JP4178321B2 - ラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、ラック歯とピニオンとの噛合い状態を高精度で維持することができるラックアンドピニオン式ステアリング装置に関する。
昨今の自動車用ステアリング装置においては、ラックアンドピニオン式のステアリング装置が良く用いられている。ラックアンドピニオン式のステアリング装置では、相互に噛み合うラック軸とピニオン軸を有し、ステアリングホイールを操作することでピニオン軸の運動をラック軸に伝達し、ラック軸と連結している車輪を操舵する。
ラック軸のラック歯はねじれ角を有する。したがって、ピニオン軸に形成されるピニオンの回転によるラック軸に作用する力は、ラック軸を軸長方向に摺動させる力とラック軸の軸長方向と垂直な方向の力との合力となる。斯かるラック軸の軸長方向と垂直な方向の分力により生じる回転モーメントによりラック軸が揺動し、回転変位(以下、ラックツイストという)が生じる。
斯かるラックツイストの発生により、ラック軸の揺動による歯打ち音が発生する等の問題がある。斯かる問題を解決すべく、ラック軸をピニオン軸側へ押し付けることによってラック軸の回転を止めるラック支持部材を設けている。例えば特許文献1では、ラック軸の背面、すなわちラック歯とピニオンとの噛合い部分の反対側部分におけるラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状をY字形状または円形状とし、それに対応してラック軸を支持する側のラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状をY字形状または円形状としてラック軸を支持するラック支持部材を設けている。
しかし、ラック軸の背面における軸方向と垂直な方向の断面形状がY字形状または円形状である場合には、ラック軸とラック支持部材とが面接触する場合、フリクションが過大となり、特に負荷が大きい。ラックツイストが生じた場合においては、ラック軸とラック支持部材とが線接触した場合には、この接触部分に加わる圧力が増大し、磨耗が増大する原因となるという問題点があった。
斯かる問題点を解決するために、例えば特許文献2においては、ラック軸の背面における軸方向と垂直な方向の断面形状がY字形状または円形状であるが、ラック軸側におけるY字形状の各辺または円形状が凸円弧形状を有し、対応する部分において、ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状が半径の異なる凹円弧形状をなす部分を2つ有するラック支持部材を回転止めとして設けるステアリング装置が開示されている。
このようにすることで、ラック軸とラック支持部材とは線接触し、ラック軸の回転を効果的に抑止することができることから、ラックツイストによるラック歯とピニオンの噛合い抵抗の増加、歯面の偏磨耗等を低減することができる。
特公昭60−13867号公報 特開2001−10510号公報
しかし、特許文献2に開示されている構造は、ラック支持部材による圧接摩擦力によってラック軸の回転を抑制しようとするものであり、完全にはラック軸の回転を止めることができない。したがって、依然としてラックツイストによるラック歯とピニオンの噛合い抵抗の増加、歯面の偏磨耗等に起因する歯打ち音の発生、操舵感覚の減退等の支障が生じるおそれがあるという問題点が残されている。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、フリクションを低減させつつ、ラック軸の回転を抑止することができ、ラックツイストによるラック歯とピニオンの噛合い抵抗の増加、又は歯面の偏磨耗等に起因する歯打ち音の発生の防止、操舵感覚の向上等を図ることができるラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ラック軸を摺動可能に支持するラック支持部材を備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、前記ラック軸は、前記ラック支持部材により支持される側に、前記ラック軸の軸断面形状が、2つの凹円弧を組み合わせてなる略V字形状である部分を有し、前記ラック支持部材は、前記ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状が、前記ラック軸の凹円弧形状と接する凸円弧形状をなす2つの部分を有し、前記ラック軸における凹円弧の半径が前記ラック支持部材における凸円弧の半径よりも大きく、前記ラック支持部材及び前記ラック軸が当接する2つの部分での円弧の法線の交点が、軸方向に移動する前記ラック軸の全移動範囲で前記ラック軸のラック歯の基準ピッチ線上に位置することを特徴とする。
