明 細 書
非水性インクジェットインキ、インクジェット記録用インク組成物、及びカラ 一フィルター基板
技術分野
[0001] 本発明は、分散性、流動性、印字安定性に優れた顔料分散非水性インクジェットィ ンキに関する。また、本発明は、インクジェット記録用インク組成物、及びカラーフィル ター基板にも関する。本発明のインクジェット記録用インク組成物は、例えば、液晶デ イスプレイパネルのカラーフィルター基板の製造に好適に用いることができる。
背景技術
[0002] 従来、インクジェットインキとしては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性 染料をグリコール系溶剤と水に溶解したもの(特許文献 1、特許文献 2、特許文献 3) 力 く用いられている。しかし、水溶性染料としては、インキの安定性を得るため、水 に対する溶解性の高いものが一般的に用いられる。したがって、インクジェット記録物 は、一般的に耐水性が悪ぐ水をこぼしたりすると容易に記録部分の染料のにじみを 生じるという問題があった。
[0003] このような耐水性の不良を改良するため、染料の構造を変えたり、塩基性の強いィ ンキを調製したりすることが試みられている(特許文献 4)。また、記録紙とインキとの 反応をうまく利用して耐水性の向上を図ることも行われている(特許文献 5、特許文献 6、特許文献 7、特許文献 8)。これらの方法は、特定の記録紙については著しい効果 をあげているが、記録紙の制約を受けるという点で汎用性に欠け、また特定の記録紙 以外を用いた場合には、水溶性染料を使用するインキでは記録物の充分な耐水性 が得られないことが多い。
[0004] また、耐水性の良好なインキとしては、油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解 したもの、油溶性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが、染料は耐光性等の 諸耐性で顔料に劣るため、着色剤として顔料を用いたインキが望まれている。しかし 、顔料を用いたインキは、粘度が高く吐出できなかったり、印字安定性が悪くなつたり する問題があった。
[0005] 薄型テレビジョンなどに利用されて 、る液晶ディスプレイパネルには、主要な構成 要素として、カラーフィルター基板と、液晶セル基板と、ノ ックライトユニットとが含まれ ている。ノ ックライトユニットは、液晶セル基板の裏面に設けた光源である。液晶セル 基板の液晶は、 TFT (薄膜トランジスタ)アレイ基板とカラーフィルター基板との間に 充填されている。カラーフィルター基板には、 3原色 (赤 '青'緑; RGB)の繰り返しパ ターンが、 TFTアレイ基板の各画素に対向する位置に形成されている。カラーフィル ター基板の全面には透明電極が設けられており、 TFTアレイ基板の画素電極との電 圧によって液晶の方向が制御され、透過する光量がコントロールされる。
[0006] 前記カラーフィルター基板は、具体的には、ガラス等の透明な基板の表面に 3種以 上の異なる色相の微細なストライプ状のフィルターセグメントを平行又は交差して配 置したもの、あるいは微細なモザイク状のフィルターセグメントを縦横一定の配列に配 置したものからなっている。そして、フィルターセグメント間には、カラーフィルタ一基 板の表示コントラストを高めるために、一定の幅を持つ遮光領域 (ブラックマトリックス) が設けられる。カラーフィルター基板を構成するストライプの幅及びモザイクの一辺の 長さは、約 と微細であり、し力も色相毎に所定の順序で整然と配列されている 。また、通常のカラーフィルター基板の膜厚は 0. 8〜1. 5 mであり、顔料がフィルタ 一セグメント中の 25〜45重量0 /0を占めている。
[0007] 従来、カラーフィルター基板の製造は、顔料が分散されたフォトレジスト液を透明基 板上に塗布してから、乾燥、露光、現像、及び硬化などの工程を繰り返すことによつ て行われていた。そのため、生産性が低ぐコスト低減の要求が高くなつている。特に 、液晶ディスプレイパネルの大型化に伴って、フォトレジストに替わる技術が求められ てきた。
こうした要求に従い、製造方法や製造設備の見直しが行われ、インクジェット法によ るカラーフィルター基板の製造が注目されている。インクジェット法は、特に製造装置 の小型化が容易で、生産性の高い点で有利である。更に、近年は、プリンタヘッドや インクに関する技術の進歩により、インクジェット法にも顔料系インクが使用され始め、 その結果、耐光性や堅牢性も改良されている。この点からも、カラーフィルター基板 用途にインクジェット法を適用することが有利である、種々の提案が行われている(例
えば、特許文献 9〜11)。
[0008] インクジェット法によるフィルターセグメントの形成は、予め透明基板上にブラックマ トリックスを設け、ブラックマトリックスで区分けされた領域内にインクジェット法によりィ ンクを充填することによって実施する。し力しながら、従来の一般的なインクジェットィ ンクは、吐出安定性などを確保する目的で低粘度にする必要があるため、顔料の含 有量が 5重量%前後と少ない。このようなインクを用いて、カラーフィルター基板の通 常の膜厚のフィルターセグメントを形成しても、カラーフィルター基板として必要な濃 度を提供することはできない。
[0009] 一方、所望の濃度のフィルターセグメントを形成するためには、ブラックマトリックス で区分けされた領域内に充填するインク量を増やす方法や、インクジェットインクの顔 料含有量を多くする方法がある。しかしながら、ブラックマトリックスで区分けされた領 域内に充填するインク量を増やすと、ブラックマトリックスを超えてインクが溢れて、隣 接する領域にインクが混入し、フィルターセグメントの色相を損なうことがある。また、 インクジェットインクの顔料含有量を多くすると、インクの粘度が高くなりすぎ、インクジ エツトインクとして吐出させることが困難になる。
[0010] 特許文献 1 特開昭 53 — 614112号公報
特許文献 2 特開昭 54 — 89811号公報
特許文献 3 特開昭 55 — 65269号公報
特許文献 4特開昭 56 — 57862号公報
特許文献 5 特開昭 50 —49004号公報
特許文献 6 特開昭 57 — 36692号公報
特許文献 7 特開昭 59 — 20696号公報
特許文献 8 特開昭 59 — 146889号公報
特許文献 9 特開平 1 217302号公報
特許文献 10 :特開平 7— 174915号公報
特許文献 11:特開平 8— 75916号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0011] 従って、本発明は、分散性、流動性、印字安定性に優れた顔料分散非水系インク ジェットインキを提供することを目的とする。
更に、本発明の課題は、顔料を高濃度で分散して含有すると同時に、インクジェット 法により基板上の所望の位置に安定して吐出させることのできる物性を有するインク 組成物を提供することにある。また、本発明の課題は、上記インクを用いてインクジェ ット法により形成されるカラーフィルター基板を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0012] 本発明は、
(A)酸性官能基を有するウレタン榭脂分散剤、
(B)顔料、及び
(C)有機溶剤
を含むインクジェット記録用非水性インク組成物であって、
前記ウレタン榭脂分散剤 (A)が、
(a)イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネートと、
(b)モノアルコールとを、
ポリイソシァネート(a)由来のイソシァネート基(NCO)のモル数(Ma)とモノアルコー ル(b)由来の水酸基 (OH)のモル数 (Mb)とのモル比(MaZMb)で 3Z2〜3Z〇.
5の割合で反応させて調製される末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、
(c) 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基とを有する化合物と、
(q) l〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するポリオ一ルイ匕 合物とを、水酸基過剰となる条件で重合させてなる分岐ウレタン榭脂分散剤であり、 前記分岐ウレタン榭脂分散剤の不揮発成分全量に対してポリイソシァネート (a)を 25 重量%〜60重量%で用いる
ことを特徴とする、インクジェット記録用非水性インク組成物に関する。
本発明による前記態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記ポリ オールィ匕合物(q)として、
(d) l〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭脂 及び Z又は
(e) l〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するシロキサン榭 脂を用いることができる。
本発明による前記態様のインクジヱット記録用非水性インク組成物は、
(D)熱反応性化合物
を更に含有することもできる。
本発明による前記態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記モノ アルコールお)力 水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有するォキシ アルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)、及び水酸基を 1つ有 するシロキサン榭脂 (b4)の群力も選ばれる少なくとも 1つの榭脂であることもできる。 本発明は、
(A)酸性官能基を有するウレタン榭脂分散剤、
(B)顔料、及び
(C)有機溶剤
を含むインクジェット記録用非水性インク組成物であって、
前記ウレタン榭脂分散剤 (A)が、
(a)イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネートと、
(b)モノアルコールとを、
ポリイソシァネート(a)由来のイソシァネート基(NCO)のモル数(Ma)とモノアルコー ル(b)由来の水酸基 (OH)のモル数 (Mb)とのモル比(MaZMb)で 3Z2〜3Z〇.
5の割合で反応させて調製される末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、
(c) 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基とを有する化合物を、水酸基過剰となる条 件で重合させてなる分岐ウレタン榭脂分散剤であり、
前記分岐ウレタン榭脂分散剤の不揮発成分全量に対してポリイソシァネート (a)を 25 重量%〜60重量%で用い、かつ、
前記モノアルコール (b)力 水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有 するォキシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)、及び水酸 基を 1つ有するシロキサン榭脂 (b4)の群力も選ばれる少なくとも 1つの榭脂であること を特徴とするインクジェット記録用非水性インク組成物にも関する。
本発明による前記態様のインクジヱット記録用非水性インク組成物は、 (D)熱反応性化合物
を更に含有することもできる。
[0014] 本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記ポ リイソシァネート(a)力 ジイソシァネートの 3量体であることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記ポ リイソシァネート(a)力 イソホロンジイソシァネートの 3量体であることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、水酸基 を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)力 開始モノアルコール (b5)に、 ε一力プロラタトン、 4ーメチルカプロラタトン、 3, 5, 5—トリメチルカプロラタトン、 3, 3, 5—トリメチルカプ 口ラタトン、 β プロピオラタトン、 γ ブチロラタトン、 δ バレロラタトン、及びェナン トラクトン力 選ばれる 1つのモノマーを重合した単独重合体、又は、これら力 選ば れる 2種以上のモノマーを共重合した共重合体、又は、これら単独重合体と共重合体 とから選ばれる 2種以上の重合体の混合物であることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、水酸基 を 1つ有するアクリル榭脂(b3)力 ベンジル (メタ)アタリレートを 20重量%〜70重量 %含むモノマーを重合してなることもできる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記モ ノアルコール (b)が、 1つの水酸基を含有する(メタ)アタリレート (b6)を更に含むこと ちでさる。
[0015] また、本発明は、
(A)酸性官能基を有するウレタン榭脂分散剤、
(B)顔料、及び
(C)有機溶剤
を含むインクジェット記録用非水性インク組成物であって、
前記ウレタン榭脂分散剤 (A)が、
(a)イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネートと、
(b)モノアルコールとを、
ポリイソシァネート(a)由来のイソシァネート基(NCO)のモル数(Ma)とモノアルコー ル(b)由来の水酸基 (OH)のモル数 (Mb)とのモル比(MaZMb)で 3Z2〜3Z〇. 5の割合で反応させて調製される末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して (q) 1〜30 個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するポリオ一ルイ匕合物を、水 酸基過剰となる条件で重合させてなる末端水酸基化合物中の水酸基と、
(r)酸無水物基を有する化合物中の酸無水物基とを、反応させてなる分岐ウレタン榭 脂分散剤であり、
前記分岐ウレタン榭脂分散剤の不揮発成分全量に対してポリイソシァネート (a)を 25 重量%〜60重量%で用いる
ことを特徴とするインクジェット記録用非水性インク組成物にも関する。
本発明による前記態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記ポリ オールィ匕合物(q)として、
(d) l〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭脂 及び Z又は
(e) l〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するシロキサン榭 脂を用いることができる。
本発明による前記態様のインクジヱット記録用非水性インク組成物は、
(D)熱反応性化合物
を更に含有することもできる。
本発明による前記態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記モノ アルコールお)力 水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有するォキシ アルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)、及び水酸基を 1つ有 するシロキサン榭脂 (b4)の群力も選ばれる少なくとも 1つの榭脂であることができる。 更に、本発明は、
(A)酸性官能基を有するウレタン榭脂分散剤、
(B)顔料、及び
(C)有機溶剤
を含むインクジェット記録用非水性インク組成物であって、
前記ウレタン榭脂分散剤 (A)が、
(a)イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネートと、
(b)モノアルコールとを、
ポリイソシァネート(a)由来のイソシァネート基(NCO)のモル数(Ma)とモノアルコー ル(b)由来の水酸基 (OH)のモル数 (Mb)とのモル比(MaZMb)で 3Z2〜3Z〇.
5の割合で反応させて調製される末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、
(f)ポリオールを、水酸基過剰となる条件で重合させてなる末端水酸基化合物中の 水酸基と、
(r)酸無水物基を有する化合物中の酸無水物基とを、反応させてなる分岐ウレタン榭 脂分散剤であり、
前記分岐ウレタン榭脂分散剤の不揮発成分全量に対してポリイソシァネート (a)を 25 重量%〜60重量%で用い、かつ、
モノアルコール (b)力 水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有するォ キシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)、及び水酸基を 1つ 有するシロキサン榭脂 (b4)の群力も選ばれる少なくとも 1つの榭脂であることを特徴 とするインクジェット記録用非水性インク組成物にも関する。
本発明による前記態様のインクジヱット記録用非水性インク組成物では、
(D)熱反応性化合物
を更に含有することもできる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、前記ポ リイソシァネート(a)力 ジイソシァネートの 3量体であることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、ポリイソ シァネート(a)力 イソホロンジイソシァネートの 3量体であることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、水酸基 を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)力 開始モノアルコール (b5)に、 ε一力プロラタトン、 4ーメチルカプロラタトン、 3, 5, 5—トリメチルカプロラタトン、 3, 3, 5—トリメチルカプ 口ラタトン、 β プロピオラタトン、 γ ブチロラタトン、 δ バレロラタトン、及びェナン トラクトン力 選ばれる 1つのモノマーを重合した単独重合体、又は、これら力 選ば
れる 2種以上のモノマーを共重合した共重合体、又は、これら単独重合体と共重合体 とから選ばれる 2種以上の重合体の混合物であることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、水酸基 を 1つ有するアクリル榭脂(b3)力 ベンジル (メタ)アタリレートを 20重量%〜70重量 %含むモノマーを重合してなることができる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、モノア ルコール (b)力 1つの水酸基を含有する (メタ)アタリレート(b6)を更に含むことがで きる。
本発明による前記各態様のインクジェット記録用非水性インク組成物では、酸無水 物基を有する化合物 (r)が、無水トリメリット酸又は無水ピロメリット酸二無水物である ことができる。
[0018] 本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物にぉ 、て、モノアルコール (b)が 、熱硬化性部位を含有するモノアルコール (b7)を更に含むこともできる。
本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物にぉ 、て、熱硬化性部位を含有 するモノアルコール(b7)力 ォキセタンアルコール又はグリセリンシクロカーボネート であることちでさる。
本発明のインクジヱット記録用非水性インク組成物にぉ 、て、前記熱反応性化合物 力 メラミンィ匕合物、ベンゾグアナミンィ匕合物、エポキシィ匕合物、フエノール化合物、 ブロック化イソシァネート化合物、アタリレート系モノマー、及びシランカップリング剤 の群力も選ばれる少なくとも 1つの化合物であることができる。
本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物は、バインダー榭脂(例えば、熱 可塑性榭脂)を更に含むこともできる。
[0019] 本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物は、顔料誘導体を更に含むこと ができ、前記顔料誘導体は、一般式(la):
G1- (E) q (la)
(式中、 G1は、色素原型化合物残基であり、 Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は 中性置換基であり、 qは、 1〜4の整数である)
で表される化合物であることができる。また、前記顔料誘導体が、塩基性基を有する
顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアタリドン 誘導体、及び塩基性基を有するトリァジン誘導体の群から選ばれる少なくとも一種の 誘導体を更に含有することができる。
[0020] 本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物において、固形分含有量が、ィ ンク組成物全重量に対して、 3〜60重量%であることができる。
本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物にぉ 、て、前記顔料の含有量が 、インク組成物全重量に対して、 1〜30重量%であることもできる。
本発明のインクジヱット記録用非水性インク組成物にぉ 、て、前記顔料 100重量部 に対して前記ウレタン榭脂分散剤が 3〜 150重量部であることができる。
本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物は、固形分濃度 20重量%以上 4 0重量%未満において、粘度 (但し、ずり速度が 100 (lZs)である場合に限る。以下 同じ。)が 3〜200 (mPa' s)であり、かつ、 T. I.値(但し、ずり速度 10 (lZs)の粘度 7? a (mPa- s)とずり速度 1000 (lZs)の粘度 η b (mPa- s)との比 ( r? a/ r? b)とする 。以下同じ。)が 1〜2であり、更に固形分濃度 40重量%以上 60重量%以下におい て、粘度が 10〜200 (mPa ' s)であり、かつ、 T. I.値が 1〜3であることができる。 本発明のインクジェット記録用非水性インク組成物は、 25°Cにおける粘度力 2〜4 OmPa · sであることができる。
本発明のインクジエツト記録用非水性インク組成物は、カラーフィルター基板用であ ることがでさる。
[0021] また、本発明は、前記インクジェット記録用非水性インク組成物を用いた印刷層を 担持してなるカラーフィルター基板にも関する。
発明の効果
[0022] 本発明により、分散性、流動性、印字安定性に優れた顔料分散非水性インクジ ッ トインキを提供することができる。
また、本発明のインクジヱット記録用インク組成物は、ウレタン榭脂分散剤を含有し ているので、顔料含有量が高いにもかかわらず、優れた吐出安定性を示す。従って、 本発明のインクジェット記録用インク組成物を利用してカラーフィルター基板を製造 する場合に、インクジェットによって充分な濃度の印刷層を提供することができる。
発明を実施するための最良の形態
[0023] (I)熱反応性化合物不含のインク組成物
本発明によるインク組成物には、代表的な態様として、熱反応性化合物 (D)を含有 しない態様と、熱反応性化合物 (D)を含有する態様とが含まれる。最初に、熱反応 性化合物 (D)を含有しな!ヽ本発明のインク組成物にっ ヽて説明する。
(1)顔料
本発明のインクジェットインキに含まれる顔料は、カーボンブラック、酸化チタン、炭 酸カルシウム等の無彩色の顔料又は有彩色の有機顔料が使用できる。有機顔料とし ては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾ ロンレッドなどの不溶性ァゾ顔料、リトールレッド、へリオボルドー、ビグメントスカーレ ット、パーマネントレッド 2Bなどの溶性ァゾ顔料、ァリザリン、インダントロン、チォイン ジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニン グリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタな どのキナクリドン系有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有 機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機 顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チォ インジゴ系有機顔料、縮合ァゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタ ロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、イソインドリンエローなどのイソインドリン系 有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、ァシルアミドエロー、ニッケル ァゾエロー、銅ァゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキ ノ-ルレッド、ジォキサジンバイオレット等が挙げられる。
[0024] 有機顔料をカラーインデックス (C. I. )ナンバーで例示すると、 C. I.ビグメントエロ 一 12、 13、 14、 17、 20、 24、 74、 83、 86、 93、 109、 110、 117、 125、 128、 129 、 137、 138、 139、 147、 148、 150、 151、 153、 154、 155、 166、 168、 180、 18 5、 C. I.ビグメントオレンジ 16、 36、 43、 51、 55、 59、 61、 C. I.ビグメントレッド 9、 4 8、 49、 52、 53、 57、 97、 122、 123、 149、 168、 177、 180、 192、 202、 206、 21 5、 216、 217、 220、 223、 224、 226、 227、 228、 238、 240、 C. I.ビグメントノ ィ ォレット 19、 23、 29、 30、 37、 40、 50、 C. I.ビグメントブルー 15、 15 : 1、 15 : 3、 15
:4、 15 : 6、 22、 60、 64、 C. I.ビグメン卜グリーン 7、 36、 C. I.ビグメン卜ブラウン 23、 25、 26等が挙げられる。
[0025] 上記顔料の中で、キナクリドン系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、ベンズイミ ダゾロン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、縮合ァゾ系有機顔料、キノフタ口 ン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が優れているため好ましい。有 機顔料は、レーザ散乱による測定値で平均粒径 10〜300nmの微細顔料であること が好ましい。顔料の平均粒径が lOnm未満の場合は、粒径が小さくなることによる耐 光性の低下が生じ、 300nmを超える場合は、分散の安定維持が困難になり、顔料の 沈澱が生じやすくなる。
[0026] 有機顔料の微細化は下記の方法で行うことができる。すなわち、有機顔料、有機顔 料の 3重量倍以上の水溶性の無機塩及び水溶性の溶剤の少なくとも 3つの成分から なる混合物を粘土状の混合物とし、ニーダ一等で強く練りこんで微細化したのち水中 に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾 過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩及び水溶性の溶剤を除去する。微細化工程 において、榭脂、顔料誘導体等を添加してもよい。水溶性の無機塩としては、塩ィ匕ナ トリウム、塩ィ匕カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は、有機顔料の 3重量倍以上 、好ましくは 20重量倍以下の範囲で用いる。無機塩の量が 3重量倍よりも少ないと、 所望の大きさの処理顔料が得られない。また、 20重量倍よりも多いと、後の工程にお ける洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
[0027] 水溶性の溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性の無機塩との適度 な粘土状態をつくり、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤 であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態に なるため、安全性の点力も沸点 120〜250°Cの高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶 剤としては、 2— (メトキシメトキシ)エタノール、 2—ブトキシエタノール、 2— (イソペン チルォキシ)エタノール、 2—(へキシルォキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジ エチレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、 ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコ ールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、 1ーメトキシ 2—プロパノー
ル、 1 エトキシ 2—プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコーノレ モノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノェチルエーテル、低分子量ポリプロ ピレンダリコール等が挙げられる。
[0028] 本発明にお 、て顔料は、十分な濃度及び十分な耐光性を得るため、インクジェット インキ中に 0. 5〜 10重量%の範囲で含まれることが好まし 、。
