JP3223595B2 - マイクロストリップアンテナ - Google Patents

マイクロストリップアンテナ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロストリップア
ンテナに関し、特に、ビームをチルトさせるアレーアン
テナに用いて好適なマイクロストリップアンテナに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、小型、軽量、ロープロフィルな特
徴を有する平面アンテナが注目されつつある。このロー
プロフィル性をさらに活かす手法として、平面アンテナ
のビームチルトに関する研究が盛んに行われている。
【0003】これらのビームチルト技術は、マイクロス
トリップアンテナをはじめとする平面アンテナ素子を複
数個配列したアレーにおいて、各アンテナ素子間に位相
差を与えてビームを走査させてビームを傾ける技術であ
る。
【0004】図8は、比誘電率εr からなる基板の厚さ
hの誘電体基板2の上に放射導体1を配し、この放射導
体1と対向する面に接地導体3を配している。この接地
導体3側に給電コネクタ5を設けている。給電点4は共
に放射導体1上にある。図8(a)は通常のマイクロス
トリップアンテナの平面図、(b)は破断線I−I’に
おける断面図ある。また、図8(c)は片側短絡型マイ
クロストリップアンテナを示し、図8(d)は図8
(c)の破断線J−J’における断面図である。この片
側短絡型マイクロストリップアンテナは、上記通常のマ
イクロストリップアンテナの零電位面を地板と短絡する
短絡面6を装荷することにより同一共振周波数で作動す
るにもかかわらず、素子寸法が通常のドミナントモード
で励振するマイクロストリップアンテナの1/2となる
小型平面アンテナである。
【0005】従来の手法としては、ビームをチルトさせ
るにあたり平面アンテナ素子単体についてはビームのピ
ークが正面方向にある通常のブロードサイド型のアレー
アンテナと同様、正面方向にビームのピークが存在する
アンテナ素子を用いている。
【0006】このアンテナ素子の使用によって、ビーム
走査角が大きいアレーにおいて、走査方向でのアンテナ
素子単体の利得が低下し、所望の方向以外でグレーティ
ングローブが発生してしまい、アンテナの高利得化が妨
げられてしまう。
【0007】この高利得化を行うため、マイクロストリ
ップアンテナは、このアンテナ内部に短絡面及び窓を構
成し、この内部に給電線路を設け、給電点を任意に設定
することにより、ビームのチルトを行わせている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したマ
イクロストリップアンテナにおけるビームのチルトの角
度変更は、給電線路長を変更させることにより位相差の
設定を変更して行っている。ところが、上述した構成に
すると、マイクロストリップアンテナは、アンテナの内
部領域に窓を設定するために上記給電線路長を長くする
ことができなくなってしまう。このため、マイクロスト
リップアンテナは、上記設定可能な位相差に限界が生じ
てビームのチルト角にも限界が生じてしまう。
【0009】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
てなされたものであり、ビーム走査角の大きいアレーア
ンテナでありながら、上記アレーアンテナの利得低下を
防止して所望の方向以外で発生するグレーティングロー
ブを抑制することができるマイクロストリップアンテナ
の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマイクロス
トリップアンテナは、誘電体層を介して接地導体に対向
する放射導体を備えたマイクロストリップアンテナにお
いて、上記放射導体を第1及び第2の放射部に分離する
上記放射導体の中心線上に設けられた剥離部と、上記第
1及び上記第2の放射部の互いに対向する端部の上記放
射導体を上記接地導体に接続する上記放射導体の幅より
小なる幅を有する短絡導体と、上記第1及び上記第2の
放射部の上記放射導体の中心に対して点対称な部分を結
合する上記剥離部上に設けられた導電線路とを有するこ
とにより、上述の課題を解決する。
【0011】上記第1及び上記第2の放射部は上記互い
に対向する端部に各々切欠部を有し、かつ上記導電線路
に給電点を設けることにより、上述の課題を解決する。
【0012】また、上記導電線路は、給電系の2倍の特
性インピーダンスを有することにより、上述の課題を解
決する。
【0013】
【作用】本発明のマイクロストリップアンテナは、誘電
体層を介して接地導体に対向する放射導体を備えたマイ
クロストリップアンテナにおいて、上記放射導体を第1
