WO2006080211A1 - 超純水中の微粒子数測定方法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方法及びその装置に用いる中空糸膜ユニット - Google Patents

超純水中の微粒子数測定方法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方法及びその装置に用いる中空糸膜ユニット Download PDF

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Abstract

 本発明の超純水中の微粒子数測定方法は、超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜で超純水を内圧ろ過する工程と、前記中空糸膜の内表面を露出させる工程と、前記露出させた内表面の微粒子数を測定する工程とを含むことを特徴とする。

Description

明 細 書
超純水中の微粒子数測定方法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方 法及びその装置に用いる中空糸膜ユニット
技術分野
[0001] 本発明は、超純水中に含まれる微粒子数を測定する超純水中の微粒子数測定方 法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方法及びその装置に用いる中空糸膜ュニ ットに関する。
背景技術
[0002] 従来、超純水製造設備等において要求水質が維持されていることを確認するため 、例えばレーザー散乱や音波を応用するオンライン法、直接検鏡法 (例えば、非特許 文献 1、 2参照)等で超純水中の微粒子数が測定されている。
[0003] 直接検鏡法を用いた超純水中の微粒子数測定方法としては、例えば、超純水製造 装置の出口水が流れる配管からサンプリング配管を分岐させて超純水の一部を微粒 子数測定用のろ過膜でろ過し超純水中の微粒子を膜表面に捕捉した後、この膜表 面を走查型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)等で撮影、画像処理し微粒 子数を計数する方法が提案されている (例えば、特許文献 1参照)。しかし、微粒子を 計数する際、ろ過膜は直径 25mm程度であるため、走査型電子顕微鏡等で全膜面 を直接観察することは実際上困難である。よって、通常、視野を移動させて有効ろ過 面積の 0. 001〜0. 1 %前後を実観察し、全有効膜面積におけるろ過で捕捉された 超純水中の微粒子数 (捕捉粒子数)を計算で求めている。
[0004] 近年、更なる水質の向上が要求されており、超純水の水質管理項目の一つである 超純水中の微粒子数に関しても高度な要求がなされている。その要求水質は、例え ば超純水 lml当たりに粒径 0. 05 μ ΐη以上の微粒子が 1個以下、あるいは粒径 0. 0 3 /i m以上の微粒子が 10個以下という高レベルの場合もある。
[0005] このような超純水のより高い水質が要求されるにつれて、従来の微粒子数測定方法 では以下のような問題があった。例えばろ過膜として平膜を用いた場合、膜表面が剥 き出しになっているため、平膜表面には、製膜工程や取扱工程等で測定対象の超純 水に由来しないプランク粒子 (汚染微粒子)が不可避的に付着し易レヽ。その結果、新 品であってもその使用前の段階において、例えば測定対象を粒径 0. 05 / m以上の 粒子とした場合で 105〜106個/ cm2、粒径 0. 03 /x ni以上の粒子とした場合には 10 5~107個 /cm2のプランク粒子 (汚染微粒子)が平膜に付着してレヽる。
[0006] そのため、分析精度を確保し分析下限値を引き下げるためには、捕捉粒子数がブ ランク粒子数 (汚染微粒子)と同数又はそれ以上となる水量を通水しなければならな レ、。例えば粒径 0. 05 /z m以上の粒子を 1個 Zmlのレベルで測定する場合には、 10 6ml= lm3のろ過水量が必要となる。また、粒径 03 μ πι以上の粒子を 10個/ ml のレベルで測定する場合には、 106ml= lm3のろ過水量が必要となる。このように多 量のろ過水量が必要となり、ろ過時間も長時間になる傾向にあった。
[0007] また、力かる微細な粒径の微粒子を従来の方法を用いて測定する場合には、より孔 径の小さいろ過膜を用いる必要があるが、超純水を通水させるろ過膜は、その孔径 力 S小さくなる程ろ過速度が遅くなり易レ、。例えば孔径 0. 1 μ mの平膜メンプレンフィル ター(MF膜)のろ過速度は 4· 0ml/min (25°C, 0. 75kgfZcm2)であるのに対し て、孔径 0. 03 ;ι πιの平膜 MF膜の場合には、 0. lml/min(25°C, 0. 75kgf/cm 2)でありろ過速度は大幅に遅くなる。
[0008] そこで、例えば加圧手段として遠心力を用レ、ることでろ過時間を短縮したろ過装置 が市販されている。しかし、このような装置では、標準回転数 12, OOOrpmの高回転 遠心力力 S発生するため、装置自体が高価で複雑になる。また、膜表面に付着したプ ランク粒子数 (汚染微粒子数)にもバラツキがあるため、サンプリングに使用したろ過 膜と同一製造ロットのろ過膜のプランク粒子数 (汚染微粒子数)を複数測定しろ過膜 のプランク粒子数 (汚染微粒子数)の平均値と標準偏差を算出しておく必要があった 非特許文献 1: JISK0554- 1990
非特許文献 2 :半導体基盤技術研究会、 12年委員会編、「UCS12年—半導体産業 の発展と UCS 12年の成果」株式会社リアライズ社、 2000年 9月 30日、 1, 190—1, 198頁
特許文献 1 :特鬨昭 5 9— 8 3 0 3 6号公報
補正された用紙 (条約第 19条) 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 本発明の目的は、これらの課題を解決するためになされたもので、測定可能粒径の 極小化、分析精度の向上、ろ過時間の短縮及び簡便化が可能な超純水中の微粒子 数測定方法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方法及びその装置に用いる中空 糸膜ユニットを提供することにある。 課題を解決するための手段
[0010] 本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、超純水中の微粒子 数を測定するに際し、より微細な微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に 有する中空糸膜を用いることによって、測定可能粒径の極小化、分析精度の向上、 ろ過時間の短縮及び簡便化が可能であることを見出し、本発明をなすに至った。
[0011] すなわち、本発明の第 1の態様の超純水中の微粒子数測定方法は、超純水中の 微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜で超純水を内圧 ろ過する工程と、前記中空糸膜の内表面を露出させる工程と、前記露出させた内表 面の微粒子数を測定する工程とを含むことを特徴とする。
[0012] 本発明の第 2の態様の超純水中の微粒子数測定方法は、超純水中の微粒子を捕 捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の一端が封止され、封止部 分と開口部分との間の外周に樹脂モールド部を介して固定部材を固定してなる中空 糸膜ユニットと、前記固定部材の一方の側に前記中空糸膜の封止部分を内装して接 続された排水部外筒と、前記固定部材の他方の側に前記中空糸膜の開口部分を内 装して接続され、給水口と前記給水口から供給された超純水を排出するブロー水排 水口とを有する給水部外筒とを具備する超純水中の微粒子数測定用ろ過装置を用 レ、た超純水中の微粒子数測定方法であって、前記給水部外筒の給水口からブロー 水排水口に向けて超純水を通水する工程と、前記給水部外筒の給水口から給水さ れる超純水の一部をブロー水排水口へ排出しながら中空糸膜で超純水を内圧ろ過 する工程と、前記中空糸膜の内表面を露出させる工程と、前記露出させた内表面の 微粒子数を測定する工程とを含むことを特徴とする。
[0013] また、本発明の第 1の態様の超純水中の微粒子数測定用ろ過装置は、超純水中の 微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の一端が封止さ れ、封止部分と開口部分との間の外周に樹脂モールド部を介して固定部材を固定し てなる中空糸膜ユニットを具備することを特徴とする。