第1発明に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置では、ラック軸及びラック支持部材における両円弧の半径が相違することによってラック軸とラック支持部材とを線接触させることができるとともに、ラック軸側における凹円弧の半径がラック支持部材側における凸円弧の半径よりも大きいことから、ラック軸に回転モーメントが生じた場合であっても、ラック軸の回転を確実に抑止することができ、ラックツイストによるラック歯とピニオンの噛合い抵抗の増加、又は歯面の偏磨耗等を低減することが可能となる。
また、ラック軸に回転モーメントを生じさせる力は、ラック軸とピニオン軸との噛合い部分、すなわちラック軸のラック歯の基準ピッチ線上で生じるから、ラック歯のねじれ角によりラック軸の軸長方向と垂直な方向の分力が生じた場合であっても、ラック支持部材及びラック軸が当接する2つの部分での円弧の法線の交点が軸方向に移動するラック軸の全移動範囲でラック歯の基準ピッチ線上に存在する限り、回転モーメントのアームが0(ゼロ)となり、ラックツイストを生じさせる回転モーメントがラック軸に生じない。したがって、確実にラック軸の回転を抑止することができ、ラックツイストによる歯打ち音の発生、操舵感覚の減退等の支障を防止することが可能となる。
次に、上記目的を達成するために第2発明に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ラック軸を摺動可能に支持するラック支持部材を備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、前記ラック軸は、前記ラック支持部材により支持される側に、前記ラック軸の軸断面形状が、2つの凸円弧を組み合わせてなる略V字形状である部分を有し、前記ラック支持部材は、前記ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状が、前記ラック軸の凸円弧形状と接する凹円弧形状をなす2つの部分を有し、前記ラック支持部材における凹円弧の半径が前記ラック軸における凸円弧の半径よりも大きく、前記ラック支持部材及び前記ラック軸が当接する2つの部分での円弧の法線の交点が、軸方向に移動する前記ラック軸の全移動範囲で前記ラック軸のラック歯の基準ピッチ線上に位置することを特徴とする。
第2発明に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置では、ラック軸及びラック支持部材における両円弧の半径が相違することによってラック軸とラック支持部材とを線接触させることができるとともに、ラック支持部材側における凹円弧の半径がラック軸側における凸円弧の半径よりも大きいことから、ラック軸に回転モーメントが生じた場合であっても、ラック軸の回転を機構的に抑止することができ、ラックツイストによるラック歯とピニオンの噛合い抵抗の増加、又は歯面の偏磨耗等を低減することが可能となる。
また、ラック軸に回転モーメントを生じさせる力は、ラック軸とピニオン軸との噛合い部分、すなわちラック軸のラック歯の基準ピッチ線上で生じるから、ラック歯のねじれ角によりラック軸の軸長方向と垂直な方向の分力が生じた場合であっても、ラック支持部材及びラック軸が当接する2つの部分での円弧の法線の交点が軸方向に移動するラック軸の全移動範囲でラック歯の基準ピッチ線上に存在する限り、回転モーメントのアームが0(ゼロ)となり、ラックツイストを生じさせる回転モーメントがラック軸に生じない。したがって、確実にラック軸の回転を抑止することができ、ラックツイストによる歯打ち音の発生、操舵感覚の減退等の支障を防止することが可能となる。
以上のように本発明によれば、ラック軸とラック支持部材との当接部分におけるラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状の円弧半径が相違することによってラック軸とラック支持部材とを線接触させ、ラック軸に回転モーメントを生じた場合にもラック軸の回転を抑止することができるとともに、ラック軸に回転モーメントを生じないようにすることで、ラックツイストによる歯打ち音の発生、操舵感覚の減退等の支障を防止することが可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置の概略構成を示す自動車の側面から見た側面断面図である。図1に示すように、ピニオン軸2は上下方向に配置されており、拡径された下半部にピニオン20が一体形成され、ピニオン20の下側及び上側に配置されている一対の玉軸受け21、22により、筒型のピニオンハウジングH2の内部に支持されている。
