明 細 書
有機電界発光素子
技術分野
[0001] 本発明は、有機電界発光素子に関する。
背景技術
[0002] 有機発光層を有する有機電界発光素子 (有機エレクト口ルミネッセンス素子、有機 E L素子と記載することがある)は、固体発光型の大面積フルカラー表示素子としての 用途が有望視され、多くの開発が行われている。
最近では、有機 EL素子ディスプレイの実用化が開始され、より高輝度化、高効率 化及び長寿命化が求められている。
[0003] 上記の要求を満たすために、主にホスト材料力 なる有機発光層に蛍光分子(ドー パント)を微量添加する技術が知られて 、る。
例えば、第 1電荷キャリア注入層(正孔輸送層)力ゝら正電荷キャリア (正孔)を受け取 る第 1成分と、第 2電荷キャリア注入層(電子輸送層)から負電荷キャリア (電子)を受 け取る第 2成分と、第 1及び第 2成分からの電荷キャリアが結合することにより光が発 生する有機発光成分である第 3成分との混合物を含有する発光層とを備え、第 1、第 2及び第 3成分の少なくともひとつが他の第 1、第 2及び第 3成分とタイプ IIの半導体 界面を形成した有機 EL素子が開示されている (例えば、特許文献 1参照。 ) o
この素子では、発光層内に注入されたキャリア (正孔及び電子)を電荷分離された 状態にすることにより高効率な発光を得ている。
[0004] その他に、発光材料とその分散性を改善するドーパントの 2成分を有する有機 EL 素子 (例えば、特許文献 2参照。)、正孔、電子の注入及び再結合の両者を維持でき るホスト材料、ホスト材料中の再結合エネルギーを受容できる第一ドーパント及びホス ト材料力もの正孔をトラップできる第二ドーパントからなる有機 EL素子 (例えば、特許 文献 3参照。)、ホスト化合物と、 1種類の多芳香環炭化水素化合物と蛍光性色素を 含んだ有機 EL素子 (例えば、特許文献 4参照。)、縮合芳香族ドーパントを 2種以上 用いた有機 EL素子 (例えば、特許文献 5参照。)、第 1ドーパントと、それより長波長
な第 2ドーパントを有する有機 EL素子 (例えば、特許文献 6参照。)、少なくともふた つのドーパントを含有し、少なくともひとつがホストよりもァフィ-ティレベルが小さいド 一パントを有する青色発光有機 EL素子 (例えば、特許文献 7参照。)、青色系ドーパ ントと暖色系ドーパントを含有し、暖色系ドーパントが発光しない程度に含有されてい る有機 EL素子 (例えば、特許文献 8参照。)が開示されている。
[0005] このように、有機発光層にドーパントを添加する技術は、有機 EL素子の発光効率を 改善したり、発光寿命を改善するために極めて重要であり、さまざまな改良が行われ ている。
しかしながら、十分な効率と寿命を有する有機 EL素子が開発されたとは言い難か つた o
特許文献 1:特表 2002 - 507825号公報
特許文献 2:国際公開 02Z104080号パンフレット
特許文献 3:特開 2002— 038140号公報
特許文献 4:特開 2000— 106277号公報
特許文献 5:特許第 3509746号公報
特許文献 6:特開平 9 - 134786号公報
特許文献 7 :特開 2004— 171828号公報
特許文献 8:特開 2004— 221045号公報
[0006] 本発明は上記課題に鑑み、特に長寿命である有機電界発光素子を提供することを 目的とする。
発明の開示
[0007] 本発明者らは、上記課題について研究を重ねた結果、上記の有機 EL素子では、 再結合に寄与しな力つたキャリア (正孔及び電子)がそれぞれ有機発光層を通過して 、反対側の電荷輸送層に注入される結果、素子の耐久性が低下することを見出した 。そして、有機発光層に正孔トラップ性ドーパントと電子トラップ性ドーパントとを共存 させること〖こよって、有機 EL素子の寿命が改善できることを見出し、本発明を完成さ せた。
[0008] 本発明によれば、以下の有機電界発光素子が提供できる。
1.陽極及び陰極と、これらに狭持されている有機発光層を少なくとも有し、前記有機 発光層が 1種以上のホスト材料と、正孔トラップ性ドーパント及び電子トラップ性ドー パントとをそれぞれ含有する有機電界発光素子。
2.下記の関係式を満たす 1記載の有機電界発光素子。
Ihh-Ihd≥0. 2eV
Aed— Aeh≥0. 2eV
[式中、 Ihhは正孔トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオンィ匕ポテンシ ャルを、 Ihdは正孔トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャルを、 Aedは電子トラッ プ性ドーパントのァフィ-ティレベルを、 Aehは電子トラップ性ドーパントを含有して!/ヽ るホスト材料のァフィ-ティレベルを示す。 ]
[0009] 3.下記の関係式を満たす 2記載の有機電界発光素子。
Ihh - Ahh > Ihd - Ahd≥ 2. 7eV
[式中、 Ihhは正孔トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオンィ匕ポテンシ ャルを、 Ahhは同ァフィ-ティレベルを、 Ihdは正孔トラップ性ドーパントのイオン化ポ テンシャルを、 Ahdは同ァフィ-ティレベルを示す。 ]
4.下記の関係式を満たす 3記載の有機電界発光素子。
Ieh - Aeh >Ied-Aed≥2. 7eV
[式中、 Iehは電子トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオンィ匕ポテンシ ャルを、 Aehは同ァフィ-ティレベルを、 ledは電子トラップ性ドーパントのイオン化ポ テンシャルを、 Aedは同ァフィ-ティレベルを示す。 ]
[0010] 5.下記の関係式を満たす 4記載の有機電界発光素子。
Ihh- Ahh > 2. 9eV
Ieh— Aeh > 2. 9eV
[式中、 Ihhは正孔トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオンィ匕ポテンシ ャルを、 Ahhは同ァフィ-ティレベルを、 Iehは電子トラップ性ドーパントを含有してい るホスト材料のイオン化ポテンシャルを、 Aehは同ァフィ-ティレベルを示す。 ] 6.下記の関係式を満たす 5記載の有機電界発光素子。
Ieh-Ied< 0. 2eV
[式中、 Iehは電子トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオンィ匕ポテンシ ャルを、 ledは電子トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャルを示す。 ]
[0011] 7.前記有機発光層において、前記正孔トラップ性ドーパントを含有しているホスト材 料力 前記電子トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料よりも陽極側にある 6記 載の有機電界発光素子。
8.前記正孔トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料及び Z又は前記電子トラ ップ性ドーパントを含有して ヽるホスト材料が、下記式(1)で示すィ匕合物である 6又は 7に記載の有機電界発光素子。
[式中、 Ar1は核炭素数 6〜30の芳香族環又は核原子数 5〜20の複素芳香族環を、 R1は置換基を示し、 mは 1〜6の整数、 nは 0〜30の整数である。 mが 2以上の場合、 Ar1はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。 nが 2以上の場合、 R1はそれぞれ同じ でも異なっていてもよい。 ]
[0012] 9.前記正孔トラップ性ドーパントが、縮合環を有する芳香族ァミン誘導体である 6又 は 7に記載の有機電界発光素子。
10.前記正孔トラップ性ドーパントが、下記式(2)で示すィ匕合物である 6又は 7に記 載の有機電界発光素子。
[化 2]
[式中、 Ar2〜Ar4は置換もしくは無置換の核炭素数 6〜50の芳香族環、又は、置換 もしくは無置換の核原子数 5〜50の複素芳香族環であり、 1は 1〜4の整数である。 1 が 2以上の場合、 Ar3及び Ar4はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。 Ar2〜Ar4の うち少なくとも一つは、置換もしくは無置換の核炭素数 10〜50の縮合芳香族環又は スチリル基を有する。 ]
[0013] 11.前記正孔トラップ性ドーパントが、前記式(2)で示すィ匕合物の Ar2〜Ar4のうち、 少なくとも一つは置換もしくは無置換の核炭素数 10〜50の縮合芳香族環又はスチリ ル基を置換基として有する核炭素数 6〜50の芳香族環である 10に記載の有機電界 発光素子。
[0014] 12.前記電子トラップ性ドーパントが式(3)で示すィ匕合物である 6又は 7に記載の有 機電界発光素子。
[化 3] f Ar5)— (R2)a
\ 'p \ q (3 )
[式中、 Ar5は核炭素数 14〜50の芳香族環、もしくは核原子数 5〜50の複素芳香族 環であり、 R2は置換基である。 pは 1〜6の整数、 qは 0〜30の整数である。 pが 2以上 の場合、 Ar5はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。 qが 2以上の場合、 R2はそれぞ れ同じでも異なっていてもよい。 ]
[0015] 13.上記 1〜 12のいずれかに記載の有機電界発光素子を使用した表示装置。
[0016] 本発明の有機電界発光素子は、有機発光層に正孔トラップ性ドーパントと電子トラ ップ性ドーパントとを共存させることにより、素子の長寿命化及び発光効率を向上す ることがでさる。
図面の簡単な説明
[0017] [図 1]本発明の第一実施形態である有機電界発光素子の概略断面図である。
[図 2]第一実施形態の有機電界発光素子のエネルギーダイアグラムを示す図である
[図 3]ホスト材料を二種使用した有機電界発光素子のエネルギーダイアグラムを示す 図である。
[図 4]本発明の第二実施形態である有機電界発光素子の概略断面図である。
[図 5]第二実施形態の有機電界発光素子のエネルギーダイアグラムを示す図である 発明を実施するための最良の形態
[0018] 以下、本発明の有機電界発光素子を、図面を用いて具体的に説明する。
[第一実施形態]
図 1は、本発明の第一実施形態である有機電界発光素子の概略断面図である。 有機電界発光素子 1は、基板 11上に、陽極 12、有機発光層 13、及び陰極 14をこ の順に積層した構造を有する。この素子では、陽極 12と陰極 14間に電圧を印加する ことによって、陽極 12から正孔が、陰極 14力も電子力 有機発光層 13に注入され、 これらが有機発光層 13で再結合することによって発光する。
本実施形態において、有機発光層 13は、正孔トラップ性ドーパントを含有している ホスト材料、電子トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料、正孔トラップ性ドー パント及び電子トラップ性ドーパントから構成されている。
[0019] 図 2は、本実施形態の有機電界発光素子のエネルギーダイアグラムである。
このエネルギーダイアグラムには、真空準位(図示せず)を基準として、有機発光層 13 (2種のホスト材料)、正孔トラップ性ドーパント及び電子トラップ性ドーパントのエネ ルギーレベル (イオン化ポテンシャル、ァフィ-ティレベル)が示されている。 Ihhは有 機発光層 13を形成する正孔トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオン ィ匕ポテンシャルを、 Ahhは同ァフィ-ティレベルを示し、 Iehは電子トラップ性ドーパン トを含有して 、るホスト材料のイオン化ポテンシャルを、 Aehは同ァフィ-ティレベル を示している。
また、 Ihdは正孔トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャルを、 Ahdは同ァフィ- ティレベルを、 ledは電子トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャルを、 Aedは同ァ フィ-ティレベルを示す。尚、図中矢印は、エネルギーレベルの高い方向を示してい る。
[0020] 本発明にお 、て正孔トラップ性ドーパントとは、有機発光層 13のホスト材料のィォ ン化ポテンシャル Ihhと、正孔トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャル Ihdの、ェ ネルギーレベル差(Ihh— Ihd、図 2中、 tlで示す)が、 0. 2eV以上であるドーパント を意味する。 tlが 0. 2eV以上となるドーパントを、ホスト材料に添加することによって 、陽極 12から有機発光層 13に注入された正孔が、ドーパントによって効率的に捕捉 (トラップ)される。このため、有機発光層 13で消費されない正孔の量を減少させるこ とができる。尚、エネルギーレベル差 tlは、 0. 3eV以上であることが好ましい。
