WO2005085039A1 - ラックガイド及びこれを用いたラックピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

Abstract

　ラックピニオン式ステアリング装置１は、中空部２を有したアルミニウム又はアルミニウム合金製のギヤケース３と、ギヤケース３にころがり軸受４及び５を介して回転自在に支持されたステアリング軸６と、ステアリング軸６を介してギヤケース３に回転自在に支持されたピニオン７と、ピニオン７に噛合うラック歯８が形成されたラックバー９と、ギヤケース３内の中空部２に配されていると共にラックバー９をその移動方向Ａに関して摺動自在に支持するラックガイド１０とを具備している。

Description

明 細 書

ラックガイド及びこれを用いたラックピニオン式ステアリング装置

技術分野

[0001] 本発明は、ハンドルの回転動作に連動してピ-オンを回転させ、このピ-オンと嚙 合するラック歯を有したラックバーを往復移動させて操舵を行うようにした自動車等の 車輛に用いられるラックガイド及びこのラックガイドを具備したラックピ-オン式ステア リング装置に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1 :実開昭 58— 19873号公報

[0003] ラックピ-オン式ステアリング装置は、通常、ギヤケースと、このギヤケースにピ-ォ ン軸を介して回転自在に支持されたピ-オンと、このピ-オンに嚙合うラック歯が形成 されたラックバーと、ギヤケース内に配されていると共にラックバーを摺動自在に支持 するラックガイドと、このラックガイドをラックバーに向力つて押圧するコイルばねとを具 備している。

[0004] 斯カるラックピ-オン式ステアリング装置においては、ラックバーのラック歯とピ-ォ ンとの嚙合部でピ-オン軸の回転に伴って互いに離反する向きの力が作用してラッ クバ一に橈みが生じ、ラック歯の歯列方向へのガタつきが大きくなる結果、ラック歯と ピ-オンとの歯部間に打音が生じるので、ピ-オン軸と反対側に摩擦抵抗の小さい 凹面、多くは半円筒状の凹面を有したラックガイドを設け、このラックガイドの凹面をコ ィルばねの弾性押圧力によりラックバーに押圧し、ラックガイドの凹面をラックバーに 摺接させてラックバーとの摺動摩擦抵抗を低減しつつ、ラック歯の配列方向のガタっ きを抑制し、ラック歯とピ-オンとの嚙合部での打音を低減させるようになつている。 発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] ラックガイドとしては、焼結金属を用いたもの又はアルミニウム若しくはアルミニウム 合金にて形成されたもの等が提案されているが、いずれのラックガイドでも、ギヤケー ス内でのラックガイドの移動機能を確保する必要上、ラックガイドとギヤケースの内面 との間にはおおよそ 20 m程度の隙間（クリアランス）が設けられている力 斯かる隙 間が設けられる場合でも、ピ-オンとラック歯との嚙合で生じる歯のねじれやラックバ 一両端の車輪からの作用によりラックガイドにラジアル方向の負荷が作用すると、ラッ クガイドがギヤケースの内面に強く押し付けられる虞があり、この状態ではコイルばね による押圧力の作用と相俟ってラックガイドとギヤケースとの両者間は、所謂「ともが ね」となり、摩擦抵抗が増大し、ひいては凝着摩耗を引き起こし、ラックガイドのラック バー方向への移動を妨げるという問題が生じる。

[0006] 上述した問題を解決するべくラックガイドに Oリング等の緩衝部材を取り付けたもの が提案されている力 斯カゝる Oリング等の緩衝部材を取り付けると、緩衝部材とギヤケ ースの内面との摺動における摺動抵抗によりコイルばねの負荷が大きくなり、コイル ばねにへたり（劣化）が生じ易くなり、このへたりでコイルばねの弾性押圧力が不足す ると、ラックガイドの踊りが生じてラックガイドがギヤケースに衝突し、これによつても異 音 (打音)を誘発することになる。

[0007] また、ラックガイドの凹面への弾性押圧力が大き!/、と、ラック歯とピ-オンとの嚙合部 での打音を低減させることができるが、ハンドルの回転動作に大きな力を必要として 操舵性が悪くなる一方、ラックガイドの凹面への弾性押圧力が小さいと、操舵性は向 上するが、打音の低減が得られ難いために、弾性押圧力の最適な設定には煩わしい 作業を必要とする。

[0008] 本発明は、斯カる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、コ ィルばねを省くことができる結果、コイルばねのへたりに起因する異音の発生をなく すことができるラックガイド及びこれを用いたラックピ-オン式ステアリング装置を提供 することにある。

[0009] 本発明の他の目的とするところは、常に最適な弾性押圧力に容易に設定することが できるラックピ-オン式ステアリング装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010] 本発明によるラックピ-オン式ステアリング装置用のラックガイドは、ラックバーに摺 動自在に接触する凹面を有すると共にラックバーに向力う押圧力を受ける受圧面を 有したラックガイド本体と、このラックガイド本体の受圧面側に配された弾性変形自在 部材と、この弾性変形自在部材にラックバーに向力う押圧力を与える押圧部材とを具 備しており、ここで、弾性変形自在部材は、押圧部材カものラックバーに向力 押圧 力により弾性変形して押圧力の方向に対して直交する方向に膨出するように、ラック ガイド本体と押圧部材との間に配されて 、る。

[0011] 本発明によるラックガイドによれば、押圧部材からのラックバーに向力う押圧力によ り弾性変形して押圧力の方向に対して直交する方向に膨出するように、ラックガイド 本体と押圧部材との間に配されて 、る弾性変形自在部材を具備するために、弾性変 形自在部材が oリング等の緩衝部材と同等の機能を果たす上に、押圧力に対する反 力の大きさに応じて弾性変形自在部材の膨出量又は固さを変化させることができ、し 力も、コイルばねに代えて弾性変形自在部材によってラックバーに向力う弾性押圧力 を生じさせることができる結果、ラックガイド本体のギヤケースの内面への直接的な接 触を確実に回避でき、その上、コイルばねを省き得てコイルばねのへたりに起因する 異音の発生をなくすことができる。

[0012] 好ま 、例では、受圧面は、押圧力の方向に対して直交する直交受圧面を有して おり、弾性変形自在部材は、直交受圧面に対面すると共に直交受圧面に対応する 形状をもった直交押圧面を有しており、ラックガイド本体の直交受圧面と押圧部材と の間に配されており、この場合、好ましくは、直交受圧面と直交押圧面とは互いに接 触している。

[0013] 他の好ましい例では、受圧面は、押圧力の方向に対して傾斜し且つ押圧力の方向 において徐々に離隔する一対の傾斜受圧面と、この一対の傾斜受圧面の押圧力の 方向における端縁に連接すると共に押圧力の方向に対して直交する一対の直交受 圧面とを具備しており、弾性変形自在部材は、一対の傾斜受圧面に対面すると共に 一対の傾斜受圧面に対応する形状をもった傾斜押圧面と、一対の直交受圧面に対 面すると共に直交受圧面に対応する形状をもった一対の直交押圧面とを具備してお り、押圧力の方向に関して傾斜受圧面及び直交受圧面と押圧部材との間に配されて おり、この場合、一対の傾斜受圧面の押圧力の方向における各端縁はラックバーの 移動方向と平行であっても、傾斜受圧面及び傾斜押圧面の夫々は直平面又は曲面 であっても、傾斜受圧面と傾斜押圧面とは互いに接触していても、そして、直交受圧 面と直交押圧面とは互 、に接触して 、てもよ 、。