ピニオン軸2はピニオンハウジングH2から上側に突出しており、斯かる突出部分が、模式的に図示されているステアリングホイールSに連結されている。
ピニオンハウジングH2の中途部分には、筒型のハウジングH1が自動車の左右方向に軸を有するよう横置きされており、ハウジングH1の内部に、ラック軸1が、ハウジングH1の軸方向に摺動自在に支持されている。
ラック軸1には、ピニオンハウジングH2とハウジングH1との交叉部においてピニオン20と噛合うラック歯10が形成されている。ラック軸1は、ハウジングH1における自動車の左右端から突出している。斯かる突出部分に、自動車の左右の車輪がそれぞれ連結されている。
また、ハウジングH1は、ハウジングH1と一体的に設けられた筒型のヨークハウジングH3を備えている。該ヨークハウジングH3は、ハウジングH1、ピニオンハウジングH2のそれぞれと略直交する方向であり、かつラック歯10とピニオン20との噛合い部分と反対方向に突出するように設けられている。ヨークハウジングH3は、自動車の前後方向にハウジングH1内に連通する円形断面を有する保持孔30を有し、該保持孔30によって、円柱形状を有するラック支持部材3が、自動車の前後方向に摺動可能に保持されている。
ラック支持部材3は、保持孔30に挿入されており、自動車の前側に配置されている押しバネ34の弾性力によって、ラック軸1の方向へ押圧され、ラック軸1を支持している。該押しバネ34は、ロックナット33により固定されている支持キャップ32とラック支持部材3との間に設けられている。
図2は本発明の実施の形態1に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸1とピニオン軸2との噛合い部分近傍について、ラック軸1の軸方向と垂直な方向の断面を示す拡大断面図である。図2に示すように、ラック支持部材3は、ラック軸1をラック歯10とピニオン20との噛合い部分の反対方向から押圧し、該噛合い部分に予圧を付与しつつラック軸1を摺動可能に支持する。なお、予圧の調整は、ロックナット33の締め付けにより支持キャップ32の位置を変えることにより行うことができる。
ラック軸1の背面側、すなわちラック歯10とピニオン20との噛合い部分の反対側部分には、ラック軸1の軸断面形状が略V字形状であり、かつ略V字形状の2辺がそれぞれ円弧形状を有する凹面が形成されている。
斯かる形状に対応するように、ラック軸1を支持するラック支持部材3の先端部には、ラック軸1の軸方向と垂直な方向の断面形状が円弧形状である2つの凸面が、ラック軸1における凹面と接するように設けられ、ラック受けシート4が被着されている。該ラック受けシート4は、耐摩耗性に優れ、低摩擦係数を有する材質による薄膜シートで構成されており、例えばPTFE等の合成樹脂製のコーティング膜を基材となる金属板の一面に形成した金属製のシート、又は炭素繊維強化ポリアセタノール(POM)等の合成樹脂製のシート等を用いる。なお、材質については、特にこれらに限定されるものではない。
ラック軸1の背面側における2つの円弧の半径は、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の半径よりも大きな値を有する。このように両円弧の半径を相違させることで、ラック軸1とラック支持部材3とを面接触ではなく、線接触させることができ、両者のフリクションを低減させることができる。また、ラック軸1の背面側における2つの円弧の半径を、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の半径よりも大きな値とすることにより、ラック軸に回転モーメントが生じた場合であってもラック軸の回転半径を機構的に維持することができず、ラック軸1が回転することを確実に抑止することが可能となる。
図3は、本発明の実施の形態1に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸1とラック支持部材3との位置関係を示す図である。図3に示すように、ラック支持部材3は、押しバネ等による弾性力によりラック受けシート4を介してラック軸1の背面に押し付けられ、ラック軸1をピニオン軸2に向けて押圧する。そして、ラック軸1の背面側における2つの円弧の半径R1が、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の半径R3よりも大きいことから、ラック軸1とラック支持部材3とは当接点Pにおいて線接触する。
加えて、ラック軸1に回転モーメントが生じないようにするために、ラック軸1の背面側における2つの円弧の中心O1、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の中心O3、及びラック軸1とラック支持部材3との当接点Pを結ぶ2本の直線の交点OPが、ラック軸1とピニオン軸2との噛合い点OQと略一致するように配置する。