[0029] 本発明の顔料の表面電荷としては、分散が可能であればどのようなものを用いても よいが、好ましくはその表面が塩基性であるものである。塩基性表面を有することで、 分散剤のカルボキシル基が顔料表面に強く吸着するため、低粘度で、印字安定性の 高 、インクジェットインキが得られる。もともと塩基性表面を有する顔料はそのまま使 用できるが、中性及び酸性表面を有する顔料に対しては公知の処理方法で表面を 塩基性にせしめて使用されるのが好ましい。
[0030] (2)顔料誘導体
顔料を直接塩基性に処理せしめる方法以外に、塩基性の顔料誘導体を顔料と併 用してもよい。顔料誘導体として好ましくは、下記一般式(1)で示される顔料誘導体 を使用する。
一般式 (1) :
P- [X-Y-Z-N (R4)R5]v (1)
(但し、式中、 Pは有機色素残基又は複素環残基、 Xは— SO―、 -CO―、 -CH
2 2 2 一、 -CH S—、 -CH O 、 一 O 、 一 COO 、 一 NH 及び一 CH NHCOCH
2 2 2
一力 なる群力 選ばれる 2価の結合基、 Yは直接結合又は N (R) (但し、 Rは H 又は炭素数 1〜18のアルキル基又は Z— N (R4)R5)又は— O—、 Zは炭素数 1〜6の アルキレン基、 R4及び R5はそれぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数 1〜18の アルキル基(あるいは、 R4及び R5とが一緒になつて、更に N、 O又は Sを含んでいるこ とのできる置換もしくは非置換の環を形成することもできる)、 Vは 1〜3の整数を表す o )
[0031] 有機色素残基 Pとして具体的には、フタロシアニン系、不溶性ァゾ系、ァゾレーキ系 、アントラキノン系、キナクリドン系、ジォキサジン系、ジケトピロロピロール系、アントラ ピリミジン系、アンサンスロン系、インダンスロン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリ
レン系、チォインジゴ系等がある。また、複素環残基 Pとして具体的には、例えば、チ ォフェン、フラン、キサンテン、ピロール、イミダゾール、イソインドリン、イソインドリノン 、ベンズイミダゾロン、インドール、キノリン、カルバゾール、アタリジン、アタリドン、アン トラキノン等がある。 pが複素環の場合、一般式(1)の顔料誘導体は、ほとんど着色し て!、な 、ため汎用性の点で有利である。
[0032] Xとして、 -SO一、 -CO一、 -CH一、 一CH S—、 一CH O—、 一O—、 一C
2 2 2 2 2
OO—、 一 NH—及び一 CH NHCOCH—、又はこれらの組合せが挙げられるが、
2
中でも SO―、 -CO―、 -CH—が好ましい。 R4又は R5がアルキル基の場合、メ
2 2 2
チル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましい。これらの アルキル基は最大で炭素数 18までの範囲で分岐していてもよぐ置換されていても よい。更に場合によっては R4及び R5が連結して更に N、 O又は Sを含む 5員又は 6員 の複素環を形成して 、てもよ 、。
[0033] なお、有機顔料の分子骨格と顔料誘導体における Pの分子骨格とは必ずしも一致 している必要はないが、通常色相の関係から同一の系のものを組み合わせ、特に青 色顔料に対してはフタロシアニン系残基、赤色顔料に対してはキナクリドン系残基、 黄色顔料に対してはべンズイミダゾール系残基を組み合わせることが好ましい。 顔料誘導体として具体的には、下記 a〜gが挙げられる。
[0034] [表 1] 有機色素残基
a C. I.ピグメントブルー 15 一 SO 2NH(CH 2)2N(C2H5) b C. I.ピグメントエロ一 24 -SO 2NH(CH 2)2N(C3H7) c c. I.ピグメントバイオレッ ト 19 一 SO 2NH(CH 2)3N(C4H9) d c. I.ピグメントブルー 15 -CH 2 S— C H2 N(C3H7)2 e c. I.ピグメントエロー 83 -SO 2NH(CH 2)3N(C2H5) f c. I.ピグメントエロー 108 一 CH 2O-CH2 N(C2H5)2 g c. I.ピグメントバイオレッ ト 19 一 CH 2 — C H2 N(C4H9)2 本発明の顔料誘導体はインキ中に 0.01〜5重量%の範囲で含有させることが好ま しい。また、これらの顔料誘導体は、上述した顔料の微細化工程中に添加してもよい
[0036] 本発明の顔料誘導体は乾燥した粉末状で顔料の分散時に使用してもよいし、あら 力じめ顔料と混合して使用してもよい。溶媒又は鉱酸水溶液に溶解あるいは分散し たものを使用する場合は、顔料の水又は溶剤のスラリーに添加し顔料の表面に吸着 させる力、あるいはァゾ顔料においてはカップリング中、フタロシアニン顔料、キナタリ ドン顔料及びジォキサジン顔料などにおいてはソルトミリング法及び硫酸溶解法など の顔料化工程中に顔料誘導体の粉末ある 、は溶液あるいは分散液を添加し顔料の 表面に吸着させ濾過後必要に応じて乾燥する方法によって得られる顔料組成物とし て使用してもよい。
[0037] (3)ウレタン榭脂分散剤
本発明のインクジェットインキの最大の特徴は、酸性官能基を有するウレタン榭脂 分散剤を含むことである。本発明で使用するウレタン榭脂分散剤には、代表的態様と して、水酸基型ウレタン榭脂分散剤と酸無水物型ウレタン榭脂分散剤とが含まれる。 これらを特に区別する必要がない場合には、単にウレタン榭脂分散剤と称し、これら を特に区別する必要がある場合には、それぞれ、水酸基型ウレタン榭脂分散剤又は 酸無水物型ウレタン榭脂分散剤と称する。
[0038] (i)ポリイソシァネート(a)
まず、本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の原料となるイソシァネート基を 3つ以上 有するポリイソシァネート (a)について説明する。
ポリイソシァネート (a)としては、分子中に 3つ以上のイソシァネート基を有する化合 物であれば、特に限定されることなぐ例えば、芳香族ポリイソシァネート、脂肪族ポリ イソシァネート、芳香脂肪族ポリイソシァネート、脂環族ポリイソシァネート等が挙げら れる。
前記ポリイソシァネート(a)は、下記に示すジイソシァネートのトリメチロールプロパ ンァダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシァヌレート環を有する 3量体であるこ とが好ましい。
ジイソシァネートとしては、芳香族ジイソシァネート、脂肪族ジイソシァネート、芳香 脂肪族ジイソシァネート、脂環族ジイソシァネート等を挙げることができる。
芳香族ジイソシァネートとしては、例えば 1, 3—フエ-レンジイソシァネート、 4, 4,
ージフエ-ルジイソシァネート、 1, 4 フエ-レンジイソシァネート、 4, 4,ージフエ- ルメタンジイソシァネート、 2, 4 トリレンジイソシァネート、 2, 6 トリレンジイソシァネ ート、 4, 4,一トルイジンジイソシァネート、 2, 4, 6 トリイソシァネートトルエン、 1, 3 , 5—トリイソシァネートベンゼン、ジァ-シジンジイソシァネート、 4, 4,ージフエ二ノレ エーテルジイソシァネート、 4, 4,, 4"—トリフエ-ルメタントリイソシァネートの等を挙 げることができる。
脂肪族ジイソシァネートとしては、例えばトリメチレンジイソシァネート、テトラメチレン ジイソシァネート、へキサメチレンジイソシァネート、ペンタメチレンジイソシァネート、 1, 2 プロピレンジイソシァネート、 2, 3 ブチレンジイソシァネート、 1, 3 ブチレ ンジイソシァネート、ドデカメチレンジイソシァネート、 2, 4, 4 トリメチルへキサメチレ ンジイソシァネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ジイソシァネートとしては、例えば ω , ω '—ジイソシァネート 1, 3— ジメチルベンゼン、 ω , ω,一ジイソシァネート一 1, 4 ジメチルベンゼン、 ω , ω,一 ジイソシァネート 1, 4ージェチルベンゼン、 1, 4ーテトラメチルキシリレンジイソシァ ネート、 1, 3—テトラメチルキシリレンジイソシァネート等を挙げることができる。
脂環族ジイソシァネートとしては、例えば 3—イソシァネートメチル一 3, 5, 5—トリメ チルシクロへキシルイソシァネート(イソホロンジイソシァネート)、 1, 3 シクロペンタ ンジイソシァネート、 1, 3 シクロへキサンジイソシァネート、 1, 4ーシクロへキサンジ イソシァネート、メチルー 2, 4 シクロへキサンジイソシァネート、メチルー 2, 6 シク 口へキサンジイソシァネート、 4, 4'ーメチレンビス(シクロへキシノレイソシァネート)、 1 , 3 -ビス(イソシァネートメチル)シクロへキサン、 1, 4 ビス(イソシァネートメチル) シクロへキサン等を挙げることができる。
[0039] 上記のうち顔料分散後の粘度を考慮すると、脂肪族ポリイソシァネート、芳香脂肪 族ポリイソシァネート、脂環族ポリイソシァネートが好ましぐ更には脂環族ポリイソシ ァネート、特にイソホロンジイソシァネートの 3量体が好まし!/、。
[0040] 本発明では、分岐ウレタン榭脂分散剤の不揮発成分中における、ポリイソシァネー ト(a)由来の割合力 25重量%〜60重量%であることを特徴としている。 25重量% 未満では充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪ぐ 60重量%を超えると、顔
料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は却つ て低下する。
[0041] (ii)モノアルコール化合物(b)
次に、本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の原料となるモノアルコールィ匕合物 (b)に ついて説明する。
モノアルコール化合物(b)としては、分子中に 1つの水酸基を有する化合物であれ ば、特に限定されることなぐ例えば、脂肪族モノアルコール、芳香脂肪族モノアルコ ール、脂環族モノアルコール等が挙げられる。
[0042] 本発明で用いられる脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロ ノ ノ一ノレ、イソプロパノーノレ、ブタノーノレ、 n—アミノレァノレコーノレ、へキサノーノレ、ヘプ タノール、 n—ォクタノール、 2—ェチルへキサノール、イソォクタノール、ノナノール、 デカノール、イソゥンデ力ノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリル アルコール等の直鎖又は分岐脂肪族アルコール、が挙げられる。芳香脂肪族モノア ルコールとしては、ベンジルアルコール、 ひ メチルベンジルアルコール、フエネチ ルアルコール、が挙げられる。脂環族モノアルコールとしては、シクロペンタノール、 シクロへキサノール、シクロへキサンメタノール、シクロへプタノール、シクロオタタノ一 ル、トリシクロデカンメタノール、が挙げられる。
[0043] 更に、本発明で用いられるモノアルコールィ匕合物(b)としては、水酸基を 1つ有する ラタトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有するォキシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有 するアクリル榭脂 (b3)、及び水酸基を 1つ有するシロキサン榭脂 (b4)であるのが好 ましい。
[0044] 水酸基を 1つ有するラタトン榭脂(bl)としては、開始モノアルコール (b5)に、 ε— 力プロラタトン、 4—メチルカプロラタトン、 3, 5, 5—トリメチルカプロラタトン、 3, 3, 5 —トリメチルカプロラタトン、 β—プロピオラタトン、 y—ブチ口ラタトン、 δ—バレロラタ トン、及びェナントラクトン力 選ばれる 1つのモノマーを重合した単独重合体、又は、 これら力 選ばれる 2種以上のモノマーを共重合した共重合体、又は、これら単独重 合体と共重合体とから選ばれる 2種以上の重合体の混合物、が挙げられる。
開始モノアルコール (b5)としては、ラタトン榭脂 (bl)の末端となり、ラタトン樹脂の
開始剤的な作用をする、分子中に 1つの水酸基を有する化合物であれば、特に限定 されることなく、例えば、脂肪族モノアルコール、芳香脂肪族モノアルコール、脂環族 モノアルコール等が挙げられる。
[0045] 脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ ール、ブタノール、 n—ァミルアルコール、へキサノール、ヘプタノール、 n—オタタノ ール、 2—ェチルへキサノール、イソォクタノール、ノナノール、デカノール、イソゥン デカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の直鎖 又は分岐脂肪族アルコール、が挙げられる。芳香脂肪族モノアルコールとしては、ベ ンジルアルコール、 α—メチルベンジルアルコール、フエネチルアルコール、が挙げ られる。脂環族モノアルコールとしては、シクロペンタノール、シクロへキサノール、シ クロへキサンメタノール、シクロへプタノール、シクロォクタノール、トリシクロデカンメタ ノール、が挙げられる。
更に、開始モノアルコール (b5)としては、水酸基を 1つ有する、ォキシアルキレン榭 脂 (b2)、アクリル榭脂 (b3)、及びシロキサン榭脂 (b4)であってもよ 、。
[0046] 水酸基を 1つ有するォキシアルキレン榭脂 (b2)としては、分子内に水酸基を 1つ有 し、かつ下記一般式(2)で表される繰り返し単位を 2個以上有するセグメントを有する ものであれば、特に限定されない。
[0047] [化 1]
[0048] 式(2)中、 nは 1以上の整数を表し、 Rln、 R2nは n番目の置換基であって、水素、ァ ルキル基、ァリール基、アルケニル基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、ァミノ 基、アミド基、エーテル基、エステル基力 なる群より選択される 1種以上を組み合わ せて得られる置換基を表す。
[0049] 水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)としては、分子内に 1つの水酸基を有するァ クリル樹脂であれば、特に限定されない。例えば、分子中に 1つ以上のチオール基と
1つの水酸基を有する化合物を重合開始剤として、エチレン性不飽和モノマーを重 合させて得られるものや、リビング重合法により合成される分子内に水酸基を 1つ導 入したアクリル榭脂が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーとしては、ラジカル重合 可能な不飽和二重結合を有する化合物が使用される。アクリル榭脂 (b3)の市販品と しては、 UMM— 1001、 UME— 1001、 UMB— 1001 (綜研化学株式会社製)が 挙げられる。
[0050] エチレン性不飽和モノマーとしては、アルキル基の炭素数が 1〜18の(メタ)アタリ ル酸エステルであるメチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ)アタリレート、 n—プロピル (メタ)アタリレート、イソプロピル (メタ)アタリレート、 n—ブチル (メタ)アタリレート、イソ ブチル (メタ)アタリレート、 n—へキシル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ) アタリレート、ベンジル (メタ)アタリレート、シクロへキシル (メタ)アタリレート、イソオタ チル (メタ)アタリレート、 n—ォクチル (メタ)アタリレート等、ノ-ル (メタ)アタリレート、ィ ソノ-ル (メタ)アタリレート、デシル (メタ)アタリレート、イソデシル (メタ)アタリレート、ド デシル (メタ)アタリレート、イソドデシル (メタ)アタリレート、トリデシル (メタ)アタリレート 、イソトリデシル (メタ)アタリレートが挙げられる。
[0051] また、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、アクリル酸、メタタリ ル酸、アクリル酸ダイマー、クロトン酸、ィタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。アミド 基含有単量体としては、(メタ)アクリルアミド、 N—アルキル (メタ)アクリルアミド、 N、 N—ジアルキル (メタ)アクリルアミドが挙げられる。
[0052] また、架橋性基を有するエチレン性不飽和モノマーも用いることができ、架橋性基と してはエポキシ基、アルコキシシリル基、ァセトァセチル基等が挙げられる。
[0053] エポキシ基含有モノマーとしては、グリシジル (メタ)アタリレート、ァリルグリシジルェ 一テル等が挙げられる。
[0054] アルコキシシリル基含有モノマーとしては、 γ - (メタ)アタリ口キシェチルトリメトキシ シラン、 y - (メタ)アタリロキシェチルトリエトキシシラン、 Ύ - (メタ)アタリロキシプロピ ルトリメトキシシラン、 y - (メタ)アタリロキシプロピルトリエトキシシラン、 y - (メタ)ァ クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、 γ — (メタ)アタリロキシプロピルジメチルメト キシシラン、 γ - (メタ)アタリロキシプロピルメチルジェトキシシラン、 γ - (メタ)アタリ
ロキシプロピルジメチルエトキシシラン、 Ύ— (メタ)アタリロキシプロピルトリクロロシラ
ピルトリブトキシシラン、 y - (メタ)アタリ口キシブチルトリメトキシシラン、 y - (メタ)ァ クリロキシペンチルトリメトキシシラン、 γ — (メタ)アタリロキシへキシルトリメトキシシラ ン、 γ— (メタ)アタリ口キシへキシルトリエトキシシラン、 γ - (メタ)アタリ口キシォクチ ルトリメトキシシラン、 γ - (メタ)アタリロキシデシルトリメトキシシラン、 γ - (メタ)アタリ ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリピロポキシシラン、ビ 二ルメチルジメトキシシラン、ビュルメチルジェトキシシラン、ビュルメチルジプロポキ シシラン等が挙げられる。
[0055] ァセトァセチル基含有モノマーとしては、ダイアセトン (メタ)アクリルアミド、 2- (ァセ トァセトキシ)ェチル (メタ)アタリレート、ァリルァセトアセテート等が挙げられる。
[0056] 上に例示したエチレン性不飽和モノマーは、併用することができ、使用する目的に 応じて種類、併用する割合の制限はない。
[0057] 本発明においては、アクリル榭脂(b3)力 ベンジル (メタ)アタリレートを 20重量% 〜70重量%含むモノマーを重合して得られるものが好ま 、。 20重量%未満では充 分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪くなる場合があり、 70重量%を超えると 、顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は 却って低下する場合がある。
[0058] 水酸基を 1つ有するシロキサン榭脂 (b4)としては、分子内に水酸基を 1つ有するシ ロキサン榭脂であれば、特に限定されない。例えば、巿販品としては、 FM— 0411、 FM— 0421、 FM— 0425 (チッソ株式会社製)などが挙げられる。
[0059] (iii)化合物(c)
次に、本発明で用いる水酸基型ウレタン榭脂分散剤の調製に使用する 1つ以上の 酸性基 (特にカルボン酸基)と 2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)について説明 する。化合物 (c)を用いることで、本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤に酸性基 (特に
カルボン酸基)を導入することができる。
1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基とを有する化合物 (c)としては、特に限定さ れることなく、具体的には、 2, 2—ビス(ヒドロキシメチル)酪酸 [ジメチロールブタン酸 ]、 2, 2—ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 [ジメチロールプロピオン酸]、 2, 2—ビ ス(ヒドロキシェチル)プロピオン酸、 2, 2—ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、酒 石酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4ーヒドロキシフヱ-ル)酢酸、 4, 4 ビス(p ヒ ドロキシフエ-ル)ペンタン酸、 2, 4 ジヒドロキシ安息香酸、 3, 5 ジヒドロキシ安息 香酸、ホモゲンチジン酸等が挙げられる。好適には、 2, 2—ビス (ヒドロキシメチル)酪 酸 [ジメチロールブタン酸]、 2, 2—ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸 [ジメチロール プロピオン酸]、 2, 2—ビス(ヒドロキシェチル)プロピオン酸、 2, 2—ビス(ヒドロキシプ 口ピル)プロピオン酸が用いられる。中でも、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロ ピ才ン酸が好ましい。
また、有機合成により得られる酸性基含有ポリオールを用いてもよい。例えば、酸無 水物と多官能アルコールの反応力 得られる酸性基含有ポリオールである。
酸無水物としては、分子内に 1個の酸無水物基を有する化合物と分子内に 2個以 上の酸無水物基を有する化合物を用いることができる。これらは単独でも併用でもよ い。
分子内に 1個の酸無水物基を有する化合物としては、無水コハク酸、無水ィタコン 酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、へキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フ タル酸等の脂肪族環状酸無水物、無水フタル酸、イサト酸無水物、ジフ ン酸無水 物などの芳香族環状酸無水物、これらに飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基、ァリー ル基、ハロゲン基、ヘテロ環基などを結合せしめた誘導体などを使用することができ る。
分子内に 2個以上の酸無水物基を有する化合物としては、テトラカルボン酸二無水 物、へキサカルボン酸三無水物、へキサカルボン酸二無水物、無水マレイン酸共重 合榭脂などの多価カルボン酸無水物類を使用することができる。
更に詳しく例示すると、テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、脂肪族テトラ力 ルボン酸無水物、芳香族テトラカルボン酸無水物、又は多環式テトラカルボン酸無水
物が挙げられる。
[0061] 脂肪族テトラカルボン酸無水物としては、例えば、 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボ ン酸無水物、 1, 2, 3, 4ーシクロブタンテトラカルボン酸無水物、 1, 3 ジメチルー 1 , 2, 3, 4ーシクロブタンテトラカルボン酸無水物、 1, 2, 3, 4 シクロペンタンテトラ カルボン酸無水物、 2, 3, 5 トリカルボキシシクロペンチル酢酸無水物、 3, 5, 6 ト リカルボキシノルボルナン 2 酢酸無水物、 2, 3, 4, 5—テトラヒドロフランテトラ力 ルボン酸無水物、 5—(2, 5 ジォキソテトラヒドロフラル)ー3—メチルー 3 シクロへ キセン一 1, 2 ジカルボン酸無水物、ビシクロ [2. 2. 2]—ォクト 7 ェン一 2, 3, 5, 6—テトラカルボン酸無水物などを挙げることができる。
[0062] 芳香族テトラカルボン酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水物、エチレング リコールジ無水トリメリット酸エステル、プロピレングリコールジ無水トリメリット酸エステ ル、ブチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、 3, 3 ' , 4, 4,一べンゾフエノンテ トラカルボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ービフエ-ルスルホンテトラカルボン酸無水物、 1, 4, 5, 8 ナフタレンテトラカルボン酸無水物、 2, 3, 6, 7 ナフタレンテトラカル ボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4,ービフエ-ルエーテルテトラカルボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ージメチルジフエ-ルシランテトラカルボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ーテトラフエ -ルシランテトラカルボン酸無水物、 1, 2, 3, 4 フランテトラカルボン酸無水物、 4, 4'—ビス(3, 4—ジカルボキシフエノキシ)ジフエ-ルスルフイド無水物、 4, 4'—ビス (3, 4ージカルボキシフエノキシ)ジフエ-ルスルホン無水物、 4, 4 '—ビス(3, 4—ジ カルボキシフエノキシ)ジフエ-ルプロパン無水物、 3, 3' , 4, 4' パーフルォロイソ プロピリデンジフタル酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ービフエ-ルテトラカルボン酸無水物、 ビス(フタル酸)フエ-ルホスフィンオキサイド無水物、 p フエ-レン一ビス(トリフエ- ルフタル酸)無水物、 m—フヱ-レン ビス(トリフエ-ルフタル酸)無水物、ビス(トリフ ェ-ルフタル酸) 4, 4,ージフエ-ルエーテル無水物、ビス(トリフエ-ルフタル酸) —4, 4,—ジフエ-ルメタン無水物、 9, 9—ビス(3, 4—ジカルボキシフエ-ル)フル オレン酸無水物、 9, 9 ビス [4— (3, 4—ジカルボキシフエノキシ)フエ-ル]フルォ レン酸無水物などを挙げることができる。
[0063] 多環式テトラカルボン酸無水物としては、例えば、 3, 4ージカルボキシ 1, 2, 3,
4ーテトラヒドロー 1 ナフタレンコハク酸無水物、 3, 4 ジカルボキシ 1, 2, 3, 4 ーテトラヒドロー 6—メチルー 1 ナフタレンコハク酸無水物などを挙げることができる
[0064] 多官能アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ ングリコール、テトラエチレンダリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコーノレ 、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、へキサメチレングリコ ール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族グリコール類、シクロへキサンジメタノー ルなどの脂環族グリコール類、 1, 3 ビス(2 ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、 1, 2— ビス(2 ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、 1, 4 ビス(2 ヒドロキシエトキシ)ベンゼンな どの芳香族基を含むグリコール類、ビスフエノール類、ハイドロキノン、 2, 2 ビス(4 βーヒドロキシエトキシフエニル)プロパンなどの芳香族ジオール類を使用できる。 更に、多官能アルコールとしては、 3個以上のヒドロキシ基を有する多官能アルコー ルカも導かれる単位を含有していてもよぐ例えばグリセリン、 1, 1, 1—トリメチロール ェタン、 1, 1, 1 トリメチロールプロパン、 1, 1, 1 トリメチロールメタン、ペンタエリ スリトールなどを使用できる。
また、これらの多官能アルコールを 2種以上併用することもできる。
[0065] 本発明では、 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基を有する化合物 (c)を単独、又 は併用で使用できる。
[0066] (iv)アクリル榭脂(d)
次に、本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の原料となる、 1〜30個の原子を間に挟 んで存在する 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭脂(d)について説明する。
1〜30個以下の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭 脂(d)としては、 1〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有する アクリル榭脂であれば、特に限定されない。例えば、分子中に 1つ以上のチオール基 と 1〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基とを有する化合物を重合 開始剤として、エチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるものや、リビング重合 法により合成される分子内に水酸基を 2つ導入したアクリル榭脂が挙げられる。ェチ レン性不飽和モノマーとしては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有するもの
が使用される。アクリル榭脂 (d)の市販品としては、 UT— 1001 (綜研ィ匕学株式会社 製)が挙げられる。
[0067] エチレン性不飽和モノマーとしては、前述したアクリル榭脂 (b3)で例示したモノマ 一を使用することができる。これらは、併用することができ、使用する目的に応じて種 類、併用する割合の制限はない。
[0068] (V)シロキサン榭脂(e)
次に、本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の原料となる、 1〜30個の原子を間に挟 んで存在する 2つ以上の水酸基を有するシロキサン榭脂(d)について説明する。
1〜30個以下の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するシロキサン 榭脂(d)としては、 1〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有す るシロキサン榭脂であれば、特に限定されない。例えば、巿販品としては、 FM— DA 11、 FM-DA21, FM— DA26 (チッソ株式会社)が挙げられる。
