JP3918586B2 - 中空糸膜および中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜および中空糸膜モジュール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水圧が0.41MPaを超えるような高い地域での水道水浄化などにも長期間好適に用いることができる中空糸膜および中空糸膜モジュールに関し、特に、高水圧下でも大腸菌やシュードモナス菌などを長期間好適に除去できる中空糸膜および中空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水道水の浄化には、塩素などの臭いを吸着除去する活性炭や、0.3μm程度の細菌や懸濁物質を除去できる精密濾過膜などが多用されている。精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜の素材としては、ポリエチレンやポリスルホン、ポリアクリロニトリルなどを主成分とするものがあり、また、その形態としては、中空糸膜、平膜、管状膜などがある。
【0003】
中でも、特開平7−232044号公報、特開2000−334277号公報に開示されているようなポリスルホン系中空糸膜は、生物学的特性、耐熱性、耐薬品性などに優れているため、浄水器用の膜として多用されている。
【0004】
ところで、浄水器は、近年、水圧が0.4MPaを超えるような地域での使用も望まれている。しかしながら、上述の中空糸膜を備えた浄水器は、高圧下で使用し続けると、たとえば米国NSF規格のシスト試験(胞子量低減試験)など一定の基準は満足するので原水中に含まれる3〜4μm程度の大きさの胞子の除去性能は十分であるといえるが、シュードモナス菌や大腸菌などのさらに小さな菌を十分に除去することができなくなる。したがって、浄水器としても寿命が短くなってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を改善すべく、優れた耐久性を有し、長期間高い濾過性能を維持できる中空糸膜および中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、内径が100〜200μmの範囲内で、内径に対する肉厚の比率が0.9〜1.1の範囲内で、中空糸膜のバブリングポイントが少なくとも0.5MPaで、かつ、内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する比率が10〜15の範囲内である中空糸膜を特徴とするものである。そして、この中空糸膜を備えた中空糸膜モジュールは好ましい態様である。
【0007】
また、上記した本発明の中空糸膜の複数本を備えた中空糸膜モジュールであって、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で1.5分間通水した後0.5分間断水し、この通水、断水を通水量が初期通水量の25%に低下するまで繰り返した後の濾過水の濁度が0.15以下で、かつ、さらにその通水、断水を濾過水の濁度が0.15になるまで繰り返したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜の発生率が0.1%以下である中空糸膜モジュールが好ましい態様の一つである。
【0008】
さらに、上記した本発明の中空糸膜の複数本を備えた中空糸膜モジュールであって、大腸菌数が107〜108CFU/100mlで、かつ、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で4分間通水した後36分間断水し、この通水、断水を12回繰り返したとき、その後の濾過水に含まれる大腸菌数と原水に含まれる大腸菌数とが次の関係式を満足する中空糸膜モジュールが好ましい態様の他の一つである。
【0009】
【数3】
Figure 0003918586
【0010】
さらにまた、上記した本発明の中空糸膜の複数本を備えた中空糸膜モジュールであって、シュードモナス菌数が107〜108CFU/100mlで、かつ、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で4分間通水した後36分間断水し、この通水、断水を12回繰り返したとき、その後の濾過水に含まれるシュードモナス菌数と原水に含まれるシュードモナス菌数とが次の関係式を満足する中空糸膜モジュールが好ましい態様の他の一つである。
【0011】
【数4】
Figure 0003918586
【0013】
