WO2007116813A1 - 垂直磁気記録ディスクの製造方法及び垂直磁気記録ディスク - Google Patents

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Abstract

 基板1上に少なくとも磁気記録層を備え、垂直磁気記録に用いる磁気ディスクの製造方法であって、基板1上に、グラニュラー構造の強磁性層5と、該強磁性層5上に形成される積層からなる交換エネルギー制御層7とから構成される磁気記録層を形成する工程において、少なくとも前記交換エネルギー制御層7をアルゴンガスより質量の重い希ガス雰囲気中においてスパッタリング成膜する。アルゴンガスより質量の重い希ガスは、例えばクリプトン(Kr)ガスである。前記交換エネルギー制御層7は、例えばCoまたはCo合金を含む第1層とパラジウム(Pd)または白金(Pt)を含む第2層との積層である。

Description

明 細 書
垂直磁気記録ディスクの製造方法及び垂直磁気記録ディスク
技術分野
[0001] 本発明は垂直磁気記録方式の HDD (ノヽードディスクドライブ)等の磁気ディスク装 置に搭載される垂直磁気記録ディスクに関する。
背景技術
[0002] 近年の情報処理の大容量化に伴!、、各種の情報記録技術が開発されて!、る。特 に磁気記録技術を用いた HDD (ノ、ードディスクドライブ)の面記録密度は年率 100% 程度の割合で増加し続けている。最近では、 HDD等に用いられる 2. 5インチ径磁気 ディスクにして、 1枚当り 60Gバイトを超える情報記録容量が求められるようになつてき ており、このような所要に応えるためには 1平方インチ当り 100Gビットを超える情報記 録密度を実現することが求められる。
HDD等に用いられる磁気ディスクにお ヽて高記録密度を達成するためには、情報 信号の記録を担う磁気記録層を構成する磁性結晶粒子を微細化すると共に、その層 厚を低減して 、く必要があった。
ところが、従来より商業化されている面内磁気記録方式 (長手磁気記録方式、水平 磁気記録方式とも呼称される)の磁気ディスクの場合、磁性結晶粒子の微細化が進 展した結果、超常磁性現象により記録信号の熱的安定性が損なわれ、記録信号が 消失してしまう、熱揺らぎ現象が発生するようになり、磁気ディスクの高記録密度化へ の阻害要因となっていた。
[0003] この阻害要因を解決するために、近年、垂直磁気記録方式用の磁気ディスクが提 案されている。
垂直磁気記録方式の場合では、面内磁気記録方式の場合とは異なり、磁気記録 層の磁化容易軸は基板面に対して垂直方向に配向するよう調整されている。
垂直磁気記録方式は面内記録方式に比べて、熱揺らぎ現象を抑制することができ るので、高記録密度化に対して好適である。
垂直磁気記録ディスクにあっては、基板上に軟磁性体からなる軟磁性下地層と、硬 磁性体カゝらなる垂直磁気記録層を備える、 V、わゆる二層型垂直磁気記録ディスクが 好ましいとされている。
二層型垂直磁気記録ディスクにあっては、磁気記録時に、磁気ヘッドと垂直磁気記 録層と軟磁性下地層間に好適な磁気回路を形成することができ、垂直磁気記録層に 磁気記録するのを軟磁性下地層が助ける働きをしている。
このような二層型垂直磁気記録ディスクとしては例えば、特開 2002-74648号公報( 特許文献 1)に記載されたような垂直磁気記録媒体が知られて!ヽる。
また、特開 2002-92865号公報 (特許文献 2)では、基板上に下地層、 Co系垂直磁 気記録層、保護層をこの順で形成してなる垂直磁気記録媒体に関する技術が開示 されて 、る。 また、米国特許第 6468670号明細書 (特許文献 3)には、粒子性の記録 層に交換結合した人口格子膜連続層(交換結合層)を付着させた構造カゝらなる垂直 磁気記録媒体が開示されている。
[0004] 特許文献 1 :特開 2002— 74648号公報
特許文献 2:特開 2002— 92865号公報
特許文献 3:米国特許第 6468670号明細書
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] 磁気ディスクの記録密度の向上は、主に、磁気記録層の磁化遷移領域ノイズの低 減により行われる。ノイズ低減のためには、磁気記録層の結晶配向性の向上や結晶 粒径および磁気的相互作用の大きさを小さくする必要がある。
すなわち、媒体の高記録密度化のためには、磁気記録層の結晶粒径を均一化、微 細化し、しかも個々の磁性結晶粒子が磁気的に分断された偏析状態とすることが望 ましぐそのためには、磁気記録層の微細構造を適切に制御する必要がある。
ところで、特許文献 1等に開示されている Co系垂直磁気記録層、中でも CoPt系垂 直磁気記録層は、保磁力 Heが高ぐ磁化反転生成磁界 Hnをゼロ未満の小さな値と することができるので熱揺らぎに対する耐性を向上させることができ、また高い S/N比 が得られるので好適である。
さらに、この垂直磁気記録層に Cr等の元素を含有させることにより、磁性結晶粒子 の粒界部分に Crを偏祈させることができるので、磁性結晶粒子間の交換相互作用を 遮断して高記録密度化に資することができる。
[0006] また、 CoPt系垂直磁気記録層に SiOや 0等の酸化物を添加すると、 CoPtのェピタ
2
キシャル成長を阻害することなく良好な偏析構造を形成することができる。
つまり、粒界に SiOや 0等の酸化物が偏祈し、磁気記録層の結晶粒子間の磁気的
2
相互作用を低減することができる。
また、 SiOや 0等の酸ィ匕物の添カ卩により結晶粒径を微細化することができる。
2