及び第2の放射部に分離する上記放射導体の中心線上に
設けられた剥離部と、上記第1及び上記第2の放射部の
互いに対向する端部の上記放射導体を上記接地導体に接
続する上記放射導体の幅より小なる幅を有する短絡導体
と、上記第1及び上記第2の放射部の上記放射導体の中
心に対して点対称な部分を結合する上記剥離部上に設け
られた導電線路とを有する構成にして所望の方向以外で
のグレーティングローブの発生を抑制している。
【0014】また、マイクロストリップアンテナは、上
記第1及び上記第2の放射部は上記互いに対向する端部
に各々切欠部を有し、かつ上記導電線路に給電点を設け
て両方の同時励振を可能にする。
【0015】上記導電線路は、給電系の2倍の特性イン
ピーダンスを有することにより、整合回路を設けること
なく、簡単な構成でマイクロストリップアンテナの整合
を取ることを可能にする。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るマイクロストリップアン
テナの実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0017】先ず、本発明のマイクロストリップアンテ
ナの基本的な構成について図1に示す概略的な断面図を
参照しながら説明する。マイクロストリップアンテナ1
0の基本構成を説明するため、図1(a)に示す平面図
と、この平面図の破断線A−A’及び、破断線B−B’
に沿った破断面をそれぞれ図1(b)及び図1(c)に
示す。
【0018】先ず、マイクロストリップアンテナ10
は、従来の構成でも説明したように誘電体層を介して接
地導体13に対向する放射導体11を備えた構成からな
るものである。このマイクロストリップアンテナは、上
記放射導体11を第1及び第2の放射部である放射導体
11a、11bに分離する上記放射導体の中心線Y軸上
に設けられた剥離部18と、上記第1及び上記第2の放
射部11a、11bの互いに対向する端部の上記放射導
体11を上記接地導体13に接続する上記放射導体11
a、11bの幅より小なる幅を有する短絡導体16と、
上記放射導体11a、11bの中心に対して点対称な部
分を結合する上記剥離部18上に設けられた導電線路で
ある給電線路17とを設けて構成している。
【0019】図1に示すマイクロストリップアンテナ
は、図1(b)及び図1(c)から明かなように基板の
厚さをhとする比誘電率εr からなる誘電体基板12の
上に放射導体11を配する。上記放射導体11の寸法
は、(a’+d)×bの大きさである。上記放射導体1
1は、例えば方形、あるいは円形も含む楕円形に形成
し、図1の場合、方形を採っている。
【0020】マイクロストリップアンテナ10において
は、図1(a)及び図1(c)で示されているように、
放射導体11を部分的に剥離した導体剥離部18をギャ
ップとして設けている。このギャップ幅はdとしてい
る。放射基体11はこのギャップによって2つの放射部
11a並びに放射部11bに分離される。放射導体11
と接地導体13とは短絡導体16を用いて短絡させてい
る。短絡導体16は2つの誘電体基板12の対向する面
に短絡面16a、16bを形成する。短絡面16a、1
6bの中心線Y軸方向の長さはそれぞれcである。
【0021】また、導体剥離部18上には例えばマイク
ロストリップ線路等の給電線路17を設けている。この
給電線路17は、分離された2つの放射導体11a、1
1bを結合している。この際に短絡導体16の長さcは
放射導体11のY軸方向の長さbよりも小さくしてい
る。これによって、給電線路17は放射導体11の領域
内に納まったままで構成することができる。また、上記
短絡導体16は、短絡面16a、16bに限定されるこ
となく、導電ピン、またはスルーホールで上記放射導体
11と上記接地導体13とをつないで構成することも可
能である。
【0022】このように本発明のマイクロストリップア
ンテナは基本的に短絡面16a、16bによって区切ら
れた同一共振周波数で作動する2つの片側短絡型マイク
ロストリップアンテナとみなすことができる。片側短絡
型マイクロストリップアンテナが通常のマイクロストリ
ップアンテナのゼロ電位面を接地導体と短絡したもので
あることは既に従来の説明において前述した通りであ
る。
【0023】図2はマイクロストリップアンテナタイプ
と共振周波数の関係を示したものである。通常のマイク
ロストリップアンテナは共振周波数をf0 で放射する。
また、片側短絡型マイクロストリップアンテナの共振周
波数はfr0とする。この片側短絡型マイクロストリップ
アンテナの共振周波数fr0は放射導体の寸法によって略
々決定される。片側短絡型マイクロストリップアンテナ
の一辺の長さをa/2とした場合においては共振周波数