上記いずれかの中空糸膜モジュールが浄水器用中空糸膜モジュールであることも好ましい態様である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の中空糸膜は、たとえば水道水を0.4MPa程度の高圧力で供給する蛇口に設けられる浄水器にも好適に用いられるもので、内径が100〜200μmの範囲内にあり、かつ、内径に対する肉厚の比率が0.9〜1.1の範囲内にある。中空糸膜の寸法をこの範囲にすることにより、内圧、外圧に対し、耐久性を有する中空糸膜が得られる。
【0015】
また、本発明の中空糸膜は、バブリングポイントが少なくとも0.5MPaである。
【0016】
中空糸膜のバブリングポイントはたとえば図1に示す装置を用いて次のように測定される。まず、引き揃えた10本の中空糸膜1の一方の端部2を樹脂3で封止するとともに、他方の端部4をプラスチックの筒体5に挿入し、筒体5の内周面と中空糸膜1との間隙6を樹脂で封止する。このとき、中空糸膜1の端面7は、筒体5の左側端面において、中空部が開口して位置している。この試験体8を、中空糸膜1の長手方向が水平になる状態で、水槽の水9中の水深10cmの位置に設置する。
【0017】
一方、水槽の水9中には、加圧ヘッド11を位置し、加圧ヘッド11には、加圧空気供給管12を係合し、加圧空気供給管12は、水9の水面の外に導出している。加圧空気供給管12は、加圧空気供給源(図示せず)に減圧弁13を介して結合する。減圧弁13と加圧ヘッド11との間の加圧空気供給管12には、圧力計14を取り付ける。
【0018】
この測定装置において、中空糸膜1の開口端面7から中空糸膜1内部に、加圧空気供給管12を通じて、圧空供給源から、昇圧速度0.1MPa/10秒の圧空を供給する。この間目視による観察がなされ、中空糸膜1の長手方向に均一にバブルが発生するときの圧力を測定する。この圧力が、バブリングポイントである。
【0019】
バブリングポイントが0.5MPaを下回るということは、孔径が大きいことを意味し、5μm以下の微粒子を多量にリークしてしまうことになる。本発明において好ましくは、バブリングポイントを0.8MPa以下にする。バブリングポイントの値が大きすぎると膜に形成された孔の径が小さく、浄水器の重要な特性である通水性能が低くなってしまう。
【0020】
さらに、本発明の中空糸膜は、内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する比率が、10〜15の範囲内である。
【0021】
この比率は、中空糸膜の横断面をSEMにより10,000倍に拡大撮影し、そのSEM写真において、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径と内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径とを実測して、その比をとることにより得られる。
【0022】
中空糸膜の外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径(Do)が、内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径(Di)よりも小さいことは、中空糸膜の外表面側から内表面側に水を透過させて濾過することにより除菌する方式の中空糸膜モジュールにおいて、菌類の阻止率を高めることができるので、好ましい。中空糸膜の内層にまで菌類が侵入するのを防ぐことができ、膜の厚みを有効に活用することができる。
【0023】
そして、この比率が10を下回る場合には、モジュール化して繰り返し圧力が加えられたときにポッテイング層(接着樹脂層)に近い部分で中空糸膜が損傷しやすくなり、また、15を上回ると中空糸膜の3次元網み目構造の網の部分が細くなり、これもまた繰り返し圧力に耐えられない中空糸膜となる。また、中空糸膜の内層の孔よりも外層の孔の最大長径を小さくすることで、中空糸膜の内層にまで菌類が侵入するのを防ぐことができ、膜の厚みを有効に活用することができる。
【0024】
中空糸膜の通水性能は、浄水器の重要な特性であり、通水性能が高いほうが望ましいところであるが、高くすればするほど、後述するように、ダストを含む原水を断続的に繰り返して濾過させたとき寿命が短くなるので、7.5〜75ml/Pa・h・m2の範囲、さらには、22.5〜45ml/Pa・h・m2の範囲内であることが好ましい。
【0025】