結晶粒径や磁気的相互作用の大きさは、粒界に偏祈した SiO層の厚みや下地層
2
の結晶粒径に影響される。
磁気記録層に添加する SiO量を増加させると、微細化と磁気的な分断が進み、高
2
記録密度時の SZN比は向上する。
これにより最大磁気異方性エネルギー Kuは、従来の SiOが無添加である媒体に比
2
ベて 2倍近く高くなつた。このような磁気記録ディスクであれば、 SZN比や熱安定性 の問題が 200〜400Gbit/inch2までは生じないことがわかった。
[0007] しかし、本発明者らの検討によると、 400Gbit/inch2以上に対応可能な媒体を目指 すとき、 SiOや 0等の酸ィ匕物を添加していくだけでは熱安定性や記録特性が良い媒
2
体を作ることが困難であることがわ力つた。
つまり、例えば SiO量を一定量以上に増加させると、保持力 Heおよび垂直磁気異
2
方性の劣化が生じることがわ力つた。
[0008] 上記要望に対して、磁気記録層中の Pt量を増加させて磁気異方性エネルギーを増 カロさせる方法も考えられるが、磁気異方性エネルギーの増加に伴い十分な記録がで きなくなると 、う新たな問題も生じることがわ力つて 、る。
特に 100Gbit/inch2以上の記録密度領域においては、その狭トラック化に伴い磁気 ヘッド自体の有する記録能力が著しく低下してくるため、磁気記録層側で記録能力 を向上させるような改善が必要であり、これが新たな課題となってきた。
情報記録密度の増大の要求はとどまるところを知らず、年々増大する一方であり、 このような高記録密度を達成するためには、磁気ディスクの磁気特性のより一層の向 上が求められている。 本発明はこのような従来の課題に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、磁 気特性のより一層の向上を実現することにより、高情報記録密度化に資することがで きる垂直磁気記録ディスクの製造方法及び垂直磁気記録ディスクを提供することにあ る。
課題を解決するための手段
[0009] 本出願人の一人は、先に、 SZN比を向上させることにより高記録密度化に資する ことができる垂直磁気記録ディスクとして、 Coを含有するダラ-ユラ一構造の強磁性 層と、該強磁性層上に形成される例えば Co若しくはその合金と、 Pd又は Ptとの交互 積層膜からなる交換エネルギー制御層とから構成される磁気記録層を備えた垂直磁 気記録ディスクにつ ヽて提案した (特願 2004— 194175)。
[0010] ところで、このようなダラ二ユラ一構造の強磁性層と、該強磁性層上に形成される例 えば特定の交互積層膜からなる交換エネルギー制御層とから構成される磁気記録層 を備えた垂直磁気記録ディスクにおいては、通常、交換エネルギー制御層の膜厚が 強磁性層に比べ薄くなるため、磁気特性を決める界面の状態がとても重要である。 本発明者らの検討によると、交換エネルギー制御層は通常スパッタリング法により 成膜されるが、ターゲットに衝突反射し基板に到達する中性ガス原子のエネルギー が大きくなると、膜の表面粗さが大きくなるなど、膜の界面状態が劣化し、磁気特性が 低下する場合があることがわ力つた。
従来の製造プロセスでは、スパッタリング成膜時のプロセスガスとして Arガスが使用 されている力 このような Arガス雰囲気でスパッタリング成膜すると、ターゲットに衝突 反射し基板に到達する中性ガス原子のエネルギーが比較的大きくなり、成膜された 膜の界面状態が劣化し易いことも判明した。
[0011] そこで、本発明者らは、磁気特性のより一層の向上を図るためには、従来の製造プ 口セスの改良が必要であるとの観点から、鋭意研究を進めた結果、従来の Arガスより
Figure imgf000006_0001
、希ガス、例えば Krガスを上記交換エネルギー制御層のスパッタリング成 膜ガスに用いることにより、成膜された膜の界面状態の劣化を好適に抑制できること を見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を有するものである。 [0012] (構成 1)基板上に少なくとも磁気記録層を備え、垂直磁気記録に用いる磁気ディスク の製造方法であって、基板上に、ダラ-ユラ一構造の強磁性層と、該強磁性層上に 形成される交換エネルギー制御層とから構成される磁気記録層を形成する工程にお V、て、少なくとも前記交換エネルギー制御層をアルゴンガスより質量の重 、希ガス雰 囲気中にお 、てスパッタリング成膜することを特徴とする垂直磁気記録ディスクの製 造方法である。
(構成 2)前記アルゴンガスより質量の重 、希ガスは、クリプトン (Kr)ガスであることを 特徴とする構成 1記載の垂直磁気記録ディスクの製造方法である。
(構成 3)前記交換エネルギー制御層は、 Coまたは Co合金を含む第 1層とパラジウム (Pd)または白金 (Pt)を含む第 2層との積層であることを特徴とする構成 1又は 2記載 の垂直磁気記録ディスクの製造方法である。
(構成 4)前記強磁性層は、コバルト (Co)を主体とする結晶粒子と、酸化物または珪 素 (Si)または珪素 (Si)酸化物を主体とする粒界部を有することを特徴とする構成 1 乃至 3の何れか一に記載の垂直磁気記録ディスクの製造方法である。
(構成 5)前記強磁性層と前記交換エネルギー制御層との間に、スぺーサ層を形成 することを特徴とする構成 1乃至 4の何れか一に記載の垂直磁気記録ディスクの製造 方法である。