[0069] 本発明の 1実施態様では、 1〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸 基を有するアクリル榭脂 (d)及び Z又はシロキサン榭脂 (e)を使用することを特徴とし ている。水酸基の間に挟まれる原子が 30個より大きくなると、分散安定化に寄与する アクリル榭脂 (d)及びシロキサン榭脂 (e)が、ウレタン榭脂の主鎖中にも多く導入され ることになり、充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性が低下する。但し、モノ アルコール (b)として、水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有するォ キシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)、及び水酸基を 1つ 有するシロキサン榭脂 (b4)の群カゝら選ばれる少なくとも 1つの榭脂を使用した場合は この限りではなぐアクリル榭脂 (d)及びシロキサン榭脂(e)の両者を ヽずれも使用し なくてもよい。
[0070] (vi)ポリオール(f)
上述した、 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)や、 1〜30 個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭脂(d)及び Z 又はシロキサン榭脂(e)は、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネートイ匕 合物(a)とモノアルコール (b)との反応生成物に反応させるが、この反応の際、以下 に示すポリオール (f)と併用しても力まわな!/、。
[0071] 上記ポリオール (f)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト リエチレングリコール、テトラエチレンダリコール、ポリエチレングリコール、プロピレン グリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコーノレ、 1 , 3 ブタンジオール、 1, 4 ブタンジオール、ポリブチレンダリコール、 3—メチルー 1, 5 ペンタンジオール、 1, 6 へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、 1, 9 ーノナンジオール、シクロへキサンジメタノール、水素添カ卩ビスフエノール A、ポリカプ 口ラタトンジオール、トリメチロールェタン、ポリトリメチロールェタン、トリメチロールプロ ノ ン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソノレ ビトール、マンニトール、ァラビトール、キシリトール、ガラクチトール、グリセリン、ポリ グリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコール類;
2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)酪酸 [ジメチロールブタン酸]、 2, 2—ビス(ヒドロキシメ チル)プロピオン酸 [ジメチロールプロピオン酸]、 2, 2—ビス(ヒドロキシェチル)プロ ピオン酸、 2, 2—ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、酒石酸、ジヒドロキシメチル 酢酸、ビス(4 ヒドロキシフヱ-ル)酢酸、 4, 4 ビス(p ヒドロキシフヱ-ル)ペンタ ン酸、 2, 4 ジヒドロキシ安息香酸、 3, 5 ジヒドロキシ安息香酸、ホモゲンチジン酸 等の酸性基含有低分子多価アルコール類;
ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド Zプロピレンォ キサイドのブロック共重合体又はランダム共重合体等のポリエーテルポリオール類; 該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマ ル酸、無水ィタコン酸、ィタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合 物であるポリエステルポリオール類;
力プロラタトン変性ポリテトラメチレンポリオール等の力プロラタトン変性ポリオール、ポ リオレフイン系ポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオ ール等のポリオールが挙げられる。
また、イソシァネート基と反応しうる官能基を 2つ以上有する化合物、例えば少なくと も 2個の一級又は二級アミノ基を有するポリアミンを併用することもできる。
[0072] (vii)その他の成分
本発明では、モノアルコール (b)として、 1つの水酸基を含有する(メタ)アタリレート
(b6)を用いることもできる。 1つの水酸基を含有する (メタ)アタリレート (b6)は、既に モノアルコール (b)として列挙した前記各モノアルコール (bl)〜(b4)と併用すること もできる。 1つの水酸基を含有する (メタ)アタリレート (b6)を使用することで、エチレン 性不飽和基を導入した分岐ウレタン榭脂分散剤を得ることができる。
[0073] 1つの水酸基を含有する (メタ)アタリレート (b6)としては、分子中に 1個の水酸基を 有する (メタ)アタリレートイ匕合物であれば、特に限定されることなぐ例えば、ペンタエ リスリトールトリ(メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトールペンタ (メタ)アタリレート、 2- ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレート、 2—ヒド ロキシブチル(メタ)アタリレート、 2 ヒドロキシェチルアタリロイルホスフェート、 4ーヒ ドロキシブチル (メタ)アタリレート、 2- (メタ)アタリロイ口キシェチル— 2—ヒドロキシプ 口ピルフタレート、グリセリンジ (メタ)アタリレート、 2 ヒドロキシ一 3—アタリロイロキシ プロピル (メタ)アタリレート、力プロラタトン変性 2—ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート 、シクロへキサンジメタノールモノ (メタ)アタリレート等が挙げられる。中でも、ペンタエ リスリトールトリ(メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトールペンタ (メタ)アタリレートが好 ましい。
[0074] 本発明では、モノアルコール (b)として、熱硬化性部位を含有するモノアルコール( b7)を用いることもできる。熱硬化性部位を含有するモノアルコール (b7)は、既にモ ノアルコール (b)として列挙した前記各モノアルコール (bl)〜(b4)あるいは(b6)と 併用することもできる。熱硬化性部位を含有するモノアルコール (b7)を使用すること で、熱硬化性部位を導入した分岐ウレタン榭脂分散剤を得ることができる。
[0075] 熱硬化性官能基を有するモノアルコール (b7)としては、 1つ以上の熱硬化性官能 基と 1つの水酸基を有する化合物であれば、特に限定されることはない。熱硬化性官 能基としては、例えば、エポキシ基やォキセタン基などの環状エーテル基、シクロカ ーボネート基、ブロックイソシァネート基、ベンゾォキサジン基、酸無水物基、 a、 β 不飽和カルボニル基などのマイケル付加反応が利用できる官能基、環状三量ィ匕 が可能なアセチレン化合物、 1, 3 ブタジエンやエチレンなどのディールスアルダー 反応が利用できる官能基、アルコキシシリル基、メラミン化合物が有するアミノ基ゃメ チロール基などが挙げられる。中でも、ォキセタン基ゃシクロカーボネート基が好まし
い。特に、ォキセタンアルコール、グリセリンシクロカーボネートが好適である。
[0076] (viii)化合物 (r)
次に、本発明で用いる酸無水物型ウレタン榭脂分散剤の調製に使用する酸無水物 基を有する化合物 (r)としては、分子内に 1個の酸無水物基を有する化合物又は分 子内に 2個以上の酸無水物基を有する化合物を用いることができる。これらは単独で も併用でもよい。
分子内に 1個の酸無水物基を有する化合物としては、無水コハク酸、無水ィタコン 酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、へキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フ タル酸等の脂肪族環状酸無水物、無水フタル酸、イサト酸無水物、ジフ ン酸無水 物、無水トリメリット酸などの芳香族環状酸無水物、これらに飽和又は不飽和脂肪族 炭化水素基、ァリール基、ハロゲン基、ヘテロ環基などを結合せしめた誘導体などを 使用することができる。
分子内に 2個以上の酸無水物基を有する化合物としては、テトラカルボン酸二無水 物、へキサカルボン酸三無水物、へキサカルボン酸二無水物、無水マレイン酸共重 合榭脂などの多価カルボン酸無水物類を使用することができる。
更に詳しく例示すると、テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、脂肪族テトラ力 ルボン酸無水物、芳香族テトラカルボン酸無水物、又は多環式テトラカルボン酸無水 物が挙げられる。
[0077] 脂肪族テトラカルボン酸無水物としては、例えば、 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボ ン酸無水物、 1, 2, 3, 4ーシクロブタンテトラカルボン酸無水物、 1, 3 ジメチルー 1 , 2, 3, 4ーシクロブタンテトラカルボン酸無水物、 1, 2, 3, 4 シクロペンタンテトラ カルボン酸無水物、 2, 3, 5 トリカルボキシシクロペンチル酢酸無水物、 3, 5, 6 ト リカルボキシノルボルナン 2 酢酸無水物、 2, 3, 4, 5—テトラヒドロフランテトラ力 ルボン酸無水物、 5—(2, 5 ジォキソテトラヒドロフラル)ー3—メチルー 3 シクロへ キセン一 1, 2 ジカルボン酸無水物、ビシクロ [2. 2. 2]—ォクト 7 ェン一 2, 3, 5, 6—テトラカルボン酸無水物などを挙げることができる。
[0078] 芳香族テトラカルボン酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水物、エチレング リコールジ無水トリメリット酸エステル、プロピレングリコールジ無水トリメリット酸エステ
ル、ブチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、 3, 3 ' , 4, 4,一べンゾフエノンテ トラカルボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ービフエ-ルスルホンテトラカルボン酸無水物、 1, 4, 5, 8 ナフタレンテトラカルボン酸無水物、 2, 3, 6, 7 ナフタレンテトラカル ボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4,ービフエ-ルエーテルテトラカルボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ージメチルジフエ-ルシランテトラカルボン酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ーテトラフエ -ルシランテトラカルボン酸無水物、 1, 2, 3, 4 フランテトラカルボン酸無水物、 4, 4'—ビス(3, 4—ジカルボキシフエノキシ)ジフエ-ルスルフイド無水物、 4, 4'—ビス (3, 4ージカルボキシフエノキシ)ジフエ-ルスルホン無水物、 4, 4 '—ビス(3, 4—ジ カルボキシフエノキシ)ジフエ-ルプロパン無水物、 3, 3' , 4, 4' パーフルォロイソ プロピリデンジフタル酸無水物、 3, 3' , 4, 4'ービフエ-ルテトラカルボン酸無水物、 ビス(フタル酸)フエ-ルホスフィンオキサイド無水物、 p フエ-レン一ビス(トリフエ- ルフタル酸)無水物、 m—フヱ-レン ビス(トリフエ-ルフタル酸)無水物、ビス(トリフ ェ-ルフタル酸) 4, 4,ージフエ-ルエーテル無水物、ビス(トリフエ-ルフタル酸) —4, 4,—ジフエ-ルメタン無水物、 9, 9—ビス(3, 4—ジカルボキシフエ-ル)フル オレン酸無水物、 9, 9 ビス [4— (3, 4—ジカルボキシフエノキシ)フエ-ル]フルォ レン酸無水物などを挙げることができる。
[0079] 多環式テトラカルボン酸無水物としては、例えば、 3, 4ージカルボキシ 1, 2, 3, 4ーテトラヒドロー 1 ナフタレンコハク酸無水物、 3, 4 ジカルボキシ 1, 2, 3, 4 ーテトラヒドロー 6—メチルー 1 ナフタレンコハク酸無水物などを挙げることができる
[0080] これらは、併用することができ、使用する目的に応じて種類、併用する割合の制限 はない。本発明では、芳香族系酸無水物が好ましぐ更に無水トリメリット酸、無水ピ ロメリット酸がより好ましい。
[0081] (ix)触媒
本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の製造に用いられる触媒としては、公知の触媒 を使用することができる。例えば 3級ァミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げら れる。
3級ァミン系化合物としては、例えばトリェチルァミン、トリエチレンジァミン、 N, N—
ジメチルベンジルァミン、 N—メチルモルホリン、 1, 8—ジァザビシクロ一 [5. 4. 0] - 7—ゥンデセン、 1, 5—ジァザビシクロー [4. 3. 0]—5—ノネン等が挙げられる。 有機金属系化合物としては錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。錫系 化合物としては、例えばジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫 ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジァセ テート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、ト リブチル錫アセテート、トリェチル錫ェトキサイド、トリプチル錫ェトキサイド、ジォクチ ル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロ口アセテート、 2—ェチル へキサン酸錫等が挙げられる。非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジ クロライド、テトラプチノレチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、 ォレイン酸鉛、 2—ェチルへキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、 2 ーェチルへキサン酸鉄、鉄ァセチルァセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、 2- ェチルへキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、 2—ェチルへキサン 酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。これらは単独使用 、ちしくは併用することちでさる。
[0082] (X)溶剤
本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤はこれまで挙げた原料のみで製造することも可 能であるが、高粘度になり反応が不均一になるなどの問題力も溶剤 (特に、有機溶剤 )を用いるのが好ましい。使用される溶剤としては、公知のものを使用できる。例えば 、アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロへキサノン、酢酸ェチ ル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、ァセトニトリル等が挙げられる。
本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤を得る反応の温度は 40〜140°Cが好ま 、。更 に好ましくは 50〜 120°Cである。
[0083] (xi)製造方法
本発明で用いる水酸基型ウレタン榭脂分散剤の製造方法を下記に示す。
1つ目の方法としては、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート(a)と、 モノアルコール(b)とを NCOZOH = 3Z2〜3Z〇. 5のモル比で反応させて末端ィ ソシァネートイ匕合物 (P)とした後、
前記末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基 を有する化合物(c)と、 1〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を 有するアクリル榭脂 (d)及び Z又はシロキサン榭脂 (e)とを、水酸基過剰となる条件 で重合することで得ることができる。
[0084] 2つ目の方法としては、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート(a)と、 モノアルコール(b)とを NCOZOH = 3Z2〜3Z〇. 5のモル比で反応させて末端ィ ソシァネートイ匕合物 (P)とした後、
前記末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基 を有する化合物(c)と、 1〜30個の原子を間に挟んで存在する 2つ以上の水酸基を 有するアクリル榭脂 (d)及び Z又はシロキサン榭脂 (e)とを、水酸基過剰となる条件 で重合し、更にモノアルコール (b)として、水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水 酸基を 1つ有するォキシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3 )、及び水酸基を 1つ有するシロキサン榭脂 (b4)の群力 選ばれる少なくとも 1つの 榭脂を使用することで得ることができる。
[0085] 3つ目の方法としては、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート(a)と、 モノアルコール(b)とを NCOZOH = 3Z2〜3Z〇. 5のモル比で反応させて末端ィ ソシァネートイ匕合物 (P)とした後、
前記末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、 1つ以上の酸性基と 2つ以上の水酸基 とを有する化合物 (c)を、水酸基過剰となる条件で重合することで得ることができるが 、モノアルコール (b)として、水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (b)、水酸基を 1つ有す るォキシアルキレン榭脂(c)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (d)、及び水酸基を 1 つ有するシロキサン榭脂(e)の群力も選ばれる少なくとも 1つの榭脂である必要があ る。
[0086] ポリイソシァネート (a)とモノアルコール (b)とを反応させる第 1工程、第 1工程の反 応物とポリオール化合物 (c)〜 (e)とを反応させる第 2工程は、ともにイソシァネート基 と水酸基との反応であり、公知のウレタンィ匕技術が使用できる。イソシァネート (NCO )基と水酸 (OH)基とのモル比を調整することにより、末端イソシァネートイ匕合物 (P)を 得ることができる(第 1工程)。この末端イソシァネートイ匕合物 (P)と、ポリオール化合物
(c)〜 (e)との反応 (第 2工程)により本発明で使用する水酸基型分岐ウレタン榭脂分 散剤が製造される。
上記製造方法の第 1工程で、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート( a)と、モノアルコール(b)とを、 NCOZOH = 3Z2のモル比より低い比率で反応させ た場合、次の反応で利用するイソシァネート基が少なくなり、 目的とする水酸基型分 岐ウレタン榭脂分散剤を得ることができない。また、 NCOZOH = 3ZO. 5のモル比 より高い比率で反応させた場合、次の反応でゲルィ匕を起こしたり、分子量の高い榭脂 が生成したりする。
[0087] 次に、本発明で用いる酸無水物型ウレタン榭脂分散剤の製造方法を下記に示す。
1つ目の方法としては、まず、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート( a)と、モノアルコール(b)とを NCOZOH = 3Z2〜3Z〇. 5のモル比で反応させて 末端イソシァネートイ匕合物 (P)とした後、
前記末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、 1〜30個の原子を間に挟んで存在す る 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭脂(d)及び Z又はシロキサン榭脂(e)を、水 酸基過剰となる条件で重合させて末端水酸基化合物を得る。
次に、上記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、酸無水物基を有する化合物 (r) 中の酸無水物基を反応させることで酸無水物型分岐ウレタン榭脂分散剤を得ること ができる。
[0088] 2つ目の方法としては、まず、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート( a)と、モノアルコール(b)とを NCOZOH = 3Z2〜3Z〇. 5のモル比で反応させて 末端イソシァネートイ匕合物 (P)とした後、
前記末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、 1〜30個の原子を間に挟んで存在す る 2つ以上の水酸基を有するアクリル榭脂(d)及び Z又はシロキサン榭脂(e)を、水 酸基過剰となる条件で重合し、更にモノアルコール (b)として、水酸基を 1つ有するラ タトン榭脂 (bl)、水酸基を 1つ有するォキシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有す るアクリル榭脂 (b3)、及び水酸基を 1つ有するシロキサン榭脂 (b4)の群力 選ばれ る少なくとも 1つの榭脂を使用することで末端水酸基化合物を得る。
次に、上記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、酸無水物基を有する化合物(
r)中の酸無水物基を反応させることで酸無水物型分岐ウレタン榭脂分散剤を得るこ とがでさる。
[0089] 3つ目の方法としては、まず、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート( a)と、モノアルコール(b)とを NCOZOH = 3Z2〜3Z〇. 5のモル比で反応させて 末端イソシァネートイ匕合物 (P)とした後、
前記末端イソシァネートイ匕合物 (P)に対して、ポリオール (f)を、水酸基過剰となる条 件で重合させて末端水酸基化合物を得る。
次に、上記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、酸無水物基を有する化合物( r)中の酸無水物基を反応させることで酸無水物型分岐ウレタン榭脂分散剤を得るこ とができる力 モノアルコール (b)として、水酸基を 1つ有するラタトン榭脂 (bl)、水酸 基を 1つ有するォキシアルキレン榭脂 (b2)、水酸基を 1つ有するアクリル榭脂 (b3)、 及び水酸基を 1つ有するシロキサン榭脂 (b4)の群力 選ばれる少なくとも 1つの榭脂 である必要がある。
[0090] ポリイソシァネート (a)とモノアルコール (b)とを反応させる第 1工程、第 1工程の反 応物とポリオール化合物 (d) , (e) , (f)とを反応させる第 2工程は、ともにイソシァネ ート基と水酸基との反応であり、公知のウレタンィ匕技術が使用できる。イソシァネート( NCO)基と水酸 (OH)基とのモル比を調整することにより、末端イソシァネートイ匕合物 を得ることができる(第 1工程)。この末端イソシァネートイ匕合物と、ポリオール化合物( d) , (e) , (f)との反応により、末端水酸基ィ匕合物を得ることができる(第 2工程)。更に 第 3工程は、水酸基と酸無水物基との反応であり、公知のエステルイ匕技術が使用で きる。水酸基と酸無水物基とのモル比を調整することにより、本発明で使用する酸無 水物型分岐ウレタン榭脂分散剤が製造される。
上記製造方法の第 1工程で、イソシァネート基を 3つ以上有するポリイソシァネート( a)と、モノアルコール(b)とを、 NCOZOH = 3Z2のモル比より低い比率で反応させ た場合、次の反応で利用するイソシァネート基が少なくなり、 目的とする酸無水物型 分岐ウレタン榭脂分散剤を得ることができない。また、 NCOZOH = 3ZO. 5のモル 比より高い比率で反応させた場合、次の反応でゲルィヒを起こしたり、分子量の高い榭 脂が生成したりする。
[0091] (xii)物性など
本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の酸価は、 10〜: LOOであることが好ましぐ 20〜 90であることが更に好ましぐ 30〜80であることが特に好ましい。酸価が 10より小さ い場合は、充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪くなる場合があり、また 10 0を超える場合は顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、 顔料分散性は却って低下する場合がある。
また、本発明の分岐ウレタン榭脂分散剤の重量平均分子量 (GPC測定によるポリス チレン換算値)は、 1000〜 100000であること力好ましく、 1000〜50000であること が更に好ましぐ 1000〜30000であること力特〖こ好ましい。重量平均分子量が 100 0より小さ 、場合は、充分な立体反発効果が保てな!/、ため顔料分散性が悪くなる場 合があり、また 100000を超える場合は顔料の粒子間架橋などにより顔料分散性は 低下する場合がある。
[0092] 前記分岐ウレタン榭脂分散剤と顔料とを用いて、本発明の顔料組成物が得られる。
ここで、分岐ウレタン榭脂分散剤を使用することにより分散性、流動性、及び保存安 定性に優れた顔料組成物となる。
[0093] (4)有機溶剤
本発明に使用する有機溶剤は、インクジェットインキに一般的に使用される有機溶 剤が広く利用できる。補足するならば、本発明で用いる水酸基型ウレタン榭脂分散剤 及び酸無水物型ウレタン榭脂分散剤が溶解、もしくは均一に懸濁する有機溶剤であ れば特に制限をうけるものではない。具体的な有機溶剤の例としては、メチルアルコ 一ノレ、ェチノレアノレコーノレ、 n—プロピノレアノレコーノレ、イソプロピノレアノレコーノレ、 n—ブ チルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルェチルケトン、メチルー n—プロ ピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルー n—ブチルケトン、メチルイソブチルケ トン、メチルー n アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジェチルケトン、ェチルー n— プロピルケトン、ェチルイソプロピルケトン、ェチルー n—ブチルケトン、ェチルイソブ チルケトン、ジ n—プロピルケトン、ジイソプチルケトン、シクロへキサノン、メチルシ クロへキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸ェチル、酢酸 n プロピ ル、酢酸イソプロピル、酢酸—n—ブチル、酢酸イソブチル、酢酸へキシル、酢酸オタ
チル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、 エチレングリコーノレモノイソプロピノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノブチノレエーテ ノレ、エチレングリコーノレモノへキシノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノメチノレエー テノレ、ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノブチノレエ ーテノレ、エチレングリコーノレジメチノレエーテノレ、エチレングリコーノレジェチノレエーテノレ 、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジェチルエーテル、 プロピレングリコール、プロピレングリコーノレモノメチノレエーテル、プロピレングリコー ルモノェチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコ ーノレモノブチノレエーテノレ、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン グリコーノレモノェチノレエーテノレ、ジプロピレングリコーノレジブ口ピノレエーテノレ、トリプロ ピレンダリコールモノメチルエーテル等のグリコール及びグリコールエーテル類、ェチ レングリコーノレモノメチノレエーテノレアセテート、エチレングリコーノレモノェチノレエーテ ノレアセテート、エチレングリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート、ジエチレングリコー ルモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテー ト、ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート、プロピレングリコーノレモノメ チノレエーテノレアセテート、プロピレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート、プロ ピレングリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート、ジプロピレングリコーノレモノメチノレエ 一テルアセテート等のグリコールアセテート類、 n—へキサン、イソへキサン、 n—ノナ ン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、 1一へキセン、 1一へプテ ン、 1—オタテン等の不飽和炭化水素類、シクロへキサン、シクロヘプタン、シクロオタ タン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、 γプチ口ラタトン、 δノ レロラ タトン等の環状エステル類、 Ν—メチルー 2—ピロリドン、 Ν—ェチルー 2—ピロリドン 等の含窒素複素環類、シクロへキセン、シクロヘプテン、シクロオタテン、 1, 1, 3, 5, 7—シクロォクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、ト ルェン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらの有機溶剤は単独 で使用しても、 2種類以上を混合して使用してもよい。
