路とを備える。前記誘電体基板の前記表面側において、前記開放点とは逆側の前記接地導体の外縁に対向する位置に、外部不平衡給電回路を前記給電線路に接続するアンテナ給電点が配置される。前記給電線路は、前記誘電体基板面内において少なくとも90度曲げられた後、前記アンテナ給電点へと導かれ、前記スロットと前記アンテナ給電点は、それぞれ前記奥行き方向と直交する幅方向において前記接地導体の中央箇所に配置される。前記給電線路の特性インピーダンスは、先端開放終端点から、前記スロットの共振周波数fsにおいて4分の1実効波長の長さに相当するインダクティブ領域では50Ωよりも高く設定される。前記インダクティブ領域の中央において前記給電線路と前記スロットが交差し、前記スロット付近の第一の地点において、前記給電線路が少なくとも二本の分岐線路を含む分岐線路群に分岐され、前記分岐線路群の内、少なくとも一組の分岐線路対を、前記スロット付近の第二の地点において接続して給電線路内に少なくとも1つのループ配線を形成する。前記ループ配線は、前記スロットと前記接地導体との間の境界線と少なくとも一部で交差し、前記開放点から奥行き方向に異なる距離の二点以上の給電点において前記スロットが励振される。全ての前記ループ配線のループ長の最大値が動作帯域の上限周波数において1実効波長未満の長さに設定され、前記分岐線路群の内、前記ループ配線を形成せずに先端開放終端される全ての前記分岐線路群の分岐長が動作帯域の上限周波数において4分の1実効波長未満である。前記開放点から前記接地導体の前記幅方向における終端に位置する両外縁までの距離が、それぞれ、周波数fsにおいて4分の1実効波長以上の長さに設定されることにより、前記接地導体がfsより低い周波数にて最低次の共振周波数を有する。
好ましい実施形態において、前記誘電体基板は、前記給電線路を覆う誘電体層を更に有している。
本発明の広帯域スロットアンテナによれば、従来のスロットアンテナにおいては実現困難だった広帯域動作を得ることができる。また、アンテナに接続される外部の不平衡給電回路との接続によって生じる放射特性の不安定さを排し、安定して動作させることが可能となる。
以下本発明の参考形態および実施形態について図面を参照しながら説明する。
参考形態)
図1は、本発明の参考形態の広帯域スロットアンテナの構造を説明する上面透視模式図である。
有限の面積を有する接地導体103が誘電体基板101の裏面に形成されている。接地導体103の幅方向109bに沿った外縁105aに設けられた開放点107から奥行き方向109aに切り欠いて一端を開放したスロット111が形成されている。スロット111は4分の1実効波長の先端開放スロット共振器として機能する。スロット幅Wsがスロット長Lsに比べて無視できるものと仮定した場合、スロット111の共振周波数fsは、スロット長Lsが4分の1実効波長に相当する周波数である。
また、上記仮定が成立しない場合、スロット幅を考慮したスロット長(Ls×2+Ws)÷2が、4分の1実効波長に相当する周波数となる。
本発明における共振周波数fsは、動作周波数帯域の中心周波数f0程度に設定されることが好ましい。スロット111と一部が少なくとも交差する給電線路113は誘電体基板101の表面に形成されている。
図2(a)に図1の点線ABで広帯域スロットアンテナを切断した断面模式図を示す。本明細書では、誘電体基板101の最表面に給電線路113が配置され、誘電体基板101の最裏面に接地導体103が配置された構造について説明している。しかし、図2(b)に示すように、複数の誘電体層および導電体層が積層された多層基板の採用などの方法により、給電線路113、接地導体103のいずれか、もしくはその両者が誘電体基板101の内層面に配置されていても構わない。また、図2(c)に示すように、給電線路113に対して接地導体103として機能する導体配線面は一つに限定される必要はなく、給電線路113が形成された層を挟んで対向する接地導体103が配置された構造でもよい。すなわち、本発明の広帯域スロットアンテナは、マイクロストリップ線路構造だけでなくストリップ線路構造の回路構成を少なくとも一部において採用した回路構成においても同様の効果を得ることができる。また、コプレーナ線路、グランド付コプレーナ線路構造についてもそれぞれ同様である。