[0014] 本発明の第 1の態様の超純水中の微粒子数測定用ろ過装置の製造方法は、超純 水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の両端を 封止し、中央部分の外周に樹脂モールドで固定部材を固定し両端封止の中空糸膜 ユニットを形成する工程と、前記両端が封止された中空糸膜ユニットの固定部材を、 中空糸膜を内装する排水部外筒に接続し、前記排水部外筒の排水口側から制菌効 果を有する押出し水を逆通水するとともに中空糸膜の一端を切断する工程と、前記 切断された中空糸膜の一端側に給水部外筒を接続し、前記制菌効果を有する押出 し水を逆通水してろ過装置内部を満水にする工程とを含むことを特徴とする。
[0015] また、本発明の第 1の態様の中空糸膜ユニットは、超純水中の微粒子測定用ろ過 装置に用いる中空糸膜ユニットであって、超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層 を少なくとも内表面に有する中空糸膜の両端が封止され、両端の封止部分の間の外 周に樹脂モールド部を介して固定部材を固定してなることを特徴とする。
発明の効果
[0016] 上記構成により、超純水中の微粒子数を測定するに際し、測定可能粒径の極小化 、分析精度向上、ろ過時間の短縮及び簡便化が可能な超純水中の微粒子数測定方 法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方法及びその装置に用いる中空糸膜ュニ ットを提供することが可能となる。
図面の簡単な説明
[0017] [図 1]第 1の実施形態に係る微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断面図。
[図 2]図 1に示す微粒子測定用ろ過装置を用レ、た超純水中の微粒子数測定方法の 一例を示す概要図。
[図 3]第 2の実施形態に係る超純水中の微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断 面図。
[図 4]第 3の実施形態に係る超純水中の微粒子数測定用ろ過装置に用いる中空糸 膜ユニットの構成を示す断面図。 [図 5]第 4の実施形態に係る超純水中の微粒子数測定方法を示す概要図。
[図 6]第 5の実施形態に係る微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断面図。
[図 7]図 6に示す微粒子数測定用ろ過装置を用いた超純水中の微粒子数測定方法 の一例を示す概要図。
[図 8]実施例 6に係る微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断面図。
[図 9]実施例 7に係る微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断面図。
発明を実施するための最良の形態
[0018] 次に、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の実施 形態に限定されるものではない。
[0019] 本発明の実施形態の中空糸膜は、少なくとも内表面にスキン層を有している。スキ ン層は、捕捉された微粒子数を後工程で計測するため、ろ過通水した際にその表面 で対象粒径の微粒子を捕捉する構造である。中空糸膜は、少なくとも内表面にスキ ン層を備えていればよいが、内圧ろ過又は外圧ろ過のいずれも使用可能であること、 構造的に破裂強度及び圧縮強度に優れ、高いろ過圧力を設定可能であること、ろ過 時間を大幅に短縮可能であることから、内外両表面にスキン層を有していることが好 ましレ、。なお、スキン層をもたず、その表面で微粒子を捕捉するスクリーンろ過ではな くデブスろ過により微粒子を捕捉する中空糸膜では、膜表面を観察して捕捉された 微粒子を計数することが不可能であり、本発明には使用することができない。
[0020] スキン層は、粒径 10nm以上、好ましくは 5nm以上の超純水中の微粒子を捕捉可 能である。その孔径は、測定対象微粒子の粒径以下であればよぐ lOnm以下、好ま しくは 5nm以下である。スキン層の厚さは、薄いほど透過速度が大きくなるため性能 面からは好ましレ、が、強度や耐久性の点から 0. :!〜 0. 3mmであることが好ましい。 なお、捕捉可能な微粒子の粒径を判断する方法としては、例えば以下に示す方法が 挙げられる。まず、既知粒径の微粒子を含む試料を微粒子数測定用ろ過装置に供 給する。このとき、ろ過装置を直列に 2つ接続する。 1段目の捕捉粒子と 2段目の捕捉 粒子(1段目の抜けた粒子)を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)に より観察、比較する方法が挙げられる。または、既知粒径の微粒子を既知濃度含む 試料を微粒子数測定用ろ過装置に供給し、捕捉粒子数を走査型電子顕微鏡 (Scann ing Electron Microscope)により観察、計測する方法を用いてもよレヽ。
[0021] 中空糸膜径は、特に限定されるものではないが、必要ろ過量を低減しろ過時間を 短縮するため有効膜面積は小さい程よいことから、内径は 0. 8mm以下、特に 0. 5 〜0. 8mmであることが好ましい。また、捕捉微粒子の計数時において作業性を高め るため、外径は 1. Omm以上、特に 1. 0〜: 1. 9mmであることが好ましレ、。その膜構 造は、対称膜 (均質膜)であっても非対称膜 (不均質膜)であってもよぐスキン層とコ ァ層が同一材質からなるローブ型非対称膜でも、スキン層とコア層が異なる材質から なる複合膜であってもよい。また、中空糸膜の材質は、特に限定されるものではない が、例えばポリアクリロニトリル、ポリスルフォン、ポリフエ二レンスルフォン、ポリフエ二 レンスルフイドスルフォン、ポリフッ化ビニリデン、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ プロピレン等が挙げられ、ポリアクリロニトリル、ポリスルフォン、ポリフッ化ビニリデン、 酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましレ、。なかでも微小な孔径を有 する中空糸膜を製造し易ぐろ過時間を短縮し易い点から、ポリアクリロニトリル、ポリ スルフォン、ポリフッ化ビニリデン等の破裂強度、圧縮強度が高ぐ 0. 5MPa以上の 耐圧性を有する材質がより好ましい。なお、ろ過時間短縮のため 0. 8ml/min/cm 2以上(0· lMPa、 25°C)のろ過能力を有することが好ましい。
[0022] 中空糸膜は、その構造上、支持体が不要であり、例えばブランク粒子 (汚染微粒子 )を取り除くために洗浄する場合にも、モジュール化することにより容易に取り扱うこと ができる。その上、中空糸膜が密封されているため、洗浄後の再汚染を防止するた めに雰囲気中の微粒子が管理されたクリーンノレーム内で洗浄しなくてもよい。これに 対して、平膜は、ろ過抵抗を少なくするため膜厚が数〜 10 / mと非常に薄ぐ使用の 際は支持体を必要とし、取扱が煩雑である。また、その形状や強度の点から微粒子 汚染を防止しながらブランク粒子 (汚染微粒子)を洗浄、除去することは困難である。 さらには、洗浄後の再汚染を防止する上で、クリーンルーム内で洗浄しなくてはなら ない。
[0023] また、中空糸膜は、従来の平膜の MF膜等と比べて、内表面に付着したブランク粒 子数 (汚染微粒子数)が少ない。すなわち、平膜は、内外両表面とも露出しているた め、製膜工程等で雰囲気中の微粒子が付着し易く膜表面が汚染される傾向にある。 これに対して、中空糸膜は、外表面側は露出しているが、内表面側は露出していな いため、製膜工程等での微粒子の付着を防止することができる。例えば、測定対象 を粒径 0. 03 / m以上の微粒子とした場合に、平膜の膜表面には 105〜: 107個/ cm 2のブランク粒子(汚染微粒子)が付着している。これに対して、内外両表面にスキン 層を有する中空糸膜の外表面に付着したブランク粒子数 (汚染微粒子数)は、 105〜 106個/ cm2、内表面に付着したブランク粒子数 (汚染微粒子数)は 104〜: 105個/ c m2、好ましくは 103〜104個/ cm2まで低減することができる。よって、中空糸膜の内 表面で微粒子を捕捉した場合、平膜と同一の分析精度を確保するためには、 1/10 00のろ過水量で充分であり、ろ過時間を大幅に短縮することができる。また、同一の ろ過水量をろ過すれば、検出下限レベルを引き下げることが可能であり、 10個 ZLと レ、う微粒子の定量分析が可能である。
[0024] したがって、ろ過方向は、外圧ろ過又は内圧ろ過のいずれも使用可能である力 中 空糸膜は、上述したとおり、その内表面のブランク粒子数 (汚染微粒子数)が外表面 と比べて少ないため、内表面のスキン層で微粒子を捕捉する内圧ろ過を用いることが 好ましい。内圧ろ過することによって、中空糸膜への超純水の通水量を低減し、ろ過 時間を短縮することができる。また、ろ過方式はデッドエンドろ過(全量ろ過)、クロス フローろ過のいずれも使用可能である力 供給された超純水中の全ての微粒子を捕 捉するためデッドエンド (全量ろ過)が好ましレ、。