r0は、通常のマイクロストップアンテナの共振周波数
0 と等しく、f0 =fr0になる。
【0024】また、本発明のマイクロストリップアンテ
ナは、上述したように内部に幅dからなるギャップを設
けていることによって一辺の長さは、図1で示したとお
り、a’/2であり、通常のマイクロストップアンテナ
の一辺の長さa/2よりもさらに小さくなる。一般的に
マイクロストリップアンテナの共振周波数は、放射導体
寸法が小さくなれば共振周波数が高くなり、大きければ
共振周波数は低くなる。従って、本発明のマイクロスト
リップアンテナの場合、共振周波数fr1は片側短絡型マ
イクロストリップアンテナの共振周波数fr0より高くな
る。
【0025】ところで、図3は、片側短絡型マイクロス
トリップアンテナの短絡面幅cと共振周波数との関係を
示す図である。ここで、短絡面幅c以外の放射導体寸法
は一定にしている。上記短絡面幅をC0 、C1 、C2
し、C0 >C1 >C2 の関係があり、それぞれの短絡面
幅に対応する共振周波数をfr0、f1 、f2 とした場合
において、fr0 >f1 >f2 となることが知られてい
る。
【0026】片側短絡型マイクロストリップアンテナの
共振周波数特性は図2及び図3に示した2つの効果によ
って相殺される。すなわち、一辺の長さを小さくするこ
とにより共振周波数を高める効果と短絡面の幅を小さく
することによる共振周波数を低下させる効果によってこ
のマイクロストリップアンテナの共振周波数は同一寸法
の通常のマイクロストリップアンテナの共振周波数と略
々同一の共振周波数で作動させることができる。これに
よって、図1に示した片側短絡型マイクロストリップア
ンテナの一辺の長さa’が図8に示した片側短絡型マイ
クロストリップアンテナの一辺aより小さい(a’<
a)にもかかわらず、これらの共振周波数は略々同一の
共振周波数で作動させることができる。共振周波数の微
調整は可能であることを示している。
【0027】この本発明のマイクロストリップアンテナ
に給電する方法について図4を参照しながら説明する。
上記短絡面16aの入力インピーダンスは基本的に0Ω
となる。反対側の放射導体縁端19に近づくに従って入
力インピーダンスが連続的に上昇する。このため、給電
線路17の特性インピーダンスと等しくなる位置eまで
切込みDを入れてオフセット給電すれば入力インピーダ
ンスの整合が可能になる。また、2つの片側短絡型マイ
クロストリップアンテナを結ぶ給電線路17上に給電点
14を設定すれば、短絡面16a、16bで区切られた
2つの放射導体11a、11bを同時に励振させること
が可能になる。
【0028】なお、給電点方向(X軸方向)でオフセッ
トするため放射導体11を剥がした導体剥離部18は共
振周波数に顕著な影響を与えない。また、片側短絡型マ
イクロストリップアンテナは、給電点をY軸方向にずら
しても不要モードが励振されることがないため、入力イ
ンピーダンスの整合を取りながら給電点を設定して給電
することができる。
【0029】また、マイクロストリップ線路等の給電線
路17の特性インピーダンスが給電系の特性インピーダ
ンスの2倍の値に設定されると、入力インピーダンスの
整合回路を用いなくても直接給電することができる。す
なわち、例えば通常用いられる50Ωの給電系に対して
本発明の給電線路17の特性インピーダンスを100Ω
に設定してこの給電線路17に共平面で給電したり、背
面から同軸線路等を用いて給電することにより容易に整
合させることができる。マイクロストリップ線路の特性
インピーダンスは、基本定数及び使用する周波数が決ま
れば線路の幅だけで決定することができる。例えば、特
性インピーダンスを100Ωに設定するためには、各パ
ラメータである比誘電率εr =2.6、基板の厚さh=
1.6mm及び使用する周波数f=2.8GHzとした
場合、線路の幅wは1.2mmにすれば実現できる。
【0030】給電点14を給電線路17の長さ方向の中
心に設定すると、2つの放射導体11a、11bは等位
相で励振する。また、給電線路17の長さ方向の中心か
らオフセットすることによって2つの放射導体11a、
11bは励振位相を任意に変化させることを可能にす
る。この位相差によってマイクロストリップアンテナは
ビームをチルトさせることができる。
【0031】特殊な場合として給電線路17の長さ方向
の中心に給電すると、2つのアンテナは同相で励振され
ることになるが、アンテナの向きが物理的に逆向きのた
め放射電磁界が正面方向(Z軸方向)で逆相となって打
ち消し合うためX−Z面でコニカルパターンを発生す
る。また、もう一つの特殊な場合として位相差が180
°となる位置に給電するとによって、放射正面方向で位
相が同相となるために通常のマイクロストリップアンテ