(5)榭脂
本発明のインクジェットインキは、展色する際の定着性を付与させるために榭脂 (特
に、バインダー榭脂)を添加することができる。使用できる榭脂としては、石油榭脂、 カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸榭脂、ロジン変性フエノール榭脂、ニトロセ ルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴ ム、フエノール榭脂、アルキド榭脂、ポリエステル榭脂、不飽和ポリエステル榭脂、アミ ノ榭脂、エポキシ榭脂、ビュル榭脂、塩化ビュル榭脂、塩ィ匕ビユリデン榭脂、塩酢ビ 榭脂、エチレン酢ビ榭脂、アクリル榭脂、メタタリル榭脂、ポリウレタン榭脂、シリコーン 榭脂、フッ素榭脂、乾性油、合成乾性油、スチレン マレイン酸榭脂、スチレンーァク リル榭脂、ポリアミド榭脂、プチラール榭脂等が挙げられる。
[0095] (6)その他の添加剤
本発明のインクジェットインキは可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤 、酸化防止剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、消泡剤、粘度調整剤、ワックス、 界面活性剤、レべリング剤等の種々の添加剤を使用することができる。
[0096] 本発明のインクジェットインキは、重合性モノマーもしくはオリゴマーを含有させ、紫 外線や電子線で硬化させる放射線硬化型インキとしても使用することができる。本発 明の放射線で重合可能なモノマーとしては、ラジカル重合のものとカチオン重合の 2 つの種類がある。
[0097] ラジカル重合で硬化する 1官能性モノマーとして、具体的には、ブタンジオールモノ アタリレート、 N, N ジメチルアミノエチルアタリレート、 2—ヒドロキシェチルアタリレ ート、 2—ヒドロキシェチノレメタタリレート、ヒドロキシプロピルアタリレート、 2—メトキシ ェチルアタリレート、 N ビニルカプロラタタム、 N ビュルピロリドン、アタリロイルモ ルフォリン、 N ビュルホルムアミド、シクロへキシルアタリレート、シクロへキシルメタク リレート、ジシクロペンタ-ルメタタリレート、グリシジルアタリレート、イソボ-ルアタリレ ート、イソデシルアタリレート、フエノキシメタタリレート、ステアリルアタリレート、テトラヒ ドロフルフリルアタリレート、 2—フエノキシェチルアタリレート、 2—ヒドロキシプロピル アタリレート、 4ーヒドロキシブチルアタリレート、イソブチルアタリレート、 tーブチルァク リレート、イソォクチルアタリレート、イソボル-ルアタリレート、メトキシトリエチレングリ コールアタリレート、 2—エトキシェチルアタリレート、テトラヒドロフルフリルアタリレート 、 3—メトキシブチルアタリレート、ベンジルアタリレート、エトキシエトキシェチルアタリ
レート、ブトキシェチルアタリレート、エトキシジエチレングリコールアタリレート、メトキ シジプロピレングリコールアタリレート、メチルフエノキシェチルアタリレート、ジプロピレ ングリコールアタリレート等が挙げられるがこれらに限るものではない。この中でも、好 ましくはイソォクチルアタリレート、イソボル-ルアタリレート、 2—フエノキシェチルァク リレート、メチルフエノキシェチルアタリレート、ブトキシェチルアタリレートが挙げられ る。更に、硬化性やインクジェットインキとしての適合性力も特に好ましくはイソボル二 ルアタリレート、 2—フエノキシェチルアタリレートが挙げられる。また、カチオン重合で 硬化する 1官能性モノマーとして、具体的には、エチレングリコールモノビュルエーテ ル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、ヒドロキシェチルモノビニルエーテル 、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、ェチルビニルエーテル、 n—ブチルビニルェ 一テル、イソブチルビ-ルエーテル、ォクタデシルビ-ルエーテル、シクロへキシルビ ニノレエーテノレ、ヒドロキシブチノレビニノレエーテノレ、 2—ェチノレへキシノレビニノレエーテ ル、シクロへキサンジメタノールモノビュルエーテル、 n—プロピルビュルエーテル、ィ ソプロピルビニノレエーテル、イソプロぺニノレエーテノレ O プロピレンカーボネート、 ドデシルビ-ルエーテル、ジエチレングリコールモノビュルエーテル、ォクタデシルビ -ルエーテル等のモノビュルエーテルィ匕合物、 1官能性脂環式エポキシ、 1官能性 ォキセタン等が挙げられるがこれらに限るものではない。これら化合物は、一種又は 必要に応じて二種以上用いてもょ 、。
ラジカル重合で硬化する 2官能性モノマーとして、具体的には、エチレングリコール ジ (メタ)アタリレート、ジエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコー ルジ(メタ)アタリレート、 1, 6 へキサンジオールジ (メタ)アタリレート、エトキシ化 1, 6 へキサンジオールジアタリレート、プロポキシ化 1, 6 へキサンジオールジアタリ レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アタリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコ ールジ(メタ)アタリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ (メタ)アタリレート、 トリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールジアタリレート、 1, 4 ブタンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 9ーノナンジオールジアタリレート、テ トラエチレングリコールジアタリレート、 2—n—ブチルー 2 ェチルー 1, 3 プロパン ジオールジアタリレート、ジメチロールートリシクロデカンジアタリレート、ヒドロキシピバ
リン酸ネオペンチルグリコールジアタリレート、 1, 3 ブチレングリコールジ (メタ)ァク リレート、エトキシ化ビスフエノール Aジ(メタ)アタリレート、プロポキシ化ビスフエノール Aジ (メタ)アタリレート、シクロへキサンジメタノールジ(メタ)アタリレート、ジメチロール ジシクロペンタンジアタリレート等が挙げられるがこれらに限るものではない。また、力 チオン重合で硬化する 2官能性モノマーとして、具体的には、エチレングリコールジビ 二ノレエーテル、ジエチレングリコールジビニノレエーテル、トリエチレングリコールジビ ニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルェ 一テル、ジプロピレングリコールジビニノレエーテル、へキサンジオールジビニノレエ一 テル、シクロへキサンジメタノールジビュルエーテル等、 2官能性脂環式エポキシ等、 2官能性ォキセタン等が挙げられるがこれらに限るものではない。これら化合物は、一 種又は必要に応じて二種以上用いてもょ 、。
[0099] ラジカル重合で硬化する 3官能性モノマーとして、具体的には、トリメチロールプロ ノ ントリアタリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアタリレート、プロポキシ化ト リメチロールプロパントリアタリレート、ペンタエリスリトールトリアタリレート、テトラメチロ ールプロパントリアタリレート、テトラメチロールメタントリアタリレート、力プロラタトン変 性トリメチロールプロパントリアタリレート、エトキシ化イソシァヌール酸トリアタリレート、 トリ(2—ヒドロキシェチルイソシァヌレート)トリアタリレート、プロポキシレートグリセリノレ トリアタリレート等が挙げられるがこれらに限るものではない。また、カチオン重合で硬 化する 3官能性モノマーとして、具体的には、トリメチロールプロパントリビュルエーテ ル、 3官能性脂環式エポキシ、 3官能性ォキセタン等が挙げられるがこれらに限るも のではない。これら化合物は、一種又は必要に応じて二種以上用いてもよい。
[0100] 放射線硬化型の場合、光重合開始剤をインキ中に配合することが望ましい。ラジカ ル光重合開始剤としては、ベンゾフエノン、 4, 4—ジェチルァミノべンゾフエノン、ジェ チルチオキサントン、 2—メチルー 1一(4ーメチルチオ)フエ-ルー 2 モルフオリノプ 口パン— 1—オン、 4 ベンゾィル—4'—メチルジフエ-ルサルファイド、 1—クロ口— 4 プロポキシチォキサントン、イソプロピルチォキサントン、 2 ヒドロキシー 2—メチ ルー 1—フエ-ルプロパン一 1—オン、 1—ヒドロキシ一シクロへキシル一フエ-ルケト ン、ビス 2, 6 ジメトキシベンゾィルー 2, 4, 4 トリメチルペンチルフォスフィンォ
キサイド、 1—〔4— (2 ヒドロキシエトキシ)一フエ-ル〕 2 ヒドロキシ一 2—メチル —1—プロパン一 1—オン、 2, 2—ジメチルー 2—ヒドロキシァセトフエノン、 2, 2—ジ メトキシ一 2 フエニルァセトフエノン、 2, 4, 6 トリメチルベンジル一ジフエ二ルフォ スフインオキサイド、 2—ベンジル一 2—ジメチルァミノ一 1— (モルフォリノフエ-ル) ブタン 1 オン等が挙げられる。これらのラジカル光重合開始剤は 1種又は複数を 組み合わせて使用することができる。ラジカル光重合開始剤と併用して使用する光重 合促進剤としては、 p ジメチルァミノ安息香酸ェチルエステル、ベンジル 4—ジメチ ルァミノべンゾエート等が挙げられる。これらのラジカル光重合促進剤は 1種又は複 数を組み合わせて使用することができる。ラジカル重合系である場合、放射線に電子 線を使用する場合は、光重合開始剤は必ずしも必要ではない。カチオン重合の場合 、放射線種によらずカチオン光重合開始剤は必須成分であり、カチオン光重合開始 剤として具体的には、ァリールスルホ-ゥム塩誘導体 (例えばユニオン 'カーバイド社 製のサイラキュア UVI— 6990、サイラキュア UVI— 6974、旭電化工業社製のアデ カオプトマー SP— 150、アデカオプトマー SP— 152、アデカオプトマー SP— 170、 アデカオプトマー SP— 172)、ァリルョードニゥム塩誘導体 (例えばローディア社製の RP- 2074)、アレン—イオン錯体誘導体 (例えばチバガイギ一社製のィルガキュア 261)、ジァゾ -ゥム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲンィ匕物等の 酸発生剤が挙げられる。カチオン光重合開始剤と併用して使用する光重合促進剤と しては、アントラセン、アントラセン誘導体 (例えば旭電ィ匕工業社製のアデカオプトマ 一 SP— 100、川崎化成の 9, 10 ジブトキシアントラセン、 9, 10 ェトキシアントラ セン、 9, 10 ジプロポキシアントラセン)が挙げられる。これらのカチオン光重合開始 剤、カチオン光重合促進剤は 1種又は複数を組み合わせて使用することができる。 本発明のインクジェットインキは、本発明のウレタン榭脂分散剤を有機溶剤中に溶 解、あるいは懸濁させた後、この有機溶剤に顔料を投入し、ハイスピードミキサー等 で均一になるまで撹拌混合した後、横型サンドミル、縦型サンドミル、ァ-ユラー型サ ンドミルといったビーズミルやロールミル、メディアレス分散機等の種々の分散機を用 V、て分散して製造することができる。また顔料誘導体は顔料の製造時に添加すること により予め顔料に処理して使用してもよい。
[0102] (Π)熱反応性化合物含有インク組成物
次に、熱反応性化合物 (D)を含有する本発明のインク組成物について説明する。 (1)ウレタン榭脂分散剤
熱反応性ィ匕合物 (D)を含有する本発明のインク組成物においても、ウレタン榭脂 分散剤を用いる。このウレタン榭脂分散剤にも、代表的態様として、水酸基型ウレタン 榭脂分散剤と酸無水物型ウレタン榭脂分散剤とが含まれ、前記水酸基型ウレタン榭 脂分散剤と酸無水物型ウレタン榭脂分散剤をそのまま使用することができる。
[0103] (2)顔料
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、顔料を含有して 、る。
顔料としては、有機顔料、無機顔料、又はアセチレンブラック、チャンネルブラック、 若しくはファーネスブラック等のカーボンブラックを用いることができ、顔料は 2種以上 を混合して用いてもよい。
[0104] 有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、ァゾ、ジスァゾ、若しくはポリアゾ等 のァゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、若しくは無金属フタ ロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、 アントラピリミジン、フラノ ントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、若し くはビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジォキサジン系顔 料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チォインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、ィ ソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、又は金属錯体系顔料等を 挙げることができる。
[0105] 無機顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降 性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナ イト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ 、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイェロー、黄色酸化鉄、チタンイェロー、酸ィ匕ク ロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、 ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブ ルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、又はコバルトバイオレット等 を挙げることができる。
[0106] また、以下に、本発明によるインク組成物に使用可能な顔料をカラーインデックス( C. I. )ナンバーにて示す。
赤色着色糸且成物に ίま、 f列え ίま、、 C. I. Pigment Red 7、 9、 14、 41、 48 : 1、 48 : 2、 48 : 3、 48 :4、 81 : 1、 81 : 2、 81 : 3、 97、 122、 123、 146、 149、 168、 177、 17 8、 180、 184、 185、 187、 192、 200、 202、 208、 210、 215、 216、 217、 220、 2 23、 224、 226、 227、 228、 240、 246、 254、 255、 264、 272等の赤色顔料を用 いることができる。赤色着色組成物には、黄色顔料、及び Z又はオレンジ顔料を併用 することができる。
[0107] イェロー色着色組成物には、例えば、 C. I. Pigment Yellow 1、 2、 3、 4、 5、 6 、 10、 12、 13、 14、 15、 16、 17、 18、 20、 24、 31、 32、 34、 35、 35 : 1、 36、 36 : 1 、 37、 37 : 1、 40、 42、 43、 53、 55、 60、 61、 62、 63、 65、 73、 74、 77、 81、 83、 8 6、 93、 94、 95、 97、 98、 100、 101、 104、 106、 108、 109、 110、 113、 114、 11 5、 116、 117、 118、 119、 120、 123、 125、 126、 127、 128、 129、 137、 138、 1 39、 147、 148、 150、 151、 152、 153、 154、 155、 156、 161、 162、 164、 166、 167、 168、 169、 170、 171、 172、 173、 174、 175、 176、 177、 179、 180、 181 、 182、 185、 187、 188、 193、 194、 199等の黄色顔料を用!ヽること力できる。
[0108] オレンジ色着色組成物には、例えば、 C. I. Pigment orange 36、 43、 51、 55、 59、 61等のオレンジ色顔料を用いることができる。
緑色着色組成物には、例えば、 C. I. Pigment Green 7、 10、 36、 37等の緑色 顔料を用いることができる。緑色着色組成物には黄色顔料を併用することができる。 青色着色組成物には、例えば、 C. I. Pigment Blue 15、 15 : 1、 15 : 2、 15 : 3、 15 :4、 15 : 6、 16、 22、 60、 64等の青色顔料を用いることができる。青色着色組成 物には、例えば、 C. I. Pigment Violet 1、 19、 23、 27、 29、 30、 32、 37、 40、 4 2、 50等の紫色顔料を併用することができる。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、前記顔料を、 1種単独で含有するか 、あるいは 2種以上を混合して含有することができる。
[0109] 顔料の粒子径は、可視光の吸収係数 (スペクトルの適正さ)及び透明性の点から、 可視光の波長に対して充分小さいことが好ましい。すなわち、顔料は、平均一次粒子
径カ SO. 01 μ m以上 0. 3 μ m以下、特に 0. 01 μ m以上 0. 1 μ m以下であること力 子 ましい。なお、一次粒子径とは、最小単位の顔料粒子の直径をいい、電子顕微鏡で 測定される。顔料の一次粒子径は、サンドミル、エーダー、又は 2本ロール等の既知 の分散装置を用いて適正な範囲内に制御することができる。
[0110] 本発明のインクジェット記録用インク組成物において、前記顔料は、組成物全体の 重量に対して、好ましくは 1〜30重量%、より好ましくは 3〜25重量%の量で含有さ れていることが好ましい。前記顔料の含有量が 1重量%未満になるとインク皮膜の濃 度が不足し、 30重量%を超えると、粘度が上昇したり、経時安定性が低下することが ある。また、前記顔料と前記榭脂型分散剤との重量比は、好ましくは 100 : 3〜100 : 1 50、より好ましくは 100 : 5〜: L00 : 100である。前記重量比が 100 : 3未満になると、ィ ンク組成物の粘度が十分に低くならないことがあり、 100 : 150を超えると、インクの造 膜性が低下することがある。
[0111] (3)熱反応性化合物
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、熱反応性化合物を含有して 、る。 本発明のインク組成物に用いることのできる前記熱反応性ィ匕合物は、常温下では非 反応性であるが、例えば、 100°C以上 (好ましくは 150°C以上)の温度で、架橋反応、 重合反応、重縮合反応、又は重付加反応を示す化合物である。本発明のインク組成 物に用いることのできる前記熱反応性ィ匕合物の分子量は、特に限定されるものでは な ヽ力 好まし <ίま 50〜2000、より好まし <ίま 100〜1000である。
[0112] 前記熱反応性ィ匕合物としては、例えば、メラミンィ匕合物、ベンゾグアナミンィ匕合物、 エポキシ化合物、フエノール化合物、ブロック化イソシァネートイ匕合物、アタリレート系 モノマー、又はシランカップリング剤を用いることができる。
[0113] メラミンィ匕合物としては、例えば、イミノ基、メチロール基、及び Ζ又はアルコキシメ チル基を有するものが挙げられ、特にアルコキシメチル基のみを含有するメラミンィ匕 合物が好ましい。アルコキシメチル基含有メラミンィ匕合物の具体例としては、へキサメ トキシメチロールメラミン、又はへキサブトキシメチロールメラミン等を挙げることができ るが必ずしもこれらに限定されるものではない。
[0114] メラミンィ匕合物の市販品の具体例としては、以下のものを挙げることができる。但し、
必ずしもこれらに限定されるものではな 、。三和ケミカル社製-力ラック MW— 30M、 MW— 30、 MW— 22、 MS— 21、 MX— 45、 MX— 500、 MX— 520、 MX— 43、 MX— 302、 日本サイテックスインダストリ一社製サイメル 300、 301、 303、 350、 28 5、 232、 235、 236、 238、マイコー卜 506、 508。
[0115] ベンゾグアナミン化合物としては、例えば、イミノ基、メチロール基、アルコキシメチ ル基を有するものが挙げられ、特にアルコキシメチル基含有べンゾグアナミンィ匕合物 が好ましい。ベンゾグアナミンィ匕合物の市販品の具体例としては、三和ケミカル社製 二力ラック BX— 4000、 SB— 401、 日本サイテックスインダストリ一社製サイメル 1123 などを挙げることができる。
[0116] エポキシ化合物としては、例えば、ビスフエノールフルオレンジグリシジルエーテル 、ビスクレゾールフルオレンジグリシジルエーテル、ビスフエノキシエタノールフルォレ ンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、 1, 6—へキ サンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロ ールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、 ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ジグリ シジルテレフタレート、ジグリシジル o—フタレート、エチレングリコールジグリシジルェ 一テル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ ジルエーテル、及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のポリオールの グリシジルエーテル、ポリグリシジルイソシァヌレート等を挙げることができる力 必ず しもこれらに限定されるものではない。
[0117] フエノールイ匕合物としては、例えば、フエノール類とアルデヒド類を酸性触媒下で反 応させたノボラック型フエノールイ匕合物、塩基性触媒下で反応させたレゾール型フエ ノールイ匕合物どちらも用いることができる。フエノール類としては、例えば、オルトタレ ゾーノレ、パラクレゾール、パラフエ-ルフエノール、パラノ-ルフエノール、 2, 3—キシ レノーノレ、フエノール、メタクレゾール、 3, 5—キシレノール、レゾルシノール、カテコ ール、ハイドロキノン、ビスフエノーノレ A、ビスフエノーノレ F、ビスフエノーノレ B、ビスフエ ノール E、ビスフエノール H、ビスフエノール S等を挙げることができる。アルデヒド類と しては、ホルムアルデヒド、ァセトアルデヒドを挙げることができる。フエノール類とアル
デヒド類は、それぞれ 1種を単独で、又は 2種以上を混合して用いられる。
[0118] ブロック化イソシァネートイ匕合物としては、例えば、へキサメチレジイソシァネート、ィ ソホロンジイソシァネート、トルイジンイソシァネート、ジフエ-ルメタン 4, 4'ージイソ シァネート、ジフエ-ルメタン 2, 4'ージイソシァネート、ビス(4 イソシァネートシク 口へキシル)メタン、テトラメチルキシリレンジイソシァネート等のジイソシァネート、これ らジイソシァネートのイソシァヌレート体、トリメチロールプロパンァダクト型、ビウレット 型、イソシァネート残基を有するプレボリマー(ジイソシァネートとポリオール力 得ら れる低重合体)及びイソシァネート残基を有するウレトジオン等を挙げることができる 1S 必ずしもこれに限定されるものではない。
[0119] ブロック剤としては、例えば、フエノール (解離温度 180°C以上)、 ε 力プロラクタ ム (解離温度 160〜180°C)、ォキシム (解離温度 130〜160°C)、又は活性メチレン (100〜120°C)等を挙げることができる力 必ずしもこれに限定されるものではない。 また、 1種を単独で、あるいは 2種以上を併用して用いられる。
[0120] アタリレートモノマーとしては、例えば、メチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ)アタリ レート、 2—ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレ ート、シクロへキシル (メタ)アタリレート、 β—カルボキシェチル (メタ)アタリレート、ポ リエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、 1, 6 へキサンジオールジ (メタ)アタリレ ート、グリセリンジ (メタ)アタリレート、トリエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、トリプ ロピレングリコールジ(メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、 ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレート、 1, 6 へキサンジオールジグリシジルエー テルジ (メタ)アタリレート、ビスフエノール Αジグリシジルエーテルジ (メタ)アタリレート 、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ (メタ)アタリレート、ジペンタエリスリ トールへキサ (メタ)アタリレート、トリシクロデカ-ル (メタ)アタリレート、エステルアタリ レート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ (メタ)アタリレート、 ウレタンアタリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、(メタ)ァ クリル酸、スチレン、酢酸ビュル、ヒドロキシェチルビ-ルエーテル、エチレングリコー ルジビュルエーテル、ペンタエリスリトールトリビュルエーテル、(メタ)アクリルアミド、 N ヒドロキシメチル (メタ)アクリルアミド、 N ビュルホルムアミド、アクリロニトリル等
を挙げることができる力 必ずしもこれらに限定されるものではない。
[0121] アタリレートモノマーを用いる場合には、更に硬化性を向上させる目的で、重合開 始剤を用いることができる。重合開始剤としては、加熱時に硬化性を向上させる目的 で熱重合開始剤を用いてもよい。熱重合開始剤としては、有機過酸化物系開始剤、 ァゾ系開始剤等を挙げることができる。
[0122] シランカップリング剤としては、例えば、ビュルトリス( /3—メトキシエトキシ)シラン、ビ -ルエトキシシラン、ビュルトリメトキシシラン等のビュルシラン類、 Ί—メタクリロキシ プロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、 β - (3, 4—エポキシシクロへ キシル)ェチルトリメトキシシラン、 一(3, 4—エポキシシクロへキシル)メチルトリメト キシシラン、 13 - (3, 4—エポキシシクロへキシル)ェチルトリエトキシシラン、 j8 — (3 , 4—エポキシシクロへキシル)メチルトリエトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピルトリ メトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピノレトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、 Ν - β (アミノエチル) γ—ァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν - β (アミノエチル) γ - ァミノプロピルトリエトキシシラン、 N— j8 (アミノエチル) γ—ァミノプロピルメチルジェ トキシシシラン、 γ—ァミノプロピルトリエトキシシラン、 γ—ァミノプロピルトリメトキシシ ラン、 Ν—フエ-ルー γーァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ν—フエ-ルー γーァミノ プロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、 γ—メルカプトプロピルトリメトキシシラ ン、 γ—メノレカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等を挙げることができ る。
[0123] これらの熱反応性化合物のうち、メラミン化合物又はべンゾグアナミンィ匕合物、本発 明のインク組成物中に、好ましくは 1重量%〜40重量%の量で含有されている。また 、エポキシ化合物、フエノール化合物、ブロック化イソシァネートイ匕合物、又はアタリレ ートモノマー類などについては本発明のインク組成物中に、好ましくは 1重量%〜40 重量%の量で含有されている。また、シランカップリング剤は本発明のインク組成物 中に、好ましくは 0. 1重量%〜40重量%の量で含有されている。含有量が不足する と、耐熱性、又は耐薬品性に劣る場合がある。また、含有量が 40%より多くなると、粘 度の増加、又は保存安定性の低下が生じる場合がある。
[0124] (4)有機溶剤
