JP4620802B1 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性、発光効率を向上させつつ、発光位置の変化が小さく、電流による色度変化を抑制できる有機電界発光素子の提供。
【解決手段】陽極と陰極との間に、陽極側から第1有機層と、第2有機層と、第3有機層との順で積層されてなる有機層を有し、第1有機層が、第1有機層における含有量が10〜90質量%である第1ホスト材料と、第1有機層における含有量が10〜90質量%である第1正孔輸送性燐光発光材料とを含み、第2有機層が、第2有機層における含有量が65〜96.9質量%である第2ホスト材料と、第2有機層における含有量が3〜30質量%である第2正孔輸送性燐光発光材料と、第2有機層における含有量が0.1〜5質量%である電子トラップ材料とを含み、第1有機層と第2有機層との合計の平均厚みが、少なくとも40nm、第3有機層が、第2正孔輸送性燐光発光材料の三重項励起準位よりも少なくとも0.1eV高い正孔ブロック材料を含む有機電界発光素子である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光素子(以下、「有機エレクトロルミネッセンス素子」、「有機EL素子」と称することもある)に関する。
有機電界発光素子は、自発光、高速応答などの特長を持ち、フラットパネルディスプレイへの適用が期待されており、特に、正孔輸送性の有機薄膜(正孔輸送層)と電子輸送性の有機薄膜(電子輸送層)とを積層した2層型(積層型)のものが報告されて以来、10V以下の低電圧で発光する大面積発光素子として関心を集めている。積層型の有機電界発光素子は、正極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/負極、を基本構成としている。
このような有機電界発光素子において、高い発光効率を実現するため、種々の検討がなされており、例えば、イリジウム錯体系の正孔輸送性の燐光発光材料を発光層などに含有させることが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この提案では、発光層を通り抜けた電子が発光層と正孔輸送層との界面に蓄積し、その一部が正孔輸送層に漏れ出すことで耐久性、発光効率の低下が引き起こされるという問題があった。
このような問題を解決するために、例えば、従来の正孔注入層/正孔輸送層/発光層、の基本構成を、正孔注入層/正孔輸送層兼発光層/発光層、と構成させることで耐久性及び発光効率を向上させることが提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、この提案では、電流値によって発光位置が大きく変わり、光学干渉効果で色度の変化が大きくなってしまうという問題があった。特に、青色素子の場合、色度の変化が大きいだけでなく、耐久性及び発光効率を十分に向上させることができないという問題があった。
したがって、優れた耐久性、発光効率及び電流による色度変化の抑制を両立することができる有機電界発光素子の速やかな開発が強く求められているのが現状である。
特許第3,929,689号公報 国際公開第2009/030981号パンフレット
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、耐久性、発光効率を向上させつつ、発光位置の変化が小さく、電流による色度変化を抑制できる有機電界発光素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 陽極と陰極との間に、該陽極側から第1有機層と、第2有機層と、第3有機層との順で積層されてなる有機層を有してなる有機電界発光素子であって、
前記第1有機層が、前記第1有機層における含有量が10質量%〜90質量%である第1ホスト材料と、前記第1有機層における含有量が10質量%〜90質量%である第1正孔輸送性燐光発光材料と、を少なくとも含み、
前記第2有機層が、前記第2有機層における含有量が65質量%〜96.9質量%である第2ホスト材料と、前記第2有機層における含有量が3質量%〜30質量%である第2正孔輸送性燐光発光材料と、前記第2有機層における含有量が0.1質量%〜5質量%である電子トラップ材料と、を少なくとも含み、
前記第2ホスト材料、前記第2正孔輸送性燐光発光材料、及び前記電子トラップ材料が、下記式に示す関係を満たし、
|HOMOt2| > |HOMOh2
|HOMOt2| > |HOMOP2
|LUMOh2|+ 0.25eV < |LUMOt2
|LUMOP2|+ 0.25eV < |LUMOt2
ただし、HOMOt2は、第2有機層に含まれる電子トラップ材料の最高被占軌道(HOMO準位)を表し、HOMOh2は、第2ホスト材料のHOMO準位を表し、HOMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表し、LUMOh2は、第2ホスト材料の最低空軌道(LUMO準位)を表し、LUMOt2は、第2有機層の含まれる電子トラップ材料のLUMO準位を表し、LUMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位を表す。
前記第1有機層と前記第2有機層との合計の平均厚みが、少なくとも40nmであり、
前記第3有機層が、前記第2正孔輸送性燐光発光材料の三重項励起準位(T1)よりも少なくとも0.1eV高い三重項励起準位(T1)を有する正孔ブロック材料を少なくとも含むことを特徴とする有機電界発光素子である。
<2> 第1有機層が、0.1質量%〜5質量%の電子トラップ材料を含み、前記第1ホスト材料、前記第1正孔輸送性燐光発光材料、及び前記電子トラップ材料が、下記式に示す関係を満たす前記<1>に記載の有機電界発光素子である。
|HOMOt1| > |HOMOh1
|HOMOt1| > |HOMOP1
|LUMOh1|+ 0.25eV < |LUMOt1
|LUMOP1|+ 0.25eV < |LUMOt1
ただし、HOMOt1は、第1有機層に含まれる電子トラップ材料の最高被占軌道(HOMO準位)を表し、HOMOh1は、第1ホスト材料のHOMO準位を表し、HOMOp1は、第1正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表し、LUMOh1は、第1ホスト材料の最低空軌道(LUMO準位)を表し、LUMOt1は、第1有機層の含まれる電子トラップ材料のLUMO準位を表し、LUMOp1は、第1正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位を表す。
<3> 電子トラップ材料が、電子輸送性燐光材料である前記<1>から<2>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<4> 第1正孔輸送性燐光発光材料の含有量が、第2正孔輸送性燐光発光材料の含有量より少なくとも10質量%高い前記<1>から<3>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<5> 第1正孔輸送性燐光発光材料及び第2正孔輸送性燐光発光材料が、イリジウム系錯体である前記<1>から<4>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<6> 電子トラップ材料が、白金系錯体である前記<1>から<5>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、耐久性、発光効率を向上させつつ、発光位置の変化が小さく、電流による色度変化を抑制できる有機電界発光素子を提供することができる。
図1は、本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を示す概略図である。 図3は、本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を示す概略図である。
(有機電界発光素子)
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に、前記陽極側から第1有機層と、第2有機層と、第3有機層とをこの順で積層してなる有機層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
<有機層>
前記有機層は、前記陽極側から第1有機層と、第2有機層と、第3有機層との順で積層されてなる。
前記第1有機層、第2有機層、及び第3有機層以外の他の有機層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などの各層が挙げられる。
なお、前記第1有機層と第2有機層の界面としては、前記第1有機層と前記第2有機層が全く同一材料、同一濃度で構成される場合、前記第1有機層と第2有機層を含む有機層の中間点を前記第1有機層と前記第2有機層との界面とする。
前記有機層を構成する各層の形成方法としては、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布方式、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット方式、スプレー法などが挙げられる。
<<第1有機層、第2有機層>>
前記第1有機層は、電界印加時に陽極側より正孔を受け取り、陰極側に輸送する機能を有する正孔輸送層としての機能を有しつつ、電界印加時陽極側より正孔を受け取り、かつ前記第2有機層で正孔と再結合せずに漏れてきた電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる発光層としての機能も有する層である。
前記第1有機層としては、第1ホスト材料と、第1正孔輸送性燐光発光材料とを含み、更に必要に応じて、電子トラップ材料、その他の成分を有してなる。
前記第2有機層は、電界印加時に陽極側から正孔を受け取り、陰極側から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる発光層としての機能を有する層である。
前記第2有機層としては、第2ホスト材料と、第2正孔輸送性燐光発光材料と、電子トラップ材料とを含み、更に必要に応じてその他の成分を有してなる。
前記第1有機層に含有する第1ホスト材料、第1正孔輸送性燐光発光材料、電子トラップ材料、並びに、前記第2有機層に含有する第2ホスト材料、第2正孔輸送性燐光発光材料及び電子トラップ材料としては、下記式に示す関係を満たす。
|HOMOt2| > |HOMOh2| (1)
|HOMOt2| > |HOMOP2| (2)
|HOMOt1| > |HOMOh1| (3)
|HOMOt1| > |HOMOP1| (4)
ただし、HOMOt2は、第2有機層に含まれる電子トラップ材料の最高被占軌道(HOMO準位)を表し、HOMOh2は、第2ホスト材料のHOMO準位を表し、HOMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表し、HOMOt1は、第1有機層に含まれる電子トラップ材料のHOMO準位を表し、HOMOh1は、第1ホスト材料のHOMO準位を表し、HOMOp1は、第1正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表す。
なお、最高被占軌道(HOMO準位)、最低空軌道(LUMO準位)は、すべて米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェアであるGaussian03(Gaussian 03, Revision D.02,M.J.Frisch,et al, Gaussian, Inc., Wallingford CT,2004.)を用いて計算した時の計算値であり、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用いて構造最適化を行うことにより算出した計算値(eV単位換算値)と定義する。この手法で求めた計算値は実験値との相関が高い。