中空糸膜を構成する主成分としては、ポリスルホン、ポリオレフィン、ビニール系の高分子を選定できるが、中でも、親水性ポリマのポリビニールピロリドンを適切な量だけ混合することにより、中空糸膜の機械的強度を向上し浄水器に見合った高い濾過水量を得るための微細孔を容易に設計できる、ポリスルホンが好適である。ポリスルホンとポリビニールピロリドンを用いる場合、中空糸膜に占めるポリビニールピロリドンの重量比率は1〜3重量%の範囲、さらには1〜2重量%の範囲であることが好ましい。
【0026】
上記のような中空糸膜を浄水器に適用する場合、たとえば400〜900本の中空糸膜を一方向に引き揃えU字状に曲げて円筒ケースに収納する。そして、円筒ケースの一端部において、中空糸膜と円筒ケースとの間をポッティング樹脂で接着封止する。このとき、中空糸膜そのものの端面が封止される場合には、切断することにより中空糸膜端面を開口させる。
【0027】
このように上記本発明の中空糸膜を用いたモジュールは、圧力0.41MPaでの1.5分間通水、0.5分間断水を通水量が初期通水量の25%に低下するまで断続的に繰り返したとき、濾過水の濁度は0.15以下となる。これは、長期間、高圧下での通水、断水を繰り返した後にも中空糸膜が損傷していないことを意味し、繰り返し高圧の力が加えられる浄水器などに使用した場合にも長期間の寿命を有するものとすることができる。
【0028】
なお、濾過水の濁度は、比濁計濁度単位(NTU)で表記される値であり、除去試験方法は、JIS S 3201(1999)により行う。濁度の分析は、例えば、HACH社製のNEPELOMETER、2100P型で行うことができる。また、原水としては、粒径が5μm以下の範囲のダストを濃度20ppmとなるように含んでいるものを用いる。
【0029】
そして、本発明の中空糸膜を用いたモジュールは、上記通水、断水を濾過水の濁度が0.15になるまで繰り返したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜の発生率が0.1%以下となる。これは、本発明の中空糸膜が変形しにくく破断しにくいためである。これにより、浄水器としての寿命も長期化できる。なお、外周面短径比は、外圧により変形している中空糸膜の外表面の短径比率であって、上記通水を行った後、モジュールを解体してポッテイング層近傍10mmの中空糸膜の外表面を観察し、外表面の短径が初期短径の0.7以下になっている中空糸膜の発生率を計数することで求められる。
【0030】
また、上記本発明の中空糸膜を用いたモジュールは、大腸菌数が107〜108CFU/100mlで、かつ、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で4分間通水した後36分間断水し、この通水、断水を12回繰り返したとき、その後の濾過水に含まれる大腸菌数と原水に含まれる大腸菌数とが次の関係式を満足する
【0031】
【数5】
Figure 0003918586
【0032】
ここで、大腸菌としては、たとえばクラブジェラ菌(ATCC#33257)を用いることができる。クラブジェラ菌は、直径0.3〜1μm、長さ0.6〜6μmの棒状の菌で、米国環境保護局(EPA)がバクテリア、ウィルス、シストの規格基準を定めた際のテスト菌として採用しており、また、培養が容易であり健康に対しても害がない。
【0033】
さらに、上記本発明の中空糸膜を用いたモジュールは、シュードモナス菌数が107〜108CFU/100mlで、かつ、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で4分間通水した後36分間断水し、この通水、断水を12回繰り返したとき、その後の濾過水に含まれるシュードモナス菌数と原水に含まれるシュードモナス菌数とが次の関係式を満足する。
【0034】
【数6】
Figure 0003918586
【0035】
ここで、シュードモナス菌は、入手が容易で、かつ、培養がし易い菌で、近年注目されているものである。この菌としては、たとえば、直径0.7〜1μm、長さ2〜4μm程度のシュードモナス菌アエルギノーザ種(ATCC#10145)を例示することができる。
【0036】
本発明の中空糸膜・中空糸膜モジュールは、たとえば次のようにして製造することができる。
【0037】
ポリスルホン樹脂(アモコ社製:P−3500)15部とポリビニルピロリドン(BASF社製:K−90)7部とジメチルアセトアミド75部と水3部とを110℃で14時間で熔解攪拌した原液を37℃に保温して、環状スリット口金から、ポリビニールピロリドン、グリセリンおよびジメチルアセトアミドを、30:15:55の比率で含む注入液と共に、37℃でRH70〜90%の空気中に吐出し、70mm下方の80℃の温水の凝固浴中に浸積し、さらに、70〜85℃の熱水を通過させ、カセに巻き取る。