[0014] 本発明においては、一対の傾斜受圧面の夫々は互いに連接されて、一対の傾斜 押圧面の夫々は互いに連接されていても、一対の傾斜受圧面の夫々はラックバーの 移動方向と平行であって互いの間隔が押圧力の方向における一対の端縁の互いの 間隔よりも狭い押圧力の方向と逆の方向における他の端縁を有し、受圧面は、他の 端縁の夫々に連接すると共に押圧力の方向に対して直交する他の直交受圧面を具 備し、弾性変形自在部材は、他の直交受圧面に対面すると共に他の直交受圧面に 対応する形状をもった他の直交押圧面を具備して、押圧力の方向に関して他の直交 受圧面と押圧部材との間に配されていてもよぐこの場合、他の直交受圧面と他の直 交押圧面とは互 、に接触して 、てもよ 、。

[0015] これらの例のラックガイドでは、ラックガイド本体は傾斜受圧面を介してラックバーに 向力 押圧力を受けるために、ラックガイド本体が多少の弾性変形性を有して 、る場 合には、ラックバーは斯力るラックガイド本体を介して斜め両側から支持されることに なる結果、ラックバーはより安定に摺動自在に支持されることになる。

[0016] 本発明のラックガイドにおいて、押圧部材は、押圧力の方向に対して直交する直交 押圧面を有し、弾性変形自在部材は、押圧部材の直交押圧面に対面すると共に押 圧部材の直交押圧面に対応する形状をもった直交受圧面を有して、ラックガイド本体 と押圧部材の直交押圧面との間に配されていてもよぐこの場合、弾性変形自在部 材の直交受圧面と押圧部材の直交押圧面とは互いに接触して 、てもよ 、。

[0017] 本発明の好ましい例では、ラックガイド本体は、凹面に配されていると共にラックバ 一の移動方向に対して直交して伸びる直交長溝及び Z又は凹面の底部に配されて いると共にラックバーの移動方向と平行に伸びる底部長溝を具備しており、更にまた 、ラックガイド本体は、凹面に配されていると共にラックバーの移動方向に対して直交 して伸びる直交長溝と、凹面の底部に配されていると共にラックバーの移動方向と平 行に伸びる底部長溝とを具備していてもよぐこの場合、底部長溝は直交長溝よりも 幅広且つ深溝である。

[0018] ラックガイドが斯カる底部長溝及び直交長溝の少なくとも一方を具備することにより 、これらにグリース等の潤滑油を溜めることができ、ラックバーと凹面との間に潤滑油 を供給できてラックバーをより低摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、ラック ガイド本体が傾斜受圧面を有する場合には、底部長溝により凹面の容易な変形が可 能となる結果、凹面のラックバーの斜め両側からの支持をより効果的に行い得、ラック バーをより安定に移動自在に支持することができるようになる。

[0019] 弾性変形自在部材及び押圧部材の夫々は、好ましくは貫通孔を有しており、この 場合、ラックガイド本体は、凹面及び受圧面を有した本体部と、この本体部に一端で 一体的に設けられて!/、ると共に弾性変形自在部材及び押圧部材の夫々の貫通孔を 貫通する支持部とを具備しているとよぐ更に、ラックガイド本体は、貫通孔への支持 部の挿入を容易にするスリットと押圧部材の貫通孔カもの支持部の抜け出しを阻止 する膨出部とを支持部の他端に有して!/、るとよ！、。

[0020] 斯カる例のラックガイドによれば、ラックガイド本体、弾性変形自在部材及び押圧部 材を一体ィ匕できてギヤケースの中空部への装着を簡単に行い得、しかも、弾性変形 自在部材に対してラックガイド本体及び押圧部材をしつかりと固定できる。

[0021] ラックガイド本体又は押圧部材は、金属製又は合成樹脂製であってもよぐラックガ イド本体を形成する金属材としては、焼結金属、アルミニウム又はアルミニウム合金を 好ま 、例として挙げることができ、ラックガイド本体を形成する合成樹脂材の好まし V、例としてポリアセタールを挙げることができ、また押圧部材を形成する金属材として は、焼結金属、アルミニウム又はアルミニウム合金を、合成樹脂材としてポリアセター ルを夫々挙げることができる。

[0022] 弾性変形自在部材は、その弾性変形による膨出においてギヤケースの内面に当接 してラックガイド本体のギヤケースの内面への直接的な衝突を回避できるならば種々 の形状の外周面を有していてもよいのである力 好ましくは円筒状の外周面を有して いる。

[0023] 弾性変形自在部材は、天然若しくは合成ゴム又はポリウレタンエラストマ一等の榭 脂製であるのが好適である力 本発明はこれらに限定されず、ウレタンゴム等の弾性 変形自在性を示す他の天然又は合成樹脂であってもよ 、。

[0024] 本発明のラックガイドにぉ 、ては、ラックガイド本体と弾性変形自在部材との間及び 弾性変形自在部材と押圧部材との間のうちの少なくとも一方に他の部材、例えばス ベーサ部材を介在させてもよぐまた、弾性変形自在部材を複数の弾性変形自在板 、例えばゴム板を積層したものカゝら構成してもよぐ更には、傾斜受圧面としては、直 平面（平坦面)又は半円筒状又は球面状等の曲面に限らないのであって多角形面で あってもよい。

[0025] 本発明によるラックピ-オン式ステアリング装置は、ギヤケースと、このギヤケースに 回転自在に支持されたピ-オンと、このピ-オンに嚙合うラック歯が形成されたラック バーと、このラックバーを摺動自在に支持する上述のいずれかの態様のラックガイドと を具備しており、ここで、ラックガイド本体及び押圧部材はギヤケースに対して隙間を もってギヤケース内に配されており、弾性変形自在部材は、付与されたラックバーに 向かう押圧力による膨出でギヤケースの内面に接触するようになって!/、る。

[0026] 本発明のラックピ-オン式ステアリング装置によれば、ギヤケースの内面に接触す る弾性変形自在部材によって、し力も、押圧力に対する反力の大きさに応じてラック ガイド本体を保持できる上に、弾性変形自在部材によってラックバーに向カゝぅ弾性押 圧力を生じさせることができるため、ラックガイド本体のギヤケースの内面への直接的 な接触を確実に回避でき、しカゝも、コイルばねを省き得てコイルばねのへたりに起因 する異音の発生をなくすことができる。

[0027] 本発明によるラックピ-オン式ステアリング装置は、ギヤケースの内面に螺着されて いると共に押圧部材にラックバーに向力う押圧力を与えるねじ部材を更に具備してい てもよいが、斯かるねじ部材を具備する代わりに、押圧部材はその周面でギヤケース の内面に螺着されていてもよぐこのように押圧部材をギヤケースの内面に螺着させ ることにより、押圧部材の回転でギヤケースに対する押圧部材の進退位置を決定で き、これによりねじ部材を設けなくてもラックバーに向力う押圧力を押圧部材自体で弾 性変形自在部材に与えることができる。

[0028] 本発明のラックピ-オン式ステアリング装置にぉ 、て、ラックガイドは、押圧部材によ り弾性変形自在部材へ与えられる押圧力を設定する設定手段を更に具備して 、ても よい。

[0029] 斯カるラックピ-オン式ステアリング装置によれば、押圧部材による弾性変形自在 部材への押圧力を設定手段により設定できる結果、弾性変形自在部材の膨出量又 は固さを予め決められた値にすることができ、而して、煩雑な作業を必要とすることな しに常に最適な弾性押圧力に容易に設定することができる。