前記式(1)〜(4)が満たされない場合、電子トラップ材料が正孔移動を阻害するため、駆動電圧が高くなり発光効率が低下することがある。
前記式(1)〜(4)より、正孔は、第1有機層及び第2有機層のよりエネルギーレベルの低いホスト、もしくは、正孔輸送性燐光材料を経由して、電子がトラップされた第2有機層と後述する第3有機層との界面に到達する。このため、前記界面近傍で正孔と電子とが再結合し、前記界面近傍に発光領域が存在することとなる。
前記第1有機層と前記第2有機層との合計の平均厚みとしては、少なくとも40nmであり、50nm以上が好ましく、60nm以上がより好ましい。
前記合計の平均厚みが、40nm未満であると、発光効率、耐久性が低下することがある。
前記第1有機層の平均厚みとしては、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、20nm以上が特に好ましい。
前記平均厚みが、5nm未満であると、発光効率、耐久性が低下することがある。
前記第2有機層の平均厚みとしては、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、20nm以上が特に好ましい。
前記平均厚みが、5nm未満であると、発光効率、耐久性が低下することがある。
ここで、前記第1有機層の平均厚み、及び前記第2有機層の平均厚みは、例えば触針式表面形状測定器により測定することができる。これら各層の平均厚みは、10箇所測定の平均値である。
−第1ホスト材料、第2ホスト材料−
前記第1ホスト材料の含有量(濃度)としては、第1有機層の質量に対して、10質量%〜90質量%が好ましく、40質量%〜90質量%がより好ましく、70質量%〜90質量%が特に好ましい。
前記濃度が、10質量%未満、もしくは、90質量%を超えると、駆動電圧が高くなり、発光効率が低下することがある。
前記第2ホスト材料の含有量(濃度)としては、第2有機層の質量に対して、65質量%〜96.9質量%が好ましく、80質量%〜95質量%がより好ましく、80質量%〜93質量%が特に好ましい。
前記濃度が、65質量%未満で、もしくは、96.9質量%を超えると、駆動電圧が高くなり発光効率が低下することがある。
前記第1ホスト材料及び前記第2ホスト材料としては、特に制限はなく、前記第1ホスト材料及び前記第2ホスト材料とは同一材料であってもよく、異なる材料であってもよい。以下、前記第1ホスト材料及び前記第2ホスト材料(以下、前記第1ホスト材料及び前記第2ホスト材料をまとめて「ホスト材料」という)について説明する。
−−ホスト材料−−
前記ホスト材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アントラセン、トリフェニレン、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、ピラゾール、イミダゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、それらの誘導体などが挙げられる。
これらの中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、アザインドール誘導体、アザカルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体が好ましく、分子内にインドール骨格、カルバゾール骨格、アザインドール骨格、アザカルバゾール骨格、又は芳香族第三級アミン骨格を有するものがより好ましく、カルバゾール骨格を有する化合物が特に好ましい。
また、前記ホスト材料としては、前記ホスト材料の水素を一部又は全てを重水素に置換したものを用いることもできる。
このような前記ホスト材料としての具体的化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
−第1正孔輸送性燐光発光材料、第2正孔輸送性燐光発光材料−
前記第1正孔輸送性燐光発光材料の含有量(濃度)としては、第1有機層の質量における含有量が10質量%〜90質量%が好ましく、15質量%〜60質量%がより好ましく、15質量%〜40質量%が特に好ましい。
前記含有量が、10質量%未満、もしくは、90質量%を超えると、駆動電圧が高くなり、発光効率が低下することがある。
前記第2正孔輸送性燐光発光材料の含有量(濃度)としては、第2有機層の質量における含有量が3質量%〜30質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましく、7質量%〜20質量%が特に好ましい。
前記含有量が、3質量%未満、もしくは、25質量%を超えると、駆動電圧が高くなり、発光効率が低下することがある。
なお、前記第1正孔輸送性燐光発光材料の含有量(濃度)としては、前記第2正孔輸送性燐光発光材料の含有量よりも少なくとも10質量%高いことが好ましく、12.5質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。
前記含有量が、10質量%未満であると、駆動電圧が高くなることがある。
前記第1正孔輸送性燐光発光材料及び前記第2正孔輸送性燐光発光材料としては、正孔輸送性の燐光発光材料であれば特に制限はなく、前記第1正孔輸送性燐光発光材料及び前記第2正孔輸送性燐光発光材料とは同一材料であってもよく、異なる材料であってもよい。以下、前記第1正孔輸送性燐光発光材料及び前記第2正孔輸送性燐光発光材料(以下、前記第1正孔輸送性燐光発光材料及び前記第2正孔輸送性燐光発光材料をまとめて「正孔輸送性燐光発光材料」という)について説明する。
−−正孔輸送性燐光発光材料−−
前記正孔輸送性燐光発光材料の最低空軌道(LUMO準位)としては、0eV〜−2.0eVが好ましく、0eV〜−1.75eVがより好ましく、0eV〜−1.5eVが特に好ましい。
前記最低空軌道が、0eV以上、もしくは、−2.0eV以下になると、駆動電圧が高くなり発光効率が低下することがある。
また、前記正孔輸送性燐光発光材料の最高被占軌道(HOMO準位)としては、−4.0eV〜−5.5eVが好ましく、−4.0eV〜−5.25eVがより好ましく、−4.0eV〜−5.0eVが特に好ましい。
前記最高被占軌道が、−4.0eV以上、もしくは、−5.5eV以下であると、駆動電圧が高くなり発光効率が低下することがある。
前記正孔輸送性燐光発光材料としては、例えば、米国特許第6303238号明細書、米国特許第6097147号明細書、WO00/57676号パンフレット、WO00/70655号パンフレット、WO01/08230号パンフレット、WO01/39234号パンフレット、WO01/41512号パンフレット、WO02/02714号パンフレット、WO02/15645号パンフレット、WO02/44189号パンフレット、WO05/19373号パンフレット、WO2004/108857号パンフレット、WO2005/042444号パンフレット、WO2005/042550号パンフレット、特開2001−247859号公報、特開2002−302671号公報、特開2002−117978号公報、特開2003−133074号公報、特開2002−235076号公報、特開2003−123982号公報、特開2002−170684号公報、EP1211257号明細書、特開2002−226495号公報、特開2002−234894号公報、特開2001−247859号公報、特開2001−298470号公報、特開2002−173674号公報、特開2002−203678号公報、特開2002−203679号公報、特開2004−357791号公報、特開2006−93542号公報、特開2006−261623号公報、特開2006−256999号公報、特開2007−19462号公報、特開2007−84635号公報、特開2007−96259号公報、米国特許出願公開2008/0297033号明細書、特表2006−501144号公報、特開2005−220136号公報、特開2007−161673号公報、WO2003/084972号パンフレット、米国特許出願公開2006/0251923号明細書等に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。
これらの中でも、前記正孔輸送性燐光発光材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムなどを含む錯体が挙げられる。これらの中でも、レニウム、イリジウム、白金を含む錯体がより好ましく、イリジウムを含む錯体は、発光効率が高く、耐久性が長いという点で特に好ましい。
前記正孔輸送性燐光発光材料は、フッ素原子、フェニル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、シアノ基等の電子求引性基を含まないことが、正孔輸送性という点で特に好ましい。
前記錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著、Comprehensive Coordination Chemistry,Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社、1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
前記配位子としては、例えば、ハロゲン配位子、芳香族炭素環配位子、含窒素ヘテロ環配位子、ジケトン配位子、カルボン酸配位子、アルコラト配位子、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子などが挙げられる。これらの中でも、含窒素ヘテロ環配位子が特に好ましい。
前記ハロゲン配位子としては、例えば、塩素配位子などが挙げられる。
前記芳香族炭素環配位子としては、例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、又はナフチルアニオンなどが挙げられる。
前記含窒素ヘテロ環配位子としては、例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなどが挙げられる。
前記ジケトン配位子としては、例えば、アセチルアセトンなどが挙げられる。
前記カルボン酸配位子としては、例えば、酢酸配位子などが挙げられる。
前記アルコラト配位子としては、例えば、フェノラト配位子などが挙げられる。
前記錯体としては、化合物中に遷移金属原子を1つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよく、異種の金属原子を同時に含有していてもよい。これらの中でも、正孔輸送性燐光発光材料としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
−電子トラップ材料−
前記電子トラップ材料としては、電子を捕獲(トラップ)するために含有される。
前記電子トラップ材料としては、少なくとも第2有機層に含有されていればよく、第1有機層及び第2有機層の両方に含有されている方が好ましい。
前記第1有機層に含有させる電子トラップ材料と、前記第2有機層に含有させる電子トラップ材料とは、同一材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
前記電子トラップ材料としては、電子を安定に捕獲(トラップ)するためにLUMO準位が前記ホスト材料及び正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位よりも大きくする必要があり、以下の関係式を満たすことが好ましい。
|LUMOh2|+ 0.25eV < |LUMOt2| (5)
|LUMOP2|+ 0.25eV < |LUMOt2| (6)