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、有機溶剤を含有して ヽる。
本発明では、インクジェット記録用インク組成物において通常使用されている有機 溶剤を用いることができる。一般に、インクジェット記録用インク組成物に用いられる 有機溶剤は、榭脂に対して高い溶解性を有するとともに、インクジェットプリンタからィ ンクを吐出する際に、インクと接するプリンタ部材に対して膨潤作用が少なぐ溶剤の 粘度がなるべく低いものが好ましい。有機溶剤は、榭脂に対する溶解性、及びプリン タ部材に対する膨潤作用、粘度、及びノズルにおけるインクの乾燥性の点から選択さ れ、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、エステル系溶剤、及び z又はケトン系溶 剤等の 1種類を単独で、又は 2種類以上を混合して使用することができる。
[0125] アルコール系溶剤としては、例えば、へキサノール、ヘプタノール、ォクタノール、ノ ナノール、デカノール、ゥンデ力ノール、シクロへキサノール、ベンジルアルコール、 又はアミルアルコール等を挙げることができる。
[0126] グリコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ェチレ ングリコーノレモノェチノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノイソプロピノレエーテノレ、ェ チレングリコーノレモノブチノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノへキシノレエーテノレ、メト キシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ 一ノレモノェチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテノレ、ジエチレングリ コーノレモノメチノレエーテノレアセテート、ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレァセ テート、ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート、トリエチレングリコーノレ モノメチノレエーテル、トリエチレングリコーノレモノェチノレエーテル、プロピレングリコー ノレモノメチノレエーテノレ、プロピレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、プロピレングリコー ルイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ 一ノレモノメチノレエーテノレアセテート、プロピレングリコーノレモノェチノレエーテノレァセテ ート、 1 ブトキシエトキシプロパノール、又は 1ーメトキシ 2—プロピルアセテート等 を挙げることができる。
[0127] エステル系溶剤としては、例えば、乳酸ェチル、乳酸プロパン、又は乳酸ブチル等 を挙げることができる。
ケトン系溶剤としては、例えば、シクロへキサノン、ェチルアミルケトン、ジアセトンァ
ルコール、ジイソプチルケトン、イソホロン、メチルシクロへキサノン、又はァセトフエノ ン等を挙げることができる。
[0128] (5)顔料誘導体
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、更に顔料誘導体を含有することが できる。
顔料誘導体としては、例えば、一般式(la):
G1- (E) q (la)
(式中、 G1は、色素原型化合物残基であり、 Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は 中性置換基であり、 qは、 1〜4の整数である)
で表される化合物を用いることができる。
[0129] 基 Eの塩基性置換基としては、例えば、下記一般式 (3)、一般式 (4)、一般式 (5)、 及び一般式 (6)で示される置換基を挙げることができる。
[0130] 一般式(3) :
[化 2]
X1 :— SO ―、— CO—、— CH NHCOCH ―、— CH—又は直接結合を表す。
2 2 2 2
p : l〜10の整数を表す。
R2:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい ァルケ-ル基、置換されていてもよいフエ-ル基、又は R1と R2とで一緒になつて更な る窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。ァ ルキル基及びアルケ-ル基の炭素数は 1〜10が好ましい。
[0131] 一般式 (4) :
[化 3]
R3
/
—— CH2N (4)
V
R3、 R4:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい ァルケ-ル基、置換されていてもよいフエ-ル基、又は R3と R4とで一緒になつて更な る窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。ァ ルキル基及びアルケ-ル基の炭素数は 1〜10が好ましい。
[0132] 一般式(5) :
[化 4]
X2:— SO―、— CO—、— CH NHCOCH―、— CH—又は直接結合を表す。
2 2 2 2
R5:置換されて!、てもよ 、アルキル基、置換されて 、てもよ 、ァルケ-ル基又は置換 されて 、てもよ 、フエ-ル基を表す。アルキル基及びアルケ-ル基の炭素数は 1〜1 0が好ましい。
R6、 R7、 R8、 R9:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置 換されて!/、てもよ!/、ァルケ-ル基又は置換されて!、てもよ!/、フエ-ル基を表す。アル キル基及びァルケ-ル基の炭素数は 1〜5が好ましい。
[0133] 一般式 (6) :
[化 5]
X3:— SO―、— CO—、— CH NHCOCH―、— CH—又は直接結合を表す。
2 2 2 2
Y: NR3— Z— NR31—又は直接結合を表す。
R3°、 R31 :それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されて V、てもよ 、ァルケ-ル基又は置換されて!、てもよ!/、フエ-ル基を表す。アルキル基及 びァルケ-ル基の炭素数は 1〜5が好ましい。
Z :置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいァルケ-レン基、又は 置換されて 、てもよ 、フエ-レン基を表す。アルキレン基及びァルケ-レン基の炭素 数は 1〜8が好ましい。
P:下記一般式 (7)で示される置換基又は下記一般式 (8)で示される置換基を表す。 Q :水酸基、アルコキシル基、前記一般式 (7)で示される置換基又は前記一般式 (8) で示される置換基を表す。
[0134] 一般式(7) :
[化 6]
R10
/
― NH(CH2)r—— N (7)
R11 r: l〜10の整数を表す。
R10、 R11 :それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい ァルケ-ル基、置換されていてもよいフエ-ル基、又は R1G、 R11とで一緒になつて更 なる窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む置換されて!、てもよ 、複素環を表す。 アルキル基及びアルケ-ル基の炭素数は 1〜 10が好まし!/、。
[0135] 一般式 (8) :
[化 7]
R16:置換されて!、てもよ 、アルキル基、置換されて 、てもよ 、ァルケ-ル基又は置換 されて 、てもよ 、フエ-ル基を表す。アルキル基及びアルケ-ル基の炭素数は 1〜1 0が好ましい。
R13、 R14、 R15、 R16 :それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、 置換されて 、てもよ 、ァルケ-ル基又は置換されて 、てもよ 、フエ-ル基を表す。ァ ルキル基及びアルケ-ル基の炭素数は 1〜5が好ましい。
[0136] 基 Eの酸性置換基又は中性置換基としては、例えば、下記一般式 (9)、一般式(10 )及び一般式( 11)で示される置換基を挙げることができる。
一般式 (9) :
SO M/1 (9)
3
M :水素原子、カルシウム原子、バリウム原子、ストロンチウム原子、マンガン原子、又 はアルミニウム原子を表す。
1: Mの価数
[0137] 一般式(10) :
[化 8]
R17、 R18、 R19、 R2°:水素原子又は炭素数 1〜30のアルキル基を表す (但し全てが水 素原子である場合は除く)。
[0138] 一般式(11) :
[化 9]
A1 :水素原子、ハロゲン原子、 NO、 -NH又は SO Hを表す。
2 2 3
k: l〜4の整数を表す。
[0139] 色素原型化合物残基 G1としては、例えば、ジケトピロロピロール系色素、ァゾ、ジス ァゾ、若しくはポリアゾ等のァゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノ ン、アントラピリミジン、フラノ ントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、 ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジォキサジン系色素、 ペリノン系色素、ペリレン系色素、チォインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソイン ドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、又は金属錯体系色素、あるいは アントラキノン残基、又はトリァジン残基などを挙げることができる。
[0140] また、アントラキノン誘導体としては、上記塩基性置換基、酸性置換基又は中性置 換基を有するアントラキノンを用いることができる。また、トリァジン誘導体としては、メ チル基、若しくはェチル基等のアルキル基、又はアミノ基又はジメチルァミノ基、ジェ チルァミノ基、若しくはジブチルァミノ基等のアルキルアミノ基、又は-トロ基又は水酸 基又はメトキシ基、エトキシ基、若しくはブトキシ基等のアルコキシ基又は塩素等のハ ロゲン又はメチル基、メトキシ基、アミノ基、ジメチルァミノ基、水酸基等で置換されて いてもよいフエ-ル基、又はメチル基、ェチル基、メトキシ基、エトキシ基、アミノ基、ジ メチルァミノ基、ジェチルァミノ基、ニトロ基、若しくは水酸基等で置換されていてもよ いフエニルァミノ基等の置換基を有していてもよい 1, 3, 5 トリァジンに、上記塩基 性置換基、酸性置換基又は中性置換基を導入した誘導体を用いることができる。
[0141] 中でもトリアジン環、アントラキノン基を含有する顔料誘導体がより好ましい。トリアジ ン環、アントラキノン基構造を有する顔料誘導体は、顔料に対しより高い吸着性を示 し、高い分散性が得られると同時に、熱反応性化合物の硬化反応をより効果的に引 き起こし、耐性の更なる向上を期待することができる。
[0142] (6)バインダー榭脂
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、更にバインダー榭脂を含有すること ができる。バインダー榭脂は、前記熱反応性化合物の反応温度においても、非反応 性の榭脂であり、熱可塑性榭脂であることが好ましい。
[0143] ノインダー榭脂の例としては、石油系榭脂、マレイン酸榭脂、ニトロセルロース、セ ルロースアセテートプチレート、環化ゴム、塩ィ匕ゴム、アルキド榭脂、アクリル榭脂、ポ リエステル榭脂、アミノ榭脂、ビュル榭脂、又はプチラール榭脂などを用いることがで きる。
[0144] バインダー榭脂として、架橋可能な官能基を有するものを用いることもできる。架橋 可能な官能基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、又はァ ルコキシル基等を挙げることができる。
架橋可能な官能基を有する榭脂としては、エステル化反応により榭脂が緩やかに 架橋するため、水酸基又はカルボキシル基を有するアクリル榭脂が好ま 、。
水酸基又はカルボキシル基を有するアクリル榭脂は、水酸基を有するモノマー又は カルボキシル基を有するモノマーと、水酸基及びカルボキシル基を有しな!/、アクリル モノマーとを共重合することにより得られる榭脂である。
[0145] 水酸基を有するモノマーとしては、 2 ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート, 2 ヒドロ シブチル (メタ)アタリレート、 3—ヒドロキシブチル (メタ)アタリレート、 4—ヒドロキシブ チル (メタ)アタリレート、グリセリン (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールモノ (メタ) アタリレート(n= 2〜50)、ポリ力プロラタトン変性ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート( 力プロラタトンの繰り返し数 = 1〜6)、エポキシ (メタ)アタリレート、水酸基末端ウレタ ン(メタ)アタリレート、 N—メチロールアクリルアミド、ァリルアルコール、ポリエチレング リコールモノメタタリレート、ポリエチレングリコールモノアタリレート、ヒドロキシプロピル メタタリレート、ポリプロピレングリコールモノメタタリレート、ポリプロピレングリコールモ ノアクリレート、ポリ(エチレングリコール プロピレングリコール)モノメタタリレート、ポ リエチレングリコール ポリプロピレングリコールモノメタタリレート、ポリエチレングリコ 一ルーポリプロピレングリコールモノアタリレート、ポリ(エチレングリコールーテトラメチ レングリコール)モノメタタリレート、ポリ(エチレングリコールーテトラメチレングリコール
)モノアタリレート、ポリ(プロピレングリコールーテトラメチレングリコール)モノメタアタリ レート、ポリ(プロピレングリコールーテトラメチレングリコール)モノアタリレート、プロピ レングリコールポリブチレングリコールモノメタタリレート、プロピレングリコーノレポリブチ レンダリコールモノアタリレートなどを挙げることができる。
[0146] カルボキシル基を有するモノマーとしては,アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ レイン酸、フマル酸、ィタコン酸、シトラコン酸、 2—カルボキシェチルアタリレート、 ω カルボキシ一ポリ力プロラタトンモノアタリレート、フタル酸モノヒドロキシェチルアタリ レート、ダルタコン酸、テトラヒドロフタル酸などを挙げることができる。
[0147] 水酸基及びカルボキシル基を有しないアクリルモノマーとしては、下記一般式(12) で示されるモノマーを用いてもょ 、。
[0148] 一般式(12)
[化 10]
R21
H2C= C— C一 0—— (R21一 0)s— R23 (12)
O 尺43:炭素数1〜30のァルキル基、 CH— CH = CH、置換基されていてもよいフ
2 2
ェ-ル基又は C = 0— C (R51) =CHを表す。
2
R41及び R51:水素原子又はメチル基を表す。
R42:炭素数 1〜4アルキレン基を表す。
s : l〜100の整数を表す。
[0149] 一般式(12)で示されるモノマーとしては、例えば、メトキシポリエチレングリコールモ ノメタタリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアタリレート、オタトキシポリエチレ ングリコールモノアタリレート、オタトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコー ルモノメタタリレート、オタトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノア タリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノアタリレート、ラウロキシポリエチレン グリコールモノアタリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノメタタリレート、ス テアロキシポリエチレングリコール ポリプロピレングリコールモノアタリレート、ァリロキ
シポリエチレングリコール ポリプロピレングリコールモノメタタリレート、ァリロキシポリ エチレングリコーノレ ポリプロピレングリコーノレモノアタリレート、エチレングリコールジ メタタリレート、ジエチレングリコールジメタタリレート、ポリエチレングリコールジメタタリ レート、ポリエチレングリコールジアタリレート、ポリプロピレングリコールジメタタリレート
、ポリプロピレングリコールジアタリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタタリレート
、ポリテトラメチレングリコールジアタリレート、ポリ(エチレングリコールーテトラメチレン グリコール)ジメタタリレート、ポリ(エチレングリコールーテトラメチレングリコール)ジァ タリレート、ポリ(プロピレングリコール一テトラメチレングリコール)ジメタタリレート、ポリ (プロピレングリコールーテトラメチレングリコール)ジアタリレート、ポリエチレングリコ 一ノレ ポリプロピレングリコーノレ ポリエチレングリコールジアタリレート、ノニルフエノ キシポリエチレングリコールモノアタリレート、ノ-ルフエノキシポリエチレングリコール ポリプロピレングリコールモノメタタリレート、ノ-ルフエノキシポリプロピレングリコー ルーポリエチレングリコールモノメタタリレート、ノ-ルフエノキシポリ(エチレングリコー ループロピレングリコール)モノアタリレート、フエノールエチレンオキサイド変性アタリ レート、ノ-ルフエノールエチレンオキサイド変性アタリレート、ビスフエノール Fェチレ ンオキサイド変性ジアタリレート等を挙げることができる。これらは、例えば日本油脂株 式会社よりブレンマーシリーズや東亜合成株式会社よりァロニックスシリーズとして巿 販されている。
[0150] 一般式(12)で示されるモノマー以外の、水酸基及びカルボキシル基を有しないァ クリルモノマーとしては、例えば、メチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ)アタリレート、 ブチル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレート、ォクチル (メタ)ァク リレート、ステアリル (メタ)アタリレート、シクロへキシル (メタ)アタリレート、ベンジル (メ タ)アタリレート、テトラヒドロフルフリル (メタ)アタリレート等の (メタ)アクリル酸アルキル エステル類や、スチレン、 aーメチルスチレン、ビュルトルエン、酢酸ビュル等を挙げ ることができる。また、アルキル基の水素原子の一部又は全部が芳香環,複素環,ハ ロゲン原子などで置換されて 、るアルキル (メタ)アタリレートなど、一般にアクリル榭 脂の合成に用いられるモノマーを用いることができる。
[0151] また、架橋可能な官能基を有する榭脂としては、顔料の分散性及び経時での安定
性が向上し、更にインクジェット記録用インク組成物が低粘度となるため、リン酸基又 はスルホン酸基を有する榭脂が好まし 、。
リン酸基及びスルホン酸基は、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カル シゥム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等の多価金属、アンモニア、又はェチルァ ミン、ジブチルァミン、トリエタノールァミン、ェチルァミン、プロピルァミン、ブチルアミ ン、ペンチルァミン、へキシルァミン、ォクチルァミン、ドデシルァミン、ステアリルアミ ン、ォレイルァミン、ジステアリルアミン等の有機ァミンと塩を形成していてもよい。
[0152] リン酸基を有する榭脂に含まれるリン酸基は、式(13)で示される 1価のリン酸基で あっても式(14)で示される 2価のリン酸基であってもよ 、。
式(13) :
[化 11]
o
II
— P— OH (13)
OH 式 (14) :
[化 12]
0
II
— P— OH (14)
[0153] リン酸基を有する榭脂としては、例えば、エチレングリコールメタタリレートフォスフエ ート、プロピレングリコーノレメタタリレートフォスフェート、エチレングリコーノレアタリレート フォスフェート、プロピレングリコールアタリレートフォスフェートに代表されるような下 記一般式(15)で示されるモノマーを重合成分として含有するビニル系重合体を挙げ ることがでさる。
一般式 (15) :
[化 13]
R 24 o
C— C— O— (O— R25)—— O—— P— OH (15)
O OH
R24:水素又はメチル基を表す。
R25:アルキレン基を表す。
u: l〜20の整数を表す。
[0154] リン酸基を有するモノマーの具体例を以下に示す力 これに限るものではない [化 14]
H
2C=
— O— CH
2— CH
2— O— P— OH
OH
C¾ O O
H2C= C—— C— O— CH2—— CH— O—— P— OH
CH2C1 OH
CH3 O O
H C= C—— C— O— CH2—— CH—— O― P—— OH
I I CH3 OH
CH3 O O
¾C= C—— c- (O—— CH2— CH2)5—— O― P— OH
OH
CH3 O O
I II II
H2C= C—— C—— (O—— CH2一 CH)5— O一 P— OH
CH3 OH
[0155] これらのリン酸基を有するモノマーは、特公昭 50— 22536、特開昭 58— 128393
に記載の方法で製造することができる。市販品としては、ホスマー M、ホスマー CL、 ホスマー PE、ホスマー MH (以上ュ-ケミカル社製)、ライトエステル P—1M (以上共 栄社化学社製)、 J AMP - 514 (以上城北化学工業社製)、 KAYAMER PM— 2、 KAYAMER PM— 21 (以上日本化薬社製)等がある。
[0156] これらのリン酸基を有するモノマーは、単独あるいは 2種以上の組み合わせで用い ることができる。また、共重合体におけるリン酸基を有するモノマーの共重合比は、全 モノマー 100重量部に対して 0. 1〜30重量部以下であることが好ましぐ 0. 1〜5重 量部以下であることが更に好ましい。
[0157] スルホン酸基を有する榭脂としては、例えば、スルホン酸基を有するモノマーを重 合成分として含有するビニル系重合体を挙げることができる。
スルホン酸基を有するモノマーとしては、 2—アクリルアミドー 2—メチルプロパンス ルホン酸、ビニルスルホン酸、 3—ァリロキシ— 2—ヒドロキシプロパンスルホン酸、 p— スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、ァリルスルホン酸、メタリルォキシベンゼンス ルホン酸、ァリルォキシベンゼンスルホン酸、 2—スルホェチルメタタリレート、 4ース ルホブチルメタタリレート等を挙げることができる。
[0158] これらのスルホン酸基を有するモノマーは、単独あるいは 2種以上の組み合わせで 用いることができる。また、共重合体におけるスルホン酸基を有するモノマーの共重 合比は、全モノマー 100重量部に対して 0. 1〜30重量部であることが好ましぐ 0. 1 〜5重量部であることが更に好ましい。
[0159] リン酸基又はスルホン酸基を有する榭脂の重量平均分子量 (Mw)は、好ましくは 1 000〜50000であり、更に好まし <は 2000〜30000である。
リン酸基を有する榭脂は、リン酸基を有するモノマーとリン酸基を有しな 、モノマー とをラジカル重合すること〖こより得ることができる。また、スルホン酸基を有する榭脂は 、スルホン酸基を有するモノマーとスルホン酸基を有しな 、モノマーとをラジカル重合 することにより得ることができる。リン酸基を有しないモノマー及びスルホン酸基を有し ないモノマーとしては、先に例示した水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有 するモノマー、水酸基及びカルボキシル基を有しな 、モノマーを用いることができる。
[0160] 水酸基又はカルボキシル基を有するアクリル榭脂、リン酸基又はスルホン酸基を有
する樹脂の合成は、開始剤の存在下、不活性ガス気流下、 50〜150°Cで 2〜10時 間かけて行われる。必要に応じて溶剤の存在下で行っても差し支えない。開始剤とし ては、ベンゾィルパーオキサイド、タメンヒドロパーオキサイド、 tーブチルヒドロバーオ キサイド、ジイソプロピルパーォキシカーボネート、ジ t ブチルパーオキサイド、 t ブチルパーォキシベンゾエート等の有機過酸化物、 2, 2,ーァゾビスイソブチ口-トリ ル等のァゾィ匕合物等を挙げることができる。開始剤は、モノマー 100重量部に対して 好ましくは 1〜 20重量部使用される。
[0161] スルホン酸基を有する榭脂の合成時に用いられる溶剤としては、水及び Z又は水 混和性有機溶剤を用いることが好ましい。水混和性有機溶剤としては、ェチルアルコ ール、イソプロピルアルコール、 n—プロピルアルコール等のアルコール系溶剤や、 エチレングリコール又はジエチレングリコールのモノ又はジアルキルエーテル等を挙 げることができる。
[0162] また、スルホン酸基以外の官能基を有する榭脂の合成時に用いられる溶剤としては 、ェチルセルソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートな どの酢酸エステル系溶剤や、シクロへキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン 系溶剤、キシレン、ェチルベンゼン等を挙げることができる。
[0163] また、榭脂としては、下記一般式(16)又は一般式(17)で示されるモノマーを重合 成分として含有する榭脂を用いることが好ましい。これらの榭脂を用いることにより、顔 料の分散性及び経時での安定性が向上し、更にインクジェットインクが低粘度となる ためである。
[0164] 式(16)
[化 15]
前記一般式(16)及び一般式(17)中、 R26及び R28は水素原子又はメチル基を表し 、 R27及び R29は炭素原子数 1〜4アルキレン基を表し、 V及び wは 1〜100の整数を 表す。
[0165] 前記一般式(16)及び一般式(17)で示されるモノマーとしては、パラクミルフエノー ルエチレンオキサイド変性アタリレート、エチレンオキサイド変性ビスフエノール Aジメ タクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフエノール Aジアタリレート、プロピレンォキ サイド変性ビスフエノール Aジメタクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフエノール Aジアタリレート、エチレンオキサイド プロピレンオキサイド変性ビスフエノール Aジメ タクリレート、エチレンオキサイド プロピレンオキサイド変性ビスフエノール Aジアタリ レート、プロピレンオキサイドエチレンオキサイド(ブロックタイプ)変性ビスフエノール Aジメタタリレート、プロピレンオキサイドテトラメチレンオキサイド変性ビスフエノール A ジメタタリレート、プロピレンオキサイドテトラメチレンオキサイド変性ビスフエノール Aジ アタリレート等を挙げることができる。これらは、例えば日本油脂株式会社よりブレンマ 一シリーズや東亜合成株式会社よりァロニックスシリーズとして市販されている。
[0166] 前記一般式(16)及び一般式(17)で示されるモノマーは、単独あるいは 2種以上 の組み合わせで用いることができる。また、共重合体における前記一般式(16)及び 一般式( 17)で示されるモノマーモノマーの共重合比は、全モノマー 100重量部に対 して 0. 1〜50重量部であることが好ましい。
前記一般式(16)及び一般式( 17)で示されるモノマーを重合成分として含有する 榭脂の重量平均分子量(Mw)は好ましくは 5000〜 100000であり、更に好ましくは 10000〜50000である。
[0167] 前記一般式(16)及び一般式(17)で示されるモノマーを重合成分として含有する 榭脂は、前記一般式(16)及び一般式(17)で示されるモノマーと他のモノマーとを、 水酸基又はカルボキシル基を有するアクリル榭脂と同様にして、ラジカル重合するこ とにより得ることができる。他のモノマーとしては、先に例示した水酸基を有するモノマ
一、カルボキシル基を有するモノマー、水酸基及びカルボキシル基を有しないモノマ 一、リン酸基を有するモノマー、スルホン酸基を有するモノマーを用いることができる
[0168] (7)顔料の被覆処理
顔料の被覆処理は、前記顔料、前記一般式 (la)で表される榭脂型分散剤、前記 有機溶剤、前記顔料誘導体、及び前記バインダー榭脂等が均一になるように予め混 合してから、分散機を用いて混練することにより行うことができる。溶剤の配合量は、 混合物の機械特性に応じて調節することが好ま Uヽ。顔料の被覆処理に用いる分散 機としては、ニーダー、ロールミル、ボールミル、バンバリ一ミキサー、ローラーミル、 石臼式ミル等が挙げられる力 2本ロールミルは一つの装置で混合及び混練ができ るので好ましい。
[0169] 顔料を被覆処理する際の原料の配合量は、顔料 100重量部に対して、顔料誘導 体 1〜30重量部、前記榭脂型分散剤及び前記バインダー榭脂 (以下、榭脂成分) 20 〜200重量部、及び溶剤 4〜200重量部の範囲であることが好ましい。顔料誘導体 の配合量が 1重量部未満の場合は、アンカー効果が少なヽためインクを低粘度化さ せる効果が小さぐ 30重量部を超える場合は、顔料誘導体が過剰となり未吸着の顔 料誘導体同士が凝集するためインクが増粘する。また、榭脂成分の配合量が 20重量 部未満の場合は、充分に顔料表面を被覆できず、顔料の分散安定性が低くなり、 20 0重量部を超える場合は、顔料に吸着しな ヽ遊離の榭脂成分によりインクの粘度が 上昇する。また、溶剤の配合量が 4重量部未満の場合は、顔料誘導体及び榭脂成分 の顔料に対する初期の塗れが不充分で充分に顔料を被覆しな 、ため、インクの粘度 が安定しないことがあり、 200重量部を超える場合は、顔料の被覆処理が困難となる
[0170] 顔料の被覆処理は、具体的には、下記の 2段階の工程により行われる。
第 1工程は、顔料、榭脂成分、及び溶剤等を含む組成物を 20回程度 2本ロールに 通すことにより顔料への榭脂成分の濡れと吸着を進行させるチップ化工程である。こ の工程で、配合した溶剤のうち約 80重量%程度が揮発する。
[0171] 第 2工程は、チップ化により前記榭脂成分が顔料に吸着した混練物の加熱、混練
を続けて顔料粒子表面に被覆層を形成する被覆処理工程である。混練物の粘度が 高ぐ機械上、混練できない場合は、適量の溶剤を追加し、混練を助ける。
