JP5339142B2 - ラック軸支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラック軸支持装置に関する。
通例、ラックアンドピニオン式のステアリング装置には、ラック軸支持装置が備えられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
ラック軸支持装置は、ラック軸をこのラック軸の軸方向に摺動可能に支持するサポートヨークを有している。このサポートヨークは、筒状のハウジングの保持孔に収容されており、保持孔の深さ方向に進退可能である。サポートヨークは、付勢部材によってラック軸側に付勢されることにより、ラック軸をピニオンに押圧している。また、サポートヨークは、ピニオン側へ延びる一対の端部を有している。一対の端部は、ラック軸を挟んだ両側に配置されている。
実開平2−65675号公報 実開平4−43574号公報
ラックアンドピニオン式のステアリング装置においては、ラックとピニオンのそれぞれをはすば歯車としていることがある。このような構成では、ピニオンの回転に伴い、ラック軸には、ピニオンの軸方向と平行な向きの力(スラスト力)が作用する。
ラック軸に、ピニオンの軸方向と平行な方向(以下、本項において、平行方向という)の力が作用すると、ラック軸は、上記平行方向に移動しようとする。すなわち、左操舵のときや右操舵のときに、ラック軸が、上記平行方向に移動しようとする。
このような移動が起きると、右操舵の場合と左操舵の場合とで、操舵トルクに差が生じてしまう。右操舵の場合と左操舵の場合とで、操舵トルクに差が生じると、ハンドルを直進状態のときの位置に戻す際のハンドルの動き、すなわち、ハンドル戻りも、右操舵の場合と左操舵の場合とで差が生じる。その結果、操舵フィーリングが悪くなる。
特許文献2のサポートヨークは、ラック軸の中心を挟んで相対向する一対の支持面を含んでいる。この一対の支持面は、ラック軸の中心を挟むようにして、ラック軸を上記平行方向に挟んでいる。これにより、ラック軸が上記平行方向に移動することをサポートヨークで抑制できる。その結果、右操舵の場合と左操舵の場合とで、操舵トルクに差が生じないようにすることができる。
しかしながら、悪路走行時等において、車輪からの入力により、ラック軸がサポートヨークの進退方向に振動すると、ラック軸とサポートヨークとが一瞬離れるような動きが生じてしまう。その結果、ラック軸とサポートヨークとの間でがたつきが生じ、異音が生じてしまう。
また、サポートヨークとハウジングの収容孔の周面との間に隙間があると、サポートヨークがこの周面に衝突して異音が生じてしまう。
そこで、本発明の目的は、操舵フィーリングを向上でき、且つ異音の発生を防止できるラック軸支持装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、ハウジング(16)に形成された保持孔(17)内に上記保持孔の深さ方向(X2)に進退可能に保持され、ラック軸を、上記ラック軸の軸方向(X1)に移動可能に支持するラック軸支持部材(18)と、上記保持孔の入口(17a)の周面(17b)に形成されたねじ部(17c)に螺合した封止部材(31,31H)と、上記封止部材と上記ラック軸支持部材との間に介在し、上記ラック軸支持部材を上記ラック軸側へ付勢する付勢部材(34)と、を備え、上記ラック軸支持部材は、上記深さ方向に関して上記ラック軸の中心(C1)よりもピニオン(7a)側に延びる一対の端部(20,21;20G,21G)を含み、上記一対の端部は上記ラック軸を挟んだ両側に配置され、上記深さ方向とは直交する方向(X3)に関して、上記一対の端部間の最小間隔(D7)は、上記ラック軸の最大幅(D5)よりも小さくされており、上記ラック軸支持部材の外側面(18b)には、上記保持孔の上記周面に当接可能な突起(39;39A;39B)が形成され、上記一対の端部は、上記ラック軸の外周面と対向する対向面(40D)を含み、上記深さ方向に沿ってみたとき、上記対向面は、上記ラック軸の軸方向に関する中央部(61)から端部(62,63)に向かうに従い上記ラック軸から離れるように湾曲していることを特徴とするラック軸支持装置(15)を提供する(請求項1)。
本発明によれば、一対の端部は、ラック軸の中心を挟むようにして、ラック軸を挟んでいる。これにより、ピニオンの軸方向と平行な方向に関して、ラック軸がラック軸支持部材に対して移動することを規制できる。その結果、左操舵のときと右操舵のときとで、ピニオンに作用する操舵トルクに差が生じることを抑制できる。したがって、操舵部材を直進状態のときの位置に戻す際の操舵部材の動き、すなわち、いわゆるハンドル戻りを、右操舵の場合と左操舵の場合とで同じにできる。これにより、優れた操舵フィーリングを実現できる。
また、深さ方向とは直交する方向に関して、一対の端部間の最小間隔は、ラック軸の最大幅よりも小さくされている。これにより、ラック軸支持部材は、ラック軸を深さ方向の両側から保持できるので、ラック軸支持部材とラック軸とが深さ方向に離隔することを抑制できる。したがって、例えば、悪路走行時等において、車輪からの入力(逆入力)により、ラック軸が保持孔の深さ方向に振動したときでも、ラック軸とラック軸支持部材とが離れることを抑制できる。その結果、ラック軸とラック軸支持部材との間のがたつきを抑制できる。したがって、ラック軸とラック軸支持部材との接触による異音を抑制できる。