[0025] なお、ろ過膜に通水されるサンプル水は、液中に微粒子を含み、ろ過することにより 中空糸膜で捕捉された微粒子数を計数可能なものであれば、超純水に限定されるも のではない。
[0026] 次に、本発明の実施形態による中空糸膜を用いた超純水中の微粒子数測定用ろ 過装置及び微粒子数測定方法について図面を参照して説明する。
[0027] (第 1の実施形態)
本発明の第 1の実施形態について、図 1及び図 2を参照して説明する。図 1は、第 1 の実施形態に係る微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断面図である。図 2は、図 1に示す微粒子数測定用ろ過装置を用いた超純水中の微粒子数測定方法の一例を 示す概要図である。 [0028] 微粒子数測定用ろ過装置 1は、図 1に示すように、エポキシ樹脂等の接着剤 2で一 端が封止された中空糸膜 3をニップル 5等の固定部材に接着剤 2 (樹脂モールド部) で固定し、ニップル 5の一方の側(中空糸膜 3の開口端側)に給水部外筒 6を接続し、 他方の側(中空糸膜 3の封止側)に排水部外筒 4 (ホルダー)を接続することによって 作製される。排水部外筒 4には、排水部継手 7が接続されている。この微粒子数測定 用ろ過装置 1は、膜表面に付着したブランク粒子 (汚染微粒子)を洗浄除去するため 、ろ過方向(内圧ろ過)とは逆方向に通水可能な(逆洗可能な)構造を有している。す なわち、予め中空糸膜 3を逆洗してもよい。中空糸膜 3を逆洗することによって、中空 糸膜の内表面に付着したブランク粒子 (汚染微粒子)を洗浄除去することができるた め、通水量をさらに低減し、ろ過時間をより短縮することが可能になる。
[0029] 次に、図 1に示す微粒子数測定用ろ過装置を用いた超純水中の微粒子数測定方 法の一例について図 2を用いて説明する。
[0030] 超純水は、超純水製造設備の出口水が流れる供給配管 21から、サンプリングバル ブ 23を設けたサンプノレ導入チューブ 22を経て中空糸膜が装填された微粒子数測定 用ろ過装置 1に通水される。ろ過装置 1にて、常温(25°C)〜高温(80°C以下)で超 純水中の微粒子を捕捉し、ろ過液計量槽 24に一定水量が蓄えられるまで通水を行う 。ろ過液計量槽 24は、計量手段としての計量槽である。計量手段としては、一定量 のろ過量を計測できるものであればよぐ例えば計量槽のほかに流量積算計などが 挙げられる。さらに必要に応じて、サンプノレ導入チューブ 22とろ過装置 1との間にポ ンプゃガスによる加圧手段等を設けてもよい。加圧手段を用いることによって、ろ過 速度を増加させ、ろ過時間の短縮を図ることができる。また、ろ過装置 1の手前のサン プノレ導入チューブ 22にヒータ等の加熱手段を設置し、サンプル導入チューブ 22を 加熱して、ろ過してもよレ、。
[0031] サンプリングが終了した後、剃刀等によって中空糸膜 3を長手方向に裁断して、超 純水中の微粒子が捕捉されている内表面を露出させる。露出させた内表面を光学顕 微鏡で観察する場合は、膜上の微粒子をフクシン—メチレンブルー染色液で染色し
、走查型電子顕微鏡で観察する場合は、スパッタリング処理を施す。このような前処 理を行った後、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡で、内表面を拡大して、計数視 野内の微粒子数を計数する。上述した顕微鏡により、視野を移動させて有効ろ過面 積の 0. 01%前後を実観察して捕捉微粒子数を計数し、次式 (粒子数濃度計算式) により単位体積あたりの超純水中の微粒子数を算出する。
[数 1]
N Q N A 1
x x - ( 1 )
n = η Ί a V s - Vb
N:超純水 1 m 1あたりの微粒子数 (個/ m 1 )
計数視野の微粒子数 (個)
N b 空試験の計数視野の微粒子数 (個)
n s 計数視野数
空試験での視野数
A:有効ろ過面積 (mm2 )
a: 1視野の面積 (mm2 )
V s :ろ過量 (m l )
V b :空試験のろ過量 (m l )
[0033] (第 2の実施形態)
本発明の第 2の実施形態について説明する。
微粒子数測定用ろ過装置は、取外しが容易な継手(固定部材)に中空糸膜を接着 剤 (樹脂モールド部)により液密に接着固定してなる中空糸膜ユニットを備えた中空 糸膜モジュールである。取外しが容易な継手(固定部材)としては、例えば市販の二 ップル、ソケット、ユニオン、プッシング等のネジ込み継手が挙げられる。状況に応じ て、丸棒等を切削加工して任意のネジを付与した加工物又はへルール継手等でもよ レ、。継手(固定部材)の材質は、サンプリングポイントに応じて、例えばステンレス、ポ リ塩ィ匕ビニール樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹 脂等のプラスチックが挙げられる。特に、耐圧、耐熱特性が良好であることから、例え ばステンレス、ポリフッ化ビニリデン榭脂等が好ましレ、。
[0034] 中空糸膜を継手(固定部材)に固定する接着剤としては、耐圧、耐熱特性の点から 、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
[0035] 中空糸膜モジュール (微粒子数測定用ろ過装置)の構造は、中空糸膜束の片側の 末端開口部を接着剤で封止した片端開口構造でも、両側が開口した両端開口構造 でもよレ、。ただし、両端開口構造の場合は、超純水を全て濾過するため、中空糸膜 モジュールの片側にバルブ等を付与する必要がある力 S、フラッシングやリンスを容易 に行うことができる。
[0036] 継手(固定部材)に中空糸膜を液密に接着固定する方法としては、例えば、直線状 の中空糸膜を継手(固定部材)に必要な本数入れて接着剤で固定する方法、継手( 固定部材)に中空糸膜の膜径より大きな穴をあけてそこに中空糸膜を挿入して接着 剤で固定する方法等がある。
[0037] また、長い直線状の中空糸膜がある場合には、以下に示す方法で継手(固定部材 )に固定して図 3に示すような微粒子数測定用ろ過装置 31を作製することもできる。 まず、長い直線状の中空糸膜 32を 1本用意し、〇字状に折り曲げてリングをつくり、リ ングがそれぞれ折り重なるよう複数つくる。この状態で中空糸膜 32を継手 33 (固定部 材)に通して接着剤 34で固定する。使用時には、超純水が導入される側(図 3では上 方側)を切断する。例えばリングを 2回つくった場合には、使用時に中空糸膜 32の超 純水が導入される側を切断すると、開口した中空糸膜 32の端部が 6本集束すること になる。この方法によれば、中空糸膜 32を容易に固定可能であり、さらには、開口し ている部分が使用直前まで両端の 2箇所のみのため、内表面への汚染微粒子の付 着が少ない。なお、中空糸膜 32の両端は、その内表面への汚染微粒子の付着をより 効果的に防止するため、使用直前まで接着剤で封止しておくことが好ましい。
[0038] (第 3の実施形態)
本発明の第 3の実施形態について、図 4を参照して説明する。図 4は、第 3の実施 形態に係る微粒子数測定用ろ過装置に用いる中空糸膜ユニットの構成を示す断面 図である。
[0039] 中空糸膜ユニット 201は、両端が封止樹脂 202 (接着剤)で封止された中空糸膜 2 03を有している。また、中空糸膜ユニット 201は、両端の封止部分を露出させた状態 で、ニップル 204等の固定部材にエポキシ樹脂等の接着剤 205 (樹脂モールド部) で接着固定されている。このように中空糸膜 203の両端を封止樹脂 202等で予め封 止することによって、微粒子の捕捉面である内表面を使用時まで清浄な状態に保つ こと力 Sできる。なお、中空糸膜 203の本数は、特に限定されるものではなぐ単数でも 複数本でもよい。
[0040] 使用時には、この中空糸膜ユニット 201をホルダー(外筒)に装填し、両端の封止部 分のいずれか一方 (超純水を中空糸膜に導入する側)を切断して中空糸膜 203を開 口させてろ過装置を作製する。
[0041] (第 4の実施形態)
本発明の第 4の実施形態について、図 5を参照して説明する。図 5は、第 4の実施 形態に係る超純水中の微粒子数測定方法を示す概要図である。
[0042] 図 5に示すように、超純水製造装置のサンプリング口に接続された接続冶具 301、 超純水製造装置からユースポイントに向けて超純水が流れる配管から分岐された超 純水の供給水ライン 302、供給弁 303、中空糸膜 304、ハウジング 305 (外筒)、中空 糸膜を固定する接着剤 306、濃縮水ライン 307、濃縮弁 308、ろ過水ライン 309、ろ 過弁 310、ブロー水供給ライン 311、ブロー水供給弁 312、ブロー水排出ライン 313 、ブロー水排出弁 314、積算ろ過水量 (ろ過量)を測定する手段 315、微粒子数測定 用ろ過装置 316を備えている。なお、ろ過装置 316内に装填される中空糸膜 304の 本数は、単数でも複数でもよいが、分析精度の向上を図る上で 5本以上であることが 好ましい。
