WO2006109854A1 - フルオロポリマー水性分散液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、相分離法を用いることにより、実用的に充分高いフルオロポリマー濃度を有するフルオロポリマー水性分散液を製造する方法を提供する。
本発明は、曇点を有するノニオン界面活性剤を被処理フルオロポリマー水性分散液に添加する工程(1)、上記工程(1)ののち特定温度範囲にて上澄相とフルオロポリマー水性分散液相とに相分離させる工程(2)、上記上澄相を除去して上記フルオロポリマー水性分散液相を得る工程(3)を含むフルオロポリマー水性分散液の製造方法であって、上記特定温度範囲は、上記ノニオン界面活性剤の曇点未満であることを特徴とするフルオロポリマー水性分散液の製造方法である。
Description
フルォロポリマー水性分散液の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、フルォロポリマー水性分散液の製造方法に関する。
背景技術
[0002] フルォロポリマー水性分散液は、コーティング、含浸等の方法で、化学的安定性、非 粘着性、耐候性等に優れた特性を示すフィルムを形成することができるので、調理器 具、配管のライニング、ガラスクロス含浸膜等の用途に広く使われてきた。これらの用 途において、フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマー濃度が高いものが好 ましいので、一般に、水性媒体中で含フッ素乳化剤の存在下に含フッ素モノマーを 重合したのち濃縮して得られたものが使用されている。し力しながら、含フッ素乳化剤 は、フルォロポリマーの優れた特性を損なう原因となるので、フルォロポリマー水性分 散液力も除去することが望ましい。また、上記含フッ素乳化剤は、一般的に高価であ るので、回収して再利用することが好ましい。
[0003] 含フッ素乳化剤の回収方法としては、ポリテトラフルォロエチレン〔PTFE〕デイスパー ジョン中に含まれるパーフルォロオクタン酸及びその塩をプロセスにより系外に除去 する方法が知られている (例えば、特許文献 1参照。 ) o
[0004] イオン交換体を用いたフルォロポリマー水性分散液力もの含フッ素乳ィ匕剤の回収も 提案されている。例えば、特許文献 2では、フルォロポリマー水性分散液に非イオン 性界面活性剤を加えこれを陰イオン交換体と接触させることによって含フッ素ァ-ォ ン性界面活性剤を除去する方法にっ 、て提案して 、る。
[0005] 特許文献 3では、酸性条件下で含フッ素ポリマー水性分散液を蒸発濃縮する方法が 開示され、この方法により含フッ素界面活性剤を除去できることが記載されて 、る。
[0006] 多量のノ-オン界面活性剤の存在下で濃縮操作を行い上澄を分別して、含フッ素乳 ィ匕剤を製品中から除去する方法が提案されている (例えば、特許文献 4参照)。また、 特許文献 5では、水性分散液中の含フッ素乳化剤を除去するために、フルォロポリマ 一水性分散液に多量のノニオン界面活性剤を使用した濃縮操作を複数回行う方法
が記載されているが、濃縮操作を繰り返していくことによって濃縮が進行しなくなる問 題点については触れられていない。また、上述の何れの文献においても、相分離濃 縮の通常条件から、充分実用的なフルォロポリマー濃度に達した含フッ素界面活性 剤を低減したフルォロポリマー水性分散液を製造できることは記載されて 、な 、。 特許文献 1:特開昭 55— 120630号公報
特許文献 2:特表 2002— 532583号公報
特許文献 3 :特表 2003— 531232号公報
特許文献 4 :国際公開第 03Z078479号パンフレット
特許文献 5:国際公開第 2004Z050719号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明の目的は、上記現状に鑑み、相分離法を用いることにより、実用的に充分高 いフルォロポリマー濃度を有するフルォロポリマー水性分散液を製造する方法を提 供することにある。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明は、曇点を有するノ-オン界面活性剤を被処理フルォロポリマー水性分散液 に添加する工程(1)、上記工程(1)ののち特定温度範囲にて上澄相とフルォロポリ マー水性分散液相とに相分離させる工程 (2)、上記上澄相を除去して上記フルォロ ポリマー水性分散液相を得る工程 (3)を含むフルォロポリマー水性分散液の製造方 法であって、上記特定温度範囲は、上記ノ-オン界面活性剤の曇点未満であること を特徴とするフルォロポリマー水性分散液の製造方法である。
以下に本発明を詳細に説明する。
[0009] 本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、曇点を有するノ-オン界面活 性剤の存在下に行うものである。
上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマーが水性媒体に分散し てなるものである。
上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマーが水性媒体に分散し てなるものであれば特に限定されず、上記フルォロポリマーを重合することにより得ら