[0030] 好ま 、例では、設定手段は、ギヤケースの段部と、この段部に接触する押圧部材 の段部と、押圧部材をギヤケースの内面に螺合させる螺合部とを具備しており、斯か るラックピ-オン式ステアリング装置では、好ましくは、ギヤケースは、ラックガイド本体 及び弾性変形自在部材を収容すると共に円筒状の小径内面で規定された小径の中 空部と、この小径の中空部に隣接すると共に円筒状の大径内面で規定された大径の 中空部とを具備しており、押圧部材は、小径の中空部に配されると共に小径外面を 有した小径円柱部と、この小径円柱部に隣接すると共に大径の中空部に配される大 径外面を有した大径円柱部とを具備しており、ギヤケースの段部は、小径内面と大径 内面との間に介在しており、押圧部材の段部は、小径外面と大径外面との間に介在 しており、螺合部は、大径内面と大径外面との間に介在している。

[0031] 設定手段を具備するラックピ-オン式ステアリング装置にぉ 、て、他の好ま 、例 では、ギヤケースは、ラックガイド本体及び弾性変形自在部材を収容すると共に円筒 状の内面で規定される中空部と、この中空部の一端が開口して 、る端面とを有して おり、押圧部材は中空部に配される円柱部を有しており、設定手段は、円柱部に一 体的に設けられていると共に端面に接触する環状の側面を有した鍔部と、押圧部材 をギヤケースに螺合させる螺合部とを具備しており、螺合部は、円筒状の内面と円柱 部の円筒状の外面との間に介在して 、る。

[0032] 好ま 、更に他の例では、ギヤケースは、ラックガイド本体及び弾性変形自在部材 を収容すると共に円筒状の内面で規定された中空部を具備しており、押圧部材は、 中空部に配されている端面を有した円柱部を具備しており、設定手段は、ラックガイ ド本体に一体的に設けられて ヽると共に弾性変形自在部材に埋設されて押圧部材 の端面に向かって延びた突起と、押圧部材をギヤケースに螺合させる螺合部とを具 備しており、螺合部は、円筒状の内面と円柱部の円筒状の外面との間に介在してい る。

[0033] 設定手段を具備するラックピ-オン式ステアリング装置は、弾性変形自在部材と押 圧部材との間に介在された剛性板を更に具備していてもよぐまた、ラックガイド本体 及び押圧部材の夫々は、好ましくは榭脂製である。

発明の効果

[0034] 本発明によれば、コイルばねを省くことができる結果、コイルばねのへたりに起因す る異音の発生をなくすことができるラックガイド及びこれを用いたラックピ-オン式ステ ァリング装置を提供することができる。

[0035] また本発明によれば、常に最適な弾性押圧力に容易に設定することができるラック ピ-オン式ステアリング装置を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0036] 次に本発明及びそれを実施するための最良の形態を図に示す好ましい実施例に 基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に何等限定されないの である。

[0037] 図 1から図 6において、本例のラックピ-オン式ステアリング装置 1は、中空部 2を有 したァノレミニゥム又はァノレミニゥム合金製のギヤケース 3と、ギヤケース 3にころがり軸 受 4及び 5を介して回転自在に支持されたステアリング軸 6と、中空部 2に配されてい ると共にステアリング軸 6の軸端部（ピ-オン軸）に一体的に設けられていると共にス テアリング軸 6を介してギヤケース 3に回転自在に支持されたピ-オン 7と、ピ-オン 7 に嚙合うラック歯 8が形成されたラックバー 9と、ギヤケース 3内の中空部 2に配されて いると共にラックバー 9をその移動方向 Aに関して摺動自在に支持するラックガイド 1 0と、ギヤケース 3の円筒部 11の内面 12に螺着されているねじ部材 13と、ねじ部材 1 3に螺合して 、ると共に円筒部 11に当接したロックナット 14とを具備して 、る。

[0038] ステアリング軸 6の軸心に対して直角な方向（移動方向 A)においてギヤケース 3を 貫通して当該直角な方向に移動自在に配されたラックバー 9は、ラック歯 8が形成さ れた面に対向する裏面側に半円筒状の外周面 15を有している。

[0039] ラックガイド 10は、ラックバー 9の半円筒状の外周面 15に摺動自在に接触する半円 筒状の凹面 21を有すると共にラックバー 9に向力 押圧力 Fを受ける受圧面 22を有 したラックガイド本体 23と、ラックガイド本体 23の受圧面 22側に配された環状の弾性 変形自在部材 24と、弾性変形自在部材 24にラックバー 9に向力 押圧力 Fを与える 環状の押圧部材 25とを具備して 、る。 [0040] 金属製又は合成樹脂製であるラックガイド本体 23は、凹面 21及び受圧面 22を有し た本体部 26と、本体部 26に一端で一体的に設けられていると共に弾性変形自在部 材 24及び押圧部材 25の夫々の貫通孔 27及び 28を貫通する円柱状の支持部 29と 、凹面 21の底部に配されていると共にラックバー 9の移動方向 Aと平行に伸びる底部 長溝 30と、凹面 21に配されて 、ると共に底部長溝 30の伸びる方向に対して直交し て伸びる直交長溝 31とを具備して 、る。

[0041] 本体部 26は、凹面 21及び受圧面 22に加えて円筒状の外周面 32を有しており、受 圧面 22は、押圧力 Fの方向に対して直交する環状の直交受圧面 33からなり、ラック ガイド本体 23はまた、支持部 29の他端の弾性変形を容易にして貫通孔 27及び 28 への支持部 29の挿入を容易にする十字形状のスリット 34と、押圧部材 25の環状の 段部 35に係合して押圧部材 25の貫通孔 28からの支持部 29の抜け出しを阻止する 膨出部 36とを支持部 29の他端に夫々有しており、底部長溝 30は直交長溝 31よりも 幅広及び深溝である。

[0042] 天然若しくは合成ゴム又はポリウレタンエラストマ一等の榭脂製である環状の弾性 変形自在部材 24は、直交受圧面 33に対面すると共に直交受圧面 33に対応する形 状をもった環状の直交押圧面 41と、押圧部材 25の直交押圧面 42に対面すると共に 押圧部材 25の直交押圧面 42に対応する形状をもった環状の直交受圧面 43と、円 筒状の外周面 44と、支持部 29が貫通している貫通孔 27と、支持部 29の円筒状の外 周面 45に移動自在にぴたりと接触すると共に貫通孔 27を規定する円筒状の内周面 46とを有しており、押圧部材 25からのラックバー 9に向力 押圧力 Fにより弾性変形 するように、直交押圧面 41で直交受圧面 33に接触すると共に直交受圧面 43で直交 押圧面 42に接触して押圧力 Fの方向に関してラックガイド本体 23の直交受圧面 33と 押圧部材 25の直交押圧面 42との間に配されている。

[0043] 金属製又は合成樹脂製である環状の押圧部材 25は、押圧力 Fの方向に対して直 交する環状の直交押圧面 42と、支持部 29が貫通している貫通孔 28と、貫通孔 28に 連接されて 、ると共に貫通孔 28よりも大径の貫通孔 47と、押圧力 Fの方向に対して 直交する環状の直交受圧面 48と、円筒状の外周面 49と、支持部 29の外周面 45に 移動自在にぴたりと接触すると共に貫通孔 28を規定する円筒状の内周面 50と、貫 通孔 47を規定する円筒状の内周面 51と、内周面 50と内周面 51との間に配された環 状の段部 35とを有している。