[0043] まず、サンプリング開始前に、超純水製造装置のサンプリング口のブローを充分に 行レ、、接続治具 301によりサンプリング口に接続する。次に、濃縮弁 308およびプロ 一水排出弁 314を開き、ブロー水供給弁 312をゆっくりと開いて、ろ過装置 316内の 置換を一定量行う。続いて、ブロー水供給弁 312をゆっくりと閉じ、濃縮弁 308およ びブロー水排出弁 314を閉じる。この後、濾過弁 310を開き、供給弁 303をゆっくりと 開くことにより、微粒子を含む超純水は、超純水製造装置のサンプリング口の水圧に より、接続冶具 301、超純水の供給水ライン 302、供給弁 303を介してろ過装置 316 内の中空糸膜 304に供給される。
[0044] 超純水は、水圧により中空糸膜 304にスクリーンろ過され、内表面のスキン層に超 純水中の微粒子が捕捉される。微粒子が除かれた超純水は、ろ過水ライン 309、濾 過水弁 310を介して積算ろ過水量 (ろ過量)を測定する手段 315に供給され、積算ろ 過水量 (ろ過量)が測定される。所定の積算ろ過水量 (ろ過量)が得られた後、供給弁 303を閉じ、ろ過弁 310を閉じてサンプリングを終了する。サンプリングが終了したろ 過装置 316は、 5力所の弁 303、 308、 310、 312、 314を閉めることにより密封され、 雰囲気からの中空糸膜 304への汚染微粒子の付着 (微粒子汚染)は完全に防止さ れる。ろ過装置 316から中空糸膜 304を取出す際、中空糸膜 304内に残存したホー ノレドアップ液は、高濃度の微粒子を含んでいる。このため、ろ過弁 310を開き常温ま たは高温 (各種部材の上限使用温度以下)で乾燥させる方法、エアーフィルターを透 過させた微粒子汚染のない清浄な Nガス等でろ過側に押し出す方法、又はこれらを
2
併用してホールドアップ液中の微粒子が流出しないようにする。
[0045] 次に、クリーンベンチ(クリーンノレーム)等の清浄な環境でろ過装置 316内から中空 糸膜 304を取出す。この後、汚染微粒子の付着 (微粒子汚染)を防ぐため使用器具 等に配慮し、捕捉微粒子を計数する機器に応じて試料を作成し中空糸膜のスキン層 表面の微粒子数を計測機器により計数する。続けて、積算ろ過水量 (ろ過量)、スキ ン層面積 (有効ろ過面積)、観察視野面積(1視野の面積)、観察視野数 (計数視野 数)等力 超純水中の微粒子数を計算する。なお、ろ過装置 316に用いられる各構 成機器ゃ部材は、汚染微粒子の付着 (微粒子汚染)の無い構造、材質、グレードのも のを用いることが必要である。特に超純水専用に市販されている部材が好ましい。ス キン層表面の微粒子数を計数する方法としては、測定対象となる粒子径に応じて、 例えば光学式顕微鏡、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope) , レーザ 一光散乱方式による表面検査装置又はこれらを併用して測定する。特に高倍率、広 視野、自動計数が可能な方法が好ましい。また、サンプリング終了後、装置 316内に 残存したホールドアップ液量は、全濾過水量のごくわずかであるため、上記積算濾過 水量から除外しても構わなレ、。
[0046] (第 5の実施形態)
本発明の第 5の実施形態について、図 6及び図 7を参照して説明する。図 6は、本 実施形態に係る微粒子数測定用ろ過装置の構成を示す断面図である。図 7は、図 6 に示す微粒子数測定用ろ過装置を用いた超純水中の微粒子数測定方法の一例を 示す概要図である。
[0047] 微粒子数測定用ろ過装置 41は、中空糸膜ユニット 43を有している。中空糸膜ュニ ット 43は中空糸膜 51を有し、中空糸膜 51は一方の端部が封止樹脂 52 (接着剤)で 封止され、他方の端部は開口状態である。また、中空糸膜ユニット 43には、中空糸 膜 51の封止部分と開口部分との間に設けられたエポキシ樹脂等の樹脂モールド部 4 2 (接着剤)を介してニップノレ 44等の固定部材が固定されている。このニップル 44に は、排水部外筒 45が接続されている。排水部外筒 45は、中空糸膜 51の覆いとして 機能するものであり、排水部外筒 45には排水口 48を有する排水部継手 49が接続さ れている。また、ニップノレ 44の他方には給水口 46を有する給水部外筒 47が接続さ れ、給水部外筒 47には、給水口 46側から超純水を供給した際に、前記超純水を装 置 41外へ排水するブロー水排水口 50が設けられている。
[0048] 上記中空糸膜ユニット 43、排水部外筒 45、給水部外筒 47及び排水部継手 49は、 それぞれ着脱自在に取付けることが可能である。これらの部材は、例えばねじ構造の 嵌合方法で嵌合され、給水部外筒 47の給水口 46及びブロー水排水口 50、排水部 継手 49の排水口 48以外の部分で装置 41内の密封性が確保されるようになっている 。排水部外筒 45、給水部外筒 47及び排水部継手 49の材質は、発塵、溶出がなけ ればよぐ例えば PVDF (ポリフッ化ビニリデン)、 PFA (テトラフルォロエチレンーパ 一フルォロアルキルビエルエーテル共重合体)、 PEEK (ポリエーテルエーテルケトン )等の合成樹脂が挙げられる。
[0049] 微粒子数測定用ろ過装置 41は、ニップル 44等により、中空糸膜 51の開口端を介 して中空糸膜 5 :Lの内表面側と連通する一次側 53と、中空糸膜 51の外表面側と接す る二次側 54とに区分けされる。一次側 53と二次側 54との間での超純水中の微粒子 等の移動は、中空糸膜 51の膜面のみを介して行われる。
[0050] なお、図 6において、中空糸膜 51は、その一端が封止され他方の端部を開口した 状態で固定されているが、中空糸膜 51の固定方法はこれに限定されず、例えば中 空糸膜 51を U字状に折り曲げた状態で樹脂等の接着剤で固定してもよい。中空糸 膜ユニット 43は、排水部外筒 45の一端縁に設けられているが、例えば外筒 45の内 壁に密接させた状態で内装してもよい。また、図 6において、給水部外筒 47には、給 水口 46とブロー水排水口 50が設けられてレ、る力 このような超純水の給排水口が 2 個以上設けられていることが好ましい。排水部外筒 45には、排水口 48を有する排水 部継手 49が接続されている力 このような超純水の給排水口が 1個以上設けられて レ、ることが好ましい。
[0051] 次に、本実施形態の微粒子数測定用ろ過装置の製造方法の一例について、図 6を 用いて説明する。
[0052] まず、超純水中の微粒子を捕捉する中空糸膜 51の内表面側が外部から汚染され ることを防止するため、中空糸膜 51の両端をエポキシ樹脂等で封止しておく。中空 糸膜 51の本数は 1〜: 10本が好ましぐ中空糸膜 51の長さはろ過装置 41の組立完了 時で 30〜: 100mmが好ましい。
[0053] 両端が封止された中空糸膜 51を SUS (Steel Use Stainless :ステンレス鋼)製又は P EEK製のニップノレ 44等に通し、エポキシ樹脂等で中空糸膜 51とニップル 44とを密 着固定して中空糸膜ユニット 43を作製する。このとき、ニップル 44等の固定部材には 汚染微粒子が付着している可能性が高ぐサンプリング時の測定誤差の要因となるた め超音波照射等で予め洗浄処理しておく。洗浄方法としては、超音波照射以外に、 例えばエタノール浸漬、界面活性剤洗浄、超純水洗浄等が挙げられる。
[0054] 続いて、作製した中空糸膜ユニット 43を親水化処理する。親水化処理することによ り、中空糸膜 51の乾燥にともなって低下する透過水性を回復させることができる。ま た、中空糸膜 51は無数の細孔を有しており、膜表面は微視的には非常に凹凸が激 しい。ブランク粒子(汚染微粒子)は水に濡れ難い細孔や凹凸の隙間、細孔内部に 吸着している場合が多いため、親水化作用のある薬剤又は熱純水により、これらの部 分に浸透させて吸着しているブランク粒子(汚染微粒子)を除去することが好ましい。 親水化する方法としては、例えば 40°C以上の純水又は薬剤に 0. 5〜: 12時間、好ま しくは:!〜 4時間浸漬する方法、 25°C以上の純水で加圧通水する方法等が挙げられ る。純水又は薬剤に浸漬する際には、ブランク粒子 (汚染微粒子)の除去効果を向上 させるため、さらに超音波や加温などを組み合わせてもよい。超音波の周波数に特 に限定はないが、周波数 0. 8〜3MHzの超音波が好ましぐより高いブランク粒子( 汚染微粒子)の除去効果を得ることができる。一方、加温する場合には、ブランク粒 子(汚染微粒子)の除去効果を高める上で、 40〜80°Cが好ましい。前記薬剤として は、中空糸膜 51に対して膜性能の低下、劣化などの影響を与えず、親水化作用を 発揮するものであればよぐ例えばアルコール、界面活性剤などが挙げられる。アル コールを用いる場合は、その種類に特に限定はなレ、が、メタノーノレ、エタノール、イソ プロパノール又はこれらの混合液などを好適に用いることができる。界面活性剤を用 いる場合は、その種類に特に限定はないが、ァニオン界面活性剤、カチオン界面活 性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤を好適に用いることができる。その濃度 は 0. 1〜5%であることが好ましぐ 0. 1〜1 %であることがより好ましい。なお、濃度 調整して用いる場合、微粒子数の含有量が測定対象である超純水と同等、又はそれ より少ない超純水を用いる。