本明細書で使用する「誘電体基板」の用語は、一方の面(裏面)に接地導体が形成され、他方の面(表面)に給電線路が形成された誘電体層または誘電体多層基板を広く含むものとする。また、表面に給電線路が形成された「誘電体基板」上において前記給電線路を覆う他の誘電体層が付加されていてもよい。すなわち、本発明の広帯域スロットアンテナは、図2(a)から(c)の構成を全てカバーしている。
なお、本明細書では、接地導体103を構成している導体層のうち、その厚さ方向に完全に除去されている部分を「スロット」と定義している。すなわち、接地導体103の表面が一部の領域で削られて、厚さを減じただけの部分は「スロット」ではない。
接地導体103は、開放点107から幅方向109bに、外縁105aに沿って両側にそれぞれWg1、Wg2の長さだけ延長された有限領域の導体構造である。ここで、Wg1、Wg2は、周波数fsにおいて4分の1実効波長に相当する長さLsw以上の値をとる。これはスロットモードのアンテナ放射特性を安定させるために必要な条件である。
一方、本発明の接地導体は、有限な領域に回路面積を限定することにより、接地導体構造全体を使う接地導体ダイポールアンテナとしても動作する。接地導体ダイポールアンテナも、先端開放スロットアンテナも、スロットの短絡点に高周波電流が集中して流れる点が共通しているので、両アンテナは共通する回路基板を用いながら、共通する偏波特性の放射特性を提供できる。
接地導体ダイポールアンテナの共振周波数fdを、先端開放スロットモードの共振周波数fsと一致させずに、共振周波数fsよりもやや低くなるよう設定できれば、広帯域スロットアンテナの動作帯域を低域側に拡大することができる。
接地導体103がほぼ中央部にスロット部分を有するので、接地導体ダイポールアンテナの共振器長は実効的に延長される。このため、Wg1、Wg2がLsw以上の値に設定される本発明の広帯域スロットアンテナにおいては、周波数fdは必ず共振周波数fsよりも低くなり、広帯域動作が保証される。周波数fdがスロットモードの動作帯域周波数より著しく低い値をとることは、小型化の点から現実的ではない。すなわち、Wg1、Wg2を共に必要最低限な値に設定すれば、小型アンテナの形態で、周波数fdをスロットモードの動作帯域に近接させることが可能となる。
先端開放終端点119から距離Lindにわたる領域の給電線路113は、特性インピーダンスが50Ωよりも高く設定される。このため、給電線路113の上記領域はインダクティブ領域121を構成し、距離Lindは周波数fsにおいて4分の1実効波長程度になる。すなわち、インダクティブ領域121は4分の1波長共振器を形成し、スロット111が形成する4分の1実効波長共振器と結合する。こうして、複共振化を導き、結果的にスロット111のスロットモードとしてのアンテナ動作帯域を効果的に増大させる。
インダクティブ領域121の長手方向のほぼ中央において、給電線路113はスロット111と交差している。従来例1において接地導体を有限な面積に限定しても、スロットモード自体の帯域が限定されれば、接地導体ダイポールモードの帯域との連続性は確保しにくく、本願発明と同様の効果が得られない。上述したように、スロットモード動作帯域が低域側に拡大することによって、接地導体ダイポールの動作帯域と連続する広大な動作帯域でアンテナ動作が実現する。
インダクティブ領域121は、給電線路113において特性インピーダンスが50Ωの通常の領域へと接続されている。この給電線路113は、誘電体基板101の表面に平行な面内において少なくとも90度曲がっており、接地導体103の外縁105bに対向する位置に設けられたアンテナ給電点117へと達する。
アンテナ給電点117が設定される箇所は、開放点107が設定された接地導体の幅方向に沿った外縁105aとは対向方向の外縁105bの近傍である。開放点107とアンテナ給電点117は、いずれも幅方向109bにおいて前記接地導体103の中央箇所付近に設けられる。