|LUMOh1|+ 0.25eV < |LUMOt1| (7)
|LUMOP1|+ 0.25eV < |LUMOt1| (8)
ただし、LUMOh2は、第2ホスト材料の最低空軌道(LUMO準位)を表し、LUMOt2は、第2有機層の含まれる電子トラップ材料のLUMO準位を表し、LUMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位を表す。LUMOh1は、第1ホスト材料の最低空軌道(LUMO準位)を表し、LUMOt1は、第1有機層の含まれる電子トラップ材料のLUMO準位を表し、LUMOp1は、第1正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位を表す。
前記式(5)としては、(|LUMOt2| − |LUMOh2|)が0.25eV以上が好ましく、0.3eV以上がより好ましく、0.4eV以上が特に好ましい。
前記(|LUMOt2| − |LUMOh2|)が、0.25eV未満であると、発光効率が低下することがある。
前記式(6)としては、(|LUMOt2| − |LUMOp2|)が0.25eV以上が好ましく、0.3eV以上がより好ましく、0.4eV以上が特に好ましい。
前記(|LUMOt2| − |LUMOp2|)が、0.25eV未満であると、発光効率が低下することがある。
前記式(7)としては、(|LUMOt1| − |LUMOh1|)が0.25eV以上が好ましく、0.3eV以上がより好ましく、0.4eV以上が特に好ましい。
前記(|LUMOt1| − |LUMOh1|)が、0.25eV未満であると、発光効率が低下することがある。
前記式(8)としては、(|LUMOt1| − |LUMOp1|)が0.25eV以上が好ましく、0.3eV以上がより好ましく、0.4eV以上が特に好ましい。
前記(|LUMOt1| − |LUMOp1|)が、0.25eV未満であると、発光効率が低下することがある。
前記電子トラップ材料の含有量(濃度)としては、第1有機層又は第2有機層の質量における前記電子トラップ材料の含有量が0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜4質量%がより好ましく、0.3質量%〜3質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.1質量%未満であると、発光効率が低下することがあり、5質量%を超えると、色度変化が増大することがある。
前記電子トラップ材料の最低空軌道(LUMO準位)としては、−1.5eV〜−3.0eVが好ましく、−1.75eV〜−3.0eVがより好ましく、−2.0eV〜−3.0eVが特に好ましい。
前記最低空軌道が−1.5eV未満、もしくは、−3.0eVを超えると、駆動電圧が高くなり、発光効率が低下することがある。
また、前記電子トラップ材料の最高被占軌道(HOMO準位)としては、−5.25eV〜−7.0eVが好ましく、−5.5eV〜−7.0eVがより好ましく、−5.75eV〜−7.0eVが特に好ましい。
前記最高被占軌道が−5.25eV未満、もしくは、−7.0eVを超えると、駆動電圧が高くなり、発光効率が低下することがある。
前記電子トラップ材料としては、例えば、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体などが挙げられる。
前記電子トラップ材料としては、発光効率、耐久性が高いという点で電子輸送性燐光発光材料を使用することが好ましい。
前記電子輸送性燐光発光材料としては、特に制限されず、例えば、金属錯体化合物、ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体などであることが好ましい。これらの中でも、本発明においては耐久性の点から金属錯体化合物が好ましい。金属錯体化合物は、金属に配位する少なくとも1つの窒素原子又は酸素原子又は硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体化合物がより好ましい。
前記金属錯体化合物中の金属イオンとしては、例えば、ルテニウムイオン、ロジウムイオン、パラジウムイオン、タングステンイオン、レニウムイオン、オスミウムイオン、イリジウムイオン、白金イオン、ランタンイオン、セリウムイオン、プラセオジムイオン、ネオジムイオン、サマリウムイオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、テルビウムイオン、ジスプロシウムイオン、ホルミウムイオン、エルビウムイオン、ツリウムイオン、イッテルビウムイオン、ルテシウムイオンを含む錯体などが挙げられる。これらの中でも、LUMOのエネルギー準位が大きく、電子トラップ性が高い点からルテニウムイオン、ロジウムイオン、パラジウムイオン、白金イオンを含む錯体がより好ましく、LUMOが大きく電子トラップ性が強い白金イオンを含む錯体が特に好ましい。
前記電子輸送性燐光発光材料としては、フッ素原子、フェニル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、シアノ基等の電子求引性基を少なくとも1つ以上含むことが、電子輸送性という点で特に好ましい。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては、種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子として、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15)であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であってもよい。好ましくは2座以上6座以下の配位子である。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
前記配位子としては、例えば、アジン配位子、ヒドロキシフェニルアゾール配位子、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アルキルチオ配位子、アリールチオ配位子、ヘテロアリールチオ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、芳香族ヘテロ環アニオン配位子、インドレニンアニオン配位子などが挙げられる。これらの中でも、含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、シロキシ配位子が好ましく、含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、芳香族ヘテロ環アニオン配位子がより好ましい。
前記アジン配位子としては、例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる。
前記ヒドロキシフェニルアゾール配位子としては、例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる。
前記アルコキシ配位子としては、例えば、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えば、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。
前記アリールオキシ配位子としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられる。
前記ヘテロアリールオキシ配位子としては、例えば、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、ピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。
前記アルキルチオ配位子としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、メチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。
前記アリールチオ配位子としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニルチオなどが挙げられる。
前記ヘテロアリールチオ配位子としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、ピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。
前記シロキシ配位子としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基などが挙げられる。
前記芳香族炭化水素アニオン配位子としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、フェニルアニオン、ナフチルアニオン、アントラニルアニオンなどが挙げられる。
前記芳香族ヘテロ環アニオン配位子としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜25、特に好ましくは炭素数2〜20であり、例えば、ピロールアニオン、ピラゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、ベンゾチオフェンアニオンなどが挙げられる。
このような電子トラップ材料としては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
<<第3有機層>>
前記第3有機層は、前記陰極から注入された電子を第2有機層へと輸送しつつ、陽極側から第2有機層に輸送された正孔が陰極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、第2有機層と隣接している。
前記第3有機層としては、正孔ブロック材料を含み、更に必要に応じてその他の成分を有してなる。
前記正孔ブロック材料としては、前記陰極から注入された電子を前記第2有機層へと輸送しつつ、前記陽極側から第2有機層に輸送された正孔が陰極側に通り抜けることを防止することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム錯体、フェナントロリン誘導体、トリフェニレン化合物、カルバゾール化合物などが挙げられる。
前記正孔ブロック材料の三重項励起準位(T1)としては、前記第2正孔輸送性燐光発光材料の三重項励起準位(T1)よりも少なくとも0.1eV高いことが必要であり、0.2eV以上が好ましく、0.3eV以上がより好ましい。
前記正孔ブロック材料と前記第2正孔輸送性燐光発光材料との三重項励起準位の差が、0.1eV未満であると、励起子が第3有機層(正孔ブロック層)へ拡散し発光効率が低下することがある。
前記正孔ブロック材料の三重項励起準位を前記第2正孔輸送性燐光発光材料の三重項励起準位よりも0.1eV以上大きくすることで、陰極側から第2有機層に輸送された正孔は、前記式(1)から(4)に示すように第2有機層と第3有機層との界面でせき止められる。一方、前記陰極から注入された電子は、第3有機層から第2有機層へと輸送される際、前記界面で正孔と衝突する。前記正孔ブロック材料の三重項励起準位を前記第2正孔輸送性燐光発光材料の三重項励起準位よりも0.1eV以上大きくすることで、主に前記界面付近で効率よく発光する。
なお、正孔ブロック材料の三重項準位(T1)は、正孔ブロック材料の蒸着膜の77K下での、発光スペクトルの短波側の裾野と定義する。また、第2正孔輸送性燐光材料の三重項準位(T1)は、mCPと該mCPに対し10質量%の正孔輸送性燐光材料をドープした膜の室温での発光スペクトルの短波側の裾野と定義する。