親水化処理後、排水部外筒 45と排水部継手 49とを嵌合したろ過装置 41の二次側 54に押出し水を満たし、親水化処理された中空糸膜ユニット 43を装着して、さらに押 出し水を排水部継手 49の排水口 48へ供給して逆洗する。このとき、排水部外筒 45 や排水部継手 49等の二次側部材は、超音波照射等で予め汚染微粒子を洗浄処理 しておく。押出し水としては、少なくとも殺菌効果 '制菌効果を有する制菌剤、すなわ ち菌の増殖を抑制する薬剤を用いることができ、さらに親水性を高める等の効果を併 せもつとよレ、。制菌剤としては、中空糸膜 51に対して膜性能の低下、劣化などの影 響を与えず、制菌作用を発揮するものであればよぐ例えばアルコール、還元剤等が 挙げられる。アルコールを用いる場合は、その種類に特に限定はないが、例えばメタ ノーノレ、エタノール、イソプロパノール又はこれらの混合液などを好適に用いることが できる。還元剤を用いる場合には、その種類に特に限定はなレ、が、例えば亜硫酸ナ トリウム、亜硫酸水素ナトリウム等を用いることができる。その濃度は 0. 1〜: 10%であ ることが好ましぐ 0. 1〜1 %であることがより好ましい。制菌剤による逆洗工程にて、 中空糸膜 51の一次側より制菌剤の滲みを確認した後、前記中空糸膜 51の一端を清 浄な剃刀で切断して開口し、制菌剤を逆通水し続けた状態で、予め汚染微粒子が除 去された給水部外筒 47を装着する。制菌剤による逆洗圧力としては、 0. 5〜3kgfZ cm2が好ましぐ:!〜 2kgf/cm2がより好ましレ、。このとき、給水部外筒 47の給水口 4 6より制菌剤が溢れるまで行う。中空糸膜 51内のエア抜きを確認後、制菌剤を封入さ せた状態で排水口 48及び給水口 46にキャップをして密封状態にする。このように制 菌剤を中空糸膜 51に逆通水した状態で微粒子捕捉装置 41を組み立てることによつ て、中空糸膜 51の内表面側及び装置 41内への汚染微粒子の付着と微生物の繁殖 を回避し、高い清浄度を維持することができる。また、中空糸膜 51を保管、搬送する 際に、中空糸膜 51が外部から汚染される可能性があるが制菌剤を中空糸膜 51表面 に付着させたままの状態で装置 41を保管、搬送するため、中空糸膜 51への汚染微 粒子の付着を回避することができる。したがって、制菌剤を用いて中空糸膜 51を逆 洗することにより、ブランク粒子 (汚染微粒子)を効果的に除去できるだけでなぐ中空 糸膜 51への汚染微粒子の付着と微生物の繁殖等を防止することが可能となる。
[0056] 次に、本実施形態の超純水中の微粒子数測定方法の一例について図 7を用いて 説明する。図 7は、図 6に示すろ過装置を用いた本実施形態の超純水中の微粒子数 測定方法を示す概要図である。
[0057] まず、検査対象となる超純水製造装置の供給配管 61に取付けられたサンプリング バルブ 62から、超純水をサンプル導入チューブ 63に通して、制菌剤が封入されたろ 過装置 41の排水部継手 49から供給配管 61圧力を利用して逆通水する。逆洗時間 としては 1〜60分が好ましぐ 5〜20分がより好ましい。超純水で中空糸膜 51の外表 面側から内表面側に逆洗することによって、ろ過装置 41内部に封入した制菌剤を排 出して超純水に置換するとともに、中空糸膜 51の内表面側の洗浄効果を高めること ができる。
[0058] 超純水によって逆洗した後、排水部継手 49にキャップをし、給水部外筒 47のプロ 一水排水口 50に流量調整用バルブ 64を取付け、給水口 46に超純水を供給し、ブ ロー水排水口 50に向けて排出させる。これによつて、ろ過装置 41の取付け時に付着 した微粒子 (汚染微粒子)を除去することができる。このとき、流量 (ブロー量)としては 、 200mlZmin以上、特に 300〜600ml/minが好ましレ、。また、通水時間としては 5分以上が好ましい。
[0059] 次に、超純水のサンプリングを行う。すなわち、超純水を中空糸膜ユニット 43が装 填されたろ過装置 41に通水して内圧ろ過し、超純水中の微粒子を中空糸膜 51の内 表面に捕捉する。このとき、ブロー水排水口 50に取付けた流量調整用バルブ 64で ブロー量を調整し、前記ブロー量とろ過流量との比(流量比)を 3 ::!〜 100 : 1、特に 2 0::!〜 50: 1にすることが好ましレ、。ろ過装置 41の中空糸膜 51内表面で超純水中の 微粒子を捕捉し、ろ過液計量槽 65に一定水量が蓄えられるまで通水を行う。ろ過液 計量槽 65は計量手段としての計量槽であるが、計量手段としては一定量のろ過量を 計測できるものであれば、レ、かなるものでもよぐ例えば計量槽のほかに流量積算計 などが挙げられる。なお、必要に応じて、供給配管 61にポンプ、ガスによる加圧手段 等を設けてもよレ、。加圧手段を用いることによって、ろ過速度を増加させ、ろ過時間を さらに短縮することができる。さらに、供給配管 21にヒータ等の加熱手段を設置し、供 給配管 61を加熱して、超純水を最高温度 80°C以下でカ卩温してろ過してもよい。
[0060] サンプリングを終了した後、剃刀等によって中空糸膜 51を長手方向に裁断して、超 純水中の微粒子が捕捉されている内表面側を露出させる。露出させた内表面側を光 学顕微鏡で観察する場合に、膜上の微粒子をフクシンーメチレンブルー染色液で染 色し、走查型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)で観察する場合は、スパッ タリング処理を施す。
[0061] このような前処理を行った後、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡で、内表面側 を拡大して計数視野内の微粒子数を計数する。上述した顕微鏡により、視野を移動 させて有効ろ過面積の 0. 01%前後を実観察して捕捉微粒子数を計数し、上述した 式( 1 )により単位体積あたりの超純水中の微粒子数を算出する。
[0062] 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定され るものではない。
[0063] (実施例 1、比較例 1、 2)
図 1に示す微粒子数測定用ろ過装置 1を用レ、て超純水中の微粒子数を測定した。 まず、内径 0· 6mm、外径 1 · lmm、長さ 3cm、有効膜面積 3· 1cm2のポリスルフォ ン製中空糸膜 3 (OLT5026 旭化成社製)を 6本束ねて接着剤 2 (エポキシ樹脂)で ニップル 5に固定した。この後、排水部外筒 4 (ホルダー)に収納し、給水部外筒 6と排 水部継手 7をそれぞれ接続して図 1に示すろ過装置 1を作製した。次に、超純水製造 装置のサンプル導入チューブに取付けられたサンプリングバルブから超純水をろ過 装置 1に直接導入し、ろ過圧力 0. 2MPa、 25°Cの条件で内圧ろ過した。サンプリン グを終了した後、この中空糸膜 3を取出し、剃刀で長手方向に裁断して内表面を露 出させ、スパッタリングを行った。次に、中空糸膜 3の内表面の微粒子数を走查型電 子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)にて 20, 000倍で観察し、計数視野内で 中空糸膜 3の内表面に付着している微粒子数を計数した。測定対象を粒径 0. 02 /i m以上の微粒子、ろ過日数を 10日、計数視野数を 1000視野として、ブランク粒子数 (汚染微粒子数)、微粒子計数値、計数視野数、計数視野面積及びろ過量等を計数 して、表 1に示した。超純水 lml中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml 中の微粒子数 (粒子数濃度)は 5個/ mlであった。
[0064] 比較例として、孔径 0. 03 μ m、ポリカーボネート製の平膜の MF膜 (比較例 1)、再 生セルロース製の平膜の UF膜 (比較例 2)を用いた。