[0013] (構成 6)垂直磁気記録に用いる磁気ディスクであって、基板と、該基板上に形成され た、ダラ-ユラ一構造を有する、酸ィ匕物または珪素(Si)または珪素(Si)の酸ィ匕物を 含む強磁性層と、該強磁性層上に形成された、コバルト (Co)または Co合金を含む 第 1層とパラジウム (Pd)または白金 (Pt)を含む第 2層との積層、あるいは Co合金を 含む単層からなる交換エネルギー制御層とを有し、前記交換エネルギー制御層には クリプトン (Kr)元素が含まれて ヽることを特徴とする垂直磁気記録ディスクである。
[0014] 構成 1のように、本発明の垂直磁気記録ディスクの製造方法は、基板上に少なくと も磁気記録層を備え、垂直磁気記録に用いる磁気ディスクの製造方法であって、基 板上に、ダラ二ユラ一構造の強磁性層と、該強磁性層上に形成される交換エネルギ 一制御層とから構成される磁気記録層を形成する工程において、少なくとも前記交 換エネルギー制御層をアルゴンガスより質量の重 、希ガス雰囲気中にぉ 、てスパッ タリング成膜することを特徴として 、る。
本発明によれば、従来の Arガスより質量の重い希ガス、例えば Krガスを、磁気記 録層を構成するダラ-ユラ一構造の強磁性層上に形成される交換エネルギー制御層 のスパッタリング成膜ガスに用いることにより、成膜された膜の界面状態の劣化を好適 に抑制できる理由については、本発明者らの考察によると次のように考えられる。 交換エネルギー制御層のスパッタリング成膜ガスとして Krガスを用いることにより、 ターゲットに衝突反射し基板に到達するガス原子のエネルギーが Arガスのものに比 ベ小さくなる。
そのため、交換エネルギー制御層の界面での原子ミックスする効果が緩和され、よ りシャープな界面 (例えば Coまたは Co合金を含む第 1層と Pdまたは Ptを含む第 2層 とのそれぞれの層が TEM等で観察した場合はっきり分かれて観察される)ができる。 その結果、磁気記録層の垂直磁気異方性が大きくなり、保磁力特性を向上すること ができる。
また、 Arガスより質量の重 、希ガスとしてはキセノン (Xe)ガスを用いることもできる。 キセノンガスを用いた場合、とくに磁気特性や記録再生特性 (電磁変換特性)が向 上する。
上記強磁性層を構成する磁性材料としては、 Co系磁性材料が挙げられ、特に CoP t系又は CoPtCr系磁性材料が好まし!/、。
CoPt系又は CoPtCr系磁性材料は、保磁力 Heが高ぐ磁ィ匕反転生成磁界 Hnをゼロ 未満の小さな値とすることができるので熱揺らぎに対する耐性を向上させることができ 、高い S/N比が得られるので好適である。
また、 CoPt系又は CoPtCr系磁性材料に珪素(Si)等の元素や酸化物を含有させる ことにより、磁性結晶粒子の粒界部分に Si等や酸ィ匕物を偏祈させることができるので 、磁性結晶粒子間の交換相互作用を低減して媒体ノイズを低減させると共に高記録 密度時の S/N比を向上させることができる。
なお、 CoPt系又は CoPtCr系磁性材料に Siを単体として添加するだけでなぐ酸ィ匕 物や SiO等の Siの酸化物として添加してもよい。 SiO等の Siの酸化物として添加する
2 2
と、粒界に Siの酸ィ匕物が偏祈し、磁気記録層の結晶粒子間の磁気的相互作用を低 減して媒体ノイズを低減させると共に高記録密度時の S/N比を向上させることができ る。
[0016] また、 CoPt系又は CoPtCr系磁性材料に Si又は Siの酸ィ匕物を添加すると結晶粒径 を微細化することができる。
ところが、 Si又は Siの酸ィ匕物の添加量が多いと結晶粒子が小さくなりすぎて熱揺ら ぎが大きくなるという問題が発生するため、従来では例えば Siの酸ィ匕物の添加量を 5 原子%以下に抑えていた。
そのため、高記録密度化にも自ずと限界があった。
これに対し、本発明では、 Si又は Siの酸ィ匕物の添加量を多くしても、酸化物または 珪素(Si)または珪素(Si)の酸ィヒ物を含む強磁性層上に交換エネルギー制御層を 設けたことにより熱安定性の劣化を防止することができるので、熱安定性の劣化を起 こさずに高記録密度化に資することが出来る。
[0017] 本発明においては、強磁性層は、 Coを主体とする結晶粒子と、酸化物または珪素( Si)または珪素(Si)酸化物を主体とする粒界部とを有する。
これにより、微細化された結晶粒子間を磁気的に遮蔽することが可能となる。
[0018] なお、強磁性層中の珪素(Si)の含有量としては、 6原子%以上が好ましぐより好ま しくは 8原子%〜 15原子%である。
強磁性層中の珪素(Si)の含有量が 6原子%以上であれば、 S/N比が急激に向上 するが、以下の理由から 8原子%〜15原子%が好ましい。
8原子%より含有量が少ないと媒体ノイズを低減させる効果が小さぐかつ高記録密 度時の S/N比を充分に向上させることができない。また 15原子%より含有量が多いと 垂直磁気異方性の劣化が起りはじめ、それに伴い高記録密度時の熱安定性の劣化 や DCノイズの増大が起る。
同様な理由から、特に好ましくは 10〜15原子%、更に好ましくは 12〜15原子%で ある。
本発明では、前記強磁性層は、 Coを含有する磁性結晶粒子の間に Si又はその酸 化物を含むダラ二ユラ一構造である。
また、この強磁性層の膜厚は、 20應以下が好ましい。 望ましくは、 8〜16nmの範囲が好適である。
[0019] 前記交換エネルギー制御層は、前記強磁性層と隣接し、或いはスぺーサ層を介し て、強磁性層と磁気的な結合をすると共に互いの層における磁ィ匕容易軸方向を略同 一方向に揃える機能を有する。