また、ラック軸支持部材の外側面に形成された突起が保持孔の周面に接触している。これにより、ラック軸支持部材が保持孔の周面に対してがたつくことを抑制できるので、異音の発生をより確実に抑制できる。さらに、ラック軸支持部材の外側面から突出する突起のみを保持孔の周面に当接させているので、ラック軸支持部材と保持孔の周面との引っかかりを少なくできる。これにより、ラック軸支持部材のスムーズな進退移動を実現できる。
また、上記一対の端部は、上記ラック軸の外周面と対向する対向面を含み、上記深さ方向に沿ってみたとき、上記対向面は、上記ラック軸の軸方向に関する中央部から端部に向かうに従い上記ラック軸から離れるように湾曲しているので、下記の利点がある。すなわち、摺接面とラック軸の外周面との接触面積を少なくできる。したがって、ラック軸の摺動抵抗をより少なくできる。
例えば、上記ピニオンの軸方向とは平行な方向に関して、上記ラック軸支持部材の上記外側面の両端に上記突起が設けられている場合がある。この場合には、ピニオンの軸方向と平行な方向にラック軸が受ける力を、これらの突起と保持孔の周面との当接によって、確実に受けることができる。これにより、ラック軸がピニオンの軸方向と平行な方向に動くことをより確実に抑制できる。
また、例えば、上記突起が、上記一対の端部の外側面の近傍に設けられている場合には、一対の端部が保持孔の内面に対してがたつくことをより確実に抑制できる。その結果、一対の端部に挟まれたラック軸がピニオンの軸方向と平行な方向に移動することを、より確実に抑制できる。
また、本発明において、上記一対の端部は、上記ラック軸の外周面(18b)と対向する対向面(40;40D)を含み、上記対向面の少なくとも一部は、上記ラック軸の上記外周面の形状に沿う形状とされている場合がある(請求項2)。この場合、ラック軸保持部材は、ラック軸を深さ方向の両側から常に保持しておくことができる。これにより、ラック軸がラック軸保持部に対して保持孔の深さ方向に相対変位することをより確実に抑制できる。
また、本発明において、上記ラック軸支持部材は、上記ラック軸の外周面が摺動可能に接触する摺接面(43;43C;43D;43E)と、この摺接面に隣接し摺接面に対して窪んだ潤滑剤溜まり(51)と、を含んでいる場合がある(請求項3)。この場合、ラック軸とラック軸支持部材との摺動抵抗をより少なくでき、ラック軸をラック軸の軸方向によりスムーズに変位させることができる。
また、本発明において、上記摺接面は、上記深さ方向とは平行なラック軸支持部材の中心軸線(C3)を中心に放射状に延びる放射状延伸部(45)を含む場合がある(請求項4)。
この場合、ラック軸の周方向に関してラック軸と摺接面との接触領域を十分に確保することができる。これにより、ラック軸を確実に把持することができる。また、摺接面を放射状に形成することにより、摺接面を単なる湾曲面としたときよりも、摺接面とラック軸の外周面との接触面積を少なくできる。したがって、ラック軸の摺動抵抗をより少なくできる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一参考形態にかかるラック軸支持装置を備える車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図1の要部の断面図であり、主にラックアンドピニオン機構およびラック軸支持装置を示す。 サポートヨークの底面図である。 図2の一部拡大図である。 (a)は、サポートヨークの周辺の要部の側面図であり、(b)は、図5(a)の矢印Vbに沿って見たサポートヨークの周辺の要部の側面図であり、(c)は、図5(b)の矢印Vcに沿って見たサポートヨークの周辺の要部の側面図である。 図2の一部拡大図である。 本発明の別の参考形態の要部の平面図である。 本発明の一実施の形態の要部の側面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の側面図である。 (a)、(b)は、それぞれ、本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図である。 (a)、(b)は、それぞれ、本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図である。 (a)は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図および側面図であり、(b)、(c)は、それぞれ、本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図である。 (a)は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図であり、(b)は、図13(a)の要部の模式的な斜視図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部を断面で示す側面図である。 図14のXV−XV線に沿う要部の断面図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一参考形態にかかるラック軸支持装置を備える車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部に設けられたピニオン7aとを有している。また、車両用操舵装置1は、ピニオン7aに噛み合うラック8aを有して車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8を有している。ピニオン軸7およびラック軸8により、舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。