前記正孔ブロック材料は、第2有機層の正孔をブロックするためにHOMO準位が前記ホスト材料及び正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位よりも大きくする必要があり、以下の関係式を満たすことが好ましい。
|HOMOp2|+ 0.25eV < |HOMOhbl| (9)
ただし、HOMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表し、HOMOhblは、正孔ブロック材料のHOMO準位を表す。
前記式(9)としては、(|HOMOhbl| − |HOMOp2|)が0.25eV以上が好ましく、0.3eV以上がより好ましく、0.4eV以上が特に好ましい。
前記(|HOMOhbl| − |HOMOp2|)が、0.25eV未満であると、発光効率が低下することがある。
前記第3有機層の平均厚みとしては、1nm〜20nmが好ましく、3nm〜15nmがより好ましく、3nm〜10nmが特に好ましい。
前記平均厚みが、1nm未満であると、発光効率が低下することがあり、20nmを超えると、駆動電圧が高くなることがある。
<<電子注入層、電子輸送層>>
前記電子注入層及び電子輸送層は、陽極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。該電子注入層及び電子輸送層は、単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記電子注入層及び電子輸送層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体などが挙げられる。
前記電子注入層及び電子輸送層としては、正孔受容性ドーパントを含有させることができる。
前記成功受容性ドーパントとしては、正孔受容性で有機化合物を還元する性質を有すれば、無機化合物であってもよく、有機化合物であってもよい。
前記無機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びその金属酸化物などが挙げられる。
前記電子注入層及び電子輸送層の厚みとしては、1nm〜5μmが好ましく、5nm〜1μmがより好ましく、10nm〜500nmが特に好ましい。
<<正孔注入層、正孔輸送層>>
前記正孔注入層及び正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。該正孔注入層及び正孔輸送層は、単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
これらの層に用いられる正孔注入材料、又は正孔輸送材料としては、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよく、また、無機化合物であってもよい。
前記正孔注入材料及び正孔輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、三酸化モリブデンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層としては、電子受容性ドーパントを含有させることができる。
前記電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物であってもよく、有機化合物であってもよい。
前記無機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハロゲン化金属、金属酸化物などが挙げられる。
前記ハロゲン化金属としては、例えば、塩化第二鉄、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどが挙げられる。
前記金属酸化物としては、例えば、五酸化バナジウム、三酸化モリブデンなどが挙げられる。
前記有機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基等を有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどが挙げられる。
これらの電子受容性ドーパントは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
前記電子受容性ドーパントの使用量としては、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料又は正孔注入材料に対して0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.05質量%〜50質量%がより好ましく、0.1質量%〜30質量%が特に好ましい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の平均厚みとしては、1nm〜500nmが好ましく、5nm〜200nmがより好ましく、10nm〜100nmが特に好ましい。
<陽極>
前記陽極としては、前記有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していれば特に制限されない。本発明の有機電界発光素子の性質上、陽極及び後述する陰極のうち少なくとも一方は透明であることが好ましい。
前記陽極としては、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
前記陽極を構成する材料としては、例えば、導電性金属酸化物、金属、これらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、無機導電性物質、有機導電性材料、これらとITOとの積層物などが挙げられる。
前記導電性金属酸化物としては、例えば、アンチモン、フッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)などが挙げられる。
前記金属としては、例えば、金、銀、クロム、ニッケルなどが挙げられる。
前記無機導電性物質としては、例えば、ヨウ化銅、硫化銅などが挙げられる。
前記有機導電性材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどが挙げられる。
前記陽極の形成方法としては、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができ、例えば、湿式方式、化学的方式、物理的方式などが挙げられる。
前記湿式方式としては、例えば、印刷方式、コーティング方式などが挙げられる。
前記化学的方式としては、例えば、CVD、プラズマCVD法などが挙げられる。
前記物理的方式としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。
なお、前記陽極を形成する際にパターニングを行う場合は、フォトリソグラフィー等による化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザー等による物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
<陰極>
前記陰極としては、前記有機層に電子を注入する電極としての機能を有していれば特に制限されない。
前記陰極としては、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
前記陰極を構成する材料としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属、アルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が特に好ましい。
前記アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)を意味する。
前記陰極の形成方法としては、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができ、例えば、湿式方式、化学的方式、物理的方式などが挙げられる。
前記湿式方式としては、例えば、印刷方式、コーティング方式などが挙げられる。
前記化学的方式としては、例えば、CVD、プラズマCVD法などが挙げられる。
前記物理的方式としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。
なお、前記陰極を形成する際にパターニングを行う場合は、フォトリソグラフィー等による化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザー等による物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
<その他の層>
−基板−
本発明の有機電界発光素子としては、前記基板上に設けられていることが好ましく、陽極と基板とが直接接する形で設けられていてもよいし、中間層を介在する形で設けられていてもよい。
前記基板の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。
前記無機材料としては、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、無アルカリガラス、ソーダライムガラスなどが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
前記基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。
前記基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。前記基板は透明でも不透明でもよく、透明な場合は無色透明でも有色透明でもよい。
前記基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
前記透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、例えば、窒化珪素、酸化珪素等の無機物などが挙げられる。
前記透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
−保護層−
本発明の有機電界発光素子は、保護層によって全体が保護されていてもよい。
前記保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO、SiNx、SiNxOy、MgF、LiF、AlF、CaF、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質などが挙げられる。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法などが挙げられる。
−封止容器−
本発明の有機電界発光素子としては、封止容器を用いて全体が封止されていてもよい。更に、前記封止容器と有機電界発光素子の間の空間には、水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。
前記水分吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
前記不活性液体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばパラフィン類、流動パラフィン類、フッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類などが挙げられる。
−樹脂封止層−
本発明の有機電界発光素子としては、大気からの酸素や水分による素子性能劣化を樹脂封止層により封止することで抑制するようにしてもよい。
前記樹脂封止層の樹脂素材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ゴム系樹脂、エステル系樹脂などが挙げられる。これらの中でも、水分防止機能の点からエポキシ樹脂が特に好ましい。前記エポキシ樹脂の中でも熱硬化型エポキシ樹脂、又は光硬化型エポキシ樹脂が好ましい。