れる重合上がりの水性分散液であってもよいし、該重合上がりの水性分散液に含フッ 素ァ-オン性界面活性剤低減処理及び z又は濃縮等の後処理を行うことにより得ら れる水性分散液であってもよ 、。
[0010] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液におけるフルォロポリマーは、炭素原子に 結合して 、るフッ素原子を有して 、る重合体である。
上記フルォロポリマーとしては、例えば、エラストマ一性フルォロポリマー、非溶融カロ ェ性フルォロポリマー、溶融力卩ェ性フルォロポリマー等が挙げられる。
上記エラストマ一性フルォロポリマーは、ゴム弾性を有する非晶質のフルォロポリマ 一であって、通常、 30〜80質量%の第 1単量体の単量体単位を有するものである。 本明細書において、上記「第 1単量体」とは、エラストマ一性フルォロポリマーの分子 構造において、全単量体単位のうち最多質量を占める単量体単位を構成することと
本明細書において、上記第 1単量体の単量体単位等の「単量体単位」は、フルォロ ポリマーの分子構造上の一部分であって、対応する単量体に由来する部分を意味 する。例えば、 TFE単位は、フルォロポリマーの分子構造上の一部分であって、 TF Eに由来する部分であり、 (CF -CF )一で表される。上記「全単量体単位」は、フ
2 2
ルォロポリマーの分子構造上、単量体に由来する部分の全てである。
[0011] 上記エラストマ一性フルォロポリマーとして、例えば、 TFE系重合体としては、 TFEZ プロピレン共重合体、 TFEZパーフルォロビュルエーテル共重合体、へキサフルォ 口プロピレン [HFP]系重合体としては、 HFPZエチレン共重合体、 VDF系重合体と しては、 VDFZHFP共重合体、 VDFZクロ口トリフルォロエチレン [CTFE]共重合 体、 VDFZTFE共重合体、 VDFZパーフルォロ(アルキルビュルエーテル) [PAV
E]共重合体、 VDFZTFEZHFP共重合体、 VDFZTFEZCTFE共重合体、 VD FZTFEZPAVE共重合体等が挙げられる。
[0012] 上記非溶融加工性フルォロポリマーとしては、ポリテトラフルォロエチレン [PTFE]が 挙げられる。
本明細書において、上記 PTFEは、 TFE単独重合体のみならず、変性ポリテトラフル
ォロエチレン [変性 PTFE]をも含む概念である。
本明細書において、上記「変性 PTFE」とは、 TFEと、 TFE以外の微量単量体との共 重合体であって、非溶融加工性であるものを意味する。
上記微量単量体としては、例えば、 HFP、 CTFE等のフルォロォレフイン、炭素原子 1〜5個、特に炭素原子 1〜3個を有するアルキル基を持つフルォロ(アルキルビュル エーテノレ);フルォロジォキソール;パーフルォロアルキルエチレン; ω—ヒドロパーフ ルォロォレフイン等が挙げられる。
変性 PTFEにおいて、上記微量単量体に由来する微量単量体単位の全単量体単位 に占める含有率は、通常 0. 001〜2モル%の範囲である。
本明細書にぉ 、て、「全単量体単位に占める微量単量体単位の含有率 (モル%)」と は、上記「全単量体単位」が由来する単量体、即ち、フルォロポリマーを構成すること となった単量体全量に占める、上記微量単量体単位が由来する微量単量体のモル 分率 (モル%)を意味する。
[0013] 上記溶融力卩ェ性フルォロポリマーとしては、例えば、エチレン ZTFE共重合体 [ETF E]、 TFEZHFP共重合体 [FEP]、 TFEZパーフルォロ(アルキルビュルエーテル) 共重合体 [TFEZPAVE共重合体]、 PVDF、 VDF系共重合体、ポリフッ化ビニル [ pVF]等が挙げられる。
上記 TFEZPAVE共重合体としては、 TFEZパーフルォロ(メチルビ-ルエーテル) [PMVE]共重合体 [MFA]、 TFEZパーフルォロ(ェチルビ-ルエーテル) [PEVE ]共重合体、 TFEZパーフルォロ(プロピルビュルエーテル) [PPVE]共重合体等が 挙げられる。
上記溶融加ェ性フルォロポリマーとしての VDF系共重合体としては、 VDFZTFE 共重合体、 VDFZHFP共重合体、 VDFZCTFE共重合体、 VDFZTFEZHFP 共重合体、 VDFZTFEZCTFE共重合体等が挙げられる。
[0014] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液におけるフルォロポリマーとしては、パーフ ルォロポリマーが好ましぐなかでも、 PTFEが好ましい。
[0015] 上記フルォロポリマーの平均粒子径は、通常 50〜500nmであり、好ましくは、 100
〜350nmである。
上記平均粒子径は、フルォロポリマー濃度を 0. 22質量%に調整した水性分散液の 単位長さに対する 550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真における定 方向径を測定して決定された平均粒子径との検量線をもとにして、上記透過率から 決定したものである。
[0016] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液における水性媒体は、水を含む液体であれ ば特に限定されず、水にカロえ、例えば、アルコール、エーテル、ケトン、ノ《ラフィンヮッ タス等のフッ素非含有有機溶媒及び Z又はフッ素含有有機溶媒をも含むものであつ てもよい。