ラック軸8は、車体に固定されるラックハウジング9内に、図示しない複数の軸受を介して支持されており、ラック軸8の軸方向X1に沿って直線往復動可能である。ラックハウジング9の近傍には、ピニオンハウジング10が設けられている。ピニオンハウジング10内にピニオン7aが収容されている。ラック軸8の両端部は、ラックハウジング9の両側へ突出している。ラック軸8の各端部にはそれぞれタイロッド11が結合されている。各タイロッド11は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪12に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック8aによって、ラック軸8の軸方向X1に沿ってのラック軸8の直線運動に変換される。これにより、転舵輪12の転舵が達成される。
図2は、図1の要部の断面図であり、主にラックアンドピニオン機構Aおよびラック軸支持装置15を示す。図1および図2を参照して、ピニオン軸7は、玉軸受からなる第1の軸受13と、円筒ころ軸受からなる第2の軸受14とを介して、円筒状のピニオンハウジング10に回転可能に支持されている。第1の軸受13と第2の軸受14との間にピニオン7aが配置されている。これにより、ピニオン7aは両持ち支持されている。ピニオン軸7のピニオン7aとラック軸8のラック8aとは、ピニオンハウジング10内で相互に噛み合わされている。ピニオン7aとラック8aは、それぞれ、はすばとされている。
ラック軸8は、断面D字形形状をなしている。ラック軸8の外周面8bは、ラック8aが形成されるラック形成部8cと、円弧状部8dと、を含んでいる。
円弧状部8dは、円筒面の一部を含んでいる。円弧状部8dの中心軸線が、ラック軸8の中心軸線C1とされている。
車両用操舵装置1は、ラック軸8をピニオン軸7に向けて付勢状態で支持するラック軸支持装置15を有している。ラック軸8は、ラック軸支持装置15の後述するサポートヨーク18と、ラックハウジング9内に設けられた図示しない軸受とによって、ラック軸8の軸方向X1(図2において、紙面に直交する方向に相当する。)に移動可能に支持されている。
ラック軸支持装置15は、円孔からなる保持孔17を有するヨークハウジング16と、保持孔17に保持され且つラック軸8を支持するラック軸支持部材としてのサポートヨーク18と、保持孔17の入口17aに固定されこの入口17aを封止する封止部材31と、を有している。また、ラック軸支持装置15は、サポートヨーク18および封止部材31の間に介在しサポートヨーク18をラック軸8側へ弾性的に付勢する付勢部材34を有している。
ラックハウジング9のうちピニオンハウジング10近傍の部分9aと、ピニオンハウジング10と、ヨークハウジング16とは、単一材料を用いて形成されており、且つ互いに交差状に配置されている。
図2を参照して、ヨークハウジング16は、ラック軸8を挟んでピニオン軸7とは反対側に配置されており、円筒状をなしている。ヨークハウジング16の保持孔17の中心軸線C2は、ラック軸8の中心軸線C1と直交しており、且つピニオン軸7の中心軸線C5と直交している。ラック軸8の中心軸線C1とピニオン軸7の中心軸線C5とは、保持孔17の中心軸線C2回りの位相が互いに90度ずらされている。保持孔17の中心軸線C2に沿う方向が、保持孔17の深さ方向X2である。
保持孔17の周面17bのうち、保持孔17の入口17a側には、ねじ部としての雌ねじ17cが形成されている。雌ねじ17cには、封止部材31が螺合している。
封止部材31は、柱状をなしている。封止部材31の外周に、雄ねじ31aが形成されている。封止部材31の雄ねじ31aが、保持孔17の雌ねじ17cにねじ込まれて固定されている。
封止部材31の雄ねじ31aには、ロックナット32がねじ嵌合されている。ロックナット32がヨークハウジング16の端面16aに押圧されることにより、封止部材31がヨークハウジング16に止定されている。
封止部材31には、多角形形状の孔からなる工具係合孔33が設けられている。工具係合孔33に、図示しない工具を係合させて、封止部材31を回動させることができるようになっている。
付勢部材34は、例えば、弾性部材としての圧縮コイルばねからなる。この圧縮コイルばねは、圧縮された状態で、封止部材31とサポートヨーク18との間に介在している。また、封止部材31とサポートヨーク18の底面18bとの間には、変動吸収のための隙間D1が確保されている。
サポートヨーク18は、ラック軸8をラック軸8の軸方向X1に移動可能に支持するものである。サポートヨーク18は、例えば、アルミニウム合金、焼結体および合成樹脂材料等を用いて形成されている。合成樹脂材料として、ポリアミド系樹脂(ポリアミド樹脂を主体とする樹脂)等のエンジニアリングプラスチックを例示できる。