給電線路113が前記スロット111を励振することによって生じるアンテナモードにおいて、スロット短絡点125に高周波電流が生じる。
図3は、接地導体103に流れる高周波電流131を矢印で模式的に示している。スロット111の励振によって生じた高周波電流131は、スロット111と接地導体103の境界線に沿って流れた後、開放点107に達すると、接地導体103の外縁に沿って流れてしまう。接地導体103の外縁に別の導体を接続してしまうと、導体のインピーダンスは極めて低いため、接続された別の導体への高周波電流の流入を防ぐことは極めて困難になる。しかし、上述した対称性の高い位置にアンテナ給電点を設けることにより、この不平衡に接地導体103を流れる高周波電流に対して極めて高い入出力インピーダンスを実現することができる。
参考形態における広帯域スロットアンテナ内の接地導体103は、図4に示すように、対称性の高い有限の接地導体対103a、103bをスロット短絡点において組み合わせた導体構造とみなすことができる。図4(a)には平衡モードの場合の、図4(b)には不平衡モードの場合の、接地導体103における高周波電流の流れ方を、各モードの給電構造との関係としてそれぞれ模式的に示している。
図4(a)に示す平衡モードにおいては、対となる接地導体対103a、103bに、逆相の高周波電流131a、131bが給電点15より逆向きに給電されることに等しい。結果的に接地導体対の接続点、すなわちスロット短絡点に最も強い同相の高周波電流が流れていることと等しくなる。一方、図4(b)に示す不平衡モードにおいては、対となる接地導体対103a、103bに、中央から逆向きに同相の高周波電流131aが給電されることに等しく、結果的に接地導体対103a、103bの接続点における高周波電流は相殺されてしまう。これは、接地導体対103a、103bの対称性が高いほど、また、アンテナ給電点が接地導体の対称点に近いほど、本発明のアンテナ給電点からは不平衡接地導体モードの入出力インピーダンスが高くなることを意味する。よって、本発明で採用するアンテナ給電条件は、接地導体103に外部不平衡給電回路を接続しても、外部不平衡給電回路の接地導体103への不平衡接地導体電流の逆流が回避できる。
なお、従来例3の2分の1実効波長のスロットアンテナにおいては、スロット共振器の両端の短絡点に生じた高周波電流がスロットの外縁に沿って流れるだけで、接地導体103の外縁に沿って流れる電流は生じない。よって、接地導体103の外縁に沿って流れる不平衡接地導体電流が起こす課題は、小型化、広帯域化に有利な先端開放スロット共振器を採用して不平衡給電を行う場合に特有のものである。
本発明の広帯域スロットアンテナにおいて、スロットの形状は矩形である必要はなく、任意の形状に置換可能である。特に、主スロットに多数の細かく短いスロットを並列接続することにより、回路的には主スロットに直列のインダクタンスを付加することができ、主スロットのスロット長が短縮でき実用上好ましい。また、主スロットのスロット幅を狭くして、ミアンダ形状などに折り曲げ小型化を図った条件でも、本発明の広帯域スロットアンテナの広帯域化の効果を変わりなく得ることができる。
(実施形態)
次に、本発明の広帯域スロットアンテナの実施形態について説明する。図5に示す実施形態では、参考形態においてインダクティブ領域121に設定されていた箇所において、少なくとも一部の領域の給電線路113がループ配線123へと置換されている。本実施形態では、ルーブ配線123の採用により、参考形態より更なる広帯域化特性を実現する。
ループ配線123のループ長Lpは動作帯域の上限周波数fHにおける実効波長の1倍未満に設定される。すなわち、ループ配線123の共振周波数floは、周波数fHより高く設定される。また、ループ配線123以外にも給電線路113の一部が分岐され開放スタブを形成することがあってもよいが、そのスタブ長は動作帯域の上限周波数fHにおいて4分の1実効波長未満に設定される。すなわち、開放スタブの共振周波数fstは、周波数fHより高く設定される。このように実施形態においては、インダクティブ領域123において給電線路113から配線を分岐することにより、広帯域スロットアンテナの帯域特性を改善する。この特性改善は分岐された配線単独の共振現象を積極的に利用したものではなく、スロットアンテナとループ配線との組み合わせにより初めて発現する現象を利用したものである。