[0044] ラックガイド本体 23の本体部 26は、その外周面 32においてギヤケース 3の円筒部 11の内面 12に対して隙間をもってギヤケース 3内に配されており、押圧部材 25もま た、その外周面 44においてギヤケース 3の円筒部 11の内面 12に対して隙間をもつ てギヤケース 3内に配されており、これによりラックガイド本体 23及び押圧部材 25の 夫々は、ギヤケース 3の円筒部 11に螺着されたねじ部材 13に対して弾性変形自在 部材 24と共に押圧力 Fの方向に移動自在であって、し力も、押圧力 Fの方向に直交 する方向に関して隙間分だけ移動自在となっており、押圧部材 25からのラックバー 9 に向力う押圧力 Fにより弾性変形して押圧力 Fの方向に対して直交する方向に膨出 するようにラックガイド本体 23と押圧部材 25との間に配されて 、る弾性変形自在部 材 24は、付与されたラックバー 9に向力う押圧力 Fによりギヤケース 3の円筒状の内 面 12に向力つて膨出し、斯カる付与されたラックバー 9に向力 押圧力 Fによる膨出 でその外周面 44でギヤケース 3の内面 12に接触して!/、る。

[0045] ねじ部材 13は、直交受圧面 48に対面して接触すると共に直交受圧面 48に対応す る形状をもった環状の直交押圧面 55を有しており、押圧部材 25にラックバー 9に向 力 押圧力 Fを与えるようになって 、る。

[0046] 以上のラックピ-オン式ステアリング装置 1においては、ねじ部材 13を円筒部 11に 螺入して押圧部材 25に一定の押圧力 Fを与えた後、ロックナット 14によりねじ部材 1 3を円筒部 11に固定すると、押圧部材 25に与えられた押圧力 Fは、弾性変形自在部 材 24を弾性変形させてラックガイド本体 23に伝達される結果、ラックガイド本体 23は 、弾性変形自在部材 24の弾性変形に起因する押圧力 Fの方向の弾性力によりラック バー 9を凹面 21で摺動自在に弹性的に支持し、ステアリング軸 6の回転においてラッ ク歯 8のピ-オン 7への嚙合いを確保し、ラック歯 8とピ-オン 7との嚙合部での打音を 低減させて当該嚙合 、によるステアリング軸 6の軸心に対して直角な方向のラックバ 一 9の移動を案内し、し力も、弾性変形自在部材 24は、付与されたラックバー 9に向 力う押圧力 Fによる弾性変形でギヤケース 3の円筒状の内面 12に向かって膨出して その外周面 44でギヤケース 3の内面 12に接触する上に、押圧力 Fに対する反力の 大きさに応じてその膨出量又は固さを変化させることができる結果、ラックガイド本体

23のギヤケース 3の内面 12への直接的な接触を確実に回避でき、仮にラックガイド 本体 23に踊りが生じてもラックガイド本体 23とギヤケース 3の内面 12との衝突を避け ることができて衝突による異音が発生しないようにできる。し力も、ラックガイド 10にお いては、弾性変形自在部材 24をラックガイド本体 23の直交受圧面 33と押圧部材 25 の直交押圧面 42とで挟んで 、るために、弾性変形自在部材 24のクリープ変形による へたりを少なくでき、安定した弾性的な押圧力 Fをラックバー 9に付与できる。

[0047] 而して、ラックピ-オン式ステアリング装置 1によれば、弾性変形自在部材 24によつ てラックバー 9に向力ぅ弹性的な押圧力 Fを生じさせることができるため、ラックガイド 本体 23のギヤケース 3の内面 12への直接的な接触を回避でき、し力も、コイルばね を省き得てコイルばねのへたりに起因する異音の発生をなくすことができる。

[0048] 以上は、受圧面 22として直交受圧面 33を有した本体部 26をもったラックガイド 10 の例であるが、これに代えて、図 7から図 9に示すように、受圧面 22として一対の傾斜 受圧面 61及び 62を有した本体部 26をもったラックガイド 10を用いてもよい。即ち、 図 7から図 9示す本体部 26の受圧面 22は、ラックバー 9の移動方向 Aと平行であって 押圧力 Fの方向における一対の端縁 63及び 64並びにラックバー 9の移動方向 Aと 平行であって互いに間隔が一対の端縁 63及び 64の互いの間隔よりも狭い押圧力 F の方向と逆の方向における一対の端縁 65及び 66を有すると共に押圧力 Fの方向に 対して傾斜し且つ押圧力 Fの方向において徐々に離隔する一対の傾斜受圧面 61及 び 62と、端縁 63及び 64に連接すると共に押圧力 Fの方向に対して直交する一対の 直交受圧面 67及び 68と、端縁 65及び 66に連接すると共に押圧力 Fの方向に対し て直交する直交受圧面 69及び 70とを具備して 、る。

[0049] 図 7から図 9に示す本体部 26をもったラックガイド 10の場合、環状の弾性変形自在 部材 24は、特に図 10に示すように、直平面力もなる一対の傾斜受圧面 61及び 62に 対面すると共に一対の傾斜受圧面 61及び 62に対応する形状をもった一対の傾斜押 圧面 81及び 82と、直交受圧面 67及び 68に対面すると共に直交受圧面 67及び 68 に対応する形状をもった一対の直交押圧面 83及び 84と、直交受圧面 69及び 70に 対面すると共に直交受圧面 69及び 70に対応する形状をもった直交押圧面 85及び 8 6とを具備しており、押圧力 Fの方向に関してラックガイド本体 23の一対の直交受圧 面 67及び 68、一対の傾斜受圧面 61及び 62並びに直交受圧面 69及び 70と押圧部 材 25の直交押圧面 42との間に配されており、一対の傾斜受圧面 61及び 62の夫々 と直平面力もなる一対の傾斜押圧面 81及び 82の夫々とは互いに接触しており、一 対の直交受圧面 67及び 68の夫々と一対の直交押圧面 83及び 84とは互いに接触し ており、直交受圧面 69及び 70と直交押圧面 85及び 86とは互いに接触しており、そ して、直交受圧面 43と直交押圧面 42とは互いに接触して 、る。

図 7から図 10に示すラックガイド 10を具備したラックピ-オン式ステアリング装置 1で も、押圧部材 25に与えられた押圧力 Fは、弾性変形自在部材 24を弾性変形させて ラックガイド本体 23に伝達される結果、ラックガイド本体 23は、弾性変形自在部材 24 の弾性変形に起因する押圧力 Fの方向の弾性力によりラックバー 9を凹面 21で摺動 自在に弹性的に支持し、ステアリング軸 6の回転においてラック歯 8のピ-オン 7への 嚙合 、を確保し、ラック歯 8とピニオン 7との嚙合部での打音を低減させて当該嚙合 いによるステアリング軸 6の軸心に対して直角な方向のラックバー 9の移動を案内し、 し力も、弾性変形自在部材 24は、付与されたラックバー 9に向力 押圧力 Fによる弾 性変形でギヤケース 3の円筒状の内面 12に向かって膨出してその外周面 44でギヤ ケース 3の内面 12に接触する上に、押圧力 Fに対する反力の大きさに応じてその膨 出量又は固さを変化させることができる結果、ラックガイド本体 23のギヤケース 3の内 面 12への直接的な接触を確実に回避でき、仮にラックガイド本体 23に踊りが生じて もラックガイド本体 23とギヤケース 3の内面 12との衝突を避けることができて衝突によ る異音が発生しないようにできる。し力も、図 7から図 10に示すラックガイド 10におい ては、弾性変形自在部材 24をラックガイド本体 23の一対の直交受圧面 67及び 68、 一対の傾斜受圧面 61及び 62並びに一対の直交受圧面 69及び 70と押圧部材 25の 直交押圧面 42とで挟んで 、るために、弾性変形自在部材 24のクリープ変形による へたりを少なくでき、安定した弾性的な押圧力 Fをラックバー 9に付与できる上に、ラッ クガイド本体 23は傾斜受圧面 61及び 62を介してラックバー 9に向力 押圧力 Fを受 けるために、ラックガイド本体 23が多少の弾性変形性を有している場合には、ラック バー 9は斯力るラックガイド本体 23を介して斜め両側力も支持されることになる結果、 ラックバー 9はより安定に摺動自在に支持されることになる。