[0021] また、電子トラップ性ドーパントとは、電子トラップ性ドーパントのァフィ-ティレベル Aedと有機発光層 13のホスト材料のァフィ-ティレベル Ahhとの、エネルギーレベル 差 (Aed— Ahh、図 2中、 t2で示す)が、
0. 2eV以上であるドーパントを意味する。 t2が 0. 2eV以上となるドーパントを、ホスト 材料に添加することによって、陰極 14力も有機発光層 13に注入された電子力 ドー パントによって効率的に捕捉 (トラップ)される。このため、有機発光層 13で消費され ない電子の量を減少させることができる。尚、エネルギーレベル差 t2は、 0. 3eV以上 であることが好ましい。
[0022] 尚、本実施形態では、有機発光層 13に 2種のホスト材料を配合している力 これに 限らず、 2種以上のホスト材料を使用してもよぐ逆に 1種のみを使用してもよい。
[0023] 有機発光層 13が 2種以上のホスト材料を包含する場合は、使用するホスト材料の 少なくとも 1つに対し、正孔トラップ性ドーパント又は電子トラップ性ドーパントの関係 となるドーパントをそれぞれ添加すればょ 、。
例えば、正孔トラップ性ドーパントは、正孔トラップ性ドーパントを含有しているホスト 材料に対して正孔トラップ性(図 2中、 1で示す11111 111(1が0. 2eV以上、好ましくは
0. 3eV以上)を示せばよぐ電子トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料に対 して正孔トラップ性を有する必要はな 、。
同様に、電子トラップ性ドーパントは、電子トラップ性ドーパントを含有しているホスト 材料に対して電子トラップ性(図 2中、 t2で示す Aed—Aehが 0. 2eV以上、好ましく は 0. 3eV以上)を示せばよぐ正孔トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料に 対して電子トラップ性を有する必要はな!/、。
[0024] 図 3は、有機発光層 13にホスト材料を 1種使用した場合のエネルギーダイアグラム である。
Ihhは有機発光層 13 (ホスト材料)のイオン化ポテンシャルを、 Ahhは同ァフィ-テ ィレベルを示す。その他については図 2と同じである。
1種のホスト材料を使用した場合、正孔トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材 料と電子トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料は同じものである。従って、図 2における Aed—Aeh(t2)は、 Aed—Ahh (t3)と同義であり、 t3が 0. 2eV以上、好
ましくは 0. 3eV以上であればよい。
[0025] [第二実施形態]
本発明の有機電界発光素子は、有機発光層が積層構造を有していてもよい。 図 4は、本発明の第二実施形態である有機電界発光素子の概略断面図である。 有機電界発光素子 2は、基板 11上に、陽極 12、第一有機発光層 13— 1、第二有 機発光層 13— 2及び陰極 14をこの順に積層した構造を有する。この素子では、陽極 12と陰極 14間に電圧を印加することによって、陽極 12から正孔が、陰極 14から電子 力 第一有機発光層 13— 1及び第二有機発光層 13— 2に注入され、これらが第一 及び第二有機発光層で再結合することによって発光する。
本実施形態において、第一有機発光層 13— 1は、第一ホスト材料と正孔トラップ性 ドーパントからなり、第二有機発光層 13— 2は、第二ホスト材料と電子トラップ性ドー パントからなる。尚、第一ホスト材料と第二ホスト材料は同じィ匕合物であってもよい。
[0026] 図 5は、第一有機発光層及び第二有機発光層のエネルギーダイアグラムである。
このエネルギーダイアグラムには、第一有機発光層 13— 1を構成する第一ホスト材 料、正孔トラップ性ドーパント、及び第二有機発光層 13— 2を構成する第二ホスト材 料、電子トラップ性ドーパントのエネルギーレベル (イオン化ポテンシャル、ァフィ-テ ィレベル)が示されている。尚、図中の付番は図 2と同じである。
[0027] 尚、本実施形態では、陽極 12側に第一有機発光層 13— 1を、陰極 14側に第二有 機発光層 13— 2を形成しているが、これに限られず、例えば、陽極 12側に第二有機 発光層 13— 2を、陰極 14側に第一有機発光層 13— 1を形成してもよい。本実施形 態のように、第一有機発光層 13— 1が第二有機発光層 13— 2よりも陽極 12側にある 方が好ましい。
また、本実施形態のように有機発光層が 2層構造を有しない場合でも、正孔トラップ 性ドーパントを含有するホストは正孔輸送層との界面側、電子トラップ性ドーパントを 含有するホストは電子輸送層との界面側にある方が好ま 、。
[0028] さらに、有機発光層を二層の積層構造としている力 三層以上であってもよい。この 場合、有機発光層の少なくとも 1層が正孔トラップ性ドーパント及び電子トラップ性ド 一パントを共に有する力、又は有機発光層の少なくとも 2層が正孔トラップ性ドーパン
ト又は電子トラップ性ドーパントをそれぞれ有して 、ればよ 、。
[0029] 本発明の有機電界発光素子では、上述した実施形態のように、有機発光層に正孔 トラップ性ドーパント及び電子トラップ性ドーパントを共存させている。これにより、キヤ リアがドーパントに効率よく捕捉されるため、キャリアが有機発光層を通過して反対側 の電荷輸送層に到達する可能性を低下でき、また、特に正孔トラップ性ドーパントに 電子が入ることを妨げることができるため、有機電界発光素子の長寿命化が達成でき るものと推定している。
[0030] 本発明の有機電界発光素子では、正孔トラップ性ドーパントを含有しているホスト材 料のイオン化ポテンシャル Ihhと同ァフィ-ティレベル Ahhとのエネルギーレベル差( Ihh-Ahh)、及び正孔トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャル Ihdと同ァフィ- ティレベル Ahdのエネルギーレベル差 (Ihd— Ahd)が下記の関係を満たすことが好 ましい。
Ihh - Ahh > Ihd - Ahd≥ 2. 7eV
[0031] また、同様に、電子トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料のイオンィ匕ポテン シャル Iehと同ァフィ-ティレベル Aehのエネルギーレベル差(Ieh—Aeh)、及び電 子トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャル ledと同ァフィ-ティレベル Aedのエネ ルギーレベル差 (led— Aed)が下記の関係を満たすことが好まし!/、。
Ieh - Aeh >Ied-Aed≥2. 7eV
[0032] 上記の関係を満たすことによって、正孔トラップ性ドーパントを含有するホストも電子 トラップ性ドーパントを含有するホストも、ともにエネルギーギャップが広くなり、所望の ドーパントとの組み合わせにより、青色〜赤色までの発光が可能となる。特に青色発 光を得たい場合、上記の関係を満たす必要がある。
[0033] 本発明の有機電界発光素子においては、正孔トラップ性ドーパントを含有している ホスト材料のイオン化ポテンシャル Ihhと同ァフィ-ティレベル Ahhとのエネルギーレ ベル差 (Ihh— Ahh)、及び電子トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料のィォ ン化ポテンシャル Iehと同ァフィ-ティレベル Aehのエネルギーレベル差(Ieh— Aeh )力 下記の関係を満たしていることが特に好ましい。
Ihh- Ahh > 2. 9eV
Ieh-Aeh> 2. 9eV
[0034] このように、正孔トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料及び電子トラップ性ド 一パントを含有して 、るホスト材料の、それぞれのイオン化ポテンシャルとァフィ-ティ レベルのエネルギーレベル差が 2. 9eVより大きいことによって、より色純度の高い青 色発光を得ることができる。
[0035] 電子トラップ性ドーパントを含有して 、るホスト材料のイオン化ポテンシャル Iehと、 電子トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャル ledのエネルギーレベル差(Ieh— Ie d)が、 0. 2eVより小さいことが好ましい。
この関係を満たすことによって、電子トラップ性ドーパントは電子を有効にトラップし 、再結合に関与しな力つた過剰な電子が正孔輸送層に注入されることを防止できる。
[0036] また、正孔トラップ性ドーパントを含有しているホスト材料のァフィ-ティレベル Ahh 力 正孔トラップ性ドーパントのァフィ-ティレベル Ahdよりも低!、方が好まし!/、。 これにより、素子の発光効率を向上することができる。
[0037] 本発明の有機電界発光素子にお!、て、ホスト材料、正孔トラップ性ドーパント及び 電子トラップ性ドーパントは、上記の関係を満たすように選択されていれば、従来から 有機 EL素子に使用されているホスト材料及びドーパントを使用することができる。
[0038] ホスト材料としては、芳香族化合物ゃァミン誘導体、ヘテロ環化合物が好ましく用い られる。例えば、アントラセンゃピレンを基本骨格として有する芳香族化合物や、芳香 族ァミン化合物の二量体や三量体、力ルバゾール環を有する化合物が挙げられる。
[0039] 本発明にお 、ては、正孔トラップ性ドーパント及び Z又は電子トラップ性ドーパント を含有しているホスト材料力 下記式(1)で示される化合物であることが好ましぐ特 に、正孔トラップ性ドーパント及び電子トラップ性ドーパントの両者が、式(1)で示され る化合物であることが好まし 、。
[式中、 Ar1は核炭素数 6〜30の芳香族環又は核原子数 5〜20の複素芳香族環を、 R1は置換基を示し、 mは 1〜6の整数、 nは 0〜30の整数である。 mが 2以上の場合、
Ar1はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。 nが 2以上の場合、 R1はそれぞれ同じ でも異なっていてもよい。 ]
[0041] 式中、 Ar1の例としては、ベンゼン、ナフタレン、フエナンスレン、アントラセン、ベン ズアントラセン、タリセン、ピレン、トリフエ二レン、ペリレン、ナフタセン、フルオランテン 等が挙げられる。
[0042] R1は置換基であり、水素、置換もしくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール基、置 換もしくは無置換の核原子数 5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素 数 1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシ基、置換 もしくは無置換の炭素数 1〜50のァラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数 5〜 50のァリールォキシ基、置換もしくは無置換の核原子数 5〜50のァリールチオ基、 置換もしくは無置換の炭素数 1〜50のカルボキシル基、ハロゲン基、シァノ基、ニトロ 基、ヒドロキシル基等である。
[0043] 置換もしくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール基の例としては、フエ-ル基、 1 ナフチル基、 2 ナフチル基、 1 アントリル基、 2 アントリル基、 9 アントリル基、 1 フエナントリル基、 2 フエナントリル基、 3 フエナントリル基、 4 フエナントリル基 、 9 フエナントリル基、 1 ナフタセ-ル基、 2 ナフタセ-ル基、 9 ナフタセ-ル 基、 1ーピレ-ル基、 2 ピレ-ル基、 4ーピレ-ル基、 2 ビフヱ-ルイル基、 3 ビフ ェ-ルイル基、 4—ビフエ-ルイル基、 p ターフェ-ルー 4—ィル基、 p ターフェ- ルー 3—ィル基、 p ターフェ-ルー 2—ィル基、 m—ターフェ-ルー 4—ィル基、 m —ターフェ-ルー 3—ィル基、 m—ターフェ-ルー 2—ィル基、 o トリル基、 m—トリ ル基、 ρ トリル基、 p—t—ブチルフエ-ル基、 p— (2—フエ-ルプロピル)フエ-ル 基、 3—メチルー 2 ナフチル基、 4ーメチルー 1 ナフチル基、 4ーメチルー 1 アン トリル基、 4,ーメチルビフエ-ルイル基、 4"—tーブチルー p—ターフェ-ルー 4ーィ ル基、フルオランテニル基等が挙げられる。