前記樹脂封止層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂溶液を塗布する方法、樹脂シートを圧着又は熱圧着する方法、蒸着やスパッタリング等により乾式重合する方法などが挙げられる。
(有機電界発光素子の層構成)
図1は、本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を示す概略図である。有機電界発光素子10としては、基板1上に形成された陽極2と、正孔注入層3と、正孔輸送層4と、有機層5と、電子輸送層6と、電子注入層7と、陰極8とをこの順に積層してなり、前記有機層5は、前記正孔輸送層4側から順に第1有機層51と、第2有機層52と、第3有機層53とを積層してなる。なお、陽極2と陰極8とは電源を介して互いに接続されている。
また、図2に一例を示すように、基板1上に形成された陽極2と、正孔注入層3と、第1有機層51と、第2有機層52と、第3有機層53と、電子輸送層6と、電子注入層7と、陰極8とをこの順に積層してなる構成としてもよく、図3に一例を示すように、基板1上に形成された陽極2と、正孔注入層3と、第1有機層51と、第2有機層52と、第3有機層53と、電子注入層7と、陰極8とをこの順に積層してなる構成としてもよい。
(用途)
本発明の有機電界発光素子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信などに好適に利用できる。
前記有機電界発光ディスプレイをフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する有機電界発光素子を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の有機電界発光素子による白色発光をカラーフィルターを通して3原色に分ける白色法、青色発光用の有機電界発光素子による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法などが知られている。
また、本発明の有機電界発光素子としては、前記正孔輸送性燐光発光材料や前記電子トラップ材料などにより得られる異なる発光色を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色を得ることができる。例えば、青色、緑色及び赤色用の有機電界発光素子とする場合、所望の波長付近に発光ピークを有する正孔輸送性燐光発光材料、電子トラップ材料を第1有機層及び第2有機層に含有させればよい。なお、前記正孔輸送性燐光発光材料を主発光とする場合、正孔輸送性燐光材料の三重項励起準位を電子トラップ材料の三重項励起準位よりも小さくすればよく、前記電子トラップ材料を主発光とする場合、電子トラップ材料の三重項励起準位を正孔輸送性燐光材料の三重項励起準位よりも小さくすればよい。
また、例えば、白色用の有機電界発光素子とする場合、正孔輸送性燐光発光材料に420nm〜500nmに発光ピークを有する青色燐光発光材料を用いて、第1有機層に500nm〜570nmに発光ピークを有する緑色発光材料及び570nm〜650nmに発光ピークを有する赤色発光材料を含有させるようにしてもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例において、第1有機層、第2有機層、及び第3有機層の厚み(膜厚)は、触針式表面形状測定器により、10箇所測定した平均値である平均厚みである。
(実施例1)
<緑色有機電界発光素子の作製>
厚み0.5mm、2.5cm角のガラス基板を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。このガラス基板上に真空蒸着法にて以下の各層を蒸着した。なお、以下の実施例及び比較例における蒸着速度は、特に断りのない場合は0.2nm/秒である。蒸着速度は水晶振動子を用いて測定した。また、以下の各層の厚みは水晶振動子を用いて測定した。
まず、ガラス基板上に、陽極としてITO(Indium Tin Oxide)を厚み70nmにスパッタして設けた。
次に、正孔注入層として、下記構造式で表される化合物(Ir錯体G−1)を厚み10nmになるように、陽極(ITO)上に蒸着させた。
Ir錯体G−1
第1ホスト材料として化合物1を、第1正孔輸送性燐光発光材料としてIr錯体G−1を、第1有機層の質量に対して化合物1が85質量%、Ir錯体G−1が15質量%となるように共蒸着により、正孔注入層上に厚さ30nmの第1有機層(正孔輸送層兼発光層)を成膜した。
化合物1
第2ホスト材料として化合物1を、第2正孔輸送性燐光発光材料としてIr錯体G−1を、電子トラップ材料として下記構造式で表される化合物(Pt錯体G−1)を、第1有機層の質量に対して化合物1が84質量%、Ir錯体G−1が15質量%、Pt錯体G−1が1質量%となるように共蒸着により、第1有機層上に厚さ30nmの第2有機層(発光層)を成膜した。
Pt錯体G−1
下記構造式で表される化合物2を蒸着し、第2有機層上に厚み5nmの第3有機層(正孔ブロック層)を成膜した。
化合物2
電子輸送層として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体(Alq)を厚み45nmになるように第3有機層上に蒸着させた。
次に、電子輸送層上に、陰極としてパタ−ニングしたマスク(発光領域が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、金属アルミニウムを厚み100nmとなるように蒸着した。
以上により作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶、及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ株式会社製)を用いて封止した。以上により、実施例1の有機電界発光素子を作製した。
(評価)
作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を以下のように評価した。
<駆動電圧>
KEITHLEY社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電流通電時の電圧を計測した。
<外部量子効率の測定>
KEITHLEY社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電流を各有機電界発光素子に印加し、発光させた。発光時の輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は、浜松ホトニクス株式会社製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらの数値をもとに、外部量子効率を輝度換算法により算出した。
<耐久性>
各有機電界発光素子を、初期輝度5,000cd/mで輝度が半減するまで定電流駆動し、輝度半減期(t5000)を測定する。5,000cd/mの輝度半減期より、1.5乗則を仮定し、下記式より、1,000cd/mの輝度半減期を算出した。
1000=t5000×(5,000cd/1,000cd)1.5
<色度変化(Δ色度)>
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を各有機電界発光素子に印加して発光させた。得られた発光スペクトルを島津製作所製の発光スペクトル測定システム(ELS1500)で測定し、得られたスペクトルからCIE表色系を用いx値とy値を算出した。色度変化(Δ色度)は、電流密度を0.1mA/cmから10mA/cmに変化させた時のx値、y値の変化量(Δx、Δy)よりΔ色度=(Δy+Δx0.5を算出した。
<正孔ブロック層の三重項準位(T1)>
石英基板上に真空上着法にて、厚み50nmの有機膜を作製した。前記有機膜を、77Kまで冷却し、(株)島津製作所製分光蛍光光度計RF−5300PCを用いて蛍光スペクトルを取得した。77Kで得られた蛍光スペクトルの燐光成分の短波長側切片の値より三重項準位を算出した。
<正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)>
石英基板上に真空上着法にて、mCPと該mCPに対して10質量%の燐光材料を共蒸着し、厚みが50nmの有機膜を作製した。前記有機膜を室温下で、(株)島津製作所製分光蛍光光度計RF−5300PCを用いて蛍光スペクトルを取得した。得られた蛍光スペクトルの燐光成分の短波長側スペクトル切片の値より三重項準位を算出した。
(実施例2)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例1において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が84質量%、Ir錯体G−1が15質量%、更に電子トラップ材料としてのPt錯体G−1が1質量%とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例3)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例1において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体G−1が15質量%、Pt錯体G−1が3質量%とし、第2有機層を第2有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体G−1が15質量%、Pt錯体G−1が3質量%と変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例1)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例1において、第2有機層に含まれるPt錯体G−1を除き、化合物1の濃度を85質量%と変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例2)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例1において、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−1から以下の構造式で表されるIr錯体G−2に変更した以外は、実施例2と同様にして、比較例2の有機電界発光素子を作製した。
Ir錯体G−2
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例3)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例2において、第1有機層、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−2に変更した以外は、実施例2と同様にして、比較例3の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例4)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例3において、第1有機層、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−2に変更した以外は、実施例3と同様にして、比較例4の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例5)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例2において、第1有機層及び第2有機層の電子トラップ材料を1質量%から10質量%に、第1有機層及び第2有機層の化合物1の濃度を84質量%から75質量%に変更した以外は、実施例2と同様にして、比較例5の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例4)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例3において、第1有機層、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−1から下記構造式で表される化合物3に変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例4の有機電界発光素子を作製した。