【0038】
巻き取られた糸束を一定長にカットして、90℃の温水シャワーで洗浄して100〜150℃で熱処理したのち、さらに、水中で撚りを150〜180°/20cm付与しU字様に折り曲げた束となし、これを90℃の温水シャワーで洗浄したのち100℃以下で乾燥してモジュールに組み込む糸束とする。
【0039】
そして、この糸束を筒体ケースに挿入し、一端をポッテイングするとともに中空糸膜の端面を開口さるためカットしてモジュール化する。
【0040】
【実施例】
<実施例1>
ポリスルホン樹脂(アモコ社製:P−3500)15部とポリビニルピロリドン(BASF社製:K−90)7部とジメチルアセトアミド75部と水3部とを110℃で14時間で熔解攪拌した原液を37℃に保温しつつ、外径1mm、内径0.5mmの環状スリット口金から、ポリビニールピロリドン、グリセリンおよびジメチルアセトアミドを、30:15:55の比率で含む注入液と共に、37℃で相対湿度が70〜90%の空気中に吐出し、70mm下方の80℃の温水の凝固浴中に浸積し、さらに、70〜85℃の熱水を通過させ、カセに巻き取った。
【0041】
巻き取られた糸束を18±0.5cmとなるような長さにカットして、90℃の温水シャワーで洗浄して120℃で熱処理した。
【0042】
結果を表1に示すように、このようにして得られた中空糸膜は、内径が157μm、肉厚が155μm、通水性能が28.6ml/Pa・h・m2、バブリングポイントが0.7MPaであった。また、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の比率は、11.6であった。さらに、この中空糸膜中に含まれるポリビニールピロリドンの量は、全窒素分析を行い分析した結果、2重量%の結果を得た。
【0043】
この中空糸膜を900本引き揃え、水中で撚りを150〜180°/20cm付与しU字状に折り曲げ束となし、これを90℃の温水シャワーで洗浄したのち80〜100℃で乾燥してモジュールに組み込む糸束とした。
【0044】
そして、この中空糸膜束を筒体ケースに挿入し、一端をポッテイングするとともにカットして中空糸膜の端面を開口させたモジュールを、筒体のケースの中央部に組みいれカートリッジとした。カートリッジの筒体ケースと中空糸膜モジュールの筒体ケースとの間には活性炭を充填した。このカートリッジを、蛇口と結合できる切換弁に接続し、1.5分間通水し、その後0.5分間断水させ、この通水、断水を通水量が初期通水量の25%に低下するまで繰り返して行った。
【0045】
なお、通水には、水道水を除去率90%、0.01μmのフィルターで濾過した水を、活性炭フィルターで濾過して塩素を除去したのち、これに濃度が20ppmになるように粒径5μm以下のダスト(NOMINAL 0−5μm A.T.D. POUDER TECHNOLOGY INCORP0RATED製)を添加した水を用い、温度を20±2.5℃の範囲に規制し、圧力0.41MPaの条件下で流量規制をしないで通水を行った。
【0046】
濾過が正常に行われている場合には、濾過水の濁度は0.15程度以下を示す。
【0047】
結果を表1に示すように、通水量が初期通水量の25%となったときの濾過水の濁度は0.08であり、かつ、その後さらに信頼性を確認するため、通水、断水を継続させたところ、断続1回を1サイクルとして500サイクルまで濾過水の濁度が0.15以上になることはなかった。濾過水の濁度が0.15を超えた時の通水量は初期水量の5%であった。
【0048】
また、濾過水の濁度が0.15を超えたときに中空糸膜モジュールを解体してポッテイング層から10mmの中空糸の外表面を観察したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜は見られなかった。
<実施例2>
巻き取られた糸束を18±0.5cmとなるような長さにカットして、90℃の温水シャワーで洗浄した後の熱処理の温度を140℃とした以外は、実施例1と同様に膜を製造し、通水を行った。
【0049】
結果を表1に示すように、得られた中空糸膜の寸法は、内径170μm、肉厚153μm、通水性能は36.1ml/Pa・h・m2、バブリングポイントは0.7MPaであった。この中空糸膜の最外層部の膜の最大径に対する最内層部の最大径の比は12.3であった。
【0050】
また、断続的な通水の結果、通水量が初期通水量の25%となったときの濾過水の濁度は0.09であり、かつ、その後さらに信頼性を確認するため、通水、断水を継続させたところ、断続1回を1サイクルとして450サイクルまで濾過水の濁度が0.15以上になることは認められなかった。濾過水の濁度が0.15を超えた時の通水量は初期水量の7%であった。