ナと同様の放射パターンが得られる。
【0032】より具体的な実施例として実際にマイクロ
ストリップアンテナから放射される相対電力のパターン
を図5に示す第1の実施例を参照しながら説明する。こ
こで、基板は、テフロンファイバ基板を用いる。この基
板のファクタは、それぞれ比誘電率εr =2.6、基板
の厚さh=1.6mmである。また、マイクロストリッ
プアンテナの構造のファクタとして放射導体寸法a=b
=32.4mm、短絡面の幅c=30.4mm、給電線
路17の特性インピーダンス100Ωに設定し、共振周
波数fr =2.8GHzではこれらのパラメータから給
電線路17の線路幅wは1.2mmにしている。
【0033】位相差を90°とするため、管内波長λg
は、75.46mmとなるから、給電線路17の長さ方
向の中心から9.6mmオフセットした位置に給電すれ
ば90°の位相差が与えられ、図5に示す放射パターン
は、45°方向にビームのピークを有する放射パターン
になる。このように構成することにより、マイクロスト
リップアンテナから放射されるビームパターンをチルト
させることができる。
【0034】次に、マイクロストリップアンテナにおけ
る第2の実施例について図6を参照しながら説明する。
図6に示すマイクロストリップアンテナのパラメータは
比誘電率、基板の厚さ、給電線路17の特性インピーダ
ンス、給電線路の幅、共振周波数は第1の実施例の場合
と同じ設定で、放射相対寸法a=b=33.0mm、短
絡面の幅c=31.0mmだけを変更した設定にしてい
る。
【0035】ここで、位相差を180°とするために
は、位相差0°となる給電線路17の中心位置からλg
/4のオフセットした位置に給電すればよい。なぜな
ら、給電点14から2つのアンテナ素子をみた場合、ど
ちらか一つには中心よりλg /4進んだ信号が入力さ
れ、他方のアンテナ素子にはλg /4遅れた信号が入力
されることになる。結果的に2つのアンテナ素子間にλ
g /2(180°)の位相差が与えられる。共振周波数
から管内波長λg は、75.46mmとなる。給電線路
17の長さ方向の中心から18.8mmオフセットした
位置に給電すれば180°の位相差が与えられる。図6
に示す放射パターンは、20°方向にビームのピークが
あるが、このチルトは製作上の誤差により生じたもので
本質的には0゜方向の主ビームをもつ。
【0036】このように本発明のマイクロストリップア
ンテナは放射導体間の給電線路に直接給電を行っている
が、従来例では、給電線路長に限りがあるため比較的大
きな位相差を与えることは困難であったが、本発明のア
ンテナでは、放射導体寸法bと同等の線路長が得られ、
通常、用いられる縦横比(b/a)が同じ正方形のマイ
クロストリップアンテナでは共振寸法aがλg /2とな
るため、位相差は少なくとも180°程度まで設定可能
である。
【0037】なお、180°という位相差は任意の方向
へのビームチルトを可能にする上で必要十分な値であ
る。中心から+方向と−方向へ180°位相をずらせる
ことから360°までの位相差は必要ない。
【0038】このように構成することによって、図7
(a)に示す各素子に位相差を与えてビームをチルトさ
せるアンテナにおいて、図7(b)に示す通常放射素子
として用いられるパッチアンテナはこのアンテナの主ビ
ームの方向と電波到来方向とを一致させることはできな
い。しかしながら、図7(c)に示すようにアンテナ素
子単体の主ビーム自身が既に所望の電波到来方向に向い
ていることから、本発明によるマイクロストリップアン
テナは利得向上の効果が期待できる。また、マイクロス
トリップアンテナはビーム走査角の大きいアレーアンテ
ナにおける利得の低下を防ぐと共に、所望の方向以外で
のグレーティングローブの発生を抑制することができ
る。
【0039】このマイクロストリップアンテナは平面ア
ンテナ素子としてビームを走査しない固定ビームのチル
トアンテナ、あるいはある程度のチルト角の近傍の狭い
角度領域でのみビームを走査するアンテナに適する。
【0040】以上のようにマイクロストリップアンテナ
を構成することにより、ビーム走査角の大きいアレーア
ンテナにおける利得の低下を防ぐと共に、所望の方向以
外に発生するグレーティングローブを抑えると共に、給
電線路長の限界によって2つのアンテナ素子間に与える
位相差に限界をもっていたが、放射導体を分離して極至
近距離に配置し給電線路を構成して必要とされる位相差
の最大値が180°とするために給電線路長を波長λg
の半波長にすれば、マイクロストリップアンテナからの
放射パターンは位相差を180°程度まで設定可能な任
意の方向へビームをチルトさせることができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のマイクロストリップアンテナによれば、誘電体層を