本発明実施形態の広帯域スロットアンテナにおけるループ配線123は、スロット共振器の励振箇所の数を複数個へ増大させるとともに、入力整合回路の電気長を調整することにより、アンテナ動作の超広帯域化を実現している。
以下、ループ配線123が果たしている機能について詳しく説明する。
まず、裏面に無限接地導体を配置したと仮定した一般的な高周波回路において、ループ配線構造が用いられた場合の高周波特性を説明する。
図6(a)は、経路長L1の第一の経路205と、経路長L2の第二の経路207とからなるループ配線123が入力端子201と出力端子203との間に接続された回路の模式図を示す。経路長Lp1、Lp2の和が伝送信号にとって実効波長の1倍に相当する条件でループ配線は共振し、リング共振器として用いられることがある。しかし、Lp1、Lp2が伝送信号の実効波長より短い場合は、急峻な周波数応答を示さないため、通常の高周波回路ではループ配線123を積極的に使用する必要がない。均一な接地導体を有する一般的な高周波回路で、非共振な帯域では、ループ配線導入に伴う局所的な高周波電流分布の変動は、マクロな高周波特性としては平均化されてしまうからである。
一方、図5に上面透視模式図を示したように、本発明のスロッアンテナでのループ配線123の導入は、上述した一般的な高周波回路では得られなかった特有の効果を提供する。接地導体上での高周波電流は、第一の経路205に沿って131cの方向へと導かれるし、第二の経路207に沿って131dの側へも導くことができる。結果として、接地導体側での高周波電流の流れに131cと131dという異なる経路を生じさせることができ、スロット111を複数個所で励振することができる。接地導体での高周波電流分布のスロット近傍での局所的な変化は、スロットモード共振特性を変調し、同モードでのアンテナ動作帯域を劇的に拡大する。
図7に伝送線路断面構造を模式的に示し説明すると、図7(a)のような一般的な伝送線路において高周波電流が集中して分布するのは、信号導体側401では配線の端部403、405であり、接地導体103側では信号導体401に対向する領域407である。よって、スロットアンテナにおいて給電線路113の幅を太くするだけでは、接地導体側において高周波電流の分布に大きな変化は起こらない。図7(b)に示すように、信号導体を二本の経路205、207に分岐することにより、初めて各経路205、207とそれぞれ対向する異なる接地導体領域413、415に高周波電流を分離して分布させることができる。
また、本発明の広帯域スロットアンテナで新たに導入されたループ配線は、スロットアンテナの励振箇所を複数個にする機能を果たすだけでなく、給電線路113の電気長を調整する機能をも有している。ループ配線導入による給電線路の電気長の変動は、給電線路113の共振条件を更に複共振条件に転じさせ、本発明の動作帯域の拡大効果を更に高めている。すなわち、スロット付近へのループ配線導入によって、ループ配線を構成する二本の経路のうち電気長が短い経路を介した場合と電気長が長い経路を介した場合の電気長の違いが、スロット共振器とインダクティブ領域が結合して得られる共振現象を、2以上の数の複数の周波数で起こすことになり、既に得られていた広帯域な整合条件を更に広帯域化するものである。
以上をまとめると、スロット自体が有する共振現象を複共振化する第一の機能と、スロットに結合する給電線路の共振現象を複共振化する第二の機能の組み合わせにより、本発明の実施形態の広帯域スロットアンテナは従来のスロットアンテナよりも広い帯域で動作することが可能となる。そして、アンテナ給電点の配置は、本発明の参考形態の広帯域スロットアンテナにおけるンテナ給電点の配置と同様である。
但し、広帯域な整合特性を維持するために、ループ配線が単独で共振する条件で用いないことがループ配線には要求される。図6(a)に示したループ配線123を例にとると、経路長Lp1と経路Lp2の和であるループ長Lpが周波数fHにおける実効波長の1倍未満に設定される。1つの広帯域スロットアンテナ内に複数のループ配線が存在する場合、そのアンテナ中で最も大きいループ配線が、上記条件を満足する必要がある。