[0065] 比較例 1として用いた平膜の MF膜は、測定対象となる微粒子よりも孔径が大きレ、 ため、本発明には不適当であった。
[0066] 比較例 2として用いた平膜の UF膜は、実施例 1の測定結果である 0. 02 μ m以上 の微粒子数濃度が 5個/ mlとなるために必要なろ過水量、ろ過日数が膨大になること が想定されるため、本発明には不適当であった。
[0067] 以下に、ろ過水量とろ過日数の想定計算値の算出方法を示す。まず、単純化する ために空試験のろ過量 Vを 0とみなした。ろ過膜の計数視野数と空試験の計数視野
b
数は同じ 300視野とした。粒子数濃度算出に必要な粒子数は、ブランク粒子数 (汚染 微粒子数)と同数である。すなわち、ろ過膜上の微粒子計数値 (ブランク粒子含む)は ブランク粒子数 (汚染微粒子数)の 2倍となる。上述した式(1)に N = 5、N =N X 2 s b
= 1000、 N = 500, n =n = 300、 A= 314mm2、 a = 0. 0000332mm2を代入し
b s b
た結果、ろ過量 Vは、 3150Lであった。このろ過量を、ろ過流束、有効ろ過面積等か
s
ら算出した 1日あたりのろ過量で割ることによって、ろ過日数を算出した結果、ろ過日 数は約 280日であった。
[0068] (実施例 2、比較例 3、 4)
実施例 2として、測定対象を粒径 0. 03 μ m以上の微粒子、ろ過日数を 10日、計数 視野数を 1000視野とした以外は、実施例 1と同様にして行った。ブランク粒子数 (汚 染微粒子数)、微粒子計数値、計数視野数、計数視野面積及びろ過量等を計数して 、表 2に示した。超純水 lml中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml中 の微粒子数 (粒子数濃度)は 3個/ mlであった。また、同じ中空糸膜について、計数 視野数を 300視野として行ったが、捕捉粒子数は粒子数濃度算出に必要な粒子数 に満たなかったため、粒子数濃度算出に必要な微粒子数を式(1)に代入して、超純 水中 lml中の微粒子数 (微粒子数濃度)を算出し、結果の表記はその値未満とし、 表 2に示した。
[0069] 以下に、微粒子数濃度の算出方法を示す。微粒子数濃度算出に必要な微粒子数 は最低 20個であり、ブランク粒子補正をした捕捉粒子数がこれに満たなレ、。
微粒子計数値 (ブランク粒子含む) = 7
ブランク粒子数 (汚染微粒子数) = 1
捕捉粒子数 = 7 _ 1 = 6 < 20
[0070] そのため、捕捉粒子数を 20個と仮定して、式(1)に代入し、得られた微粒子数濃度 未満という結果とした。よって、 300視野計数では粒子数濃度力^個/ ml未満となった 。以上から、実施例 2において、この中空糸膜はブランク粒子数 (汚染微粒子数)が 少ないため、 1000視野計数により必要な微粒子数 20個を計数でき、 3個/ mlという 測定結果を得ることができた。
[0071] なお、比較例として、孔径 0. 03 β m、ポリカーボネート製の平膜の MF膜 (比較例 3 )、再生セルロース製の平膜の UF膜 (比較例 4)を用いた。
[0072] 比較例 3として、平膜の MF膜を用いて、ろ過日数を 10日、計数視野数を 300視野 として、実施例 2と同様にして行ったが、捕捉粒子数は、粒子数濃度算出に必要な粒 子数に満たなかった。よって、粒子数濃度算出に必要な微粒子数を上述した式(1) に代入して超純水中 lml中の微粒子数を算出し、結果の表記はその値未満として表 2に示した。表 2に示すように、膜表面に付着したブランク粒子数 (汚染微粒子数)が 実施例 2と比べて多いため、計数視野数を増やすメリットは望めない。
[0073] 比較例 4として、平膜の UF膜を用いて、ろ過日数を 10日、計数視野数を 300視野 として、実施例 2と同様にして行ったが、捕捉粒子数は、粒子数濃度算出に必要な粒 子数に満たなかった。よって、粒子数濃度算出に必要な微粒子数を式(1)に代入し て超純水中 lml中の微粒子数を算出し、結果の表記は、その値未満とし、表 2に示し た。表 2に示すように、膜表面に付着したブランク粒子数 (汚染微粒子数)が実施例 2 と比べて多いため、計数視野数を増やすメリットは望めない。 [0074] (実施例 3、比較例 5、 6)
実施例 3として、測定対象を粒径 0. 03 μ m以上の微粒子、ろ過日数を 3日、計数 視野数を 300視野とした以外は、実施例 1と同様にして行った。ブランク粒子数 (汚染 微粒子数)、微粒子計数値、計数視野数、計数視野面積及びろ過量等を計数して、 表 3に示した。超純水 lml中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml中の 微粒子数は 25個 Zmlであった。
[0075] なお、比較例として、孔径 0. 03 μ m、ポリカーボネート製の平膜の MF膜 (比較例 5 )、再生セルロース製の平膜の UF膜 (比較例 6)を用いた。
[0076] 比較例 5として、平膜の MF膜を用いて、ろ過日数を 28日、計数視野数を 300視野 として、実施例 3と同様にして行った。ブランク粒子数 (汚染微粒子数)、微粒子計数 値、計数視野数、計数視野面積及びろ過量等を計数して、表 3に示した。超純水 lm 1中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml中の微粒子数は 28個/ mlで あった。
[0077] 比較例 6として、平膜の UF膜を用いて、ろ過日数を 22日、計数視野数を 300視野 として、実施例 3と同様にして行った。ブランク粒子数 (汚染微粒子数)、微粒子計数 値、計数視野数、計数視野面積及びろ過量等を計数して、表 3に示した。超純水 lm 1中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml中の微粒子数は 27個/ mlで あった。
表 1乃至 3より明らかなように、実施例は比較例と比べて、ブランク粒子数 (汚染微 粒子数)が少なぐ微粒子の捕捉時におけるろ過膜への通水量は低減され、ろ過時 間は大幅に短縮された。
[0078] (実施例 4、比較例 7〜9)
図 6に示す微粒子数測定用ろ過装置 41を用レ、て超純水中の微粒子数を測定した 。まず、内径 0. 6mm、外径 1. lmm、長さ 50mm、ろ過膜面積 94mm2のポリスルフ オン製の UF中空糸膜 (OLT5026、旭化成社製)を 1本、 1/8SUSニップノレ 44に揷 入し、樹脂モールド部 42 (エポキシ樹脂)で固定した。また、中空糸膜の両端をェポ キシ樹脂で封止して、両端封止の中空糸膜ユニットを作製した。両端が封止された 中空糸膜ユニットを界面活性剤に浸漬して親水化した。 [0079] この後、排水部外筒 45と排水部継手 49とを接続してなる 2次側部材内に亜硫酸水 素ナトリウムを満たし、親水化された両端封止の中空糸膜ユニットを挿入した。排水 部継手 49より亜硫酸水素ナトリウムを供給した。中空糸膜上部より、亜硫酸水素ナト リウムが滲むことを確認した後、清浄な剃刀で中空糸膜上部(ニップル 44より 5〜10 mm上部)を切断した。さらに、亜硫酸水素ナトリウムの逆通液を行レ、、中空糸膜内の エアを抜いた。続けて、亜硫酸水素ナトリウムを加圧した状態で逆通水しながら、給 水部外筒 47を取付けた。給水部外筒 47の給水口 46より、亜硫酸水素ナトリウムが溢 れることを確認した後、給水口 46にキャップを閉めた。排水部継手 49の排水口 48に キャップを閉めて、ろ過装置 41を密封状態にした。
[0080] 次に、検查対象の超純水製造装置の配管に取付けたサンプリングバルブから、超 純水を清浄なサンプル導入チューブにより図 6に示すろ過装置 41へ導入した。ここ で使用するサンプリングバルブは、取付け直前に熱純水にて殺菌を行い、 12時間以 上ブローを行ったものである。排水部継手 49の排水口 48に超純水を供給し、装置 4 1内に封入している亜硫酸水素ナトリウムを逆通液により排出し、超純水に置換した。 その後、排水部継手 49の排水口 48にキャップをし、給水部外筒 47の給水口 46に超 純水を供給した。給水部外筒 47のブロー水排水口 50に流量調整用バルブを取付 け、 600ml/minでブローを開始した。 5分ブローした後、流量調整用バルブにてブ ロー量を 100ml/minに調整した。調整後、排水部継手 49の排水口 48のキャップ を外した。
[0081] この後、超純水のサンプリングを開始し、 UF中空糸膜 51で超純水をろ過圧力 0. 5 MPa、温度 25°Cで内圧ろ過した。ろ過流量は、 4ml/minであった。給水部外筒の ブロー水排水口のブロー量とろ過流量との比は 25 : 1であった。ろ過期間は、 30日で 行った。 30日後、排水部継手 49の排水口 48にキャップを閉めた。その後、流量調 整バルブを取外しブロー水排水口 50にキャップを閉めて、サンプリングバルブより給 水部外筒 47の給水口 46にキャップをした後、密封状態でクリーンルームにろ過装置 41を搬送した。