[0044] 置換もしくは無置換の核原子数 5〜50の芳香族複素環基の例としては、 1—ピロリ ル基、 2 ピロリル基、 3 ピロリル基、ピラジュル基、 2 ピリジ-ル基、 3 ピリジ- ル基、 4 ピリジ-ル基、 1 インドリル基、 2 インドリル基、 3 インドリル基、 4ーィ ンドリル基、 5—インドリル基、 6—インドリル基、 7—インドリル基、 1—イソインドリル基
、 2 イソインドリル基、 3 イソインドリル基、 4 イソインドリル基、 5 イソインドリル 基、 6 イソインドリル基、 7 イソインドリル基、 2 フリル基、 3 フリル基、 2 べンゾ フラ-ル基、 3—べンゾフラ-ル基、 4一べンゾフラ-ル基、 5—べンゾフラ-ル基、 6 一べンゾフラ-ル基、 7 べンゾフラ-ル基、 1 イソべンゾフラ-ル基、 3 イソベン ゾフラ-ル基、 4 イソべンゾフラ-ル基、 5—イソべンゾフラ-ル基、 6—イソべンゾフ ラ-ル基、 7—イソべンゾフラ-ル基、キノリル基、 3—キノリル基、 4 キノリル基、 5— キノリル基、 6 キノリル基、 7 キノリル基、 8 キノリル基、 1 イソキノリル基、 3—ィ ソキノリル基、 4 イソキノリル基、 5—イソキノリル基、 6—イソキノリル基、 7—イソキノリ ル基、 8 イソキノリル基、 2 キノキサリニル基、 5 キノキサリニル基、 6 キノキサリ -ル基、 1一力ルバゾリル基、 2—力ルバゾリル基、 3—力ルバゾリル基、 4一力ルバゾ リル基、 9一力ルバゾリル基、 1 フエナンスリジ-ル基、 2 フエナンスリジ-ル基、 3 フエナンスリジ-ル基、 4 フエナンスリジ-ル基、 6—フエナンスリジ-ル基、 7—フ ェナンスリジ-ル基、 8 フエナンスリジ-ル基、 9 フエナンスリジ-ル基、 10 フエ ナンスリジニル基、 1—アタリジニル基、 2—アタリジニル基、 3—アタリジニル基、 4— アタリジ-ル基、 9—アタリジ-ル基、 1, 7 フエナンスロリン一 2—ィル基、 1, 7 フ ェナンスロリン— 3—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 4—ィル基、 1, 7 フエナンス 口リン— 5—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 6—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 8 —ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 9—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 10—ィル 基、 1, 8 フエナンスロリンー2—ィル基、 1, 8 フエナンスロリンー3—ィル基、 1, 8 —フエナンスロリン一 4—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン一 5—ィル基、 1, 8 フエナ ンスロリン一 6—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン一 7—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン —9—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 10—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 2— ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 3—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 4—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン一 5—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン一 6—ィル基、 1, 9 フ ェナンスロリン— 7—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 8—ィル基、 1, 9 フエナンス 口リン— 10—ィル基、 1, 10—フエナンスロリン— 2—ィル基、 1, 10—フエナンスロリ ン— 3—ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 4—ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 5 ーィル基、 2, 9 フエナンスロリン 1ーィル基、 2, 9 フエナンスロリンー3 ィル基
、 2, 9 フエナンスロリン— 4—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 5—ィル基、 2, 9— フエナンスロリン一 6—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン一 7—ィル基、 2, 9 フエナン スロリン— 8—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 10—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン — 1—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 3—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 4—ィ ル基、 2, 8—フエナンスロリンー5—ィル基、 2, 8—フエナンスロリンー6—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 7—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 9—ィル基、 2, 8 フエ ナンスロリン— 10—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 1—ィル基、 2, 7 フエナンス 口リン一 3—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン一 4—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン一 5 ーィル基、 2, 7 フエナンスロリンー6—ィル基、 2, 7 フエナンスロリンー8 ィル基 、 2, 7 フエナンスロリン— 9—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 10—ィル基、 1—フ ェナジ-ル基、 2—フエナジ-ル基、 1—フエノチアジ-ル基、 2—フエノチアジ-ル基 、 3 フエノチアジ-ル基、 4 フエノチアジ-ル基、 10 フエノチアジ-ル基、 1—フ エノキサジ-ル基、 2 フエノキサジ-ル基、 3 フエノキサジ-ル基、 4 フエノキサ ジニル基、 10 フエノキサジニル基、 2—ォキサゾリル基、 4ーォキサゾリル基、 5—ォ キサゾリル基、 2 ォキサジァゾリル基、 5 ォキサジァゾリル基、 3 フラザニル基、 2 チェ-ル基、 3 チェ-ル基、 2 メチルピロ一ルー 1ーィル基、 2 メチルピロ一 ルー 3—ィル基、 2—メチルピロール— 4—ィル基、 2—メチルピロール— 5—ィル基、 3 メチルピロ一ルー 1ーィル基、 3 メチルピロ一ルー 2—ィル基、 3 メチルピロ一 ルー 4—ィル基、 3—メチルピロール— 5—ィル基、 2— t—ブチルピロール— 4—ィル 基、 3—(2 フエ-ルプロピル)ピロ一ルー 1ーィル基、 2—メチルー 1 インドリル基 、 4ーメチルー 1 インドリル基、 2—メチルー 3 インドリル基、 4ーメチルー 3 インド リル基、 2 t ブチル 1 インドリル基、 4 t ブチル 1 インドリル基、 2 tーブチ ル 3—インドリル基、 4 t—ブチル 3—インドリル基等が挙げられる。
置換又は無置換のアルキル基の例としては、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソ プロピル基、 n ブチル基、 s ブチル基、イソブチル基、 t ブチル基、 n ペンチル 基、 n—へキシル基、 n—へプチル基、 n—ォクチル基、ヒドロキシメチル基、 1ーヒドロ キシェチル基、 2—ヒドロキシェチル基、 2—ヒドロキシイソブチル基、 1, 2—ジヒドロキ シェチル基、 1, 3 ジヒドロキシイソプロピル基、 2, 3 ジヒドロキシー t ブチル基、
1, 2, 3 トリヒドロキシプロピノレ基、クロロメチノレ基、 1 クロロェチノレ基、 2 クロロェ チノレ基、 2 クロロイソブチノレ基、 1, 2 ジクロロェチノレ基、 1, 3 ジクロ口イソプロピ ル基、 2, 3 ジクロロー t—ブチル基、 1, 2, 3 トリクロ口プロピル基、ブロモメチル基 、 1 ブロモェチル基、 2—ブロモェチル基、 2—ブロモイソブチル基、 1, 2—ジブ口 モェチル基、 1, 3 ジブロモイソプロピル基、 2, 3 ジブ口モー t ブチル基、 1, 2, 3 トリブロモプロピル基、ョードメチル基、 1ーョードエチル基、 2 ョードエチル基、
2 ョードイソブチル基、 1, 2 ジョードエチル基、 1, 3 ジョードイソプロピル基、 2 , 3 ジョードー t—ブチル基、 1, 2, 3 トリョードプロピル基、アミノメチル基、 1ーァ ミノェチル基、 2—アミノエチル基、 2—ァミノイソブチル基、 1, 2—ジアミノエチル基、 1, 3 ジァミノイソプロピル基、 2, 3 ジァミノ一 t—ブチル基、 1, 2, 3 トリアミノプ 口ピル基、シァノメチル基、 1ーシァノエチル基、 2—シァノエチル基、 2—シァノイソブ チル基、 1, 2 ジシァノエチル基、 1, 3 ジシァノイソプロピル基、 2, 3 ジシァノー t ブチル基、 1, 2, 3 トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、 1— -トロェチル基、 2 -トロェチル基、 2 -トロイソブチル基、 1, 2 ジニトロェチル基、 1, 3 ジニトロ イソプロピル基、 2, 3 ジニトロ— t—ブチル基、 1, 2, 3 トリニトロプロピル基、シク 口プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、 4ーメチルシク 口へキシル基、 1—ァダマンチル基、 2—ァダマンチル基、 1 ノルボル-ル基、 2—ノ ルボルニル基等が挙げられる。
置換又は無置換のアルコキシ基は、 OYで表される基であり、 Yの例としては、メ チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 s ブチル基、イソブ チル基、 t ブチル基、 n—ペンチル基、 n—へキシル基、 n—へプチル基、 n—オタ チル基、ヒドロキシメチル基、 1ーヒドロキシェチル基、 2—ヒドロキシェチル基、 2—ヒ ドロキシイソブチル基、 1, 2 ジヒドロキシェチル基、 1, 3 ジヒドロキシイソプロピル 基、 2, 3 ジヒドロキシ一 t—ブチル基、 1, 2, 3 トリヒドロキシプロピル基、クロロメチ ル基、 1 クロ口ェチル基、 2—クロ口ェチル基、 2—クロ口イソブチル基、 1, 2—ジク ロロェチル基、 1, 3 ジクロロイソプロピル基、 2, 3 ジクロロ一 t ブチル基、 1, 2,
3 トリクロ口プロピル基、ブロモメチル基、 1 ブロモェチル基、 2 ブロモェチル基 、 2 ブロモイソブチル基、 1, 2 ジブロモェチル基、 1, 3 ジブロモイソプロピル基
、 2, 3 ジブ口モー t ブチル基、 1 , 2, 3 トリブロモプロピル基、ョードメチル基、 1 ーョードエチノレ基、 2—ョードエチノレ基、 2—ョードイソブチノレ基、 1 , 2—ジョードエチ ル基、 1 , 3 ジョードイソプロピル基、 2, 3 ジョード— t—ブチル基、 1 , 2, 3 トリヨ ードプロピル基、アミノメチル基、 1—アミノエチル基、 2—アミノエチル基、 2—アミノィ ソブチル基、 1 , 2 ジアミノエチル基、 1 , 3 ジァミノイソプロピル基、 2, 3 ジァミノ — t ブチル基、 1 , 2, 3 トリァミノプロピル基、シァノメチル基、 1—シァノエチル基 、 2 シァノエチル基、 2 シァノイソブチル基、 1 , 2 ジシァノエチル基、 1 , 3 ジ シァノイソプロピル基、 2, 3 ジシァノ一 t—ブチル基、 1 , 2, 3 トリシアノプロピル基 、ニトロメチル基、 1 -トロェチル基、 2— -トロェチル基、 2— -トロイソブチル基、 1 , 2 ジ-トロェチル基、 1 , 3 ジ-トロイソプロピル基、 2, 3 ジ-トロー t ブチル 基、 1 , 2, 3 トリ-トロプロピル基等が挙げられる。