一方、ループ配線よりも一般的な高周波回路として図6(b)に示す開放スタブがある。図8に上面透視模式図を示すように、本実施形態における広帯域スロットアンテナの給電線路から分岐される配線のうちいくつかは開放スタブ構造213を有していてもよい。しかし、本発明の目的のためには、ループ配線の使用が広帯域特性の観点から開放スタブの使用よりも有利である。開放スタブ213は4分の1実効波長共振器なので、スタブ長Lpは最長の場合でも周波数fHで4分の1実効波長未満に設定されなければならない。
図6(c)に、Lp2が極端に小さなループ配線の例を示し、開放スタブと比較したループ配線の優位点を説明する。ループ配線123においてLp2を極端に小さくすると、ループ配線123は、見かけ上、開放スタブに近づく。しかし、Lp2が0に近づいた場合のループ配線の共振周波数は、Lp1が実効波長に相当する周波数であり、開放スタブの共振周波数はLp3が4分の1実効波長に相当する周波数である。仮にLp1の半分がLp3と等しい条件で二つの構造を比較すると、ループ配線の最低次の共振周波数はスタブ配線の最低次の共振周波数の2倍に相当する。
以上の説明より、広い動作帯域内で共振現象を回避する給電線路構造としては、ループ配線が開放スタブよりも周波数帯域に換算すると2倍有効である。また、図6(b)の開放スタブの開放終端点119は、回路的に開放されているため、開放終端点119には高周波電流が流れない。このため、仮にスロット付近に開放終端点119が配置されてもスロットとの電磁的結合が得にくい。一方、図6(c)に示すように、ループ配線123の一点213cは回路的には決して開放されておらず、高周波電流が必ず流れるため、スロット付近への配置によりスロットへの電磁的結合が得やすい。この点からも本発明の目的には、ループ配線の採用が開放スタブの採用よりも有利である。
以上の説明から明らかなように、本発明の広帯域スロットアンテナを広帯域化するために、線路幅が太い線路、もしくは開放スタブではなく、ループ配線を導入することが最も効果的である。
図9は、給電線路113の分岐線路部の分岐本数が3の場合の実施形態の上面透視模式図を示している。給電線路113を分岐する分岐線路の本数は三本以上の値に設定しても構わないが、二本に分岐した場合の特性と比べて動作帯域の飛躍的な拡大は望めない。複数に分岐された分岐線路群の中で高周波電流の分布強度が高いのは、両端の経路205、207のみであり、両者の間に配線される経路209に流れる高周波電流の強度が強くならないからである。しかし、経路209を経路205、207の中間に挿入することにより、経路205、207からなるループ配線の共振周波数を向上できるので、動作帯域の拡大の点からは有効である。
ループ配線123がスロット付近に配置されていれば、本発明の効果を得ることが可能である。図5に示しているように、ループ配線123を構成する第一の経路205と第二の経路207とが、スロット111と接地導体103との境界線237、239の少なくともいずれかと交差することが好ましい。
また、図10、図11に示すように、ループ配線123がスロット111と接地導体103の奥行き方向109aの境界線237、239のいずれとも交差しない構成でも本発明の効果を得ることは不可能ではない。スロットを励振する高周波電流には、第一の経路205と第二の経路207の経路差だけ位相差が生じ、入力整合条件をより広帯域に転じさせる効果が発生するからである。厳密には、ループ配線123の最も外側の点141と境界線237(もしくは239)との間の間隔が給電線路113の配線幅の一倍未満である状態であればよい。上記間隔が給電線路113の配線幅よりも短く設定されれば、信号導体の両端に流れる高周波電流の位相差に対応して、接地導体側を流れる局所的な高周波電流の間に生じている位相差は消失しないからである。