このサポートヨーク18は、保持孔17内においてヨークハウジング16に保持されており、保持孔17に対して深さ方向X2に進退移動可能である。
サポートヨーク18は、単一材料を用いて一体に形成されている。サポートヨーク18の外側面としての外周面18aは、全体として、円筒状に形成されている。
サポートヨーク18は、封止部材31に隣接する円筒状の第1の部分23と、第1の部分23からピニオン7a側に延びる一対の第2の部分26,27と、第2の部分26,27からピニオン7a側に延びる一対の端部20,21と、を含んでいる。深さ方向X2に関して、第1の部分23は、サポートヨーク18の底面18bから後述する対向面40までの部分を形成している。
第1の部分23におけるサポートヨーク18の外周面18bには、例えば2つの環状溝24が深さ方向X2に並んで形成されている。環状溝24は、外周面18bの一端寄りに配置されている。各環状溝24には、ゴム等の弾性部材を用いて形成されたOリング54が嵌め込まれている。各Oリング54の一部は、環状溝24から突出しており、保持孔17の周面17bに弾性的に接触している。これにより、サポートヨーク18が保持孔17の周面17bと衝撃的に接触して異音を生じることを抑制している。なお、Oリング54を廃止することにより、ラック軸支持装置15の部品点数を少なくしてもよい。
図3は、サポートヨーク18の底面図である。図2および図3を参照して、第1の部分23の内側には、複数の柱部28が設けられている。柱部28は、第1の部分23の内側において、サポートヨーク18の第1の部分23の中心軸線C3(以下、単にサポートヨーク18の中心軸線C3という)を中心に放射状に配置されている。柱部28は、第1の部分23の周方向に等間隔に複数個(例えば、8個)設けられている。
各柱部28は、第1の部分23の径方向に関する長さが相対的に短い短片部29と、第1の部分23の径方向に関する長さが相対的に長い長片部30とを含んでいる。短片部29は、第1の部分23の内側に配置されている。第1の部分23の一側面と、短片部29の一側面とにより、サポートヨーク18の底面18bが形成されている。長片部30は、短片部29とは深さ方向X2に隣接しており、第1の部分23の内側および各第2の部分26,27の内側に配置されている。各短片部29の内側面29aと、各長片部30の一側面30aとによって、収容凹部35が形成されている。
収容凹部35には、円環状の補強ブッシュ36が収容されている。補強ブッシュ36は、サポートヨーク18の座屈に対する強度と、サポートヨーク18の内部応力を緩和するためのものである。
図4は、図2の一部拡大図である。図4を参照して、補強ブッシュ36は、アルミニウム合金等の金属製のブッシュ本体37と、ブッシュ本体37の一端に固定されたエラストマー系樹脂製の緩衝部材38とを含んでいる。ブッシュ本体37の外周面が、各柱部28の短片部29の内側面29aに係合していることにより、ブッシュ本体37がサポートヨーク18に保持されている。
緩衝部材38のうち、封止部材31側を向く一側面に、環状の凸部38aが形成されている。凸部38aは、底面18bから突出している。緩衝部材38の凸部38aと封止部材31とが接触することにより、サポートヨーク18と封止部材31とが衝撃的に接触することを抑制している。これにより、サポートヨーク18と封止部材31との接触音を低減している。
図2を参照して、付勢部材34は、収容凹部35に収容されており、長片部30の一側面30aと、この長片部30の一側面30aに対向する封止部材31の対向面とに係合している。これにより、サポートヨーク18を深さ方向X2に沿ってラック軸8側に付勢している。
図5(a)は、サポートヨーク18の周辺の要部の側面図であり、図5(b)は、図5(a)の矢印Vbに沿って見たサポートヨーク18の周辺の要部の側面図であり、図5(c)は、図5(b)の矢印Vcに沿って見たサポートヨーク18の周辺の要部の側面図である。なお、図5(c)では、一部を2点鎖線で示している。
図5(a)および図5(b)を参照して、サポートヨーク18の第2の部分26,27は、第1の部分23に接続されている。深さ方向X2に関して、一対の第2の部分26,27は、第1の部分23との境界部72からラック軸8の中心軸線C1にかけて配置されている。これらの第2の部分26,27は、ピニオン軸7の軸方向X5とは平行な方向に離隔して一対設けられている。各第2の部分26,27は、互いに対称な形状に形成されており、深さ方向X2に沿ってピニオン7a側に進むに従い、先細りとなっている。
一対の端部20,21は、対応する第2の部分26,27からそれぞれピニオン7a側に向けて延設されている。深さ方向X2に関して、一対の端部20,21は、ラック軸8の中心軸線C1よりもピニオン7a側に延びている。一対の端部20,21は、それぞれ、深さ方向X2に沿ってピニオン7a側に進むに従い、先細りとなっている。図5(a)に示すように、ラック軸8の中心軸線C1とサポートヨーク18の中心軸線C3とが直交するように見たとき、一方の第2の部分26と、一方の端部20とは、全体として、山形形状をなしている。図示していないが、同様に、他方の第2の部分27と、他方の端部21とは、全体として、山形形状をなしている。