[0047] 置換又は無置換のァラルキル基の例としては、ベンジル基、 1ーフヱ-ルェチル基 、 2—フエ-ルェチル基、 1—フエ-ルイソプロピル基、 2—フエ-ルイソプロピル基、 フエ-ルー t ブチル基、 a ナフチルメチル基、 1 α ナフチルェチル基、 2— a ナフチノレエチノレ基、 1 - a ナフチノレイソプロピノレ基、 2 - a ナフチノレイソプ 口ピル基、 13 ナフチルメチル基、 1— β ナフチルェチル基、 2 - β ナフチルェ チル基、 1— β ナフチルイソプロピル基、 2— β ナフチルイソプロピル基、 1ーピ 口リルメチル基、 2—(1 ピロリル)ェチル基、 ρ—メチルベンジル基、 m—メチルベン ジル基、 o—メチルベンジル基、 p クロ口べンジル基、 m—クロ口べンジル基、 o ク ロロべンジル基、 p ブロモベンジル基、 m—ブロモベンジル基、 o ブロモベンジル 基、 p ョードベンジル基、 m—ョードベンジル基、 o ョードベンジル基、 p ヒドロキ シベンジル基、 m—ヒドロキシベンジル基、 o ヒドロキシベンジル基、 p ァミノベン ジル基、 m—ァミノべンジル基、 o ァミノべンジル基、 p 二トロべンジル基、 m—二ト 口べンジル基、 o -トロベンジル基、 p シァノベンジル基、 m シァノベンジル基、 o シァノベンジル基、 1—ヒドロキシ一 2—フエ-ルイソプロピル基、 1—クロ口一 2— フエ二ルイソプロピル基等が挙げられる。
[0048] 置換又は無置換のァリールォキシ基は、 OY'と表され、 Y'の例としてはフエニル 基、 1—ナフチル基、 2 ナフチル基、 1—アントリル基、 2 アントリル基、 9 アントリ
ル基、 1ーフヱナントリル基、 2 フヱナントリル基、 3 フヱナントリル基、 4—フエナン トリル基、 9 フエナントリル基、 1 ナフタセ-ル基、 2 ナフタセ-ル基、 9 ナフタ セ-ル基、 1ーピレ-ル基、 2 ピレ-ル基、 4ーピレ-ル基、 2 ビフヱ-ルイル基、 3—ビフエ-ルイル基、 4—ビフエ-ルイル基、 p ターフェ-ルー 4—ィル基、 p タ 一フエ-ル— 3—ィル基、 p ターフェ-ル— 2—ィル基、 m—ターフェ-ル— 4—ィ ル基、 m—ターフェ-ルー 3—ィル基、 m—ターフェ-ルー 2—ィル基、 o トリル基、 m—トリル基、 ρ トリル基、 p—t—ブチルフエ-ル基、 p— (2—フエ-ルプロピル)フ ェ-ル基、 3—メチルー 2 ナフチル基、 4ーメチルー 1 ナフチル基、 4ーメチルー 1 アントリル基、 4,ーメチルビフエ-ルイル基、 4"—tーブチルー p—ターフェ-ルー 4ーィル基、 2 ピロリル基、 3 ピロリル基、ピラジュル基、 2 ピリジ-ル基、 3 ピリ ジ-ル基、 4 ピリジ-ル基、 2—インドリル基、 3—インドリル基、 4—インドリル基、 5 —インドリル基、 6—インドリル基、 7—インドリル基、 1—イソインドリル基、 3—イソイン ドリル基、 4 イソインドリル基、 5—イソインドリル基、 6—イソインドリル基、 7—イソィ ンドリル基、 2 フリル基、 3 フリル基、 2 べンゾフラ-ル基、 3 ベンゾフラ -ル基 、 4一べンゾフラ-ル基、 5—べンゾフラ-ル基、 6—べンゾフラ-ル基、 7—べンゾフ ラ-ル基、 1 イソべンゾフラ-ル基、 3 イソべンゾフラ-ル基、 4 イソべンゾフラ- ル基、 5—イソべンゾフラ-ル基、 6—イソべンゾフラ-ル基、 7—イソべンゾフラ-ル 基、 2 キノリル基、 3 キノリル基、 4 キノリル基、 5 キノリル基、 6 キノリル基、 7 キノリル基、 8 キノリル基、 1 イソキノリル基、 3 イソキノリル基、 4 イソキノリル 基、 5 イソキノリル基、 6 イソキノリル基、 7 イソキノリル基、 8 イソキノリル基、 2 キノキサリニル基、 5 キノキサリニル基、 6 キノキサリニル基、 1一力ルバゾリル基 、 2—力ルバゾリル基、 3—力ルバゾリル基、 4一力ルバゾリル基、 1 フエナンスリジ- ル基、 2 フエナンスリジ-ル基、 3 フエナンスリジ-ル基、 4 フエナンスリジ -ル基 、 6—フエナンスリジ-ル基、 7—フエナンスリジ-ル基、 8—フエナンスリジ-ル基、 9 —フエナンスリジ-ル基、 10—フエナンスリジ-ル基、 1—アタリジ-ル基、 2—アタリ ジ-ル基、 3—アタリジニル基、 4—アタリジニル基、 9—アタリジニル基、 1, 7 フエナ ンスロリン一 2—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン一 3—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン —4—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 5—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 6—ィ
ル基、 1, 7—フエナンスロリン— 8—ィル基、 1, 7—フエナンスロリン— 9—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 10—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 2—ィル基、 1, 8 フエ ナンスロリン— 3—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 4—ィル基、 1, 8 フエナンスロ リン— 5—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 6—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 7 —ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 9—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 10—ィル 基、 1, 9 フエナンスロリン— 2—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 3—ィル基、 1, 9 —フエナンスロリン一 4—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン一 5—ィル基、 1, 9 フエナ ンスロリン一 6—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン一 7—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン —8—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 10—ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 2— ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 3—ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 4—ィル 基、 1, 10 フエナンスロリン— 5—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 1—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 3—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 4—ィル基、 2, 9 フエ ナンスロリン— 5—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 6—ィル基、 2, 9 フエナンスロ リン— 7—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 8—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 10 ーィル基、 2, 8 フエナンスロリン 1ーィル基、 2, 8 フエナンスロリンー3 ィル基 、 2, 8 フエナンスロリン— 4—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 5—ィル基、 2, 8— フエナンスロリン一 6—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン一 7—ィル基、 2, 8 フエナン スロリン— 9—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 10—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン — 1—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 3—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 4—ィ ル基、 2, 7—フエナンスロリンー5—ィル基、 2, 7—フエナンスロリンー6—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 8—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 9—ィル基、 2, 7 フエ ナンスロリン 10—ィル基、 1 フエナジ-ル基、 2—フエナジ-ル基、 1—フエノチア ジ-ル基、 2 フエノチアジ-ル基、 3 フエノチアジ-ル基、 4 フエノチアジ-ル基 、 1 フエノキサジ-ル基、 2 フエノキサジ-ル基、 3 フエノキサジ-ル基、 4 フエ ノキサジニル基、 2—ォキサゾリル基、 4ーォキサゾリル基、 5—ォキサゾリル基、 2— ォキサジァゾリル基、 5 ォキサジァゾリル基、 3 フラザ-ル基、 2 チェニル基、 3 チェ-ル基、 2 メチルピロ一ルー 1ーィル基、 2 メチルピロ一ルー 3—ィル基、 2 メチルピロ一ルー 4ーィル基、 2 メチルピロ一ルー 5—ィル基、 3 メチルピロ一
ルー 1ーィル基、 3—メチルピロール— 2—ィル基、 3—メチルピロール— 4—ィル基、 3 メチルピロ一ルー 5—ィル基、 2 t—ブチルピロ一ルー 4ーィル基、 3—(2 フエ -ルプロピル)ピロール— 1—ィル基、 2—メチル—1—インドリル基、 4—メチル 1— インドリル基、 2—メチルー 3 インドリル基、 4ーメチルー 3 インドリル基、 2—t—ブ チル 1 インドリル基、 4 t ブチル 1 インドリル基、 2 t ブチル 3 インドリル基 、 4 t—ブチル 3—インドリル基等が挙げられる。
置換又は無置換のァリールチオ基は、 SY"と表され、 Y"の例としてはフエ-ル基 、 1—ナフチル基、 2 ナフチル基、 1—アントリル基、 2 アントリル基、 9 アントリル 基、 1—フエナントリル基、 2—フエナントリル基、 3—フエナントリル基、 4—フエナントリ ル基、 9 フエナントリル基、 1 ナフタセ-ル基、 2 ナフタセ-ル基、 9 ナフタセ -ル基、 1ーピレ-ル基、 2 ピレ-ル基、 4ーピレ-ル基、 2 ビフヱ-ルイル基、 3 —ビフエ-ルイル基、 4—ビフエ-ルイル基、 p ターフェ-ルー 4—ィル基、 p ター フエ-ルー 3—ィル基、 p ターフェ-ルー 2—ィル基、 m—ターフェ-ルー 4—ィル 基、 m—ターフェ-ルー 3—ィル基、 m—ターフェ-ルー 2—ィル基、 o トリル基、 m トリル基、 p トリル基、 p—t—ブチルフエ-ル基、 p— (2—フエ-ルプロピル)フエ -ル基、 3—メチルー 2 ナフチル基、 4ーメチルー 1 ナフチル基、 4ーメチルー 1 アントリル基、 4,ーメチルビフエ-ルイル基、 4"—tーブチルー p—ターフェ-ルー 4ーィル基、 2 ピロリル基、 3 ピロリル基、ピラジュル基、 2 ピリジ-ル基、 3 ピリ ジ-ル基、 4 ピリジ-ル基、 2—インドリル基、 3—インドリル基、 4—インドリル基、 5 —インドリル基、 6—インドリル基、 7—インドリル基、 1—イソインドリル基、 3—イソイン ドリル基、 4 イソインドリル基、 5—イソインドリル基、 6—イソインドリル基、 7—イソィ ンドリル基、 2 フリル基、 3 フリル基、 2 べンゾフラ-ル基、 3 ベンゾフラ -ル基 、 4一べンゾフラ-ル基、 5—べンゾフラ-ル基、 6—べンゾフラ-ル基、 7—べンゾフ ラ-ル基、 1 イソべンゾフラ-ル基、 3 イソべンゾフラ-ル基、 4 イソべンゾフラ- ル基、 5—イソべンゾフラ-ル基、 6—イソべンゾフラ-ル基、 7—イソべンゾフラ-ル 基、 2 キノリル基、 3 キノリル基、 4 キノリル基、 5 キノリル基、 6 キノリル基、 7 キノリル基、 8 キノリル基、 1 イソキノリル基、 3 イソキノリル基、 4 イソキノリル 基、 5 イソキノリル基、 6 イソキノリル基、 7 イソキノリル基、 8 イソキノリル基、 2