ループ配線123は、インダクティブ領域121に形成される。配線幅が、インダクティブ領域121における給電線路の配線幅と同等、もしくは細く設定されることが好ましい。ループ配線は複数形成されてよい。複数設けられたループ配線同士は直列に接続されてもよいし、並列に接続されてもよい。二つのループ配線が直接接続されてもよいし、任意の形状の伝送線路を介して間接的に接続されてもよい。
本発明の広帯域スロットアンテナにおいて、アンテナ給電点117からインダクティブ領域121までの間に、不平衡入出力回路である帯域通過フィルタや帯域阻止フィルタ、スイッチIC、増幅IC、それらの集積モジュールを挿入することが可能である。
また、本発明の広帯域スロットアンテナにおいて、アンテナ給電点117での接地導体103と外部不平衡給電回路との接続は、誘電体基板101の裏面のみで行うものとは限定されない。すなわち、接続点付近で貫通導体を介して誘電体基板表面に接地導体が導かれた後、誘電体基板表面においてコプレーナ線路構造的に接続がなされてもよい。上記構成においても、本発明の有利な効果は消失しない。むしろ、誘電体基板表面において信号導体、接地導体の両接続が可能となるので、本発明の広帯域スロットアンテナの外部実装基板への表面実装にも対応しうる。
(実施例)
本発明の効果を明らかにするため、図12、図13、図14にそれぞれ上面透視模式図を示すような、参考例1、実施例1、比較実施例1、2の4つのスロットアンテナの入力インピーダンス特性、放射特性を、市販の電磁界解析シミュレータにより解析した。回路基板の設定パラメータは、表1にまとめた。
Figure 0004287902
すべてのアンテナにおいて、同サイズの回路基板での作製を前提に条件を設定した。導体パターンは、厚さ40ミクロンの銅配線を仮定しており、ウェットエッチングにて形成できる精度範囲となるよう考慮した。図中アンテナ給電点117として示した箇所にて、アンテナと同軸ケーブル135の間を、同軸コネクタ(図示せず)を介して接続する給電設定を仮定した。同軸ケーブル長Lcとして50mmと150mmの2種類の長さを仮定して、同軸ケーブル先にて理想的な給電を行った。すなわち、不平衡給電回路として接続される長さLcの同軸ケーブルが特性に与える影響を含めた、アンテナの動作安定性、広帯域性を解析した。
また、Lcがゼロである場合、すなわち、アンテナ給電点117にて理想的な高周波給電が行われることを仮定した解析も行った。比較実施例においては、給電線路曲げを仮定していないため、同軸ケーブルの配向方向は図中座標軸ではY軸方向であり、一方、実施例においては、給電線路を面内で曲げてアンテナ給電点117へ導いているため、同軸ケーブルの配向方向は図中X軸方向である。
図15にLcを150mmとした場合の比較実施例1と比較実施例2の反射損失の周波数依存性を示す。比較実施例1においては、3.04GHzから3.73GHzまでの20%の比帯域範囲において反射損失がマイナス10dBを下回り、2.9GHzから4.3GHzでは反射損失がマイナス7.5dBを下回った。6.3GHzでは反射損失はマイナス4.9dBに達し広帯域特性が得られなかった。比較実施例2においては、2.5GHzから8GHzまで反射損失はマイナス3dBからマイナス4dB程度であり、低反射特性を得ることができなかった。
一方、図16には、Lcを150mmとした場合の、参考例1実施例1の反射損失の周波数依存性を示す。参考例1は、3.2GHzから11GHz以上までマイナス7.5dB以下の低反射特性を維持した。更に、実施例1は3.1GHzから11GHz以上までの全帯域で反射損失がマイナス10dB以下という広帯域な低反射特性を示した。図15に示した比較実施例と比較すれば明らかなように、両実施例とも動作帯域の広帯域化が実現された。なお、Lcの変更が入力インピーダンスに与える影響は、参考例1、実施例においても比較実施例においても殆どなかった。
