JP2014234039A - ラックガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラックガイド装置15は、ハウジング17の収容部16の外部開口端19に固定された封止部材20と、ラックガイド18とを備える。封止部材20とラックガイド18との間に、ラックガイド18をラック軸8側へ付勢する皿ばね22が介在する。ラックガイド18に対向する封止部材20の対向部(第1面201)に、凹部23が設けられる。ラックガイド18に設けられ、皿ばね22を挿通する凸部24が、凹部23に挿入されている。皿ばね22よりも凸部24の先端側において凸部24の外周241に保持された抜け止め要素(Oリング25)が、凸部24からの皿ばね22の抜脱を抑制する。
【選択図】図3
Description
そこで、本発明の目的は、全体としての組立性の良いラックガイド装置を提供することである。
また、請求項2のように、前記抜け止め要素は、前記凸部の外周に保持された弾性部材(25;50)を含んでいてもよい。
また、請求項4のように、前記ラックガイドは、前記収容部の内周(16a)に対向する外周(263)と前記凸部が突出形成された端面(262)とを有するラックガイド本体(26)を含み、前記ラックガイド本体の外周に、前記収容部の内周に嵌合した単一のOリング(30)が保持されていてもよい。
また、請求項6のように、前記弾性部材は、Oリング(25)であってもよい。
また、請求項7のように、前記弾性部材は、巻きブッシュ(50)であってもよい。
また、請求項2の発明によれば、凸部の外周に保持された弾性部材によって抜け止め要素を構成することができるので、組立性が良い。
また、請求項4の発明によれば、ラックガイドの凸部の外周に保持されて封止部材の凹部の内周に嵌合した抜け止め要素としての弾性部材が、収容部内でのラックガイドの倒れを抑制するので、ラックガイド本体の外周に保持されて収容部の内周に嵌合するOリングは、単一でよくなる。したがって、ラックガイドの倒れを抑制しつつ、ラックガイドの進退方向に関して封止部材とラックガイドとの全長を短縮して小型化を達成することが実質的に可能となる。
また、請求項7の発明によれば、抜け止め要素としての弾性部材として、汎用品である巻きブッシュを用いることで、製造コストを安くすることができる。
また、請求項8の発明によれば、凸部が筒状をなして、圧縮コイルばねの外径部を案内するので、圧縮コイルばねの付勢力が安定する。
(第1実施形態)
図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを有している。ピニオン軸7およびラック軸8により舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。
ステアリング装置1の要部の断面図である図2を参照して、ピニオン軸7は、例えば玉軸受からなる第1軸受12と、例えば円筒ころ軸受からなる第2軸受13とによって、ピニオンハウジング14内に回転可能に支持されている。ピニオン軸7のピニオン7aとラック軸8のラック8aとは、ピニオンハウジング14内で相互に噛み合わされている。
また、ラックガイド装置15は、収容部16においてラック軸8側とは反対側に設けられた外部開口端19に固定されたプラグ(栓)からなる封止部材20と、ラックガイド18と封止部材20との間に介在する圧縮コイルばね21および1ないし複数(本実施形態では複数の場合に則して説明する。)の皿ばね22とを備えている。
後述する図4に示すように、Oリング25(弾性部材)は、当該Oリング25と皿ばね22とラックガイド18等とを含むサブアセンブリSA1が構成された状態で、凸部24からの皿ばね22の抜けを抑制する抜け止め要素として機能する。
ラックガイド18は、ラック軸8に対向する第1面261と第1面261の反対側に設けられた第2面262(端面)と円筒面からなる外周263とを有するラックガイド本体26を備えている。凸部24は、第2面262から突出する筒状突起により形成されている。
図4に示すように、皿ばね22とOリング25とラックガイド18と摺接板28とOリング30とは、一体のユニットとして取り扱うことのできる第1サブアンセブリSA1を構成している。第1サブアセンブリSA1の状態で、凸部24の軸方向から見て、Oリング25(弾性部材)の一部が皿ばね22の一部と重なっている。
図5に示すように、封止部材20とラックガイド18との間に圧縮コイルばね21を介在させた状態で、第1サブアセンブリSA1の凸部24を封止部材20の凹部23に挿入し、凸部24の外周241に保持されたOリング25(弾性部材。抜け止め要素)を凹部23の内周232に摩擦係合させることにより、一体のユニットとして取り扱うことのできる第2サブアセンブリSA2が構成されている。
また、凸部24の外周241に保持された弾性部材(Oリング25)によって抜け止め要素を構成することができるので、組立性が良い。