キノキサリニル基、 5 キノキサリニル基、 6 キノキサリニル基、 1一力ルバゾリル基 、 2—力ルバゾリル基、 3—力ルバゾリル基、 4一力ルバゾリル基、 1 フエナンスリジ- ル基、 2 フエナンスリジ-ル基、 3 フエナンスリジ-ル基、 4 フエナンスリジ -ル基 、 6—フエナンスリジ-ル基、 7—フエナンスリジ-ル基、 8—フエナンスリジ-ル基、 9 —フエナンスリジ-ル基、 10—フエナンスリジ-ル基、 1—アタリジ-ル基、 2—アタリ ジ-ル基、 3—アタリジニル基、 4—アタリジニル基、 9—アタリジニル基、 1, 7 フエナ ンスロリン一 2—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン一 3—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン —4—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 5—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 6—ィ ル基、 1, 7—フエナンスロリン— 8—ィル基、 1, 7—フエナンスロリン— 9—ィル基、 1, 7 フエナンスロリン— 10—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 2—ィル基、 1, 8 フエ ナンスロリン— 3—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 4—ィル基、 1, 8 フエナンスロ リン— 5—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 6—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 7 —ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 9—ィル基、 1, 8 フエナンスロリン— 10—ィル 基、 1, 9 フエナンスロリン— 2—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 3—ィル基、 1, 9 —フエナンスロリン一 4—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン一 5—ィル基、 1, 9 フエナ ンスロリン一 6—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン一 7—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン —8—ィル基、 1, 9 フエナンスロリン— 10—ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 2— ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 3—ィル基、 1, 10 フエナンスロリン— 4—ィル 基、 1, 10 フエナンスロリン— 5—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 1—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 3—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 4—ィル基、 2, 9 フエ ナンスロリン— 5—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 6—ィル基、 2, 9 フエナンスロ リン— 7—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 8—ィル基、 2, 9 フエナンスロリン— 10 ーィル基、 2, 8 フエナンスロリン 1ーィル基、 2, 8 フエナンスロリンー3 ィル基 、 2, 8 フエナンスロリン— 4—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 5—ィル基、 2, 8— フエナンスロリン一 6—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン一 7—ィル基、 2, 8 フエナン スロリン— 9—ィル基、 2, 8 フエナンスロリン— 10—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン — 1—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 3—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 4—ィ ル基、 2, 7—フエナンスロリンー5—ィル基、 2, 7—フエナンスロリンー6—ィル基、 2,
7 フエナンスロリン— 8—ィル基、 2, 7 フエナンスロリン— 9—ィル基、 2, 7 フエ ナンスロリン 10—ィル基、 1 フエナジ-ル基、 2—フエナジ-ル基、 1—フエノチア ジ-ル基、 2 フエノチアジ-ル基、 3 フエノチアジ-ル基、 4 フエノチアジ-ル基 、 1 フエノキサジ-ル基、 2 フエノキサジ-ル基、 3 フエノキサジ-ル基、 4 フエ ノキサジニル基、 2—ォキサゾリル基、 4ーォキサゾリル基、 5—ォキサゾリル基、 2— ォキサジァゾリル基、 5 ォキサジァゾリル基、 3 フラザ-ル基、 2 チェニル基、 3 チェ-ル基、 2 メチルピロ一ルー 1ーィル基、 2 メチルピロ一ルー 3—ィル基、 2 メチルピロ一ルー 4ーィル基、 2 メチルピロ一ルー 5—ィル基、 3 メチルピロ一 ルー 1ーィル基、 3—メチルピロール— 2—ィル基、 3—メチルピロール— 4—ィル基、 3 メチルピロ一ルー 5—ィル基、 2 t—ブチルピロ一ルー 4ーィル基、 3—(2 フエ -ルプロピル)ピロール— 1—ィル基、 2—メチル—1—インドリル基、 4—メチル 1— インドリル基、 2—メチルー 3 インドリル基、 4ーメチルー 3 インドリル基、 2—t—ブ チル 1 インドリル基、 4 t ブチル 1 インドリル基、 2 t ブチル 3 インドリル基 、 4 t—ブチル 3—インドリル基等が挙げられる。
置換又は無置換のアルコキシカルボ-ル基は COOZと表され、 Zの例としてはメ チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 s ブチル基、イソブ チル基、 t ブチル基、 n—ペンチル基、 n—へキシル基、 n—へプチル基、 n—オタ チル基、ヒドロキシメチル基、 1ーヒドロキシェチル基、 2—ヒドロキシェチル基、 2—ヒ ドロキシイソブチル基、 1, 2 ジヒドロキシェチル基、 1, 3 ジヒドロキシイソプロピル 基、 2, 3 ジヒドロキシ一 t—ブチル基、 1, 2, 3 トリヒドロキシプロピル基、クロロメチ ル基、 1 クロ口ェチル基、 2—クロ口ェチル基、 2—クロ口イソブチル基、 1, 2—ジク ロロェチル基、 1 , 3 ジクロロイソプロピル基、 2, 3 ジクロロ一 t ブチル基、 1, 2, 3 トリクロ口プロピル基、ブロモメチル基、 1 ブロモェチル基、 2 ブロモェチル基 、 2 ブロモイソブチル基、 1, 2 ジブロモェチル基、 1, 3 ジブロモイソプロピル基 、 2, 3 ジブ口モー t ブチル基、 1 , 2, 3 トリブロモプロピル基、ョードメチル基、 1 ーョードエチノレ基、 2—ョードエチノレ基、 2—ョードイソブチノレ基、 1 , 2—ジョードエチ ル基、 1, 3 ジョードイソプロピル基、 2, 3 ジョード— t—ブチル基、 1, 2, 3 トリヨ ードプロピル基、アミノメチル基、 1—アミノエチル基、 2—アミノエチル基、 2—アミノィ
ソブチル基、 1, 2 ジアミノエチル基、 1, 3 ジァミノイソプロピル基、 2, 3 ジァミノ — t ブチル基、 1, 2, 3 トリァミノプロピル基、シァノメチル基、 1—シァノエチル基 、 2 シァノエチル基、 2 シァノイソブチル基、 1, 2 ジシァノエチル基、 1, 3 ジ シァノイソプロピル基、 2, 3 ジシァノ一 t—ブチル基、 1, 2, 3 トリシアノプロピル基 、ニトロメチル基、 1 -トロェチル基、 2— -トロェチル基、 2— -トロイソブチル基、 1 , 2 ジ-トロェチル基、 1, 3 ジ-トロイソプロピル基、 2, 3 ジ-トロー t ブチル 基、 1, 2, 3 トリ-トロプロピル基等が挙げられる。
また、環を形成する 2価基の例としては、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、へキサ メチレン基、ジフエ-ルメタン一 2, 2,一ジィル基、ジフエ-ルェタン一 3, 3,一ジィル 基、ジフヱ-ルプロパン—4, 4' ジィル基等が挙げられる。
[0051] ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
置換基 R1としては、フエ-ル基、ビフエ-ル基、ナフチル基、フエナンスリル基、アン トラセニル基、ピレニル基、フルォレニル基等が好ましい。
式(1)の化合物の好適例として、例えば、以下に示すビスアントラセン、モノアントラ セン、非対称アントラセン、非対称ピレンが挙げられる。
[0052] 'ビスアントラセン
A1 - L A2 (4)
[式中、 A1及び A2は、それぞれ置換若しくは無置換のモノフエ-ルアントリル基又は 置換若しくは無置換のジフエ二ルアントリル基を示し、それらはたがいに同一でも異 なっていてもよぐ Lは単結合又は二価の連結基を示す。 ]
上記式 (4)の例としては下記の構造を有する化合物がある。
[0053] [化 5]
[式中、 R
u〜R
lbは、それぞれ独立にアルキル基,シクロアルキル基,ァルケ-ル基 、置換若しくは無置換のァリール基,アルコキシ基,ァリーロキシ基,アルキルアミノ基 ,ァリールアミノ基又は置換若しくは無置換の複素環基を示し、 a及び bは、それぞれ 0〜5の整数, c, d, e及び fは、それぞれ 0〜4の整数を示し、それらが 2以上の場合 、 R
11同士、 R
12同士、 R
13同士、 R
14同士, R
15同士又は R
16同士は、それぞれにおい て、同一でも異なっていてもよぐまた R
11同士、 R
12同士、 R
13同士、 R
14同士, R
15同 士又は R
16同士は結合して環を形成していてもよい。 L
1は単結合、— O—, — S— , — N (R) - (Rはアルキル基又は置換若しくは無置換のァリール基である)又はァリー レン基を示す。 ]
[化 6]
[式中、 R 〜R は、それぞれ独立に,アルキル基,シクロアルキル基,ァルケ-ル 基、置換若しくは無置換のァリール基,アルコキシ基,ァリーロキシ基,アルキルアミノ 基,ァリールアミノ基又は置換若しくは無置換の複素環基を示し、 g及び hは、それぞ れ 0〜4の整数, i, j, k及び 1は、それぞれ 0〜5の整数、 m及び nは、それぞれ 0〜3 の整数を示し、それらが 2以上の場合、 R17同士, R18同士, R19同士 R2G同士, R21同 士又は R22同士は、それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよぐまた R17同士, R18同士, R19同士 R2G同士, R21同士又は R22同士が互いに結合して環を形成してい てもよい。 L2は単結合、—O—, 一 S—, —N (R)—(Rはアルキル基又は置換若しく は無置換のァリール基である)又はァリーレン基を示す。 ]
詳細につ 、ては、特開 2001— 284050を参照すればよ!、。
•モノアントラセン
A3 - An - A4 (5)
[式中、 Anは置換若しくは無置換の二価のアントラセン残基を示し、 A3及び A4は、そ れぞれ置換若しくは無置換の一価の縮合芳香族環基又は置換若しくは無置換の炭 素数 12以上の非縮合環系ァリール基を示し、それらは互いに同一でも異なっていて ちょい。]