この交換エネルギー制御層は、層内にお 、て結晶粒子が磁気的に結合して 、る。 交換エネルギー制御層は、 Co系磁性材料カゝらなる強磁性層に対しては、具体的 には、コバルト(Co)若しくはその合金とパラジウム (Pd)との交互積層膜、又は、コバ ルト (Co)若しくはその合金と白金 (Pt)との交互積層膜からなることが好適である。 このような材料力もなる交互積層膜は磁気的な Kuが大きいため、該積層膜にできる 磁壁幅を薄くすることができる。その膜厚は、 1〜8應が好ましい。
望ましくは、 2〜5應が好適である。なお、交換エネルギー制御層の材料は、上記 多層膜のほかに、 Pt含有量の多い CoCrPtや、 CoPt、 CoPd, FePt, CoPt3、 CoP d3などの単層膜を用いても同様の効果が得られる。
[0020] また、交換結合による好適な垂直磁気記録特性を発揮するには、前記強磁性層の 膜厚を増加させた場合は、前記交換エネルギー制御層の膜厚を増加させ、かつ、前 記強磁性層の膜厚を減少させた場合は、前記交換エネルギー制御層の膜厚を減少 させ、両層を好適な膜厚比に設定する必要がある。
前記強磁性層の膜厚を A、前記交換エネルギー制御層の膜厚を Bとした場合、 A/B (B分の A)は 2〜5の範囲が好ましい。望ましくは 3〜4が好適である。
また、前記強磁性層と前記交換エネルギー制御層との間に、スぺーサ層を有するこ とが好適である。
スぺーサ層を設けることにより、前記強磁性層と前記交換エネルギー制御層との間 の交換結合を好適に制御することができる。スぺーサ層としては、例えば、交換エネ ルギー制御層の材質に応じて Pd層または Pt層が好適に用いられる。
交換エネルギー制御層に Pd層を使用する場合には、スぺーサ層にも Pd層を用いる 。製造装置の制約上、同じ組成を使用することが経済的に好ましいためである。 スぺーサ層の膜厚は、 2nm以下であることが好ましぐ望ましくは、 0.1〜1.5nmの範 囲である。 [0021] なお、強磁性層と交換エネルギー制御層とは隣接して、或いは上記スぺーサ層を 介して配置される力 HDI (Head Disklnterface)の観点から、基板からみて交換エネ ルギー制御層を強磁性層の上方に配置する場合が好ま U、。
また、前記強磁性層は単層に限らず複数層で構成されてもよい。この場合、 Si又は Siの酸化物を含有する Co系磁性層同士を組み合わせてもよ 、し、 Si又は Siの酸ィ匕 物を含有する Co系磁性層と Si又は Siの酸ィ匕物を含まない Co系磁性層を組み合わ せてもよい。
なお、交換エネルギー制御層と隣接する側には Si又は Siの酸ィ匕物を含有する Co 系磁性層を配置することが好ま 、。
[0022] 本発明の垂直磁気記録層の形成方法としては、スパッタリング法で成膜することが 好ましい。
特に DCマグネトロンスパッタリング法で形成すると均一な成膜が可能となるので好 ましい。
本発明では、基板上に、前記強磁性層と、前記交換エネルギー制御層とから構成 される垂直磁気記録層を形成するに際し、基板上に前記強磁性層をアルゴンガス雰 囲気中でスパッタリング成膜した後、前記交換エネルギー制御層をアルゴンガスより 質量の重 ヽ希ガス、例えばクリプトン (Kr)ガス雰囲気中にぉ 、てスパッタリング成膜 する。
[0023] 交換エネルギー制御層の成膜に用いる成膜ガスとしては、アルゴンガスより質量の 重い希ガスであれば、クリプトン (Kr)ガスに限られないが、クリプトンガスは取り扱い やすいので好ましい。
また、交換エネルギー制御層の成膜時のガス圧は、低いガス圧で成膜するのが好 ましい。その理由は、隣接して強磁性層がなければ、磁壁が自由に動くように、どこで も強磁性層の磁気的な粒子カゝらのピユング力で磁壁 (磁ィ匕転移点)を固定するため に、上記交換エネルギー制御層を磁気的に一様にする必要があり、そのためには低 V、ガス圧で成膜することが好適だ力 である。
この場合、例えばガス圧が 1〜: L0mTorr、好ましくは 3〜4mTorrの範囲内でスパッタ リング成膜することが好ましい。 また、交換エネルギー制御層の成膜時の基板温度としては、特に制約はされない 力 積層の界面での拡散を抑制する観点から、例えば室温〜 150°Cの範囲内とする ことが好ましい。
本発明では、前記交換エネルギー制御層を例えばクリプトンガス雰囲気中にぉ ヽ てスパッタリング成膜することにより、成膜された交換エネルギー制御層にはクリプトン (Kr)元素が含まれている。
[0024] 一方、上記強磁性層は、高 、ガス圧で成膜するのが好ま 、。
その理由は、媒体ノイズを低減させるために上記強磁性層における磁気的な粒子 サイズを小さくし、かつ Co含有の磁性結晶粒子の間に Sほたは Siの酸ィ匕物を均一の 厚さで粒界偏祈させることができる力もである。
上記強磁性層は、例えばガス圧 15〜30mTorrでスパッタリング成膜することが好ま しい。
なお、本発明では、上記交換エネルギー制御層の成膜ガスとして、例えばクリプトン ガスを用いている力 上記強磁性層の成膜ガスとしても、アルゴンガスの代わりにタリ プトンガスを用いてもよい。
[0025] 本発明の垂直磁気記録ディスクは、基板上に少なくとも、上述の垂直磁気記録層を 備えるが、この他に各種の機能層を設けることが好ま 、。
例えば、基板上に垂直磁気記録層の磁気回路を好適に調整するための軟磁性層 を設けてもよい。
本発明において、軟磁性層は、軟磁気特性を示す磁性体により形成されていれば 特に制限はないが、例えば、保磁力(He)で 0.01〜80エルステッド、好ましくは 0.01〜 50エルステッドの磁気特性であることが好ましい。
また、飽和磁束密度(Bs)は 500emu/cc〜1920emu/ccの磁気特性であることが好ま しい。