【0051】
また、濾過水の濁度が0.15以上になった中空糸膜モジュールを解体してポッテイング層から10mmの中空糸の外表面を観察したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜は見られなかった。
<比較例1>
環状スリット口金の外径を1mm、内径をφ0.7mmとし、巻き取られた糸束を一定長さにカットして、90℃の温水シャワーで洗浄した後の熱処理の温度を140℃とした以外は、実施例1と同様に膜を製造し、通水を行った。
【0052】
結果を表1に示すように、得られた中空糸膜は、内径が226μm、肉厚が120μmで、通水性能が72.5ml/Pa・h・m2、バブリングポイントは0.51MPaであった。また、この中空糸膜の、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の比率は、5であった。
【0053】
さらに、断続的な通水の結果、通水量が初期通水量の25%となったときの濾過水の濁度は0.12であった。しかしながら、その後さらに通水、断水を繰り返したところ、通水開始から97サイクルで濾過水の濁度が0.15を上回った。そして、このときの通水量は初期水量の15%であった。
【0054】
また、濾過水の濁度が0.15以上になった中空糸膜モジュールを解体してポッテイング層から10mmの中空糸の外表面を観察したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜の発生率は、3.3%であった。
<比較例2>
巻き取られた糸束を18±0.5cmとなるような長さにカットして、90℃の温水シャワーで洗浄した後の熱処理の温度を135℃とした以外は、比較例1と同様に膜を製造し、通水を行った。
【0055】
結果を表1に示すように、得られた中空糸膜は、内径が220μm、肉厚が120μm、通水性能は78.3ml/Pa・h・m2、バブリングポイントは0.45MPaであった。また、この中空糸膜の、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の比率は、4.5であった。
【0056】
さらに、断続的な通水の結果、通水量が初期通水量の25%となったとき、濾過水の濁度は0.7であった。また、濾過水の濁度は、66サイクルで0.15となった。
【0057】
そして、濾過水の濁度が0.15以上になった中空糸膜モジュールを解体してポッテイング層から10mmの中空糸の外表面を観察したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜の発生率は、3.5%であった。
<比較例3>
巻き取られた糸束を18±0.5cmとなるような長さにカットして、90℃の温水シャワーで洗浄した後の熱処理の温度を120℃とした以外は、比較例1と同様に膜を製造し、通水を行った。
【0058】
結果を表1に示すように、得られた中空糸膜は、内径が221μm、肉厚が131μm、通水性能は69ml/Pa・h・m2、バブリングポイントは0.55MPaであった。また、この中空糸膜の、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の比率は、4.1であった。
【0059】
さらに、断続的な通水の結果、通水量が初期通水量の25%となったときの濾過水の濁度は0.1であった。しかしながら、その後さらに通水、断水を繰り返したところ、通水開始から105サイクルで濾過水の濁度が0.15を上回った。そして、このときの通水量は初期水量の14%であった。
【0060】
また、濾過水の濁度が0.15以上になった中空糸膜モジュールを解体してポッテイング層から10mmまでの中空糸の外表面を観察したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜の発生率は、4.7%であった。
【0061】
【表1】
Figure 0003918586
【0062】
<実施例3>
900本の中空糸膜を用いてモジュールを形成した以外は、実施例1と同様にカートリッジを構成し、カートリッジの筒体ケースと中空糸膜モジュールとの間に活性炭を充填した。
【0063】
このカートリッジを、蛇口と結合できる切換弁に接続し、クラブジェラ菌数を107〜108CFU/100mlの濃度で含む後述のダスト水1を4分間通水し、その後36分間断水させ、この通水、断水を12回6日間(第1日〜第6日)繰り返して行った。