比較実施例1、2の放射特性については、Lcに依存して特性が大きく変化する傾向が得られた。比較実施例1においてLcが50mm、150mmの場合の3GHzでのYZ面での放射特性を、図17(a)、(b)にそれぞれ示している。図中に細い線で示したデータは比較のために示したLcがゼロの場合の特性である。本発明の目的である不平衡接地導体電流の悪影響回避がなされれば3つの特性は一致するはずであるが、Lcに依存して全く異なる特性が得られてしまっている。同様に、図18には6GHzでの放射特性を示した。図17と図18より明らかなように、比較実施例においては、全ての周波数において、放射特性がケーブル長に強く依存する傾向が確認された。
次に、実施例1においてLcが50mm、150mmの場合の3GHzでのYZ面での放射特性を、図19(a)、(b)にそれぞれ示した。同様に、6GHz、9GHzでの放射特性を図20、図21にそれぞれ示した。図中細い線で示したデータは比較のために示したLcがゼロの場合の特性である。実施例1においては、Lcに殆ど依存しない安定した放射特性が実現し、本発明の目的が達成されたことが確認された。参考例1においても同様に、Lcに依存しない安定した放射特性が得られた。また、参考例1、実施例1においては、動作全帯域において、XZ面での放射特性を含む全ての放射特性について、同様の効果を得ることができた。
本発明にかかる広帯域スロットアンテナは、回路占有面積、製造コストを増大させることなく、整合帯域を拡大させることができるので、従来複数のアンテナを搭載しなければ実現できなかった高機能端末を簡易な構成で実現することが可能となる。また、従来よりもはるかに広い周波数帯域を用いる近距離無線用の通信システムの実現にも貢献することができる。また、チップ部品を使用せず動作帯域が拡大できるため、製造時のばらつきに対する耐性の強いアンテナとしても有用である。また、スロットアンテナの周波数帯域よりも低域において、スロットアンテナと同一偏波特性である接地導体ダイポールアンテナ動作するため、小型な広帯域スロットアンテナとして利用できる。また、デジタル信号を無線で送受信するような、超広帯域な周波数特性を必要とするようなシステムにおいても小型アンテナとして使用されうる。いずれの場合においても、端末に実装される場合、本アンテナに接続される不平衡給電回路との接続による放射動作の不安定さを排した特性を提供しうる。
本発明の参考形態の広帯域スロットアンテナの上面透視模式図 (a)は図1の本発明の広帯域スロットアンテナの断面模式図、(b)は本発明の広帯域スロットアンテナの別の実施形態の断面模式図、(c)は本発明の広帯域スロットアンテナの更に別の実施形態の断面模式図である。 本発明の広帯域スロットアンテナの接地導体に流れる高周波電流を示す模式図である。 (a)は平衡モードの場合の接地導体103における高周波電流の流れ方を示す模式図、(b)は不平衡モードの場合の、接地導体103における高周波電流の流れ方を示す模式図である。 本発明の実施形態の広帯域スロットアンテナの上面透視模式図である。 無限接地導体構造を裏面に有する一般的な高周波回路構造において、信号配線に分岐部を有する二回路の模式図であって、(a)はループ配線の場合の模式図、(b)は先端開放スタブ配線の場合の模式図、(c)はループ配線の場合で、特に第二の経路が極端に短く設定された場合の模式図である。 伝送線路の接地導体での高周波電流の集中箇所を説明するための断面構造図であって、(a)は一般的な伝送線路の場合の断面構造図、(b)は分岐された伝送線路の場合の断面構造図である。 本発明の別の実施形態の広帯域スロットアンテナの上面透視模式図である。 本発明の更に別の実施形態の広帯域スロットアンテナの上面透視模式図である。 本発明の更に別の実施形態の広帯域スロットアンテナの上面透視模式図である。 本発明の更に別の実施形態の広帯域スロットアンテナの上面透視模式図である。 本発明の参考例1の上面透視模式図である。 本発明の実施例1の上面透視模式図である。 本発明の比較実施例1、2の上面透視模式図である。 比較実施例1、2のLc=50mmでの反射損失の周波数依存特性図である。 参考例1実施例1のLc=50mmでの反射損失の周波数依存特性図である。 比較実施例1の3GHzでの放射特性図であって、(a)はLc=50mmの場合の放射特性図、(b)はLc=150mmの場合の放射特性図である。 比較実施例1の6GHzでの放射特性図であって、(a)はLc=50mmの場合の放射特性図、(b)はLc=150mmの場合の放射特性図である。 