軟磁性層と材料としては、 Fe系、 Co系などが挙げられる。
例えば、 FeTaC系合金、 FeTaN系合金、 FeNi系合金、 FeCoB系合金、 FeCo系合金 などの Fe系軟磁性材料、 CoTaZr系合金、 CoNbZr系合金などの Co系軟磁性材料、 或いは FeCo系合金軟磁性材料等を用いることができる。 また、これらの合金材料の単層構成だけでなぐこれらの合金材料の複数層の間に 例えば Ru層などを挟む積層構成としてもょ ヽ。
[0026] 本発明において、軟磁性層の膜厚は 30nm〜1000nm、望ましくは 50nm〜200nmで あることが好ましい。
30nm未満では、磁気ヘッドと垂直磁気記録層と軟磁性層間に好適な磁気回路を 形成を形成することが困難になる場合があり、 lOOOnmを超えると表面粗さが増加する 場合がある。
また、 1000應を超えるとスパッタリング成膜が困難となる場合がある。
[0027] 本発明において、基板上に、垂直磁気記録層の結晶配向を基板面に対して垂直 方向に配向させるための非磁性下地層を設けることが好ましい。
非磁性下地層の材料としては、 Ruや、 Pd, Pt、 Ta系合金、 Ti系合金が好ましい。 Ta系合金力 なる非磁性下地層としては、 Ta単体の他、 CoCrTa系合金、 NiTa系 合金等が挙げられる。
Ti系合金カゝらなる非磁性下地層としては、 Ti単体の他、 TiCr系合金、 TiCo系合金 等が挙げられる。
このような非磁性下地層の膜厚は 2nm〜30nmが好適である。下地層の膜厚が 2nm 未満の場合、垂直磁気記録層の結晶軸を制御する作用が不十分であり、また 30nm を越えると、垂直磁気記録層を構成する磁性結晶粒子のサイズが増大し、ノイズを増 大させるため好ましくない。
[0028] 本発明において、基板は、軟磁性層の磁区制御のために、磁場中ァニールが必要 な場合は、ガラスであることが好ましい。
ガラス基板は耐熱性に優れるので、基板の加熱温度を高くすることができる。
基板用ガラスとしては、アルミノシリケートガラス、アルミノポロシリケートガラス、ソー ダタイムガラス等が挙げられる力 中でもアルミノシリケートガラスが好適である。 また 、アモルファスガラス、結晶化ガラスを用いることができる。
軟磁性層をアモルファスとする場合にあっては、基板をアモルファスガラスとすると 好ましい。
なお、化学強化したガラスを用いると、剛性が高く好ましい。 本発明において、基板主表面の表面粗さは Rmaxで 6nm以下、 Raで 0.6nm以下であ ることが好ましい。
このような平滑表面とすることにより、垂直磁気記録層と軟磁性層間の間隙を一定 にすることができるので、磁気ヘッドと垂直磁気記録層と軟磁性層間に好適な磁気回 路を形成することができる。
[0029] 本発明においては、基板と軟磁性層との間に、付着層を形成することも好ましい。
付着層を形成することにより、基板と軟磁性層との間の付着性を向上させることがで きるので、軟磁性層の剥離を防止することができる。
付着層の材料としては、例えば Ti含有材料を用いることができる。
実用上の観点からは付着層の膜厚は、 1應〜 50應とすることが好ましい。
[0030] 本発明の垂直磁気記録ディスクにあっては、前記垂直磁気記録層の上に、保護層 を設けることが好適である。
保護層を設けることにより、磁気ディスク上を浮上飛行する磁気記録ヘッドから磁気 ディスク表面を保護することができる。
保護層の材料としては、たとえば炭素系保護層が好適である。また、保護層の膜厚 は 1.5nm〜7nm程度が好適である。
また、前記保護層上に、更に潤滑層を設けることが好ましい。
潤滑層を設けることにより、磁気ヘッドと磁気ディスク間の磨耗を抑止でき、磁気デ イスクの耐久性を向上させることができる。潤滑層の材料としては、たとえば PFPE (パ 一フロロポリエーテル)が好まし 、。
また、潤滑層の膜厚は 0.5nm〜1.5nm程度が好適である。
[0031] なお、前記軟磁性層、下地層、付着層と保護層についてもスパッタリング法で成膜 することが好ましい。
特に DCマグネトロンスパッタリング法で形成すると均一な成膜が可能となるので好 ましい。
インライン型成膜方法を用いることも好ま 、。
保護層についてはプラズマ CVD法で成膜することも好ましい。また、前記潤滑層は 、例えばディップコート法で形成することが好まし 、。 発明の効果
[0032] 本発明によれば、磁気特性のより一層の向上を実現することにより、高情報記録密 度化に資することができる垂直磁気記録ディスクの製造方法及び垂直磁気記録ディ スクを提供することができる。
図面の簡単な説明
[0033] [図 1]本発明の一実施形態に係る垂直磁気記録ディスクの断面模式図である。
符号の説明
[0034] 1 ガラス基板
2 付着層
3 軟磁性層
4a 第 1下地層
4b 第 2下地層
5 強磁性層
6 スぺーサ層
7 交換エネルギー制御層(積層)
8 炭素系保護層
9 潤滑層
10 垂直磁気記録ディスク
発明を実施するための最良の形態
[0035] 本発明になる垂直磁気記録ディスクの一実施の形態を図 1に掲げる。
図 1によれば、本発明の垂直磁気記録ディスク 10の一実施の形態は、ガラス基板 1 上に順に、付着層 2、軟磁性層 3、第 1下地層 4a、第 2下地層 4b、強磁性層 5、スぺ ーサ層 6、積層からなる交換エネルギー制御層 7、炭素系保護層 8、及び潤滑層 9を 備えた構成である。
以下実施例、比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