[0051] 図 7から図 10に示すラックガイド 10においては、一対の傾斜受圧面 61及び 62並び に一対の傾斜押圧面 81及び 82の夫々を直平面力も構成した力 これに代えて、図 11力ら図 14に示すように、一対の傾斜受圧面 61及び 62並びに一対の傾斜押圧面 81及び 82を半円筒状の曲面力 構成してもよぐ図 11から図 13に示す本体部 26の 受圧面 22は、ラックバー 9の移動方向 Aと平行であって押圧力 Fの方向における一 対の端縁 63及び 64を有すると共に押圧力 Fの方向に対して傾斜し且つ押圧力 Fの 方向にお 、て徐々に離隔し夫々が半円筒状の曲面力 なる一対の傾斜受圧面 61 及び 62と、端縁 63及び 64に連接すると共に押圧力 Fの方向に対して直交する一対 の直交受圧面 67及び 68とを具備しており、一対の傾斜受圧面 61及び 62の夫々は 、押圧力 Fの方向と逆の方向における一対の端縁 65及び 66で互いに連接されて!、 る。

[0052] 図 11から図 13に示す本体部 26をもったラックガイド 10の場合、環状の弾性変形自 在部材 24は、外周面 44及び直交受圧面 43に加えて、特に図 14に示すように、半円 筒状の曲面力もなる一対の傾斜受圧面 61及び 62に対面すると共に一対の傾斜受 圧面 61及び 62に対応する形状を有し夫々が半円筒状の曲面からなる一対の傾斜 押圧面 81及び 82と、直交受圧面 67及び 68に対面すると共に直交受圧面 67及び 6 8に対応する形状をもった一対の直交押圧面 83及び 84とを具備しており、押圧力 F の方向に関してラックガイド本体 23の一対の傾斜受圧面 61及び 62並びに一対の直 交受圧面 67及び 68と押圧部材 25の直交押圧面 42との間に配されており、一対の 傾斜押圧面 81及び 82の夫々は互いに連接されており、一対の傾斜受圧面 61及び 62の夫々と一対の傾斜押圧面 81及び 82の夫々とは互いに接触しており、一対の直 交受圧面 67及び 68の夫々と一対の直交押圧面 83及び 84とは互いに接触しており 、そして、直交受圧面 43と直交押圧面 42とは互いに接触している。

[0053] 図 11から図 14に示すラックガイド 10において、ラックガイド本体 23は、半円筒状の 凹面 21に加えて、凹面 21の移動方向 Aの両端に設けられたテーパ面 91及び 92を 具備しており、ラックガイド本体 23は、凹面 21に配されていると共にラックバー 9の移 動方向 Aに対して直交して伸びる直交長溝 31を具備して!/、る。 [0054] 図 11から図 14に示すラックガイド 10を具備したラックピ-オン式ステアリング装置 1 でも、上述のラックピ-オン式ステアリング装置 1と同様の効果を得ることができる。

[0055] 上記の例では、ねじ部材 13を円筒部 11に螺入して押圧部材 25に一定の押圧力 F を与えるようにしたが、ねじ部材 13を省いて、押圧部材 25をその外周面 49でギヤケ ース 3の内面 12に螺着し、押圧部材 25の円筒部 11への螺入で弾性変形自在部材 24に一定の押圧力 Fを与えるようにしてもょ 、。

[0056] 図 15から図 20に示す本発明による好ましい更に他の例のラックピ-オン式ステアリ ング装置 101は、中空部 102を有したアルミニウム又はアルミニウム合金製のギヤケ ース 103と、ギヤケース 103にころがり軸受 4及び 5を介して回転自在に支持されたス テアリング軸 6と、中空部 102に配されていると共にステアリング軸 6の軸端部（ピ -ォ ン軸）に一体的に設けられていると共にステアリング軸 6を介してギヤケース 103に回 転自在に支持されたピ-オン 7と、ピ-オン 7に嚙合うラック歯 8が形成されたラックバ 一 9と、ギヤケース 103内の中空部 102に配されていると共にラックバー 9をその移動 方向 Aに関して摺動自在に支持するラックガイド 110とを具備して 、る。

[0057] 円筒部 120を有するギヤケース 103は、当該円筒部 120に、ラックガイド 110のラッ クガイド本体 111、弾性変形自在部材 112及び剛性板 113を収容すると共に小径内 面 114で規定された小径の中空部 115と、中空部 115に隣接すると共に円筒状の大 径内面 116で規定されており、し力も、ラックガイド 110の押圧部材 117を収容する大 径の中空部 118とを具備して 、る。

[0058] ステアリング軸 6の軸心に対して直角な方向 Aにおいてギヤケース 103を貫通して 当該方向 Aに移動自在に配されたラックバー 9は、ラック歯 8が形成された面に対向 する裏面側に半円筒状の外周面 15を有して 、る。

[0059] ラックガイド 110は、ラックバー 9の外周面 15に摺動自在に接触する半円筒状の凹 面 121を有すると共にラックバー 9に向力 押圧力 Fを受ける受圧面 122を有したラッ クガイド本体 111と、ラックガイド本体 111の受圧面 122側に配された弾性変形自在 部材 112と、弾性変形自在部材 112にラックバー 9に向力う押圧力 Fを与える押圧部 材 117と、押圧部材 117により弾性変形自在部材 112へ与えられる押圧力 Fを設定 する設定手段 123と、弾性変形自在部材 112と押圧部材 117との間に介在された円 盤状の剛性板 113とを具備して 、る。

[0060] 金属製又は合成樹脂製であるラックガイド本体 111は、凹面 121及び受圧面 122 を有した本体部 126と、本体部 126に一端で一体的に設けられていると共に弾性変 形自在部材 112、押圧部材 117及び剛性板 113の夫々の貫通孔 127、 128及び 12 9を貫通する円柱状の支持部 130とを具備している。

[0061] 本体部 126は、凹面 121及び受圧面 122に加えて円筒状の外周面 131を有して おり、受圧面 122は、半円筒状の湾曲受圧凸面 132と、湾曲受圧凸面 132に連接す ると共に押圧力 Fの方向に対して直交する一対の直交受圧面 133及び 134とを具備 しており、その外周面 131において小径内面 114に対して隙間をもってギヤケース 1 03の円筒部 120内に配されている。

[0062] 支持部 130は、その他端の弾性変形を容易にして貫通孔 127、 128及び 129への 挿入を容易にする十字形状のスリット 135と、押圧部材 117の環状の段部 136に係 合して押圧部材 117の貫通孔 129からの抜け出しを阻止する膨出部 137とをその他 端に有している。