[0017] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマー濃度力 通常 5〜60 質量%である。
上記フルォロポリマー濃度は、 5質量%未満であると、後述の分離において相分離を 行う場合、上澄相とフルォロポリマー水性分散液相との分離が困難となることがある。 一方、 60質量%を超えると、上記被処理フルォロポリマー水性分散液中に存在する 含フッ素ァ-オン性界面活性剤の除去が困難となることがある。
上記フルォロポリマー濃度は、好ましい下限が 10質量%、より好ましい下限が 15質 量%であり、好ましい上限が 40質量%、より好ましい上限が 30質量%である。
本明細書において、フルォロポリマー濃度(P)は、試料約 lg (X)を直径 5cmのアル ミカップにとり、 100°C、 1時間で乾燥した加熱残分、さらにこれを 300°C、 1時間乾燥 した加熱残分 (Z)に基づき、式: P=ZZXX 100 (%)にて決定したものである。
[0018] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、更に、界面活性剤をも含むものであつ てもよい。
上記界面活性剤としては特に限定されず、例えば、従来公知のノニオン界面活性剤 、ァ-オン性界面活性剤等が挙げられ、また、含フッ素界面活性剤であってもよい。 上記ノニオン界面活性剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ポリオキシェチレ ンアルキルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシェチ レンアルキレンアルキルエーテル等のエーテル型ノ-オン界面活性剤;エチレンォキ サイド Zプロピレンオキサイドブロック共重合体等のポリオキシエチレン誘導体;ソル ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシェ
チレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン 脂肪酸エステル等のエステル型ノ-オン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルァ ミン、アルキルアル力ノールアミド等のアミン系ノユオン界面活性剤;等が挙げられる。 上記ノニオン界面活性剤は、芳香族系化合物、直鎖化合物及び分岐鎖を有する化 合物の何れであってもよ 、が、アルキルフエノールを構造中に有しな 、直鎖化合物 又は分岐鎖を有する化合物であることが好ましぐ後述の「曇点を有するノニオン界 面活性剤」に関して例示するものがより好ましい。
上記ァ-オン性界面活性剤としては、含フッ素界面活性剤からなるものが好ましい。 上記含フッ素界面活性剤としては、含フッ素化合物力 なり乳化作用を有するもので あれば特に限定されないが、構成する含フッ素化合物としては、平均分子量が 1000 以下であるものが好ましぐ除去容易である点で、平均分子量が 500以下であるもの 力 り好ましい。
上記含フッ素界面活性剤としては、また、炭素数が 5〜 12の含フッ素化合物力もなる ものが好ましい。上記炭素数が 5未満であると、一般に、乳化作用を発揮することが できない。
上記含フッ素界面活性剤としては、含フッ素カルボン酸ィ匕合物、含フッ素スルホン酸 化合物等の含フッ素ァ-オンィ匕合物力 なるものが好ましぐ含フッ素カルボン酸ィ匕 合物からなるものがより好ましぐ炭素数が 5〜12の含フッ素カルボン酸ィ匕合物から なるものが更に好ましぐパーフルォロオクタン酸アンモ-ゥム又はその塩であること が特に好ましい。
上記ァ-オン性界面活性剤としては、例えば、ァ-オン性の含フッ素界面活性剤(以 下、「含フッ素ァ-オン性界面活性剤」ということがある。)を使用することができ、含フ ッ素ァ-オン性界面活性剤としては、例えば、パーフルォロオクタン酸及びその塩( 以下、「パーフルォロオクタン酸及びその塩」をまとめて「PFOA」と略記することがあ る。)、パーフルォロォクチルスルホン酸及びその塩(以下、「パーフルォロォクチルス ルホン酸及びその塩」をまとめて「PFOS」と略記することがある。 )等の公知の含フッ 素ァ-オン性界面活性剤を使用することができる。
上記 PFOA及び PFOSは、塩である場合、特に限定されないが、アンモニゥム塩等
が挙げられる。
上記含フッ素界面活性剤は、上記被処理フルォロポリマー水性分散液を構成するフ ルォロポリマーを水性媒体中にて重合する際に乳化剤 (重合乳化剤)として添加した ものであってよい。
[0020] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度が 、例えば、上記被処理フルォロポリマー水性分散液の lOOOppm以下であってもよい し、 500ppm以下であってもよいし、 lOOppm以下であってもよい。
本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、被処理フルォロポリマー水性 分散液の含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度が上記範囲内のように低い場合であ つても、実用上充分に高いフルォロポリマー濃度を有するフルォロポリマー水性分散 液を得ることができる点で優れて 、る。