[0172] 榭脂成分が架橋可能な官能基を有する場合には、被覆処理工程で榭脂成分の架 橋が生じ、一部に榭脂切断も見られる。この反応は、過度な機械的な加圧と磨砕、更 には加熱の結果によるものでメカノケミカルな反応であり、顔料と榭脂成分のみでは 榭脂成分の架橋反応は生じにく ヽ。顔料と榭脂成分とを混練する際に顔料誘導体を 用いることにより、顔料誘導体と榭脂成分とが顔料表面に強固に吸着し、更に加熱と 加圧混練を行うことにより榭脂成分の架橋が生じると推定される。加熱温度は 80°C〜 120°Cの範囲であることが好ま 、。 80°C未満の温度では榭脂成分が十分に架橋し ない場合があり、 120°Cを超える温度では、榭脂成分の劣化が生じる場合がある。
[0173] 顔料表面に吸着しな力つた余剰の榭脂成分は、インクの粘度等の物性に影響を及 ぼす場合には、洗浄やろ過等により除去することが好ましい。また、被覆処理顔料は 、乾燥しても凝集しない場合には、洗浄後に乾燥してもよいが、被覆処理時に用いた 溶剤がインクジェットインクの液状媒体として使用可能な溶剤であればあえて乾燥す る必要がない。
[0174] (8)物性など
本発明のインクジェット記録用インク組成物において、固形分含有量は、インク組成 物全重量に対して、好ましくは 3〜60重量%、より好ましくは 4〜40重量%である。固 形分含有量が、 3重量%未満になるとインク皮膜の濃度や耐性が不足し、 60重量% を超えるとインクの粘度が上昇し、経時安定性が低下することがある。
[0175] 本発明のインクジェット記録用インク組成物は、下記の粘度物性 I及び IIを満たすこ とを特徴とする。
(粘度物性 I)
固形分濃度 20重量%以上 40重量%未満において、粘度 (但し、ずり速度が 100 ( lZs)である場合に限る)が 3〜200 (mPa' s)であり、かつ、 T. I.値 (但し、ずり速度 10 (l/s)の粘度 η a (mPa- s)とずり速度 1000 (lZs)の粘度 η b (mPa- s)との比( 7? a/ 7? b)とする)力^〜 2である。
(粘度物性 II)
固形分濃度 40重量%以上 60重量%以下において、粘度 (但し、ずり速度が 100 ( lZs)である場合に限る)が 10〜200 (mPa' s)であり、かつ、 T. I.値(但し、ずり速 度 10 (lZs)の粘度 η a (mPa- s)とずり速度 1000 (lZs)の粘度 η b (mPa- s)との 比( r? aZ r? b)とする)力^〜 3である。
[0176] 本発明の着色榭脂組成物の粘度は、 2mPa' s以上 40mPa' s以下であり、好ましく は 3mPa · s以上 30mPa · s以下であり、更に好ましくは 4mPa · s以上 20mPa · s以下 である。粘度が大きすぎると、連続して吐出する場合に、安定した吐出ができない。 本発明の着色榭脂組成物において、粘度を任意に 2〜40mPa · sの範囲にすること ができるが、固形分含有量を 20重量%以上 40重量%未満又は 40重量%以上 60重 量%に調整すれば、上記の粘度物性 I又は IIを満たすこととなる。
[0177] 本発明の着色榭脂組成物において、固形分濃度が 40〜60w%になった時の粘度 は 10〜200mPa' sであり、かつ、 T. I.値は 1〜4、好ましくは 1〜3である。ここで、 T . I.値とは、チキソトロピー性ともいい、下記関係 (ィ)で表されるものをいう。
関係 (ィ):
T. I.値 =V1ZV2
ここで、 VIは、レオメーターにおける、ローターの回転数が 10 (1/S)で測定した 粘度であり、 V2は、レオメーターにおける、ローターの回転数 1000 (1ZS)で測定し た粘度である。
[0178] 上記の固形分濃度、粘度、及び T. I.値の関係については、より好ましくは、着色 榭脂組成物中の固形分濃度力 0w%になった時の粘度が 4〜 150mPa · s、チキソト 口ピー性が 1〜3であり、更には、インク中の固形分濃度力 0w%になった時の粘度 力 〜 lOOmPa · sであり、チキソトロピー性が 1〜2であることがより好まし!/、。
[0179] 本発明のインクジェット記録用インク組成物の平均分散粒子径としては、 5nm以上 200nm以下が好ましぐ lOnm以上 150nm以下がより好ましい。平均分散粒子径が 大きすぎるとヘッドが目詰まりを起こしやすぐ安定した吐出ができない。また平均分 散粒子径が小さすぎると、再凝集を引き起こし易くなり、経時安定性が悪ィ匕する。
[0180] 本発明のインクジェット記録用インク組成物の表面張力としては、 20mNZm以上 4 OmNZm以下が好ましぐ 24mNZm以上 35mNZm以下がより好ましい。表面張
力が高すぎるとヘッドからインクが安定して吐出することができず、逆に表面張力が 低すぎるとヘッドから吐出後インクが液滴を形成することができなくなる。
[0181] 本発明のインクジェット記録用インク組成物の製造は、榭脂型分散剤、前記顔料、 前記熱反応性化合物、及び前記有機溶剤、並びに必要に応じて前記バインダー榭 脂及び Z又は顔料誘導体を通常の分散機に投入し、所望の平均粒子径 '粒度分布 になるまで分散することにより行うことができる。インク組成物の原料は、一括して混合 •分散してもよいし、それぞれの原料の特性や経済性を考慮して別々に混合'分散し てもよい。インク組成物の粘度が高過ぎ、希釈が必要な場合には、インク原液に希釈 用の液状媒体を加えて均一に攪拌し、インク組成物を調製することもできる。
[0182] 分散機としては、サンドミル、ビーズミル、アジテータミル、ダイノミル、又はコボルミ ルなどが好適である。それぞれの分散機において、顔料分散に適切な粘度領域があ る場合には、各種榭脂成分と顔料との比率を変えて粘度を調整することができる。ィ ンクジェット記録用インク組成物は、分散機で分散後に、粗大粒子や異物除去を目 的にフィルターや遠心法により濾過することが好ましい。
[0183] インクジェット記録用インク組成物を製造する際には、更に、界面活性剤型分散剤 や、アントラキノン誘導体、及び Z又はトリァジン誘導体を用いることができる。界面活 性剤型顔料分散剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳 香族スルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリ ォキシエチレンノ-ルフエ-ルエーテル、又はステアリルァミンアセテート等を挙げる ことができる。
[0184] インクジェット記録用インク組成物には、インク組成物の粘度が 25°Cで 2〜40mPa •sとなる範囲で、種々の添加剤を含有させることができる。例えば、インクの基板への 濡れ性を制御するために、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤を選択 する際には、その他のインク構成成分との相溶性を考慮する必要がある。界面活性 剤には、ァニオン性、カチオン性、両性、又は非イオン性のものがあり、好適なものを 選択すればよい。
[0185] 本発明のインクジェット記録用インク組成物は、高い顔料濃度でありながら低粘度 であるため吐出安定性に優れ、顔料含有量が通常のインクジェットインクに比べ多い
ために吐出量を少なくすることができることから、カラーフィルター基板用をはじめ、高 い印字濃度が望まれている印刷物の生産性及び品位を向上させることができる。特 に、本発明のインクジェット記録用インク組成物は、高い生産性及び品位が求められ るカラーフィルター基板の製造に好適である。
[0186] また、本発明のインクジェット記録用インク組成物は、顔料が高濃度に分散されてい るので、インク組成物が深さ方向に浸透する紙や横方向への濡れ広がるプラステイツ ク、ガラス及び金属であっても、印字濃度を高くできる。更に、吐出量を抑えることが できるので、受容層のインク受容量を超えるためインクが流出して混色したり、ドット形 状が真円とならな力つたことも回避することができるので、従来のインクジェット印刷で は制限された用途にも用いることができる。
[0187] (9)カラーフィルター基板
本発明のインクジェット記録用インク組成物を用いて、インクジェット法により、カラー フィルター基板を製造することができる。カラーフィルター基板は、例えば、薄型テレ ビジョンなどに利用されている液晶ディスプレイパネルに利用することができる。
[0188] カラーフィルター基板は所望の色相のフィルターセグメントを具備するものであり、 フィルターセグメントは、ブラックマトリックスが形成された基板のブラックマトリックスで 区分けされた領域内に、インクジェット法によりカラーフィルター用インクジェットインク を吐出することに形成される。
基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン テレフタレート等の樹脂板を用いることができる。ブラックマトリックスは、例えば、ラジ カル重合型のブラックレジストを塗布し、露光、そして現像してパターユングするフォト リソグラフィ一法、黒色インクを印刷する印刷法、又は金属を蒸着したのちエッチング する蒸着法等により基板上に形成することができる。
実施例
[0189] 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、実施例は本発明を限定する ものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。また、重 量平均分子量は、 TSKgelカラム (東ソ一社製)を用い、検出器を装備した GPC (東 ソ一社製、 HLC— 8120GPC)で、展開溶媒に THFを用いたときのポリスチレン換算
分子量である。
[0190] (I— 1)ウレタン系分散剤
最初に、ウレタン系分散剤の製造例を示す。
[0191] <合成例 I 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に 1ーデカ ノール 67部、 ε—力プロラタトン 433部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、 1 20°Cで 2時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈 することによりポリ力プロラタトン溶液 (I— MC)を得た。
[0192] <合成例 I 2>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、 2—メルカプトエタノール 38部を 10分かけて滴下し、 7時間 反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈することにより アクリル榭脂溶液 (I - MA)を得た。
[0193] <合成例 I 3 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、チォグリセロール (旭化学工業株式会社) 38部を 10分かけ て滴下し、 7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希 釈することによりアクリル榭脂溶液 (I— DA)を得た。
[0194] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (I-U)の製造例 I 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリ力 プロラタトン溶液(I— MC) 53部、 VESTANAT T 1890Z100 (デグサジャパン 株式会社) 67部、アクリル榭脂溶液 (I— DA) 55部、メトキシプロピルアセテート 103 部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、 80°Cに昇温し、 1時間反応させた。そ の後、ジメチロールブタン酸 (DMBA、 日本化成株式会社製) 27部、メトキシプロピ ルアセテート 27部を仕込み、 90°Cにて反応させ、 IRにてイソシァネート基に基づく 2 270cm_1のピークの消失を確認し、 40°Cまで冷却し、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液
(I U - 1)を得た。
[0195] く分岐ウレタン榭脂分散剤 (I— U)の製造例 I 2〜1 7>
表 2に示す組成で製造例 I 1と同様にして、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (I—U) を合成し、(I— U 2)〜(I— U 7)を得た。
[0196] [表 2]
[0197] VESTANAT T 1890Z 100 : IPDI (イソホロンジイソシァネート)トリマー(デグサ ジャパン株式会社製)
ブレンマー PP— 1000:ポリプロピレングリコールモノメタタリレート(日本油脂株式会 社製)
FM-0411 :片末端モノアルコールポリシロキサン (チッソ株式会社製)
ベンジルアルコール:和光純薬株式会社製
DMBA:ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)
[0198] (I 2)ビニル系分散剤
ビュル系榭脂の製造例を以下に示す。
[0199] <ビュル系分散剤 (榭脂 I B— 1)の製造例 I— 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応擦こメトキシプ 口ピルアセテートを 60部仕込み 110°Cに昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下 槽から、 n—ブチルメタタリレート 40部、ベンジルメタタリレート 50部、 2 ヒドロキシェ チルメタタリレート 5部、メタクリル酸 5部、メトキシプロピルアセテート 40部、及びジメチ ノレ 2, 2'ーァゾビスジイソプチレート 5部を予め均一に混合した混合液を 2時間かけ て滴下し、その後 3時間、同じ温度で攪拌を続け反応を終了した。このようにして、数 平均分子量 12000のビニル系榭脂(I— B1)を得た。ビニル系榭脂(I— B1)中の固 形分比率は 50%であった。
[0200] (I 3)顔料誘導体
また、一般式(1)で示される顔料誘導体については、下記表 3で示されるような性 状のものをそれぞれ公知の方法にて合成した。
[0201] [表 3]
[0202] (I 4)顔料分散体
次に、下記表 4のような配合で顔料分散体 I—A〜I—Hを作成した。これらの分散 体は有機溶剤中に顔料、顔料誘導体及び分散剤を投入し、ハイスピードミキサー等 で均一になるまで撹拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約 1時間分散して 作成した。
[0203] [表 4]
分散体 分散体 分散体 分散体 分散体 分散体 分散体 分散体
I-A I-B I-C I-D I-E I-F I-G I-H 顔料 E5B02 E5B02 E5B02 FG7351 FG7351 E5B02 FG7351 E5B02 顔料誘導体 A A A B B A B A 分散剤 I-U-1 I-U-2 I-U-3 I-U-4 I-U-5 I-U-6 I- U - 7 I-B-1 溶剤 BGAc BGAc BGAc BGAc BGAc BGAc BGAc BGAc 顔料 25 25 25 35 35 25 35 25 組 誘導体 1. 5 1. 5 1. 5 5 5 1. 5 5 1. 5 成
比 分散剤 7. 5 7. 5 7. 5 10. 5 10. 5 7. 5 10. 5 10 溶剤 66 66 66 49. 5 49. 5 66 49. 5 63. 5 表 4中の略称
E5B02 ;キナクリドン顔料「: Hostaperm Red E5B 02」(クラリアント社製) FG7351 ;フタロシアニン顔料「Lionol Blue FG— 7351」(東洋インキ製造社製) BGAc;エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
[0204] [実施例 I 1]
上記顔料分散体 I— Aを下記配合処方にてインキ化し、インクジェットインキを得た。 •顔料分散体 I A 20. 0部
.ビ -ル榭脂 VYHD (ダウケミカルズ社製 塩酢ビ榭脂) 5. 0部
.シクロへキサノン 20. 0部
'ジエチレングリコールモノェチルエーテルアセテート 10. 0部
'エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 45. 0部
[0205] [実施例 I 2]
実施例 I 1において、顔料分散体 I— Aを顔料分散体 I— Bに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0206] [実施例 I 3]
実施例 I 1において、顔料分散体 I— Aを顔料分散体 I— Cに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0207] [実施例 I 4]
上記顔料分散体 I Dを下記配合処方にてインキ化し、インクジェットインキを得た。 •顔料分散体 I D 12. 0部
.ビ -ル榭脂 VYHD (ダウケミカルズ社製 塩酢ビ榭脂) 6. 0部
.シクロへキサノン 20. 0部
'ジエチレングリコールモノェチルエーテルアセテート 10. 0部
'エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 52. 0部
[0208] [実施例 I 5]
実施例 I 4において、顔料分散体 I— Dを顔料分散体 I—Eに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0209] [比較例 I 1]
実施例 I 1において、顔料分散体 I— Aを顔料分散体 I—Fに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0210] [比較例 I 2]
実施例 I 4において、顔料分散体 I Dを顔料分散体 I Gに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0211] [比較例 I 3]
実施例 I 1において、顔料分散体 I— Aを顔料分散体 I—Hに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0212] 〔物性評価〕
実施例 I 1〜1 5及び比較例 I 1〜1 3のインクジェットインキにつ!/、て、分散性 の尺度として(1)分散粒径、流動性の尺度として(2)粘度、印字安定性の尺度として (3)吐出状態をそれぞれ評価した。
(1)分散粒径:インクジェットインキを酢酸ェチルで 200〜 1000倍に希釈し、粒度分 布計〔マイクロトラック UPA150 (日機装社製)〕で測定した。
(2)粘度:インクジェットインキを 25°Cに調整し、 E型粘度計 RE80 (東機産業社製) にて測定した。
(3)印字安定性:インクジェットインキを大判インクジェットプリンタ IP— 6500 (セィコ 一アイ'インフォテック社製)で印字して、ノズルチェックパターンの印刷状態を観察し た。ノズル抜けや曲がりといった印字欠陥が 1%以下を〇、 1〜10%を△、それ以上 の印字欠陥を Xとした。
下記表 5に評価結果を示す。
[0213] [表 5]
[0214] 実施例 1—1〜1— 5のインクジェットインキは粘度、分散粒径ともにインクジェットイン キに適した値を示し、結果として優れた印字安定性を示した。一方、比較例 1—1、 I 2は吐出はできた力 粘度が高いために印字欠陥が 5〜10%に達した。比較例 1— 3 は粘度が高ぐまた分散粒径が大きいこともあり、プリンタヘッドからインキを吐出させ ることが殆どできな力つた。
[0215] (II 1)ウレタン系分散剤
ウレタン系分散剤の製造例を以下に示す。
[0216] く合成例 II 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に 1ーデカ ノール 67部、 ε—力プロラタトン 433部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、 1 20°Cで 2時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈 することによりポリ力プロラタトン溶液 (II— MC)を得た。
[0217] く合成例 II 2 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、 2—メルカプトエタノール 38部を 10分かけて滴下し、 7時間 反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈することにより アクリル榭脂溶液 (II - MA)を得た。
[0218] く合成例 II 3 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、チォグリセロール (旭化学工業株式会社) 38部を 10分かけ
て滴下し、 7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希 釈することによりアクリル榭脂溶液 (II— DA)を得た。
[0219] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (II-U)の製造例 II 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリ力 プロラタトン溶液(Π— MC) 84部、 VESTANAT T 1890Z100 (デグサジャパン 株式会社) 66部、メトキシプロピルアセテート 100部を仕込み、反応容器内を窒素置 換した後、 80°Cに昇温し、 1時間反応させた。その後、ジメチロールブタン酸 (DMB A、 日本ィ匕成株式会社製) 40部、メトキシプロピルアセテート 40部を仕込み、 90°Cに て反応させ、 IRにてイソシァネート基に基づく 2270cm_1のピークの消失を確認し、 更にピロメリット酸二無水物 6部、メトキシプロピルアセテート 6部を仕込み、 100°Cに て反応させ、 IRにて酸無水物基に基づく 1855cm_ 1と 1785cm_1のピークの消失を 確認した後、 40°Cまで冷却し、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (Π—U—l)を得た。
[0220] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (II-U)の製造例 II 2〜Π— 7 >
表 6に示す組成で製造例 II— 1と同様にして、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (II-U )を合成し、(II U 2)〜(II U 7)を得た。
[0221] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (II-U8)の製造例 II 8 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、片末 端モノアルコールポリシロキサン FM— 0041 (チッソ株式会社製) 4部、 VESTANA Τ Τ 1890/100 46部、メトキシプロピルアセテート 125部を仕込み、反応容器 内を窒素置換した後、 80°Cに昇温し、 1時間反応させた。その後、アクリル榭脂 (II— DA) 121部、ネオペンチルグリコール 11部、メトキシプロピルアセテート 96部を仕込 み、 90°Cにて反応させ、 IRにてイソシァネート基に基づく 2270cm_1のピークの消失 を確認した後、 40°Cまで冷却し、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (II—U8)を得た。
[0222] [表 6]
II-U-1 II-U-2 II-U-3 II-U-4 II-U-5 II-U-6 II-U-7 II-U-8
VESTANAT T 1890/100 66 71 68 71 57 61 93 46 ポリ力プロラク トン溶液(II- MC)
84
<合成例 II一 1 >
ブレンマー PP- 00 56
ァクリル榭脂溶液 (II- MA)
81
ぐ合成例 II一 2 >
FM-0411 56 12 6 ピスコ一ト #300 13
OXT-101 4
腿 A 40 43 41 43 34 37 56 ネオペンチノレグリコーノレ 11 アクリル樹脂溶液(Π-DA) 59 64 121 ピロメリット酸ニ無水物 6 6 6 6 9 9 8
PGMAc 145 174 147 168 144 156 160 144
VESTANAT T 1890/ 100の
39% 41% 108% 41% 38% 39% 57% 32% 樹脂中の重量%
重量平均分子量 32000 3000 35000 29000 18900 16000 15600 8700 酸価 106 112 108 112 116 120 154 71 固形分 % 50% 50% 50% 50% 50% 50% 50% 50%
[0223] VESTANAT T 1890ZlOO :IPDIトリマー(デグサジャパン株式会社製)
ブレンマー PP— 1000:ポリプロピレングリコールモノメタタリレート(日本油脂株式会 社製)
FM-0411 :片末端モノアルコールポリシロキサン (チッソ株式会社製)
ビスコート # 300 :ペンタエリスリトールトリアタリレート(大阪有機化学工業株式会社 製)
OXT- 101:ォキセタンアルコール (東亞合成株式会社製)
DMBA:ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)
ネオペンチルダリコール (和光純薬株式会社製)
ピロメリット酸二無水物 (和光純薬株式会社製)
[0224] (II 2)ビニル系分散剤
ビュル系榭脂の製造例を以下に示す。
[0225] 《製造例 II 9 (榭脂 Π— Bl)》
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応擦こメトキシプ
口ピルアセテートを 60部仕込み 110°Cに昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下 槽から、 n—ブチルメタタリレート 40部、ベンジルメタタリレート 50部、 2 ヒドロキシェ チルメタタリレート 5部、メタクリル酸 5部、メトキシプロピルアセテート 40部、及びジメチ ノレ 2, 2'ーァゾビスジイソプチレート 5部を予め均一に混合した混合液を 2時間かけ て滴下し、その後 3時間、同じ温度で攪拌を続け反応を終了した。このようにして、数 平均分子量 12000のビニル系榭脂(II— B1)を得た。ビニル系榭脂(II— B1)中の固 形分比率は 50%であった。
[0226] (II 3)顔料分散体
次に、下記表 7のような配合で顔料分散体 II— Α〜Π-Ιを作成した。これらの分散 体は有機溶剤中に顔料、顔料誘導体及び分散剤を投入し、ハイスピードミキサー等 で均一になるまで撹拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約 1時間分散して 作成した。
[0227] [表 7]
表 7中の略称
E5B02 ;キナクリドン顔料「: Hostaperm Red E5B 02」(クラリアント社製) FG7351 ;フタロシアニン顔料「Lionol Blue FG— 7351」(東洋インキ製造社製) BGAc;エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
[0228] [実施例 II 1]
上記顔料分散体 Π— Aを下記配合処方にてインキ化し、インクジェットインキを得た
•顔料分散体 II A 20. 0部
.ビ -ル榭脂 VYHD (ダウケミカルズ社製 塩酢ビ榭脂) 5. 0部
.シクロへキサノン 20. 0部
'ジエチレングリコールモノェチルエーテルアセテート 10. 0部
'エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 45. 0部
[0229] [実施例 II 2]
実施例 II 1において、顔料分散体 II Aを顔料分散体 II Bに代えたこと以外は 同様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0230] [実施例 II 3]
実施例 II 1において、顔料分散体 II Aを顔料分散体 II Cに代えたこと以外は 同様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0231] [実施例 II 4]
上記顔料分散体 Π— Dを下記配合処方にてインキ化し、インクジェットインキを得た
•顔料分散体 II D 12. 0部
ゼ -ル榭脂 VMCA (ダウケミカルズ社製 塩酢ビ榭脂) 6. 0部
.シクロへキサノン 20. 0部
'ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 10. 0部
'エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 52. 0部
[0232] [実施例 II 5]
実施例 II 4において、顔料分散体 II Dを顔料分散体 II Eに代えたこと以外は 同様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0233] [実施例 II 6]
実施例 II 4において、顔料分散体 II Dを顔料分散体 II Fに代えたこと以外は 同様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0234] [実施例 II 7]
実施例 II 4において、顔料分散体 II Dを顔料分散体 II Gに代えたこと以外は 同様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0235] [実施例 II 8]
顔料分散体 II— Hを下記配合処方にてインキ化し、インクジェットインキを得た。 •顔料分散体 II H 12. 0部
ゼ -ル榭脂 VMCA (ダウケミカルズ社製 塩酢ビ榭脂) 6. 0部
•N—メチル 2—ピロリドン 20. 0部
'ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 10. 0部
'エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 52. 0部
[0236] [比較例 II 1]
実施例 II 1にお 、て、顔料分散体 II Aを顔料分散体 II Iに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0237] [比較例 II 2]