[0082] クリーンノレーム内において、装置 41から中空糸膜ユニット 43を取出し、剃刀で中空 糸膜 51を長手方向に切断して内表面を露出させ、スッパタリングを行った。次に、中 空糸膜 51の内表面を走査型電子顕微鏡にて 40, 000倍で観察し、計数視野内で 内表面に付着している微粒子数を計数した。測定対象を粒子径 0. Οΐ μ ΐη以上の微 粒子、ろ過期間を 30日、計数視野数を 1200視野として、ブランク粒子数 (汚染微粒 子数)、微粒子計数値、計数視野数及びろ過量等を計算して表 4に示した。超純水 1 ml中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml中の微粒子数濃度は 1個 Ζ mlであった。
[0083] なお、以下に示す比較例 7〜9を行った。
比較例 7として、再生セルロース製の平膜の UF膜を用いて、ろ過日数を 30日、計 数視野数を 1200視野として、超純水のサンプリングを行った。具体的には、実施例 4 と同じ超純水製造装置のサンプル導入チューブに取付けたサンプリングバルブから 超純水を用いてろ過した。必要ろ過量をろ過した後、密封状態でクリーンノレームに搬 送した。クリーンノレーム内において、平膜をスパッタリングし、膜表面の微粒子数を走 查型電子顕微鏡 40, 000倍で観察し、計数視野内で膜表面に付着している微粒子 数を計数した。実施例 4と同じろ過日数(30日)では、ブランク粒子数 (汚染微粒子数 )が多ぐ捕捉粒子数は粒子数濃度算出に必要な粒子数に満たなかった。そのため 、粒子数濃度算出に必要な微粒子数を捕捉粒子数と仮定して上述した式 (1)に代 入し、超純水中 lml中の微粒子数 (微粒子数濃度)を算出し、結果の表記はその値 未満として表 4に示した。表 4に示すように、微粒子数濃度が 20個/ ml未満であるが 、粒子数濃度を特定することはできなかった。次に、同じ平膜の UF膜を用いて、実 施例 4の測定結果である測定対象の微粒子数濃度力 個 /mlとなるために必要なろ 過水量、ろ過日数を上述した式(1)を用いて算出した。その結果、必要なろ過水量 ίま 12600L (但し、 曰)であり、ろ過日数 fま 580曰 であった。
[0084] 比較例 8として、ろ過装置 41の給水部外筒 47のブロー水排水口 50へブローをしな レ、こと以外は、実施例 4と同様に行った。装置 41を超純水製造装置の配管に取付け たサンプリングバルブに取付けるときに、給水部外筒 47の給水口 46からブロー水排 水口 50へ超純水をブローせずに、取付け直後に、排水部継手 49の排水口 48に付 けたキャップを外してサンプリングを開始した。ろ過流速は、 4ml/minであった。超 純水 lml中に含有する微粒子数を算出した結果、超純水 lml中の微粒子数濃度は 5個/ mlであった。
[0085] 比較例 9として、ろ過装置 41の製造時に制菌効果のない逆通液を行うこと以外は、 実施例 4と同様に行った。中空糸膜 51の内表面の微粒子を走査型電子顕微鏡で観 察した結果、生菌の繁殖により計数が不可能であった。
[0086] 表 4より明らかなように、 UF中空糸膜を用いた実施例 4は、平膜を用いた比較例 7と 比べてブランク粒子数 (汚染微粒子数)が少なぐ微粒子捕捉時におけるろ過膜への 超純水の通水量を低減し、ろ過時間を大幅に短縮することができた。また、実施例 4 は、給水部外筒 47の給水口 46からブロー水排水口 50に向けて超純水ブローをする ことによって、比較例 8〜9と比べてサンプリングバルブを含むろ過装置 41の導入系 由来の微粒子汚染を抑制することができた。
[0087] (実施例 5)
図 5に示す微粒子数測定用ろ過装置 316を用レ、て超純水中の 0. 03 z m以上の 微粒子数を測定した。
[0088] まず、超純水製造装置(不図示)のサンプリングポイントに図 5に示す微粒子数測定 用ろ過装置 316を設置し、以下のサンプリングを行った。まず、サンプリングポイント のサンプリングコックからの汚染微粒子の付着 (微粒子汚染)を防止するため、充分 に洗浄及び殺菌を行った。次ぎに、微粒数測定用ろ過装置 316を該サンプリングポ イントに取付け、微粒子を捕捉する面と反対側の面 (本実施例の場合は、外表面側) から超純水を供給して装置 316内の封入水を置換し、中空糸膜 304内の流路空間 及び装置 316ホールドアップ量の 100倍相当(約 100ml)のブローを行った。ブロー 完了後、供給水圧 0. 5MPa、瞬間濾過水量を 250ml/Hr/cm2相当にて、内圧全 濾過を行い中空糸膜 304の内表面に微粒子を捕捉した。なお、中空糸膜 304は、旭 化成ケミカルズ株式会社製のポリスルフォン製の内外両表面にスキン層を有する UF 中空糸膜 (公称分画分子量 10, 000)である。中空糸膜 304の外径/内径 = 1. 4/ 0. 6mmのものを使用し、 1本当たりの有効膜面積が lcm2となるよう、中空糸膜 304 の全長を調整したものを 10本、微粒子数測定用ろ過装置 316内に装填した。市販の 積算流量計により、積算ろ過水量 (ろ過量)の測定を行った。
[0089] 一方、サンプリングに先立ち、サンプリングに用いた中空糸膜 304と同一製造ロット の中空糸膜及び A〜Eの複数の別ロットを用い、ブランク粒子数 (汚染微粒子数)を 測定した。その結果を表 5に示す。
[0090] 本実施例において、濾過量の目安は、使用する中空糸膜のブランク粒子(汚染微 粒子)と目標とする測定下限値力 得られる。すなわち、濾過によって捕捉される微 粒子数は推定される濃度 X濾過量で求められるから、この値が中空糸膜のブランク 粒子数 (汚染微粒子数)より大幅に上回るように濾過量を定める。具体的には、上記 ブランク粒子数の 100倍程度の捕捉が理想となるゆえ、 1000個/ Lレベルの微粒子 を含む超純水中の微粒子数を測定するためには、 10L程度の濾過水量が必要とな る。本実施例では、定量下限 1個 Zmlとするため、 10本の中空糸膜に通水するため に必要な全濾過量を 100Lと求めた。積算濾過水量が、上記所定濾過水量に達する のに要した時間は 40時間程度であり、非常に短時間で超純水の微粒子捕捉を完了 した。表 6に、中空糸膜の内表面で観察された微粒子数を示す。
[0091] 中空糸膜の内表面に捕捉された微粒子数の平均値 Nは、以下のように求められる
[0092] [数 2]
8, 6 100
N= ―
200 6. 4 X 10""
=67187 超純水中の微粒子濃度 Cは次式により計算される。
N - Na
C= ——
Vs 1000
C:超純水中の微粒子濃度 (個/ ml)
Vs :中空糸膜 L本あたりの超純水の濾過量 (L)
Ns :ブランク粒子数 〔汚染微粒子数) の平均値
よって、 本実施例における超純水中の微粒子濃度は、
67187 - 1 X 104
C= ―
10 1000
= 6
[0093] また、 100個以上/ Lレベルを測定するためには、 100L/mm2以上の濾過を行え ば、信頼ある測定結果が得られる。なお、本実施例は、 0. 03 μ ΐη以下の微粒子に ついても同様の結果であり、現在測定の困難な 0. 01 /i m、 0. 02 μ ΐηの極小粒径の 微粒子についても、適切な孔径の中空糸膜を使用することにより測定することができ た。
[0094] (実施例 6)
図 8に示す微粒子数測定用ろ過装置 601を用いて超純水中の微粒子数を測定し た。
[0095] 超純水製造設備のサンプリングポイントに、図 8に示す旭化成ケミカルズ株式会社 製の内外両表面にスキン層を有するポリスルフォン製 UF中空糸膜 602 (公称分画分 子量 10, 000、中空糸膜の外径/内径 = 1. 4/0. 6mm)を使用した微粒子数測 定用ろ過装置 601 (中空糸膜モジュール)を設置した。中空糸膜 602は、その一端が 接着剤 604 (ウレタン樹脂)で封止され、ポリフッ化ビニリデン製ニップル (PT1/2) 6 03に接着剤 604 (ウレタン樹脂)で接着固定されている。ニップル 603は、ネジ A部 6 05、ネジ B部 606を有している。本実施例では、ネジ A部 605は通常の 1/2インチ サイズの PTネジのため、サンプリングポイントに容易に取付けることができた。なお、 ネジ B部 606は、微粒子を捕捉した後のろ液を捕集する外筒として利用してもよい。
[0096] 次に、超純水を中空糸膜 602の開口部側より規定量通水し、最後に濾過水側より 中空糸膜 602の内表面側に残る水を吸引し切った。この後、装置 601の設置と同じ 手順で取外してブランク粒子数を電子顕微鏡で測定した。その結果、 1 X 104個 /1 00mm2あった。この値は、サンプリングに先立ち、サンプリングに用いた中空糸膜 60 2と同一製造ロットの中空糸膜及び A〜Eの複数の別ロットを用いてブランク粒子数( 汚染微粒子数)を測定した表 5とほぼ等しい。これは、サンプル導入ラインに容易に 取り付け、取外しが出来るため汚染が極端に少なくなつたことを示している。