本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、含フッ素ァ-オン性界面活性 剤濃度が被処理フルォロポリマー水性分散液の lOOppm以下であるような被処理フ ルォロポリマー水性分散液であっても、更に含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度を 低下させたフルォロポリマー水性分散液を得ることができる点で優れている。
本明細書にぉ 、て、上記被処理フルォロポリマー水性分散液又は上記フルォロポリ マー水性分散液中の含フッ素ァ-オン性界面活性剤の含有量は、これら水性分散 液と等量のメタノールを添加してソックスレー抽出を行ったのち、後述の条件にて、高 速液体クロマトグラフィー〔HPLC〕を行うことにより測定したものである。
[0021] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、懸濁重合、乳化重合等、公知の方法に てフルォロポリマーの重合を行うことにより調製することができる。
上記各重合において使用するフッ素含有単量体、フッ素非含有単量体、及び、重合 開始剤、連鎖移動剤等の添加剤として、適宜公知のものを使用することができ、また 、上記各重合において、必要に応じ、上述の重合乳化剤を使用することができる。 上記各重合は、重合効率の点で、含フッ素界面活性剤を上記水性媒体の 0. 0001 〜 10質量%の量存在させて行うことが好ましい。上記含フッ素界面活性剤の量は、 上記水性媒体の 0. 001質量%以上であることが好ましぐ 1質量%以上であることが より好まし 、。
[0022] 上記被処理フルォロポリマー水性分散液は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去ェ 程を 1回以上経て 、るものであることが好まし!/、。
上記含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程は、特に限定されないが、相分離法、 イオン交換榭脂法、膜処理法、電気泳動法及び蒸発法から選択される少なくとも 1つ の除去工程力 なるものであることが好ましぐ相分離法、イオン交換榭脂法及び膜 処理法力も選択される少なくとも 1つの除去工程力もなるものであることがより好ましく 、相分離法であることが更に好ましい。
[0023] 上記相分離法は、例えば、フルォロポリマーを 10〜50重量%含有する重合上がりの フルォロポリマー乳化重合液に、水と、無機性 Z有機性比が 1. 07〜: L 50であるノ 二オン界面活性剤とを、国際公開第 2003Z078479号公報記載の特定範囲の量 で添加することにより行うことができる。
[0024] 上記イオン交換榭脂法は、例えば、フルォロポリマーを 15〜30質量%含有するフル ォロポリマー水性分散液に、該水性分散液中 0. 5〜15質量%となるようノ-オン界 面活性剤を加え、更に pHを 7〜9に調整した後、予め OH型に調整した強塩基性榭 脂からなる陰イオン交換体を、塩基性の環境下において接触させることにより行うこと ができ、好ましくは特表 2002— 532583号公報記載の方法にて行うことができる。
[0025] 上記膜処理法は、例えば、フルォロポリマー水性分散液に、フルォロポリマーの 0. 5 〜12質量%となるようノ-オン界面活性剤を添加した後に、限外濾過半透過膜を透 過させることにより行うことができ、好ましくは特開昭 55— 120630号公報記載の方法 にて行うことができる。
[0026] 上記電気泳動法は、例えば、ノ-オン界面活性剤をフルォロポリマーを 5質量%以上 含有するフルォロポリマー水性分散液にっ 、て、分子量 1000以上の分子を遮断す るセルロース膜を有し、膜間隔が 0. 5〜30mmである電気透析装置を用い、電気密 度 90〜320mAZm2である回分式電気透析により行うことができ、好ましくは特開平 10— 51472号公報記載の方法にて行うことができる。
[0027] 上記蒸発法は、例えば、ノニオン界面活性剤をフルォロポリマー量の 0. 5〜10質量 %に相当する量で含有するフルォロポリマー水性分散液を、 pH5未満、好ましくは p Hl〜3に調整し、真空下にて含フッ素界面活性剤を蒸発させることにより行うことが
でき、好ましくは特表 2003— 531232号公報記載の方法にて行うことができる。
[0028] 上記含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程は、ノ-オン界面活性剤を用いて行う ことが好ましぐこのノ-オン界面活性剤としては、上述の被処理フルォロポリマー水 性分散液に関し例示したものが挙げられ、該例示中、前述と同様の好ましいアルキ ルフ ノールを構造中に有しな 、直鎖化合物又は分岐鎖を有する化合物力 なるノ 二オン界面活性剤を用いることができる。
例えば、上記含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程として相分離法を行う場合、ノ ユオン界面活性剤は、被処理フルォロポリマー水性分散液中のフルォロポリマー 10 0質量部に対して、好ましくは 5〜40質量部、より好ましくは 10〜30質量部の量を添 加することが好ましい。