実施例 II 4において、顔料分散体 II Dを顔料分散体 II Iに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0238] [比較例 II 3]
実施例 II 8にお 、て、顔料分散体 II Hを顔料分散体 II Iに代えたこと以外は同 様の配合処方でインクジェットインキを得た。
[0239] 〔物性評価〕
実施例 II— 1〜11— 8及び比較例 II— 1〜11— 3のインクジェットインキにつ!/、て、分散 性の尺度として「分散粒径」、流動性の尺度として「粘度」、印字安定性の尺度として「 吐出状態」をそれぞれ前記と同じ方法で評価した。
下記表 8に評価結果を示す。
[0240] [表 8]
実施例 II— 1〜11— 8のインクジェットインキは粘度、分散粒径ともにインクジェットィ ンキに適した値を示し、結果として優れた印字安定性を示した。一方、比較例 11—1、
II— 2は吐出はできた力 粘度が高いために印字欠陥が 5〜10%に達した。比較例 II
—3は粘度が高ぐまた分散粒径が大きいこともあり、プリンタヘッドからインキを吐出 させることが殆どできな力つた。
[0242] 〔インク組成物〕
以下の実施例及び比較例で用いた顔料、顔料誘導体、溶剤及び榭脂型分散剤を 示す。また、以下の実施例及び比較例における最終的なインキ組成を以下の表(実 施例及び比較例)に示す。
[0243] (III 1)顔料
レッド顔料: C. I. Pigment Red 254 (チバスペシャルティケミカルズ社製「ィルガ フォー RED B-CFJ )
レッド顔料— 2 : C. L Pigment Red 177 (チバスペシャルティケミカルズ社製「Chr omophtal RED A2Bj )
グリーン顔料: C. I. Pigment Green 36 (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6YKJ )
ブルー顔料: C. I. Pigment Blue 15 : 6 (東洋インキ製造社製「リオノールブルー Ej )
エロー顔料: C. I. Pigment Yellow 138 (東洋インキ製造社製「リオノゲン エロ 一 1010」
マゼンタ顔料: C. I. Pigment Red 122 (東洋インキ製造社製「リオノゲン マゼン タ 5750」)
シアン顔料: C. I. Pigment Blue 15 : 3 (東洋インキ製造社製「リオノールブルー FG- 7351J )
バイオレット顔料: C. I. Pigment Violet 23 (Clariant GmbH社製「Hostaper m Violet RL-NFj )
[0244] (III 2)顔料誘導体:
顔料誘導体 [1] (レッド用)
[0245] 顔料誘導体 [2] (グリーン用、ブルー用、シアン用)
[0247] 顔料誘導体 [4] (マゼンタ用)
[0248] 顔料誘導体 [5] (レッド 2用)
[化 21]
(III 3)溶剤
[化 22]
CBAc:ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート
BuCBAc:ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[0250] (III 4)ウレタン系分散剤
ウレタン系分散剤の製造例を以下に示す。
[0251] <合成例 III 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に 1ーデカ ノール 67部、 ε—力プロラタトン 433部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、 1 20°Cで 2時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈 することによりポリ力プロラタトン溶液 (ΙΠ— MC)を得た。
[0252] <合成例 III 2>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、 2—メルカプトエタノール 38部を 10分かけて滴下し、 7時間
反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈することにより アクリル榭脂溶液 (III - MA)を得た。
[0253] <合成例 III 3 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、チォグリセロール (旭化学工業株式会社) 38部を 10分かけ て滴下し、 7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希 釈することによりアクリル榭脂溶液 (III— DA)を得た。
[0254] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (III-U)の製造例 III 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリ力 プロラタトン溶液(III— MC) 53部、 VESTANAT T 1890Z100 (デグサジャパン 株式会社) 67部、アクリル榭脂溶液 (III DA) 55部、メトキシプロピルアセテート 103 部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、 80°Cに昇温し、 1時間反応させた。そ の後、ジメチロールブタン酸 (DMBA、 日本化成株式会社製) 27部、メトキシプロピ ルアセテート 27部を仕込み、 90°Cにて反応させ、 IRにてイソシァネート基に基づく 2 270cm_1のピークの消失を確認し、 40°Cまで冷却し、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (III U1)を得た。
[0255] <分岐ウレタン榭脂分散剤(III U)の製造例 III 2〜ΠΙ— 7 >
表 9に示す組成で製造例 III— 1と同様にして、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (ΠΙ— U)を合成し、(III U 2)〜(III U 7)を得た。
[0256] [表 9]
III-U-1 III-U-2 III- U - 3 III-U-4 III-U-5 III-U-6 III-U-7
VESTANAT T 1890/100 53 71 55 71 46 93 30 ポリ力プロラク トン溶液(III - MC)
67
<合成例 III一 1 >
ブレンマー PP- 1000 56 90 90 アクリル樹脂溶液 (ΠΙ-ΜΑ)
65
<合成例 III一 2 >
F -0411 56
ベンジレアノレコーノレ 4 8 2
DMBA 27 43 27 43 16 56 アクリル樹脂溶液(III-DA)
55 57 121 189 <合成例 III一 3 >
PGMAc 128 168 130 168 114 108
VESTANAT T 1890/ 100の
32% 43% 33% 43% 31% 59% 18% 樹脂中の重量%
重量平均分子量 12000 23000 11000 16000 19000 18000 12000 酸価 61 97 62 97 41 135 0 固形分 % 50% 50% 50% 50% 50% 100% 50%
[0257] VESTANAT T 1890ZlOO :IPDIトリマー(デグサジャパン株式会社製)
ブレンマー PP— 1000:ポリプロピレングリコールモノメタタリレート(日本油脂株式会 社製)
FM-0411 :片末端モノアルコールポリシロキサン (チッソ株式会社製)
ベンジルアルコール:和光純薬株式会社製
DMBA:ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)
[0258] (III 5)ビニル系榭脂
ビュル系榭脂の製造例を以下に示す。
[0259] 《製造例 ΠΙ— 8 (榭脂 III Bl)》
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応擦こメトキシプ 口ピルアセテートを 60部仕込み 110°Cに昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下 槽から、 n—ブチルメタタリレート 40部、ベンジルメタタリレート 50部、 2 ヒドロキシェ チルメタタリレート 5部、メタクリル酸 5部、メトキシプロピルアセテート 40部、及びジメチ ノレ 2, 2'ーァゾビスジイソプチレート 5部を予め均一に混合した混合液を 2時間かけ て滴下し、その後 3時間、同じ温度で攪拌を続け反応を終了した。このようにして、数
平均分子量 12000のビニル系榭脂(III Bl)を得た。ビニル系榭脂(III B1)中の 固形分比率は 50%であった。
[0260] (III— 6)メラミン榭脂
三和ケミカル社製アルコキシアルキル基含有メラミン榭脂 ユカラック MX— 43 三和ケミカル社製ィミノ ·メチロール基含有メラミン榭脂 ユカラック MS— 001
[0261] (III 7)ベンゾグアナミン榭脂
三和ケミカル社製アルコキシアルキル基含有べンゾグアナミン榭脂 二力ラック SB—
401
三和ケミカル社製ィミノ'メチロール基含有べンゾグアナミン榭脂 二力ラック SB— 20
[0262] 《実施例 111— 1》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (III U1) 133部及び溶 剤(CBAc) 410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、及び溶剤(CBAc) 86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルター で加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0263] 《実施例 III 2》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (III U1) 133部及び溶 剤(CBAc) 410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、 日本化薬社製エポキシ化合物 (EPPN— 201) 20部、及び溶剤 (CBAc) 66部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC ) 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0264] 《比較例 III 1》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (III U6) 67部、溶剤( PGMAc) 66部及び溶剤(CBAc) 410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、 更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、及び溶剤 (CBAc) 86部をミキサーに入れて混合 し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 13%のインクジェット記録用 インク組成物を得た。
[0265] 《比較例 III 2》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (III U1) 133部及び C BAc410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更に溶剤 (CBAc) 86部をミキ サ一に入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 13%のィ ンクジェット記録用インク組成物を得た。
[0266] 《実施例 III 3》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U2) 100部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、及び溶剤(CBA c) 116部を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 18% のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0267] 《実施例 III 4》
実施例 III— 3でメラミン榭脂(MX— 43) 40部をべンゾグアナミン榭脂(ユカラック SB —401)二力ラック SB— 401に代えること以外は実施例 III— 3と同様にして、顔料濃 度 18 %のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0268] 《比較例 III 3》
実施例 III 3において、ウレタン系分散剤(III U2) 100部をウレタン系分散剤(III -U7) 100部に代えること以外は実施例 III 3と同様にして、顔料濃度 18%のイン クジェット記録用インク組成物を得た。
[0269] 《比較例 III 4》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U2) 100部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ
熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更に溶剤(CBAc) 156部を加え混合した。最後にメ ンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 18%のインクジェット記録用インク組成 物を得た。
[0270] 《実施例 III 5》
エロー顔料 90部、顔料誘導体 [3] 10部、及びウレタン分散剤 (III U3) 133部を 均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分 間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部を 加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱 混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理 顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 267部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43)の 40部、及び溶剤(C BAc) 53部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 19%のイン クジェット記録用インク組成物を得た。
[0271] 《比較例 III 5》
実施例 III— 5において、ウレタン分散剤(III— U3) 133部をビュル系榭脂(III B1) 133部に代えること以外は実施例 III— 5と同様にして、顔料濃度 19%のインクジエツ ト記録用インク組成物を得た。
[0272] 《実施例 III 6》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 552部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43)の 40部、及び溶剤(C BAc) 60部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のイン クジェット記録用インク組成物を得た。
[0273] 《実施例 III 7》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 532部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、 日本化薬製ァク リルモノマー(カラャッド TPA— 330) 20部、及び溶剤 (CBAc) 60部をカ卩ぇ混合した 。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成 物を得た。
[0274] 《比較例 III 6》
実施例 III 6において、ウレタン系分散剤(III U4) 133部をビュル系榭脂(III B 1) 133部に代えること以外は実施例 III— 6と同様にして、顔料濃度 12%のインクジェ ット記録用インク組成物を得た。
[0275] 《比較例 III 7》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 532部をミキサーに入れて混合し、更に
サンドミルに入れて分散を行い、更に溶剤(CBAc) 120部を加え混合した。ゴミゃ粗 大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た
[0276] 《実施例 III 8》
シアン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、ウレタン系分散剤 (III-U4) 133部及び 溶剤 (BuCBAc) 340部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂( MX— 43)の 40部、及び溶剤 (BuCBAc) 54部をミキサーに入れて混合し、メンブラ ンフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 15%のインクジェット記録用インク組成物 を得た。
[0277] 《比較例 III 8》
実施例 III— 8において、ウレタン系分散剤(III— 4) 133部をビュル系榭脂(III B1 ) 133部に代えること以外は実施例 III— 8と同様にして、顔料濃度 15%のインクジエツ ト記録用インク組成物を得た。
[0278] 《実施例 III 9》
マゼンタ顔料 90部、顔料誘導体 [4] 10部、ウレタン系分散剤 (III-U5) 133部及 び溶剤 (BuCBAc) 294部をサンドミルに入れて 4時間分散を行い、更にメラミン榭脂 (MX— 43)の 40部、及び溶剤(BuCBAc) 100部をミキサーに入れて混合し、メンブ ランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 15%のインクジェット記録用インク組成 物を得た。
[0279] 《比較例 III 9》
実施例 III 9において、ウレタン系分散剤(III U5) 133部をウレタン系分散剤(III -U6) 67部、溶剤 (PGMAc) 66部に代えること以外は実施例 III— 9と同様にして、 顔料濃度 15 %のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0280] 《実施例 III 10》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (III U1) 133部を均一 に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分間練 肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部をカロえ、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物
は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を 得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 426部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001) 40部、及び溶剤(CB Ac) 76部、溶剤(BuCBAc) 66部を加え混合した。最後にメンブランフィルターでカロ 圧濾過し、顔料濃度 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0281] 《実施例 III 11》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (III U1) 133部を均一 に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分間練 肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部をカロえ、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物 は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を 得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 426部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001) 40部、東亞合成社製 アクリルモノマー(M—400) 20部、及び溶剤 (CBAc) 56部、溶剤 (BuCBAc) 66部 を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 13%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0282] 《比較例 III 10》
実施例 III— 10において、ウレタン系分散剤(III U1) 133部をビュル系榭脂(III B1) 133部に代えること以外は実施例 III— 10と同様にして、顔料濃度 13%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0283] 《実施例 III 12》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U2) 100部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処
理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にべンゾグアナミン榭脂(SB— 201) 40部、及び 溶剤(CBAc) 83部、溶剤(BuCBAc) 33部を加え混合した。最後にメンブランフィル ターで加圧濾過し、顔料濃度 18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0284] 《実施例 III 13》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U2) 100部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にべンゾグアナミン榭脂(SB— 201) 40部、東亞 合成社製アクリルモノマー(M—400) 20部、溶剤 (CBAc) 63部、及び溶剤 (BuCB Ac) 33部を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 18 %のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0285] 《比較例 III 11》
実施例 III— 12において、ウレタン系分散剤(III U2) 100部をビュル系榭脂(III B1) 100部に代えること以外は実施例 III— 12と同様にして、顔料濃度 18%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0286] 《実施例 III 14》
エロー顔料 90部、顔料誘導体 [3] 10部、及びウレタン分散剤 (III U3) 133部を 均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分 間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部を 加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱 混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理 顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 267部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、溶剤(CBA c) 20部、及び溶剤(BuCBAc) 33部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾 過し、顔料濃度 19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0287] 《比較例 III 12》
実施例 III— 14において、ウレタン系分散剤(III U3) 133部をウレタン系分散剤(Π I-U6) 67部、溶剤 (PGMAc) 66部に代えること以外は実施例 III— 14と同様にして 、顔料濃度 19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0288] 《実施例 III 15》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤(CBAc) 506部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、溶剤(CBA c) 40部、及び溶剤(BuCBAc) 66部をカ卩ぇ混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾 過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0289] 《実施例 III 16》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (III-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤(CBAc) 506部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、東亞合成社
製アクリルモノマー(M—400) 20部、溶剤 (CBAc) 20部、及び溶剤 (BuCBAc) 66 部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のインクジェット 記録用インク組成物を得た。
[0290] 《比較例 III 13》
実施例 III— 15において、ウレタン系分散剤(III U4) 133部をウレタン系分散剤(II I-U7) 133部に代えること以外は実施例 III— 15と同様にして、顔料濃度 12%のィ ンクジェット記録用インク組成物を得た。
[0291] 《実施例 III 17》
レッド— 2顔料 90部、顔料誘導体 [5] 10部、ウレタン系分散剤 (III U4) 133部を 均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分 間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部を 加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱 混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理 顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 426部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001) 40部、及び溶剤(CB Ac) 76部、溶剤(BuCBAc) 66部を加え混合した。最後にメンブランフィルターでカロ 圧濾過し、顔料濃度 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0292] 《比較例 III 14》
実施例 III— 17において、ウレタン系分散剤(III-U4) 133部をビュル系榭脂(III- B1) 133部に代えること以外は実施例 III— 17と同様にして、顔料濃度 13%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0293] 《実施例 III 18》
バイオレット顔料 90部、顔料誘導体 [6] 10部、及びウレタン系分散剤 (III U5) 13 3部を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50 部をカ卩え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、 加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆
処理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤(CBAc) 506部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、溶剤(CBA c)40部、及び溶剤(BuCBAc)66部をカ卩ぇ混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾 過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0294] 《比較例 III 15》
実施例 III— 18において、ウレタン系分散剤(III U5) 133部をウレタン系分散剤(II I-U6) 67部、溶剤 (PGMAc) 66部に代えること以外は実施例 III— 18と同様にして 、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0295] 〔物性評価〕
実施例 III 1〜ΠΙ— 18及び比較例 III 1〜ΠΙ— 15で得られたインキの粘度、流動 性、保存安定性、及び耐薬品性を下記の方法で評価した。また、実施例 m— ι〜πι
- 18及び比較例 III— 1〜ΠΙ— 15で得られたインキを、 4〜10ΚΗζの周波数変化が 可能なピエゾヘッドを有するインクジェットプリンタで吐出し、下記の方法で吐出安定 性及び印字濃度を評価した。結果を表 10及び表 11に示す。
[0296] [粘度]
動的粘弾性測定装置により、ずり速度 lOO(lZs)の粘度(r? :mPa's)を測定した
O: r? <30
X :30≤ 7?