[0056] 式(5)において A3及び A4は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のナフタレン, フエナントレン,フノレ才ランテン,アントラセン,ピレン,ペリレン,コロネン,タリセン,ピ セン,フルオレン,ターフェ-ル,ジフエ-ルアントラセン,ビフエ-ル, N—アルキル 若しくはァリールカルバゾール, トリフエ二レン,ルビセン,ベンゾアントラセン又はジ ベンゾアントラセンの一価の残基であることが好ましい。
詳糸田 ίこつ ヽて ίま、 #112002- 211308を参照すれ ί よ!ヽ。
[0057] '非対称アントラセン
[化 7]
[式中、 Α 1及び A は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50 のァリール基である。ただし、 Ar21と Ar22は構造が同一ではない。 R31〜R38は、それ ぞれ独立に、置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール基、置換若しくは無 置換の核原子数 5〜50の芳香族複素環基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50の アルキル基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシ基、置換若しくは無 置換の炭素数 6〜50のァラルキル基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50のァリ ールォキシ基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50のァリールチオ基、置換若し くは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシカルボ-ル基、カルボキシル基、ハロゲン原
子、シァノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。 ]
上記式 (6)の例としては下記の構造を有する化合物がある。
[化 8]
[式中、 Arは置換若しくは無置換の核炭素数 10〜50の縮合芳香族基である。 Ar,は置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール基である。
Xは、置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール基、置換若しくは無置換の 核原子数 5〜50の芳香族複素環基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルキ ル基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシ基、置換若しくは無置換の 炭素数 6〜50のァラルキル基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50のァリールォ キシ基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50のァリールチオ基、置換若しくは無 置換の炭素数 1〜50のアルコキシカルボ-ル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シ ァノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
a、 b及び cは、それぞれ 0〜4の整数であり、 nは 1〜3の整数である。 ]
[式中、 Ar23及び Ar24は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の核炭素数 10〜2 0の縮合芳香族環基である。
Ar25及び Ar26は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換の核炭素 数 6〜50のァリール基である。
R31〜R4Gは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール 基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50の芳香族複素環基、置換若しくは無置換 の炭素数 1〜50のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシ基 、置換若しくは無置換の炭素数 6〜50のァラルキル基、置換若しくは無置換の核原 子数 5〜50のァリールォキシ基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50のァリール チォ基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシカルボ-ル基、カルボキ シル基、ハロゲン原子、シァノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
ただし、中心のアントラセンの 9位及び 10位に、対称型となる基が結合する場合は ない。]
[化 10]
[式中、 A 1及び A は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50 のァリール基である。
R31〜R4Gは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の核炭素数 6〜50のァリール 基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50の芳香族複素環基、置換若しくは無置換 の炭素数 1〜50のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシ基 、置換若しくは無置換の炭素数 6〜50のァラルキル基、置換若しくは無置換の核原 子数 5〜50のァリールォキシ基、置換若しくは無置換の核原子数 5〜50のァリール チォ基、置換若しくは無置換の炭素数 1〜50のアルコキシカルボ-ル基、カルボキ シル基、ハロゲン原子、シァノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。 ]
詳糸田 ίこつ ヽて ίま、 #112004 042694を参照すれ ί よ!ヽ。
'非対称ピレン
[化 11]
[式中、 Ar27及び Ar28は、それぞれ置換もしくは無置換の核炭素数 6〜50の芳香族 基である。
L3及び L4は、それぞれ置換もしくは無置換のフエ-レン基、置換もしくは無置換の ナフタレ-レン基、置換もしくは無置換のフルォレニレン基又は置換もしくは無置換 のジベンゾシロリレン基である。
nは 0〜2の整数、 kは 1〜4の整数、 1は 0〜2の整数、 jは 0〜4の整数である。
また、 L3又は Ar27は、ピレンの 1〜5位のいずれかに結合し、 L4又は Ar28は、ピレン の 6〜10位のいずれかに結合する。
ただし、 k+jが偶数の時、 Ar27, Ar28, L3, L4は下記(1)又は(2)を満たす。
(1) Ar27≠Ar28及び/又は L3≠L4 (ここで≠は、異なる構造の基であることを示す。 )
(2) Ar27=Ar28かつ L3=L4の時
(2— l) n≠l及び Z又は k≠j、又は
(2— 2—1) 1 及び1^4、又はピレンが、それぞれ Ar27及び Ar28上の異なる結合 位置に結合しているか、
(2— 2— 2) L3及び L4、又はピレンが、 Ar27及び Ar28上の同じ結合位置で結合 して ヽる場合、 L3及び L4又は Ar27及び Ar28のピレンにおける置換位置が 1位と 6位、 又は 2位と 7位である場合はない。 ]
具体例には、特願 2004— 157571記載の非対称ピレンが挙げられる。 以上の化合物の具体例を以下に示す。
12]
MlO/SOOZdf/13d 3TS6S0/9001 ΟΛ
[0063] 尚、ホスト材料のガラス転移温度は、 100°C以上であること力 有機 EL素子の熱安 定性を維持するため好ましい。特に、 120°C以上が好ましい。
[0064] 正孔トラップ性ドーパント及び電子トラップ性ドーパントとしては、例えば、ァリールァ ミン誘導体、スチリルァミン誘導体、ァリールァミン置換縮合芳香族環化合物等の芳 香族ァミン化合物、縮合芳香族環化合物等が挙げられる。
正孔トラップ性ドーパントとしては、イオンィ匕ポテンシャルが比較的小さな化合物で あることから、縮合環を有する芳香族ァミン誘導体又はスチリルアミン誘導体が好まし ぐ例えば、下記式(2)に示す化合物が好ましい。
[0065] [化 13]
[式中、 Ar2〜Ar4は置換もしくは無置換の核炭素数 6〜50の芳香族環、又は、置換 もしくは無置換の核原子数 5〜50の複素芳香族環であり、 1は 1〜4の整数である。 1 力 以上の場合、 Ar3及び Ar4はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。 Ar2〜Ar4の うち少なくとも一つは、置換もしくは無置換の核炭素数 10〜50の縮合芳香族環又は スチリル基を有する。 ]
下記式(2)に示す化合物の具体例を以下に示す。
[0066] [化 14]
MZ0/S00Zdf/X3d P£ ZTS6S0/900Z OAV
MZ0/S00Zdf/X3d 9ε ZTS6S0/900Z OAV
[0067] これら化合物のなかでも、式(2)で示す化合物の Ar2〜Ar4のうち、少なくとも一つ は、置換もしくは無置換の核炭素数 10〜50の縮合芳香族環又はスチリル基を、置 換基として有する核炭素数 6〜50の芳香族環であることが好ましい。
[0068] 尚、これらの化合物は、正孔トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャル Ihdと同ァ フィ-ティレベル Ahdとのエネルギーレベル差が 2. 7eV以上である。
[0069] 電子トラップ性ドーパントとしては、電子に対して安定であることから、置換もしくは 無置換の核炭素数 14〜50の縮合芳香族環化合物、又は核原子数 5〜50の複素芳 香族環化合物が好ましい。
例えば、下記式(3)で示す化合物が挙げられる。
[0070] [化 15] f Ar5)— (R2)a
\ 'p \ q (3 )
[式中、 Ar5は核炭素数 14〜50の芳香族環、もしくは核原子数 5〜50の複素芳香族
環であり、 R2は置換基である。 pは 1〜6の整数、 qは 0〜30の整数である。 pが 2以上 の場合、 Ar5はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。 qが 2以上の場合、 R2はそれぞ れ同じでも異なっていてもよい。 ]
[0071] 式中、 Ar5の例としては、フエナンスレン、アントラセン、ベンズアントラセン、タリセン 、ピレン、トリフエ二レン、ベンズクリセン、ピセン、ペリレン、ナフタセン、ペンタフェン、 ルビセン、フルオランテン、ペリフルオランテン、ペリフランテン、ベンゾペリフランテン 、ジベンゾペリフランテン等が挙げられる。
好ましくは、ピレン、タリセン、ペリレン、ナフタセン、フルオランテン、ペリフルオラン テン等である。
また、 R2の例は、上記式(1)の R1と同じである。
下記式(3)に示す化合物の具体例を以下に示す。
[0072] [化 16]
MZ0/S00Zdf/X3d 68 ZTS6S0/900Z OAV
尚、これらの化合物は、電子トラップ性ドーパントのイオン化ポテンシャル ledと同ァ フィ-ティレベル Aedとのエネルギーレベル差が 2. 7eV以上である。また、式中の n は整数であり、 0, 1又は 2以上の置換基を有することを意味する。
[0074] 有機発光層の形成方法としては、上記のホスト材料、正孔トラップ性ドーパント及び 電子トラップ性ドーパントを混合した材料を、例えば、真空蒸着法、スパッタリング、ス ピンコート法、キャスト法等の方法により薄膜ィ匕することにより形成できる。均質な膜が 得られやすぐかつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成する ことが好ましい。
薄膜化するときに、ホスト材料、正孔トラップ性ドーパント又は電子トラップ性ドーパ ントは、均一に混合されていることが好ましい。
有機発光層全体に対する、正孔トラップ性ドーパント又は電子トラップ性ドーパント の添加量は、それぞれ 20重量%以下であることが好ましぐ 1〜10重量%であること が特に好ましい。 20重量%を超える場合、ドーパントの濃度が高すぎ発光効率が下 がるおそれがある。
[0075] 尚、有機発光層には、ホスト材料、正孔トラップ性ドーパント又は電子トラップ性ドー パント以外の化合物を添加してもよい。例えば、他のドーパントを添加してもよい。
[0076] 以上、本発明の特徴的な部分である有機発光層について説明したが、その他の構 成要素については、特に限定されず、一般に用いられている構成、及び材料を使用 することができる。