上記含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程としてイオン交換榭脂法を行う場合、 ノ-オン界面活性剤は、被処理フルォロポリマー水性分散液中のフルォロポリマー 1
00質量部に対して、好ましくは 0. 5〜30質量部、より好ましくは 0. 5〜10質量部の 量を添加することが好まし 、。
[0029] 上記曇点とは、ノニオン界面活性剤水溶液を加熱していくと該水溶液に曇りが生じ白 濁液となるが、該白濁液を徐々に冷却した際に液全体が透明となる温度を意味する 本明細書において、上記曇点は、 ISO1065 (Method A)に従い、測定希釈試料 1 5mlを試験管に入れ、完全に不透明になるまで加熱させた後に、攪拌しながら徐々 に冷却させた際に液全体が透明となる温度として測定した値である。
[0030] 上記「曇点を有するノ-オン界面活性剤」としては、例えば、上述の被処理フルォロ ポリマー水性分散液に関し例示したものが挙げられる力 なかでも、ポリオキシェチレ ンアルキルエーテル構造のものが好ましぐ炭素数 10〜20のアルキル基を有するポ リオキシエチレンアルキルエーテル構造を有するものがより好ましぐ炭素数 10〜 15 のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル構造を有するものが更 に好まし!/、。上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル構造を有するノ-オン界面活 性剤としては、例えば、ノィゲン TDS— 80 (第一工業製薬社製)等が挙げられる。
[0031] 本発明において、上記曇点を有するノ-オン界面活性剤は、被処理フルォロポリマ
一水性分散液を攪拌させながら添加することが好ましい。
被処理フルォロポリマー水性分散液を攪拌することにより、添加したノ-オン界面活 性剤は、被処理フルォロポリマー水性分散液中に均一に分散され、後述の工程(2) において上澄相に速く移行し易くなるので、工程時間をより短縮することができる。 上記ノ-オン界面活性剤の添カ卩は、アンモニア水溶液等を用いて、被処理フルォロ ポリマー水性分散液を PH3〜 12に調製した後に行うことができる。
本発明において、上記曇点を有するノ-オン界面活性剤は、少なくとも工程 (2)の開 始時において、被処理フルォロポリマー水性分散液中のフルォロポリマー 100質量 部に対して 5〜40質量部であるように添加することが好ま 、。
上記ノ-オン界面活性剤の量は、上記フルォロポリマー 100質量部に対して 5質量 部未満であると、上澄相とフルォロポリマー水性分散液相との分離が困難となること があり、一方、上記フルォロポリマー 100質量部に対して 40質量部を超えると、経済 性が損なわれることがある。
上記ノ-オン界面活性剤の量は、より好ましい下限が上記フルォロポリマー 100質量 部に対して 10質量部となる量であり、より好ましい上限が上記フルォロポリマー 100 質量部に対して 30質量部となる量である。
上記曇点を有するノ-オン界面活性剤の量は、ノ-オン界面活性剤を用いる含フッ 素ァ-オン性界面活性剤除去工程を 1回以上経て 、るものを被処理フルォロポリマ 一水性分散液として用いる場合、該含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程にぉ ヽ て添加したノ-オン界面活性剤の残存量をも含む量である。
本明細書において、ノ-オン界面活性剤の含有量は、試料約 lg (X)を直径 5cmの アルミカップにとり、 100°C、 1時間で乾燥した加熱残分、更にこれを 300°C、 1時間 乾燥した加熱残分 (Z)から、式: N= (Y-Z) /XX 100 (%)及び P=ZZX X 100 ( %)に基づき決定したものである。
本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、上記工程(1)ののち特定温度 範囲にて上澄相とフルォロポリマー水性分散液相とに相分離させる工程(2)を含む ものである。
上記特定温度範囲は、工程(1)において添加したノ-オン界面活性剤の曇点未満
の範囲であれば、フルォロポリマー、該ノ-オン界面活性剤等の種類、量等に応じて 適宜設定することができる力 好ましくは該曇点より 20°C低い温度以上、より好ましく は該曇点より 15°C低 、温度以上、更に好ましくは該曇点より 10°C低 、温度以上の 範囲であればよい。温度が低すぎると、得られるフルォロポリマー水性分散液中のフ ルォロポリマー濃度が低くなる傾向がある。
上記工程(2)における相分離は、上記特定温度範囲の温度下に行うものであれば、 被処理フルォロポリマー水性分散液とノ-オン界面活性剤との混合液を攪拌せずに 行ってもよいし、攪拌させて行ってもよい。
従来の相分離法については、相分離温度が使用するノニオン界面活性剤の曇点以 上の温度であることが記載されていた力 本発明のフルォロポリマー水性分散液の 製造方法は、相分離温度を該ノニオン界面活性剤の曇点未満の温度にて行うことに より、実用に充分に高いフルォロポリマー濃度を有するフルォロポリマー水性分散液 を調製することができる。
[0033] 本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、上記上澄相を除去して、上記 フルォロポリマー水性分散液相を得る工程 (3)を含むものである。