[0036] (実施例 1)
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラス ディスクを作成した。
このガラスディスクに研肖 lj、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクか らなる平滑な非磁性ガラス基板 1を得た。ディスク直径は 65mmである。
このガラス基板 1の主表面の表面粗さを AFM (原子間力顕微鏡)で測定したところ、 Rmaxが 4.8nm、 Raが 0.42nmという平滑な表面形状であった。なお、 Rmax及び Raは、 日本工業規格 (JIS)に従う。
次に、得られたガラス基板 1上に、真空引きを行なった成膜装置を用いて、 DCマグ ネトロンスパッタリング法にて、 Arガス雰囲気中で、付着層 2、軟磁性層 3を順次成膜 した。
このとき、付着層 2は、膜厚10nmのCrTi (Cr: 55at%、 Ti:45at%)層となるように 、 CrTiターゲットを用いて成膜した。
また、軟磁性層 3として、膜厚 20nmのアモルファス CoTaZr (Co : 88at%、 Ta: 7at %、 Zr: 5at%)層となるように、 CoTaZrターゲットを用いて成膜し、その上に膜厚 0.7 nmの Ru層を成膜し、更にその上に膜厚 20nmの上記と同じ CoTaZr層を成膜した。
[0037] こうして軟磁性層 3までの成膜を終えた垂直磁気記録ディスク用基板を成膜装置か ら取り出した。
得られた軟磁性層 3までの成膜を終えた垂直磁気記録ディスク用基板の表面粗さ を AFMで同様に測定したところ、 Rmaxが 5.1nm、 Raが 0.48nmという平滑な表面形状で めつに。
さらに、 VSM (Vibrating Sample Magnetometer:振動試料型磁化測定装置)で上記 基板の磁気特性を測定したところ、保磁力(He)は 2エルステッド、飽和磁束密度は 9 50emu/ccであり、好適な軟磁性特性を示していた。 Rmaxが 5.5nm以下、および Ra 力 S0.5nm以下という平滑な表面形状を有する軟磁性層 3上に下地層、垂直磁気記 録層が形成されることにより、ノイズの低減に好適である。
次に、得られた上記基板上に、真空引きを行なった枚葉 ·静止対向型成膜装置を 用いて、 DCマグネトロンスパッタリング法にて、 Arガス雰囲気中で、第 1下地層 4a、 第 2下地層 4b、強磁性層 5、スぺーサ層 6を順次成膜した。
[0038] 軟磁性層 3までの成膜を終えた上記基板上に、まず、 Ta力もなる 3nm厚の第 1下 地層 4aと、 Ruからなる 20nm厚の第 2下地層 4bを形成した。
なお、ここで Ru力もなる層を 2層としてもよい。すなわち、上層側 Ruを形成する際に 、下層側 Ruを形成するときの Arガスのガス圧よりも高いガス圧で形成することで、結 晶配向性を改善することができる。
[0039] 次に、 SiOを含有する CoCrPtからなる硬磁性体のターゲットを用いて、 13nmの he
2
P結晶構造カゝらなる強磁性層 5を形成した。該強磁性層 5を形成するためのターゲット の組成は、 Co : 66.6at%、 Cr: 9at%、 Pt: 14.4at%、 SiO : 10mol%である。なお、強磁性
2
層 5はガス圧 30mTorrで成膜した。
次いで、 Pdからなる 0.2nm厚のスぺーサ層 6を形成した。
次に、成膜ガスを Krガスに変えて、 Krガス雰囲気中で、 CoPtと Pdとの交互積層膜 力もなる交換エネルギー制御層 7を形成した。まず、 CoPt (Co : 75at%、 Pt : 25at%) を 0. 4nm成膜し、その上に Pdを 0. 4nm成膜して 1周期とし、これを 3周期繰り返して 成膜した。
従って、この積層膜の総厚は 2. 4nmである。なお、交換エネルギー制御層 7はガ ス圧 1 OmTorrで成膜した。
[0040] 上述のように成膜された交換エネルギー制御層 7には Krが含まれて!/、る。
以下に交換エネルギー制御層内のクリプトン測定について説明する。
保護層まで形成した磁気ディスク表面を、飛行時間型二次イオン質量分析法により 測定した。
飛行時間型二次イオン質量分析 (time of flight-secondary ion mass spectrometer: 以下 TOF-SIMSという)とは、検出系に飛行時間型質量分析計を用いる二次イオン質 量分析法である。
本測定では、 PHI社製の TOF-SIMSである TRIFT IIを利用した。本測定の TOF-SI MS分析においては、一次イオンをガリウムイオン (Ga+)とした。
なお、本測定においては、ビームのエネルギーを 15KeVとした。
一次イオンの照射面 (スパッタサイズ)は、磁気ディスク表面において、縦 200 m、 横 200 μ mの正方領域であり、面積は 40000 μ m2であり、解析した領域は縦 50 μ m、 横 50 μ mの正方領域であり面積は 2500 μ m2である。 各深さにおける解析時間は 1分間である。二次イオンの検出質量数 (Mass Range) は、質量数 1から質量数 1000とした。
上記条件によって、磁気ディスクの表面力 掘り進めながら炭素、クリプトン、コバル トの量を測定した。
測定の初めの段階では、コバルトと炭素が検出されていた力 交換エネルギー制御 層が存在する深さになると、クリプトンが多く検出された。
このとき、クリプトンの量は、 35イオンカウントであった。