[0063] 天然若しくは合成ゴム又はポリウレタンエラストマ一等の榭脂製である弾性変形自 在部材 112は、湾曲受圧凸面 132に対面して接触すると共に湾曲受圧凸面 132に 対応する形状をもった湾曲押圧凹面 141と、平坦な直交受圧面 133及び 134に対 面して接触すると共に直交受圧面 133及び 134に対応する形状をもった一対の直交 押圧面 142及び 143と、剛性板 113の環状の一方の直交平坦面 144に対面して接 触すると共に押圧力 Fの方向に対して直交する当該直交平坦面 144に対応する形 状をもった環状の直交平坦面 145と、円筒状の外周面 146と、支持部 130が貫通し ている貫通孔 127と、支持部 130の円筒状の外周面 147に移動自在にぴたりと接触 すると共に貫通孔 127を規定する円筒状の内周面 148とを有しており、剛性板 113 を介する押圧部材 117からのラックバー 9に向力 押圧力 Fにより弾性変形するように 、押圧力 Fの方向に関してラックガイド本体 111の湾曲受圧凸面 132、一対の直交受 圧面 133及び 134と剛性板 113の直交平坦面 144との間に配されている。

[0064] 押圧部材 117からのラックバー 9に向力 押圧力 Fにより弾性変形して押圧力 Fの方 向に対して直交する方向に膨出するようにラックガイド本体 111の本体部 126と押圧 部材 117との間に配されて 、る弾性変形自在部材 112は、付与されたラックバー 9に 向力 押圧力 Fによりギヤケース 103の円筒部 120の小径内面 114に向かって膨出 し、斯カる付与されたラックバー 9に向力 押圧力 Fによる膨出でその外周面 146でギ ャケース 103の小径内面 114に接触している。

[0065] 金属製又は合成樹脂製である環状の押圧部材 117は、小径の中空部 115に配さ れると共に小径外面 151を有した小径円柱部 152と、小径円柱部 152に隣接すると 共に大径の中空部 118に配される大径外面 153を有した大径円柱部 154と、支持部 130が貫通している貫通孔 129と、貫通孔 129に連通すると共に貫通孔 129よりも大 径の貫通孔 155とを具備しており、小径円柱部 152は、押圧力 Fの方向に対して直 交すると共に剛性板 113の環状の他方の直交平坦面 156に対面して接触し、し力も 、直交平坦面 156に対応する形状をもった環状の直交押圧面 157を有して 、る。

[0066] 設定手段 123は、ラックガイド本体 111及び弾性変形自在部材 112を収容するギ ャケース 103の環状の段部 161と、段部 161に接触する押圧部材 117の環状の段 部 162と、押圧部材 117をギヤケース 103の内面である大径内面 116に螺合させる 螺合部 163とを具備しており、段部 161は、小径内面 114と大径内面 116との間に介 在しており、段部 162は、小径外面 151と大径外面 153との間に介在しており、螺合 部 163は、大径内面 116に刻設された雌ねじ 164と大径外面 153に刻設された雄ね じ 165と力もなつて大径内面 116と大径外面 153との間に介在している。

[0067] 小径外面 151の径と略同径の外径を有した円環状の剛性板 113は、直交平坦面 1 44、直交平坦面 156及び貫通孔 128を具備して中空部 115に配されている。本例 では剛性板 113を省 、て押圧部材 117の直交押圧面 157を直接に弾性変形自在 部材 112の直交平坦面 145に接触させてもょ 、。

[0068] 以上のラックピ-オン式ステアリング装置 101においては、押圧部材 117を雄ねじ 1 65の雌ねじ 164への螺合により円筒部 120内に螺入して段部 162を段部 161に接 触させ、剛性板 113を介して弾性変形自在部材 112に一定の押圧力 Fを与えると、 弾性変形自在部材 112に与えられた押圧力 Fは、弾性変形自在部材 112を弾性変 形させてラックガイド本体 111に伝達される結果、ラックガイド本体 111は、弾性変形 自在部材 112の弾性変形に起因する押圧力 Fの方向の弾性力によりラックバー 9を 凹面 121で摺動自在に弹性的に支持し、ステアリング軸 6の回転にぉ 、てラック歯 8 のピニオン 7への嚙合!、を確保し、ラック歯 8とピニオン 7との嚙合部での打音を低減 させて当該嚙合いによる方向 Aのラックバー 9の移動を案内し、し力も、弾性変形自 在部材 112は、付与されたラックバー 9に向力 押圧力 Fによる弾性変形でギヤケー ス 103の円筒状の内面である小径内面 114に向かって膨出してその外周面 146で 小径内面 114に接触する上に、押圧力 Fに対する反力の大きさに応じてその膨出量 又は固さを変化させることができる結果、ラックガイド本体 111の小径内面 114への 直接的な接触を確実に回避でき、仮にラックガイド本体 111に踊りが生じてもラックガ イド本体 111と小径内面 114との衝突を避けることができて衝突による異音が発生し ないようにできる。またラックガイド 110においては、弾性変形自在部材 112をラック ガイド本体 111の直交受圧面 133及び 134と剛性板 113の直交平坦面 144とで挟ん でいるために、弾性変形自在部材 112のクリープ変形によるへたりを少なくでき、安 定した弾性的な押圧力 Fをラックバー 9に付与できる上に、押圧部材 117による弾性 変形自在部材 112への押圧力 Fを設定手段 123における螺合部 163での螺合と段 部 162の段部 161への接触とにより設定できる結果、弾性変形自在部材 112の膨出 量又は固さを予め決められた値にすることができる。

[0069] 而して、ラックピ-オン式ステアリング装置 101によれば、弾性変形自在部材 112に よってラックバー 9に向力ぅ弹性的な押圧力 Fを生じさせることができるため、ラックガ イド本体 111の小径内面 114への直接的な接触を回避でき、しかも、コイルばねを省 き得てコイルばねのへたりに起因する異音の発生をなくすことができる上に、煩雑な 作業を必要とすることなしに常に最適な弾性押圧力 Fに容易に設定することができる

[0070] 本発明では、段部 161及び 162を具備した設定手段 123に代えて図 21及び図 22 に示すような段部 161及び 162を具備しない設定手段 123を用いてもよい。即ち、図 21及び図 22に示す設定手段 123を具備したラックピ-オン式ステアリング装置 101 では、円筒部 120を有するギヤケース 103は、異径の中空部 115及び中空部 118に 代えて、同径の円筒状の内面 171で規定されていると共にラックガイド本体 111、弾 性変形自在部材 112及び剛性板 113を収容する同径の中空部 172を円筒部 120に 具備しており、中空部 172の一端は円筒部 120の円環状の端面 173で開口しており 、押圧部材 117は、中空部 172に配されていると共に環状の端面 174、円筒状の外 面 175及び貫通孔 129を有した円柱部 176を具備しており、端面 174は、剛性板 11 3の直交平坦面 156に対面して接触し、し力も、直交平坦面 156に対応する形状を 有しており、設定手段 123は、円柱部 176に一体的に設けられていると共に端面 17 3に接触する環状の側面 177を有した鍔部 178と、押圧部材 117をギヤケース 103 の円筒部 120に螺合させる螺合部 179とを具備しており、螺合部 179は、内面 171 に刻設された雌ねじ 164と外面 175に刻設された雄ねじ 165とからなって円筒状の 内面 171と円柱部 176の円筒状の外面 175との間に介在している。

[0071] 図 21及び図 22に示す設定手段 123を具備したラックピ-オン式ステアリング装置 1 01においても、押圧部材 117を雄ねじ 165の雌ねじ 164への螺合により円筒部 120 内に螺入して側面 177を端面 173に接触させることにより、剛性板 113を介して弾性 変形自在部材 112に一定の押圧力 Fを与えることができ、これにより安定した弾性的 な押圧力 Fをラックバー 9に付与でき、し力も、押圧部材 117による弾性変形自在部 材 112への押圧力 Fを設定手段 123における螺合部 179での螺合と側面 177の端 面 173への接触とにより設定できる結果、弾性変形自在部材 112の膨出量又は固さ を予め決められた値にすることができ、煩雑な作業を必要とすることなしに常に最適 な弾性押圧力 Fに容易に設定することができる。