図5(a)および図5(b)を参照して、ピニオン軸7の軸方向X5と平行な方向X3(以下、平行方向X3という)に関して、一対の端部20,21および一対の第2の部分26,27は、ラック軸8の中心軸線C1を挟むようにしてラック軸8の両側に配置されている。各一対の端部20,21におけるサポートヨーク18の底面18b、および、第1の部分23におけるサポートヨーク18の外周面18aには、それぞれ、半球状の突起39が設けられている。突起39は、保持孔17の周面17bに当接している。
突起39は、平行方向X3に関してサポートヨーク18が保持孔17の周面17bに対して移動することを規制するものである。また、突起39は、サポートヨーク18の外周面18aと保持孔17の周面17bとの間の抵抗を低減するためのものである。
一対の第2の部分26,27における外周面18aのうち、一対の端部20,21の近傍のそれぞれに突起39a,39bが千鳥状に複数形成されている。また、第1の部分23における外周面18aには、平行方向X3にける一対の端部のそれぞれに、突起39c,39dが千鳥状に複数形成されている。なお、突起39a,39bは、一対の第2の部分26,27のそれぞれにおいて、深さ方向X2に真っ直ぐに並ぶように配置されていてもよい。また、突起39c,39dは、第1の部分23において、深さ方向X2に真っ直ぐに並ぶように配置されていてもよい。
一方の第2の部分26の突起39aと、他方の第2の部分27の突起39bとは、平行方向X3に対向して配置されている。各突起39a〜39dの外周面18aからの突出量D6は、例えば、0.03mm〜0.05mm程度とされている。
図6は、図2の一部拡大図である。図5(c)および図6を参照して、一対の端部20,21は、ラック軸8の円弧状部8dに対向する第1の対向面41をそれぞれ含んでいる。また、一対の第2の部分26,27は、ラック軸8の円弧状部8dに対向する第2の対向面42をそれぞれ含んでいる。一対の端部20,21の各第1の対向面41,41および一対の第2の部分26,27の各第2の対向面42,42によって、サポートヨーク18の対向面40が形成されている。対向面40は、全体として円弧面の一部を構成しており、円弧状部8dに対向している。
対向面40は、ラック軸8の円弧状部8dに摺動可能に接触する摺接面43と、摺接面43に隣接し摺接面43に対して窪んだ潤滑剤溜まり51とを含んでいる。
摺接面43には、コーティング加工が施されている場合がある。この場合、摩擦係数が低減されている。例えば、PA9T等のポリアミド樹脂でサポートヨーク18を形成している場合に、摺接面43にコーティング加工が施される。なお、このコーティング加工が施されていなくてもよい。摺接面43は、ラック軸8の円弧状部8dの形状に沿う形状に形成されており、内環状部44と、放射状延伸部45と、外環状部46とを含んでいる。
内環状部44は、一対の第2の部分26,27の第2の対向面42に形成されており、サポートヨーク18の中心軸線C3を中心とする円環状に形成されている。
放射状延伸部45は、各第2の部分42,42に形成されており、内環状部44の外周に接続されている。放射状延伸部45は、サポートヨーク18の中心軸線C3を中心に放射状に形成されている。サポートヨーク18の中心軸線C3は、保持孔17の中心軸線C2と合致するように配置されている。
外環状部46は、一対の端部20,21の第1の対向面41,41および一対の第2の部分26,27の第2の対向面42,42に形成されている。外環状部46は、内環状部44と略同心に形成された円環状の部分である。外環状部46の内周に、放射状延伸部45が接続されている。外環状部46は、各第1の対向面41,41の全域に形成されている。これにより、一対の端部20,21の第1の対向面41,41の全部が、円弧状部8dに沿う形状となっている。
潤滑剤溜まり51は、グリース等の潤滑剤を保持するためのものであり、第2の対向面42に形成されている。潤滑剤溜まり51は、内環状部44の内側に形成されている第1の潤滑剤溜まり52と、サポートヨーク18の周方向に関して放射状延伸部45と交互に配置された第2の潤滑剤溜まり53と、を含んでいる。潤滑剤溜まり51に溜められたグリースが、ラック軸8の円弧状部8dに供給されることにより、ラック軸8の円弧状部8dとサポートヨーク18の摺接面43との摺動を滑らかにできる。
図6を参照して、一対の端部20,21の各第1の対向面41,41間の間隔D2は、深さ方向X2に沿って連続的に変化している。なお、この間隔D2とは、深さ方向X2とは直交する平行方向X3に関する第1の対向面41,41間の間隔をいう。
ここで、ラック軸8の中心軸線C1を含み保持孔17の中心軸線C2およびサポートヨーク18の中心軸線C3とは直交する基準平面Bが規定されている。基準平面Bは、一対の端部20,21と一対の第2の部分26,27とを区切っている。基準平面Bにおけるラック軸8の直径が、ラック軸8の最大幅D5とされている。
一対の第1の対向面41,41間の間隔D2は、深さ方向X2に沿ってピニオン軸7側に進むに従い、狭くなっている。深さ方向X2に沿った一対の第1の対向面41,41の基準平面Bからの突出量D6は、例えば、1〜2mm程度である。
一対の第1の対向面41,41のうち、深さ方向X2に関して最もピニオン7a側における上記間隔D2は、一対の端部20,21間の最少間隔D3とされている。最小間隔D3は、ラック軸8の最大幅D5よりも小さい(D3<D5)。