図4は、ラック軸1に作用する外力の説明図である。ラック軸1のラック歯10は、ねじれ角θを有することから、ラック軸1に作用する外力Fは、ラック軸1を軸長方向に摺動させる力Fcosθと、ラック軸1の軸長方向と垂直な方向の力Fsinθとに分力される。斯かるラック軸1の軸長方向と垂直な方向の力Fsinθにより、ラック軸1は回転モーメントを生じ、ラックツイストが生じる。
本実施の形態1では、ラック軸1にラックツイストが生じた場合、ラック軸1及びラック支持部材3が当接する2つの部分での円弧の法線の交点OPが、ラック軸1とピニオン軸2との噛合い点OQと略一致することから、ラック軸1及びラック支持部材3が当接する2つの部分での円弧の法線の交点OPは、ラック軸1のラック歯10の基準ピッチ線上に位置する。すなわち、ラック軸1に作用する外力Fの分力Fsinθは基準ピッチ線上で作用することから、ラック軸1及びラック支持部材3が当接する2つの部分での円弧の法線の交点OPから分力Fsinθの作用点までの距離、すなわち回転モーメントのアームが0(ゼロ)となる。したがって、分力Fsinθが作用した場合であっても、アームが0(ゼロ)であることから、OQに生ずる回転モーメントFrは、Fr=Fsinθ×0=0となる。よって、ラック軸1に回転モーメントは発生せず、ラックツイストは生じることがなく、歯打ち音の発生、操舵感覚の減退等の支障を防止することが可能となる。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置について、図面を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態2に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸1とピニオン軸2との噛合い部分近傍について、ラック軸1の軸方向と垂直な方向の断面を示す拡大断面図である。図5に示すように、ラック支持部材3は、実施の形態1と同様に、ラック軸1をラック歯10とピニオン20との噛合い部分の反対方向から押圧し、当該噛合い部分に予圧を付与しつつラック軸1を摺動可能に支持している。
そして、ラック軸1の背面側、すなわちラック歯10とピニオン20との噛合い部分の反対側の部分には、ラック軸1の軸断面形状が略V字形状であり、かつ略V字形状の2辺が円弧形状を有する凸面が形成されている。
斯かる形状に対応するように、ラック軸1を支持するラック支持部材3の先端部には、ラック軸1の軸方向と垂直な方向の断面形状が円弧形状である2つの凹面が、ラック軸1における凸面と接するように設けられ、ラック受けシート4が被着されている。当該ラック受けシート4に要求される性質及び材質については、実施の形態1と同様である。
また、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の半径は、ラック軸1の背面側における2つの円弧の半径よりも大きな値を有する。このように円弧の半径を相違させることで、ラック軸1とラック支持部材3とを面接触ではなく、線接触させることができ、両者のフリクションを低減させることができる。さらに、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の半径を、ラック軸1の背面側における2つの円弧の半径よりも大きな値とすることにより、ラック軸に回転モーメントが生じた場合であってもラック軸の回転半径を機構的に維持することができず、ラック軸1が回転することを確実に抑止することが可能となる。
図6は、本発明の実施の形態2に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸1とラック支持部材3との位置関係を示す図である。図6に示すように、ラック支持部材3は、押しバネ等による弾性力によりラック受けシート4を介してラック軸1の背面に押し付けられ、ラック軸1をピニオン軸2に向けて押圧する。そして、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の半径R3が、ラック軸1の背面側における2つの円弧の半径R1よりも大きいことから、ラック軸1とラック支持部材3とは当接点Pにおいて線接触する。
加えて、ラック軸1に回転モーメントが生じないようにするために、ラック軸1の背面側における2つの円弧の中心O1、ラック支持部材3の先端部における2つの円弧の中心O3、及びラック軸1とラック支持部材3との当接点Pを結ぶ2本の直線の交点OPが、ラック軸1とピニオン軸2との噛合い点OQと略一致するように配置する。