また、ラックガイド装置15の組立前に、予め、皿ばね22、ラックガイド18、封止部材20等を含むサブアセンブリ(図5に示す第2サブアセンブリSA2)を構成することができるので、全体としての組立性がより向上する。
また、凸部24が筒状をなしていて、圧縮コイルばね21の外径部を案内するので、圧縮コイル21ばねの付勢力が安定させることができる。
また、ラック軸8側からの荷重入力でラックガイド18が封止部材20側へ移動するときに、凹部23の内周232が、ラックガイド18と同行して移動するOリング25(抜け止め要素)に対して摩擦抵抗荷重を付与する。したがって、封止部材20側へのラックガイド18の移動に対して、Oリング25を介する摩擦抵抗荷重を、皿ばね22の反力荷重に重畳することができる。これにより、ラック軸8側からの逆入力に抗する対抗荷重を増大することができる。
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態のラックガイド装置15Pを示している。図6の第2実施形態が、図3の第1実施形態と異なるのは、下記である。すなわち、図3の第1実施形態では、ラックガイド本体26の外周263と収容部16の内周16aとの間に、僅かな隙間が形成され、ラックガイド本体26の外周263と収容部16の内周16aとの間には、唯一のOリング30(弾性部材)が介在している。
図6の第2実施形態の構成要素において、図3の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図3の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
(第3実施形態)
図7は本発明の第3実施形態のラックガイド装置15Qを示している。図7の第3実施形態が、図3の第1実施形態と異なるのは、下記である。すなわち、先に示した図3の第1実施形態では、ラックガイド18の凸部24の外周241に、抜け止め要素として機能するOリング25(弾性部材)が保持されている。
巻きブッシュ50の外周52が、封止部材20の凹部23の内周232に摩擦係合している。巻きブッシュ50の外周52は、凹部23の内周232に対して、ラックガイド18Pの進退方向に移動可能に嵌合している。
図7の第3実施形態の構成要素において、図3の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図3の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
また、抜け止め要素としての弾性部材として、汎用品である巻きブッシュ50を用いることで、製造コストを安くすることができる。
Claims (8)
- ピニオン軸に噛み合うラック軸を挿通させるハウジングに形成された収容部と、
前記収容部においてラック軸側とは反対側に設けられた外部開口端に固定された封止部材と、
前記収容部内にラック軸側に向かって進退可能に収容されてラック軸を当該ラック軸の軸方向に摺動可能に支持するラックガイドと、
前記封止部材と前記ラックガイドとの間に介在し前記ラックガイドをラック軸側へ付勢する少なくとも1枚の皿ばねと、
前記ラックガイドに対向する前記封止部材の対向部に設けられた凹部と、
前記ラックガイドに設けられ、前記皿ばねを挿通して前記凹部に挿入された凸部と、
前記皿ばねよりも前記凸部の先端側において前記凸部の外周に保持され、前記凸部からの前記皿ばねの抜脱を抑制する抜け止め要素とを備えるラックガイド装置。 - 請求項1において、前記抜け止め制要素は、前記凸部の外周に保持された弾性部材を含むラックガイド装置。
- 請求項2において、前記弾性部材は、前記凹部の内周に摩擦係合しているラックガイド装置。
- 請求項3において、前記ラックガイドは、前記収容部の内周に対向する外周と前記凸部が突出形成された端面とを有するラックガイド本体を含み、
前記ラックガイド本体の外周に、前記収容部の内周に嵌合した単一のOリングが保持されているラックガイド装置。 - 請求項3において、前記ラックガイドは、前記収容部の内周にルーズフィット状態で嵌合された外周と前記凸部が突出形成された端面とを有するラックガイド本体を含むラックガイド装置。
- 請求項2から5の何れか1項において、前記弾性部材は、Oリングであるラックガイド装置。
- 請求項2から5の何れか1項において、前記弾性部材は、巻きブッシュであるラックガイド装置。
- 請求項1から7の何れか1項において、前記封止部材と前記ラックガイドとの間に介在し前記ラックガイドをラック軸側へ付勢する圧縮コイルばねを備え、
前記凸部は、前記圧縮コイルばねの外径部を案内するように筒状をなしているラックガイド装置。
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