実施例1の3GHzでの放射特性図であって、(a)はLc=50mmの場合の放射特性図、(b)はLc=150mmの場合の放射特性図である。 実施例1の6GHzでの放射特性図であって、(a)はLc=50mmの場合の放射特性図、(b)はLc=150mmの場合の放射特性図である。 実施例1の9GHzでの放射特性図の放射特性図であって、(a)はLc=50mmの場合の放射特性図、(b)はLc=150mmの場合の放射特性図である。 一般的な4分の1実効波長スロットアンテナ(従来例1)の模式図であって、(a)は上面透視模式図、(b)は断面側面模式図、(c)は上面から透視した裏面模式図である。 (a)は特許文献1の4分の1実効波長スロットアンテナの構造模式図、(b)は低周波帯で動作時のスロットアンテナの構造模式図、(c)は高周波帯で動作時のスロットアンテナの構造模式図である。 非特許文献1に記載のスロットアンテナ構造(従来例3)の上面透視模式図である。 非特許文献2に記載の小型アンテナの測定概念図である。
符号の説明
101 誘電体基板
109a 奥行き方向
109b 幅方向
103 接地導体
105a、105b、105c、105d 接地導体の外縁
12a 有限の面積を持つ接地導体の外縁
111、231 スロット
107 スロット開放端
Ls スロット長
Ls2 容量性リアクタンス素子接続点からスロット開放端までの距離
113 給電線路
117 アンテナ給電点
119 開放終端点
121 インダクティブ領域
123 ループ配線

Claims (2)

  1. 表面および裏面を有する誘電体基板と、
    前記誘電体基板の前記裏面に設けられた有限の面積の接地導体と、
    前記接地導体の外縁を開放点として奥行き方向に切り欠いて形成された片端開放のスロットと、
    前記スロットに高周波信号を給電する給電線路であって、前記誘電体基板の前記表面側に形成され、前記スロットと少なくとも一部が交差する給電線路と
    を備え、
    前記誘電体基板の前記表面側において、前記開放点とは逆側の前記接地導体の外縁に対向する位置に、外部不平衡給電回路を前記給電線路に接続するアンテナ給電点が配置され、
    前記給電線路は、前記誘電体基板面内において少なくとも90度曲げられた後、前記アンテナ給電点へと導かれ、
    前記スロットと前記アンテナ給電点は、それぞれ前記奥行き方向と直交する幅方向において前記接地導体の中央箇所に配置され、
    前記給電線路の特性インピーダンスは、先端開放終端点から、前記スロットの共振周波数fsにおいて4分の1実効波長の長さに相当するインダクティブ領域では50Ωよりも高く設定され、
    前記インダクティブ領域の中央において前記給電線路と前記スロットが交差し、
    前記スロット付近の第一の地点において、前記給電線路が少なくとも二本の分岐線路を含む分岐線路群に分岐され、前記分岐線路群の内、少なくとも一組の分岐線路対を、前記スロット付近の第二の地点において接続して給電線路内に少なくとも1つのループ配線を形成し、
    前記ループ配線は、前記スロットと前記接地導体との間の境界線と少なくとも一部で交差し、前記開放点から奥行き方向に異なる距離の二点以上の給電点において前記スロットが励振され、
    全ての前記ループ配線のループ長の最大値が動作帯域の上限周波数において1実効波長未満の長さに設定され、
    前記分岐線路群の内、前記ループ配線を形成せずに先端開放終端される全ての前記分岐線路群の分岐長が動作帯域の上限周波数において4分の1実効波長未満であり、
    前記開放点から前記接地導体の前記幅方向における終端に位置する両外縁までの距離が、それぞれ、周波数fsにおいて4分の1実効波長以上の長さに設定されることにより、前記接地導体がfsより低い周波数にて最低次の共振周波数を有する広帯域スロットアンテナ。
  2. 前記誘電体基板は、前記給電線路を覆う誘電体層を更に有している請求項に記載の広帯域スロットアンテナ。
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