上記の構成により、ラック軸8の周方向に関して、摺接面43の全域が、ラック軸8の円弧状部8dに摺接している。ラック軸8の軸方向X1に沿って見たとき、ラック軸8の周方向に関して、摺接面43は、ラック軸8の外周面8bの半分より多い範囲を把持している。
以上の次第で、本実施の形態によれば、サポートヨーク18の一対の端部20,21は、ラック軸8の中心軸線C1を挟むようにして、ラック軸8を挟んでいる。これにより、平行方向X3に関して、ラック軸8がサポートヨーク18に対して移動することを規制できる。これにより、左操舵のときと右操舵のときとで、ピニオン7aに作用する操舵トルクに差が生じることを抑制できる。したがって、操舵部材2を直進状態のときの位置に戻す際の操舵部材2の動き、すなわち、いわゆるハンドル戻りを、右操舵の場合と左操舵の場合とで同じにできる。これにより、優れた操舵フィーリングを実現できる。
また、平行方向X3に関して、一対の端部20,21間の最小間隔D3は、ラック軸8の最大幅D5よりも小さくされている(D3<D5)。これにより、サポートヨーク18は、ラック軸8を深さ方向X2の両側から保持できるので、サポートヨーク18とラック軸8とが深さ方向X2に離隔することを抑制できる。したがって、例えば、悪路走行時等において、転舵輪12からの入力(逆入力)により、ラック軸8が深さ方向X2に振動したときでも、ラック軸8とサポートヨーク18とが離れることを抑制できる。その結果、ラック軸8とサポートヨーク18との間のがたつきを抑制できる。したがって、ラック軸8とサポートヨーク18との接触による異音を抑制できる。
また、サポートヨーク18の外周面18aに形成された突起39が保持孔17の周面17bに接触している。これにより、サポートヨーク18が保持孔17の周面17bに対してがたつくことを抑制できるので、異音の発生をより確実に抑制できる。さらに、サポートヨーク18の外周面18aから突出する突起39(突起39a〜39d)のみを保持孔17の周面17bに当接させているので、サポートヨーク18と保持孔17の周面17bとの引っかかりを少なくできる。これにより、サポートヨーク18のスムーズな進退移動を実現できる。
また、平行方向X3に関するサポートヨーク18の外周面18aの両端に突起39が設けられている。これにより、平行方向X3に関してラック軸8が受ける力を、突起39と保持孔17の周面17bとの当接によって、確実に受けることができる。これにより、ラック軸8が平行方向X3に動くことをより確実に抑制できる。これにより、突起39は、Oリング54と同様の機能、すなわち、ラック軸8およびサポートヨーク18が保持孔17に対して平行方向X3に移動することを抑制する機能を発揮できる。その結果、左操舵のときや右操舵のときに、ピニオン7aに作用する操舵トルクに差が生じることを確実に抑制できる。これにより、前述のように、優れた操舵フィーリングを実現できる。
さらに、突起39は、一対の第2の端部26,27のうち一対の端部20,21の近傍に設けられている。これにより、一対の端部20,21が保持孔17の周面17bに対してがたつくことをより確実に抑制できる。その結果、一対の端部20,21に挟まれたラック軸8が平行方向X3に移動することを、より確実に抑制できる。
また、サポートヨーク18を弾性に富む合成樹脂で形成した場合には、突起39が設けられていることにより、上記合成樹脂の吸水率に拘わり無く、ヨークハウジング16の保持孔17の周面17bとの間を確実に詰めることができる。
また、一対の端部20,21の第1の対向面41,41の少なくとも一部(本実施の形態において、全部)が、ラック軸8の外周面8bの円弧状部8dに沿う形状とされている。これにより、サポートヨーク18は、ラック軸8を深さ方向X2の両側から常に保持しておくことができる。これにより、ラック軸8がサポートヨーク18に対して保持孔17の深さ方向X2に相対変位することをより確実に抑制できる。
さらに、サポートヨーク18に潤滑剤溜まり51を設けている。これにより、ラック軸8とサポートヨーク18との摺動抵抗をより少なくでき、ラック軸8をラック軸8の軸方向X1によりスムーズに変位させることができる。
また、摺接面43の放射状延伸部45が設けられていることにより、ラック軸8の周方向に関して、ラック軸8と摺接面43との接触長さを十分に確保することができる。これにより、サポートヨーク18によってラック軸8を確実に把持することができる。また、摺接面43の一部を放射状に形成することにより、摺接面43を単なる湾曲面としたときよりも、摺接面43とラック軸8の外周面8bとの接触面積を少なくできる。したがって、ラック軸8の摺動抵抗をより少なくできる。
本発明は、以上の参考形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。なお、以下では、上記参考形態と異なる点について説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
例えば、図7に示すように、突起39を、ラック軸8の軸方向X1に関するサポートヨーク18の外周面18aの一対の端部18c,18cに設けてもよい。なお、突起39を、サポートヨーク18の外周面18aの全周に亘って設けてもよい。