化合物3
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例6)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例3において、第1有機層及び第2有機層の厚みをそれぞれ、30nmから15nmに変更した以外は、実施例3と同様にして、比較例6の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例7)
<緑色有機電界発光素子の作製>
比較例1において、第1有機層の組成をα−NPD(Bis[N−(1−naphthyl)−N−pheny]benzidine)100質量%に変更した以外は、比較例1と同様にして、比較例7の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
実施例1〜4、及び比較例1〜7で使用した材料のHOMO準位、LUMO準位の計算結果、三重項準位(T1)の測定結果を表1に示す。なお、HOMO準位、LUMO準位は、米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェア(Gaussian03(Gaussian 03, Revision D.02,M.J.Frisch,et al, Gaussian, Inc., Wallingford CT,2004.)を用いて計算した時の計算値であり、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用いて構造最適化を行うことにより算出した。
実施例1〜4及び比較例1〜7で作製した有機電界発光素子について、駆動電圧、外部量子効率、駆動耐久性及び色度変化の評価結果、及び素子構成を表2、表3に示す。
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
比較例7(特許文献1(特許第3,929,689号公報))に対し、比較例1(特許文献2(国際公開第2009/030981号パンフレット))は効率・耐久性が高いものの電流値による色度変化が大きいという課題がある。実施例1〜4は、比較例1と比較して効率・耐久性の向上、電流値による色度変化の抑制を両立している。これは電子トラップ材料の添加により、発光位置の変化が抑制されたためと考えられる。また、電子トラップ材料をLUMO準位の浅いIr錯体G−2に変更した比較例2〜4と比較して、実施例1〜4は、効率・耐久性、電流値による色度変化ともに優れている。
また、第1有機層、第2有機層の各厚みが15nmの比較例6は、実施例1〜4に比較して効率・耐久性が低く電流値による色度変化が大きいことがわかる。
(実施例5)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例1において、第1有機層の第1正孔輸送性燐光材料の濃度を30質量%に、また、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−1から、下記構造式で表されるPt錯体G−2に変更した以外は、実施例1と同様にして、有機電界発光素子を作製した。
Pt錯体G−2
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例6)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例5において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が69質量%、Ir錯体G−1が30質量%、更に電子トラップ材料としてのPt錯体G−2が1質量%とした以外は、実施例5と同様にして、実施例6の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例7)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例5において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が67質量%、Ir錯体G−1が30質量%、Pt錯体G−2が3質量%とし、第2有機層を第2有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体G−1が15質量%、Pt錯体G−2が3質量%と変更した以外は、実施例5と同様にして、実施例7の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例8)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例5において、第2有機層からPt錯体G−2を除いた以外は、実施例5と同様にして、比較例8の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例9)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例5において、第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体G−2からIr錯体G−2に変更した以外は、実施例5と同様にして、比較例9の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例10)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例6において、第1有機層、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−2からIr錯体G−2に変更した以外は、実施例6と同様にして、比較例10の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例11)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例7において、第1有機層、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−2からIr錯体G−2に変更した以外は、実施例7と同様にして、比較例11の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例12)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例6において、第1有機層及び第2有機層の電子トラップ材料を1質量%から10質量%に、第1有機層及び第2有機層の化合物1の濃度を69質量%から60質量%に変更した以外は、実施例6と同様にして、比較例12の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例13)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例6において、第1有機層、第2有機層の厚みをそれぞれ、30nmから15nmに変更した以外は、実施例6と同様にして、比較例13の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
実施例5〜7及び比較例8〜13で使用した材料のHOMO準位、LUMO準位の計算結果、三重項準位(T1)の測定結果を表4に示す。HOMO準位、LUMO準位は、米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェア(Gaussian03(Gaussian 03, Revision D.02,M.J.Frisch,et al, Gaussian, Inc., Wallingford CT,2004.)を用いて計算した時の計算値であり、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用いて構造最適化を行うことにより算出した。
実施例5〜7及び比較例8〜13で作製した有機電界発光素子について、駆動電圧、外部量子効率、駆動耐久性及び色度変化の評価結果、及び素子構成を表5に示す。
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
実施例5〜7は、比較例8と比較して効率・耐久性の向上、電流値による色度変化の抑制を両立している。これは電子トラップ材料の添加により、発光位置の変化が抑制されたためと考えられる。また、電子トラップ材料をLUMO準位の浅いIr錯体G−2に変更した比較例9〜11と比較して、実施例5〜7は、効率・耐久性、電流値による色度変化ともに優れている。
また、第1有機層、第2有機層の各厚みが15nmの比較例13は、実施例5〜7に比較して効率・耐久性が低く電流値による色度変化が大きいことがわかる。
(実施例8)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例1において、正孔注入層をIr錯体G−1に代えてMoOに、第1正孔輸送性燐光材料、第2正孔輸送性燐光材料をIr錯体G−1に代えて、下記構造式で表されるIr錯体B−1に、また、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−1に代えて下記構造式で表されるPt錯体B−1に、また、第3有機層を化合物2に代えて化合物1に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例8の有機電界発光素子を作製した。
Ir錯体B−1
Pt錯体B−1
実施例1と同様に、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例9)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例8において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が84質量%、Ir錯体B−1が15質量%、更に電子トラップ材料としてのPt錯体B−1が1質量%とした以外は、実施例8と同様にして、実施例9の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例10)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例8において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体B−1が15質量%、Pt錯体B−1が3質量%とし、第2有機層を第2有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体B−1が15質量%、Pt錯体B−1が3質量%と変更した以外は、実施例8と同様にして、実施例10の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例14)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例8において、第2有機層からPt錯体B−1を除いた以外は、実施例8と同様にして、比較例14の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例15)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例9において、第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体B−1から下記構造式で表されるIr錯体B−2に変更した以外は、実施例9と同様にして、比較例15の有機電界発光素子を作製した。