[0297] [流動性]
動的粘弾性測定装置により、ずり速度 10(lZs)の粘度(r?a:mPa'S)を測定し、 先に測定したずり速度 100 (lZs)の粘度(r?: mPa's)との比 rjaZr?を求め、下記 の基準で流動性を評価した。
X: 1. 5^ 77 a/ 77
[0298] [保存安定性]
45°Cのオーブンで、 7日間加熱後粘度を測定した。
〇:加熱前の粘度と比して増粘率 10%未満
X:加熱前の粘度と比して増粘率 10%以上
[0299] [耐薬品性]
塗膜を形成したガラス基板を N—メチルピロリドンに浸漬し、浸漬前後の塗膜の色 変化 Δ Εを測定した。
〇: Δ Ε< 2
Δ : Δ Ε<4
X: Δ Ε≥4
[0300] [吐出安定性]
印字状態を目視で観察し、下記の基準で吐出安定性を評価した。
〇:間欠 15分後ノズル抜けが 10%未満である。
△:間欠 15分後ノズル抜けが 10%以上 30%未満である。
X:間欠 15分後ノズル抜けが 30%以上である。
[0301] [印字濃度]
段ボールにベタ印刷を行 、、乾燥後 OD値を測定した。
〇:00値1. 3以上
:00値1. 3未満
[0302] [表 10]
実施例 III-l ΙΠ- 2 III-3 ΙΠ- 4 111-5 111-6 ΙΠ- 7 III - 8 III- 9
Red 90 90
reen 90 90
Yellow 90
顔料
Blue 90 90
し ysn 90
Magenta 90
[1] 10 10
[2] 10 10 10 10 10 顔料誘導体
[3] 10
[4] 10
III-U1 67 67
III-U2 50 50
ウレタン系分散剤 (注 1) III-U3 67
III-U4 67 67 67
III-U5 67 顔料被覆工程 有 有 有 有 有 4C メラミン樹脂 MX- 43 40 40 40 40 40 40 40 40 ベンゾグアナミン榭 ϋ旨 SB-401 40
エポキシ化合物 EPPN-201 20
ァクリルモノマ一 TPA-330 20
CBAc 496 476 366 366 320 612 592
溶剤 (注 2) BuCBAc 394 394
PGMAc 66 66 66 66 注 1 :表 1 0中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 1 0中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す, 11]
実施例 III- 10 III-l l 111-12 ΠΙ-13 ΠΙ-14 III- 15 ΙΠ-16 ΙΠ-17 III - 18
Red 90 90
ijreen 90 90
Yel low 90
顔料
Blue 90 90
Red-2 90
Violet 90
[1] 10 10
[2] 10 10 10 10
顔料誘導体 [3] 10
[5] 10
[6] 10
III-U1 67 67
III-U2 50 50
ウレタン系分散剤 (注 1) III-U3 67
II I-U4 67 67 67
II I-U5 67 顔料被覆工程 有 有 有 有 有 有 有 有 有 メラミン樹脂 MS- 001 40 40 40 40 40 40 ベンゾグアナミン樹脂 SB-201 40 40
ァクリルモノマー M-400 20 20 20
CBAc 496 476 333 313 287 546 526 496 546 溶剤 (注 2)
BuCBAc 66 66 33 33 33 66 66 66 66 注 1 :表 1 1中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 1 1中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。 12]
比較例 ΙΠ- 1 111-2 III-3 III- 4 111-5 III-6 ΙΠ- 7 111-8 III- 9
Red 90 90
een 90 90
Yellow 90
顔料
Blue 90 90
Cyan 90
Magenta 90
[1] 10 10
[2] 10 10 10 10 10 顔料誘導体
[3] 10
[4] 10
III-U1 67
III-U2 50
ウレタン系分散剤 (注 1) III-U4 67
III-U6 67 67
III-U7 50
ビニル系樹脂 (注 1) III-B1 67 67 67 顔料被覆工程 無 有 有 有 有 有 無 メラミン樹脂 MX-43 40 40 40 40 40 40
CBAc 496 536 416 406 320 612 652
溶剤 (注 2) BuCBAc 394 394
PGMAc 66 66 66 66 注 1 :表 1 2中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 1 2中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。 13]
比較例 III- 10 III - 11 IIト 12 III- 13 ΙΠ- 14 ΙΠ- 15
Red 90
Green 90
Yellow 90
顔料
Blue 90
Red - 2 90
Violet 90
[1] 10
[2] 10 10
顔料誘導体 [3] 10
[5] 10
[6] 10
III-U6 67 67 ウレタン系分散剤 (注 1)
III-U7 67
ビニル系樹脂 (注 1) III-B1 67 50 67 顔料被覆工程 有 有 有 有 有 有 メラミン樹脂 MS- 001 40 40 40 40 ベンゾグアナミン榭月旨 SB- 201 40
CBAc 496 333 320 546 496 546 溶剤 (注 2)
BuCBAc 66 33 33 66 66 66 注 1 :表 13中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 13中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。
[表 14]
[表 15]
実施例 111-10 III - 12 111-13 111-14 111-15 III- 16 ΙΠ-17 III- 18 粘度 (mPa's) 23 25 24 23 27 16 18 19 29 流動性 1.3 1.3 1.2 1.2 1.4 1.1 1.1 1.1 1.4 保存安定性 6% 9% 8% 5% 9% 2% 3% 6% 9% 吐出安定性 O 〇 〇 O 〇 〇 〇 ο 〇 耐薬品性 1.5 1.5 1.6 1.4 1.3 1.4 1.5 1.5 1.5 印字濃度 1.3 1.3 1.4 1.4 1.2 1.4 1.3 1.3 1.2
[0308] [表 16]
[0309] [表 17]
[0310] (IV— 1)ウレタン系分散剤
ウレタン系分散剤の製造例を以下に示す。
[0311] <合成例 IV— 1>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に 1ーデカ ノール 67部、 ε一力プロラクトン 433部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、 1 20°Cで 2時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈
することによりポリ力プロラタトン溶液 (IV— MC)を得た。
[0312] <合成例 IV— 2 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、 2—メルカプトエタノール 38部を 10分かけて滴下し、 7時間 反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希釈することにより アクリル榭脂溶液 (IV- MA)を得た。
[0313] <合成例 IV— 3 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にプチルメ タクリレート 250部、ベンジルメタタリレート 250部を仕込み、反応容器内を窒素置換 した後、 80°Cに昇温し、チォグリセロール (旭化学工業株式会社) 38部を 10分かけ て滴下し、 7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート 214部にて希 釈することによりアクリル榭脂溶液 (IV DA)を得た。
[0314] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (IV— U)の製造例 IV— 1 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリ力 プロラタトン溶液(IV— MC) 84部、 VESTANAT T 1890Z100 (デグサジャパン 株式会社) 66部、メトキシプロピルアセテート 100部を仕込み、反応容器内を窒素置 換した後、 80°Cに昇温し、 1時間反応させた。その後、ジメチロールブタン酸 (DMB A、 日本ィ匕成株式会社製) 40部、メトキシプロピルアセテート 40部を仕込み、 90°Cに て反応させ、 IRにてイソシァネート基に基づく 2270cm_1のピークの消失を確認し、 更にピロメリット酸二無水物 6部、メトキシプロピルアセテート 6部を仕込み、 100°Cに て反応させ、 IRにて酸無水物基に基づく 1855cm_ 1と 1785cm_1のピークの消失を 確認した後、 40°Cまで冷却し、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (IV— U1)を得た。
[0315] <分岐ウレタン榭脂分散剤(IV— U)の製造例 IV— 2〜IV— 7>
表 18に示す組成で製造例 1と同様にして、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (IV— U) を合成し、(IV— U 2)〜(IV— U 7)を得た。
[0316] <分岐ウレタン榭脂分散剤 (IV— U8)の製造例 IV— 8 >
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、片末
端モノアルコールポリシロキサン FM— 0041 (チッソ株式会社製) 4部、 VESTANA T T 1890/100 46部、メトキシプロピルアセテート 125部を仕込み、反応容器 内を窒素置換した後、 80°Cに昇温し、 1時間反応させた。その後、アクリル榭脂(IV -DA) 121部、ネオペンチルグリコール 11部、メトキシプロピルアセテート 96部を仕 込み、 90°Cにて反応させ、 IRにてイソシァネート基に基づく 2270cm一1のピークの消 失を確認した後、 40°Cまで冷却し、分岐ウレタン榭脂分散剤溶液 (IV— U8)を得た。
[表 18]
VESTANAT T 1890ZlOO :IPDIトリマー(デグサジャパン株式会社製) ブレンマー PP— 1000:ポリプロピレングリコールモノメタタリレート(日本油脂株式会 社製)
FM— 0411:片末端モノアルコールポリシロキサン (チッソ株式会社製)
ビスコート # 300 :ペンタエリスリトールトリアタリレート(大阪有機化学工業株式会社 製)
OXT- 101:ォキセタンアルコール (東亞合成株式会社製)
DMBA:ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)
ネオペンチルダリコール (和光純薬株式会社製)
ピロメリット酸二無水物 (和光純薬株式会社製)
[0319] (IV— 2)ビニル系榭脂
ビュル系榭脂の製造例を以下に示す。
[0320] 《製造例 IV— 9 (榭脂 IV— Bl)》
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応擦こメトキシプ 口ピルアセテートを 60部仕込み 110°Cに昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下 槽から、 n—ブチルメタタリレート 40部、ベンジルメタタリレート 50部、 2 ヒドロキシェ チルメタタリレート 5部、メタクリル酸 5部、メトキシプロピルアセテート 40部、及びジメチ ノレ 2, 2'ーァゾビスジイソプチレート 5部を予め均一に混合した混合液を 2時間かけ て滴下し、その後 3時間、同じ温度で攪拌を続け反応を終了した。このようにして、数 平均分子量 12000のビニル系榭脂(IV— B1)を得た。ビニル系榭脂(IV— B1)中の 固形分比率は 50%であった。
[0321] (IV— 3)メラミン榭脂
三和ケミカル社製アルコキシアルキル基含有メラミン榭脂 ユカラック MX— 43 三和ケミカル社製ィミノ ·メチロール基含有メラミン榭脂 ユカラック MS— 001
[0322] (IV— 4)ベンゾグアナミン榭脂
三和ケミカル社製アルコキシアルキル基含有べンゾグアナミン榭脂 二力ラック SB— 401
三和ケミカル社製ィミノ'メチロール基含有べンゾグアナミン榭脂 二力ラック SB— 20
[0323] 《実施例 IV— 1》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U1) 133部及び溶 剤(CBAc) 410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、及び溶剤(CBAc) 86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルター で加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0324] 《実施例 IV— 2》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U1) 133部及び溶 剤(CBAc) 410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、 日本化薬社製エポキシ化合物 (EPPN— 201) 20部、及び溶剤 (CBAc) 66部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC ) 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0325] 《比較例 IV— 1》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U7) 133部及び溶 剤(CBAc) 410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、及び溶剤(CBAc) 86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルター で加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0326] 《比較例 IV— 2》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U1) 133部及び C BAc410部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更に溶剤 (CBAc) 86部をミキ サ一に入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 13%のィ ンクジェット記録用インク組成物を得た。
[0327] 《実施例 IV— 3》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U2) 100 部を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 1 0分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50 部をカ卩え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、 加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆 処理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、及び溶剤(CBA c) 116部を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 18% のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0328] 《実施例 IV— 4》
実施例 IV— 3でメラミン榭脂(MX— 43) 40部をべンゾグアナミン榭脂(二力ラック S B-401)に代えること以外は実施例 3と同様にして、顔料濃度 18%のインクジェット 記録用インク組成物を得た。
[0329] 《比較例 IV— 3》
実施例 IV— 3において、ウレタン系分散剤(IV— U2) 100部をウレタン系分散剤(IV -U8) 100部に代えること以外は実施例 3と同様にして、顔料濃度 18%のインクジェ ット記録用インク組成物を得た。
[0330] 《比較例 IV— 4》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U2) 100 部を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 1 0分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50 部をカ卩え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、 加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆 処理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更に溶剤(CBAc) 156部を加え混合した。
最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 18%のインクジェット記録用ィ ンク組成物を得た。
[0331] 《実施例 IV— 5》
エロー顔料 90部、顔料誘導体 [3] 10部、及びウレタン分散剤 (IV— U3) 133部を 均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分 間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部を 加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱 混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理 顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 267部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43)の 40部、及び溶剤(C BAc) 53部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 19%のイン
クジェット記録用インク組成物を得た。
[0332] 《比較例 IV— 5》
実施例 IV— 5において、ウレタン分散剤(IV— U3) 133部をビュル系榭脂(IV— B1 ) 133部に代えること以外は実施例 IV— 5と同様にして、顔料濃度 19%のインクジェ ット記録用インク組成物を得た。
[0333] 《実施例 IV— 6》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 552部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43)の 40部、及び溶剤(C BAc) 60部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のイン クジェット記録用インク組成物を得た。
[0334] 《実施例 IV— 7》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 532部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MX— 43) 40部、 日本化薬製ァク リルモノマー(カラャッド TPA— 330) 20部、及び溶剤 (CBAc) 60部をカ卩ぇ混合した 。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成 物を得た。
[0335] 《比較例 IV— 6》
実施例 IV— 6において、ウレタン系分散剤(IV— U4) 133部をビュル系榭脂(IV— B1) 133部に代えること以外は実施例 IV— 6と同様にして、顔料濃度 12%のインクジ エツト記録用インク組成物を得た。
[0336] 《比較例 IV— 7》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 532部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更に溶剤(CBAc) 120部を加え混合した。ゴミゃ粗 大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た
[0337] 《実施例 IV— 8》
シアン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、ウレタン系分散剤 (IV-U5) 133部及び 溶剤 (BuCBAc) 340部をサンドミルに入れて 4時間分散を行 、、更にメラミン榭脂( MX— 43)の 40部、及び溶剤 (BuCBAc) 54部をミキサーに入れて混合し、メンブラ ンフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 15%のインクジェット記録用インク組成物 を得た。
[0338] 《比較例 IV— 8》
実施例 IV— 8において、ウレタン系分散剤(IV— U5) 133部をビュル系榭脂(IV— B1) 133部に代えること以外は実施例 IV— 8と同様にして、顔料濃度 15%のインクジ エツト記録用インク組成物を得た。
[0339] 《実施例 IV— 9》
マゼンタ顔料 90部、顔料誘導体 [4] 10部、ウレタン系分散剤 (IV-U6) 133部及 び溶剤 (BuCBAc) 294部をサンドミルに入れて 4時間分散を行い、更にメラミン榭脂
(MX— 43)の 40部、及び溶剤(BuCBAc) 100部をミキサーに入れて混合し、メンブ ランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 (PC) 15%のインクジェット記録用インク組成 物を得た。
[0340] 《比較例 IV— 9》
実施例 IV— 9において、ウレタン系分散剤(IV— U6) 133部をウレタン系分散剤(IV -U7) 133部に代えること以外は実施例 IV— 9と同様にして、顔料濃度 15%のイン クジェット記録用インク組成物を得た。
[0341] 《実施例 IV— 10》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U1) 133部を均一 に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分間練 肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部をカロえ、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物 は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を 得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 426部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001) 40部、及び溶剤(CB Ac) 76部、溶剤(BuCBAc) 66部を加え混合した。最後にメンブランフィルターでカロ 圧濾過し、顔料濃度 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0342] 《実施例 IV— 11》
レッド顔料 90部、顔料誘導体 [1] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U1) 133部を均一 に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分間練 肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部をカロえ、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物 は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を 得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 426部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001) 40部、東亞合成社製 アクリルモノマー(M—400) 20部、及び溶剤 (CBAc) 56部、溶剤 (BuCBAc) 66部
を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 13%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0343] 《比較例 IV— 10》
実施例 IV— 10において、ウレタン系分散剤 (IV-U1) 133部をビュル系榭脂(IV— B1) 133部に代えること以外は実施例 IV— 10と同様にして、顔料濃度 13%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0344] 《実施例 IV - 12》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U2) 100 部を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 1 0分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50 部をカ卩え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、 加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆 処理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にべンゾグアナミン榭脂(SB— 201) 40部、及び 溶剤(CBAc) 83部、溶剤(BuCBAc) 33部を加え混合した。最後にメンブランフィル ターで加圧濾過し、顔料濃度 18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0345] 《実施例 IV— 13》
グリーン顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U2) 100 部を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 1 0分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50 部をカ卩え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、 加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆 処理顔料を得た。
被覆処理顔料 150部、及び溶剤(CBAc) 250部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にべンゾグアナミン榭脂(SB— 201) 40部、東亞 合成社製アクリルモノマー(M—400) 20部、溶剤 (CBAc) 63部、及び溶剤 (BuCB Ac) 33部を加え混合した。最後にメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度 18
%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0346] 《比較例 IV— 11》
実施例 IV— 12において、ウレタン系分散剤 (IV-U2) 100部をビュル系榭脂(IV— B1) 100部に代えること以外は実施例 IV— 12と同様にして、顔料濃度 18%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0347] 《実施例 IV— 14》
エロー顔料 90部、顔料誘導体 [3] 10部、及びウレタン分散剤 (IV— U3) 133部を 均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分 間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部を 加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱 混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理 顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 267部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、溶剤(CBA c) 20部、及び溶剤(BuCBAc) 33部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾 過し、顔料濃度 19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0348] 《比較例 IV— 12》
実施例 IV— 14において、ウレタン系分散剤(IV— U3) 133部をウレタン系分散剤(I V— U7) 67部、溶剤(PGMAc) 66部に代えること以外は実施例 14と同様にして、顔 料濃度 19 %のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0349] 《実施例 IV— 15》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤(CBAc) 506部をミキサーに入れて混合し、更に
サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、溶剤(CBA c) 40部、及び溶剤(BuCBAc) 66部をカ卩ぇ混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾 過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0350] 《実施例 IV— 16》
ブルー顔料 90部、顔料誘導体 [2] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U4) 133部 を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10 分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部 を加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、カロ 熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処 理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤(CBAc) 506部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、東亞合成社 製アクリルモノマー(M—400) 20部、溶剤 (CBAc) 20部、及び溶剤 (BuCBAc) 66 部を加え混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度 12%のインクジェット 記録用インク組成物を得た。
[0351] 《比較例 IV— 13》
実施例 IV— 15において、ウレタン系分散剤(IV— U4) 133部をウレタン系分散剤(I V-U8) 133部に代えること以外は実施例 IV— 15と同様にして、顔料濃度 12%のィ ンクジェット記録用インク組成物を得た。
[0352] 《実施例 IV— 17》
レッド— 2顔料 90部、顔料誘導体 [5] 10部、ウレタン系分散剤 (IV— U5) 133部を 均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分 間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50部を 加え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱 混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理 顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤 (CBAc) 426部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001) 40部、及び溶剤(CB
Ac) 76部、溶剤(BuCBAc) 66部を加え混合した。最後にメンブランフィルターでカロ 圧濾過し、顔料濃度 13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0353] 《比較例 IV— 14》
実施例 IV— 17において、ウレタン系分散剤 (IV-U5) 133部をビュル系榭脂(IV— B1) 133部に代えること以外は実施例 IV— 17と同様にして、顔料濃度 13%のインク ジェット記録用インク組成物を得た。
[0354] 《実施例 IV— 18》
ノィォレット顔料 90部、顔料誘導体 [6] 10部、及びウレタン系分散剤 (IV-U6) 13 3部を均一に撹拌し、混合物を得た。 60°Cに加温した 2本ロールに、混合物を入れて 10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc) 50 部をカ卩え、 2本ロールを 80°Cに加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、 加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆 処理顔料を得た。
被覆処理顔料 167部、及び溶剤(CBAc) 506部をミキサーに入れて混合し、更に サンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン榭脂(MS— 001)の 40部、溶剤(CBA c) 40部、及び溶剤(BuCBAc) 66部をカ卩ぇ混合した。ゴミゃ粗大物をフィルター濾 過し、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0355] 《比較例 IV— 15》
実施例 IV— 18において、ウレタン系分散剤(IV— U6) 133部をウレタン系分散剤(I V-U7) 67部、溶剤 (PGMAc) 66部に代えること以外は実施例 IV— 18と同様にし て、顔料濃度 12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
[0356] 〔物性評価〕
実施例 IV— 1〜IV— 18及び比較例 IV— 1〜IV— 15で得られたインキの粘度、流動 性、保存安定性、及び耐薬品性を前記と同じ方法で評価した。また、実施例 IV— 1〜 IV- 18及び比較例 IV— 1〜IV— 15で得られたインキを、 4〜10KHzの周波数変化 が可能なピエゾヘッドを有するインクジェットプリンタで吐出し、前記と同じ方法で吐 出安定性及び印字濃度を評価した。結果を以下の表に示す。
[0357] [表 19]
実施例 IV-1 IV-2 IV- 3 IV - 4 IV- 5 IV-6 IV- 7 IV- 8 IV- 9
Red 90 90
ureen 90 90
Yellow 90
顔料
Blue 90 90
し yan 90
Magenta 90
[1] 10 10
[2] 10 10 10 10 10 顔料親導体
[3] 10
[4] 10
IV-U1 67 67
IV-U2 50 SO
IV-U3 67
ウレタン系分散剤 (注 1)
IV-U4 67 67
IV-U5 67
IV- 116 67 顔料被覆工程 有 有 有 有 有
メラミン樹脂 MX - 43 40 40 40 40 40 40 40 40 ベンゾグアナミン樹 B旨 SB- 401 40
エポキシ化合物 EPPN-201 20
ァクリルモノマー TPA-330 20
CBAc 496 476 366 366 320 612 592
溶剤 (注 2) BuCBAc 394 394
PGMAc 66 66 66 66 注 1 :表 1 9中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 1 9中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。 20]
実施例 IV-1 IV-2 IV- 3 IV-4 IV- 5 IV-6 IV- 7 IV-8 IV-9
Red 90 90
ureen 90 90
Yellow 90
顔料
Blue 90 90
Red- 2 90
Violet 90
[1] 10 10
[2] 10 10 10 10
顔料誘導体 [3] 10
[5] 10
[6] 10
IV-U1 67 67
IV-U2 50 50
IV-U3 67
ウレタン系分散剤 (注 1)
IV-U4 67 67
IV-U5 67
IV-U6 67 顔料被覆工程 有 有 有 有 有 有 有 有 有 メラミン樹脂 MS- 001 40 40 40 40 40 40 ベンゾグアナミン樹脂 SB- 201 40 40
ァクリルモノマ一 M-400 20 20 20
CBAc 496 476 333 313 287 546 526 496 546 溶剤 (注 2)
BuCBAc 66 66 33 33 33 66 66 66 66 注 1 :表 2 0中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 2 0中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。 21]
比較例 IV- 1 IV- 2 IV- 3 IV-4 IV- 5 IV - 6 IV- 7 IV- 8 IV- 9
Red 90 90
ureen 90 90
Yellow 90
顔料
Blue 90 90
Cyan 90
Magenta 90
[1] 10 10
[2] 10 10 10 10 10 顔料誘導体
[3] 10
[4] 10
IV-U1 67
IV-U2 50
ウレタン系分散剤(注 1) IV-U4 67
IV-U7 67 67
IV-U8 50
ビニル系樹脂 (注 1) IV-B1 67 67 67 顔料被覆工程 無 無 有 有 有 有 有 無 メラミン樹脂 MX- 43 40 40 40 40 40 40 エポキシ化合物 EPPN-201
ァクリルモノマー TPA-330
CBAc 496 536 416 406 320 612 652
溶剤 (注 2) BuCBAc 394 394
PGMAc 66 66 66 66 注 1 :表 2 1中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 2 1中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。 22]
比較例 IV - 10 IV- 11 IV- 12 IV- 13 IV- 14 IV- 15
Red 90
oreen 90
Yel low 90
顔料
Blue 90
Red- 2 90
Violet 90
[ 1] 10
[2] 10 10
顔料誘導体 [3] 10
[5] 10
[6] 10
IV-U7 67 67 ウレタン系分散剤 (注 1)
IV-U8 67
ビニル系樹脂 (注 1) IV-B1 67 50 67
顔料被覆工程 有 有 有 有 有 有 メラミン樹脂 MS - 001 40 40 40 40 ベンゾグアナミン樹月旨 SB- 201 40
CBAc 496 333 320 546 496 546 溶剤 (注 2)
BuCBAc 66 33 33 66 66 66 注 1 :表 2 2中の数値は、 固形分を示す。
注 2 :表 2 2中の数値は、 生成されたインク組成物中での含有量を示す。
[0361] [表 23]
[0362] [表 24]
実施例 IV - 10 IV- 11 IV-12 IV- 13 IV- 14 IV- 15 IV- 16 IV- 17 IV- 18 粘度 (mPa's) 20 23 21 17 25 15 16 15 22 流動性 1.2 1.3 1.3 1.2 1.3 1.1 1.1 1.1 1.3 保存安定性 6% 8% 6% 3% 7% 3% 1% 4% 6% 吐出安定性 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 耐薬品性 1.6 1.7 1.5 1.4 1.4 1.4 1.6 1.8 1.4 印字濃度 1.3 1.3 1.4 1.4 1.2 1.4 1.3 1.3 1.2
[0363] [表 25]
[0364] [表 26]
産業上の利用可能性
[0365] 本発明のインクジェット記録用インク組成物は、耐薬品性が良好で、更に顔料濃度 が高いにもかかわらず、塗料やインキとして使用した場合に、低粘度かつ経時粘度 安定性が良好である。また、インクジェットインキとして用いた場合に、耐性を維持し つつ低粘度かつ吐出安定性が良好なインキとすることができる。また、本発明のイン ク組成物をインクジェットインキとして用いることにより、従来の方法と比較して、はるか
に効率よく高性能なカラーフィルター、ノ ッケージ、又は屋外看板などを生産すること ができる。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は 本発明の範囲に含まれる。