その後、更に掘り進めながら観測したところ、クリプトンの量が減っていった。
このことから、交換エネルギー制御層の内にはクリプトンが存在していることが確認 できた。
[0041] 次に、プラズマ CVD法により、水素化カーボンからなる炭素系保護層 8を形成した 。炭素系保護層 8の膜厚は 3. 5nmである。
水素化炭素とすることで、膜硬度が向上するので、磁気ヘッドからの衝撃に対して 垂直磁気記録層を防護することができる。
この後、 PFPE (パーフロロポリエーテル)力 なる潤滑層 9をディップコート法により 形成した。
潤滑層 9の膜厚は lnmである。
[0042] 以上の製造工程により、本実施例の垂直磁気記録ディスクが得られた。得られた垂 直磁気記録ディスクの表面粗さを AFMで同様に測定したところ、 Rmax力 .53nm、 Ra 力 .40nmと 、う平滑な表面形状であった。
スぺーサ層 6と交換エネルギー制御層 7を形成することで表面粗さ Rmax、 Raが改 善された。
この粗さの改善は、主に、 Krガス雰囲気中で成膜した交換エネルギー制御層 7の 表面粗さが小さいことによるものと考えられる。これにより、グライド (Glide)特性、浮 上特性が改善され、保護膜厚を小さくできると!ヽぅ新たな効果もある。
[0043] 得られた本実施例の垂直磁気記録ディスクにおける垂直磁気記録層(強磁性層 5と スぺーサ層 6と交換エネルギー制御層 7を併せて垂直磁気記録層と呼ぶ。以下同様 。)の配向性を X線回折法にて分析したところ、 hep (六方細密充填)結晶構造の c軸 がディスク面に対して垂直方向に配向して 、た。
また、得られた垂直磁気記録ディスクにおける強磁性層 5を透過型電子顕微鏡 (TE M)を利用して詳細に分析したところ、ダラ-ユラ一構造を備えていた。
具体的には、 Coを含有する hep結晶構造の結晶粒子の間に、 Siの酸ィ匕物からなる 粒界部分が形成されて!ヽることを確認した。
この分析力も約 6應の磁気粒子と約 2應の非磁性体力もなる境界領域力も形成さ れていることがわ力つた。一方、ダラ-ユラ一構造となっている強磁性層 5の上の層で ある交換エネルギー制御層 7を TEMで詳細に分析したところ、ダラ-ユラ一構造とは なっていなかった。
これは、交換エネルギー制御層 7が磁気的に連続に近い構造力 できていることを 示している。
つまり、ダラ-ユラ一構造の強磁性層 5の磁性粒子が、交換エネルギー制御層 7を 介して磁気的に結合されて 、ることを示して 、る。
これにより熱安定性が向上していると考えられる。
[0044] (実施例 2)
実施例 1における強磁性層 5の膜厚を 13.5nmとし、スぺーサ一層 6の膜厚を 0.3nm とし、交換エネルギー制御層 7を、 2.2nm厚の CoPtと 0.4nm厚の Pdの 1周期の積層膜 としたこと以外は、実施例 1と同様にして垂直磁気記録ディスクを得た(実施例 2)。 得られた垂直磁気記録ディスクにおける垂直磁気記録層の配向性を X線回折法に て分析したところ、実施例 1と同様に hep (六方細密充填)結晶構造の c軸がディスク 面に対して垂直方向に配向して ヽた。
また、得られた垂直磁気記録ディスクにおける強磁性層 5を透過型電子顕微鏡 (TE M)を利用して詳細に分析したところ、実施例 1と同様にダラ-ユラ一構造を備えてい た。
[0045] (実施例 3)
実施例 1における第 1下地層 4aを膜厚 3nmの CoCrTa (Co : 55at%、 Cr: 35at%、 Ta: 10at%)とし、強磁性層 5の膜厚を 12nmとし、スぺーサ一層 6の膜厚を 0.8nmとし 、交換エネルギー制御層 7を、 0.35nm厚の CoB (Co : 95at%、 B : 5at%)と 0.8nm厚 の Pdの 3周期の交互積層膜としたこと以外は、実施例 1と同様にして垂直磁気記録デ イスクを得た (実施例 3)。
得られた垂直磁気記録ディスクにおける垂直磁気記録層の配向性を X線回折法に て分析したところ、実施例 1と同様に hep (六方細密充填)結晶構造の c軸がディスク 面に対して垂直方向に配向して ヽた。
また、得られた垂直磁気記録ディスクにおける強磁性層 5を透過型電子顕微鏡 (TE M)を利用して詳細に分析したところ、実施例 1と同様にダラ-ユラ一構造を備えてい た。
[0046] (実施例 4)
実施例 1における第 1下地層 4aを成膜時のガス圧を変えた二層構造の Ta (総膜厚 3nm)とし、強磁性層 5の膜厚を 10.5nmとし、スぺーサ一層 6を膜厚 0.8nmの Ptとし、 交換エネルギー制御層 7を、 0.35nm厚の CoB (Co : 95at%、 B : 5at%)と 0.8 nm厚の Ptの 3周期の交互積層膜としたこと以外は、実施例 1と同様にして垂直磁気 記録ディスクを得た (実施例 4)。
得られた垂直磁気記録ディスクにおける垂直磁気記録層の配向性を X線回折法に て分析したところ、実施例 1と同様に hep (六方細密充填)結晶構造の c軸がディスク 面に対して垂直方向に配向して ヽた。
また、得られた垂直磁気記録ディスクにおける強磁性層 5を透過型電子顕微鏡 (TE M)を利用して詳細に分析したところ、実施例 1と同様にダラ-ユラ一構造を備えてい た。
[0047] (比較例)
実施例 1にお 、て、交換エネルギー制御層 7のスパッタリング成膜を Arガス雰囲気 中で行ったこと (但しガス圧は実施例 1と同じ)以外は、実施例 1と同様にして垂直磁 気記録ディスクを得た。