[0097] (実施例 7)
図 9に示す微粒子数測定用ろ過装置 701を用いて超純水中の微粒子数を測定し た。
[0098] 超純水製造装置のサンプリングポイントに図 9に示すように旭化成ケミカルズ株式 会社製の内外両表面にスキン層を有するポリスルフォン製 UF中空糸膜 702 (公称分 画分子量 10, 000、中空糸膜の外径/内径 = 1. 4/0. 6mm)を使用したろ過装置 701 (中空糸膜モジュール)を設置した。中空糸膜 702は、その一端が接着剤 705 ( エポキシ樹脂)で封止され、 1Sステンレス製へルール継手 704に接着剤 705 (ェポキ シ樹脂)で接着固定されている。このへルール継手 704に接着固定された中空糸膜 702は、 1Sヘルールパッキン 703を介して、サンプリングポイントに取り付けるための 1Sステンレス製へルール継手 706 (PTl/4、ネジ付き)に固定されている。本実施 例では、 1Sヘルールパッキン 703を介して装置 701をワンタッチでサンプリングポィ ントに取付けることができ、更に簡便となった。
[0099] 次に、超純水を中空糸膜 702の開口端側から規定量通水し、最後にろ過水側より 中空糸膜 702の内表面側に残る水を吸引した後、装置 701の設置と同じ手順で取 外し、実施例 6と同様にブランク粒子数を電子顕微鏡で測定した。その結果、 I X 104 個/ 100mm2あった。この値は、サンプリングに先立ち、サンプリングに用いた中空 糸膜 702と同一製造ロットの中空糸膜と A〜Eの複数の別ロットを用いてブランク粒子 数 (汚染微粒子数)を測定した表 5とほぼ等しい。これは、サンプルラインに装置 701 を容易に取付け、取外しが出来るため汚染が極端に少なくなつたことを示している。
[0100] [表 1]
Figure imgf000028_0001
本実施例では、ブランク粒子数が必要な粒子数であった》
星0
Figure imgf000029_0001
* 粒子数濂度算出に必要な粒子数:〔20個〕, [ブランク粒子数と同数〕,〔ブランク粒子数の標準偏差 X 3)のうち最大の個数とする。 本実施例及び比較例 3では 20個、比較例 4ではブランク粒子が必要な粒子数であった。
星0
Figure imgf000030_0001
* 粒子数惠度算出に必要な粒子数:〔20個〕,〔ブランク粒子数と同数〕,〔ブランク粒子数の楝率偏差 X 3〕のうち最大の個数とする。 本実施例及び比較例 5では 20個、比較例 6ではブランク粒子数が必要粒子数であった。
実施例 4 比較例フ 比較例 8 比較例 9 ろ過膜条件 ブランク粒子数 [個 m2] 5.E+04 1.E+07 5.E+04 5.E+04 ろ過流束 [ml/cm2/mi(VO.5MPa/25°C] 4.2 4.7 4.2 4,2 有効ろ過面積 [cm2] 0.94 3.1 0.94 0.94 孔径 (分画分子量) 0.01 (10000) 0.01 C100000) 0.01 (10000) 0.01 (10000) ろ過試験結果 ろ過量 [L] 173 643 173 173 ろ過曰数 [曰] 30 30 30 30 ブロー流量 [ml/min] 100 0 0 100 計数視 i数 1200 1200 1200 1200 計数視野面積 [mm2] 0.01 0.01 0.01 0.01 微粒子針数値 (ブランク粒子含む) [個] 25 420 105 計数不能 ブランク粒子数 [個] 5 400 5 5 捕捉粒子数 [個] 20 20 100 ― 粒子数 S度算出に必要な粒子数 [個 20 400 20 20 微粒子数 S度 [個/ mil 1 く 20 5
粒子数濃度算出に必要な粒子数:〔20個〕,〔ブランク粒子数と同数〕.〔ブランク粒子数の標準傭差 X 3〕のうち最大の個数とする
中空糸膜の内表面に付着したブランク粒子数
ン卜 平均値 (微粒子数ノ 100mm2)
実施例 5と同一 1 104
A 1.9 10*
B 1.9 X 104
C 1 104
D 2.9 104
E 2.9 104
[0105] [表 6]
Figure imgf000032_0001
産業上の利用可能性
[0106] 本発明の超純水中の微粒子数測定方法、微粒子数測定用ろ過装置、その製造方 法及びその装置に用いる中空糸膜ユニットは、測定可能粒径の極小化、分析精度 向上、ろ過時間の短縮及び簡便化が可能である。したがって、より微細な粒径の微 粒子を含む超純水の微粒子数測定方法、微粒子数測定用ろ過装置、その装置に用 レ、る中空糸膜ユニットとして好適である。

Claims

請求の範囲
[1] 超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜で 超純水を内圧ろ過する工程と、
前記中空糸膜の内表面を露出させる工程と、
前記露出させた内表面の微粒子数を測定する工程と
を含むことを特徴とする超純水中の微粒子数測定方法。
[2] 前記中空糸膜は、その内外両表面にスキン層を有することを特徴とする請求項 1に 記載の超純水中の微粒子数測定方法。
[3] 前記中空糸膜の外径は 1. Omm以上であり、その内径は 0. 8mm以下であることを 特徴とする請求項 1に記載の超純水中の微粒子数測定方法。
[4] 前記中空糸膜の材質は、ポリアクリロニトリル、ポリスルフォン又はポリフッ化ビニリデ ンであることを特徴とする請求項 1に記載の超純水中の微粒子数測定方法。
[5] 超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の 一端が封止され、封止部分と開口部分との間の外周に樹脂モールド部を介して固定 部材を固定してなる中空糸膜ユニットと、
前記固定部材の一方の側に前記中空糸膜の封止部分を内装して接続された排水 部外筒と、
前記固定部材の他方の側に前記中空糸膜の開口部分を内装して接続され、給水 口と前記給水口から供給された超純水を排出するブロー水排水口とを有する給水部 外筒と
を具備する超純水中の微粒子数測定用ろ過装置を用いた超純水中の微粒子数測 定方法であって、
前記給水部外筒の給水口からブロー水排水口に向けて超純水を通水する工程と、 前記給水部外筒の給水口から給水される超純水の一部をブロー水排水口へ排出 しながら中空糸膜で超純水を内圧ろ過する工程と、
前記中空糸膜の内表面を露出させる工程と、
前記露出させた内表面の微粒子数を測定する工程と
を含むことを特徴とする超純水中の微粒子数測定方法。
[6] 前記中空糸膜は、その内外両表面にスキン層を有することを特徴とする請求項 5に 記載の超純水中の微粒子数測定方法。
[7] 超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の 一端が封止され、封止部分と開口部分との間の外周に樹脂モールド部を介して固定 部材を固定してなる中空糸膜ユニットを具備することを特徴とする超純水中の微粒子 数測定用ろ過装置。
[8] さらに、前記固定部材の一方の側に前記中空糸膜の封止部分を内装して接続され た排水部外筒と、
前記固定部材の他方の側に前記中空糸膜の開口部分を内装して接続され、給水 口と前記給水口から供給された超純水を排出するブロー水排水口とを有する給水部 外筒と
を具備することを特徴とする請求項 7に記載の超純水中の微粒子数測定用ろ過装置
[9] 前記排水部外筒及び給水部外筒の材質が、合成樹脂であることを特徴とする請求 項 8に記載の超純水中の微粒子数測定用ろ過装置。
[10] 超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の 両端を封止し、中央部分の外周に樹脂モールドで固定部材を固定し両端封止の中 空糸膜ユニットを形成する工程と、
前記両端が封止された中空糸膜ユニットの固定部材を、中空糸膜を内装する排水 部外筒に接続し、前記排水部外筒の排水口側から制菌効果を有する押出し水を逆 通水するとともに中空糸膜の一端を切断する工程と、
前記切断された中空糸膜の一端側に給水部外筒を接続し、前記制菌効果を有す る押出し水を逆通水してろ過装置内部を満水にする工程と
を含むことを特徴とする超純水中の微粒子数測定用ろ過装置の製造方法。
[11] 超純水中の微粒子測定用ろ過装置に用いる中空糸膜ユニットであって、
超純水中の微粒子を捕捉可能なスキン層を少なくとも内表面に有する中空糸膜の 両端が封止され、両端の封止部分の間の外周に樹脂モールド部を介して固定部材 を固定してなることを特徴とする中空糸膜ユニット。
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