上記上澄相を除去する方法としては、特に限定されず、デカンテーシヨン等、従来公 知の方法にて行うことができる。
[0034] 本発明力 得られるフルォロポリマー水性分散液は、上述のフルォロポリマー水性分 散液相として得られる水性分散液そのものであってもよ 、し、得られるフルォロポリマ 一水性分散液相に、水ゃノニオン界面活性剤を添加して濃度調整を行う、アンモニ ァ水等を添加して pH調整を行う等の公知の後処理を行ったものであってもよい。 上記フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマー濃度力 35質量%以上であ ることが好ましぐ 45質量%以上であることがより好ましぐ 55質量%以上であること が更に好ましい。上記フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマー水性分散液 相を従来公知の濃縮操作をすることなぐ上記範囲内のフルォロポリマー濃度を得る ことができる。
[0035] 本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、相分離を特定温度範囲内に て行うものであるので、含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度が lOOOppm程度と低い
被処理フルォロポリマー水性分散液であっても、更に含フッ素ァ-オン性界面活性 剤を低減することができる。
[0036] 本発明力 得られるフルォロポリマー水性分散液は、上述のように各種界面活性剤 の濃度が低いので、各種界面活性剤に起因するフルォロポリマーの特性劣化がない 。このため、上記フルォロポリマー水性分散液は、フルォロポリマー粉末、フルォロポ リマー成形体等に加工しやすぐまた、得られるフルォロポリマー成形体は、耐熱性、 耐薬品性、耐久性、耐侯性、表面特性、機械的特性等の物性に優れており、例えば 、調理器具、配管のライニング、ガラスクロス含浸膜、電池用結着剤等の材料として 有用に用いることができる。
発明の効果
[0037] 本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、上述の構成よりなるものである ので、実用的に充分高 、フルォロポリマー濃度を有するフルォロポリマー水性分散 液を容易に製造することができる。
発明を実施するための最良の形態
[0038] 本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例 及び比較例により限定されるものではない。
本実施例及び比較例において、特に説明しない限り、「部」は「質量部」を表す。 各製造例、各実施例又は各比較例で行った測定は、以下の方法により行った。
[0039] 1.ノニオン界面活性剤濃度及びフルォロポリマー濃度
試料約 lg (X)を直径 5cmのアルミカップにとり、 100°C、 1時間で乾燥した加熱残分 (Y)、さらにこれを 300°C、 1時間乾燥した加熱残分 (Z)に基づき、下式にて決定した
N= (Y-Z) /XX 100 (%)
P=Z/XX 100 (%)
(各式中、 Nは、ノ-オン界面活性剤濃度であり、 Pはフルォロポリマー濃度である。 ) [0040] 2.含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度
(1)乳化重合力 得られたフルォロポリマー水性分散液における濃度
下記条件にて、高速液体クロマトグラフィー〔HPLC〕を行うことにより測定した。
HPLC測定条件
カラム: ODS— 120T(4. 6 X 250mm,トーソ一社製)
展開液;ァセトニトリル Z0. 6質量%過塩素酸水溶液 =60Z40 (vol/vol%) サンプル量;20 /z L
流速; 1. OmlZ分
検出波長; UV210nm
カラム温度; 40°C
定量限界; lOppm
•含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度の算出にあたり、既知の濃度の含フッ素ァ-ォ ン性界面活性剤水溶液について上記展開液及び条件にて HPLC測定して得られた 検量線を用いた。
(2)被処理フルォロポリマー水性分散液及びフルォロポリマー水性分散液相中にお ける濃度
測定対象のフルォロポリマー水性分散液に、該水性分散液と等量のメタノールを添 加してソックスレー抽出を行ったのち、 HPLC測定を上記条件にて行うことにより求め た。上記ソックスレー抽出は、測定対象のフルォロポリマー水性分散液 10g程度に等 量のメタノールを添カ卩して凝析後、 100gのメタノールを用いて 90°C、 10時間行った 実施例 1
乳化重合をして得られたポリテトラフルォロエチレン〔PTFE〕水性分散液 450g (フル ォロポリマー含有量 34%、パーフルォロオクタン酸アンモ-ゥム〔PFOA〕含有量 79 Oppm)に、 28%アンモニア水を添カ卩して pHを 9に調整し、水 35gとノ-オン界面活 性剤 (製品名:ノィゲン TDS— 80、第一工業製薬社製、曇点 58°C) 15gを加え、 40 °Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 56°Cにて 6時間加熱した後 、上澄相とフルォロポリマー水性分散液相とに分離した。得られたフルォロポリマー 水性分散液相は、本発明におけるフルォロポリマー水性分散液であり、フルォロポリ マー濃度が 68%、ノ-オン界面活性剤濃度が 2%、 PFOA濃度が該フルォロポリマ 一水性分散液の 880ppmであった。