[0077] 本発明の有機 EL素子は、基板上に一対の電極を設け、この電極間に有機発光層 が設けられているものである力 具体的には以下の構成が挙げられる。
( 陽極 Z有機発光層 Z陰極
(ii) 陽極 Z正孔注入層 Z有機発光層 Z陰極
(iii) 陽極 Z有機発光層 Z電子注入層 Z陰極
(iv) 陽極 Z正孔注入層 Z有機発光層 Z電子注入層 Z陰極
(v) 陽極 Z有機半導体層 Z有機発光層 Z陰極
(vi) 陽極 Z有機半導体層 Z電子障壁層 Z有機発光層 Z陰極
(vii) 陽極 Z有機半導体層 Z有機発光層 Z付着改善層 Z陰極
(viii) 陽極 Z正孔注入層 Z正孔輸送層 Z有機発光層 Z電子注入層 Z陰極
(ίχ) 陽極 Z絶縁層 Z有機発光層 Z絶縁層 Z陰極
G 陽極 Z無機半導体層 Z絶縁層 Z有機発光層 Z絶縁層 Z陰極
(χί) 陽極 z有機半導体層 z絶縁層 z有機発光層 z絶縁層 z陰極
(χϋ) 陽極 Z絶縁層 Z正孔注入層 Z正孔輸送層 Z有機発光層 Z絶縁層 Z陰極
(xiii) 陽極 Z絶縁層 Z正孔注入層 Z正孔輸送層 Z有機発光層 Z電子注入層 Z 陰極
これらの構成中で、通常 (viii)の構成が好ましく用いられる。以下、各構成部材を説 明する。尚、上述した実施形態のように、有機発光層は積層構造を有していてもよい
[0078] 基板は有機 EL素子を支持するものであり、有機発光層で生じた光を外部に取り出 すために、透光性であることが好ましい。具体的には、 400〜700nmの可視領域に おける光の透過率が 50%以上で、平滑な基板が好ま 、。
基板として具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。ガラス板としては、特 にソーダ石灰ガラス、ノ リウム 'ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケィ酸ガ ラス、ホウケィ酸ガラス、ノ リウムホウケィ酸ガラス、石英等が挙げられる。また、ポリマ 一板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル サルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。
[0079] 陽極としては、仕事関数の大き!/、 (4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物又は これらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具 体例としては、 Au等の金属、 Cul、 ITO、 IZO、 SnO 、 ZnO等の導電性材料が挙げ
2
られる。
陽極は、これらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させ ること〖こより作製することができる。
このように、発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過 率が、 10%より大きいことが好ましい。
また、陽極のシート抵抗は、数百 Ω /口以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよ る力 通常 10nm〜l μ m、好ましくは 10〜200nmの範囲で選択される。
[0080] 正孔注入、輸送層は発光層への正孔注入を助け、正孔を発光領域まで輸送する 層であって、正孔移動度が大きぐイオンィ匕エネルギーが通常 5. 5eV以下と小さい。 このような正孔注入、輸送層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する
材料が好ましぐさらに、正孔の移動度が、例えば、 104〜: L06VZcmの電界印加時 に、少なくとも 10_4cm2ZV ·秒以上であることが好まし 、。
正孔注入、輸送層を形成する材料としては、上記の性質を有するものであればよく 、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、 EL 素子の正孔注入、輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用 いることがでさる。
具体例として、例えば、トリァゾール誘導体 (米国特許 3, 112, 197号明細書等参 照)、ォキサジァゾール誘導体 (米国特許 3, 189, 447号明細書等参照)、イミダゾ ール誘導体 (特公昭 37— 16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体 (米 国特許 3, 615, 402号明細書、同第 3, 820, 989号明細書、同第 3, 542, 544号 明細書、特公昭 45— 555号公報、同 51— 10983号公報、特開昭 51— 93224号公 報、同 55— 17105号公報、同 56— 4148号公報、同 55— 108667号公報、同 55— 156953号公報、同 56— 36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘 導体 (米国特許第 3, 180, 729号明細書、同第 4, 278, 746号明細書、特開昭 55 — 88064号公報、同 55— 88065号公報、同 49— 105537号公報、同 55— 51086 号公報、同 56— 80051号公報、同 56— 88141号公報、同 57— 45545号公報、同 54— 112637号公報、同 55— 74546号公報等参照)、フエ-レンジァミン誘導体( 米国特許第 3, 615, 404号明細書、特公昭 51— 10105号公報、同 46— 3712号 公報、同 47— 25336号公報、特開昭 54— 53435号公報、同 54— 110536号公報 、同 54— 119925号公報等参照)、ァリールァミン誘導体 (米国特許第 3, 567, 450 号明細書、同第 3, 180, 703号明細書、同第 3, 240, 597号明細書、同第 3, 658 , 520号明細書、同第 4, 232, 103号明細書、同第 4, 175, 961号明細書、同第 4 , 012, 376号明細書、特公昭 49— 35702号公報、同 39— 27577号公報、特開昭 55— 144250号公報、同 56— 119132号公報、同 56— 22437号公報、西独特許 第 1, 110, 518号明細書等参照)、ァミノ置換カルコン誘導体 (米国特許第 3, 526, 501号明細書等参照)、ォキサゾール誘導体 (米国特許第 3, 257, 203号明細書等 に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体 (特開昭 56— 46234号公報等参照)、フ ルォレノン誘導体 (特開昭 54— 110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体 (米国特
許第 3, 717, 462号明細書、特開昭 54— 59143号公報、同 55— 52063号公報、 同 55— 52064号公報、同 55— 46760号公報、同 55— 85495号公報、同 57— 11 350号公報、同 57— 148749号公報、特開平 2— 311591号公報等参照)、スチル ベン誘導体 (特開昭 61— 210363号公報、同第 61— 228451号公報、同 61— 146 42号公報、同 61— 72255号公報、同 62— 47646号公報、同 62— 36674号公報、 同 62— 10652号公報、同 62— 30255号公報、同 60— 93455号公報、同 60— 94 462号公報、同 60— 174749号公報、同 60— 175052号公報等参照)、シラザン誘 導体 (米国特許第 4, 950, 950号明細書)、ポリシラン系(特開平 2— 204996号公 報)、ァニリン系共重合体 (特開平 2— 282263号公報)、特開平 1 211399号公報 に開示されている導電性高分子オリゴマー (特にチォフェンオリゴマー)等を挙げるこ とがでさる。
[0082] 正孔注入、輸送層の材料としては、上記のものを使用することができる力 ポルフィ リンィ匕合物 (特開昭 63— 2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミンィ匕 合物及びスチリルアミンィ匕合物(米国特許第 4, 127, 412号明細書、特開昭 53— 2 7033号公報、同 54— 58445号公報、同 54— 149634号公報、同 54— 64299号 公報、同 55— 79450号公報、同 55— 144250号公報、同 56— 119132号公報、同 61— 295558号公報、同 61— 98353号公報、同 63— 295695号公報等参照)、特 に芳香族第三級アミンィ匕合物を用いることが好まし 、。
[0083] また、米国特許第 5, 061, 569号に記載されている 2個の縮合芳香族環を分子内 に有する、例えば 4, 4,一ビス(N— (1—ナフチル) N—フエ-ルァミノ)ビフエ-ル (以下 NPDと略記する)、また特開平 4— 308688号公報に記載されているトリフエ- ルァミンユニットが 3つスターバースト型に連結された 4, 4,, 4"—トリス(N— (3—メ チルフエ-ル)—N—フエ-ルァミノ)トリフエ-ルァミン(以下 MTDATAと略記する) 等を挙げることができる。
また、芳香族ジメチリディン系化合物、 p型 Si、 p型 SiC等の無機化合物も正孔注入 、輸送層の材料として使用することができる。
[0084] 正孔注入、輸送層は上述した化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キ ヤスト法、 LB法等の公知の方法により薄膜ィ匕することにより形成することができる。正
孔注入'輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は 5ηπι〜5 /ζ πιである。この 正孔注入、輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上カゝらなる一層で構成されて もよいし、又は、正孔注入'輸送層とは別種の化合物力 なる正孔注入'輸送層を積 層したものであってもよい。
本発明においては、陽極と発光層の間に正孔注入層を含み、正孔注入層を構成 する化合物力 フエ-レンジァミン構造を含有することが好ま 、。
[0085] 有機半導体層は、発光層への正孔注入又は電子注入を助ける層であって、 10"10 SZcm以上の導電率を有するものが好ましい。このような有機半導体層の材料として は、含チォフェンオリゴマーゃ特開平 8— 193191号公報に開示してある含ァリール ァミンオリゴマー等の導電性オリゴマー、含ァリールァミンデンドリマー等の導電性デ ンドリマー等を用いることができる。
[0086] 電子注入層は発光層への電子の注入を助ける層であって、電子移動度が大きい。
また、付着改善層は、電子注入層の中で特に陰極との付着が良い材料カゝらなる層で ある。電子注入層に用いられる材料としては、 8—ヒドロキシキノリン又はその誘導体 の金属錯体が好適である。
上記 8—ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、ォキシン (一般に 8—キノリノール又は 8—ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートォ キシノイドィ匕合物が挙げられる。
例えば、 Alqを電子注入層として用いることができる。
一方ォキサジァゾール誘導体としては、下記式で表される電子伝達化合物が挙げ られる。
[0087] [化 17]
N-N
/^—( -Ar7
O N N-N
(式中、 Ar
6, Ar
7, Ar
8, Ar
10, Ar
11, Ar
14はそれぞれ置換又は無置換のァリール基 を示し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。また、 Ar
9, Ar
12, Ar
13 は置換又は無置換のァリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異なって!/、てもよ い)
[0088] ここで、ァリール基としてはフエ-ル基、ビフヱ-ル基、アントラ-ル基、ペリレニル基 、ピレニル基が挙げられる。また、ァリーレン基としてはフエ-レン基、ナフチレン基、 ビフエ-レン基、アントラ-レン基、ペリレニレン基、ピレニレン基等が挙げられる。ま た置換基としては炭素数 1〜10のアルキル基、炭素数 1〜10のアルコキシ基又はシ ァノ基等が挙げられる。この電子伝達ィ匕合物は薄膜形成性のものが好まし 、。 上記電子伝達性ィ匕合物の具体例としては、下記のものを挙げることができる。
[0089] [化 18]