得られた垂直磁気記録ディスクの表面粗さを AFMで測定したところ、 Rmaxが 6.26nm 、 Raが 0.48nmという表面形状であった。これは上述した実施例 1の垂直磁気記録ディ スクに比べて粗!ヽ表面となって!/ヽる。
さらに、得られた垂直磁気記録ディスクにおける強磁性層 5の配向性を X線回折法 にて分析したところ、 hep (六方細密充填)結晶構造の C軸がディスク面に対して垂直 方向に配向していた。
また、得られた垂直磁気記録ディスクにおける強磁性層 5を透過型電子顕微鏡 (TE
M)を利用して詳細に分析したところ、ダラ-ユラ一構造を備えていた。
[0048] 得られた各実施例及び比較例の垂直磁気記録ディスクの静磁気特性を VSMと極力 一ループトレーサーで評価し、保磁力(He)及び磁化反転核生成磁界 (Hn)の測定 結果をまとめて下記表 1に示した。
[0049] また、各実施例及び比較例の垂直磁気記録ディスクの電磁変換特性は以下のよう にして測定し、その結果をまとめて下記表 1に示した。
R /Wアナライザー(DECO)と、記録側が SPT素子、再生側が GMR素子を備える 垂直磁気記録方式用磁気ヘッドとを用いて測定した。
このとき、磁気ヘッドの浮上量は lOnmであった。
S/N(DC)、 S/N(MF)及びオーバーライト特性(0/W)の測定方法は以下のとおりであ る。
最高記録密度(1F)を 960kfciとして、 S/N比は、 S/N (DC)と S/N(MF)の測定を行つ た。
S/N(DC)は、 24F記録密度 (40kfci)で垂直磁気記録媒体上にキャリア信号記録し た後に、 DC周波数領域から 1Fの 1. 2倍の周波数領域までの媒体ノイズをスぺクトロ アナライザーを用いて観測し算出した。
また、 S/N(MF)は、 2F記録密度 (480kfci)で垂直磁気記録媒体上にキャリア信号記 録した後に、 DC周波数領域から 1Fの 1. 2倍の周波数領域までの媒体ノイズをスぺ タトロアナライザーを用いて観測し算出した。
さらに、オーバーライト特性は、 24F (40kfci)記録密度で垂直磁気記録媒体上にキ ャリア信号記録した後に、 1F記録密度 (960kfci)でキャリアを上書きし、元々の 24F (4 Okfci)記録密度のキャリア再生出力と、 1F上書き後の 12Fキャリアの残存再生出力を 測定して求めた。
[0050] さらに、各実施例及び比較例の垂直磁気記録ディスクの磁気記録幅 (Magnetic Wr ite Width:MWWと表記する。)を以下のようにして測定し、その結果をまとめて下記表 1に示した。
すなわち、 MWWは、 AC消磁後に 6Fの信号を記録し、一つのトラックのプロフアイ ル(最大(max.) TAA (Track AverageAmplitude) )の半値幅を測定して求めた。なお、 最終値 (表 1の値)は 5回測定の平均値とした。
[表 1]
Figure imgf000022_0001
[0052] 表 1の結果から、垂直磁気記録層を構成する前記交換エネルギー制御層のスパッ タリング成膜時のスパッタガスとしてアルゴンより質量の重い例えばクリプトンガスを用 いること〖こより、従来のアルゴンガスを用いた場合と比べ、媒体の磁気特性をより一層 向上させることができるので、本発明によれば、より一層の高記録密度化に資するこ とが可能であることがわかる。
産業上の利用可能性
[0053] 本発明によれば、磁気特性のより一層の向上を実現することにより、高情報記録密 度化に資することができる垂直磁気記録ディスクの製造方法及び垂直磁気記録ディ スクを提供することができるので産業上の利用可能性は極めて大きい。

Claims

請求の範囲
[1] 基板上に少なくとも磁気記録層を備え、垂直磁気記録に用いる磁気ディスクの製造 方法であって、
基板上に、ダラ二ユラ一構造の強磁性層と、該強磁性層上に形成される交換エネ ルギー制御層とから構成される磁気記録層を形成する工程にお!ヽて、少なくとも前記 交換エネルギー制御層をアルゴンガスより質量の重 、希ガス雰囲気中にぉ 、てスパ ッタリング成膜することを特徴とする垂直磁気記録ディスクの製造方法。
[2] 前記アルゴンガスより質量の重 、希ガスは、クリプトン (Kr)ガスであることを特徴と する請求項 1記載の垂直磁気記録ディスクの製造方法。
[3] 前記交換エネルギー制御層は、 Coまたは Co合金を含む第 1層とパラジウム(Pd) または白金 (Pt)を含む第 2層との積層であることを特徴とする請求項 1又は 2記載の 垂直磁気記録ディスクの製造方法。
[4] 前記強磁性層は、コバルト (Co)を主体とする結晶粒子と、酸化物または珪素(Si) または珪素(Si)酸化物を主体とする粒界部を有することを特徴とする請求項 1乃至 3 の何れか一に記載の垂直磁気記録ディスクの製造方法。
[5] 前記強磁性層と前記交換エネルギー制御層との間に、スぺーサ層を形成すること を特徴とする請求項 1乃至 4の何れか一に記載の垂直磁気記録ディスクの製造方法
[6] 垂直磁気記録に用いる磁気ディスクであって、
基板と、該基板上に形成された、ダラ-ユラ一構造を有する、酸化物または珪素(Si )または珪素(Si)の酸ィ匕物を含む強磁性層と、該強磁性層上に形成された、コバルト (Co)または Co合金を含む第 1層とパラジウム (Pd)または白金 (Pt)を含む第 2層と の積層、あるいは Co合金を含む単層からなる交換エネルギー制御層とを有し、前記 交換エネルギー制御層にはクリプトン (Kr)元素が含まれて ヽることを特徴とする垂直 磁気記録ディスク。
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