[0042] 製造例 1
乳化重合をして得られた PTFE水性分散液 (フルォロポリマー含有量 25%、 PFOA 含有量 625ppm) 57. 7gを入れ、 10%アンモニア水溶液で pHを 9に調整した後、ノ ィゲン TDS— 80を 2. 9g添加し、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。この容器 を 80°Cの温水槽中に静置した。静置後すぐに透明な上澄相が生じ、時間の経過とと もに上澄相の体積割合が増えていくのが観察された。
静置開始時より 5分後に上澄相の体積割合がほぼ一定となった。得られた上澄相を 除去し、フルォロポリマー水性分散液相を分離した。得られたフルォロポリマー水性 分散液相は、フルォロポリマー濃度が 38. 0%であり、 PFOA濃度が該フルォロポリ マー水性分散液相の 299ppmであつた。
[0043] 実施例 2
製造例 1から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性 分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 50gに、水を 75g、ノィゲン TDS 80を 4. 8g追加し、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 56 °Cにて 6時間加熱後、上澄相とフルォロポリマー水性分散液相とに分離した。得られ たフルォロポリマー水性分散液相は、本発明におけるフルォロポリマー水性分散液 であり、フルォロポリマー濃度が 65%、 PFOA濃度は定量限界未満であった。
[0044] 製造例 2
乳化重合をして得られた PTFE水性分散液 (フルォロポリマー含有量 34%、 PFOA 含有量 790ppm) 370g【こ、 280/0アンモニア水を添カ卩して pHを 9【こ調整し、水 110g とノィゲン TDS— 80 20gとを加え、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られ た混合液を 70°Cにて 6時間加熱した後、上澄相とフルォロポリマー水性分散液相と に分離した。得られたフルォロポリマー水性分散液相は、フルォロポリマー濃度が 65 %、ノ-オン界面活性剤濃度が 1. 8%、 PFOA濃度が該フルォロポリマー水性分散 液相の 140ppmであった。
[0045] 実施例 3
製造例 2から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性 分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 19gに、ノィゲン TDS— 80を 2g
、水を 28gカ卩えて、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 56°C にて 6時間加熱して、フルォロポリマー水性分散液相と上澄相とに分離した。得られ たフルォロポリマー水性分散液相は、本発明におけるフルォロポリマー水性分散液 であり、フルォロポリマー濃度が 64%、 PFOA濃度は定量限界未満であった。
[0046] 実施例 4
製造例 2から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性 分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 19gに、ノィゲン TDS— 80を 3g 、水を 28gカ卩えて、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 56°C にて 6時間加熱して、フルォロポリマー水性分散液相と上澄相とに分離した。得られ たフルォロポリマー水性分散液相は、本発明におけるフルォロポリマー水性分散液 であり、フルォロポリマー濃度が 65%、 PFOA濃度は定量限界未満であった。
[0047] 製造例 3
製造例 2から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性 分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 57gに、ノィゲン TDS— 80を 9g 、水を 84gカ卩えて、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 56°C にて 6時間加熱して、フルォロポリマー水性分散液相と上澄相とに分離した。得られ たフルォロポリマー水性分散液相は、フルォロポリマー濃度が 65%、ノ-オン界面活 性剤濃度は 1. 7%、 PFOA濃度は該フルォロポリマー水性分散液相の 60ppmであ つた o
[0048] 実施例 5
製造例 3から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性 分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 19gにノィゲン TDS— 80を 3g、 水を 28g加えて、 40°Cにて撹拌を行い、均一に混合した.得られた混合液を 56°Cに て 6時間加熱して、フルォロポリマー水性分散液相と上澄相とに分離した。得られた フルォロポリマー水性分散液相は、本発明におけるフルォロポリマー水性分散液で あり、フルォロポリマー濃度が 66%、 PFOA濃度は定量限界未満であった。