介して接地導体に対向する放射導体を備えたマイクロス
トリップアンテナにおいて、上記放射導体を第1及び第
2の放射部に分離する上記放射導体の中心線上に設けら
れた剥離部と、上記第1及び上記第2の放射部の互いに
対向する端部の上記放射導体を上記接地導体に接続する
上記放射導体の幅より小なる幅を有する短絡導体と、上
記第1及び上記第2の放射部の上記放射導体の中心に対
して点対称な部分を結合する上記剥離部上に設けられた
導電線路とを有することにより、所望の方向以外でのグ
レーティングローブの発生を抑制すると共に、上記導電
線路である給電線路上の任意の点に給電して2つの放射
導体の励振位相差が任意に設定できることから、結果と
してビームを任意にチルトさせることができる。
【0042】また、給電線路長の限界によって生じる2
つのアンテナ素子間に与える位相差の限界を、放射導体
を分離して極至近距離に配置し給電線路を構成して必要
とする位相差の最大値が180°であるから、給電線路
長を波長λg の半波長にすることによって、位相差を1
80°程度まで設定可能な任意の方向へビームチルトさ
せることができる。
【0043】また、マイクロストリップアンテナは、上
記第1及び上記第2の放射部は上記互いに対向する端部
に各々切欠部を有し、かつ上記導電線路に給電点を設け
ることにより、ビームをチルトさせると共に、両方の放
射導体を同時に励振させることができる。
【0044】上記導電線路は、給電系の2倍の特性イン
ピーダンスを有することにより、マイクロストリップア
ンテナは、内部に整合回路を設けることなく、直接給電
することができ、簡単な構成によるマイクロストリップ
アンテナを実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロストリップアンテナにお
ける実施例についての(a)は平面図、(b)、(c)
は破断線に沿った断面図である。
【図2】マイクロストリップアンテナにおける共振寸法
と共振周波数の関係を説明するための模式図である。
【図3】マイクロストリップアンテナにおける短絡面の
幅と共振周波数の関係を説明するための模式図である。
【図4】片側短絡型マイクロストリップアンテナにおけ
る性質によって共振周波数の調整と給電点の設定位置に
応じたインピーダンス整合をとる方法を説明するための
模式図である。
【図5】実際に、マイクロストリップアンテナからこの
励振位相の変化に応じて放射される放射パターンを示す
図である。
【図6】実際に、マイクロストリップアンテナからこの
励振位相の変化に応じて放射される放射パターンを示す
図である。
【図7】(a)はビームチルト型平面アレーアンテナ、
(b)は従来のパッチアンテナ、(c)は本発明のマイ
クロストリップアンテナをそれぞれ示す図である。
【図8】(a)は通常のマイクロストリップアンテナの
平面図、(b)は破断線に沿った断面図、(c)は片側
短絡型マイクロストリップアンテナの平面図、(d)は
破断線に沿った断面図である。
【符号の説明】
11・・・・・・・・・・・・放射導体 12・・・・・・・・・・・・誘電体基板 13・・・・・・・・・・・・接地導体 14・・・・・・・・・・・・給電点 15・・・・・・・・・・・・給電コネクタ 16・・・・・・・・・・・・短絡導体 17・・・・・・・・・・・・給電線路 18・・・・・・・・・・・・導体剥離部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体層を介して接地導体に対向する放
    射導体を備えたマイクロストリップアンテナにおいて、 上記放射導体を第1及び第2の放射部に分離する上記放
    射導体の中心線上に設けられた剥離部と、 上記第1及び上記第2の放射部の互いに対向する端部の
    上記放射導体を上記接地導体に接続する上記放射導体の
    幅より小なる幅を有する短絡導体と、 上記第1及び上記第2の放射部の上記放射導体の中心に
    対して点対称な部分を結合する上記剥離部上に設けられ
    た導電線路とを有することを特徴とするマイクロストリ
    ップアンテナ。
  2. 【請求項2】 上記第1及び上記第2の放射部は上記互
    いに対向する端部に各々切欠部を有し、かつ上記導電線
    路に給電点を設けたことを特徴とする請求項1記載のマ
    イクロストリップアンテナ。
  3. 【請求項3】 上記導電線路は、給電系の2倍の特性イ
    ンピーダンスを有することを特徴とする請求項2記載の
    マイクロストリップアンテナ。
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