Ir錯体B−2
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例16)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例9において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体B−1からIr錯体B−2に変更した以外は、実施例9と同様にして、比較例16の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例17)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例10において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体B−1からIr錯体B−2に変更した以外は、実施例10と同様にして、比較例17の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例18)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例9において、第1有機層及び第2有機層の電子トラップ材料を1質量%から10質量%に、第1有機層及び第2有機層の化合物1の濃度を84質量%から75質量%に変更した以外は、実施例9と同様にして、比較例18の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例19)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例9において、第1有機層及び第2有機層の厚みをそれぞれ、30nmから15nmに変更した以外は、実施例9と同様にして、比較例19の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
実施例8〜10及び比較例14〜19で使用した材料のHOMO準位、LUMO準位の計算結果、三重項準位(T1)の測定結果を表6に示す。HOMO準位、LUMO準位は、米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェア(Gaussian03(Gaussian 03, Revision D.02,M.J.Frisch,et al, Gaussian, Inc., Wallingford CT,2004.)を用いて計算した時の計算値であり、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用いて構造最適化を行うことにより算出した。
実施例8〜10及び比較例14〜19で作製した有機電界発光素子について、駆動電圧、外部量子効率、駆動耐久性及び色度変化の評価結果、及び素子構成を表7に示す。
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
実施例8〜10は、比較例14と比較して効率・耐久性の向上、電流値による色度変化の抑制を両立している。これは電子トラップ材料の添加により、発光位置の変化が抑制されたためと考えられる。また、電子トラップ材料をLUMO準位の浅いIr錯体B−2に変更した比較例15〜17と比較して、実施例8〜10は、効率・耐久性、電流値による色度変化ともに優れている。
また、第1有機層、第2有機層の各厚みが15nmの比較例19は、実施例8〜10に比較して効率・耐久性が低く電流値による色度変化が大きいことがわかる。
(実施例11)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例8において、第1有機層の第1正孔輸送性燐光材料の濃度を30質量%、第1ホストの濃度を70質量%とし、また、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体B−1から、下記構造式で表されるPt錯体B−2に変更した以外は、実施例8と同様にして、実施例11の有機電界発光素子を作製した。
Pt錯体B−2
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例12)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例11において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が69質量%、Ir錯体B−1が30質量%、更に電子トラップ材料としてのPt錯体B−2が1質量%とした以外は、実施例11と同様にして、実施例12の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例13)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例12において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が67質量%、Ir錯体B−1が30質量%、Pt錯体B−2が3質量%とし、第2有機層を第2有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体B−1が15質量%、Pt錯体B−2が3質量%と変更した以外は、実施例12と同様にして、実施例13の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例20)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例11において、第2有機層からPt錯体B−2を除いた以外は、実施例11と同様にして、比較例20の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例21)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例11において、第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体B−2からIr錯体B−2に変更した以外は、実施例11と同様にして、比較例21の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例22)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例12において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体B−2からIr錯体B−2に変更した以外は、実施例12と同様にして、比較例22の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)、及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例23)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例13において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体B−2からIr錯体B−2に変更した以外は、実施例13と同様にして、比較例23の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例24)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例12において、第1有機層及び第2有機層の電子トラップ材料を1質量%から10質量%に、第1有機層及び第2有機層の化合物1の濃度を69質量%から60質量%に変更した以外は、実施例12と同様にして、比較例24の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例25)
<青色有機電界発光素子の作製>
実施例12において、第1有機層及び第2有機層の厚みをそれぞれ、30nmから15nmに変更した以外は、実施例12と同様にして比較例25の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
実施例11〜13及び比較例20〜25で使用した材料のHOMO準位、LUMO準位の計算結果、三重項準位(T1)の測定結果を表8に示す。HOMO準位、LUMO準位は、米国Gaussian社製の分子軌道計算用ソフトウェア(Gaussian03(Gaussian 03, Revision D.02,M.J.Frisch,et al, Gaussian, Inc., Wallingford CT,2004.)を用いて計算した時の計算値であり、キーワードとしてB3LYP/6−31G*を用いて構造最適化を行うことにより算出した。
実施例11〜13及び比較例20〜25で作製した有機電界発光素子について、駆動電圧、外部量子効率、駆動耐久性及び色度変化の評価結果、及び素子構成を表9に示す。
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
実施例11〜13は、比較例20と比較して効率・耐久性の向上、電流値による色度変化の抑制を両立している。これは電子トラップ材料の添加により、発光位置の変化が抑制されたためと考えられる。また、電子トラップ材料をLUMO準位の浅いIr錯体B−2に変更した比較例21〜23と比較して、実施例11〜13は、効率・耐久性、電流値による色度変化ともに優れている。
また、第1有機層、第2有機層の各厚みが15nmの比較例25は、実施例11〜13に比較して効率・耐久性が低く電流値による色度変化が大きいことがわかる。