[0049] 比較例 1
製造例 2から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性
分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 19gに、ノィゲン TDS— 80を 2g 、水を 28g加えて、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 70°C にて 6時間加熱して、濃縮相と上澄相とに分離した。得られた濃縮相を分析したとこ ろ、フルォロポリマー濃度は 24%、 PFOA濃度は定量限界未満であった。
[0050] 比較例 2
製造例 2から得られたフルォロポリマー水性分散液相を被処理フルォロポリマー水性 分散液とし、該被処理フルォロポリマー水性分散液 19gに、ノィゲン TDS— 80を 3g 、水を 28g加えて、 40°Cにて攪拌を行い、均一に混合した。得られた混合液を 70°C にて 6時間加熱して、濃縮相と上澄相とに分離した。得られた濃縮相を分析したとこ ろ、フルォロポリマー濃度は 23%、 PFOA濃度は定量限界未満であった。
[0051] 各実施例及び各比較例の結果より、本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方 法は、従来、ノ-オン界面活性剤の曇点以上である温度で行っていた加熱を、曇点 未満である温度で行った場合であっても、相分離を行うことができ、また、含フッ素ァ ユオン性界面活性剤を除去できることが分力 た。また、実施例 3〜4の結果より、本 発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤 濃度が低い被処理フルォロポリマー水性分散液について行うものであっても、含フッ 素ァニオン性界面活性剤を除去できると同時に、実用上充分な濃度のフルォロポリ マー水性分散液を得ることができることが分力つた。
産業上の利用可能性
[0052] 本発明のフルォロポリマー水性分散液の製造方法は、上述の構成よりなるものである ので、実用的に充分高 、フルォロポリマー濃度を有するフルォロポリマー水性分散 液を容易に製造することができる。
Claims
[1] 曇点を有するノ-オン界面活性剤を被処理フルォロポリマー水性分散液に添加する 工程 (1)、
前記工程(1)ののち特定温度範囲にて上澄相とフルォロポリマー水性分散液相と〖こ 相分離させる工程 (2)、及び、
前記上澄相を除去して前記フルォロポリマー水性分散液相を得る工程(3) を含むフルォロポリマー水性分散液の製造方法であって、
前記特定温度範囲は、前記ノニオン界面活性剤の曇点未満である
ことを特徴とするフルォロポリマー水性分散液の製造方法。
[2] 被処理フルォロポリマー水性分散液は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度が前記 被処理フルォロポリマー水性分散液の lOOOppm以下である請求項 1記載のフルォ 口ポリマー水性分散液の製造方法。
[3] 被処理フルォロポリマー水性分散液は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度が前記 被処理フルォロポリマー水性分散液の 500ppm以下である請求項 1記載のフルォロ ポリマー水性分散液の製造方法。
[4] 被処理フルォロポリマー水性分散液は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤濃度が前記 被処理フルォロポリマー水性分散液の lOOppm以下である請求項 1記載のフルォロ ポリマー水性分散液の製造方法。
[5] 含フッ素ァ-オン性界面活性剤は含フッ素カルボン酸ィ匕合物である請求項 2、 3又は
4記載のフルォロポリマー水性分散液の製造方法。
[6] 含フッ素ァ-オン性界面活性剤はパーフルォロオクタン酸アンモ-ゥム又はその塩 である請求項 2、 3、 4又は 5記載のフルォロポリマー水性分散液の製造方法。
[7] 被処理フルォロポリマー水性分散液は、含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程を
1回以上経ているものである請求項 1、 2、 3、 4、 5又は 6記載のフルォロポリマー水性 分散液の製造方法。
[8] 含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程は、相分離法、イオン交換榭脂法、膜処理 法、電気泳動法及び蒸発法力ゝら選択される少なくとも 1つの除去工程カゝらなるもので ある請求項 7記載のフルォロポリマー水性分散液の製造方法。
含フッ素ァ-オン性界面活性剤除去工程は、相分離法、イオン交換榭脂法及び膜 処理法力 選択される少なくとも 1つの除去工程力 なるものである請求項 7又は 8記 載のフルォロポリマー水性分散液の製造方法。
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