また、突起39に代えて、図8に示すように、円錐台形状の突起39Aを設けてもよい。さらに、図9に示すように、サポートヨーク18の周方向に延びる帯状の突起39B(突条)を設けてもよい。
また、図10(a)に示すように、ラック軸8の円弧状部8dとサポートヨーク18の摺接面43Cとは、ラック軸8の周方向に関して、3箇所でのみ接触していてもよい。この場合、サポートヨーク18の摺接面43Cのうち、ラック軸8の周方向に関する両端と、中央部の3箇所の接触部55で、ラック軸8の円弧状部8dを支持する。
さらに、図10(b)に示すように、ラック軸8の円弧状部8dとサポートヨーク18の摺接面43Dとは、ラック軸8の周方向に関して、4箇所でのみ接触していてもよい。この場合、サポートヨーク18の摺接面43Dのうち、ラック軸8の周方向に関する両端と、中間部の4箇所の接触部56で、ラック軸8の円弧状部8dを支持する。サポートヨーク18の中心軸線C3を含み平行方向X3とは直交する第2の基準平面B2を中心に、上記4箇所の接触部56は対称配置されている。
図10(a)および図10(b)に示したように、ラック軸8の周方向に関する、ラック軸8の円弧状部8dとサポートヨーク18との接触部の数を変更する場合には、サポートヨーク18の摺接面の形状を変更することとなる。その結果、サポートヨーク18とラック軸8との係合力を変更できる。その結果、サポートヨーク18がラック軸8に付与する予圧を変更できる。したがって、この予圧を変更するために付勢部材34の付勢力を変更する必要がない。
さらに、図11(a)に示すように、第1のシート57を設けてもよい。第1のシート57は、合成樹脂、アルミニウム合金、または焼結体からなる母材の表面に、フッ素コーティングを施したものである。第1のシート57の大部分は、サポートヨーク18の第1の部分23に埋設されている。第1のシート57の一部は、第1の部分23から露出しており、第2の対向面42Cの一部を構成している。
また、図11(b)に示すように、円弧状の第2のシート58を設けてもよい。第2のシート58は、第1のシート57と同様の材料を用いて形成されている。第2のシート58は、サポートヨーク18の一対の部分20,21および一対の第2の部分26,27に取り付けられている。第2のシート58の一側面が、ラック軸8の円弧状部8dに対向する対向面40Dとされている。
さらに、図12(a)に示すように、第3のシート59を設けてもよい。第3のシート59は、金属板をプレス加工して形成されている。この金属板の表面にはダイヤモンドライクカーボン(DLC)のコーティングが施されている。このコーティングの実施は、上記金属板のプレス加工前でも加工後でもよい。ラック軸8の軸方向X1に沿って見たとき、第3のシート59は、略Ω形形状に形成されており、円弧状の主体部59aと、主体部59aの一対の端部からそれぞれ延設された一対の延設片59b,59cと、を含んでいる。
主体部59aは、サポートヨーク18の一対の端部20,21および一対の第2の部分26,27に保持されている。主体部59aの内側面が、摺接面43Eとされている。
各延設片59b,59cは、主体部59aの対応する端部から保持孔17の周面17bに向けて延びている。各延設片59b,59cには、補強リブ60が形成されている。ラック軸8の軸方向X1に関して、第3のシート59の長さは、サポートヨーク18の長さより短くてもよい。
なお、図12(b)に示すように、各延設片59bE,59cEの先端を折り曲げてもよい。この場合、一対の端部20,21における外周面18aに各延設片59bE,59cEが当接する。各延設片59bE,59cEは、保持孔17の周面17bに当接している。また、図12(c)に示すように、渦状の延設片59bF、59cFを用いてもよい。各延設片59bF、59cFは、保持孔17の周面17bに当接している。
また、図13(a)および図13(b)に示すように、深さ方向X2に沿ってみたときサポートヨーク18の一対の端部20G,21Gの第1の対向面41G,41Gを、湾曲形状に形成してもよい。深さ方向X2に沿ってみたとき、各第1の対向面41G,41Gは、ラック軸8の軸方向X1に関する中央部61から端部62,63に向かうに従いラック軸8の円弧状部8dから離れている。これにより、各第1の対向面41G,41Gの一部が円弧状部8dの形状に沿う形状とされている。
この場合、摺接面43Gとラック軸8の円弧状部8dとの接触面積を少なくできる。したがって、ラック軸8の摺動抵抗をより少なくできる。
さらに、図14および図15に示すように、封止部材31Hとサポートヨーク18との間に、中間部材64、カム機構65およびぜんまいばね66等を設けてもよい。これらの部材により、経時変化に伴う異音(ラトル音)の発生をより一層抑制できる。
ぜんまいばね66は、中間部材64を封止部材31Hに対して相対移動するための付勢力を生じるためのものである。
ぜんまいばね66の一端66aは、封止部材31Hに形成された封止部材31Hの第1の係合柱69に係止されている。ぜんまいばね66の他端66bは、中間部材64に形成された第2の係合柱70に係止されている。ぜんまいばね66には、捩じり力が加えられている。ぜんまいばね66の捩じり戻しによる中間部材64の回転力は、カム機構65によって、中間部材64をサポートヨーク18側へ押す力に変換される。