[0090] また、アルカリ金属やアルカリ土類金属等の酸ィ匕物、ハロゲンィ匕物力 なる電子注 入層を設けても良い。具体的には弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸ィ匕セ シゥム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム等が 挙げられる。
さら〖こは、有機化合物層にアルカリ金属やアルカリ土類金属を少量添加し、電子注
入域とすることも可能である。これらの添カ卩量としては 0. 1〜: LOmol%が好適である。
[0091] 陰極としては、仕事関数の小さ!/ヽ (4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及び これらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例と しては、ナトリウム、ナトリウム一カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム' 銀合金、アルミニウム Z酸ィ匕アルミニウム、アルミニウム 'リチウム合金、インジウム、希 土類金属等が挙げられる。
この陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成さ せること〖こより作製することができる。
ここで発光層からの発光を陰極力 取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は 1 o%より大きくすることが好ましい。
また陰極としてのシート抵抗は数百 Ω Z口以下が好ましぐ膜厚は通常 ΙΟηπ!〜 1 μ m、好ましくは 50〜200nmである。
[0092] 有機 ELは超薄膜に電界を印可するために、リークやショートによる画素欠陥が生じ やすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが 好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては、例えば、酸ィ匕アルミニウム、弗化リチウム、酸化リ チウム、弗ィヒセシウム、酸ィヒセシウム、酸ィヒマグネシウム、弗ィヒマグネシウム、酸ィ匕カ ルシゥム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマ- ゥム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が 挙げられる。
これらの混合物や積層物を用いてもょ ヽ。
[0093] 以上、例示した材料及び方法により、陽極、第一及び第二有機発光層、必要に応 じて正孔注入層、及び必要に応じて電子注入層を形成し、さらに陰極を形成すること により有機 EL素子を作製することができる。また陰極から陽極へ、前記と逆の順序で 有機 EL素子を作製することもできる。
以下、透光性基板上に陽極 Z正孔注入層 Z第一有機発光層 Z第二有機発光層 Z電子注入層 Z陰極が順次設けられた構成の有機 EL素子の作製例を記載する。
[0094] まず、適当な透光性基板上に陽極材料からなる薄膜を 1 μ m以下、好ましくは 10〜
200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して陽極 を作製する。
次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入層の形成は、前述したように真 空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、 LB法等の方法により行うことができる力 均質 な膜が得られやすぐかつピンホールが発生しにくい等の点力 真空蒸着法により形 成することが好ましい。真空蒸着法により正孔注入層を形成する場合、その蒸着条 件は使用する化合物 (正孔注入層の材料)、目的とする正孔注入層の結晶構造や再 結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度 50〜450°C、真空度 10_7〜10_3to rr、蒸着速度 0. 01〜50nmZ秒、基板温度— 50〜300°C、膜厚 5nm〜5 μ mの範 囲で適宜選択することが好ま 、。
[0095] 次に、正孔注入層上に第一有機発光層を設ける。第一有機発光層の形成も、所望 の有機発光材料を用いて真空蒸着法、スパッタリング、スピンコート法、キャスト法等 の方法により有機発光材料を薄膜ィ匕することにより形成できるが、均質な膜が得られ やすぐかつピンホールが発生しにくい等の点力 真空蒸着法により形成することが 好ましい。真空蒸着法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合 物により異なるが、一般的に正孔注入層と同じような条件範囲の中から選択すること ができる。
次に、第一有機発光層上に第二有機発光層を形成する。形成方法はに第一有機 発光層と同様である。
[0096] 次に、この第二有機発光層上に電子注入層を設ける。正孔注入層、発光層と同様 、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましい。蒸着条件は正 孔注入層、発光層と同様の条件範囲から選択することができる。
最後に陰極を積層して有機 EL素子を得ることができる。
陰極は金属力も構成されるもので、蒸着法、スパッタリングを用いることができる。し かし、下地の有機物層を製膜時の損傷力 守るためには真空蒸着法が好ましい。
[0097] これまで記載してきた有機 EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して陽極から 陰極まで作製することが好ま 、。
尚、有機 EL素子に直流電圧を印加する場合、陽極を +、陰極を—の極性にして、
5〜40Vの電圧を印加すると発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても 電流は流れず、発光は全く生じない。さらに、交流電圧を印加した場合には陽極が +、陰極が一の極性になった時のみ均一な発光が観測される。印加する交流の波形 は任意でよい。
[実施例]
[0098] 以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
尚、各実施例で使用したィ匕合物の性質及び作製した素子は下記の方法で評価し た。
( 1)イオン化ポテンシャル:大気下光電子分光装置 (理研計器 (株)社製: AC— 1)を 用いて測定した。具体的には、材料に光を照射し、その際に電荷分離によって生じる 電子量を測定することにより測定した。
( 2)エネルギーギャップ:ベンゼン中の吸収スペクトルの吸収端力 測定した。具体 的には、市販の可視'紫外分光光度計を用いて、吸収スペクトルを測定し、そのスぺ タトルが立ち上がり始める波長力 算出した。
(3)ァフィ-ティレベル:イオン化ポテンシャルとエネルギーギャップの測定値から算 出した。
(4)半減寿命:初期輝度 1000nit、定電流条件下にて封止した素子に対し、室温で 測定を行った。
[0099] また、以下に示す実施例及び比較例で使用した化合物の化学式を示す。
さらに、発光層で使用したの化合物のイオン化ポテンシャル、ァフィ-ティレベル及 びエネルギーギャップを表 1に示す。
[0100] [化 19]
TPD232 TBDB
U5 C
H5
[0101] [表 1]
化合物 イオン化 ァフィ二ティ エネルギーギヤップ ポテンシャル レベル
H 1 5. 74eV 2. 76eV 2. 98eV
H 2 5. 74eV 2. 76eV 2. 98eV
H 3 5. 67eV 2. 67eV 3. OOeV
H 4 5. 70eV 2. 71eV 2. 99eV
H 5 5. 78eV 2. 68eV 3. 10eV
D 1 5. 32eV 2. 51eV 2. 81eV
D 2 5. 67eV 2. 97eV 2. 70eV
D 3 5. 52eV 2. 77eV 2. 75eV
[0102] 実施例 1
25mm X 75mm X 1. 1mm厚の ITO透明電極付きガラス基板(ジォマティック社製 )をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を 5分間行なった後、 UVオゾン洗浄を 3 0分間行なった。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し 、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に、透明電極を覆うようにして膜厚 6 Onmの N, N,一ビス(N, N,一ジフエ-ル一 4—ァミノフエ-ル)一 N, N—ジフエ- ル— 4, 4,—ジァミノ— 1, 1,—ビフエ-ル膜 (以下「TPD232膜」と略記する。)を成 膜した。この TPD232膜は、正孔注入層として機能する。
[0103] TPD232膜の成膜に続けて、この TPD232膜上に膜厚 20nmの N, N, Ν,, N,— テトラ (4—ビフエ-ル)一ジアミノビフエ-レン層(以下、 TBDB層と略記する)を成膜 した。この膜は正孔輸送層として機能する。
さらに、膜厚 20nmの化合物 (HI)を蒸着し成膜した。この際、正孔トラップ性ドー パントとして D1を、 HIに対し重量比 1 : 20で蒸着した。この膜は、第一有機発光層と して機能する。
次に、膜厚 20nmの化合物 (HI)を蒸着し成膜した。この際、電子トラップ性ドーパ ントとして D2を、 HIに対し重量比 1 : 20で蒸着した。この膜は、第二有機発光層とし
て機能する。
[0104] この膜上に、膜厚 20nmの Alq膜を成膜した。これは、電子輸送層として機能する。
この後、 LiF膜を蒸着して形成した (膜厚 lnm)。これは電子注入層として機能する。 この LiF膜上に金属 A1を蒸着させ金属陰極を形成し有機 EL素子を形成した。
[0105] この有機 EL素子及び下記の実施例、比較例にて作製した有機 EL素子の半減寿 命を表 2に示す。尚、いずれの有機 EL素子力 も青色の発光が観測された。
[0106] [表 2]
[0107] 実施例 2
実施例 1において、第一有機発光層及び第二有機発光層を成膜する代わりに、膜 厚 40nmの化合物 (HI)を蒸着し成膜した。この際、正孔トラップ性ドーパントとして D 1を、電子トラップ性ドーパントとして D2を、 HIに対し重量比 1: 1 :40で蒸着した。こ の膜は有機発光層として機能する。それ以外は実施例 1と同様にして有機 EL素子を 作製した。
[0108] 実施例 3
実施例 1において、第二有機発光層を成膜する際に、膜厚 20nmの化合物 (H2) を蒸着し成膜した。同時に電子トラップ性ドーパント D2を、 H2に対し重量比 1 : 20で 蒸着した。この膜は第二有機発光層として機能する。それ以外は実施例 1と全く同様
に有機 EL素子を作製した。
[0109] 実施例 4
実施例 1において、化合物 (HI)に代えて、化合物 (H3)を使用した他は、実施例 1 と同様にして有機 EL素子を作製した。
[0110] 実施例 5
実施例 1において、化合物 (HI)に代えて、化合物 (H4)を使用した他は、実施例 1 と同様にして有機 EL素子を作製した。
[0111] 実施例 6
実施例 1において、化合物 (HI)に代えて、化合物 (H5)を使用した他は、実施例 1 と同様にして有機 EL素子を作製した。
[0112] 比較例 1
実施例 1において、第一有機発光層及び第二有機発光層を成膜する代わりに、膜 厚 40nmの化合物 (HI)を蒸着し成膜した。同時に正孔トラップ性ドーパントとして D 1を、 HIに対し重量比 2 :40で蒸着した。この膜は有機発光層として機能する。それ 以外は実施例 1と全く同様に有機 EL素子を作製した。
[0113] 比較例 2
実施例 1において、第一発光層及び第二発光層を成膜する代わりに、膜厚 40nm の化合物 (HI)を蒸着し成膜した。同時に電子トラップ性ドーパントとして D2を、 HI に対し重量比 2 :40で蒸着した。この膜は有機発光層として機能する。それ以外は実 施例 1と全く同様に有機 EL素子を作製した。
[0114] 比較例 3
実施例 1において、第二有機発光層を成膜する際に、膜厚 20nmの化合物 (HI) を蒸着し成膜した。同時にドーパント D3を、 HIに対し重量比 1 : 20で蒸着した。それ 以外は実施例 1と全く同様に有機 EL素子を作製した。
産業上の利用可能性
[0115] 本発明の有機電界発光素子は、高輝度、高発光効率でありながら優れた寿命を有 している。従って、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源、 携帯電話や PDAの表示部、カーナビゲーシヨンや車のインパネ、照明等に好適に使
用できる。