ラック軸1及びラック支持部材3が当接する2つの部分での円弧の法線の交点OPが、ラック軸1とピニオン軸2との噛合い点OQと略一致することから、実施の形態1と同様、ラック軸1及びラック支持部材3が当接する2つの部分での円弧の法線の交点OPは、ラック軸1のラック歯10の基準ピッチ線上に位置する。すなわち、ラック軸1に作用する外力Fの分力Fsinθは基準ピッチ線上で作用することから、ラック軸1及びラック支持部材3が当接する2つの部分での円弧の法線の交点OPから分力Fsinθの作用点までの距離、すなわち回転モーメントのアームが0(ゼロ)となる。したがって、分力Fsinθが作用した場合であっても、アームが0(ゼロ)であることから、OQに生ずる回転モーメントFrは、Fr=Fsinθ×0=0となる。よって、ラック軸1に回転モーメントは発生せず、ラックツイストは生じることがなく、歯打ち音の発生、操舵感覚の減退等の支障を防止することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置の概略構成を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸とピニオン軸との噛合い部分近傍について、ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面を示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態1に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸とラック支持部材との位置関係を示す図である。 ラック軸に作用する外力の説明図である。 本発明の実施の形態2に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸とピニオン軸との噛合い部分近傍について、ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面を示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラック軸とラック支持部材との位置関係を示す図である。
符号の説明
1 ラック軸
2 ピニオン軸
3 ラック支持部材
4 ラック受けシート
10 ラック歯
20 ピニオン
O1 ラック軸の背面側における2つの円弧の中心
O2 ラック支持部材の先端部における2つの円弧の中心
OP 当接点を結ぶ2本の直線の交点
OQ ラック軸とピニオン軸との噛合い点
P ラック軸とラック支持部材との当接点

Claims (2)

  1. ラック軸を摺動可能に支持するラック支持部材を備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
    前記ラック軸は、前記ラック支持部材により支持される側に、前記ラック軸の軸断面形状が、2つの凹円弧を組み合わせてなる略V字形状である部分を有し、
    前記ラック支持部材は、前記ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状が、前記ラック軸の凹円弧形状と接する凸円弧形状をなす2つの部分を有し、
    前記ラック軸における凹円弧の半径が前記ラック支持部材における凸円弧の半径よりも大きく、前記ラック支持部材及び前記ラック軸が当接する2つの部分での円弧の法線の交点が、軸方向に移動する前記ラック軸の全移動範囲で前記ラック軸のラック歯の基準ピッチ線上に位置することを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
  2. ラック軸を摺動可能に支持するラック支持部材を備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
    前記ラック軸は、前記ラック支持部材により支持される側に、前記ラック軸の軸断面形状が、2つの凸円弧を組み合わせてなる略V字形状である部分を有し、
    前記ラック支持部材は、前記ラック軸の軸方向と垂直な方向の断面形状が、前記ラック軸の凸円弧形状と接する凹円弧形状をなす2つの部分を有し、
    前記ラック支持部材における凹円弧の半径が前記ラック軸における凸円弧の半径よりも大きく、前記ラック支持部材及び前記ラック軸が当接する2つの部分での円弧の法線の交点が、軸方向に移動する前記ラック軸の全移動範囲で前記ラック軸のラック歯の基準ピッチ線上に位置することを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
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