中間部材64は、サポートヨーク18と封止部材31Hとの間で付勢部材34を受けている。また、中間部材64は、保持孔17の中心軸線C2の回りに回転可能で且つ保持孔17の深さ方向X2に移動可能に、保持孔17内に収容されている。中間部材64は、保持孔17の深さ方向X2に延びる筒状部64aを含んでいる。
カム機構65は、中間部材64の筒状部64aの外周に形成された螺旋状の溝カム68と、封止部材31Hに形成された筒状部67の内側に突設され溝カム68に係合するカム突起71と、を含んでいる。カム突起71は、少なくとも1つがあればよく、本実施形態では、封止部材31Hの周方向の複数カ所、例えば、2箇所に均等に配置されている。
また、封止部材31Hと、中間部材64と、ぜんまいばね66とは、部分組立品としてのユニット75を構成している。このユニット75を保持孔17内に一体的に組み付けることができるようになっている。
例えば、保持孔17内へ組み付ける前のユニット75では、予め、ぜんまいばね66に所定量の弾性変形が付与されるととともに、封止部材31Hの周方向に関して封止部材31Hと中間部材64とが予め定める所定位置に互いに位置決めされる。この状態で、封止部材31Hと中間部材64とが、仮止め部材としてのピン(図示せず)により仮止めされる。仮止め時、ピンは、封止部材31Hの軸線方向に沿って封止部材31と中間部材64とを貫通している。このとき、ピンは、中間部材64の一端面64bから所定量、例えば0.05mm突出している。
サポートヨーク18が組み込まれた保持孔17に、この状態のユニット75が組付けられる。このとき、ピンの先端が、サポートヨーク18の底面18bと当接することにより、中間部材64の一端面64bとサポートヨーク18の底面18bとの間には、上記所定量の隙間が確保される。次いで、封止部材31Hをロックナット32により固定した後、ピンを取り外す。これにより、上述の所定量の隙間を簡便に設定できる。
この場合、サポートヨーク18とラック軸8との摺動部分の摩耗の進行に伴って、ぜんまいばね66が捩じり戻されることにより、中間部材64が回転される。その結果、封止部材31Hのカム突起71と中間部材64の溝カム68の働きで、中間部材64がサポートヨーク18側へ駆動される、これにより、長期にわたって、ラック8aとピニオン7aの噛み合い部の押圧力を略一定に維持することができる。その結果、長期にわたって騒音を抑制できる。したがって、ラック8aとピニオン7aの噛み合い部の押圧力が変化することに伴って、操舵フィーリングが悪化することがない。
7a…ピニオン、8…ラック軸、8b…ラック軸の外周面、15…ラック軸支持装置、16…ヨークハウジング(ハウジング)、17…保持孔、17a…保持孔の入口、17b…入口の周面(内周)、17c…雌ねじ(ねじ部)、18…サポートヨーク(ラック軸支持部材)、18a…外周面(外側面)、20,21、20G,21G…一対の端部、31,31H…封止部材、34…付勢部材、39,39A,39B…突起、41,41G…第1の対向面(一対の端部の対向面)、43,43C,43D,43E…摺接面、
45…放射状延伸部、51…潤滑剤溜まり、61…中央部、62,63…端部、C1…ラック軸の中心軸線(ラック軸の中心)、C3…サポートヨークの中心軸線(ラック軸支持部材の中心軸線)、D5…ラック軸の最大幅、D3…最小間隔、X1…ラック軸の軸方向、X2…深さ方向、X3…平行方向(深さ方向とは直交する方向)。

Claims (4)

  1. ハウジングに形成された保持孔内に上記保持孔の深さ方向に進退可能に保持され、ラック軸を、上記ラック軸の軸方向に移動可能に支持するラック軸支持部材と、
    上記保持孔の入口の周面に形成されたねじ部に螺合した封止部材と、
    上記封止部材と上記ラック軸支持部材との間に介在し、上記ラック軸支持部材を上記ラック軸側へ付勢する付勢部材と、を備え、
    上記ラック軸支持部材は、上記深さ方向に関して上記ラック軸の中心よりもピニオン側に延びる一対の端部を含み、上記一対の端部は上記ラック軸を挟んだ両側に配置され、
    上記深さ方向とは直交する方向に関して、上記一対の端部間の最小間隔は、上記ラック軸の最大幅よりも小さくされており、
    上記ラック軸支持部材の外側面には、上記保持孔の上記周面に当接可能な突起が形成され
    上記一対の端部は、上記ラック軸の外周面と対向する対向面を含み、
    上記深さ方向に沿ってみたとき、上記対向面は、上記ラック軸の軸方向に関する中央部から端部に向かうに従い上記ラック軸から離れるように湾曲していることを特徴とするラック軸支持装置。
  2. 請求項1において、上記一対の端部は、上記ラック軸の外周面と対向する対向面を含み、
    上記対向面の少なくとも一部は、上記ラック軸の上記外周面の形状に沿う形状とされていることを特徴とするラック軸支持装置。
  3. 請求項1または2において、上記ラック軸支持部材は、上記ラック軸の外周面が摺動可能に接触する摺接面と、この摺接面に隣接し摺接面に対して窪んだ潤滑剤溜まりと、を含んでいることを特徴とするラック軸支持装置。
  4. 請求項3において、上記摺接面は、上記深さ方向とは平行なラック軸支持部材の中心軸線を中心に放射状に延びる放射状延伸部を含むことを特徴とするラック軸支持装置。
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