[0072] 段部 161及び 162又は鍔部 178を具備した設定手段 123に代えて図 23及び図 24 に示すような段部 161及び 162又は鍔部 178を具備しない設定手段 123を用いても よい。即ち、図 23及び図 24に示す設定手段 123は、段部 161及び 162又は鍔部 17 8に代えて、ラックガイド本体 111の本体部 126における受圧面 122の湾曲受圧凸面 132に一体的に設けられていると共に弾性変形自在部材 112に埋設されて押圧部 材 117の端面 174に向かって剛性板 113の直交平坦面 144の近傍まで延びた複数 の円柱状の突起 181を具備しており、斯カる突起 181と螺合部 179とからなる設定手 段 123を具備したラックピ-オン式ステアリング装置 101においても、雄ねじ 165の雌 ねじ 164への螺合による円筒部 120内への押圧部材 117の螺入でもって突起 181 の先端に剛性板 113の直交平坦面 144を近接させつつ剛性板 113を介して弾性変 形自在部材 112に一定の押圧力 Fを与えることができ、し力も、突起 181による弾性 変形自在部材 112の一定以上の圧縮の規制でもって安定した弾性的な押圧力 Fを ラックバー 9に付与でき、而して、押圧部材 117による弾性変形自在部材 112への押 圧力 Fを設定手段 123における螺合部 179での螺合と突起 181による弾性変形自在 部材 112の一定以上の圧縮の規制とにより設定できる結果、弾性変形自在部材 112 の膨出量又は固さを予め決められた値にすることができ、煩雑な作業を必要とするこ となしに常に最適な弾性押圧力 Fに容易に設定することができる。

[0073] ところで上記の例では、湾曲受圧凸面 132と一対の直交受圧面 133及び 134とを 有したラックガイド本体 111を用いた力 これに代えて、図 25から図 28に示すようなラ ックガイド本体 111を用いてもょ 、。図 25から図 28に示すラックガイド本体 111にお いてその本体部 126は、湾曲受圧凸面 132と一対の直交受圧面 133及び 134とに 代えて、押圧力 Fの方向に対して直交すると共に弾性変形自在部材 112からラック バー 9に向力 押圧力 Fを受ける一個の環状の直交受圧面 191と、凹面 121の底部 に配されていると共にラックバー 9の方向 Aと平行に伸びる底部長溝 192と、凹面 12 1に配されて 、ると共に底部長溝 192の伸びる方向に対して直交して伸びる直交長 溝 193とを具備しており、底部長溝 192及び底部長溝 192よりも狭幅及び浅溝である 直交長溝 193にはグリース等の潤滑油が溜められており、図 25から図 28に示すラッ クガイド本体 111に対しては、図 29に示すような貫通孔 127並びに押圧力 Fの方向 に対して直交する円環状の平坦押圧面 194及び 195を有した円柱状又は円盤状の 弾性変形自在部材 112が用いられ、一方の平坦押圧面 194は、直交受圧面 191に 対面して接触して 、ると共に直交受圧面 191に対応した形状を有しており、他方の 平坦押圧面 195は、剛性板 113の直交平坦面 144に対面して接触している。斯かる 図 25から図 28に示すラックガイド本体 111でも、前述と同様に、押圧部材 117による 弾性変形自在部材 112への押圧力 Fを設定手段 123により設定できる結果、弾性変 形自在部材 112の膨出量又は固さを予め決められた値にすることができる。

図面の簡単な説明

[0074] [図 1]本発明の実施の形態の好ましい一例の断面図である。

[図 2]図 1に示すラックガイド本体の断面図である。 [図 3]図 1に示すラックガイド本体の平面図である。

[図 4]図 3に示す IV— IV線矢視断面である。

圆 5]図 1に示す弾性変形自在部材の斜視図平面図である。

[図 6]図 1に示す押圧部材の断面図である。

[図 7]本発明の実施の形態の好ましい他の例の断面図である。

[図 8]図 7に示すラックガイド本体の断面図である。

[図 9]図 7に示すラックガイド本体の側面図である。

圆 10]図 7に示す弾性変形自在部材の斜視図である。

[図 11]本発明の実施の形態の好ましい更に他の例の断面図である。

[図 12]図 11に示すラックガイド本体の平面図である。

[図 13]図 12に示す ΧΙΠ— ΧΙΠ線矢視断面図である。

[図 14]図 11に示す弾性変形自在部材の斜視図である。

[図 15]本発明の実施の形態の好ましい更に他の例の断面図である。

[図 16]図 15に示すラックガイド本体の平面図である。

[図 17]図 16に示す XVII— XVII線矢視断面図である。

[図 18]図 15に示す弾性変形自在部材の斜視図である。

[図 19]図 15に示す剛性板の斜視図である。

[図 20]図 15に示す押圧部材の斜視図である。

[図 21]本発明の実施の形態の好ましい更に他の例の一部断面図である。 圆 22]図 21に示す押圧部材の斜視図である。

[図 23]本発明の実施の形態の好ましい更に他の例の一部断面図である。

[図 24]図 23に示すラックガイド本体の XXIV— XXIV線矢視断面図である。

[図 25]本発明の実施の形態の好ましい更に他の例の断面図である。

[図 26]図 25に示すラックガイド本体の断面図である。

[図 27]図 25に示すラックガイド本体の平面図である。

[図 28]図 27に示す XXVIII— XXVIII線矢視断面図である。

圆 29]図 25に示す弾性変形自在部材の斜視図である。

符号の説明 ラックピ-オン式ステアリング装置 中空部

ギヤケース

ピニオン

フック困

ラックノ ー

凹面

受圧面

ラックガイド本体

弾性変形自在部材

押圧部材

Claims

請求の範囲

[1] ラックバーに摺動自在に接触する凹面を有すると共にラックバーに向力う押圧力を 受ける受圧面を有したラックガイド本体と、このラックガイド本体の受圧面側に配され た弾性変形自在部材と、この弾性変形自在部材にラックバーに向力う押圧力を与え る押圧部材とを具備しており、弾性変形自在部材は、押圧部材力 のラックバーに向 力う押圧力により弾性変形して押圧力の方向に対して直交する方向に膨出するよう に、ラックガイド本体と押圧部材との間に配されているラックピ-オン式ステアリング装 置用のラックガイド。

[2] 受圧面は、押圧力の方向に対して直交する直交受圧面を有しており、弾性変形自 在部材は、直交受圧面に対面すると共に直交受圧面に対応する形状をもった直交 押圧面を有しており、押圧力の方向に関して直交受圧面と押圧部材との間に配され て 、る請求項 1に記載のラックガイド。

[3] 直交受圧面と直交押圧面とは互いに接触している請求項 2に記載のラックガイド。

[4] 受圧面は、押圧力の方向に対して傾斜し且つ押圧力の方向において徐々に離隔 する一対の傾斜受圧面と、この一対の傾斜受圧面の押圧力の方向における端縁に 連接すると共に押圧力の方向に対して直交する一対の直交受圧面とを具備しており 、弾性変形自在部材は、一対の傾斜受圧面に対面すると共に一対の傾斜受圧面に 対応する形状をもった傾斜押圧面と、一対の直交受圧面に対面すると共に直交受圧 面に対応する形状をもった一対の直交押圧面とを具備しており、押圧力の方向に関 して傾斜受圧面及び直交受圧面と押圧部材との間に配されて 、る請求項 1に記載の ラックガイド。