【0064】
その後、2日間(第7日、第8日)は通水を全く行わず、一般家庭における通常の使用を想定して、断水中の増殖する滞留水の菌の濾過性能を確認した。
【0065】
さらに、その後、クラブジェラ菌を107〜108CFU/100mlの濃度で含む後述するダスト水2を4分間通水し、その後36分間断水させ、この通水、断水を12回2日間(第9日〜第10日)繰り返して行った。
【0066】
そして、その後2日間(第11日、第12日)は通水を全く行わなかった。
【0067】
13日目は、10日目と同様条件で通水、断水を実施した。
【0068】
なお、ダスト水1は、ろ過し脱塩素した水を使用、pH:6.5〜8.5、ダスト濃度:0.1〜0.7ppm、TDS(全溶解塩;海水塩で調整):50〜500mg/L、ダスト水2は、pH:9±0.2、ダスト濃度:20ppm以上、TDS:1500±150mg/Lであった。
【0069】
また、これらのダスト水は、温度を15〜25℃の範囲に規制し、圧力0.41MPaの条件下で流量規制をしないで通水した。
【0070】
この間、毎日1回原水とろ過水の各3サンプルを採りだし、それぞれのサンプルにおいてn数=3として菌数をもとめ、LOG10(原水中のクラブジェラ菌数−LOG10(ろ過水中のクラブジェラ菌数)を算出して、得られた値の平均をLOG減数として表2にまとめた。
【0071】
また、第9日および第13日には、初流のろ過水もサンプリングした。
【0072】
菌の測定は、米カリフォルニア州ELAP(Health ServicesEnvironmenntal Laboratory Accreditation Puroguramu)のガイドラインに従って実施した。リーク菌数がゼロの場合には、LOG減数をとるため、値を1とした。
【0073】
【表2】
Figure 0003918586
【0074】
この結果、各試験日におけるLOG減数も13日間のLOG減数の平均も6以上の結果を得ており、高い濾過性能を維持していることが確かめられた。
<実施例4>
実施例3と同様にカートリッジを構成し、このカートリッジの筒体ケースと中空糸膜モジュールとの間に活性炭を充填した。
【0075】
このカートリッジを袋に入れて真空シールし、ゲージ圧−0.099MPaにまで減圧し、相対湿度50〜70%の条件で15分間調湿し、その後、エチエンオキサイドガス(EOG)20%、二酸化炭素(CO2)80%、ゲージ圧0.1MPa、42℃の条件下で5時間滅菌した。その後、ゲージ圧−0.092MPaに減圧した後常圧に戻した。この操作を、5回繰り返した。
【0076】
こうして滅菌したカートリッジを蛇口と結合できる切換弁に接続し、シュードモナス菌を107〜108CFU/100mlの濃度を含む後述のダスト水3を4分間通水し、その後36分間断水させ、この通水、断水を12回6日間(第1日〜第6日)繰り返して行った。
【0077】
その後、2日間(第7日、第8日)は通水を全く行わず、一般家庭における通常の使用を想定して、断水中の増殖する滞留水の菌の濾過性能を確認した。
【0078】
さらに、その後、シュードモナス菌を107〜108CFU/100mlの濃度で含む後述するダスト水4を4分間通水し、その後36分間断水させ、この通水、断水を12回2日間(第9日、第10日)繰り返して行った。
【0079】
さらにその後2日間(第11日、12日)は通水を休止し、第13日目に第10日目と同条件で通水を行った。
【0080】
なお、ダスト水3は、ろ過し脱塩素した水を使用、pH:6.5〜8.5、TOC(Total Organic carbon):0.1〜5mg/L;フミン酸で調整(TOCをフミン酸で調整)、ダスト濃度:0.1〜0.7ppm、TDS(Total Dissolved Solidis、海水塩で調整、50〜500mg/L)、ダスト水4は、ろ過し脱塩素した水を使用、pH:9±0.2、TOC:10mg/L以上、ダスト濃度:20ppm以上、TDS:1500±150mg/L)であった。
【0081】
また、ダスト水3、4は、いずれも圧力0.41MPaで通水し、また、ダスト水3は外界温度に、ダスト水4は4±1℃の範囲内に制御して通水した。
【0082】
この間、第1日、第3日、第6日、第9日、第10日、第13日には1サンプルを取り出してn数=1で菌数をもとめ、LOG10(原水中のシュードモナス菌数−LOG10(ろ過水中のシュードモナス菌数)を算出して、得られた値の平均をLOG減数として表3にまとめた。リーク菌数がゼロの場合には、LOG減数をとるため、値を1とした。なお、サンプリングは、1日目はスタート時に、3、6、9、13日目は通水4時間後に、10日目は通水の最後の時点で実施した。