(実施例14)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例5において、正孔注入層をIr錯体G−1に代えてα−NPD 70質量%とMoO 30質量%に、第1有機層において、第1正孔輸送性燐光材料、第2正孔輸送性燐光材料をIr錯体G−1に代えてIr錯体B−1に、また、第2有機層の電子トラップ材料をPt錯体G−2に代えてPt錯体G−1に、また、第3有機層を化合物2に代えて化合物1に変更した以外は、実施例5と同様にして、実施例14の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例15)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例14において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が69質量%、Ir錯体B−1が30質量%、更に電子トラップ材料としてのPt錯体G−1が1質量%とした以外は、実施例14と同様にして、実施例15の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(実施例16)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例15において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が67質量%、Ir錯体B−1が30質量%、Pt錯体G−1が3質量%とし、第2有機層を第2有機層の質量に対して化合物1が82質量%、Ir錯体B−1が15質量%、Pt錯体G−1が3質量%と変更した以外は、実施例15と同様にして、実施例16の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例26)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例14において、第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−1に変更した以外は、実施例14と同様にして、比較例26の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例27)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例15において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−1に変更した以外は、実施例15と同様にして、比較例27の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例28)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例16において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−1に変更した以外は、実施例16と同様にして、比較例28の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例29)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例15において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が60質量%、Ir錯体B−1が30質量%、Pt錯体G−1が10質量%とし、第2有機層を第2有機層の質量に対して化合物1が75質量%、Ir錯体B−1が15質量%、Pt錯体G−1が10質量%と変更した以外は、実施例15と同様にして、比較例29の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例30)
<緑色有機電界発光素子の作製>
実施例15において、第1有機層及び第2有機層の厚みをそれぞれ、30nmから15nmに変更した以外は、実施例15と同様にして比較例30の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
実施例14〜16及び比較例26〜30で作製した有機電界発光素子について、駆動電圧、外部量子効率、駆動耐久性及び色度変化の評価結果、及び素子構成を表10に示す。
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
実施例14〜16、比較例26〜28では電子トラップ材料が主発光となるため、緑色有機電界発光素子となる。
実施例14〜16は、比較例26と比較して効率・耐久性の向上、電流値による色度変化の抑制を両立している。これは電子トラップ材料の添加により、発光位置の変化が抑制されたためと考えられる。また、電子トラップ材料をLUMO準位の浅いIr錯体G−1に変更した比較例27〜28と比較して、実施例14〜16は、効率・耐久性、電流値による色度変化ともに優れている。
また、第1有機層、第2有機層の各厚みが15nmの比較例30は、実施例14〜16に比較して効率・耐久性が低く電流値による色度変化が大きいことがわかる。
(実施例17)
<白色有機電界発光素子の作製>
実施例14において、第1有機層において、化合物1の濃度を69.9質量%、Ir錯体B−1の濃度を30質量%、その他の成分として、下記構造式で表されるIr錯体R−1を0.1質量%とし、第2有機層において、化合物1の濃度を84.4質量%、Ir錯体B−1の濃度を15質量%、Pt錯体G−1の濃度を0.5質量%、及びその他の成分として、下記構造式で表されるIr錯体R−1を0.1質量%に、電子輸送層をAlqから下記構造式で表される化合物4に変更した以外は、実施例14と同様にして、実施例17の有機電界発光素子を作製した。
Ir錯体R−1
(実施例18)
<白色有機電界発光素子の作製>
実施例17において、第1有機層を第1有機層の質量に対して化合物1が69.4質量%、Ir錯体B−1が30質量%、Ir錯体R−1が0.1質量%、更に電子トラップ材料としてのPt錯体G−1が0.5質量%とした以外は、実施例17と同様にして、実施例18の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例31)
<白色有機電界発光素子の作製>
実施例17において、第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−1に変更した以外は、実施例17と同様にして、比較例31の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例32)
<白色有機電界発光素子の作製>
実施例18において、第1有機層及び第2有機層に含まれる電子トラップ材料をPt錯体G−1からIr錯体G−1に変更した以外は、実施例18と同様にして、比較例32の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
(比較例33)
<白色有機電界発光素子の作製>
実施例18において、第1有機層及び第2有機層の厚みをそれぞれ、30nmから15nmに変更した以外は、実施例18と同様にして、比較例33の有機電界発光素子を作製した。
実施例1と同様にして、作製した有機電界発光素子の駆動電圧、外部量子効率、耐久性、色度変化(Δ色度)、正孔ブロックの三重項準位(T1)及び正孔輸送性燐光発光材料の三重項準位(T1)を評価した。
実施例17〜18及び比較例31〜33で作製した有機電界発光素子について、駆動電圧、外部量子効率、駆動耐久性及び色度変化の評価結果、及び素子構成を表11に示す。
(表中、「第1ホスト」は第1ホスト材料を表し、「第1燐光材」は第1正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第1トラップ材」は第1有機層に含有している電子トラップ材料を表し、「第2ホスト」は第2ホスト材料を表し、「第2燐光材」は第2正孔輸送性燐光発光材料を表し、「第2トラップ材」は第2有機層に含有している電子トラップ材料を表す。
電圧、EQE(外部量子効率)、耐久性、CIE色度(x,y)は輝度が1000cd/mでの値である。)
実施例17〜18は、比較例31と比較して効率・耐久性の向上、電流値による色度変化の抑制を両立している。これは電子トラップ材料の添加により、発光位置の変化が抑制されたためと考えられる。また、電子トラップ材料をLUMO準位の浅いIr錯体G−1に変更した比較例31〜32と比較して、実施例17〜18は、効率・耐久性、電流値による色度変化ともに優れている。
また、第1有機層、及び第2有機層の各厚みが15nmの比較例33は、実施例17〜18に比較して効率・耐久性が低く電流値による色度変化が大きいことがわかる。
本発明の有機電界発光素子は、耐久性、発光効率を向上させつつ、発光位置の変化が小さく、電流による色度変化を抑制できるので、例えば、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信などに好適に用いられる。
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔移動層
5 有機層
6 電子輸送層
7 電子注入層
8 陰極
10 有機電界発光素子
51 第1有機層
52 第2有機層
53 第3有機層

Claims (6)

  1. 陽極と陰極との間に、該陽極側から第1有機層と、第2有機層と、第3有機層との順で積層されてなる有機層を有してなる有機電界発光素子であって、
    前記第1有機層が、前記第1有機層における含有量が10質量%〜90質量%である第1ホスト材料と、前記第1有機層における含有量が10質量%〜90質量%である第1正孔輸送性燐光発光材料と、を少なくとも含み、
    前記第2有機層が、前記第2有機層における含有量が65質量%〜96.9質量%である第2ホスト材料と、前記第2有機層における含有量が3質量%〜30質量%である第2正孔輸送性燐光発光材料と、前記第2有機層における含有量が0.1質量%〜5質量%である電子トラップ材料と、を少なくとも含み、
    前記第2ホスト材料、前記第2正孔輸送性燐光発光材料、及び前記電子トラップ材料が、下記式に示す関係を満たし、
    |HOMOt2| > |HOMOh2
    |HOMOt2| > |HOMOP2
    |LUMOh2|+ 0.25eV < |LUMOt2
    |LUMOP2|+ 0.25eV < |LUMOt2
    ただし、HOMOt2は、第2有機層に含まれる電子トラップ材料の最高被占軌道(HOMO準位)を表し、HOMOh2は、第2ホスト材料のHOMO準位を表し、HOMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表し、LUMOh2は、第2ホスト材料の最低空軌道(LUMO準位)を表し、LUMOt2は、第2有機層の含まれる電子トラップ材料のLUMO準位を表し、LUMOp2は、第2正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位を表す。
    前記第1有機層と前記第2有機層との合計の平均厚みが、少なくとも40nmであり、
    前記第3有機層が、前記第2正孔輸送性燐光発光材料の三重項励起準位(T1)よりも少なくとも0.1eV高い三重項励起準位(T1)を有する正孔ブロック材料を少なくとも含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 第1有機層が、0.1質量%〜5質量%の電子トラップ材料を含み、前記第1ホスト材料、前記第1正孔輸送性燐光発光材料、及び前記電子トラップ材料が、下記式に示す関係を満たす請求項1に記載の有機電界発光素子。
    |HOMOt1| > |HOMOh1
    |HOMOt1| > |HOMOP1
    |LUMOh1|+ 0.25eV < |LUMOt1
    |LUMOP1|+ 0.25eV < |LUMOt1
    ただし、HOMOt1は、第1有機層に含まれる電子トラップ材料の最高被占軌道(HOMO準位)を表し、HOMOh1は、第1ホスト材料のHOMO準位を表し、HOMOp1は、第1正孔輸送性燐光発光材料のHOMO準位を表し、LUMOh1は、第1ホスト材料の最低空軌道(LUMO準位)を表し、LUMOt1は、第1有機層の含まれる電子トラップ材料のLUMO準位を表し、LUMOp1は、第1正孔輸送性燐光発光材料のLUMO準位を表す。
  3. 電子トラップ材料が、電子輸送性燐光材料である請求項1から2のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  4. 第1正孔輸送性燐光発光材料の含有量が、第2正孔輸送性燐光発光材料の含有量より少なくとも10質量%高い請求項1から3のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  5. 第1正孔輸送性燐光発光材料及び第2正孔輸送性燐光発光材料が、イリジウム系錯体である請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  6. 電子トラップ材料が、白金系錯体である請求項1から5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
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