[5] 一対の傾斜受圧面の押圧力の方向における各端縁はラックバーの移動方向と平 行である請求項 4に記載のラックガイド。

[6] 傾斜受圧面及び傾斜押圧面の夫々は直平面又は曲面である請求項 4又は 5に記 載のラックガイド。

[7] 傾斜受圧面と傾斜押圧面とは互いに接触しており、直交受圧面と直交押圧面とは 互いに接触して 、る請求項 4力 6の 、ずれか一項に記載のラックガイド。

[8] 一対の傾斜受圧面の夫々は互いに連接されており、一対の傾斜押圧面の夫々は 互 ヽに連接されて 、る請求項 4から 7の 、ずれか一項に記載のラックガイド。

[9] 一対の傾斜受圧面の夫々はラックバーの移動方向と平行であって互いの間隔が押 圧力の方向における一対の端縁の互いの間隔よりも狭い押圧力の方向と逆の方向 における他の端縁を有しており、受圧面は、他の端縁の夫々に連接すると共に押圧 力の方向に対して直交する他の直交受圧面を具備しており、弾性変形自在部材は、 他の直交受圧面に対面すると共に他の直交受圧面に対応する形状をもった他の直 交押圧面を具備しており、押圧力の方向に関して他の直交受圧面と押圧部材との間 に配されて 、る請求項 4から 7の 、ずれか一項に記載のラックガイド。

[10] 他の直交受圧面と他の直交押圧面とは互いに接触している請求項 9に記載のラッ クガイド。

[11] 押圧部材は、押圧力の方向に対して直交する直交押圧面を有しており、弾性変形 自在部材は、押圧部材の直交押圧面に対面すると共に押圧部材の直交押圧面に対 応する形状をもった直交受圧面を有しており、押圧力の方向に関してラックガイド本 体と押圧部材の直交押圧面との間に配されている請求項 1から 10のいずれか一項 に記載のラックガイド。

[12] 弾性変形自在部材の直交受圧面と押圧部材の直交押圧面とは互 、に接触して！/、 る請求項 11に記載のラックガイド。

[13] ラックガイド本体は、凹面に配されていると共にラックバーの移動方向に対して直交 して伸びる直交長溝を具備している請求項 1から 12のいずれか一項に記載のラック ガイド。

[14] ラックガイド本体は、凹面の底部に配されていると共にラックバーの移動方向と平行 に伸びる底部長溝を具備している請求項 1から 13のいずれか一項に記載のラックガ イド。

[15] ラックガイド本体は、凹面に配されていると共にラックバーの移動方向に対して直交 して伸びる直交長溝と、凹面の底部に配されていると共にラックバーの移動方向と平 行に伸びる底部長溝とを具備しており、底部長溝は直交長溝よりも幅広且つ深溝で ある請求項 1から 12のいずれか一項に記載のラックガイド。

[16] 弾性変形自在部材及び押圧部材の夫々は貫通孔を有しており、ラックガイド本体 は、凹面及び受圧面を有した本体部と、この本体部に一端で一体的に設けられてい ると共に弾性変形自在部材及び押圧部材の夫々の貫通孔を貫通する支持部とを具 備している請求項 1から 15のいずれか一項に記載のラックガイド。

[17] ラックガイド本体は、貫通孔への支持部の挿入を容易にするスリットと押圧部材の貫 通孔からの支持部の抜け出しを阻止する膨出部とを支持部の他端に有している請求 項 16に記載のラックガイド。

[18] ラックガイド本体又は押圧部材は金属製又は合成樹脂製である請求項 1から 17の Vヽずれか一項に記載のラックガイド。

[19] 弾性変形自在部材は天然若しくは合成ゴム又はポリウレタンエラストマ一等の榭脂 製である請求項 1から 18のいずれか一項に記載のラックガイド。

[20] ギヤケースと、このギヤケースに回転自在に支持されたピ-オンと、このピ-オンに 嚙合うラック歯が形成されたラックバーと、このラックバーを摺動自在に支持する請求 項 1から 19のいずれか一項に記載のラックガイドとを具備しており、ラックガイド本体 及び押圧部材はギヤケースの内面に対して隙間をもってギヤケース内に配されてお り、弾性変形自在部材は、付与されたラックバーに向力う押圧力による膨出でギヤケ ースの内面に接触するようになっているラックピ-オン式ステアリング装置。

[21] ギヤケースの内面に螺着されていると共に押圧部材にラックバーに向力う押圧力を 与えるねじ部材を更に具備して 、る請求項 20に記載のラックピ-オン式ステアリング 装置。

[22] 押圧部材はその周面でギヤケースの内面に螺着されている請求項 20に記載のラッ クビニオン式ステアリング装置。

[23] ラックガイドは、押圧部材により弾性変形自在部材へ与えられる押圧力を設定する 設定手段を更に具備して 、る請求項 20から 22の 、ずれか一項に記載のラックピ- オン式ステアリング装置。

[24] 設定手段は、ギヤケースの段部と、この段部に接触する押圧部材の段部と、押圧部 材をギヤケースの内面に螺合させる螺合部とを具備している請求項 23に記載のラッ クビニオン式ステアリング装置。

[25] ギヤケースは、ラックガイド本体及び弾性変形自在部材を収容すると共に円筒状の 小径内面で規定された小径の中空部と、この小径の中空部に隣接すると共に円筒状 の大径内面で規定された大径の中空部とを具備しており、押圧部材は、小径の中空 部に配されると共に小径外面を有した小径円柱部と、この小径円柱部に隣接すると 共に大径の中空部に配される大径外面を有した大径円柱部とを具備しており、ギヤ ケースの段部は、小径内面と大径内面との間に介在しており、押圧部材の段部は、 小径外面と大径外面との間に介在しており、螺合部は、大径内面と大径外面との間 に介在して 、る請求項 24に記載のラックピ-オン式ステアリング装置。

[26] ギヤケースは、ラックガイド本体及び弾性変形自在部材を収容すると共に円筒状の 内面で規定される中空部と、この中空部の一端が開口して 、る端面とを有しており、 押圧部材は中空部に配される円柱部を有しており、設定手段は、円柱部に一体的に 設けられていると共に端面に接触する環状の側面を有した鍔部と、押圧部材をギヤ ケースに螺合させる螺合部とを具備しており、螺合部は、円筒状の内面と円柱部の 円筒状の外面との間に介在している請求項 23に記載のラックピ-オン式ステアリング 装置。

[27] ギヤケースは、ラックガイド本体及び弾性変形自在部材を収容すると共に円筒状の 内面で規定された中空部を具備しており、押圧部材は、中空部に配されている端面 を有した円柱部を具備しており、設定手段は、ラックガイド本体に一体的に設けられ ていると共に弾性変形自在部材に埋設されて押圧部材の端面に向力つて延びた突 起と、押圧部材をギヤケースに螺合させる螺合部とを具備しており、螺合部は、円筒 状の内面と円柱部の円筒状の外面との間に介在している請求項 23に記載のラックピ ユオン式ステアリング装置。

[28] 弾性変形自在部材と押圧部材との間に介在された剛性板を更に具備して!/、る請求 項 23から 27のいずれか一項に記載のラックピ-オン式ステアリング装置。

[29] ラックガイド本体及び押圧部材の夫々は、榭脂製である請求項 23から 28の 、ずれ か一項に記載のラックピ-オン式ステアリング装置。