【0083】
また、第9日および第13日には、初流のろ過水もサンプリングした。
【0084】
菌の測定は、米カリフォルニア州ELAP(Health ServicesEnvironmenntal Laboratory Accreditation Puroguramu)のガイドラインに従って実施した。リーク菌数がゼロの場合には、LOG減数をとるため、値を1とした。
【0085】
【表3】
Figure 0003918586
【0086】
この結果、LOG減数は、いずれのサンプリング日においても6以上の結果が得られており、高い濾過性能を維持していることが確かめられた。
【0087】
【発明の効果】
本発明の中空糸膜は、内径が100〜200μmの範囲内で、内径に対する肉厚の比率が0.9〜1.1の範囲内で、中空糸膜のバブリングポイントが少なくとも0.5MPaで、かつ、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の比率が10〜15の範囲内であるので、浄水器の重要な特性である通水性能を高い状態に維持でき、かつ、内圧、外圧に対し優れた耐久性を有する中空糸膜が得られる。
【0088】
これにより、水圧が高い地域における浄水器に適用しても、優れた耐久性を発揮し、長期間高い濾過性能を維持できる。
【0089】
また、本発明の中空糸膜を用いた中空糸膜モジュールは、高圧下で長期間使用しても大腸菌やシュードモナス菌などの小さな菌に対する濾過性能を高いまま維持することができるので、水圧が高く、また、小さな菌を含む地域において使用される浄水器に適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バブリングポイントの測定装置の概略図である。
【符号の説明】
1:中空糸膜 2:端部
3:樹脂 4:端部
5:筒体 6:間隙
7:端面 8:試験体
9:水 11:加圧ヘッド
12:加圧空気供給管 13:減圧弁
14:圧力計

Claims (6)

  1. 内径が100〜200μmの範囲内で、内径に対する肉厚の比率が0.9〜1.1の範囲内で、中空糸膜のバブリングポイントが少なくとも0.5MPaで、かつ、内表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径の、外表面から厚さ10μmまでの層に存在する孔の最大長径に対する比率が10〜15の範囲内であることを特徴とする中空糸膜。
  2. 請求項1に記載の中空糸膜を備えた中空糸膜モジュール。
  3. 請求項1に記載の中空糸膜の複数本を備えた中空糸膜モジュールであって、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で1.5分間通水した後0.5分間断水し、この通水、断水を通水量が初期通水量の25%に低下するまで繰り返した後の濾過水の濁度が0.15以下で、かつ、さらにその通水、断水を濾過水の濁度が0.15になるまで繰り返したとき、外周面短径比が0.7以下である中空糸膜の発生率が0.1%以下であることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  4. 請求項1に記載の中空糸膜の複数本を備えた中空糸膜モジュールであって、大腸菌数が10〜10CFU/100mlで、かつ、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で4分間通水した後36分間断水し、この通水、断水を12回繰り返したとき、その後の濾過水に含まれる大腸菌数と原水に含まれる大腸菌数とが次の関係式を満足することを特徴とする中空糸膜モジュール。
    Figure 0003918586
  5. 請求項1に記載の中空糸膜の複数本を備えた中空糸膜モジュールであって、シュードモナス菌数が10〜10CFU/100mlで、かつ、粒径5μm以下のダストの濃度が20ppmである原水を、0.41MPaの圧力で4分間通水した後36分間断水し、この通水、断水を12回繰り返したとき、その後の濾過水に含まれるシュードモナス菌数と原水に含まれるシュードモナス菌数とが次の関係式を満足することを特徴とする中空糸膜モジュール。
    Figure 0003918586
  6. 浄水器用中空糸膜モジュールであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の中空糸膜モジュール。
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